(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】計量手段を備えた食品準備器具
(51)【国際特許分類】
G01G 23/02 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
G01G23/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513681
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-24
(86)【国際出願番号】 EP2022072664
(87)【国際公開番号】W WO2023030865
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マリー デュサール
(72)【発明者】
【氏名】ロメイン トゥルパン
(57)【要約】
-少なくとも一つの支持脚(30)を有するハウジング(100;100A)と、
-作業ボウルと、
-準備される食品を計量するために配置された計量手段(200)と、を備える、食品準備器具であって、
少なくとも一つの支持脚(30)は、サスペンション手段(300)を備え、
サスペンション手段は、
-支持部(310;310A)、
-固定部(320;320A)及び、
-弾性復元手段、を備え、
サスペンション手段(300)は、支持部(310;310A)の移動を可能にさせるように配置され、
準備器具は、支持部(310;310A)の移動を制限するアバットメント手段を備え、
計量手段(200)は、支持部(310;310A)と、ハウジング(100;100A)との間に付けられていることを特徴とする、食品準備器具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業面上にあるように配置された少なくとも一つの支持脚(30)を有するハウジング(100;100A)と、
準備される食品を受容するために配置された作業ボウルと、
作業ボウル中に受容され、準備される食品を計量するために配置された計量手段(200)と、を備える、食品準備器具であって、
前記少なくとも一つの支持脚(30)は、サスペンション手段(300)を備え、
前記サスペンション手段は、
-作業面上の支持部(310;310A)、
-ハウジング(100;100A)の脚(110)を取り付けた部分に連結された固定部(320;320A)、
-支持部(310;310A)と固定部(320;320A)との間に配置された弾性復元手段、を備え、
前記サスペンション手段(300)は、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)の移動を可能にさせるように配置され、
前記準備器具は、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)の移動を制限するアバットメント手段を備え、
前記計量手段(200)は、支持部(310;310A)とハウジング(100;100A)の脚(110)を取り付けた部分との間に付けられていることを特徴とする、食品準備器具。
【請求項2】
前記サスペンション手段(300)は、作業面に通常の方向で、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)の軸方向の移動を可能にさせるように配置され、
前記アバットメント手段は、第一の既定力を超えて、特に、ハウジング(100;100A)又は作業ボウルに過負荷が適用されるときに、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)の軸方向の移動を制限する軸方向アバットメント手段を備える、
請求項1に記載の食品準備器具。
【請求項3】
前記軸方向アバットメント手段は、ハウジングと一体化されたアバットメント部又は、固定部(320;320A)と一体化されたアバットメント部を備え、前記アバットメント部は、固定部(320;320A)に対して支持部(310;310A)の軸方向の移動を制限するために、支持部(310;310A)の部分と接するように配置されている、
請求項2に記載の食品準備器具。
【請求項4】
支持部(310;310A)の部分は、前記アバットメント部が接する支持部(310;310A)の輪郭を画定する周縁フランジを形成する、
請求項3に記載の食品準備器具。
【請求項5】
