(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】カンナビスの成分、誘導体又は抽出物を含む組成物
(51)【国際特許分類】
A24B 15/16 20200101AFI20240814BHJP
A24B 13/00 20060101ALI20240814BHJP
A61K 36/185 20060101ALI20240814BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240814BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240814BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240814BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20240814BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20240814BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20240814BHJP
A61K 47/24 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/14 20170101ALI20240814BHJP
A61K 47/20 20060101ALI20240814BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20240814BHJP
【FI】
A24B15/16
A24B13/00
A61K36/185
A61P25/00
A61P43/00 121
A61K45/00
A61K9/14
A61K9/20
A61K47/44
A61K47/26
A61K47/38
A61K47/36
A61K47/32
A61K47/10
A61K47/24
A61K47/14
A61K47/20
A23L33/105
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501815
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 GB2022051905
(87)【国際公開番号】W WO2023002199
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】アルダーマン, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】プール, トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】タン, カイ
(72)【発明者】
【氏名】シュー, クィー
(72)【発明者】
【氏名】マッキラン, カリーナ
【テーマコード(参考)】
4B018
4B043
4C076
4C084
4C088
【Fターム(参考)】
4B018LE02
4B018LE03
4B018MD10
4B018MD15
4B018MD27
4B018MD35
4B018MD61
4B018ME14
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4B043BB24
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4C084ZC751
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4C088AB12
4C088BA08
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4C088MA41
4C088MA43
4C088MA52
4C088NA02
4C088NA05
4C088NA11
4C088ZA01
(57)【要約】
本発明は、溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を含む組成物に関する。本発明はまた、そのような組成物を含む製品及びそれを製造する方法にも関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物、及び担体材料を含む組成物。
【請求項2】
カンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物、及びカンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が可溶である親油性溶媒を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記親油性溶媒が、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油、及びそれらの組み合わせなどの油であり、前記油は、水素化されているか、部分的に水素化されているか、又は非水素化型であり得る、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が、カンナビノイド;テルペン;アルカロイド;及びフラボノイドから選択される1つ又は複数の化合物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピルバリアント(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビモール酸(THCA)、及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)からなる群より選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約30重量%の量で存在する、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記担体材料が、水溶性材料を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記担体が、糖アルコール;二糖;セルロース及びその誘導体;デンプン及びその誘導体;デキストリン;デキストレート;天然ガム;並びにセルロース性物質からなる群より選択される水溶性材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記水溶性材料が、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、イソマルト、エリスリトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール及びラクチトールグアーガム、アカシアガム(アラビアガムとしても知られる)、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アルギネート及びアルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、マクロゴール15ヒドロキシステアレート(ソルトールHS15(登録商標))、並びにビタミンEポリエチレングリコールスクシネート(Vit E TPGS)からなる群より選択される、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスポビドン、ポビドン(PVP)等からなる群より選択される崩壊剤をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
発泡剤又は薬剤の組み合わせをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
界面活性剤をさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤が、モノオレイン酸グリセリル;及びラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム、SLS、又はSDS)、ドキュセートナトリウム、レシチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート、ツイーン(登録商標))、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート(マクロゴール15ヒドロキシステアレート、ソルトールHS15(登録商標))、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(クレモホール(登録商標)EL、ELP、RH40)、ステアリン酸ポリオキシエチレン(Myrj(登録商標))、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン(登録商標))、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(Brij(登録商標))、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(ノノキシノール(登録商標))、糖エステル及びレシチンからなる群より選択される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
組成物の総重量に基づいて、約0.5~約20重量%の量で界面活性剤を含む、請求項12又は13に記載の組成物。
【請求項15】
組成物からのカンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出が、水への組成物の曝露後、5、10、15又は30秒間の時間以内に始まる、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
組成物からのカンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出が、水への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたる、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
水性環境中でのカンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の結晶化を減速又は阻害する添加剤を含み、任意選択で、前記添加剤が、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)からなる群より選択される、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
さらなる活性薬剤を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
さらなる香料又は感覚刺激剤を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
固体単位剤型、粉末又は顆粒の形態である、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
約50μm~約500μmの体積平均粒径を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載の組成物を含む、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の頬内送達を提供するための経口製品。
【請求項23】
経口製品からのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出が、口腔の水性環境への曝露後、5、10、15又は30秒間の時間以内に始まる、請求項22に記載の経口製品。
【請求項24】
カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物が、口腔の水性環境への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたって経口製品から放出される、請求項22又は23に記載の経口製品。
【請求項25】
前記組成物を含有する袋を含む、請求項22~24のいずれか一項に記載の経口製品。
【請求項26】
前記組成物を含む溶解性ストリップを含む、請求項22~25のいずれか一項に記載の経口製品。
【請求項27】
前記溶解性ストリップが生体接着剤を含む、請求項26に記載の経口製品。
【請求項28】
請求項1~21のいずれか一項に記載の組成物を調製するための方法であって、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を含む溶液が担体材料と組み合わせられて、カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物を担持するか又は取り囲む前記担体材料を含む前記組成物を形成する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物及び担体材料を含む組成物に関する。本発明はまた、そのような組成物を含む製品及びそれを製造する方法にも関する。
【背景】
【0002】
カンナビノイドを含む経口製品が公知であり、使用者へとカンナビノイドを送達することを目指している。
【概要】
【0003】
本発明の第1の態様に従えば、溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物及び担体材料を含む組成物が提供される。
【0004】
一部の実施形態では、組成物は、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物、及びカンナビスの成分、誘導体又は抽出物が可溶である親油性溶媒を含む。
