(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】2穴穿孔コアドリル装置
(51)【国際特許分類】
B28D 1/14 20060101AFI20240808BHJP
B28D 7/02 20060101ALI20240808BHJP
B23B 39/16 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
B28D1/14
B28D7/02
B23B39/16 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506150
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 KR2022010838
(87)【国際公開番号】W WO2023013942
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0101219
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0152711
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522205404
【氏名又は名称】イーグン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004303
【氏名又は名称】弁理士法人三協国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ ソン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ チェ ムン
【テーマコード(参考)】
3C036
3C069
【Fターム(参考)】
3C036BB30
3C069AA04
3C069BA09
3C069BB01
3C069BB03
3C069BB04
3C069BC02
3C069BC04
3C069CA10
3C069DA06
3C069EA01
(57)【要約】
本発明の2穴穿孔コアドリル装置は、本体部;前記本体部に昇降可能に装着される昇降キャリッジ;前記昇降キャリッジの一側面に結合され、モーターの駆動軸を回転可能に支持する固定板;回動角度を変更する条件下で前記固定板に締結される回動板;長さを変更する条件下で前記回動板に締結される移動板;前記駆動軸に結合された駆動プーリーと、前記移動板に回転可能に装着された従動軸に結合された従動プーリーとの間に装着されたベルト或いはチェーン;前記駆動軸に結合される第1コアビット;及び前記従動軸に結合される第2コアビット;を含むことができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部;
前記本体部に昇降可能に装着される昇降キャリッジ;
前記昇降キャリッジの一側面に結合され、モーターの駆動軸を回転可能に支持する固定板;
回動角度を変更する条件下で前記固定板に締結される回動板;
長さを変更する条件下で前記回動板に締結される移動板;
前記駆動軸に結合された駆動プーリーと、前記移動板に回転可能に装着された従動軸に結合された従動プーリーとの間に装着されたベルト或いはチェーン;
前記駆動軸に結合される第1コアビット;及び
前記従動軸に結合される第2コアビット;を含む、2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項2】
前記固定板は、円弧状に貫通形成された回動ガイドスリットを備えており、
前記回動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、
前記複数の締結孔と前記回動ガイドスリットを通じて締結部材を締結することによって、前記回動板が前記固定板に対して所定の回動位置で固定される、請求項1に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項3】
前記回動板は、長さ方向に長く形成された移動ガイドスリットを備えており、
前記移動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、
前記複数の締結孔と前記移動ガイドスリットを通じて締結部材を締結することによって、前記移動板が前記回動板に対して長さ方向に所定の位置で固定される、請求項1に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項4】
前記移動板は、回転軸が前記ベルト或いはチェーン側に移動した後で固定され、移動板の移動によって緩むベルト或いはチェーンにテンションを加えるテンションローラーをさらに含む、請求項3に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項5】
前記駆動軸と前記従動軸の下部にはそれぞれ水供給ホースが連結され、冷却水が供給されることを特徴とする、請求項3に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項6】
前記本体部は、
穿孔しようとする構造物に固定されるベース部;及び
前記ベース部に垂直に結合され、一側面にギアが形成されたスタンド部;を含み、
前記昇降キャリッジは、前記ギアに噛み合わされるピニオンギアを備えており、前記スタンド部に昇降可能に装着される、請求項1に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項7】
前記ギアはラックギアを含む、請求項6に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項8】
本体部;
