IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シードエックス テクノロジーズ インクの特許一覧 ▶ サカタ ホーランド ベー.フェー.の特許一覧

<>
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図1
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図2
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図3
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図4A
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図4B
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図4C
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図4D
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図4E
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図5
  • 特表-マッティオラ属種子を選別する方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】マッティオラ属種子を選別する方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/27 20060101AFI20240814BHJP
   A01C 1/00 20060101ALI20240814BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240814BHJP
   G06V 10/82 20220101ALI20240814BHJP
   B07C 5/342 20060101ALI20240814BHJP
   C12Q 1/6858 20180101ALN20240814BHJP
   C12Q 1/6895 20180101ALN20240814BHJP
【FI】
G01N21/27 A
A01C1/00 L
G06T7/00 350C
G06V10/82
B07C5/342
C12Q1/6858 Z
C12Q1/6895 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577922
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-09
(86)【国際出願番号】 IB2022055573
(87)【国際公開番号】W WO2022264076
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】2028466
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】63/211,029
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523472537
【氏名又は名称】シードエックス テクノロジーズ インク
【氏名又は名称原語表記】SEEDX TECHNOLOGIES INC.
【住所又は居所原語表記】1007 N. Orange Street, Wilmington, Delaware, U.S.A.
(71)【出願人】
【識別番号】523472548
【氏名又は名称】サカタ ホーランド ベー.フェー.
【氏名又は名称原語表記】SAKATA HOLLAND B.V.
【住所又は居所原語表記】Saturnusstraat 1, Hoofddorp, the Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アヤル シャロン
(72)【発明者】
【氏名】カルモン エラド
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリクス パウルス ベルナルダス ヘンドリクス
【テーマコード(参考)】
2B051
2G059
3F079
4B063
5L096
【Fターム(参考)】
2B051AA01
2B051AB01
2B051BA11
2G059AA05
2G059BB09
2G059DD12
2G059EE12
2G059EE13
2G059FF01
2G059HH01
2G059HH02
2G059KK04
2G059MM01
2G059MM02
3F079AC07
3F079CA23
3F079CB29
4B063QA05
4B063QQ09
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QR08
4B063QR55
4B063QR62
4B063QS25
4B063QX02
5L096CA02
5L096FA02
5L096FA32
5L096FA33
5L096FA64
5L096FA66
5L096GA40
5L096GA51
5L096HA11
5L096JA03
5L096KA04
5L096MA07
(57)【要約】
マッティオラ種子の選別のためのシステムが、単弁花/重弁花の表現型に基づいて開示される。選別された種子の集合体も開示される。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッティオラ種子を選別するためのシステムであって、
統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を示す少なくとも1つの画像であって、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれる前記少なくとも1つの画像を少なくとも1つのニューラルネットワークに供給することであって、
前記複数のマッティオラ種子の1つの画像から抽出された前記少なくとも1つの視覚的特徴が、前記複数のマッティオラ種子の別のマッティオラ種子の別の画像から抽出された対応する少なくとも1つの視覚的特徴に統計的に類似する、前記供給することと、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークによって、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された前記複数のマッティオラ種子のそれぞれについて、視覚的特徴が明示的に定義されていない1つの分類カテゴリの指示を計算することであって、
前記少なくとも1つの分類カテゴリの指示が、前記少なくとも1つのニューラルネットワークの重みに少なくとも従って計算され、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する前記複数のマッティオラ種子を、開花、及び視覚的特徴が明示的に定義されていない八重咲きから成る前記グループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリに分類し、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、前記少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子の複数のトレーニング画像を含むトレーニングデータセットを使用して訓練され、各トレーニング画像の各マッティオラ種子が、視覚的特徴が明示的に定義されず、一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択されたそれぞれの分類カテゴリでラベル付けされる、前記計算することと、
一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択された前記少なくとも1つの分類カテゴリの指示に従って、マッティオラ種子の自動選別のための自動選別装置の選別コントローラによる実行のための命令を生成することと、
のためのコードを実行する少なくとも1つのハードウェアプロセッサ
を備える、前記システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの画像に示される前記複数のマッティオラ種子から抽出された視覚的特徴が、統計的に類似した抽出可能な特徴のみを含み、統計的に類似していない抽出可能な視覚的特徴を除外する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの画像に示される前記複数のマッティオラ種子から抽出された統計的に類似していない視覚的特徴が、一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択された前記少なくとも1つのニューラルネットワークの分類カテゴリ結果と相関していない、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの画像に示される前記複数のマッティオラ種子から抽出された前記統計的に類似していない視覚的特徴が、セグメント化された視覚マーカーを含み、前記セグメント化された視覚マーカーが、一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択された分類カテゴリ結果と相関していない、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴が、手作りされた特徴、前記少なくとも1つの種子の少なくとも1つのサイズ寸法、前記少なくとも1つの種子の色、前記少なくとも1つの種子の形状、前記少なくとも1つの種子の質感、前記少なくとも1つの種子の推定測定、及びセグメント化された視覚マーカーから成る前記グループから選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの分類カテゴリが、前記少なくとも1つの種子の目視検査に基づいて手作業で決定することができない非視覚的なカテゴリを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記マッティオラ種子がマッティオラインカナの種である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記マッティオラ種子がIronシリーズの種である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの分類カテゴリが、前記マッティオラ種子のそれぞれのトレーニング画像が前記少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた後にそれぞれのマッティオラ種子を破壊する破壊試験によって決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの分類カテゴリのラベルが、前記マッティオラ種子のそれぞれのトレーニング画像が前記少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた後に、単弁花または重弁花が視覚的に存在するまで、それぞれの種子を育てることによって決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記撮像センサが、RGB、マルチスペクトル、ハイパースペクトル、可視光周波数範囲、近赤外(NIR)周波数範囲、赤外(IR)周波数範囲、及び上述の組み合わせから成る前記グループから選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも1つのマッティオラ種子を含む前記少なくとも1つの画像が、複数のマッティオラ種子を含む画像からセグメント化された単一のマッティオラ種子の単一の画像を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、前記少なくとも1つの画像の埋め込みを計算し、前記少なくとも1つの分類カテゴリが、トレーニング画像の埋め込みを格納する前記トレーニングデータセットから識別された少なくとも1つの類似する埋め込まれた画像の注釈と、前記少なくとも1つの画像の前記埋め込みと前記トレーニング画像の埋め込みとの間の類似性距離の要件に従って識別された前記少なくとも1つの類似した埋め込み画像と、(i)前記埋め込みが埋め込み層として選択された前記訓練された少なくとも1つのニューラルネットワークの内部層によって計算されることと、(ii)前記埋め込みが所定の長さのベクトルとして格納され、前記類似性距離が、前記少なくとも1つの画像の前記埋め込みを格納するベクトルと、それぞれのトレーニング画像の埋め込みをそれぞれが格納する複数のベクトルとの間の距離として計算されることと、(iii)前記類似性距離が、前記少なくとも1つの画像の前記埋め込みと、同じ少なくとも1つの分類カテゴリとそれぞれが関連付けられた複数のトレーニング画像の埋め込みのクラスタとの間で計算されることとから成る前記グループから選択される少なくとも1つのメンバーとに従って決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの画像が、複数のマッティオラ種子を含む複数の画像を含み、それぞれの分類カテゴリに従って前記複数の画像をクラスタ化するためのコードをさらに含み、前記選別コントローラによる実行のための前記命令が、それぞれの分類カテゴリに従って前記複数の画像に対応するマッティオラ種子を選別するための命令を含み、前記クラスタ化が、分類カテゴリ及び/またはターゲット統計分布のターゲット比率に従って実行され、前記クラスタのメンバーが、前記ターゲット比率に従って配列され、分類カテゴリの前記ターゲット比率が、前記マッティオラ及び/または種子のサンプルのDNA分析に従って、または前記マッティオラ種子の前記サンプルを播種し、育てた成長の結果に従って計算される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
異なる分類カテゴリの前記クラスタが、(i)マッティオラ種子が同じ環境条件下で育てられることと、(ii)マッティオラ種子が同じ栽培期に育てられることと、(iii)マッティオラ種子が同じ地理的場所で育てられることと、(iv)マッティオラ種子が許容範囲内に同一の物理的なパラメータを有することから成る前記グループから選択された少なくとも1つのメンバーのために作成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの視覚的特徴の抽出のために訓練された非ニューラルネットワークベースの統計的分類器が、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する前記複数のマッティオラ種子を、視覚的特徴が明示的に定義された同じ分類カテゴリに分類する、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの画像が、異なる分類カテゴリの複数のマッティオラ種子を含む複数の画像を含み、前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、前記複数の画像のそれぞれについて埋め込みを計算し、前記複数の画像の前記埋め込みが、クラスタ化コードによってクラスタ化され、前記選別コントローラによる実行のための前記命令が、対応するクラスタに従って前記マッティオラ種子を選別するための命令を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記クラスタが、
(i)各それぞれのクラスタの埋め込まれた各画像が、別のクラスタから少なくとも閾値距離、離れるように、及び、
(ii)前記クラスタが、各それぞれのクラスタの埋め込まれた各画像メンバーが、同じそれぞれのクラスタの1つおきのメンバーから閾値距離未満離れるように計算されることと
から成る前記グループから選択された少なくとも1つのメンバーに従って計算される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
同じクラスタの埋め込み間で計算されたクラスタ内の距離が、異なるクラスタの埋め込みの間で計算されたクラスタ間の距離に満たない、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
別の埋め込み、クラスタ、及び前記クラスタの中心内の少なくとも1つから距離閾値を超えて位置する埋め込みに対応するマッティオラ種子が、特定の色であるとして示され、特定の色のクラスタにクラスタ化され、特定の色であるとして示されたマッティオラ種子が、少なくとも2つの画像埋め込みに割り当てられた分類カテゴリ、及び/または特定の色であるとして示された前記マッティオラ種子の前記埋め込みに近接する少なくとも2つのクラスタに従って、既存のカテゴリの新しいカテゴリを割り当てられるか、または新しい下位分類カテゴリに割り当てられ、既存のカテゴリの前記新しい分類カテゴリまたは前記新しい下位分類が、前記少なくとも2つの画像埋め込みに相対する距離、及び/または特定の色であるとして示される前記マッティオラ種子の前記埋め込みに近接する少なくとも2つのクラスタに従って計算される、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
クラスタごとに少なくとも1つの統計値が計算され、特定のマッティオラ種子が、前記特定の種子の前記画像の前記埋め込みが他の全てのクラスタと統計的に異なるときに不良であるとして示される、請求項17に記載のシステム。
【請求項22】
クラスタごとに少なくとも1つの統計値が計算され、特定の種子が、前記特定の種子の前記画像の前記埋め込みが、特定のクラスタの少なくとも1つの統計値に統計的に類似するときに前記特定のクラスタの特定の分類カテゴリを割り当てられる、請求項17に記載のシステム。
【請求項23】
ターゲットマッティオラ種子の画像を提供し、前記少なくとも1つのニューラルネットワークによって前記ターゲットマッティオラ種子の埋め込みを計算することと、
前記ターゲットマッティオラ種子の前記埋め込みからターゲット距離閾値未満離れて位置する画像埋め込みに従って複数の画像埋め込みのサブセットを選択することとであって、前記選別コントローラによる実行のための前記命令が、前記複数の画像埋め込みの前記サブセットに対応するマッティオラ種子を選抜するための命令を含む、前記選択することと、
のためのコードをさらに含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項24】
ターゲットマッティオラ種子の画像を提供し、前記少なくとも1つのニューラルネットワークによって前記ターゲットマッティオラ種子の前記埋め込みを計算することと、
複数の画像埋め込み及び前記ターゲットマッティオラ種子の前記埋め込みをクラスタ化し、前記ターゲットマッティオラ種子の前記埋め込みを含むクラスタを選択することであって、前記選別コントローラによる実行のための前記命令が、前記選択されたクラスタに対応するマッティオラ種を選抜するための命令を含む、前記クラスタ化し、前記選択することと、
