(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】磁気浮上ポンプ、磁気浮上ポンプを有する冷凍機器および空気調和機の室外機
(51)【国際特許分類】
F04D 29/08 20060101AFI20240808BHJP
F16J 15/18 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
F04D29/08 F
F16J15/18 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509328
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 CN2022098940
(87)【国際公開番号】W WO2023020087
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】202110954737.7
(32)【優先日】2021-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518336112
【氏名又は名称】青▲島▼海▲尓▼智能技▲術▼研▲発▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】520514414
【氏名又は名称】海尓智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】李 思茹
(72)【発明者】
【氏名】韓 聡
(72)【発明者】
【氏名】兪 国新
(72)【発明者】
【氏名】朱 万朋
(72)【発明者】
【氏名】常 云雪
(72)【発明者】
【氏名】殷 紀強
【テーマコード(参考)】
3H130
3J043
【Fターム(参考)】
3H130AA14
3H130AB27
3H130AB42
3H130AC11
3H130BA24E
3H130CA21
3H130CB05
3H130CB09
3H130DB08X
3H130DB10X
3H130DC05X
3H130DC20X
3H130DD01Z
3H130DJ01X
3H130EB01F
3J043AA16
3J043AA17
3J043CA02
3J043CA12
3J043CB13
3J043DA20
3J043FB20
(57)【要約】
磁気浮上ポンプは、モータ、ポンプ、第1シールリング、第2シールリングおよび緩衝材を含む。モータは、ケーシングおよび回転軸を含む。ポンプは、ポンプハウジングおよびインペラを含む。ポンプハウジングは、ケーシングに固定的に連結されるかまたは一体に製造される。インペラは、回転軸と同軸に固定的に連結される。第1シールリングは、ケーシングおよび/またはポンプハウジングに設置される。第2シールリングは、インペラに設置されるとともに第1シールリングに嵌合し、回動すると第1シールリングにおいて環状溝を画定するか、または第1シールリングによって環状溝が画定される。緩衝材は、第1シールリングとケーシングおよび/またはポンプハウジングとの間に設置されて第1シールリングの軸方向に沿って変形可能であり、第2シールリングとインペラとの間に設置されて第2シールリングの軸方向に沿って変形可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気浮上ポンプであって、
ケーシングおよび回転軸を含むモータと、
ポンプハウジングおよびインペラを含み、前記ポンプハウジングが前記ケーシングに固定的に連結されるかまたは一体に製造され、前記インペラが前記回転軸と同軸に固定的に連結されるポンプと、
前記ケーシングおよび/または前記ポンプハウジングに設置される第1シールリングと、
前記インペラに設置されるとともに前記第1シールリングに嵌合し、回動すると前記第1シールリングにおいて環状溝を画定するか、または前記第1シールリングによって環状溝が画定される第2シールリングと、
前記第1シールリングと前記ケーシングおよび/または前記ポンプハウジングとの間に設置され、前記第1シールリングの軸方向に沿って変形可能であり、前記第2シールリングと前記インペラとの間に設置され、前記第2シールリングの軸方向に沿って変形可能である緩衝材と、を含むことを特徴とする磁気浮上ポンプ。
【請求項2】
前記緩衝材は、環状構造を有する緩衝リングであり、前記第1シールリングの径方向に沿って前記第1シールリングと前記ポンプハウジングとの間に設置され、
前記緩衝リングの内周面は、前記第1シールリングに当接し、
前記緩衝リングの外周面は、前記ポンプハウジングに当接することを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項3】
前記緩衝材は、ばねであり、
前記ばねは、前記第1シールリングの軸方向に沿って前記第1シールリングと前記ポンプハウジングとの間に設置され、
前記ばねの1つの軸方向端部は、前記第1シールリングに連結され、
前記ばねの他の1つの軸方向端部は、前記ポンプハウジングに連結されることを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項4】
