(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240808BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240808BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507130
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-06
(86)【国際出願番号】 CN2022111519
(87)【国際公開番号】W WO2023024908
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】202110984477.8
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】張幸福
(72)【発明者】
【氏名】王威
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
(57)【要約】
エアロゾル発生装置は、ボディ(1)と、ボディ(1)に摺動可能に配設されるとともに、エアロゾル形成基質(200)を収容するための収容空間(220)が内部に形成されている取り出し装置(2)と、ボディ(1)に設けられるとともに、一端が収容空間(220)内に伸入可能な加熱体(14)、を含む。取り出し装置(2)は弾性コンポーネント(23)を含む。取り出し装置(2)がボディ(1)に接続された状態のとき、エアロゾル形成基質(200)は加熱体(14)により加熱可能な第1位置に位置する。取り出し装置(2)がボディ(1)から分離した状態のときには、加熱体(14)の少なくとも一部が収容空間(220)から抜け出すことで、エアロゾル形成基質(200)は少なくとも一部が加熱体(14)から分離した第2位置に位置する。且つ、弾性コンポーネント(23)は、取り出し装置(2)とボディ(1)が接続から分離に至る過程で収容空間(220)の長さを変化させるために用いられる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディと、前記ボディに摺動可能に配設されるとともに、エアロゾル形成基質を収容するための収容空間が内部に形成されている取り出し装置と、前記ボディに設けられるとともに、一端が前記収容空間内に伸入可能な加熱体、を含み、
前記取り出し装置は弾性コンポーネントを含み、前記取り出し装置が前記ボディに接続された状態のとき、前記エアロゾル形成基質は前記加熱体により加熱可能な第1位置に位置し、前記取り出し装置が前記ボディから分離した状態のときには、前記加熱体の少なくとも一部が前記収容空間から抜け出すことで、前記エアロゾル形成基質は少なくとも一部が前記加熱体から分離した第2位置に位置し、且つ、前記弾性コンポーネントは、前記取り出し装置と前記ボディが接続から分離に至る過程で前記収容空間の長さを変化させるために用いられることを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記取り出し装置は、上カバーと、前記上カバーに固定的に接続される固定管と、摺動可能に前記固定管に嵌接される可動管を含み、前記固定管と前記可動管の内壁面が共同で前記収容空間を規定することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記弾性コンポーネントの両端は、それぞれ、前記固定管と前記可動管に接続されることを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記固定管と前記可動管には、互いに嵌め合わされる位置規制構造が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記位置規制構造は、下方に位置し、且つ前記固定管に形成される第1位置規制突起と、上方に位置し、且つ前記可動管に形成される第2位置規制突起を含み、前記弾性コンポーネントの両端は、それぞれ、前記第1位置規制突起と前記第2位置規制突起に当接することを特徴とする請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記固定管と前記可動管の間には、互いに嵌め合わされる位置規制案内構造が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記位置規制案内構造は、案内溝と、摺動可能に前記案内溝内に嵌め合わされる案内突起を含み、前記案内突起の周方向の両側は、それぞれ、前記案内溝の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされることを特徴とする請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記可動管は、摺動可能に前記固定管内に配設されることを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記固定管は外部管を含み、前記外部管の内径は前記可動管の外径よりも大きく、前記可動管は摺動可能に前記外部管内に配設され、前記弾性コンポーネントは前記外部管の内壁面と前記可動管の外壁面の間に嵌装されることを特徴とする請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記固定管は、更に、前記外部管内に設けられる内部管を含み、前記可動管は第1管区間を含み、前記内部管は分離可能に前記第1管区間の上端面に当接することを特徴とする請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記可動管は、更に、前記第1管区間から上方へ延伸する第2管区間を含み、前記第2管区間の内径及び外径はそれぞれ前記第1管区間の内径及び外径よりも大きく、前記第2管区間は摺動可能に前記内部管と前記外部管の間に嵌め合わされることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記内部管の内径は前記第1管区間の内径と一致していることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記可動管は摺動可能に前記固定管の外側に配設され、前記弾性コンポーネントは前記可動管の内壁面と前記固定管の外壁面の間に嵌装されることを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記ボディの上端には案内部が形成されており、前記上カバーは、摺動可能に前記案内部の外側に配設されるとともに、前記案内部に摺接するよう嵌め合わされ、且つ、前記上カバーと前記案内部が摺接するよう嵌め合わされる際の任意の位置にある場合、前記エアロゾル形成基質は前記第1位置に位置し、前記上カバーと前記案内部が摺接して分離する際の任意の位置にある場合、前記エアロゾル形成基質は前記第2位置に位置し、前記案内部の軸方向の長さは前記固定管に対する前記可動管の最大摺動ストローク以下であることを特徴とする請求項2~13のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記エアロゾル発生装置は、更に、前記案内部から上方に向かって延伸するよう形成される筒カバーを含み、前記筒カバーは、前記上カバーと前記固定管の間に設けられるとともに、前記上カバーの内壁面及び前記固定管の外壁面との間にそれぞれ間隔が形成されることを特徴とする請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記可動管は底壁を含み、前記底壁には前記加熱体を挿通するための挿入口が設けられていることを特徴とする請求項2~13のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記挿入口の形状は前記加熱体の横断面の形状に対応しており、前記加熱体は前記挿入口内に隙間嵌めされることを特徴とする請求項16に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化の分野に関し、より具体的には、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼・加熱型の霧化装置は、低温の非燃焼・加熱方式で霧化材料を加熱することで、吸入可能なエアロゾルを形成するエアロゾル発生装置である。現在、非燃焼・加熱型の霧化装置は、一般的に加熱シートといったヒータをエアロゾル形成基質に挿入して加熱する。そして、加熱温度を制御することでエアロゾル形成基質中の成分を揮発させ、吸入用のエアロゾルを発生させる。
