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特表2024-530263鋳片のエッジを切削加工する装置および方法
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  • 特表-鋳片のエッジを切削加工する装置および方法 図1
  • 特表-鋳片のエッジを切削加工する装置および方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】鋳片のエッジを切削加工する装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B22D 11/126 20060101AFI20240808BHJP
   B21B 15/00 20060101ALN20240808BHJP
【FI】
B22D11/126 K
B21B15/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510483
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2022075838
(87)【国際公開番号】W WO2023041740
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】102021210344.8
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フローリアン ラインフェルト
(72)【発明者】
【氏名】ディアク テフィセン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ライステン
(57)【要約】
本発明は、鋳片のエッジを切削加工する装置であって、鋳片の長手方向エッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具と、この切削加工用の工具を長手方向エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイドとを備える、装置に関する。鋳片の長手方向エッジと切削加工用の工具との間の相対速度を変化させるために、切削加工用の工具を長手方向エッジに対して平行に運動させる手段が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳片(2)のエッジを切削加工する装置(1)であって、
前記鋳片(2)の長手方向エッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具(3)と、
前記切削加工用の工具(3)を前記長手方向エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイド(4)と、を備える、装置(1)において、
前記鋳片(2)の前記長手方向エッジと前記切削加工用の工具(3)との間の相対速度を変化させるために、前記切削加工用の工具(3)を前記長手方向エッジに対して平行に運動させる手段(5)が設けられていることを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
前記鋳片(2)はスラブまたは板状片、特に連続鋳造された鋳片であることを特徴とする、請求項1記載の装置(1)。
【請求項3】
前記工具(3)はバイト、好ましくはエッジプレーナであることを特徴とする、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項4】
垂直な前記ガイド(4)は、好ましくは前記切削加工用の工具(3)に空気圧式または流体静力学式に力を加えるための手段を備えたキャリッジであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項5】
前記装置(1)の内部での前記鋳片(2)の位置の変化に対して前記キャリッジを側方で追従させることを可能にするために、該キャリッジは、前記鋳片(2)の少なくとも1つの表面、好ましくは互いに反対側の2つの表面に接触させることができるロールに結合されていることを特徴とする、請求項4記載の装置(1)。
【請求項6】
前記キャリッジは、滑動するように、鉛直に配置された少なくとも1つの支柱(6)、好ましくは鉛直に配置された2つの支柱(6)に支持されていることを特徴とする、請求項4または5記載の装置(1)。
【請求項7】
前記平行に運動させる手段(5)によって、前記工具(3)を前記長手方向エッジに対して相対的に往復運動させることができることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項8】
前記平行に運動させる手段(5)は、前記切削加工用の工具(3)、好ましくは各々の切削加工用の工具(3)を往復運動させることができる偏心駆動装置(7)、好ましくは偏心モータを備えることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項9】
前記偏心駆動装置(7)の回転数および/または偏心率が可変に調整可能であることを特徴とする、請求項8記載の装置(1)。
【請求項10】
前記平行に運動させる手段(5)は、駆動装置と工具との間に設けられたばね(5)、好適には板ばね、特に好適には板ばねガイドされたキャリッジ(8)を備えることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項11】
請求項1から10までに記載の装置(1)と、長手方向エッジを有する鋳片(2)、特に一定の鋳造速度で連続鋳造された鋳片(2)とから成るシステム。
