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特表2024-530086除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること
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  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図1
  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図2
  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図3
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  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図7A
  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図7B
  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図8
  • 特表-除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】除去可能な保護フィルムの適用によってウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成すること
(51)【国際特許分類】
   B32B 15/04 20060101AFI20240808BHJP
   H10K 50/842 20230101ALI20240808BHJP
   H10K 59/40 20230101ALI20240808BHJP
   H10K 59/65 20230101ALI20240808BHJP
   H10K 71/16 20230101ALI20240808BHJP
   B32B 37/00 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
B32B15/04 B
H10K50/842 141
H10K59/40
H10K59/65
H10K71/16 164
B32B37/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519965
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2023-10-30
(86)【国際出願番号】 CN2022079555
(87)【国際公開番号】W WO2023168561
(87)【国際公開日】2023-09-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リアオ,イェフア
【テーマコード(参考)】
3K107
4F100
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107EE43
3K107EE49
3K107EE67
3K107GG04
3K107GG12
3K107GG23
3K107GG28
4F100AB01B
4F100AG00A
4F100AK42B
4F100BA02
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10B
4F100EH66B
4F100EJ15B
4F100EJ30B
4F100EJ85B
4F100EJ91B
4F100GB41
4F100GB48
4F100GB61
4F100GB66
4F100JG01B
(57)【要約】
方法は、除去可能な保護フィルムの一部を除去して、第1の特定の形状を有する除去可能な保護フィルム素子を形成することと、カバーガラスの第1の部分が第1の特定の形状を有するように、カバーガラスの第1の部分上に除去可能な保護フィルム素子を配置することと、カバーガラスの第1の部分上に除去可能な保護フィルム素子を配置することに少なくとも部分的に基づいて、第2の特定の形状を有するカバーガラスの第2の部分を規定することと、第2の部分および/または除去可能な保護フィルム素子上に金属材料を堆積させることと、金属材料の一部を除去して、第2の部分上に電極を形成することと、および/または、除去可能な保護フィルム素子を第1の部分から除去して、カバーガラスおよび/または電極が特定の属性を有するように、カバーガラス上の電極を形成することとを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成する方法であって、前記方法は、
除去可能な保護フィルムの1つ以上の部分を除去して、第1の特定の形状を有する除去可能な保護フィルム素子を形成することと、
前記カバーガラスの第1の部分が前記第1の特定の形状を有するように、前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に配置することと、
前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に配置することに少なくとも部分的に基づいて、前記カバーガラスの第2の部分を規定することとを含み、前記カバーガラスの前記第2の部分は、第2の特定の形状を有し、前記方法は、
前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に金属材料を堆積させることと、
前記金属材料の1つ以上の部分を除去して、前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記電極を形成することと、
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去して、前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方が1つ以上の特定の属性を有するように、前記ウェアラブルコンピューティング装置の前記カバーガラス上の電極を形成することとを含む、方法。
【請求項2】
前記除去可能な保護フィルム素子は、ポリエチレンテレフタレート材料層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に配置することは、前記ポリエチレンテレフタレート材料層を前記カバーガラスの前記第1の部分に結合することを含み、
前記ポリエチレンテレフタレート材料層は、前記ポリエチレンテレフタレート材料層の表面に配置された接着材料層を介して、前記カバーガラスの前記第1の部分に結合されている、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、前記カバーガラスの前記第1の部分から前記ポリエチレンテレフタレート材料層を除去することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、剥離プロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記カバーガラスの前記第1の部分から前記ポリエチレンテレフタレート材料層を除去することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に前記金属材料を堆積させることは、物理蒸着プロセスを実行して、前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に前記金属材料を堆積させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記金属材料の前記1つ以上の部分を除去することは、研削プロセス、エッチングプロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記金属材料の前記1つ以上の部分を除去することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、剥離プロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記除去可能な保護フィルム素子と前記除去可能な保護フィルム素子上に配置された規定量の前記金属材料とを前記カバーガラスの前記第1の部分から除去することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の特定の属性は、前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、または特定の美的特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ウェアラブルコンピューティング装置は、スマートウォッチ、個人健康監視装置、バイオメトリック追跡装置、バイオメトリック監視装置、心臓モニタ、またはフィットネストラッカのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記電極は、センサ、バイオメトリックセンサ、指紋センサ、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ、画像センサ、マイクロフォン、光電容積脈波センサ、または皮膚電気活動センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ウェアラブルコンピューティング装置であって、
1つ以上のコントローラと、
前記1つ以上のコントローラによって実行されると、前記ウェアラブルコンピューティング装置に1つ以上の動作を実行させる命令を記憶する1つ以上のメモリ装置と、
第1の除去可能なフィルム規定部分と第2の除去可能なフィルム規定部分とを有するカバーガラスと、
前記カバーガラスの前記第2の除去可能なフィルム規定部分上に配置された電極とを備え、
前記電極は、前記1つ以上のコントローラのうちの少なくとも1つに結合され、
前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性を含む、ウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項13】
前記カバーガラスの前記第2の除去可能なフィルム規定部分は、前記カバーガラスの前記第1の除去可能なフィルム規定部分とは異なり、前記第1の除去可能なフィルム規定部分に近接している、請求項12に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項14】
前記1つ以上の特定の属性は、前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、または特定の美的特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項15】
前記ウェアラブルコンピューティング装置は、スマートウォッチ、個人健康監視装置、バイオメトリック追跡装置、バイオメトリック監視装置、心臓モニタ、またはフィットネストラッカのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項16】
前記電極は、センサ、バイオメトリックセンサ、指紋センサ、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ、画像センサ、マイクロフォン、光電容積脈波センサ、または皮膚電気活動センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項17】
ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成する方法であって、前記方法は、
前記カバーガラスの第1の部分上に除去可能な保護フィルム素子を形成することを含み、前記除去可能な保護フィルム素子は、第1の特定の形状を有し、
前記カバーガラスの前記第1の部分とは異なり、前記第1の部分に近接する前記カバーガラスの第2の部分上に伝導性領域を形成することを含み、前記第2の部分と前記伝導性領域とは、第2の特定の形状を有し、
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去して、前記ウェアラブルコンピューティング装置の前記カバーガラス上の前記伝導性領域を形成することを含み、前記カバーガラスまたは前記伝導性領域の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性を含み、前記1つ以上の特定の属性は、前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に形成すること、前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記伝導性領域を形成すること、または前記カバーガラスから前記除去可能な保護フィルム素子を除去することの少なくとも一方に少なくとも部分的に基づいて規定される、方法。
