(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ユーザ装置、ユーザ装置の方法、ネットワークノード、およびネットワークノードの方法
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20240814BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20240814BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240814BHJP
H04B 7/155 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
H04W52/02 110
H04W84/06
H04W72/231
H04B7/155
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504589
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-01-24
(86)【国際出願番号】 JP2022029235
(87)【国際公開番号】W WO2023013531
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チェン ユーファー
(72)【発明者】
【氏名】リャン キャロライン
(72)【発明者】
【氏名】グプタ ニーラジ
【テーマコード(参考)】
5K067
5K072
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067CC22
5K067EE02
5K067EE07
5K067EE10
5K067FF03
5K072AA20
5K072AA29
5K072BB13
5K072BB22
5K072BB25
5K072DD01
5K072DD11
(57)【要約】
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment; UE)の方法が開示される。前記UE(3)の方法は、前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定することと、前記決定に基づいて、前記UE(3)の省電力手順を開始することと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment; UE)の方法であって、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定することと、
前記決定に基づいて、前記UEの省電力手順を開始することと、
を備えるUEの方法。
【請求項2】
システム情報ブロック内の衛星情報を受信することをさらに備え、
前記決定は前記衛星情報に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順である、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に入るまで前記省電力モードを維持することをさらに含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記非地上ネットワークから送信された情報に基づいて、前記非地上ネットワークの次の受信カバレッジウィンドウを推定することをさらに備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記省電力モードに関連付けられたタイマの値を識別するための情報を受信することと、
無線リソース制御(Radio Resource Control; RRC)アイドルモードに入ることと、
前記RRCアイドルモードに入ると前記タイマを開始することと、
をさらに備え、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
請求項3から5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動すると、前記タイマを一時停止することをさらに備える、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に移動し、前記RRCアイドルモードに入ると、前記タイマを再起動することをさらに備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UEがカバレッジ内に移動すると、前記省電力モードを解除することをさらに含む、
請求項3から8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
前記省電力モードを解除した後、前記UEが送信すべきデータを有する場合、データ送信を開始するためのRRC接続モードに入ることをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
カバレッジ内に移動した後に前記データ送信を遅延させることをさらに含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記非地上ネットワークのノードに関する情報と、
前記UEの位置に関する情報と、
無線信号の監視と、
のうちの少なくとも1つに基づいて、前記決定は実行される、
請求項1から11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順である、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項14】
前記破棄することは、前記UEのそれぞれのページングウィンドウがそれぞれの前記UEのそれぞれのカバレッジウィンドウに比例したままであるように実行される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)に基づいて拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作を実行することをさらに備え、
前記PTWは、前記UEのカバレッジウィンドウの外にある場合、ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つの増加を停止することによって決定される、
請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記eDRX動作のために前記UEに関連付けられた前記PTWの位置を識別する情報を受信することと、
前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行することと、
をさらに備える、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記情報は、非アクセス層(Non-Access Stratum; NAS)メッセージ内の少なくとも1つの情報要素に含まれる、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記情報は、
前記PTWの開始点、
PTWオフセット、および、
前記ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)と前記システムフレーム番号(SFN)の値のペア、
のうちの少なくとも1つを識別する、
請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記省電力手順は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEのページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)を構成する際に使用される支援情報をネットワークノードに送信する手順である、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項20】
前記支援情報は、少なくとも1つの情報要素に含まれる、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記支援情報は、
前記PTWの推奨されたまたは優先されたPTW開始点、
推奨されたまたは優先されたPTW長、
カバレッジ内時間の予測、および、
現在のまたは予測される前記UEの位置、
のうちの少なくとも1つを識別する、
請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記送信は、前記UEの現在のPTWがそのカバレッジウィンドウと一致しない場合、及び/又は前記UEの位置が変化した場合に実行される、
請求項19から21のいずれか1つに記載の方法。
【請求項23】
