(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】パターンブロック構造体を用いた服デザイン装置
(51)【国際特許分類】
A41H 43/00 20060101AFI20240808BHJP
A41H 3/00 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
A41H43/00 D
A41H3/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510332
(86)(22)【出願日】2022-05-18
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 KR2022007087
(87)【国際公開番号】W WO2023027294
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0111019
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524062641
【氏名又は名称】ココファ インク
【氏名又は名称原語表記】COCOFA INC.
【住所又は居所原語表記】3FL., 34, Kwangbok-ro, Youngju-si, Gyeongsangbuk-do, 36077 Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、スジョン
(57)【要約】
本発明は、服デザインを行い、教具として活用することができるモジュール型デザイン教具とそれを活用したデザイン装置に関し、服をデザインしようとする服デザインの型紙の基礎となる基本部位を部位別にモジュール化(かけらパターン)するブロックパターンを具現し、ユーザの特異体型の情報に合致するように単位パターンブロックの距離を調節して寸法を変更することにより、様々なサイズの衣服原型を容易に具現でき、肉眼で変形寸法を確認しながら進められるところ、デザイン設計の難易度を著しく低くすることができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
服デザインを行うデザイン装置において、
前記服の平面形状に対応する、全体外形を基準に分割される複数のパターンブロック(100)、を含み、
前記パターンブロック(100)は、第1方向(X軸)、第2方向(Y軸方向)に互いに隣接する複数のブロック化した単位パターンブロックで形成され、
互いに隣接する前記単位パターンブロックのいずれかに配置され、隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する寸法調節モジュール(200)を含む、パターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項2】
前記寸法調節モジュール(200)は、
第1方向(X軸方向)の互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示するための第1のモジュール(210)と、
第2方向(Y軸方向)の互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する第2のモジュール(220)と、を含む
請求項1に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項3】
前記寸法調節モジュール(200)は、
互いに隣接する前記単位パターンブロックの内部に挿入される構造で安着される寸法表示部(230)と、
前記寸法表示部(230)を前記単位パターンブロックの内部で引出孔を介して引き出し引き込みされるように案内する寸法ガイド部(240)と、を含む、請求項2に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項4】
前記寸法調節モジュール(200)は、
前記寸法表示部(230)の引き出し引き込み動作後に、前記寸法表示部(230)の表面に結着して位置を固定する位置固定部材(242)
をさらに含む、請求項3に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項5】
前記寸法調節モジュール(200)は、
第1方向(X軸方向)又は第2方向(Y軸方向)の互いに隣接する単位パターン間の曲率変化による距離変化を示す第3のモジュール(250)をさらに具備する、請求項4に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項6】
前記寸法調節モジュール(200)は、
前記単位パターンブロック間の隣接する側面部に配置されて対応する個体に連動する一対の距離感知センサモジュール(310)と、
前記単位パターンブロックの個体を識別する識別コード情報を含む識別子(320)と、を含み、
前記識別子に関する情報を、無線通信部(330)を介してデザインサーバー(10)に伝送し、
前記デザインサーバー(10)から選択されるデザインパターンブロックと連動させる、請求項1から5のいずれか一項に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項7】
前記デザインサーバー(10)は、
プロセッサ(11)と、