【請求項18】
前記除去可能な保護フィルム素子は、ポリエチレンテレフタレート材料層と、前記ポリエチレンテレフタレート材料層の表面上に配置された接着材料層とを含み、
前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に形成することは、前記接着材料層を前記カバーガラスの前記第1の部分に結合することを含み、
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、剥離プロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記カバーガラスの前記第1の部分から前記ポリエチレンテレフタレート材料層および前記接着材料層を除去することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記伝導性領域を形成することは、
物理蒸着プロセスを実行して、前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に導電性材料を堆積させることと、
研削プロセス、エッチングプロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記導電性材料の1つ以上の部分を除去することによって、前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記伝導性領域を形成することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記伝導性領域は、電気伝導性領域、熱伝導性領域、またはセンサのうちの少なくとも1つを含み、
前記1つ以上の特定の属性は、前記カバーガラスまたは前記伝導性領域の少なくとも一方の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、または特定の美的特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、一般的に、ウェアラブルコンピューティング装置に関し、より詳細には、除去可能な保護フィルムを用いてウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成することに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
現在では、伝導性領域(例えば、電極、センサ)は、例えば、物理蒸着(PVD)プロセスなどの材料堆積プロセスを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性材料(例えば、金属)を堆積させることによって、ウェアラブルコンピューティング装置上に形成される。その後、例えば、エッチングプロセス(例えば、レーザエッチング)などの材料除去プロセスを用いて、堆積された材料の一部を除去することによって、特定の形状(例えば、特定の幾何学形状および/またはプロファイル)および/または特定の美的属性(例えば、色、反射強度、テクスチャ、仕上げ)を有する最終的な伝導性領域を形成する。
【発明の概要】
【0003】
概要
本開示の実施形態の態様および利点は、以下の詳細な説明において部分的に記載されている、または詳細な説明から知ることができ、または実施形態の実施を通じて知ることができる。
【0004】
例示的な実施形態によれば、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成する方法は、除去可能な保護フィルムの1つ以上の部分を除去して、第1の特定の形状を有する除去可能な保護フィルム素子を形成することを含むことができる。この方法は、カバーガラスの第1の部分が第1の特定の形状を有するように、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することをさらに含むことができる。この方法は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することに少なくとも部分的に基づいて、カバーガラスの第2の部分を規定することをさらに含むことができる。カバーガラスの第2の部分は、第2の特定の形状を有することができる。この方法は、カバーガラスの第2の部分または除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に金属材料を堆積させることをさらに含むことができる。この方法は、金属材料の1つ以上の部分を除去して、カバーガラスの第2の部分上に電極を形成することをさらに含むことができる。この方法は、カバーガラスの第1の部分から除去可能な保護フィルム素子を除去して、カバーガラスまたは電極の少なくとも一方が1つ以上の特定の属性を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上の電極を形成することをさらに含むことができる。
【0005】
別の例示的な実施形態によれば、ウェアラブルコンピューティング装置は、1つ以上のコントローラを含むことができる。ウェアラブルコンピューティング装置は、1つ以上のコントローラによって実行されると、ウェアラブルコンピューティング装置に1つ以上の動作を実行させることができる命令を記憶することができる1つ以上のメモリ装置をさらに含むことができる。ウェアラブルコンピューティング装置は、第1の除去可能なフィルム規定部分と第2の除去可能なフィルム規定部分とを有するカバーガラスをさらに含むことができる。ウェアラブルコンピューティング装置は、カバーガラスの第2の除去可能なフィルム規定部分上に配置された電極をさらに含むことができる。電極は、1つ以上のコントローラのうちの少なくとも1つに結合することができる。カバーガラスまたは電極の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性を有することができる。
【0006】
別の例示的な実施形態によれば、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成する方法は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に形成することを含むことができる。除去可能な保護フィルム素子は、第1の特定の形状を有することができる。この方法は、カバーガラスの第1の部分とは異なり、第1の部分に近接するカバーガラスの第2の部分上に伝導性領域を形成することをさらに含むことができる。第2の部分と伝導性領域とは、第2の特定の形状を有することができる。この方法は、カバーガラスの第1の部分から除去可能な保護フィルム素子を除去して、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上の伝導性領域を形成することをさらに含むことができる。カバーガラスまたは伝導性領域の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性を含み、1つ以上の特定の属性は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に形成すること、カバーガラスの第2の部分上に伝導性領域を形成すること、またはカバーガラスから除去可能な保護フィルム素子を除去することの少なくとも一方に少なくとも部分的に基づいて規定される。
【0007】
本開示の他の態様は、様々なシステム、装置、非一時的なコンピュータ可読媒体、ユーザインターフェイス、および電子装置に向けられている。
【0008】
本開示の様々な実施形態のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を参照してより、よく理解されるであろう。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的な実施形態を示し、詳細な説明と共に、関連する原理を説明する。
【0009】
当業者に向けられた実施形態の詳細な考察は、添付の図面を参照する明細書に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の1つ以上の実施形態に従って、非限定的な一例のウェアラブルコンピューティング装置を示す正面斜視図である。
図2図1の非限定的な一例のウェアラブルコンピューティング装置を示す背面斜視図である。
図3図1の非限定的な一例のウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例のディスプレイ要素を示す分解図である。
図4図1の非限定的な一例のウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例のコンピューティングシステムを示すブロック図である。
図5】本開示の1つ以上の実施形態に従って、非限定的な一例の通信環境を示す図である。
図6】本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例の外側カバーを示す上面図である。
図7A】本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例の外側カバーを示す上面図である。
図7B図7Aの非限定的な一例の外側カバーを示す側面図である。
図8】本開示の1つ以上の実施形態に従って、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成するために実施され得る非限定的な一例の方法を示す流れ図である。
図9】本開示の1つ以上の実施形態に従って、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成するために実施され得る非限定的な一例の方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
図面に示されている1つ以上の例を含む本開示の実施形態を詳細に参照する。各例は、本開示を説明するために提供され、本開示を限定するものではない。実際、当業者は、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、本開示に様々な修正および変更を行うことができることが明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示または説明される特徴は、別の実施形態と共に使用され、さらに別の実施形態をもたらすことができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内に入る修正および変形を包含することが意図される。
【0012】
「エンティティ」という用語は、本明細書に言及された場合、人間、ユーザ、エンドユーザ、消費者、コンピューティング装置および/またはプログラム(例えば、プロセッサ、コンピューティングハードウェアおよび/またはソフトウェア、アプリケーション)、エージェント、機械学習(ML)アルゴリズムおよび/または人工知能(AI)アルゴリズム、モデル、システム、および/またはアプリケーション、および/または本明細書に記載され、添付の図面に示されおよび/または添付の特許請求の範囲に含まれる本開示の1つ以上の実施形態を実施および/またはその実施を容易にすることができる別の種類のエンティティを指す。「または」および「および/または」という用語は、本明細書に言及された場合、一般的に包括的であることを意図しており、すなわち、「AまたはB」または「Aおよび/またはB」は各々、「AまたはBまたは両方」を意味することを意図している。「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、本明細書に言及された場合、1つの構成要素またはエンティティを別の構成要素またはエンティティと区別するために交換可能に使用されてもよく、個々の構成要素またはエンティティの位置、機能性、または重要性を示すことを意図していない。数値と共に用語「約」および/または「およそ」は、本明細書に使用された場合、示された数値の10%以内を指す。「結合する」(couple)、「結合される」(coupled)、および/または「結合している」(coupling)などの用語は、本明細書に言及された場合、化学的結合(例えば、化学結合)、通信的結合、電気的結合および/または電磁的結合(例えば、容量性結合、誘導性結合、直接および/または連結結合など)、機械的結合、操作的結合、光学的結合、および/または物理的結合を指す。