【0005】
一部の実施形態では、親油性溶媒は、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油、及びそれらの組み合わせなどの油であり、油は、水素化されているか、部分的に水素化されているか、又は非水素化型であり得る。
【0006】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、カンナビノイド;テルペン;アルカロイド;及びフラボノイドから選択される1つ又は複数の化合物である。
【0007】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピルバリアント(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビモール酸(tetrahydrocannabmolic acid)(THCA)、及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)からなる群より選択される。
【0008】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約30重量%の量で存在する。
【0009】
一部の実施形態では、担体材料は、水溶性材料を含む。
【0010】
一部の実施形態では、担体は、糖アルコール;二糖;セルロース及びその誘導体;デンプン及びその誘導体;デキストリン;デキストレート(dextrate);天然ガム;並びにセルロース性物質からなる群より選択される水溶性材料を含む。
【0011】
一部の実施形態では、水溶性材料は、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、イソマルト、エリスリトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール及びラクチトールグアーガム、アカシアガム(アラビアガムとしても知られる)、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アルギネート及びアルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、マクロゴール15ヒドロキシステアレート(ソルトールHS15(Solutol HS 15)(登録商標))、並びにビタミンEポリエチレングリコールスクシネート(Vit E TPGS)からなる群より選択される。
【0012】
一部の実施形態では、組成物は、クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスポビドン、ポビドン(PVP)等からなる群より選択される崩壊剤をさらに含む。
【0013】
一部の実施形態では、組成物は、発泡剤又は薬剤の組み合わせをさらに含む。
【0014】
一部の実施形態では、組成物は、界面活性剤をさらに含む。
【0015】
一部の実施形態では、界面活性剤は、モノオレイン酸グリセリル;及びラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム、SLS、又はSDS)、ドキュセートナトリウム、レシチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート、ツイーン(Tween)(登録商標))、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート(マクロゴール15ヒドロキシステアレート、ソルトールHS15(登録商標))、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(クレモホール(Cremophor)(登録商標)EL、ELP、RH40)、ステアリン酸ポリオキシエチレン(Myrj(登録商標))、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン(Span)(登録商標))、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(Brij(登録商標))、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(ノノキシノール(Nonoxynol)(登録商標))、糖エステル及びレシチンからなる群より選択される。
【0016】
一部の実施形態では、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約0.5~約20重量%の量で界面活性剤を含む。
【0017】
一部の実施形態では、組成物からのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出は、水への組成物の曝露後、5、10、15又は30秒間の時間以内に始まる。
【0018】
一部の実施形態では、組成物からのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出は、水への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたる。
【0019】
一部の実施形態では、組成物は、水性環境中でのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の結晶化を減速又は阻害する添加剤を含み、任意選択で、添加剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)からなる群より選択される。
【0020】
一部の実施形態では、組成物は、さらなる活性薬剤を含む。
【0021】
一部の実施形態では、組成物は、さらなる香料又は感覚刺激剤(sensate)を含む。
【0022】
一部の実施形態では、組成物は、固体単位剤型、粉末又は顆粒の形態にある。
【0023】
一部の実施形態では、組成物は、約50μm~約500μmの体積平均粒径を有する。
【0024】
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様に従う組成物を含む、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の頬内送達を提供するための経口製品が提供される。
【0025】
一部の実施形態では、経口製品からのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出は、口腔の水性環境への曝露後、5、10、15又は30秒間の時間以内に始まる。
【0026】
一部の実施形態では、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物は、口腔の水性環境への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたって経口製品から放出される。
【0027】
一部の実施形態では、経口製品は、組成物を含有する袋を含む。
【0028】
一部の実施形態では、経口製品は、組成物を含む溶解性ストリップを含む。
【0029】
一部の実施形態では、溶解性ストリップは、生体接着剤を含む。
【0030】
本発明の第3の態様に従えば、第1の態様に従う組成物を調製するための方法であって、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を含む溶液が担体材料と組み合わせられて、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物を担持するか又は取り囲む担体材料を含む組成物を形成する、方法が提供される。
【0031】
本発明の実施形態が、ここで、以下の通りの添付の図面を参照して、単に例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本開示の実施形態に従う袋入り製品を図示する斜視図である。
【詳細な説明】
【0033】
本発明は、口腔中などの水性環境中でカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を放出する、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を含む組成物を提供することを目指す。
【0034】
組成物は、ヒト使用に対して意図される。組成物はまた、経口用途に対して構成され、且つ使用中にカンナビスの成分、誘導体又は抽出物、並びに任意選択で香料及び/又は有効成分などの他の物質を送達することもできる。
【0035】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、カンナビノイドである。
【0036】
カンナビノイドは、水中で不溶性又は難溶性の脂溶性親水性分子である。それにより、カンナビノイドの経口送達は、剤型からの放出に対して及び吸収に対して好適な形態へとそれらを可溶化することが困難であるので、挑戦的であり得る。可溶化される場合でさえ、カンナビノイドは、水性環境中にある場合に迅速に再結晶化し、このことはそれらのバイオアベイラビリティ及びしたがってそれらの有効性を顕著に損なう。
【0037】
本発明に従えば、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の溶解度及びバイオアベイラビリティは、溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を提供することにより、強化される。組成物は、口腔などの水性環境の水性環境中にある場合に可溶化される形態でのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を提供するであろう。
【0038】
溶液は、担体材料を含む組成物中に提供される。担体材料は溶液を支持し得るだけでなく、その安定性もさらに強化し得る。
【0039】
一部の実施形態では、担体材料は多孔性であり、溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を吸収することを可能にする。溶液又は可溶化形態は、特定の実施形態では、多孔性担体材料中へと吸収されることができる。このことは、溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物が、錠剤、粉末又は袋などの製品中に組み込まれることを可能にし得る。
【0040】
一部の実施形態では、組成物からのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出は、水溶性担体材料を選択することによりさらに強化される。水溶性担体材料は、水性環境に対する曝露に際してカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出を強化することが見出されており、且つ粘膜を通して血流中へと容易に吸収されることができる形態でカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を放出する。
【0041】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、水溶性材料により取り囲まれるか又はその中にカプセル封入されるように、水溶性担体材料内に分布することができる。
【0042】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物のこの分布は、以下でより詳細に議論される通り、水溶性担体材料又は担体形成性成分をカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の溶液と混合することにより、組成物を形成させることによって、達成される。
【0043】
カンナビスの成分、誘導体又は抽出物
本明細書中で用いる場合、カンナビスから取得することができるいずれかの化合物又は化合物の混合物は、そのような化合物(複数可)の合成バージョン又は他の天然供給源から誘導されるそのような化合物(複数可)をはじめとする、その成分、誘導体又は抽出物であり得る。
【0044】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、カンナビノイド(任意選択でTHC及び/又はCBDであり得るフィトカンナビノイドなど);テルペン(トリテルペンなど);アルカロイド;及びフラボノイドから選択される1つ又は複数の化合物を含むか又は1つ又は複数の化合物である。
【0045】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、カンナビノイド(フィトカンナビノイドなど)及びテルペン(トリテルペン等)から選択される1つ又は複数の化合物を含む。
【0046】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、フィトカンナビノイドなどの1つ又は複数のカンナビノイドを含む。
【0047】
カンナビノイドは、脳において神経伝達物質放出を抑制する、細胞中のカンナビノイド受容体(すなわち、CB1及びCB2)に対して作用する天然又は合成化合物の1つのクラスである。カンナビノイドは、カンナビスなどの植物由来(フィトカンナビノイド)、動物由来(エンドカンナビノイド)で天然に存在するか、又は人工的に製造する(合成カンナビノイド)ことができる。カンナビス生物種は、少なくとも85種類の異なるフィトカンナビノイドを発現し、カンナビゲロール、カンナビクロメン、カンナビジオール、テトラヒドロカンナビノール、カンナビノール及びカンナビノジオール、並びに他のカンナビノイドをはじめとする下位クラスへと分類される。カンナビスにおいて見出されるカンナビノイドとしては、限定するものではないが、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピルバリアント(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビモール酸(tetrahydrocannabmolic acid)(THCA)、及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)が挙げられる。