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジに入ったときに、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、
前記方法は、前記バックオフタイマが満了するとデータ送信を開始することをさらに備える、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項24】
前記バックオフタイマが満了すると、前記データ送信を開始するために無線リソース制御(Radio Access Control; RRC)接続モードに入ることをさらに備える、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記バックオフタイマの特定の値、および、
前記バックオフタイマのランダムな値を選択する際に使用される最大バックオフタイマ、
のうちの1つを識別する情報を受信することをさらに備える、
請求項23または24に記載の方法。
【請求項26】
前記情報は、ブロードキャストまたは個別シグナリングを介して送信される、
請求項24に記載の方法。
【請求項27】
非地上ネットワークを介してユーザ機器(User Equipment; UE)と通信するためのネットワークノードの方法であって、
値に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの決定に基づいて省電力を制御するための情報を前記UEに送信し、前記決定に基づいて、前記UEの前記省電力手順を開始することを備える、
ネットワークノードの方法。
【請求項28】
前記情報は、タイマの値を含み、
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順であり、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置がスキップされ、前記方法は、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行することをさらに備える、
請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置はスキップされ、前記方法は、
ページングメッセージで前記PTW位置を示す前記情報を受信することと、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記UEをページングすることと、
をさらに備える、
請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジに入ったときに、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、
前記バックオフタイマが満了すると、前記UEはデータ送信を開始する、
請求項27に記載の方法。
【請求項32】
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment; UE)であって、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定する手段と、
前記決定に基づいて、前記UEの省電力手順を開始する手段と、
を備えるUE。
【請求項33】
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順であり、前記UEはさらに、
前記省電力モードに関連するタイマの値を識別するための情報を受信する手段と、
無線リソース制御(Radio Resource Control; RRC)アイドルモードに入る手段と、
前記RRCアイドルモードに入ったときに前記タイマを開始する手段と、
を備え、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
請求項32に記載のUE。
【請求項34】
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、前記UEは、
拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を受信する手段と、
前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行する手段と、をさらに備え、
前記PTWは、前記UEのカバレッジウィンドウの外にある場合、ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つの増加を停止することによって決定される、
請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記省電力手順は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEのページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)を構成する際に使用される支援情報をネットワークノードに送信する手順である、
請求項32に記載のUE。
【請求項36】
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジ内に入ると、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、前記UEは、
前記バックオフタイマの満了時にデータ送信を開始する手段をさらに備える、
請求項32に記載のUE。
【請求項37】
非地上ネットワークを介してユーザ機器(User Equipment; UE)と通信するためのネットワークノードであって、
値に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの決定に基づいて省電力を制御するための情報を前記UEに送信する手段を備え、前記決定に基づいて、前記UEの前記省電力手順を開始する、
ネットワークノード。
【請求項38】
前記情報は、タイマの値を含み、
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順であり、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
請求項37に記載のネットワークノード。
【請求項39】
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置がスキップされ、前記ネットワークノードは、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行する手段をさらに備える、
請求項37に記載のネットワークノード。
【請求項40】
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置はスキップされ、前記ネットワークノードは、
ページングメッセージで前記PTW位置を示す前記情報を受信する手段と、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記UEをページングする手段と、
をさらに備える、
請求項37に記載のネットワークノード。
【請求項41】
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジに入ったときに、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、
前記バックオフタイマが満了すると、前記UEはデータ送信を開始する、
請求項37に記載のネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project; 3GPP)標準またはその同等物もしくは派生に従って動作する無線通信システムおよびそのデバイスに関する。本開示は、いわゆるロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution; LTE)システム(「4G」)、または、航空機または宇宙搭載のネットワークノードを含む非地上部分を使用する「次世代」(「5G」)システム」におけるモノのインターネット(Internet of Things; IoT)デバイスの省電力強化に関する改善に特に関連するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
3GPP標準では、NodeB(またはLTEの「eNB」、5Gの「gNB」)は、通信デバイスがコアネットワークに接続する際に経由する基地局であり、他の通信デバイスまたはリモートサーバと通信する。通信装置は、例えば、携帯電話、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯情報端末、ラップトップ/タブレットコンピュータ、ウェブブラウザ、電子書籍リーダーなどの移動通信装置であってもよい。エンドユーザー通信デバイス(End-user communication devices)は一般にユーザ機器(User Equipment; UE)と呼ばれ、人間によって操作されるか、自動デバイスで構成される。
