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特表2024-530363植込み型医療機器及びワイヤレスセンサアタッチメント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】植込み型医療機器及びワイヤレスセンサアタッチメント
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/03 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
A61B17/03
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537791
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 US2022041457
(87)【国際公開番号】W WO2023028191
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/237,878
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(71)【出願人】
【識別番号】524073245
【氏名又は名称】インテグレイティド センシング システムズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジェイ.マイナー
(72)【発明者】
【氏名】エドワード イー.ショー
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン エム.トラップ
(72)【発明者】
【氏名】ネイダー ナジャフィ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD65
4C160MM33
(57)【要約】
本開示の実施形態は、センサの信号の伝送干渉を低減又は排除する固定機構を用いて、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器に関する。植込み型医療機器は、心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、送信機及びアンテナを備えるハウジングとを含み得る。1つ以上の巻かれたワイヤによって形成された固定用デバイスは、ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素、第1のフレーム構成要素、第2のフレーム構成要素を含む。第1のフレーム構成要素、第2のフレーム構成要素、又は第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、導電性材料から形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器であって、
前記心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、
送信機及びアンテナを備えるハウジングであって、前記センサは前記ハウジングに連結されており、前記送信機及び前記アンテナは、前記心臓のセンシングされた前記生理学的パラメータを送信するように構成されている、ハウジングと、
1つ以上のワイヤによって形成された固定用デバイスであって、
前記ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素と、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を備え、
前記第1のフレーム構成要素、前記第2のフレーム構成要素、又は前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、かつ、導電性材料から形成されている、固定用デバイスと、
を含んでなる、植込み型医療機器。
【請求項2】
前記不連続ループは、前記センサのアンテナが位置する位置で前記センサの周りに配置されている、請求項1に記載の植込み型医療機器。
【請求項3】
前記導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている、請求項1に記載の植込み型医療機器。
【請求項4】
前記第1の端部、前記第2の端部、又は前記第1の端部及び前記第2の端部は、非導電性材料において積層されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項5】
前記非導電性材料は膜である、請求項3又は4に記載の植込み型医療機器。
【請求項6】
センシングされた前記生理学的パラメータは、前記心臓の少なくとも1つの心腔からの圧力測定値を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項7】
前記係合構成要素はリングを含み、前記センサは断面において溝を画定する、請求項1~6のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項8】
前記導電性材料の前記1つ以上のワイヤは、前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素の各々において1つ以上の接触機構を形成する、請求項1~7のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項9】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている固定用デバイスであって、
前記心臓用の植込み型センサのハウジングの少なくとも一部の周囲に配置されるように構成されている係合構成要素と、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を形成している1つ以上の巻かれたワイヤを含んでなり、
前記第1のフレーム構成要素、前記第2のフレーム構成要素、又は前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、かつ、導電性材料から形成されている、固定用デバイス。
【請求項10】
前記導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている、請求項9に記載の固定用デバイス。
【請求項11】
前記第1の端部、前記第2の端部、又は前記第1の端部及び前記第2の端部は、非導電性材料において積層されている、請求項9又は10に記載の固定用デバイス。
【請求項12】
前記非導電性材料は膜である、請求項10又は11に記載の固定用デバイス。
【請求項13】
センシングされた前記生理学的パラメータは、前記心臓の少なくとも1つの心腔からの圧力測定値を含む、請求項9~12のいずれか1項に記載の固定用デバイス。
【請求項14】
前記係合構成要素は、前記センサ内の溝に嵌合する縮小された断面を有する、請求項9~13のいずれか一項に記載の固定用デバイス。
【請求項15】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する植込み型医療機器を製造する方法であって、
送信機と、アンテナと、ハウジングに連結されているセンサとを備える該ハウジングを受けることであって、前記送信機及び前記アンテナは、心臓のセンシングされた生理学的パラメータを送信するように構成されている、受けることと、
固定用デバイスの係合構成要素を少なくとも部分的に前記ハウジングの周囲に配置することであって、前記固定用デバイスは、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を備え、
