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特表2024-530081データ受信回路、データ受信システム及び記憶装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】データ受信回路、データ受信システム及び記憶装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/02 20060101AFI20240808BHJP
   H03K 19/0175 20060101ALI20240808BHJP
   G11C 7/10 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
H04L25/02 R
H03K19/0175 240
G11C7/10 505
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556265
(86)(22)【出願日】2022-07-25
(85)【翻訳文提出日】2022-09-16
(86)【国際出願番号】 CN2022107623
(87)【国際公開番号】W WO2024007378
(87)【国際公開日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】202210787523.X
(32)【優先日】2022-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 峰
【テーマコード(参考)】
5J056
5K029
【Fターム(参考)】
5J056BB17
5J056CC09
5J056DD13
5J056DD28
5K029AA13
(57)【要約】
本開示の実施例はデータ受信回路、データ受信システム及び記憶装置を提供し、データ受信回路は、データ信号、第1参照信号及び第2参照信号を受信し、イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、サンプリングクロック信号に応答し、且つ帰還信号に基づいてデータ信号と第1参照信号を選択して第1比較を行って第1信号対を出力し、又は、データ信号と第2参照信号を選択して第2比較を行って第2信号対を出力するように構成される第1増幅モジュールと、第1増幅モジュールの出力信号を入力信号対として受信し、入力信号対の電圧差に対して増幅処理を行い、且つ第1出力信号及び第2出力信号を増幅処理の結果として出力するように構成される第2増幅モジュールと、を備える。本開示の実施例は少なくともデータ受信回路の受信性能を向上させるとともにその消費電力を低下させることに寄与する。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ受信回路であって、
イネーブル信号、帰還信号、データ信号、第1参照信号及び第2参照信号を受信し、前記イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、サンプリングクロック信号に応答し、且つ前記帰還信号に基づいて前記データ信号と前記第1参照信号を選択して第1比較を行って第1信号対を前記第1比較の結果として出力し、又は、前記データ信号と前記第2参照信号を選択して第2比較を行って第2信号対を前記第2比較の結果として出力し、前記イネーブル信号が第2レベル値を有する間に、前記サンプリングクロック信号に応答して前記第1比較を行って前記第1信号対を出力するように構成され、前記第1信号対が第1信号と第2信号を含み、前記第2信号対が第3信号と第4信号を含む第1増幅モジュールと、
前記第1増幅モジュールの出力信号を入力信号対として受信し、前記入力信号対の電圧差に対して増幅処理を行い、且つ第1出力信号及び第2出力信号を前記増幅処理の結果として出力するように構成される第2増幅モジュールと、を備えるデータ受信回路。
【請求項2】
前記第1増幅モジュールは、
それぞれ前記サンプリングクロック信号に応答して前記第1信号、前記第2信号、前記第3信号及び前記第4信号を出力するための第1ノード、第2ノード、第3ノード及び第4ノードを有し、前記データ信号、前記第1参照信号及び前記第2参照信号を受信するように構成される増幅ユニットと、
前記第1ノードと前記第2ノードとの間及び前記第3ノードと前記第4ノードとの間に接続され、前記イネーブル信号及び前記帰還信号を受信し、前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に前記帰還信号に基づいて前記第1ノードと前記第2ノードとの接続経路を導通し、又は前記第3ノードと前記第4ノードとの接続経路を導通し、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に前記第1ノードと前記第2ノードとの接続経路を遮断し、且つ前記第3ノードと前記第4ノードとの接続経路を遮断するように構成される決定平衡イネーブルユニットと、を備える請求項1に記載のデータ受信回路。
【請求項3】
前記サンプリングクロック信号は第1サンプリングクロック信号と第2サンプリングクロック信号を含み、前記増幅ユニットは、
前記第1ノードと前記第2ノードを有し、前記データ信号及び前記第1参照信号を受信し且つ前記第1サンプリングクロック信号に応答して前記第1比較を行うように構成される第1比較回路と、
前記イネーブル信号及びオリジナルサンプリングクロック信号を受信し、且つ前記第2サンプリングクロック信号を出力するように構成され、前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に、前記第2サンプリングクロック信号の位相が前記オリジナルサンプリングクロック信号の位相と逆であり、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に、前記第2サンプリングクロック信号が論理高レベル信号であるクロック発生回路と、
前記第3ノードと前記第4ノードを有し、前記データ信号及び前記第2参照信号を受信し、且つ前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に前記第2サンプリングクロック信号に応答して前記第2比較を行い、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に前記第3ノードとアース端子との接続経路を導通し、且つ前記第4ノードとアース端子との接続経路を導通するように構成される第2比較回路と、を備える請求項2に記載のデータ受信回路。
【請求項4】
前記帰還信号は差動の第1帰還信号及び第2帰還信号を含み、前記決定平衡イネーブルユニットは、
前記イネーブル信号及び前記第1帰還信号に応答して導通することにより、前記第1ノードと前記第2ノードを接続させるように構成される第1イネーブルユニットと、
前記イネーブル信号及び前記第2帰還信号に応答して導通することにより、前記第3ノードと前記第4ノードを接続させるように構成される第2イネーブルユニットと、を備え、
前記イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、前記第1イネーブルユニット及び前記第2イネーブルユニットのうちの一方を導通し、前記イネーブル信号が第2レベル値を有する間に、前記第1イネーブルユニット及び前記第2イネーブルユニットをいずれも遮断する請求項2に記載のデータ受信回路。
【請求項5】
前記第1イネーブルユニットは、
第9PMOS電界効果トランジスタと第10PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第9PMOS電界効果トランジスタの一端が前記第1ノードに接続され、ゲートが相補イネーブル信号を受信し、前記第9PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第10PMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第10PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第2ノードに接続され、ゲートが前記第1帰還信号を受信し、前記相補イネーブル信号のレベルが前記イネーブル信号のレベルと逆である請求項4に記載のデータ受信回路。
【請求項6】
前記第1イネーブルユニットは更に、
第9NMOS電界効果トランジスタ及び第10NMOS電界効果トランジスタを備え、前記第9NMOS電界効果トランジスタの一端が前記第1ノードに接続され、ゲートが前記イネーブル信号を受信し、前記第9NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第10NMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第10NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第2ノードに接続され、ゲートが第1相補帰還信号を受信し、前記第1相補帰還信号が前記第1帰還信号のレベルと逆である請求項5に記載のデータ受信回路。
【請求項7】
前記第2イネーブルユニットは、
第11PMOS電界効果トランジスタ及び第12PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第11PMOS電界効果トランジスタの一端が前記第3ノードに接続され、ゲートが相補イネーブル信号を受信し、前記第11PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第12PMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第12PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第4ノードに接続され、ゲートが前記第2帰還信号を受信し、前記相補イネーブル信号のレベルが前記イネーブル信号のレベルと逆である請求項4に記載のデータ受信回路。
【請求項8】
前記第2イネーブルユニットは更に、
第11NMOS電界効果トランジスタ及び第12NMOS電界効果トランジスタを備え、前記第11NMOS電界効果トランジスタの一端が前記第3ノードに接続され、ゲートが前記イネーブル信号を受信し、前記第11NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第12NMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第12NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第4ノードに接続され、ゲートが第2相補帰還信号を受信し、前記第2相補帰還信号が前記第2帰還信号のレベルと逆である請求項7に記載のデータ受信回路。
【請求項9】
前記第1比較回路は、
電源ノードと第5ノードとの間に接続され、第1サンプリングクロック信号に応答して前記第5ノードに電流を供給するように構成される第1電流源と、
前記第1ノード、前記第2ノード及び前記第5ノードに接続され、前記データ信号及び前記第1参照信号を受信し、前記第1電流源が前記第5ノードに電流を供給する際に前記第1比較を行い、且つ前記第1信号及び前記第2信号を出力するように構成される第1比較ユニットと、
前記第1ノード及び前記第2ノードに接続され、前記第1サンプリングクロック信号に応答して前記第1ノード及び前記第2ノードをリセットするように構成される第1リセットユニットと、を備え、前記第2比較回路は、
電源ノードと第6ノードとの間に接続され、第2サンプリングクロック信号に応答して前記第6ノードに電流を供給するように構成される第2電流源と、
前記第3ノード、前記第4ノード及び前記第6ノードに接続され、前記データ信号及び前記第2参照信号を受信し、前記第2電流源が前記第6ノードに電流を供給する際に前記第2比較を行い、且つ前記第3信号及び前記第4信号を出力するように構成される第2比較ユニットと、
前記第3ノードと前記第4ノードとの間に接続され、前記第2サンプリングクロック信号に応答して前記第3ノード及び前記第4ノードをリセットするように構成される第2リセットユニットと、を備える請求項3に記載のデータ受信回路。
【請求項10】
前記第1電流源は、
前記電源ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第1PMOS電界効果トランジスタを備え、
前記第2電流源は、
前記電源ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第2PMOS電界効果トランジスタを備える請求項9に記載のデータ受信回路。
【請求項11】
前記第1比較ユニットは、
前記第1ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記データ信号を受信する第3PMOS電界効果トランジスタと、
前記第2ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記第1参照信号を受信する第4PMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第2比較ユニットは、
前記第3ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記データ信号を受信する第5PMOS電界効果トランジスタと、
前記第4ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2参照信号を受信する第6PMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項9に記載のデータ受信回路。
【請求項12】
前記第1リセットユニットは、
前記第1ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第1NMOS電界効果トランジスタと、
前記第2ノードと前記アース端子との間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第2NMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第2リセットユニットは、
前記第3ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第3NMOS電界効果トランジスタと、
前記第4ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第4NMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項9に記載のデータ受信回路。
【請求項13】
前記クロック発生回路は、
一方の入力端子が前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信し、他方の入力端子が電源ノードに接続され、出力端子が前記第1サンプリングクロック信号を出力する第1NANDゲート回路を備える請求項3に記載のデータ受信回路。
【請求項14】
前記クロック発生回路は、
一方の入力端子が前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信し、他方の入力端子が前記イネーブル信号を受信し、出力端子が第2サンプリングクロック信号を出力する第2NANDゲート回路を備える請求項3に記載のデータ受信回路。
【請求項15】
前記第2増幅モジュールは、
第7ノード及び第8ノードに接続され、前記第1信号対を受信して第3比較を行い、且つそれぞれ前記第7ノード及び前記第8ノードに信号を前記第3比較の結果として供給するように構成される第1入力ユニットと、
前記第7ノード及び前記第8ノードに接続され、前記第2信号対を受信して第4比較を行い、且つそれぞれ前記第7ノード及び前記第8ノードに信号を前記第4比較の結果として供給するように構成される第2入力ユニットと、
前記第7ノード及び前記第8ノードに接続され、前記第7ノードの信号及び前記第8ノードの信号を増幅してラッチし、且つそれぞれ第1出力ノード及び第2出力ノードを介して前記第1出力信号及び前記第2出力信号を出力するように構成されるラッチユニットと、を備える請求項1に記載のデータ受信回路。
【請求項16】
前記第1入力ユニットは、
ドレイン電極が前記第7ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第1信号を受信する第5NMOS電界効果トランジスタと、
ドレイン電極が前記第8ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第2信号を受信する第6NMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第2入力ユニットは、
ドレイン電極が前記第7ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第3信号を受信する第7NMOS電界効果トランジスタと、
ドレイン電極が前記第8ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第4信号を受信する第8NMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項15に記載のデータ受信回路。
【請求項17】
前記ラッチユニットは、
第13NMOS電界効果トランジスタのゲート及び第7PMOS電界効果トランジスタのゲートがいずれも前記第2出力ノードに接続され、第13NMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記第7ノードに接続され、第13NMOS電界効果トランジスタのドレイン電極及び第7PMOS電界効果トランジスタのドレイン電極がいずれも前記第1出力ノードに接続され、第7PMOS電界効果トランジスタのソース電極が電源ノードに接続される第13NMOS電界効果トランジスタ及び第7PMOS電界効果トランジスタと、
第14NMOS電界効果トランジスタのゲート及び第8PMOS電界効果トランジスタのゲートがいずれも前記第1出力ノードに接続され、第14NMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記第8ノードに接続され、第14NMOS電界効果トランジスタのドレイン電極及び第8PMOS電界効果トランジスタのドレイン電極がいずれも前記第2出力ノードに接続され、第8PMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記電源ノードに接続される第14NMOS電界効果トランジスタ及び第8PMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項15に記載のデータ受信回路。
【請求項18】
前記第2増幅モジュールは更に、
電源ノードと前記ラッチユニットの出力端子との間に接続され、前記ラッチユニットの出力端子をリセットするように構成される第3リセットユニットを備える請求項17に記載のデータ受信回路。
【請求項19】
前記第3リセットユニットは、
前記第1出力ノードと電源ノードとの間に接続され、ゲートがオリジナルサンプリングクロック信号を受信する第13PMOS電界効果トランジスタと、
前記第2出力ノードと前記電源ノードとの間に接続され、ゲートが前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信する第14PMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項18に記載のデータ受信回路。