のためのコードをさらに含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項25】
マッティオラ種子の前記自動選別が、前記一重咲きのマッティオラ種子を廃棄することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
マッティオラ種子の分類のためのシステムであって、
統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を示す少なくとも1つの画像であって、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれる前記少なくとも1つの画像を少なくとも1つのニューラルネットワークに供給することであって、
前記複数のマッティオラ種子の1つの画像から抽出された前記少なくとも1つの視覚的特徴が、前記複数のマッティオラ種子の別のマッティオラ種子の別の画像から抽出された対応する少なくとも1つの視覚的特徴に統計的に類似する、前記供給することと、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークによって、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された前記複数のマッティオラ種子のそれぞれについて、視覚的特徴が明示的に定義されていない1つの分類カテゴリの指示を計算することであって、
前記少なくとも1つの分類カテゴリの指示が、前記少なくとも1つのニューラルネットワークの重みに少なくとも従って計算され、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する前記複数のマッティオラ種子を、開花、及び視覚的特徴が明示的に定義されていない八重咲きから成る前記グループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリに分類し、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、前記少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子の複数のトレーニング画像を含むトレーニングデータセットを使用して訓練され、各トレーニング画像の各マッティオラ種子が、視覚的特徴が明示的に定義されず、一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択されたそれぞれの分類カテゴリでラベル付けされる、前記計算することと、
のためのコードを実行する少なくとも1つのハードウェアプロセッサ、
を備える、前記システム。
【請求項27】
マッティオラ種子の選別のための前記マッティオラ種子の分類のために少なくとも1つのニューラルネットワークを訓練するための装置であって、
少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子の複数のトレーニング画像にアクセスすることであって、
前記複数のマッティオラ種子の1つの画像から抽出された前記少なくとも1つの視覚的特徴が、前記複数のマッティオラ種子の別のマッティオラ種子の別の画像から抽出された対応する少なくとも1つの視覚的特徴に統計的に類似する、前記アクセスすることと、
視覚的特徴が明示的に定義されず、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択されたそれぞれの分類カテゴリで各トレーニング画像の各マッティオラ種子をラベル付けすることによってトレーニングデータセットを作成することであって、
前記マッティオラ種子のそれぞれのトレーニング画像が前記少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた後に、単弁花または重弁花が視覚的に存在するまで、それぞれのマッティオラ種子を育てることによって各ラベルが決定される、前記作成することと、
前記トレーニングデータセットを使用して少なくとも1つのニューラルネットワークを訓練することであって、前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた少なくとも1つの種子を示す少なくとも1つのターゲット画像の入力に応えて、一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択された、視覚的特徴が明示的に定義されていない1つの分類カテゴリに指示の結果を生成するために訓練される、前記訓練することと、
前記少なくとも1つのターゲット画像の前記少なくとも1つの分類カテゴリの指示が、前記少なくとも1つの訓練されたニューラルネットワークの重みに少なくとも従って計算され、
前記少なくとも1つのニューラルネットワークが、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する前記複数のマッティオラ種子を、視覚的特徴が明示的に定義されていない一重咲き及び八重咲きから成る前記グループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリに分類する、前記訓練することと、
のためのコードを実行する少なくとも1つのハードウェアプロセッサ、
を備える、前記装置。
【請求項28】
複数のマッティオラ種子を含む容器であって、前記種子の少なくとも90%が八重咲き種子であり、前記複数のマッティオラ種子が100を超える種子を含む、前記容器。
【請求項29】
複数のマッティオラ種子を含む容器であって、前記種子の少なくとも90%が一重咲き種子であり、前記複数のマッティオラ種子が100を超える種子を含む、前記容器。
【請求項30】
前記複数の種子が10グラムを超える重さである、請求項28または29に記載の容器。
【請求項31】
前記マッティオラ種子が種マッティオラインカナである、請求項28~30のいずれか1項に記載の容器。
【請求項32】
前記マッティオラインカナ種子がIronシリーズである、請求項28~31のいずれか1項に記載の容器。
【請求項33】
請求項28~32のいずれか1項に記載の前記容器の前記種子を播種し、それによって作物を育てることを含む、前記作物を育てる方法。
【請求項34】
マッティオラ種子を分類する方法であって、
分類されていないマッティオラ種子を育てることと、
前記マッティオラ種子の少なくとも1つの画像を取り込むことと、
前記少なくとも1つの画像を供給された訓練されたニューラルネットワークの結果に従って、それぞれの前記マッティオラ種子を、複数の分類カテゴリから選択された特定の分類カテゴリに分類することと、を含む、前記方法。
【請求項35】
請求項34の前記方法に従って、前記特定の分類カテゴリに分類された前記マッティオラ種子を育てることによってマッティオラ苗木を生成する方法。
【請求項36】
請求項34の前記方法に従って、前記特定の分類カテゴリに分類された前記マッティオラ種子を播種し、育てることによる植物生成の方法。
【請求項37】
請求項34の前記方法に従って、前記特定の分類カテゴリに分類された前記マッティオラ種子を育て、成長時に植物を切断することによってマッティオラ植物の切片を育てる方法。
【請求項38】
請求項34の前記方法に従って、前記特定の分類カテゴリに分類された前記マッティオラ種子を育てることによってマッティオラ苗木を製造する方法。
【請求項39】
複数のマッティオラ苗木を含む容器であって、前記苗木の少なくともターゲット割合が、請求項34の前記方法を使用して分類された特定の分類カテゴリである、前記容器。
【請求項40】
複数のマッティオラ苗木の容器を生産する方法であって、請求項34の前記方法に従って前記特定の分類カテゴリに分類された前記マッティオラ種子を、前記マッティオラ苗木に育て、前記マッティオラ苗木を前記容器に入れることを含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年6月16日に出願された米国特許出願第63/211,029号及び2021年6月21日出願されたオランダ特許出願第2028466号の優先権の利益を主張し、参照により、その内容全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、そのいくつかの実施形態において、より具体的にはマッティオラ種子であるが、これに限定されない、マッティオラインカナの種子の単弁花表現型と重弁花表現型を区別する方法に関する。
【0003】
マッティオラインカナは、アブラナ科属に属し、マッティオラ属の顕花植物の1つの種である。一般名は、ブロンプトンストック、コモンストック(common stock)、ホアリーストック、テンウィークストック、及びギリーフラワーを含む。
【0004】
マッティオラインカナの花は、夏季の観賞植物として、及び通年切り花または芳香用植物として広く使用されている。花は、シンプルである場合もあれば、幾重にも詰まっている場合もあれば、中程度の場合もあれば、大きい場合もある。白、黄色、ピンク、バラ色、赤、マリンブルー、青、紫を含む様々な花色をもつ多くのマッティオラインカナの品種がある。
【0005】
マッティオラインカナの種子は、2つの花表現型、つまり重弁花と単弁花の間で分かれる。重弁花の変種は重要な観賞用植物であり、単弁花の変種よりも商業的に有利であるが、生殖能力がない。生殖器官が花弁に置き換えられているために生殖器官を欠いているので、これらの重弁花は種子を生み出さない。
【0006】
したがって、重弁花は、一重咲きの植物の種子から生み出さなければならない。八重咲の形は、ホモ接合性状態の潜性遺伝子の変異型(対立遺伝子)によって引き起こされる。したがって、遺伝学のメンデルの法則によれば、ヘテロ接合性の一重咲きのストックは、その子孫で4分の1の重弁花を生み出し、単弁花の3分の1は、重弁花を生じさせることができない純系交配の単弁花であるはずである。
【0007】
何世紀にもわたる選抜によって、これらの比率は大幅に改善してきており、いわゆる常習変異性のストックが生まれ、その中に純粋交配の単弁花は存在せず、重弁花の割合は2分の1以上である。これらの変種では、単性対立遺伝子は、花粉致死遺伝子に密接に関連している。したがって、種子への花粉(オス)の寄与はつねに二重対立遺伝子(doubleness allele)であり、一方、メスの寄与は、二重対立遺伝子または単性対立遺伝子のどちらかである。この連鎖の結果として、染色体の交差/組み換えが起こらないと仮定した場合、重弁花及び単弁花は50:50の比率で生まれ、純粋交配の単弁花はない。しかしながら、交差/組み換えは1%以下の頻度で起こることが一般に知られている。
【0008】
さらに、多くの現代の菌株は、より高い割合で、つまり60%または92%でさえ重弁花を生み出す。これは、さらに連鎖した生存能力の効果ための選抜の世代によるものであり、ホモ接合性重弁花に比してヘテロ接合性単弁花の致死率はより高くなる。
【0009】
マッティオラインカナの八重咲きの形質は、s遺伝子座に対応する。重弁花の原因となる遺伝子は同定され、DNAマーカーが開発されている。しかしながら、これらのDNAマーカーを種子または苗木の中から単弁または重弁の個体を選抜するために使用することはきわめて労働集約的かつ費用を要し、単弁花または重弁花を咲かせる植物のより大量の種子または苗木を選抜する機会を提供しない。
【0010】
(重弁花を咲かせる植物を示す)マッティオラインカナの中で、変種の様々なグループを、それらの遺伝的背景及び形態学的形質に基づいて互いと区別することができる。これらの変種の多くは八重咲きの植物を選抜するために使用できる特定の形態学的形質を有する。八重咲きの植物を得るために、育種家及び繁殖者は、重弁花と、子葉の形状、子葉の色、鋸歯状の葉、発芽速度、種子の色、及び葉の色などの形態学的形質との間の相関に頼ってきた。しかしながら、この形の選抜はきわめて労働集約的となり、いくつかの場合きわめて熟練した労働を必要とする可能性がある。
【0011】
背景技術は、国際公開第WO2019/106641、第WO2019/106638、及び第WO2019/106639を含む。
【発明の概要】
【0012】
本発明の一態様によれば、
統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を示す少なくとも1つの画像であって、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれる少なくとも1つの画像を少なくとも1つのニューラルネットワークに供給することであって、
複数のマッティオラ種子の1つの画像から抽出された少なくとも1つの視覚的特徴は、複数のマッティオラ種子の別のマッティオラ種子の別の画像から抽出された対応する少なくとも1つの視覚的特徴に統計的に類似する、供給することと、
少なくとも1つのニューラルネットワークによって、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された複数のマッティオラ種子のそれぞれについて、視覚的特徴が明示的に定義されていない1つの分類カテゴリの指示を計算することであって、
少なくとも1つの分類カテゴリの指示が、少なくとも1つのニューラルネットワークの重みに少なくとも従って計算され、
少なくとも1つのニューラルネットワークは、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を、開花、及び視覚的特徴が明示的に定義されていない八重咲きから成るグループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリに分類し、
少なくとも1つのニューラルネットワークは、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数の種子の複数のトレーニング画像を含むトレーニングデータセットを使用して訓練され、各トレーニング画像の各マッティオラ種子は、視覚的特徴が明示的に定義されず、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択されたそれぞれの分類カテゴリでラベル付けされる、計算することと、
一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリの指示に従って、マッティオラ種子の自動選別のための自動選別装置の選別コントローラによる実行のための命令を生成することと、
のためのコードを実行する少なくとも1つのハードウェアプロセッサ、
を含む、マッティオラ種子の選別のためのシステムが提供される。
【0013】
本発明の一態様によれば、
統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を示す少なくとも1つの画像であって、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれる少なくとも1つの画像を少なくとも1つのニューラルネットワークに供給することであって、
複数のマッティオラ種子の1つの画像から抽出された少なくとも1つの視覚的特徴は、複数のマッティオラ種子の別のマッティオラ種子の別の画像から抽出された対応する少なくとも1つの視覚的特徴に統計的に類似する、供給することと、
少なくとも1つのニューラルネットワークによって、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された複数のマッティオラ種子のそれぞれについて、視覚的特徴が明示的に定義されていない1つの分類カテゴリの指示を計算することであって、
少なくとも1つの分類カテゴリの指示が、少なくとも1つのニューラルネットワークの重みに少なくとも従って計算され、
少なくとも1つのニューラルネットワークは、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を、開花、及び視覚的特徴が明示的に定義されていない八重咲きから成るグループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリに分類し、
少なくとも1つのニューラルネットワークは、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子の複数のトレーニング画像を含むトレーニングデータセットを使用して訓練され、各トレーニング画像の各マッティオラ種子は、視覚的特徴が明示的に定義されず、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択されたそれぞれの分類カテゴリでラベル付けされる、計算することとのためのコードを実行する少なくとも1つのバードウェアプロセッサを含む、マッティオラ種子の分類のためのシステムが提供される。
【0014】
本発明の一態様によれば、
少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた統計的に類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子の複数のトレーニング画像にアクセスすることであって、
複数のマッティオラ種子の1つの画像から抽出された少なくとも1つの視覚的特徴は、複数のマッティオラ種子の別のマッティオラ種子の別の画像から抽出された対応する少なくとも1つの視覚的特徴に統計的に類似する、アクセスすることと、
視覚的特徴が明示的に定義されず、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択されたそれぞれの分類カテゴリで各トレーニング画像の各マッティオラ種子をラベル付けすることによってトレーニングデータセットを作成することであって、
マッティオラ種子のそれぞれのトレーニング画像が少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた後に、単弁花または重弁花が視覚的に存在するまで、それぞれのマッティオラ種子を育てることによって各ラベルが決定される、作成することと、
トレーニングデータセットを使用して少なくとも1つのニューラルネットワークを訓練することであって、少なくとも1つのニューラルネットワークが、少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた少なくとも1つの種子を示す少なくとも1つのターゲット画像の入力に応えて、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された、視覚的特徴が明示的に定義されていない1つの分類カテゴリに指示の結果を生成するために訓練される、訓練することと、
少なくとも1つのターゲット画像の少なくとも1つの分類カテゴリの指示が、少なくとも1つの訓練されたニューラルネットワークの重みに少なくとも従って計算され、
少なくとも1つのニューラルネットワークは、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を、視覚的特徴が明示的に定義されていない一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された少なくとも1つの分類カテゴリに分類する、訓練することとのためのコードを実行する少なくとも1つのハードウェアプロセッサを含む、マッティオラ種子の選別のためにマッティオラ種子を分類するために少なくとも1つのニューラルネットワークを訓練するための装置が提供される。