【0003】
1本のエアロゾル形成基質が一定時間加熱され、発生するエアロゾル量が上限に達したあとは、エアロゾル形成基質を霧化装置から抜き出して吸入を停止するか、新たなエアロゾル形成基質に交換して吸入を継続する必要がある。このとき、如何にしてエアロゾル形成基質を霧化装置から容易且つ素早く抜き出し、エアロゾル形成基質を傷付けず、ヒータ上に残留物を残さないかが極めて重要な課題となっている。従来の非燃焼・加熱型の霧化装置では、一般的に、手動で引き抜く方式で霧化装置からエアロゾル形成基質を取り出すようになっている。しかし、使用者の力の入れ方の違いによって引き抜く力にも大きな違いが発生するため、往々にして、多くの使用者が引き抜く際にエアロゾル形成基質が断裂したり、エアロゾル形成基質とヒータとの接触部分に粘着が生じたりしてヒータ上に残留物が形成される。これにより、例えば焦げ臭が発生するというように、次に使用する際の加熱効果に影響が及ぶ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術における上記の欠点に対し、改良型のエアロゾル発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は以下の通りである。
【0006】
即ち、ボディと、前記ボディに摺動可能に配設されるとともに、エアロゾル形成基質を収容するための収容空間が内部に形成されている取り出し装置と、前記ボディに設けられるとともに、一端が前記収容空間内に伸入可能な加熱体、を含むエアロゾル発生装置を構成する。
【0007】
前記取り出し装置は弾性コンポーネントを含む。前記取り出し装置が前記ボディに接続された状態のとき、前記エアロゾル形成基質は前記加熱体により加熱可能な第1位置に位置する。前記取り出し装置が前記ボディから分離した状態のときには、前記加熱体の少なくとも一部が前記収容空間から抜け出すことで、前記エアロゾル形成基質は少なくとも一部が前記加熱体から分離した第2位置に位置する。且つ、前記弾性コンポーネントは、前記取り出し装置と前記ボディが接続から分離に至る過程で前記収容空間の長さを変化させるために用いられる。
【0008】
いくつかの実施例において、前記取り出し装置は、上カバーと、前記上カバーに固定的に接続される固定管と、摺動可能に前記固定管に嵌接される可動管を含み、前記固定管と前記可動管の内壁面が共同で前記収容空間を規定する。
【0009】
いくつかの実施例において、前記弾性コンポーネントの両端は、それぞれ、前記固定管と前記可動管に接続される。
【0010】
いくつかの実施例において、前記固定管と前記可動管には、互いに嵌め合わされる位置規制構造が設けられている。
【0011】
いくつかの実施例において、前記位置規制構造は、下方に位置し、且つ前記固定管に形成される第1位置規制突起と、上方に位置し、且つ前記可動管に形成される第2位置規制突起を含む。前記弾性コンポーネントの両端は、それぞれ、前記第1位置規制突起と前記第2位置規制突起に当接する。
【0012】
いくつかの実施例において、前記固定管と前記可動管の間には、前記可動管が前記固定管に対し摺動する際にこれを案内し、且つ、前記可動管と前記固定管との相対的な周方向位置を規制するための互いに嵌め合わされる位置規制案内構造が形成されている。
【0013】
いくつかの実施例において、前記位置規制案内構造は、案内溝と、摺動可能に前記案内溝内に嵌め合わされる案内突起を含む。前記案内突起の周方向の両側は、それぞれ、前記案内溝の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされる。
【0014】
いくつかの実施例において、前記可動管は摺動可能に前記固定管内に配設される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記固定管は外部管を含む。前記外部管の内径は前記可動管の外径よりも大きく、前記可動管は摺動可能に前記外部管内に配設される。前記弾性コンポーネントは前記外部管の内壁面と前記可動管の外壁面の間に嵌装される。
【0016】
いくつかの実施例において、前記固定管は、更に、前記外部管内に設けられる内部管を含む。前記可動管は第1管区間を含み、前記内部管は分離可能に前記第1管区間の上端面に当接する。
【0017】
いくつかの実施例において、前記可動管は、更に、前記第1管区間から上方へ延伸する第2管区間を含む。前記第2管区間の内径及び外径はそれぞれ前記第1管区間の内径及び外径よりも大きい。前記第2管区間は摺動可能に前記内部管と前記外部管の間に嵌め合わされる。
【0018】
いくつかの実施例において、前記内部管の内径は前記第1管区間の内径と一致している。
【0019】
いくつかの実施例において、前記可動管は摺動可能に前記固定管の外側に配設され、前記弾性コンポーネントは前記可動管の内壁面と前記固定管の外壁面の間に嵌装される。
【0020】
いくつかの実施例において、前記ボディの上端には案内部が形成されている。前記上カバーは、摺動可能に前記案内部の外側に配設されるとともに、前記案内部に摺接するよう嵌め合わされる。且つ、前記上カバーと前記案内部が摺接するよう嵌め合わされる際の任意の位置にある場合、前記エアロゾル形成基質は前記第1位置に位置する。また、前記上カバーと前記案内部が摺接して分離する際の任意の位置にある場合、前記エアロゾル形成基質は前記第2位置に位置する。前記案内部の軸方向の長さは前記固定管に対する前記可動管の最大摺動ストローク以下である。
【0021】
いくつかの実施例において、前記エアロゾル発生装置は、更に、前記案内部から上方に向かって延伸するよう形成される筒カバーを含む。前記筒カバーは、前記上カバーと前記固定管の間に設けられるとともに、前記上カバーの内壁面及び前記固定管の外壁面との間にそれぞれ間隔が形成される。
【0022】
いくつかの実施例において、前記可動管は底壁を含む。前記底壁には前記加熱体を挿通するための挿入口が設けられている。
【0023】
いくつかの実施例において、前記底壁は、前記収容空間内に挿入されたエアロゾル形成基質を支持するとともに、前記エアロゾル形成基質を移動させることで、前記エアロゾル形成基質を前記加熱体から分離可能とするために用いられる。
【0024】
いくつかの実施例において、前記挿入口の形状は前記加熱体の横断面の形状に対応しており、前記加熱体は前記挿入口内に隙間嵌めされる。
【0025】
いくつかの実施例において、前記加熱体はシート状又は棒状である。
【0026】
いくつかの実施例において、前記加熱体は抵抗加熱式又は電磁加熱式である。