前記プロセッサ(11)に接続されたメモリと、を備え、
前記無線通信部(330)を介して提供される情報に基づいて単位パターンブロックと、前記単位パターンブロックの寸法変更情報が入力され、インタフェースを介して前記単位パターンブロックのステータスと連動させるプログラムを具備する表示装置(30)と、を含む、請求項6に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【請求項8】
前記表示装置(30)は、
単位ブロックパターンの識別子(320)を介して、パターンの種類を識別し、該当する単位ブロックパターンのイメージ情報をローディングして表示するブロックパターン識別部(410)と、
前記距離感知センサ群(330)で表示される単位ブロックパターンの寸法変更情報を入力されて、表示される単位ブロックパターンのイメージ情報を連動して表示する選択パターンマッチング連動部(420)と、
デザインプロセスの終了によって、決定された設計パターンを格納して表示する設計情報処理部(430)と、
前記デザイン情報処理部(430)によって提供される決定デザインパターンの型紙をグラフィック化モデルにシミュレーションして表示するシミュレーション部(440)と、
シミュレーション部(440)で表示された情報から変形及び寸法変更の入力情報を受けて、シミュレーションされた画面に連動させる変更情報処理部(450)と、を含む、請求項7に記載のパターンブロックの構造体を用いた服デザイン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服デザインを行い、教具として活用することができるモジュール型デザイン教具とそれを活用したデザイン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、服デザイン(ファッションデザイン)の開発は、デザイナーによる手作業によって行われるか、またはコンピュータを用いたプログラムによって行われている。コンピュータを利用した服デザインは、コンピュータ内で商用ソフトウェア(Texpro、3D CLOなど)またはCADプログラム等を加工して行われていた。コンピュータを用いた一般的な服デザインの開発は、手作業をプログラムに代替したものに過ぎず、服デザインを行うか、服デザインに必要なデザインのコンセプト、テーマなどを設定する部分においては、依然としてデザイナーの主観的な腕前に大部分依存するようになる。
【0003】
また、一般にコンピュータを用いて服デザインをする場合、単に服デザインのみを構想し、スケッチすることから、テクスチャー、着用するかどうかなどの要因によって異なるように感じられる服デザインを予想しにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述した問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、服をデザインしようとする服デザインの型紙の基礎となる基本部位を部位別にモジュール化(かけらパターン)するブロックパターンを具現し、ユーザの特異体型の情報に合致するように単位パターンブロック間の距離を調節して寸法を変更することにより、様々なサイズの衣服原型を容易に具現できるようにする服デザイン装置を提供することにある。
【0005】
さらに、互いに隣接するパターンブロック同士間の寸法の変化を確認することができる寸法調節モジュールによって寸法変化をリアルタイムで確認し、デザインの変形を具現することができ、距離の変化に応じた情報をセンシングするセンシング装置を付け加える場合、コンピュータ上で具現されるプログラムと連動して、寸法変更設計過程を選択し、リアルタイムで確認ができるようにしてデザイン作業の効率性を極大化することができるデザイン装置システムを提供することに本発明のまた他の目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前述した課題を解決するために、本発明の実施形態によれば、
図1~
図11に示すように、衣類の平面形状に対応する、全体外形を基準に分割された複数のパターンブロック100を含み、前記パターンブロック100は、第1方向(X軸)、第2方向(Y軸)に互いに隣接する複数のブロック化した単位パターンブロックで形成され、互いに隣接する前記単位パターンブロックのいずれかに配置され、隣接する単位パターンブロック同士間の距離の変化を表示する寸法調節モジュール200を含む、パターンブロック構造体を用いた服デザイン装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、服をデザインしようとする服デザインの型紙の基礎となる基本部位を部位別にモジュール化(かけらパターン)するブロックパターンを具現し、ユーザの特異体型の情報に合致するように単位パターンブロックの距離を調節して寸法を変更することにより、様々なサイズの衣服原型を容易に具現でき、肉眼で寸法の変化を確認しながら進められるところ、デザイン設計の難易度を容易にするという効果がある。
【0008】
さらに、互いに隣接するパターンブロック同士間の寸法の変化を確認することができる寸法調節モジュールによって寸法変化をリアルタイムで確認しながらデザインの変形を具現することができ、距離の変更に応じた情報をセンシングするセンシング装置を付け加える場合、コンピュータ上で具現されるプログラムと連動して、寸法変更設計過程を選択し、リアルタイムで確認ができるようにしてデザイン作業の効率性を極大化することができる。