【請求項20】
データ受信システムであって、
カスケード接続されている複数のデータ伝送回路を備え、各前記データ伝送回路は請求項1~19のいずれか1項に記載のデータ受信回路と、前記データ受信回路に接続されるラッチ回路とを備え、
前段の前記データ伝送回路の出力信号は後段の前記データ伝送回路の前記帰還信号とされ、
最終段の前記データ伝送回路の出力信号は第1段の前記データ伝送回路の前記帰還信号とされるデータ受信システム。
【請求項21】
前記データ受信回路はサンプリングクロック信号に応答してデータを受信し、且つ前記データ受信システムはカスケード接続されている4つの前記データ伝送回路を備え、隣接段の前記データ受信回路の前記サンプリングクロック信号の位相差が90°である請求項20に記載のデータ受信システム。
【請求項22】
前段の前記データ受信回路の前記第2増幅モジュールが出力する前記第1出力信号及び前記第2出力信号は後段の前記データ受信回路の前記帰還信号とされ、又は、前段の前記ラッチ回路が出力する信号は後段の前記データ受信回路の前記帰還信号とされる請求項20に記載のデータ受信システム。
【請求項23】
記憶装置であって、
複数のデータポートと、
それぞれ1つの前記データポートに対応する複数の請求項20~22のいずれか1項に記載のデータ受信システムと、を備える記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、半導体技術分野に関し、特にデータ受信回路、データ受信システム及び記憶装置に関する。
【0002】
本願は、2022年07月04日に提出した発明の名称が「データ受信回路、データ受信システム及び記憶装置」で、出願番号が202210787523.Xの中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
メモリの適用において、信号伝送速度がますます速くなるにつれて、チャネル損失の信号品質への影響が大きくなり、シンボル間干渉を引き起こしやすく、また、メモリのデータ受信回路が受信したデータ信号と参照信号とのレベル値の差異はデータ受信回路によるデータ信号の判断に影響することとなり、それによりデータ受信回路が出力する信号の精度に影響する。
【0004】
現在、一般的に平衡回路を利用してチャネルを補償し、平衡回路はCTLE(Continuous Time Linear Equalizer、連続時間線形等化器)又はDFE(Decision Feedback Equalizer、判定帰還型等化器)を選択してもよい。ところが、現在用いられる平衡回路が出力する信号の精度は向上の余地があり、平衡回路の受信性能は向上の余地があり、且つ平衡回路の消費電力は低下の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例はデータ受信回路、データ受信システム及び記憶装置を提供し、少なくともデータ受信回路の受信性能を向上させるとともにデータ受信回路の消費電力を低下させることに寄与する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の一態様はデータ受信回路を提供し、イネーブル信号、帰還信号、データ信号、第1参照信号及び第2参照信号を受信し、前記イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、サンプリングクロック信号に応答し、且つ前記帰還信号に基づいて前記データ信号と前記第1参照信号を選択して第1比較を行って第1信号対を前記第1比較の結果として出力し、又は、前記データ信号と前記第2参照信号を選択して第2比較を行って第2信号対を前記第2比較の結果として出力し、前記イネーブル信号が第2レベル値を有する間に、前記サンプリングクロック信号に応答して前記第1比較を行って前記第1信号対を出力するように構成され、前記第1信号対が第1信号と第2信号を含み、前記第2信号対が第3信号と第4信号を含む第1増幅モジュールと、前記第1増幅モジュールの出力信号を入力信号対として受信し、前記入力信号対の電圧差に対して増幅処理を行い、且つ第1出力信号及び第2出力信号を前記増幅処理の結果として出力するように構成される第2増幅モジュールと、を備える。
【0007】
いくつかの実施例では、前記第1増幅モジュールは、それぞれ前記サンプリングクロック信号に応答して前記第1信号、前記第2信号、前記第3信号及び前記第4信号を出力するための第1ノード、第2ノード、第3ノード及び第4ノードを有し、前記データ信号、前記第1参照信号及び前記第2参照信号を受信するように構成される増幅ユニットと、前記第1ノードと前記第2ノードとの間及び前記第3ノードと前記第4ノードとの間に接続され、前記イネーブル信号及び前記帰還信号を受信し、前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に前記帰還信号に基づいて前記第1ノードと前記第2ノードとの接続経路を導通し、又は前記第3ノードと前記第4ノードとの接続経路を導通し、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に前記第1ノードと前記第2ノードとの接続経路を遮断し、且つ前記第3ノードと前記第4ノードとの接続経路を遮断するように構成される決定平衡イネーブルユニットと、を備える。
【0008】
いくつかの実施例では、前記サンプリングクロック信号は第1サンプリングクロック信号と第2サンプリングクロック信号を含み、前記増幅ユニットは、前記第1ノードと前記第2ノードを有し、前記データ信号及び前記第1参照信号を受信し且つ前記第1サンプリングクロック信号に応答して前記第1比較を行うように構成される第1比較回路と、前記イネーブル信号及びオリジナルサンプリングクロック信号を受信し、且つ前記第2サンプリングクロック信号を出力するように構成され、前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に、前記第2サンプリングクロック信号の位相が前記オリジナルサンプリングクロック信号の位相と逆であり、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に、前記第2サンプリングクロック信号が論理高レベル信号であるクロック発生回路と、前記第3ノードと前記第4ノードを有し、前記データ信号及び前記第2参照信号を受信し、且つ前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に前記第2サンプリングクロック信号に応答して前記第2比較を行い、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に前記第3ノードとアース端子との接続経路を導通し、且つ前記第4ノードとアース端子との接続経路を導通するように構成される第2比較回路と、を備える。
【0009】
いくつかの実施例では、前記帰還信号は差動の第1帰還信号及び第2帰還信号を含み、前記決定平衡イネーブルユニットは、前記イネーブル信号及び前記第1帰還信号に応答して導通することにより、前記第1ノードと前記第2ノードを接続させるように構成される第1イネーブルユニットと、前記イネーブル信号及び前記第2帰還信号に応答して導通することにより、前記第3ノードと前記第4ノードを接続させるように構成される第2イネーブルユニットと、を備え、前記イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、前記第1イネーブルユニット及び前記第2イネーブルユニットのうちの一方を導通し、前記イネーブル信号が第2レベル値を有する間に、前記第1イネーブルユニット及び前記第2イネーブルユニットをいずれも遮断する。
【0010】
いくつかの実施例では、前記第1イネーブルユニットは、第9PMOS電界効果トランジスタと第10PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第9PMOS電界効果トランジスタの一端が前記第1ノードに接続され、ゲートが相補イネーブル信号を受信し、前記第9PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第10PMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第10PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第2ノードに接続され、ゲートが前記第1帰還信号を受信し、前記相補イネーブル信号のレベルが前記イネーブル信号のレベルと逆である。
【0011】
いくつかの実施例では、前記第1イネーブルユニットは更に、第9NMOS電界効果トランジスタ及び第10NMOS電界効果トランジスタを備え、前記第9NMOS電界効果トランジスタの一端が前記第1ノードに接続され、ゲートが前記イネーブル信号を受信し、前記第9NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第10NMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第10NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第2ノードに接続され、ゲートが第1相補帰還信号を受信し、前記第1相補帰還信号が前記第1帰還信号のレベルと逆である。
【0012】
いくつかの実施例では、前記第2イネーブルユニットは、第11PMOS電界効果トランジスタ及び第12PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第11PMOS電界効果トランジスタの一端が前記第3ノードに接続され、ゲートが相補イネーブル信号を受信し、前記第11PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第12PMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第12PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第4ノードに接続され、ゲートが前記第2帰還信号を受信し、前記相補イネーブル信号のレベルが前記イネーブル信号のレベルと逆である。
【0013】
いくつかの実施例では、前記第2イネーブルユニットは更に、第11NMOS電界効果トランジスタ及び第12NMOS電界効果トランジスタを備え、前記第11NMOS電界効果トランジスタの一端が前記第3ノードに接続され、ゲートが前記イネーブル信号を受信し、前記第11NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第12NMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第12NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第4ノードに接続され、ゲートが第2相補帰還信号を受信し、前記第2相補帰還信号が前記第2帰還信号のレベルと逆である。
【0014】
いくつかの実施例では、前記第1比較回路は、電源ノードと第5ノードとの間に接続され、第1サンプリングクロック信号に応答して前記第5ノードに電流を供給するように構成される第1電流源と、前記第1ノード、前記第2ノード及び前記第5ノードに接続され、前記データ信号及び前記第1参照信号を受信し、前記第1電流源が前記第5ノードに電流を供給する際に前記第1比較を行い、且つ前記第1信号及び前記第2信号を出力するように構成される第1比較ユニットと、前記第1ノード及び前記第2ノードに接続され、前記第1サンプリングクロック信号に応答して前記第1ノード及び前記第2ノードをリセットするように構成される第1リセットユニットと、を備え、前記第2比較回路は、電源ノードと第6ノードとの間に接続され、第2サンプリングクロック信号に応答して前記第6ノードに電流を供給するように構成される第2電流源と、前記第3ノード、前記第4ノード及び前記第6ノードに接続され、前記データ信号及び前記第2参照信号を受信し、前記第2電流源が前記第6ノードに電流を供給する際に前記第2比較を行い、且つ前記第3信号及び前記第4信号を出力するように構成される第2比較ユニットと、前記第3ノードと前記第4ノードとの間に接続され、前記第2サンプリングクロック信号に応答して前記第3ノード及び前記第4ノードをリセットするように構成される第2リセットユニットと、を備える。
【0015】
いくつかの実施例では、前記第1電流源は、前記電源ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第1PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第2電流源は、前記電源ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第2PMOS電界効果トランジスタを備える。
【0016】
いくつかの実施例では、前記第1比較ユニットは、前記第1ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記データ信号を受信する第3PMOS電界効果トランジスタと、前記第2ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記第1参照信号を受信する第4PMOS電界効果トランジスタと、を備え、前記第2比較ユニットは、前記第3ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記データ信号を受信する第5PMOS電界効果トランジスタと、前記第4ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2参照信号を受信する第6PMOS電界効果トランジスタと、を備える。
【0017】
いくつかの実施例では、前記第1リセットユニットは、前記第1ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第1NMOS電界効果トランジスタと、前記第2ノードと前記アース端子との間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第2NMOS電界効果トランジスタと、を備え、前記第2リセットユニットは、前記第3ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第3NMOS電界効果トランジスタと、前記第4ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第4NMOS電界効果トランジスタと、を備える。
【0018】
いくつかの実施例では、前記クロック発生回路は、一方の入力端子が前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信し、他方の入力端子が電源ノードに接続され、出力端子が前記第1サンプリングクロック信号を出力する第1NANDゲート回路を備える。
【0019】
いくつかの実施例では、前記クロック発生回路は、一方の入力端子が前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信し、他方の入力端子が前記イネーブル信号を受信し、出力端子が第2サンプリングクロック信号を出力する第2NANDゲート回路を備える。
【0020】
いくつかの実施例では、前記第2増幅モジュールは、第7ノード及び第8ノードに接続され、前記第1信号対を受信して第3比較を行い、且つそれぞれ前記第7ノード及び前記第8ノードに信号を前記第3比較の結果として供給するように構成される第1入力ユニットと、前記第7ノード及び前記第8ノードに接続され、前記第2信号対を受信して第4比較を行い、且つそれぞれ前記第7ノード及び前記第8ノードに信号を前記第4比較の結果として供給するように構成される第2入力ユニットと、前記第7ノード及び前記第8ノードに接続され、前記第7ノードの信号及び前記第8ノードの信号を増幅してラッチし、且つそれぞれ第1出力ノード及び第2出力ノードを介して前記第1出力信号及び前記第2出力信号を出力するように構成されるラッチユニットと、を備える。
【0021】
いくつかの実施例では、前記第1入力ユニットは、ドレイン電極が前記第7ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第1信号を受信する第5NMOS電界効果トランジスタと、ドレイン電極が前記第8ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第2信号を受信する第6NMOS電界効果トランジスタと、を備え、前記第2入力ユニットは、ドレイン電極が前記第7ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第3信号を受信する第7NMOS電界効果トランジスタと、ドレイン電極が前記第8ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第4信号を受信する第8NMOS電界効果トランジスタと、を備える。
【0022】
いくつかの実施例では、前記ラッチユニットは、第13NMOS電界効果トランジスタのゲート及び第7PMOS電界効果トランジスタのゲートがいずれも前記第2出力ノードに接続され、第13NMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記第7ノードに接続され、第13NMOS電界効果トランジスタのドレイン電極及び第7PMOS電界効果トランジスタのドレイン電極がいずれも前記第1出力ノードに接続され、第7PMOS電界効果トランジスタのソース電極が電源ノードに接続される第13NMOS電界効果トランジスタ及び第7PMOS電界効果トランジスタと、第14NMOS電界効果トランジスタのゲート及び第8PMOS電界効果トランジスタのゲートがいずれも前記第1出力ノードに接続され、第14NMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記第8ノードに接続され、第14NMOS電界効果トランジスタのドレイン電極及び第8PMOS電界効果トランジスタのドレイン電極がいずれも前記第2出力ノードに接続され、第8PMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記電源ノードに接続される第14NMOS電界効果トランジスタ及び第8PMOS電界効果トランジスタと、を備える。
【0023】
いくつかの実施例では、前記第2増幅モジュールは更に、電源ノードと前記ラッチユニットの出力端子との間に接続され、前記ラッチユニットの出力端子をリセットするように構成される第3リセットユニットを備える。
【0024】
いくつかの実施例では、前記第3リセットユニットは、前記第1出力ノードと電源ノードとの間に接続され、ゲートがオリジナルサンプリングクロック信号を受信する第13PMOS電界効果トランジスタと、前記第2出力ノードと前記電源ノードとの間に接続され、ゲートが前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信する第14PMOS電界効果トランジスタと、を備える。
【0025】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の他の態様は更にデータ受信システムを提供し、カスケード接続されている複数のデータ伝送回路を備え、各前記データ伝送回路は上記のいずれか1項に記載のデータ受信回路と、前記データ受信回路に接続されるラッチ回路とを備え、前段の前記データ伝送回路の出力信号は後段の前記データ伝送回路の前記帰還信号とされ、最終段の前記データ伝送回路の出力信号は第1段の前記データ伝送回路の前記帰還信号とされる。
