(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 37/04 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
D06F37/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512197
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 KR2022012519
(87)【国際公開番号】W WO2023027449
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0111964
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】アン ヨンチュン
(72)【発明者】
【氏名】イ チョンミン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒョチュン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ホンチュン
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA24
3B165AB23
3B165AB32
3B165AE01
3B165BA82
3B165BA86
3B165CA01
3B165CA11
3B165CB31
3B165CB32
3B165CB55
3B165EW01
3B165EW02
3B165GA12
3B165GA13
3B165GA26
(57)【要約】
ドラム体、ドラム体の前、後方面を形成する前方カバー、後方カバー、及び前方カバー、後方カバーを貫通するように備えられるドラム投入口、後方カバー貫通穴が備えられるドラム、ステーター及びローターが備えられるモーター、後方カバーとモーターとの間の固定パネル、固定パネルを貫通するように備えられる固定パネル貫通穴、固定パネルに固定され、ステーターが固定されるハウジング、一端はローターに固定され、他端はハウジング内部にある入力軸、一端は固定パネル貫通穴に挿入され、他端はハウジング内部にある出力軸、ハウジング内部で入力軸の回転運動を出力軸に伝達する歯車部が備えられる動力伝達部、後方カバーに固定され、後方カバー貫通穴を閉鎖する軸締結部、軸締結部を貫通するように備えられ、出力軸の一端が挿入される締結部貫通穴、及び出力軸の一端に結合し、出力軸を軸締結部に固定するナットを含む衣類処理装置を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類が受容される空間を提供するドラム体、前記ドラム体の前方面を形成する前方カバー、前記ドラム体の後方面を形成する後方カバー、前記前方カバーを貫通するように備えられるドラム投入口、及び前記後方カバーを貫通するように備えられる後方カバー貫通穴が備えられるドラムと、
回転磁界を形成するステーター、及び前記回転磁界によって回転するローターが備えられるモーターと、
前記後方カバーと前記モーターとの間に位置する固定パネルと、
前記固定パネルを貫通するように備えられる固定パネル貫通穴と、
前記固定パネルに固定され、前記ステーターが固定されるハウジング、一端は前記ローターに固定され、他端は前記ハウジングの内部に位置する入力軸、一端は前記固定パネル貫通穴に挿入され、他端は前記ハウジングの内部に位置する出力軸、前記ハウジングの内部に位置し、前記入力軸の回転運動を前記出力軸に伝達する歯車部が備えられる動力伝達部と、
前記後方カバーに固定され、前記後方カバー貫通穴を閉鎖する軸締結部と、
前記軸締結部を貫通するように備えられ、前記出力軸の一端が挿入される締結部貫通穴と、
前記締結部貫通穴を通過する前記出力軸の一端に結合し、前記出力軸を前記軸締結部に固定するナットと、を含む、衣類処理装置。
【請求項2】
前記軸締結部は、
前記後方カバーに固定される第1締結体と、
前記ドラムの内部に位置し、前記締結部貫通穴が備えられる第2締結体と、
前記第1締結体と前記第2締結体を連結し、前記後方カバー貫通穴に挿入される連結体と、を含む、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記連結体の直径は、前記第1締結体から前記第2締結体に向かうほど減少するように設定される、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記出力軸は、
前記ハウジングの内部に位置し、前記歯車部に連結される締結軸と、
前記締結軸から延長され、前記締結部貫通穴に挿入される固定軸と、
前記固定軸の円周面に備えられ、前記ナットが結合するねじ山と、を含む、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記締結部貫通穴の縁部から前記締結部貫通穴の中心に向かって突出する締結部セレーションと、
前記締結軸の円周面に備えられ、前記締結部セレーションに結合する出力軸セレーションと、をさらに含む、請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記締結軸の直径は、前記締結部貫通穴の直径と等しく設定され、
前記固定軸の直径は、前記締結軸の直径より短く設定される、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記固定軸の円周面と前記締結軸の円周面を連結する傾斜面をさらに含む、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記ドラムの内部に位置し、前記後方カバー貫通穴を閉鎖し、前記軸締結部が前記ドラムの内部に露出されることを防止する締結部カバーをさらに含む、請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記締結部カバーを貫通するように備えられるカバー貫通穴と、