【発明の効果】
【0027】
本発明を実施することで、少なくとも以下の有益な効果を有する。即ち、取り出し装置とボディを突き合わせると、加熱体はエアロゾル形成基質を加熱可能となる。また、取り出し装置とボディを分離すると、加熱体をエアロゾル形成基質から分離させられるため、エアロゾル形成基質をエアロゾル発生装置から素早く取り出すことができ、エアロゾル形成基質を破損させることもない。これにより、エアロゾル形成基質の媒体がエアロゾル発生装置に残留するとの事態が回避される。
【0028】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施例におけるエアロゾル発生装置にエアロゾル形成基質が挿入されている場合の立体構造の概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すエアロゾル発生装置の分解時の概略構造図である。
【
図3】
図3は、
図2の取り出し装置の分解時の概略構造図である。
【
図4】
図4は、
図1に示すエアロゾル発生装置の上カバーとボディを突き合わせたときの断面構造の概略図である。
【
図5】
図5は、
図1に示すエアロゾル発生装置の上カバーとボディがちょうど分離したときの断面構造の概略図である。
【
図6】
図6は、
図1に示すエアロゾル発生装置のエアロゾル形成基質と発熱体が分離したときの断面構造の概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施例におけるエアロゾル発生装置の上カバーとボディを突き合わせたときの断面構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明瞭に理解されるよう、図面を参照して本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。
【0031】
図1~
図6は、本発明の第1実施例におけるエアロゾル発生装置100を示している。当該エアロゾル発生装置100は、内部に挿接されたエアロゾル形成基質200を低温でベーキング加熱することで、非燃焼状態でエアロゾル形成基質中のエアロゾル抽出物を放出させるために使用可能である。当該エアロゾル形成基質200は円柱状をなしていてもよく、且つ霧化区間201を含む。当該霧化区間201は、植物の葉系の固体状の基質を含み得る。更に、エアロゾル形成基質200は、縦方向に順に霧化区間201の上方に設けられる中空支持区間202、降温区間203及び濾過区間204を含んでもよい。前記エアロゾル発生装置100は、略四角柱状をなしていてもよい。また、エアロゾル発生装置100の天井部には、形状及びサイズがエアロゾル形成基質200に適応した挿入口210が設けられている。理解し得るように、前記エアロゾル発生装置100は、四角柱状に限らず、円柱状、楕円柱状等のその他の形状をなしていてもよい。
【0032】
前記エアロゾル発生装置100は、本体1と、縦方向に分離可能に本体1の上方に設けられる取り出し装置2を含み得る。取り出し装置2の内部には、エアロゾル形成基質200を収容するための収容空間220が形成されている。エアロゾル形成基質200は、挿入口210を経由して収容空間220内に挿入可能である。本体1は、ボディ11と、ボディ11に設けられる加熱体14と、ボディ11内に設けられるマザーボード16と、ボディ11内に設けられるバッテリ17を含み得る。マザーボード16は、バッテリ17及び加熱体14にそれぞれ電気的に接続される。マザーボード16には関連の制御回路が配置されており、ボディ11に設けられたスイッチ19を利用してマザーボード16を起動すれば、加熱体14に電気を供給するようバッテリ17を制御することが可能となる。加熱体14の上端は、収容空間220内に伸入してエアロゾル形成基質200内に挿入され、エアロゾル形成基質200にしっかりと接触することが可能である。加熱体14は、通電により発熱したあと、熱をエアロゾル形成基質200に伝達することで、エアロゾル形成基質200のベーキング加熱を実現可能である。加熱体14は、抵抗加熱体であってもよいし、変化する磁界内で熱を発生可能な金属製の誘導発熱体であってもよい。加熱体14は、シート状又は棒状とすることができる。また、加熱体14の上端には、エアロゾル形成基質200内に挿入しやすいよう、尖端案内構造が設けられていてもよい。
【0033】
前記取り出し装置2は、ボディ11に分離可能に配設される上カバー21、上カバー21内に設けられる収容モジュール22、及び上カバー21内に設けられる弾性コンポーネント23を含み得る。取り出し装置2がボディ11に接続された状態のとき、エアロゾル形成基質200は加熱体14により加熱可能な第1位置に位置する。また、取り出し装置2がボディ11から分離した状態のときには、加熱体14の少なくとも一部が収容空間220から抜け出すことで、エアロゾル形成基質200は少なくとも一部が加熱体14から分離した第2位置に位置する。前記弾性コンポーネント23は、取り出し装置2とボディ11が接続から分離に至る過程で収容空間220の長さを変化させるために用いられる。
【0034】
具体的に、収容モジュール22は、上方に位置して上カバー21に固定的に接続される固定管221と、下方に位置して摺動可能に固定管221に嵌接される可動管222を含み得る。固定管221と可動管222の内壁面は共同で収容空間220を規定する。可動管222は、縦方向に摺動可能に固定管221の下部に配設可能であり、且つ固定管221と同軸に設置可能である。可動管222は底壁2221を含む。当該底壁2221はエアロゾル形成基質200を支持するために使用可能である。エアロゾル形成基質200は、挿入口210を経由して収容空間220内に挿入可能であり、底壁2221に当接する。底壁2221には、加熱体14を挿通するための挿入口2220が開設されている。挿入口2220の形状は、加熱体14の横断面の形状に対応していればよい。且つ、挿入口2220の横断面のサイズは、加熱体14の横断面のサイズよりもやや大きければよい。これにより、加熱体14は挿入口2220に隙間嵌めされるため、加熱体14の挿入及び抜き出しに都合がよい。且つ、加熱体14をエアロゾル形成基質200から分離する際に、底壁2221が加熱体14に粘着した残留物質を摩擦の作用で掻き落とし、加熱体14をクリーニングすることも可能となる。本実施例において、加熱体14はシート状をなしており、挿入口2220は、横断面のサイズが加熱体14の横断面のサイズよりもやや大きい矩形となっている。加熱体14は、下端を発熱ベース15内に嵌設可能であり、発熱ベース15を通じてボディ11の上部に挿着される。
【0035】
固定管221は、ネジ接続、フック接続、磁気吸着接続等の方式で上カバー21の天井壁の内側に固定的に接続可能である。また、可動管222は、摺動可能に固定管221内に嵌接される。その他の実施例において、固定管221は上カバー21と一体的に成形されてもよい。例えば、固定管221は、上カバー21の天井壁の内側から縦方向に下方に向かって一体的に延伸するよう形成されてもよい。また、固定管221と可動管222には、更に、摺動時にこれらの抜け落ちを防止するために、互いに嵌め合わされる位置規制構造が設けられていてもよい。いくつかの実施例において、当該位置規制構造は、下方に位置し、且つ固定管221の内壁面から径方向に内側へ延伸するよう形成される第1位置規制突起2213と、上方に位置し、且つ可動管222の外壁面から径方向に外側へ延伸するよう形成される第2位置規制突起2223を含み得る。弾性コンポーネント23の両端は、それぞれ、固定管221と可動管222に接続される。弾性コンポーネント23は、上端が第2位置規制突起2223に当接可能であり、下端が第1位置規制突起2213に当接可能である。弾性コンポーネント23によって、収容モジュール22は、エアロゾル形成基質200が挿入されていないときに可動管222に移動が生じないよう保持可能となる。