【0026】
いくつかの実施例では、前記データ受信回路はサンプリングクロック信号に応答してデータを受信し、且つ前記データ受信システムはカスケード接続されている4つの前記データ伝送回路を備え、隣接段の前記データ受信回路の前記サンプリングクロック信号の位相差が90°である。
【0027】
いくつかの実施例では、前段の前記データ受信回路の前記第2増幅モジュールが出力する前記第1出力信号及び前記第2出力信号は後段の前記データ受信回路の前記帰還信号とされ、又は、前段の前記ラッチ回路が出力する信号は後段の前記データ受信回路の前記帰還信号とされる。
【0028】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の別の態様は更に記憶装置を提供し、複数のデータポートと、それぞれ1つの前記データポートに対応する複数の上記のいずれか1項に記載のデータ受信システムと、を備える。
【発明の効果】
【0029】
本開示の実施例に係る技術的解決手段は少なくとも以下の利点を有する。
【0030】
第1増幅モジュールはデータ信号、第1参照信号及び第2参照信号を受信することができるとともに、イネーブル信号及び帰還信号を受信することもでき、且つ、イネーブル信号が第1レベル値期間にあるとき、第1増幅モジュールはサンプリングクロック信号に応答し、且つ帰還信号に基づいて第1比較を行うかそれとも第2比較を行うかを選択し、出力された第1信号対及び第2信号対のうちの一方を有効にし、他方を無効にすることにより、受信されたデータ信号のシンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を低減させ、且つ第1増幅モジュールにおける第1比較を行う回路及び第2比較を行う回路のうちの一方のみが動作状態にあり、他方が非動作状態にあってもよく、データ受信回路の消費電力を低下させることに寄与し、イネーブル信号が第2レベル値期間にあるとき、第1増幅モジュールはサンプリングクロック信号に応答して第1比較のみを行い、有効な第1信号対を固定して出力し、このとき、第1増幅モジュールにおける第2信号対を出力するための回路は非動作状態にあってもよく、データ受信回路の消費電力を更に低下させることに寄与する。
【0031】
このように、イネーブル信号及び帰還信号を利用して第1増幅モジュールに対するさらなる制御を実現することができ、それによりデータ受信回路が受信したデータのシンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を考慮するか否かを選択する。例えば、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号は第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュールはサンプリングクロック信号に応答し、且つ帰還信号に基づいて出力された第1信号対又は第2信号対のうちのレベル値の差異が比較的大きな一方を選択し、それにより第2増幅モジュールが受信したのが信号レベル値の差異が比較的大きな1対の差動信号であるように確保し、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号が第2レベル値期間にあり、第1増幅モジュールはサンプリングクロック信号に応答して第1比較のみを行い、有効な第1信号対を固定して出力し、それによりデータ受信回路の受信性能を向上させるとともにデータ受信回路の消費電力を低下させる効果を実現する。
【0032】
1つ又は複数の実施例はそれに対応する図面におけるピクチャによって例示的な説明を行い、これらの例示的な説明は実施例を限定するものではなく、図面における同じ参照数字番号を有する素子は類似の素子を示し、特に説明しない限り、図面における図は比率を制限するのではなく、本開示の実施例又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例において使用される必要がある図面を簡単に説明し、無論、以下の説明における図面は単に本開示のいくつかの実施例であり、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の機能ブロック図である。
図2】本開示の別の実施例に係るデータ受信システムの機能ブロック図である。
図3】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の別の機能ブロック図である。
図4】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第1増幅モジュールの機能ブロック図である。
図5】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の別の機能ブロック図である。
図6】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第1増幅モジュールの回路構造模式図である。
図7】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第1増幅モジュールの他の回路構造模式図である。
図8】本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第2増幅モジュールの回路構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示の実施例はデータ受信回路、データ受信システム及び記憶装置を提供し、データ受信回路において、イネーブル信号及び帰還信号を利用して第1増幅モジュールに対するさらなる制御を実現することができ、それによりデータ受信回路が受信したデータのシンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を考慮するか否かを選択する。例えば、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号は第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュールはサンプリングクロック信号に応答し、且つ帰還信号に基づいて第1比較を行うかそれとも第2比較を行うかを選択し、出力された第1信号対及び第2信号対のうちの一方を有効にし、他方を無効にし、且つ有効な信号対の信号レベル値の差異を一層大きくし、それにより第2増幅モジュールが信号レベル値の差異が一層大きな1対の差動信号を受信できるように確保し、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号が第2レベル値期間にあり、第1増幅モジュールはサンプリングクロック信号に応答して第1比較のみを行い、有効な第1信号対を固定して出力し、それによりデータ受信回路の受信性能を向上させるとともにデータ受信回路の消費電力を低下させる効果を実現する。
【0035】
以下、図面を参照しながら本開示の各実施例を詳しく説明する。ところが、当業者であれば理解されるように、本開示の各実施例では、読者に本開示の実施例をより良く理解させるために多くの技術的詳細を提供する。しかしながら、これらの技術的詳細並びに以下の各実施例に基づく種々の変更や修正がなくても、本開示の実施例の特許請求する技術的解決手段を実現することができる。
【0036】
本開示の一実施例はデータ受信回路を提供し、以下に図面を参照しながら本開示の一実施例に係るデータ受信回路を詳しく説明する。図1は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の機能ブロック図であり、図3は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の別の機能ブロック図であり、図4は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第1増幅モジュールの機能ブロック図であり、図5は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の別の機能ブロック図であり、図6は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第1増幅モジュールの回路構造模式図であり、図7は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第1増幅モジュールの他の回路構造模式図であり、図8は本開示の一実施例に係るデータ受信回路の第2増幅モジュールの回路構造模式図である。
【0037】
図1及び図3を参照し、データ受信回路100は、データ信号DQ、第1参照信号VR+及び第2参照信号VR-を受信し、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値を有する間に、サンプリングクロック信号clkNに応答し、且つ帰還信号fbに基づいてデータ信号DQと第1参照信号VR+を選択して第1比較を行って第1信号対を第1比較の結果として出力し、又は、データ信号DQと第2参照信号VR-を選択して第2比較を行って第2信号対を第2比較の結果として出力し、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値を有する間に、サンプリングクロック信号clkNに応答して第1比較を行って第1信号対を出力するように構成され、第1信号対が第1信号Sn+と第2信号Sp+を含み、第2信号対が第3信号Sn-と第4信号Sp-を含む第1増幅モジュール101と、第1増幅モジュール101の出力信号を入力信号対として受信し、入力信号対の電圧差に対して増幅処理を行い、且つ第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNを増幅処理の結果として出力するように構成される第2増幅モジュール102と、を備える。
【0038】
理解されるように、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあるとき、先に受信された帰還信号fbの相違に基づいて、第1増幅モジュール101はこのときのイネーブル信号EnDfe及び異なる帰還信号fbに基づいて第1比較又は第2比較を選択的に行うことができ、第1増幅モジュール101に有効な第1信号対又は有効な第2信号対を出力させ、且つこのときの他方が無効な信号対である。なお、第1信号対が有効であることは、第1信号対における第1信号Sn+のレベル値及び第2信号Sp+のレベル値が比較的大きな差異を有することを指し、第2信号対が有効であることは、第2信号対における第3信号Sn-のレベル値及び第4信号Sp-のレベル値が比較的大きな差異を有することを指す。このように、第2増幅モジュール102が受信したのが信号レベル値の差異が比較的大きな1対の差動信号であるように確保し、受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる。
【0039】
いくつかの実施例では、第1参照信号VR+のレベル値と第2参照信号VR-のレベル値が異なる場合、異なるレベル値のデータ信号DQについては、データ信号DQ及び第1参照信号VR+又は第2参照信号VR-のうちの一方のレベル値の差異が比較的大きいことを満たすことができ、第1増幅モジュール101が第1比較及び第2比較を同時に行うことができる場合、第1増幅モジュール101はレベル値の差異が一層大きな1組の信号対を出力することができ、本開示の一実施例では、データ受信回路100が受信したデータ信号DQにシンボル間干渉現象が生じる場合、第1増幅モジュール101は帰還信号fbの相違に基づいて第1比較又は第2比較を選択的に行うことができ、且つ出力された第1信号対及び第2信号対のうちの一方が有効であり、他方が無効であり、有効な1組の信号対とは、第1比較及び第2比較を同時に行うことができる場合にレベル値の差異が一層大きな1組の信号対を指し、受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる。理解されるように、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあるとき、第1増幅モジュール101は受信された帰還信号fbに基づいてデータ信号DQの処理がより優れた比較を選択的に行うことができ、即ち第1比較又は第2比較を選択的に行い、これにより、より優れた1組の信号対を取得する。このように、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあるとき、第1増幅モジュール101は第1比較及び第2比較のうちの処理がより優れた一方のみを行うこととなり、他方が非動作状態にあり、データ受信回路の消費電力を低下させることに寄与する。
【0040】
また、第2増幅モジュール102が受信したのは信号レベル値の差異が比較的大きな1対の差動信号であり、それにより第2増幅モジュール102が出力する第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を向上させることに寄与する。従って、第1増幅モジュール101と第2増幅モジュール102との協働によってデータ受信回路100の受信性能を向上させることに寄与する。
【0041】
別の態様では、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値期間にあるとき、先に受信されたデータに基づいて取得した帰還信号fbのレベル値がどのように変化するかにかかわらず、第1増幅モジュール101もこのときのイネーブル信号EnDfeに基づいて第1比較を固定して行い、即ちこのときに第1増幅モジュール101は有効な第1信号対を固定して出力し、このとき、第1増幅モジュール101は第2比較を行うことがなく、即ち第1増幅モジュール101における第2信号対を出力するための回路は非動作状態にあってもよく、データ受信回路の消費電力を更に低下させることに寄与する。
【0042】
上記分析から分かるように、イネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbを利用して第1増幅モジュール101に対するさらなる制御を実現することができ、それによりデータ受信回路100が受信したデータのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮するか否かを選択し、これにより、データ受信回路100の受信性能を向上させるとともにデータ受信回路100の消費電力を低下させる効果を実現する。
【0043】
データ受信回路100が受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響をどのように低減させるかについては、以下に1つの具体的な例を挙げて詳しく説明する。
【0044】
いくつかの実施例では、第1参照信号VR+のレベル値は第2参照信号VR-のレベル値よりも高く、データ信号DQが低レベルであってデータ受信回路100が受信したデータ信号DQにシンボル間干渉現象が生じる場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101がこのときのイネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbに基づいて行われるのは第1比較であり、即ち出力したのは有効な第1信号対であり、このとき、データ信号DQと第1参照信号VR+とのレベル値の差異はデータ信号DQと第2参照信号VR-とのレベル値の差異よりも大きく、そうすると、このときに第1比較を行うことは第2比較を行うことに比べてレベル値の差異が一層大きな出力信号対を発生させることとなり、従って、第2増幅モジュール102が第1比較を行って取得した第1信号対を受信することは要件を満たす第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNを出力することに寄与し、即ち第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を確保し、それにより受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させることに寄与する。
【0045】
また、データ信号DQが高レベルであってデータ受信回路100が受信したデータ信号DQにシンボル間干渉現象が生じる場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101がこのときのイネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbに基づいて行われるのは第2比較であり、即ち出力したのは有効な第2信号対であり、このとき、データ信号DQと第1参照信号VR+とのレベル値の差異はデータ信号DQと第2参照信号VR-とのレベル値の差異よりも小さく、そうすると、このときに第2比較を行うことは第1比較を行うことに比べてレベル値の差異が一層大きな出力信号対を発生させることとなり、従って、第2増幅モジュール102が第2比較を行って取得した第2信号対を受信することは要件を満たす第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNを出力することに寄与し、即ち第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を確保し、それにより受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させることに寄与する。
【0046】
理解されるように、実際の適用では、第1参照信号VR+のレベル値は第2参照信号VR-のレベル値よりも低くてもよい。
【0047】
以上から分かるように、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値を有する間に、第1増幅モジュール101はレベル値が変化する帰還信号fbに基づいて第1比較及び第2比較を選択的に行うことにより、レベル値の差異が一層大きな第1信号対又は第2信号対を出力させることで後の第2増幅モジュール102が出力する第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を向上させ、それにより受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる。
【0048】
いくつかの実施例では、図3を参照し、第1増幅モジュール101は、それぞれサンプリングクロック信号clkNに応答して第1信号Sn+、第2信号Sp+、第3信号Sn-及び第4信号Sp-を出力するための第1ノードnet1、第2ノードnet2、第3ノードnet3及び第4ノードnet4を有し、データ信号DQ、第1参照信号VR+及び第2参照信号VR-を受信するように構成される増幅ユニット131と、第1ノードnet1と第2ノードnet2との間及び第3ノードnet3と第4ノードnet4との間に接続され、イネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbを受信し、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値を有する間に、帰還信号fbに基づいて第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路を導通し、又は第3ノードnet3と第4ノードnet4との間の接続経路を導通し、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値を有する間に、第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路を遮断し、且つ第3ノードnet3と第4ノードnet4との間の接続経路を遮断するように構成される決定平衡イネーブルユニット141と、を備えてもよい。