前記ばねは、前記第1シールリングおよび前記ポンプハウジングにそれぞれ当接し、
前記第1シールリングの2つの軸方向端部には、それぞれ少なくとも1つの前記ばねが当接することを特徴とする請求項3に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項5】
前記第1シールリングは、第1軸方向シールリングおよび第1径方向シールリングを含み、
前記第2シールリングは、第2軸方向シールリングおよび第2径方向シールリングを含み、
前記第1軸方向シールリングは、前記第2軸方向シールリングに嵌合し、
前記第1径方向シールリングは、前記第2径方向シールリングに嵌合し、
前記第1軸方向シールリングおよび前記第1径方向シールリングは、それぞれ前記緩衝材に対応することを特徴とする請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項6】
前記第1シールリングは、環状スリーブであり、
前記第2シールリングは、環状歯であり、
前記環状歯の断面は、楔形であることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項7】
前記第1シールリングは、前記第2シールリングよりも硬度が小さいことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項8】
前記ポンプは、遠心ポンプであることを特徴とする請求項7に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項9】
冷凍機器であって、
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプを含むことを特徴とする冷凍機器。
【請求項10】
空気調和機の室外機であって、
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプを含むことを特徴とする空気調和機の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力装置の分野に属し、特に、磁気浮上ポンプ、磁気浮上ポンプを有する冷凍機器および空気調和機の室外機を提供する。
【背景技術】
【0002】
磁気浮上モータは、主に、ハウジング、ハウジング内に設置されてハウジングに固定的に連結されたステータ、ステータ内に設置される回転軸、回転軸の回転を支持するための径方向磁気浮上軸受け、および回転軸の軸方向位置を保持するための軸方向付勢力軸受けを含む。磁気浮上モータは、ハウジング内に設置された保護軸受けをさらに含む。この保護軸受けは、静止の回転軸を載置するためのものである。磁気浮上モータが動作するとき、径方向磁気浮上軸受けは通電されて回転軸と保護軸受けとを分離させるとともに浮上する。
【0003】
磁気浮上ポンプは、磁気浮上モータ、および磁気浮上モータによって駆動されるポンプを含む。磁気浮上ポンプへの通電が遮断されると、高速回転する回転軸は浮力を失って保護軸受けに衝突し、保護軸受けが損傷しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術の少なくとも1つの技術的欠点を克服し、磁気浮上モータへの通電が遮断されると、従来の磁気浮上ポンプの保護軸受けが回転軸によって衝突によって損傷するという問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のさらなる目的は、第1シールリングおよび/または第2シールリングの使用寿命を延ばすことである。
【0006】
上記の目的を実現するために、本発明は磁気浮上ポンプを提供する。磁気浮上ポンプは、
ケーシングおよび回転軸を含むモータと、
ポンプハウジングおよびインペラを含み、前記ポンプハウジングが前記ケーシングに固定的に連結されるかまたは一体に製造され、前記インペラが前記回転軸と同軸に固定的に連結されるポンプと、
前記ケーシングおよび/または前記ポンプハウジングに設置される第1シールリングと、
前記インペラに設置されるとともに前記第1シールリングに嵌合し、回動すると前記第1シールリングにおいて環状溝を画定するか、または前記第1シールリングによって環状溝が画定される第2シールリングと、
前記第1シールリングと前記ケーシングおよび/または前記ポンプハウジングとの間に設置され、前記第1シールリングの軸方向に沿って変形可能であり、前記第2シールリングと前記インペラとの間に設置され、前記第2シールリングの軸方向に沿って変形可能である緩衝材と、を含む。
【0007】
好ましくは、前記緩衝材は、環状構造を有する緩衝リングであり、前記第1シールリングの径方向に沿って前記第1シールリングと前記ポンプハウジングとの間に設置される。前記緩衝リングの内周面は、前記第1シールリングに当接し、前記緩衝リングの外周面は、前記ポンプハウジングに当接する。
【0008】
好ましくは、前記緩衝材は、ばねである。前記ばねは、前記第1シールリングの軸方向に沿って前記第1シールリングと前記ポンプハウジングとの間に設置される。前記ばねの1つの軸方向端部は、前記第1シールリングに連結され、前記ばねの他の1つの軸方向端部は、前記ポンプハウジングに連結される。