【0036】
いくつかの実施例において、固定管221は、外部管2211と、外部管2211内に配設される内部管2212を含み得る。可動管222は、摺動可能に外部管2211内に嵌接される。また、外部管2211の下端が径方向に内側へ延伸することで第1位置規制突起2213を形成している。外部管2211の内径は内部管2212の外径よりも大きければよい。
【0037】
いくつかの実施例において、可動管222は、下部に位置する第1管区間2222と、上部に位置して第1管区間2222に連なる第2管区間2224を含み得る。第2管区間2224は、摺動可能に外部管2211と内部管2212の間に配設される。第2管区間2224の外径は、第1管区間2222の外径よりも大きく、且つ外部管2211の内径に適応している。即ち、第2管区間2224の外壁面と外部管2211の内壁面は摺接するように嵌め合わされる。また、第2管区間2224と第1管区間2222の間に形成される段差面が第2位置規制突起2223を形成する。外部管2211の内壁面と第1管区間2222の外壁面の間には、弾性コンポーネント23を装着するための装着スペースが形成される。弾性コンポーネント23はバネであってもよく、且つ、外部管2211の内壁面と第1管区間2222の外壁面の間に配設される。
【0038】
第1管区間2222の内径は、内部管2212の内径と等しいか、ほぼ等しければよい。第1管区間2222は、軸方向において内部管2212の下方に設けられる。また、第2管区間2224の内径は、内部管2212の外径に適応している。即ち、内部管2212の外壁面は、第2管区間2224の内壁面に摺接するよう嵌め合わせ可能である。第2管区間2224と内部管2212には、更に、可動管222の摺動時にこれを案内し、且つ可動管222と内部管2212との相対的な周方向位置を規制するための少なくとも1つの互いに嵌め合わされる位置規制案内構造が設けられていてもよい。本実施例では、位置規制案内構造を2つ有する。当該2つの位置規制案内構造は、収容空間220の対向する2つの側にそれぞれ位置する。当該位置規制案内構造は、縦方向に延伸する案内溝2225と、摺動可能に案内溝2225内に嵌め合わされる案内突起2214を含み得る。具体的に、本実施例において、案内溝2225は、第2管区間2224を貫通するように開設されており、且つ、第2管区間2224の天井壁から下方に向かって底部付近まで延伸していていもよい。案内突起2214は、内部管2212の外壁面から外側に向かって延伸するよう形成される。また、案内突起2214を2つ有してもよい。当該2つの案内突起2214は、それぞれ、案内溝2225の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされる。案内溝2225の軸方向の長さは、固定管221に対する可動管222の最大摺動ストロークよりも大きい。これにより、上カバー21とボディ11の分離時に、案内溝2225から案内突起2214が抜け出すとの事態が回避される。また、その他の実施例では、案内突起2214を1つだけ有してもよい。当該1つの案内突起2214の周方向の両側は、それぞれ、案内溝2225の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされる。
【0039】
ボディ11の上端には案内部181が形成されており、上カバー21の下端が摺動可能に案内部181に配設される。上カバー21の内壁面は、案内部181の内壁面に摺接するよう嵌め合わされる。当該案内部181は、上カバー21とボディ11が接続状態から分離状態に移動する過程で案内作用を発揮可能である。上カバー21と案内部181が摺接するよう嵌め合わされる際の任意の位置にあるとき、エアロゾル形成基質200は加熱体14により加熱可能な第1位置に位置する。また、上カバー21と案内部181が摺接して分離する際の任意の位置にあるとき、エアロゾル形成基質200は少なくとも一部が加熱体14から分離した第2位置に位置する。案内部181の軸方向の高さH0は、固定管221に対する可動管222の最大摺動ストローク以下である。本実施例において、案内部181の軸方向の高さH0は、固定管221に対する可動管222の最大摺動ストロークと等しい。案内部181の天井部には、更に、筒カバー182が上方に向かって延伸するよう形成されていていもよい。筒カバー182は加熱体14の外側に覆設される。筒カバー182は、上カバー21とボディ11を突き合わせたときに、上カバー21が横方向に移動して加熱体14を押しつぶすとの事態を防止可能とする。筒カバー182は、上カバー21と外部管2211の間に設けられるとともに、上カバー21の内壁面及び外部管2211の外壁面との間にそれぞれ間隔を有する。具体的に、案内部181及び筒カバー182はいずれも中空の筒状となっており、且つ互いに連なっている。案内部181の外側の横断面のサイズは、筒カバー182の外側の横断面のサイズよりも大きく、且つ上カバー21の内側の横断面のサイズに対応している。即ち、筒カバー182の外側の横断面のサイズは上カバー21の内側の横断面のサイズよりも小さい。前記案内部181内には、更に、支持アーム183が形成されていてもよい。支持アーム183の上端面は、収容モジュール22を支持可能であってもよいし、収容モジュール22の下端面との間に間隔が形成されてもよい。支持アーム183の下端面は、発熱ベース15を押圧することで発熱ベース15を固定可能である。
【0040】
図4に示すように、上カバー21とボディ11は互いに突き合わされる。このとき、上カバー21は案内部181の外側に嵌接されて案内部181と接触する。また、上カバー21の下端と案内部181との嵌め合い高さが、案内部181の軸方向の高さH0となる。上カバー21の下端面はボディ11の上端面に当接する。加熱体14の上端は、可動管222の底壁2221を貫通して収容モジュール22内に伸入する。可動管222の上端面を弾性的に内部管2212の下端面に当接させて可動管222のぐらつきを回避するよう、弾性コンポーネント23は半圧縮状態となっている。使用されてない状態、即ち、収容モジュール22内にエアロゾル形成基質200が挿入されていないときには、収容モジュール22の全長が初期長さL0、即ち、内部管2212と可動管222の長さの和となる。
【0041】
吸入を要する場合には、収容モジュール22内にエアロゾル形成基質200が挿入されて、エアロゾル形成基質200の底部に加熱体14が刺し込まれる。また、エアロゾル形成基質200の底部は可動管222の底壁2221に当接する。加熱体14は、通電により発熱したあと、エアロゾル形成基質200をベーキング加熱する。エアロゾル形成基質200の挿入過程では、通常、エアロゾル形成基質200を挿入する力が小さいため、可動管222を下方に移動させることはなく、収容モジュール22の全長は初期長さL0に維持される。一方、エアロゾル形成基質200を挿入する力が大きい場合には、エアロゾル形成基質200が可動管222の底壁2221を押し動かして、可動管222を下方に向かってわずかな距離だけ移動させることがある。この場合、収容モジュール22の全長はわずかに増大したあと、再び初期長さL0に戻る。
【0042】