前記第1のフレーム構成要素、前記第2のフレーム構成要素、又は前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離されて導電性材料から形成された第1の端部を備える、配置することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記導電性材料の少なくとも一部が非導電性材料で覆われている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記固定用デバイスは、1つ以上のワイヤで形成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器であって、
前記心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、
送信機及びアンテナを備えるハウジングであって、前記センサが前記ハウジングに連結されており、前記送信機及び前記アンテナは、前記心臓のセンシングされた前記生理学的パラメータを送信するように構成されている、ハウジングと、
固定用デバイスであって、
導電性材料を含み、前記ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素であって、前記ハウジングの前記一部を囲む周方向ループを半径方向で分離する前記係合構成要素の長さに沿って延びているスリットによって分離された第1の端部及び第2の端部を有する、係合構成要素と、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素とを備える、固定用デバイスと、
を含んでなる、植込み型医療機器。
【請求項19】
前記導電性材料は、それを不連続にするスリットを有するレーザ切断された管である、請求項18に記載の植込み型医療機器。
【請求項20】
前記係合構成要素は、近位部分、中間部分、及び遠位部分を含み、前記スリットは、前記中間部分に配置されており、前記近位部分及び前記遠位部分は、それぞれ、前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素を越えて延びている、請求項18に記載の植込み型医療機器。
【請求項21】
請求項18に記載の植込み型医療機器を用いて身体の生理学的パラメータをモニタリングする方法であって、前記センサを用いて前記心臓の前記第1の心腔内の前記生理学的パラメータをモニタリングすることと、前記センサを用いて前記心臓の前記第2の心腔内の前記生理学的パラメータをモニタリングすることと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月27日に出願された仮出願第63/237,878号の利益を主張するものであり、あらゆる目的のためにその全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、センシングユニットとセンシングユニットのための固定用デバイスとを含む、装置、システム、及び方法に関する。より詳細には、装置、システム、及び方法は、1つ以上の心臓の生理学的パラメータを測定するための植込み型センシングユニット、及び植込み型センシングユニットとの間で送信される信号の伝送干渉の可能性を低減する固定用デバイスを対象とする。
【背景技術】
【0003】
センサは、データを取得するために患者内に植え込まれてもよい。場合によっては、センサは、植込み型医療機器に配置又は連結されてもよい。
【発明の概要】
【0004】
一例(「例1」)によれば、信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器は、心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、送信機及びアンテナを備えるハウジングであって、センサはハウジングに連結されており、送信機及びアンテナは、心臓のセンシングされた生理学的パラメータを送信するように構成されている、ハウジングと、1つ以上のワイヤによって形成された固定用デバイスであって、ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素と、心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を含む固定用デバイスと、を含んでなり、第1のフレーム構成要素、第2のフレーム構成要素、又は第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、かつ、導電性材料から形成されている。
【0005】
一例(「例2」)によれば、例1の植込み型医療機器において、不連続ループは、センサのアンテナが位置する位置でセンサの周りに配置されている。
【0006】
一例(「例3」)によれば、例1の植込み型医療機器において、導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている。
【0007】
一例(「例4」)によれば、例1~例3のいずれか1つの植込み型医療機器において、第1の端部、第2の端部、又は第1の端部及び第2の端部は、非導電性材料において積層されている。
【0008】
一例(「例5」)によれば、例3又は例4のいずれか1つの植込み型医療機器において、非導電性材料は膜である。
【0009】
一例(「例6」)によれば、例1~例5のいずれか1つの植込み型医療機器において、センシングされた生理学的パラメータは、心臓の少なくとも1つの心腔からの圧力測定値を含む。
【0010】
一例(「例7」)によれば、例1~例6のいずれか1つの植込み型医療機器において、係合構成要素はリングを含み、センサは断面において溝を画定する。
【0011】
一例(「例8」)によれば、例1~例7のいずれか1つの植込み型医療機器において、導電性材料の1つ以上のワイヤは、第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素の各々において、1つ以上の接触機構を形成する。
【0012】
一例(「例9」)によれば、信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている固定用デバイスは、心臓用の植込み型センサのハウジングの少なくとも一部の周囲に配置されるように構成されている係合構成要素と、心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を含み、
第1のフレーム構成要素、第2のフレーム構成要素、又は第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、導電性材料から形成されている。
【0013】
一例(「例10」)によれば、例9の固定用デバイスにおいて、導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている。
【0014】
一例(「例11」)によれば、例9又は例10のいずれか1つの固定用デバイスにおいて、第1の端部、第2の端部、又は第1の端部及び第2の端部は、非導電性材料が積層されている。
【0015】
一例(「例12」)によれば、例10又は例11のいずれか1つの固定用デバイスにおいて、非導電性材料は膜である。
【0016】
一例(「例13」)によれば、例9~例12のいずれか1つの固定用デバイスにおいて、センシングされた生理学的パラメータは、心臓の少なくとも1つの心腔からの圧力測定値を含む。
【0017】
一例(「例14」)によれば、例9~例13のいずれか1つの固定用デバイスでは、係合構成要素は、センサ内の溝に嵌合する縮小された断面を有する。
【0018】
