(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ずれ検出方法、ずれ検出装置、輸送装置、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H01M 10/06 20060101AFI20240808BHJP
H01M 4/04 20060101ALI20240808BHJP
H01M 50/46 20210101ALI20240808BHJP
【FI】
H01M10/06 Z
H01M4/04 A
H01M50/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513160
(86)(22)【出願日】2022-04-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 CN2022085799
(87)【国際公開番号】W WO2023193234
(87)【国際公開日】2023-10-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】趙柏全
(72)【発明者】
【氏名】陳▲キ▼
(72)【発明者】
【氏名】倪大軍
(72)【発明者】
【氏名】呉倩
(72)【発明者】
【氏名】王建磊
【テーマコード(参考)】
5H021
5H028
5H050
【Fターム(参考)】
5H021AA06
5H021BB11
5H021BB19
5H021BB20
5H021HH10
5H028AA05
5H028BB00
5H028BB11
5H028BB15
5H028BB18
5H028CC07
5H028CC08
5H028CC11
5H028HH01
5H050AA19
5H050BA08
5H050DA03
5H050DA19
5H050FA15
5H050GA07
5H050GA22
5H050GA27
5H050GA28
5H050GA29
5H050HA03
5H050HA12
(57)【要約】
本出願は、負極複合テープ1のずれ検出方法を提供し、負極複合テープ1は、位置決め穴13を含む負極板11と、負極板11の表面に貼り付けられるセパレータ12とを含み、ずれ検出方法は、負極複合テープ1の、位置決め穴13を含む部分の画像4を取得するステップS1000と、画像4に基づいてずれ特徴量を計算するステップS2000とを含み、ここで、ずれ特徴量は、幅方向のずれ量D1と、テープ搬送方向のずれ量D2と、ずれ角度D3とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負極複合テープのずれ検出方法であって、前記負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、前記負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、前記ずれ検出方法は、
前記負極複合テープの、前記位置決め穴を含む部分の画像を取得するステップS1000と、
前記画像に基づいて、前記負極複合テープの特定の方向でのずれ距離及び/又は角度を示すずれ特徴量を計算するステップS2000とを含む、ずれ検出方法。
【請求項2】
前記ずれ特徴量は、幅方向のずれ量と、テープ搬送方向のずれ量と、ずれ角度とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含む、請求項1に記載のずれ検出方法。
【請求項3】
前記ずれ特徴量は、幅方向のずれ量を含み、そして前記ステップS2000は、前記幅方向のずれ量を計算するステップS2100を含み、前記ステップS2100は、
前記画像に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを位置決めするステップS2110と、
前記画像の中心点及び幅方向に平行する幅方向中線を計算するステップS2120と、
前記画像の幅方向中線と、前記負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジとの交点を計算するステップS2130と、
前記中心点と前記交点との間の距離を前記幅方向のずれ量として計算するステップS2140とを含む、請求項1又は2に記載のずれ検出方法。
【請求項4】
前記ステップS2110は、
負極板コーティング領域と前記負極複合テープの他の領域とのグレースケール差異に基づいて、閾値処理アルゴリズムを使用して、前記負極板コーティング領域を抽出するステップS2111と、
抽出された負極板コーティング領域の外接矩形をフィッティングするステップS2112と、
前記外接矩形に基づいて、前記負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを決定するステップS2113とを含む、請求項3に記載のずれ検出方法。
【請求項5】
前記ステップS2113は、
前記外接矩形の、テープ搬送方向に平行する外側エッジを初期位置決めエッジとするステップS2113aと、
エッジ検出ROIボックスを前記初期位置決めエッジにずらすステップS2113bと、
エッジ検出アルゴリズムによりエッジポイントを取得するステップS2113cと、
取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、前記直線を前記負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジとして決定するステップS2113dとを含む、請求項4に記載のずれ検出方法。
【請求項6】
前記ステップS2113bは、
前記初期位置決めエッジの中心点座標を計算するステップS2113b1と、
前記中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを前記初期位置決めエッジにずらすステップS2113b2とを含む、請求項5に記載のずれ検出方法。
【請求項7】
前記ずれ特徴量は、テープ搬送方向のずれ量を含み、そして前記ステップS2000は、前記テープ搬送方向のずれ量を計算するステップS2200を含み、前記ステップS2200は、
前記画像に基づいて、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを位置決めするステップS2210と、
前記画像の中心点及びテープ搬送方向に平行するテープ搬送方向中線を計算するステップS2220と、
前記画像のテープ搬送方向中線と、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジとの交点を計算するステップS2230と、
前記中心点と前記交点との間の距離を前記テープ搬送方向のずれ量として計算するステップS2240とを含む、請求項1から2のいずれか1項に記載のずれ検出方法。
【請求項8】
前記ステップS2210は、
前記位置決め穴と負極板コーティング領域とのグレースケール差異により、前記位置決め穴の領域を検出するステップS2211と、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを取得するステップS2212とを含む、請求項7に記載のずれ検出方法。
【請求項9】
前記ステップS2212は、
エッジ検出ROIボックスを前記位置決め穴の領域にずらすステップS2212aと、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジのエッジポイントを取得するステップS2212bと、
取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、前記直線を前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジとして決定するステップS2212cとを含む、請求項8に記載のずれ検出方法。
【請求項10】
前記ステップS2212aは、
検出された前記位置決め穴の領域の中心点座標を計算するステップS2212a1と、
前記中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを前記位置決め穴の領域にずらすステップS2212a2とを含む、請求項9に記載のずれ検出方法。
【請求項11】
前記負極板は、第一の位置決め穴と第二の位置決め穴とを含み、前記第一の位置決め穴と第二の位置決め穴は、幅方向に沿って間隔をおいて設置され且つそれぞれ前記幅方向に平行する第一の側エッジと第二の側エッジとを有し、前記第一の側エッジと第二の側エッジとは、共線的に設置され、
ここで、前記ステップS1000は、前記負極複合テープの、前記第一の位置決め穴を含む部分の第一の画像と、前記負極複合テープの、前記第二の位置決め穴を含む部分の第二の画像とを取得するステップを含み、
ここで、前記ずれ特徴量は、ずれ角度を含み、そして前記ステップS2000は、前記ずれ角度を計算するステップS2300を含み、前記ステップS2300は、
前記第一の画像に基づいて、前記第一の位置決め穴の第一の側エッジを位置決めするとともに、前記第二の画像に基づいて、前記第二の位置決め穴の第二の側エッジを位置決めするステップS2310と、
前記第一の側エッジと第二の側エッジをフィッティングして、第一の側エッジと第二の側エッジとの結ぶ線を取得するステップS2320と、
前記結ぶ線と基準線との間の角度を前記ずれ角度として計算するステップS2330とを含み、
ここで、前記基準線は、前記第一の画像又は第二の画像に平行な、テープ搬送方向に平行する輪郭線である、請求項1又は2に記載のずれ検出方法。
【請求項12】
前記ステップS2310は、
前記第一の位置決め穴及び前記第二の位置決め穴と負極板コーティング領域とのグレースケール差異により、前記第一の位置決め穴の領域と前記第二の位置決め穴の領域を検出するステップS2311と、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記第一の位置決め穴の第一の側エッジと第二の位置決め穴の第二の側エッジを取得するステップS2312とを含む、請求項11に記載のずれ検出方法。
【請求項13】
前記ステップS2312は、
エッジ検出ROIボックスを前記第一の位置決め穴の領域と前記第二の位置決め穴の領域にずらすステップS2312aと、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記第一の位置決め穴の第一の側エッジの第一のエッジポイント及び前記第二の位置決め穴の第二の側エッジの第二のエッジポイントを取得するステップS2312bと、
取得された第一のエッジポイントを第一の直線としてフィッティングし、前記第一の直線を前記第一の位置決め穴の第一の側エッジとして決定し、取得された第二のエッジポイントを第二の直線としてフィッティングし、前記第二の直線を前記第二の位置決め穴の第二の側エッジとして決定するステップS2312cとを含む、請求項12に記載のずれ検出方法。
【請求項14】
前記ステップS2312aは、
検出された前記第一の位置決め穴の領域の第一の中心点座標と前記第二の位置決め穴の領域の第二の中心点座標を計算するステップS2312a1と、
それぞれ前記第一の中心点座標と第二の中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを前記第一の位置決め穴の領域と前記第二の位置決め穴の領域にずらすステップS2312a2とを含む、請求項13に記載のずれ検出方法。