エアロゾル形成基質200の加熱が完了したあとは、上カバー21をボディ11から遠ざかる方向に上方へ運動させるよう引き動かす。上カバー21が上方へ運動する過程では、上カバー21の下端と案内部181との嵌め合い高さが徐々に小さくなる。一方、固定管221は上カバー21に付随して上方へ運動するが、可動管222とエアロゾル形成基質200は移動しない。固定管221の第1位置規制突起2213は、上方へ移動することで更に弾性コンポーネント23を圧縮する。これにより、収容モジュール22の全長は徐々に増大するが、エアロゾル形成基質200と加熱体14は相対的に移動しない。
図5に示すように、上カバー21とボディ11がちょうど分離する際に、上カバー21の下端と案内部181もちょうど分離する。即ち、上カバー21と案内部181が相対的にH0だけ摺動するのと同時に、固定管221も可動管222に対して高さH0だけ摺動することで、収容モジュール22の全長はL0からL0+H0に変化する。そして、
図6に示すように、上カバー21が上方へ向かい続けると、可動管222も上カバー21に付随して上方へ運動し、可動管222の底壁2221がエアロゾル形成基質200を上方へ運動させて加熱体14から分離する。
【0043】
上カバー21の天井部には、更に、挿入口210を遮蔽又は露出するための防塵カバー25が設けられていてもよい。エアロゾル発生装置100を使用する必要のない場合には、防塵カバー25を押し動かして挿入口210を遮蔽すれば、挿入口210への埃の進入を防止できる。また、使用する必要がある場合には、エアロゾル形成基質200を挿入口210から挿入できるよう、防塵カバー25を押し動かして挿入口210を露出させる。
【0044】
図7は、本発明の第2実施例におけるエアロゾル発生装置100を示している。第2実施例と第1実施例の主な違いは次の通りである。即ち、本実施例において、可動管224は摺動可能に固定管223の外側に配設される。また、これに応じて、本実施例において、弾性コンポーネント23は、可動管224の内壁面と固定管223の外壁面の間に嵌装される。また、弾性コンポーネント23の下端と当接する第1位置規制突起2231は、固定管223の外壁面から径方向に外側へ延伸するよう形成可能であり、弾性コンポーネント23の上端と当接する第2位置規制突起2243は、可動管224の内壁面から径方向に内側へ延伸するよう形成可能である。
【0045】
具体的に、本実施例において、可動管224は、下部に位置する第1管区間2241及び上部に位置する第2管区間2242を含み得る。第2管区間2242の外径及び内径は、それぞれ、第1管区間2241の外径及び内径よりも大きければよい。固定管223は、摺動可能に第2管区間2242内に設けられる。また、固定管223の下端は、第2管区間2242と第1管区間2241の間に形成される段差面に分離可能に当接する。固定管223の内径は、第1管区間2241の内径と一致していてもよい。これにより、上カバー21とボディ11が互いに突き合わされる際に、収容空間220の内壁面が平滑に連なる。第2管区間2242の内径は固定管223の内径よりも大きい。また、弾性コンポーネント23は、第2管区間2242の内壁面と固定管223の外壁面の間に嵌装される。第1位置規制突起2231は、固定管223の下端の外壁面から径方向に外側へ延伸するよう形成可能であり、第2位置規制突起2243は、第2管区間2242の上端の内壁面から径方向に内側へ延伸するよう形成可能である。
【0046】
理解し得るように、上記の各技術的特徴は、制限なく任意に組み合わせて使用することが可能である。
【0047】
以上の実施例は本発明の具体的実施形態を示したにすぎず、比較的具体的且つ詳細に記載したが、これにより本発明の権利範囲が制限されると解釈すべきではない。指摘すべき点として、当業者であれば、本発明の構想を逸脱しないことを前提に、上記の技術的特性を自由に組み合わせることも、若干の変形及び改良を行うことも可能であり、これらはいずれも本発明の保護の範囲に属する。従って、本発明の請求項の範囲で行われる等価の変形及び補足は、いずれも本発明の請求項がカバーする範囲に属するものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化の分野に関し、より具体的には、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼・加熱型の霧化装置は、低温の非燃焼・加熱方式で霧化材料を加熱することで、吸入可能なエアロゾルを形成するエアロゾル発生装置である。現在、非燃焼・加熱型の霧化装置は、一般的に加熱シートといったヒータをエアロゾル形成基質に挿入して加熱する。そして、加熱温度を制御することでエアロゾル形成基質中の成分を揮発させ、吸入用のエアロゾルを発生させる。
【0003】
1本のエアロゾル形成基質が一定時間加熱され、発生するエアロゾル量が上限に達したあとは、エアロゾル形成基質を霧化装置から抜き出して吸入を停止するか、新たなエアロゾル形成基質に交換して吸入を継続する必要がある。このとき、如何にしてエアロゾル形成基質を霧化装置から容易且つ素早く抜き出し、エアロゾル形成基質を傷付けず、ヒータ上に残留物を残さないかが極めて重要な課題となっている。従来の非燃焼・加熱型の霧化装置では、一般的に、手動で引き抜く方式で霧化装置からエアロゾル形成基質を取り出すようになっている。しかし、使用者の力の入れ方の違いによって引き抜く力にも大きな違いが発生するため、往々にして、多くの使用者が引き抜く際にエアロゾル形成基質が断裂したり、エアロゾル形成基質とヒータとの接触部分に粘着が生じたりしてヒータ上に残留物が形成される。これにより、例えば焦げ臭が発生するというように、次に使用する際の加熱効果に影響が及ぶ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術における上記の欠点に対し、改良型のエアロゾル発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は以下の通りである。
【0006】
即ち、ボディと、前記ボディに摺動可能に配設されるとともに、エアロゾル形成基質を収容するための収容空間が内部に形成されている取り出し装置と、前記ボディに設けられるとともに、一端が前記収容空間内に伸入可能な加熱体、を含むエアロゾル発生装置を構成する。
【0007】
前記取り出し装置は弾性コンポーネントを含む。前記取り出し装置が前記ボディに接続された状態のとき、前記エアロゾル形成基質は前記加熱体により加熱可能な第1位置に位置する。前記取り出し装置が前記ボディから分離した状態のときには、前記加熱体の少なくとも一部が前記収容空間から抜け出すことで、前記エアロゾル形成基質は少なくとも一部が前記加熱体から分離した第2位置に位置する。且つ、前記弾性コンポーネントは、前記取り出し装置と前記ボディが接続から分離に至る過程で前記収容空間の長さを変化させるために用いられる。
【0008】
いくつかの実施例において、前記取り出し装置は、上カバーと、前記上カバーに固定的に接続される固定管と、摺動可能に前記固定管に嵌接される可動管を含み、前記固定管と前記可動管の内壁面が共同で前記収容空間を規定する。
【0009】
いくつかの実施例において、前記弾性コンポーネントの両端は、それぞれ、前記固定管と前記可動管に接続される。
【0010】
いくつかの実施例において、前記固定管と前記可動管には、互いに嵌め合わされる位置規制構造が設けられている。
【0011】
いくつかの実施例において、前記位置規制構造は、下方に位置し、且つ前記固定管に形成される第1位置規制突起と、上方に位置し、且つ前記可動管に形成される第2位置規制突起を含む。前記弾性コンポーネントの両端は、それぞれ、前記第1位置規制突起と前記第2位置規制突起に当接する。
