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特表2024-530218ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム
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  • 特表-ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240808BHJP
   G16H 50/20 20180101ALI20240808BHJP
   G16H 50/70 20180101ALI20240808BHJP
   G16H 50/50 20180101ALI20240808BHJP
【FI】
A61B5/00 G
G16H50/20
G16H50/70
G16H50/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508662
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 KR2022012300
(87)【国際公開番号】W WO2023022521
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0107777
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523010225
【氏名又は名称】メディカル・エーアイ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Medical AI Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】163, Yangjaecheon-ro Gangnam-gu Seoul 06302 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】クォン・ジュン・ミョン
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XB01
4C117XB02
4C117XB09
4C117XB12
4C117XE17
4C117XJ34
5L099AA04
5L099AA26
(57)【要約】
本発明は、1誘導以上の心電図を測定して心電図データを生成する心電図測定部(110)と、1誘導以上の心電図及びそれに相応する疾患の学習データセットで学習して構築されたディープラーニングアルゴリズムを介して、心電図測定部(110)から入力された心電図データから疾患を診断及び予測して疾患予測情報を生成するディープラーニングに基づく予測部(120)と、心電図データ及びそれに相応する疾患情報によって構築された知識ベース及び推論規則で構成された規則に基づくアルゴリズムを介して、心電図測定部(110)から入力された心電図データから疾患に対して推論して疾患推論情報を生成する規則に基づく推論部(130)と、疾患予測情報及び疾患推論情報を統合分析して疾患の判読を実行して判読情報を生成し、疾患診断の理由及び根拠についての診断情報を提供する統合判読部(140)と、を含むことにより、心電図の誤判読を防止し、迅速で正確な判読ができるようにする、ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムを開示する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1誘導以上の心電図を測定して心電図データを生成する心電図測定部と、
前記1誘導以上の心電図及びそれに相応する疾患の学習データセットで学習して構築されたディープラーニングアルゴリズムを介して、前記心電図測定部から入力された心電図データから疾患を診断及び予測して疾患予測情報を生成するディープラーニングに基づく予測部と、
心電図データ及びそれに相応する疾患情報によって構築された知識ベース及び推論規則で構成された規則に基づくアルゴリズムを介して、前記心電図測定部から入力された心電図データから疾患に対して推論して疾患推論情報を生成する規則に基づく推論部と、
前記疾患予測情報及び前記疾患推論情報を統合分析して疾患の判読を実行して判読情報を生成し、疾患診断の理由及び根拠についての診断情報を提供する統合判読部と、を含む、ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム。
【請求項2】
前記規則に基づく推論部は、前記統合判読部による判読可能範囲を設定することを特徴とする、請求項1に記載のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム。
【請求項3】
前記ディープラーニングに基づく予測部による疾患予測情報が前記判読可能範囲に含まれると、前記統合判読部は、前記判読情報及び前記診断情報を生成して出力し、
前記ディープラーニングに基づく予測部による疾患予測情報が前記判読可能範囲に含まれないと、前記心電図測定部によって心電図を再測定するか又は前記ディープラーニングに基づく予測部のパラメーターを再調整することによって前記疾患予測情報を再生成することを特徴とする、請求項2に記載のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム。
【請求項4】