このようなモバイル(または一般的には固定)デバイスは通常、ユーザによって操作される(したがって、これらは集合的にユーザ機器、「UE」と呼ばれることが多い)が、ネットワークに接続するためにIoTデバイスや同様のマシンタイプコミュニケーション(Machine Type Communication; MTC)デバイスに接続することも可能である。簡単にするために、本出願では、そのような基地局を指すのに基地局という用語を使用し、そのような通信デバイスを指すのにモバイルデバイスまたはUEという用語を使用する。
【0003】
3GPP標準の最新開発は、MTC、IoT/産業用IoT(Industrial IoT; IIoT)通信、車両通信と自動運転車、高解像度ビデオストリーミング、スマートシティサービスおよび/または同様のものなどのさまざまなアプリケーションとサービスをサポートすると予想される進化する通信技術をカバーしている。
【0004】
MTCデバイスの拡張サポートを提供するために、3GPPはリリース12で「eMTC」(enhanced MTC; 拡張MTC)UEカテゴリを導入し、第1の低複雑性UEカテゴリ0(Cat-0)を規定した。Cat-0は、1Mbpsの低減されたピークデータレート、単一アンテナ、および半二重周波数分割二重(Half Duplex Frequency Division Duplex; HD FDD)動作をサポートする。
3GPPリリース13では、いわゆる「Cat-M1」UEのサポートが導入された。これにより、送受信帯域幅が1.08MHzに減少し、23dBmに加えて20dBmパワークラスのより低いUE電力クラスが導入されたため、さらなるコスト削減が可能になる。Cat-M1 UEは狭帯域(Narrowband; NB)で動作し、カバレッジ拡張(Coverage Enhanced; CE)動作もサポートする場合がある。LTEリリース14および15では、新しいUEカテゴリCat-M2が5MHzの送受信帯域幅で指定された。
【0005】
リリース13では、3GPPは合計ベースバンド帯域幅が180kHzの狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)UEでの動作を開始した。NB-IoTは、(UEが特定の信号およびチャネルが送信されると想定する場合における)アンカーキャリアおよび(そのような信号およびチャネルが送信されると想定されない場合における)非アンカーキャリアでの動作をサポートする。eMTCと同様に、NB-IoTは増加させた取得時間及び時間の繰り返しを利用して、システムカバレッジを拡張する。ただし、MTCとは異なり、NB-IoTは接続モードでの測定レポートとハンドオーバーをサポートしていない。
【0006】
3GPPは、衛星と地上の統合ネットワークインフラストラクチャの仕様化にも取り組んでいる。たとえば、3GPPテクニカルレポート(Technical Report; TR)36.763 V17.0.0は、リリース17での非地上ネットワーク向けの狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)/拡張マシンタイプコミュニケーション(eMTC)サポートに関する調査である。非地上ネットワーク(Non-Terrestrial Networks; NTN)という用語は、送信に航空機または宇宙飛行体を使用するネットワーク、またはネットワークのセグメントを指す。衛星とは、静止地球軌道(Geostationary Earth Orbit; GEO)または低地球軌道(Low Earth Orbits; LEO)、中地球軌道(Medium Earth Orbits; MEO)、高楕円軌道(Highly Elliptical Orbits; HEO)などの非静止地球軌道(Non-Geostationary Earth Orbit; NGEO)にある宇宙飛行体を指す。航空機とは、無人航空機システム(Unmanned Aircraft Systems; UAS)を含む高高度プラットフォーム(High Altitude Platform; HAP)を指す。これには、繋留されたUAS、航空機より軽いUAS、および航空より重いUASが含まれる。これらはすべて、通常8~50kmの高度で準静止して動作する。
【0007】
3GPP TR38.811 V15.4.0は、このような非地上ネットワークをサポートする新しい無線に関する研究である。この調査には、特に、NTN展開シナリオと関連システムパラメータ(アーキテクチャ、高度(Altitude)、軌道(Orbit)など)、および非地上ネットワーク用の3GPPチャネルモデルの適応(伝播条件、モビリティなど)の説明が含まれる。3GPP TR38.821 V16.1.0には、NTNに関する詳細が記載されている。
【0008】
NTNアクセスには、通常、(特に)次の要素が含まれる。
-NTN端末:3GPP UE、または衛星が3GPP UEに直接サービスを提供しない場合、衛星システムに固有の端末を指す場合がある。
-ユーザ機器と宇宙/航空プラットフォーム間の無線リンクを指すサービスリンク(地上ベースの無線アクセスネットワーク(Radio Access Network; RAN)との無線リンクに追加される場合がある)。
-宇宙または空中プラットフォーム。
-衛星または航空アクセスネットワークをコアネットワークに接続するゲートウェイ(「NTNゲートウェイ」)。ゲートウェイは、基地局と同じ場所に設置される可能性が高いことが理解されるであろう。
-ゲートウェイと宇宙/航空プラットフォーム間の無線リンクを指すフィーダリンク。
【0009】
衛星または航空機は、所定のエリア上に複数のビームを生成して、それぞれのNTNセルを提供する場合がある。ビームは、地球の表面上に通常は楕円形のフットプリントを持つ。
【0010】
3GPPは、次の3種類のNTNビームまたはセルをサポートする予定である。
-常に同じ地理的領域をカバーするビームを特徴とする地球固定セル(例:GEO衛星やHigh Altitude Platform Station; HAPS)。
-有限期間中は1つの地理的エリアをカバーし、別の期間では異なる地理的エリアをカバーするビームによって特徴付けられる準地球固定セル(例:ステアリング可能なビームを生成するNGEO衛星)。
-ある瞬間には1つの地理的エリアをカバーし、別の瞬間には別の地理的エリアをカバーするビームによって特徴付けられる地球移動セル(例:固定ビームまたはステアリング不能ビームを生成するNGEO衛星)。
【0011】
例えば、GEOとUASのように、衛星または航空機が、特定の地球上のある地点に呈して高度/方位角の点で位置を固定している場合、ビームフットプリント(beam footprint)は地球上に固定されている。
【0012】
衛星が地球の周りを周回している場合(例:LEO)、または地球の周りの楕円軌道(例:HEO)を周回している場合、ビームフットプリントは、その軌道上の衛星または航空機の動きに伴って地球上を移動する可能性がある。あるいは、ビームフットプリントを一時的に地球に固定(または準地球に固定)することもでき、その場合、適切なビームポインティング機構(機械式または電子ステアリング)を使用して、衛星または航空機の動きを補償することができる。
【0013】
LEO衛星はステアリング可能なビームを備えている場合があり、その場合ビームは地球上の実質的に固定されたフットプリントに一時的に向けられる。言い換えれば、(NTNセルを表す)ビームフットプリントは、(衛星の軌道上の移動により)焦点エリアを別のNTNセルに変更する前に、一定時間地上に静止する。セルカバレッジ/UEの観点から見ると、サービスリンク変更ごとに異なる物理セルID(Physical Cell Identities; PCI)および/または同期信号/物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel; PBCH)ブロック(Synchronization Signal/PBCH block; SSB)を割り当てる必要があるため、これらのビームが同じ土地領域にサービスを提供する(同じフットプリントを有する)場合でも、セル変更が不連続な間隔で定期的に発生することになる。ステアリング可能なビームを持たないLEO衛星では、衛星が軌道に沿って移動するにつれてビーム(セル)が常に掃引運動で地上を移動する。また、ステアリング可能なビームの場合と同様に、サービスリンクの変更とその結果としてのセルの変更が不連続な間隔で定期的に発生する。サービスリンクの変更と同様に、フィーダリンクの変更も、衛星の軌道上での移動により定期的に発生する。