【0049】
なお、決定平衡イネーブルユニット141がイネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbに基づいて第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路を導通する場合、第1ノードnet1及び第2ノードnet2が出力する第1信号Sn+のレベル値は出力された第2信号Sp+のレベル値に等しく、即ち増幅ユニット131は第1比較を行わず、有効な第1信号対を出力することができず、決定平衡イネーブルユニット141はイネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbに基づいて第3ノードnet3と第4ノードnet4との間の接続経路を導通する場合、第3ノードnet3及び第4ノードnet4が出力する第3信号Sn-のレベル値は出力された第4信号Sp-のレベル値に等しく、即ち増幅ユニット131は第2比較を行わず、有効な第2信号対を出力することができない。
【0050】
理解されるように、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、このときのイネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbに基づいて、決定平衡イネーブルユニット141は第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路、又は第3ノードnet3と第4ノードnet4との間の接続経路を選択的に導通し、経路を導通する2つのノードは有効な信号対を出力することができず、それにより増幅ユニット131に第1比較又は第2比較を選択的に行わせる。シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間にあり、このときのイネーブル信号EnDfeに基づいて、決定平衡イネーブルユニット141は第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路及び第3ノードnet3と第4ノードnet4との間の接続経路を遮断し、増幅ユニット131は自体の制御により第1比較のみを行う。また、決定平衡イネーブルユニット141は第1増幅モジュール101に統合され、データ受信回路100全体の配置面積を更に減少させることに寄与する。
【0051】
なお、シンボル間干渉を考慮する必要がある状況は一般的にデータ受信回路100の受信したデータ信号DQが高速データである状況、即ちデータ伝送速度が速い状況であり、シンボル間干渉を考慮する必要がない状況はデータ受信回路100の受信したデータ信号DQが一般的に低速データである状況、即ちデータ伝送速度が遅い状況である。
【0052】
いくつかの実施例では、図4及び図5を参照し、サンプリングクロック信号clkNは第1サンプリングクロック信号clkN1と第2サンプリングクロック信号clkN2を含み、増幅ユニット131は、第1ノードnet1と第2ノードnet2を有し、データ信号DQ及び第1参照信号VR+を受信し且つ第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うように構成される第1比較回路111と、イネーブル信号EnDfe及びオリジナルサンプリングクロック信号clkを受信し、且つ第2サンプリングクロック信号clkN2を出力するように構成され、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値を有する間に、第2サンプリングクロック信号clkN2の位相がオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値を有する間に、第2サンプリングクロック信号clkN2が論理高レベル信号であるクロック発生回路151と、第3ノードnet3と第4ノードnet4を有し、データ信号DQ及び第2参照信号VR-を受信し、且つイネーブル信号EnDfeが第1レベル値を有する間に、第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第2比較を行い、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値を有する間に、第3ノードnet3とアース端子との間の接続経路を導通し、且つ第4ノードnet4とアース端子との間の接続経路を導通するように構成される第2比較回路121と、を備える。
【0053】
理解されるように、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要があるか否かにかかわらず、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあって、決定平衡イネーブルユニット141が帰還信号fbに基づいて第3ノードnet3と第4ノードnet4との間の接続経路を導通する場合、第1比較回路111も第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うことができ、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値期間にあり、決定平衡イネーブルユニット141はこのときのイネーブル信号EnDfeに基づいて第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路を導通することがなく、第1比較回路111は第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行ってもよい。以上から分かるように、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあるかそれとも第2レベル値期間にあるかにかかわらず、即ちシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要があるか否かにかかわらず、第1比較回路111も第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行う可能性がある。ところが、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあって、決定平衡イネーブルユニット141が帰還信号fbに基づいて第1ノードnet1と第2ノードnet2との間の接続経路を導通する場合のみ、第2比較回路121はレベル値が変化する第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第2比較を行うことができ、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値期間にあるとき、第2サンプリングクロック信号clkN2が論理高レベル信号であり、第2比較回路121は第3ノードnet3とアース端子との間の接続経路及び第4ノードnet4とアース端子との間の接続経路を導通し、第3ノードnet3が出力する第3信号Sn-のレベル値及び第4ノードnet4が出力する第4信号Sp-のレベル値をいずれも0にプルダウンし、即ち第2比較回路121は第2比較を行わず、有効な第2信号対を出力することができない。
【0054】
いくつかの実施例では、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相がオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあるとき、第2サンプリングクロック信号clkN2の位相がオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、そうすると、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相がこのときの第2サンプリングクロック信号clkN2の位相と同期し、これにより、このときの第1比較回路111は第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うことができ、又は第2比較回路121は第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第2比較を行うことができるようにする。それと同時に、イネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbに基づいて、決定平衡イネーブルユニット141は第1ノードnet1、第2ノードnet2、第3ノードnet3及び第4ノードnet4での電位を更に制御し、例えば、第1ノードnet1での電位と第2ノードnet2での電位を同じにし、それにより増幅ユニット131は実際に第1比較を行わず、有効な第1信号対を出力することができないようにし、又は、第3ノードnet3での電位と第4ノードnet4での電位を同じにし、それにより増幅ユニット131は実際に第2比較を行わず、有効な第2信号対を出力することができないようにする。以上から分かるように、増幅ユニット131と決定平衡イネーブルユニット141との協働によって、増幅ユニット131に第1比較又は第2比較を選択的に行わせることができる。
【0055】
いくつかの実施例では、図4及び図5を参照し、帰還信号fbは差動の第1帰還信号fbpと第2帰還信号fbnを含んでもよく、決定平衡イネーブルユニット141は、イネーブル信号EnDfe及び第1帰還信号fbpに応答して導通することにより、第1ノードnet1と第2ノードnet2を接続させるように構成される第1イネーブルユニット1411と、イネーブル信号EnDfe及び第2帰還信号fbnに応答して導通することにより、第3ノードnet3と第4ノードnet4を接続させ、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値を有する間に、第1イネーブルユニット1411及び第2イネーブルユニット1412のうちの一方を導通し、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値を有する間に、第1イネーブルユニット1411及び第2イネーブルユニット1412をいずれも遮断するように構成される第2イネーブルユニット1412と、を備えてもよい。
【0056】
理解されるように、第1帰還信号fbpが高レベルである場合、第2帰還信号fbnが低レベルであり、第1帰還信号fbpが低レベルである場合、第2帰還信号fbnは高レベルである。このように、イネーブル信号EnDfeが第1レベル値期間にあるとき、第1帰還信号fbpを受信する第1イネーブルユニット1411及び第2帰還信号fbnを受信する第2イネーブルユニット1412のうちの一方を導通し、第1ノードnet1及び第2ノードnet2並びに第3ノードnet3及び第4ノードnet4のうちの一方を接続し、第1増幅モジュール101に第1比較又は第2比較を選択的に実現させ、イネーブル信号EnDfeが第2レベル値期間にあるとき、第1帰還信号fbpのレベル値及び第2帰還信号fbnのレベル値がどのように変化するかにかかわらず、第1イネーブルユニット1411及び第2イネーブルユニット1412もこのときのイネーブル信号EnDfeに基づいて遮断されることとなり、増幅ユニット131は自体の制御により第1比較のみを行う。
【0057】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し、第1イネーブルユニット1411は第9PMOS電界効果トランジスタMP9と第10PMOS電界効果トランジスタMP10を備えてもよく、第9PMOS電界効果トランジスタMP9の一端が第1ノードnet1に接続され、ゲートが相補イネーブル信号EnDfeNを受信し、第9PMOS電界効果トランジスタMP9の他端が第10PMOS電界効果トランジスタMP10の一端に接続され、第10PMOS電界効果トランジスタMP10の他端が第2ノードnet2に接続され、ゲートが第1帰還信号fbpを受信し、相補イネーブル信号EnDfeNのレベルがイネーブル信号EnDfeのレベルと逆である。
【0058】
なお、相補イネーブル信号EnDfeNのレベルがイネーブル信号EnDfeのレベルと逆であることは、相補イネーブル信号EnDfeN及びイネーブル信号EnDfeのうちの一方が高レベルである場合、他方が低レベルであることを指す。
【0059】
一例では、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第9PMOS電界効果トランジスタMP9は導通され、このとき、第10PMOS電界効果トランジスタMP10は受信された第1帰還信号fbpに基づいて導通又は遮断され、そうすると、第1イネーブルユニット1411は第1帰還信号fbpに基づいて導通又は遮断され、第1帰還信号fbpが高レベルである場合、第10PMOS電界効果トランジスタMP10は遮断され、第1比較回路111は第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うことができ、それにより有効な第1信号対を出力し、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、相補イネーブル信号EnDfeNは高レベルであり、第9PMOS電界効果トランジスタMP9は遮断され、このとき、第1帰還信号fbpが高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、第1イネーブルユニット1411も遮断され、第1比較回路111は第1イネーブルユニット1411により制御されず、ずっと第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うことができる。
【0060】
いくつかの実施例では、図7を参照し、第1イネーブルユニット1411は第9PMOS電界効果トランジスタMP9と第10PMOS電界効果トランジスタMP10を備えた上で、第1イネーブルユニット1411は更に第9NMOS電界効果トランジスタMN9と第10NMOS電界効果トランジスタMN10を備えてもよく、第9NMOS電界効果トランジスタMN9の一端が第1ノードnet1に接続され、ゲートがイネーブル信号EnDfeを受信し、第9NMOS電界効果トランジスタMN9の他端が第10NMOS電界効果トランジスタMN10の一端に接続され、第10NMOS電界効果トランジスタMN10の他端が第2ノードnet2に接続され、ゲートが第1相補帰還信号fbpNを受信し、第1相補帰還信号fbpNが第1帰還信号fbpのレベルと逆である。
【0061】
なお、イネーブル信号EnDfeの第1レベル値期間とは、第1イネーブルユニット1411がイネーブル信号EnDfeが論理レベル1のレベル値範囲即ち高レベルであることを判断するようにすることを指し、イネーブル信号EnDfeの第2レベル値期間とは、第1イネーブルユニット1411がイネーブル信号EnDfeが論理レベル0のレベル値範囲即ち低レベルであることを判断するようにすることを指す。第1相補帰還信号fbpNが第1帰還信号fbpのレベルと逆であることは、第1相補帰還信号fbpN及び第1帰還信号fbpのうちの一方が高レベルである場合、他方が低レベルであることを指す。
【0062】
一例では、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第9PMOS電界効果トランジスタMP9及び第9NMOS電界効果トランジスタMN9はいずれも導通され、このとき、第10PMOS電界効果トランジスタMP10は受信された第1帰還信号fbpに基づいて導通又は遮断され、且つ第10NMOS電界効果トランジスタMN10は受信された第1相補帰還信号fbpNに基づいて導通又は遮断され、そうすると、第1イネーブルユニット1411は第1帰還信号fbp及び第1相補帰還信号fbpNに基づいて導通又は遮断され、第1帰還信号fbpが高レベルであって第1相補帰還信号fbpNが低レベルである場合、第10PMOS電界効果トランジスタMP10及び第10NMOS電界効果トランジスタMN10はいずれも遮断され、第1比較回路111は第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うことができ、それにより有効な第1信号対を出力し、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは低レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは高レベルであり、第9PMOS電界効果トランジスタMP9及び第9NMOS電界効果トランジスタMN9はいずれも遮断され、このとき、第1帰還信号fbp及び第1相補帰還信号fbpNが高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、第1イネーブルユニット1411も遮断され、第1比較回路111は第1イネーブルユニット1411により制御されず、常に第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うことができる。
【0063】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し、第2イネーブルユニット1412は第11PMOS電界効果トランジスタMP11と第12PMOS電界効果トランジスタMP12を備えてもよく、第11PMOS電界効果トランジスタMP11の一端が第3ノードnet3に接続され、ゲートが相補イネーブル信号EnDfeNを受信し、第11PMOS電界効果トランジスタMP11の他端が第12PMOS電界効果トランジスタMP12の一端に接続され、第12PMOS電界効果トランジスタMP12の他端が第4ノードnet4に接続され、ゲートが第2帰還信号fbnを受信し、相補イネーブル信号EnDfeNのレベルがイネーブル信号EnDfeのレベルと逆である。
【0064】
一例では、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第11PMOS電界効果トランジスタMP11は導通され、このとき、第12PMOS電界効果トランジスタMP12は受信された第2帰還信号fbnに基づいて導通又は遮断され、そうすると、第2イネーブルユニット1412は第2帰還信号fbnに基づいて導通又は遮断され、第2帰還信号fbnが高レベルである場合、第12PMOS電界効果トランジスタMP12は遮断され、第2比較回路121は第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第2比較を行うことができ、それにより有効な第2信号対を出力する。第1帰還信号fbp及び第2帰還信号fbnが差動信号であるため、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、第1増幅モジュール101が帰還信号fbに基づいて第1比較又は第2比較を選択的に行うことを実現することができる。
【0065】
シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、相補イネーブル信号EnDfeNは高レベルであり、第11PMOS電界効果トランジスタMP11は遮断され、このとき、第2帰還信号fbnが高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、第2イネーブルユニット1412も遮断され、第2比較回路121は第2イネーブルユニット1412により制御されないが、このときの第2サンプリングクロック信号clkN2は論理高レベル信号であり、第2比較回路121は第2比較を行わず、有効な第2信号対を出力することができず、これにより、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、第1増幅モジュール101が第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うしかないことを実現する。
【0066】
いくつかの実施例では、図7を参照し、第2イネーブルユニット1412は第11PMOS電界効果トランジスタMP11と第12PMOS電界効果トランジスタMP12を備えた上で、第2イネーブルユニット1412は更に第11NMOS電界効果トランジスタMN11と第12NMOS電界効果トランジスタMN12を備えてもよく、第11NMOS電界効果トランジスタMN11の一端が第3ノードnet3に接続され、ゲートがイネーブル信号EnDfeを受信し、第11NMOS電界効果トランジスタMN11の他端が第12NMOS電界効果トランジスタMN12の一端に接続され、第12NMOS電界効果トランジスタMN12の他端が第4ノードnet4に接続され、ゲートが第2相補帰還信号fbnNを受信し、第2相補帰還信号fbnNが第2帰還信号fbnのレベルと逆である。
【0067】
なお、第2相補帰還信号fbnNが第2帰還信号fbnのレベルと逆であることは、第2相補帰還信号fbnN及び第2帰還信号fbnのうちの一方が高レベルである場合、他方が低レベルであることを指す。
【0068】
一例では、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第11PMOS電界効果トランジスタMP11及び第11NMOS電界効果トランジスタMN11はいずれも導通され、このとき、第12PMOS電界効果トランジスタMP12は受信された第2帰還信号fbnに基づいて導通又は遮断され、且つ第12NMOS電界効果トランジスタMN12は受信された第2相補帰還信号fbnNに基づいて導通又は遮断され、そうすると、第2イネーブルユニット1412は第2帰還信号fbn及び第2相補帰還信号fbnNに基づいて導通又は遮断され、第2帰還信号fbnが高レベルであって第2相補帰還信号fbnNが低レベルである場合、第12PMOS電界効果トランジスタMP12及び第12NMOS電界効果トランジスタMN12はいずれも遮断され、第2比較回路121は第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第2比較を行うことができ、それにより有効な第2信号対を出力し、第1帰還信号fbp及び第2帰還信号fbnが差動信号であるため、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、第1増幅モジュール101が帰還信号fbに基づいて第1比較又は第2比較を選択的に行うことを実現することができる。
【0069】
シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは低レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは高レベルであり、第11PMOS電界効果トランジスタMP11及び第11NMOS電界効果トランジスタMN11はいずれも遮断され、このとき、第2帰還信号fbn及び第2相補帰還信号fbnNが高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、第2イネーブルユニット1412も遮断され、第2比較回路121は第2イネーブルユニット1412により制御されないが、このときの第2サンプリングクロック信号clkN2は論理高レベル信号であり、第2比較回路121は第2比較を行わず、有効な第2信号対を出力することができず、これにより、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、第1増幅モジュール101が第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1比較を行うしかないことを実現する。
【0070】
いくつかの実施例では、図4及び図5を参照し、第1比較回路111は、電源ノードVcc(図6参照)と第5ノードnet5との間に接続され、第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第5ノードnet5に電流を供給するように構成される第1電流源1111と、第1ノードnet1、第2ノードnet2及び第5ノードnet5に接続され、データ信号DQ及び第1参照信号VR+を受信し、第1電流源1111が第5ノードnet5に電流を供給する際に第1比較を行い、且つ第1信号Sn+及び第2信号Sp+を出力するように構成される第1比較ユニット1112と、第1ノードnet1及び第2ノードnet2に接続され、第1サンプリングクロック信号clkN1に応答して第1ノードnet1及び第2ノードnet2をリセットするように構成される第1リセットユニット1113と、を備えてもよい。
【0071】
第2比較回路121は、電源ノードVccと第6ノードnet6との間に接続され、第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第6ノードnet6に電流を供給するように構成される第2電流源1211と、第3ノードnet3、第4ノードnet4及び第6ノードnet6に接続され、データ信号DQ及び第2参照信号VR-を受信し、第2電流源1211が第6ノードnet6に電流を供給する際に第2比較を行い、且つ第3信号Sn-及び第4信号Sp-を出力するように構成される第2比較ユニット1212と、第3ノードnet3と第4ノードnet4との間に接続され、第2サンプリングクロック信号clkN2に応答して第3ノードnet3及び第4ノードnet4をリセットするように構成される第2リセットユニット1213と、を備えてもよい。
【0072】
理解されるように、第1比較ユニット1112はデータ信号DQと第1参照信号VR+との電圧差に基づいて、第1ノードnet1に供給する電流と第2ノードnet2に供給する電流との差異を制御することにより、第1信号Sn+及び第2信号Sp+を出力することができ、第2比較ユニット1212はデータ信号DQと第2参照信号VR-との電圧差に基づいて、第3ノードnet3に供給する電流と第4ノードnet4に供給する電流との差異を制御することにより、第3信号Sn-及び第4信号Sp-を出力することができる。また、データ受信回路100はデータ信号DQ、第1参照信号VR+及び第2参照信号VR-の受信並びに第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの出力を1回完了した後、第1リセットユニット1113により第1ノードnet1及び第2ノードnet2でのレベル値を初期値に回復し、且つ第2リセットユニット1213により第3ノードnet3及び第4ノードnet4でのレベル値を初期値に回復することができ、後のデータ受信回路100が次回のデータ受信及び処理を行うことを容易にする。
【0073】
いくつかの実施例では、第1電流源1111の回路構造は第2電流源1211の回路構造と同じであり、第1比較ユニット1112の回路構造は第2比較ユニット1212の回路構造と同じである。このように、第1比較回路111が出力する第1信号対は主に第1参照信号VR+からの影響を受けるようにし、又は、第2比較回路121が出力する第2信号対の差異は主に第2参照信号VR-からの影響を受けるようにすることに寄与し、データ受信回路100が第1参照信号VR+及び第2参照信号VR-に基づいて受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させることに寄与し、それにより第2増幅モジュール102が出力する第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を更に向上させる。
【0074】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し、第1電流源1111は、電源ノードVccと第5ノードnet5との間に接続され、ゲートが第1サンプリングクロック信号clkN1を受信する第1PMOS電界効果トランジスタMP1を備えてもよく、第2電流源1112は、電源ノードVccと第6ノードnet6との間に接続され、ゲートが第2サンプリングクロック信号clkN2を受信する第2PMOS電界効果トランジスタMP2を備えてもよい。
【0075】
このように、第1サンプリングクロック信号clkN1が低レベルである場合、第1PMOS電界効果トランジスタMP1のゲートは第1サンプリングクロック信号clkN1を受信して導通され、第5ノードnet5に電流を供給し、第1比較ユニット1112を動作状態にし、即ち受信されたデータ信号DQ及び第1参照信号VR+に対して第1比較を行い、それと同時に、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第1帰還信号fbpは高レベルであり、且つ第1相補帰還信号fbpNは低レベルであり、第1イネーブルユニット1411は第1ノードnet1及び第2ノードnet2を遮断し、第2サンプリングクロック信号clkN2が低レベルである場合、第2PMOS電界効果トランジスタMP2のゲートは第2サンプリングクロック信号clkN2を受信して導通され、第6ノードnet6に電流を供給し、第2比較ユニット1212を動作状態にし、受信されたデータ信号DQ及び第2参照信号VR-に対して第2比較を行い、それと同時に、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第2帰還信号fbnは高レベルであり、且つ第2相補帰還信号fbnNは低レベルであり、第2イネーブルユニット1412は第3ノードnet3及び第4ノードnet4を遮断する。
【0076】
一例では、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相はオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間即ち高レベルにあり、第2サンプリングクロック信号clkN2の位相もオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、そうすると、このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相は第2サンプリングクロック信号clkN2の位相と同期し、第1電流源1111は第5ノードnet5に電流を供給することにより第1比較ユニット121が第1比較を行うために準備することができるとともに、第2電流源1211は第6ノードnet6に電流を供給することにより第2比較ユニット122が第2比較を行うために準備することができるようにする。このとき、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第1帰還信号fbpが高レベルであって第1相補帰還信号fbpNが低レベルである場合、第1イネーブルユニット1411は第1ノードnet1及び第2ノードnet2を遮断し、第1比較ユニット121は第1比較を行い、このとき、第2帰還信号fbnは低レベルであり、且つ第2相補帰還信号fbnNは高レベルであり、第2イネーブルユニット1412は第3ノードnet3及び第4ノードnet4に接続され、第2比較ユニット122はが第2比較を行うことができず、第1帰還信号fbpが低レベルであって第1相補帰還信号fbpNが高レベルである場合、第1イネーブルユニット1411は第1ノードnet1及び第2ノードnet2に接続され、第1比較ユニット121は第1比較を行うことができず、このとき、第2帰還信号fbnは高レベルであり、且つ第2相補帰還信号fbnNは低レベルであり、第2イネーブルユニット1412は第3ノードnet3及び第4ノードnet4を遮断し、第2比較ユニット122は第2比較を行う。
【0077】
また、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間即ち低レベルにあり、第2サンプリングクロック信号clkN2は論理高レベル信号であり、第2PMOS電界効果トランジスタMP2は常に遮断され、第2比較ユニット1212における電流をほとんど0にし、それによりデータ受信回路100の消費電力を低下させ、且つこのときの第2比較ユニット1212は第2比較を行うことができず、有効な第2信号対を出力することができず、このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1はクロック信号であり、第1PMOS電界効果トランジスタMP1は該クロック信号に応答して導通され、それにより第1比較ユニット1112に第1比較を行わせ、これにより、有効な第1信号対を出力し、データ受信回路100全体が正常に動作できるようにする。
【0078】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し続け、第1比較ユニット1112は、第1ノードnet1と第5ノードnet5との間に接続され、ゲートがデータ信号DQを受信する第3PMOS電界効果トランジスタMP3と、MP4に接続され、第2ノードnet2と第5ノードnet5との間に接続され、ゲートが第1参照信号VR+を受信する第4PMOS電界効果トランジスタと、を備えてもよく、第2比較ユニット1212は、第3ノードnet3と第6ノードnet6との間に接続され、ゲートがデータ信号DQを受信する第5PMOS電界効果トランジスタMP5と、第4ノードnet4と第6ノードnet6との間に接続され、ゲートが第2参照信号VR-を受信する第6PMOS電界効果トランジスタMP6と、を備えてもよい。
【0079】
なお、第1比較ユニット1112にとっては、データ信号DQ及び第1参照信号VR+のレベル値の変化が同期せず、データ信号DQを受信する第3PMOS電界効果トランジスタMP3の導通時刻が第1参照信号VR+を受信する第4PMOS電界効果トランジスタMP4の導通時刻と異なり、且つ同一時刻に第3PMOS電界効果トランジスタMP3の導通度が第4PMOS電界効果トランジスタMP4の導通度と異なるようにする。理解されるように、第3PMOS電界効果トランジスタMP3の導通度が第4PMOS電界効果トランジスタMP4の導通度と異なった上で、第3PMOS電界効果トランジスタMP3及び第4PMOS電界効果トランジスタMP4による第5ノードnet5での電流の分流能力も異なり、第1ノードnet1での電圧が第2ノードnet2での電圧と異なるようにし、第1信号Sn+及び第2信号Sp+の信号レベル値の差異が比較的大きな第1信号対を出力することに寄与する。
【0080】
第2比較ユニット1212にとっては、データ信号DQ及び第2参照信号VR-のレベル値の変化が同期せず、データ信号DQを受信する第5PMOS電界効果トランジスタMP5の導通時刻が第2参照信号VR-を受信する第6PMOS電界効果トランジスタMP6の導通時刻と異なり、且つ同一時刻に第5PMOS電界効果トランジスタMP5の導通度が第6PMOS電界効果トランジスタMP6の導通度と異なるようにする。理解されるように、第5PMOS電界効果トランジスタMP5の導通度が第6PMOS電界効果トランジスタMP6の導通度と異なった上で、第5PMOS電界効果トランジスタMP5及び第6PMOS電界効果トランジスタMP6による第6ノードnet6での電流の分流能力も異なり、第3ノードnet3での電圧が第4ノードnet4での電圧と異なるようにし、第3信号Sn-及び第4信号Sp-の信号レベル値の差異が比較的大きな第2信号対を出力することに寄与する。
【0081】
一例では、第1増幅モジュール101が行うのは第1比較であり、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも低い場合、第3PMOS電界効果トランジスタMP3の導通度は第4PMOS電界効果トランジスタMP4の導通度よりも大きく、このようにして第5ノードnet5での電流が第3PMOS電界効果トランジスタMP3の位置する経路により多く流れ、第1ノードnet1での電流が第2ノードnet2での電流よりも大きくなり、それにより更に第1ノードnet1が出力する第1信号Sn+のレベル値は高くなり、第2ノードnet2が出力する第2信号Sp+のレベル値は低くなり、別の例では、第1増幅モジュール101が行うのは第2比較であり、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも低い場合、第5PMOS電界効果トランジスタMP5の導通度は第6PMOS電界効果トランジスタMP6の導通度よりも大きく、このようにして第6ノードnet6での電流がより多く第5PMOS電界効果トランジスタMP5の位置する経路に流れ、第3ノードnet3での電流が第4ノードnet4での電流よりも大きくなり、それにより更に第3ノードnet3が出力する第3信号Sn-のレベル値は高くなり、第4ノードnet4が出力する第4信号Sp-のレベル値は低くなる。
【0082】
同様に、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも高い場合、第3PMOS電界効果トランジスタMP3の導通度は第4PMOS電界効果トランジスタMP4の導通度よりも小さく、第1ノードnet1が出力する第1信号Sn+のレベル値は低く、第2ノードnet2が出力する第2信号Sp+のレベル値は高く、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも高い場合、第5PMOS電界効果トランジスタMP5の導通度は第6PMOS電界効果トランジスタMP6の導通度よりも小さく、第3ノードnet3が出力する第3信号Sn-のレベル値は低く、第4ノードnet4が出力する第4信号Sp-のレベル値は高い。
【0083】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し続け、第1リセットユニット1113は、第1ノードnet1とアース端子との間に接続され、ゲートが第1サンプリングクロック信号clkN1を受信する第1NMOS電界効果トランジスタMN1と、第2ノードnet2とアース端子との間に接続され、ゲートが第1サンプリングクロック信号clkN1を受信する第2NMOS電界効果トランジスタMN2と、を備えてもよく、第2リセットユニット1213は、第3ノードnet3とアース端子との間に接続され、ゲートが第2サンプリングクロック信号clkN2を受信する第3NMOS電界効果トランジスタMN3と、第4ノードnet4とアース端子との間に接続され、ゲートが第2サンプリングクロック信号clkN2を受信する第4NMOS電界効果トランジスタMN4と、を備えてもよい。
【0084】