【0009】
好ましくは、前記ばねは、前記第1シールリングおよび前記ポンプハウジングにそれぞれ当接し、前記第1シールリングの2つの軸方向端部には、それぞれ少なくとも1つの前記バネが当接する。
【0010】
好ましくは、前記第1シールリングは、第1軸方向シールリングおよび第1径方向シールリングを含む。前記第2シールリングは、第2軸方向シールリングおよび第2径方向シールリングを含む。前記第1軸方向シールリングは、前記第2軸方向シールリングに嵌合し、前記第1径方向シールリングは、前記第2径方向シールリングに嵌合する。前記第1軸方向シールリングおよび前記第1径方向シールリングは、それぞれ前記緩衝材に対応する。
【0011】
好ましくは、前記第1シールリングは、環状スリーブである。前記第2シールリングは、環状歯であり、前記環状歯の断面は、楔形である。
【0012】
好ましくは、前記第1シールリングは、前記第2シールリングよりも硬度が小さい。
【0013】
好ましくは、前記ポンプは、遠心ポンプである。
【0014】
また、本発明は、冷凍機器をさらに提供し、上記の技術的解決策のいずれかの磁気浮上ポンプを含む。
【0015】
さらに、本発明は、空気調和機の室外機をさらに提供し、上記の技術的解決策のいずれかの磁気浮上ポンプを含む。
【0016】
上記の説明に基づいて、当業者は以下のことを理解できる。本発明の上記の技術的解決策では、ポンプハウジングに第1シールリングが設置され、インペラ内に第2シールリングが設置されるとともに、第1シールリングが第2シールリングと嵌合し、第1シールリングと第2シールリングの一方が他方によって環状溝が画定されることで、ポンプハウジングとインペラが第1シールリングおよび第2シールリングによって動的シールを実現し、さらに、当該環状溝により、インペラはポンプハウジングに対して自由に回転できる。
【0017】
当業者は以下のことをさらに理解できる。環状溝は、第1シールリングまたは第2シールリングによって画定される(具体的には、インペラの回動時に画定される)ため、第1シールリングと第2シールリングとの間の隙間が小さい。そのため、モータへの通電が遮断された場合、第1シールリングが第2シールリングに最初に接触可能であり、次に回転軸が保護軸受けに接触する。第1シールリングと第2シールリングが互いに接触する場合は、回転軸の運動エネルギーと運動量を吸収することができ、回転軸による保護軸受けへの衝撃力を軽減させ、保護軸受けの損傷リスクを効率的に回避する。
【0018】
さらに、第1シールリングとケーシングおよび/またはポンプハウジングとの間に緩衝材を設置し、第2シールリングとインペラとの間に緩衝材を設置することで、インペラが第1シールリングの軸方向に沿って移動する場合、第1シールリングまたは第2シールリングが緩衝材の変形によってインペラに伴って移動し、環状溝の側壁が第1シールリングまたは第2シールリングによって継続的に削られることを回避し、環状溝の幅が広くなることをさらに回避し、環状溝の幅を小さく保持することができる。これにより、第1シールリングと第2シールリングとの間の隙間を確保し、第1シールリングおよび/または第2シールリングの使用寿命を延ばすことができる。
【0019】
さらに、第1シールリングが環状歯として設置されることで、環状溝の幅を十分に小さくすることができ、ポンプハウジング内の流体の外部への漏れ量を減らすことができる。
【0020】
さらに、第1シールリングを第1軸方向シールリングおよび第1径方向シールリングを含むように設置し、第2シールリングを第2軸方向シールリングおよび第2径方向シールリングを含むように設置することで、第1軸方向シールリングと第2軸方向シールリングが、回転軸への通電が遮断された場合の軸方向の衝撃力を吸収して回転軸の軸方向の変位を規制することができ、第1径方向シールリングと第2径方向シールリングが、回転軸への通電が遮断された場合の径方向の衝撃力を吸収して回転軸の径方向の変位を規制することができ、回転軸の位置ずれを防止することができる。
【0021】
以下、図面と併せて、本発明の具体的な実施例についての詳細な説明から、当業者は本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴をより理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、添付図面を参照しながら、本発明の一部の実施例を記述する。当業者であれば、異なる添付図面において同一の添付図面の符号で表される部品または部分は同一であるかまたは類似であることを理解すべきである。本発明の添付図面は、必ずしも互いに一定の比率で描かれたものではない。
【
図1】本発明の一部の実施例における磁気浮上ポンプの断面図である。
【
図5】本発明の一部の実施例において、インペラが径方向にずれた場合の緩衝材の効果を示す図である。
【
図6】本発明の一部の実施例において、インペラが軸方向にずれた場合の緩衝材の効果を示す図である。
【