一例(「例15」)によれば、信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、植込み型医療機器を製造する方法であって、該方法は、送信機、アンテナ、及びハウジングに連結されているセンサを備えるハウジングを受けることであって、送信機及びアンテナは、心臓のセンシングされた生理学的パラメータを送信するように構成されている、受けることと、固定用デバイスの係合構成要素を少なくとも部分的にハウジングの周囲に配置することであって、固定用デバイスは、心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を備え、
第1のフレーム構成要素、第2のフレーム構成要素、又は第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離されて導電性材料から形成された第1の端部を備える、配置することと、を含む。
【0019】
一例(「例16」)によれば、例15の方法において、導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている。
【0020】
一例(「例17」)によれば、例15の方法において、固定用デバイスは、1つ以上のワイヤで形成される。
【0021】
一例(「例18」)によれば、信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器であって、心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、送信機及びアンテナを備えるハウジングであって、センサがハウジングに連結されており、送信機及びアンテナは、心臓のセンシングされた生理学的パラメータを送信するように構成されている、ハウジングと、固定用デバイスであって、導電性材料を含み、ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素であって、ハウジングの一部を囲む周方向ループを半径方向で分離する係合構成要素の長さに沿って延びているスリットによって分離された第1の端部及び第2の端部を有する、係合構成要素と、心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素とを含む、固定用デバイスと、を含む。
【0022】
一例(「例19」)によれば、例18の植込み型医療機器において、導電性材料は、それを不連続にするスリットを有するレーザ切断された管である。
【0023】
一例(「例20」)によれば、例18の植込み型医療機器において、係合構成要素は、近位部分と、中間部分と、遠位部分とを含み、スリットは、中間部分に配置されており、近位部分及び遠位部分は、それぞれ、第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素を越えて延びている。
【0024】
別の例(「例21」)によれば、例18の植込み型医療機器を用いて身体の生理学的パラメータをモニタリングする方法は、センサを用いて心臓の第1の心腔内の生理学的パラメータをモニタリングすることと、センサを用いて心臓の第2の心腔内の生理学的パラメータをモニタリングすることと、を含む。
【0025】
前述の例は単なる例であり、本開示によって別様に提供される本発明の概念のいずれかの範囲を限定又は別様に狭めるように解釈されるべきではない。複数の例が開示されているが、例示的な例を示し説明する以下の詳細な説明から、さらに他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に制限的ではなく、本質的に例示的であると見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
添付の図面は、本開示の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、実施形態を示し、本明細書の説明とともに本開示の原理を説明する役割を果たす。
【0027】
図1】少なくとも1つの実施形態による、血圧をセンシングするための例示的な植込み型医療機器である。
【0028】
図2A】少なくとも1つの実施形態による、例示的なセンシングユニットの側面図である。
図2B】少なくとも1つの実施形態による、図2Aに示されるセンシングユニットの軸方向図である。
【0029】
図3】少なくとも1つの実施形態による、例示的な固定用デバイスの斜視図である。
【0030】
図4】少なくとも1つの実施形態による、別の例示的な固定用デバイスの斜視図である。
【0031】
図5】少なくとも1つの実施形態による、例示的なセンシングユニット及び固定用デバイスの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
定義及び用語
本開示は、限定的に読まれることを意図しない。例えば、本出願において使用される用語は、当業者がそのような用語に帰するであろう意味の文脈で広く読まれるべきである。
【0033】
不正確さの用語に関して、「約」及び「およそ」という用語は、記載された測定値を含み、記載された測定値に合理的に近い任意の測定値も含む測定値を指すために、互換的に使用され得る。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連分野の当業者によって理解され、容易に把握されるように、合理的に少量だけ、記載された測定値から逸脱する。そのような逸脱は、例えば、測定誤差、測定及び/又は製造機器校正の差、測定の読み取り及び/又は設定におけるヒューマンエラー、他の構成要素に関連する測定の差を考慮して性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われる微調整、特定の実装シナリオ、人又は機械による物体の不正確な調整及び/又は操作などに起因し得る。関連分野の当業者がそのような合理的に小さい差の値を容易に把握しないと判断される場合、用語「約」及び「およそ」は、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味すると理解され得る。
様々な実施形態の説明
【0034】
当業者であれば、本開示の様々な態様が、意図された機能を実行するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現され得ることを容易に理解するであろう。また、本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を示すために誇張されている場合があり、その点に関して、図面は限定するものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0035】
本開示の様々な態様は、植込み型センシングユニットと固定用デバイスとを含む植込み型医療機器を患者内に配置することを対象とする。本明細書で論じられる植込み型医療機器は、塞栓形成のリスクを最小限に抑え、緩い血栓を生成するリスクを最小限に抑え、かつ/又は緩い組織成長を可能にするリスクを最小限に抑えることができ、これらはすべて脳卒中又は他の臨床的続発症を引き起こす可能性がある。
【0036】
場合によっては、植込み型センシングユニットは、固定用デバイスとともに配置されてもよく、かつ/又は固定用デバイスに連結されてもよい。ワイヤレス圧力センサであってもよい植込み型センシングユニットは、心不全をモニタリングし、心不全入院を防止するために、内科治療をタイトレーションし得る。場合によっては、センシングユニットは、心臓の心房中隔内に配置されてもよく、左心房圧及び右心房圧の一方又は両方にアクセスすることができる。さらに、センサ面上の組織の過成長(圧力読み取りを乱し得る)を回避するために、本明細書で論じられるセンシングユニットは、中隔壁を越えて突出してもよい。本明細書に説明されるように、センシングユニットに取り付けられる固定用デバイスは、植込み型センシングユニットとの間で送信される信号の伝送干渉の可能性を低減する。