【0009】
特に、衣服原型の基礎となる基本サイズによって各部位をモジュール式に分け、部位別に大きくなるか、または小さくなる寸法変化をかけらパターンの位置変動によって具現し、寸法変化に容易に対応するようにして、具現しようとする衣服の原型を容易に製図できるようにして、服デザインの展開を容易にかつ迅速にすることによって、パターンを作製する時間を最小化して設計の効率性を極大化することができる。
【0010】
なお、様々な服デザインの教育時の教材として使用可能にして、多様なファッション・服のデザインについての理解及び具現をより容易に教育することができるようにするという効果もある。
【0011】
特に、本発明によれば、部位別に大きくなるか、または小さくなる寸法変化をかけらパターンの位置変動を通じて具現するデザイン方法を採用するようになるところ、一定の割合で作製される一律的な既製服の構成を容易に製図できるようになり、特に、既製服の体系が合わない特異体型(体つきに比べて尻が大きいか小さい体型、胸が大きいか小さい体型、胴回りの値に比べて長さの値に変化があったりするなどの特異的変数を有する体型)に対するカスタマイズされた衣類を製作するにあたり、時間的効率性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るパターンブロック構造体を用いた服デザイン装置(以下、本発明という)を適用する工程順序図である。
【
図2】
図2は、本発明による服デザインを具現するパターンブロック(100)の構造を例示した図である。
【
図3】
図3は、
図2によるパターンブロックを用いて特異体型に応じた寸法変更を行う過程を示した図である。
【
図4】
図4は、
図3とは異なる個数と形状に分けられた既製服の上衣のパターンブロックの形状を示す図である。
【
図5】
図5(a)は、ズボンの前面部に対応するパターンブロックであり、
図5(b)は、ズボンの後面部に対応するパターンブロックの具現例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の単位パターンブロックの一例を示した図である。
【
図7】
図7は、
図6の単位ブロックパターンに設置される寸法調節モジュールの構造を例示した図である。
【
図8】
図8は、本発明における単位パターンブロック間の寸法調節モジュールの配置例を示した図である。
【
図9】
図9は、本発明の他の実施形態に係る寸法調節モジュールの構造を示した図である。
【
図10】
図10は、本発明の本発明の他の実施形態に係る寸法調節モジュールを用いた服デザイン装置のシステム構成を示す図である。
【
図11】
図11に示されたインタフェース画面を通じて表示装置に表示されるインタフェース画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の利点及び特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付図面と一緒に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になるはずである。しかし、本発明はここで説明される実施形態に限定されず、他の形態で具体化されてもよい。むしろ、ここで紹介される実施形態は、開示内容を徹底的であり、且つ完全にするとともに当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供されるものである。
【0014】
本出願で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、又はこれらの組み合わせが存在することを指定するためのものであってが、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、又はこれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0015】
別異に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで使われる全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されることと同一な意味を有する。一般的に使用される辞書上に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本出願で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係るパターンブロック構造体を用いた服デザイン装置(以下、本発明という)を適用するための工程順序図を示したものであり、
図2は、本発明による服デザインを具現するパターンブロック100の構造を例示したものである。
図3は、
図2によるパターンブロックを用いて特異体型に応じて寸法変更をする過程を示したものである。
【0017】
図1~
図3を参照すると、本発明は、衣類の平面形状に対応する、全体外形を基準に分割された複数のパターンブロック100を含み、前記パターンブロック100は、第1方向(X軸)、第2方向(Y軸)に互いに隣接する複数のブロック化した単位パターンブロックで形成される。その後、相互隣接する前記単位パターンブロックのいずれかに配置され、隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する寸法調節モジュール200を含んでなる。