前記統合判読部は、前記規則に基づく推論部による疾患推論情報のみで最終判読することを特徴とする、請求項1に記載のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム。
【請求項5】
前記ディープラーニングに基づく予測部及び前記規則に基づく推論部により、前記心電図データに対する該当の疾患を最終診断することを特徴とする、請求項1に記載のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム。
【請求項6】
前記ディープラーニングに基づく予測部又は前記規則に基づく推論部によって前記心電図データを仮判読して1次判読情報を生成し、
前記統合判読部は、前記1次判読情報を受け、看護師、臨床病理師又は応急救助員がログインするようにして、前記1次判読情報を判読して2次判読情報を生成する第1判読部と、前記2次判読情報を受け、心臓専門医がログインするようにして、前記2次判読情報を判読して最終判読情報を生成する第2判読部とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心電図の誤判読を防止し、迅速で正確な判読ができるようにする、ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムに関する。
【0002】
【背景技術】
【0003】
最近になって、ビッグデータ及び人工知能技術の発達に伴って、医療及びヘルスケアの領域で人工知能が活発に使用されている。特にディープラーニング技術の発達は、音、絵、信号、動画などの非定形データを活用することができるようにした。
【0004】
一方、既存の古典的機械学習の方法と違って、特徴表現学習(Feature Learning)が可能であるので、人間の先入観なしに多様な特性をデータから抽出して正確度を高めることができ、古典的機械学習が特徴を抽出するために専門家の相当な労動力及び時間を必要としたに対して、ディープラーニングは少ない手数で早いアルゴリズムの開発が可能となった。
【0005】
しかし、ディープラーニングは、ブラックボックスの問題によって判断の理由が分からないという限界があり、医療事故が発生し得るから、心電図の誤判読を防止し、迅速で正確な判読ができるようにする技術が要求される。
【0006】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の思想が達成しようとする技術的課題は、規則に基づく推論部によって最終判読に対する判読可能範囲を設定して、ディープラーニングに基づく予測部による心電図の誤判読を防止し、ディープラーニングに基づく予測部によって迅速で正確な判読ができるようにして、誤判読の可能性と診断正確度とを互いに補うことができる、ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明の実施例は、1誘導以上の心電図を測定して心電図データを生成する心電図測定部と、前記1誘導以上の心電図及びそれに相応する疾患の学習データセットで学習して構築されたディープラーニングアルゴリズムを介して、前記心電図測定部から入力された心電図データから疾患を診断及び予測して疾患予測情報を生成するディープラーニングに基づく予測部と、心電図データ及びそれに相応する疾患情報によって構築された知識ベース及び推論規則で構成された規則に基づくアルゴリズムを介して、前記心電図測定部から入力された心電図データから疾患に対して推論して疾患推論情報を生成する規則に基づく推論部と、前記疾患予測情報及び前記疾患推論情報を統合分析して疾患の判読を実行して判読情報を生成し、疾患診断の理由及び根拠についての診断情報を提供する統合判読部と、を含む、ディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムを提供する。
【0011】
【0012】
ここで、前記規則に基づく推論部は、前記統合判読部による判読可能範囲を設定することができる。
【0013】
【0014】
また、前記ディープラーニングに基づく予測部による疾患予測情報が前記判読可能範囲に含まれると、前記統合判読部は、前記判読情報及び前記診断情報を生成して出力し、前記ディープラーニングに基づく予測部による疾患予測情報が前記判読可能範囲に含まれないと、前記心電図測定部によって心電図を再測定するか又は前記ディープラーニングに基づく予測部のパラメーターを再調整することによって前記疾患予測情報を再生成することができる。
【0015】
【0016】
また、前記統合判読部は、前記規則に基づく推論部による疾患推論情報のみで最終判読することができる。
【0017】
【0018】
また、前記ディープラーニングに基づく予測部及び前記規則に基づく推論部により、前記心電図データに対する該当の疾患を最終診断することができる。
【0019】
【0020】
また、前記ディープラーニングに基づく予測部又は前記規則に基づく推論部によって前記心電図データを仮判読して1次判読情報を生成し、前記統合判読部は、前記1次判読情報を受け、看護師、臨床病理師又は応急救助員がログインするようにして、前記1次判読情報を判読して2次判読情報を生成する第1判読部と、前記2次判読情報を受け、心臓専門医がログインするようにして、前記2次判読情報を判読して最終判読情報を生成する第2判読部とを含むことができる。
【0021】