【0037】
図1は、一実施形態による、血圧をセンシングするための例示的な植込み型医療機器100である。この図は単なる例であり、特許請求の範囲を不当に限定するものではない。当業者であれば、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。
【0038】
植込み型医療機器100は、患者の心臓H内に植え込まれた状態で示されている。医療機器100は、患者の左心房と右心房との間に配置された状態で示されている。場合によっては、医療機器100は、心臓Hの生理学的パラメータをセンシングし、かつ/又は心臓H内の血圧若しくは圧を測定するために使用されてもよい。例えば、医療機器100は、左心房LA及び右心房RA内の圧をセンシングするなど、心臓Hの1つ以上の心腔の圧をセンシングし、かつ/又は例えば左心房LAと右心房RAとの間の心臓Hの1つ以上の心腔内の血流を調節してもよい。ある実施形態では、医療機器100は、中隔の第1の側(例えば、右心房RA内)に配置される第1のフレーム構成要素110と、中隔の第2の側(例えば、左心房LA内)に配置される第2のフレーム構成要素120と、中隔を通って延びる係合構成要素130とを含む。中隔に開口部を形成するために針を使用することができる。ある実施形態によれば、第1のフレーム構成要素110、第2のフレーム構成要素120、及び係合構成要素130は、本明細書ではまとめて固定用デバイスと称される場合がある。場合によっては、係合構成要素130は、円錐形又は円筒形の断面を含む。
【0039】
場合によっては、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120は、単一の連続ワイヤ又は2つの別個のワイヤで形成することができる。加えて、又は代替的に、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130は、形状記憶伝導性材料から形成され、かつ/又は形状記憶導伝性材料を含むことができる。例えば、ニチノール(NiTi)は、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130(そして本明細書で論じられるフレーム構成要素及び/又は係合構成要素のうちの任意のもの)の材料として使用されてもよい。しかし、限定ではないが、ステンレス鋼、L605鋼、ポリマー、MP35N鋼、ポリマー材料、Pyhnox、Elgiloy、又は任意の他の適切な生体適合性材料、及びそれらの組み合わせなどの他の材料が、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130の材料として使用されることができる。第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130は、導電性材料から形成することができるので、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130は、センシングユニット150との間で伝送される信号に干渉する可能性を有する。ある実施形態によれば、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130は、以下でより詳細に説明するように、医療機器100による信号送信及び/又は信号受信の可能性を低減又は排除するように構成し得る。
【0040】
シース140並びに拘束ライン及び/又は解放ライン(図示せず)は、医療機器100の展開を促進するために使用されてもよい。例えば、第1のフレーム構成要素110を含む医療機器100の第1の側は、シース140が中隔を通ってLAに前進させられた後に解放されてもよく、第2のフレーム構成要素120を含む医療機器100の第2の側は、中隔のRA側で解放されてもよい。係合構成要素130は、開口部内に配置される。ある実施形態によれば、係合構成要素130は、第1のフレーム構成要素110及び/若しくは第2のフレーム構成要素120の一方又は両方に組み込まれ、かつ/又は連結され得る。第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120並びに/又は係合構成要素130は、患者内の所望の治療領域への医療機器100の送達中にシース140内で圧縮され、その後、医療機器100の展開中に拡張されてもよい。他の場合では、植込み型医療機器100は、心臓内の異なる位置又は患者内の異なる位置(例えば、消化器系、脈管系、脳)に植え込まれてもよい。
【0041】
場合によっては、係合構成要素130は、センシングユニット150に係合及び/又は連結するように構成されている。係合構成要素130は、場合によっては、センシングユニット150の位置決めを容易にするために、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120の各々を越えて、及び/又は第1のフレーム構成要素110と第2のフレーム構成要素120との間に延びてもよい。ある実施形態によれば、センシングユニット150は、心臓H内の1つ以上の生理学的パラメータ、例えば、左心房LA及び/又は右心房RAの圧をセンシングするための1つ以上の電気構成要素160を含む。例示的な電気構成要素160は、1つ以上のセンサ、1つ以上のセンサからのセンサ測定値を処理するための処理ユニット、1つ以上のセンサ測定値を記憶するための及び/若しくは1つ以上の処理された信号を記憶するためのメモリ、送信機/受信機、並びに/又は1つ以上のセンサ測定値を別のデバイスに送信するための及び/若しくは別のデバイスから1つ以上の信号を受信するためのアンテナを含むが、これらに限定されない。電気構成要素160によって送信及び/又は受信される1つ以上の信号の信号干渉の可能性を低減するために、第1のフレーム構成要素110、第2のフレーム構成要素120、及び/又は係合構成要素130は、以下でより詳細に説明するように、センシングユニット150及び/又はアンテナの周囲に不連続ループを形成することができる。
【0042】
図2Aは、例示的なセンシングユニット200の側面図であり、図2Bは、少なくとも1つの実施形態による、図2Aに示すセンシングユニット200の軸方向図である。これらの図は単なる例であり、特許請求の範囲を不当に限定すべきではない。当業者であれば、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。
【0043】
センシングユニット200は、図1に関連して上述されたセンシングユニット150と同一又は類似であり得る。例えば、センシングユニット200は、心臓H内の1つ以上の生理学的パラメータ、例えば、左心房LA及び/又は右心房RAの圧をセンシングするように構成することができる。ある実施形態によれば、センシングユニット200は、1つ以上のフレーム構成要素(例えば、第1及び第2のフレーム構成要素110,120,302,304,404,406)及び/又は係合構成要素(例えば、係合構成要素130,212,306,408)に連結され、心臓H内、例えば心房中隔内に配置され得る。図1に関連して上述したように、センシングユニット200に連結された1つ以上のフレーム構成要素及び/又は1つの係合構成要素は、センシングユニット200を心臓H内の位置(例えば、心房中隔)に固定することができる。
【0044】
ある実施形態によれば、センシングユニット200は、センサハウジング202を含む。いくつかの例では、係合構成要素212は、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120のうちの1つ以上をセンサハウジング202に連結するために、センサハウジング202に係合するように構成され得る。場合によっては、係合構成要素212は、リング又は溝断面を含む。例えば、いくつかの例では、係合構成要素212は、センサの溝に嵌合する縮小された断面を含む。