【請求項12】
好ましくは、鋳片(2)のエッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具(3)と、該切削加工用の工具(3)を前記エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイド(4)とを備える、請求項1から10までに記載の装置(1)または請求項11記載のシステムによって、前記鋳片(2)の前記エッジを切削加工するための方法において、
前記鋳片(2)の長手方向エッジと前記切削加工用の工具(3)との間の相対速度を変化させるために、前記切削加工用の工具(3)を前記長手方向エッジに対して平行に運動させることを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記切削加工用の工具(3)を前記鋳片(2)の前記長手方向エッジに対して平行に、好ましくは偏心駆動装置によって往復運動させることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.発明の分野
本発明は、鋳片のエッジを切削加工する装置であって、鋳片の長手方向エッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具と、この切削加工用の工具を長手方向エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイドとを備える、装置に関する。本発明は、さらに、このような装置と、鋳片、好ましくは連続鋳造された鋳片とから成るシステムに関する。最後に、本発明は、鋳片のエッジを切削加工するために設けられた装置によって、鋳片のエッジを切削加工するための方法にも関する。
【0002】
2.背景技術
鋳造された高温インゴットの長手方向エッジを加工するための従来のエッジプレーナは、面取りのために、影響を与えることができる切削速度ではなく、鋳片の鋳造速度に応じた切削速度で鋳片の長手方向エッジを加工する。この場合、長手方向エッジに対するバイトの調整は、通常、空気圧式に予荷重が加えられた線形にガイドされる2つのキャリッジを介して行われる。先行技術によるこのような装置が、以下で図1に示してある。
【0003】
先行技術によるこういった装置には、バイトの切削速度が鋳片の鋳造速度によって制限されていて、予め設定されているという欠点がある。この場合、品質問題に繋がる連続切りくずが生じる。この連続切りくずは、場合により下流側の圧延機構内に達し、完成品における品質問題に繋がる。さらに、線形かつ空気圧式に予荷重が加えられているガイドの場合には、以下のような問題が頻繁に生じる。ガイドは、インゴットの横方向運動を補償し、ひいては、切削深さを一定に保つという役割を有している。先行技術による解決手段は、汚染と、いわゆるスティックスリップ現象とによって、欠陥を伴っている。
【0004】
従来のエッジプレーナは、連続鋳造された鋳片に対する切削速度に影響を与えるための可能性を有しておらず、したがって、鋳片の鋳造速度に左右されてしまう。しかしながら、この鋳造速度は、切りくずに対してかなり必要となる要求された切削速度を達成するために十分ではない。これによって、下流側での圧延プロセスにおいて品質問題に繋がると共に最終製品の不十分な品質を招く連続切りくずが生じてしまう。生じた連続切りくずは、捕集容器内に問題なく導出することができず、支障のない運転を阻止してしまう。連続切りくずによって、一時的に手動でプロセスに介入する必要性が生じてしまう。切削加工用の工具、好ましくは4つのバイトの調整は、空気圧式に予荷重が加えられた線形にガイドされる2つのキャリッジを介して行われる。好ましくは、4つ全てのエッジを面取りするために、それぞれ2つのバイトを備えた、駆動装置側に配置された1つのキャリッジと、鋳片のオペレータ側に配置された1つのキャリッジとが存在している。鋳片は、プロセスに起因して側方への変位を伴うことがある。この変位は、線形にガイドされる調整要素によって補償されることが望ましい。しかしながら、鋳造環境(例えば熱、汚物および水)によって、ガイドの支障のない機能がもはや最短の時間で提供されなくなってしまう。したがって、側方への鋳片運動をもはや十分に補償することができず、それぞれ異なる切削深さが生じ、この切削深さが最終製品に反映されてしまう。
【0005】
3.発明の課題
したがって、本発明の課題は、連続鋳造された鋳片の4つの長手方向エッジにおける切削除去を改善することができる装置および方法を提供することにある。この課題は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する装置、請求項11の特徴を有するシステムならびに請求項12の特徴を有する方法によって解決される。本発明の有利な構成は、従属請求項ならびに以下の本発明の詳細な説明に記載してある。
【0006】
4.発明の詳細な説明
本発明によれば、鋳片のエッジを切削加工する装置は、鋳片の長手方向エッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具と、この切削加工用の工具を鋳片の長手方向エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイドとを有している。本発明は、鋳片の長手方向エッジと切削加工用の工具との間の相対速度を変化させるために、切削加工用の工具を長手方向エッジに対して平行に運動させる手段が設けられていることを特徴としている。これによって、切削加工用の工具が鋳片速度に対して相対的に運動させられ、したがって、鋳片の長手方向エッジの加工が、専ら鋳片の鋳造速度に左右されないことが確保される。これによって、連続切りくずを確実に回避することができ、加工プロセスを支障なく、特に、完成品に有害な影響を与えることなしに実施することができることを確保することができる。
