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特表2024-530269セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体
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  • 特表-セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体
(51)【国際特許分類】
   C04B 38/00 20060101AFI20240808BHJP
   C04B 35/80 20060101ALI20240808BHJP
   B28B 1/32 20060101ALI20240808BHJP
   C04B 28/00 20060101ALI20240808BHJP
   C04B 14/38 20060101ALI20240808BHJP
   C04B 16/02 20060101ALI20240808BHJP
   C04B 14/04 20060101ALI20240808BHJP
   C04B 14/30 20060101ALI20240808BHJP
   B28C 5/14 20060101ALI20240808BHJP
   B28C 5/16 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
C04B38/00 303A
C04B35/80 300
B28B1/32 E
C04B28/00
C04B14/38 Z
C04B16/02 A
C04B14/04 Z
C04B14/30
B28C5/14
B28C5/16
B28B1/32 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024511960
(86)(22)【出願日】2022-08-24
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 US2022075386
(87)【国際公開番号】W WO2023028515
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/236,392
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/364,773
(32)【優先日】2022-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520085268
【氏名又は名称】ユニフラックス アイ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】デッカー、イェンス
【テーマコード(参考)】
4G019
4G056
4G112
【Fターム(参考)】
4G019EA03
4G019EA04
4G019EA07
4G056AA13
4G056CC05
4G056CC12
4G112PA03
4G112PA11
4G112PA15
4G112PA22
(57)【要約】
【要約】
【解決手段】 バルクセラミックファイバーを凝集させる方法は、バルクセラミックファイバーを水と混合して湿潤ファイバーを形成する工程と、湿潤ファイバーを有機結合剤および/または無機結合剤を含む結合剤と混合して凝集体を形成する工程と、および凝集体を乾燥する工程と、を含む。凝集体は、追加の結合剤および充填剤と混合して、炉または他の熱源を断熱するために使用され得る断熱混合物を形成することができる。発泡ノズルは、凝集体の塗布に使用することができる。発泡剤と水が発泡ノズル内で空気噴霧され、得られた発泡体が空気輸送される凝集体に混合され、その結果、標的基材上に軽量耐火物層が形成される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
バルクセラミックファイバーを水と混合し、湿潤ファイバーを形成する工程と、
前記湿潤ファイバーを有機結合剤および/または無機結合剤を有する結合剤と混合して凝集体を形成する工程と、および
前記凝集体を乾燥させる工程と、を有する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
水を加えて前記凝集体を混合し、前記凝集体の平均粒径を増大させる工程と、および/または
前記凝集体をディスクペレタイザーに移し、球形の顆粒を作成する工程と、によって、前記凝集体をサイズ分けする工程をさらに有する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記バルクセラミックファイバーが、耐火性セラミックファイバー、低生体透過性ファイバー、多結晶セラミックファイバー、および/またはガラスファイバーを有し、
前記凝集体が、前記凝集体の総重量に基づいて、0.5~3wt%のセルロースファイバーを有する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記結合剤が、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、植物由来のデンプン、界面活性剤、無機結合剤、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、またはそれらの組み合わせを有する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、前記バルクセラミックファイバーの混合および/または湿潤ファイバーの混合が、水平シャフトミキサーまたは垂直シャフトミキサーを利用する、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、前記凝集体が、15mm未満または6mm未満の粒径を有し、