前記本体部に昇降可能に装着される昇降キャリッジ;
前記昇降キャリッジの一側に結合され、モーターの駆動軸を回転可能に支持する固定板;
回動角度を変更する条件下で前記固定板に締結される回動板;
前記固定板との間隔を変更する条件下で前記回動板に締結され、従動軸が回転可能に装着された移動板;
前記駆動軸と前記従動軸との間に結合され、前記駆動軸の回転力を前記従動軸に伝達するギアトレーン;
前記駆動軸に結合される第1コアビット;及び
前記従動軸に結合される第2コアビット;を含む、2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項9】
前記固定板は、前記駆動軸から同一の半径の円周上に配列された複数の締結孔を備えており、
前記回動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、
前記固定板と前記回動板の複数の締結孔を通じて締結部材を締結することによって、前記回動板を前記固定板に対して所定の回動位置で固定することを特徴とする、請求項8に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項10】
前記回動板は、長さ方向に長く形成された複数の長孔を備えており、
前記移動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、
前記複数の締結孔と前記複数の長孔を通じて締結部材を締結することによって、前記移動板を前記回動板に対して長さ方向に所定の位置で固定することを特徴とする、請求項9に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項11】
前記ギアトレーンは、
前記駆動軸に回動可能に装着される第1リンクブラケットと、
一端が前記第1リンクブラケットに回動可能に連結され、他端が前記従動軸に回動可能に装着される第2リンクブラケットと、
前記駆動軸に結合されて回転する駆動ギアと、
前記第1リンクブラケットに装着され、前記駆動ギアに噛み合う第1中間ギアと、
前記第1リンクブラケットと第2リンクブラケットとの連結部に装着され、前記第1中間ギアに噛み合う第2中間ギアと、
前記第1リンクブラケットに装着され、前記第2中間ギアに噛み合う第3中間ギアと、
前記従動軸に結合され、前記第3中間ギアに噛み合って回転する従動ギアと、を含むことを特徴とする、請求項8に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項12】
前記駆動軸の中間部と前記従動軸の上部にはそれぞれ水供給ホースが連結され、冷却水が供給されることを特徴とする、請求項10に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項13】
前記本体部は、
穿孔しようとする構造物に固定されるベース部;及び
前記ベース部に垂直に結合され、一側面にギアが形成されたスタンド部;を含む、請求項8に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項14】
前記昇降キャリッジは、前記ギアに噛み合わされるピニオンギアを備えており、前記スタンド部に昇降可能に装着される、請求項8に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項15】
前記昇降キャリッジは、油圧シリンダーによって前記スタンド部に昇降可能に装着される、請求項8に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項16】
前記回動板の上面には、前記移動板の移動を案内するガイド溝が形成されたことを特徴とする、請求項8に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【請求項17】
前記ガイド溝は、前記移動板の側面に突出部が形成され、前記突出部と噛み合う溝部が長さ方向に形成されることによって、前記移動板の離脱を防止するように備えられる、請求項16に記載の2穴穿孔コアドリル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コアドリル装置に関し、より詳細には、2穴穿孔コアドリル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コアドリル装置(Core Drilling Machine)は、建築物の配管施工時、壁体や天井などに穴を穿孔するための機械装置であって、通常、コアドリルを操作するための各種装置と共にコアドリルアセンブリを構成する。
【0003】
現在使用されている一般的なコアドリルアセンブリは、穴を穿孔しようとする構造物にアンカーボルトで固定されるベース部と、ベース部と直角をなし、一側面にラックギアが形成されるスタンド部と、スタンド部に噛み合わされるピニオンギアが内蔵され、取っ手の回転作動でスタンド部に沿って昇・下降する駆動ボディーと、駆動ボディーに装着され、構造物の特定の部位を穿孔させるコアドリルと、を含んで構成される。ここで、コアドリルは、構造物との摩擦接触によって構造物に穴を穿孔するコアビットと、コアビットを高速回転させる駆動モーターとからなる。
【0004】
このような構成を有するコアドリルアセンブリの作動を説明すると、多数のアンカーボルトを用いてベース部を構造物の壁体又は底面に固定させた後、駆動ボディーに設置された取っ手を回すと、駆動ボディーのピニオンギアとスタンド部のラックギアとが噛み合わされながら、駆動ボディーがスタンド部に沿って昇・下降して移動するようになる。このとき、駆動モーターに電源が印加されると、コアビットが回転するようになり、高速回転するコアビットが前進移動しながら構造物に穴を穿孔するようになる。