【0014】
3GPP TR36.763に記載されているように、3GPPの現在のアプローチは、リリース16までに規定された既存のセルラーIoT機能(4G/5Gコアネットワーク、早期データ送信(Early Data Transmission; EDT)、事前構成されたアップリンクリソース(Preconfigured Uplink Resources; PUR)、自己組織化ネットワーク(Self-Organising Network; SON)機能など)は、NTNに適応させるために大きな変更が必要でない限り、NTN導入環境で有効にすることができる。
【0015】
ただし、NB-IoTの動作についてはまだ規定されていない機能が多数あり、5Gコアのサポート、機能をNTNに適合させるための既存のモビリティメカニズム(新しいパラメータ値、タイミングなど)の調整、過剰なUE電力消費や過剰な障害/回復アクションを伴わない不連続カバレッジのサポート、間欠受信(Discontinuous Reception; DRX)や拡張DRX(enhanced DRX; eDRX)、省電力モード(Power Saving Mode; PSM)、緩和モニタリング、ウェイクアップ信号(Wake-Up Signals; WUS)などの既存の省電力メカニズムの強化が含まれる。
【0016】
本発明者らは、衛星/航空機の移動またはビームホッピングにより(換言すれば、NTNセルの断続的な利用可能性により)、一部のUEがかなりの時間にわたってカバレッジから外れる可能性があることに気づいた。最悪の場合、衛星が通過する短い期間だけUEが通信カバレッジ内に入る可能性がある。UEは、(e)DRX/PSMを使用し、ページング監視とデータ転送のためにウェイクアップするように構成できる。この場合、ネットワークは、UEがカバレッジ内にあり、UEが(e)DRX/PSM設定を使用してアイドル状態に従ってアクティブ期間に入る場合にのみ、UEをページングできる。(eDRXまたはPSMによって決定される)UEのウェイクアップウィンドウが(UEの位置および/または衛星軌道によって決定され、ネットワークによって認識されない可能性がある)ネットワークのNTN部分のカバレッジウィンドウと一致しない場合、ページングがUEに到達しない可能性があり、これは、(ページングウィンドウとカバレッジウィンドウの重複部分中にUEがウェイクアップする必要があるため)不必要な遅延とシステムリソースの浪費につながる。この潜在的な問題は
図5に示されており、(ページングウィンドウとUEのカバレッジウィンドウが重なっていない場合の)シナリオBでUEがページングを受信できない。
【0017】
レガシーシステムでは、省電力モードは、適切なNon-Access Stratum(NAS)シグナリングを使用して、Radio Resource Control (RRC)接続モードでセットアップ(set up)される。
図6は、UEに対してPSMを設定する手順(P1)およびPSMを解除する手順(P2)の一例を示す。PSM動作は2つのタイマ(T3324およびT3412)に依存しており、その値はコアネットワークによって設定され、コアネットワークノード(例:モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity; MME)、アクセスおよびモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function; AMF)、または他の名前のエンティティ)によってUEに示される。PSMの使用許可を取得した後、UEは(UEがアイドルモードに入るとすぐに(再)開始される)T3324が満了すると省電力モードに入る。UEは、モバイル発信のデータまたはシグナリングを開始すると、省電力モードを終了する。ネットワークは、特定の制限付きで各UEに関連するPSMタイマの値を調整できるが、ネットワークはUEの潜在的に不連続なカバレッジを考慮する必要がある。多数のUE(例えば、同じ衛星によってサービスを受けるUE)が同様のカバレッジウィンドウおよび同様のPSM構成を有する場合、セルスイッチおよび関連するTAUシグナリングがこれらのUEに対して実質的に同時に発生し、ピーク負荷を引き起こす可能性が高い。
【0018】
UEにeDRXが設定されている場合、UEは関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)の間のみページング機会を監視する。使用される具体的なPTWは、UEの識別子(UE-ID)に基づいて決定される。PTW長とeDRXサイクルはUEごとに設定可能であるが、異なるUEのPTW位置は、関連付けられたUE-IDに基づいて時間的に均等に分散される。
図10は、2つのUE(「UEx」および「UEy」)が同じ(または実質的に同じ)eDRX構成を有するが、関連付けられたUE-IDによって決定される異なるPTWを有するシナリオを示す。この方法は、すべてのUEが常に(またはほぼ常に)カバレッジ内にある場合にはうまく機能するが、NTNで発生する可能性のある不連続なカバレッジシナリオではうまく機能しない可能性がある。
【0019】
UEが比較的短い量/部分の時間だけカバレッジ外にある場合、この問題は無視できる可能性がある。ただし、UEが比較的長い時間/部分的にカバレッジ外にある場合、現在のeDRX技術ではUEのPTWとそのカバレッジウィンドウを適切に一致させることができない可能性があり、また、UEの移動により時間とともに変化する可能性があるカバレッジウィンドウにPTWを適応させることができない場合がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】3GPP Technical Report (TR) 36.763 V17.0.0
【非特許文献2】3GPP TR 38.811 V15.4.0
【非特許文献3】3GPP TR 38.821 V16.1.0
【非特許文献4】3GPP Technical Specifications (TS) 38.300 (V16.6.0)
【非特許文献5】3GPP TS 37.340 (V16.6.0)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、本発明は、上述の問題(の少なくとも一部)に対処するか少なくとも軽減する方法および関連する装置を提供することを目的とする。当業者の理解を容易にするために、本発明は3GPPシステム(NTNを含むLTE/5Gネットワーク)に関連して詳細に説明されるが、本発明の原理は他のシステムにも同様に適用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0022】
一態様では、本開示は、非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(UE)の方法を提供し、この方法は、前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定することと、前記決定に基づいて、前記UEの省電力手順を開始することと、を備える。
【0023】
一態様では、本開示は、非地上ネットワークを介してユーザ機器(UE)と通信するためのネットワークノードの方法を提供し、この方法は、値に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの決定に基づいて省電力を制御するための情報を前記UEに送信し、前記決定に基づいて、前記UEの前記省電力手順を開始することを備える。
【0024】
一態様では、本開示は、非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(UE)を提供し、前記UEは、前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定する手段と、前記決定に基づいて、前記UEの省電力手順を開始する手段と、を備える。
【0025】
一態様では、本開示は、非地上ネットワークを介してユーザ機器(UE)と通信するためのネットワークノードを提供し、前記ネットワークノードは、値に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの決定に基づいて省電力を制御するための情報を前記UEに送信する手段を備え、前記決定に基づいて、前記UEの前記省電力手順を開始する。
【発明の効果】
【0026】
本発明の態様は、上記の態様および可能性で説明される、または特許請求の範囲に記載される方法を実行するようにプログラマブルプロセッサをプログラムするように動作可能な命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体などの、対応するシステムおよびコンピュータプログラム製品、および/または請求項のいずれかに記載の装置を提供するために適切に適応されたコンピュータをプログラムすることに拡張される。