【0012】
いくつかの実施例において、前記固定管と前記可動管の間には、前記可動管が前記固定管に対し摺動する際にこれを案内し、且つ、前記可動管と前記固定管との相対的な周方向位置を規制するための互いに嵌め合わされる位置規制案内構造が形成されている。
【0013】
いくつかの実施例において、前記位置規制案内構造は、案内溝と、摺動可能に前記案内溝内に嵌め合わされる案内突起を含む。前記案内突起の周方向の両側は、それぞれ、前記案内溝の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされる。
【0014】
いくつかの実施例において、前記可動管は摺動可能に前記固定管内に配設される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記固定管は外部管を含む。前記外部管の内径は前記可動管の外径よりも大きく、前記可動管は摺動可能に前記外部管内に配設される。前記弾性コンポーネントは前記外部管の内壁面と前記可動管の外壁面の間に嵌装される。
【0016】
いくつかの実施例において、前記固定管は、更に、前記外部管内に設けられる内部管を含む。前記可動管は第1管区間を含み、前記内部管は分離可能に前記第1管区間の上端面に当接する。
【0017】
いくつかの実施例において、前記可動管は、更に、前記第1管区間から上方へ延伸する第2管区間を含む。前記第2管区間の内径及び外径はそれぞれ前記第1管区間の内径及び外径よりも大きい。前記第2管区間は摺動可能に前記内部管と前記外部管の間に嵌め合わされる。
【0018】
いくつかの実施例において、前記内部管の内径は前記第1管区間の内径と一致している。
【0019】
いくつかの実施例において、前記可動管は摺動可能に前記固定管の外側に配設され、前記弾性コンポーネントは前記可動管の内壁面と前記固定管の外壁面の間に嵌装される。
【0020】
いくつかの実施例において、前記ボディの上端には案内部が形成されている。前記上カバーは、摺動可能に前記案内部の外側に配設されるとともに、前記案内部に摺接するよう嵌め合わされる。且つ、前記上カバーと前記案内部が摺接するよう嵌め合わされる際の任意の位置にある場合、前記エアロゾル形成基質は前記第1位置に位置する。また、前記上カバーと前記案内部が摺接して分離する際の任意の位置にある場合、前記エアロゾル形成基質は前記第2位置に位置する。前記案内部の軸方向の長さは前記固定管に対する前記可動管の最大摺動ストローク以下である。
【0021】
いくつかの実施例において、前記エアロゾル発生装置は、更に、前記案内部から上方に向かって延伸するよう形成される筒カバーを含む。前記筒カバーは、前記上カバーと前記固定管の間に設けられるとともに、前記上カバーの内壁面及び前記固定管の外壁面との間にそれぞれ間隔が形成される。
【0022】
いくつかの実施例において、前記可動管は底壁を含む。前記底壁には前記加熱体を挿通するための挿入口が設けられている。
【0023】
いくつかの実施例において、前記底壁は、前記収容空間内に挿入されたエアロゾル形成基質を支持するとともに、前記エアロゾル形成基質を移動させることで、前記エアロゾル形成基質を前記加熱体から分離可能とするために用いられる。
【0024】
いくつかの実施例において、前記挿入口の形状は前記加熱体の横断面の形状に対応しており、前記加熱体は前記挿入口内に隙間嵌めされる。
【0025】
いくつかの実施例において、前記加熱体はシート状又は棒状である。
【0026】
いくつかの実施例において、前記加熱体は抵抗加熱式又は電磁加熱式である。
【発明の効果】
【0027】
本発明を実施することで、少なくとも以下の有益な効果を有する。即ち、取り出し装置とボディを突き合わせると、加熱体はエアロゾル形成基質を加熱可能となる。また、取り出し装置とボディを分離すると、加熱体をエアロゾル形成基質から分離させられるため、エアロゾル形成基質をエアロゾル発生装置から素早く取り出すことができ、エアロゾル形成基質を破損させることもない。これにより、エアロゾル形成基質の媒体がエアロゾル発生装置に残留するとの事態が回避される。
【0028】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施例におけるエアロゾル発生装置にエアロゾル形成基質が挿入されている場合の立体構造の概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すエアロゾル発生装置の分解時の概略構造図である。
【
図3】
図3は、
図2の取り出し装置の分解時の概略構造図である。
【
図4】
図4は、
図1に示すエアロゾル発生装置の上カバーとボディを突き合わせたときの断面構造の概略図である。
【
図5】
図5は、
図1に示すエアロゾル発生装置の上カバーとボディがちょうど分離したときの断面構造の概略図である。
【
図6】
図6は、
図1に示すエアロゾル発生装置のエアロゾル形成基質と発熱体が分離したときの断面構造の概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施例におけるエアロゾル発生装置の上カバーとボディを突き合わせたときの断面構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明瞭に理解されるよう、図面を参照して本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。
【0031】
図1~
図6は、本発明の第1実施例におけるエアロゾル発生装置100を示している。当該エアロゾル発生装置100は、内部に挿接されたエアロゾル形成基質200を低温でベーキング加熱することで、非燃焼状態でエアロゾル形成基質中のエアロゾル抽出物を放出させるために使用可能である。当該エアロゾル形成基質200は円柱状をなしていてもよく、且つ霧化区間201を含む。当該霧化区間201は、植物の葉系の固体状の基質を含み得る。更に、エアロゾル形成基質200は、縦方向に順に霧化区間201の上方に設けられる中空支持区間202、降温区間203及び濾過区間204を含んでもよい。前記エアロゾル発生装置100は、略四角柱状をなしていてもよい。また、エアロゾル発生装置100の天井部には、形状及びサイズがエアロゾル形成基質200に適応した挿入口210が設けられている。理解し得るように、前記エアロゾル発生装置100は、四角柱状に限らず、円柱状、楕円柱状等のその他の形状をなしていてもよい。
【0032】
前記エアロゾル発生装置100は、本体1と、縦方向に分離可能に本体1の上方に設けられる取り出し装置2を含み得る。取り出し装置2の内部には、エアロゾル形成基質200を収容するための収容空間220が形成されている。エアロゾル形成基質200は、挿入口210を経由して収容空間220内に挿入可能である。本体1は、ボディ11と、ボディ11に設けられる加熱体14と、ボディ11内に設けられるマザーボード16と、ボディ11内に設けられるバッテリ17を含み得る。マザーボード16は、バッテリ17及び加熱体14にそれぞれ電気的に接続される。マザーボード16には関連の制御回路が配置されており、ボディ11に設けられたスイッチ19を利用してマザーボード16を起動すれば、加熱体14に電気を供給するようバッテリ17を制御することが可能となる。加熱体14の上端は、収容空間220内に伸入してエアロゾル形成基質200内に挿入され、エアロゾル形成基質200にしっかりと接触することが可能である。加熱体14は、通電により発熱したあと、熱をエアロゾル形成基質200に伝達することで、エアロゾル形成基質200のベーキング加熱を実現可能である。加熱体14は、抵抗加熱体であってもよいし、変化する磁界内で熱を発生可能な金属製の誘導発熱体であってもよい。加熱体14は、シート状又は棒状とすることができる。また、加熱体14の上端には、エアロゾル形成基質200内に挿入しやすいよう、尖端案内構造が設けられていてもよい。