【0015】
本発明の態様によれば、複数のマッティオラ種子を含む容器が提供され、種子の少なくとも90%は八重咲きの種子であり、複数のマッティオラ種子は100を超える種子を含む。
【0016】
本発明の態様によれば、複数のマッティオラ種子を含む容器が提供され、種子の少なくとも90%は一重咲きの種子であり、複数のマッティオラ種子は100を超える種子を含む。
【0017】
本発明の一態様によれば、本明細書に説明される容器の種子を播種し、それによって作物を育てることを含む作物を育てる方法が提供される。
【0018】
本発明の一態様によれば、分類されていないマッティオラ種子を育てることと、マッティオラ種子の少なくとも1つの画像を取り込むことと、少なくとも1つの画像を供給された訓練されたニューラルネットワークモデルの結果に従って、複数の分類カテゴリから選択された特定の分類カテゴリにそれぞれのマッティオラ種子を分類することを含む、マッティオラ種子を分類する方法が提供される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、
マッティオラ種子の少なくとも1つの画像を取り込むことと、
少なくとも1つの画像を供給された訓練されたニューラルネットワークモデルの結果に従って、それぞれのマッティオラ種子を、複数の分類カテゴリから選択された特定の分類カテゴリに分類することと
を含む、マッティオラ種子を分類する方法が提供される。
【0020】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの画像に示される複数のマッティオラ種子から抽出された視覚的特徴は、統計的に類似した抽出可能な特徴のみを含み、統計的に類似していない抽出可能な視覚的特徴を除外する。
【0021】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの画像に示される複数のマッティオラ種子から抽出された統計的に類似していない視覚的特徴は、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された少なくとも1つのニューラルネットワークの分類カテゴリ結果と相関していない。
【0022】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの画像に示される複数のマッティオラ種子から抽出された統計的に類似していない視覚的特徴は、セグメント化された視覚マーカーを含み、セグメント化された視覚マーカーは、一重咲き及び八重咲きから成るグループから選択された分類カテゴリ結果と相関していない。
【0023】
本発明の実施形態によれば、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴は、手作りされた特徴、少なくとも1つの種子の少なくとも1つのサイズ寸法、少なくとも1つの種子の色、少なくとも1つの種子の形状、少なくとも1つの種子の質感、少なくとも1つの種子の推定測定、及びセグメント化された視覚マーカーから成るグループから選択される。
【0024】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの分類カテゴリは、少なくとも1つの種子の目視検査に基づいて手作業で決定することができない非視覚的なカテゴリを含む。
【0025】
本発明の実施形態によれば、マッティオラ種子はマッティオラインカナの種である。
【0026】
本発明の実施形態によれば、マッティオラインカナの種子はIronシリーズである。
【0027】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの分類カテゴリは、マッティオラ種子のそれぞれのトレーニング画像が少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた後にそれぞれのマッティオラ種子を破壊する破壊試験によって決定される。
【0028】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの分類カテゴリのラベルは、マッティオラ種子のそれぞれのトレーニング画像が少なくとも1つの撮像センサによって取り込まれた後に、単弁花または重弁花が視覚的に存在するまで、それぞれのマッティオラ種子を育てることによって決定される。
【0029】
本発明の実施形態によれば、撮像センサは、RGB、マルチスペクトル、ハイパースペクトル、可視光周波数範囲、近赤外(NIR)周波数範囲、赤外(IR)周波数範囲、及び上述の組み合わせから成るグループから選択される。
【0030】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つのマッティオラ種子を含む少なくとも1つの画像は、複数のマッティオラ種子を含む画像からセグメント化された単一のマッティオラの単一の画像を含む。
【0031】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つのニューラルネットワークは、少なくとも1つの画像の埋め込みを計算し、少なくとも1つの分類カテゴリは、トレーニング画像の埋め込みを格納するトレーニングデータセットから識別された少なくとも1つの類似する埋め込まれた画像の注釈と、少なくとも1つの画像の埋め込みとトレーニング画像の埋め込みとの間の類似性距離の要件に従って識別された少なくとも1つの類似した埋め込み画像と、(i)埋め込みが埋め込み層として選択された訓練された少なくとも1つのニューラルネットワークの内部層によって計算されることと、(ii)埋め込みが所定の長さのベクトルとして格納され、類似性距離が、少なくとも1つの画像の埋め込みを格納するベクトルと、それぞれのトレーニング画像の埋め込みをそれぞれが格納する複数のベクトルとの間の距離として計算されることと、(iii)類似性距離が、少なくとも1つの画像の埋め込みと、同じ少なくとも1つの分類カテゴリとそれぞれが関連付けられた複数のトレーニング画像の埋め込みのクラスタとの間で計算されることから成るグループから選択される少なくとも1つのメンバーとに従って決定される。
【0032】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの画像は、複数のマッティオラ種子を含む複数の画像を含み、それぞれの分類カテゴリに従って複数の画像をクラスタ化するためのコードをさらに含み、選別コントローラによる実行のための命令は、それぞれの分類カテゴリに従って複数の画像に対応するマッティオラ種子を選別するための命令を含み、クラスタ化は、分類カテゴリ及び/またはターゲット統計分布のターゲット比率に従って実行され、クラスタのメンバーは、ターゲット比率に従って配列され、分類カテゴリのターゲット比率は、マッティオラ種子のサンプルのDNA分析に従って、またはマッティオラ種子のサンプルを播種し、育てた成長の結果に従って計算される。
【0033】
本発明の実施形態によれば、異なる分類カテゴリのクラスタは、(i)マッティオラ種子が同じ環境条件下で育てられることと、(ii)マッティオラ種子が同じ栽培期に育てられることと、(iii)マッティオラ種子が同じ地理的場所で育てられることと、(iv)マッティオラ種子が許容範囲内に同一の物理的なパラメータを有することから成るグループから選択された少なくとも1つのメンバーのために作成される。
【0034】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの視覚的特徴の抽出のために訓練された非ニューラルネットワークベースの統計的分類器は、類似した抽出可能な少なくとも1つの視覚的特徴を有する複数のマッティオラ種子を、視覚的特徴が明示的に定義された同じ分類カテゴリに分類する。
【0035】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの画像は、異なる分類カテゴリの複数のマッティオラ種子を含む複数の画像を含み、少なくとも1つのニューラルネットワークは、複数の画像のそれぞれについて埋め込みを計算し、複数の画像の埋め込みは、クラスタ化コードによってクラスタ化され、選別コントローラによる実行のための命令は、対応するクラスタに従ってマッティオラ種子を選別するための命令を含む。
【0036】
本発明の実施形態によれば、クラスタは、
(i)各それぞれのクラスタの埋め込まれた各画像が、別のクラスタから少なくとも閾値距離、離れるように、及び
(ii)クラスタが、各それぞれのクラスタの埋め込まれた各画像メンバーが、同じそれぞれのクラスタの1つおきのメンバーから閾値距離未満離れるように計算されることと
から成るグループから選択された少なくとも1つのメンバーに従って計算される。
【0037】
本発明の実施形態によれば、同じクラスタの埋め込み間で計算されたクラスタ内の距離は、異なるクラスタの埋め込みの間で計算されたクラスタ間の距離に満たない。
【0038】
本発明の実施形態によれば、別の埋め込み、クラスタ、及びクラスタの中心内の少なくとも1つから距離閾値を超えて位置する埋め込みに対応するマッティオラ種子は、特定の色であるとして示され、特定の色のクラスタにクラスタ化され、特定の色であるとして示されたマッティオラ種子は、少なくとも2つの画像埋め込みに割り当てられた分類カテゴリ、及び/または特定の色であるとして示されたマッティオラ種子の埋め込みに近接する少なくとも2つのクラスタに従って、既存のカテゴリの新しいカテゴリを割り当てられるか、または新しい下位分類カテゴリに割り当てられ、既存のカテゴリの新しい分類カテゴリまたは新しい下位分類は、少なくとも2つの画像埋め込みに相対する距離、及び/または特定の色であるとして示されるマッティオラ種子の埋め込みに近接する少なくとも2つのクラスタに従って計算される。
【0039】
本発明の実施形態によれば、クラスタごとに少なくとも1つの統計値が計算され、特定のマッティオラ種子は、特定の種子の画像の埋め込みが他の全てのクラスタと統計的に異なるときに不良であるとして示される。
【0040】
本発明の実施形態によれば、クラスタごとに少なくとも1つの統計値が計算され、特定の種子は、特定の種子の画像の埋め込みが、特定のクラスタの少なくとも1つの統計値に統計的に類似するときに特定のクラスタの特定の分類カテゴリを割り当てられる。
【0041】
本発明の実施形態によれば、システムは、
ターゲットマッティオラ種子の画像を提供し、少なくとも1つのニューラルネットワークによってターゲットマッティオラ種子の埋め込みを計算することと、
ターゲットマッティオラ種子の埋め込みからターゲット距離閾値未満離れて位置する画像埋め込みに従って複数の画像埋め込みのサブセットを選択することとであって、選別コントローラによる実行のための命令が、複数の画像埋め込みのサブセットに対応するマッティオラ種子を選抜するための命令を含む選択することと
のためのコードをさらに含む。
【0042】
本発明の実施形態によれば、システムは、
ターゲットマッティオラ種子の画像を提供し、少なくとも1つのニューラルネットワークによってターゲットマッティオラ種子の埋め込みを計算することと、
複数の画像埋め込み及びターゲットマッティオラ種子の埋め込みをクラスタ化し、ターゲットマッティオラ種子の埋め込みを含むクラスタを選択することであって、選別コントローラによる実行のための命令は、選択されたクラスタに対応するマッティオラ種を選抜するための命令を含む、クラスタ化し、選択することと、
のためのコードをさらに含む。
【0043】
本発明の実施形態によれば、マッティオラ種子の自動選別は、一重咲きのマッティオラ種子を廃棄することを含む。
【0044】
本発明の実施形態によれば、複数の種子は10グラムより大きい重さである。
【0045】
本発明の実施形態によれば、マッティオラ種子はマッティオラインカナの種である。
【0046】
本発明の実施形態によれば、マッティオラインカナの種子はIronシリーズである。
【0047】
本発明の実施形態によれば、特定の分類カテゴリに分類されたマッティオラ種子を育てることによってマッティオラ苗木を生成する方法が提供される。
【0048】
本発明の実施形態によれば、特定の分類カテゴリに分類されたマッティオラ種子を播種し、育てることによってマッティオラ苗木を生成する方法が提供される。
【0049】
本発明の実施形態によれば、特定の分類カテゴリに分類されたマッティオラ種子を育て、成長時に植物を切断することによってマッティオラ植物の切片を育てる方法が提供される。
【0050】
本発明の実施形態によれば、特定の分類カテゴリに分類されたマッティオラ種子を育てることによってマッティオラ苗木を製造する方法が提供される。
【0051】
本発明の実施形態によれば、複数のマッティオラ苗木を含む容器が提供され、苗木の少なくとも目標割合は、特定の分類カテゴリである。
【0052】
本発明の実施形態によれば、特定の分類カテゴリに分類されたマッティオラ種子をマッティオラ及び苗木に育て、マッティオラ苗木を容器に入れることを含む、複数のマッティオラ苗木の容器を生産する方法が提供される。
【0053】
別段の定義の無い限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び/または科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本明細書で説明されるものと同様または同等の方法及び材料が、本発明の実践または試験で使用できるが、例示的な方法及び/または材料は下記に説明される。矛盾する場合、定義を含む本特許明細書を優先する。さらに、材料、方法、及び実施例は、一例にすぎず、必ずしも限定することを意図していない。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態を、本明細書では、単なる例示として、添付の図面を参照しながら説明する。このとき図面を詳細にわたって具体的に参照するが、図示されている細部は例示として本発明の実施形態を説明的に考察することを目的としたものであることが強調される。この点に関して、図面を用いた説明は、本発明の実施形態がどのように実践され得るかを当業者に明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明のいくつかの実施形態による、種子の画像に従って種子を選別するためのプロセスのフローチャートである。
図2】本発明のいくつかの実施形態による、種子の画像に従って種子を分類及び/またはクラスタ化するための、及び/または種子の画像を分類及び/またはクラスタ化するためにニューラルネットワークを訓練するためのシステムのコンポーネントのブロック図である。
図3】本発明のいくつかの実施形態による、種子の画像に従って分類カテゴリ及び/または埋め込みを計算するために1つ以上のニューラルネットワークを訓練するためのプロセスのフローチャートである。
図4A】本発明のいくつかの実施形態による、図2を参照して説明されるシステム200のコンポーネントによって実行可能な、図1及び/または図3を参照して説明される方法に基づいた例示的なデータフローのデータフロー図である。
図4B】本発明のいくつかの実施形態による、図2を参照して説明されるシステム200のコンポーネントによって実行可能な、図1及び/または図3を参照して説明される方法に基づいた例示的なデータフローのデータフロー図である。
図4C】本発明のいくつかの実施形態による、図2を参照して説明されるシステム200のコンポーネントによって実行可能な、図1及び/または図3を参照して説明される方法に基づいた例示的なデータフローのデータフロー図である。
図4D】本発明のいくつかの実施形態による、図2を参照して説明されるシステム200のコンポーネントによって実行可能な、図1及び/または図3を参照して説明される方法に基づいた例示的なデータフローのデータフロー図である。
図4E】本発明のいくつかの実施形態による、図2を参照して説明されるシステム200のコンポーネントによって実行可能な、図1及び/または図3を参照して説明される方法に基づいた例示的なデータフローのデータフロー図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態による、マッティオラ種子を示す画像を一重咲きまたは八重咲きに分類するニューラルネットワークを生成する高レベルプロセスを示すフローチャートである。
図6】本発明のいくつかの実施形態による、マッティオラ種子、ならびに一重咲きタイプ及び八重咲きタイプの対応する成長した植物の画像を含む。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本発明は、そのいくつかの実施形態において、より具体的にはマッティオラ種子であるが、これに限定されない、マッティオラインカナの種子の単弁花表現型と重弁花表現型を区別する方法に関する。
【0057】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の記述で記載される、ならびに/または図面及び/もしくは実施例に示される、構造の詳細ならびに構成要素及び/または方法の配列に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施もしくは実行することが可能である。
【0058】
本発明は、システム、方法、及び/またはコンピュータプログラム製品であり得る。コンピュータプログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその媒体上に有するコンピュータ可読記憶媒体(複数可)を含み得る。
【0059】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスが使用するための命令を保持し保存することができる有形のデバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子式ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、光学式ストレージデバイス、電磁ストレージデバイス、半導体ストレージデバイス、またはこれらの任意の好適な組み合わせとすることができるが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより特異的な例の非排他的なリストは、以下のポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、及び前述の任意の好適な組み合わせを含む。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、電波もしくはその他の自由に伝播する電磁波、導波管もしくはその他の伝送媒体を伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、または電線を介して伝送される電気信号など、それ自体が一時的な信号であると解釈されるべきではない。
【0060】