【0048】
一部の実施形態では、カンナビノイドはフィトカンナビノイドである。
【0049】
一部の実施形態では、テルペンはトリテルペンである。
【0050】
詳細な実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、テトラヒドロカンナビノール(THC)及び/若しくはカンナビジオール(CBD)を含むか、又はテトラヒドロカンナビノール(THC)及び/若しくはカンナビジオール(CBD)である。
【0051】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、THCを含むか、又はTHCである。
【0052】
詳細な実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、CBDを含むか、又はCBDである。
【0053】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約30重量%の量で存在する。一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.2%、少なくとも約0.3%、少なくとも約0.4%、少なくとも約0.5%、少なくとも約0.6%、少なくとも約0.7%、少なくとも約0.8%、又は少なくとも約0.9%の量で組成物中に存在する。一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、組成物の総重量に基づいて、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%以下、又は約30重量%以下の量で組成物中に存在する。
【0054】
溶媒
一部の実施形態では、組成物は、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物のうちの少なくとも1種が可溶であるか又は可溶化される溶媒などの、溶媒を含むことができる。
【0055】
好適な溶媒としては、テルペンなどの中等度に親油性の成分、及びカンナビノイドなどの非常に親油性の成分を溶媒和することが可能であるいずれかの溶媒が挙げられる。
【0056】
例えば、好適な溶媒としては、ベンジルアルコール、鉱油;ポリエチレングリコール(PEG);プロピレングリコール;グリセリン;エタノール;及びトリアセチンが挙げられる。
【0057】
脂質
一部の実施形態では、組成物は脂質を含む。存在する場合、組成物の脂質は、典型的には、動物若しくは植物材料から誘導される脂肪、油、又はワックス物質(例えば、植物由来脂肪)であり、且つ典型的には、より少量の遊離脂肪酸及びモノ又はジグリセリドと共に、主にトリグリセリドを含む。
【0058】
一部の実施形態では、脂質又は脂質の組み合わせは、室温で液体である。液体組成物は、多孔性担体材料中へと容易に吸収される。
【0059】
特定の実施形態では、脂質は、室温(すなわち、25℃)で固体又は半固体であり、且つ使用者の口腔の温度に供された際に(すなわち、約45℃未満の温度で)少なくとも部分的に液化(すなわち、「融解」)することが可能である。例示的な植物由来脂肪は、約10~約26個の炭素原子、又は約14~約20個の炭素原子、又は約14~約18個の炭素原子の炭素長を有する、飽和又は不飽和脂肪酸鎖(そのうちの大部分がトリグリセリド構造内に結合している)から主に構成される。パーム核油のものなどの長鎖脂肪酸、又は一般的にC16~C22の範囲のより長い鎖の脂肪酸を含むトリグリセリドもまた用いることができる。そのような脂質は、所望の融解及び感覚刺激特性を得るために、不飽和脂肪酸と組み合わせて用いることができる。
【0060】
一部の実施形態では、脂質は、油及び、特に、分別油をはじめとする食品グレード油を含む。一部の実施形態では、脂質は、油の組み合わせを含む。
【0061】
そのような油としては、限定するものではないが、植物油(例えば、アサイー油、アーモンド油、アマランサス油、アプリコット油、リンゴ種子油、アルガン油、アボカド油、ババス油、ビーチナッツ油、ベン油、ニガウリ油、ブラックシード油、ブラックカラント種子油、ルリジサ種子油、ボルネオタロウナッツ油、ヒョウタン油、ブラジルナッツ油、バッファローゴード(buffalo gourd)油、ニホンカボチャ種子油、ケープチェストナッツ油、キャノーラ油、キャロブカシュー油、ココアバター、オナモミ油、ココナッツ油、トウモロコシ油、コツネ(cothune)油、コリアンダー種子油、綿実油、デーツ種子油、ジカナッツ油、エグス(egus)種子油、マツヨイグサ油、アマナズナ油、アマニ油、ブドウ種子油、グレープフルーツ種子油、ヘーゼルナッツ油、ヘンプ油、カポック種子油、ケナフ種子油、ラレマンチア(lallemantia)油、レモン油、アマニ油、マカダミア油、マフラ(mafura)油、マルラ油、メドウフォーム種子油、モンゴンゴナッツ油、マスタード油、ニガー種子油、ナツメグバター、オクラ種子油、オリーブ油、オレンジ油、パーム油、パパイヤ種子油、ラッカセイ油、ペカン油、ペリラ種子油、柿種子油、ペキ油、ピリナッツ油、松の実油、ピスタチオ油、ザクロ種子油、ケシ油、プラカシー油、プルーン核油、カボチャ種子油、キヌア油、ラムティル油、菜種油、米ぬか油、ロイル(royle)油、サチャインチ油、ベニバナ油、サポテ油、セジェ(seje)油、ゴマ油、シアバター、ダイズ油、ヒマワリ油、タラミラ油、チャ種子油、アザミ油、タイガーナッツ油、タバコ種子油、トマト種子油、クルミ油、スイカ種子油、コムギ胚芽油、及びそれらの組み合わせ)、動物油(例えば、ウシ脂肪、水牛脂肪、ヒツジ脂肪、ヤギ脂肪、ブタ脂肪、ラード、ラクダ脂肪、獣脂、液体マーガリン、魚油、魚肝油、鯨油、アザラシ油、及びそれらの組み合わせ)、及び鉱油が挙げられる。
【0062】
特定の実施形態では、本開示の植物由来脂肪としては、パーム油(分別パーム油を含む)、パーム核油、ダイズ油、綿実油、及びそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、脂質は、パーム油とパーム核油との混合物である。脂質は、例えば、水素化されているか、部分的に水素化されているか、又は非水素化型であり得る。脂質の例示的実施形態は、AarhusKarlshamn USA Inc.又は親会社であるAAK ABから入手可能である、ブランド名CEBES(登録商標)、CISAO(登録商標)、又はCONFAO(登録商標)の下に購入することができる。
【0063】
組成物中で利用される脂質のうちの全部又は一部分の融点は、典型的には、約29℃~約49℃、又は約36℃~約45℃、又は約38℃~約41℃など、約29℃以上である。一部の実施形態では、約36℃未満の融点を有する脂質の使用は、製品保存又は取り扱い中の考えられる融解に起因して、有利でない。脂質の融点を決定するための1つの試験は、Mettler滴点法(ASTM D3954-15、Standard Test Method for Dropping Point of Waxes、ASTM International、West Conshohocken、PA、2015、www.astm.org)である。
【0064】
存在する場合、組成物内の脂質の量は変わり得る。特定の実施形態では、脂質の量は、組成物の乾燥重量基準で、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又は少なくとも約30%である。特定の実施形態では、脂質の量は、乾燥重量基準で、約70%未満、約60%未満、又は約50wt%未満である。例示的な脂質重量範囲としては、約35~約50乾燥重量パーセントなどの、約10~約70乾燥重量パーセントが挙げられる。一部の実施形態では、脂質の量は、総組成物の重量基準で約35、約40、約45、又は約50%である。一部の実施形態では、組成物内の脂質の量は、組成物の総重量基準で、約35~約58%であり得る。
【0065】
一部の実施形態では、組成物は脂質を含む。一実施形態では、脂質は、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される油であり、油は、水素化されているか、部分的に水素化されているか、又は非水素化型であり得る。一実施形態では、脂質は、AarhusKarlshamn USA Inc.、131 Marsh Street、Port Newark、NJ 07114から入手可能なCEBES(登録商標)29-04 NHなどの分別非水素化型ココアバター代用品である。
【0066】
シクロデキストリン
カンナビスの成分、誘導体又は抽出物を可溶化するために、シクロデキストリンを用いることができる。シクロデキストリンは、親油性中心腔及び外側親水性シェルを有する。したがって、シクロデキストリンは、カンナビスの難溶性の成分、誘導体又は抽出物との水溶性包接錯体を形成することができる。シクロデキストリンとの製剤化はまた、カンナビスの一部の成分、誘導体又は抽出物の物理的及び化学的安定性を改善する場合もある。
【0067】
本発明において有用であり得るシクロデキストリン及びシクロデキストリン誘導体としては、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、ジメチル-β-シクロデキストリン、スルホブチルエーテルシクロデキストリン、2,6-ジメチル-β-シクロデキストリン、2,3,6-トリメチル-β-シクロデキストリンが挙げられる。
【0068】
界面活性剤
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数の界面活性剤又は湿潤化剤をさらに含む。界面活性剤の1つの機能は、水性環境に曝露される際に、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物が親油性液滴中に留まることを可能にすることであり得る。このことは、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物が、粘膜を介して口腔から吸収されることができる形態にあることを意味する。
【0069】
適切に用いられる場合、界面活性剤は、水性環境とのエマルジョンを生成することができる。エマルジョンは、水性環境内で均等に分散した油滴である。そのようなエマルジョンは、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物が、分散された油滴中に留まることを可能にし、界面活性剤は、水性環境を親油性化合物に対してより許容可能にしている。
【0070】
好適な界面活性剤の例としては、モノオレイン酸グリセリル;及びラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム、SLS、又はSDS)、ドキュセートナトリウム、レシチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート、ツイーン(登録商標))、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート(マクロゴール15ヒドロキシステアレート、ソルトールHS15(登録商標))、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(クレモホール(登録商標)EL、ELP、RH40)、ステアリン酸ポリオキシエチレン(Myrj(登録商標))、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン(登録商標))、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(Brij(登録商標))、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(ノノキシノール(登録商標))、糖エステル及びレシチンが挙げられる。
【0071】
一部の実施形態では、界面活性剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5~約20重量%の量で存在する。
【0072】
一部の実施形態では、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物と溶媒と界面活性剤との組み合わせは、口の水性環境中にある場合にエマルジョンが形成されることを可能にし得る。エマルジョンのこの形成は、任意選択で機械的手段、すなわち、撹拌と組み合わせて、化学的手段により引き起こすことができる。しかしながら、そのような機械的手段は、超音波処理又は高圧ホモジナイゼーションなどの高エネルギー法を含まない。
【0073】
水溶性材料
一部の実施形態では、水溶性材料は、例えば、口腔中で、水性媒体との接触時に迅速に溶解するものが選択される。そのような迅速溶解材料の例としては、糖アルコール、例えば、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、イソマルト、エリスリトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール及びラクチトール;二糖、例えば、スクロース、ラクトース及びマルトース;多糖、例えば、セルロース、デンプン及びそれらの誘導体;デキストリン、例えば、マルトデキストリン;デキストレート;天然ガム、例えば、グアーガム、アカシアガム(アラビアガムとしても知られる)、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アルギネート及びアルギン酸ナトリウム;並びにポリマー及びコポリマー、例えば、セルロース性物質(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS))、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びポリエチレンオキシド(PEO);マクロゴール15ヒドロキシステアレート(ソルトールHS15(登録商標))、並びにビタミンEポリエチレングリコールスクシネート(Vit E TPGS)が挙げられる。