【0007】
好ましくは、鋳片はスラブまたは板状片、特に連続鋳造された鋳片である。
【0008】
本発明の更なる好適な実施形態では、切削加工用の工具がバイト、好ましくはエッジプレーナである。
【0009】
鋳片の長手方向エッジに対する切削加工用の工具の垂直なガイドが、好ましくは切削加工用の工具に力を空気圧式または流体静力学式に加えるための手段を備えたキャリッジを備えていると好適となる。
【0010】
さらに、装置の内部での鋳片の位置の変化に対してキャリッジを側方で追従させることを可能にするために、このキャリッジが、鋳片の少なくとも1つの表面、好ましくは互いに反対側の2つの表面に接触させることができるロールに結合されていると好適となる。さらに、キャリッジが、水平に滑動するように、鉛直に配置された少なくとも1つの支柱、好ましくは鉛直に配置された2つの支柱に支持されていると特に好適となる。装置の内部でのキャリッジのこの配置形態によって、側方への鋳片の変位が確実に補償される。調整は、好ましくは、パラメータが相応に調整される空気圧シリンダを介して行われる。切削深さの調整は、好ましくは、キャリッジに対して相対的に行われてもよい。一定の切削深さの維持はロールガイドを介して確保される。
【0011】
本発明の特に好適な実施形態では、平行に運動させる手段によって、工具を長手方向エッジに対して相対的に往復運動させることができる。さらに、平行に運動させる手段が、切削加工用の工具、好ましくは各々の切削加工用の工具を鋳片の長手方向エッジに対して相対的に往復運動させることができる偏心駆動装置、好ましくは偏心モータを備えていると好適となる。モータ式のこの偏心駆動装置によって、偏心体の回転運動が、鋳片の長手方向エッジに対する切削加工用の工具の並進運動に変換される。これによって、特に簡単なかつ容易に制御可能な手段により、各々の工具が鋳片の長手方向エッジに対して周期的に相対運動させられる。この場合、本発明の特に好適な構成形態では、偏心駆動装置の回転数および/または偏心率が可変に調整可能である。このような偏心駆動装置によって、鋳片の加工すべき長手方向エッジに対する切削加工用の工具の相対速度が規則的かつ周期的に変化させられる。これによって、確実な切りくず細断が保証されている。
【0012】
切削加工用の工具の揺動と、これに伴う方向変化とによって、的確な切りくず細断ひいては規定された切削パラメータが得られる。これによって、切りくずを支障なく切りくず捕集槽内に導出することができ、これによって、切りくずが後続の圧延機構に巻き込まれてしまうリスクが最小限に抑えられる。切削深さは、好ましくは、適合させられたガイドによって最適化される。これによって、より高い鋳片品質と、最終的には、最終的に製造すべき製品のより高い品質とが得られる。オペレータによる手動での付加的な介入は回避される。
【0013】
本発明の更なる好適な実施形態では、切削速度が、閉ループ制御モジュールへの鋳造速度のフィードバックを介して追従制御される。これによって、あらゆる時点で最適な切削条件を確保することができる。
【0014】
本発明の更なる特に好適な実施形態では、工具、特にバイトの摩耗が、モータ式の駆動装置、好ましくは偏心駆動装置のパラメータを介して評価されてもよい。さらに、パラメータ限界値の超過が、評価用に設けられたソフトウェアによって評価されると好適となる。好ましくは、このソフトウェアは、評価後に限界値の超過を信号により報知し、ひいては、機械の予定外の停止を全体的に回避させることができる。このように行われた状態監視によって、本発明に係る装置のより高い可用性が保証される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】連続鋳造された鋳片用の先行技術によるエッジプレーナの断面側面図である。
図2】本発明に係る装置の断面平面図である。
図3】本発明に係る装置の側面図である。
【0016】
5.図面の詳細な説明
図1には、鋳片2のエッジを切削加工するための先行技術による装置1の断面側面図が示してある。鋳片2は、鋳造速度で左側から右側に向かって装置1を通してガイドされ、その際に4つのエッジプレーナ(図示せず)を通過する。これら4つのエッジプレーナは、線形の調整要素4によって鋳片2の長手方向エッジに向かって送られる。エッジプレーナ(図示せず)と鋳片2の長手方向エッジとの間の相対速度を変化させるための手段は設けられておらず、エッジ加工の速度は、装置1を通る鋳片2の速度によって予め設定されているにすぎない。
【0017】
図2には、一実施形態における本発明に係る装置1を上方から見た図が示してある。鋳片(図示せず)は、図中で左下から右上に向かって装置1を通して延在していて、その際に4つのバイト3を通過する。これら4つのバイト3は、1つには、空気圧式の調整要素によって鋳片(図示せず)に向かって垂直に送られ、もう1つには、図示の運動矢印11の向きおよび振幅での往復運動を実施する。これによって、バイト3と鋳片(図示せず)の長手方向エッジとの間の相対速度の規則的な変化が達成される。鋳片(図示せず)は、装置1内への進入時に複数のロール10を通過する。これらのロール10は鋳片(図示せず)に接触し、ひいては、鋳片(図示せず)の側方運動に追従することができる。なお、ロール10はキャリッジ8に結合されていて、鋳片(図示せず)に向かう方向または鋳片(図示せず)から離れる方向への各々のロール10の運動がキャリッジ8に直接伝達されるようになっている。また、このキャリッジ8はその鋳片出口側に固定点を中心として旋回可能に支持されている。これによって、キャリッジ8と、このキャリッジ8内でガイドされるバイト3とが永続的かつ均一に鋳片(図示せず)に対して調整されていることが確保される。最後に、鉛直な支柱ガイド6によって、キャリッジ8を、鋳片(図示せず)が装置1を通過する平面内で水平に滑動させることが可能となる。