前記出力軸に備えられる締結溝と、
前記カバー貫通穴に挿入され、前記締結溝に固定され、前記締結部カバーを前記出力軸に固定するボルトと、を含む、請求項8に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記歯車部は、
前記ハウジングに固定されるリング状のリング歯車と、
前記入力軸に固定され、前記ハウジングの内部に位置する主動歯車と、
前記出力軸に固定され、前記ハウジングの内部で回転自在なケージと、
前記ケージに回転自在に固定され、前記主動歯車と前記リング歯車を連結する従動歯車と、を含む、請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記出力軸を前記ハウジングに回転自在に固定する出力軸第1軸受と、
前記出力軸を前記ハウジングに回転自在に固定し、前記出力軸第1軸受と離隔した位置に固定される出力軸第2軸受と、をさらに含む、請求項10に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置は、衣類(洗濯対象物、又は乾燥対象物)を洗濯する洗濯機、乾燥する乾燥機、及び衣類の洗濯及び乾燥が両方実行可能な装置の総称である。
【0003】
洗濯機は、水が貯留されるタブ、タブの内部に備えられ、衣類が受容される洗濯ドラム、洗濯ドラムを回転させる駆動部(洗濯駆動部)を含むように備えられ、乾燥機は、衣類が受容される乾燥ドラム、乾燥ドラムを回転させる駆動部(乾燥駆動部)、及び乾燥ドラムに空気を供給して衣類から水分を除去する熱交換部を含むように備えられることが一般である。
【0004】
洗濯駆動部は、タブに固定され、回転磁界を形成するステーター、回転磁界によって回転するローター、タブを貫通し、洗濯ドラムとローターを連結する回転軸を含むように備えられるが、乾燥駆動部は、モーター、モーターの回転軸に固定されたプーリ、プーリの回転運動を乾燥ドラムに連結するベルト(動力伝達部)を含むように備えられることが一般である。
【0005】
洗濯駆動部は、モーターの回転軸が洗濯ドラムとローターを連結するように備えられる。衣類の洗濯や脱水のためには、洗濯駆動部が洗濯ドラムの回転数を高く制御するか、洗濯ドラムの回転方向を変更する必要があるが、モーターの回転軸が洗濯ドラムとローターを直接に連結するように備えられる場合、洗濯ドラムの回転数及び回転方向が容易に制御できるという効果がある。
【0006】
一方、従来の乾燥駆動部は、ベルトなどの動力伝達部が乾燥ドラムとモーターの回転軸を連結する構造が一般である。乾燥機は、乾燥ドラムの回転数を高く維持する必要性や乾燥ドラムの回転方向を変更する必要性が低いため、ベルトなどの動力伝達部によって乾燥ドラムを回転させてもよいからである。但し、乾燥ドラムの回転数及び回転方向が変更できる場合、乾燥ドラムの内部において衣類の動きが制御できるため、乾燥機においても乾燥時間の短縮及び乾燥性能の向上が期待できる。
【0007】
従来の乾燥機の中でローターと乾燥ドラムを減速機(動力伝達部)に連結した乾燥駆動部が備えられたものがある(韓国公開特許公報 第10-2020-0065931号)。この乾燥駆動部は、ローターに連結された入力軸と乾燥ドラムに連結された出力軸とが同軸を形成するように備えられ、乾燥時間の短縮及び乾燥性能の向上が期待できるが、乾燥ドラムと減速機の出力軸を組み立てることが難しく、乾燥ドラムと出力軸を組み立てるとき、減速機や乾燥ドラムの耐久性が低下(減速機に備えられたボルトの損傷、出力軸の損傷、乾燥ドラムの損傷など)が発生するという短所があった。
【0008】
また、従来の乾燥機は、減速機の出力軸に固定された乾燥ドラムの後方面の振動は比較的に容易に制御できるが、ドラム投入口が形成された乾燥ドラムの前方面の振動制御のためには別の手段が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、動力伝達部の出力軸とドラムの組立てが容易な衣類処理装置を提供することを解決しようとする課題とする。
【0010】
また、本発明は、動力伝達部とドラムを結合するとき、動力伝達部及びドラムの耐久性が低下することを防止可能な衣類処理装置を提供することを解決しようとする課題とする。
【0011】
また、本発明は、出力軸の円周方向に対するドラムの変位が最小化できる衣類処理装置を提供することを解決しようとする課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、衣類が受容される空間を提供するドラム体、ドラム体の前方面を形成する前方カバー、ドラム体の後方面を形成する後方カバー、前方カバーを貫通するように備えられるドラム投入口、及び後方カバーを貫通するように備えられる後方カバー貫通穴が備えられるドラム、回転磁界を形成するステーター、及び回転磁界によって回転するローターが備えられるモーター、後方カバーとモーターとの間に位置する固定パネル、固定パネルを貫通するように備えられる固定パネル貫通穴、固定パネルに固定され、ステーターが固定されるハウジング、一端はローターに固定され、他端はハウジングの内部に位置する入力軸、一端は固定パネル貫通穴に挿入され、他端はハウジングの内部に位置する出力軸、ハウジングの内部に位置し、入力軸の回転運動を出力軸に伝達する歯車部が備えられる動力伝達部、
【0013】