【0013】
概観
本開示の例示的な態様は、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成することに関する。現在では、伝導性領域(例えば、電極、センサ)は、例えば物理蒸着(PVD)プロセスなどの材料堆積プロセスを用いてウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に導電性材料(例えば、金属)を堆積させること、および、例えばエッチングプロセス(例えば、レーザエッチング)などの材料除去プロセスを用いて導電性材料の一部を除去して伝導性領域を形成することによって、ウェアラブルコンピューティング装置上に形成される。
【0014】
エッチングプロセスを用いて導電性材料の一部を除去することに関する課題は、プロセス中にカバーガラスを損傷せず、伝導性領域および/またはカバーガラスが1つ以上の設計基準を満たすように、カバーガラス上に伝導性領域を形成することが困難であることである。例えば、エッチングプロセスを用いてカバーガラスから導電性材料の一部を除去することは、カバーガラスが特定の設計基準を満たすのに十分な透明性を失うほど、カバーガラスを損傷する可能性がある。別の例として、伝導性領域が最終的に特定のプロファイル(例えば、湾曲、傾斜)、特定の幾何学形状(例えば、U字形)、特定のエッジ(例えば、丸みを帯びたエッジ、平坦なエッジ)、特定の位置(例えば、カバーガラスに対する特定の位置)、特定の寸法、および/または特定の美的特徴(例えば、色、反射強度、テクスチャ、仕上がり)を有するように、エッチングプロセスを用いて導電性材料の一部を除去することは困難である。
【0015】
本開示の1つ以上の実施形態に従って、例示的な方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性(例えば、電気伝導性、熱伝導性)領域を形成することを含むことができる。例えば、本開示の1つ以上の実施形態に従って、例示的な方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、カバーガラスおよび/または電極が1つ以上の特定の属性を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成することを含むことができる。例えば、本開示の1つ以上の実施形態に従って、1つ以上の例示的方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、カバーガラスおよび/または電極が特定の寸法、特定のプロファイル(例えば、湾曲、傾斜)、特定の幾何学形状(例えば、U字形、チャネル形)、1つ以上の特定のエッジ(例えば、丸みを帯びたエッジ、平坦なエッジ)、特定の位置(例えば、カバーガラスに対する電極の特定の位置)、特定の美的特徴(例えば、色、反射強度、テクスチャ、仕上がり)、および/または別の特定の属性を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成することを含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、本開示の実施形態に係る1つ以上の方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティングデバイスのカバーガラス上に、例えば、センサ、バイオメトリックセンサ、指紋センサ、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ、画像センサ、マイクロフォン、光電容積脈波(PPG)センサ、皮膚電気活動センサ、および/または別のセンサなどの電極を形成することを含むことができる。これらの実施形態または他の実施形態において、本開示の実施形態に係る1つ以上の方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、例えば、スマートウォッチ、個人健康監視装置、バイオメトリック追跡装置、バイオメトリック監視装置、心臓モニタ、フィットネストラッカ、および/または別のウェアラブルコンピューティング装置などのウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成することを含むことができる。
【0017】
1つの例示的な実施形態において、1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極(例えば、センサ)を形成する方法は、除去可能な保護フィルムの1つ以上の部分を除去して、第1の特定の形状を有する除去可能な保護フィルム素子(例えば、除去可能な保護フィルムの一部または全体)を形成することを含むことができる。例えば、この方法は、除去可能な保護フィルムの一部を除去して、プロセス中(例えば、後続の材料堆積プロセスおよび/または除去プロセス中)に保護されるカバーガラスの一部の形状を有する除去可能な保護フィルムの一部、一区画、または全体を形成することを含むことができる。いくつかの実施形態において、除去可能な保護フィルム素子は、ポリエチレンテレフタレート(PET)材料層と、ポリエチレンテレフタレート(PET)材料層の表面上に配置された接着材料層とを含むことができる。
【0018】
少なくとも1つの実施形態において、方法は、カバーガラスの第1の部分が第1の特定の形状を有するように、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することを含むことができる。例えば、方法は、カバーガラスの第1の部分の形状が除去可能な保護フィルム素子の第1の特定の形状と同じであるように、保護されるカバーガラスの一部上に除去可能な保護フィルム素子を配置することを含むことができる。除去可能な保護フィルム素子がPET材料層とPET材料層の上面に配置された接着材料層とを含む実施形態において、方法は、PET材料層および接着材料層をカバーガラスの第1の部分に結合することによって、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することを含むことができる。これらの実施形態または他の実施形態において、PET材料層は、接着材料層を介してカバーガラスの第1の部分に結合されてもよい。
【0019】
1つ以上の実施形態において、方法は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することに少なくとも部分的に基づいて、カバーガラスの第2の部分を規定することを含むことができる。カバーガラスの第2の部分は、第2の特定の形状を有することができる。例えば、方法は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することによって、電極材料が堆積されるカバーガラスの一部の形状を規定することを含むことができる。いくつかの実施形態において、カバーガラスの第2の部分は、カバーガラスの第1の部分とは異なってもよく、および/またはカバーガラスの第1の部分に近接してもよい。例えば、カバーガラスの第1の部分は、実質的に正方形または長方形の形状を有することができ、カバーガラスの中心に位置することができる。この例において、カバーガラスの第2の部分は、カバーガラスの第1の部分の周囲に隣接するおよび/または少なくとも部分的に周囲に位置することができる実質的にU字形またはチャネル形の構成を有することができる。少なくとも1つの実施形態において、カバーガラスの第2の部分は、カバーガラスの第1の部分の周囲に隣接するおよび/または少なくとも部分的に周囲に位置するカバーガラスの2つの実質的にU字形またはチャネル形の部分を含むおよび/または構成することができる。
【0020】
1つ以上の実施形態によれば、方法は、カバーガラスの第2の部分および/または除去可能な保護フィルム素子上に金属材料を堆積させることを含むことができる。方法は、例えば、物理蒸着(PVD)プロセスなどの材料堆積プロセスを実行して、カバーガラスの第2の部分および/または除去可能な保護フィルム素子上に金属材料(例えば、電気伝導性および/または熱伝導性の金属材料)を堆積させることを含むことができる。いくつかの実施形態において、この方法は、例えばPVDプロセスなどの材料堆積プロセスを実行して、カバーガラスの第2の部分および除去可能な保護フィルム素子の露出表面(例えば、上面)上に金属材料を堆積させることを含むことができる。除去可能な保護フィルム素子がPET材料層とPET材料層上に配置され且つカバーガラスの第1の部分に結合された接着材料層とを含む実施形態において、方法は、例えば、PVDプロセスなどの材料堆積プロセスを実行して、カバーガラスの第2の部分およびPET材料層の露出表面(例えば、上面)上に金属材料を堆積させることを含むことができる。
【0021】
少なくとも1つの実施形態において、方法は、金属材料の1つ以上の部分を除去して、カバーガラスの第2の部分上に電極を形成することを含むことができる。例えば、方法は、研削プロセス、エッチング(例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング、レーザエッチング)プロセス、研磨プロセス、洗浄プロセス(例えば、超音波洗浄プロセス)、および/または別の材料除去プロセスを実行して、金属材料の1つ以上の部分を除去することによって、カバーガラスの第2の部分上に電極を形成することを含むことができる。いくつかの実施形態において、方法は、カバーガラスの第2の部分から金属材料の1つ以上の部分を除去することと、除去可能な保護フィルム素子上に堆積された金属材料(例えば、金属材料の堆積中に除去可能な保護フィルム素子上に堆積された金属材料)の全てではなくても少なくともいくらかの量を保持することとを含むことができる。
【0022】
本開示の少なくとも1つの実施形態において、方法は、カバーガラスの第1の部分から除去可能な保護フィルム素子を除去して、カバーガラスおよび/または電極が1つ以上の特定の属性(例えば、上述した属性のうちの1つ以上)を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成することを含むことができる。例えば、方法は、剥離プロセス(例えば、テープ剥離プロセス)、研磨プロセス、および/または洗浄プロセス(例えば、超音波洗浄プロセス)を実行して、カバーガラスの第1の部分から除去可能な保護フィルム素子を除去することを含むことができる。いくつかの実施形態において、方法は、(例えば、剥離、研磨、および/または超音波洗浄を介して)カバーガラスの第1の部分から、除去可能な保護フィルム素子と除去可能な保護フィルム素子上に配置された規定量の金属材料とを除去することを含むことができる。例えば、方法は、(例えば、剥離、研磨、および/または超音波洗浄を介して)カバーガラスの第1の部分から、除去可能な保護フィルム素子と金属材料の堆積中に除去可能な保護フィルム素子上に堆積された全ての金属材料とを除去することを含むことができる。
【0023】
除去可能な保護フィルム素子がPET材料層とPET材料層上に配置され且つカバーガラスの第1の部分に結合された接着材料層とを含む実施形態において、方法は、カバーガラスの第1の部分からPET材料層と接着材料層とを除去することを含むことができる。例えば、これらの実施形態または他の実施形態において、方法は、剥離プロセス(例えば、テープ剥離プロセス)、研磨プロセス、および/または洗浄プロセス(例えば、超音波洗浄プロセス)を実行して、カバーガラスの第1の部分からPET材料層と接着材料層とを除去することを含むことができる。これらの実施形態または他の実施形態において、方法は、このような剥離プロセス、研磨プロセス、および/または洗浄プロセスを実行して、カバーガラスの第1の部分から、PET材料層、接着材料層、および金属材料の堆積中に除去可能な保護フィルム素子のPET材料層上に堆積された全ての金属材料を除去することを含むことができる。
【0024】