【請求項15】
負極複合テープのずれ検出装置であって、前記負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、前記負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、前記ずれ検出装置は、
前記負極複合テープの、前記位置決め穴を含む部分の画像を取得するための画像取得機器と、
コントローラとを含み、前記コントローラは、前記画像取得機器により取得された画像を受信するとともに、メモリとプロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を実行して、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法を実行する、ずれ検出装置。
【請求項16】
前記画像取得機器は、
前記負極複合テープの第一側に設置されるカメラと、
前記負極複合テープの、前記第一側と反対する第二側に設置される光源とを含む、請求項15に記載のずれ検出装置。
【請求項17】
前記光源は、赤色光源である、請求項16に記載のずれ検出装置。
【請求項18】
負極複合テープ用の輸送装置であって、前記負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、前記負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、前記輸送装置は、
請求項15から17のいずれか1項に記載のずれ検出装置と、
前記ずれ検出装置に通信接続される制御機器とを含み、前記制御機器は、前記ずれ検出装置により出力されたずれ特徴量に基づいて前記輸送装置の操作を制御する、負極複合テープ用の輸送装置。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に実行可能な命令が記憶され、前記命令がプロセッサにより実行される時、前記プロセッサに請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、特に負極複合テープのずれ検出方法、装置、輸送装置、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電池コアの製作は、電池の生産過程における重要な一環である。電池コアの製作過程において負極板と、セパレータと、正極テープとを相互に整列する必要があり、極板整列度は、電池コア品質を評価する一つの重要な指標であり、極板整列度が低いと、電池の良品率が大幅に低減し、電池の生産コストが増加する。いくつかの場合、主に手動で極板のずれ量を検査することにより負極板と正極テープとの整列を保証するが、これは、人件費を大幅に増加させるとともに、手動による検査では、往々にして微細なずれを発見しにくく、高精度の要求を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、従来技術における技術課題の少なくとも一つを解決することを目的とする。そのため、本出願の一つの目的は、手動での検出精度が低いという問題を解決するためのずれ検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の第一の態様の実施例は、負極複合テープのずれ検出方法を提供し、負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、ずれ検出方法は、負極複合テープの、位置決め穴を含む部分の画像を取得するステップS1000と、画像に基づいて、負極複合テープの特定の方向でのずれ距離及び/又は角度を示すずれ特徴量を計算するステップS2000とを含む。
【0005】
このずれ検出方法は、負極板にセパレータを複合した後に、依然として位置決め穴を効果的に検出することができ、ずれ検出の正確度と精度を向上させる。そして画像に基づいてずれ特徴量を計算すると、検出効率が高いという特徴を同時に兼ね備えており、負極複合テープの任意の方向でのずれ距離及び/又は角度を同時に検出することができ、検出速度を向上させ、事故発生率を低減させるとともに検出コストを削減することができる。
【0006】
いくつかの実施例では、ずれ特徴量は、幅方向のずれ量と、テープ搬送方向のずれ量と、ずれ角度とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含む。幅方向のずれ量と、テープ搬送方向のずれ量と、ずれ角度との三つのずれ特徴量のうちの一つ又は複数により、負極複合テープのずれ状況を迅速に位置決めすることができ、その上でのずれ修正を容易にする。いくつかの実施例では、ずれ特徴量は、幅方向のずれ量を含み、そしてステップS2000は、幅方向のずれ量を計算するステップS2100を含み、ステップS2100は、画像に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを位置決めするステップS2110と、画像の中心点及び幅方向に平行する幅方向中線を計算するステップS2120と、画像の幅方向中線と、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジとの交点を計算するステップS2130と、中心点と交点との間の距離を幅方向のずれ量として計算するステップS2140とを含む。
【0007】
この検出方法を採用すると、負極複合テープの幅方向のずれ量を迅速且つ効率的に検出することができ、検出効率が高く、正確性が高く、精度が高いという特徴があり、制御システムの応答速度を向上させ、事故発生率を低減させることができる。
【0008】
いくつかの実施例では、ステップS2110は、負極板コーティング領域と負極複合テープの他の領域とのグレースケール差異に基づいて、閾値処理アルゴリズムを使用して、負極板コーティング領域を抽出するステップS2111と、抽出された負極板コーティング領域の外接矩形をフィッティングするステップS2112と、外接矩形に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを決定するステップS2113とを含む。
【0009】
この検出方法を採用すると、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを迅速に位置決めすることができ、幅方向のずれ量の計算を容易にし、検出効率を向上させ、検出時間を短縮することができる。
【0010】
いくつかの実施例では、ステップS2113は、外接矩形の、テープ搬送方向に平行する外側エッジを初期位置決めエッジとするステップS2113aと、エッジ検出ROIボックスを初期位置決めエッジにずらすステップS2113bと、エッジ検出アルゴリズムによりエッジポイントを取得するステップS2113cと、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、直線を負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジとして決定するステップS2113dとを含む。
【0011】
上記検出方法を採用すると、画像から極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを正確且つ迅速に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高い。
【0012】
いくつかの実施例では、ステップS2113bは、初期位置決めエッジの中心点座標を計算するステップS2113b1と、中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを初期位置決めエッジにずらすステップS2113b2とを含む。
【0013】
上記検出方法を採用すると、ROIボックスを初期位置決めエッジに迅速に位置決めすることができ、エッジ検出の所要時間を短縮し、制御リスクを低減させ、検出効率と精度をさらに向上させる。
【0014】
いくつかの実施例では、ずれ特徴量は、テープ搬送方向のずれ量を含み、そしてステップS2000は、テープ搬送方向のずれ量を計算するステップS2200を含み、ステップS2200は、画像に基づいて、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを位置決めするステップS2210と、画像の中心点及びテープ搬送方向に平行するテープ搬送方向中線を計算するステップS2220と、画像のテープ搬送方向中線と、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジとの交点を計算するステップS2230と、中心点と交点との間の距離をテープ搬送方向のずれ量として計算するステップS2240とを含む。
【0015】
上記検出方法を採用すると、一つの画像において負極複合テープの幅方向のずれ量とテープ搬送方向のずれ量を同時に検出することができ、検出効率が高く、正確度が高く、精度が高いという特徴があり、検出速度を向上させ、事故発生率を低減させることができる。
【0016】
いくつかの実施例では、ステップS2210は、位置決め穴と負極板コーティング領域とのグレースケール差異により、位置決め穴の領域を検出するステップS2211と、エッジ検出アルゴリズムを利用して、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを取得するステップS2212とを含む。
【0017】
上記検出方法を採用すると、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを迅速に位置決めすることができ、テープ搬送方向のずれ量の計算を容易にし、検出効率を向上させ、検出時間を短縮することができる。
【0018】
いくつかの実施例では、ステップS2212は、エッジ検出ROIボックスを位置決め穴の領域にずらすステップS2212aと、エッジ検出アルゴリズムを利用して、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジのエッジポイントを取得するステップS2212bと、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、直線を位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジとして決定するステップS2212cとを含む。
【0019】
上記検出方法を採用すると、画像から位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを正確に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高い。
【0020】
いくつかの実施例では、ステップS2212aは、検出された位置決め穴の領域の中心点座標を計算するステップS2212a1と、中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを位置決め穴の領域にずらすステップS2212a2とを含む。
【0021】
上記検出方法を採用すると、ROIボックスを位置決め穴に迅速に位置決めすることができ、エッジ検出の所要時間を短縮し、検出効率と精度をさらに向上させる。
【0022】