後方カバーに固定され、後方カバー貫通穴を閉鎖する軸締結部、軸締結部を貫通するように備えられ、出力軸の一端が挿入される締結部貫通穴、及び締結部貫通穴を通過する出力軸の一端に結合し、出力軸を軸締結部に固定するナットを含む衣類処理装置に関する。
【0014】
軸締結部は、後方カバーに固定される第1締結体、ドラムの内部に位置し、締結部貫通穴が備えられる第2締結体、及び第1締結体と第2締結体を連結し、後方カバー貫通穴に挿入される連結体を含む。
【0015】
連結体の直径は、第1締結体から第2締結体に向かうほど減少するように設定される。
【0016】
出力軸は、ハウジングの内部に位置し、歯車部に連結される締結軸、締結軸から延長され、締結部貫通穴に挿入される固定軸、及び固定軸の円周面に備えられ、ナットが結合するねじ山を含む。
【0017】
衣類処理装置は、締結部貫通穴の縁部から締結部貫通穴の中心に向かって突出する締結部セレーション、及び締結軸の円周面に備えられ、締結部セレーションに結合する出力軸セレーションをさらに含む。
【0018】
締結軸の直径は、締結部貫通穴の直径に等しく設定され、固定軸の直径は、締結軸の直径より短く設定される。
【0019】
衣類処理装置は、固定軸の円周面と締結軸の円周面を連結する傾斜面をさらに含む。
【0020】
衣類処理装置は、ドラムの内部に位置し、後方カバー貫通穴を閉鎖し、軸締結部がドラムの内部に露出されることを防止する締結部カバーをさらに含む。
【0021】
衣類処理装置は、締結部カバーを貫通するように備えられるカバー貫通穴、出力軸に備えられる締結溝、及びカバー貫通穴に挿入され、締結溝に固定され、締結部カバーを出力軸に固定するボルトを含む。
【0022】
歯車部は、ハウジングに固定されるリング状のリング歯車、入力軸に固定され、ハウジングの内部に位置する主動歯車、出力軸に固定され、ハウジングの内部で回転自在なケージ、ケージに回転自在に固定され、主動歯車とリング歯車を連結する従動歯車を含む。
【0023】
衣類処理装置は、出力軸をハウジングに回転自在に固定する出力軸第1軸受、及び出力軸をハウジングに回転自在に固定し、出力軸第1軸受と離隔した位置に固定される出力軸第2軸受をさらに含む。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、動力伝達部の出力軸とドラムの組立てが容易な衣類処理装置を提供する。
【0025】
また、本発明は、動力伝達部とドラムを結合するとき、動力伝達部及びドラムの耐久性が低下することを防止可能な衣類処理装置を提供する。
【0026】
また、本発明は、出力軸の円周方向に対するドラムの変位が最小化できる衣類処理装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】キャビネットの構造及び支持パネルの一例を示す。
【
図8】ドラム、固定パネル、及び動力伝達部の結合構造の一例を示す。
【
図9】ドラムと出力軸の結合構造の他の実施例を示す。
【
図10】ドラムと出力軸の結合構造の他の実施例を示す。
【
図11】ドラムと出力軸の結合構造の他の実施例を示す。
【
図13】ドラム投入口の変位を制限する変位制限部の実施例を示す。
【
図14】ドラム投入口の変位を制限する変位制限部の実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参考しながら衣類処理装置の実施例について詳細に説明する。
【0029】
図1は衣類処理装置100の一例を示し、衣類処理装置100は、キャビネット1、及びキャビネットの内部に回転自在に備えられ、衣類(洗濯対象物又は乾燥対象物)が受容される空間を提供するドラム2を含むように備えられる。
図2に示すように、キャビネット1の内部にはドラム2に高温の乾燥空気(常温より高い温度の空気、室内空気の乾燥度より高い乾燥度の空気)を供給して、衣類から水分を除去する乾燥部3が備えられる。
【0030】
図2に示すように、キャビネット1は、衣類処理装置の前方面を形成する前方パネル11、及び衣類処理装置の底面を形成する基部パネル17を含む。前方パネル11にはドラム2に連通する投入口111が備えられるが、投入口111は、ドア113によって閉鎖されるように備えられる。
【0031】
前方パネル11には制御パネル115が備えられるが、制御パネル115には、ユーザから制御命令が入力される入力部、ユーザが選択可能な制御命令などの情報が出力される表示部が備えられる。入力部は、衣類処理装置に電力供給を要請する電力供給要請部、複数のコースのうち、ユーザが希望するコースを選択可能にするコース入力部、ユーザが選択したコースの開始を要請する実行要請部を含むように備えられる。
【0032】
ドラム2の内部が中空の円筒状で備えられる。
図3に示すように、ドラム2は前方面及び後方面が開放された円筒状のドラム体21、ドラム体21の前方面を形成する前方カバー22、及びドラム体21の後方面を形成する後方カバー23を含むように備えられる。
【0033】
前方カバー22には、ドラム体21の内部を外部と連通させるドラム投入口221が備えられ、後方カバー23には外気をドラム体21に流入させる空気流入口233が備えられる。
【0034】
ドラム体21にはリフター24がさらに備えられる。リフター24は、衣類がドラムの内部において上昇と落下を繰り返すようにする手段である。リフター24は、前方カバー22から後方カバー23に向かって延長された板(board)が、ドラム体21からドラム2の回転中心に向かって突出(ドラムの円周面からドラムの回転中心に向かって突出)されることで備えられる。
【0035】
衣類処理装置100が衣類の乾燥のみのための装置として備えられる場合、ドラム2にはドラムの内部をドラムの外部と連通させるために、ドラム体21を貫通するドラム貫通穴が備えられなくてもよい。