【0005】
ところが、従来のコアドリル装置は、一つのコアビットのみを装着して穿孔するので、多数の穴を穿孔するためには、一つの穴を穿孔した後で穴の位置ごとにいちいち移動し、アンカーボルトで装置を固定して穿孔する作業をしなければならないので、作業者の作業が煩雑になり、作業時間が長くかかるという問題があった。
【0006】
特に、多くの穿孔が必要で、且つ迅速に穿孔する必要がある大規模の工場での作業環境では、既存のコアドリル装置のみでは作業時間が長くかかるという問題があるだけでなく、多くの作業者が投入されなければならないので、多くの費用が算出されるという問題もあった。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するための2穴穿孔コアドリル装置を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、2穴穿孔コアドリル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の技術的課題を達成するための本発明の一実施例に係る2穴穿孔コアドリル装置は、本体部;前記本体部に昇降可能に装着される昇降キャリッジ;前記昇降キャリッジの一側面に結合され、モーターの駆動軸を回転可能に支持する固定板;回動角度を変更する条件下で前記固定板に締結される回動板;長さを変更する条件下で前記回動板に締結される移動板;前記駆動軸に結合された駆動プーリーと、前記移動板に回転可能に装着された従動軸に結合された従動プーリーとの間に装着されたベルト或いはチェーン;前記駆動軸に結合される第1コアビット;及び前記従動軸に結合される第2コアビット;を含むことができる。前記本体部は、穿孔しようとする構造物に固定されるベース部;及び前記ベース部に垂直に結合され、一側面にギアが形成されたスタンド部;を含み、前記昇降キャリッジは、前記ギアに噛み合わされるピニオンギアを備えており、前記スタンド部に昇降可能に装着されるように備えられ得る。前記固定板は、円弧状に貫通形成された回動ガイドスリットを備えており、前記回動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、前記複数の締結孔と前記回動ガイドスリットを通じて締結部材を締結することによって、前記回動板を前記固定板に対して所定の回動位置で固定することができる。前記回動板は、長さ方向に長く形成された移動ガイドスリットを備えており、前記移動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、前記複数の締結孔と前記移動ガイドスリットを通じて締結部材を締結することによって、前記移動板を前記回動板に対して長さ方向に所定の位置で固定することができる。前記移動板は、回転軸が前記ベルト側に移動した後で固定され、移動板の移動によって緩むベルトにテンションを加えるテンションローラーをさらに含むことができる。前記駆動軸と前記従動軸の下部にはそれぞれ水供給ホースが連結され、冷却水が供給され得る。ここで、前記ギアは、ラックギアを含むことができる。
【0010】
上記の技術的課題を達成するための本発明の他の一実施例としての2穴穿孔コアドリル装置は、本体部;前記本体部に昇降可能に装着される昇降キャリッジ;前記昇降キャリッジの一側面に結合されるモーター;前記昇降キャリッジの下部の一側に結合され、モーターの駆動軸を回転可能に支持する固定板;回動角度を変更する条件下で前記固定板に締結される回動板;前記固定板との間隔を変更する条件下で前記回動板に締結され、従動軸が回転可能に装着された移動板;前記駆動軸と前記従動軸との間に結合され、前記駆動軸の回転力を前記従動軸に伝達するギアトレーン;前記駆動軸に結合される第1コアビット;及び前記従動軸に結合される第2コアビット;を含む。
【0011】
前記本体部は、穿孔しようとする構造物に固定されるベース部;及び前記ベース部に垂直に結合され、一側面にギアが形成されたスタンド部;を含み、前記昇降キャリッジは、前記ギアに噛み合わされるピニオンギア(一例として、油圧シリンダー、以下、説明の便宜のためにピニオンギアとして説明する)を備えており、前記スタンド部に昇降可能に装着されるように備えられ得る。前記固定板は、前記駆動軸から同一の半径の円周上に配列された複数の締結孔を備えており、前記回動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、前記固定板と前記回動板の複数の締結孔を通じて締結部材を締結することによって、前記回動板を前記固定板に対して所定の回動位置で固定することができる。前記回動板は、長さ方向に長く形成された複数の長孔を備えており、前記移動板は、上下に貫通形成された複数の締結孔を備えており、前記複数の締結孔と前記複数の長孔を通じて締結部材を締結することによって、前記移動板を前記回動板に対して長さ方向に所定の位置で固定することができる。前記ギアトレーンは、前記駆動軸に回動可能に装着される第1リンクブラケットと、一端が前記第1リンクブラケットに回動可能に連結され、他端が前記従動軸に回動可能に装着される第2リンクブラケットと、前記駆動軸に結合されて回転する駆動ギアと、前記第1リンクブラケットに装着され、前記駆動ギアに噛み合う第1中間ギアと、前記第1リンクブラケットと第2リンクブラケットとの連結部に装着され、前記第1中間ギアに噛み合う第2中間ギアと、前記第1リンクブラケットに装着され、前記第2中間ギアに噛み合う第3中間ギアと、前記従動軸に結合され、前記第3中間ギアに噛み合って回転する従動ギアとを含むことができる。前記駆動軸の中間部と前記従動軸の上部にはそれぞれ水供給ホースが連結され、冷却水が供給され得る。前記回動板の上面には、前記移動板の動きを案内するガイド溝が長さ方向に形成され得る。前記ガイド溝は、前記移動板の側面に突出部が形成され、前記突出部と噛み合う溝部が長さ方向に形成されることによって、移動板の離脱を防止する構造で形成或いは備えられ得る。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一実施例に係る2穴穿孔コアドリル装置によると、2個のコアビットを同時に回転させることによって2個の穴を同時に穿孔することができる。