本開示の少なくとも1つの実施形態において、本明細書に記載された1つ以上の例示的な方法を実行することによって、除去可能な保護フィルムを用いてウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極(例えば、センサ)を形成することができる。この実施形態または別の実施形態において、本明細書に記載された例示的な方法を実行することによって、第1の除去可能なフィルム規定部分と第2の除去可能なフィルム規定部分とを有するカバーガラスと、カバーガラスの第2の除去可能なフィルム規定部分上に配置された電極(例えば、センサ)とをもたらすことができる。この実施形態または別の実施形態において、カバーガラスおよび/または電極は、1つ以上の特定の属性、例えば上述した特定の属性のうちの1つ以上を有することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されたウェアラブルコンピューティング装置は、第1および第2の除去可能なフィルム規定部分を有するカバーガラスと、カバーガラスの第2の除去可能なフィルム規定部分上に配置された電極とを含むことができる。1つ以上の実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置は、1つ以上のコントローラと、1つ以上のコントローラによって実行されると、ウェアラブルコンピューティング装置に1つ以上の動作を実行させることができる命令を記憶することができる1つ以上のメモリ装置(例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体)とをさらに含むことができる。少なくとも1つの実施形態において、上述した電極は、1つ以上のコントローラのうちの少なくとも1つに(例えば、通信可能に、電気的に、動作可能に)結合されてもよい。いくつかの実施形態において、上述した電極は、例えば、バイオメトリックセンサなどのセンサを含むおよび/または構成することができる。これらの実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置は、このようなセンサによって取得され得るデータ(例えば、バイオメトリックデータ)に少なくとも部分的に基づいて(例えば、それに応答して)、1つ以上の動作を実行することができる。
【0025】
本開示の例示的な態様は、ウェアラブルコンピューティング装置技術においていくつかの技術的効果、利益、および/または改善を提供する。例えば、上述したように、本開示の1つ以上の実施形態に係る例示的な方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上にセンサ(例えば、バイオメトリックセンサ)を形成することを含むことができる。これらの1つ以上の実施形態において、除去可能な保護フィルムは、後続の処理中にカバーガラスを保護するため、例えば後続の材料堆積(例えばPVD)プロセスおよび/または材料除去(例えば、エッチング、研削、研磨、洗浄)プロセス中に生じ得るカバーガラスへの損傷を低減または排除することができる。
【0026】
さらに、上述したように、本開示の1つ以上の実施形態に係る例示的な方法は、除去可能な保護フィルムを用いて、カバーガラスおよび/またはセンサが特定の寸法、特定のプロファイル(例えば、湾曲、傾斜)、特定の幾何学形状(例えば、U字形、チャネル形)、1つ以上の特定のエッジ(例えば、丸みを帯びたエッジ、平坦なエッジ)、特定の位置(例えば、カバーガラスに対するセンサの特定の位置)、特定の美的特徴(例えば、色、反射強度、テクスチャ、仕上がり)、および/または別の特定の属性を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上にセンサ(例えば、バイオメトリックセンサ)を形成することを含むことができる。これらの1つ以上の実施形態において、本開示は、このような属性を有するセンサおよび/またはカバーガラスを形成することを容易にすることによって、センサによって捕捉されたデータ(例えば、バイオメトリックデータ)の精度を改善することができるため、このようなセンサを有するウェアラブルコンピューティング装置を使用するエンティティ(例えば、人間)のユーザ経験を改善することができる。これらの1つ以上の実施形態において、本開示はまた、このようなセンサによって捕捉されたデータの精度を改善することによって、ウェアラブルコンピューティング装置および/または1つ以上の構成要素の性能および/または効率を改善することができ、運用コストを低減することができる。例えば、本開示は、このようなセンサによって捕捉されたデータの精度を改善することによって、ウェアラブルコンピューティング装置の1つ以上のプロセッサ(例えば、コントローラ)の処理性能および/または処理効率を改善すると共に、計算コストを低減することができる。
【0027】
以下、図面を参照して、本開示の例示的な実施形態をさらに詳細に説明する。
例示的な装置、システム、および方法
図1、2および3は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、非限定的な一例のウェアラブルコンピューティング装置100および/またはその構成要素の様々な図を示す。図1は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置100の正面斜視図を示す。図2は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置100の背面斜視図を示す。図3は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置100の非限定的な一例のディスプレイ部品の分解図を示す。
【0028】
図1、2および3を参照して、本開示の少なくとも1つの実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置100は、例えば、スマートウォッチ、個人健康監視装置、バイオメトリック追跡装置、バイオメトリック監視装置、心臓モニタ、フィットネストラッカ、および/または別の種類のウェアラブルコンピューティング装置を含むおよび/または構成することができる。いくつかの実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置100は、例えば、腕時計のようにユーザの前腕に装着されてもよい。
【0029】
図1、2および3に記載された例示的な実施形態に示されているように、ウェアラブルコンピューティング装置100は、例えば、ウェアラブルコンピューティング装置100をユーザの前腕に固定することができるリストバンド103を含むことができる。少なくとも1つの実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置100は、外側カバー105および/またはウェアラブルコンピューティング装置100の1つ以上の電子要素および/または素子を収容することができるハウジング104を含むことができる。一実施形態において、外側カバー105は、カバーガラスを含むおよび/または構成することができる。いくつかの実施形態において、外側カバー105は、例えば、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、および/または類似の材料から形成されてもよい。図1、2および3に記載された例示的な実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置100は、ハウジング104内に配置され得るおよび/または外側カバー105を通して可視であるピクセル化電子ディスプレイ106を含むことができる。図1に示されているように、ウェアラブルコンピューティング装置100はまた、1つ以上のボタン108を含むことができ、1つ以上のボタン108は、(例えば、ユーザによって使用され)ウェアラブルコンピューティング装置100の1つ以上のセンサ(以下で説明される)を起動し、ユーザの特定の健康データ(例えば、バイオメトリックデータ)を収集するように実装される。少なくとも1つの実施形態において、電子ディスプレイ106は、ハウジング104内に収容することもできる電子パッケージ(図示せず)を覆うことができる。
【0030】
図1、2および3に記載された例示的な実施形態に示されているように、ウェアラブルコンピューティング装置100のハウジング104は、手首側背面110を含むことができ、手首側背面110は、ユーザによって装着されているときに、ユーザの手首の背面側に接触するように構成されている。この例示的な実施形態において、ハウジング104はまた、少なくとも1つのセンサ112を含むことができ、少なくとも1つのセンサ112は、ユーザの手首に装着されているときに、センサ112がユーザの皮膚との接触を維持するように、ハウジング104の手首側背面110上に配置されている。
【0031】
いくつかの実施形態において、センサ112は、ウェアラブルコンピューティング装置100の電極および/または伝導性領域を含むおよび/または構成することができる。1つ以上の実施形態において、センサ112は、ユーザの様々なバイオメトリックパラメータを捕捉および/または測定するように構成されてもよい。例えば、少なくとも1つの実施形態において、センサ112は、バイオメトリックセンサ、指紋センサ、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ、画像センサ、マイクロフォン、光電容積脈波(PPG)センサ、皮膚電気活動(EDA)センサ、および/または別のセンサを含むおよび/または構成することができる。いくつかの実施形態において、ハウジング104は、1つ以上の追加のセンサ、例えば、追加の画像センサ、追加のバイオメトリックセンサ、追加の指紋センサ、追加の温度センサ、追加の湿度センサ、追加の光センサ、追加の圧力センサ、追加のマイクロフォン、追加のPPGセンサ、追加のEDAセンサ、および/または別のセンサを含むことができる。
【0032】
図6、7A、7B、8および9に示された例示的な実施形態を参照して以下で詳細に説明されるように、1つ以上の実施形態において、本開示の少なくとも1つの実施形態に係る除去可能な保護フィルムを用いて、外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。例えば、図7Aおよび7Bに示すように、図8および9を参照して以下に説明する方法800および/または方法900を実行することによって、外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。少なくとも1つの実施形態において、除去可能な保護フィルムを用いて、センサ112および/または外側カバー105が1つ以上の特定の属性を有するように、外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。例えば、方法800および/または方法900を実行することによって、センサ112および/または外側カバー105がカバーガラスおよび/または電極の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、特定の美的特徴、および/または別の特定の属性を有するように、除去可能な保護フィルムを用いて、外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。例えば、方法800および/または方法900を実行することによって、センサ112および/または外側カバー105が特定の寸法、特定のプロファイル(例えば、湾曲、傾斜)、特定の幾何学形状(例えば、U字形、チャネル形)、1つ以上の特定のエッジ(例えば、丸みを帯びたエッジ、平坦なエッジ)、特定の位置(例えば、外側カバー105に対するセンサ112の特定の位置)、特定の美的特徴(例えば、色、反射強度、テクスチャ、仕上がり)、および/または別の属性を有するように、除去可能な保護フィルムを用いて、外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。
【0033】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置100の非限定的な一例のコンピューティングシステム200のブロック図を示す。コンピューティングシステム200および/またはその1つ以上の構成要素は、本明細書に記載された様々な実施形態に従って利用されてもよい。具体的には、図4に示すように、コンピューティングシステム200は、センサ112に結合され得る少なくとも1つのコントローラ202を含むことができる。少なくとも1つの実施形態において、コントローラ202は、例えば、コンピューティングシステム200のメモリ装置204に結合され得る中央処理装置(CPU)またはグラフィックス処理装置(GPU)を含むおよび/または構成することができる。この実施形態において、コントローラ202は、メモリ装置204に記憶され得る命令を実行することができる。例えば、一実施形態において、メモリ装置204は、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、および/または他の非一時的なデジタルデータ記憶装置(例えば、コンピュータ可読記憶媒体)を含むおよび/または構成することができる。少なくとも1つの実施形態において、メモリ装置204は、1つ以上の命令を有する制御プログラムを含み、1つ以上の命令は、メモリ装置204からロードされ、コントローラ202によって実行されると、コントローラ202および/またはウェアラブルコンピューティング装置100に、本明細書に記載された例示的な実施形態に係る1つ以上の動作を実行させることができる。