いくつかの実施例では、負極板は、第一の位置決め穴と第二の位置決め穴とを含み、第一の位置決め穴と第二の位置決め穴は、幅方向に沿って間隔をおいて設置され且つそれぞれ幅方向に平行する第一の側エッジと第二の側エッジとを有し、第一の側エッジと第二の側エッジとは、共線的に設置され、ここで、ステップS1000は、負極複合テープの、第一の位置決め穴を含む部分の第一の画像と、負極複合テープの、第二の位置決め穴を含む部分の第二の画像とを取得するステップを含み、ここで、ずれ特徴量は、ずれ角度を含み、そしてステップS2000は、ずれ角度を計算するステップS2300を含み、ステップS2300は、第一の画像に基づいて、第一の位置決め穴の第一の側エッジを位置決めするとともに、第二の画像に基づいて、第二の位置決め穴の第二の側エッジを位置決めするステップS2310と、第一の側エッジと第二の側エッジをフィッティングして、第一の側エッジと第二の側エッジとの結ぶ線を取得するステップS2320と、結ぶ線と基準線との間の角度をずれ角度として計算するステップS2330とを含み、ここで、基準線は、第一の画像又は第二の画像に平行な、テープ搬送方向に平行する輪郭線である。
【0023】
上記検出方法を採用すると、負極複合テープの微小な角度ずれを迅速、効率的に且つ低コストで検出することができ、検出効率が高く、正確性が高く、精度が高いという特徴があり、制御システムの応答速度を向上させ、事故発生率を低減させることができる。負極複合テープの、第一の位置決め穴を含む部分の第一の画像と負極複合テープの、第二の位置決め穴を含む部分の第二の画像の両方によりずれ角度を計算し、単一の図での検出と比較すると、検出範囲を拡大することができ、より大きい寸法の負極複合テープに適するとともに、位置決め穴の位置をより正確に位置決めすることができ、より高い検出精度を有する。
【0024】
いくつかの実施例では、ステップS2310は、第一の位置決め穴及び第二の位置決め穴と負極板コーティング領域とのグレースケール差異により、第一の位置決め穴の領域と第二の位置決め穴の領域を検出するステップS2311と、エッジ検出アルゴリズムを利用して、第一の位置決め穴の第一の側エッジと第二の位置決め穴の第二の側エッジを取得するステップS2312とを含む。
【0025】
上記検出方法を採用すると、第一の位置決め穴の第一の側エッジと第二の位置決め穴の第二の側エッジを迅速に位置決めすることができ、ずれ角度の計算を容易にし、検出効率、正確度と精度を向上させることができる。
【0026】
いくつかの実施例では、ステップS2312は、エッジ検出ROIボックスを第一の位置決め穴の領域と第二の位置決め穴の領域にずらすステップS2312aと、エッジ検出アルゴリズムを利用して、第一の位置決め穴の第一の側エッジの第一のエッジポイント及び第二の位置決め穴の第二の側エッジの第二のエッジポイントを取得するステップS2312bと、取得された第一のエッジポイントを第一の直線としてフィッティングし、第一の直線を第一の位置決め穴の第一の側エッジとして決定し、取得された第二のエッジポイントを第二の直線としてフィッティングし、第二の直線を第二の位置決め穴の第二の側エッジとして決定するステップS2312cとを含む。
【0027】
上記検出方法を採用すると、第一の画像と第二の画像から第一の位置決め穴の第一の側エッジと第二の位置決め穴の第二の側エッジをそれぞれ正確に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高く、検出速度を向上させることができる。
【0028】
いくつかの実施例では、ステップS2312aは、検出された第一の位置決め穴の領域の第一の中心点座標と第二の位置決め穴の領域の第二の中心点座標を計算するステップS2312a1と、それぞれ第一の中心点座標と第二の中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを第一の位置決め穴の領域と第二の位置決め穴の領域にずらすステップS2312a2とを含む。
【0029】
上記検出方法を採用すると、ROIボックスを第一の位置決め穴と第二の位置決め穴に迅速に位置決めすることができ、エッジ検出の所要時間を短縮し、検出効率と精度をさらに向上させ、検出速度を向上させる。
【0030】
本出願の第二の態様の実施例は、負極複合テープのずれ検出装置を提供し、負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、ずれ検出装置は、負極複合テープの、位置決め穴を含む部分の画像を取得するための画像取得機器と、コントローラとを含み、コントローラは、画像取得機器により取得された画像を受信するとともに、メモリとプロセッサとを含み、プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、上記実施例における方法を実行する。
【0031】
上記ずれ検出装置は、負極板にセパレータを複合した後に、依然として位置決め穴を効果的に検出することができ、位置決め穴識別とずれ検出の正確度及び精度を向上させる。そして画像取得機器により取得された画像に基づいてずれ特徴量を計算すると、検出効率が高いという特徴を同時に兼ね備えており、幅方向のずれ量と、テープ搬送方向のずれ量と、ずれ角度とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを同時に検出することができ、検出コストを削減することができる。
【0032】
いくつかの実施例では、画像取得機器は、負極複合テープの第一側に設置されるカメラと、負極複合テープの、第一側と反対する第二側に設置される光源とを含む。
【0033】
カメラは、視野範囲が大きく、位置決め穴の周りの画像を大面積に取得することができ、位置決め穴が部分的に塞がれていても、ずれ特徴量の検出に影響を与えることがない。検出正確性が高く、精度が高いという特徴がある。
【0034】
いくつかの実施例では、光源は、赤色光源である。
【0035】
赤色光源は、光の透過力が強く、特にセパレータと複合した後の負極複合テープに適し、画像における位置決め穴の分解能を向上させ、位置決め穴の正確な位置決めを実現して、ずれ特徴量検出の精度を向上させることができる。
【0036】
本出願の第三の態様の実施例は、負極複合テープ用の輸送装置を提供し、負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、輸送装置は、上記実施例におけるずれ検出装置と、ずれ検出装置に通信接続される制御機器とを含み、制御機器は、ずれ検出装置により出力されたずれ特徴量に基づいて、輸送装置の操作を制御する。
【0037】
上記負極複合テープの輸送装置を採用すると、負極複合テープの搬送のずれ特徴量を迅速且つ正確に検出することができ、制御機器は、負極複合テープのずれにタイムリーに応答し、事故発生率を低減させることができる。
【0038】
本出願の第四の態様の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体に実行可能な命令が記憶され、命令がプロセッサにより実行される時、プロセッサに上記実施例における方法を実行させる。
【0039】
上記説明は、本出願の技術案の概要に過ぎず、本出願の技術手段をより明瞭に理解するために、明細書の内容に従って実施してもよく、そして本出願の上記と他の目的、特徴と利点をより明確にわかりやすくするために、以下は、特に本出願の具体的な実施の形態を挙げて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図面において、特に規定されていない限り、複数の図面の同じ符号は、同じ又は類似する部材又は要素を表す。これらの図面は、必ずしも比例して描かれているとは限らない。理解すべきこととして、これらの図面は、本出願の開示によるいくつかの実施の形態のみを図示しており、これらを本出願範囲に対する制限とみなすべきではない。
【
図1】本出願のいくつかの実施例の負極複合テープの概略図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施例の負極板の概略図である。
【
図3】本出願のいくつかの実施例の正極挿入の概略図である。
【
図4】本出願のいくつかの実施例の負極複合テープのずれ検出方法のフローチャートである。
【
図5】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいて幅方向のずれ量を計算するフローチャートである。
【
図6】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいて幅方向のずれ量を計算する概略図である。
【
図7】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを位置決めするフローチャートである。
【
図8】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを位置決めする概略図である。
【
図9】本出願のいくつかの実施例の、外接矩形に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを決定するフローチャートである。
【
図10】本出願のいくつかの実施例の、外接矩形に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを決定する概略図である。
【
図11】本出願のいくつかの実施例の、エッジ検出ROIボックスを初期位置決めエッジにずらすフローチャートである。
【
図12】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいてテープ搬送方向のずれ量を計算するフローチャートである。
【
図13】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいてテープ搬送方向のずれ量を計算する概略図である。
【
図14】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいて、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを位置決めするフローチャートである。
【
図15】本出願のいくつかの実施例の、エッジ検出アルゴリズムを利用して、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを取得するフローチャートである。
【
図16】本出願のいくつかの実施例の、エッジ検出ROIボックスを位置決め穴の領域にずらすフローチャートである。
【
図17】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいてずれ角度を計算するフローチャートである。
【
図18】本出願のいくつかの実施例の、第一の画像と第二の画像を取得する概略図である。
【
図19】本出願のいくつかの実施例の負極板の概略図である。
【
図20】本出願のいくつかの実施例の、画像に基づいてずれ角度を計算する概略図である。
【
図21】本出願のいくつかの実施例の、第一の画像に基づいて、第一の位置決め穴の第一の側エッジを位置決めするとともに、第二の画像に基づいて、第二の位置決め穴の第二の側エッジを位置決めするフローチャートである。
【
図22】本出願のいくつかの実施例の、エッジ検出アルゴリズムを利用して、第一の位置決め穴の第一の側エッジと第二の位置決め穴の第二の側エッジを取得するフローチャートである。