【0013】
また、本発明の一実施例に係る2個のコアビットの相対的な回動角度と2個のコアビットの間の距離を調節できるので、穿孔する2個の穴の間の距離を所定の範囲で任意に調節することによって2個の穴を一度に容易に穿孔することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例に係る2穴穿孔コアドリル装置を概略的に示す斜視図である。
【0015】
【
図2】本発明の一実施例に係る2穴穿孔コアドリル装置の内部構造を概略的に示す正面図である。
【0016】
【
図3】2穴穿孔コアドリル装置の回動角度及び長さ調節構造を示す上面図である。
【0017】
【
図4】
図3において、移動板を固定板に対して移動させた後、移動板が固定板に結合される状態を示す上面図である。
【0018】
【
図5】本発明の一実施例に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置を概略的に示す斜視図である。
【0019】
【
図6】本発明の一実施例に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置の二つのコアビットの間の距離調節及び回転力伝達構造を示す一部の斜視図である。
【0020】
【
図7】本発明の一実施例に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置の回動角度及び長さ調節構造を示す上面図である。
【0021】
【
図8】
図7において、二つのコアビットを省略して示す下方の一部の斜視図である。
【0022】
【
図9】
図7において、移動板を固定板に対して移動させた後、移動板が固定板に結合される状態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有し得るので、特定の実施例を例示し、これを詳細な説明で詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物及び代替物を含むものとして理解しなければならない。
【0024】
本発明で使用した用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎなく、本発明を限定するためのものではない。単数の表現は、文脈上、明らかに異なる意味を有さない限り、複数の表現を含む。本発明において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0025】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な各実施例を詳細に説明する。このとき、添付の図面における同一の構成要素は、可能な限り、同一の符号で示していることに留意する。また、本発明の要旨を不明瞭にし得る公知の機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。同様の理由で、添付の図面における一部の構成要素は、誇張又は省略したり、概略的に図示した。
【0026】
[実施例]
実施例1
【0027】
図1は、本発明の一実施例に係る2穴穿孔コアドリル装置を概略的に示す斜視図で、
図2は、本発明の一実施例に係る2穴穿孔コアドリル装置の内部構造を概略的に示す正面図である。
【0028】
本発明の2穴穿孔コアドリル装置100は、穿孔しようとする構造物(例:コンクリート床など)に固定されるベース部110と、ベース部に垂直に結合され、一側面にギア(例えば、ラックギア)122が形成されたスタンド部120と、ラックギア122に噛み合わされるピニオンギアを備えており、スタンド部120に昇降可能に装着される昇降キャリッジ130と、昇降キャリッジ130の一側面に結合され、モーター150の駆動軸152を回転可能に支持する固定板140と、回動角度を変更する条件下で固定板140に締結される回動板160と、長さを変更する条件下で回動板160に締結される移動板170と、駆動軸152に結合された駆動プーリー154と移動板に回転可能に装着された従動軸172に結合された従動プーリー171との間に装着されたベルト175と、駆動軸152に結合される第1コアビット190と、従動軸に結合される第2コアビット190と、を含むことができる。
【0029】
このような本発明に係る2穴穿孔コアドリル装置100の詳細な構成要素のうち、ベース部110及びスタンド部120を本体部と称することができる。
【0030】
2穴穿孔コアドリル装置100は、コンクリート構造物の水平な床や壁体、多様な形状の傾斜面又は曲面に穴を穿孔するコアドリル装置である。
【0031】
ベース部110は、少なくとも一対のアンカーボルト112を備えており、構造物の表面に固定され得る。
図1では、アンカーボルト112がベース部110の両端にある場合のみを示しているが、ベース部110の中心部にはホールが位置し、このホールを通じてアンカーボルト112が構造物の表面に固定され得る。また、ベース部110は、少なくとも一対のホイール114を備えており、2穴穿孔コアドリル装置100全体を容易に移動させることができる。
【0032】