【0027】
本明細書(この用語には特許請求の範囲を含む)に開示され、および/または図面に示される各特徴は、他の開示および/または図示される特徴とは独立して(または組み合わせて)本発明に組み込まれてもよい。特に限定するものではないが、特定の独立請求項から従属する請求項のいずれかの特徴は、任意の組み合わせでまたは個別にその独立請求項に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
次に、添付の図面を参照して、本開示の実施形態を例として説明する。
【0029】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態が適用され得る移動体(セルラまたは無線)電気通信システムを概略的に示す。
【0030】
【
図2】
図2は、
図1に示されるシステムの一部を形成するモバイルデバイスの概略ブロック図である。
【0031】
【
図3】
図3は、
図1に示されるシステムの一部を形成するアクセスネットワークノード(例えば基地局)またはNTNノード(例えば衛星/UASプラットフォーム)の概略ブロック図である。
【0032】
【
図4】
図4は、
図1に示されるシステムの一部を形成するコアネットワークノード(例えば、MME、AMFなど)の概略ブロック図である。
【0033】
【
図5】
図5は、非地上ネットワークにおける省電力モード動作中の2つの考えられるシナリオを概略的に示す。
【0034】
【
図6】
図6は、省電力モードの設定および解除の手順を模式的に示す。
【0035】
【
図7】
図7は、本開示が
図1に示されるUEによって実装され得るいくつかの例示的な方法を概略的に示す。
【0036】
【
図8】
図8は、本開示が
図1に示されるUEによって実装され得るいくつかの例示的な方法を概略的に示す。
【0037】
【
図9】
図9は、本開示が
図1に示されるUEによって実装され得るいくつかの例示的な方法を概略的に示す。
【0038】
【
図10】
図10は、本開示が
図1に示されるUEによって実装され得るいくつかの例示的な方法を概略的に示す。
【0039】
【
図11】
図11は、本開示が
図1に示されるUEによって実装され得るいくつかの例示的な方法を概略的に示す。
【0040】
【
図12】
図12は、本開示が
図1に示されるシステムにおいてNTN機能を提供するためのいくつかの例示的なアーキテクチャオプションを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
<概要>
【0042】
図1は、本開示の実施形態が適用され得る移動体(セルラまたは無線)電気通信システム1を概略的に示す。
【0043】
このシステム1では、モバイルデバイス3(UE)のユーザは、適切な3GPP無線アクセス技術(Radio Access Technology; RAT)、たとえば、E-UTRA(4G)および/またはNR(5G)RAT、を使用して、アクセスネットワークノード、それぞれの衛星5および/または基地局6、およびデータネットワーク7(Data network 7)を介して、互いに通信することができ、また他のユーザと通信することができる。E-UTRA RATの場合、基地局6は「eNB」または「ng-eNB」と呼ばれることがあり、NR RATの場合、基地局6は「gNB」と呼ばれることがある。UE3は、NB-IoTまたはMTC UEを含んでもよく、あるいは適切なNB-IoTまたはMTC機能を含んでもよい。当業者には理解されるように、
図1には、説明のために3つのUE3、1つの衛星5、および1つの基地局6が示されているが、システムは、実装される場合、通常、他の衛星/UASプラットフォーム、基地局/RANノード、およびモバイルデバイス(UE)を含むことになる。
【0044】
多数の基地局6が(無線)アクセスネットワークまたは(R)ANを形成し、多数のNTNノード5(衛星および/またはUASプラットフォーム)が非地上ネットワーク(NTN)を形成することが理解されるであろう。各NTNノード5は、いわゆるフィーダリンクを使用して適切なゲートウェイ(この場合、基地局6と同じ場所にある)に接続され、対応するサービスリンクを介してそれぞれのUE3に接続される。したがって、NTNノード5によってサービスを受ける場合、モバイルデバイス3は、(モバイルデバイス3とNTNノード5の間の)適切なサービスリンクおよび(NTNノード5とゲートウェイ/基地局6間の)フィーダリンクを使用して、NTNノード5を介して基地局6との間でデータを通信する。換言すれば、NTNは、(R)ANの一部を形成するが、E-UTRAおよび/または5G通信サービスとは独立して衛星通信サービスを提供することもできる。
【0045】
図1には示されていないが、隣接する基地局6は、(いわゆる「X2」インターフェイス、「Xn」インターフェイスなどの)適切な基地局間インターフェイスを介して互いに接続される。基地局6は、(いわゆる「S1」、「NG-C」、「NG-U」インターフェイスなどの)適切なインターフェイスを介してデータネットワークノードにも接続される。
【0046】
データ(またはコア)ネットワーク7(例えば、LTEの場合はEPC、NR/5Gの場合はNGC)は、通常、電気通信システム1における通信をサポートし、(とりわけ)加入者管理、モビリティ管理、充電、セキュリティ、通話/セッション管理のための論理ノード(または「機能」)を含む。通常、データネットワーク7は、ユーザプレーンエンティティおよびコントロールプレーンエンティティを含む。4Gにおけるいわゆるモビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity; MME)9、または5Gにおけるアクセスおよびモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function; AMF)は、省電力メカニズムの構成を含む、モバイルデバイス3の接続(connection)およびモビリティ管理タスクを処理する役割を担う。データネットワーク7はまた、インターネットまたは同様のインターネットプロトコル(IP)ベースのネットワーク(
図1には示されていない)などの他のデータネットワークにも結合される。
【0047】
各NTNノード5は、関連するNTNセルが提供され得る多数の指向性ビームを制御する。具体的には、各ビームには、NTNセルに対応する地球の表面上の関連するフットプリント(footprint)がある。各NTNセル(ビーム)には、関連付けられた物理セルID(PCI)および/またはビームIDがある。ビームフットプリントは、NTNノード5がその軌道に沿って移動するにつれて移動している可能性がある。あるいは、ビームフットプリントは地球に固定されていてもよく、その場合、適切なビームポインティング機構(機械的または電子ステアリング)を使用して、NTNノード5の動きを補償することができる。
【0048】
ネットワークおよびモバイルデバイス3はまた、不連続受信(DRX)および拡張DRX(eDRX)、省電力モード(Power Saving Mode; PSM)、緩和モニタリング、およびウェイクアップ信号(Wake-Up Signals; WUS)などの1つまたは複数の省電力メカニズムをサポートすることもできる。
【0049】
PSMは、
図6の「P1」で示される手順に一般的に示されるように、無線リソース制御(RRC)接続モードで互換性のあるモバイルデバイス3に対して構成され得る。
【0050】
モバイルデバイス3のPSMを構成するために、ネットワーク(この場合、コアネットワークノード9)は、(そのモバイルデバイス3に適用される)省電力モード動作に関連する2つのタイマの値を提供する。(「T3324」としても知られている)第1のタイマ(The first timer)は、PSMをアクティブ化する前にモバイルデバイス3がRRCアイドルモードに留まる必要がある時間を制御する。(「T3412」としても知られている)第2のタイマ(The second timer)は、モバイルデバイス3が定期的なトラッキングエリアアップデート(Tracking Area Update; TAU)を実行する必要がある頻度を制御する。事実上、第2のタイマは、各省電力モードのアクティブ化の最大長を制御し、これは、第2のタイマが満了すると、モバイルデバイス3が(モバイルデバイス3の現在位置についてネットワーク/コアネットワークノードに通知するための)TAUメッセージを送信するためにRRC接続モードに入る必要があるためである。あるいは、モバイルデバイス3は、例えば、送信すべき(遅延できない)アップリンクデータがある場合、または異なるトラッキングエリアに移動する場合、第2のタイマが満了する前にRRC接続モードに入ってもよい(そしてPSMをキャンセルしてもよい)。