【0033】
前記取り出し装置2は、ボディ11に分離可能に配設される上カバー21、上カバー21内に設けられる収容モジュール22、及び上カバー21内に設けられる弾性コンポーネント23を含み得る。取り出し装置2がボディ11に接続された状態のとき、エアロゾル形成基質200は加熱体14により加熱可能な第1位置に位置する。また、取り出し装置2がボディ11から分離した状態のときには、加熱体14の少なくとも一部が収容空間220から抜け出すことで、エアロゾル形成基質200は少なくとも一部が加熱体14から分離した第2位置に位置する。前記弾性コンポーネント23は、取り出し装置2とボディ11が接続から分離に至る過程で収容空間220の長さを変化させるために用いられる。
【0034】
具体的に、収容モジュール22は、上方に位置して上カバー21に固定的に接続される固定管221と、下方に位置して摺動可能に固定管221に嵌接される可動管222を含み得る。固定管221と可動管222の内壁面は共同で収容空間220を規定する。可動管222は、縦方向に摺動可能に固定管221の下部に配設可能であり、且つ固定管221と同軸に設置可能である。可動管222は底壁2221を含む。当該底壁2221はエアロゾル形成基質200を支持するために使用可能である。エアロゾル形成基質200は、挿入口210を経由して収容空間220内に挿入可能であり、底壁2221に当接する。底壁2221には、加熱体14を挿通するための挿入口2220が開設されている。挿入口2220の形状は、加熱体14の横断面の形状に対応していればよい。且つ、挿入口2220の横断面のサイズは、加熱体14の横断面のサイズよりもやや大きければよい。これにより、加熱体14は挿入口2220に隙間嵌めされるため、加熱体14の挿入及び抜き出しに都合がよい。且つ、加熱体14をエアロゾル形成基質200から分離する際に、底壁2221が加熱体14に粘着した残留物質を摩擦の作用で掻き落とし、加熱体14をクリーニングすることも可能となる。本実施例において、加熱体14はシート状をなしており、挿入口2220は、横断面のサイズが加熱体14の横断面のサイズよりもやや大きい矩形となっている。加熱体14は、下端を発熱ベース15内に嵌設可能であり、発熱ベース15を通じてボディ11の上部に挿着される。
【0035】
固定管221は、ネジ接続、フック接続、磁気吸着接続等の方式で上カバー21の天井壁の内側に固定的に接続可能である。また、可動管222は、摺動可能に固定管221内に嵌接される。その他の実施例において、固定管221は上カバー21と一体的に成形されてもよい。例えば、固定管221は、上カバー21の天井壁の内側から縦方向に下方に向かって一体的に延伸するよう形成されてもよい。また、固定管221と可動管222には、更に、摺動時にこれらの抜け落ちを防止するために、互いに嵌め合わされる位置規制構造が設けられていてもよい。いくつかの実施例において、当該位置規制構造は、下方に位置し、且つ固定管221の内壁面から径方向に内側へ延伸するよう形成される第1位置規制突起2213と、上方に位置し、且つ可動管222の外壁面から径方向に外側へ延伸するよう形成される第2位置規制突起2223を含み得る。弾性コンポーネント23の両端は、それぞれ、固定管221と可動管222に接続される。弾性コンポーネント23は、上端が第2位置規制突起2223に当接可能であり、下端が第1位置規制突起2213に当接可能である。弾性コンポーネント23によって、収容モジュール22は、エアロゾル形成基質200が挿入されていないときに可動管222に移動が生じないよう保持可能となる。
【0036】
いくつかの実施例において、固定管221は、外部管2211と、外部管2211内に配設される内部管2212を含み得る。可動管222は、摺動可能に外部管2211内に嵌接される。また、外部管2211の下端が径方向に内側へ延伸することで第1位置規制突起2213を形成している。外部管2211の内径は内部管2212の外径よりも大きければよい。
【0037】
いくつかの実施例において、可動管222は、下部に位置する第1管区間2222と、上部に位置して第1管区間2222に連なる第2管区間2224を含み得る。第2管区間2224は、摺動可能に外部管2211と内部管2212の間に配設される。第2管区間2224の外径は、第1管区間2222の外径よりも大きく、且つ外部管2211の内径に適応している。即ち、第2管区間2224の外壁面と外部管2211の内壁面は摺接するように嵌め合わされる。また、第2管区間2224と第1管区間2222の間に形成される段差面が第2位置規制突起2223を形成する。外部管2211の内壁面と第1管区間2222の外壁面の間には、弾性コンポーネント23を装着するための装着スペースが形成される。弾性コンポーネント23はバネであってもよく、且つ、外部管2211の内壁面と第1管区間2222の外壁面の間に配設される。
【0038】
第1管区間2222の内径は、内部管2212の内径と等しいか、ほぼ等しければよい。第1管区間2222は、軸方向において内部管2212の下方に設けられる。また、第2管区間2224の内径は、内部管2212の外径に適応している。即ち、内部管2212の外壁面は、第2管区間2224の内壁面に摺接するよう嵌め合わせ可能である。第2管区間2224と内部管2212には、更に、可動管222の摺動時にこれを案内し、且つ可動管222と内部管2212との相対的な周方向位置を規制するための少なくとも1つの互いに嵌め合わされる位置規制案内構造が設けられていてもよい。本実施例では、位置規制案内構造を2つ有する。当該2つの位置規制案内構造は、収容空間220の対向する2つの側にそれぞれ位置する。当該位置規制案内構造は、縦方向に延伸する案内溝2225と、摺動可能に案内溝2225内に嵌め合わされる案内突起2214を含み得る。具体的に、本実施例において、案内溝2225は、第2管区間2224を貫通するように開設されており、且つ、第2管区間2224の天井壁から下方に向かって底部付近まで延伸していていもよい。案内突起2214は、内部管2212の外壁面から外側に向かって延伸するよう形成される。また、案内突起2214を2つ有してもよい。当該2つの案内突起2214は、それぞれ、案内溝2225の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされる。案内溝2225の軸方向の長さは、固定管221に対する可動管222の最大摺動ストロークよりも大きい。これにより、上カバー21とボディ11の分離時に、案内溝2225から案内突起2214が抜け出すとの事態が回避される。また、その他の実施例では、案内突起2214を1つだけ有してもよい。当該1つの案内突起2214の周方向の両側は、それぞれ、案内溝2225の周方向の両側に摺接するよう嵌め合わされる。
【0039】