図7】本発明の他の一部の実施例における緩衝材の効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施例を詳細に参照し、その1つまたは複数の例を図面に示す。各実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明を説明するために提供される。実際、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本発明に様々な修正や変更を加えることができることは、当業者にとって明らかである。例えば、一実施例の一部として示され或いは説明される特徴は、別の実施例とともに使用でき、更に別の実施例を生み出すことができる。したがって、本発明は、添付の請求項およびそれらの同等物の範囲内でそのような修正や変更を含むことを意図している。
【0024】
以下に説明する実施形態は、本発明の実施例の一部にすぎず、実施例のすべてでないことを、当業者は理解すべきである。この実施例の一部は、本発明の保護範囲を制限するものではなく、本発明の技術原理を解釈するためのものである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な活動を行っていない前提で、取得されるすべてのほかの実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0025】
なお、本発明の説明では、「中心」、「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの用語で示される方向または位置関係は、前記装置または部材が必ず有する特定の方位、特定の方位での構成及び操作を指示、暗示するものではなく、図示される方向または位置関係に基づいて本発明を容易に説明するためのものにすぎないため、本発明を限定するものではないことを理解されたい。また、「第1」、「第2」、「第3」の用語は、相対的な重要性を指示、暗示するものではなく、単なる説明のためのものであることを理解されたい。
【0026】
また、本発明の説明では、明確な規定や限定がない限り、「取付」、「連結」、「接続」は幅広く理解すべきであり、例えば、固定的に連結してもよいし、着脱可能に連結したり一体に連結してもよく、または、機械的に連結したり、電気的に接続してもよく、または、直接連結したり、中間媒体を介して間接的に連結してもよいし、2つの部材の内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて本発明の上記の用語の意味を理解することができる。
【0027】
図1は、本発明の一部の実施例における磁気浮上ポンプの断面図である。
図2は、
図1のA部の拡大図である。
図3は、
図2のB部の拡大図である。
図4は、
図3のC部の拡大図である。
【0028】
図1に示すように、本発明の一部の実施例では、磁気浮上ポンプは、モータ1およびポンプ2を含む。好ましくは、磁気浮上ポンプは2つのポンプ2を含み、2つのポンプ2はモータ1の軸方向の両端にそれぞれ設置される。また、当業者は、必要に応じて、磁気浮上ポンプのために1つのポンプ2を設置してもよい。すなわち、
図1のモータ1の左側または右側のポンプ2を省略してもよい。また、当業者は、必要に応じて、モータ1の左側または右側に少なくとも2つのポンプ2を直列に連結してもよい。
【0029】
引き続き
図1を参照すると、モータ1は、ケーシング11、回転軸12、径方向磁気浮上軸受け13、軸方向磁気浮上軸受け14および保護軸受け15を含む。なお、回転軸12は、ケーシング11内に回動可能に設置される。径方向磁気浮上軸受け13、軸方向磁気浮上軸受け14および保護軸受け15は、ケーシング11の内側に固定的に設置される。
【0030】
モータ1が通電された状態では、径方向磁気浮上軸受け13、軸方向磁気浮上軸受け14および保護軸受け15と回転軸12との間に隙間がある。なお、径方向磁気浮上軸受け13と回転軸12との間の径方向の隙間が保護軸受け15と回転軸12との間の径方向の隙間よりも大きいとともに、軸方向磁気浮上軸受け14と回転軸12との径方向の隙間が保護軸受け15と回転軸12との径方向の隙間よりも大きい。これにより、モータ1への通電が遮断された状態では、回転軸12は、径方向磁気浮上軸受け13および/または軸方向磁気浮上軸受け14に接触することなく、保護軸受け15に当接する。
【0031】
引き続き
図1を参照すると、回転軸12には、スラストディスク121が設置される。スラストディスク121の両側には、それぞれ1つの軸方向磁気浮上軸受け14が設置される。モータ1が通電された状態では、スラストディスク121と2つの軸方向磁気浮上軸受け14との間にそれぞれ隙間がある。
【0032】
なお、本発明では、径方向磁気浮上軸受け13および軸方向磁気浮上軸受け14は、いずれもコイル、および/または通電時に磁力を発生可能な部材を含む。径方向磁気浮上軸受け13および軸方向磁気浮上軸受け14は、本分野ではよく使用される部品であり、市場で購入可能であるため、本明細書においてはこれ以上の説明は省略する。
【0033】
引き続き