本明細書に記載されているコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/プロセッシングデバイスに、またはネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク及び/またはワイヤレスネットワークを介して外部のコンピュータもしくは外部ストレージデバイスに、ダウンロードすることができる。ネットワークは、銅製の伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/またはエッジサーバを含み得る。各コンピューティング/処理デバイスのネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、そのコンピュータ可読プログラム命令を転送して、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に保存する。
【0061】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、または、Smalltalk、C++、もしくはその種の他のものなどのオブジェクト指向プログラミング言語や、「C」プログラミング言語もしくは類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードもしくはオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザーのコンピュータ上で、部分的にユーザーのコンピュータ上で、スタンドアローンのソフトウェアパッケージとして実行すること、部分的にユーザーのコンピュータ上で実行し、部分的にリモートコンピュータ上で実行すること、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行することが可能である。後のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを経由してユーザーのコンピュータに接続され得る、または、(例えば、インターネットサービスプロバイダーを使用して、インターネットを経由して)外部コンピュータに接続され得る。いくつかの実施形態では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を行うために、電子回路をパーソナライズするコンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行し得る。
【0062】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/またはブロック図を参照して本明細書で説明される。フローチャート図及び/またはブロック図の各ブロック、及びフローチャート図及び/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施できることが理解されよう。
【0063】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ、専用コンピュータ、または機械を製造するための他のプログラム可能データ処理装置に提供され得、これにより、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令は、ブロックまたは複数のブロックのフローチャート及び/またはブロック図に指定される機能/行為を実施するための手段を作成する。また、これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、プログラム可能データ処理装置、及び/または他のデバイスに特定の方法で機能するように命令できるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、これにより命令を格納させるコンピュータ可読記憶媒体は、ブロックまたは複数のブロックのフローチャート及び/またはブロック図に指定される機能/行為の態様を実施する命令を含んだ、製造品を含む。
【0064】
また、コンピュータ可読プログラム命令をコンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードすることで、一連の操作ステップをコンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイス上で実行し、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスで実行される命令がフローチャート及び/またはブロック図の1つ以上のブロックで指定される機能/行為を実施するような、コンピュータ実施プロセスを生成することができる。
【0065】
図中のフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。この点では、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、モジュール、セグメント、または命令の一部を表し得、それらは、指定された論理機能(複数可)を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む。いくつかの代替実施態様では、ブロックで表される機能は、図で表されるものと違う順序で発生し得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際に、実質的に同時に実行され得る、またはブロックは、時々、関連する機能に応じて逆順で実行され得る。また、ブロック図及び/またはフローチャート図の各ブロック、ならびにブロック図及び/またはフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能もしくは行為を行う、または専用ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせを実行する専用ハードウェアベースシステムによって実施できることが留意されるであろう。
【0066】
従来の植物の育種及び選抜の技術により、八重咲き表現型及び一重咲き表現型が50:50の比率で明らかであるマッティオラインカナの変種が特定されてきた。さらに、多くの現代の菌は、さらに高い割合で、つまり最大で約92%まで重弁花を作り出している。
【0067】
本発明者は、本発明を実施に移しながら、いまや機械学習アルゴリズムを使用して一重咲き/八重咲きの表現型に従ってマッティオラインカナの種子を選別することができることを明らかにしている。
【0068】
本明細書の以下に、及び続く実施例の項に説明されるように、本発明者は、異なる遺伝的背景及び異なる花色を表す異なる変種のマッティオラインカナが、その開花表現型に応じて非常に高い精度で選別できることを示す。
【0069】
本発明の一実施態様は、一重咲き分類カテゴリまたは八重咲き分類カテゴリへのマッティオラ種子の自動分類、及び任意選択で分類に従ったマッティオラ種子の自動選別のためのシステム、方法、装置、及び/またはコード命令に関する。種子の分類は、一重咲き及び八重咲きのクラスタへの(例えば、ニューラルネットワークの隠れた層から抽出された)マッティオラ種子の画像の埋め込みのクラスタ化を指す場合がある。各1つが1つ以上の種子を含む画像は、1つ以上のニューラルネットワークに入力される。任意選択で、各画像が単一の種子を含むように、画像はセグメント化される。ニューラルネットワーク(複数可)は、少なくとも訓練されたニューラルネットワークの重み及び/またはアーキテクチャに従って、画像(複数可)に示されるマッティオラ種子ごとに、分類、つまり一重咲き及び八重咲きの指示を計算する。いくつかの実施態様では、種子の1つ以上の物理的特性に基づいた視覚的特徴などの従来の特徴は、本明細書に説明されるニューラルネットワークによる実行のために明示的に定義されていない。このような従来の(例えば、視覚的な)特徴は、例えばニューラルネットワークの重み及び/またはアーキテクチャによって暗示される、暗示的な方法でトレーニング中にニューラルネットワークによって自動的に識別され得る。しかしながら、ニューラルネットワークは、定義された視覚的特徴を明示的に抽出するように明示的にプログラムされていない。対照的に、このような従来の特徴は、例えば、線形分類器、サポートベクトルマシン、k個の最近傍、及び決定木など、非ニューラルネットワークの統計的分類器によって明示的に定義され、画像から抽出される。ニューラルネットワークが既存の方式で使用されるときにも、ニューラルネットワークを訓練するために使用された種子の画像、及び推論のためにニューラルネットワークに供給された種子の画像は、その中に異なる視覚的な指示を有しており、例えば、種子の異なる領域は、種子に挿入されるDNAマーカーのため、着色されている。非ニューラルネットワークの統計的分類器によって種子(複数可)の画像から抽出された種子の1つ以上の物理的特性に基づいた視覚的特徴の例は、手作りされた特徴、種子のサイズ寸法(複数可)、種子の色、種子の形状、種子の質感、上述の組み合わせなどを含む。訓練された非ニューラルネットワークの統計的分類器は、種子が視覚的に類似している、及び/または類似した物理的特性を有するときに、抽出された明示的に定義された視覚的特徴だけに従って、統計的優位性を有する種子について分類カテゴリ(つまり、一重咲きまたは八重咲き)を計算することができない。(つまり、非ニューラルネットワークは、統計的無意味を有する分類カテゴリを計算し、例えば、非ニューラルネットワークの統計的分類器によって実行される分類結果の精度を示す確率は、所定の閾値より小さい(例えば、約20%、または50%、または70%、または90%、または他の値)より小さく、例えば分類の不正確のため、種子の物理的な選別にとって実質的に関連性がない)。例えば、画像が視覚的に及び/または物理的に互いに非常に類似している2つ以上の種子を含むとき、本明細書に説明される訓練されたニューラルネットワークは、訓練されたニューラルネットワークのニューロンの重みに応じて異なる分類カテゴリ(つまり、一重咲き/八重咲き)に種子の画像を(例えば、閾値を超えるなど、統計的優位性をもって)分類することができる。対照的に、訓練された非ニューラルネットワークの統計的分類器は、抽出された視覚的特徴に基づいて統計的優位性をもってこれらの2つの異なる分類カテゴリに種子の画像を分類することはできない。例えば、非ニューラルネットワークの統計的分類器は、抽出された視覚的特徴に応じて、同じ分類カテゴリに種子の画像を分類し得る。1つの種子の1つの画像から抽出された視覚的特徴(複数可)は、種子が視覚的に及び/または物理的に類似しているときに、別の種子の別の画像から抽出された対応する視覚的特徴(複数可)に統計的に類似している(例えば、許容閾値の範囲内)。例えば、種子は、同じサイズ及び/または同じ色及び/または同じ質感である。本明細書に説明される訓練されたニューラルネットワークによって実行される分類は、少なくとも、視覚的特徴が明示的に定義されていない種子間の差を表すカテゴリ、一重咲き及び八重咲きに従っている。いくつかの実施態様では、ニューラルネットワークは、非伝統的かつ説明もされていない特殊化した特徴とともに、このような従来の視覚的特徴を抽出及び使用し得ることに留意されたい。このような非伝統的かつ説明されていない特殊化した特徴は、ニューラルネットワークによって自動的に学習されるが、非ニューラルネットワークの統計的分類器によって学習及び/または抽出することができない。自動選別装置の選別コントローラによる実行のための命令は、分類カテゴリの計算された指示に従って作成され得る。例えば、マッティオラ種子は、分類カテゴリ一重咲き及び八重咲きに従って選別されるため、同じ選別されたクラスタの種子は同じ分類カテゴリを有する。
【0070】
本明細書に説明されるニューラルネットワークは、明示的に定義された視覚的特徴を抽出する非ニューラルネットワークの統計的分類器と比較して、比較的により高い精度及び/またはより高い統計的確実性をもって一重咲き及び八重咲きの分類カテゴリを計算する。
【0071】
種子は、明示的に定義された視覚的特徴を抽出する非ニューラルネットワークの統計的分類器と比較して、比較的により高い精度及び/またはより高い統計的確実性をもって、本明細書に説明されるニューラルネットワークの出力に基づいてクラスタ及び/または埋め込みに従って選別される。
【0072】
発明者は、人間及び/または明示的な視覚的特徴(例えば、サイズ、形状、色、質感)を抽出する非ニューラルネットワークの統計的分類器には視覚的に及び/または物理的に区別できない種子の画像に対して訓練されたニューラルネットワークは、予測された分類カテゴリ、つまり一重咲き及び八重咲きに従って種子の画像を区別する(例えば、その分類カテゴリを計算する、及び/またはクラスタを作成する)ことができることを発見した。発明者は、訓練中に、ニューラルネットワークがその重みを自動的に計算し、それによってニューラルネットワークが、以前は未知の特徴及び/または種子の視覚的及び/または物理的特性に必ずしも直接的に相関していない特徴を自動的に学習及び/または発見することができることを発見した。非ニューラルネットワークの統計的分類器が使用できないこのような自動的に発見された特徴は、ニューラルネットワークが、それ以外の場合視覚的に及び/または物理的に類似している種子の画像を区別することを可能にする。発見者の発見の実験による裏付けは、以下の「実施例」のセクションに提供される。
【0073】
任意選択で、画像は、種子によって視覚的に及び/または物理的に明示的に表示されていない単一の特徴、つまり一重咲きまたは八重咲きの予測される表現型によって許容範囲内で互いに異なる複数の種子を含む。単一の特徴は、非ニューラルネットワークの統計的分類器によって抽出された視覚的特徴(複数可)のみに従って抽出することはできない。視覚的に及び/または物理的に類似している種子の場合、非ニューラルネットワークの統計的分類器は、同じ分類カテゴリに複数の種子の画像を分類する、及び/または種子の画像を分類する(例えば、単一の特徴は、少なくとも1つの視覚的特徴によってのみ抽出することができないので、誤差または統計的に無意味なカテゴリを出力する)ことができない。種子の画像は、ニューラルネットワークによって出力される分類カテゴリ及び/または埋め込みに従ってクラスタ化され得る。選別のための命令は、クラスタに従って種子を選別するために、クラスタに従って生成される。
【0074】
任意選択で、マッティオラ種子を示す画像から抽出された(または抽出可能である)視覚的特徴は、統計的に類似した抽出可能な特徴のみを含み、例えばマッティオラ種子は、統計的に類似した形状、色、及びサイズである。任意選択で、マッティオラ種子を示す画像から抽出された(または抽出可能である)視覚的特徴は、統計的に類似していない抽出可能な特徴を除外し、例えばマッティオラ種子は、サイズ、形状、色などの特徴に関して互いに有意に異なっていない。
【0075】
任意選択で、複数のマッティオラ種子の示された画像(複数可)から抽出された統計的に類似していない視覚的特徴(つまり、統計的に異なる視覚的特徴)は、一重咲き及び八重咲きの分類カテゴリと相関していない。統計的に類似していない視覚的特徴は、一重咲き及び八重咲きと相関していないセグメント化された視覚マーカーを含み得る。例えば、マッティオラ種子は、異なる色、形状、及び/またはサイズであってよく、色、形状、及び/またはサイズは、種子が一重咲き表現型であるのか、それとも八重咲き表現型であるのかと相関していない。別の例では、マッティオラ種子は、一重咲きまたは八重咲きを視覚的に区別することを可能にするために、一重咲きまたは八重咲きの表現型にリンクされたセグメント化可能な視覚マーカーを表示するように遺伝子操作されていない。例えば、マッティオラ種子は、(画像から視覚的にセグメント化可能である)一重咲きに1つの着色領域、八重咲きに異なる色の別の着色領域を表示するように遺伝子操作されていない。一重咲きまたは八重咲きの表現型にリンクされたこのような視覚的マーカーは使用されないので、このような視覚マーカーは画像から抽出されて分類に使用され得ない。
【0076】
任意選択で、種子は、手作業による目視観察に基づいて、及び/またはサイズ及び色などの視覚的特徴に基づいて互いに区別することはできない。
【0077】
特定の実施形態によれば、複数のマッティオラ種子から抽出された視覚的特徴は、種子の色に基づいていない(例えば、色調を計算することなく、及び/または異なる色チャネルを使用することなく抽出される)。したがって、例えば、2つの異なるバッチの種子の色が統計的に類似する抽出が実施される。
【0078】
任意選択で、種子は、種子を播種し、一重咲きまたは八重咲きとしての成長の目に見える特異な特徴まで十分に成長するのを待機することによって互いに区別される。
【0079】
任意選択で、種子は、物理的特性、例えば、サイズ、色、質感、手で選抜された特徴、形状、及び一重咲きの種子及び八重咲きの種子で異なる視覚マーカーをトリガする遺伝子操作されたDNA配列によりなど、セグメント化可能な視覚マーカーに基づいて抽出された視覚的特徴のみに従って、非ニューラルネットワーク統計的分類器によって互いに区別することができない。
【0080】
任意選択で、種子は、同じ栽培期の間、同じ地理的場所(例えば、同じ畑、同じ温室)で、及び/または同じ温度でなど、同じ(または類似した)環境条件下で育てられる。
【0081】
任意選択で、種子に対応する画像は、ニューラルネットワークを訓練するための訓練段階の間に決定される分類カテゴリに従って分類される。トレーニングは、傷がない(好ましくは成長可能な)トレーニング種子の画像を使用して実行される。種子は、一重咲きと八重咲きを区別することを可能にするほど十分な成長が得られるまで播種される。種子の画像(つまり、播種される前)は、次に一重咲きまたは八重咲きの指示でラベル付けされる。ニューラルネットワークは、一重咲きラベル及び八重咲きラベルでラベル付けされたマッティオラ種子の画像に対して訓練される。種子の新しい画像は、トレーニング種子の画像に対して訓練された、訓練済みのニューラルネットワークによって一重咲き及び八重咲きに分類され、これによって先に種子を播種する必要なく画像から一重咲き及び八重咲きを決定することが可能になる。
【0082】
本明細書に説明されるシステム、方法、装置、及び/またはコード命令の少なくともいくつかは、八重咲き表現型または一重咲き表現型にマッティオラ種子を選別する技術的な問題に対処する。概して、八重咲き表現型が望ましく、一方、一重咲きは所望されない。日本及び欧州のストックの変種のマッティオラ種子を、八重咲き及び一重咲きの表現型に従って分離するための現行方式は、誤差が生じやすい苗床での種子発芽後に、または開花段階に達するまで種子を播種することによって畑で手作業で実行される。このような既存の方式は、時間を要し、労働集約的であり、費用効果の高い仕事ではない。本明細書に説明されるシステム、方法、装置、及び/またはコード命令の少なくともいくつかは、上述の技術的な問題に対応する、及び/または種子発芽前に及び開花段階の前にマッティオラ種子の画像を使用することによって、ならびに種子を播種することなく、開花段階で発芽した種子及び/または播種された種子に基づいて手作業により選別する既存のプロセスを改善する。種子がまだ発芽しておらず、播種されておらず、開花段階に到達していないため、一重咲きまたは八重咲きの表現型が未知であり、既存の手法を使用して決定することができないマッティオラ種子の画像は、ラベルが付けられた画像に対して訓練されたニューラルネットワークに供給される。ニューラルネットワークは、開花段階に達するために種子の発芽及び/または種子の播種を必要とすることなく、画像に示される種子について、任意選択で画像のみから一重咲きまたは八重咲きの分類カテゴリを推論する。発明者は、マッティオラ種子のラベル付き画像に対して訓練されたニューラルネットワークが、一重咲きまたは八重咲きの表現型が未知であり、手作業の方法を使用して決定することができない(つまり、種子が発芽前であり、播種されておらず、開花段階を発現していないときにマッティオラ種子での一重咲きまたは八重咲きの表現型を正確に推論できることを発見した。