ボディ11の上端には案内部181が形成されており、上カバー21の下端が摺動可能に案内部181に配設される。上カバー21の内壁面は、案内部181の外壁面に摺接するよう嵌め合わされる。当該案内部181は、上カバー21とボディ11が接続状態から分離状態に移動する過程で案内作用を発揮可能である。上カバー21と案内部181が摺接するよう嵌め合わされる際の任意の位置にあるとき、エアロゾル形成基質200は加熱体14により加熱可能な第1位置に位置する。また、上カバー21と案内部181が摺接して分離する際の任意の位置にあるとき、エアロゾル形成基質200は少なくとも一部が加熱体14から分離した第2位置に位置する。案内部181の軸方向の高さH0は、固定管221に対する可動管222の最大摺動ストローク以下である。本実施例において、案内部181の軸方向の高さH0は、固定管221に対する可動管222の最大摺動ストロークと等しい。案内部181の天井部には、更に、筒カバー182が上方に向かって延伸するよう形成されていていもよい。筒カバー182は加熱体14の外側に覆設される。筒カバー182は、上カバー21とボディ11を突き合わせたときに、上カバー21が横方向に移動して加熱体14を押しつぶすとの事態を防止可能とする。筒カバー182は、上カバー21と外部管2211の間に設けられるとともに、上カバー21の内壁面及び外部管2211の外壁面との間にそれぞれ間隔を有する。具体的に、案内部181及び筒カバー182はいずれも中空の筒状となっており、且つ互いに連なっている。案内部181の外側の横断面のサイズは、筒カバー182の外側の横断面のサイズよりも大きく、且つ上カバー21の内側の横断面のサイズに対応している。即ち、筒カバー182の外側の横断面のサイズは上カバー21の内側の横断面のサイズよりも小さい。前記案内部181内には、更に、支持アーム183が形成されていてもよい。支持アーム183の上端面は、収容モジュール22を支持可能であってもよいし、収容モジュール22の下端面との間に間隔が形成されてもよい。支持アーム183の下端面は、発熱ベース15を押圧することで発熱ベース15を固定可能である。
【0040】
図4に示すように、上カバー21とボディ11は互いに突き合わされる。このとき、上カバー21は案内部181の外側に嵌接されて案内部181と接触する。また、上カバー21の下端と案内部181との嵌め合い高さが、案内部181の軸方向の高さH0となる。上カバー21の下端面はボディ11の上端面に当接する。加熱体14の上端は、可動管222の底壁2221を貫通して収容モジュール22内に伸入する。可動管222の上端面を弾性的に内部管2212の下端面に当接させて可動管222のぐらつきを回避するよう、弾性コンポーネント23は半圧縮状態となっている。使用されてない状態、即ち、収容モジュール22内にエアロゾル形成基質200が挿入されていないときには、収容モジュール22の全長が初期長さL0、即ち、内部管2212と可動管222の長さの和となる。
【0041】
吸入を要する場合には、収容モジュール22内にエアロゾル形成基質200が挿入されて、エアロゾル形成基質200の底部に加熱体14が刺し込まれる。また、エアロゾル形成基質200の底部は可動管222の底壁2221に当接する。加熱体14は、通電により発熱したあと、エアロゾル形成基質200をベーキング加熱する。エアロゾル形成基質200の挿入過程では、通常、エアロゾル形成基質200を挿入する力が小さいため、可動管222を下方に移動させることはなく、収容モジュール22の全長は初期長さL0に維持される。一方、エアロゾル形成基質200を挿入する力が大きい場合には、エアロゾル形成基質200が可動管222の底壁2221を押し動かして、可動管222を下方に向かってわずかな距離だけ移動させることがある。この場合、収容モジュール22の全長はわずかに増大したあと、再び初期長さL0に戻る。
【0042】
エアロゾル形成基質200の加熱が完了したあとは、上カバー21をボディ11から遠ざかる方向に上方へ運動させるよう引き動かす。上カバー21が上方へ運動する過程では、上カバー21の下端と案内部181との嵌め合い高さが徐々に小さくなる。一方、固定管221は上カバー21に付随して上方へ運動するが、可動管222とエアロゾル形成基質200は移動しない。固定管221の第1位置規制突起2213は、上方へ移動することで更に弾性コンポーネント23を圧縮する。これにより、収容モジュール22の全長は徐々に増大するが、エアロゾル形成基質200と加熱体14は相対的に移動しない。
図5に示すように、上カバー21とボディ11がちょうど分離する際に、上カバー21の下端と案内部181もちょうど分離する。即ち、上カバー21と案内部181が相対的にH0だけ摺動するのと同時に、固定管221も可動管222に対して高さH0だけ摺動することで、収容モジュール22の全長はL0からL0+H0に変化する。そして、
図6に示すように、上カバー21が上方へ向かい続けると、可動管222も上カバー21に付随して上方へ運動し、可動管222の底壁2221がエアロゾル形成基質200を上方へ運動させて加熱体14から分離する。
【0043】
上カバー21の天井部には、更に、挿入口210を遮蔽又は露出するための防塵カバー25が設けられていてもよい。エアロゾル発生装置100を使用する必要のない場合には、防塵カバー25を押し動かして挿入口210を遮蔽すれば、挿入口210への埃の進入を防止できる。また、使用する必要がある場合には、エアロゾル形成基質200を挿入口210から挿入できるよう、防塵カバー25を押し動かして挿入口210を露出させる。
【0044】
図7は、本発明の第2実施例におけるエアロゾル発生装置100を示している。第2実施例と第1実施例の主な違いは次の通りである。即ち、本実施例において、可動管224は摺動可能に固定管223の外側に配設される。また、これに応じて、本実施例において、弾性コンポーネント23は、可動管224の内壁面と固定管223の外壁面の間に嵌装される。また、弾性コンポーネント23の下端と当接する第1位置規制突起2231は、固定管223の外壁面から径方向に外側へ延伸するよう形成可能であり、弾性コンポーネント23の上端と当接する第2位置規制突起2243は、可動管224の内壁面から径方向に内側へ延伸するよう形成可能である。
【0045】
具体的に、本実施例において、可動管224は、下部に位置する第1管区間2241及び上部に位置する第2管区間2242を含み得る。第2管区間2242の外径及び内径は、それぞれ、第1管区間2241の外径及び内径よりも大きければよい。固定管223は、摺動可能に第2管区間2242内に設けられる。また、固定管223の下端は、第2管区間2242と第1管区間2241の間に形成される段差面に分離可能に当接する。固定管223の内径は、第1管区間2241の内径と一致していてもよい。これにより、上カバー21とボディ11が互いに突き合わされる際に、収容空間220の内壁面が平滑に連なる。第2管区間2242の内径は固定管223の内径よりも大きい。また、弾性コンポーネント23は、第2管区間2242の内壁面と固定管223の外壁面の間に嵌装される。第1位置規制突起2231は、固定管223の下端の外壁面から径方向に外側へ延伸するよう形成可能であり、第2位置規制突起2243は、第2管区間2242の上端の内壁面から径方向に内側へ延伸するよう形成可能である。
【0046】
理解し得るように、上記の各技術的特徴は、制限なく任意に組み合わせて使用することが可能である。
【0047】
以上の実施例は本発明の具体的実施形態を示したにすぎず、比較的具体的且つ詳細に記載したが、これにより本発明の権利範囲が制限されると解釈すべきではない。指摘すべき点として、当業者であれば、本発明の構想を逸脱しないことを前提に、上記の技術的特性を自由に組み合わせることも、若干の変形及び改良を行うことも可能であり、これらはいずれも本発明の保護の範囲に属する。従って、本発明の請求項の範囲で行われる等価の変形及び補足は、いずれも本発明の請求項がカバーする範囲に属するものとする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】