【0074】
一部の実施形態では、水溶性材料は、マクロゴール15ヒドロキシステアレート(ソルトールHS15(登録商標));ポリエチレンオキシド(PEO);ビタミンEポリエチレングリコールスクシネート(Vit E TPGS);イソマルト;マルチトール;マンニトール;デキストレート;デキストロース;及びエリスリトールからなる群より選択される。
【0075】
一部の実施形態では、組成物は、組成物の総重量に基づいて約30~約70重量%の量で、水溶性材料を含む。
【0076】
水溶性材料の特性は、拡散、透過、及び溶解をはじめとする因子を介して、組成物からのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出速度に影響を及ぼす。
【0077】
水溶性担体材料の溶解は、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物が放出されることを促進するか又は可能にするであろう。水溶性担体材料が水性環境中に溶解する場合、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物は、放出され、且つ吸収されることができる。放出は、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物が担体上又は担体内部の高濃度の領域から低濃度の領域、すなわち、周囲環境へと移動する際に生じる拡散の結果として起こる。
【0078】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の拡散及び放出は、水性液体との接触時に水和して担体材料表面でゲル層を形成する親水性ポリマー材料を担体材料中に含めることにより、制御することができる。このゲル層は、組成物外へのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の拡散に対する障壁として作用する。ゲル層はまた、追加の水の速過ぎる担体材料への侵入も防止する。経時的に、水は組成物の内側へと徐々に浸透し、ゲル層を増加させ、ゲルが外側から徐々に溶解し、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物を放出するであろう。そのような担体材料は、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の遅延又は持続的放出が望ましい実施形態において有用である。
【0079】
低水溶性のカンナビスの成分、誘導体又は抽出物に関して、それらの放出は、担体材料が水和し、且つ水性環境中に溶解する速度により主に制御される。したがって、親水性ポリマーの水和速度及びゲル層特性が、放出特性を大きく制御する。
【0080】
一部の実施形態では、担体材料は、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の改変された放出を提供するための親水性ポリマーとして、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む。用いられるHMPCの分子量は、所望のゲル層厚さ及びゲル層成長を提供するために選択することができる。一部の実施形態では、迅速に水和して、担体を囲い且つ水の侵入及び担体の崩壊を制御するゲル状層を形成するHPMCが選択される。HPMCの水和速度は、ポリマー鎖上のヒドロキシプロピル及びメトキシル置換の割合に関連付けられ、且つ分子量によっても影響を受ける。
【0081】
アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ローカストビーンガム及びグアーガムなどの天然ガムもまた、迅速に水和し、且つ水中で膨潤してゲル層を形成する能力を有するので、親水性マトリックスとして用いることができる。多糖もまた、強いゲルを生成するために用いることができる。
【0082】
崩壊添加剤
一部の実施形態では、担体材料は、崩壊を強化し、それにより、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出及びバイオアベイラビリティを改善する1つ又は複数の添加剤を含むことができる。そのような添加剤は、水性環境との接触時に即時に溶解し、担体の迅速な崩壊を提供し、且つカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の溶解及びバイオアベイラビリティを強化する材料であり得る。
【0083】
一部の場合には、崩壊添加剤は、媒体からの水の迅速な取り込み、膨潤、及び破裂作用に起因して、担体材料の迅速な崩壊を補助することができる。
【0084】
好適な崩壊剤の例としては、クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスポビドン、ポビドン(PVP)等が挙げられる。
【0085】
クエン酸又は酒石酸などの有機酸と併用される重炭酸ナトリウムなどの発泡剤もまた、担体材料の崩壊を強化するために作用する場合がある。水性媒体との接触が発泡を引き起こし、これが担体の構造に影響を及ぼし、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の崩壊及び放出を促進する。
【0086】
クロスカルメロースなどのマトリックス崩壊添加剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約8重量%の量でマトリックス中に含めることができる。発泡剤は、一般には、比較的多量に含められる必要があるであろう。例えば、酸は、組成物の総重量に基づいて約5重量%~20重量%(且つ酸の量に依存する)の量で存在する重炭酸塩と共に、約5%~20%の量で含めることができる。
【0087】
結晶化阻害剤
一部の実施形態では、組成物は、水性環境中でのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の結晶化を減速又は阻害する1つ又は複数の添加剤をさらに含む。
【0088】
結晶化阻害剤は、水中で空間を占め、したがって水を通る移動をより困難にし、且つ、それにより、溶解した材料が、凝集及び、一部の場合には、結晶化することを回避させる水溶性ポリマーであり得る。
【0089】
一部の実施形態では、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の結晶化を減速又は阻害することが可能な添加剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)からなる群より選択される。
【0090】
他の成分
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数のさらなる機能的材料を含むことができる。これらの機能的材料は、pH調節剤、着色料、保存料、結合剤、充填剤、安定化剤、及び/又は抗酸化剤のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0091】
一部の実施形態では、心地よい口当たりを生じることを補助する結合剤が、組成物中に含められる。好適な結合剤としては、例えば、微結晶性セルロースが挙げられる。
【0092】
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数の希釈剤を含むことができる。好適な希釈剤としては、例えば、炭酸カルシウム;リン酸水素二ナトリウム;ラクトース(含水、無水、一水和物又は噴霧乾燥);及び酸化マグネシウムが挙げられる。
【0093】
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数の抗微生物性保存料を含むことができる。好適な保存料としては、例えば、ベンジルアルコール、セチルピリジン塩化物(cetylpyridine chloride);グリセリン;メチルパラベン;プロピレングリコール;プロピレンパラベン;ソルビン酸カリウム;安息香酸ナトリウム;ソルビン酸;及びプロピオン酸ナトリウムが挙げられる。
【0094】
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数の粘膜接着剤を含むことができる。好適な粘膜接着剤としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ゼラチンなどのタンパク質;デンプン及び二糖などの炭水化物;並びにアミロペクチン、プルラン、ヒアルロン酸及びタマリンドキシログルカンなどの多糖ポリマーが挙げられる。
【0095】
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数のpH改変剤を含むことができる。好適なpH改変剤としては、例えば、クエン酸又は酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0096】
一部の実施形態では、組成物は、水性環境中で経時的に膨潤、溶解又は浸食しない、溶解せず且つ多孔性スキャホールドを形成する疎水性成分を含むことができる。水が多孔性組成物を通って拡散し、包埋されたカンナビスの成分、誘導体又は抽出物と接触し、続いて、スキャホールドの細孔を通って拡散して外に出る際に、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物がそのような組成物から放出される。一部の実施形態では、組成物は、疎水性成分と、水性環境中に迅速に拡散して外に出て、増大した多孔性を有する組成物を生じる水溶性成分との両方を含む。
【0097】
水不溶性ポリマーの例としては、ポリビニルピロリドンを含むPVA、及びアンモニウムメタクリレートコポリマーが挙げられる。
【0098】
一部の実施形態では、組成物は、1つ又は複数の多孔性材料を含むことができる。好適な多孔性材料としては、例えば、非晶質形態で難溶性活性剤を保持し、したがって、それらの活性剤の溶解度を強化するために含めることができるメソ多孔質シリカグレードが挙げられる。
【0099】
経口製品
本明細書中に提供される組成物は、経口用途に対して意図される。このことは、使用中に使用者の口の中の唾液により、組成物の成分のうちの1つ又は複数が使用者の口の中へと通過することが引き起こされるような形態で、組成物が提供されることを意味する。
【0100】
一部の実施形態では、組成物は、使用者の口、使用者の消化器系、又はその両方において粘膜を通して使用者へと成分を送達するように構成されている。一部の実施形態では、組成物は、製品が用いられた際に、口の中の粘膜を介して吸収されるか又は消化管を通して吸収されることができるように、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を送達するために構成される。一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物のうちの大部分が、口の粘膜を通して吸収される。
【0101】
本明細書中に開示される通りの組成物は、丸剤、錠剤、球状物、ストリップ、フィルム、シート、コイン、立方体、ビーズ、卵形、楕円体、円柱、豆形、棒状、又は桿状をはじめとする多様な形状へと形成することができる。組成物の断面形状は変わることができ、断面形状の例としては、円形、正方形、長円形、長方形等が挙げられる。そのような形状は、移動ベルト、ニップル、押出機、造粒デバイス、圧縮デバイス等などの装置を用いて、多様な様式で形成することができる。
【0102】
同じ組成物の比較的大きな粒子は、比較的小さな表面積-体積比に起因して、より小さな粒子よりも溶解に長時間がかかるであろうことを注記することが重要である。したがって、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出は、特定のサイズの粒子又は適切な割合での異なるサイズの粒子を選択することにより、制御することができる。例えば、比較的大きな粒子は約500μmであり得る一方で、比較的小さなビーズは100~50μmであり得る。短時間又は瞬時の放出を有することが意図される場合、125~150μmのd90を維持することが望ましい場合がある。d90が50μmまで低下した場合に流動性が問題になり始め、流動性助剤をビーズに添加することが必要になるであろう。本明細書中で参照される場合の粒子のサイズは、ふるい分けにより測定することができる。
【0103】
一部の実施形態では、経口製品は、ジェルカプセル剤、咀嚼剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、ストリップ剤、粉末又はチューインガム剤などの剤型であり得る。そのような製剤は、当業者に周知である。
【0104】
袋入り製品
一部の実施形態では、組成物は、袋の中に提供される。そのような実施形態では、組成物の一部分が、包装材料内に密封されて提供される。包装材料は、不織フリースであり得る。
【0105】
袋内の組成物は、単一の一体化部分の形態で有し得るか、又は顆粒若しくはビーズなどの複数のより小さな部分を含むことができる。
【0106】