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、規則に基づく推論部によって最終判読に対する判読可能の範囲を設定して、ディープラーニングに基づく予測部による心電図の誤判読を防止し、ディープラーニングに基づく予測部によって迅速で正確な判読ができるようにして、誤判読の可能性と診断正確度とを互いに補うことができ、疾患を診断した根拠及び理由を説明する診断情報を提供して医療事故の可能性を低め、以前の判読に基づいて迅速に最終判読して迅速な医療対処ができるようにし、医療分野だけでなく、多様な生体データを活用するヘルスケアの分野に適用して多様なヘルスケアサービスを実行することができる効果がある。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例によるディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムの構成をそれぞれ例示する図である。
【0025】
図2図1のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムの具現例を例示する図である。
【0026】
図3図1のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムの統合判読部の構成を例示する図である。
【0027】
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して前述した特徴を有する本発明の実施例をより詳細に説明する。
【0029】
【0030】
本発明の実施例によるディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムは、1誘導以上の心電図を測定して心電図データを生成する心電図測定部110と、1誘導以上の心電図及びそれに相応する疾患の学習データセットで学習して構築されたディープラーニングアルゴリズムを介して、心電図測定部110から入力された心電図データから疾患を診断及び予測して疾患予測情報を生成するディープラーニングに基づく予測部120と、心電図データ及びそれに相応する疾患情報で構築された知識ベース及び推論規則で構成された規則に基づくアルゴリズムを介して、心電図測定部110から入力された心電図データから疾患に対して推論して疾患推論情報を生成する規則に基づく推論部130と、疾患予測情報及び疾患推論情報を統合分析して疾患を判読して判読情報を生成し、疾患診断の理由及び根拠についての診断情報を提供する統合判読部140とを含むことにより、心電図の誤判読を防止し、迅速で正確な判読ができるようにすることを要旨とする。
【0031】
【0032】
以下、図1図3を参照して、前述した構成のディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムを具体的に詳述する。
【0033】
【0034】
まず、心電図測定部110は1誘導以上の心電図を測定して心電図データを生成する構成であり、2電極を備えて被検診者の身体の2ヶ所に接触する方式で1個以上の電気軸に相当する1誘導以上の心電図データを獲得し、ディープラーニングに基づく予測部120及び規則に基づく推論部130に有無線近距離通信を介して伝送することにより、日常生活中にも心電図の測定ができるようにする。
【0035】
例えば、両手に各電極を接触して一つの電気軸に相当する誘導I(lead I)心電図を測定し、以前の電極接触身体組合せと違う右手及び左足首に各電極を接触させて他の一つの電気軸に相当する誘導II心電図を測定することにより、2個以上の相異なる電気軸の複数の心電図をそれぞれ測定することができる。
【0036】
また、心電図測定部110は、日常生活中に接触式又は非接触式の心電図測定の可能なウェアラブル心電図パッチ、スマートウォッチ、短時間測定可能な6誘導心電図バー、又は医療機関に設置されて1誘導以上の心電図を測定する心電図測定器を含むことにより、同期的心電図又は非同期的心電図を測定することができる。
【0037】
ここで、心電図測定部110は被検診者の連続的な心電図を測定して心電図生成部150に伝送するか、又は時間間隔を置いて2個の心電図を測定してディープラーニングに基づく予測部120及び規則に基づく推論部130に伝送することができる。
【0038】
【0039】
次に、ディープラーニングに基づく予測部120は、医療機関サーバーに蓄積されたビッグデータの1誘導以上の心電図及びそれに相応する疾患の学習データセットによって学習し、予め構築されたディープラーニングアルゴリズムを介して、心電図測定部110から入力された心電図データからそれに相応する疾患を診断及び予測して疾患予測情報を生成するようにする。
【0040】
例えば、ディープラーニングに基づく予測部120には、CNN、LSTM、RNN、MLPなどの多様なディープラーニングアルゴリズムを適用することができ、疾患の危険度を段階的に区分して疾患予測情報を生成することもできる。
【0041】
【0042】
次に、規則に基づく推論部130は医療機関サーバーに収集されて整理されたビッグデータを用いて推論する専門家システムであり、心電図データ及びそれに相応する疾患情報で構築された知識ベースと、帰納的推論、演繹的推論、類比的推論などの推論規則で構成された規則に基づくアルゴリズムとを介して、心電図測定部110から入力された心電図データから疾患に対して推論して疾患推論情報を生成する。
【0043】