前記凝集体が、1~5mm、2~4mm、または約3mmの中央粒径を有し、および
前記凝集体が、0.1mm未満のサイズを有する粒子を含まない、方法。
【請求項7】
請求項1の方法で製造される凝集体。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、キャスティング、ラミング、ハンドパッキング、ポンピング、および/または空気圧ガンニングにより、前記凝集体を対象物に適用する工程をさらに有する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、前記凝集体の軸方向プレス、静水圧プレス、半静水圧プレス、および/または押出成形によりプレス形状を形成する工程をさらに有する、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
発泡剤と水を混合して発泡混合物を形成する工程と、
前記発泡混合物を発泡ノズルで発泡させて泡を形成する工程と、
スプレーノズル内で泡と前記凝集体を混合させる工程と、および
前記スプレーノズルを使って、前記泡と前記凝集体混合物を対象物に吹き付ける工程と、によって前記凝集体を前記対象物に塗布する工程をさらに有する、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記発泡ノズルが、前記発泡混合物の発泡を促進する発泡管を有する、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記発泡管が、金属ウールを含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、前記発泡剤が、ポリビニルアルコール、ラウリル硫酸アンモニウム、またはタンパク質ベースの発泡添加剤を有する、方法。
【請求項14】
請求項10に記載の方法において、前記骨材が、パーライト、バーミキュライト、セラミックファイバー、膨張粘土、珪藻土、またはそれらの組み合わせを有する、方法。
【請求項15】
耐火性軽量コンクリートまたは耐火性コンクリート用材料であって、
バルクセラミックファイバーを水と混合して湿潤ファイバーを形成することと、
前記湿潤ファイバーを有機結合剤および/または無機結合剤を有する結合剤と混合して凝集体を形成することと、および
前記凝集体を乾燥すること、によって製造された凝集体と、および
アルミン酸カルシウムセメント、ポルトランドセメント、リン酸塩、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、液体リン酸アルミニウム、リン酸、またはそれらの組み合わせを有する追加の結合剤と、
を有する、材料。
【請求項16】
請求項15に記載の材料であって、
アンダルサイト、ムライト、アルミナケイ酸塩、マイクロシリカ、焼成アルミナ、反応性アルミナ、タブラアルミナ、またはそれらの組み合わせを有する鉱物ベースの充填剤、および/または
材料の総重量に基づいて、0.5~3wt%のセルロースファイバー、をさらに有する、材料。
【請求項17】
軽量耐火物を施工するための発泡ノズルであって、前記発泡ノズルが、
注入口であって、前記注入口が、発泡剤および水混和物を受け入れるように構成される、前記注入口と、
空気弁であって、前記空気弁が、前記発泡ノズルに霧化空気を供給するように構成される、前記空気弁と、
発泡管であって、前記発泡管が金属ウールを含む、前記発泡管と、および
水分配体であって、前記水分配体が、ガンニングマシンのスプレーノズルと流体連通するように構成される、前記水分配体と、を有する発泡ノズル。
【請求項18】
請求項17に記載の発泡ノズルであって、前記発泡管を前記ノズル本体に流体的に結合する発泡管出口ホースをさらに有する、発泡ノズル。
【請求項19】
請求項18に記載の発泡ノズルにおいて、前記発泡管出口ホースが第1の発泡ホースと第2の発泡ホースとに分岐し、第1の発泡ホースと第2の発泡ホースがそれぞれ水分配体に流体連通している、発泡ノズル。
【請求項20】
請求項17に記載の発泡ノズルであって、前記入口と前記空気弁との間に配置される止水弁をさらに備える、発泡ノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年8月24日出願の米国仮特許出願第63/236,392号、名称「セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体」、および2022年5月16日出願の米国仮特許出願第63/364,773号、名称「セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体」の優先権を主張するものであり、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本開示は、セラミックファイバーを凝集させて製造した軽量セラミック骨材、空気圧ガンニングによる軽量耐火コンクリート塗布用の発泡ノズル、およびその使用方法に関する。
【0003】
軽量(LW)耐火コンクリートミックスは、金属生産、炭化水素処理、セメント、電力、バイオマス焼却などの産業において、炉のホットフェイスおよびバックアップライニング用の断熱ライニングとして使用される。高密度の耐火性炉内ライニングは、溶融金属、侵食性の低融点スラグ、ガス状化合物の存在下で、高温での機械的摩耗や化学的攻撃から炉殻を保護する。耐火性ホットフェイスライニングの密度が高いため、ほとんどの場合、炉シェルと炉構造を過熱から保護するために第2断熱層が必要となる。