組成物が袋入り製品中で用いられる予定である場合、袋自体が完全に溶解可能である場合でさえも、担体は、好ましくは高度に水溶性又は水分散性である。このようにして、担体材料は唾液中に溶解し、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物を放出し、続いて、頬又は歯肉組織により吸収される。
【0107】
袋入り製品10の例を、
図1に図示する。図示される実施形態では、袋は、本明細書中に記載される水溶性マトリックスを含む微粒子混合物15が入った袋の形態での、外側透水性容器20を含む。図示される外側透水性袋の向き、サイズ、及びタイプ、並びにその中に入れられた組成物のタイプ及び性質は、単なる例であり、限定的であると解釈されるべきではない。
【0108】
溶解可能製品
一部の実施形態では、カンナビスの少なくとも1種の成分、誘導体又は抽出物を含む、経口用途に対して構成された溶解可能組成物が提供される。例えば、溶解可能組成物は、使用者の口腔内に置かれ、続いて水性環境との接触時に迅速に溶解し、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物を放出する、溶解可能ストリップ剤であり得る。溶解可能製品は、粘膜上での定位置に製品を維持するため、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出及び吸収がその位置で又はその位置近傍で起こることを確実にし、粘膜を通した吸収を促すために、粘膜接着剤を含むことができる。
【0109】
製造方法
組成物の物性は、それを製造するために用いられる方法により顕著に影響を受ける場合がある。これらの物理的特性は、次に、組成物の溶解度及びカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物のバイオアベイラビリティに影響を及ぼし得る。
【0110】
高度圧縮又は高密度組成物は、より多孔性であるか又はより低い密度を有する組成物よりも低速での水の侵入を可能にするであろう。
【0111】
一部の実施形態では、脂質油などの溶媒と共にカンナビスの少なくとも1種の成分、誘導体又は抽出物を含む溶液を形成させることができる。この溶液は、続いて、組成物の他の成分と混合することができる。
【0112】
押出成形
一部の実施形態では、組成物は、熱溶解押出成形などの押出成形により形成される。このプロセスのために、第1ステップは、固体成分を一緒に予め混合した後に、成分をホッパー中へとまとめることである。これは、例えば、担体材料、任意選択の可塑剤(例えば、グリセリン)及び香料を含むであろう。一部の実施形態では、押出成形前の固体成分の粒子のサイズは、押出機内部にあるときに粒子の融解に過度に長時間がかからないことを確実にするために、約1000μm以下、又は約800μm以下である。
【0113】
一部の実施形態では、押出成形される対象の組成物は、セルロース性/デンプン系ポリマー/PVP/HPCから選択される乾燥ポリマー、及びCBDなどの有効成分を含む溶液を含む。
【0114】
一部の実施形態では、可塑剤が含められる場合の担体材料と可塑剤との比率は、約80:20であるべきである。また、用いられる場合、用いられる担体材料と適合性である可塑剤が選択されるべきである。
【0115】
熱溶解押出機を出る際に、混合物は硬化し、スパゲッティ様の糸状物を形成し、これは、例えば、袋へと供給されることを可能にするために、自由に流動する粒子を生成するために、さらなる粉砕及び任意選択で球形化を必要とするであろう。良好な流動性に対する最適な粒径分布は、200μmの概算d90を有する。
【0116】
流動性強化剤、香味料、追加の活性剤、甘味料、及びバルク担体を含み得るさらなる成分を、押出成形される組成物へと組み込むことができるか、又は経口製品へと別個に組み込むことができる。
【0117】
噴霧乾燥
カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物及び担体材料を含む溶液を含む噴霧乾燥エマルジョンは、安定な粒子を形成することができ、且つカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の比較的高濃度も可能にする場合がある。
【0118】
噴霧乾燥に対して好適な材料としては、不活性結合剤/基剤材料/担体材料、例えば、マルトデキストリン、PVA、及びガムが挙げられる。これらは、好ましくは、水溶性材料である。
【0119】
エマルジョンを調製し、慣用の噴霧乾燥方法及び装置を用いて、乾燥粉末を形成させるために、噴霧乾燥させて溶媒(例えば、水)を除去することができる。
【0120】
CBDなどのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を含む噴霧乾燥粒子は、非晶質形態のカンナビスの成分、誘導体又は抽出物を含むことができ、水中に比較的容易に溶解し、且つ改善されたバイオアベイラビリティを有するので、有益である。
【0121】
様々な速度でカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を放出させるために、様々な組成を有する噴霧乾燥粒子を調製することが可能である。これはまた、様々なサイズの粒子を提供することによっても、達成することができる。
【0122】
一部の実施形態では、組成物は、マルトデキストリンと共に噴霧乾燥されたCBDを含む。マルトデキストリンは、口の中で溶解して、微結晶性セルロース(MCC)などの水溶性でない担体材料と共に噴霧されたCBDよりも速くCBDを利用可能にする。
【0123】
組成物の溶解特性
一部の実施形態では、組成物は、水への組成物の曝露後、5、10、15又は30秒間程も短い時間以内にカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出を開始する。一部の実施形態では、この曝露は、口腔の水性環境中であり得る。
【0124】
一部の実施形態では、カンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出は、水への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたって継続する。ここで再び、水への曝露は、組成物が口腔中に置かれる時点での水性環境への曝露の結果として起こり得る。
【0125】
一部の実施形態では、経口製品は、水への経口製品の曝露後、5、10、15又は30程も短い時間以内にカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出を開始する。一部の実施形態では、この曝露は、口腔の水性環境中であり得る。
【0126】
一部の実施形態では、経口製品からのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物の放出は、水への経口製品の曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたって継続する。ここで再び、水への曝露は、口腔中に置かれる時点での水性環境への経口製品の曝露の結果として起こり得る。
【0127】
追加の活性剤
一部の実施形態では、組成物は、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物に加えて、1つ又は複数の活性物質を含む。
【0128】
本明細書中で用いる場合、さらなる活性物質は、生理学的応答を達成又は強化することが意図される材料である生理学的に活性な材料であり得る。活性物質は、例えば、栄養補給食品、向知性薬、及び向精神薬から選択することができる。活性物質は、天然に存在するか又は合成的に取得することができる。
【0129】
一部の実施形態では、1つ又は複数の追加の有効成分としては、例えば、植物成分、刺激剤、アミノ酸、ニコチン成分、医薬成分、栄養補給成分、薬効成分、テルペン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0130】
特定の実施形態では、有効成分は、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。例えば、有効成分としては、カフェイン、テアニン、及び任意選択でニンジンの組み合わせが挙げられる。別の実施形態では、有効成分としては、テアニン、γ-アミノ酪酸(GABA)、及びレモンバーム抽出物の組み合わせが挙げられる。さらなる実施形態では、有効成分としては、テアニン、テアニン及びトリプトファン、又はテアニン及び1つ又は複数のビタミンB(例えば、ビタミンB6又はB12)が挙げられる。またさらなる実施形態では、有効成分としては、カフェイン、タウリン、及びビタミンCの組み合わせが挙げられる。
【0131】
存在する有効成分の詳細なパーセンテージは、特定の製品の所望の特性に応じて変わるであろう。典型的には、有効成分又はその組み合わせは、約0.001%~約20%の範囲内など、組成物の重量基準で少なくとも約0.001%の合計濃度で存在する。一部の実施形態では、有効成分又は有効成分の組み合わせは、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.5%w/w~約10重量%、約1重量%~約10重量%、約1重量%~約5重量%など、約0.1%w/w~約10重量%の濃度で存在する。一部の実施形態では、有効成分又は有効成分の組み合わせは、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約25 0.8重量%、又は約0.9重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、又は約20重量%までなど、約0.001重量%、約0.01重量%、約0.1重量%、又は約1重量%から、最大約20重量%の濃度で存在する。特定の有効成分に関するさらなる好適な範囲が、以下に提供される。
【0132】
テルペン
本開示における使用に対して好適な有効成分はまた、そのうちの多数が鎮静作用などの生物学的作用と関連付けられる、テルペンとして分類することもできる。
【0133】
テルペンは、(C5H8)nの一般式を有すると理解され、且つモノテルペン、セスキテルペン、及びジテルペンを含む。テルペンは、非環式、単環式又は二環式の構造であり得る。
【0134】
一部のテルペンは、カンナビノイド又はカンナビノイド類似体(cannabimimetic)と組み合わせて用いる場合、アントラージュ効果を提供する。例としては、単独で又は組み合わせて用いることができる、β-カリオフィレン、リナロール、リモネン、β-シトロネロール、酢酸リナリル、ピネン(α又はβ)、ゲラニオール、カルボン、オイカリプトール、メントン、イソメントン、ピペリトン、ミルセン、β-ブルボネン、及びゲルマクレンが挙げられる。
【0135】
植物性物質
一部の実施形態では、有効成分は、植物成分を含む。本明細書中で用いる場合、用語「植物成分」又は「植物性物質」とは、その天然形態での植物材料及び植物材料又は処理済み植物材料(例えば、熱処理、発酵、漂白、又は材料の物理的及び/若しくは化学的性質を変化させることが可能な他の処理プロセスに供された植物材料)由来の抽出物又は単離物などの天然植物材料から誘導された植物材料をはじめとする、いずれかの植物材料又は真菌由来材料を意味する。本開示の目的のために、「植物性物質」としては、限定するものではないが、永続的な木質組織を発達させず、且つ、多くの場合にその薬効又は官能特性で評価される種子生成性植物を意味する「薬草材料」(例えば、チャ又はチザン茶)が挙げられる。「非タバコ」としての植物材料に対する参照は、タバコ材料を除外することが意図される(すなわち、いかなるタバコ属(Nicotiana)生物種も含まない)。一部の実施形態では、本明細書中に開示される通りの組成物は、いかなるタバコ材料も含まないとして特徴付けることができる(例えば、本明細書中に開示される通りのいずれかの実施形態は、完全に又は実質的にいかなるタバコ材料も含まないことができる)。「実質的に含まない」とは、タバコ材料が意図的に添加されていないことを意味する。例えば、特定の実施形態は、0.001重量%未満のタバコ、又は0.0001%未満、又は0重量%のタバコさえも有するとして特徴付けることができる。
【0136】
存在する場合、植物性物質は、典型的には、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.01%w/w、約0.05重量%、約0.1重量%、又は約0.5重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、又は約15重量%までなど、約0.01%w/w~約10重量%の濃度である。
【0137】
本開示において有用な植物材料は、限定するものではないが、それらの混合物をはじめとする、本明細書中に明記される化合物及び供給源のうちのいずれかを含むことができる。このタイプの特定の植物材料は、時には、栄養補助食品、栄養補給食品、「植物化学物質」又は「機能性食品」と称される。植物材料又はその抽出物としての特定の植物性物質は、従来の植物薬における用途を見出しており、本明細書中にさらに記載される。植物性物質又は植物性物質由来材料の非限定的な例としては、アシュワガンダ、オトメアゼナ(Bacopa monniera)、バオバブ、バジル、ツボクサ(Centella asiatica)、サイコ、カモミール、サクラ花、クロロフィル、シナモン、柑橘類、クローブ、ココア、ノムシタケ属(cordyceps)、クルクミン、ダミアナ、ドルステニア・アリフォリア(Dorstenia arifolia)、ドルステニア・オドラタ(Dorstenia odorata)、精油、ユーカリ、フェンネル、キントラノオ(Galphimia glauca)、ショウガ、イチョウ(Ginkgo biloba)、ニンジン(例えば、オタネニンジン)、緑茶、グリフォニア・シンプリシフォリア(Griffonia simplicifolia)、ガラナ、カンナビス、ヘンプ、ホップ、ジャスミン、黒ショウガ(Kaempferia parviflora)(タイ人参)、カバ、ラベンダー、レモンバーム、レモングラス、リコリス、ルテイン、マカ、抹茶、ナルドスタチス・チネンシス(Nardostachys chinensis)、ニオイスミレ(Viola odorata)の油性抽出物、ペパーミント、ケルセチン、レスベラトロール、リゾマ・ガストロディアエ(Rhizoma gastrodiae)、イワベンケイ属(Rhodiola)、ルイボス、ローズ精油、ローズマリー、スケレチウム・トルトゥオスム(Sceletium tortuosum)、マツブサ属(Schisandra)、タツナミソウ、スペアミント抽出物、スパイクナード、テルペン、チザン茶、ウコン、ターネラ・アフロディシアカ(Turnera aphrodisiaca)、バレリアン、トウグワ、及びイェルバマテ(Yerba mate)が挙げられる。