【0045】
場合によっては、センサハウジング202は、非導電性材料、例えば、ガラス又はセラミックから形成することができる。加えて、又は代替的に、センサハウジング202は、生体適合性材料から形成することができ、かつ/又は生体適合性材料でコーティングすることができる。例えば、センサハウジング202は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ポリマー又は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)ポリマーなどのフルオロポリマーでコーティングすることができる。いくつかの例では、センサハウジング202は、以下の材料、すなわち、ポリエステル、シリコーン、ウレタン、ポリエチレンテレフタレート、若しくは別の生体適合性ポリマー、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から形成することができ、かつ/又はこれらを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの例では、生体吸収型材料又は生体吸収性材料、例えば、生体吸収型ポリマー又は生体吸収性ポリマーが使用されてもよい。いくつかの例では、センサハウジング202は、ダクロン、ポリオレフィン、カルボキシメチルセルロース織物、ポリウレタン、又は他の織布、不織布、若しくはフィルムエラストマーを含むことができる。
【0046】
ある実施形態によれば、センシング要素204は、1つ以上のセンシングユニット200の両端に配置される。センシング要素204は、心臓H内の1つ以上の生理学的パラメータ、例えば、左心房LA及び/又は右心房RA内の圧をセンシングするように構成され得る。
【0047】
場合によっては、センシング要素204によるセンシングされた生理学的パラメータは、センサハウジング202内に配置された1つ以上の電気構成要素206に伝送される。例示的な電気構成要素206は、処理ユニット、メモリ、電源、送信機、及び/又は受信機を含むが、これらに限定されない。場合によっては、処理ユニットは、センシング要素204からの1つ以上のセンシングされた生理学的パラメータを処理する(例えば、アナログセンサ測定値をデジタル信号に変換し、ノイズを低減し、かつ/又はセンサ測定値に対して他の信号処理を実行する)ように構成されている。メモリは、センシング要素204からの1つ以上のセンシングされた生理学的パラメータを記憶し、かつ/又は処理ユニットによって処理された信号を記憶するように構成することができる。送信機は、アンテナ208を介して、センシング要素204から別のデバイスに1つ以上のセンサ測定値をワイヤレスに伝送するように構成され得る。受信機は、別のデバイスから信号を受信するように構成され得る。また、電源は、センシング要素204及び/又は電気構成要素206のうちの1つ以上に電力を供給するように構成することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、センシングユニット200はノッチ210を含む。図示された実施形態は1つのノッチ210を示しているが、場合によっては、センシングユニット200は2つ以上のノッチ210を含む。ノッチ(複数可)210は、センサハウジング202の窪み及び/又は切欠きであってもよい。いくつかの例では、ノッチ(複数可)210は、係合構成要素212及び/又は1つ以上のフレーム構成要素をセンシングユニット200に連結することを容易にする。例えば、ノッチ(複数可)210は、係合構成要素212及び/又は1つ以上のフレーム構成要素がセンシングユニット200の一方の側又は他方の側に向かって並進する可能性を低減することができる。
【0049】
センシングユニット200は、1つ以上のセンシングされた生理学的パラメータをセンシングユニット200から別のデバイスにワイヤレスで伝送し、かつ/又は別のデバイスから1つ以上の信号をワイヤレスで受信するように構成されているので、信号の干渉を低減することが重要である。従来のフレーム構成要素は、センシングユニット(アンテナを含む)の周りに連続的な導電性ループを形成するので、往々にして当該信号に干渉する可能性がある。しかしながら、本明細書に開示される1つ以上のフレーム構成要素及び/又は係合構成要素は、以下でより詳細に説明されるように、信号干渉の可能性を低減するように設計されている。
【0050】
ある実施形態によれば、係合構成要素212は、センシングユニット200に連結される。場合によっては、係合構成要素212は、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120に連結され、かつ/又はそれらで形成される。場合によっては、係合構成要素212は、センサハウジング202、例えばノッチ210を少なくとも部分的に囲むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、係合構成要素212は、形状記憶導電性材料から形成され、かつ/又は形状記憶導電性材料を含むことができる。例えば、NiTiは、係合構成要素212(及び本明細書で論じられるフレームのうちのいずれか)の材料として使用されてもよいが、限定ではないが、ステンレス鋼、L605鋼、ポリマー、MP35N鋼、ポリマー材料、Pyhnox、Elgiloy、又は任意の他の適切な生体適合性材料、及びそれらの組み合わせなどの他の材料が、係合構成要素212の材料として使用されることができる。NiTiの超弾性特性及び柔軟性は、係合構成要素212の血管形状追従性を向上させ得る。さらに、NiTiは、所望の形状に形状設定することができる。すなわち、NiTiは、係合構成要素212が送達システムから展開されるときなど、係合構成要素212が拘束されていないとき、フレームが所望の形状に自己拡張する傾向があるように、形状設定することができる。
【0052】
係合構成要素212は導電性材料から形成することができるので、係合構成要素212は、センシングユニット200との間で伝送される信号に干渉する可能性がある。信号干渉の可能性を低減するために、係合構成要素212は、スリット214を含むことができる。場合によっては、スリット214は、本明細書では関隙、不連続部、及び/又は同様のものと称され得る。場合によっては、スリット214は、係合構成要素212の全長216に沿って延びている。例えば、係合構成要素212は、スリット214などの空間214によって第2の端部220から分離された第1の端部218を含むことができる。場合によっては、空間214は、空気であってもよく、かつ/又はガラス、プラスチックなどの誘電体で充填されてもよい。加えて、又は代替的に、係合構成要素212は、PTFEポリマー又はePTFEポリマーなどのフルオロポリマーなどの非導電性材料でコーティングされ得る。
【0053】
図3は、少なくとも1つの実施形態による、例示的な固定用デバイス300の斜視図である。この図は単なる例であり、特許請求の範囲を不当に限定するものではない。当業者であれば、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。
【0054】
ある実施形態によれば、固定用デバイス300は、センシングユニット150,200を心臓H内に、例えば心臓Hの心房中隔内に位置決めするために、センシングユニット150,200に連結することができる。
【0055】