【0018】
特に、本発明は、服デザインにおいて型紙の基礎となる基本的な部位を部位別にモジュール式に分け、モジュール式に分けられた服デザインのパターンブロックを配置し、変形して様々なサイズの衣服原型を容易に作製できるようにすることを要旨としており、特に、互いに隣接する前記単位パターンブロックのいずれかに配置され、隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する寸法調節モジュール200を用いて、寸法変更時にデザインを遂行する者がこれを容易に肉眼で確認して寸法変更を実施できるようにするという利点が得られる。
【0019】
すなわち、本発明を用いた服デザイン方法は、目標とする既製服デザインを選択すれば、選択された衣服のデザインにおいて、型紙の基礎となる基本的な部位をモジュール化したパターンブロックを選択してマッチングすることになり、基本パターンで組み立てられる(
図2参照)。その後、サイズ別にユーザのカスタマイズ体型に合わせて
図3aのように、下部の臀部の単位パターンブロックB5~B6間の間隔を増やして寸法「66」サイズになるように基本パターンを変形するか、
図3bに示すように、胸部と臀部のみが大きい着用者のサイズに合わせて特異体型に合致する「77」サイズになるようにB1~B3及びB2~B4の寸法を上下に伸ばし、臀部は、B5~B6の単位パターンの距離を増やして変換することで、特異体型にカスタマイズされた既製服の服デザインの完成型パターンを具現することができるようになる。
図3cは、過度に臀部だけが大きい体型の着用者の体型に合う「88」サイズへの変換のために、B5~B6の単位パターンの距離をさらに増やした適用例を示したものである。
【0020】
次いで、完成型パターンに合わせて型紙をコピーし、その後、服デザインを完成できるようになる。このような過程は、服デザインの初歩的な知識を有する者であっても、ユーザの特異体型に合う寸法変更を容易に行うことができるようになるという点で、既存の複雑なプログラムや3Dスキャナプログラムを融合する専門的なデザイン領域へのアクセス性を大幅に低減可能になる。
【0021】
特に、このために、本発明は、
図3にて前述したように、デザインしようとする既製服の平面形状に対応する、全体外形を基準に分割された複数のパターンブロック100で基本パターンを組み立てた後に、特異体型別部位のサイズの調節を行うことができるように、第1方向(X軸)、第2方向(Y軸)に互いに隣接する複数のブロック化した単位パターンブロック間の距離を調節できる寸法調節モジュール200を備えることができるようにする。すなわち、
図3に示すように、
図3aのように、下部の臀部の単位パターンブロックB5~B6の間の間隔を増やして寸法「66」サイズに基本パターンを変形する場合、互いに隣接する単位パターンブロックに内蔵される寸法調節モジュール201を媒介として、互いに広がる距離を肉眼で確認できるようにし、
図3bおよび
図3cに示すように、胸部と臀部だけが大きい着用者のサイズに合わせて特異体型に整合する「77」サイズにB1~B3部分、B2~B4の寸法を上下に増やし、臀部は、B5~B6の単位パターンの距離を増やして変更する場合、上下方向の寸法調節モジュール203、204および水平方向の寸法調節モジュール207を左右に増やして、寸法の変形範囲を肉眼で確認してデザインの変形を具現することができる。つまり、特異体型にカスタマイズされた既製服の服デザインの完成型パターンを具現可能となる。
【0022】
すなわち、本発明に適用される複数のパターンブロックの場合、衣服の形状に応じて分けられる単位パターンブロックの個数と形状が変わることができるが、共通に互いに隣接する箇所に選択的に寸法調節モジュール200を備えることを特徴とする。
【0023】
図4は、
図3とは異なる個数と形状に分けられた既製服上衣のパターンブロックの形状を示したものであり、
図5(a)は、ズボンの前面部に対応するパターンブロック、
図5(b)は、ズボンの後面部に対応するパターンブロックを具現したものを例示した図である。
【0024】
すなわち、既製服の種類によって多様なパターンブロックの個数と形状に分けることができ、これらのいずれかに寸法調節を肉眼で確認してデザインの変形を具現するか、又は自動的にセンシングして寸法変化の距離を算出することができる方式のモジュールを適用することは本発明の技術的範囲に属するものといえる。
【0025】
図6は、本発明の単位パターンブロックの一例を示したものであり、
図7は、
図6の単位フロックパターンに設置される寸法調節モジュールの構造を例示したものである。
【0026】
図6及び
図7を参照すると、本発明の単位パターンブロックを少なくとも2つ以上のかたらに分けられる衣服の平面形状に対応する構造であって、一定の厚さを有する立体構造で具現されることができる。
【0027】
このような単位パターンブロックで左右、上下に互いに隣接して対応される方向には、互いに隣接する前記単位パターンブロックのいずれかに配置され、隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する寸法調節モジュール200を含んでなることができる。