【0004】
断熱バックアップ層は通常、セラミックファイバー板、毛布、フェルトである。断熱耐火レンガ(IFB)や、低温用には多孔質のケイ酸カルシウムや珪藻土ベースのレンガやボードも使用される。これらの乾燥材料の欠点は、機械的強度が低いことと、後で塗布する緻密なホットフェースを固定するために必要なアンカーの周囲にこれらの材料を設置する必要があることである。アンカー周辺の空洞はホットスポットにつながりやすく、アンカー溶接部やライニングシステム全体の完全性を損なう。その結果、設置には非常に時間がかかり、炉の屋根のような頭上の用途ではほとんど不可能である。
【0005】
より経済的な施工を可能にするために、断熱コンクリートを使用することができる。断熱性は高気孔率ファイバー質材料には劣るが、従来のコンクリート打設機で打設や吹付けが可能で、頭上でも施工でき、施工時間も大幅に短縮できる。断熱コンクリートは、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、膨張粘土などの軽量骨材と、ポルトランドセメントやカルシウムアルミネートセメント(「CAC」)などの結合材成分を利用する。事前に混合された乾燥成分は、グナイトマシンのボウルに導入され、スプレーノズルが取り付けられたホースを通して空気輸送される。スプレーノズルで水が加えられ、穴のあいたウォーターリングを通ってドライミックスに分配される。材料気流の運動エネルギーの結果、得られたウェットミックスはターゲット基板上に搬送される。基材に衝突した際の材料の緻密化レベルは、材料と空気流量によって異なる。
【0006】
耐火コンクリートを調製し塗布するこの従来の方法の欠点は、スプレーノズルで多量の粉塵が発生することである。高レベルの粉塵の発生を克服するために、このプロセスでは、材料を機械のフィードボウルに入れる前に、しばしばプリウェット工程を必要とする。スプレーノズルでの水と乾燥材料の不適切な混合と組み合わされた高い材料エアフローは、しばしば高いリバウンド率と、ターゲット基板への衝突時に変動する密度を生じさせる。スランプとリバウンドを回避するために、材料エアフローはしばしば増加され、その結果、材料基材層はより高密度化される。そのため、ファイバー質の製品に比べライニングの厚みが大きくなり、緻密な耐火物ライニングの背後には比較的高い液体含量が捕捉されるため、ドライアウト時間が長くなるという欠点もある。
【0007】
LW耐火コンクリートは、膨張粘土、焼成済み多孔質頁岩、スレート、パーライト、バーミキュライト、珪藻土骨材などの原料を使用する。これらの骨材はいずれも天然由来の原料であり、アルカリとシリカを多量に含むという欠点があるため、最高使用温度が1100℃未満に制限される。また、最初の設置時やその後の炉のライニング交換時に人体への暴露が懸念されるため、吸入性の結晶シリカ成分も懸念される。
【0008】
これらの問題を克服するために、より明確な合成耐火性LW材料が数多く開発されてきた。これには、ヘキサアルミン酸カルシウム骨材、添加剤入りのIFBを粉砕してサイズ調整したもの、ムライトベースの高焼成多孔質骨材などがある。しかし、これらの骨材は通常、351b/ft(登録商標)(561kg/m)を超える嵩比重を有し、嵩比重が251b/ft(400kg/m')未満の軽量パーライトまたはバーミキュライト骨材よりもはるかに高価である。そのため、これらの高密度骨材は一般的に、低い機械的強度と耐薬品性が許容される炉の1100℃を超える温度で運転される断熱ホットフェースライニングに使用される。
【0009】
断熱ライニングの温度安定性を向上させ、セラミックファイバー製品の取り付けを容易にするため、Unifrax I LLCは、FOAMFRAX(登録商標)の商標名で知られる特殊なスプレー装置を使用したファイバースプレープロセスを開発した。このプロセスでは、液体および固体の結合剤、発泡コンパウンドなどの成分が混合ノズルでバルクファイバーと混合され、バックアップ、ホットフェイスベニア、または全厚ホットフェイスライニングとして炉壁にスプレーされる。通常、ミキシングノズルは、ミキシングチャンバーとスプレーノズルの間で製品が適切に混合されるように、スプレーノズルの先端から数メートル手前に配置される。結合剤と発泡体の組み合わせにより、スプレーノズルで空気中のファイバーを発生させることなく、非常に軽いファイバーライニング(かさ密度25lb/ft(400kg/m)未満)を作ることが可能となった。
【0010】
この施工法の欠点は、スプレー装置の複雑さと、施工現場での多成分結合剤システムの取り扱いに関連している。FOAMFRAX(登録商標)プロセスは、約0.4barの低風量と低い材料処理能力を持つ特殊な送風装置を使用する。FOAMFRAX(登録商標)プロセスに使用されるミキシングノズルは、そのサイズ、重量、設置場所の問題から、従来のコンクリート打設機では使用できない。したがって、FOAMFRAX(登録商標)プロセスはセラミックファイバーにのみ対応し、かさ比重の高い材料(0.25g/cm'以上)には対応できない。また、十分な訓練を受けた作業員が必要であり、電源や機器のメンテナンス能力に関する特殊な現場条件も、市場に広く受け入れられるための制約となっている。そのため、取り付けが簡単で軽量な断熱ライニング、およびその取り付け方法とシステムに対するニーズが残っている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の様々な実施形態は、以下に示す詳細な説明および本開示の様々な実施形態の添付図面からより完全に理解されるであろう。図面において、同様の参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示す場合がある。以下、添付の図を参照して、実施形態を詳細に説明するが、この図において、実施形態は以下の通りである:
【0012】
図1図1は、本開示の1つ以上の実施形態による、凝集ファイバーおよび発泡ノズルを含む空気圧ガンニングシステムの図である;
図2図2は、非凝集バルクファイバーと比較した、本開示の実施形態による凝集ファイバーの写真である。
図3図3は、本開示の一実施形態による発泡ノズルの透視図である。
図4図4は、本開示の一実施形態による発泡ノズルの概略側面図である。
図5図5は、本開示の一実施形態によるコンクリート打設システムの発泡ノズルおよび部分の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の開示は、多くの異なる実施形態または例を提供する。本開示を簡略化するために、構成要素および配置の具体例を以下に説明する。もちろん、これらは単なる例示であり、限定を意図するものではない。さらに、本開示は、様々な例において参照数字および/または文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、単純化および明瞭化のためであり、それ自体、議論される様々な実施形態および/または構成間の関係を指示するものではない。
【0014】
本開示は、バルクセラミックファイバーをより扱いやすい顆粒に凝集させて、輸送、取り扱い、および性能のための粒子特性を制御するプロセスに関する。得られた顆粒は、特に、追加の結合剤、性能添加剤および微粒子とブレンドされる断熱軽量骨材として使用され、従来のコンクリート打設機による空気圧搬送および空気圧打設による設置、断熱用軽量コンクリート湿式混合物の打設および圧送、軽量レンガおよび形材の乾式または半乾式プレス、および/または乾式バルク断熱混合物を可能にする。前述のすべての用途において、機械的混合、配合、輸送および湿気にさらされても崩壊しない、粉塵のない流動性のある製品が必要とされる。すなわち、乾式ガンニングマシン、プレスツール、および建物の壁の空洞に容易に流れ込むバルク製品が必要である。
【0015】
本開示はまた、従来の空気圧乾式ガンニングシステムで使用することができ、様々な軽量耐火コンクリート材料、例えば、凝集バルクセラミックファイバー(「凝集ファイバー」)および/または0.25g/cmを超える嵩密度を有する材料の吹付けを可能にする発泡ノズルに関する。発泡ノズルはまた、従来の耐火性軽量コンクリートと比較して、より低い密度(すなわち、0.8g/cm未満)の軽量耐火性ライニングの施工と、それに伴うより高い断熱値を可能にすることができる。さらに、発泡ノズルは、低反発率と低発塵を促進し、とりわけ狭い空間でのコンクリート吹き付けを改善する利点がある。
【0016】
図1は、コンクリート打設システム2の一実施形態を示している。コンクリート打設システム2は、乾燥骨材容器4、コンクリートガン10、空気圧縮機14、水供給部20、発泡剤供給部24、スプレーノズル28、および発泡ノズル32を含む。骨材容器4は、凝集ファイバー8(図2に示す)および/または他の骨材を収容し、コンクリートガン10に作動可能に連結されるか、またはコンクリートガン10と連通する。骨材容器4は、凝集ファイバー8および/または他の骨材をコンクリートガン10に供給する。
【0017】
以下、様々な側面をより完全に説明する。しかしながら、そのような側面は、多くの異なる形態で具体化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、当業者にその範囲を十分に伝えるように提供される。
【0018】
いくつかの実施形態では、発泡溶液と水混和物は、大型容器内であらかじめブレンドされている。予めブレンドされた発泡溶液と水混和物は、ポンプ22によって、発泡剤および水ホース26を介して発泡ノズル32に圧送される。いくつかの実施形態では、ポンプ22は、ダイヤフラム/膜ポンプまたは遠心/インペラポンプであってもよい。空気圧縮機(例えば、空気圧縮機14)は、第2の空気ライン18によって発泡ノズル32に流体的に結合される。
【0019】
幾つかの実施形態では、発泡ノズル32は、発泡管出口ホース52を介して水分配体62を介してスプレーノズル28に動作可能に且つ流体的に結合されている。発泡ノズル32は、発泡剤と水の混和物を微細なセル状の泡にし、その泡を水分配体62を介してスプレーノズル28に供給する。泡は、スプレーノズル28の出口29から標的基材30上に噴霧される前に、水分配体62内で凝集ファイバー8および/またはスプレーノズル28内の他の凝集物と混合される。いくつかの実施形態では、水分配体62は、スプレーノズル28の出口29から出る前に泡、凝集ファイバー8、および他の骨材が混合することができるより大きな距離を可能にするために、骨材供給ホース12に沿ってより上流に(すなわち、スプレーノズル28からより遠くに)配置されてもよい。
【0020】