【0034】
いくつかの実施形態において、コンピューティングシステム200は、コントローラ202および/または任意の適切なプロセッサによって実行されるプログラム命令を記憶するためのデータ記憶装置などの多くの種類のメモリ、データ記憶装置、および/またはコンピュータ可読媒体を含むことができる。いくつかの実施形態において、コンピューティングシステム200は、同じまたは別個の記憶装置を用いて、画像および/またはデータを記憶することができる。いくつかの実施形態において、リムーバブルメモリは、他の装置と情報を共有するために、コンピューティングシステム200に含まれる、コンピューティングシステム200に結合される、コンピューティングシステム200によって使用される、および/または他の方法で関連付けられることができる。これらの実施形態または他の実施形態において、コンピューティングシステム200は、任意の数の通信アプローチおよび/またはプロトコルを利用して、他の装置と情報を共有することができる。
【0035】
図4に記載された例示的な実施形態において、コンピューティングシステム200は、ピクセル化電子ディスプレイ106を含むことができる。この実施形態または別の実施形態において、ピクセル化電子ディスプレイ106は、例えば、タッチスクリーン、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ(LCD)、および/または別の種類のディスプレイを含むよび/または構成することができる。いくつかの実施形態において、ウェアラブルコンピューティング装置100および/またはコンピューティングシステム200は、例えば、オーディオスピーカ、プロジェクタを介して情報を伝達することができ、および/または携帯電話などの別の装置にディスプレイをキャスティングするまたはデータをストリーミングすることによって情報を伝達することができる。この場合、携帯電話上のアプリケーションは、データを表示することができる。
【0036】
図4に記載された例示的な実施形態に示されているように、コンピューティングシステム200は、ワイヤレスチャネルの通信範囲内で1つ以上の電子装置と通信するように動作可能である1つ以上のワイヤレス要素212を含むことができる。例えば、ワイヤレスチャネルは、装置が無線通信するために使用される任意の適切なチャネル、例えば、ブルートゥース(登録商標)、セルラ、近距離通信(NFC)、超広帯域(UWB)、またはWi-Fi(登録商標)チャネルであってもよい。少なくとも1つの実施形態において、コンピューティングシステム200は、1つ以上の有線通信要素(例えば、スイッチ、ネットワークインターフェイスカード(NIC)、ポート、ハードウェア、ソフトウェア)を含むことができる。
【0037】
図4に記載された例示的な実施形態において、コンピューティングシステム200は、1つ以上の電力要素208を含むことができる。例えば、コンピューティングシステム200は、例えば、プラグインプロトコルを介して、および/または電力マットまたは他の装置との近接による容量性充電などの他の方法を介して再充電されるように動作可能である再充電可能なバッテリなどの電力要素208を含むことができる。いくつかの実施形態において、コンピューティングシステム200は、ユーザから入力を受信することができる少なくとも1つの入力/出力(I/O)装置210(図4では、「入力/出力要素210」として示されている)を含むことができる。例えば、I/O装置210は、プッシュボタン、タッチパッド、タッチスクリーン、ホイール、ジョイスティック、キーボード、マウス、キーパッド、および/またはユーザがコンピューティングシステム200にコマンドを入力するために使用することができる別のI/O装置もしくは素子を含むことができる。別の実施形態において、I/O装置210は、無線赤外線またはブルートゥース(登録商標)または他のリンクを介して接続されてもよい。いくつかの実施形態において、コンピューティングシステム200は、音声または他の音声コマンドを受け入れることができるマイクロフォンまたは他の音声捕捉要素を含むことができる。例えば、特定の実施形態において、コンピューティングシステム200は、ボタンを含まなくてもよいが、その代わりに、視覚コマンドおよび音声コマンドの組み合わせを介して制御されてもよい。この場合、ユーザは、ウェアラブルコンピューティング装置100に触れる必要なく、ウェアラブルコンピューティング装置100を制御することができる。一実施形態において、I/O要素210は、本明細書に記載されたセンサ112、光学センサ、気圧センサ(例えば、高度計)、および/または別のセンサのうちの1つ以上を含むことができる。
【0038】
図4に記載された例示的な実施形態に示されているように、コンピューティングシステム200は、ドライバ214と、例えば、ウェアラブルコンピューティング装置100を装着しているユーザ(例えば、人間)の1つ以上のメトリックに関連するデータを捕捉および/または測定するための1つ以上のエミッタ216および1つ以上の検出器218の少なくともいくつかの組み合わせとを含むことができる。いくつかの実施形態において、これは、例えば、周囲環境の画像を捕捉することができるおよび/またはウェアラブルコンピューティング装置100の近傍のユーザ、人々、および/または物体の画像を捕捉することができる1つ以上のカメラなどの少なくとも1つの撮像要素を含むことができる。いくつかの実施形態において、画像捕捉要素は、例えば、ユーザが装置を操作しているときにユーザの画像を捕捉するために十分な解像度、焦点距離、および可視領域を有する電荷結合素子(CCD)またはCCD画像捕捉要素などの任意の適切な技術を含むことができる。また、画像捕捉要素は、深度センサを含むことができる。コンピューティング装置を用いてカメラ要素を用いて画像を捕捉する方法は、当技術分野で周知であり、本明細書では詳細に説明しない。なお、画像捕捉は、単一の画像、複数の画像、定期的な撮像、連続的な画像捕捉、画像ストリーミング、および/または別の画像捕捉プロセスを用いて実行されてもよい。さらに、コンピューティングシステム200は、例えば、ユーザ、アプリケーション、および/または別の装置からコマンドを受信するときに、画像捕捉を開始および/または停止するように動作可能である。
【0039】
いくつかの実施形態において、エミッタ216および検出器218を用いて、例えば、光電容積脈波(PPG)測定値を取得することができる。いくつかのPPG技術は、単一の空間位置で光を検出することまたは2つ以上の空間位置から取得された信号を加算することに依存する。これらの方法の両方は、単一の空間測定値をもたらし、この空間測定値から心拍数(HR)推定値および/または他の生理学メトリックを決定することができる。いくつかの実施形態において、PPG装置は、単一の検出器(すなわち、単一の光路)に結合された単一の光源を使用する。代替的には、PPG装置は、単一の検出器または複数の検出器(すなわち、2つ以上の光路)に結合された複数の光源を使用することができる。他の実施形態において、PPG装置は、単一の光源または複数の光源(すなわち、2つ以上の光路)に結合された複数の検出器を使用することができる。いくつかの実施形態において、光源は、緑色、赤色、赤外線(IR)光、および代謝を監視するスペクトル内の任意の他の好適な波長の光、例えば、長IR光のうちの1つ以上を出射するように構成されてもよい。例えば、PPG装置は、単一の光源と、特定の波長または波長範囲を検出するように各々構成された2つ以上の光検出器とを使用することができる。いくつかの実施形態において、各検出器は、互いに異なる波長または波長範囲を検出するように構成され得るおよび/または動作可能である。他の実施形態において、2つ以上の検出器は、同じ波長または波長範囲を検出するように構成されてもよい。さらに別の実施形態において、1つ以上の検出器は、1つ以上の他の検出器とは異なり得る特定の波長または波長範囲を検出するように構成され得るおよび/または動作可能である。複数の光路を採用する実施形態において、PPG装置は、HR推定値または他の生理学メトリックを決定する前に、複数の光路から得られた信号の平均値を決定することができる。
【0040】
一実施形態において、例えば、エミッタ216および検出器218は、コントローラ202に直接に結合されてもよく、または駆動回路を介してコントローラ202に間接に結合されてもよい。コントローラ202は、駆動回路を介して、エミッタ216を駆動すると共に、検出器218から信号を取得することができる。図4に記載された例示的な実施形態において、ホストコンピュータ222は、1つ以上のネットワーク220を介して、コンピューティングシステム200のワイヤレスネットワーキング要素212と通信することができる。1つ以上のネットワーク220は、1つ以上のローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、UWB、および/または1つ以上の地上リンクまたは衛星リンクを使用する相互接続ネットワークを含むことができる。いくつかの実施形態において、ホストコンピュータ222は、本明細書に記載された動作のうちの1つ以上を実行するように構成された制御プログラムおよび/または応用プログラムを実行することができる。
【0041】
図5は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、非限定的な一例の通信環境250を示す図である。いくつかの実施形態において、通信環境250は、本明細書に記載された1つ以上の実施形態に従って、1つ以上の装置、システム、および/または動作の実装を可能にすることができる。例えば、図5に示すように、ユーザは、少なくとも1つのワイヤレス通信プロトコルを用いて通信することができるいくつかの異なる装置を持っている可能性がある。例えば、図5に示すように、ユーザは、スマートフォン254および/またはタブレットコンピュータ256と通信することができることを望むスマートウォッチ252またはフィットネストラッカ(例えば、ウェアラブルコンピューティング装置100)を持っている可能性がある。いくつかの実施形態において、複数の装置と通信する能力により、ユーザは、例えば、スマートフォン254および/またはタブレットコンピュータ256上にインストールされたアプリケーションを用いて、スマートウォッチ252から(例えば、スマートウォッチ252上のセンサを用いて捕捉されたデータから)情報を取得することができる。いくつかの実施形態において、ユーザは、スマートウォッチ252を用いて、スマートウォッチ252からデータを取得および/または処理することができるおよび/またはスマートウォッチ252または個々の装置上にインストールされたアプリケーションに利用可能ではない機能を提供することできるサービスプロバイダ258または他のエンティティと通信することを望む場合がある。いくつかの実施形態において、図5に示すように、スマートウォッチ252は、例えば、インターネットまたはセルラネットワークなどの少なくとも1つのネットワーク260を介してサービスプロバイダ258と通信することができ、または例えば、ブルートゥース(登録商標)などの無線接続を介して個々の装置のうちの1つと通信することができる。様々な実施形態において、様々な理由のために、多くの他の種類の通信が存在してもよい。
【0042】
また、ユーザは、通信できることに加えて、装置がいくつかの方法または特定の態様で通信することを望む場合もある。例えば、特にデータが個人健康データまたは他の情報を含む場合、ユーザは、装置間の通信が安全であることを望みたい。また、少なくともいくつかの状況において、装置またはアプリケーションプロバイダは、このような情報を保護するように要求される場合がある。一実施形態において、ユーザは、装置が順次ではなく、同時に相互通信することを望みたい。このことは、ペアリングする必要がある場合によくあり、ユーザは、手動ペアリングをする必要がないように、各装置を一回のみでペアリングすることを望む。また、ユーザ側の手動介入が殆ど必要せず、可能な限り装置が多くの他の種類の装置と通信できるように、ユーザは、可能な限り通信が標準ベースにあることを望むことがある。これは、多くの場合、様々な独自仕様フォーマットではそうではない。ユーザは、1つの装置を持って、ある部屋に入ると、ユーザ側の労力を殆どまたは全く必要せず、その装置が別の装置と自動的に通信することを望みたい。様々な従来の手法では、装置は、Wi-Fi(登録商標)などの通信技術を用いて、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介して、他の装置と通信する。多くのIoT(Internet of Things)装置などのより小型またはより低容量の装置は、代わりに、ブルートゥース(登録商標)、特に電力消費が非常に低いBLE(Bluetooth Low Energy)などの通信技術を利用する。