【0028】
前記寸法調節モジュール200は、寸法(スケール)が刻まれた巻尺形式の構造体であるか、
図7のように、単位パターンブロックの内部に挿入される方式で取り付けられることにより、互いに隣接する面の引出溝114、115、116、117を介して引き出し可能な構造で具現できる。
【0029】
本発明の寸法調節モジュール200は、
図8に示すように、第1方向(X軸方向、水平方向)の互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する第1のモジュール210と、第2方向(Y軸方向、垂直方向)の互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する第2のモジュール220と、を含んで構成されることができる。また、必須ではないが、第1方向(X軸方向)又は第2方向(Y軸方向)の互いに隣接する単位パターン間の曲率変化による距離変化を表示する第3のモジュール(
図7a参照)をさらに含んで構成されてもよい。
【0030】
前記寸法調節モジュール200は、その形状が
図7に示すように、(a)曲率を有する棒状の寸法表示部230と、該寸法表示部230を前記単位パターンブロックの内部で引出孔を介して引き出し・引き込みされるように案内する寸法ガイド部240とで具現されることができる。
【0031】
勿論、その形状は、
図8に示すように、水平方向に引き出し可能な直線状寸法表示部230によって具現されてもよく、垂直方向に引き出し可能な直線状寸法表示部230によって具現されてもよい。
【0032】
いずれにしても、本発明における寸法表示部230は、
図6に示した互いに隣接して対応する単位パターンブロックの引き出し溝114~117、124~127、135~137を介して引き出し引き込みできるようになる。もちろん、互いに隣接して対応する単位パターンブロックの引き出し溝は、垂直方向の境界面119a、119bにも形成できることは勿論である。
【0033】
また、本発明の他の実施形態においては、互いに隣接する単位パターンブロックの境界面には、基本パターン組立時に容易に結着組み立て可能にマグネティック部材や結着パターンを設けることができると同時に、
図7に示すように、寸法表示部230の引き出し引き込み動作後に、変更された寸法位置で当該ブロックを固定するために、寸法表示部230の固定部Hに結着して位置を固定する位置固定部材242をさらに含んで構成することができる。
【0034】
図8は、本発明で前述した単位パターンブロック間の寸法調節モジュールの配置例を示すもので、第1方向(X軸方向)の互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する第1のモジュール210と、第2方向(Y軸方向)の互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を表示する第2のモジュール220と、第1方向(X軸方向)又は第2の方向(Y軸方向)の互いに隣接する単位パターン間の曲率変化に伴う距離の変化を示す第3のモジュール250と、を配置する例を示したものである。この場合、第1のモジュール及び第2のモジュール、第3のモジュールは、少なくとも一つ以上を選択的に適用して配置することができる。
【0035】
以上の本発明によれば、衣料を設計しようとする服デザインの型紙の基礎をなす基本部位を部位別にモジュール化(かけらパターン)のパターンブロックを具現し、ユーザの特異体型の情報に合致するように単位パターンブロックの距離を調節して寸法を変更することにより、様々なサイズの衣服原型を容易に具現することができ、目視で変形寸法を確認しながら進められるところ、デザイン設計の難易度を容易にすることができるという利点が実現される。
【0036】
以下では、前述した本発明の服デザイン装置に連携して、コンピュータ上で連動するプログラムを通じて、前述したパターンブロックの動作と連動してオンライン上でリアルタイムで確認することができる他の実施形態を説明する。
【0037】
図9は、本発明の他の実施形態による寸法調節モジュールの構造を示したもので、本発明の他の実施形態では、寸法調節モジュールを単位パターンブロック間の隣接する側面部に配置されて対応する個体に連動する一対の距離感知センサモジュール310で具現することで形成することができる。
【0038】
前記距離感知センサモジュール310は、互いに隣接する単位パターンブロック間の距離の変化を、光センサ、超音波センサ、レーザセンサ等のセンサを設置し、感知される距離の変化をリアルタイムでセンシングして、これをモニタリングする端末装置や表示装置に伝送して寸法変化を確認し得るようにする。
【0039】
このために、本発明においては、単位パターンブロック間の隣接する側面部に配置されて対応する個体に連動する一対の距離感知センサモジュール310と、前記単位パターンブロックの個体を識別する識別コード情報を含む識別子320と、を備え、前記識別子に関する情報を、無線通信部330を介してデザインサーバー10に伝送し、前記デザインサーバー10から選ばれるデザインパターンブロックと連動するように具現することができる。
【0040】