【
図23】本出願のいくつかの実施例の、エッジ検出ROIボックスを第一の位置決め穴の領域と第二の位置決め穴の領域にずらすフローチャートである。
【
図24】本出願の別のいくつかの実施例の負極複合テープのずれ検出方法のフローチャートである。
【
図25】本出願のいくつかの実施例の負極複合テープのずれ検出装置の概略図である。
【
図26】本出願のいくつかの実施例の画像取得機器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下は、図面を結び付けながら本出願の技術案の実施例を詳細に記述する。以下の実施例は、本出願の技術案をより明瞭に説明するためにのみ用いられ、例に過ぎず、これによって本出願の保護範囲が制限されるものではない。
【0042】
特に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術的と科学的用語は、本出願の技術分野に属する当業者によって一般的に理解される意味と同じであり、本明細書に使用される用語は、具体的な実施例を記述するためのものに過ぎず、本出願を限定することを意図しておらず、本出願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における用語である「含む」と「有する」及びこれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものである。
【0043】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「第一」、「第二」などは、異なる対象を区別するためのものだけであり、相対的重要性を示すか暗示するか、又は示された技術的特徴の数、特定の順序、又は主従関係を暗黙的に示すと理解することはできない。本出願の実施例の記述において、「複数」の意味は、特に明確且つ具体的な限定がない限り、二つ以上である。
【0044】
本明細書に言及された「実施例」は、実施例を結び付けて記述された特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施例に含まれ得ることを意味している。明細書における各位置でのこのフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互に排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本明細書に記述された実施例が他の実施例と組み合わされることが可能であることを明示的かつ非明示的に理解することができる。
【0045】
本出願の実施例の記述において、用語である「及び/又は」は、関連対象を記述する関連関係に過ぎず、三つの関係が存在し得ることを表し、例えばA及び/又はBは、単独のA、AとBとの組み合わせ、単独のBの三つのケースを表してもよい。また、本明細書における文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0046】
本出願の実施例の記述において、用語である「複数」は、二つ以上(二つを含む)を指し、同様に、「複数組」は、二組以上(二組を含む)を指し、「複数枚」は、二枚以上(二枚を含む)を指す。
【0047】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などにより指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本出願の実施例の記述を容易にし且つ記述を簡略化するためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願の実施例に対する制限として理解してはいけない。
【0048】
本出願の実施例の記述において、特に明確に規定、限定されていない限り、技術用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体的であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよく、二つの素子の内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて、上記用語の本出願の実施例における具体的な意味を理解することができる。
【0049】
電池コアの成形過程において、積層成形は、捲回成形に比べて高レート、高エネルギー密度の利点がある。負極連続式積層機は、従来の積層機に比べて、末端シートを切断するだけで、電池コア全体の負極テープを形成することができ、積層電池コアにおけるエッジ裁断による潜在的な危険性を低減させることができる。
【0050】
図1-
図3を参照すると、負極連続式積層機では、負極板11の表面にセパレータ12を貼り付けた後に負極複合テープ1が形成され、正極挿入位置3における正極テープ2の正確な挿入を実現し、積層電池コア全体の成形品質を確保するためには、負極複合テープ1を所定の方向に従って搬送する必要がある。正極テープ2の挿入位置の正確性を向上させるために、常に負極板11に位置決め穴13を設置し、位置決め穴13の位置を検出することにより、負極複合テープ1が搬送中にずれているかどうかを検出する。しかし、この工程において負極板11にすでにセパレータ12が複合されているため、セパレータ12上の汚れ、位置決め穴13のダイカットによるバリ、及び負極板11圧延後の位置決め穴13の変形は、いずれも、センサの感知異常を招くことがあり、これによって従来のセンサによる検出方法では、位置決め穴13の位置を正確に検出することが非常に困難であり、検出漏れや誤検出のリスクが高い。
【0051】
以上の技術課題に基づいて、発明者は、鋭意研究した結果、負極複合テープ1のずれ検出方法を提供した。
図1-
図4を参照すると、負極複合テープ1は、位置決め穴13を含む負極板11と、負極板11の表面に貼り付けられるセパレータ12とを含み、負極複合テープ1のずれ検出方法は、負極複合テープ1の、位置決め穴13を含む部分の画像4を取得するステップS1000と、画像4に基づいて、負極複合テープ1の特定の方向でのずれ距離及び/又は角度を示すずれ特徴量を計算するステップS2000とを含む。
【0052】
負極板11は、負極活物質が載せられた極板であり、負極活物質により塗覆された領域は、負極板コーティング領域14を形成する。位置決め穴13とは、負極板11において位置決め識別作用を果たすことができる特徴部であり、理解できるように、位置決め穴13は、円形、長方形、正方形などの任意の形状であってもよい。いくつかの実施例では、位置決め穴13は、細長い長方形であり、位置決め穴の長辺は、負極複合テープ1のテープ搬送方向に垂直であることにより、識別作用をより良く果たす。いくつかの実施例では、位置決め穴13は、負極板コーティング領域14に位置する。いくつかの実施例では、位置決め穴13は、負極板コーティング領域14における、コーティングエッジに近い位置に位置することで、画像4の収集と位置決めを容易にする。いくつかの実施例では、位置決め穴13は、負極板11においてテープ搬送方向に平行する方向に沿って等距離に設置されることで、位置決め穴13に対する連続的な検出を容易にし、ずれ検出に対するリアルタイムなオンラインモニタリングを実現する。セパレータ12とは、電池コアの負極板11と正極テープ2とを隔離するためのフィルムであり、電池内部での正極、負極の短絡を防止する。ずれ特徴量は、負極複合テープ1の特定の方向でのずれ距離及び/又は角度を示すためのベクトルであってもよい。ずれ特徴量は、負極複合テープ1における任意の特徴部の、画像4における基準部に対するずれであってもよい。特徴部は、負極複合テープ1における識別しやすい部材、例えば位置決め穴13、負極板コーティング領域14のエッジなどであってもよく、基準部は、画像における任意の位置、例えば画像4の中点、輪郭線などであってもよい。いくつかの実施例では、ずれ特徴量と所定量との差分値が閾値よりも大きいことに応答して、警報情報を送信して警報を行うことにより、タイムリーに提示する作用を果たす。所定量とは、特徴部が所定の搬送設定に応じて到着すべき位置の、基準部に対するずれである。いくつかの実施例では、ずれ特徴量と所定量との差分値が閾値よりも大きいことに応答して、制御システムは、ずれ特徴量と所定量との差分値に基づいてずれ修正を行って閉ループ制御を実現することにより、自動化検出及びずれ修正を実現する。
【0053】
上記ずれ検出方法は、負極板11にセパレータ12を複合した後に、依然として位置決め穴13を効果的に検出することができ、ずれ検出の正確度と精度を向上させる。そして画像4に基づいてずれ特徴量を計算すると、検出効率が高いという特徴を同時に兼ね備えており、負極複合テープ1の特定の方向でのずれ距離及び/又は角度を同時に検出し、検出速度を向上させ、事故発生率を低減させるとともに検出コストを削減することができる。
【0054】
本出願のいくつかの実施例によれば、ずれ特徴量は、幅方向のずれ量D1と、テープ搬送方向のずれ量D2と、ずれ角度D3とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含む。
【0055】
幅方向のずれ量D1とは、ずれ特徴量の幅方向での量であり、幅方向とは、負極複合テープ1のテープ搬送方向に垂直な方向である。テープ搬送方向のずれ量D2とは、ずれ特徴量のテープ搬送方向での量であり、テープ搬送方向とは、負極複合テープ1の搬送方向である。ずれ角度D3は、負極複合テープ1における任意の特徴部又は任意の特徴部の結ぶ線の、画像4における基準部に対する角度ずれであってもよい。
【0056】
幅方向のずれ量D1と、テープ搬送方向のずれ量D2と、ずれ角度D3との三つのずれ特徴量のうちの一つ又は複数により、負極複合テープ1のずれ状況を迅速に位置決めすることができ、その上でのずれ修正を容易にする。
【0057】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図5及び
図6を参照すると、ずれ特徴量は、幅方向のずれ量D1を含み、そしてステップS2000は、幅方向のずれ量D1を計算するステップS2100を含み、ステップS2100は、画像4に基づいて負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aを位置決めするステップS2110と、画像4の中心点Oと幅方向に平行する幅方向中線L
bを計算するステップS2120と、画像4の幅方向中線L
bと負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aとの交点Aを計算するステップS2130と、中心点Oと交点Aとの間の距離を幅方向のずれ量D1として計算するステップS2140とを含む。
【0058】
引き続き
図6を参照すると、いくつかの実施例では、
図6におけるx方向をテープ搬送方向、xに垂直なy方向を幅方向として定義し、取得された画像4には、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向であるx方向に平行するエッジL
aが含まれる。いくつかの実施例では、取得された画像4には、負極複合テープ1の、テープ搬送方向であるx方向に平行するエッジがさらに含まれる。画像4の中心点Oとは、画像4の対角線の交点である。幅方向であるy方向に平行する幅方向中線L