【0036】
図4に示すように、前述したドラム2は、本体第1支持部12と本体第2支持部15の少なくともいずれか1つに回転自在に固定される。
図4は、後方カバー23は、後述する動力伝達部6を介して本体第2支持部15に回転自在に固定され、前方カバー22は、本体第1支持部12に回転自在に連結される一例を示す。
【0037】
本体第1支持部12は、キャビネット1に固定され、前方パネル11と前方カバー22との間に位置する支持パネル121として備えられる。支持パネル121は、基部パネル17に固定されることで、前方パネル11と前方カバー22との間に位置するように備えられる。この場合、前方パネル11の後方面(支持パネルに向かう面)は支持パネル121に固定され、下端は基部パネル17に固定される。
【0038】
支持パネル121は、支持パネル貫通穴122、支持パネル貫通穴122とドラム投入口221を連結するドラム連結体123、支持パネル貫通穴122と投入口111を連結するパネル連結体125を含むように備えられる。支持パネル貫通穴122は、支持パネル121を貫通するように備えられ、投入口111とドラム投入口221を連通させる手段である。
【0039】
ドラム連結体123は、支持パネル121の後方面(支持パネルが提供する空間のうち、ドラム投入口に向かう面)に固定されるパイプとして備えられる。ドラム連結体123の一端は支持パネル貫通穴122を囲むように備えられ、ドラム連結体123の自由端は前方カバー22を支持するように備えられる。即ち、ドラム連結体123の自由端はドラム投入口221に挿入されてもよく、ドラム投入口221を形成する前方カバー22の自由端(ドラム投入口の縁部)に接触するように備えられてもよい。
図4は、ドラム連結体123の自由端が前方カバー22の自由端に接触する一例を示す。
【0040】
パネル連結体125は、支持パネル121の前方面(支持パネルが提供する空間のうち、前方パネルに向かう面)に固定されるパイプとして備えられる。パネル連結体125の一端は支持パネル貫通穴122を囲むように備えられ、パネル連結体125の他端は投入口111に連結されるように備えられる。よって、投入口111に供給される衣類は、パネル連結体125、支持パネル貫通穴122、ドラム連結体123、及びドラム投入口221を介してドラム体21に移動する。
【0041】
支持パネル121には、ドラム2の内部の空気をドラムの外部に排出する排気口126が備えられ、排気口126にはフィルタ127が着脱自在に固定される。フィルタ127は、ドラム2から排気口126に移動する空気から異物をろ過可能なものであればどのような構造でもよい。
【0042】
支持パネル121には、ドラム2の下垂を防止するドラム支持部128がさらに備えられてもよい。ドラム支持部は、支持パネル121に固定され、ドラム2を回転自在に支持するローラーとして備えられる。
図4はドラム支持部128が前方カバー22を支持するように備えられることを示すが、ドラム支持部128はドラム体21の円周面を支持するように備えられてもよい。
【0043】
本体第2支持部15は、後方カバー23と離隔した地点に位置するようにキャビネット1に固定される固定パネル151として備えられる。
図5は、固定パネル151が基部パネル17に固定され、衣類処理装置100の後方面(キャビネットの後方面)を形成する一例を示す。
【0044】
固定パネル151には、モーター5が取り付けられる空間を提供する駆動部取付溝152が備えられる。駆動部取付溝152は、固定パネル151がドラムの後方カバー23に向かって凹んで折曲した溝として備えられる。固定パネル151には、ドラム2を回転させる軸(出力軸)が貫通する固定パネル貫通穴153が備えられるが、固定パネル貫通穴153は、駆動部取付溝152の内部に位置する。
【0045】
前述のように、ドラム2が、ドラム体21、ドラム体に固定される前方カバー22、及びドラム体に固定される後方カバー23からなる場合、ドラム体21の開放された前方面及び後方面が支持パネル121及び固定パネル151のそれぞれに回転自在に連結される構造に比べて、ドラムの剛性が高くなる。ドラムの剛性が高くなる場合、ドラムの回転時においてドラム体21の変形を最小化することができ、これはドラム体21の変形時にドラム体と支持パネルとの間の空間、ドラム体と固定パネルとの間の空間に衣類が挟まれる問題を最小化することができる(モーターの負荷を最小化することができる)。
【0046】
図4に示すように、乾燥部3は、排気口126に連結される排気流路31、排気流路31から供給される空気をドラム体21に導く供給流路32、及び排気流路31の内部に備えられ、空気の除湿と加熱を順次に行う熱交換部34を含むように備えられる。
【0047】
排気流路31は、排気口126に連結される第1ダクト311、供給流路32に連結される第2ダクト312、第1ダクト311と第2ダクト312を連結する第3ダクト313を含むように備えられる。第3ダクト313は基部パネル17に固定される。
【0048】
熱交換部34は、排気流路31に流入された空気の除湿と加熱を順次に進行可能であれば様々な装置として備えられるが、
図4は熱交換部34がヒートポンプ(heat pump)として備えられる一例を示す。即ち、熱交換部34は、排気流路31に流入された空気から水分を除去する第1熱交換機(吸熱部)341、排気流路31の内部に備えられ、吸熱部341を通過した空気を加熱する第2熱交換機(発熱部)343、及びドラム2から排出された空気が吸熱部と発熱部を順次に経た後、その空気を供給ダクト32に移動させるファン349を含む。
【0049】