スタンド部120は、ベース部110に対して垂直に結合される。スタンド部120は、四角柱の形態で形成され得る。スタンド部120の中間部とベース部110との間には連結フレーム116が結合され、ベース部110に対してスタンド部120を支持することができる。スタンド部120の一側面にはラックギア122が形成され、スタンド部120に装着された昇降キャリッジ130を昇降させることができる。
【0033】
昇降キャリッジ130は、内部にラックギア122に噛み合わされるピニオンギア(図示せず)を備えており、スタンド部120に昇降可能に装着され得る。昇降キャリッジ130は、ピニオンギアを回転させるレバー135を備えており、作業者がドリル装置100を作動させるとき、レバー135を回すことによって昇降キャリッジ130を昇降させることができる。また、スタンド部120の両側面にはガイド溝124が形成され、昇降キャリッジ130の昇降を案内して支持することができる。
【0034】
昇降キャリッジ130の一側面の上部にはモーター150が結合され、昇降キャリッジ130の一側面の下部には固定板140が結合され得る。モーター150は、一例として、電気モーターであってもよく、その駆動軸152は固定板140に装着されるベアリング142によって回転可能に支持され得る。
【0035】
固定板140の上面には、回動板160が駆動軸152を中心に回動可能に装着され得る。回動板160は、その回動角度を変更する条件下で固定板140に締結部材を締結することによって固定することができる。
【0036】
また、回動板160の前半部の上面には、移動板170の長さを変更できるように、すなわち、移動板170の相対的な位置を変更する条件下で移動板170が回動板160に対して長さ方向に締結されて固定され得る。移動板170には、従動軸172がベアリング173によって回転可能に装着され得る。
【0037】
駆動軸152には駆動プーリー154が結合され、従動軸172には従動プーリー171が結合され得る。駆動プーリー154と従動プーリー171にはベルト175が連結され、モーター150が駆動軸152と従動軸172を同時に回転させることができる。このとき、第1コアビット190は固定されており、第2コアビット190は、左右などに回転しながら回転角度を有するように備えられ得る。
【0038】
一方、ベルト175の代わりにチェーンが連結されることもあるが、この場合、駆動プーリー154と従動プーリー171の代わりに、駆動スプロケットと従動スプロケットにチェーンが連結され得る。
【0039】
駆動軸152の下端には第1コアビット190が結合され、従動軸172の下端には第2コアビット190が結合され得る。第1コアビット190と第2コアビット190は同一の大きさを有し得るが、駆動軸152と従動軸172には、多様で且つ互いに異なる大きさを有する2個のコアビットが結合され得る。
【0040】
本発明に係る2穴穿孔コアドリル装置100において、第1コアビット190と第2コアビット190は、その回動角度位置と相対的な長さを調整した状態でベース部110に対して固定できるように備えられ得る。そのため、2穴穿孔コアドリル装置100を基準にして2個の穴の相対的な回動角度と長さを適宜調節しながら、2個の穴を一度に穿孔することができる。
【0041】
図3は、2穴穿孔コアドリル装置の回動角度及び長さ調節構造を示す上面図で、
図4は、
図3において、移動板を固定板に対して移動させた後、移動板が固定板に結合される状態を示す上面図である。
【0042】
固定板140は、一辺が一例として円弧状である長方形の板材形状に形成され得る。固定板140の直線状の側辺は昇降キャリッジ130に結合され、固定板140は昇降キャリッジ130と共に昇降し得る。固定板140の円弧状の側辺の縁部付近には、円弧状の回動ガイドスリット145が貫通形成され得る。
【0043】
回動板160は、固定板140の上面に固定板140と同一の中心である駆動軸152を中心に回動可能に装着され得る。回動板160は、昇降キャリッジ130側の一辺が円弧状に形成され、他の辺が固定板140の円弧状の側辺より長く延長された長方形の形状に形成され得る。回動板160には、固定板140の回動ガイドスリット145に対応する位置に一対の締結孔162が上下に貫通形成され得る。
【0044】
図2に示したように、回動板160の一対の締結孔162と固定板140の回動ガイドスリット145を通じてボルト及びナットで構成された締結部材168を締結し、回動板160を固定板140上に所定の回動位置で固定することができる。
【0045】
図2及び
図3に示したように、回動板160は、長さ方向に長く形成された一対の移動ガイドスリット166を備えることができる。一対の移動ガイドスリット166は、回動板160に互いに平行に所定の長さだけ貫通形成され得る。回動板160において移動板170が重なる部位は、その厚さが薄くなり、段差を有するように形成され得る。この場合、一対の移動ガイドスリット166は薄い段差部に形成され、段差により、移動板170が回動板160側に移動する制限位置を設定することができる。
【0046】
移動板170は、一対の移動ガイドスリット166に対応する位置に二対の締結孔177が貫通形成され得る。回動板160の一側の上部が段差を有するように形成される場合、移動板170の一側の下部も、その厚さが薄くなり、段差を有するように形成され得る。移動板170は、板材の形態で形成され、その上に装着されるベアリング173、従動プーリー171、及びベルト175を覆うカバーが移動板170に結合され得る。これと異なり、移動板170は、板材とカバーとが一体に結合されることによってケースの形態で構成することもできる。後者の場合、複数の締結孔177は、それぞれケースの形態を有する移動板170の上面及び下面に貫通形成され得る。
【0047】
図2乃至