【0083】
本明細書に説明されるシステム、方法、装置、及び/またはコード命令の少なくともいくつかは、種子の自動選別の技術分野を改善する。種子を選別する従来の機械は、種子の物理的特性、例えば、重量に基づいて種子を選別する重力台に基づいている。光学的な方法に基づく選別機は、依然として例えば、サイズ、色、形状、及び質感などの物理的特性の基づいた種子の視覚的特性に依存している。従来の選別機は、汚れ、異物、破壊された種子、及びいびつな形の種子を取り除くことによって種子の同種の物理的特性(例えば、サイズ、形状、色)を間接的に保証し得る。従来の選別機のいずれも、種子を分析して、種子を一重咲きまたは八重咲きに分類しない。
【0084】
本明細書に説明されるシステム、方法、装置、及び/またはコード命令の少なくともいくつかは、種子の自動分類及び/または自動選別の技術分野を改善する。自動分類及び/または自動選別は、既存の手動プロセスのコンピュータへの単純なコード化に基づいていない。むしろ、本明細書に説明される少なくともいくつかのシステム、方法、装置、及び/またはコード命令は、主観的な方法を、本明細書に説明される訓練されたニューラルネットワークコードに基づいた客観的で再生可能な方法に変換する。発明者は、手動プロセスに以前は存在しておらず、手動プロセスに対応するものがない新しいステップ、すなわち、ニューラルネットワークコードのトレーニング及び/または種子の画像を自動的に分類及び/またはクラスタ化するための訓練されたニューラルネットワークコードの実行を開発した。本明細書に説明される少なくとも訓練されたニューラルネットワークコードは、標準的な手作業のプロセスを使用して入手できない、客観的で再生可能な分類及び/またはクラスタ化された結果を提供する。さらに、本明細書に説明されるように、種子がユーザーにとって互いに視覚的に区別できない場合、本明細書に説明される自動プロセスは、手作業で実行できない分類及び/またはクラスタ化を実行することができる。
【0085】
用語「種子」は、完全に自己完結した増殖単位である種マッティオラの顕花植物の種子を指す。種子は、通常、性受精または種子無性生殖(無配偶生殖)によって生じる接合子胚、子葉、内胚乳または大配偶体と呼ばれる構造中の栄養素の貯蔵部、ならびに貯蔵部及び胚を取り囲む保護種子コートから成る。
【0086】
本発明の実施形態による分類を受けるマッティオラ種子は、通常、成長可能、つまり発芽することができる。ただし、本明細書に以下に説明されるように、いくつかの場合、成長可能ではない種子の分類も企図されている。
【0087】
特定の実施形態によれば、種子はマッティオラインカナ種のものである。
【0088】
マッティオラインカナ種子は、例えばIronシリーズ、変種のIron Rose Pink、Iron Blue、Iron Deep Pink、Iron Rose、Iron White、Iron Marine、Iron Purple、Iron Pink、Iron Apricot、Iron Apricot、Iron Yellow、Iron Cherry Blossom、Iron earlyシリーズ、Iron early Deep Yellow、Iron early Rose Pink、Iron early Pink、Iron early Marine、Iron early White、Quartetシリーズ、Quartet Apricot改良型、Quartet Cherry Blossom、Quartet Purple、Quartet Blue、Quartet White、Quartet Marine、Quartet Rose、Quartet Red II、Centumシリーズ、Centum Deep Blue、Centum Cream、New Kabukiシリーズ、New Kabuki Dark Lavender、New Kabuki Rose Pink、Katzシリーズ、Katz White、Katz Crimson、Katz Blue、Aidaシリーズ、Ada White、Aida Blue、Revolution II White、Cheerful Yellow、及びArrow Whiteなど、任意の変種及び任意の遺伝学的背景のものであってよい。
【0089】
特定の実施形態によれば、マッティオラは、乾燥した種子である。乾燥プロセスに適切な条件(温度、相対湿度、及び時間)は種子に応じて変わり、実験により決定することができる(例えば、Jellerら、2003、ibidを参照)。
【0090】
本発明のマッティオラはまた、感作された種子であってもよい。
【0091】
本明細書に説明されるシステムは、一部が一重咲き表現型であり、別の部分が八重咲き表現型である、種子の異種の集団またはバッチを分類することができることを理解されたい。ニューラルネットワークは、本明細書に説明されるように、分類カテゴリ、及び/または埋め込みを計算し得る、及び/または以下の異種指示の1つ以上に基づいて、種子の異種の集団またはバッチを選別するためにクラスタ化を実行し得る。
【0092】
本明細書に使用される場合、用語「八重咲き」は、花ごとの花弁の数が、野生型の単純な花種の花弁の数と比較して増加する特性を指す。特定の実施形態では、用語「八重咲き」は、花の中に花を有する形質を指す。八重咲きは、通常、雄蕊及び雌蕊葉が花弁及び中隔に変換されることから生じる。
【0093】
本明細書で使用される場合、用語種子の分類は、例えば、用語種子のクラスタ化で置き換え可能である場合があり、例えば、複数の種子画像が分析されるとき、各画像はクラスタを作成するために分類及び使用され得る、及び/または種子画像は埋め込まれ得、埋め込みはクラスタ化され得る。用語分類カテゴリは、用語埋め込みで置き換え可能である場合があり、例えば、種子の画像に応えた訓練されたニューラルネットワークの出力は、1つ以上の分類カテゴリ、または計算された埋め込みを格納するベクトルである場合がある。分類カテゴリ及び埋め込みは、同じ訓練されたニューラルネットワークによって出力され得、例えば、分類カテゴリは、ニューラルネットワークの最後の層によって出力され、埋め込みは、ニューラルネットワークの隠れた埋め込み層によって出力されることに留意されたい。
【0094】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、種子の画像に従って種子を選別するためのプロセスのフローチャートである図1が参照される。本発明のいくつかの実施形態による、種子の画像に従って種子を分類及び/またはクラスタ化するための、及び/または種子の画像を分類及び/またはクラスタ化するためにニューラルネットワークを訓練するためのシステム200のコンポーネントのブロック図である図2も参照される。システム200は、選別装置コントローラ201Aによる実行時に、選別装置202に種子を自動的に選別させる、訓練されたニューラルネットワーク(複数可)に基づいた自動分類及び/またはクラスタ化に従ってコード命令を生成し得る。本発明のいくつかの実施形態による、種子の画像に従って分類カテゴリ及び/または埋め込みを計算するために1つ以上のニューラルネットワークを訓練するためのプロセスのフローチャートである、図3も参照される。システム200は、メモリ206に格納されたコード命令206Aを実行するコンピューティングデバイス204のハードウェアプロセッサ(複数可)202によって、図1及び/または図3を参照して説明される方法の動作を実行し得る。
【0095】
選別装置201は、自動的に、手動で、及び/または半自動的に種子を選別するように設計される。選別装置201は、例えば、異なるバケツの中に選別される単一の種子または種子のグループのアセンブリラインとして実装され得る。別の実施態様では、選別装置201は、種子を保管するためのプラットフォームと、選別のための個々の種子を選抜するためのロボットアームとを含み得る。選別装置201は、例えば混ぜもののある種子などの特定の種子の除去及び/または排気のための仕組みを含み得る。
【0096】
選別装置コントローラ201Aは、例えば、選別装置201内に統合されたハードウェアプロセッサ(複数可)、選別装置201と通信する外部コンピューティングデバイス、及び/または選別装置201を手動で及び/または半自動で操作するユーザーのために手動命令を提示する外部ディスプレイとして実装され得る。
【0097】
撮像センサ(複数可)212は、選別装置201内に設置され得る、及び/または選別装置201と統合され得、例えば選別装置201による選別のために種子の画像を取り込む。撮像センサ(複数可)212は、例えば本明細書に説明されるニューラルネットワーク(複数可)を訓練するためのトレーニング画像216の作成のために種子の画像を取り込むために、外部に、及び/または選別装置201とは独立して配置され得る。
【0098】
例示的な撮像センサ(複数可)212は、RGB(赤、緑、青)、マルチスペクトル、ハイパースペクトル、可視光周波数範囲、近赤外(NIR)周波数範囲、赤外(IR)周波数範囲、及び上述の組み合わせを含む。
【0099】
コンピューティングデバイス204は、例えば、クライアント端末、バーチャルマシン、サーバ、コンピューティングクラウド、モバイルデバイス、デスクトップコンピュータ、シンクライアント、キオスク、及びモバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、グラスコンピュータ、及び時計コンピュータ)として実装し得る。
【0100】
コンピューティングデバイス204に基づくシステム200の複数のアーキテクチャを実装し得る。例えば、
*コンピューティングデバイス204は、例えば、制御コンソール及び/または制御ユニット及び/または選別装置201の選別装置201のハードウェアプロセッサ(複数可)による実行(例えば、コントローラ201Aによる実行)のために選別装置201内に格納された命令コードとして選別装置201と統合される(つまり、コントローラ201Aによって制御され)得る。
*コンピューティングデバイス204は、図1を参照して説明される動作の1つ以上を実現するローカルに格納されたコード命令206Aを含むスタンドアロンデバイス(例えば、キオスク、クライアント端末、スマートフォン、サーバ)として実装され得る。コンピューティングデバイス204は、選別装置201の外部であり、例えばネットワークを介して、及び/またはコントローラ201Aによってアクセスされるデータストレージデバイスに命令を格納することによって選別装置201と通信する。ローカルに格納された命令は、例えばネットワークを介してコードをダウンロードする、及び/またはポータブルストレージデバイスからコードをロードすることによって別のサーバから取得され得る。
*格納されているコード命令206Aを実行するコンピューティングデバイス204は、ネットワーク210を介して、サービス(例えば、図1を参照して説明される動作の1つ以上をクライアント端末218に提供する1つ以上のサーバ(例えば、ネットワークサーバ、ウェブサーバ、コンピューティングクラウド、バーチャルサーバ)として実装され得る。例えば、サービス型ソフトウェア(Saas)をクライアント端末(複数可)218に提供すること、ソフトウェアインタフェース(例えば、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)、ソフトウェア開発キット(SDK))を使用してアクセス可能なソフトウェアサービスを提供すること、クライアント端末(複数可)218へのローカルダウンロード用アプリケーションを提供すること、クライアント端末(複数可)218で実行中のウェブブラウザにアドオンを提供すること、及び/またはコンピューティングデバイス204によってホストされるウェブサイトにアクセスするクライアント端末218によって実行されるウェブブラウザを通してなど、クライアント端末218へのリモートアクセスセッションを使用して機能を提供すること。各クライアント端末208は、それぞれの選別装置及び/または選別装置コントローラ及び/または撮像センサ212と関連付けられ得るため、コンピューティングデバイス204は、遠隔で取得される画像に応じて遠隔それぞれの遠隔選別装置で種子の選別のための命令を一元的に生成する。
【0101】
ニューラルネットワーク(複数可)のトレーニング、及び種子の画像の訓練されたニューラルネットワーク(複数可)の推論が、同じコンピューティングデバイスによって、及び/または異なるコンピューティングデバイスによって実現され得、例えば、1つのコンピューティングデバイスが、ニューラルネットワーク(複数可)を訓練し、訓練されたニューラルネットワーク(複数可)を、サーバとして働く別のコンピューティングデバイスに送信する、及び/または画像の推論のためのローカルインストール及び実行のために訓練されたニューラルネットワーク(複数可)を提供することに留意されたい。
【0102】
コンピューティングデバイス204は、撮像センサ(複数可)212によって取り込まれる種子の画像(本明細書では種子画像とも呼ばれる)を受信する。撮像センサ212(複数可)によって取り込まれた種子画像は、例えばコンピューティングデバイス204のデータストレージデバイス222、ストレージサーバ、データストレージデバイス、コンピューティングクラウド、バーチャルメモリ、及びハードディスクなどの画像レポジトリ214に格納され得る。トレーニング画像216は、本明細書に説明されるように、取り込まれた種子画像に基づいて作成され得る。
【0103】
トレーニング画像216は、本明細書に説明されるように、ニューラルネットワーク(複数可)を訓練するために使用される。本明細書に説明されるように、例えばニューラルネットワーク(複数可)を訓練するために作成されたカスタマイズされたトレーニングデータセットなどのトレーニング画像216は、サーバ218によって格納され得、ネットワーク210を介してコンピューティングデバイス204によってアクセス可能であることに留意されたい。サーバ218は、本明細書に説明されるように、トレーニングコード206Bを実行して、トレーニング画像(複数可)216を使用することによって訓練されたニューラルネットワーク(複数可)を作成し得る。
【0104】
コンピューティングデバイス204は、1つ以上の撮像インタフェース220、例えば、有線接続(例えば、物理ポート)、無線接続(例えば、アンテナ)、ローカルバス、データストレージデバイスの接続用ポート、ネットワークインタフェースカード、他の物理インタフェース実装、及び/またはバーチャルインタフェース(例えば、ソフトウェアインタフェース、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)接続、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)、ソフトウェア開発キット(SDK))を使用して、撮像装置212及び画像レポジトリ214からトレーニング画像216及び種子画像を受信し得る。
【0105】
ハードウェアプロセッサ(複数可)202は、例えば、中央処理装置(複数可)(CPU)、グラフィックス処理装置(複数可)(GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(複数可)(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(複数可)(DSP)、及び特定用途向け集積回路(複数可)(ASIC)として実装され得る。プロセッサ(複数可)202は、クラスタとして、及び/または1つ以上のマルチコア処理ユニットとして、並列処理のために配置され得る、1つ以上のプロセッサ(同種または異種)を含み得る。
【0106】
メモリ206(本明細書ではプログラムストア及び/またはデータストレージデバイスとも呼ばれる)は、ハードウェアプロセッサ(複数可)202、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、及び/またはストレージデバイス、例えば、不揮発性メモリ、磁気媒体、半導体メモリデバイス、ハードドライブ、リムーバブルストレージ、及び光学媒体(例えば、DVD、CD-ROM)によって実行するためのコード命令を格納する。メモリ206は、訓練されたニューラルネットワーク222Aを実装するためのコード命令を格納する。メモリ206は、図1を参照して説明された方法の1つ以上の動作及び/または特徴を実装する画像処理コード206A、及び/または図3を参照して説明された方法の1つ以上の動作を実行するトレーニングコード206Bを格納する。
【0107】
コンピューティングデバイス204は、例えば(本明細書に説明される)1つ以上の訓練されたニューラルネットワーク222A、及び/または(本明細書に説明される)トレーニング画像を含むトレーニング画像216及び/またはトレーニングデータセットなどのデータを格納するためのデータストレージデバイス222を含み得る。データストレージデバイス222は、例えば、メモリ、ローカルハードドライブ、リムーバブルストレージデバイス、光ディスク、ストレージデバイスとして、及び/または(例えば、ネットワーク210を介してアクセスされるなど)リモートサーバ及び/またはコンピューティングクラウドとして実装され得る。訓練されたニューラルネットワーク(複数可)222A、及び/またはトレーニング画像216は、プロセッサ(複数可)222による実行のためにメモリ206にロードされる実行部分とともに、データストレージデバイス222に格納され得ることに留意されたい。
【0108】
コンピューティングデバイス204は、ネットワーク210に接続するためのデータインタフェース224、任意選択でネットワークインタフェース、例えば、ネットワークインタフェースカード、無線ネットワークに接続するための無線インタフェース、ネットワーク接続用のケーブルに接続するための物理インタフェース、ソフトウェアに実装される仮想インタフェース、ネットワーク接続の上位層を提供するネットワーク通信ソフトウェア、及び/または他の実装の1つ以上を含み得る。コンピューティングデバイス204は、更新されたトレーニング画像216をダウンロードするために、及び/または画像処理コード206A、トレーニングコード206B、及び/または訓練されたニューラルネットワーク(複数可)222Aの更新されたバージョンをダウンロードするために、例えばネットワーク210を使用して1つ以上のリモートサーバ218にアクセスし得る。
【0109】
コンピューティングデバイス204は、ネットワーク210(または、直接リンク(例えば、ケーブル、無線)及び/または間接リンク(例えば、サーバなどの仲介コンピューティングデバイスを介して、及び/またはストレージデバイスを介して)を通してなどなど別の通信チャネル)を使用して、以下の1つ以上と通信し得る。