ある実施形態によれば、固定用デバイス300は、第1のフレーム構成要素302と、第2のフレーム構成要素304と、係合構成要素306とを含む。第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304は、それぞれ、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120と同一又は類似の特性を有することができる。例えば、第1のフレーム構成要素302は、心房中隔の第1の側に配置されてもよく、第2のフレーム構成要素304は、心房中隔の第2の側に配置されて、固定用デバイス300及びセンシングユニット150,200を心臓H内に固定してもよい。別の例として、第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304は、単一の連続ワイヤ又は2つの別個のワイヤで形成することができる。加えて、又は代替的に、係合構成要素306は、図2に関連して上述した係合構成要素212と同一又は同様の特性を有することができる。場合によっては、固定用デバイス300は、レーザ切断された管から形成されてもよい。
【0056】
ある実施形態によれば、第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304の各々は、係合構成要素306から半径方向に延びる1つ以上の接触機構308を含むことができる。いくつかの例では、接触機構308は、示されるように卵形の形状を有する。しかしながら、これは単なる一例であり、限定を意図するものではない。接触機構308が他の非卵形の形状を有することができることも企図される。ある実施形態では、接触機構308は、第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304のためのフレームを形成し、これらは、アンカー構成要素300を心臓H内に固定するために使用される。場合によっては、接触機構308及び/又は係合構成要素306は、NiTi又は別の形状記憶材料から形成することができる。
【0057】
ある実施形態によれば、接触機構308は、膜310で覆うことができる。膜310は、第1のフレーム構成要素302の接触機構308及び第2のフレーム構成要素304の接触機構308にわたって配置され得る。示されるように、膜310は、第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304を形成する接触機構308を含まない、第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304の領域312に及ぶ。場合によっては、膜310は、PTFEポリマー又はePTFEポリマーなどのフルオロポリマーなどの非導電性の生体適合性材料から形成することができる。
【0058】
場合によっては、接触機構308は、図示されるように、接触機構308を形成するために使用される材料を介して係合構成要素306に接続される。代替的に、接触機構308は、膜310を介して係合構成要素306に接続される。
【0059】
ある実施形態によれば、係合構成要素306は、係合部分306がセンシングユニット150,200を囲む連続導体を形成するように、スリット314を含む。場合によっては、スリット314は、図2に関連して上述したスリット214と同一又は同様の特性を有することができる。例えば、スリット314は、固定用デバイス300の全長316に沿って延びることができる。加えて、又は代替的に、空気及び/又はガラス、プラスチックなどの誘電体が、スリット314の間にあってもよい。加えて、又は代替的に、係合構成要素306は、PTFEポリマー又はePTFEポリマーなどのフルオロポリマーなどの非導伝性材料でコーティングすることができる。上述したように、スリット314は、固定用デバイス300がセンシングユニット150,200との間で伝送される信号と干渉する可能性を低減することができる。上述したように、固定用デバイス300はレーザ切断された管であってもよく、スリット314はレーザ切断された管の切断部分であってもよい。レーザ切断された管のスリット314は、固定用デバイス300を不連続にすることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、係合部分306は、近位部分318、中間部分320、及び/又は遠位部分322を含む。近位部分318は、1つ以上の支柱324によって中間部分320に接続することができる。加えて、又は代替的に、中間部分320は、1つ以上の支柱324によって遠位部分322に接続することができる。いくつかの実施形態では、支柱324は、部分318,320,322を接続し、また、部分318,320,322を互いに間隔をあける。図示されるように、支柱324は、それらの間に間隙326を含むことができる。近位部分318及び遠位部分322は、第1のフレーム構成要素302及び第2のフレーム構成要素304を越えて延びてもよい。場合によっては、スリット314は、係合構成要素306の長さに沿って延び、センシングユニットのハウジングの一部(例えば、アンテナが位置する場所)を囲む周方向ループを半径方向で分離する。
【0061】
少なくともいくつかの実施形態では、1つ以上のスリット314は、固定用デバイス300がセンシングユニット(例えば、センシングユニット150,200)の周囲に連続導体を形成することを防止するように、1つ以上の間隙326と接続する。例えば、図示されるように、スリット314Aは、間隔326Aに接続する。間隙326Aは、次に、スリット314Bに接続する。次に、スリットは間隔326Bに接続し、間隔326Bはスリット314Cに接続する。スリット314及び1つ以上の間隙326は、センシングユニットの周囲に連続導体を形成しないため、固定用デバイス300は、センシングユニットから送信され、センシングユニットによって受信される伝送に干渉する可能性が低い。中間部分320は、1つ以上のスリット314を除いて、センシングユニットの周りに周方向に連続していてもよい。
【0062】
ある実施形態によれば、係合構成要素306は、近位部分318から半径方向内向きに、及び/又は遠位部分322から半径方向内向きに延びる1つ以上のボス328を含む。場合によっては、ボス328は、センシングユニットへの固定用デバイス300のセンタリング及び/又は連結を容易にすることができる。
【0063】
図4は、少なくとも1つの実施形態による別の例示的な固定用デバイス400の斜視図である。この図は単なる例であり、特許請求の範囲を不当に限定するものではない。当業者であれば、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。
【0064】
ある実施形態によれば、固定用デバイス400は、センシングユニット402を心臓H内、例えば心臓Hの心房中隔内に位置決めするために、センシングユニット402に連結することができる。ある実施形態では、センシングユニット402は、上述のセンシングユニット150,200と同一又は同様の特性を有することができる。
【0065】
ある実施形態によれば、固定用デバイス400は、第1のフレーム構成要素404と、第2のフレーム構成要素406と、係合構成要素408とを含む。第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406は、それぞれ、第1のフレーム構成要素110,302及び/又は第2のフレーム構成要素120,304と同一又は類似の特性を有することができる。例えば、第1のフレーム構成要素404は、心房中隔の第1の側に配置されてもよく、第2のフレーム構成要素406は、心房中隔の第2の側に配置されて、固定用デバイス400及びセンシングユニット402を心臓H内に固定してもよい。別の例として、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406は、単一の連続ワイヤ又は2つの別個のワイヤで形成することができる。加えて、又は代替的に、係合構成要素408は、係合構成要素212,306と同一又は類似の特性を有することができる。