bとは、画像4の中心点Oを通り且つ幅方向であるy方向に平行する画像4の中線である。いくつかの実施例では、幅方向のずれ量D1と所定の幅方向のずれ量との差分値の絶対値が閾値よりも大きいことに応答して、警報情報を送信して警報を行う。いくつかの実施例では、幅方向のずれ量D1と所定の幅方向のずれ量との差分値が閾値よりも大きいことに応答して、制御システムは、幅方向のずれ量D1と所定の幅方向のずれ量との差分値に基づいて幅方向でずれ修正を行うことにより、自動化検出及びずれ修正を実現する。
【0059】
上記検出方法を採用すると、負極複合テープ1の幅方向のずれ量D1を迅速且つ効率的に検出することができ、検出効率が高く、正確性が高く、精度が高いという特徴を有し、制御システムの応答速度を向上させ、事故発生率を低減させることができる。
【0060】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図7及び
図8を参照すると、ステップS2110は、負極板コーティング領域14と負極複合テープ1の他の領域とのグレースケール差異に基づいて、閾値処理アルゴリズムを使用して、負極板コーティング領域14を抽出するステップS2111と、抽出された負極板コーティング領域14の外接矩形RをフィッティングするステップS2112と、外接矩形Rに基づいて、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aを決定するステップS2113とを含む。
【0061】
負極板コーティング領域14は、負極活物質が塗覆されているため、画像4において透明なセパレータ12と異なるグレースケールを示す。そのため、負極板コーティング領域14と負極複合テープ1の他の領域とのグレースケール差異に基づいて、負極板コーティング領域14を迅速に抽出することができる。閾値処理アルゴリズムとは、HALCONプラットフォームのthreshold演算子に基づいて、グレースケール値が所定の数値範囲内にある領域を負極板コーティング領域14として抽出することである。いくつかの実施例では、0-20をグレースケール値抽出の所定の数値範囲とする。いくつかの実施例では、ステップS2111は、画像4における領域間のグレースケール差異が閾値よりも大きいかどうかを判断するステップS2111aと、画像4における領域間のグレースケール差異が閾値よりも大きいことに応答して、グレースケール値が所定の数値範囲にある領域を抽出するステップS2111bと、画像4における領域間のグレースケール差異が閾値よりも小さいか又はグレースケール値が所定の数値範囲にある領域が存在しないことに応答して、制御システムに警報情報を送信して、負極板コーティング領域14を見つけていないことを提示するステップS2111cとを含む。
【0062】
上記検出方法を採用すると、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジLaを迅速に位置決めすることができ、幅方向のずれ量D1の計算を容易にし、検出効率を向上させ、検出時間を短縮することができる。
【0063】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図9及び
図10を参照すると、ステップS2113は、外接矩形Rの、テープ搬送方向に平行する外側エッジを初期位置決めエッジとするステップS2113aと、エッジ検出ROIボックスTを初期位置決めエッジにずらすステップS2113bと、エッジ検出アルゴリズムによりエッジポイントを取得するステップS2113cと、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、直線を負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aとして決定するステップS2113dとを含む。
【0064】
いくつかの実施例では、ステップS2113cとステップS2113dとの間に判定が存在し、エッジ検出アルゴリズムにより取得されたエッジポイントの数がエッジポイントの数の閾値を超えた場合、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、エッジ検出アルゴリズムにより取得されたエッジポイントの数がエッジポイントの数の閾値よりも小さい場合、警報情報を送信してエッジ検出失敗を提示する。いくつかの実施例では、閾値は30に設定される。いくつかの実施例では、異常エッジポイントをフィルタリングにより除去し、最小二乗法を使用して、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングする。
【0065】
上記検出方法を採用すると、画像4から極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジLaを正確且つ迅速に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高い。
【0066】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図10及び
図11を参照すると、ステップS2113bは、初期位置決めエッジの中心点Mの座標を計算するステップS2113b1と、中心点Mの座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスTを初期位置決めエッジにずらすステップS2113b2とを含む。
【0067】
いくつかの実施例では、引き続き
図10を参照すると、ステップS2113b2は、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nを初期位置決めエッジの中心点Mにずらすことを含み、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nは、エッジ検出ROIボックスTの対角線の結ぶ線の交点である。いくつかの実施例では、初期位置決めエッジの中心点Mの座標を(X
0,Y
0)として定義し、ここで、X
0は、中心点Mの横座標であり、Y
0は、中心点Mの縦座標であり、エッジ検出ROIボックスTの長さをD
p、幅をD
qとして定義し、理解できるように、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nを初期位置決めエッジの中心点Mにずらした後に、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nの座標は、初期位置決めエッジの中心点Mの座標と同じであり、いずれも(X
0,Y
0)であり、エッジ検出ROIボックスTの四つの頂点のU、V、W、Zの座標は、それぞれ(X
0-D
p/2,Y
0-D
q/2)、(X
0-D
p/2,Y
0+D
q/2)、(X
0+D
p/2,Y
0+D
q/2)、(X
0+D
p/2,Y
0-D
q/2)に対応する。理解できるように、エッジ検出ROIボックスTの長さと幅は、必要に応じて設定されてもよい。
【0068】
上記検出方法を採用すると、ROIボックスTを初期位置決めエッジに迅速に位置決めし、エッジ検出の所要時間を短縮し、制御リスクを低減させ、検出効率と精度をさらに向上させることができる。
【0069】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図12及び
図13を参照すると、ずれ特徴量は、テープ搬送方向のずれ量D2を含み、そしてステップS2000は、テープ搬送方向のずれ量D2を計算するステップS2200を含み、ステップS2200は、画像4に基づいて位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cを位置決めするステップS2210と、画像の中心点Oとテープ搬送方向に平行するテープ搬送方向中線L
dを計算するステップS2220と、画像4のテープ搬送方向中線L
dと位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cとの交点Cを計算するステップS2230と、中心点Oと交点Cとの間の距離をテープ搬送方向のずれ量D2として計算するステップS2240とを含む。
【0070】
引き続き
図13を参照すると、いくつかの実施例では、
図13におけるx方向をテープ搬送方向、xに垂直なy方向を幅方向として定義し、テープ搬送方向に平行するテープ搬送方向中線L
dとは、画像4の中心点Oを通り且つテープ搬送方向であるy方向に平行する線である。位置決め穴13が円形である時、画像4に基づいて位置決めされた位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cとは、位置決め穴13に接し且つ幅方向に平行するエッジ線であり、位置決め穴13が長方形又は正方形である時、画像4に基づいて位置決めされた位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cとは、位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジ線である。側エッジL
cは、位置決め穴13の、幅方向に平行する内側エッジ又は外側エッジであってもよい。いくつかの実施例では、側エッジL
cは、位置決め穴13の、幅方向に平行する外側エッジである。いくつかの実施例では、テープ搬送方向のずれ量D2と所定のテープ搬送方向のずれ量との差分値の絶対値が閾値よりも大きいことに応答して、警報情報を送信して警報を行う。いくつかの実施例では、テープ搬送方向のずれ量D2と所定のテープ搬送方向のずれ量との差分値の絶対値が閾値よりも大きいことに応答して、制御システムは、テープ搬送方向のずれ量D2と所定のテープ搬送方向のずれ量との差分値に基づいて、テープ搬送方向でずれ修正を行うことにより、自動化検出及びずれ修正を実現する。
【0071】
上記検出方法を採用すると、一つの画像において負極複合テープ1の幅方向のずれ量D1とテープ搬送方向のずれ量D2を同時に検出することができ、検出効率が高く、正確度が高く、精度が高いという特徴があり、検出速度を向上させ、事故発生率を低減させることができる。
【0072】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図14を参照すると、ステップS2210は、位置決め穴13と負極板コーティング領域14とのグレースケール差異により、位置決め穴13の領域を検出するステップS2211と、エッジ検出アルゴリズムを利用して、位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cを取得するステップS2212とを含む。
【0073】
位置決め穴13のところは、加工処理されたため、負極活物質が塗覆されている負極板コーティング領域14と異なるグレースケールを示す。そのため、位置決め穴13と負極板コーティング領域14とのグレースケール差異に基づいて、画像4において位置決め穴13を迅速に検出することができる。グレースケール値が所定の数値範囲内にある領域を位置決め穴13の領域として抽出する。いくつかの実施例では、50よりも大きいことをグレースケール値抽出の所定の数値範囲とする。いくつかの実施例では、ステップS2211は、抽出された負極板コーティング領域14に、グレースケール値が所定の数値範囲よりも大きい領域が存在するかどうかを判断するステップS2211aと、負極板コーティング領域14に、グレースケール値が所定の数値範囲よりも大きい領域が存在することに応答して、この領域を抽出するステップS2211bと、抽出された領域が位置決め穴の大きさと一致するかどうかを判断するステップS2211cと、この領域が位置決め穴の大きさと一致することに応答して、ステップS2212に進むステップS2211dと、負極板コーティング領域14に、グレースケール値が所定の数値範囲よりも大きい領域が存在しないか又は抽出された領域が位置決め穴13の大きさと一致しないことに応答して、制御システムに警報情報を送信して、位置決め穴13を見つけていないことを提示するステップS2211eとを含む。