【0043】
さらなる実施形態において、図5に記載された例示的な実施形態に示された通信環境250は、いくつかの異なる方法でデータを取得、処理、および/または表示することを可能にすることができる。例えば、スマートウォッチ252上のセンサを用いてデータを取得することができるが、スマートウォッチ252上のリソースが限られているため、このデータをスマートフォン254またはサービスプロバイダ258(またはクラウドリソース)に転送および処理し、処理結果をスマートウォッチ252、スマートフォン254、および/またはそのユーザに関連する別の装置、例えばタブレットコンピュータ256上でユーザに提示することができる。少なくともいくつかの実施形態において、ユーザは、これらの装置のうちのいずれかのインターフェイスを用いて、健康データなどの入力を提供することもできる。これらの入力は、その後に上記決定を行うときに考慮され得る。
【0044】
図6は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例の外側カバー600の上面図を示す。上述したように、本開示の1つ以上の例示的な実施形態は、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に、例えば、電極および/またはセンサなどの伝導性領域を形成することに関する。例えば、少なくとも1つの実施形態において、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置100の外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。この実施形態または別の実施形態において、図1および3に示された外側カバー105および図6に示された外側カバー600の各々は、カバーガラスを構成することができる。この実施形態または別の実施形態において、外側カバー105および外側カバー600のいずれかの一方は、他方と同じ材料、構造、属性、および/または機能を含むことができる。すなわち、例えば、この実施形態または別の実施形態において、外側カバー105および外側カバー600の各々は、例えば、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、および/または同様の材料から形成されてもよい。この実施形態または別の実施形態において、図6に示された外側カバー600は、外側カバー600上にセンサ112を形成する前の外側カバー600の構造および/または状態を構成するおよび/または表すことができる。同様に、この実施形態または別の実施形態において、図6に示された外側カバー600は、外側カバー105上にセンサ112を形成する前の外側カバー105の構造および/または状態を構成するおよび/または表すことができる。
【0045】
本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に従って、除去可能な保護フィルムを用いて外側カバー600(および/または外側カバー105)上にセンサ112を形成することを容易にするために、外側カバー600の表面(例えば、上面)上に第1の形状を有する第1の部分602と第2の形状を有する第2の部分604とを規定することができる。例えば、図6に記載された例示的な実施形態に示されたように、第1の部分602は、第1の部分602の中心から離れて突出する2つの領域を有する実質的に正方形である第1の特定の形状を有するように、外側カバー600上に規定されてもよい。この例示的な実施形態において、第2の部分604は、実質的にU字形またはチャネル形である第2の特定の形状を有するように、外側カバー600上に規定されてもよい。この実施形態において、第2の部分604は、第1の部分602の形状とは異なる形状を有してもよい。この実施形態において、第2の部分604は、第1の部分602に近接(例えば、隣接)することができる。図6に示された第1の部分602および第2の部分604の形状は、例示であり、したがって、第1の部分602および/または第2の部分604は、本開示の範囲から逸脱することなく、図6に示された形状とは異なる形状を有してもよい。
【0046】
少なくとも一実施形態において、除去可能な保護フィルムを用いて外側カバー600(および/または外側カバー105)上にセンサ112を形成することを容易にするために、除去可能な保護フィルムを用いて外側カバー600上に第1の部分602と第2の部分604とを規定することができる。例えば、除去可能な保護フィルム(図示せず)の1つ以上の部分を(例えば、切断によって)除去して、第1の部分602の第1の特定の形状を有する除去可能な保護フィルム素子606を形成すること、および除去可能な保護フィルム素子606を外側カバー600上に配置(例えば、接着、結合)して、除去可能な保護フィルム素子606が外側カバー600の第1の部分602の第1の特定の形状を規定することによって、外側カバー600上に第1の部分602を規定することができる。図6に記載された例示的な実施形態において、外側カバー600の第2の部分604は、上述したように、除去可能な保護フィルム素子606を外側カバー600上に配置(例えば、接着、接続)すること(例えば、第1の部分602上に除去可能な保護フィルム素子606を配置すること)によって規定されてもよい。すなわち、上述したように、例えば、除去可能な保護フィルム素子606を外側カバー600上に配置(例えば、接着、接続)することによって、除去可能な保護フィルム素子606は、外側カバー600の第1の部分602の第1の特定の形状を規定し、これによって、第2の部分604は、除去可能な保護フィルム素子606によって露出されているおよび/または被覆されていない外側カバー600上の領域として規定されてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、上述した除去可能な保護フィルムおよび/またはそこから形成され得る除去可能な保護フィルム素子606は、テープ材料を含むおよび/または構成することができる。例えば、除去可能な保護フィルムおよび/または除去可能な保護フィルム素子606は、ポリエチレンテレフタレート(PET)材料層と、PET材料層の表面上に配置された接着材料層とを含むおよび/または構成することができる。これらの実施形態において、上述した除去可能な保護フィルム素子606を外側カバー600の第1の部分602上に配置する動作は、除去可能な保護フィルム素子606のPET材料層の表面上に配置された接着材料層を介して、除去可能な保護フィルム素子606のPET材料層を外側カバー600の第1の部分602に結合することを含むことができる。
【0048】
図7Aおよび7Bは、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例の外側カバー700の上面図および側面図をそれぞれ示す。図7Aおよび7Bに記載された例示的な実施形態において、外側カバー700は、外側カバー600の非限定的な一例の代替実施形態を構成することができる。例えば、この例示的な実施形態において、外側カバー700は、図7Aおよび7Bに示されたように、外側カバー600の第2の部分604上に材料702を堆積させ、材料702の1つ以上の部分を除去することによって1つ以上の電極704を形成した後の外側カバー600の非限定的な一例の代替実施形態を構成することができる。さらに、この例示的な実施形態において、外側カバー700は、上述したように材料702を部分的に除去し、除去可能な保護フィルム素子606を除去することによって、図7Aおよび7Bに示すように電極704および露出したカバーガラス部分706が形成された外側カバー700を得た後の外側カバー600の非限定的な一例の代替実施形態を構成することができる。
【0049】
図7Aおよび7Bに記載された例示的な実施形態において、材料702は、例えば、金属材料(例えば、電気伝導性および/または熱伝導性の金属材料)などの伝導性材料を含むことができる。この例示的な実施形態において、電極704は、センサ112を構成することができる。すなわち、例えば、この実施形態または別の実施形態において、電極704は、センサ112と同じ材料、構造、属性、および/または機能を含むことができる。
【0050】
本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に従って、除去可能な保護フィルム素子606を用いて外側カバー600上の電極704(および/または外側カバー105上のセンサ112)を形成することを容易にするために、外側カバー600の第2の部分604上に材料702(例えば、金属材料)を堆積させることができる。少なくとも1つの実施形態において、外側カバー600の第2の部分604上に材料702を堆積させる間に、除去可能な保護フィルム素子606の少なくとも1つの表面(例えば、露出した上面)上に材料702の少なくとも一部分を堆積させることもできる。図6を参照して上述したように、除去可能な保護フィルム素子606は、外側カバー600の第1の部分602に結合されてもよい。いくつかの実施形態において、材料702は、物理蒸着(PVD)プロセスを実行することによって、外側カバー600の第2の部分604および/または除去可能な保護フィルム素子606の少なくとも1つの表面上に堆積されてもよい。
【0051】
少なくとも一実施形態において、上述したように(例えば、PVDプロセスを介して)外側カバー600の第2の部分604および/または除去可能な保護フィルム素子606上に材料702を堆積させることに基づいて、材料702の1つ以上の部分を除去して、図7Aおよび7Bに示す電極704を形成することができる。いくつかの実施形態において、材料702の1つ以上の部分は、例えば、研削プロセス、エッチング(例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング、レーザエッチング)プロセス、研磨プロセス、洗浄(例えば、超音波洗浄)プロセス、および/または別の材料除去プロセスを実行することによって除去されてもよい。
【0052】
少なくとも1つの実施形態において、上述したように材料702を部分的に除去することに基づいて、外側カバー600の第1の部分602から除去可能な保護フィルム素子606および除去可能な保護フィルム素子606上に配置された材料702の一部を除去して、図7Aおよび7Bに示すように、外側カバー700上に電極704および露出したカバーガラス部分706を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態において、除去可能な保護フィルム素子606および除去可能な保護フィルム素子606の上面上に堆積された任意の材料702は、例えば、剥離プロセス、研磨プロセス、洗浄プロセス、および/または別の材料除去プロセスを実行することによって、外側カバー600の第1の部分602から除去されてもよい。上述したように除去可能な保護フィルム素子606がPET材料層とPET材料層に結合された接着材料層とを含む実施形態において、PET材料層、接着材料層、および/またはPET材料層の上面に堆積された任意の材料702は、外側カバー600の第1の部分602から除去されてもよい。例えば、これらの実施形態において、PET材料層、接着材料層、および/またはPET材料層の上面上に堆積された任意の材料702は、例えば、剥離プロセス、研磨プロセス、洗浄プロセス、および/または別の材料除去プロセスを実行することによって、外側カバー600の第1の部分602から除去されてもよい。これらの実施形態において、PET材料層および/または接着材料層は、これらの材料および/またはその残留物のいずれも外側カバー700の露出したカバーガラス部分706上に残らないように、外側カバー600の第1の部分602から除去されてもよい。
【0053】