図2は、凝集させる前のバルクセラミックファイバー6と、凝集させた後の凝集ファイバー8を示している。セラミックファイバーウール(本明細書では「セラミックファイバー」または「セラミックウール」とも呼ぶ)を顆粒に変換するために、以下のプロセスが開発された。本方法に使用できるセラミックファイバーとしては、耐火性セラミック(RCF)ファイバー、低生体残留性(LBP)ファイバー、ポリ結晶性ウール(PCW)ファイバー、ガラスファイバー、アルミノジルコニアシリケート(AZS)ファイバー、およびアルカリ土類シリケート(AES)ファイバーが挙げられるが、これらに限定されない。セラミックファイバーの例としては、Unifrax I LLC社からInsulfrax(登録商標)3010、ISOFRAX(登録商標)、FIBERMAX(登録商標)の商標で市販されているものがある。INSULFRAX(登録商標)3010の商標で販売されている製品は、カルシウム、マグネシウム、ケイ酸塩の組成に基づくガラスファイバーである。
【0021】
湿潤工程では、セラミックウールを水と混合して湿潤ファイバーを形成する。ウールと水の重量比は、例えば、1:1から5:1または2:1から3:1とすることができる。いくつかの実施形態では、混合は、ファイバーの体積を分解するために低強度で行われる。垂直軸パドルミキサーまたはインテンシファイア付き高強度パンミキサー(例えば、Eirich Machines Inc.から販売されているインテンシファイア付きミキサー)などのミキサーを使用することができる。他の適切なミキサーには、水平シャフトミキサーや、混合中にバルク材料の転動運動を提供できる任意のタイプの高強度ミキサーが含まれる。
【0022】
次に、結合工程において、結合剤または結合剤の組み合わせを湿潤ファイバーミックスに添加する。凝集工程に使用される結合剤は、ポリビニルアルコール系、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ジャガイモ澱粉または米澱粉などの植物由来のデンプン、粘土(スメクタイト、ベントナイト、イライト、カオリン)などの無機結合剤、およびコロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、結合剤は、カルシウムアルミネートセメント、カルシウムシリケートセメント、コロイド状シリカ、液体リン酸、乾燥リン酸塩、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0023】
いくつかの実施形態において、セルロースファイバーは、凝集プロセス中に湿潤ファイバーミックスに添加されてもよい。セルロースファイバー含有量は、湿潤混合物の総重量に基づいて、または凝集体の総重量に基づいて、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、0.5~3%、1~2.5%、または1.5~2%であってよい。セルロースファイバーの添加は、20lb/ft未満の凝集体の嵩密度の低下を支持し、25lb/ft未満の噴霧密度の低下をさらに支持する。いくつかの実施形態において、セルロースファイバーを含む噴霧された凝集ファイバーのスランプ抵抗は、頭上で、または地面(すなわち水平)に対して45度、50度、60度、70度、80度、45度~90度、50度~80度、または60度~70度を超える角度で噴霧する場合に減少し得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、結合工程は、水と結合剤をセラミックウールに一緒に加えるように、湿潤工程と組み合わせてもよい。他の実施形態では、結合工程は、結合剤が乾燥したセラミックウールに添加されるように、湿潤工程に先行してもよい。いずれの実施形態においても、結合剤は混合によって結合工程でファイバーと共に分散される。この混合は中程度の強度で行うことができ、上述したのと同じミキサーを使用することができる。いくつかの実施形態では、結合工程で使用される混合強度は、湿潤工程で使用される混合強度よりも大きい。
【0025】
湿潤および結合工程の後、水、セラミックウールおよび結合剤の混合物は凝集体を含む。これらの凝集体は、追加の混合によってより小さな凝集体に分解することができる。例えば、より大きな凝集体は、湿潤および結合工程で使用された混合強度よりも高い混合強度で分解することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、湿潤および結合工程によって形成されたものよりも大きな凝集体が所望される場合がある。このような場合、所望の平均粒径を得るために、凝集体にさらに水を加えてもよい。水の添加量が多すぎると、凝集体が破壊されて柔軟なケーキになることがある。いくつかの実施形態において、凝集体の含水率は、51%未満、49%未満、47%未満、45%未満、30%未満、10~55%、20~55%、53~55%、93~52%、40~50%、または約45%になるように制御される。
【0027】
幾つかの実施形態では、球形状の顆粒は、ファイバー凝集体をディスクペレタイザーに移すことによって形成され得る。他の適切な成形またはサイズ決定操作は、凝集体が乾燥される前または後に凝集体に対して行われてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態において、全ての凝集体は、20mm未満、15mm未満、12mm未満、10mm未満、または6mm未満の粒径を有する。いくつかの実施形態において、凝集体の少なくとも95wt%は、20mm未満、15mm未満、12mm未満、10mm未満、または6mm未満の粒径を有する。いくつかの実施形態において、凝集体は、1~5mm、2~4mm、または約3mmの中央粒径を有する。いくつかの実施形態において、凝集体は、0.5mm未満、0.3mm未満、0.1mm未満、または0.01mm未満のサイズを有する粒子を含まない。一実施形態では、0.06mmの篩で凝集体を篩い分けた後、篩い分けパンに粉塵が残らない、すなわち、実質的に全てのセラミックウールが凝集体に取り込まれる。