*種子を選別及び/またはクラスタ化するための生成された命令を提供するために選別装置201及び/または選別コントローラ201A。命令は、コントローラ201Aによって実行されるときの選別装置201の自動動作のためのコード命令、及び/または選別装置201及び/またはコントローラ201Aの手動動作のための手動命令、及び/または選別装置201及び/またはコントローラ201Aをプログラミングするための手動命令であってよい。
*例えば、コンピューティングデバイス204が、画像分析サービス(例えば、SaaS)を遠隔選別装置に提供するサーバとして機能するときのクライアント端末(複数可)208。
*例えば訓練データを格納する、及び/または訓練されたニューラルネットワークを取得するサーバ218。
*トレーニング画像216及び/または撮像センサ(複数可)212によって出力される種子画像を格納する)画像レポジトリ214。
【0110】
撮像インタフェース220及びデータインタフェース224が2つの独立したインタフェース(例えば、2つのネットワークポート)として、共通物理インタフェース上の2つの仮想インタフェース(例えば、共通ネットワークポート上の仮想ネットワーク)として存在し得る、及び/または単一インタフェース(例えば、ネットワークインタフェース)に統合され得ることに留意されたい。
【0111】
コンピューティングデバイス204は、ユーザーインタフェース226を含むか、またはユーザーインタフェース226と通信しており、ユーザーインタフェース226は、ユーザーがデータを入力する(例えば、所望される種子純度レベルなどのターゲット選別パラメータを選択する、比較種子を指定する)、及び/または計算された分析(例えば、種子分類カテゴリ、選別装置201の手動操作のためのテキストベースの命令)を閲覧するように設計された仕組みを含む。例示的なユーザーインタフェース226は、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、マウス、ならびにスピーカ及びマイクロホンを使用する音声起動式ソフトウェアの1つ以上を含む。
【0112】
任意選択で、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)222B(例えば、データストレージデバイス222及び/またはコンピューティングデバイス204のメモリ206に格納される)は、ユーザーインタフェース226のディスプレイ実装に提示される。GUI222Bは、選別ターゲットを選択する、及び/または選抜された種子の画像を閲覧する、及び/または選別装置の手動操作のための命令を表示するために使用され得る。
【0113】
ここで図1を参照すると、102で、1つ以上のニューラルネットワークが訓練される、及び/または訓練されたニューラルネットワークが、一重咲きカテゴリまたは八重咲きカテゴリに各マッティオラ種子の画像(複数可)を分類するために提供される。
【0114】
訓練されたニューラルネットワーク(複数可)は、複数の使用可能な訓練されたニューラルネットワークから選択され得る。選択は、(例えば、GUIを介して、例えば使用可能なニューラルネットワークのメニュー及び/またはアイコンを介して)ユーザーによって手動で実行され得る。選択は、例えば、種子の画像、種子画像のメタデータを分析する、撮像センサ(複数可)のハードウェアタイプの指示を取得する、及び/または(例えば、データベースから、選別機から、手動ユーザー入力から)撮像されている種子のタイプの指示を取得するコードによって自動的に実行されてよい。選択は、動作104を参照して説明される選別ターゲットによる場合がある。
【0115】
動作102及び104は、統合され、単一の特徴として実行され得る、並行して実行され得る、及び/または動作104は動作102の前に実行され得ることに留意されたい。
【0116】
ニューラルネットワーク(複数可)のアーキテクチャは、例えば、畳み込み層、プーリング層、非線形層、エンコーダ-デコーダ層、再帰層、局所接続層、全接続層、及び/または上述の組み合わせとして実装され得る。
【0117】
ニューラルネットワーク(複数可)は、トレーニング画像のトレーニングデータセットに従って訓練される。トレーニング画像は、一重咲き及び八重咲きのマッティオラ種子のカテゴリ混合を示す。各トレーニング画像は、分類カテゴリの指示、及び任意選択で、例えばタグによって、分類カテゴリが不在であるかどうか、トレーニング画像と関連して格納されるメタデータ、及び/またはデータベースに格納された値と関連付けられる。
【0118】
ニューラルネットワーク(複数可)を訓練する例示的な方法は、図3を参照して説明される。
【0119】
104で、1つ以上の選別ターゲットが提供される。選別ターゲットは、ユーザーによって手動で入力され(例えば、GUIを介して、例えば、使用可能な選別ターゲットのリストから選択され)得る、データストレージデバイスに格納された所定の値として取得され得る、及び/または自動的に計算され得る。
【0120】
例示的な選別ターゲットは、以下を含む。
*選別ターゲットは提供されない。このような場合、種子は、ニューラルネットワークの埋め込み層によって計算される埋め込みに従ってクラスタ化される。クラスタは、互いに最も類似した種子を含む。クラスタは、一重咲き指示及び八重咲き指示に従って作成される。
*ターゲット種子の画像。ターゲット種子は、分析されている種子の混合物の親である場合がある。ターゲット種子に類似している(例えば、動作110を参照して説明されるように、閾値未満のその画像の埋め込みに従って統計的な距離を有する)と判断された他の種子は、ともにクラスタ化され得る。種子の画像を提供することによって、所望される植物がその形質をどのようにして取得したのかを必ずしも知らなくても、他の類似した分類カテゴリを有すると予想される他の類似した種子を選抜することが可能になる。ターゲット種子は八重咲き咲きであってよい。他の八重咲きの種子がターゲット種子について識別されるか、または他の一重咲きの種子がターゲット種子について識別される。
*分類カテゴリのターゲット統計分布。例えば、一重咲き及び八重咲きの1:3の分類カテゴリの比率。ターゲット統計分布は、例えば種子を播種し、得られた成長から分布を決定することによって取得され得る。ターゲット統計分布は、例えば、ターゲット真陽性、ターゲット真陰性、ターゲット偽陽性、及びターゲット偽陰性など、1つ以上の提供されたターゲット分析値に従って計算され得る。
【0121】
106で、種子(複数可)の画像(複数可)は、撮像センサ(複数可)によって取り込まれる。
【0122】
本明細書で使用される場合、用語ターゲット種子及びターゲット画像(またはターゲット種子画像)は、現在、分析及び処理されている種子及び画像を指す。
【0123】
例示的な撮像センサは、RGB(赤、緑、青)、マルチスペクトル、ハイパースペクトル、可視光周波数範囲、近赤外(NIR)周波数範囲、赤外(IR)周波数範囲、及び上述の組み合わせを含む。
【0124】
種子の1つ以上の画像が取り込まれ得、例えば、各画像は、異なる撮像センサを使用して、及び/または異なる周波数で取り込まれ得る。別の実施態様では、画像は、異なる周波数に対応する複数のチャネルを含む。
【0125】
単一画像が複数の種子を含む場合もあれば、単一画像が単一の種子を含む場合もある。任意選択で、画像が複数の種子を含むと、セグメント化コードは、例えば種子の色対背景に基づいて、バイナリマップの計算に基づいて、及び/またはエッジ検出に基づいて、画像から各種子をセグメント化するために実行される。1つの種子をそれぞれが含む副画像が作成され得、各副画像は、種子画像を参照して本明細書に説明されるように処理される。
【0126】
108で、種子(複数可)のターゲット画像(複数可)は、訓練されたニューラルネットワーク(複数可)に入力される。任意選択で、単一の種子の単一の画像は、例えば連続して処理される。いくつかの実施態様では、複数の画像、単一の種子のそれぞれは、並列で処理される。
【0127】
ニューラルネットワーク(複数可)は、画像に示される物理的な種子について、一重咲きまたは八重先の分類カテゴリの指示を計算する。分類カテゴリの指示は、例えば、全接続層など、例えばニューラルネットワークの最後の層によって出力され得る。
【0128】
ニューラルネットワークは、訓練されたニューラルネットワークの重み及び/またはアーキテクチャの重みに少なくとも従って分類カテゴリを計算する。いくつかの実施態様では、(例えば、色、サイズ、形状、質感など、視覚的及び/または物理的な特性に基づいて)明示的に定義された特徴は、訓練されたニューラルネットワークの重みに従って自動的に抽出された特徴に加えて、抽出及び分析され得る。種子の視覚的及び/または物理的特性を示す明示的に定義された特徴を少なくとも抽出する非ニューラルネットワークの統計的分類器とは対照的に、訓練されたニューラルネットワーク(複数可)は、このような明示的に定義された特徴を必ずしも抽出しない。ニューラルネットワークは、トレーニング中にこのような特徴を暗示的に学習し得るが、非ニューラルネットワーク統計的分類器向けのトレーニングとは異なり、このような視覚及び/または物理的特徴は、ニューラルネットワークに対して明示的に定義されていない。例えば、非ニューラルネットワークの統計的分類器は、例えば、手作りされた特徴、種子のサイズ寸法(複数可)、種子の色、種子の形状、種子の質感、上述の組み合わせなど、種子の1つ以上の物理的特性に基づいて視覚的特徴を抽出する。視覚的に及び/または物理的に互いに類似しているが、一重咲き及び八重咲きの形質で異なっている種子の場合、種子は(許容要件、例えば閾値範囲内で)同じ視覚的及び/または物理的特徴を有するので、訓練された非ニューラルネットワークの統計的分類器は、例えば、同じ分類カテゴリに種子を分類する、明示的に定義された視覚的及び/または物理的特徴に基づいて統計的有意を有する種子の分類カテゴリを計算する(つまり、統計的無意味を有する分類カテゴリを計算する)ことができない。1つの種子の1つの画像から抽出された視覚的特徴(複数可)は、別の種子の別の画像から抽出された対応する視覚的特徴(複数可)に統計的に類似する(例えば、許容閾値内)。対照的に、本明細書に説明されるニューラルネットワークは、差異形質に従って種子を分類するために、視覚的に及び/または物理的に類似する種子を区別することができる。
【0129】
訓練されたニューラルネットワーク(複数可)によって出力される分類カテゴリの指示は、絶対分類カテゴリ、及び/または分類カテゴリに分類される確率であってよい。
【0130】
ニューラルネットワーク(複数可)は、種子画像の埋め込みを計算し得る。埋め込みは、所定の長さのベクトルとして格納され得る。埋め込みは、分類カテゴリを出力するように訓練された同じニューラルネットワークであってよい、ニューラルネットワークの埋め込み層によって出力され得る。埋め込み層は、分類カテゴリを出力するように訓練されたニューラルネットワークの中間及び/または隠れ層であってよい。埋め込み層の後の層はニューラルネットワークから削除され得、したがって埋め込み値は、最終層として機能する埋め込み層によって出力される。
【0131】
任意選択で、分類カテゴリは、分析されているターゲット種子画像について計算された埋め込みに類似する、識別された埋め込み画像の注釈に従って決定される。埋め込まれた画像は、訓練されたニューラルネットワークの埋め込み層によって計算されるトレーニング画像の埋め込みを格納する訓練されたデータセットから取得され得る。類似する埋め込まれた画像は、ターゲット画像の埋め込みとトレーニング画像の埋め込みの類似性距離の要件に従って特定され得る。類似性距離は、ターゲット画像の埋め込みを格納するベクトルと、それぞれのトレーニング画像の埋め込みを格納する各ベクトルとの間の距離として計算され得る。代わりに、類似性距離は、ターゲット画像の埋め込みと、同じ分類カテゴリとそれぞれが関連付けられたトレーニング画像の埋め込みのクラスタとの間で計算される。クラスタの中心及び/またはクラスタの端縁までの距離が計算され得る。
【0132】
類似性距離は、L2ノルム距離として計算され得る。例えば、ターゲット種子画像の埋め込みのベクトル表現に最も近い(つまり、最小距離)トレーニング画像の埋め込みのベクトル表現が見つけられる。最も近い埋め込まれたトレーニング画像の分類カテゴリは、ターゲット種子の分類カテゴリとして抽出及び出力される。
【0133】
110で、異なる分類カテゴリ(及び/または異なる埋め込み)の複数の種子の複数の画像(及び/またはその埋め込み)は、クラスタ化され得る。種子の画像は、一重咲きクラスタまたは八重咲きクラスタにクラスタ化される。
【0134】
複数の画像が受け取られると、それぞれの分類カテゴリの単一の種子のそれぞれ、クラスタは画像に従って作成され、同じ分類カテゴリに分類された画像は、同じクラスタ内にある。代わりにまたはさらに、種子は、種子画像ごとに計算される埋め込みに従ってクラスタ化される。埋め込みのベクトル表現は、クラスタ化コードによってクラスタ化され得、例えばN次元空間内で互いに最も近いベクトル(Nは所定のベクトル長である)がともにクラスタ化される。クラスタの画像間の距離は、例えば、埋め込みのベクトル表現間のL2ノルム距離など、訓練されたニューラルネットワークの埋め込み層によって計算された画像の埋め込み間の、任意選択で、埋め込みのベクトル表現間の統計距離として計算され得る。種子は、(例えば、動作112を参照して説明される)クラスタに対応する種子を選別するために生成された命令に従って、選別機によって作成されたクラスタに従って物理的に生成され得る。
【0135】
任意選択で、クラスタは、各それぞれのクラスタの各埋め込み画像メンバーが、別のクラスタから少なくとも閾値距離、離れるように計算される。代わりにまたはさらに、クラスタは、各それぞれのクラスタの埋め込まれた各画像メンバーが、同じそれぞれのクラスタの1つおきのメンバーから閾値距離未満離れるように計算される。閾値距離は、例えば、クラスタのメンバー間の類似性の許容値の量を定義するために、及び/または異なるクラスタのメンバー間の距離の許容範囲の量を定義するために選択される。代わりにまたはさらに、同じクラスタの埋め込み間で計算されたクラスタ内距離は、異なるクラスタの埋め込み間で計算されたクラスタ間距離に満たない。同じクラスタの埋め込み間の距離(例えば、あるクラスタの任意の埋め込みと、別のクラスタの任意の組み込みとの間の距離)は、クラスタ間の重複を防ぐために、及び/または同じクラスタのメンバーが、別のクラスタのメンバーに対するよりも互いにより近いことを保証するために、あるクラスタと別のクラスタとの間の距離に満たない。
【0136】
任意選択で、クラスタ化は、分類カテゴリのターゲット比率に従って実行される。クラスタのメンバーは、ターゲット比率に従って配列される。ターゲット比率は、動作104を参照して提供され得る。例えば、ターゲット比率は、95%の八重咲き種子についてであってよい。クラスタ化は、一重咲きまたは八重咲きとして識別された種子の95%がクラスタ内にあり、残りが除外されるように実行される。例えば、互いに最も近い種子の画像の埋め込みの95%がクラスタについて選択される。別の例では、分類カテゴリのターゲット比率は、種子のサンプルの成長分析に従って計算される。例えば、大きい種子プールのサンプルは播種及び栽培のために送られ、一重咲き及び/または八重咲きの割合を決定し、これによりサンプルが94%八重咲きである結果が提供される。種子プールの残りをクラスタ化するためのターゲット比率は、94%に設定される。残りの種子は、追加の破壊試験を実行することなく、そのそれぞれの画像対ターゲット比率に従ってクラスタ化される。
【0137】
任意選択で、それぞれの分類カテゴリが、一重咲き及び八重咲きであるとき、画像は、一重咲きとして分類される種子を示す種子クラスタに、または八重咲きとして分類される種子を示す種子クラスタに分類される。任意選択で、一重咲きまたは八重咲きへのクラスタ化は、動作104を参照して説明されるように、例えば提供され得るターゲット統計分布に従って実行される。ターゲット統計分布は、(動作104を参照して説明されるように、提供され得る)ターゲット真陽性、ターゲット真陰性、ターゲット偽陽性、ターゲット偽陰性、手作業で入力された分布、及び種子のサンプルに対して実行される成長試験(種子が播種され、栽培される)に従って測定された分布の1つ以上に従って計算され得る。クラスタ化のための閾値(複数可)(例えば、画像の符号化、及び/または分類カテゴリと関連付けられた確率値)は、ターゲット統計分布に従って設定される。
【0138】
任意選択で、分類カテゴリの比率の指示は、トレーニングデータセットによって格納されるトレーニング画像に従って計算される。
【0139】
任意選択で、クラスタ化は、例えば、本明細書に説明されるように、許容値範囲内で互いに視覚的に及び/または物理的に類似する種子など、互いに類似している種子に対して実行される。代わりにまたはさらに、一重咲きカテゴリと八重咲きカテゴリのクラスタは、同じ環境条件下で栽培される種子について作成される。代わりにまたはさらに、一重咲き分類カテゴリ及び八重咲き分類カテゴリのクラスタは、同じ栽培期に栽培される種子について作成される。代わりにまたはさらに、一重咲き分類カテゴリ及び八重咲き分類カテゴリのクラスタは、同じ地理的場所で栽培される種子について作成される。代わりにまたはさらに、一重咲き分類カテゴリ及び八重咲き分類カテゴリのクラスタは、許容範囲内の同一の物理パラメータを有する種子について作成される。例示的な物理パラメータは、色、質感、サイズ、面積、長さ、真円度、幅、千個の種子重量、及び上述の組み合わせの1つまたは組み合わせを含む。
【0140】
任意選択で、埋め込みが、八重咲き表現型に対応する別の埋め込みから、及び/または八重咲き表現型に対応する埋め込みのクラスタの中心から、距離閾値を超えて配置されているとき、埋め込みは新しいクラスタにクラスタ化される。新しいクラスタは、一重咲き表現型種子を示す埋め込みを格納する。一重咲き種子は、(例えば、動作112を参照して説明されるように)生成された選別命令に従って選別機によって種子ロットから選択的に除去され得る。
【0141】
代わりに、埋め込みが、一重咲き表現型に対応する別の埋め込みから、及び/または一重咲き表現型に対応する埋め込みのクラスタの中心から、距離閾値を超えて配置されているとき、埋め込みは新しいクラスタにクラスタ化される。新しいクラスタは、八重咲き表現型種子を示す埋め込みを格納する。八重咲き種子は、(例えば、動作112を参照して説明されるように)生成された選別命令に従って選別機によって種子ロットから選択的に除去され得る。
【0142】