【0051】
このシステムでは、モバイルデバイス3がRRCアイドルモードに入ると、第1のタイマ(T3324)を開始し、省電力モード動作(の開始と終了)を制御するためにモバイルデバイス3がカバレッジ内かカバレッジ外かを監視し始める。具体的には、モバイルデバイス3は、第1のタイマが動作している間にカバレッジ外に移動するとPSMを起動する。タイマの実行中にモバイルデバイス3がカバレッジ内に留まる場合、タイマの満了時にPSMを起動する。
【0052】
ネットワークは、ブロードキャスト情報または個別シグナリング(例えば、アクセス層シグナリングまたは非アクセス層シグナリング)を介してモバイルデバイス3に衛星情報を提供することができる。衛星情報および(利用可能な場合は)UE位置に基づいて、モバイルデバイス3は、その後のカバレッジ内ウィンドウ(または複数のウィンドウ)を予測または推定することができる。モバイルデバイス3は、予測されたカバレッジ内ウィンドウまで、モバイルデバイス3がカバレッジ内にあるかカバレッジ外にあるかの監視を一時停止してもよい。
【0053】
第2のタイマ(T3412)が満了すると、モバイルデバイス3は、(監視に基づいて)カバレッジ外にあると判断されるか、(予測に基づいて)カバレッジ外になることが予測される限り、PSM内に留まる。同様に、(例えば、第2のタイマが満了する前に)アップリンクデータが到着すると、モバイルデバイス3は、カバレッジ外である限りPSM内に留まる。したがって、モバイルデバイス3は、効果的に、PSMアクティベーションを延長し、利用可能なカバレッジに応じてさらなる省電力を達成することができる。
【0054】
オプションとして、RRCアイドルモードモバイルデバイス3は、(監視または予測に基づいて)カバレッジ内にある場合にのみ第1のタイマを実行し、モバイルデバイス3がカバレッジ外に移動する(またはカバレッジ外になることが予測される)場合には常にタイマを一時停止するように構成されてもよい。しかしながら、この場合、モバイルデバイス3は、(カバレッジ外から)アイドルモードに(再び)入るとすぐにタイマを再開する。事実上、このアプローチは、モバイルデバイス3をより長くRRCアイドルモードに保ち、PSMのアクティブ化を遅らせる。
【0055】
NTNの場合、同様のカバレッジ内ウィンドウを有する比較的多数のUE3が存在する可能性がある。したがって、複数のUE3が実質的に同時にNTNセルのカバレッジに入ると、それらは実質的に同時にアップリンクデータおよび/またはTAU送信をトリガ(遅延)する可能性があり、これによりネットワークに過剰な負荷が生じ、データが失われる可能性がある。このような過度の負荷およびデータ損失を回避するために、UE3は、(関連する第2のPSMタイマの満了後に)カバレッジに入るときに適切なバックオフタイマを使用するように構成され得る。言い換えれば、そのようなバックオフタイマが設定されたモバイルデバイスは、バックオフタイマが期限切れになるまで、RRC接続モードへの移行の開始および/またはアップリンクデータ/TAUシグナリングの送信を遅らせる。このバックオフ値は、必要に応じて、PSM固有のバックオフ値、NTN固有のバックオフ値、eMTC/IoT固有のバックオフ値、および/またはTAU固有のバックオフ値であってもよく、ブロードキャストまたは個別シグナリングを介してUE3に送信されてもよい。バックオフタイマは、時間の経過とともに負荷を分散できるように、UEごとに異なる場合がある。特定のバックオフタイマ値は、ネットワーク(例えば、基地局6/コアネットワークノード9)によって各UE3に対して設定され得る。あるいは、バックオフタイマの値はランダムに導出することができる(たとえば、「0」とネットワークによって設定された最大バックオフタイマ値の間で選択される)。このようなバックオフタイマがネットワークによって設定されていない場合(または「0」に設定されている場合)、モバイルデバイス3はカバレッジに入るとすぐに、あらゆるアップリンクデータ/TAUシグナリングを送信できる。
【0056】
互換性のあるモバイルデバイス3がeDRXで構成されている場合、モバイルデバイス3は特定のページング送信ウィンドウ(PTW)の間のみページング機会を監視する。このシステムでは、PTWは、PTWの開始点、PTWオフセット、および/またはハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)のペアおよびPTWに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)の値を識別する情報など、ネットワークによって提供される情報に基づいて構成される。このアプローチは、モバイルデバイス3がネットワークのNTN部分を介してサービスを受ける場合に有益である可能性があるが、他のUEにも同様に適用可能である可能性がある。
【0057】
モバイルデバイス3に対する適切なPTWの構成を容易にするために、モバイルデバイス3は、モバイルデバイス3に対するPTWの構成に使用することができる適切な支援情報をネットワーク(例えば、コアネットワークノード9)に送信することができる。支援情報は、推奨または好ましいPTW開始点(例えば、H-SFN、SFNペア)、推奨または好ましいPTW長、任意のカバレッジ内時間予測、および/または現在または予測されるUE位置を識別し得る。
【0058】
有益なことに、このアプローチは、たとえモバイルデバイス3が移動していても、モバイルデバイス3が比較的長い量/部分の時間カバレッジ外にある場合に、PTWをモバイルデバイス3のカバレッジウィンドウに一致させる/適応させることを可能にする。
【0059】
<ユーザ装置(UE)>
図2は、
図1に示されるモバイルデバイス(UE)3の主要な構成要素を示すブロック図である。図示されるように、UE3は、1つまたは複数のアンテナ33を介して、接続されたノードに信号を送信し、接続されたノードから信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路31を含む。必ずしも
図2に示されているわけではないが、UE3は、当然のことながら、必要に応じて、ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアのいずれか1つまたは任意の組み合わせによって提供され得る従来のモバイルデバイスのすべての通常の機能(ユーザインターフェイス35およびユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)36など)を有することになる。コントローラ37は、メモリ39に格納されたソフトウェアに従ってUE3の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ39にプレインストールされてもよく、および/または、通信ネットワーク1を介して、またはリムーバブルデータ記憶装置(RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアには、とりわけ、オペレーティングシステム41、通信制御モジュール43、およびポジショニングモジュール45(一部のUEではオプション)が含まれる。
【0060】
通信制御モジュール43は、UE3と、NTNノード5、(R)ANノード6、およびコアネットワークノードを含む他のノードとの間のシグナリングメッセージおよびアップリンク/ダウンリンクデータパケット(uplink/downlink data packets)を処理(生成/送信/受信)する役割を担う。シグナリングは、UE3の省電力モード動作またはDRX/eDRX動作に関連する制御シグナリングを含んでもよい。UE3がeMTC/IoT/NB-IoT/IoT-NTNモードで動作するように構成されている場合、通信制御モジュール43の動作はそれに応じて適合される。
【0061】
存在する場合、ポジショニングモジュール45は、例えば全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System; GNSS)信号に基づいて、UE3の位置を決定する責任を負う。
【0062】
<アクセスネットワークノード(基地局/ゲートウェイ)とNTNノード>
図3は、
図1に示されるアクセスネットワークノード6(基地局(gNB)またはゲートウェイなど)の主要な構成要素を示すブロック図である。