【0018】
図3には、本発明に係る装置1の好適な実施形態の側面図が示してある。この側面図には、キャリッジ8を、装置1を通る鋳片(図示せず)の運動方向に対して相対的に周期的に作用するように変位させる偏心駆動装置7が示してある。この偏心駆動装置7は、その回転数に応じた振動と、その偏心率に応じた振動振幅とを、図中で左右への振動運動を実施するキャリッジ8に提供する。そして、このキャリッジ8は2つの板ばね9の間に支持されている。これら2つの板ばね9によって、偏心駆動装置7からキャリッジ8に提供された振動運動が、所望の形で減衰されると共にばね弾性的に支持されて経過する。
【符号の説明】
【0019】
1 装置
2 鋳片
3 工具
4 垂直なガイド
5 平行に運動させる手段
6 鉛直な支柱
7 偏心駆動装置
8 板ばねガイドされたキャリッジ
9 ばね/板ばね
10 ロールガイド
11 運動矢印
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳片(2)のエッジを切削加工する装置(1)であって、
前記鋳片(2)の長手方向エッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具(3)と、
前記切削加工用の工具(3)を前記長手方向エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイド(4)と、を備える、装置(1)において、
前記鋳片(2)の前記長手方向エッジと前記切削加工用の工具(3)との間の相対速度を変化させるために、前記切削加工用の工具(3)を前記長手方向エッジに対して平行に運動させる手段(5)が設けられていることを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
前記鋳片(2)はスラブまたは板状片、特に連続鋳造された鋳片であることを特徴とする、請求項1記載の装置(1)。
【請求項3】
前記工具(3)はバイト、好ましくはエッジプレーナであることを特徴とする、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項4】
垂直な前記ガイド(4)は、好ましくは前記切削加工用の工具(3)に空気圧式または流体静力学式に力を加えるための手段を備えたキャリッジであることを特徴とする、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項5】
前記装置(1)の内部での前記鋳片(2)の位置の変化に対して前記キャリッジを側方で追従させることを可能にするために、該キャリッジは、前記鋳片(2)の少なくとも1つの表面、好ましくは互いに反対側の2つの表面に接触させることができるロールに結合されていることを特徴とする、請求項4記載の装置(1)。
【請求項6】
前記キャリッジは、滑動するように、鉛直に配置された少なくとも1つの支柱(6)、好ましくは鉛直に配置された2つの支柱(6)に支持されていることを特徴とする、請求項記載の装置(1)。
【請求項7】
前記平行に運動させる手段(5)によって、前記工具(3)を前記長手方向エッジに対して相対的に往復運動させることができることを特徴とする、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項8】
前記平行に運動させる手段(5)は、前記切削加工用の工具(3)、好ましくは各々の切削加工用の工具(3)を往復運動させることができる偏心駆動装置(7)、好ましくは偏心モータを備えることを特徴とする、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項9】
前記偏心駆動装置(7)の回転数および/または偏心率が可変に調整可能であることを特徴とする、請求項8記載の装置(1)。
【請求項10】
前記平行に運動させる手段(5)は、駆動装置と工具との間に設けられたばね()、好適には板ばね、特に好適には板ばねガイドされたキャリッジ(8)を備えることを特徴とする、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項11】
請求項記載の装置(1)と、長手方向エッジを有する鋳片(2)、特に一定の鋳造速度で連続鋳造された鋳片(2)とから成るシステム。
【請求項12】
好ましくは、鋳片(2)のエッジに接触させることができるそれぞれ1つの切削加工用の工具(3)と、該切削加工用の工具(3)を前記エッジに対して垂直に調整するための少なくとも1つのガイド(4)とを備える、請求項記載の装置(1)または請求項11記載のシステムによって、前記鋳片(2)の前記エッジを切削加工するための方法において、
前記鋳片(2)の長手方向エッジと前記切削加工用の工具(3)との間の相対速度を変化させるために、前記切削加工用の工具(3)を前記長手方向エッジに対して平行に運動させることを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記切削加工用の工具(3)を前記鋳片(2)の前記長手方向エッジに対して平行に、好ましくは偏心駆動装置によって往復運動させることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【国際調査報告】