ここで、規則に基づく推論部130は、疾患の危険度を段階的に区分して疾患推論情報を生成することもできる。
【0044】
一方、規則に基づく推論部130は、統合判読部140による最終判読に対する判読可能範囲を設定して、心電図データから誤判読可能な境界を生成することができる。
【0045】
【0046】
次に、統合判読部140は、疾患予測情報及び疾患推論情報を統合分析して疾患に対する最終判読を実行して判読情報を生成し、当該疾患を診断した根拠及び理由を説明する診断情報を提供する。
【0047】
例えば、ディープラーニングに基づく予測部120又は規則に基づく推論部130によって心電図データを仮判読して疾患予測情報及び疾患推論情報の1次判読情報を生成し、その後、統合判読部140は、1次判読情報を受け、看護師、臨床病理師又は応急救助員がログインするようにして1次判読情報を判読して2次判読情報を生成する第1判読部141と、2次判読情報を受け、心臓専門医がログインするようにして2次判読情報を判読して最終的に判読情報を生成する第2判読部142とから構成され得る。
【0048】
一方、ディープラーニングに基づく予測部120による疾患予測情報が先に規則に基づく推論部130によって設定された判読可能範囲内に含まれると、統合判読部140は、判読情報及び診断情報を生成して出力し、ディープラーニングに基づく予測部120による疾患予測情報が先に規則に基づく推論部130によって設定された判読可能範囲内に含まれないと、心電図測定部110によって心電図を再測定するか、又はディープラーニングに基づく予測部120のディープラーニングアルゴリズムのパラメーターを再調整することにより、疾患予測情報を再生成することもできる。
【0049】
また、統合判読部140は、疾患予測情報を除き、規則に基づく推論部130による疾患推論情報のみで最終に判読することもできる。
【0050】
若しくは、統合判読部140による最終の判読なしに、ディープラーニングに基づく予測部120及び規則に基づく推論部130のみによって心電図データに対する当該疾患を最終に診断することもできる。
【0051】
【0052】
一方、統合判読部140は、疾患の危険度を段階的に区分して生成された疾患予測情報及び疾患推論情報を受けて疾患の危険度を最終的に判別し、疾患の危険度を看護師又は専門医による追加の判読が不要な正常、看護師又は専門医による追加の判読が必要な異常、及び専門医の緊急判読が要求される危篤の3段階に区分し、治療優先順位によって分類して判別することができる。
【0053】
ここで、ディープラーニングに基づく予測部120によって数値化した危険度と規則に基づく推論部130によって数値化した危険度とを一括算術平均して最終危険度を判別するか、又はいずれか一危険度に加重値を付与して算術平均して最終危険度を判別することができる。
【0054】
例えば、図3を参照すると、統合判読部140は、危険度の最終判別結果が正常の場合、判読しないか又は看護師ビューアー143にのみ心電図データを伝送することで、看護師が判読して完了し、異常の場合、看護師ビューアー143に心電図データを順次伝送して看護師が1次判読した後、専門医ビューアー144に心電図データを伝送して、専門医によって2次判読して完了し、危篤の場合、専門医ビューアー144に緊急判読アラーム情報とともに心電図データをすぐ伝送することで、速かに判読するようにすることができる。
【0055】
また、統合判読部140は、最終の判別結果が異常又は危篤の場合、心電図データに異常又は危篤に相応する各波形を特別にマーキングするか又は基準となる正常範囲心電図データと重畳させて表示するように看護師ビューアー143又は専門医ビューアー144に伝送することにより、看護師又は専門医が当該波形を集中的に分析するようにし、判別根拠となる特性を迅速で直観的に把握することもできる。
【0056】
また、心電図データの最終判別結果が正常であるが、看護師ビューアー143による判読の際に異常の所見が疑心される場合、異常又は危篤に依頼等級を格上げさせ、専門医ビューアー144に心電図データを伝送することにより、緊急判読アラーム情報を提供するとともに迅速な専門医判読ができるようにすることもできる。
【0057】
【0058】
一方、心電図測定部110から提供される1誘導以上の心電図データから残余誘導心電図データを生成する心電図生成部150をさらに含むことにより、ディープラーニングに基づく予測部120による予測及び規則に基づく推論部130による推論の正確度をより高めることができる。
【0059】
ここで、心電図生成部150は1誘導以上の同期又は非同期心電図データの特性情報を識別し、複数の残余誘導心電図データを合成することにより、同期又は非同期の複数誘導心電図データを生成することができる。
【0060】
また、心電図測定部110から心電図生成部150に提供される心電図データのノイズを最小化して、心電図生成部150によって生成される心電図データの信頼度をより高めるために、ノイズ除去部160をさらに含むことができる。例えば、ノイズ除去部160は、多数の心電図データ、例えば医療機関に蓄積された標準12誘導心電図データに基づいて、ノイズの少ないそれぞれの誘導別心電図データ及びそれぞれの誘導別心電図データの固有スタイルの学習データセットを予め学習して構築されたディープラーニングアルゴリズムを介して、被検診者の特性及び測定方式の特性を反映し、心電図測定部110によって測定された心電図データから当該固有スタイルを抽出し、抽出された固有スタイルによってノイズが含まれなかった特定の誘導スタイルの心電図データに変換して生成することができる。