【0074】
上記検出方法を採用すると、位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジLcを迅速に位置決めすることができ、テープ搬送方向のずれ量D2の計算を容易にし、検出効率を向上させ、検出時間を短縮することができる。
【0075】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図15を参照すると、ステップS2212は、エッジ検出ROIボックスTを位置決め穴13の領域にずらすステップS2212aと、エッジ検出アルゴリズムを利用して、位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cのエッジポイントを取得するステップS2212bと、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、直線を位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cとして決定するステップS2212cとを含む。
【0076】
いくつかの実施例では、ステップS2212bとステップS2212cとの間に判定が存在し、エッジ検出アルゴリズムにより取得されたエッジポイントの数がエッジポイントの閾値以上である場合、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、エッジ検出アルゴリズムにより取得されたエッジポイントの数がエッジポイントの閾値よりも小さい場合、警報情報を送信してエッジ検出失敗を提示する。いくつかの実施例では、異常エッジポイントをフィルタリングにより除去し、最小二乗法を使用して、取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングする。
【0077】
上記検出方法を採用すると、画像4から位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジLcを正確に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度を高めることができる。
【0078】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図16を参照すると、ステップS2212aは、検出された位置決め穴13の領域の中心点座標を計算するステップS2212a1と、中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスTを位置決め穴13の領域にずらすステップS2212a2とを含む。
【0079】
いくつかの実施例では、位置決め穴13の領域の中心点座標を(X1,Y1)として定義し、ステップS2212a2は、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nを位置決め穴13の領域の中心点座標(X1,Y1)にずらすことを含み、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nは、エッジ検出ROIボックスTの対角線の結ぶ線の交点である。エッジ検出ROIボックスTの長さをDp、幅をDqとして定義し、理解できるように、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nを位置決め穴13の領域の中心点にずらした後に、エッジ検出ROIボックスTの中心点Nの座標は、位置決め穴13の領域の中心点の座標と同じであり、いずれも(X1,Y1)であり、エッジ検出ROIボックスTの四つの頂点のU、V、W、Zの座標は、それぞれ(X1-Dp/2,Y1-Dq/2)、(X1-Dp/2,Y1+Dq/2)、(X1+Dp/2,Y1+Dq/2)、(X1+Dp/2,Y1-Dq/2)に対応する。理解できるように、エッジ検出ROIボックスTの長さと幅は、必要に応じて設定されてもよい。
【0080】
上記検出方法を採用すると、ROIボックスTを位置決め穴に迅速に位置決めし、エッジ検出の所要時間を短縮し、検出効率と精度をさらに向上させることができる。
【0081】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図17-
図20を参照すると、負極板11は、第一の位置決め穴13-1と第二の位置決め穴13-2とを含み、第一の位置決め穴13-1と第二の位置決め穴13-2は、幅方向に沿って間隔をおいて設置され且つそれぞれ幅方向に平行する第一の側エッジL
c-1と第二の側エッジL
c-2とを有し、第一の側エッジL
c-1と第二の側エッジL
c-2とは、共線的に設置され、ここで、ステップS1000は、負極複合テープ1の、第一の位置決め穴13-1を含む部分の第一の画像と、負極複合テープ1の、第二の位置決め穴13-2を含む部分の第二の画像とを取得するステップを含み、ここで、ずれ特徴量は、ずれ角度D3を含み、そしてステップS2000は、ずれ角度D3を計算するステップS2300を含み、ステップS2300は、第一の画像に基づいて、第一の位置決め穴13-1の第一の側エッジL
c-1を位置決めするとともに、第二の画像に基づいて、第二の位置決め穴13-2の第二の側エッジL
c-2を位置決めするステップS2310と、第一の側エッジL
c-1と第二の側エッジL
c-2をフィッティングして、第一の側エッジL
c-1と第二の側エッジL
c-2との結ぶ線L
eを取得するステップS2320と、結ぶ線L
eと基準線との間の角度をずれ角度D3として計算するステップS2330とを含み、ここで、基準線は、第一の画像又は第二の画像に平行な、テープ搬送方向に平行する輪郭線L
fである。
【0082】
理解できるように、第一の側エッジLc-1と第二の側エッジLc-2がいずれも、幅方向に平行し且つ共線的に設置されることは、第一の側エッジLc-1と第二の側エッジLc-2がいずれも位置決め穴13の一方側に位置し、いずれも位置決め穴13の負極複合テープ1のテープ搬送方向を指す側に位置し、又はいずれも位置決め穴13の負極複合テープ1のテープ搬送方向と反対する側に位置することを意味する。いくつかの実施例では、負極複合テープ1の、第一の位置決め穴13-1を含む部分と、負極複合テープ1の、第二の位置決め穴13-2を含む部分とは、負極板コーティング領域14のテープ搬送方向の縦方向中心軸線に関して対称である。いくつかの実施例では、第一の位置決め穴13-1と第二の位置決め穴13-2とは、負極板コーティング領域14のテープ搬送方向の縦方向中心軸線に関して対称である。いくつかの実施例では、負極複合テープ1の、第一の位置決め穴13-1を含む部分の第一の画像と、負極複合テープ1の、第二の位置決め穴13-2を含む部分の第二の画像とを同時に取得する。いくつかの実施例では、第一の画像と第二の画像とを同時に取得できないことに応答して、警報情報を送信して警報を行う。いくつかの実施例では、ステップS2320は、取得された第一の側エッジLc-1と第二の側エッジLc-2のエッジポイントをジョイントキャリブレーションモデルにより同一の空間座標系にマッピングし、マッピング後のエッジポイントを最小二乗法でフィッティングし、結ぶ線Leを形成することである。いくつかの実施例では、ずれ角度D3と予め設定される角度との差分値の絶対値が閾値よりも大きいことに応答して、警報情報を送信して警報を行う。いくつかの実施例では、ずれ角度D3と所定の角度との差分値の絶対値が閾値よりも大きいことに応答して、制御システムは、ずれ角度D3と所定の角度との差分値に基づいてずれ修正を行って閉ループ制御を実現することにより、自動化検出及びずれ修正を実現する。
【0083】
上記検出方法を採用すると、負極複合テープ1の微小な角度ずれを迅速、効率的に且つ低コストで検出することができ、検出効率が高く、正確性が高く、精度が高いという特徴があり、制御システムの応答速度を向上させ、事故発生率を低減させることができる。負極複合テープ1の、第一の位置決め穴13-1を含む部分の第一の画像と負極複合テープ1の、第二の位置決め穴13-2を含む部分の第二の画像の両方により、ずれ角度D3を計算し、単一の図での検出と比較すると、検出範囲を拡大することができ、より大きい寸法の負極複合テープ1に適するとともに、位置決め穴13の位置をより正確に位置決めすることができ、より高い検出精度を有する。
【0084】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図21を参照すると、ステップS2310は、第一の位置決め穴13-1及び第二の位置決め穴13-2と負極板コーティング領域14とのグレースケール差異により、第一の位置決め穴13-1の領域と第二の位置決め穴13-2の領域を検出するステップS2311と、エッジ検出アルゴリズムを利用して、第一の位置決め穴13-1の第一の側エッジL
c-1と第二の位置決め穴13-2の第二の側エッジL
c-2を取得するステップS2312とを含む。
【0085】
第一の位置決め穴13-1と第二の位置決め穴13-2の抽出方法は、ステップS2211を参照されたい。
【0086】
上記検出方法を採用すると、第一の位置決め穴13-1の第一の側エッジLc-1と第二の位置決め穴13-2の第二の側エッジLc-2を迅速に位置決めすることができ、ずれ角度D3の計算を容易にし、検出効率、正確度と精度を向上させることができる。
【0087】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図22を参照すると、ステップS2312は、エッジ検出ROIボックスTを第一の位置決め穴13-1の領域と第二の位置決め穴13-2の領域にずらすステップS2312aと、エッジ検出アルゴリズムを利用して、第一の位置決め穴13-1の第一の側エッジL
c-1の第一のエッジポイント及び第二の位置決め穴13-2の第二の側エッジL
c-2の第二のエッジポイントを取得するステップS2312bと、取得された第一のエッジポイントを第一の直線としてフィッティングし、第一の直線を第一の位置決め穴13-1の第一の側エッジL
c-1として決定し、取得された第二のエッジポイントを第二の直線としてフィッティングし、第二の直線を第二の位置決め穴13-2の第二の側エッジL
c-2として決定するステップS2312cとを含む。
【0088】
第一の側エッジLc-1と第二の側エッジLc-2のフィッティング方法は、ステップS2212を参照されたい。
【0089】
上記検出方法を採用すると、第一の画像と第二の画像から第一の位置決め穴13-1の第一の側エッジLc-1と第二の位置決め穴13-2の第二の側エッジLc-2をそれぞれ正確に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高く、検出速度を向上させることができる。