図3は、NTNノード5(衛星またはUASプラットフォーム)にも適用できる。図示されるように、アクセスネットワークノード6/NTNノード5は、1つまたは複数のアンテナ53を介して接続されたUE3に信号を送信し、接続されたUE3から信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路51を含み、また、ネットワークインターフェイス55を介して、他のネットワークノードと信号を送信し、他のネットワークノードから(直接的または間接的に)信号を受信する。信号は、必要に応じて、直接的に、および/または1つまたは複数のNTNノード5を介して、UE3に送受信され得る。ネットワークインターフェイス55は、通常、適切な基地局-基地局インターフェイス(X2/Xnなど)および適切な基地局-コアネットワークインターフェイス(S1/NG-C/NG-Uなど)を含むが、NTNノード5の場合、これらの一部はオプションとなる場合がある。コントローラ57は、メモリ59に格納されたソフトウェアに従って、アクセスネットワークノード6/NTNノード5の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ59にプレインストールされてもよく、および/または、通信ネットワーク1を介して、またはリムーバブルデータ記憶装置(ReMovable data storage Device; RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアには、とりわけ、オペレーティングシステム61および通信制御モジュール63が含まれる。
【0063】
通信制御モジュール63は、アクセスネットワークノード6/NTNノード5と、UE3、他のNTNノード5/基地局6、およびコアネットワークノード9(例:MME)などの他のノードとの間のシグナリングの処理(生成/送信/受信)を担当する。シグナリングは、UE3の省電力モード動作またはDRX/eDRX動作に関連する制御シグナリングを含んでもよい。
【0064】
<コアネットワークノード>
図4は、MME、AMFなど、
図1に示されるコアネットワークノード9の主要な構成要素を示すブロック図である。図示のように、コアネットワークノード9は、ネットワークインターフェイス75を介して他のネットワークノードとの間で(直接的または間接的に)信号を送受信するように動作可能なトランシーバ回路71を含む。ネットワークインターフェイス75は、通常、適切なコアネットワーク-基地局インターフェイス(S1/NG-C/NG-Uなど)を含む。コントローラ77は、メモリ79に格納されたソフトウェアに従ってコアネットワークノード9の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ79にプレインストールされてもよく、および/または、通信ネットワーク1を介して、またはリムーバブルデータ記憶装置(RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアには、とりわけ、オペレーティングシステム81および通信制御モジュール83が含まれる。
【0065】
通信制御モジュール83は、コアネットワークノード9とUE3、アクセスネットワークノード、および他のコアネットワークノードとの間のシグナリングの処理(生成/送信/受信)を担当する。シグナリングは、UE3の省電力モード動作またはDRX/eDRX動作に関連する制御シグナリングを含んでもよい。
【0066】
<詳細な説明>
以下は、
図1に示されるシステムのノードによって実行される(解決策1から3と呼ばれる)いくつかの例示的な手順の説明である。
【0067】
<解決策1>
PSMは、無線リソース制御(RRC)接続モードで互換性のあるUE3に構成され得る。特に、PSMは、ネットワークのNTN部分によってサービスされるeMTC/NB-IoTデバイスにとって有益である可能性があるが、必要に応じて、他のタイプのUEもPSMを使用するように構成できる。
【0068】
図6の「P1」で示される手順に一般的に示されているように、ネットワーク(この場合、コアネットワークノード9)は、(そのモバイルデバイス3に適用される)省電力モード動作に関連付けられた2つのタイマの値を提供することによって、UE3に対してPSMを構成する。ネットワーク/コアネットワークノード9は、一般的に「P2」で示される手順に示されているように、UE3がこれらのタイマの値を提供しない場合、PSM動作をオフにするようにUE3に命令することができる。
【0069】
UE3に提供される場合、第1のタイマ(「T3324」)は、PSMをアクティブ化する前にUE3がRRCアイドルモードに留まる時間を制御する。第2のタイマ(「T3412」)は、UE3が別のトラッキングエリアに移動しない限り、UE3が定期的なトラッキングエリアアップデート(TAU)を実行する必要がある頻度を制御する。事実上、第2のタイマは、各省電力モードのアクティブ化の最大長を制御し、これは、第2のタイマが満了すると、UE3が(モバイルデバイス3の現在位置についてネットワーク/コアネットワークノードに通知するための)TAUメッセージを送信するために、RRC接続モードに入る必要があるためである。UE3は、TAUシグナリング以外の理由、例えば送信すべきアップリンクデータ(遅延できない)がある場合、PSMをキャンセルしてRRC接続モードに入る可能性がある。
【0070】
ここで、
図7~
図9を参照すると、UE3がRRCアイドルモードに入ると、第1のタイマ(T3324)を開始し、省電力モード動作を制御(の開始と終了)するためにUE3がカバレッジ内にあるか、カバレッジ外(out of coverage)にあるかの監視を開始する。
【0071】
PSMをアクティブ化するには、UEのカバレッジ状況に応じて3つの方法がある。
【0072】
図7に示すように、タイマの実行中にUE3がカバレッジ内に留まる場合、UE3はタイマの満了時にPSMをアクティブにする。
図8に示される別のケースでは、UE3は、第1のタイマが動作している間にカバレッジの外に移動すると、PSMをアクティブにする。(
図9に示す)第3のケースは、第1のケースと似ている。しかしながら、この場合、UE3は、第1のタイマのカバレッジ外で費やされた期間を考慮に入れない。見てわかるように、UE3がカバレッジを失う(loses coverage)ときは常に、第1のタイマ(T3324)を一時停止し、UE3が実際にRRCアイドルモード(RRC idle mode)になった(カバレッジに戻った)場合にのみ再開する。
【0073】
特定の時間および/または場所においてUE3がカバレッジ内にあるか、またはカバレッジ外にあるかを判断することを容易にするために、ネットワークは、ブロードキャスト情報または個別シグナリング(例:アクセス層または非アクセス層シグナリング)を介して衛星情報をUE3に提供してもよい。このような衛星情報および(利用可能な場合は)UE位置に基づいて、UE3は、その後のカバレッジ内ウィンドウを予測または推定し、それに応じてタイマを制御することができる。さらに、モバイルデバイス3は、バッテリを節約するために、予測されるカバレッジ内ウィンドウまで、モバイルデバイス3がカバレッジ内にあるかカバレッジ外にあるかの監視を一時停止することができる。
【0074】
いずれの場合も、UE3は、少なくとも第2のタイマ(T3412)が満了するまで、または(UE3が新しいトラッキングエリアに移動した場合のTAUシグナリングを含む)アップリンクデータの到着までPSMに留まる。
しかしながら、
図8に示す1つの可能性では、UE3は、第2のタイマ(T3412)の満了時、またはアップリンクデータの到着時に、カバレッジ内に戻ることが(監視に基づき)決定されるか、または戻ると(の予測に基づき)予想されるまで、PSM内に留まり得る。
【0075】
特に有益なオプションでは、PSMのキャンセル/解除(cancellation/deactivation of PSM)はバックオフタイマに基づいており、第2のタイマの満了時、またはネットワークカバレッジに入ったときに(後で)開始できる。このようなバックオフタイマは、同様のカバレッジウィンドウを持つ比較的多数のUE3によって引き起こされるネットワーク負荷、および、NTNセルのカバレッジに入ったときの、それぞれの(遅延された)アップリンクデータおよび/またはTAU送信の同様のタイミングを軽減または分散する。
【0076】
より詳細には、UE3は、(関連する第2のPSMタイマの満了後に)カバレッジに入ると、適切なバックオフタイマを開始するように構成され得る。バックオフタイマにより、各UE3はバックオフタイマが満了するまでアップリンクデータ/TAUシグナリングの送信を遅延させる。バックオフタイマは、UE3がRRC接続モード(RRC connected mode)に移行するのを遅らせ、PSMで費やす時間を効果的に延長することもある。
【0077】
バックオフ値は、ブロードキャストまたは個別シグナリングを介してUE3に送信され得る。バックオフタイマは、UEごとに異なる場合がある。これは、各UE3に対して特定のバックオフタイマ値を構成することによって実現され得る。あるいは、バックオフタイマの値は、ランダムに導出され得る(例えば、「0」とネットワークによって設定された最大バックオフタイマ値との間で選択される)。
【0078】
以下は、