前記軸方向アバットメント手段は、ハウジングと一体化されたアバットメント部又は、固定部(320;320A)と一体化されたアバットメント部を備え、前記アバットメント部は、固定部(320;320A)に対して支持部(310;310A)の軸方向の移動を制限するために、作業面と接するように配置されている、
請求項2に記載の食品準備器具。
【請求項6】
ハウジング(100;100A)又は固定部(320;320A)は、前記軸方向アバットメント手段を形成する下端輪郭(120e)を有する、支持脚(30)用の少なくとも部分的ケースを形成するフットウェルを備える、
請求項2~5の何れか一項に記載の食品準備器具。
【請求項7】
-支持部(310;310A)と一体化された第二の脚アバットメントと、
-ハウジング(100;100A)と一体化された第二のハウジングアバットメントと、を備えた第二の軸方向アバットメント手段を備え、
前記第二の脚アバットメントは、第二の既定力以下で、特に、ハウジング(100;100A)又は作業ボウルに負荷が適用されていないとき、支持部(310;310A)の軸方向移動を制限するために、前記第二のハウジングアバットメントと接するように配置されている、
請求項2~6の何れか一項に記載の食品準備器具。
【請求項8】
前記第二の脚アバットメントは、前記第二のハウジングアバットメントの肩部と接触して配置された肩部を備える、
請求項7に記載の食品準備器具。
【請求項9】
サスペンション手段(300)は、作業面に対して横方向又は接戦方向で、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)の横方向移動を可能にさせるように配置され、
前記アバットメント手段は、特に、作業面上の食品準備器具の横方向移動の間、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)の横方向移動を制限するために、支持脚(30)とハウジング(100;100A)との間に横方向アバットメント手段を備える、
請求項1~8の何れか一項に記載の食品準備器具。
【請求項10】
前記横方向アバットメント手段は、ハウジングのフットウェルの側壁又は固定部(320;320A)の側壁上に配置され、
支持部(320;320A)は、固定部(320;320A)に対する支持部(320;320A)の横方向移動を制限するために、前記フットウェルの側壁に接して配置されている、
請求項6に従属する請求項9に記載の食品準備器具。
【請求項11】
前記弾性復元手段は、作業面に通常の方向で、固定部(320;320A)の支持部(310;310A)を押し戻すために既定のサスペンション力を発揮するように配置された圧縮バネ(331)を備える、
請求項1~10の何れか一項に記載の食品準備器具。
【請求項12】
固定部(320;320A)は、圧縮バネ(331)用の軸方向ハウジングを備え、圧縮バネ(331)は、支持部(310;310A)の上部用のハウジング又は配置を形成し、これらの要素は、作業面に対して横又は接戦の少なくとも一つの方向に、固定部(320;320A)に対する支持部(310;310A)上で、中立の配置若しくは均衡の配置にするように配置されている、
請求項11に記載の食品準備器具。
【請求項13】
圧縮バネ(331)は、計量手段(200)と支持部(310;310A)との間に配置されている、請求項11又は12の何れか一つに記載の食品準備器具。
【請求項14】
固定部(320;320A)は、ハウジング(100;100A)又は作業ボウル上に負荷が適用されたとき、曲がって変形するように配置された少なくとも一つの計量バー(321;321A)を備える、
請求項1~13の何れか一項に記載の食品準備器具。
【請求項15】
計量バー(321;321A)は、ハウジング(100;100A)の脚を取り付けた部分(110)に直接取り付けられている、
請求項14に記載の食品準備器具。
【請求項16】
計量手段(200)は、ひずみゲージ若しくはひずみセンサ又は、圧電性センサの少なくとも一つを備える、
請求項1~15の何れか一項に記載の食品準備器具。
【請求項17】
少なくとも一つの作業具と、作業ボウル中に受容されて、準備される食品を作業するため作業ボウル中に作業具を移動させるように配置された起動モーターとを備える作業手段、及び/又は、作業ボウル中に受容されて、準備される食品を調理又は加熱するように配置された調理手段を備える、