【0090】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図23を参照すると、ステップS2312aは、検出された第一の位置決め穴13-1の領域の第一の中心点座標と第二の位置決め穴13-2の領域の第二の中心点座標を計算するステップS2312a1と、それぞれ第一の中心点座標と第二の中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスTを第一の位置決め穴13-1の領域と第二の位置決め穴13-2の領域にずらすステップS2312a2とを含む。
【0091】
エッジ検出ROIボックスTをずらす方法は、ステップS2212aを参照されたい。
【0092】
上記検出方法を採用すると、ROIボックスTを第一の位置決め穴13-1と第二の位置決め穴13-2に迅速に位置決めすることができ、エッジ検出の所要時間を短縮し、検出効率と精度をさらに向上させ、検出速度を向上させる。
【0093】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図24を参照すると、負極複合テープ1のずれ検出方法は、負極複合テープ1の、位置決め穴13を含む部分の画像4を取得することと、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行する外側エッジを初期位置決めエッジとして抽出することと、初期位置決めエッジの抽出成功に応答して、エッジ検出ROIボックスTを初期位置決めエッジにずらすことと、初期位置決めエッジの抽出失敗に応答して、警報データを制御機器に送信することと、エッジ検出アルゴリズムにより、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aをフィッティングすることと、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aのフィッティング成功に応答して、画像4の中心点Oと、画像4の幅方向中線L
bと負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aとの交点との間の距離を計算し、この距離を幅方向のずれ量D1とすることと、負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジL
aのフィッティング失敗に応答して、警報データを制御機器に送信することと、画像4における位置決め穴13の領域を検出することと、画像4における位置決め穴13の領域の抽出成功に応答して、エッジ検出ROIボックスTを位置決め穴13の領域にずらすことと、画像4における位置決め穴13の領域の抽出失敗に応答して、警報データを制御機器に送信することと、エッジ検出アルゴリズムを利用して、位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cをフィッティングすることと、位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cのフィッティング成功に応答して、画像の中心点Oと、画像のテープ搬送方向中線L
dと位置決め穴13の、幅方向に平行する側エッジL
cとの交点との間の距離D2を計算し、この距離をテープ搬送方向のずれ量とすることと、位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジのフィッティング失敗に応答して、警報データを制御機器に送信することと、第一の画像と第二の画像の両方の取得成功に応答して、第一の画像の第一の側エッジL
c-1と第二の画像の第二の側エッジL
c-2のエッジポイントデータをまとめて同一のワールド座標系にマッピングすることと、第一の画像又は第二の画像の取得不成功に応答して、警報データを制御機器に送信することと、最小二乗法を用いて第一の側エッジL
c-1と第二の側エッジL
c-2のエッジポイントデータをフィッティングして、第一の側エッジL
c-1と第二の側エッジL
c-2との結ぶ線L
eを取得することと、結ぶ線L
eと、第一の画像又は第二の画像に平行な、テープ搬送方向に平行する輪郭線L
fである基準線との間の角度D3を計算し、この角度をずれ角度とすることと、距離及び角度と所定量との差分値を計算し、差分値を制御機器に送信することとを含む。
【0094】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図1、
図2及び
図25を参照すると、負極複合テープ1のずれ検出装置を提供し、負極複合テープ1は、位置決め穴13を含む負極板11と、負極板11の表面に貼り付けられるセパレータ12とを含み、ずれ検出装置は、負極複合テープ1の、位置決め穴13を含む部分の画像4を取得するための画像取得機器5と、コントローラ(図示せず)とを含み、コントローラは、画像取得機器5により取得された画像4を受信するとともに、メモリとプロセッサとを含み、プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、いずれか一つの実施例における方法を実行する。
【0095】
上記ずれ検出装置は、負極板11にセパレータ12を複合した後に、依然として位置決め穴13を効果的に検出することができ、ずれ検出の正確度と精度を向上させる。そして画像取得機器5により取得された画像4に基づいてずれ特徴量を計算すると、検出効率が高いという特徴を同時に兼ね備えており、幅方向のずれ量D1と、テープ搬送方向のずれ量D2と、ずれ角度D3とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを同時に検出することができ、検出コストを削減することができる。
【0096】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図26を参照すると、画像取得機器5は、負極複合テープ1の第一側に設置されるカメラ51と、負極複合テープ1の、第一側と反対する第二側に設置される光源52とを含む。
【0097】
カメラ51は、画像を収集できる任意の機器、例えば産業用カメラ、エリアカメラなどであってもよい。光源52は、負極複合テープ1を照射できる任意の光源、例えばレーザ光であってもよい。いくつかの実施例では、光源52から放出される光線は、位置決め穴13に集束して、切り穴を照らすために用いられる。いくつかの実施例では、画像取得機器5は、光線の入射角度を変えるために、プリズム53をさらに含む。
【0098】
カメラは、視野範囲が大きく、位置決め穴の周りの画像を大面積に取得することができ、位置決め穴が部分的に塞がれていても、ずれ特徴量の検出に影響を与えることがない。検出正確性が高く、精度が高いという特徴がある。
【0099】
いくつかの実施例では、光源52は、赤色光源である。
【0100】
赤光の波長は、625~740ナノメートル(nm)の間にあり、可視光のうち波長が最も長い色光であり、特にセパレータ12と複合した後の負極複合テープ1に適する。
【0101】
いくつかの実施例では、光源52は、高照度を有し、その照度は、例えば、10万Lx以上であってもよい。これによって、検出画像の検出効果をさらに高めることができる。
【0102】
赤色光源は、光の透過力が強く、画像4における位置決め穴13の分解能を向上させ、位置決め穴13の正確な位置決めを実現して、ずれ特徴量検出の精度を向上させることができる。
【0103】
本出願のいくつかの実施例によれば、負極複合テープ1用の輸送装置を提供し、負極複合テープ1は、位置決め穴13を含む負極板11と、負極板11の表面に貼り付けられるセパレータ12とを含み、輸送装置は、いずれか一つの実施例におけるずれ検出装置と、ずれ検出装置に通信接続される制御機器とを含み、制御機器は、ずれ検出装置により出力されたずれ特徴量に基づいて、輸送装置の操作を制御する。
【0104】
上記負極複合テープの輸送装置を採用すると、負極複合テープの搬送のずれ特徴量を迅速且つ正確に検出することができ、制御機器は、負極複合テープのずれにタイムリーに応答し、事故発生率を低減させることができる。
【0105】
本出願のいくつかの実施例によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体に実行可能な命令が記憶され、命令がプロセッサにより実行される時、プロセッサにいずれか一つの実施例における方法を実行させる。
【0106】
最後に説明すべきこととして、以上の各実施例は、本出願の技術案を説明するためのものに過ぎず、これらに限定するものではない。前述各実施例を参照して、本出願について詳細に説明したが、当業者であれば理解すべきこととして、依然として前述各実施例に記載された技術案を修正したり、その一部又はすべての技術的特徴を同等に置き換えたりすることができ、これらの修正又は置き換えは、該当する技術案の本質を本出願の各実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではなく、これらは、本出願の請求項と明細書の範囲に含まれるべきである。特に、構造競合が存在しない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は、いずれも任意の方式で組み合わせられてもよい。本出願は、明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれるすべての技術案を含む。
【符号の説明】
【0107】
1 負極複合テープ、11 負極板、12 セパレータ、121 セパレータエッジ、13 位置決め穴、13-1 第一の位置決め穴、13-2 第二の位置決め穴、14 負極板コーティング領域、2 正極テープ、3 正極挿入位置、D1 幅方向のずれ量、D2 テープ搬送方向のずれ量、D3 ずれ角度、4 画像、41 画像エッジ、O 中心点、La エッジ、Lb 幅方向中線、R 外接矩形、Lc 側エッジ、Ld テープ搬送方向中線、Le 第一の側エッジと第二の側エッジとの結ぶ線、Lf 輪郭線、Lc-1 第一の側エッジ、Lc-2 第二の側エッジ、5 画像取得機器、51 カメラ、52 光源、53 プリズム
【手続補正書】
【提出日】2024-02-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負極複合テープのずれ検出方法であって、前記負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、前記負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、前記ずれ検出方法は、
前記負極複合テープの、前記位置決め穴を含む部分の画像を取得するステップS1000と、
前記画像に基づいて、前記負極複合テープの特定の方向でのずれ距離及び/又は角度を示すずれ特徴量を計算するステップS2000とを含む、ずれ検出方法。
【請求項2】
前記ずれ特徴量は、幅方向のずれ量と、テープ搬送方向のずれ量と、ずれ角度とのうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含む、請求項1に記載のずれ検出方法。
【請求項3】
前記ずれ特徴量は、幅方向のずれ量を含み、そして前記ステップS2000は、前記幅方向のずれ量を計算するステップS2100を含み、前記ステップS2100は、