【0029】
乾燥工程では、凝集体を乾燥機に移す。いくつかの実施形態では、乾燥は80℃~110℃の温度で実施することができる。オプションとして、乾燥工程は、110℃~1300℃の温度で凝集体を焼成することを含んでいてもよい。
【0030】
本開示のプロセスによって製造された凝集ファイバーは、広範な用途に使用することができ、従来のコンクリート、コーティングおよび耐火材料において、一貫性のない天然原料ベースの軽量骨材を置き換えることができる。例えば、凝集工程の最後にシリコーンエマルジョンのような疎水性添加剤または界面活性剤を適用することにより、凝集ファイバーを断熱コンクリートウエットミックスに使用することが可能である。
【0031】
いくつかの実施形態では、凝集ファイバーは、耐火性軽量コンクリートまたは耐火性コンクリートの原料を形成するために、追加の結合剤と組み合わせることができる。いくつかの実施形態において、追加結合剤は、カルシウムアルミネートセメント、ポルトランドセメント、リン酸塩、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、液体リン酸アルミニウム、リン酸、またはそれらの組み合わせからなる。
【0032】
いくつかの実施形態において、凝集ファイバーはまた、鉱物ベースの充填剤を含み得る。いくつかの実施形態において、鉱物ベースの充填剤は、アンダルサイト、ムライト、アルミナケイ酸塩、マイクロシリカ、焼成アルミナ、反応性アルミナ、タブラアルミナ、またはそれらの組み合わせからなる。凝集体、追加結合剤、および鉱物系フィラーの比率は、所望の密度、強度、および熱伝導率を提供するように調整することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、凝集ファイバーは、従来のガンニングマシンを用いたキャスティング、ラミング、ハンドパッキング、ポンピング、ショットクリートおよび/または空気圧ガンニングによって適用可能な原料に組み込むことができる。他の実施形態では、凝集ファイバーは、軸方向プレス、静水圧プレス、半静水圧プレス、および/または押出成形によりによってプレス形状に形成することができる。さらに追加的な実施形態では、凝集ファイバーは、建物の空洞に吹き付けまたは流し込むことができるダストフリーのバルク断熱ミックスに組み込むことができる。
【0034】
図3および図4には、発泡ノズル32の一実施形態が示されている。発泡ノズル32は、発泡剤および水混和物入口34、発泡管40、水分配体62、および出口(単数または複数)64から構成される。いくつかの実施形態では、発泡ノズル32は、止水弁36をさらに備える。いくつかの実施形態では、泡立てノズル32は、空気弁38をさらに備える。これらの要素は、様々な実施形態において様々な配置で組み立てることができることを理解されたい。
【0035】
いくつかの実施形態では、水遮断弁36は混和剤注入口34に流体的に結合されており、空気弁38は水遮断弁36に流体的に結合されている。いくつかの実施形態では、追加の可撓性ホースが止水弁36と空気弁38の間に配置されてもよい。この追加の可撓性ホースは、止水弁36と空気弁38とを流体的に結合し、用途に適した任意の長さであってよい。追加の可撓性ホースの長さは、1~12インチの間、または1~6フィートの間であってもよい。
【0036】
空気弁38は発泡管40に流体的に結合され、発泡管40は発泡管出口ホース52によって水分配体62に流体的に結合される。いくつかの実施形態では、発泡管出口ホース52は可撓性ホースであり、用途に適した任意の長さであってよい。発泡管出口ホース52は、1~12インチの長さ、または1~6フィートの長さであってよい。いくつかの実施形態では、再び図1を参照すると、水分配体62は、スプレーノズル28の出口29の手前でスプレーノズル28に流体結合される。他の実施形態では、水分配体62は、集合体供給ホース12に沿って接続され、集合体供給ホース12に流体結合されてもよい。
【0037】
作動中、および引き続き図1図3および図4を参照すると、ポンプ22は、発泡剤および水供給部20,24から発泡剤および水ホース26を介して発泡ノズル32の混和剤入口34に発泡剤および水混和剤を圧送する。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ポリビニルアルコール、ラウリル硫酸アンモニウムもしくは他のスルホネートなどの界面活性剤、または任意のタンパク質ベースの発泡添加剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ポリビニルアルコールを含むポリビニル発泡溶液であってもよい。
【0038】
ポリビニル発泡溶液濃度(重量%)は、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、0.5%以上10%未満、2%以上5%未満、2%以上6%未満、0.2%以上2%未満、0.9%以上1.5%未満、10%未満、または1%以上とすることができる。発泡混和剤は、止水弁36および空気弁38を通過し、発泡管40に入る。空気弁38は、発泡管40内での発泡剤および水混和物の発泡を促進するのに役立つ発泡ノズル32に霧化空気を供給する。いくつかの実施形態では、空気弁は、1バール、1.1バール、1.2バール、1.3バール、1.4バール、1.5バール、1.6バール、1.7バール、1.8バール、1.9バール、2.0バール、0.5と2バールの間、または1バールと1.5バールの間の圧力で空気を供給することができる。