請求項1~16の何れか一項に記載の食品準備器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、準備される食品用の作業ボウルと、作業ボウル中に受容された食品を計量するために配置された計量手段と、を備える食品準備器具に関する。
【背景技術】
【0002】
食品準備器具の先行技術において、公知の具体例は、計量バーに連結されたひずみゲージの形態の計量手段を備えた食品準備器具を開示する、特許文献1である。他方、長期にわたり、このシステムは、過剰な回数又は器具に加えられた負荷により生じる変形の程度により、計量測定の正確性にばらつきを生じさせ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、先行技術の前述の欠点に対応し、特に、まず、長期間にわたり、信頼でき、且つ、再現できる計量測定の正確性を確実にする計量手段を備えた食品準備器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明の第1の実施態様は、
-作業面上にあるように配置された少なくとも一つの支持脚を有するハウジングと、
-準備される食品を受容するように配置された作業ボウルと、
-作業ボウル中に受容されて準備される食品を計量するために配置された計量手段と、を備える、食品準備器具であって、
少なくとも一つの支持脚は、サスペンション手段(suspension means)を備え、
サスペンション手段は、
-作業上の支持部、
-ハウジングの脚を取り付ける部分に連結された固定部及び、
-支持部と固定部の間に配置された弾性復元手段、を備え、
サスペンション手段は、固定部に対する支持部の移動を可能にさせるように配置され、
準備器具は、固定部に対する支持部の移動を制限するアバットメント手段(abutment means)を備え、そして、
計量手段は、支持部と、ハウジングの脚を取り付ける部分との間に付けられている、食品準備器具に関する。
【0006】
上記の実施形態によれば、食品準備器具は、支持脚で、ハウジングと一体化された固定部を有するサスペンション手段及び、固定部に対して移動する支持部を備える。アバットメント手段は、支持部の移動を制限し、そして、計量手段は、ハウジング上で、支持部と固定部の取り付けとの間に配置されている。したがって、適用される負荷が大きいほど、移動が大きく、そして、計量手段がより歪みを受ける。この実施形態において、ハウジングに適用された過負荷は、計量手段上への過負荷を生じさせ、そして、通常の範囲の使用を超えた変形を生じさせるが、しかし、アバットメント手段は、移動を制限させ、そして、従って、計量手段を保護する。即ち、ハウジングへ適用された閾値を超えると、アバットメント手段は作用するようになり、移動を制限し、そして、計量手段を通過する過負荷を防止する。この場合、アバットメント手段は、過負荷をハウジングから直接支持部へ伝達する。即ち、アバットメント手段は、それらがハウジング上の過負荷によって支持部の移動を制限するとき、作業面に対して過負荷の伝達チェーン、及び、問題となっている力が閾値力以下であるとき、計量手段を通常通過する経路「バイパス」を形成する。
【0007】
一つの実施形態によれば、支持部は、作業面上にあるように配置された支持パッドを備える。
【0008】
一つの実施形態によれば、固定部は、固定部と支持部との間の少なくともある程度のすきまを残す連結に従って支持部を支持するハウジングに埋め込まれた、固定されたフレームを備える。連結は、相互に対して移動可能な(例えば、遊びの有無にかかわらず、スライド、回転、スライド回転、ボールジョイント、前記の定義に入らないが、部品に対して移動させる連結)部品と結合され得る。変形しない又は、若干変形し、そして、相互に対して移動する強固な部品との結合は予見し得るが、しかし、例えば、リーフスプリングのような変形する弾性部品との連結も想像することが出来る。
【0009】
一つの実施形態によれば、サスペンション手段は、作業面に通常の方向に、固定部に対する支持部の軸方向移動を可能にさせるように配置されており、アバットメント手段は、第一の既定力を超えて、固定部に対して支持部の軸方向の移動を制限する軸方向アバットメント手段を、特に、ハウジング又は作業ボウルに過負荷が適用されるときに備える。軸方向アバットメント手段は、作業ボウル中に過剰量の食品を適用すること、及び/又は使用者により生じる垂直圧力(例えば、それが移動可能であれば、蓋を締めるために又は作業ボウルを設置するため)により典型的に生じる。この場合の軸方向は、典型的に垂直又は重さが適用される方向である。