図1を参照すると、ポンプ2は、ポンプハウジング21およびインペラ22を含む。なお、ポンプハウジング21は、ケーシング11に固定的に連結されるかまたは一体に製造される。インペラ22は、回転軸12と同軸に固定的に連結される。回転軸12は回動するとインペラ22を同期して回動させる。さらに、ポンプハウジング21には、供給口201および排出口202が設置される。回動するインペラ22により、ポンプハウジング21内に負圧が形成される。こうすることで、外部の流体を供給口201からポンプハウジング21に流入させるとともに、ポンプハウジング21内の流体を排出口202によりポンプハウジング21から流出させる。
【0034】
図示されていないが、本発明の一部の実施例では、ポンプ2は遠心ポンプ、インペラ22が遠心型インペラである。当然のことながら、当業者は、必要に応じて、本発明の他の実施形態において、ポンプ2をプランジャポンプやギヤポンプ、ベーンポンプ、回転型ポンプなどの他の任意の形態のポンプとして設置してもよい。
【0035】
引き続き
図1を参照すると、ポンプハウジング21は、内側ボリュートケース211および外側ボリュートケース212を含む。内側ボリュートケース211および外側ボリュートケース212は、ねじまたはボルトによって互いに連結される。内側ボリュートケース211は、ねじまたはボルトによってケーシング11に互いに連結される。
【0036】
図2および
図3に示すように、本発明の一部の実施例では、磁気浮上ポンプは、第1シールリング3、第2シールリング4および緩衝材5をさらに含む。なお、第1シールリング3と第2シールリング4は互いに嵌合する。さらに、第1シールリング3は、ケーシング11および/またはポンプハウジング21に設置される。第2シールリング4は、インペラ22に設置され、回動すると第1シールリング3において環状溝6を画定するか、または第1シールリング3によって環状溝6が画定される。緩衝材5は、第1シールリング3とケーシング11および/ポンプハウジング21との間に設置され、第1シールリング3の軸方向に沿って変形可能であり、第2シールリング4とインペラ22との間に設置され、第2シールリング4の軸方向に沿って変形可能である。
【0037】
また、当業者は、必要に応じて、第1シールリング3をインペラ22に設置し、第2シールリング4をポンプハウジング21に設置してもよい。
【0038】
さらに、当業者は、必要に応じて、第2シールリング4とポンプハウジング21との間に緩衝材5を設置するか、または、第2シールリング4とポンプハウジング21との間のみに緩衝材5を設置してもよい。
【0039】
好ましくは、
図2および
図3に示すように、第1シールリング3は、第1径方向シールリング31および第1軸方向シールリング32を含み、第2シールリング4は、第2径方向シールリング41および第2軸方向シールリング42を含み、第1径方向シールリング31は、第2径方向シールリング41に嵌合し、第1軸方向シールリング32は、第2軸方向シールリング42に嵌合する。
【0040】
さらに、好ましくは、
図2および
図3に示すように、内側ボリュートケース211および外側ボリュートケース212には、第1径方向シールリング31および第1軸方向シールリング32がそれぞれ設置される。また、当業者は、必要に応じて、内側ボリュートケース211または外側ボリュートケース212のみに、第1径方向シールリング31および第1軸方向シールリング32を設置してもよいし、内側ボリュートケース211または外側ボリュートケース212の一方に第1径方向シールリング31を設置し、内側ボリュートケース211または外側ボリュートケース212の他方に第1軸方向シールリング32を設置してもよい。
【0041】
図面からわかるように、第2径方向シールリング41および第2軸方向シールリング42はそれぞれ複数であって、第1径方向シールリング31を複数の第2径方向シールリング41に対応させ、第1軸方向シールリング32を第2軸方向シールリング42に対応させてもよい。当業者は、第1シールリング3を複数の第2シールリング4に対応させることで、第2シールリング4と第1シールリング3との間の応力を低減し、第2シールリング4と第1シールリング3が互いに過度に摩耗することを防止できることを理解できる。さらに、第1シールリング3を複数の第2シールリング4に対応させることで、第2シールリング4と第1シールリング3との間にシールが多重に形成され、ポンプハウジング21内の流体の漏れを防止できる。
【0042】
図示されていないが、第1シールリング3は、環状スリーブであるか、または複数の半円弧構造からなる。すなわち、第1径方向シールリング31および/または第1軸方向シールリング32は、環状スリーブであるか、または第1シールリング3は、複数の半円弧構造からなる。
【0043】
さらに、図示されていないが、第2シールリング4は環状歯である。すなわち、第2径方向シールリング41および第2軸方向シールリング42は、いずれも環状歯である。好ましくは、環状歯の断面は、楔形(
図4に示す)である。
【0044】
好ましくは、第2径方向シールリング41と第2軸方向シールリング42は、インペラ22に一体に成型される。また、当業者は、必要に応じて、第2径方向シールリング41と第2軸方向シールリング42を螺合や溶接、締まり嵌め、螺着締結などの連結形態でインペラ22に固定させるとともに、第2径方向シールリング41とインペラ22との間、および/または第2軸方向シールリング42とインペラ22との間に緩衝材5を選択的に設置してもよい。