図4に示したように、移動板170の複数の締結孔177と回動板160の一対の移動ガイドスリット166を通じて締結部材178を締結することによって、移動板170を回動板160に対して長さ方向に所定の位置で固定することができる。締結部材178はボルト及びナットで構成され、二対の締結孔177はベルト175の幅方向の外側に配置され、ベルト175がボルトに干渉することを防止することができる。
【0048】
図3及び
図4に示したように、移動板170は、回転軸がベルト175側に移動した後で固定され、移動板170の移動によって緩むベルト或いはチェーン175にテンションを加える方式でベルト或いはチェーン175のテンションを調節するためのテンションローラー180をさらに含むことが好ましい。以下では、ベルト175を例示して説明する。
図3及び
図4では、テンションローラー180がベルト175の幅方向の外側の両側にそれぞれ位置していることを示しているが、一側にのみ位置することがさらに好ましい場合がある。すなわち、テンションローラー180は、一つのみ備えられ得る。特に、
図3及び
図4では、テンションローラー180が、ベルト175の幅方向の外側のうち移動板170が配置される下側に位置した場合を示したが、これは一例であって、ベルト175の幅方向の外側のうち固定板140が配置される上側に位置する場合もある。また、
図3及び
図4には示していないが、
図3及び
図4では、ベルト175の幅方向の外側のうち下側において移動ガイドスリット166の右側に固定ローラーが備えられ、ベルト175が固定ローラーを通過するように備えられ得る。
【0049】
図4に示したように、移動板170が回動板160から遠くなるように締結されると、駆動プーリー154と従動プーリー171との間の距離が遠くなる。この場合、一定の長さのベルト175は相対的に少なく緩むようになる。
【0050】
その一方で、
図3に示したように、移動板170が回動板160に近くなるように締結されると、駆動プーリー154と従動プーリー171との間の距離が近くなる。この場合、一定の長さのベルト175は相対的にさらに緩むようになる。そのため、緩むベルト175をピンと張ったときに、ベルト175が駆動軸152の回転力を従動軸172に伝達することができる。
【0051】
このために、移動板170は、その上部に配置されるベルト175を幅方向の外側から内側に押す少なくとも一つのテンションローラー180を備えることができる。移動板170には一対の長孔182が幅方向に貫通形成され、テンションローラー180の回転軸185は、長孔182にその位置を移動させた後で締結されて固定され得る。
【0052】
このように、移動板170を回動板160に対して移動させることによってベルト175が緩む場合があるが、テンションローラー180を移動させて装着することによってベルト175をピンと張った状態に維持し、回転力が円滑に伝達され得る。
【0053】
一方、駆動軸152と従動軸172の下部にはそれぞれ水供給ホース195が連結され、冷却水が供給され得る。すなわち、本発明の2穴穿孔コアドリル装置100は、水を供給しながら複数のコアビット190を同時に回転させる2穴穿孔湿式コアドリル装置である。
【0054】
水供給ホース195は、バルブを備える水道配管から着脱可能に連結され、駆動軸152と従動軸172の内部を経て各コアビット190の内部に連通した流路に沿って水を供給するように並列に連結され得る。駆動軸152と従動軸172との間の距離が変化するので、駆動軸152と従動軸172との間に連結される水供給ホース195は、柔軟な材質で形成され、十分な長さを有して連結され得る。
【0055】
本発明の2穴穿孔コアドリル装置によると、2個のコアビットを同時に回転させることによって2個の穴を同時に穿孔することができる。
【0056】
また、二つのコアビットの相対的な回動角度と二つのコアビットの間の距離を調節できるので、穿孔する2個の穴の間の距離を所定の範囲で任意に調節することによって2個の穴を一度に容易に穿孔することができる。
【0057】
実施例2
【0058】
図5は、本発明の一実施例に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置を概略的に示す斜視図で、
図6は、本発明の一実施例に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置の二つのコアビットの間の距離調節及び回転力伝達構造を示す一部の斜視図で、
図7は、本発明の一実施例に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置の回動角度及び長さ調節構造を示す上面図で、
図8は、
図7において、二つのコアビットを省略して示す下方の一部の斜視図で、
図9は、
図7において、移動板を固定板に対して移動させた後、移動板が固定板に結合される状態を示す上面図である。
【0059】
本発明に係る2穴穿孔コアドリル装置500は、穿孔しようとする構造物に固定されるベース部510と、ベース部に垂直に結合され、一側面にラックギア522が形成されたスタンド部520と、ラックギアに噛み合わされるピニオンギアを備えており、スタンド部に昇降可能に装着される昇降キャリッジ530と、昇降キャリッジの一側面に結合されるモーター540と、昇降キャリッジの下部の一側に結合され、モーター540の駆動軸542を回転可能に支持する固定板550と、回動角度を変更する条件下で固定板に締結される回動板560と、固定板との間隔を変更する条件下で回動板に締結され、従動軸544が回転可能に装着された移動板580と、駆動軸と従動軸との間に結合され、駆動軸の回転力を従動軸に伝達する駆動力伝達部(一例として、ギアトレーン、以下、説明の便宜のためにギアトレーンとして説明する)570と、駆動軸に結合される第1コアビット590と、従動軸に結合される第2コアビット590と、を含む。