前記画像に基づいて、負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを位置決めするステップS2110と、
前記画像の中心点及び幅方向に平行する幅方向中線を計算するステップS2120と、
前記画像の幅方向中線と、前記負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジとの交点を計算するステップS2130と、
前記中心点と前記交点との間の距離を前記幅方向のずれ量として計算するステップS2140とを含む、請求項1又は2に記載のずれ検出方法。
【請求項4】
前記ステップS2110は、
負極板コーティング領域と前記負極複合テープの他の領域とのグレースケール差異に基づいて、閾値処理アルゴリズムを使用して、前記負極板コーティング領域を抽出するステップS2111と、
抽出された負極板コーティング領域の外接矩形をフィッティングするステップS2112と、
前記外接矩形に基づいて、前記負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを決定するステップS2113とを含む、請求項3に記載のずれ検出方法。
【請求項5】
前記ステップS2113は、
前記外接矩形の、テープ搬送方向に平行する外側エッジを初期位置決めエッジとするステップS2113aと、
エッジ検出ROIボックスを前記初期位置決めエッジにずらすステップS2113bと、
エッジ検出アルゴリズムによりエッジポイントを取得するステップS2113cと、
取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、前記直線を前記負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジとして決定するステップS2113dとを含む、請求項4に記載のずれ検出方法。
【請求項6】
前記ステップS2113bは、
前記初期位置決めエッジの中心点座標を計算するステップS2113b1と、
前記中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを前記初期位置決めエッジにずらすステップS2113b2とを含む、請求項5に記載のずれ検出方法。
【請求項7】
前記ずれ特徴量は、テープ搬送方向のずれ量を含み、そして前記ステップS2000は、前記テープ搬送方向のずれ量を計算するステップS2200を含み、前記ステップS2200は、
前記画像に基づいて、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを位置決めするステップS2210と、
前記画像の中心点及びテープ搬送方向に平行するテープ搬送方向中線を計算するステップS2220と、
前記画像のテープ搬送方向中線と、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジとの交点を計算するステップS2230と、
前記中心点と前記交点との間の距離を前記テープ搬送方向のずれ量として計算するステップS2240とを含む、請求項
1又は2に記載のずれ検出方法。
【請求項8】
前記ステップS2210は、
前記位置決め穴と負極板コーティング領域とのグレースケール差異により、前記位置決め穴の領域を検出するステップS2211と、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジを取得するステップS2212とを含む、請求項7に記載のずれ検出方法。
【請求項9】
前記ステップS2212は、
エッジ検出ROIボックスを前記位置決め穴の領域にずらすステップS2212aと、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジのエッジポイントを取得するステップS2212bと、
取得されたエッジポイントを直線としてフィッティングし、前記直線を前記位置決め穴の、幅方向に平行する側エッジとして決定するステップS2212cとを含む、請求項8に記載のずれ検出方法。
【請求項10】
前記ステップS2212aは、
検出された前記位置決め穴の領域の中心点座標を計算するステップS2212a1と、
前記中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを前記位置決め穴の領域にずらすステップS2212a2とを含む、請求項9に記載のずれ検出方法。
【請求項11】
前記負極板は、第一の位置決め穴と第二の位置決め穴とを含み、前記第一の位置決め穴と第二の位置決め穴は、幅方向に沿って間隔をおいて設置され且つそれぞれ前記幅方向に平行する第一の側エッジと第二の側エッジとを有し、前記第一の側エッジと第二の側エッジとは、共線的に設置され、
ここで、前記ステップS1000は、前記負極複合テープの、前記第一の位置決め穴を含む部分の第一の画像と、前記負極複合テープの、前記第二の位置決め穴を含む部分の第二の画像とを取得するステップを含み、
ここで、前記ずれ特徴量は、ずれ角度を含み、そして前記ステップS2000は、前記ずれ角度を計算するステップS2300を含み、前記ステップS2300は、
前記第一の画像に基づいて、前記第一の位置決め穴の第一の側エッジを位置決めするとともに、前記第二の画像に基づいて、前記第二の位置決め穴の第二の側エッジを位置決めするステップS2310と、
前記第一の側エッジと第二の側エッジをフィッティングして、第一の側エッジと第二の側エッジとの結ぶ線を取得するステップS2320と、
前記結ぶ線と基準線との間の角度を前記ずれ角度として計算するステップS2330とを含み、
ここで、前記基準線は、前記第一の画像又は第二の画像に平行な、テープ搬送方向に平行する輪郭線である、請求項1又は2に記載のずれ検出方法。
【請求項12】
前記ステップS2310は、
前記第一の位置決め穴及び前記第二の位置決め穴と負極板コーティング領域とのグレースケール差異により、前記第一の位置決め穴の領域と前記第二の位置決め穴の領域を検出するステップS2311と、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記第一の位置決め穴の第一の側エッジと第二の位置決め穴の第二の側エッジを取得するステップS2312とを含む、請求項11に記載のずれ検出方法。
【請求項13】
前記ステップS2312は、
エッジ検出ROIボックスを前記第一の位置決め穴の領域と前記第二の位置決め穴の領域にずらすステップS2312aと、
エッジ検出アルゴリズムを利用して、前記第一の位置決め穴の第一の側エッジの第一のエッジポイント及び前記第二の位置決め穴の第二の側エッジの第二のエッジポイントを取得するステップS2312bと、
取得された第一のエッジポイントを第一の直線としてフィッティングし、前記第一の直線を前記第一の位置決め穴の第一の側エッジとして決定し、取得された第二のエッジポイントを第二の直線としてフィッティングし、前記第二の直線を前記第二の位置決め穴の第二の側エッジとして決定するステップS2312cとを含む、請求項12に記載のずれ検出方法。
【請求項14】
前記ステップS2312aは、
検出された前記第一の位置決め穴の領域の第一の中心点座標と前記第二の位置決め穴の領域の第二の中心点座標を計算するステップS2312a1と、
それぞれ前記第一の中心点座標と
前記第二の中心点座標に基づいて、エッジ検出ROIボックスを前記第一の位置決め穴の領域と前記第二の位置決め穴の領域にずらすステップS2312a2とを含む、請求項13に記載のずれ検出方法。
【請求項15】
負極複合テープのずれ検出装置であって、前記負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、前記負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、前記ずれ検出装置は、
前記負極複合テープの、前記位置決め穴を含む部分の画像を取得するための画像取得機器と、
コントローラとを含み、前記コントローラは、前記画像取得機器により取得された画像を受信するとともに、メモリとプロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を実行して、請求項
1に記載の方法を実行する、ずれ検出装置。
【請求項16】
前記画像取得機器は、
前記負極複合テープの第一側に設置されるカメラと、
前記負極複合テープの、前記第一側と反対する第二側に設置される光源とを含む、請求項15に記載のずれ検出装置。
【請求項17】
前記光源は、赤色光源である、請求項16に記載のずれ検出装置。
【請求項18】
負極複合テープ用の輸送装置であって、前記負極複合テープは、位置決め穴を含む負極板と、前記負極板の表面に貼り付けられるセパレータとを含み、前記輸送装置は、
請求項15から17のいずれか1項に記載のずれ検出装置と、
前記ずれ検出装置に通信接続される制御機器とを含み、前記制御機器は、前記ずれ検出装置により出力されたずれ特徴量に基づいて前記輸送装置の操作を制御する、負極複合テープ用の輸送装置。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に実行可能な命令が記憶され、前記命令がプロセッサにより実行される時、前記プロセッサに請求項
1又は2に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、特に負極複合テープのずれ検出方法、ずれ検出装置、輸送装置、記憶媒体に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記検出方法を採用すると、画像から負極板コーティング領域の、テープ搬送方向に平行するエッジを正確且つ迅速に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
上記検出方法を採用すると、エッジ検出ROIボックスを初期位置決めエッジに迅速に位置決めすることができ、エッジ検出の所要時間を短縮し、制御リスクを低減させ、検出効率と精度をさらに向上させる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
上記検出方法を採用すると、画像4から負極板コーティング領域14の、テープ搬送方向に平行するエッジLaを正確且つ迅速に抽出することができ、エッジ検出が速く、フィッティング精度が高い。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
上記検出方法を採用すると、エッジ検出ROIボックスTを初期位置決めエッジに迅速に位置決めし、エッジ検出の所要時間を短縮し、制御リスクを低減させ、検出効率と精度をさらに向上させることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
上記検出方法を採用すると、エッジ検出ROIボックスTを位置決め穴に迅速に位置決めし、エッジ検出の所要時間を短縮し、検出効率と精度をさらに向上させることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0092】
上記検出方法を採用すると、エッジ検出ROIボックスTを第一の位置決め穴13-1と第二の位置決め穴13-2に迅速に位置決めすることができ、エッジ検出の所要時間を短縮し、検出効率と精度をさらに向上させ、検出速度を向上させる。
【国際調査報告】