任意選択で、別の埋め込み及び/またはクラスタの中心から距離閾値に位置する埋め込みに対応する種子は、新しい下位分類カテゴリであるとして示され、例えば色などの新しい下位分類カテゴリを割り当てられる。新しい下位分類カテゴリの種子は、下位分類カテゴリにさらに選別され得、例えば、種子は、一重咲きかつ異なる色、及び/または八重咲き及び異なる色の組み合わせに選別される。距離閾値は2つの閾値を含み得る。第1の閾値は、不良であり、成長する場合がある完全に異常な種子を示す。第1の距離閾値を超えて、別の埋め込みから及び/またはクラスタから遠く離れて位置する埋め込みは、例えば、廃棄されるべきである異常な種子を示す。比較的により近くに位置するが、依然として別の埋め込み(つまり、一重咲き及び/または八重咲きを示すなど、正常な種子及び/または異常な種子を示す)及び/またはクラスタから、第2の距離閾値を超えているが、第1の距離閾値未満、離れている埋め込みは、例えば色などの新しい下位分類カテゴリを有する種子を示し、色に従って選別されるべきである。新しい下位分類カテゴリと関連付けられているとして特定される画像及び/または埋め込みは、訓練されたニューラルネットワークを更新するためのトレーニングデータセットに付加され得る。例えば、新しい種子タイプの指示は、GUI上に提示され、ユーザーは、播種された種子の結果の成長を目視した後に下位分類カテゴリを手作業で入力するように依頼される場合がある。代わりにまたはさらに、新しい下位分類カテゴリは、新しい下位分類カテゴリを示すとして示される種子の埋め込みに最も近接する2つ以上の画像埋め込み及び/または2つ以上のクラスタに割り当てられた分類カテゴリに従って自動的に計算される。新しい分類カテゴリは、最も近い画像埋め込み及び/またはクラスタへの相対距離に基づいて計算され得る。例えば、距離が八重咲き種子の最も近いクラスタに対して75%、及び一重咲き種子の最も近いクラスタに対して25%として分割されるとき、新しい画像及び/または埋め込みは、八重咲き表現型の特定の色の下位分類カテゴリと関連付けられる。
【0143】
任意選択で、特定の種子の画像の埋め込みが、他の全てのクラストと統計的に異なるとき、特定の種子は不良(またはそれ以外の場合、異常)として示される。不良種子は、一重咲き/八重咲き分類を決定することができない完全に異常な種子である場合もあれば、不良種子は、不良一重咲きまたは不良八重咲きの種子である場合もある。統計的な差は、クラスタごとに計算される統計値(複数可)に対する埋め込みの値(複数可)に従う場合がある。代わりにまたはさらに、特定の種子の画像の埋め込みがクラスタに統計的に類似するとき、任意選択で、埋め込みに計算された1つ以上の値がクラスタに計算された統計値(複数可)に類似しているとき、特定の種子は特定のクラスタの特定の分類カテゴリを割り当てられる。クラスタに対して計算される例示的な統計値は、それぞれのクラスタの埋め込みの要素別の平均(例えば、ベクトルの各要素が、クラスタの埋め込みベクトルの対応する値の平均である平均ベクトル表現)、それぞれのクラスタの埋め込みの分散(例えば、それぞれのクラスタの異なるベクトルの要素別の分散)、及びそれぞれのクラスタの埋め込みのより高いモーメントを含む。例えば、埋め込みのベクトル表現が全てのクラスタのベクトルの99%と異なるとき、埋め込み(及び対応する種子)は不良として示される。
【0144】
任意選択で、多くの混合種子に加えて(例えば、動作104を参照して説明されるように)ターゲット種子の画像が提供されるとき、ターゲット種子に類似する種子がロットから選抜される。例えば、ターゲット種子が八重咲きであるとき、八重咲き種子がロットから選抜される。例えば、ターゲット種子が一重咲きであるとき、一重咲き種子がロットから選抜される。ターゲット種子の画像は、ニューラルネットワーク(複数可)によって埋め込まれる。ターゲット種子の埋め込みから、ターゲット距離閾値未満、離れて位置する画像埋め込みの部分集合が選択される。選別コントローラによる実行のための命令は、画像埋め込みの選択された部分集合に対応する種子混合物の中から種子を選抜するための命令を含む。別の実施態様では、画像埋め込み及びターゲット種子の埋め込みがクラスタ化される。ターゲット種子を含むクラスタが選択される。選別コントローラによる実行のための命令は、選択されたクラスタに対応する種子混合物から種子を選抜するための命令を含む。
【0145】
112で、種子の選別のための選別装置の選別コントローラによる実行のための命令は、1つの分類カテゴリ(または複数のカテゴリ)の指示に従って、及び/または(例えば、埋め込み及び/または画像の)作成されたクラスタに従って生成される。命令は、分析された種子画像に対応する物理的な種子の選別のためである。命令は、一重咲き及び八重咲きのカテゴリに種子を物理的に選別するためである。任意選択で、命令は、例えば不良として分類された(及び/または新しい下位分類カテゴリが作成されない)種子などの特定の種子を廃棄するための命令を含む。
【0146】
命令は、例えば、種子の混合物から特定の種子を選抜するため、例えば八重咲きを選抜し、一重咲きを残す、または一重咲きを選抜し、八重咲きを残すためであってよい。種子は、トレイ及び/またはプラットフォームの表面に配列され得る。プラットフォーム上の各種子の物理的な場所は、例えばプラットフォーム上の複数の種子を含む画像のセグメント化された下位部分になど、種子の画像にマッピングされる。各種子の各画像が、それぞれの分類カテゴリ及び/またはクラスタを決定するために計算されると、ロボットアームは、画像にマッピングされた物理的な場所に従って種子を選抜し得る。ロボットアームは次に、適切な分類カテゴリ及び/またはクラスタに対応する容器に各種子を配置し得る。
【0147】
別の実施態様では、命令は、コンベヤベルト上の単一のファイルに到達する種子向けであってよい。各種子は撮像され得る。種子に対応する画像の分類カテゴリ及び/またはクラスタに対応する適切な容器は、種子が適切な容器に入るように位置決めされる。例えば、コンベヤベルトが容器に移動されるか、または適切な容器がコンベヤベルトの端部に位置決めされる。
【0148】
命令は、例えばバイナリコードとして、スクリプトとして、人間可読テキストとして、ソースコードとして、コンパイルされたコードとして、及び/または関数呼び出しとしてなど、コントローラによる自動実行のためのコードとして表現され得る。代わりにまたはさらに、命令は、ユーザーによる手動実行のためにフォーマットされ得、例えば、ユーザーは、命令に基づいて選別機を手動でプログラミングする。例えば、命令は、ディスプレイ上に(例えば、テキストとして、映画として、及び/またはグラフィック図として)提示される、及び/または印刷される。
【0149】
任意選択で、命令は、例えば、種子が(例えば、連続的にまたは周期的に)供給され、撮像され、リアルタイムに動的に選別される動的選別機による実行のために、リアルタイムで生成される。
【0150】
114で、種子は、計算された分類カテゴリ及び/またはクラスタに従って選別される。選別は、生成された選別命令を実行する選別コントローラによって命令される選別装置によって自動的に実行され得る。
【0151】
116で、ブロック104~114を参照して説明される1つ以上の動作が繰り返される。例えば、反復は、画像ごとに実行され得る。各種子の各画像は、対応する分類カテゴリを決定するために独立して分析され、種子は、分類カテゴリに従って選別される。別の例では、反復は、種子の混合物のバッチなど、複数の種子の複数の画像に対しえ実行され得る。個々の種子の画像は、画像(例えば、画像の埋め込み)をクラスタ化するために、ともに(例えば、同時に、または中間結果が格納された状態で連続して)分析される。ロットの種子はクラスタに従って選別される。
【0152】
ここで図3を参照すると、302で、異なる種子の複数のトレーニング画像が提供される。任意選択で、各セグメント化された画像が単一の種子を含むように、画像はセグメント化される。画像は、異なるタイプの撮像センサによって取得され得る。画像は、一重咲き表現型と八重咲き表現型の両方を含む、異なる分類カテゴリの種子を含む。
【0153】
画像は、非発芽(つまり、発芽前の)段階の種子、及び/または非播種(つまり、まだ播種されていない)種子、及び/または非花段階(つまり花段階に達するまで成長していない)種子のものである。
【0154】
304で、各種子は、一重咲きまたは八重咲きのそれぞれのグランドトゥルースラベルを取得するために播種される。播種された各種子と播種前の種子の画像との間のマッピングが分かるように、播種は整然と行われる。例えば、各画像は一意のコードでタグ付けされ、種子が播種される場所は、同じ一意のコードでタグ付けされる。
【0155】
種子が苗木段階まで成長すると、及び/または種子からの成長が開花すると、表現型が単弁花であるのか、それとも重弁花であるのかを特定するために、目視が行われる。目視検査は、手動で、及び/または自動的に(例えば、対応する表現型でラベル付けされた、一重咲きまたは八重咲きを示す視覚的特徴を示す顕花植物の画像を使用して訓練された分類器を使用して)行われ得る。
【0156】
306で、各マッティオラ種子の各トレーニング画像は、それぞれのトレーニング画像に示された播種された種子の成長した苗木及び/または開花成長から決定される一重咲き及び八重咲きの分類カテゴリのグランドトゥルースラベルで注釈される。注釈は、ユーザーによって(例えば、種子の画像の一意のコードを提示し、例えば、一重咲きアイコンまたは八重咲きアイコンのどちらかをクリックすることによって、ユーザーからの入力として分類カテゴリを受け入れるGUIを介して)手動で実行され得る、及び/または例えば種子の自動分析を実行する(例えば、播種後に成長した種子の画像を分析し、一重咲き対八重咲きが、視覚的特徴を使用して視覚的に識別可能である)デバイスからコードによって自動的に得られ得る。
【0157】
308で、1つ以上のトレーニングデータセットは、トレーニング画像、及び一重咲きまたは八重咲きの分類カテゴリを示す関連付けられたグランドトゥルースラベルに基づいて作成される。トレーニングデータセットは、例えば撮像センサのタイプに従って、ターゲットニューラルネットワークに従って定義され得る。
【0158】
310で、1つ以上のニューラルネットワークは、トレーニングデータセット(複数可)に従って訓練される。ニューラルネットワークは、撮像センサによって取り込まれた種子のターゲット画像に従って、分類カテゴリの指示を計算するために訓練される。
【0159】
任意選択で、既存のニューラルネットワークは、新しい変異型が検出されたときなど、追加の注釈付きトレーニング画像に従って、再訓練及び/または更新される。
【0160】
ニューラルネットワーク(複数可)は、損失関数に従って訓練され得る。損失関数は、種子画像のネットワーク出力と実際のラベルとの間の承諾の基準を推定するために、種子画像に関するニューラルネットワーク出力について測定され得る。損失関数の例は、ソフトマックス損失である。損失関数を最小限に抑えるために、最適化プロセス(例えば、確率論的勾配降下法)を使用し得る。最適化プロセスは、停止条件が満たされるまで反復される場合がある。
【0161】
312で、訓練されたニューラルネットワークに基づいて、1つ以上の埋め込みニューラルネットワークが作成され得る。埋め込みニューラルネットワークは、埋め込み層として訓練されたニューラルネットワークの内部隠れ層を選択し、埋め込み層の後の層を削除することによって作成され得る。
【0162】
任意選択で、既存の埋め込みニューラルネットワークは、新しい変異型が検出されたときなど、追加の注釈付きトレーニング画像に従って、再訓練及び/または更新される。
【0163】
314で、訓練されたニューラルネットワーク及び/または埋め込みネットワークが提供され、例えばコンピューティングデバイスによって格納される、及び/またはローカル実装用にリモートコンピューティングデバイスに提供される。任意選択で、ニューラルネットワークの重みが提供される。
【0164】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、図2を参照して説明されるシステム200のコンポーネントによって実行可能な、図1及び/または図3を参照して説明される方法に基づいた例示的なデータフローのデータフロー図である図4A図4Eが参照される。
【0165】
図4Aは、本発明のいくつかの実施形態に従って、種子画像406の埋め込みを計算するために、トレーニング種子画像404に従って埋め込みニューラルネットワーク402を訓練するためのデータフローを示す。
【0166】
図4Bは、2つの種子が同じカテゴリであるか(つまり、両方とも八重咲きか、それとも両方とも一重咲きか)を判断するためのデータフローを示す。2つの種子の種子画像410A~Bは、それぞれの埋め込み414A~Bの計算のためにニューラル412に供給される。埋め込み414A~Bの間の距離416は、例えば、埋め込みのベクトル表現間のL2ノルム距離として計算される。種子が同じカテゴリ418であるのか、それとも異なるカテゴリ420であるのかの判断は、距離416に従って下され、例えば、距離が閾値を下回るとき、種子は同じカテゴリ418であり、距離が閾値を上回るときは異なるカテゴリ420である。
【0167】
図4Cは、種子が一重咲き表現型であるのか、それとも八重咲き表現型であるのかを判断するために、種子が播種され、苗木及び/または開花段階まで育てられる種子の成長に従って種子バッチの純度結果を改善するためのデータフローを示す。種子画像430は意思決定ユニット434に分類指示及び/または埋め込みを出力する、訓練されたニューラルネットワーク432に供給される。意思決定ユニット434は、種子が一重咲き表現型であるのか、それとも八重咲き表現型であるのかを判断するために、種子が播種され、苗木及び/または開花段階まで育てられる種子成長プロセスによって生成された種子のサンプルの種子成長結果436を入力として受け取る。意思決定ユニット434は、既知の統計的な構成440に基づいて種子画像を選別するために選別閾値438を計算する。意思決定ユニット434は、選別ユニット442に、所定の純度レベルを得るためにどの種子を廃棄すべきか、及び/またはどの種子を残すべきなのかの命令を与える。選別ユニット434は、選別用の種子と、どの種子を除去すべきか、及び/またはどの種子を残すべきかを判断するためにニューラルネットワーク432によって処理された対応する種子画像430との間のマッピングを受け取り得る。
【0168】
図4Dは、ターゲット種子の一重咲きカテゴリまたは八重咲きカテゴリの統計を定義するためのデータフローを示す。複数のターゲット種子カテゴリ450のそれぞれの複数の画像は、画像ごとに埋め込み454を計算するニューラルネットワーク452に供給される。統計456は、本明細書に説明されるように、埋め込みのために計算される。
【0169】
図4Eは、ターゲット種子が図4Dの種子と同じカテゴリであるかどうかを判断するためのデータフローを示す。新しいターゲット種子の画像460は、埋め込み462の計算のために(図4Dの)ニューラルネットワーク452に供給される。埋め込みは、新しいターゲット種子が、図4Dのカテゴリサンプル450と同じカテゴリ464であるのか、それとも同じカテゴリ466ではないのかを判断するためにカテゴリ統計456を用いて評価される(図4Dを参照して説明されるように計算される)。
【0170】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、マッティオラ種子を示す画像を一重咲きまたは八重咲きに分類するニューラルネットワークを生成する高レベルプロセスを描くフローチャートである図5が参照される。図5の特徴は、図3を参照して説明される特徴に対応する場合がある、及び/または組み合わされる場合がある。502で、マッティオラ種子の画像は、画像センサ、任意選択でカメラを使用して取り込まれる。504で、マッティオラ種子は播種される。播種された各マッティオラ種子の場所は、播種された種子のそれぞれの画像にマッピングされる。506で、一重咲きまたは八重咲きの表現型は、播種されたマッティオラ種子の苗木及び/または開花から判断される。508で、ニューラルネットワーク分類器は、マッティオラ種子の画像を、播種された種子が進化した一重咲き表現型または八重咲き表現型のグランドトゥルースの指示でラベル付けすることによって作成されたトレーニングデータセットで訓練される。ニューラルネットワーク分類器は、表現型が未知であるターゲットのマッティオラ種子-つまり、マッティオラ種子は新規であり、トレーニングデータセットで使用されていない-を示すターゲット画像について一重咲きまたは八重咲きの結果を生成する。
【0171】
本発明の教示による種子の分類及び選別に従って、種子の同種の集団(つまり、一重咲き表現型だけである種子、及び八重咲き表現型だけである種子)を得ることができることが理解される。ニューラルネットワークは、本明細書に説明されるように、一重咲き/八重咲きのカテゴリに従って種子を選別するために分類カテゴリ及び/または埋め込みを計算する、及び/またはクラスタ化を実行し得る。
【0172】
ニューラルネットワークは、本明細書に説明されるように、比較的に改善された精度で、統計的に類似した種子を選別するために分類カテゴリ及び/または埋め込みを計算し得る、及び/またはクラスタ化を実行し得る、及び/またはニューラルネットワーク統計分類に比較して統計的な確実性を改善し得る。
【0173】
種子の同種の集団は、種子の少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、99.91%、99.92%、99.93%、99.94%、99.95%、99.96%、99.97%、99.98%、99.99%、99.991%、99.992%、99.993%、99.994%、99.995%、99.996%、99.997%、99.998%、99.999%、99.9991%、99.9992%、99.9993%、99.9994%、99.9995%、99.9996%、99.9997%、99.9998%、99.9999%が八重咲き種子であるほどである場合がある。
【0174】
種子の同種の集団は、種子の少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、99.91%、99.92%、99.93%、99.94%、99.95%、99.96%、99.97%、99.98%、99.99%、99.991%、99.992%、99.993%、99.994%、99.995%、99.996%、99.997%、99.998%、99.999%、99.9991%、99.9992%、99.9993%、99.9994%、99.9995%、99.9996%、99.9997%、99.9998%、99.9999%が一重咲き種子であるほどである場合がある。
【0175】
したがって、本発明の別の態様によれば、複数のマッティオラ種子を含む容器または容器のグループが提供され、種子の少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、99.91%、99.92%、99.93%、99.94%、99.95%、99.96%、99.97%、99.98%、99.99%、99.991%、99.992%、99.993%、99.994%、99.995%、99.996%、99.997%、99.998%、99.999%、99.9991%、99.9992%、99.9993%、99.9994%、99.9995%、99.9996%、99.9997%、99.9998%、99.9999%は、八重咲きマッティオラ種子である。
【0176】