【0138】
一部の実施形態では、有効成分は、レモンバームを含む。レモンバーム(Melissa officinalis)は、ミントと同じ科(シソ科(Lamiaceae))由来の穏やかにレモンの香りがするハーブである。このハーブは、欧州、北アフリカ、及び西アジア原産である。レモンバームのお茶、並びに精油及び抽出物は、伝統医療及び代替医療において用いられる。一部の実施形態では、有効成分は、レモンバーム抽出物を含む。一部の実施形態では、レモンバーム抽出物は、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在する。
【0139】
一部の実施形態では、有効成分は、ニンジンを含む。ニンジンは、固有のステロイドサポニン植物化学物質(ジンセノサイド)及びジントニンの存在により特徴付けられる、トチバニンジン属(Panax)の植物の根である。ニンジンは、エナジー飲料又はハーブ茶における、及び伝統医療における栄養補助食品としての用途がある。栽培生物種としては、朝鮮人参(オタネニンジン(P.ginseng))、華南人参(サンシチニンジン(P.notoginseng))、及びアメリカ人参(P.quinquefolius)が挙げられる。アメリカ人参及び朝鮮人参は、存在する多様なジンセノサイドの種類及び量が異なる。一部の実施形態では、ニンジンは、アメリカ人参又は朝鮮人参である。特異的な実施形態では、有効成分は、朝鮮人参を含む。一部の実施形態では、ニンジンは、組成物の総重量に基づいて、約0.4~約0.6重量%の量で存在する。
【0140】
刺激剤
一部の実施形態では、有効成分は、1つ又は複数の刺激剤を含む。本明細書中で用いる場合、用語「刺激剤」とは、中枢神経系及び/又は身体の活動を増加させ、例えば、集中、認知、活力、気分、注意力等を強化する物質を意味する。刺激剤の非限定的な例としては、カフェイン、テアクリン、テオブロミン、及びテオフィリンが挙げられる。テアクリン(1,3,7,9-テトラメチル尿酸)は、構造的にカフェインと関連するプリンアルカロイドであり、刺激剤、鎮痛剤、及び抗炎症作用を保有する。現在の刺激剤は、天然であるか、天然に誘導されるか、又は完全に合成的であり得る。例えば、特定の植物材料(ガラナ、チャ、コーヒー、ココア等)は、例えば、カフェイン又は関連するアルカロイドの存在を理由として、刺激剤作用を保有する場合があり、したがって、「天然」刺激剤である。「天然に誘導される」とは、刺激剤(例えば、カフェイン、テアクリン)が精製形態であり、その天然の(例えば、植物)マトリックスの外側にあることを意味する。例えば、カフェインは、植物供給源(例えば、チャ)からの抽出及び精製により、取得することができる。「完全に合成的」とは、刺激剤が化学合成により取得されていることを意味する。一部の実施形態では、有効成分は、カフェインを含む。一部の実施形態では、カフェインは、カプセル封入形態で存在する。カプセル封入型カフェインの一例は、Balchem Corp.、52 Sunrise Park Road、New Hampton、NY、10958から入手可能なビタシュア(Vitashure)(登録商標)である。
【0141】
存在する場合、刺激剤又は刺激剤の組み合わせ(例えば、カフェイン、テアクリン、及びそれらの組み合わせ)は、典型的には、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.1%w/w、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、又は約0.9重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、又は約15重量%までなど、約0.1%w/w~約15重量%の濃度である。一部の実施形態では、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量でカフェインを含む。
【0142】
アミノ酸
一部の実施形態では、有効成分は、アミノ酸を含む。本明細書中で用いる場合、用語「アミノ酸」とは、各アミノ酸に対して特異的である側鎖(R基)と共に、アミン(-NH2)及びカルボキシル(-COOH)又はスルホン酸(SO3H)官能基を含む有機化合物を意味する。アミノ酸は、タンパク質構成性又は非タンパク質構成性であり得る。「タンパク質構成性」とは、アミノ酸が、タンパク質中で見出される20種類の天然に存在するアミノ酸のうちの1つであることを意味する。タンパク質構成性アミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプロファン、チロシン、及びバリンが挙げられる。「非タンパク質構成性」とは、アミノ酸がタンパク質中で天然に見出されないか、又は細胞機構により直接的に生成されない(例えば、翻訳後修飾の生成物である)かのいずれかを意味する。
【0143】
非タンパク質構成性アミノ酸の非限定的な例としては、γ-アミノ酪酸(GABA)、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、テアニン(L-γ-グルタミルエチルアミド)、ヒドロキシプロリン、及びβ-アラニンが挙げられる。一部の実施形態では、有効成分は、テアニンを含む。一部の実施形態では、有効成分は、GABAを含む。一部の実施形態では、有効成分は、テアニン及びGABAの組み合わせを含む。一部の実施形態では、有効成分は、テアニン、GABA、及びレモンバームの組み合わせを含む。一部の実施形態では、有効成分は、カフェイン、テアニン、及びニンジンの組み合わせを含む。一部の実施形態では、有効成分は、タウリンを含む。一部の実施形態では、有効成分は、カフェイン及びタウリンの組み合わせを含む。
【0144】
存在する場合、アミノ酸又はアミノ酸の組み合わせ(例えば、テアニン、GABA、及びそれらの組み合わせ)は、典型的には、組成物の総重量に基づいて、例えば、約0.1%w/w、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、又は約0.9重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、又は約15重量%までなど、約0.1%w/w~約15重量%の濃度である。
【0145】
ビタミン及び無機質
一部の実施形態では、有効成分は、ビタミン又はビタミンの組み合わせを含む。本明細書中で用いる場合、用語「ビタミン」とは、哺乳動物における代謝の適正な機能に対して必要とされる必須の微量栄養素である有機分子(又は分子の関連するセット)を意味する。ヒト代謝により要求される13種類のビタミン:ビタミンA(オールトランスレチノール、オールトランスレチニルエステル、並びにオールトランス-β-カロテン及び他のプロビタミンAカロテノイドとして)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸又は葉酸塩)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール及びトコトリエノール)、及びビタミンK(キノン)がある。一部の実施形態では、有効成分は、ビタミンCを含む。一部の実施形態では、有効成分は、ビタミンC、カフェイン、及びタウリンの組み合わせである。
【0146】
存在する場合、ビタミン又はビタミンの組み合わせ(例えば、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンC、又はそれらの組み合わせ)は、典型的には、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、又は約0.1%w/wから、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、又は約6重量%までなど、約0.01%w/w~約6重量%の濃度である。
【0147】
一部の実施形態では、有効成分は、無機質又は無機質の組み合わせを含む。本明細書中で用いる場合、用語「無機質」とは、規定された化学的組成物及び純粋な形態で天然に存在する特定の結晶構造を有する化合物を意味する。一部の実施形態では、有効成分は、例えば、グルコン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム等などの、マグネシウムに基づく無機化合物を含む。存在する場合、無機質又は無機質の組み合わせ(例えば、グルコン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、又はそれらの組み合わせ)は、典型的には、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、又は約0.1%w/wから、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、又は約6重量%までなど、約0.01%w/w~約6重量%の濃度である。
【0148】
抗酸化剤
一部の実施形態では、有効成分は、1つ又は複数の抗酸化剤を含む。本明細書中で用いる場合、用語「抗酸化剤」とは、フリーラジカル反応を終了させることにより酸化を防止又は抑制し、且つ細胞損傷のうちの一部のタイプを遅延又は防止することができる物質を意味する。
【0149】
抗酸化剤は、天然に存在するか又は合成的であり得る。天然に存在する抗酸化剤としては、食品及び植物材料中に見出されるものが挙げられる。抗酸化剤の非限定的な例としては、一部の植物材料、ビタミン、ポリフェノール、及びフェノール誘導体が挙げられる。
【0150】
抗酸化剤特性と関連付けられる植物材料の例としては、限定するものではないが、アサイーベリー、アルファルファ、オールスパイス、アナトー種子、アプリコット油、バジル、ベルガモット、ワイルドベルガモット、黒コショウ、ブルーベリー、ルリジサ種子油、シロネ、カカオ、ショウブ根、イヌハッカ、カツアバ、赤唐辛子、カバノアナタケ、チャービル、シナモン、ダークチョコレート、ジャガイモ皮、ブドウ種子、ニンジン、イチョウ、セイヨウオトギリソウ、ノコギリヤシ、緑茶、紅茶、ブラックコホシュ、赤唐辛子、カモミール、クローブ、ココア粉末、クランベリー、タンポポ、グレープフルーツ、ハニーブッシュ、エキナセア、ニンニク、マツヨイグサ、ナツシロギク、ショウガ、ヒドラスチス、サンザシ、ハイビスカス花、アマチャヅル、カバ、ラベンダー、リコリス、マジョラム、オオアザミ、ミント(menthe)、ウーロン茶、ビートルート、オレンジ、オレガノ、パパイヤ、メグサハッカ、ペパーミント、アカツメクサ、ルイボス(レッド又はグリーン)、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、クラリセージ、セイボリー、スペアミント、スピルリナ、アカニレ樹皮、ソルガムふすま高タンニン、ソルガム種子高タンニン、ウルシふすま、ヒレハリソウ葉及び根、クコの実、ゴツコーラ、タイム、ウコン、ウバウルシ、バレリアン、ジネンジョ根、ウィンターグリーン、ヤーコン根、イエロードック、イェルバマテ、イェルバサンタ、バコパ・モンニエラ(bacopa monniera)、アシュワガンダ(withania somnifera)、ヤマブシタケ、及びマリアアザミ(silybum marianum)が挙げられる。そのような植物材料は、新鮮若しくは乾燥形態、精油中で提供することができるか、又は抽出物の形態であり得る。植物材料(並びにその抽出物)は、多くの場合、無機質、ビタミン、イソフラボン、植物ステロール、硫化アリル、ジチオールチオン、イソチオシアン酸塩、インドール、リグナン、フラボノイド、ポリフェノール、及びカロテノイドなどの、抗酸化剤作用を提供することが公知である様々な分類由来の化合物を含む。植物抽出物又は油中に見出される化合物の例としては、アスコルビン酸、ラッカセイエンドカルブ(peanut endocarb)、レスベラトロール、スルフォラファン、β-カロテン、リコペン、ルテイン、補酵素Q、カルニチン、ケルセチン、ケンペロール等が挙げられる。例えば、参照により本明細書中に組み入れられる、Santhoshら、Phytomedicine、12(2005)216~220を参照されたい。
【0151】
他の好適な抗酸化剤の非限定的な例としては、クエン酸、ビタミンE又はその誘導体、トコフェロール、エピカテコール、エピガロカテコール、没食子酸エピガロカテコール、エリソルビン酸塩、エリソルビン酸ナトリウム、4-ヘキシルレゾルシノール、テアフラビン、一没食子酸テアフラビンA又はB、二没食子酸テアフラビン、フェノール酸、グリコシド、クエルシトリン、イソクエルシトリン、ヒペロシド、ポリフェノール、カテコール、レスベラトロール、オレウロペイン、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、第3級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0152】