【0010】
一つの実施形態によれば、軸方向アバットメント手段は、ハウジングと一体化されたアバットメント部又は、固定部と一体化されたアバットメント部を備え、前記アバットメント部は、固定部に対して支持部の軸方向の移動を制限するために、支持部の部分と接するように配置されている。表面の接触は、時折の圧力及び過剰な接触圧により生じる機器の変形を制限することを可能にする。
【0011】
一つの実施形態によれば、支持部の部分は、前記アバットメント部が接する支持部の輪郭を画定する周縁フランジを形成する。アバットメントは信頼でき、そして、外周全体がアバットメントとして使用されるため、高度に精密な表面を必要としない。
【0012】
一つの実施形態によれば、軸方向アバットメント手段は、ハウジングと一体化されたアバットメント部又は、固定部と一体化されたアバットメント部を備え、前記アバットメント部は、固定部に対して支持部の軸方向の移動を制限するために、作業面と接するように配置されている。アバットメント部は作業面と直接接触することが出来、それは簡易な構造を提供することが出来る。
【0013】
一つの実施形態によれば、
-ハウジング又は固定部は、軸方向アバットメント部を形成する下端輪郭を有する、支持脚用の少なくとも部分的ケースを形成するフットウェルを備える。そのようなフットウェルは、ほとんどの脚を隠すことを可能にさせ、外観において美しく、且つ容易に維持できる器具を提供する。
【0014】
一つの実施形態によれば、食品準備器具は、
-支持部と一体化された第二の脚アバットメントと、
-ハウジングと一体化された第二のハウジングアバットメントと、を備えた、
第二の軸方向アバットメント手段を備え、
第二の脚アバットメントは、第二の既定力以下、特に、ハウジング又は作業ボウルに負荷が適用されていないときに、支持部の軸方向移動を制限するため、第二のハウジングアバットメントと接するように配置されている。
【0015】
一つの実施形態によれば、第二の脚アバットメントは、第二のハウジングアバットメントの肩部と接触して配置された肩部を備える。前記肩部は、回転部の場合は、外側と内側に放射状に延びることが出来る。
【0016】
一つの実施形態によれば、サスペンション手段は、作業面に対して横方向又は接戦方向に、固定部に対する支持部の横方向移動を可能にさせるように配置されて、アバットメント手段は、支持脚とハウジングとの間に横方向アバットメント手段を備えて、特に、作業面上の食品準備器具の横方向移動の間、固定部に対する支持部の横方向移動を制限する。放射状、横断又は、横方向の移動の制限により、横方向移動(使用者が作業面上で器具をスライドさせる)の間、又は、回転質量のシフト若しくは不均衡により、横方向振動を生じさせる回転作業工具の準備の場合、確実に過負荷又は破損がないようになる。
【0017】
一つの実施形態によれば、横方向アバットメントは、ハウジングのフットウェルの側壁上又は、固定部の側壁上に配置され、支持部は、固定部に対する支持部の横方向移動を制限するために、前記フットウェルの側壁に接して配置されている。即ち、それは、支持部に対してアバットメントとして役立つフットウェルの内側壁(典型的には、チューブの形状)である。
【0018】
一つの実施形態によれば、弾性復元手段は、作業面へ通常の方向に固定部の支持部を押し戻す既定のサスペンション力を発揮するように配置された圧縮バネを備える。
【0019】
一つの実施形態によれば、固定部は、圧縮バネ用の軸方向ハウジングを備え、圧縮バネは、ハウジング又は支持部の上部用の位置決めを形成し、これらの要素は、作業面に対して横又は接戦の少なくとも一つの方向で、固定部に対する支持部上の中立の位置若しくは均衡の位置にさせるように配置されている。センタリングピン若しくはウェル又は、センタリングカウンターボアが圧縮バネを受容するように想定されても良い。
【0020】
一つの実施形態によれば、圧縮バネは、計量手段と支持部との間に配置されている。
【0021】
一つの実施形態によれば、固定部は、ハウジング又は作業ボウル上に負荷が適用されたとき曲がって変形するように配置された少なくとも一つの計量バーを備える。そのような計量バーは、典型的には、ハウジングに付けられた第一末端と、支持部に対して付ける又は連結された第二末端と一緒にビームを形成する。計量バーは、例えば、変形センサが付けられることになる、局所的に変形できるエリアにさせる薄い部分を備える。