したがって、本発明の別の態様によれば、複数のマッティオラ種子を含む容器または容器のグループが提供され、種子の少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、99.91%、99.92%、99.93%、99.94%、99.95%、99.96%、99.97%、99.98%、99.99%、99.991%、99.992%、99.993%、99.994%、99.995%、99.996%、99.997%、99.998%、99.999%、99.9991%、99.9992%、99.9993%、99.9994%、99.9995%、99.9996%、99.9997%、99.9998%、99.9999%は、一重咲きマッティオラ種子である。
【0177】
容器は、袋、箱、ずた袋、または木箱など、種子を保持することができる任意の手段であってよい。
【0178】
容器は、(本発明の実施形態に従って測定された)種子の供給元及び/またはバッチの純度を示す適切なラベルでラベル付けされ得る。
【0179】
容器または容器のグループは、通常、100を超える種子、1000を超える種子、10,000を超える種子、100,000を超える種子、1,000,000を超える種子、10,000,000を超える種子、または100,000,000を超える種子も含む。
【0180】
容器は、単一の植物、または好ましくは2つ以上の植物からの種子を含み得る。
【0181】
容器または容器のグループ内の種子の同種の集団の重量は、10グラム、50グラム、100グラム、500グラム、1kg、10kg、20kg、50kg、100kg、1トン以上までさまざまである。
【0182】
本発明は、容器から種子を播種することをさらに含む。
【0183】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、マッティオラ種子、ならびに一重咲きタイプ及び八重咲きタイプの対応する成長した植物の画像を含む図6が参照される。要素602は、種子602Aの画像及び一重咲きタイプの顕花植物602B~Cの画像を示す。要素604は、種子604Aの画像及び八重咲きタイプの顕花植物604B~Cの画像を示す。画像602B~C及び604B~Cは、Ironシリーズのマッティオラインカナ植物を示し、画像602Bは、Iron White一重咲きを示し、画像604BはIron White八重咲きを示し、画像602CはIron Marine一重咲きを示し、画像604CはIron Marine八重咲きを示している。一重咲き植物602B~Cをもたらす種子602Aを、八重咲き植物604B~Cをもたらす種子604Aと視覚的に比較すると、2つのタイプの種子の差別化を可能にする視覚的に異なるマーカーがなく(例えば、抽出可能な視覚的特徴がなく、セグメント可能及び/または区別可能なマーカーがない)種子602A及び604Aが、統計的に視覚的に類似していることは明らかである。本明細書に説明される訓練されたニューラルネットワークは、画像602A及び604Aを、対応する一重咲きの植物及び八重咲きの植物が育つ、一重咲き分類カテゴリまたは八重咲き分類カテゴリに正確に分類することができる。
【0184】
したがって、本発明のいくつかの実施形態の一態様によれば、本発明の種子の同種の集団を播種し、それによって作物を育てることを含む、マッティオラの作物を育てる方法が提供される。
【0185】
本明細書で使用する場合、用語「約」は±10%を意味する。
【0186】
「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語及びそれらの同根語は、「限定ではないが、~を含む(including but not limited to)を意味する。
【0187】
「~からなる(consisting of)」という用語は、「を含み(備え)、~に限定される」ことを意味する。
【0188】
用語「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、組成物、方法または構造体が、追加の成分、ステップ及び/または部品を含むことができることを意味するが、追加の成分、ステップ及び/または部品が、特許請求された組成物、方法または構造体の基本的かつ新規な特性を実質的に変えない場合に限る。
【0189】
本明細書で使用する場合、文脈上明らかに別段に示されている場合を除き、「ある、1つの(a)」、「ある、1つの(an)」及び「この、その(the)」という単数形には、複数の指示対象が含まれる。例えば、「化合物(a compound)」または「少なくとも1つの化合物(at least one compound)」という用語は、それらの混合物を含む複数の化合物を含み得る。
【0190】
本願を通して、本発明の様々な実施形態は、範囲形式で提示され得る。範囲形式での説明は、単に便宜上及び簡潔にするためのものであり、本発明の範囲に対して変更できない制限として解釈するべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の説明は、その範囲内の個々の数値だけでなく、全ての可能な部分的範囲を具体的に開示していると見なすべきである。例えば、1~6等の範囲の記述は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6等の部分的範囲、及びその範囲内の個々の数字、例えば、1、2、3、4、5、及び6を、具体的に開示していると見なすべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0191】
本明細書で数値範囲が示されるときはいつでも、それは、示された範囲内の任意の引用された数字(分数または整数)を含むことを意味する。第1の表示番号と第2の表示番号との「間の範囲(ranging/ranges between)」という句、及び第1の表示番号「から」第2の表示番号「まで(to)」の「範囲(ranging/ranges from)」という句は、本明細書では互換的に使用され、第1の表示番号及び第2の表示番号と、それらの間の分数及び整数の数字の全てを含むことを意味する。
【0192】
本明細書で使用される場合、用語「方法」は、化学、薬理学、生物学、生化学及び医学の技術の実践者によって知られている、または既知の方法、手段、技術及び手順から容易に開発される方法を含むが、これらに限定されない、所定のタスクを達成するための方法、手段、技術及び手順を指す。
【0193】
明確にするために別個の実施形態の文脈において説明される本発明のある特徴を、単一の実施形態において組み合わせで設けることもできることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明される本発明の様々な特徴を、別々に、または任意の好適なサブコンビネーションで、または本発明の任意の他の説明された実施形態において好適なものとして設けることもできる。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは機能しない場合を除いて、それらの実施形態の本質的な特徴と見なすべきではない。
【0194】
上記で説明され、以下の特許請求の範囲で特許請求される本発明の様々な実施形態及び態様は、以下の実施例で実験的裏付けを見出す。
【実施例
【0195】
ここで、以下の実施例が参照されるが、下記の実施例は、上記の説明とともに、本発のいくつかの実施形態を非限定様式で例示する。
【0196】
般に、本明細書で使用される命名法及び本発明で利用される実験室手順は、分子、生化学、微生物学的及び組み換えDNA技術を含む。このような技術は、文献中に十分説明されている。例えば、「Molecular Cloning: A laboratory Manual」Sambrookら(1989)、「Current Protocols in Molecular Biology」Volume I-III Ausubel, R.M.、ed.(1994)、Ausubelら、「Current Protocols in Molecular Biology」、John Wiley and Sons、Baltimore、Maryland(1989)、Perbal、「A Practical Guide to Molecular Cloning」、John Wiley & Sons、New York (1988)、Watsonら、「Recombinant DNA」、Scientific American Book、New York、Birrenら(eds)「Genome Analysis: A Laboratory Manual Series」、Vols.1-4、Cold Spring Harbor Laboratory Press、New York (1998)、米国特許第4,666,828号、第4,683,202号、第4,801,531号、第5,192,659号、及び第5,272,057号に明細書に記載の方法、「Cell Biology: A Laboratory Handbook」、Vol.I-III Celris、J.E.、ed.(1994)、Freshey、Wiley Wils Lisnによる「Culture of Animal Cells - A Manual of Basic Technology」(1994)、第3版、「Current Protocols in Immunology」Volume I-III Coligan J.E.、ed.(1994)、Stitesら(eds)、「Basic and Clinical Immunology」(第8版)、Appleton & Lange、Norwalk、CT(1994)、Mishell及びShiigi(eds)、「Selective Methods in Cellular Immunology」、W.H.Freeman, Co. 、New York (1980)を参照すること。利用可能な免疫測定法は、特許及び科学文献に広く記載されている。例えば、米国特許第3,791,932号、第3,839,153号、第3,850,752号、第3,850,578号、第3,853,987号、第3,867,517号、第3,879,262号、第3,901,654号、第3,935,074号、第3,984,533号、第3,996,345号、第4,034,074号、第4,098,876号、第4,879,219号、第5,011,771号、及び第5,281,521号、「Oligonucleotide Synthesis」Gait, M. J.、ed.(1984)、「Nucleic Acid Hybridization」Hames, B. D.、及びHiggins S. J.、eds.(1985)、「Transcription and Translation」Hames,B.D.及びHiggins S.J.、eds(1984)、「Animal Cell Culture」 Freshney,R.I.、ed.(1986);「Immolecular Cells and Enzyme」IRL Press、(1986)、「A Practical Guide to Molecular Cloning」 Perbal,B.、(1984)、及び「Methods in Enzymology」Vol.1-317、Academic Press、「PCR Protocols: A Guide to Methods And Applications」、Academic Press、San Diego、CA(1990)、Marshakら、「Strategies for Protein Purification and Characterization - A Laboratory Course Manual」CSHL Press(1996)を参照すること。これらのすべては、本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。他の一般的な参考資料は、本明細書全体を通して提供される。本書の手順は、当該技術分野において周知であると考えられ、読者の便宜のために提供されている。その中に含まれる全ての情報が参照により本明細書に組み込まれる。
【0197】
重弁花の検出
材料及び方法
種子サンプル:マッティオラインカナの変種の種子:変種のIron Rose Pink、Iron Blue、Iron Deep Pink、Iron Rose、Iron White、Iron Marine、Iron Purple、Iron Pink、Iron Apricot、Iron Apricot、Iron Yellow、Iron Cherry Blossom、Quartetシリーズ、Quartet Blue、Quartet White、Centumシリーズ、Centum Deep Blue、Centum Cream、New Kabukiシリーズ、New Kabuki Dark Lavender、New Kabuki Rose Pink、Katzシリーズ、Katz White、Katz Crimson、Katz Blue、Aidaシリーズ、Ada White、Aida Blue、Revolution II White、Cheerful Yellow、及びArrow White。各サンプルは、特定の変種の1~4の異なる種子 ロットで構成されていた。
【0198】
画像の取得及び分析:異なる撮像センサを使用して、各サンプルの数千の種子が取り込まれた。種子は、播種され、完全に開花するまで育てられたか、または苗木が、一重咲き及び八重咲きの個体を区別するPCRマーカーを使用して葉のサンプルについて分析されたか、または一重咲き及び八重咲きの個体を区別するPCRマーカーを使用して種子に関して分析され、システムを訓練するために、表現型データがロードされた(図5)。
【0199】
サンプルごとに、画像は3つのグループ、つまりトレーニング(80%)、検証(10%)、及び試験(10%)に無作為に分けられた。このプロセスは、系統ごとに10回繰り返された。畳み込みニューラルネットワークは、トレーニングセットを使用して訓練された。訓練されたニューラルネットワークは、検証と試験のセットの画像の種子表現型を予測するために使用された。これらのセットの種子画像ごとに、ニューラルネットワークは、種子が、訓練された重弁花グループまたは単弁花グループに属する確率を出力した。最も高い確率を有するグループが選択された。各グループの正しい予測の割合が記憶された。このプロセスは、異なる無作為な分割を用いて10回繰り返された。
【0200】
結果
異なる撮像センサから取得されたデータを使用して、異なる花色を表す異なる変種のマッティオラ種子の正しい重弁花または単弁花が取得された。
【0201】
Centum Deep Blueの場合、重弁花は0.45から0.73に改善された。Centum Creamの場合、重弁花は0.47から0.93に改善された。Aida Whiteの場合、重弁花は0.49から0.94に改善された。Aida Blueの場合、重弁花は0.59から0.93に改善された。Katz Whiteの場合、重弁花は0.59から0.90に改善され、Katz Crimsonの場合、重弁花は0.50から0.90に改善された。Quartet Whiteの場合、重弁花は0.57から0.95に改善された。Quartet Blueの場合、重弁花は0.53から0.95に改善された。Revolution II Whiteの場合、重弁花は0.96から0.99に改善された。New Kabuki Rose Pinkの場合、重弁花は0.54から0.85に改善された。New Kabuki Dark Lavenderの場合、重弁花は0.50から0.85に改善された。
【0202】
画像取得のための種子X選別プラットフォーム、及び表現型を検証するための開花表現型検査またはPCRマーカーを使用し、分類器のセットが開発され、変種ごとに最良の分類器が選択された。分類器AはYellowから選別するために使用され、重弁花は0.55から0.93に改善された。分類器BはIron Pinkのために使用され、重弁花は0.55から0.94に改善された。Iron Roseの場合、重弁花は0.50から0.93に改善された。分類器CはIron Whiteを選別するために使用され、重弁花は0.52から0.92に改善された。分類器DはIron Deep Pinkを選別するために使用され、重弁花は0.54から0.92に改善された。分類器Eは、Iron Purpleを選別するために使用され、重弁花は0.52から0.92に改善された。Iron Blueの場合、重弁花は0.53から0.86に改善された。分類器Fは、Cherry Blossomを選別するために使用され、重弁花は0.60から0.99に改善された。分類器Gは、Iron Marineを選別するために使用され、重弁花は0.47から0.94に改善された。
【0203】
Iron Whiteのために及びIron Marineのために生成された、開発された分類器はそれぞれ、各変種の1つの種子と2つの種子を選別するために使用された。選別された種子は、選抜を行わずに専門の植物苗床で苗木として育てられ、専門の栽培者における畑に移植された。全作物周期中に選抜は行われなかった。Iron Whiteの場合、ロット56027-D3、2.300の植物が育てられ、うち6.22%(143)の植物が一重咲きとして分類され、93.78%(2,157)の植物が八重咲きとして分類された。(分類器が開発された)Iron MarineロットD1の場合、871の植物が育てられ、うち5.86%(51)の植物が一重咲きとして分類され、94.14%(820)の植物が八重咲きとして分類された。ロットD2(分類器が開発されたロットとは異なるロット)の場合、591の植物が育てられ、うち5.58%(33)の植物が一重咲きとして分類され、94.42%(558)の植物が八重咲きとして分類された。
【0204】
別の実験では、Iron White マッティオラの2つの種子ロットが採取された。トレーニングは、第1のロットに対して実行され、一方第2のロットに対して予測が実施された。八重咲きは0.50から0.90に改善された。
【0205】
Iron変種に対して実行された実験の結果は、表1及び表2に要約される。
【表1】
花の表現型検査
【表2】
PCRマーカーを介した種子表現型検査
【0206】
本発明をその特定の実施形態に関連して説明したが、多くの代替案、修正及び変形が当業者には明らかであろうことは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨及び広い範囲に含まれるそのような全ての代替案、修正及び変形を包含することが意図されている。
【0207】
本明細書で参照される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個別の刊行物、特許、または特許出願が、参照により本明細書に組み込まれることが示されているときに、これらが明確かつ個別に記されているのと同様に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれることが出願人(出願人ら)の意図である。さらに、本願におけるいずれかの参考文献の引用または特定は、そのような参考文献が本発明の先行技術として利用可能であることの承認として解釈するべきではない。セクションの見出しが使用されている範囲内において、それらは必ずしも限定的であると解釈するべきではない。
【0208】
さらに、本願のいずれかの優先権書類(複数可)は、本明細書により、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
【国際調査報告】