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特表2024-530084振動及びオーディオの出力装置、及び電子機器
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  • 特表-振動及びオーディオの出力装置、及び電子機器 図1
  • 特表-振動及びオーディオの出力装置、及び電子機器 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】振動及びオーディオの出力装置、及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20240808BHJP
   H04M 1/72 20210101ALI20240808BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
H04R3/00 310
H04M1/72
H04M1/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574240
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2022-12-01
(86)【国際出願番号】 CN2022118460
(87)【国際公開番号】W WO2024021247
(87)【国際公開日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】202210892867.7
(32)【優先日】2022-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】令狐栄林
(72)【発明者】
【氏名】宋威
(72)【発明者】
【氏名】黄興志
【テーマコード(参考)】
5D220
5K127
【Fターム(参考)】
5D220AA50
5K127AA17
5K127BA03
5K127BB15
5K127CB37
5K127MA01
5K127MA03
(57)【要約】
【課題】本発明は、振動及びオーディオの出力装置、及び電子機器を提供する。
【解決手段】振動及びオーディオの出力装置は、外部振動信号と外部オーディオ信号を受信するために用いられ、第1出力端子が振動信号と第1オーディオ信号を出力するためのものであるデジタルオーディオコーデックと、入力端子がデジタルオーディオコーデックの第1出力端子に接続され、振動信号及び第1オーディオ信号をそれぞれ増幅して出力するためのものであるオーディオパワーアンプと、振動モータ、スピーカー及びコンデンサを有し、オーディオパワーアンプの出力端子に接続される振動発音2in1デバイスとを備える。本発明の振動及びオーディオの出力装置は、パワーアンプの1個分の使用を削減することができ、このように、装置全体の消費電力を低減するだけでなく、信号伝送路のハードウェアの複雑さを簡素化して製造コストを節約することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部振動信号と外部オーディオ信号を受信して符号化/復号化するために用いられ、第1出力端子が振動信号と第1オーディオ信号を出力するためのものであるデジタルオーディオコーデックと、
入力端子が前記デジタルオーディオコーデックの第1出力端子に接続され、前記振動信号及び前記第1オーディオ信号をそれぞれ増幅して出力するためのものであるオーディオパワーアンプと、
振動発音2in1デバイスと、を備え、
前記振動発音2in1デバイスは、振動モータ、スピーカー及びコンデンサを有し、前記オーディオパワーアンプの出力端子に接続され、前記コンデンサは、前記オーディオパワーアンプにより増幅されて出力された前記振動信号及び前記第1オーディオ信号を分周するために用いられ、前記振動モータは、前記オーディオパワーアンプにより増幅された前記振動信号を実行して振動を発生するために用いられ、前記スピーカーは、前記オーディオパワーアンプにより増幅された前記第1オーディオ信号を実行して音声を発するために用いられる、
ことを特徴とする振動及びオーディオの出力装置。
【請求項2】
前記振動モータは、前記オーディオパワーアンプの出力端子に接続され、
前記スピーカーは、前記振動モータに直列に接続され、
前記コンデンサは、前記スピーカーに直列に接続され、前記コンデンサは、前記振動モータに並列に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動及びオーディオの出力装置。
【請求項3】
前記振動及びオーディオの出力装置は、前記デジタルオーディオコーデックの第2出力端子に接続された受話器をさらに備え、
前記第2出力端子は、第2オーディオ信号を出力するためのものであり、
前記受話器は、音声を発するように、第2オーディオ信号を受信して実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動及びオーディオの出力装置。
【請求項4】
前記振動モータは、2軸振動モータである、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動及びオーディオの出力装置。