一例では、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相はオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、第2サンプリングクロック信号clkN2の位相もオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相は第2サンプリングクロック信号clkN2の位相と同期し、第1サンプリングクロック信号clkN1及び第2サンプリングクロック信号clkN2がいずれも低レベルであって、第1PMOS電界効果トランジスタMP1及び第2PMOS電界効果トランジスタMP2がいずれも導通される場合、第1NMOS電界効果トランジスタMN1、第2NMOS電界効果トランジスタMN2、第3NMOS電界効果トランジスタMN3及び第4NMOS電界効果トランジスタMN4はいずれも遮断され、このとき、帰還信号fbに基づいて第1イネーブルユニット1411及び第2イネーブルユニット1412のうちの一方を導通するよう制御し、それにより第1増幅モジュール101が第1比較又は第2比較を選択的に行うことを実現し、それと同時に、第1NMOS電界効果トランジスタMN1及び第2NMOS電界効果トランジスタMN2は第1比較ユニット1112の負荷とされてもよく、それにより第1比較ユニット1112の増幅ゲインを増加させ、第3NMOS電界効果トランジスタMN3及び第4NMOS電界効果トランジスタMN4は第2比較ユニット1212の負荷とされてもよく、それにより第2比較ユニット1212の増幅ゲインを増加させる。
【0085】
第1サンプリングクロック信号clkN1及び第2サンプリングクロック信号clkN2がいずれも高レベルである場合、第1PMOS電界効果トランジスタMP1及び第2PMOS電界効果トランジスタMP2はいずれも遮断され、第1比較ユニット1112及び第2比較ユニット1212を流れる電流がいずれもなく、このとき、第1NMOS電界効果トランジスタMN1、第2NMOS電界効果トランジスタMN2、第3NMOS電界効果トランジスタMN3及び第4NMOS電界効果トランジスタMN4はいずれも導通され、それにより第1ノードnet1での電圧、第2ノードnet2での電圧、第3ノードnet3での電圧及び第4ノードnet4での電圧をプルダウンして第1ノードnet1、第2ノードnet2、第3ノードnet3及び第4ノードnet4のリセットが実現され、後のデータ受信回路100が次回のデータ受信及び処理を行うことを容易にする。
【0086】
また、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間にあり、第2サンプリングクロック信号clkN2は論理高レベル信号であり、第2PMOS電界効果トランジスタMP2は常に遮断され、このとき、第3NMOS電界効果トランジスタMN3及び第4NMOS電界効果トランジスタMN4はいずれも導通され、それにより第3ノードnet3とアース端子との間の接続経路をプルダウンして導通し、且つ第4ノードnet4とアース端子との間の接続経路を導通して第3ノードnet3及び第4ノードnet4のリセットが実現され、このとき、第2比較ユニット1212における電流はほとんど0であり、データ受信回路100の消費電力を低下させることに寄与する。このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1が低レベルである場合、第1PMOS電界効果トランジスタMP1は導通され、第1NMOS電界効果トランジスタMN1及び第2NMOS電界効果トランジスタMN2はいずれも遮断され、それにより第1比較回路111が第1比較を行って有効な第1信号対を出力するように確保し、後の第2増幅モジュール102が第1信号対を固定して受信できるようにし、又は、第1サンプリングクロック信号clkN1が高レベルである場合、第1PMOS電界効果トランジスタMP1は遮断され、第1NMOS電界効果トランジスタMN1及び第2NMOS電界効果トランジスタMN2はいずれも導通され、それにより第1ノードnet1での電圧及び第2ノードnet2での電圧をプルダウンして第1ノードnet1及び第2ノードnet2のリセットが実現され、後のデータ受信回路100が次回のデータ受信及び処理を行うことを容易にする。
【0087】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し続け、クロック発生回路151は、一方の入力端子がオリジナルサンプリングクロック信号clkを受信し、他方の入力端子が電源ノードVccに接続され、出力端子が第1サンプリングクロック信号clkN1を出力する第1NANDゲート回路1511を備えてもよい。
【0088】
理解されるように、第1NANDゲート回路1511の電源ノードVccに接続される入力端子が受信したのは高レベルである。このとき、第1NANDゲート回路1511の他方の入力端子が受信したオリジナルサンプリングクロック信号clkが高レベルである場合、第1サンプリングクロック信号clkN1は低レベルであり、第1NANDゲート回路1511の他方の入力端子が受信したオリジナルサンプリングクロック信号clkが低レベルである場合、第1サンプリングクロック信号clkN1は高レベルであり、このように、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相をオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆にし、従って、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を低減させる必要がある場合、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相を第2サンプリングクロック信号clkN2の位相と同期させ、第1増幅モジュール101は第1比較又は第2比較を選択的に行うことができる。
【0089】
いくつかの実施例では、図6及び図7を参照し続け、クロック発生回路151は、一方の入力端子がオリジナルサンプリングクロック信号clkを受信し、他方の入力端子がイネーブル信号EnDfeを受信し、出力端子が第2サンプリングクロック信号clkN2を出力する第2NANDゲート回路1512を備えてもよい。
【0090】
理解されるように、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相はオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、オリジナルサンプリングクロック信号clkが高レベルである場合、第2NANDゲート回路1512が出力する第2サンプリングクロック信号clkN2は低レベルであり、このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1も低レベルであり、第1増幅モジュール101は帰還信号fbに基づいて第1比較又は第2比較のうちの処理がより優れた一方を選択的に行い、後の第2増幅モジュール102は有効な第1信号対又は有効な第2信号対を受信し、且つ他の組の信号対が無効であり、受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させ、オリジナルサンプリングクロック信号clkが低レベルである場合、第2NANDゲート回路1512が出力する第2サンプリングクロック信号clkN2は高レベルであり、このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1も高レベルであり、そうすると、このとき、第1比較ユニット1112及び第2比較ユニット1212はいずれも非動作状態にあり、第1リセットユニット1113により第1ノードnet1及び第2ノードnet2でのレベル値を初期値に回復し、且つ第2リセットユニット1213により第3ノードnet3及び第4ノードnet4でのレベル値を初期値に回復することができ、後のデータ受信回路100が次回のデータ受信及び処理を行うことを容易にする。
【0091】
シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは低レベルであり、このとき、オリジナルサンプリングクロック信号clkが高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、第2NANDゲート回路1512が出力する第2サンプリングクロック信号clkN2も高レベルであり、従って、第1サンプリングクロック信号clkN1が高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、即ち第1比較ユニット1112が第1比較を行うか否かにかかわらず、第2比較回路121における第3ノードnet3とアース端子との間の接続経路及び第4ノードnet4とアース端子との間の接続経路も導通されることとなり、このときの第2比較回路121における電流をほとんど0にし、いずれも第2比較を行うことがない。
【0092】
いくつかの実施例では、図5を参照し、第2増幅モジュール102は、第7ノードnet7及び第8ノードnet8に接続され、第1信号対を受信して第3比較を行い、且つそれぞれ第7ノードnet7及び第8ノードnet8に信号を第3比較の結果として供給するように構成される第1入力ユニット112と、第7ノードnet7及び第8ノードnet8に接続され、第2信号対を受信して第4比較を行い、且つそれぞれ第7ノードnet7及び第8ノードnet8に信号を第4比較の結果として供給するように構成される第2入力ユニット122と、第7ノードnet7及び第8ノードnet8に接続され、第7ノードnet7の信号及び第8ノードnet8の信号を増幅してラッチし、且つそれぞれ第1出力ノードnet9及び第2出力ノードnet10を介して第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNを出力するように構成されるラッチユニット132と、を備えてもよい。
【0093】
理解されるように、シンボル間干渉のデータ受信回路に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101は帰還信号fbに基づいて第1比較及び第2比較を選択的に行い、出力された第1信号対及び第2信号対のうちの一方が有効であり、他方が無効であり、且つ、このとき、導通可能な入力ユニットが受信したのは有効な信号対であり、且つ有効な信号対とは、第1比較及び第2比較を同時に行うことができる場合、出力可能なレベル値の差異が一層大きな1組の信号対を指し、それにより第2増幅モジュール102が出力する第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を向上させる。シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101は有効な第1信号対を固定して出力し、第1入力ユニット112は有効な第1信号対に応答して導通又は遮断され、第2入力ユニット122が受信した信号対は無効であり、遮断状態にあり、それによりデータ受信回路の消費電力を低下させる。
【0094】
ラッチユニット132は第7ノードnet7の信号及び第8ノードnet8の信号に基づいて第1出力ノードnet9に高レベル信号を出力し、第2出力ノードnet10に低レベル信号を出力し、又は、第1出力ノードnet9に低レベル信号を出力し、第2出力ノードnet10に高レベル信号を出力するためのものである。
【0095】
いくつかの実施例では、図8を参照し、第1入力ユニット112は、ドレイン電極が第7ノードnet7に接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが第1信号Sn+を受信する第5NMOS電界効果トランジスタMN5と、ドレイン電極が第8ノードnet8に接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが第2信号Sp+を受信する第6NMOS電界効果トランジスタMN6と、を備えてもよく、第2入力ユニット122は、ドレイン電極が第7ノードnet7に接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが第3信号Sn-を受信する第7NMOS電界効果トランジスタMN7と、ドレイン電極が第8ノードnet8に接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが第4信号Sp-を受信する第8NMOS電界効果トランジスタMN8と、を備えてもよい。
【0096】
一例では、第1増幅モジュール101が第1比較を行うとき、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも高い場合、第1信号Sn+のレベル値は低く、第2信号Sp+のレベル値は高く、そうすると、第6NMOS電界効果トランジスタMN6の導通度は第5NMOS電界効果トランジスタMN5の導通度よりも大きく、第8ノードnet8での電圧を第7ノードnet7での電圧よりも小さくする。同様に、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも低い場合、第1信号Sn+のレベル値は高く、第2信号Sp+のレベル値は低く、第5NMOS電界効果トランジスタMN5の導通度は第6NMOS電界効果トランジスタMN6の導通度よりも大きく、第7ノードnet7での電圧を第8ノードnet8での電圧よりも小さくする。
【0097】
別の例では、第1増幅モジュール101が第2比較を行うとき、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも高い場合、第3信号Sn-のレベル値は低く、第4信号Sp-のレベル値は高く、そうすると、第8NMOS電界効果トランジスタMN8の導通度は第7NMOS電界効果トランジスタMN7の導通度よりも大きく、第8ノードnet8での電圧を第7ノードnet7での電圧よりも小さくする。同様に、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも低い場合、第3信号Sn-のレベル値は高く、第4信号Sp-のレベル値は低く、第7NMOS電界効果トランジスタMN7の導通度は第8NMOS電界効果トランジスタMN8の導通度よりも大きく、第7ノードnet7での電圧を第8ノードnet8での電圧よりも小さくする。
【0098】
いくつかの実施例では、図8を参照し続け、ラッチユニット132は、第13NMOS電界効果トランジスタMN13のゲート及び第7PMOS電界効果トランジスタMP7のゲートがいずれも第2出力ノードnet10に接続され、第13NMOS電界効果トランジスタMN13のソース電極が第7ノードnet7に接続され、第13NMOS電界効果トランジスタMN13のドレイン電極及び第7PMOS電界効果トランジスタMP7のドレイン電極がいずれも第1出力ノードnet9に接続され、第7PMOS電界効果トランジスタMP7のソース電極が電源ノードVccに接続される第13NMOS電界効果トランジスタMN13及び第7PMOS電界効果トランジスタMP7と、第14NMOS電界効果トランジスタMN14のゲート及び第8PMOS電界効果トランジスタMP8のゲートがいずれも第1出力ノードnet9に接続され、第14NMOS電界効果トランジスタMN14のソース電極が第8ノードnet8に接続され、第14NMOS電界効果トランジスタMN14のドレイン電極及び第8PMOS電界効果トランジスタMP8のドレイン電極がいずれも第2出力ノードnet10に接続され、第8PMOS電界効果トランジスタMP8のソース電極が電源ノードVccに接続される第14NMOS電界効果トランジスタMN14及び第8PMOS電界効果トランジスタMP8と、を備えてもよい。
【0099】
一例では、第1増幅モジュール101が第1比較を行うとき、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも高い場合、第1信号Sn+のレベル値は低く、第2信号Sp+のレベル値は高く、そうすると、第8ノードnet8での電圧は第7ノードnet7での電圧よりも小さく、それにより第14NMOS電界効果トランジスタMN14の導通度を第13NMOS電界効果トランジスタMN13の導通度よりも大きくし、第2出力ノードnet10での電圧を第1出力ノードnet9での電圧よりも小さくし、そうすると、第8PMOS電界効果トランジスタMP8の導通度は第7PMOS電界効果トランジスタMP7の導通度よりも小さく、ラッチユニット132は正帰還増幅を形成し、更に第1出力ノードnet9が出力する第1出力信号Voutを高レベルにし、第2出力ノードnet10が出力する第2出力信号VoutNを低レベルにする。同様に、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも低い場合、第7ノードnet7での電圧は第8ノードnet8での電圧よりも小さく、第1出力ノードnet9が出力する第1出力信号Voutは低レベルであり、第2出力ノードnet10が出力する第2出力信号VoutNは高レベルである。
【0100】
別の例では、第1増幅モジュール101が第2比較を行うとき、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも高い場合、第3信号Sn-のレベル値は低く、第4信号Sp-のレベル値は高く、そうすると、第8NMOS電界効果トランジスタMN8の導通度は第7NMOS電界効果トランジスタMN7の導通度よりも大きく、第8ノードnet8での電圧を第7ノードnet7での電圧よりも小さくし、それにより第1出力ノードnet9が出力する第1出力信号Voutを高レベルにし、第2出力ノードnet10が出力する第2出力信号VoutNを低レベルにする。同様に、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも低い場合、第3信号Sn-のレベル値は高く、第4信号Sp-のレベル値は低く、このとき、第1出力ノードnet9が出力する第1出力信号Voutは低レベルであり、第2出力ノードnet10が出力する第2出力信号VoutNは高レベルである。
【0101】
いくつかの実施例では、図5を参照し、第2増幅モジュール102は更に、電源ノードVccとラッチユニット132の出力端子との間に接続され、ラッチユニット132の出力端子をリセットするように構成される第3リセットユニット142を備えてもよい。このように、データ受信回路100はデータ信号DQ、第1参照信号VR+及び第2参照信号VR-の受信並びに第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの出力を1回完了した後、第3リセットユニット142により第1出力ノードnet9及び第2出力ノードnet10でのレベル値を初期値に回復することができ、後のデータ受信回路100が次回のデータの受信及び処理を行うことを容易にする。
【0102】
いくつかの実施例では、図8を参照し、第3リセットユニット142は、第1出力ノードnet9と電源ノードVccとの間に接続され、ゲートがオリジナルサンプリングクロック信号clkを受信する第13PMOS電界効果トランジスタMP13と、第2出力ノードnet10と電源ノードVccとの間に接続され、ゲートがオリジナルサンプリングクロック信号clkを受信する第14PMOS電界効果トランジスタMP14と、を備える。
【0103】