存在する場合、抗酸化剤は、典型的には、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.001%、約0.005%、約0.01%w/w、約0.05%、約0.1%、又は約0.5%から、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、又は約10%までなど、約0.001%w/w~約10重量%の濃度である。
【0153】
ニコチン成分
特定の実施形態では、有効成分は、ニコチン成分を含む。「ニコチン成分」とは、存在するニコチンの少なくとも一部分の経口吸収を与えるための、ニコチンのいずれかの好適な形態(例えば、遊離塩基又は塩)を意味する。典型的には、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基及びニコチン塩からなる群より選択される。一部の実施形態では、ニコチン成分は、例えば、微結晶性セルロース-ニコチン担体複合体を形成するために、微結晶性セルロース材料中に容易に吸着させることができる、その遊離塩基形態でのニコチンである。例えば、参照により本明細書中に組み入れられる、Hanssonに対する米国特許出願公開第2004/0191322号における遊離塩基形態でのニコチンの考察を参照されたい。
【0154】
一部の実施形態では、ニコチン成分の少なくとも一部分を、塩の形態で利用することができる。ニコチンの塩は、参照により本明細書中に組み入れられる、Coxらに対する米国特許第2,033,909号及びPerfetti、Beitrage Tabakforschung Int.、12:43~54(1983)に示される成分の種類及び技術を用いて、提供することができる。
【0155】
追加的に、ニコチンの塩は、Pfaltz and Bauer,Inc.及びK&K Laboratories,Division of ICN Biochemicals,Inc.などの供給元から入手可能である。典型的には、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基、塩酸塩、二塩酸塩、一酒石酸塩、二酒石酸塩、硫酸塩、サリチル酸塩、及びニコチン塩化亜鉛などのニコチン塩からなる群より選択される。
【0156】
一部の実施形態では、ニコチンの少なくとも一部分は、ニコチンがイオン交換樹脂中に結合している、例えば、Amberlite IRP64、Purolite C115HMR、又はDoshion P551などのポリメタクリル酸に結合したニコチンである、ニコチンポラクリレックスなどのニコチンの樹脂複合体の形態であり得る。例えば、参照により本明細書中に組み入れられる、Lichtneckertらに対する米国特許第3,901,248号を参照されたい。別の例は、Carbopol 974Pとの複合体などの、ニコチンポリアクリル酸カルボマー複合体である。一部の実施形態では、ニコチンは、ニコチンポリアクリル酸複合体の形態で存在することができる。
【0157】
典型的には、存在する場合、ニコチン成分(遊離塩基として算出される)は、約0.001%~約10%など、組成物の重量基準で少なくとも約0.001%の濃度である。一部の実施形態では、ニコチン成分は、例えば、遊離塩基として算出し、且つ組成物の総重量に基づいて、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、又は約0.9%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%までなど、約0.1%w/w~約10重量%の濃度で存在する。一部の実施形態では、ニコチン成分は、例えば、遊離塩基として算出し、且つ組成物の総重量に基づいて、約0.1%w/w~約2.5重量%、約0.1重量%~約2.0重量%、約0.1重量%~約1.5重量%、又は約0.1重量%~約1重量%など、約0.1%w/w~約3重量%の濃度で存在する。
【0158】
一部の実施形態では、本開示の製品又は組成物は、いずれかのニコチン成分を含まないとして特徴付けることができる(例えば、本明細書中に開示される通りのいずれかの実施形態は、いかなるニコチン成分も完全に又は実質的に含まないことができる)。「実質的に含まない」とは、ニコチンが、例えば、植物材料中に天然に存在し得る微量を超えて、意図的に添加されていないことを意味する。例えば、特定の実施形態は、遊離塩基として算出される、0.001重量%未満のニコチン、又は0.0001%未満、又は0重量%のニコチンさえも有するとして特徴付けることができる。
【0159】
一部の実施形態では、有効成分は、ニコチン成分を含む(例えば、本開示のいずれかの製品又は組成物が、本明細書中に開示される通りのいずれかの有効成分又は有効成分の組み合わせを含むことに加えて、ニコチン成分をさらに含むことができる)。
【0160】
医薬成分
一部の実施形態では、有効成分は、原薬(API)を含む。APIは、治療的、予防的、又は診断的用途に対して適しているいずれかの公知の薬剤であり得る。これらとしては、例えば、合成有機化合物、タンパク質及びペプチド、多糖及び他の糖、脂質、リン脂質、無機化合物(例えば、マグネシウム、セレン、亜鉛、硝酸塩)、神経伝達物質又はその前駆体(例えば、セロトニン、5-ヒドロキシトリプトファン、オキシトリプタン、アセチルコリン、ドーパミン、メラトニン)、並びに治療的、予防的、又は診断的活性を有する核酸配列が挙げられる。APIの非限定的な例としては、鎮痛剤及び解熱剤(例えば、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、3-(4-イソブチルフェニル)プロパン酸)、ホスファチジルセリン、ミオイノシトール、ドコサヘキサエン酸(DHA、オメガ-3)、アラキドン酸(AA、オメガ-6)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、β-ヒドロキシ-βメチルブチレート(HMB)、シチコリン(シチジン-5’-二リン酸-コリン)、及びコチニンが挙げられる。一部の実施形態では、有効成分は、シチコリンを含む。一部の実施形態では、有効成分は、シチコリン、カフェイン、テアニン、及びニンジンの組み合わせである。一部の実施形態では、有効成分は、ヒマワリレシチンを含む。
【0161】
一部の実施形態では、有効成分は、ヒマワリレシチン、カフェイン、テアニン、及びニンジンの組み合わせである。
【0162】
APIの量は変わり得る。例えば、存在する場合、APIは、典型的には、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、又は約1%から、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%までなど、約0.001%w/w~約10重量%の濃度である。
【0163】
一部の実施形態では、組成物は、いかなるAPIも実質的に含まない。「いかなるAPIも実質的に含まない」とは、組成物が、いずれかの医学的状態を治療することが意図されるいずれかの米国食品医薬品局(FDA)承認治療剤などの、本明細書中に規定される通りのいずれかのAPIを含有せず、且つその存在を特異的に除外することを意味する。
【0164】
官能的添加剤
塩
一部の実施形態では、組成物は、組成物に対して所望の官能的属性を与えるために十分な量で典型的に利用される塩(例えば、アルカリ金属塩)を含む。好適な塩の非限定的な例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、粉末塩、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム等が挙げられる。一部の実施形態では、塩は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、又はそれらの組み合わせである。一部の実施形態では、塩は、クエン酸三ナトリウム、クエン酸カルシウム、又はそれらの組み合わせである。
【0165】
存在する場合、塩の代表的な量は、約0.1重量%以上、約0.5重量%以上、約1.0重量%以上、又は約1.5%重量%以上であるが、典型的には、組成物の総重量の約10%以下、又は約7.5%以下、又は約5%以下(例えば、約0.1~約5重量%又は約0.5~約1.5%)を構成するであろう。
【0166】
甘味料
本開示に従う組成物の官能特性を改善するために、1つ又は複数の甘味料を添加することができる。甘味料は、天然若しくは人工形態での、又は天然及び人工甘味料の組み合わせとしての、いずれかの甘味料又は甘味料の組み合わせであり得る。
【0167】
天然甘味料の例としては、フルクトース、スクロース、グルコース、マルトース、マンノース、ガラクトース、ラクトース、イソマルツロース、ステビア、ハチミツ等が挙げられる。人工甘味料の例としては、スクラロース、マルトデキストリン、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、ネオテーム等が挙げられる。一部の実施形態では、甘味料は、1つ又は複数の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的又は完全に水素化された形態を有する単糖又は二糖から誘導されるポリオールである。
【0168】
糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、且つエリスリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール、及びそれらの組み合わせが挙げられる(例えば、水素化デンプン加水分解物)。一部の実施形態では、甘味料は、スクラロース、アセスルファムK、又はそれらの組み合わせである。
【0169】
存在する場合、甘味料又は甘味料の組み合わせは、組成物の総重量に基づいて、重量基準で組成物のうちの約0.01~約20%以上、例えば、約0.01~約0.1、約0.1~約1重量%、約1~約5重量%、約5~約10重量%、又は約10~約20重量%を構成し得る。一部の実施形態では、甘味料の組み合わせは、組成物の重量基準で約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、又は約0.1%など、組成物の重量基準で約0.01%~約0.1%の濃度で存在する。一部の実施形態では、甘味料の組み合わせは、組成物の重量基準で約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、又は約0.5%など、組成物の重量基準で約0.05%~約0.5%の濃度で存在する。一部の実施形態では、甘味料の組み合わせは、組成物の重量基準で約1%~約3%の濃度で存在する。
【0170】
香味剤
一部の実施形態では、組成物は、香味剤を含む。本明細書中で用いる場合、「香味剤」、「香料」又は「香味料」は、経口製品に関連付けられる官能特性を変化させることが可能ないずれかの風味豊かな物質又は芳香剤である。香味剤により改変することができる官能特性の例としては、味、口当たり、湿り気、冷感/熱、及び/又は香気/香りが挙げられる。香味剤は、天然又は合成であり得、且つそれにより付与される香味の性質は、限定するものではないが、新鮮、甘い、ハーブ様、菓子様、花のような、果物のような、又は香ばしいとして記述することができる。香味の具体的なタイプとしては、限定するものではないが、バニラ、コーヒー、チョコレート/ココア、クリーム、ミント、スペアミント、メンソール、ペパーミント、ウィンターグリーン、ユーカリ、ラベンダー、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブ、カスカリラ、ビャクダン、ハチミツ、ジャスミン、ショウガ、アニス、セージ、リコリス、レモン、オレンジ、リンゴ、モモ、ライム、サクランボ、イチゴ、三叉神経感覚刺激剤、テルペン、及びそれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。参照により本明細書中に組み入れられる、Leffingwellら、Tobacco Flavoring for Smoking Products、R.J.Reynolds Tobacco Company(1972)もまた参照されたい。香味剤としてはまた、ユーカリなどの湿潤化剤、冷感剤又は平滑剤と考えられる成分も含むことができる。これらの香味は、純粋に(すなわち、単独で)又は複合で与えることができ、且つ濃縮物又は香味パッケージ(例えば、スペアミントとメンソール、オレンジとシナモン、ライム、パイナップル等)として利用することができる。
【0171】
成分の代表的なタイプはまた、それらのそれぞれが参照により本明細書中に組み入れられる、Whiteらに対する米国特許第5,387,416号;Stricklandらに対する米国特許出願公開第2005/0244521号;及びQuinterらに対するPCT出願公開国際公開第05/041699号にも明記されている。一部の例では、香味剤は、噴霧乾燥形態又は液体形態で提供することができる。
【0172】
組成物中で利用される香味剤の量は変わることができるが、典型的には最大で約10重量%であり、特定の実施形態は、組成物の総重量に基づいて、約0.5~約10重量%、約1~約5重量%、又は約2~約4重量%など、少なくとも約0.1重量%の香味剤含有量により特徴付けられる。
【0173】
一部の実施形態では、組成物は感覚刺激剤を含むことができ、感覚刺激剤は、通常は化学的に誘導され、且つ嗅覚神経若しくは味覚神経に加えて又はその代わりに、第5脳神経(三叉神経)の刺激により感知される体性感覚的知覚を達成することが意図され、これらとしては、熱感、冷感、刺痛感、しびれ効果を提供する薬剤が挙げられる。好適な熱感作用薬剤は、限定するものではないが、バニリルエチルエーテルであり得、好適な冷感剤は、限定するものではないが、ユーコリプトール(eucolyptol)、WS-3であり得る。