【請求項5】
前記振動モータの動作周波数範囲は、F0±30Hzであり、ここで、F0は前記振動発音2in1デバイスの中心周波数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動及びオーディオの出力装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の振動及びオーディオの出力装置を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
前記電子機器は、携帯電話である、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響電気技術分野に属し、特に振動及びオーディオの出力装置、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
振動及びオーディオの出力装置は、振動出力機能とオーディオ出力機能とを有する装置であり、ここで、振動出力機能が振動モータによって実現され、オーディオ出力機能がスピーカーによって実現される。
【0003】
従来の振動及びオーディオの出力装置では、図2に示すように、振動出力装置は、振動信号を受信するための触覚集積チップ(Haptic IC)と、触覚集積チップに接続された振動パワーアンプ(PA)と、振動パワーアンプに接続されかつ振動パワーアンプにより駆動される振動モータとを備えており、オーディオ出力装置は、オーディオ信号を受信するディジタルプロセッサと、ディジタルプロセッサに接続されたオーディオパワーアンプと、オーディオパワーアンプに接続されかつオーディオパワーアンプにより駆動されるスピーカーとを備えている。
【0004】
しかしながら、従来の振動及びオーディオの出力装置は、2つの異なるパワーアンプを用いて振動モータとスピーカーをそれぞれ駆動する必要があり、このような駆動方式は、装置全体の消費電力を増加させるだけでなく、信号伝送路のハードウェアの複雑さが高く、製造コストが向上してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、消費電力が低く、信号伝送路のハードウェアが簡易で、生産コストが低い振動及びオーディオの出力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は下記のように実現される。第1態様では、本発明の実施例は、振動及びオーディオの出力装置を提供し、外部振動信号と外部オーディオ信号を受信して符号化/復号化するために用いられ、第1出力端子が振動信号と第1オーディオ信号を出力するためのものであるデジタルオーディオコーデックと、入力端子が前記デジタルオーディオコーデックの第1出力端子に接続され、前記振動信号及び前記第1オーディオ信号をそれぞれ増幅して出力するためのものであるオーディオパワーアンプと、振動発音2in1デバイスとを備え、前記振動発音2in1デバイスは、振動モータ、スピーカー及びコンデンサを有し、前記オーディオパワーアンプの出力端子に接続され、前記コンデンサは、前記オーディオパワーアンプにより増幅されて出力された前記振動信号及び前記第1オーディオ信号を分周するために用いられ、前記振動モータは、前記オーディオパワーアンプにより増幅された前記振動信号を実行して振動を発生するために用いられ、前記スピーカーは、前記オーディオパワーアンプにより増幅された前記第1オーディオ信号を実行して音声を発するために用いられる。
【0007】
さらに、前記振動モータは、前記オーディオパワーアンプの出力端子に接続され、前記スピーカーは、前記振動モータに直列に接続され、前記コンデンサは、前記スピーカーに直列に接続され、前記コンデンサは、前記振動モータに並列に接続される。
【0008】
前記振動及びオーディオの出力装置は、前記デジタルオーディオコーデックの第2出力端子に接続された受話器をさらに備え、前記第2出力端子は、第2オーディオ信号を出力するためのものであり、前記受話器は、音声を発するように、第2オーディオ信号を受信して実行する。
【0009】
前記振動モータは、2軸振動モータである。
【0010】
前記振動モータの動作周波数範囲は、F0±30Hzであり、ここで、F0は前記振動発音2in1デバイスの中心周波数である。
【0011】
第2態様では、本発明の実施例は、電子機器をさらに提供し、前記電子機器は、上記の振動及びオーディオの出力装置を備える。
【0012】
さらに、前記電子機器は、携帯電話である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施例に係る振動及びオーディオの出力装置は、従来技術に比べて、コンデンサを増設することでオーディオパワーアンプの出力信号の分周を実現し、これにより、振動モータとスピーカーとを2in1デバイスとすることができ、さらに、一つのパワーアンプだけで振動モータとスピーカーを同時に駆動することができ、すなわちパワーアンプの1個分の使用を削減し、このように、装置全体の消費電力を低減するだけでなく、信号伝送路のハードウェアの複雑さを簡素化して製造コストを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明された図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができ、そのうち、