吸熱部341と発熱部343は空気の移動方向に沿って順次に配置され、冷媒の循環流路を形成する冷媒管348を介して互いに連結される。冷媒は、排気流路31の外部に位置する圧縮機345によって冷媒管348に沿って移動し、冷媒管348には冷媒の圧力を調節する圧力調節器347が備えられる。
【0050】
図5に示すように、ドラムの後方カバー23に備えられる空気流入口233は複数の穴が後方カバー23の中心(ドラムの回転中心)を囲むように配置されることで備えられる。この場合、供給流路32は、固定パネル151に備えられ、第2ダクト312から排出される空気の移動経路を形成する供給ダクト321、供給ダクト321の内部の空気を空気流入口233に導く第1流路形成部323及び第2流路形成部324を含むように備えられる。
【0051】
供給ダクト321は、固定パネル151が後方カバー23から離れる方向に折曲されることで流路(空気の移動経路)を形成するように備えられる。また、供給ダクト321は、駆動部取付溝152を囲むリング状で備えられ、第2ダクト312の排出口は供給ダクト321の円周面に連結されるように備えられる。
【0052】
第1流路形成部323は、空気流入口233が形成するリング(ring)の外側円周面(リングの2つの円周面のうち、長い直径を有する円周面)を囲むように備えられ、第2流路形成部324は、空気流入口233が形成するリングの内側円周面(リングの2つの円周面のうち、短い直径を有する円周面)を囲むように備えられる。
【0053】
第1流路形成部323と第2流路形成部324は後方カバー23に固定されてもよく、供給ダクト321に固定されてもよいが、
図5は流路形成部323、324が後方カバー23に固定される一例を示す。
【0054】
図5の場合、第1流路形成部323の自由端は供給ダクト321が形成する流路(リング状の流路)の外側円周面を囲み、第2流路形成部324の自由端は供給ダクト321が形成する流路の内側円周面を囲むように備えられる。第1流路形成部323と第2流路形成部324は、ゴムやフェルト(felt)などで備えられる。
【0055】
ドラム2の回転に必要な動力を発生させるモーター5は、駆動部取付溝152に位置して回転磁界(rotating field)を形成するステーター51、及び回転磁界によって回転するローター52を含むように備えられる。ローター52の回転運動は、固定パネル151に固定される動力伝達部6を介してドラム2に伝達され、ステーター51は、固定パネル151又は動力伝達部6のうちの少なくとも1つに固定される。
【0056】
ステーター51が動力伝達部6に固定される場合、動力伝達部6に備えられる入力軸64と出力軸65の同軸度(coaxiality)の維持に有利な効果がある(ドラムが回転するとき、衣類処理装置の振動を最小化することができ、動力伝達部の耐久性の低下を最小化することができる)。
【0057】
駆動部取付溝512に位置するモーター5が外部に露出されることを防止するために(外部環境にモーターが露出されることを防止することで、モーターの耐久性向上及び安全事故防止のために)、固定パネル151にはモーター5が外部へ露出されることを防止するカバーパネル19がさらに備えられる。また、カバーパネル19は、供給ダクト321が外部に露出されることも防止可能な形状(供給ダクトを囲む形状)で備えられる。供給ダクト321の外部に熱が抜け出すことを最小化するだけではなく、供給ダクト321に身体が接触されるときに発生可能な安全事故を防止するためである。
【0058】
ステーター51は、中心に貫通穴(コア貫通穴)が備えられるリング状のコア511、コア511の外側円周面から放射状に突出する複数の支持棒513、コア及び支持棒を絶縁するインシュレーター512、及び支持棒513を囲むように備えられるコイル514を含むように備えられる。
【0059】
ローター52は、ディスク状のローター体521、ローター体521の縁部から固定パネル515に向かって延長され、ステーター51が受容される空間を形成するローター円周面522、及びN極とS極が交番に露出されるようにローター円周面522に固定される複数の永久磁石523を含むように備えられる。
【0060】
図6は、ローター52とドラムの後方カバー23を連結する動力伝達部6の一例を示す。
【0061】
*動力伝達部6は、固定パネル151に固定されるハウジングH、ハウジングHの底面(ローターが位置する方向に向かう面)に回転自在に固定される入力軸64、ハウジングHの上部面(固定パネルが位置する方向に向かう面)に回転自在に固定される出力軸65、及びハウジングの内部に備えられ、入力軸64の回転運動を出力軸65に伝達する歯車部Gを含むように備えられる。
【0062】
入力軸64は、一端はローター52に固定され、他端はハウジングHの内部に位置するシャフトとして備えられ、出力軸65は、一端は後方カバー23に固定され、他端はハウジングHの内部に位置するシャフトとして備えられる。歯車部Gは、ハウジングHの内部に位置する入力軸64の一端とハウジングの内部に位置する出力軸65の一端を連結するように備えられる。
【0063】
ハウジングHは、固定パネル151に固定され、ドラム2が位置する空間(キャビネットの内部空間)と分離された空間(キャビネットの外部空間)に位置するように備えられることが好ましい。キャビネットの内部の熱(ドラムや乾燥部から放出される熱)がハウジングHの内部に伝達されることを最小化することで、動力伝達部6の耐久性を向上させるためである。
【0064】
入力軸64は、軸固定部54を介してローター体521に結合される。軸固定部54には入力軸64の一端が固定される軸固定穴543を含むように備えられる。
【0065】