1つ以上の実施形態において、第1の部分602から除去可能な保護フィルム素子606を除去するときに、外側カバー700、電極704および/または露出したカバーガラス部分706の少なくとも一方が1つ以上の特定の属性を有するように、上述の製造作業を実行することができる。例えば、外側カバー700、電極704、および/または露出したカバーガラス部分706の各々が、特定の寸法、特定のプロファイル(例えば、湾曲、傾斜)、特定の幾何学形状(例えば、U字形、チャネル形)、1つ以上の特定のエッジ(例えば、丸みを帯びたエッジ、平坦なエッジ)、特定の位置(例えば、カバーガラスに対する電極の特定の位置)、特定の美的特徴(例えば、色、反射強度、テクスチャ、仕上がり)、および/または別の特定の属性を有するように、上述の製造作業を実行することができる。例えば、電極704は、外側カバー700の周囲に丸みを帯びたエッジを有し、電極704と露出したカバーガラス部分706との界面に少なくとも1つの平坦な垂直エッジを有する湾曲および/または傾斜したプロファイルを有することができる。別の例において、露出したカバーガラス部分706は、特定の設計基準を満たす特定の透明度(例えば、比較的高い透明度)を有することができる。別の例において、露出したカバーガラス部分706の上面は、外側カバー600の第1の部分602に予め結合された除去可能な保護フィルム素子606の接着材料層からの接着材料を一切含まないことができる。
【0054】
図6、7Aまたは7Bに図示されていないが、いくつかの実施形態において、外側カバー105上にセンサ112を形成する方法と同様の方法または同じ方法で、外側カバー700上に電極704を形成することができる。図1および2に示されたように、センサ112は、外側カバー105および手首側背面110上に少なくとも部分的に配置されている。すなわち、例えば、(例えば、エッチングプロセスを用いて)外側カバー600を貫通する1つ以上のビアホール(例えば、穴、トンネル)形成し、(例えば、PVDプロセスを用いて)1つ以上のビアホールに材料702を堆積させることによって、電極704を形成することができる。したがって、図7Aおよび7Bに示すように、電極704は、外側カバー700上に少なくとも部分的に配置されてもよく、ウェアラブルコンピューティング装置100の手首側背面110上に少なくとも部分的に配置されてもよい。追加的なまたは代替的な実施形態において、電極704は、図2を参照して上述した少なくとも1つのコントローラ202に結合されるように、外側カバー700上に形成されてもよい。
【0055】
少なくとも1つの例示的な実施形態において、図6、7Aおよび7Bを参照して上述したように、外側カバー700上に電極704および露出したカバーガラス部分706を形成することにより、外側カバー700は、第1の除去可能なフィルム規定部分と第2の除去可能なフィルム規定部分とを有するカバーガラスを構成することができる。すなわち、この実施形態または別の実施形態において、外側カバー700は、上述したように除去可能な保護フィルム素子606を用いて規定することができる第1の除去可能なフィルム規定部分、例えば第1の部分602と、上述したように除去可能な保護フィルム素子606を用いて規定することができる第2の除去可能なフィルム規定部分、例えば第2の部分604とを有するカバーガラスを構成することができる。この実施形態または別の実施形態において、電極704は、外側カバー700の第2の除去可能なフィルム規定部分(例えば、第2の部分604)上に配置されるように形成されてもよい。少なくとも1つのコントローラ202に結合するように電極704を外側カバー700上に形成する実施形態において、電極704は、外側カバー700の第2の除去可能なフィルム規定部分(例えば、第2の部分604)上に配置され且つ少なくとも1つのコントローラ202に結合されるように、形成されてもよい。これらの実施形態または他の実施形態において、上述の製造作業は、外側カバー700、電極704、および/または露出したカバーガラス部分706が1つ以上の特定の属性(例えば、上述した1つ以上の特定の属性)を有するように実行されてもよい。
【0056】
図8は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成するために実施され得る非限定的な一例の方法800を示す流れ図である。方法800は、例えば、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成することを容易にすることができる製造機器(例えば、集積回路および/または半導体装置を製造するために使用される製造機器)を用いて実施されてもよい。いくつかの実施形態において、方法800は、例えば、このような製造機器に(例えば、通信可能に、電気的に、動作可能に)接続されることができるコンピューティングシステムを用いて実施されてもよい。これらの実施形態において、コンピューティングシステムは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されると、コンピューティングシステムおよび/または製造機器に、方法800の1つ以上の動作を実行させることができる命令を含むことができる1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とを含むことができる。図8に示された例示的な実施形態は、例示および説明の目的のために、特定の順序で実行される動作を示している。本明細書に提供される開示を使用する当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な方法で方法800または本明細書に開示された他の方法の様々な動作またはステップを変更、修正、再配列、同時に実行および削除することができ、図示されていない動作を入れることを理解するであろう。
【0057】
802において、方法800は、除去可能な保護フィルム(例えば、PETテープ)の1つ以上の部分を除去して、第1の特定の形状(例えば、実質的に正方形または長方形の形状)を有する除去可能な保護フィルム素子(例えば、除去可能な保護フィルム素子606)を形成することを含むことができる。
【0058】
804において、方法800は、カバーガラスの第1の部分が第1の特定の形状を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置(例えば、ウェアラブルコンピューティング装置100)のカバーガラス(例えば、外側カバー600)の第1の部分(例えば、第1の部分602)上に除去可能な保護フィルム素子を配置(例えば、接着、結合)することを含むことができる。
【0059】
806において、方法800は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に配置することに少なくとも部分的に基づいて、カバーガラスの第2の部分(例えば、第2の部分604)を規定することを含むことができる。カバーガラスの第2の部分は、第2の特定の形状(例えば、実質的にU字形またはチャネル形)を有する。
【0060】
808において、方法800は、(例えば、PVDプロセスを用いて)カバーガラスの第2の部分または除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に金属材料(例えば、電気伝導性および/または熱伝導性の金属材料)を堆積させることを含むことができる。
【0061】
810において、方法800は、(例えば、研削プロセス、エッチングプロセス、研磨プロセス、洗浄プロセスを用いて)金属材料の1つ以上の部分を除去して、カバーガラスの第2の部分上に1つ以上の電極(例えば、電極704)を形成することを含むことができる。
【0062】
812において、方法800は、(例えば、剥離プロセス、研磨プロセス、洗浄プロセスを用いて)カバーガラスの第1の部分から除去可能な保護フィルム素子(例えば、除去可能な保護フィルム素子606および/または除去可能な保護フィルム素子606の上面に堆積された任意の材料702)を除去して、カバーガラスまたは電極の少なくとも一方が1つ以上の特定の属性(例えば、図7Aおよび7Bを参照して上述した1つ以上の特定の属性)を有するように、ウェアラブルコンピューティング装置(例えば、ウェアラブルコンピューティング装置100)のカバーガラス上に電極を形成することを含むことができる。
【0063】
図9は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成するために実施され得る非限定的な一例の方法900を示す流れ図である。方法900は、例えば、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成することを容易にすることができる製造機器(例えば、集積回路および/または半導体装置を製造するために使用される製造機器)を用いて実施されてもよい。いくつかの実施形態において、方法900は、例えば、このような製造機器に(例えば、通信可能に、電気的に、動作可能に)接続されることができるコンピューティングシステムを用いて実施されてもよい。これらの実施形態において、コンピューティングシステムは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されると、コンピューティングシステムおよび/または製造機器に、方法900の1つ以上の動作を実行させることができる命令を含むことができる1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とを含むことができる。図9に示された例示的な実施形態は、例示および説明の目的のために、特定の順序で実行される動作を示している。本明細書に提供される開示を使用する当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な方法で方法900または本明細書に開示された他の方法の様々な動作またはステップを変更、修正、再配列、同時に実行および削除することができ、図示されていない動作を入れることを理解するであろう。
【0064】
902において、方法900は、(例えば、図6を参照して上述したように)ウェアラブルコンピューティング装置(例えば、ウェアラブルコンピューティング装置100)のカバーガラス(例えば、外側カバー600)の第1の部分(例えば、第1の部分602)上に除去可能な保護フィルム素子(例えば、除去可能な保護フィルム素子606)を形成することを含むことができる。除去可能な保護フィルム素子は、第1の特定の形状(例えば、実質的に正方形または長方形の形状)を有する。
【0065】
904において、方法900は、(例えば、図6、7Aおよび7Bを参照して上述したように)カバーガラスの第1の部分とは異なり、第1の部分に近接するカバーガラスの第2の部分(例えば、第2の部分604)上に伝導性領域(例えば、電極704)を形成することを含むことができる。第2の部分と伝導性領域とは、第2の特定の形状(例えば、実質的にU字形またはチャネル形)を有する。
【0066】
906において、方法900は、(例えば、剥離、研磨、洗浄を介して)カバーガラスの第1の部分から、除去可能な保護フィルム素子(例えば、除去可能な保護フィルム素子606および/または除去可能な保護フィルム素子606の上面上に堆積された任意の材料702)を除去して、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に形成された伝導性領域を生成することを含むことができる。カバーガラスまたは伝導性領域の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性(例えば、図7Aおよび7Bを参照して上述した1つ以上の特定の属性)を含み、1つ以上の特定の属性は、除去可能な保護フィルム素子をカバーガラスの第1の部分上に形成すること、カバーガラスの第2の部分上に伝導性領域を形成すること、またはカバーガラスから除去可能な保護フィルム素子を除去することの少なくとも一方に少なくとも部分的に基づいて規定される。
【0067】
追加の開示
本明細書に記載の技術は、サーバ、データベース、ソフトウェアアプリケーション、他のコンピュータベースのシステム、並びにこれらのシステムの間に行われた行動およびこれらのシステムの間に送受信された情報を参照する。コンピュータベースのシステムの固有の柔軟性は、構成要素間のタスクおよび機能の様々な可能な構成、組み合わせ、および分割を可能にする。例えば、本明細書に記載のプロセスは、単一の装置もしくは構成要素、または組み合わせて動作する複数の装置もしくは構成要素を用いて実装されてもよい。データベースおよびアプリケーションは、単一のシステム上で実装されてもよく、または複数のシステムにわたって分散されてもよい。分散型要素は、順次または並列に動作することができる。
【0068】
様々な具体的例示的な実施形態に関して本開示の主題を詳細に説明したが、各実施例は、説明のために提供され、本開示の限定ではない。当業者は、前述した説明を理解すると、これらの実施形態に対する変更、変形、および均等物を容易に作成することができる。したがって、本開示は、当業者には容易に明らかであろうように、本開示の主題に対する修正、変形、および/または追加の包含を排除しない。例えば、一実施形態の一部として図示または説明された特徴は、別の実施形態と共に使用され、さらに別の実施形態をもたらすことができる。したがって、本開示は、このような変更、変形、および均等物を包含することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に電極を形成する方法であって、前記方法は、