【0066】
ある実施形態によれば、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406の各々は、係合構成要素408から半径方向に延びる1つ以上の接触機構410を含むことができる。いくつかの例では、接触機構410は、示されるように星形の形状を有する。しかしながら、これは単なる一例であり、限定を意図するものではない。接触機構410は、他の非星形の形状を有することができることも企図される。ある実施形態では、接触機構410は、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406のためのフレームを形成し、それらは、固定用デバイス400を心臓H内に固定するために使用される。場合によっては、接触機構410及び/又は係合構成要素408は、NiTi又は別の形状記憶材料から形成することができる。
【0067】
ある実施形態によれば、接触機構410は、膜412で覆うことができる。膜412は、第1のフレーム構成要素404の接触機構410及び第2のフレーム構成要素406の接触機構410にわたって配置され得る。示されるように、膜412は、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406を形成する接触機構410を含まない、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406の領域414に及ぶ。場合によっては、膜412は、PTFEポリマー又はePTFEポリマーなどのフルオロポリマーなどの非導電性の生体適合性材料から形成することができる。
【0068】
ある実施形態によれば、係合構成要素408及び接触機構410は、1つ以上のワイヤ416から形成することができる。例えば、第1のフレーム構成要素404は、ワイヤ416Aを使用して形成することができ、第2のフレーム構成要素406は、ワイヤ416Bを使用して形成することができ、かつ/又は係合構成要素408は、ワイヤ416Cを使用して形成することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤ416A、416B、416Cは、別個のワイヤ又は同じワイヤである。
【0069】
ある実施形態では、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406を形成するために使用されるワイヤ416A,416Bの各々は、不連続部418を含み、したがって、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406のためのワイヤ416A,416Bのいずれも、センシングユニット402を連続的に囲まない。加えて、又は代替的に、係合構成要素408を形成するために使用されるワイヤ416Cは、センシングユニット402の周囲に連続ループを形成しない。例えば、ワイヤ416Cの端部420は、接続せず、したがって、センシングユニット402の周囲に連続導体を形成しない。ワイヤ416A,416B,416Cのいずれも、センシングユニット402の周囲に連続導体を形成しないため、ワイヤ416A,416B,416Cは、センシングユニット402から送信され、センシングユニット402によって受信される伝送に干渉する可能性が低い。場合によっては、ワイヤ416A,416B,416Cは、個々に又は集合的に、センシングユニット402の周りに導電性ループを形成しない。
【0070】
ある実施形態では、例えば、1つ以上のワイヤ416の異なる部分が互いに接触してセンシングユニット402の周囲に連続導体を形成することによって、1つ以上のワイヤ416がセンシングユニット402の周囲に連続導体を形成する可能性を低減するために、1つ以上のワイヤ416は、1つ以上のワイヤ416の全長又は1つ以上のワイヤ416の長さの一部に沿って延びる非導電性材料でコーティングされ得る(例えば、積層され得る)。加えて、又は代替的に、1つ以上のワイヤ416がセンシングユニット402の周囲に連続導体を形成する可能性を低減するために、スリーブ及び/又はジャケットが、1つ以上のワイヤ416の全長又は1つ以上のワイヤ416の長さの一部にわたって配置され得る。ある実施形態では、非導電性材料は、PTFEポリマー又はePTFEポリマーなどのフルオロポリマーである。場合によっては、1つ以上のワイヤ416の酸化層が非導電性材料を形成してもよい。加えて、又は代替的に、第1のフレーム構成要素404の端部422及び/又は第2のフレーム構成要素406の端部424は、ワイヤ416A,416Bがセンシングユニット402の周囲に連続導体を形成する可能性を低減するために、フルオロポリマーなどの非導電性材料でコーティングされ得る(例えば、積層され得る)。
【0071】
ある実施形態によれば、端部420は、センシングユニット402の端部上で湾曲して、固定用デバイス400のセンシングユニット402へのセンタリング及び/又は連結を容易にすることができる。
【0072】
図5は、少なくとも1つの実施形態による、例示的なセンシングユニット200及び固定用デバイスの側面図である。この図は単なる例であり、特許請求の範囲を不当に限定するものではない。当業者であれば、多くの変形、代替、及び修正を認識するであろう。
【0073】
ある実施形態によれば、固定用デバイス400は、センシングユニット402を心臓H内、例えば心臓Hの心房中隔内に位置決めするために、センシングユニット402に連結することができる。ある実施形態では、センシングユニット402は、上述のセンシングユニット150,200と同一又は同様の特性を有することができる。
【0074】
ある実施形態によれば、固定用デバイス400は、第1のフレーム構成要素404と、第2のフレーム構成要素406と、係合構成要素408とを含む。第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406は、それぞれ、第1のフレーム構成要素110,302及び/又は第2のフレーム構成要素120,304と同一又は類似の特性を有することができる。例えば、第1のフレーム構成要素404は、心房中隔の第1の側に配置されてもよく、第2のフレーム構成要素406は、心房中隔の第2の側に配置されて、固定用デバイス400及びセンシングユニット402を心臓H内に固定してもよい。別の例として、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406は、単一の連続ワイヤ又は2つの別個のワイヤで形成することができる。加えて、又は代替的に、係合構成要素408は、係合構成要素212,306と同一又は類似の特性を有することができる。
【0075】
場合によっては、第1のフレーム構成要素110及び第2のフレーム構成要素120は、単一の連続ワイヤ又は2つの別個のワイヤで形成することができる。図5に示されるように、係合構成要素408は、1つ以上のワイヤで形成されてもよい。係合構成要素408は、センシングユニット200の周りに(場合によっては、アンテナが位置するセンシングユニット200のセクションに)配置されてもよい。係合構成要素408は、第1のフレーム構成要素404及び第2のフレーム構成要素406のワイヤのいずれもセンシングユニット402を連続的に囲まないように、不連続部418を含んでもよい。
【0076】