出力軸65は、固定パネル貫通穴153に挿入され、後方カバー23に連結されるが、後方カバー23には出力軸65が固定される軸締結部25が備えられる。出力軸65の回転時に後方カバー23の中心に作用する応力を分散するためである。軸締結部25の具体的な構造は後述する。
【0066】
固定パネル151の変形を最小化するために、ハウジングHは、伝達部ブラケット61及びハウジング締結部612を介して固定パネル151に固定される。
【0067】
図5に示すように、伝達部ブラケット61には、出力軸65が貫通するブラケット貫通穴611が備えられ、ハウジング締結部612は、ハウジングHと伝達部ブラケット61を連結するボルトとして備えられる。伝達部ブラケット61は、固定パネル151と同じ材質で備えられてもよく、固定パネル151の強度より高い強度を有する材質で備えられてもよい。
【0068】
図6に示すように、ハウジングHは、内部が中空の円筒状で備えられるが、固定体151に向かう面に開放穴が備えられるハウジング体62、及びハウジング体62に固定され、開放穴を閉鎖するハウジングカバー63を含むように備えられる。
【0069】
ハウジング体62は、歯車部Gが取り付けられる受容空間621を形成するように備えられる。受容空間621は、入力軸64が固定されるハウジング基部62a、及びハウジング基部62aの縁部からハウジングカバー63に向かって延長されるハウジング円周面62bを介して形成されるように備えられる。
【0070】
図7に示すように、ハウジング体62には、ハウジング基部62aからローター52に向かって延長される入力軸支持部625が備えられるが、入力軸支持部625は、ハウジング体62を貫通する入力軸貫通穴626を囲むパイプとして備えられる。
【0071】
入力軸貫通穴626に挿入される入力軸64は、入力軸軸受628、629を介して入力軸支持部625に回転自在に固定される。入力軸軸受は、入力軸支持部625に固定される入力軸第1軸受628、及び入力軸貫通穴626の内部に固定され、入力軸第1軸受628とローター52との間に位置する入力軸第2軸受629を含むように備えられる。
【0072】
ハウジングカバー63は、ハウジング体62に備えられる開放穴を開閉可能であればどのような形状でもよいが、
図7はハウジングカバー63がディスク状のカバー体631として備えられる一例を示す。ハウジングカバー63は、ハウジング円周面62bに備えられるカバー固定板623を介してハウジング体62に固定されるように備えられる。
【0073】
ハウジングカバー63は、カバー体631を貫通するように備えられる出力軸貫通穴632、カバー体631から固定パネル151に向かって延長されるが、出力軸貫通穴632を囲むパイプ状の出力軸支持部635を含むように備えられる。
【0074】
出力軸支持部635には出力軸65を出力軸貫通穴632に回転自在に固定する出力軸軸受638、639が備えられる。
【0075】
出力軸軸受は、出力軸支持部635に固定され、出力軸貫通穴631の内部に位置する出力軸第1軸受638及び出力軸第2軸受639を含むように備えられる。
【0076】
ハウジングカバー63には、ステーター51が固定される取付部637が備えられる。取付部637は、カバー体631の円周面に沿って複数備えられ、ステーター51は、インシュレーター512と取付部637を連結するボルトを介してハウジングHに固定される。
【0077】
前述のように、ハウジングHは、ハウジング締結部612を介して固定パネル151に固定され、ステーター51は、取付部637を介してハウジングHに固定され、ローター52は、入力軸64を介してハウジングHに固定される。ステーター51及びローター52は、ハウジングHに固定されるため(ステーター及びローターは、ハウジングと共に振動するため)、入力軸64と出力軸65の同軸度(coaxiality)が低下されることを最小化することができる。
【0078】
歯車部Gは、ハウジング円周面62bに固定され、受容空間621に位置するリング歯車66、入力軸64に固定され、受容空間621の内部に位置する主動歯車69、受容空間622の内部に位置し、出力軸65の他端が固定されるケージ67、ケージ67に回転自在に固定され、主動歯車69とリング歯車66を連結する従動歯車68を含むように備えられる。
【0079】
リング歯車(ring gear)66は、ハウジング円周面62bに固定される歯車体661、歯車体を貫通するように備えられる歯車体貫通穴663、及び歯車体の内側円周面に沿って備えられる歯車の歯(gear teeth)665を含むように備えられる。
【0080】
ケージ67は、歯車体貫通穴663の内部に位置し、出力軸65の一端が固定される第1基部671、歯車体貫通穴663の内部に位置し、中央に基部貫通穴673が備えられる第2基部672、及び第1基部と第2基部を連結し、従動歯車68の回転軸を形成する連結軸675を含むように備えられる。出力軸65は、第1基部671に固定されるため、出力軸65が回転するか否かはケージ67が回転するか否かに応じて決定される。
【0081】
従動歯車68は、連結軸675に回転自在に固定される複数の歯車として備えられるが、図面では従動歯車が第1従動歯車681、第2従動歯車682、及び第3従動歯車683で備えられる一例を示す。
【0082】
入力軸64は、基部貫通穴673に挿入され、出力軸65と同軸を形成し、主動歯車69に備えられる歯車の歯は、従動歯車間に形成される空間に位置し、従動歯車682、682、683の歯に噛み合う。
【0083】
前述した動力伝達部6の作動過程は、以下のようである。ローター52の回転時に入力軸64が回転する。入力軸64によって主動歯車69が回転すると、主動歯車69に噛み合わされている従動歯車681、682、683も回転する。従動歯車681、682、683は、ハウジング体62に固定されるリング歯車66に噛み合わされた状態であるため、従動歯車68の回転時にケージ67及び出力軸65が回転し、出力軸65に固定されるドラム2も回転する。