一例では、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相はオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、図7及び図8を併せて参照し、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは論理レベル1であり、相補イネーブル信号EnDfeNは論理レベル0であり、第2サンプリングクロック信号clkN2の位相はオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、オリジナルサンプリングクロック信号clkが高レベルである場合、第1サンプリングクロック信号clkN1及び第2サンプリングクロック信号clkN2はいずれも低レベルであり、そうすると、第1PMOS電界効果トランジスタMP1及び第2PMOS電界効果トランジスタMP2はいずれも導通され、このとき、第1イネーブルユニット1411及び第2イネーブルユニット1412のうちの一方が帰還信号fbに基づいて導通され、第1増幅モジュール101が有効な第1信号対及び有効な第2信号対のうちの一方のみを出力できるようにし、例えば、第1帰還信号fbpが高レベルであって第2帰還信号fbnが低レベルである場合、第1比較ユニット121は第1比較を行い、第2比較ユニット122は第2比較を行うことができない。このとき、第1NMOS電界効果トランジスタMN1、第2NMOS電界効果トランジスタMN2、第3NMOS電界効果トランジスタMN3並びに第4NMOS電界効果トランジスタMN4、第13PMOS電界効果トランジスタMP13及び第14PMOS電界効果トランジスタMP14はいずれも遮断される。
【0104】
オリジナルサンプリングクロック信号clkが低レベルである場合、第1サンプリングクロック信号clkN1及び第2サンプリングクロック信号clkN2はいずれも高レベルであり、そうすると、第1PMOS電界効果トランジスタMP1及び第2PMOS電界効果トランジスタMP2はいずれも遮断され、このとき、第1NMOS電界効果トランジスタMN1、第2NMOS電界効果トランジスタMN2、第3NMOS電界効果トランジスタMN3及び第4NMOS電界効果トランジスタMN4はいずれも導通され、それにより第1ノードnet1での電圧、第2ノードnet2での電圧、第3ノードnet3での電圧及び第4ノードnet4での電圧をプルダウンして第1ノードnet1、第2ノードnet2、第3ノードnet3及び第4ノードnet4のリセットが実現され、第13PMOS電界効果トランジスタMP13及び第14PMOS電界効果トランジスタMP14も導通され、それにより第1出力ノードnet9での電圧及び第2出力ノードnet10での電圧をプルアップして第1出力ノードnet9及び第2出力ノードnet10のリセットが実現される。
【0105】
シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは論理レベル0であり、相補イネーブル信号EnDfeNは論理レベル1であり、このとき、オリジナルサンプリングクロック信号clkが高レベルであるかそれとも低レベルであるかにかかわらず、第2サンプリングクロック信号clkN2も常に高レベルであり、そうすると、第2PMOS電界効果トランジスタMP2は常に遮断され、それにより第2比較回路121における電流を低下させ、これにより、データ受信回路100の消費電力を低下させる。
【0106】
以下、図6図8及び表1を参照しながら本開示の一実施例に係るデータ受信回路100の具体的な動作原理を詳しく説明する。
【0107】
一例では、複数のデータ受信回路100がカスケード接続される場合、前段のデータ受信回路100の第1出力ノードnet9が出力する第1出力信号Voutは後段のデータ受信回路100の第1帰還信号fbpとされ、前段のデータ受信回路100の第2出力ノードnet10が出力する第2出力信号VoutNは後段のデータ受信回路100の第2帰還信号fbnとされる。
【0108】
以下、受信された第1参照信号VR+のレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも大きい場合を例として説明する。データ信号DQが論理レベル1である場合には、データ信号DQのレベル値が第1参照信号VR+のレベル値よりも大きいことを示し、データ信号DQが論理レベル0である場合には、データ信号DQのレベル値が第2参照信号VR-のレベル値よりも小さいことを示す。なお、表1では、1で高レベルを示し、0で低レベルを示す。
【0109】
シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、このとき、第9PMOS電界効果トランジスタMP9及び第11PMOS電界効果トランジスタMP11は導通され、第10PMOS電界効果トランジスタMP10は第1帰還信号fbpに応答して導通又は遮断され、第12PMOS電界効果トランジスタMP12は第2帰還信号fbnに応答して導通又は遮断される。
【0110】
表1を参照し、前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1が論理レベル1である場合、前段のデータ受信回路100が出力する第1出力信号Vout即ち後段のデータ受信回路100の第1帰還信号fbpは高レベルであり、前段のデータ受信回路100が出力する第2出力信号VoutN即ち後段のデータ受信回路100の第2帰還信号fbnは低レベルであり、このとき、第10PMOS電界効果トランジスタMP10のゲートは第1帰還信号fbpを受信することにより遮断され、第12PMOS電界効果トランジスタMP12のゲートは第2帰還信号fbnを受信することにより導通され、第1増幅モジュール101は第1比較を行い、第1ノードnet1及び第2ノードnet2を介して第1信号Sn+及び第2信号Sp+を出力し、第1入力ユニット112は第1信号Sn+及び第2信号Sp+に対して第3比較を行うことにより第7ノードnet7及び第8ノードnet8に信号を供給するためのものであり、第2入力ユニット122を流れる電流がない。
【0111】
前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1が論理レベル1である場合、後段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ2はそれぞれ以下の2つの状況がある。
【0112】
状況1
表1を参照し、後段のデータ受信回路100が論理レベル0である場合に受信したデータ信号DQ2が論理レベル0である場合、前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1のレベル値との差異は比較的大きく、比較的大きなシンボル間干渉が生じ、このとき、後段のデータ受信回路100における第1増幅モジュール101は第1比較を行い、第1信号Sn+及び第2信号Sp+を出力し、第1入力ユニット112を導通させ、即ち後段のデータ受信回路100における第2増幅モジュール102が受信したのは第1信号Sn+及び第2信号Sp+である。このとき、後段のデータ受信回路100において、データ信号DQ2は論理レベル0であり、データ信号DQ2と第1参照信号VR+との電圧差がデータ信号DQ2と第2参照信号VR-との電圧差よりも大きく、このときに第2比較を行うことができる場合、第1比較を行って取得した有効な第1信号対における信号のレベル値の差異は第2比較を行って取得した有効な第2信号対における信号のレベル値の差異よりも大きく、このとき、第2増幅モジュール102が有効な第1信号対を受信することは精度が一層高い第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNを出力することにより寄与し、それにより受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる目的を実現し、且つこのときに第2比較を行わないことはデータ受信回路100の消費電力を低下させることに寄与する。
【0113】
状況2
表1を参照し、後段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ2が論理レベル1である場合、前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1のレベル値との差異は比較的小さく、比較的小さなシンボル間干渉が生じ、又はシンボル間干渉が生じず、このとき、後段のデータ受信回路100における第1増幅モジュール101は第1比較を行い、第1信号Sn+及び第2信号Sp+を出力し、第1入力ユニット112を導通させ、即ち後段のデータ受信回路100における第2増幅モジュール102が受信したのは第1信号Sn+及び第2信号Sp+である。
【0114】
表1を参照し、前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1が論理レベル0である場合、前段のデータ受信回路100が出力する第1出力信号Vout即ち後段のデータ受信回路100の第1帰還信号fbpは低レベルであり、前段のデータ受信回路100が出力する第2出力信号VoutN即ち後段のデータ受信回路100の第2帰還信号fbnは高レベルであり、このとき、第10PMOS電界効果トランジスタMP10のゲートは第1帰還信号fbpを受信することにより導通され、第12PMOS電界効果トランジスタMP12のゲートは第2帰還信号fbnを受信することにより遮断され、第1増幅モジュール101は第2比較を行い、第3ノードnet3及び第4ノードnet4を介して第3信号Sn-及び第4信号Sp-を出力し、第2入力ユニット122は第3信号Sn-及び第4信号Sp-に対して第4比較を行うことにより第7ノードnet7及び第8ノードnet8に信号を供給するためのものであり、第1入力ユニット112を流れる電流がない。
【0115】
前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1が論理レベル0である場合、後段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ2はそれぞれ以下の2つの状況がある。
【0116】
状況3
表1を参照し、後段のデータ受信回路100が論理レベル0である場合に受信したデータ信号DQ2が論理レベル0である場合、前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1のレベル値との差異は比較的小さく、比較的小さなシンボル間干渉が生じ、又はシンボル間干渉が生じず、このとき、後段のデータ受信回路100における第1増幅モジュール101は第2比較を行い、第3信号Sn-及び第4信号Sp-を出力し、第2入力ユニット122を導通させ、即ち後段のデータ受信回路100における第2増幅モジュール102が受信したのは第3信号Sn-及び第4信号Sp-である。
【0117】
状況4
表1を参照し、後段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ2が論理レベル1である場合、前段のデータ受信回路100が受信したデータ信号DQ1のレベル値との差異は比較的大きく、比較的大きなシンボル間干渉が生じ、このとき、後段のデータ受信回路100における第1増幅モジュール101は第2比較を行い、第3信号Sn-及び第4信号Sp-を出力し、第2入力ユニット122を導通させ、即ち後段のデータ受信回路100における第2増幅モジュール102が受信したのは第3信号Sn-及び第4信号Sp-である。このとき、後段のデータ受信回路100において、データ信号DQ2は論理レベル1であり、データ信号DQ2と第2参照信号VR-との電圧差がデータ信号DQ2と第1参照信号VR+との電圧差よりも大きく、このときに第1比較を行うことができる場合、第2比較を行って取得した有効な第2信号対における信号のレベル値の差異は第1比較を行って取得した有効な第1信号対における信号のレベル値の差異よりも大きく、このとき、第2増幅モジュール102が有効な第2信号対を受信することは精度が一層高い第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNを出力することにより寄与し、それにより受信されたデータ信号DQのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる目的を実現し、且つこのときに第1比較を行わないことはデータ受信回路100の消費電力を低下させることに寄与する。
【0118】
【表1】
【0119】
シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは低レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは高レベルであり、このとき、第9PMOS電界効果トランジスタMP9及び第11PMOS電界効果トランジスタMP11はいずれも遮断され、第1増幅モジュール101は第1比較を固定して行い、第1信号Sn+及び第2信号Sp+を出力し、第1入力ユニット112は第1信号対に応答して導通又は遮断され、このとき、第2比較回路121が出力する第3信号Sn-及び第4信号Sp-はいずれも論理低レベル信号であり、第3信号Sn-及び第4信号Sp-に応答する第2入力ユニット122を遮断させる。
【0120】
なお、上述した高レベル及び低レベルについての説明において、高レベルは電源電圧以上のレベル値であってもよく、低レベルは接地電圧以下のレベル値であってもよい。且つ、高レベルと低レベルは相対的に言われたものであり、高レベルと低レベルに含まれる具体的なレベル値範囲は具体的なデバイスに基づいて決定されてもよく、例えば、NMOS電界効果トランジスタの場合、高レベルとは該NMOS電界効果トランジスタを導通させることができるゲート電圧のレベル値範囲を指し、低レベルとは該NMOS電界効果トランジスタを遮断させることができるゲート電圧のレベル値範囲を指し、PMOS電界効果トランジスタの場合、低レベルとは該PMOS電界効果トランジスタを導通させることができるゲート電圧のレベル値範囲を指し、高レベルとは該PMOS電界効果トランジスタを遮断させることができるゲート電圧のレベル値範囲を指す。また、高レベルは上記の説明における論理レベル1であってもよく、低レベルは上記の説明における論理レベル0であってもよい。
【0121】
要するに、イネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbを利用して第1増幅モジュール101に対するさらなる制御を実現し、それによりデータ受信回路100が受信したデータのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮するか否かを選択する。例えば、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101はサンプリングクロック信号clkNに応答して帰還信号fbに基づいて第1比較を行うかそれとも第2比較を行うかを選択し、出力された第1信号対及び第2信号対のうちの一方を有効にし、他方を無効にし、且つ有効な信号対の信号レベル値の差異を一層大きくし、それにより第2増幅モジュール102が受信したのが信号レベル値の差異が比較的大きな1対の差動信号であるように確保し、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101はサンプリングクロック信号clkNに応答して第1比較のみを行い、有効な第1信号対を固定して出力し、それによりデータ受信回路100の受信性能を向上させるとともにデータ受信回路100の消費電力を低下させる効果を実現する。
【0122】
本開示の別の実施例は更にデータ受信システムを提供し、以下に図面を参照しながら本開示の別の実施例に係るデータ受信システムを詳しく説明する。図2は本開示の別の実施例に係るデータ受信システムの機能ブロック図である。
【0123】
図2を参照し、データ受信システムはカスケード接続されている複数のデータ伝送回路120を備え、各データ伝送回路120は本開示の一実施例に記載のデータ受信回路100と、データ受信回路100に接続されるラッチ回路110とを備え、前段のデータ伝送回路120の出力信号は後段のデータ伝送回路120の帰還信号fbとされ、最終段のデータ伝送回路120の出力信号は第1段のデータ伝送回路120の帰還信号fbとされる。
【0124】
ラッチ回路110はデータ受信回路100に1対1で対応して設けられ、ラッチ回路110は該ラッチ回路110に対応するデータ受信回路100が出力する信号をラッチして出力するためのものである。
【0125】
いくつかの実施例では、データ受信回路100はサンプリングクロック信号に応答してデータを受信し、且つデータ受信システムはカスケード接続されている4つのデータ受信回路100を備え、隣接段のデータ受信回路100のサンプリングクロック信号clkNの位相差が90°である。このように、サンプリングクロック信号clkNの周期はデータポートが受信したデータ信号DQの周期の2倍であり、クロックの配線や消費電力の節約に寄与する。
【0126】
なお、図2においてデータ受信システムがカスケード接続されている4つのデータ受信回路100を備え、隣接段のデータ受信回路100のサンプリングクロック信号の位相差が90°である場合を例とし、実際の適用では、データ受信システムに含まれるカスケード接続されているデータ受信回路100の数を制限せず、隣接段のデータ受信回路100のサンプリングクロック信号の位相差はカスケード接続されているデータ受信回路100の数に基づいて合理的に設定されてもよい。
【0127】
いくつかの実施例では、前段のデータ受信回路100の第2増幅モジュール102が出力する第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNは後段のデータ受信回路100の帰還信号fbとされ、このように、データ受信回路100の出力は後段のデータ伝送回路120に直接伝送され、ラッチ回路110を通過する必要がなく、データの伝送遅延を低下させることに寄与し、又は、前段のラッチ回路110が出力する信号は後段のデータ受信回路100の前記帰還信号fbとされる。
【0128】
要するに、本開示の別の実施例に係るデータ受信システムはイネーブル信号EnDfe及び帰還信号fbを利用して第1増幅モジュール101に対するさらなる制御を実現することができ、それによりデータ受信回路100が受信したデータのシンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮するか否かを選択する。例えば、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101はサンプリングクロック信号clkNに応答して帰還信号fbに基づいて第1比較を行うかそれとも第2比較を行うかを選択し、出力された第1信号対及び第2信号対のうちの一方を有効にし、他方を無効にし、且つ有効な信号対の信号レベル値の差異を一層大きくし、それにより第2増幅モジュール102が受信したのが信号レベル値の差異が比較的大きな1対の差動信号であるように確保し、これにより、第2増幅モジュール102が出力する第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの精度を向上させ、従って、データ受信システムの受信性能を向上させることに寄与し、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101はサンプリングクロック信号clkNに応答して第1比較のみを行い、有効な第1信号対を固定して出力し、それによりデータ受信システムの消費電力を低下させる。
【0129】
本開示の別の実施例は更に記憶装置を提供し、複数のデータポートと、それぞれ1つの前記データポートに対応する複数の上記のいずれか1項に記載のデータ受信システムと、を備える。このように、シンボル間干渉の記憶装置に対する影響を低減させる必要がある場合、記憶装置における各データポートはいずれもデータ受信システムにより受信されたデータ信号DQを柔軟に調整し、及び第1出力信号Vout及び第2出力信号VoutNの調整能力を向上させることができ、それにより記憶装置の受信性能を向上させ、シンボル間干渉の記憶装置に対する影響を考慮する必要がない場合、イネーブル信号EnDfeは第2レベル値期間にあり、第1増幅モジュール101はサンプリングクロック信号clkNに応答して第1比較のみを行い、有効な第1信号対を固定して出力し、それにより記憶装置の消費電力を低下させる。