【0022】
一つの実施形態によれば、計量バーは、ハウジングの脚を取り付ける部分に直接取り付けられている。それは、取り付けられたスクリューを有する、凹型の連結を提供することも出来る。
【0023】
一つの実施形態によれば、計量手段は、ひずみゲージ若しくはひずみセンサ又は、圧電性センサの少なくとも一つを備える。
【0024】
一つの実施形態によれば、食品準備器具は、少なくとも一つの作業具と、作業ボウル中に受容されて準備されることになる食品を作業するために作業ボウル中に作業具を移動させるように配置された起動モーターとを備える作業手段、及び/又は、作業ボウル中に受容されて準備されることになる食品を調理又は加熱するように配置された調理手段を備える。
【0025】
一つの実施形態によれば、
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明の他の特徴および利点は、非限定的な例として提供され、添付の図に示される、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0027】
【
図1】
図1は、サスペンション手段を有する支持脚を備えた、作業面上の食品準備器具の正面図を示す。
【
図3】
図3は、
図1中の食品準備器具の支持脚の断面図を示す。
【
図4】
図4は、食品準備器具が作業面から持ち上げられたときの
図3中の支持脚を示す。
【
図5】
図5は、食品準備器具が通常の負荷条件下で作業面上に置かれているときの
図3中の支持脚を示す。
【
図6】
図6は、食品準備器具が過剰な負荷条件下で作業面上に置かれているときの
図3中の支持脚を示す。
【
図7】
図7は、食品準備器具が作業面から持ち上げられたときの
図3中の実施形態の代替的な実施形態に従った支持脚を示す。
【
図8】
図8は、食品準備器具が通常の負荷条件下で作業面上に置かれているときの
図7の代替的な実施形態を示す。
【
図9】
図9は、食品準備器具が過剰な負荷条件下で作業面上に置かれているときの
図7の代替的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[発明の詳細な説明]
図1は、蓋(10)によりキャップされたベース本体(20)を備え、そして、支持脚(30)上の作業面上にある食品準備器具を概して示す。ハウジング(100)は、食品準備器具の骨組みを形成し、ディスプレイを有する外壁及び、コントロールスクリーン(40)を有する。
【0029】
食品準備器具は、準備される食品を受容する作業ボウルを備えてもよい。いくつかの実施形態で、多様な操作(練る、切る、カットする、混合する等)を実行するための一つ以上の作業工具を備えた、作業手段が提供され得る。いくつかの実施形態で、加熱手段は、食品調理又は食品加温するため提供され得る。
【0030】
図2は、ハウジング(100)の底面の下に配置されている4つの支持脚(30)を見せるために下から見た
図1の食品準備器具を示す。
【0031】
図3は、食品準備器具の支持脚(30)の第一の実施形態の断面図を示す。一般的に、支持脚(30)は、
-ハウジング(100)に連結され、そして、取り付けられた固定部(320)及び、
-固定部(320)に対して動かしやすく、そして、作業面と接触するように配置されている支持部(310)、
-弾性復元手段、この場合、圧縮バネ(331)、
を備える、サスペンション手段を備える。
【0032】
ハウジング(100)は、ハウジング(100)を超えて延びる下部だけの、支持脚(30)をほとんど完全に受容するフットウェル(120)を備える。
【0033】
詳細には、固定部(320)は、
-計量バー(321)、
-固定ピン(322)を備え、
計量バー(321)は、ハウジング(100)の脚の取り付部分(110)上で一方に取り付けられ、そして、他方で固定ピン(322)を支持している。凹んだ部分は、計量バー(321)の中間におよそ提供される。
【0034】
支持部(310)は、
-作業面と接触するように配置された支持パット(311)、
-支持パット(311)を受容するストラット(312)、
-ストラット(312)がその中に挟まれているソケット(313)、
を備える。
【0035】
圧縮バネ(331)は、固定部(320)と、支持部(310)との間に挿入され、そして、それは、固定ピン(322)の内側が円形状の溝中に、そして、ストラット(312)の上方突起(upper boss)上に受容されている。