【0084】
前述のように、出力軸65が回転するとき、後方カバー23の中心に作用する応力を分散するために(後方カバーの耐久性の低下を最小化するために)、出力軸65は軸締結部25を介してドラムの後方カバー23に連結される。
【0085】
即ち、
図8に示すように、後方カバー23には後方カバー貫通穴231が備えられ、軸締結部25は後方カバー23に固定され、後方カバー貫通穴231を閉鎖するように備えられる。
【0086】
軸締結部25は、後方カバー23に固定される締結体251(第1締結体)、締結体251から延長され、後方カバー貫通穴231に挿入される連結体253、及び連結体253に固定され、ドラム2の内部に位置する締結管257を含むように備えられる。
【0087】
締結管257は、出力軸65の一端が挿入されるパイプとして備えられる。締結管257の内部には出力軸65の一端に接触する固定板258が備えられ、固定板258には固定板貫通穴259が備えられる。固定板貫通穴259は、出力軸65に備えられる締結溝654に連結されるように備えられる。
【0088】
一方、締結管257がドラムの内部に露出されることを防止するために(出力軸の耐久性が低下することを防止するために)、後方カバー23には締結部カバー27が固定される。
【0089】
締結部カバー27は、後方カバー貫通穴231を閉鎖するだけではなく、軸締結部25がドラムの内部に露出されることが防止できるものであれば、どうような形状でもよい。
図8は締結部カバー27が円錐状で備えられる一例を示す。
【0090】
締結部カバー27には、固定板貫通穴259及び締結溝654に連通するカバー貫通穴271が備えられる。よって、ドラム締結部275がカバー貫通穴271及び固定板貫通穴259に挿入され、締結溝654に固定される場合、締結部カバー27及び出力軸65をいずれも軸締結部25に固定することができる。
【0091】
前述した構造の出力軸65と軸締結部25を結合するためには、作業者は、出力軸65が締結管257に挿入されるようにドラム2の位置を調節する必要があるが、締結管257の直径が小さく、出力軸65を締結管257に挿入するためには時間が長くかかるという短所がある。
【0092】
出力軸65が締結管257に挿入される場合、作業者は、ドラム締結部275をカバー貫通穴271及び固定板貫通穴259に挿入した後、締結溝654に固定する。即ち、ドラム締結部275を締結溝654に結合するためには、ドラム2が出力軸65に掛った状態を維持する必要があるが、固定板貫通穴259と締結溝654が整列されていない場合には、ドラム締結部275を締結するときの組立て時間が増加する。
【0093】
また、ドラム2が出力軸65に掛った状態が続くと、動力伝達部6の耐久性が低下する恐れがある。ドラム2が出力軸65に掛る場合、ドラム2の荷重による外力が締結管257を介して出力軸65に伝達され、出力軸65に伝達された外力は出力軸軸受638、639を含む歯車部Gに伝達されるためである。
【0094】
ドラムと出力軸の組立ての過程から発生可能な前述した問題を解決するために、軸締結部25及び出力軸65は、
図9乃至
図10の構造のように備えられる。
【0095】
図9の軸締結部25は、出力軸65に入力される外力のサイズを最小化することで、動力伝達部6の耐久性が低下することを防止し、ナット256によって出力軸65と軸締結部25を結合することで、組立て時間が短縮できることが特徴である。
【0096】
本実施例による軸締結部25は、後方カバー23に固定される第1締結体251、第1締結体251から延長され、後方カバー貫通穴231に挿入される連結体255、及び連結体255に固定され、ドラム2の内部に位置する第2締結体252を含むように備えられる。第2締結体252には出力軸65が挿入される締結部貫通穴253が備えられる。
【0097】
図10に示すように、出力軸65は、ハウジングHの内部に位置し、ケージ67に固定される締結軸651、及び締結軸651から延長され、締結部貫通穴253に挿入される固定軸652を含むように備えられる。
【0098】
固定軸652の円周面にはねじ山653が備えられる。よって、ナット256は、締結部貫通穴253を通過した出力軸の一端652に結合し、出力軸65と軸締結部25を固定する。
【0099】
ドラム2と出力軸65の組立ては、基部パネル17に動力伝達部6が取り付けられる固定パネル151を固定する過程、出力軸65を締結部貫通穴253に挿入する過程、支持パネル121を基部パネル17に固定し、前方カバー22の位置を固定する過程、及びナット256を介して出力軸65と軸締結部25を結合する過程によって進行される。
【0100】
支持パネル121を基部パネル17に固定する前、出力軸65は、締結部貫通穴253に挿入された状態を維持する。但し、本実施例は、締結管257が備えられる実施例に比べて、ドラムの傾斜角度を大きく維持することができる。即ち、
図8の実施例では、締結管257のため、ドラムの前方カバー22を排気流路31の上部面や基部17などに着座させることができないが、本実施例は、前方カバー22を排気流路31の上部面や基部パネル17などに着座させた状態を維持することができる。よって、
図10に示す軸締結部25が備えられる衣類処理装置は、動力伝達部6の耐久性の低下を最小化することができる。
【0101】