【0174】
味覚改変剤
本明細書中に開示される通りの組成物の感覚刺激特性を改善するために、組成物は、例えば、本明細書中に記載される通りの組成物の香味をマスク、変化、遮断、又は改善するために機能し得る1つ又は複数の味覚改変性薬剤(「味覚改変剤」)を含むことができる。そのような味覚改変剤の非限定的な例としては、鎮痛剤又は麻酔薬ハーブ、香辛料、及び知覚される冷感(例えば、メンソール、ユーカリ、ミント)、温感(例えば、シナモン)、若しくは疼痛性(例えば、カプサイシン)感覚を生じる香料が挙げられる。特定の味覚改変剤は、2種類以上の重複する分類に入る。
【0175】
一部の実施形態では、味覚改変剤は、苦味、甘味、塩味、又は酸味のうちの1つ又は複数を改変する。一部の実施形態では、味覚改変剤は、疼痛受容体を標的とする。一部の実施形態では、組成物は、カンナビノイド又は苦味を有する他の成分、及び苦味の知覚をマスク又はブロックする味覚改変剤を含むことができる。一部の実施形態では、味覚改変剤は、使用者の口の中の疼痛受容体(例えば、バニロイド受容体)を標的とし、例えば、別の成分(例えば、カンナビノイド)の苦味をマスクする物質である。好適な味覚改変剤としては、限定するものではないが、カプサイシン、γ-アミノ酪酸(GABA)、アデノシン一リン酸(AMP)、ラクチゾール(lactisole)、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0176】
存在する場合、味覚改変剤の代表的な量は、約0.01重量%以上、約0.1重量%以上、又は約1.0重量%以上であるが、典型的には、組成物の総重量のうちの約10重量%未満を構成する(例えば、組成物の総重量のうちの約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、又は約0.5重量%から、約1重量%、約5重量%、又は約10重量%まで)。
【0177】
本明細書中に記載されるすべての重量パーセンテージ(wt%と表される)は、別途明記されない限り、乾燥重量基準(DWB)で算出される。すべての重量比もまた、乾燥重量基準で算出される。乾燥重量基準で見積もられる重量とは、水又は他の溶媒以外の抽出物又はスラリー又は材料の全体を意味し、グリセロールなどの室温及び圧力において単独で液体である成分を含むことができる。逆に、湿重量基準(WWB)で見積もられる重量パーセンテージとは、水又は他の溶媒を含むすべての成分を意味する。
【0178】
疑義を回避するために、本明細書中で用語「含む」が本発明又は本発明の特徴の定義において用いられる場合、本発明又は特徴が、「含む」の代わりに用語「本質的に~からなる」又は「からなる」を用いて定義することができる実施形態もまた開示される。特定の特徴を「含む」材料に対する参照は、それらの特徴が、材料中に含められるか、含有されるか、又は材料内に保持されることを意味する。
【0179】
上記の実施形態は、本発明の例示的な例として理解されるべきである。いずれか1つの実施形態に関連して記載されるいずれかの特徴を、単独で、又は記載される他の特徴と組み合わせて用いることができ、且つ実施形態のうちのいずれかの他のもの、又は実施形態のうちのいずれかの他のもののいずれかの組み合わせの1つ又は複数の特徴と組み合わせても用いることができることが理解されるべきである。
【0180】
本明細書中に記載される様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教示を支援するためのみに提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的サンプルとしてのみ提供され、網羅的及び/又は排他的ではない。本明細書中に記載される利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲により規定される通りの本発明の範囲に対する限定又は特許請求の範囲に対する等価物に対する限定と考えられるべきではなく、且つ他の実施形態が利用される場合があり、特許請求される発明の範囲から逸脱することなく、改変を行うことができることが理解されるべきである。本発明の様々な実施形態は、好適には、本明細書中に具体的に記載されるもの以外の、開示される要素、成分、特徴、部品、ステップ、手段等の適切な組み合わせを含むか、それからなるか、又は本質的にそれからなることができる。加えて、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求される可能性がある他の発明を含むことができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液中又は可溶化形態でのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物、及び担体材料を含む組成物。
【請求項2】
カンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物、及びカンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が可溶である親油性溶媒を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記親油性溶媒が、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油、及びそれらの組み合わせなどの油であり、前記油は、水素化されているか、部分的に水素化されているか、又は非水素化型であり得る、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が、カンナビノイド;テルペン;アルカロイド;及びフラボノイドから選択される1つ又は複数の化合物である、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項5】
カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピルバリアント(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビモール酸(THCA)、及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)からなる群より選択される、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項6】
カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物が、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約30重量%の量で存在する、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項7】
前記担体材料が、水溶性材料を含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項8】
前記担体が、糖アルコール;二糖;セルロース及びその誘導体;デンプン及びその誘導体;デキストリン;デキストレート;天然ガム;並びにセルロース性物質からなる群より選択される水溶性材料を含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項9】
前記水溶性材料が、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、イソマルト、エリスリトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール及びラクチトールグアーガム、アカシアガム(アラビアガムとしても知られる)、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アルギネート及びアルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、マクロゴール15ヒドロキシステアレート(ソルトールHS15(登録商標))、並びにビタミンEポリエチレングリコールスクシネート(Vit E TPGS)からなる群より選択される、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスポビドン、ポビドン(PVP)等からなる群より選択される崩壊剤をさらに含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項11】
発泡剤又は薬剤の組み合わせをさらに含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項12】
界面活性剤をさらに含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤が、モノオレイン酸グリセリル;及びラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム、SLS、又はSDS)、ドキュセートナトリウム、レシチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート、ツイーン(登録商標))、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート(マクロゴール15ヒドロキシステアレート、ソルトールHS15(登録商標))、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(クレモホール(登録商標)EL、ELP、RH40)、ステアリン酸ポリオキシエチレン(Myrj(登録商標))、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン(登録商標))、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(Brij(登録商標))、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(ノノキシノール(登録商標))、糖エステル及びレシチンからなる群より選択される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
組成物の総重量に基づいて、約0.5~約20重量%の量で界面活性剤を含む、請求項1
2に記載の組成物。
【請求項15】
組成物からのカンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出が、水への組成物の曝露後、5、10、15又は30秒間の時間以内に始まる、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項16】
組成物からのカンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出が、水への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたる、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項17】
水性環境中でのカンナビスの前記1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の結晶化を減速又は阻害する添加剤を含み、任意選択で、前記添加剤が、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)からなる群より選択される、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項18】
さらなる活性薬剤を含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項19】
さらなる香料又は感覚刺激剤を含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項20】
固体単位剤型、粉末又は顆粒の形態である、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項21】
約50μm~約500μmの体積平均粒径を有する、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項22】
請求項1
又は2に記載の組成物を含む、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の頬内送達を提供するための経口製品。
【請求項23】
経口製品からのカンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物の放出が、口腔の水性環境への曝露後、5、10、15又は30秒間の時間以内に始まる、請求項22に記載の経口製品。
【請求項24】
カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物が、口腔の水性環境への曝露後、少なくとも5、10、15、20、25、30、45又は60分間の時間にわたって経口製品から放出される、請求項2
2に記載の経口製品。
【請求項25】
前記組成物を含有する袋を含む、請求項2
2に記載の経口製品。
【請求項26】
前記組成物を含む溶解性ストリップを含む、請求項2
2に記載の経口製品。
【請求項27】
前記溶解性ストリップが生体接着剤を含む、請求項26に記載の経口製品。
【請求項28】
請求項1
又は2に記載の組成物を調製するための方法であって、カンナビスの1つ又は複数の成分、誘導体又は抽出物を含む溶液が担体材料と組み合わせられて、カンナビスの前記成分、誘導体又は抽出物を担持するか又は取り囲む前記担体材料を含む前記組成物を形成する、方法。
【国際調査報告】