【0039】
発泡管40は、内部を画定する本体と、第1および第2の端部とを有する。発泡管40は、発泡剤および水混和物が内部を通過できるように構成されている。いくつかの実施形態では、発泡管40は円筒形である。他の実施形態では、発泡管40は、矩形角柱、六角形角柱、八角形角柱、または特定の用途に所望される他の形状であってもよい。
【0040】
発泡管40の内部には、研磨性の高表面積材料が含まれている。いくつかの実施形態では、発泡管40の内部に含まれる高表面積材料は金属ウールである。一部の実施形態では、金属ウールは鋼またはステンレス鋼製であってもよい。金属ウールは、有機または無機のスチールウールであってもよいことが企図される。他の実施形態では、研磨性の高表面積材料はポリマー材料であってもよい。ポリマー材料は、有利には腐食を回避するのに役立つ。
【0041】
金属ウール、またはその他の研磨性の高い高表面積材料は、発泡管40を通過する際に発泡剤と水混和物を撹拌する大きな表面積を有する。エアバルブ38を介してエアコンプレッサ14から供給される霧化空気と金属ウールの大きな表面積との組み合わせにより、発泡剤と水混和物は微細なセル状泡となる。発泡管40に供給される発泡剤と水混和物の流体圧力は、背圧を避けるために、空気弁38から供給される空気圧よりも大きい。
【0042】
微細な細胞状泡は、発泡管40から出て、発泡管出口ホース52を通って水分配体62に流れる。発泡管40は、発泡管出口接続部50によって発泡管出口ホース52に流体的に結合されている。いくつかの実施形態では、発泡管出口接続部50は、発泡管40を出た後に泡の流れを90°回転させる90°エルボ接続部である。他の実施形態では、発泡管出口接続部50は、0゜と120゜との間の角度を有する。
【0043】
いくつかの実施形態では、発泡管出口ホース52は、泡の流れを水分配体62に直接運ぶことができる。他の実施形態では、発泡管出口ホース52は、泡を水分配体62に運ぶ複数の泡ホース(すなわち、少なくとも1つ)に分岐してもよい。図3および図4に示す実施形態では、発泡管出口ホース52は、第1の発泡ホース54と第2の発泡ホース56とに分かれる。発泡管出口ホース52は、Y型接続部によって第1および第2の発泡ホース54、56に流体的に結合されている。発泡管出口ホース52からの泡の流れを複数の発泡ホースに分割することにより、水分配体62の出口(単数または複数)64における泡の分配をより良好にすることができる。
【0044】
第1および第2の泡ホース54、56は、第1および第2の本体接続部58、60によって水分配体62に流体的に結合される。図3および図4に示す実施形態では、第1および第2の本体接続部58,60は、90゜の角度で水分配体62に流体的に結合されている。他の実施形態では、第1および第2の本体接続部58,60は、0゜と120゜との間の角度で水分配体62に接続されてもよい。
【0045】
水分配体62は、スプレーノズル28に流体連通している。水分配体62は、中心軸から半径方向に間隔をあけて配置され、内部部分を周方向に内接する側壁を有する円筒管形状を有する。水分配体62は、水分配体62の中心軸とスプレーノズル28の中心軸とが軸方向に整列するように、スプレーノズル28に流体的に結合される。他の実施形態では、水分配体62は、スプレーノズル28からさらに上流の集合体供給ホース12に流体結合される。水分配体62は、それらの実施形態では、骨材供給ホース12の中心軸と軸方向に整列している。いずれの構成においても、水分配体62は、骨材供給ホース12およびスプレーノズル28と流体連通している。
【0046】
水分配体62において、泡の流れは、出口)64を通って水分配体62の内部に入る。水分配体62における流出口)64の数は、泡ホース54,56の数に等しい。いくつかの実施形態では、流出口)64の数は、泡ホース54,56の数よりも多くてもよい。水分配体62は、凝集体供給ホース12およびスプレーノズル28と流体連通しているので、凝集ファイバー8および他の凝集体の物質流は、水分配体62を通過する。
【0047】
水分配体62で、スプレーノズル28を通ってスプレーノズル出口29まで続き、凝集ファイバー8および他の凝集体の材料流は泡と混合される。大量の泡は、材料流によって生じるほとんど全ての塵埃粒子を捕捉する。これにより、閉鎖された限られた空間で行われる塗布工程が大幅に改善される可能性がある。発泡体はまた、材料流の運動エネルギーを減少させる。その結果、ターゲット基板30上に堆積された耐火物ライニングは、従来のガンニングプロセスによって製造された耐火物ライニングと比較して、密度が大幅に低減された高多孔質構造を有する。発泡体および材料フローミックスの軽く、粘着性のある、高多孔質構造はまた、従来のガンニングプロセスと比較して、非常に低い反発率およびスランプ率をもたらし、断熱性が大幅に改善される。
【0048】
このシステムに入る発泡剤と水の混和物の流量は、止水弁36によって制御することができる。流量は、用途や使用者の好みなどに応じて調整することができる。基材、スプレーの方向、基材を取り囲む環境、および他の同様の要因に応じて、調整された含水率または泡の量が所望される場合がある。本システムのいずれの用途においても、システム内の逆流/背圧を避けるため、骨材供給ホース12を通る材料流量は、水分配体62に入る泡の流量よりも大きく、発泡ノズル32に入る発泡剤および水混和物の圧力は、空気弁38に入る空気圧よりも大きい。
【0049】