【0130】
当業者であれば理解されるように、上記各実施形態は本開示を実現する具体的な実施例であるが、実際の適用では、本開示の実施例の主旨及び範囲を逸脱せずに、形式及び細部に種々の変更を行うことができる。当業者であれば、本開示の実施例の主旨及び範囲を逸脱せずに、いずれも種々の変更や修正を行うことができ、従って、本開示の実施例の特許範囲は特許請求の範囲により限定される範囲に準じるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-09-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
一例では、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相はオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、シンボル間干渉のデータ受信回路100に対する影響を低減させる必要がある場合、イネーブル信号EnDfeは第1レベル値期間即ち高レベルにあり、第2サンプリングクロック信号clkN2の位相もオリジナルサンプリングクロック信号clkの位相と逆であり、そうすると、このとき、第1サンプリングクロック信号clkN1の位相は第2サンプリングクロック信号clkN2の位相と同期し、第1電流源1111は第5ノードnet5に電流を供給することにより第1比較ユニット1112が第1比較を行うために準備することができるとともに、第2電流源1211は第6ノードnet6に電流を供給することにより第2比較ユニット1212が第2比較を行うために準備することができるようにする。このとき、イネーブル信号EnDfeは高レベルであり、相補イネーブル信号EnDfeNは低レベルであり、第1帰還信号fbpが高レベルであって第1相補帰還信号fbpNが低レベルである場合、第1イネーブルユニット1411は第1ノードnet1及び第2ノードnet2を遮断し、第1比較ユニット1112は第1比較を行い、このとき、第2帰還信号fbnは低レベルであり、且つ第2相補帰還信号fbnNは高レベルであり、第2イネーブルユニット1412は第3ノードnet3及び第4ノードnet4に接続され、第2比較ユニット1212はが第2比較を行うことができず、第1帰還信号fbpが低レベルであって第1相補帰還信号fbpNが高レベルである場合、第1イネーブルユニット1411は第1ノードnet1及び第2ノードnet2に接続され、第1比較ユニット1112は第1比較を行うことができず、このとき、第2帰還信号fbnは高レベルであり、且つ第2相補帰還信号fbnNは低レベルであり、第2イネーブルユニット1412は第3ノードnet3及び第4ノードnet4を遮断し、第2比較ユニット1212は第2比較を行う。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ受信回路であって、
イネーブル信号、帰還信号、データ信号、第1参照信号及び第2参照信号を受信し、前記イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、サンプリングクロック信号に応答し、且つ前記帰還信号に基づいて前記データ信号と前記第1参照信号を選択して第1比較を行って第1信号対を前記第1比較の結果として出力し、又は、前記データ信号と前記第2参照信号を選択して第2比較を行って第2信号対を前記第2比較の結果として出力し、前記イネーブル信号が第2レベル値を有する間に、前記サンプリングクロック信号に応答して前記第1比較を行って前記第1信号対を出力するように構成され、前記第1信号対が第1信号と第2信号を含み、前記第2信号対が第3信号と第4信号を含む第1増幅モジュールと、
前記第1増幅モジュールの出力信号を入力信号対として受信し、前記入力信号対の電圧差に対して増幅処理を行い、且つ第1出力信号及び第2出力信号を前記増幅処理の結果として出力するように構成される第2増幅モジュールと、を備えるデータ受信回路。
【請求項2】
前記第1増幅モジュールは、
それぞれ前記サンプリングクロック信号に応答して前記第1信号、前記第2信号、前記第3信号及び前記第4信号を出力するための第1ノード、第2ノード、第3ノード及び第4ノードを有し、前記データ信号、前記第1参照信号及び前記第2参照信号を受信するように構成される増幅ユニットと、
前記第1ノードと前記第2ノードとの間及び前記第3ノードと前記第4ノードとの間に接続され、前記イネーブル信号及び前記帰還信号を受信し、前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に前記帰還信号に基づいて前記第1ノードと前記第2ノードとの接続経路を導通し、又は前記第3ノードと前記第4ノードとの接続経路を導通し、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に前記第1ノードと前記第2ノードとの接続経路を遮断し、且つ前記第3ノードと前記第4ノードとの接続経路を遮断するように構成される決定平衡イネーブルユニットと、を備える請求項1に記載のデータ受信回路。
【請求項3】
前記サンプリングクロック信号は第1サンプリングクロック信号と第2サンプリングクロック信号を含み、前記増幅ユニットは、
前記第1ノードと前記第2ノードを有し、前記データ信号及び前記第1参照信号を受信し且つ前記第1サンプリングクロック信号に応答して前記第1比較を行うように構成される第1比較回路と、
前記イネーブル信号及びオリジナルサンプリングクロック信号を受信し、且つ前記第2サンプリングクロック信号を出力するように構成され、前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に、前記第2サンプリングクロック信号の位相が前記オリジナルサンプリングクロック信号の位相と逆であり、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に、前記第2サンプリングクロック信号が論理高レベル信号であるクロック発生回路と、
前記第3ノードと前記第4ノードを有し、前記データ信号及び前記第2参照信号を受信し、且つ前記イネーブル信号が前記第1レベル値を有する間に前記第2サンプリングクロック信号に応答して前記第2比較を行い、前記イネーブル信号が前記第2レベル値を有する間に前記第3ノードとアース端子との接続経路を導通し、且つ前記第4ノードとアース端子との接続経路を導通するように構成される第2比較回路と、を備え
前記帰還信号は差動の第1帰還信号及び第2帰還信号を含み、前記決定平衡イネーブルユニットは、
前記イネーブル信号及び前記第1帰還信号に応答して導通することにより、前記第1ノードと前記第2ノードを接続させるように構成される第1イネーブルユニットと、
前記イネーブル信号及び前記第2帰還信号に応答して導通することにより、前記第3ノードと前記第4ノードを接続させるように構成される第2イネーブルユニットと、を備え、
前記イネーブル信号が第1レベル値を有する間に、前記第1イネーブルユニット及び前記第2イネーブルユニットのうちの一方を導通し、前記イネーブル信号が第2レベル値を有する間に、前記第1イネーブルユニット及び前記第2イネーブルユニットをいずれも遮断する請求項2に記載のデータ受信回路。
【請求項4】
前記第1イネーブルユニットは、
第9PMOS電界効果トランジスタと第10PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第9PMOS電界効果トランジスタの一端が前記第1ノードに接続され、ゲートが相補イネーブル信号を受信し、前記第9PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第10PMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第10PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第2ノードに接続され、ゲートが前記第1帰還信号を受信し、前記相補イネーブル信号のレベルが前記イネーブル信号のレベルと逆であり、
第9NMOS電界効果トランジスタ及び第10NMOS電界効果トランジスタを備え、前記第9NMOS電界効果トランジスタの一端が前記第1ノードに接続され、ゲートが前記イネーブル信号を受信し、前記第9NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第10NMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第10NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第2ノードに接続され、ゲートが第1相補帰還信号を受信し、前記第1相補帰還信号が前記第1帰還信号のレベルと逆であり、
前記第2イネーブルユニットは、
第11PMOS電界効果トランジスタ及び第12PMOS電界効果トランジスタを備え、前記第11PMOS電界効果トランジスタの一端が前記第3ノードに接続され、ゲートが相補イネーブル信号を受信し、前記第11PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第12PMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第12PMOS電界効果トランジスタの他端が前記第4ノードに接続され、ゲートが前記第2帰還信号を受信し、前記相補イネーブル信号のレベルが前記イネーブル信号のレベルと逆であり、
第11NMOS電界効果トランジスタ及び第12NMOS電界効果トランジスタを備え、前記第11NMOS電界効果トランジスタの一端が前記第3ノードに接続され、ゲートが前記イネーブル信号を受信し、前記第11NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第12NMOS電界効果トランジスタの一端に接続され、前記第12NMOS電界効果トランジスタの他端が前記第4ノードに接続され、ゲートが第2相補帰還信号を受信し、前記第2相補帰還信号が前記第2帰還信号のレベルと逆である請求項に記載のデータ受信回路。
【請求項5】
前記第1比較回路は、
電源ノードと第5ノードとの間に接続され、第1サンプリングクロック信号に応答して前記第5ノードに電流を供給するように構成される第1電流源と、
前記第1ノード、前記第2ノード及び前記第5ノードに接続され、前記データ信号及び前記第1参照信号を受信し、前記第1電流源が前記第5ノードに電流を供給する際に前記第1比較を行い、且つ前記第1信号及び前記第2信号を出力するように構成される第1比較ユニットと、
前記第1ノード及び前記第2ノードに接続され、前記第1サンプリングクロック信号に応答して前記第1ノード及び前記第2ノードをリセットするように構成される第1リセットユニットと、を備え、前記第2比較回路は、
電源ノードと第6ノードとの間に接続され、第2サンプリングクロック信号に応答して前記第6ノードに電流を供給するように構成される第2電流源と、
前記第3ノード、前記第4ノード及び前記第6ノードに接続され、前記データ信号及び前記第2参照信号を受信し、前記第2電流源が前記第6ノードに電流を供給する際に前記第2比較を行い、且つ前記第3信号及び前記第4信号を出力するように構成される第2比較ユニットと、
前記第3ノードと前記第4ノードとの間に接続され、前記第2サンプリングクロック信号に応答して前記第3ノード及び前記第4ノードをリセットするように構成される第2リセットユニットと、を備える請求項3に記載のデータ受信回路。
【請求項6】
前記第1電流源は、
前記電源ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第1PMOS電界効果トランジスタを備え、
前記第2電流源は、
前記電源ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第2PMOS電界効果トランジスタを備え
前記第1比較ユニットは、
前記第1ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記データ信号を受信する第3PMOS電界効果トランジスタと、
前記第2ノードと前記第5ノードとの間に接続され、ゲートが前記第1参照信号を受信する第4PMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第2比較ユニットは、
前記第3ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記データ信号を受信する第5PMOS電界効果トランジスタと、
前記第4ノードと前記第6ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2参照信号を受信する第6PMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第1リセットユニットは、
前記第1ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第1NMOS電界効果トランジスタと、
前記第2ノードと前記アース端子との間に接続され、ゲートが前記第1サンプリングクロック信号を受信する第2NMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第2リセットユニットは、
前記第3ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第3NMOS電界効果トランジスタと、
前記第4ノードとアース端子との間に接続され、ゲートが前記第2サンプリングクロック信号を受信する第4NMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項に記載のデータ受信回路。
【請求項7】
前記クロック発生回路は、
一方の入力端子が前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信し、他方の入力端子が電源ノードに接続され、出力端子が前記第1サンプリングクロック信号を出力する第1NANDゲート回路を備え
一方の入力端子が前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信し、他方の入力端子が前記イネーブル信号を受信し、出力端子が第2サンプリングクロック信号を出力する第2NANDゲート回路を備える請求項3に記載のデータ受信回路。
【請求項8】
前記第2増幅モジュールは、
第7ノード及び第8ノードに接続され、前記第1信号対を受信して第3比較を行い、且つそれぞれ前記第7ノード及び前記第8ノードに信号を前記第3比較の結果として供給するように構成される第1入力ユニットと、
前記第7ノード及び前記第8ノードに接続され、前記第2信号対を受信して第4比較を行い、且つそれぞれ前記第7ノード及び前記第8ノードに信号を前記第4比較の結果として供給するように構成される第2入力ユニットと、
前記第7ノード及び前記第8ノードに接続され、前記第7ノードの信号及び前記第8ノードの信号を増幅してラッチし、且つそれぞれ第1出力ノード及び第2出力ノードを介して前記第1出力信号及び前記第2出力信号を出力するように構成されるラッチユニットと、
電源ノードと前記ラッチユニットの出力端子との間に接続され、前記ラッチユニットの出力端子をリセットするように構成される第3リセットユニットと、を備える請求項1に記載のデータ受信回路。
【請求項9】
前記第1入力ユニットは、
ドレイン電極が前記第7ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第1信号を受信する第5NMOS電界効果トランジスタと、
ドレイン電極が前記第8ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第2信号を受信する第6NMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第2入力ユニットは、
ドレイン電極が前記第7ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第3信号を受信する第7NMOS電界効果トランジスタと、
ドレイン電極が前記第8ノードに接続され、ソース電極がアース端子に接続され、ゲートが前記第4信号を受信する第8NMOS電界効果トランジスタと、を備え
前記ラッチユニットは、
第13NMOS電界効果トランジスタのゲート及び第7PMOS電界効果トランジスタのゲートがいずれも前記第2出力ノードに接続され、第13NMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記第7ノードに接続され、第13NMOS電界効果トランジスタのドレイン電極及び第7PMOS電界効果トランジスタのドレイン電極がいずれも前記第1出力ノードに接続され、第7PMOS電界効果トランジスタのソース電極が電源ノードに接続される第13NMOS電界効果トランジスタ及び第7PMOS電界効果トランジスタと、
第14NMOS電界効果トランジスタのゲート及び第8PMOS電界効果トランジスタのゲートがいずれも前記第1出力ノードに接続され、第14NMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記第8ノードに接続され、第14NMOS電界効果トランジスタのドレイン電極及び第8PMOS電界効果トランジスタのドレイン電極がいずれも前記第2出力ノードに接続され、第8PMOS電界効果トランジスタのソース電極が前記電源ノードに接続される第14NMOS電界効果トランジスタ及び第8PMOS電界効果トランジスタと、を備え、
前記第3リセットユニットは、
前記第1出力ノードと電源ノードとの間に接続され、ゲートがオリジナルサンプリングクロック信号を受信する第13PMOS電界効果トランジスタと、
前記第2出力ノードと前記電源ノードとの間に接続され、ゲートが前記オリジナルサンプリングクロック信号を受信する第14PMOS電界効果トランジスタと、を備える請求項に記載のデータ受信回路。
【請求項10】
データ受信システムであって、
カスケード接続されている複数のデータ伝送回路を備え、各前記データ伝送回路は請求項に記載のデータ受信回路と、前記データ受信回路に接続されるラッチ回路とを備え、
前段の前記データ伝送回路の出力信号は後段の前記データ伝送回路の前記帰還信号とされ、
最終段の前記データ伝送回路の出力信号は第1段の前記データ伝送回路の前記帰還信号とされるデータ受信システム。
【請求項11】
前記データ受信回路はサンプリングクロック信号に応答してデータを受信し、且つ前記データ受信システムはカスケード接続されている4つの前記データ伝送回路を備え、隣接段の前記データ受信回路の前記サンプリングクロック信号の位相差が90°である請求項10に記載のデータ受信システム。
【請求項12】
前段の前記データ受信回路の前記第2増幅モジュールが出力する前記第1出力信号及び前記第2出力信号は後段の前記データ受信回路の前記帰還信号とされ、又は、前段の前記ラッチ回路が出力する信号は後段の前記データ受信回路の前記帰還信号とされる請求項10に記載のデータ受信システム。
【請求項13】
記憶装置であって、
複数のデータポートと、
それぞれ1つの前記データポートに対応する複数の請求項10に記載のデータ受信システムと、を備える記憶装置。
【国際調査報告】