一方、本実施例に備えられる連結体255の直径は、第1締結体251から第2締結体252に向かうほど減少するように備えられる。連結体255の形状が前述のように備えられる場合、固定軸652は連結体255の表面に沿って締結部貫通穴253に導かれる。よって、本実施例は、固定軸652を締結部貫通穴253に挿入する時間を短縮することができる。
【0102】
軸締結部25と出力軸65の堅固な結合のために、軸締結部25には締結部セレーション(serration)が備えられ、出力軸65には出力軸セレーションがさらに備えられる。
【0103】
図11に示すように、締結部セレーション254は、締結部貫通穴253の縁部から締結部貫通穴253の中心に向かって突出する突起として備えられ、出力軸セレーション657は、締結軸651の円周面に備えられ、締結部セレーション254に結合する溝として備えられる。
【0104】
締結部セレーション254と出力軸セレーション657の結合を容易にするために、出力軸65には、締結軸651と固定軸652を連結し、締結部セレーション254を出力軸セレーション657に導く傾斜面655がさらに備えられる。
【0105】
即ち、締結軸651の直径は、締結部貫通穴253の直径と等しく設定され、固定軸652の直径は、締結軸651の直径より短く設定され、傾斜面655は、固定軸652の円周面と締結軸651の円周面を連結するように備えられる。
【0106】
前述した軸締結部25がドラム2の内部に露出されることを防止するために、本実施例においても締結部カバー27がさらに備えられる。締結部カバー27は、後方カバー貫通穴231を閉鎖し、軸締結部25の露出が防止できるものであれば、どのような形状でもよい。
【0107】
図10に示すように、締結部カバー27は、カバー貫通穴271に挿入され、固定軸652の締結溝654に固定されるボルト273によって出力軸65に固定されるように備えられる。
【0108】
前述した構造の衣類処理装置100は、乾燥部3を介してドラム3に供給された空気が、ドラム投入口221を介してドラムの外部に排出される可能性がある。このような短所を最小化するために、衣類処理装置100にはドラム投入口221を介して空気が露出されることを最小化する封止部7がさらに備えられる。
【0109】
図12に示すように、封止部7は支持パネル121に備えられる。
【0110】
支持パネル121にはドラム連結体123を囲むリング状の取付溝129が備えられ、封止部7は取付溝129に備えられる。即ち、封止部7は取付溝129に固定され、ドラム投入口221の縁部に接触するリング状の封止体71として備えられる。
【0111】
封止体71は、フェルト(felt、圧縮繊維など)で備えられる。ドラム投入口221を密閉すると共に、ドラムと封止体71との摩擦力を最小化するためである。
【0112】
一方、ドラム2がキャビネットの長さ方向(Z軸方向)に沿って振動するとき、ドラムの振動を減殺するために、取付溝129にはダンパー73がさらに備えられる。ダンパー73は、ゴムなどの弾性力の大きい物質からなり、リング状で備えられる。この場合、封止体71はダンパー73に固定される必要がある。
【0113】
前述した構造の衣類処理装置100は、ドラム2が回転するとき、ドラム投入口221が投入口122の直径方向に沿って振動する。投入口の直径方向に対するドラム投入口221の振動範囲を制限するために、衣類処理装置100には変位制限部がさらに備えられる。
【0114】
図13に示すように、変位制限部13は、ドラム連結体123からドラム投入口221に向かって突出する突起131として備えられる。図示していないが、変位制限部13は前方カバー22に備えられてもよい。即ち、変位制限部はドラム投入口221からドラム連結体123に向かって突出する突起として備えられてもよい。
【0115】
変位制限部13は複数備えられてもよい。即ち、変位制限部13は、投入口122を中心として互いに同じ角度で離隔した複数の制限部13a、13b、13cとして備えられる。
【0116】
図示していないが、変位制限部は、投入口122を中心として互いに180度離隔した第1制限部及び第2制限部として備えられてもよく、投入口122を中心として互いに120度離隔した第1制限部、第2制限部、及び第3制限部として備えられてもよい。
【0117】
いずれの場合でも複数の制限部13a、13b、13cのいずれか1つは、ドラム投入口221の最上端に接触する位置に備えられることが好ましい。出力軸65が基部17に平行に備えられる場合、前方カバーは自重によって基部17に向かって下垂するため、複数の制限部のいずれか1つが前述のように備えられる場合、ドラムの下垂によるドラム投入口の変位を最小化することができる。
【0118】
変位制限部13が支持パネル121に設けられる突起131として備えられる場合、突起131の材質は、支持パネル121と同じ材質で設定されることが好ましい。これは制作の容易性を確保するためである。
【0119】
また、変位制限部13による摩擦力を最小化するために、前方カバー22は金属からなり、変位制限部13は前方カバー22の硬度(harness)より低い硬度の材質(プラスチックなど)で備えられることが好ましい。
【0120】
図14は、変位制限部14がドラム連結体123に固定されるリング状のフェルト(felt)で備えられることを示す。即ち、本実施例による変位制限部14は、フェルトがドラム連結体123に固定され、ドラム連結体123の円周面とドラム投入口221との間に位置することが特徴である。
【0121】
変位制限部14は、封止体71の下端が折曲されることで備えられてもよく、封止体71と分離された別のフェルトが封止体71の下端に位置することで備えられてもよい。
【0122】
前述した衣類処理装置は、様々な形態に変更して実施されることができ、本発明の権利範囲は前述した実施例に限られない。
【国際調査報告】