この耐火性コンクリートの特性により、より狭いスペースやアンカー周辺をより効果的かつ効率的に充填することができる。さらに、従来のガンニングプロセスと比較して、追加のアンカーを必要とすることなくオーバーヘッド吹付けを行うことができる。さらに、発泡体がより効果的に材料の流れに水分を加え、より効果的に粉塵粒子を捕捉するため、コンクリート吹付けシステム2は、従来の吹付け工程よりも少ない水で済む。
【0050】
図5では、発泡ノズル32とコンクリート打設システム2の一部、具体的には噴霧ノズル28と骨材供給ホース12の実施形態が示されている。この実施形態では、止水弁36は、混和剤注入口34と空気弁38との間の追加の可撓性ホースに両端で流体結合されている。追加の可撓性ホースにより、止水弁36をスプレーノズル28に、あるいは他の実施形態ではスプレーノズル28の近くの集合体供給ホース12に取り付けることができる。止水弁36のこのような配置は、システムの使用者に、弁のより人間工学的なアクセスおよび制御を提供する。
【0051】
止水弁36から出る追加の可撓性ホースは、空気弁38に流体連通している。空気弁38は発泡管40に流体的に結合されている。発泡管40は、発泡管出口接続部50に流体的に結合されており、この接続部は発泡管出口ホース52に流体的に結合されている。発泡管出口ホース52は、Y型継手で第1発泡ホース54と第2発泡ホース56に分かれる。第1および第2の発泡ホース54,56は、第1および第2の本体接続部58,60を介して水分配体62に流体的に結合されている。水分配体62は、スプレーノズル28の近傍の集合体供給ホース12内に流体的に結合されている。
【実施例1】
【0052】
実施例1:
以下の表1に示す成分を混合して凝集体を形成した。特に、セラミックウール(INSULFRAX(登録商標)3010)を最初の部分の水と混合し、湿ったファイバーを形成した。次に、スメクタイト粘土とCMC結合剤を湿ったファイバーに加え、混合した。第二の水分が加えられ、凝集体に混合された。その後、凝集体を乾燥させた。
表1
【0053】
図2は、凝集ファイバー8(左)の隣にあるバルク・セラミックファイバー6(右)を示す。
【実施例2】
【0054】
実施例2
実施例1の凝集ファイバーを15%のアルミン酸カルシウムセメントと混合し、かさ密度を520kg/m()とした。この乾燥混合物を、浅いポケットホイールを備えた従来のPiccola型コンクリート打設機のボウルに入れた。3重量%のポリビニルアルコール発泡溶液を加え、水とプレブレンドした。発泡溶液と水は、図3および4に従って発泡ノズルに供給された。発泡ノズルは、ガンニングマシンのスプレーノズルに取り付けられた。
【0055】
実施例1の凝集ファイバーを15%のアルミン酸カルシウムセメントと混合し、かさ密度を520kg/m()とした。この乾燥混合物を、浅いポケットホイールを備えた従来のPiccola型コンクリート打設機のボウルに入れた。3重量%のポリビニルアルコール発泡溶液を加え、水とプレブレンドした。発泡溶液と水は、図3および4に従って発泡ノズルに供給された。発泡ノズルは、ガンニングマシンのスプレーノズルに取り付けられた。
【実施例3】
【0056】
実施例3
実施例1の凝集ファイバーを、12%のリン酸マグネシウム水和物と5%の酸化マグネシウムからなるリン酸マグネシウムセメントと混合し、かさ密度500kg/m。この乾燥混合物を、浅いポケットホイールを備えた従来のPiccola型コンクリート打設機のボウルに入れた。5重量%のポリビニルアルコール発泡溶液を加え、あらかじめ水と混合した。発泡溶液と水は、図3および4に従って発泡ノズルに供給された。発泡ノズルは、ガンニングマシンのスプレーノズルに取り付けられた。
【0057】
骨材の材料空気流圧力は1.6bar、発泡ノズルの噴霧空気圧力は1.4barであった。液体発泡混和剤はメンブレンポンプで6.8barの圧力で金属ウールを充填した発泡管に送り込んだ。コンクリートガンからスプレーノズルに向かう材料フローは0.8m/hrであった。その結果、ターゲット基板上の耐火物ライニングの「配置密度」は720kg/mで、「焼成密度」は約480kg/mであった。リバウンドは6%未満で、施工中にスプレーノズルから大きな粉塵は発生しなかった。
【0058】
様々な実施形態によって示され、説明されてきたが、本開示は、そのような実施形態に限定されず、当業者に明らかであろう全ての修正および変形を含むと理解されるものとする。したがって、本開示は、開示された特定の形態に限定されることを意図するものではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の精神および範囲内に入るすべての修正、等価物、および代替物を対象とすることを意図していることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本出願は、2021年8月24日出願の米国仮特許出願第63/236,392号、名称「セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体」、および2022年5月16日出願の米国仮特許出願第63/364,773号、名称「セラミックファイバーを凝集させて作製した軽量セラミック凝集体」の優先権を主張するものであり、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1) 米国特許出願公開第2014/0274818号明細書
(特許文献2) 米国特許第5803665号明細書
(特許文献3) 米国特許出願公開第2004/0061098号明細書
(特許文献4) 米国特許第4564485号明細書
(特許文献5) 米国特許第5803596号明細書
【国際調査報告】