【0036】
図4~6中に詳細に説明されることになるように、支持部(310)は、固定部(320)に対して移動することが出来、そして、食品準備器具は、負荷が既定の閾値を超えたとき、固定部(320)に対する支持部(310)の移動を制限するアバットメント手段を備える。
【0037】
概して、アバットメント手段は固定部(320)に対する支持部(310)の移動を制限するために提供される。
【0038】
(
図3中の垂直方向に従って)軸方向の過負荷の場合、ハウジング(100)は、支持部(310)に接している。詳細には、フットウェル(120)の下部分が、ストラット(312)の上方肩部面と接触するように配置されている。これは、
図6で詳細に述べることになる。
【0039】
(
図3中の水平方向に従って)横方向の過負荷の場合、ハウジング(100)は、支持部(310)と接している。詳細には、フットウェル(120)の下部分の内側面が、ソケット(313)側面と接触するように配置されている。
【0040】
器具が作業面から持ち上げられた場合、固定部(320)は、支持部(310)と接している。詳細には、固定ピン(312)の放射状の肩部は、ソケット(313)の放射状の肩部と接触するようになる。これは、
図4で詳細に述べることになる。
【0041】
計量手段(200)は、支持脚(30)中に一体化もされ、この場合、計量バー(321)に連結されたひずみゲージの形態により、その凹んだ部分で、このエリアにおける変形を最大化させる。
【0042】
上記に説明したように、準備器具は、固定部(320)に対する支持部(310)の移動を制限するためにアバットメント手段を備え、そして、
図4~6は、食品準備器具が負荷されている3つの状況を示している。
【0043】
図4は、食品準備器具が作業面から持ち上げられたときの
図3中の支持脚を示している。この場合、圧縮バネ(310)が完全に弛緩しているように、支持部(310)には負荷は適用されていない。支持部が、フットウェル(120)の外へ出ることを防止するため、固定ピン(322)の放射状の肩部は、ソケット(313)の放射状の肩部に接している。確かに、固定ピン(322)の上方面(322e)はソケット(313)の下方面(313e)と接触している。
【0044】
圧縮バネ(331)は、そのような横方向のすきまが、フットウェル(120)の内側面とソケット(313)の側面との間に均一に分布するように、フットウェル(120)中の支持部(310)を横方向にセンタリングするために役立つ。
【0045】
図5は、食品準備器具が通常の負荷条件下、作業面上にある
図3中の支持脚を示す。この場合、圧縮バネ(331)は、若干圧縮されて、そして、
-固定ピン(322)の上方面(322e)とソケット(313)の下方面(313e)との間、
-ストラット(312)の上方面(312e)とフットウェル(120)の下方面(120e)との間、
-スペーサー(312)の側面とフットウェル(120)の下方面との間に、
すきまが見える。
【0046】
結果として、食品準備器具に適用される全ての重量は支持脚(30)、そして、特に、固定部(320)を通って通過する。結果的に、計量バー(321)は、曲がって全体重量を支持し、そして、計量手段が、作業ボウル中に受容される食品の重量をそこから推測するために、ハウジングに適用される力又は力の変動を測定できるようにさせる。したがって、計量バー(321)は、支持部(310)と連続して、そして、ハウジング(100)の脚の取り付け部(110)と機械的に接続されている。
【0047】
図6は、食品準備器具が過剰な負荷条件下、作業面上にある
図3中の支持脚を示す。この場合、圧縮バネ(331)は、打撃(例えば、50Nの閾値の力)により既定の力を超えて圧縮されており、そして、
-固定ピン(322)の上方面(322e)とソケット(313)の下方面(313e)との間に、すきまは見えるが、
-ストラット(312)の上方面(312e)とフットウェル(120)の下方面(120e)との間に、すきまは見えない。
【0048】
結果として、50Nの閾値の力以上の力は支持脚(30)を通過しない(そして、固定部(320)を、特に通過しない)が、しかし、支持部(310)を有するアバットメント中にあるフットウェル(120)を通って通過する。したがって、アバットメント手段は、支持脚(30)のサスペンション手段(300)に並行に、機械的に接続されている。
【0049】