【0060】
このような本発明に係る2穴穿孔コアドリル装置500の詳細な構成要素のうち、ベース部510及びスタンド部520を本体部と称することができる。
【0061】
2穴穿孔コアドリル装置500は、コンクリート構造物の水平な床や壁体、多様な形状の傾斜面又は曲面に穴を穿孔するコアドリル装置である。
【0062】
ベース部510は、少なくとも一対のアンカーボルト512を備えており、構造物の表面に固定され得る。また、ベース部510は、少なくとも一対のホイール514を備えており、ドリル装置500全体を容易に移動させることができる。
【0063】
スタンド部520は、ベース部510に対して垂直に結合される。スタンド部520は四角柱の形態で形成され得る。スタンド部520の中間部とベース部510との間には連結フレーム516が結合され、ベース部510に対してスタンド部520を支持することができる。スタンド部520の一側面にはラックギア522が形成され、スタンド部520に装着された昇降キャリッジ530を昇降させることができる。
【0064】
昇降キャリッジ530は、内部にラックギア522に噛み合わされるピニオンギア(図示せず)を備えており、スタンド部520に昇降可能に装着され得る。昇降キャリッジ530は、ピニオンギアを回転させるレバー535を備えており、作業者がドリル装置500を作動させるとき、レバー535を回すことによって昇降キャリッジ530を昇降させることができる。また、スタンド部520の両側面にはガイド溝524が形成され、昇降キャリッジ530の昇降を案内して支持することができる。
【0065】
昇降キャリッジ530の一側面の上部にはモーター540が結合され、昇降キャリッジ530の一側面の下部には固定板550が結合され得る。モーター540は電気モーターであって、その駆動軸542は、固定板550に装着されるベアリング(図示せず)によって回転可能に支持され得る。
【0066】
固定板550の下面には、回動板560が駆動軸542を中心に回動可能に装着され得る。回動板560は、その回動角度を変更する条件下で固定板550に締結部材554を締結することによって固定することができる。
【0067】
また、回動板560の前半部の上面には、固定板550と移動板580との間の間隔を変更できるように、すなわち、移動板580の相対的な位置を変更する条件下で移動板580が回動板560に対して長さ方向に締結されて固定され得る。移動板580の中心に形成された貫通孔には、従動軸544が回転可能に装着され得る。
【0068】
駆動軸542と従動軸544との間には、駆動軸の回転力を従動軸に伝達するギアトレーン570が連結され得る。ギアトレーン570は、2個のリンクブラケット及び5個のギアで構成され得る。ギアトレーン570の具体的な構成は後で説明する。駆動軸542には駆動ギア575が結合され、従動軸544には従動ギア579が結合されることによって、モーター540が駆動軸542と従動軸544を同時に回転させることができる。
図8に示したように、従動軸544は、回動板560の一側の中央部に大きな長孔の形態で貫通形成された軸通過孔640を通過するように配置され得る。
【0069】
駆動軸542の下端には第1コアビット590が結合され、従動軸544の下端には第2コアビット590が結合され得る。第1コアビット590と第2コアビット590は同一の大きさを有し得るが、駆動軸542と従動軸544には、多様な大きさを有する2個のコアビットが結合され得る。
【0070】
本発明の2穴穿孔コアドリル装置500によると、第1コアビット590と第2コアビット590は、その回動角度位置と相対的な間隔を調整した状態でベース部510に対して固定することができる。そのため、ドリル装置500を基準にして二つの穴の相対的な回動角度と間隔を適宜調節しながら、2個の穴を一度に穿孔することができる。
【0071】
固定板550は、長方形の一辺が円弧状である板材形状に形成され得る。固定板550の直線状の側辺は昇降キャリッジ530に結合され、固定板550が昇降キャリッジ530と共に昇降し得る。固定板550は、駆動軸542から同一の半径の円周上に配列された複数の締結孔を備えることができる。
【0072】
回動板560は、上下に貫通形成された複数の締結孔562を備えることができる。回動板560の複数の締結孔562は、固定板550の複数の締結孔に対応する位置に形成され得る。回動板560は、長方形の両短辺が円弧状の板材形状に形成され得る。
【0073】
移動板580は、4つの頂点が面取りされた略正方形の板材の形態で形成され得る。回動板560の上面にはガイド溝561が長さ方向に形成され、載置される移動板580の移動を案内することができる。
【0074】
移動板580がガイド溝561と接触する面の下部の一側には突出部(図示せず)が形成され、前記回動板560には、前記突出部との結合によって移動板580の離脱を防止し、移動板580の安定的な移動を可能にする溝部(図示せず)が形成され得る。
【0075】
固定板550と回動板560の複数の締結孔562を通じて締結部材554を締結することによって、回動板560を固定板550に対して所定の回動位置で固定することができる。
図8に示したように、回動板560に8個の締結孔562が形成される場合、回動板560が固定板550に対して45度ずつ回動した位置で締結部材554を締結して固定することができる。
【0076】
図6乃至
図8に示したように、回動板560は、長さ方向に長く形成された複数の長孔566を備えており、移動板580は、上下に貫通形成された複数の締結孔582を備えることができる。図示した実施例において、回動板560には三対の長孔566が形成され、移動板580には三対の締結孔582が形成され得る。
【0077】