【0045】
さらに、本発明の一部の実施例では、第1シールリング3の硬度が第2シールリング4の硬度よりも小さいため、第2シールリング4がインペラ22の回動に伴って第1シールリング3において浅い傷、すなわち、環状溝6(
図4に示す)を画定する。
【0046】
上記の目的を実現するために、本発明の第1シールリング3としては、任意の可能な材料、例えば、エポキシ系樹脂やノボラック樹脂などで製造されてもよい。
【0047】
好ましくは、本発明の磁気浮上ポンプが装着される場合、第1シールリング3と第2シールリング4は中間ばねにより結合される。磁気浮上ポンプが通電されると、回転軸12がインペラ22および第2シールリング4を回転させ、回転する第2シールリング4がその周縁部によって第1シールリング3に浅い傷、すなわち、環状溝6(
図4に示す)を画定する。
【0048】
当業者は、第1シールリング3の環状溝6が、回動する第2シールリング4によって画定されるため、第1径方向シールリング31と第2径方向シールリング41との間の隙間、および第1軸方向シールリング32と第2軸方向シールリング42との間の隙間が十分小さい(一部の領域がゼロであってもよい)ことを理解できる。言い換えれば、環状溝6は、磁気浮上ポンプの運転に適合させて形成され、機械設備によって加工された環状溝と比較して、製造コストを削減するほか、第2シールリング4と第1シールリング3との嵌合を十分に締結し、ポンプ2に対するシール作用に優れる。
【0049】
上記の説明に基づいて、当業者は以下のことを理解できる。本発明では、第2シールリング4を回動させる過程で第1シールリング3に環状溝5を画定することで、第1シールリング3が第2シールリング4に接触する際の圧力はほぼゼロとなる。これにより、第2シールリング4、インペラ22および回転軸12は第1シールリング3に対して自由に回動できる。そのため、本発明の第1シールリング3および第2シールリング4は、磁気浮上ポンプの低抵抗運転を確保しながら、ポンプ2のシール性を向上させ、ポンプ2内の圧縮された流体の漏れ(内部への漏れと外部への漏れを含む)を防止する。
【0050】
さらに、本発明では、第1シールリング3は、第1径方向シールリング31および第1軸方向シールリング32を含むように設置され、第2シールリング4は、第2径方向シールリング41および第2軸方向シールリング42を含むように設置される。これにより、第1径方向シールリング31と第2径方向シールリング41は、回転軸12への通電が遮断された場合の径方向の衝撃力を吸収して回転軸12の径方向の変位を規制し、第1軸方向シールリング32と第2軸方向シールリング42は、回転軸12への通電が遮断された場合の軸方向の衝撃力を吸収して回転軸12の軸方向の変位を規制することができ、回転軸12の位置ずれを防止することができる。
【0051】
また、本発明の他の実施例では、当業者は、必要に応じて、ポンプ2に第1径方向シールリング31および第2径方向シールリング41のみを設置するか、または、第1軸方向シールリング32および第2軸方向シールリング42のみを設置してもよい。
【0052】
図2および
図3に示すように、本発明の一部の実施例では、緩衝材5は、環状構造を有する緩衝リング51である。さらに、緩衝リング51は、第1シールリング3の径方向に沿って第1シールリング3とポンプハウジング21との間に設置される。緩衝リング51の内周面は、第1シールリング3に当接し、緩衝リング51の外周面は、ポンプハウジング21に当接する。
【0053】
具体的には、第1径方向シールリング31とポンプハウジング21との間、および、第1軸方向シールリング32とポンプハウジング21との間には、いずれも少なくとも1つの緩衝リング51が設置される。または、当業者は、必要に応じて、第1径方向シールリング31とポンプハウジング21との間のみに緩衝リング51を設置してもよいし、第1軸方向シールリング32とポンプハウジング21との間のみに緩衝リング51を設置してもよい。
【0054】
さらに、本発明の一部の実施例では、緩衝リング51は、弾性材で製造されており、第1シールリング3の軸方向および/または径方向に変形可能である。なお、この弾性材は、任意の可能な材料、例えば、ゴムやシリコーン、プラスチックなどであってもよい。
【0055】
以下、
図5および
図6を参照して、緩衝リング51の変形を詳しく説明する。なお、
図5は、本発明の一部の実施例における、インペラが径方向にずれた場合の緩衝材の効果を示す図であり、
図6は、本発明の一部の実施例における、インペラが軸方向にずれた場合の緩衝材の効果を示す図である。
【0056】
図5に示すように、インペラ22が正常の回動位置(保護軸受け15と同軸の位置)から、
図5の矢印で示される方向に径方向移動する場合、第2径方向シールリング41がその径方向に沿って第1径方向シールリング31を押圧するとともに、第1径方向シールリング31が
図5の矢印で示される方向に、それに対応する緩衝リング51を押圧することで、緩衝リング51の相応部分に径方向の変形(薄くなる)を生じる。さらに、第2軸方向シールリング42がその軸方向に沿って第1軸方向シールリング32を押圧する(具体的には、第2軸方向シールリング42がその周方向の縁部によって第1軸方向シールリング32の環状溝6の側壁を押圧する)とともに、第1軸方向シールリング32が