本出願の発明を、一般的に、及び特定の実施形態に関するものの両方について上述した。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態において様々な修正及び変形を行うことができることが当業者には明らかであろう。従って、実施形態は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入ることを条件として、本発明の修正および変形をカバーすることが意図される。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-04-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器であって、
前記心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、
送信機及びアンテナを備えるハウジングであって、前記センサは前記ハウジングに連結されており、前記送信機及び前記アンテナは、前記心臓のセンシングされた前記生理学的パラメータを送信するように構成されている、ハウジングと、
1つ以上のワイヤによって形成された固定用デバイスであって、
前記ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素と、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を備え、
前記第1のフレーム構成要素、前記第2のフレーム構成要素、又は前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、かつ、導電性材料から形成されている、固定用デバイスと、
を含んでなる、植込み型医療機器。
【請求項2】
前記不連続ループは、前記センサのアンテナが位置する位置で前記センサの周りに配置されている、請求項1に記載の植込み型医療機器。
【請求項3】
前記導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている、請求項1に記載の植込み型医療機器。
【請求項4】
前記第1の端部、前記第2の端部、又は前記第1の端部及び前記第2の端部は、非導電性材料において積層されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項5】
前記非導電性材料は膜である、請求項3に記載の植込み型医療機器。
【請求項6】
センシングされた前記生理学的パラメータは、前記心臓の少なくとも1つの心腔からの圧力測定値を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項7】
前記係合構成要素はリングを含み、前記センサは断面において溝を画定する、請求項1~のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項8】
前記導電性材料の前記1つ以上のワイヤは、前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素の各々において1つ以上の接触機構を形成する、請求項1~のいずれか一項に記載の植込み型医療機器。
【請求項9】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている固定用デバイスであって、
前記心臓用の植込み型センサのハウジングの少なくとも一部の周囲に配置されるように構成されている係合構成要素と、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を形成している1つ以上の巻かれたワイヤを含んでなり、
前記第1のフレーム構成要素、前記第2のフレーム構成要素、又は前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離された第1の端部を備え、かつ、導電性材料から形成されている、固定用デバイス。
【請求項10】
前記導電性材料の少なくとも一部は、非導電性材料で覆われている、請求項9に記載の固定用デバイス。
【請求項11】
前記第1の端部、前記第2の端部、又は前記第1の端部及び前記第2の端部は、非導電性材料において積層されている、請求項9又は10に記載の固定用デバイス。
【請求項12】
前記非導電性材料は膜である、請求項10に記載の固定用デバイス。
【請求項13】
センシングされた前記生理学的パラメータは、前記心臓の少なくとも1つの心腔からの圧力測定値を含む、請求項9又は10に記載の固定用デバイス。
【請求項14】
前記係合構成要素は、前記センサ内の溝に嵌合する縮小された断面を有する、請求項9又は10に記載の固定用デバイス。
【請求項15】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する植込み型医療機器を製造する方法であって、
送信機と、アンテナと、ハウジングに連結されているセンサとを備える該ハウジングを受けることであって、前記送信機及び前記アンテナは、心臓のセンシングされた生理学的パラメータを送信するように構成されている、受けることと、
固定用デバイスの係合構成要素を少なくとも部分的に前記ハウジングの周囲に配置することであって、前記固定用デバイスは、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素と、を備え、
前記第1のフレーム構成要素、前記第2のフレーム構成要素、又は前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素は、不連続ループを形成するために第2の端部から分離されて導電性材料から形成された第1の端部を備える、配置することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記導電性材料の少なくとも一部が非導電性材料で覆われている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記固定用デバイスは、1つ以上のワイヤで形成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
信号の伝送干渉の可能性を低減又は排除する、心臓内に植え込まれるように構成されている植込み型医療機器であって、
前記心臓の生理学的パラメータをセンシングするように構成されているセンサと、
送信機及びアンテナを備えるハウジングであって、前記センサが前記ハウジングに連結されており、前記送信機及び前記アンテナは、前記心臓のセンシングされた前記生理学的パラメータを送信するように構成されている、ハウジングと、
固定用デバイスであって、
導電性材料を含み、前記ハウジングの少なくとも一部の周囲に配置された係合構成要素であって、前記ハウジングの前記一部を囲む周方向ループを半径方向で分離する前記係合構成要素の長さに沿って延びているスリットによって分離された第1の端部及び第2の端部を有する、係合構成要素と、
前記心臓の第1の心腔を画定する第1の壁に係合するように構成されている第1のフレーム構成要素と、
前記心臓の第2の心腔を画定する第2の壁に係合するように構成されている第2のフレーム構成要素とを備える、固定用デバイスと、
を含んでなる、植込み型医療機器。
【請求項19】
前記導電性材料は、それを不連続にするスリットを有するレーザ切断された管である、請求項18に記載の植込み型医療機器。
【請求項20】
前記係合構成要素は、近位部分、中間部分、及び遠位部分を含み、前記スリットは、前記中間部分に配置されており、前記近位部分及び前記遠位部分は、それぞれ、前記第1のフレーム構成要素及び前記第2のフレーム構成要素を越えて延びている、請求項18に記載の植込み型医療機器。
【請求項21】
請求項18に記載の植込み型医療機器を用いて身体の生理学的パラメータをモニタリングする方法であって、前記センサを用いて前記心臓の前記第1の心腔内の前記生理学的パラメータをモニタリングすることと、前記センサを用いて前記心臓の前記第2の心腔内の前記生理学的パラメータをモニタリングすることと、を含む方法。
【国際調査報告】