図1図1は、本発明の実施例による振動及びオーディオの出力装置を示すプロック図である。
図2図2は、従来技術における振動及びオーディオの出力装置を示すプロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施例を結合して、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書に記載された具体的な実施形態は、本発明を説明するためだけに使用され、本発明を限定するために使用されないことを理解すべきである。
【0016】
実施例1
本発明の実施例1による振動及びオーディオの出力装置100は、図1に示すように、デジタルオーディオコーデック1と、オーディオパワーアンプ2と、振動発音2in1(ツーインワン)デバイス3とを備えている。
【0017】
具体的には、デジタルオーディオコーデック1は、外部振動信号と外部オーディオ信号とを受信して符号化/復号化するためのものであり、デジタルオーディオコーデック1の第1出力端子は、振動信号と第1オーディオ信号を出力するために用いられる。
【0018】
そのうち、デジタルオーディオコーデック1は、オーディオコーデックユニット11(Audiocodec)と、デジタル信号処理ユニット12(DSP)とを有している。
【0019】
具体的には、オーディオパワーアンプ2の入力端子は、デジタルオーディオコーデック1の第1出力端子に接続され、振動信号及び第1オーディオ信号をそれぞれ増幅して出力するために用いられる。
【0020】
具体的には、振動発音2in1デバイス3は、振動モータ31、スピーカー32、及びコンデンサCを有し、振動発音2in1デバイス3は、オーディオパワーアンプ2の出力端子に接続され、コンデンサCは、オーディオパワーアンプ2により増幅されて出力された振動信号及び第1オーディオ信号を分周し、振動モータ31は、オーディオパワーアンプ2により増幅された振動信号を実行して振動を発生し、スピーカー32は、オーディオパワーアンプ2により増幅された第1オーディオ信号を実行して音声を発生する。
【0021】
本実施例において、振動モータ31は、オーディオパワーアンプ2の出力端子に接続され、スピーカー32は、振動モータ31と直列に接続され、コンデンサCは、スピーカー32と直列に接続され、コンデンサCは、振動モータ31と並列に接続されている。
【0022】
そのうち、スピーカー32は、SPKインターフェースを介して振動モータ31に接続することができる。
【0023】
本実施例において、振動及びオーディオの出力装置100は、デジタルオーディオコーデック1の第2出力端子に接続された受話器4(RCV)をさらに備え、第2出力端子は、第2オーディオ信号を出力するために用いられ、受話器4は、音声を発するように、第2オーディオ信号を受信して実行する。
【0024】
本実施例において、振動モータ31は、2軸振動モータ31であり、すなわち2つの軸線方向(X/Y軸方向)の振動を実現できるモータである。
【0025】
本実施例において、振動モータ31の動作周波数範囲は、F0±30Hzであり、ここで、F0は、振動発音2in1デバイス3の中心周波数である。
【0026】
本発明の実施例に係る振動及びオーディオの出力装置100は、従来技術に比べて、コンデンサCを増設することでオーディオパワーアンプ2の出力信号の分周を実現し、これにより、振動モータ31とスピーカー32とを2in1デバイスとすることができ、さらに、一つのパワーアンプだけで振動モータ31とスピーカー32を同時に駆動することができ、すなわちパワーアンプの1個分の使用を削減し、このように、装置全体の消費電力を低減するだけでなく、信号伝送路のハードウェアの複雑さを簡素化して製造コストを節約することができる。
【0027】
実施例2
本発明の実施例では、実施例1における振動及びオーディオの出力装置100を備えた電子機器が提供される。
【0028】
本実施例において、電子機器は携帯電話であるが、当然ながら、実際のニーズに応じて、電子機器はタブレット、ハンドヘルドゲーム機、ノートパソコン等であってもよい。
【0029】
本実施例における電子機器は、実施例1における振動及びオーディオの出力装置100を備えるため、実施例1における振動及びオーディオの出力装置100が達成する技術的効果も実現できるので、ここでは説明を省略する。
【0030】
上記は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定することを意図するものではなく、本発明の精神と原理の範囲内で行われる修正、同等の置換、および改良は、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0031】
100:振動及びオーディオの出力装置
1 :デジタルオーディオコーデック
11 :オーディオコーデックユニット
12 :デジタル信号処理ユニット
2 :オーディオパワーアンプ
3 :振動発音2in1デバイス
31 :振動モータ
32 :スピーカー
4 :受話器
図1
図2
【国際調査報告】