図5における矢印で示される方向に、それに対応する緩衝リング51を押圧することで、緩衝リング51の相応部分に軸方向の変形を生じる。
【0057】
図6に示すように、インペラ22が正常の回動位置から、
図6の矢印で示される方向に軸方向移動する場合、第2径方向シールリング41がその軸方向に沿って第1径方向シールリング31を押圧する(具体的には、第2径方向シールリング41がその周方向の縁部によって第1径方向シールリング31の環状溝6の側壁を押圧する)とともに、第1径方向シールリング31が
図6の矢印で示される方向に、それに対応する緩衝リング51を押圧することで、緩衝リング51の相応部分に軸方向の変形を生じる。さらに、第2軸方向シールリング42がその径方向に沿って第1軸方向シールリング32を押圧するとともに、第1軸方向シールリング32が
図6における矢印で示される方向に、それに対応する緩衝リング51を押圧することで、緩衝リング51の相応部分に径方向の変形を生じて薄くする。
【0058】
上記の説明により、当業者は以下のことを理解できる。緩衝リング51の設置により、インペラ22がその径方向または軸方向に移動する場合、第1径方向シールリング31および第1軸方向シールリング32が緩衝材51の変形によってインペラ22に伴って移動し、第2径方向シールリング41および第2軸方向シールリング42の環状溝6の側壁が第1径方向シールリング31および第1軸方向シールリング32によって継続的に削られることを回避し、環状溝6の幅が広くなることをさらに回避し、環状溝6の幅を小さく保持することができ、第1シールリング3と第2シールリング4との間の隙間を確保し、第1シールリング3の使用寿命を延ばす。
【0059】
当業者は、緩衝リング51が変形する過程において回転軸12、インペラ22の衝撃を吸収するため、緩衝リング51が回転軸12による保護軸受け15への衝撃を抑えることができ、保護軸受け15の使用寿命を延ばすことをさらに理解できる。
【0060】
図7は、本発明の他の一部の実施例における緩衝材の効果を示す図である。
【0061】
図7に示すように、本発明の他の一部の実施例では、緩衝材5はばね52である。このばね52は、第1シールリング3の軸方向に沿って第1シールリング3とポンプハウジング21との間に設置される。さらに、ばね52の1つの軸方向端部は、第1シールリング3に連結され、ばね52の他の1つの軸方向端部は、ポンプハウジング21に連結される。この連結は、フック連結であってもよいし、当接であってもよい。
【0062】
具体的には、ばね52は第1シールリング3およびポンプハウジング21にそれぞれ当接するとともに、第1シールリング3の2つの軸方向端部には、いずれも少なく1つのばね52が当接する。
【0063】
さらに、具体的には、第1径方向シールリング31の軸方向の両端には、いずれも1つのばね52が当接し、ばね52の、第1径方向シールリング31から離れた一端はポンプハウジング21に当接する。第1軸方向シールリング32の軸方向の両端には、それぞれ1つのばね52が当接し、ばね52の第1軸方向シールリング32から離れた一端はポンプハウジング21に当接する。または、当業者は、必要に応じて、第1径方向シールリング31および/または第1軸方向シールリング32のために1つのばね52のみを設置するとともに、ばね52の一端を第1径方向シールリング31および/または第1軸方向シールリング32に固定的に連結させ、ばね52の他端をポンプハウジング21に固定的に連結させることができる。
【0064】
好ましくは、第1径方向シールリング31は、その軸方向に沿ってポンプハウジング21に対して摺動可能であり、第1軸方向シールリング32もその軸方向に沿ってポンプハウジング21に対して摺動可能である。
【0065】
さらに、インペラ22が径方向に動作位置(回転中心が保護軸受け15の回転中心と同軸する)からずれると、第2軸方向シールリング42がその軸方向に沿って第1軸方向シールリング32を押圧する(具体的には、第2軸方向シールリング42がその周方向の縁部によって第1軸方向シールリング32の環状溝6の側壁を押圧する)とともに、第1軸方向シールリング32がそれに対応するばね52を押圧して圧縮する。
【0066】
インペラ22が動作位置から軸方向にずれると、第2径方向シールリング41はその軸方向に沿って第1径方向シールリング31を押圧する(具体的には、第2径方向シールリング41はその周方向の縁部によって第1径方向シールリング31の環状溝6の側壁を押圧する)とともに、第1径方向シールリング31はそれに対応するばね52を押圧して圧縮する。
【0067】
また、本発明の他の実施例では、当業者は、必要に応じて、緩衝材5を他の任意の可能な構造、例えば、複数の円弧の板状部材として設置してもよい。これら複数の円弧の板状部材は、第1シールリング3の径方向に沿って第1シールリング3とポンプハウジング21との間に設置される。さらに、各板状部材の内周面は、第1シールリング3に当接し、各板状部材の外周面は、ポンプハウジング21に当接する。
【0068】