除去可能な保護フィルムの1つ以上の部分を除去して、第1の特定の形状を有する除去可能な保護フィルム素子を形成することと、
前記カバーガラスの第1の部分が前記第1の特定の形状を有するように、前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に配置することと、
前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に配置することに少なくとも部分的に基づいて、前記カバーガラスの第2の部分を規定することとを含み、前記カバーガラスの前記第2の部分は、第2の特定の形状を有し、前記方法は、
前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に金属材料を堆積させることと、
前記金属材料の1つ以上の部分を除去して、前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記電極を形成することと、
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去して、前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方が1つ以上の特定の属性を有するように、前記ウェアラブルコンピューティング装置の前記カバーガラス上の電極を形成することとを含む、方法。
【請求項2】
前記除去可能な保護フィルム素子は、ポリエチレンテレフタレート材料層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に配置することは、前記ポリエチレンテレフタレート材料層を前記カバーガラスの前記第1の部分に結合することを含み、
前記ポリエチレンテレフタレート材料層は、前記ポリエチレンテレフタレート材料層の表面に配置された接着材料層を介して、前記カバーガラスの前記第1の部分に結合されている、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、前記カバーガラスの前記第1の部分から前記ポリエチレンテレフタレート材料層を除去することを含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、剥離プロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記カバーガラスの前記第1の部分から前記ポリエチレンテレフタレート材料層を除去することを含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項6】
前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に前記金属材料を堆積させることは、物理蒸着プロセスを実行して、前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に前記金属材料を堆積させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記金属材料の前記1つ以上の部分を除去することは、研削プロセス、エッチングプロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記金属材料の前記1つ以上の部分を除去することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、剥離プロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記除去可能な保護フィルム素子と前記除去可能な保護フィルム素子上に配置された規定量の前記金属材料とを前記カバーガラスの前記第1の部分から除去することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の特定の属性は、前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、または特定の美的特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ウェアラブルコンピューティング装置は、スマートウォッチ、個人健康監視装置、バイオメトリック追跡装置、バイオメトリック監視装置、心臓モニタ、またはフィットネストラッカのうちの少なくとも1つを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記電極は、センサ、バイオメトリックセンサ、指紋センサ、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ、画像センサ、マイクロフォン、光電容積脈波センサ、または皮膚電気活動センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
ウェアラブルコンピューティング装置であって、
1つ以上のコントローラと、
前記1つ以上のコントローラによって実行されると、前記ウェアラブルコンピューティング装置に1つ以上の動作を実行させる命令を記憶する1つ以上のメモリ装置と、
第1の除去可能なフィルム規定部分と第2の除去可能なフィルム規定部分とを有するカバーガラスと、
前記カバーガラスの前記第2の除去可能なフィルム規定部分上に配置された電極とを備え、
前記電極は、前記1つ以上のコントローラのうちの少なくとも1つに結合され、
前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性を含む、ウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項13】
前記カバーガラスの前記第2の除去可能なフィルム規定部分は、前記カバーガラスの前記第1の除去可能なフィルム規定部分とは異なり、前記第1の除去可能なフィルム規定部分に近接している、請求項12に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項14】
前記1つ以上の特定の属性は、前記カバーガラスまたは前記電極の少なくとも一方の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、または特定の美的特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項12又は13に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項15】
前記ウェアラブルコンピューティング装置は、スマートウォッチ、個人健康監視装置、バイオメトリック追跡装置、バイオメトリック監視装置、心臓モニタ、またはフィットネストラッカのうちの少なくとも1つを含む、請求項12~14のいずれか1項に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項16】
前記電極は、センサ、バイオメトリックセンサ、指紋センサ、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ、画像センサ、マイクロフォン、光電容積脈波センサ、または皮膚電気活動センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項12~15のいずれか1項に記載のウェアラブルコンピューティング装置。
【請求項17】
ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に伝導性領域を形成する方法であって、前記方法は、
前記カバーガラスの第1の部分上に除去可能な保護フィルム素子を形成することを含み、前記除去可能な保護フィルム素子は、第1の特定の形状を有し、
前記カバーガラスの前記第1の部分とは異なり、前記第1の部分に近接する前記カバーガラスの第2の部分上に前記伝導性領域を形成することを含み、前記第2の部分と前記伝導性領域とは、第2の特定の形状を有し、
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去して、前記ウェアラブルコンピューティング装置の前記カバーガラス上の前記伝導性領域を形成することを含み、前記カバーガラスまたは前記伝導性領域の少なくとも一方は、1つ以上の特定の属性を含み、前記1つ以上の特定の属性は、前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に形成すること、前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記伝導性領域を形成すること、または前記カバーガラスから前記除去可能な保護フィルム素子を除去することの少なくとも一方に少なくとも部分的に基づいて規定される、方法。
【請求項18】
前記除去可能な保護フィルム素子は、ポリエチレンテレフタレート材料層と、前記ポリエチレンテレフタレート材料層の表面上に配置された接着材料層とを含み、
前記除去可能な保護フィルム素子を前記カバーガラスの前記第1の部分上に形成することは、前記接着材料層を前記カバーガラスの前記第1の部分に結合することを含み、
前記カバーガラスの前記第1の部分から前記除去可能な保護フィルム素子を除去することは、剥離プロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記カバーガラスの前記第1の部分から前記ポリエチレンテレフタレート材料層および前記接着材料層を除去することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記伝導性領域を形成することは、
物理蒸着プロセスを実行して、前記カバーガラスの前記第2の部分または前記除去可能な保護フィルム素子の少なくとも一方に導電性材料を堆積させることと、
研削プロセス、エッチングプロセス、研磨プロセス、または洗浄プロセスのうちの少なくとも1つを実行して、前記導電性材料の1つ以上の部分を除去することによって、前記カバーガラスの前記第2の部分上に前記伝導性領域を形成することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記伝導性領域は、電気伝導性領域、熱伝導性領域、またはセンサのうちの少なくとも1つを含み、
前記1つ以上の特定の属性は、前記カバーガラスまたは前記伝導性領域の少なくとも一方の特定の寸法、特定のプロファイル、特定の幾何学形状、特定のエッジ、特定の位置、または特定の美的特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項17~19のいずれか1項に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
図6は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェアラブルコンピューティング装置の非限定的な一例の外側カバー600の上面図を示す。上述したように、本開示の1つ以上の例示的な実施形態は、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置のカバーガラス上に、例えば、電極および/またはセンサなどの伝導性領域を形成することに関する。例えば、少なくとも1つの実施形態において、除去可能な保護フィルムを用いて、ウェアラブルコンピューティング装置100の外側カバー105上にセンサ112を形成することができる。この実施形態または別の実施形態において、図1および3に示された外側カバー105および図6に示された外側カバー600の各々は、カバーガラスを構成することができる。この実施形態または別の実施形態において、外側カバー105および外側カバー600のいずれかの一方は、他方と同じ材料、構造、属性、および/または機能を含むことができる。すなわち、例えば、この実施形態または別の実施形態において、外側カバー105および外側カバー600の各々は、例えば、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、および/または同様の材料から形成されてもよい。この実施形態または別の実施形態において、図6に示された外側カバー600は、外側カバー600上にセンサ112を形成する前の外側カバー600の構造および/または状態を構成するおよび/または表すことができる。同様に、この実施形態または別の実施形態において、図に示された外側カバー105は、外側カバー105上にセンサ112を形成する前の外側カバー105の構造および/または状態を構成するおよび/または表すことができる。
【国際調査報告】