すなわち、如何なる単位パターンブロックの距離が変動したかどうかを調べるためには、単位パターンブロックに識別チップで構成される識別子320を取り付け、該識別子に該当する単位パターンブロックが動いて距離が変動される場合の情報をデザインサーバー10に伝送することができるようにする。
【0041】
このように変動される情報は、設計サーバーに接続するユーザの端末装置を介してリアルタイムで確認できるようになり、このような連動のために、
図10に示すように、デザインサーバー10では、前述した単位パターンブロック間の距離情報の変化をセンシングして伝送する情報を処理するための構成を備えることができるようにする。
【0042】
一実施形態として、前記デザインサーバー10は、プロセッサ11と、該プロセッサ11に接続されたメモリとを備え、前記無線通信部330を介して提供する情報に基づいて単位パターンブロックと、前記単位パターンブロックの寸法変更情報が入力され、インタフェースを介して前記単位パターンブロックのステータスと連動させるプログラムを備える表示装置30と、を含んでなることができる。
【0043】
特に、この場合、前記表示装置30は、単位パターンブロックの識別子320を介して、パターンの種類を識別し、該当する単位パターンブロックの画像情報をローディングして表示するパターンブロック識別部410と、前記距離感知センサ群330で表示される単位パターンブロックの寸法変更情報が入力され、表示される単位パターンブロックの画像情報を連動して表示する選択パターンマッチング連動部420と、デザインプロセスの終了によって決定されたデザインパターンを格納して表示するデザイン情報処理部430と、前記デザイン情報処理部430から提供される決定デザインパターンを、グラフィック化モデルにシミュレーションして表示するシミュレーション部440と、シミュレーション部440で表示された情報から修正、寸法変更の入力情報を受けて、シミュレーションされた画面に連動させる変更情報処理部450と、を含んでなるようにする。
【0044】
なお、付加的に特異体型の着用者の寸法変更が必要な部位に対する情報が入力され、その後、寸法変更済みの「完成型デザインパターン」と比較して一致するか否かを確認するユーザ情報入力部460と、全体的な表示画面の情報を処理するためのディスプレイ部170と、をさらに含んで構成することができる。
【0045】
このような機能構成は、
図11に示したインタフェース画面を通じて表示装置に表示されることができ、ユーザは、これによってオフライン上のパターンブロックの動きと連動される仮想のパターンブロックの動きを確認してデザインに直接作用し得るようになる。
【0046】
以上の構成の動作の作動過程をみると、ユーザが表示装置によってデザインしようとする衣服のパターンブロックにおいて、目標の既製服のデザインが男性服の上衣である場合、男性上衣のパターンブロックの項目を選択すると(S520)、オフライン上で設けられるパターンブロックと同一の形状が表示部に表示される。その後、設計連動(S540)をクリックすると、制御部によって、オフライン上のパターンブロックと表示装置のプロセッサとが連動するようになり、パターンブロックが組み立てられる基本パターン構造が初期画面に設定されることになる。
【0047】
その後、
図11に示すように、それぞれの単位パターンブロックの寸法が変更される場合、距離感知センサではこれを感知し、どの単位パターンブロック間の距離が変化したかを識別子によって識別し、無線通信部を介してプロセッサに伝送するようになる。
【0048】
リアルタイムで連動される情報を通じて単位パターンブロック間の寸法変更が終了すると、これを格納して完成型デザインパターンを決定し、その後、「型紙形成」の機能をクリックすると、当該完成型デザインパターンに対する型紙が自動でイメージ化されて導出されるようにする。
【0049】
その以降、「シミュレーション」機能をクリックすると、完成型デザインパターンに対する型紙をグラフィック化されたモデルにシミュレーションして表示する。以上の過程を通じて、特異体型を有するグラフィック人体モデルに適しているかどうかをシミュレーションし、これに対する寸法補正が必要な場合は、再び変更情報を入力すれば、これに対するシミュレーション部440で表示された情報から修正、寸法変更の入力情報を受けて、シミュレーションされた画面に連動し得るようになる。
【0050】
完成した型紙を通じて服デザインのパターンを選択するパターン選択部550と、カラー選択部560等の機能を通じて、より容易に完成服デザインの細部形態を完成し得るようになる。
【0051】
このように自動化された本発明によるデザインプログラムの結果物は、衣類製作プログラムと連動して、設計された製品のサンプルを直ちに作製可能にする自動化されたシステムに関連して適用することができる。
【0052】
さらに、本発明による自動化された本発明による設計プログラムは、デザイン教育を履修する学生向けの教育プログラムとして使用して、複雑なデザインの過程を容易に応用しかつ熟知できるようにし、卓越した教育効果を具現できるように適用することもできる。
【0053】
以上のように、本発明の技術的思想は、好ましい実施形態で具体的に説明したが、前記した好ましい実施形態は、その説明のためのものであり、その制限のためのものではない。このように、当該技術分野における通常の専門家であれば本発明の技術思想の範囲内で本発明の実施形態の組み合わせによって様々な実施形態が可能であることを理解することができろう。
【国際調査報告】