図6に示したように、ギアトレーン570は、駆動軸542に回動可能に装着される第1リンクブラケット571と、一端が第1リンクブラケットに回動可能に連結され、他端が従動軸に回動可能に装着される第2リンクブラケット572と、駆動軸に結合されて回転する駆動ギア575と、第1リンクブラケットに装着され、駆動ギアに噛み合う第1中間ギア576と、第1リンクブラケットと第2リンクブラケットとの連結部に装着され、第1中間ギアに噛み合う第2中間ギア577と、第1リンクブラケットに装着され、第2中間ギアに噛み合う第3中間ギア578と、従動軸に結合され、第3中間ギアに噛み合って回転する従動ギア579とを含むことができる。
【0078】
第1リンクブラケット571は3個のギアの上下に配置され、3個のギアの回転軸が装着され得る。第1リンクブラケット571は、長方形の両短辺が半円状である一対の板材の形態で形成され得る。第1リンクブラケット571の一側は、駆動軸542に回動可能に装着され得る。
【0079】
第2リンクブラケット572も、長方形の両短辺が半円状である一対の板材の形態で形成され得る。一対の第2リンクブラケット572の間には、3個のギアの回転軸が装着され得る。一対の第1リンクブラケット571の他側部と一対の第2リンクブラケット572の一側部は、その厚さがそれぞれ半分だけ段差を有するように形成され、第2中間ギア577の回転軸によって互いに回動可能に連結され得る。
【0080】
駆動ギア575は、モーター540によって回転する駆動軸542に結合され、駆動軸542と共に回転し得る。
【0081】
第1中間ギア576は、一対の第1リンクブラケット571の中間部に回転可能に装着され、駆動ギア575に噛み合って回転し得る。
【0082】
第2中間ギア577は、第1リンクブラケット571と第2リンクブラケット572との連結部に装着され、第1中間ギア576に噛み合って回転し得る。
【0083】
第3中間ギア578は、一対の第2リンクブラケット572の中間部に回転可能に装着され、第2中間ギア577に噛み合って回転し得る。
【0084】
従動ギア579は、一対の第2リンクブラケット572の他側部に装着された従動軸544に結合され、第3中間ギア578に噛み合って回転し得る。
【0085】
図9に示したように、回動板560の長孔566と移動板580の締結孔582に締結された締結部材568を少し解除し、移動板580を右側に移動させた後、締結部材568を再度締めて固定することができる。この場合、
図7に比べて、移動板580が固定板550から遠くなった位置で固定され得る。このとき、第1リンクブラケット571と第2リンクブラケット572との間の角度が少し広がった状態で固定され得る。
【0086】
一方、
図5に示したように、駆動軸542の中間部と従動軸544の上部の側面にはそれぞれ水供給ホース595が連結され、冷却水が供給され得る。すなわち、本発明のドリル装置500は、水を供給しながらコアビットを回転させることによって穿孔する湿式コアドリル装置である。
【0087】
水供給ホース595は、バルブを備える水道配管から着脱可能に連結され、駆動軸542と従動軸544の内部を経て各コアビット590の内部に連通した流路に沿って水を供給するように並列に連結され得る。駆動軸542と従動軸544との間の距離が変化するので、駆動軸542と従動軸544との間に連結される水供給ホース595は、柔軟な材質で形成され、十分な長さを有して連結され得る。
【0088】
本発明に係る改善された2穴穿孔コアドリル装置によると、2個のコアビットを同時に回転させることによって2個の穴を同時に穿孔することができる。
【0089】
また、二つのコアビットの相対的な回動角度と二つのコアビットの間の間隔を調節できるので、穿孔する2個の穴の間の距離を所定の範囲で任意に調節することによって2個の穴を一度に容易に穿孔することができる。
【0090】
以上、本発明の一実施例に対して説明したが、該当の技術分野で通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載の本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除又は追加などによって本発明を多様に修正及び変更可能であり、これも本発明の権利範囲内に含まれると言えるだろう。
【0091】
以上で説明した各実施例は、本発明の各構成要素と特徴が所定の形態で結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されていない形態で実施され得る。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合し、本発明の実施例を構成することも可能である。また、本発明の各実施例から一部の構成要素及び/又は特徴を結合し、本発明の実施例を構成することも本発明の範囲に含まれる。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。一つの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれたり、又は、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられ得る。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合することによって実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項を含ませ得ることは自明である。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明に係る2穴穿孔コアドリル装置は、建設現場で建設解体及び補修などのために産業上に利用可能である。
【国際調査報告】