【0061】
また、ノイズ除去部160は、被検診者の年齢、性別、疾患などによる特性及び電極の付着位置、心電図機器などによる測定方式の特性を反映して、それぞれの心電図データの誘導別固有スタイルを高正確度で把握することができ、これによってそれぞれの誘導別心電図データをより正確に変換して生成することもできる。
【0062】
【0063】
また、ディープラーニングに基づく予測部120及び規則に基づく推論部130は同期又は非同期心電図データを受けて疾患予測情報及び疾患推論情報をそれぞれ生成することができ、グラフ形態の心電図データ又は特定の数式によって数値化した心電図データを受けて疾患予測情報及び疾患推論情報をそれぞれ生成することもできる。
【0064】
また、ディープラーニングに基づく予測部120及び規則に基づく推論部130は、2個以上の心電図を単一の心電図データに統合して入力することができるか、又は2個以上の心電図を各アルゴリズムに入力した後、中間に計測されたセマンティック特徴、すなわち空間的時系列的特徴を抽出した後、これに基づいて2個の心電図を比較することにより、心電図測定部110による測定時点での健康状態又は未来の健康状態に対する計測、診断、検診及び予測を実行することができる。
【0065】
ここで、2個以上の時点で測定された心電図を統合する方法としては、単一の心電図をビット別に分割した後、相異なる時点で測定された同じ誘導のビットを互いに対にして入力するか、又は入力の後、抽出されたセマンティック特徴又は結果値を互いに比較することができる。
【0066】
若しくは、2個以上の時点で測定された心電図をビットに分割せず、心電図データ自体を合わせることもできる。ここで、2個以上の時点の心電図データをそのまま融合して入力するか、又は誘導別に区分して融合した後、これを入力することができ、相異なる時点で測定された心電図を各アルゴリズムに入力した後、セマンティック特徴を抽出するか、又は出力値を抽出した後、これを融合して最終結論を出力することもでき、相異なる時点の心電図を誘導別に区分した後、各アルゴリズムに入力し、アルゴリズムを介して抽出された特徴又は出力値を後段で融合して最終結論を出力することもできる。
【0067】
ここで、2個時点以上の心電図を混合して使用するときは、非同期状態で入力することもできるか、又はビット単位で同期化させるか、又はディープラーニングに基づいて同期化して心電図を融合して使用することもできる。
【0068】
【0069】
また、統合判読部140は、循環系統の疾患と、内分泌、栄養及び代謝疾患と、新生物疾患と、精神及び行動障害と、神経系統の疾患と、目及び附属器の疾患と、耳及び乳様突起の疾患と、呼吸系統の疾患と、消化系統の疾患と、皮膚及び皮膚組職の疾患と、筋骨格系統及び結合組織の疾患と、泌尿生殖系統の疾患と、姙娠、出産及び産後期の疾患と、先天奇形、変形及び染色体異常と、を診断して予測することができる。
【0070】
その他にも、統合判読部140により、身体外傷による損傷を確認し、予後を確認し、痛症を計測することができ、外傷による死亡危険性や悪化危険性を予測することができ、併発した合併症を捕捉するか又は予測することができ、出生の前後期に現れる特定の病態を把握することもできる。
【0071】
また、統合判読部140により、ヘルスケア領域として、老化、睡眠、体重、血圧、血糖、酸素飽和度、新陳代謝、ストレス、緊張、恐怖、飲酒、喫煙、問題行動、肺活量、運動量、痛症管理、肥満、体質量、体成分、メニュー、運動種類、生活パターン推薦、応急状況管理、晩成疾患管理、薬剤処方、検査推薦、検診推薦、看病、遠隔健康管理、遠隔診療、予防接種及び接種後管理などのサービスにつながることができる被検診者の健康状態を計測、診断、検診及び予測することができる。
【0072】
前述した個別的な疾患による健康状態だけでなく複合的に現れる健康状態を計測し、診断し、検診し、予測することができ、被検診者の健康状態の悪化及び緩和を予測し、短期間及び長期間の予後予測が可能であり、一疾患から他の疾患に転移するか又は合併する状態を予測するようにし、特定の薬剤と心電図の分析及び予測による健康状態の好転又は悪化を学習して、健康状態によって特定の薬剤を推薦することもできる。
【0073】
【0074】
したがって、前述したようなディープラーニングに基づくモデル及び規則に基づくモデル統合心電図判読システムの構成により、規則に基づく推論部によって最終判読に対する判読可能範囲を設定して、ディープラーニングに基づく予測部による心電図の誤判読を防止し、ディープラーニングに基づく予測部により、迅速で正確な判読ができるようにして、誤判読の可能性と診断正確度とを互いに補うことができ、疾患を診断した根拠及び理由を説明する診断情報を提供して医療事故の可能性を低め、以前の判読によって速かに最終判読して迅速な医療対処ができるようにし、医療分野だけでなく多様な生体データを活用するヘルスケア分野に適用して多様なヘルスケアサービスを実行することができる。
【0075】
【0076】
本明細書に記載された実施例及び図面に示した構成は本発明の最良の一実施例に過ぎず、本発明の技術的思想を全部代弁するものではないので、本出願の時点にこれらを取り替えることができる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解しなければならない。
図1
図2
図3
【国際調査報告】