結果的に、計量バー(321)は、圧縮バネ(331)により適用された閾値の力のみを支持し、支持部(310)とフットウェル(120)のアバットメントにより、打撃は制限される。計量バー(321)は過剰に変形しないことが可能であるから、計量手段への過負荷は避けられる。長期間に渡り、測定精度は向上しており、再現性もある。
【0050】
横方向の過負荷の状況は示されていないが、しかし、使用者が作業面上で食品準備器具をスライドさせる場合、横方向の過負荷が、固定部(320)、そして、特に、計量バー(321)に適用され得る。圧縮バネ(331)の弾性により、ソケット(313)の側壁がフットウェル(120)の内側壁と接することになるため、この状況は、記載のアセンブリにより回避されている。したがって、横方向の力は、ハウジング(100)により推定されることになり、そして、計量バー(321)を通過しない。
【0051】
図7は、食品準備器具が作業面から持ち上げられたとき、
図3の実施形態の代替的な実施形態に基づく支持脚を示す。
【0052】
代替的な実施形態に従って、ハウジング(100A)は、まだ、フットウェル(120A)を備える。サスペンション手段は、固定部(320A)、圧縮バネ(331)及び支持部(310A)を備え、支持部(310A)は、支持パッド(311A)を備え、そして、圧縮バネ(331)は、携帯ソケット(315)に取り付けられ、フットウェル(120A)中にスライド可能に取り付けられ、そして、底部(315f)を有する。固定部(320A)は、スライド可能なソケット(315)の底部(315f)の反対に支持ピン(325A)を備える。
【0053】
図7中のように、食品準備器具が作業面から持ち上げられたとき、スライド可能なソケット(315)の上方肩部(315ep)は、フットウェル(120A)の上方面に接している。更に、支持パッド(311A)の脚(311Ae)は、携帯ソケット(315)の脚(315er)と係合して、圧縮バネ(331)の作用下、支持パッド(311A)が携帯ソケット(315)の外に出るのを防止する。計量手段(200)が負荷されないように、計量バー(321A)中には、力はかからない。
【0054】
図8は、食品準備器具が通常の負荷条件下、作業面上にあるとき、
図7の代替的な実施形態を示す。この場合、携帯ソケット(315)の底部(315f)は、支持ピン(325A)と接触するようになり、そして、圧縮バネ(331)は若干圧力が加えられ、そして、全ての力は計量バー(321A)に伝達される。計量手段は、器具に適用された重量を測定することが出来る。
【0055】
図9は、食品準備器具が過剰な負荷条件下、作業面上にあるとき、
図7の代替的な実施形態を示す。この場合、フットウェル(120A)の下方面は、過負荷によりアバットメントはハウジング(100A)を通過するが、しかし、サスペンション手段の固定部(320A)を通過しないように、支持パッド(311A)の上方面上のリングと接している。したがって、計量バー(321A)及び、計量手段(200)は、過剰に変形を受けることはない。
【0056】
要約すると、両方の実施形態において、アバットメント手段(フットウェル(120)の下方面及び/又は、フットウェル(120)の内側面)は、バネ圧縮閾値力を超える過負荷が、計量手段に確実に適用されないようにすることが出来る。この閾値力は、アバットメント手段により許されるその最大圧縮において、バネにより適用される力である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明にしたがった食品準備器具、及びそれらの製造は、産業上の適用に適している。
【0058】
当業者にとって明らかな様々な修正および/または改良が、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された本発明の異なる実施形態に対してなされ得ることが理解されることになる。
【0059】
特に、ハウジング又は、固定部の部分は、作業面と接して、そして、支持部と接しないようにうまく配置されてもよい。
【0060】
更に、第一の実施形態において、ソケット(313)は、フットウェル(120)の上部分と係合するように、放射状に外側に延びる上方肩部を有し得る。
【0061】
弾性復元手段は、圧縮バネ又は、板バネ又は、ガススプリングなどの形態で提供されても良い。
【0062】
計量手段に関しては、別のひずみセンサ又は、他の形態が計量バー用として提供され得る。
【国際調査報告】