さらに、図示されていないが、本発明の他の一部の実施例は、冷却設備を提供する。この冷却設備は、上記のいずれかの実施例の磁気浮上ポンプを含む。本発明の他の一部の実施例では、磁気浮上ポンプは、冷却設備の圧縮機として使用され、冷媒の圧縮に用いられる。当該冷却設備は、冷蔵庫や冷凍庫、クーラーボックスを含む。
【0069】
さらに、図示されていないが、本発明の別の一部の実施例は、空気調和機の室外機をさらに提供する。当該空気調和機の室外機は、上記のいずれかの実施例の磁気浮上ポンプを含む。本発明の別の一部の実施例では、磁気浮上ポンプは、空気調和機の室外機の圧縮機として使用され、冷媒の圧縮に用いられる。
【0070】
以上、本発明の技術的解決策を、上述した複数の実施例と合わせて説明したが、当業者であれば、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施例に限定されないことを、容易に理解することができる。本発明の原理から逸脱することなく、当業者は、上記の各実施例における技術的解決策を分割したり組み合わせたりしてもよいし、関連する技術的特徴に対して同等の変更または置換を行ってもよく、本発明の技術思想および/または技術原理内のいずれかの変更や同等置換、改良は、本発明の保護範囲に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気浮上ポンプであって、
ケーシングおよび回転軸を含むモータと、
ポンプハウジングおよびインペラを含み、前記ポンプハウジングが前記ケーシングに固定的に連結されるかまたは一体に製造され、前記インペラが前記回転軸と同軸に固定的に連結されるポンプと、
前記ケーシングおよび/または前記ポンプハウジングに設置される第1シールリングと、
前記インペラに設置されるとともに前記第1シールリングに嵌合し、回動すると前記第1シールリングにおいて環状溝を画定するか、または前記第1シールリングによって環状溝が画定される第2シールリングと、
前記第1シールリングと前記ケーシングおよび/または前記ポンプハウジングとの間に設置され、前記第1シールリングの軸方向に沿って変形可能であり、前記第2シールリングと前記インペラとの間に設置され、前記第2シールリングの軸方向に沿って変形可能である緩衝材と、を含むことを特徴とする磁気浮上ポンプ。
【請求項2】
前記緩衝材は、環状構造を有する緩衝リングであり、前記第1シールリングの径方向に沿って前記第1シールリングと前記ポンプハウジングとの間に設置され、
前記緩衝リングの内周面は、前記第1シールリングに当接し、
前記緩衝リングの外周面は、前記ポンプハウジングに当接することを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項3】
前記緩衝材は、ばねであり、
前記ばねは、前記第1シールリングの軸方向に沿って前記第1シールリングと前記ポンプハウジングとの間に設置され、
前記ばねの1つの軸方向端部は、前記第1シールリングに連結され、
前記ばねの他の1つの軸方向端部は、前記ポンプハウジングに連結されることを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項4】
前記ばねは、前記第1シールリングおよび前記ポンプハウジングにそれぞれ当接し、
前記第1シールリングの2つの軸方向端部には、それぞれ少なくとも1つの前記ばねが当接することを特徴とする請求項3に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項5】
前記第1シールリングは、第1軸方向シールリングおよび第1径方向シールリングを含み、
前記第2シールリングは、第2軸方向シールリングおよび第2径方向シールリングを含み、
前記第1軸方向シールリングは、前記第2軸方向シールリングに嵌合し、
前記第1径方向シールリングは、前記第2径方向シールリングに嵌合し、
前記第1軸方向シールリングおよび前記第1径方向シールリングは、それぞれ前記緩衝材に対応することを特徴とする請求項
2に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項6】
前記第1シールリングは、環状スリーブであり、
前記第2シールリングは、環状歯であり、
前記環状歯の断面は、楔形であることを特徴とする請求項
1に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項7】
前記第1シールリングは、前記第2シールリングよりも硬度が小さいことを特徴とする請求項
1に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項8】
前記ポンプは、遠心ポンプであることを特徴とする請求項7に記載の磁気浮上ポンプ。
【請求項9】
冷凍機器であって、
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプを含むことを特徴とする冷凍機器。
【請求項10】
空気調和機の室外機であって、
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の磁気浮上ポンプを含むことを特徴とする空気調和機の室外機。
【国際調査報告】