図8および9に関連したいくつかの例示的なシナリオの説明であり、次の仮定がある。
-UE3は、24時間ごとに8:00(午前8:00)から12:00(正午)まで衛星のカバレッジ内にある。
-UE3は、タイマT3324およびT3412で設定される(PSM時間=T3412-T3324)。
-T3324=15分。
-T3412=100日。
【0079】
上記の仮定を使用すると、(
図8または9の場合のように)UE3が不連続なカバレッジを経験している場合、UE3は、アップリンクデータまたはTAUを送信する必要があるときに、ネットワークカバレッジがあるかどうかを確認する必要がある。換言すれば、UE3が(送信するアップリンクデータまたはTAUがあるために)PSMからウェイクアップするとき、この時点で実際にネットワークカバレッジがあるかどうかをまず確認する必要がある。これは、衛星軌道暦(ephemeris)データ、UE位置情報などに基づく予測に基づくものであってもよい。
【0080】
1)UEはアップリンクデータを送信するために午前10:00にウェイクアップ(wake up)したい。
送信するアップリンクデータ/TAUがあるために、UE3がPSMからウェイクアップしたい場合、(現在時刻が8:00と12:00の間であるため)UE3はネットワークカバレッジがあると予測できる。したがって、UE3は、アップリンクデータを送信するためのRRC手順/スケジューリング要求(Scheduling Request; SR)を開始するためにPSMから直ちに起動するのではなく、この時点でネットワークカバレッジを期待できるかどうかをチェックする。UE3がネットワークカバレッジを有する(または有すると予測される)と判断した場合、UE3はウェイクアップし(PSMを解除し)、ネットワークと同期し、アップリンクデータ/SRを送信する。データ送信により、UE3は接続モードに移行し、その後アイドルモードに戻る。再びアイドルモードになると、UE3は、再び省電力モードに移行する前に、T3324タイマ(15分間実行)を開始する。
【0081】
2)UEはアップリンクデータを送信するために午前11:55にウェイクアップ(wake up)したい。
このシナリオでも、UE3は、アップリンクデータを送信するためにRRC手順/SRを直ちに開始するのではなく、この時点でネットワークカバレッジを期待できるかどうかを最初にチェックする。午前11:55に、UE3はネットワークカバレッジがあると予測できる。したがって、UE3はウェイクアップし(PSMを解除し)、ネットワークと同期し、アップリンクデータ/SRを送信する。
【0082】
この場合、UEの動作は、
図8に示すアプローチに従うか、
図9に示すアプローチに従うかによって異なる。
図8の場合、UE3は午前11:56頃、アイドルモードに戻り、T3324タイマを開始し、15分間、つまり午後12:11まで実行する。ただし、UE3はカバレッジ外になるため、午後12:00に省電力モードに移行する。
【0083】
図9に示される代替例の場合と同様に、UE3は、UE3がカバレッジ外に出るとすぐにタイマを停止/一時停止(stop/suspend)し、UE3が再びカバレッジに戻るとタイマを再開(resume)するように構成され得る。したがって、午前11:56に再びアイドルモードになると、UE3はT3324タイマを開始する(合計15分間)。ただし、この場合、タイマは12:00までの4分間だけ実行され、UE3がカバレッジ外になるためタイマは一時停止される。タイマは、UE3が再びカバレッジに入る午前8:00まで一時停止されたままになり、その時点でタイマが再開される(この例では残り11分間)。見てわかるように、UE3は午前8:11(T3324タイマの満了時(expiry))にのみPSMに入る。したがって、UE3はカバレッジ外にある間はPSM内にないが、(送信するアップリンクデータがある場合でも)電力を浪費しない。なぜなら、UE3は、カバレッジ内に戻ると予想される時間を決定し、それに応じてデータ送信を遅らせることができるからである。
【0084】
3)UEはアップリンクデータを送信するために、13:00(午後1:00)にウェイクアップ(wake up)したい。
UE3は、アップリンクデータを送信するためのRRC手順/SRを開始するためにPSMからすぐにウェイクアップする代わりに、現時点でネットワークカバレッジを有していない(または有することが予測されていない)ことをチェックし、決定する。したがって、UE3は省電力モードに留まり、UE3が再びカバレッジ内になるまでデータのバッファリングを開始する。午前8:00に、UE3は再びネットワークカバレッジに入り、PSMからウェイクアップし、ネットワークカバレッジ内にある間にバッファリングされた(オプションでバックオフ値を含む)データを送信する。このシナリオでは、
図8と
図9の両方で同じ動作が発生する。
【0085】
<解決策2>
互換性のあるモバイルデバイス3がeDRXで構成されている場合、モバイルデバイス3は特定のページング送信ウィンドウ(PTW)の間のみページング機会を監視する。
図10に一般的に示されているように、異なるUE3(この場合、「UEx」および「UEy」)は、それら自身のネットワークに割り当てられたPTWを使用するように構成することができる。全体的な手順は
図11に示されており、既存のeDRXベースのページング手順に基づいている。
【0086】
ただし、この場合、ネットワーク(コアネットワークノード9)は、特定のUE3に適切なPTWの情報を提供する。具体的には、そのようなUE固有のPTW情報は、そのUE3のPTWの開始点、PTWオフセット、および/またはPTWに関連付けられたハイパーシステムフレーム番号(H-SFN)とシステムフレーム番号(SFN)のペアを識別する情報を含んでもよい。コアネットワークノード9は、この情報を、アタッチアクセプトメッセージ(Attach Accept message)またはトラッキングエリアアップデートアクセプトメッセージ(Tracking Area Update Accept message)などの適切なNASメッセージ(ステップS2を参照)でUE3に送信することができる。この場合、UE固有の情報は、(すべてのUEに共通であり得る)PTW長およびeDRXサイクル長などの他の情報要素に加えて、いわゆる「拡張DRXパラメータ(Extended DRX parameter)」情報要素(または他の適切な情報要素)に含まれてもよい。
【0087】
UE3は、この情報を記憶し、割り当てられたPTWを決定し、該当するページング送信ウィンドウの間のみページング機会を監視する。
【0088】
UE固有のPTW情報はまた、基地局6が適切な時間に各UE3をページングするのを支援するために、コアネットワークノード9から基地局6へのページングメッセージ(paging messages)に含まれてもよい(ステップS6を参照)。この場合、UE固有の情報は、PTW長/eDRXサイクル長に加えて、いわゆる「ページングeDRX情報(Paging eDRX Information)」情報要素(または任意の他の適切な情報要素)に含まれてもよい。
【0089】
モバイルデバイス3に対する適切なPTWの構成を容易にするために、モバイルデバイス3は、モバイルデバイス3に対するPTWの構成に使用することができる適切な支援情報をネットワーク(例えば、コアネットワークノード9)に送信することができる。支援情報は、推奨または好ましいPTW開始点(例えば、H-SFN、SFNペア)、推奨または好ましいPTW長、任意のカバレッジ内時間予測、および/または現在または予測されるUE位置を識別し得る。
【0090】
UE3は、コアネットワークノード9にeDRX支援情報の更新を提供するために適切なTAUおよび/またはNASシグナリングを使用するように構成され得ることが理解されるであろう。例えば、UE3は、設定されたeDRXがそのカバレッジ内ウィンドウと一致しない(または一致しなくなった)かどうかを示したり、UEの位置が(例えば、関連するしきい値を超えて、または、基準点からの距離を超えて)変化してページングウィンドウの更新が必要になったことを示したりすることができる。
TAU/NASメッセージには、次の1つ以上が含まれる場合がある。
-eDRX支援情報(拡張ページングサイクル、PTW長および位置)。
-UEの位置に関する情報(例:位置更新)。
-UEモビリティ状態(UE mobility state)に関する情報(例:高、低、または静止モビリティ)。
【0091】
<解決策3>
既存のシステムでは、PTWはUE固有であり、ページングハイパーフレーム(PH)、PH内の開始位置(PTW_start)、および終了位置(PTW_end)によって決定される。PH、PTW_start、PTW_endの値は以下の式で求められる。
PHは、次の式を満たすH-SFNである。
H-SFN mod TeDRX,H = (UE_ID_H mod TeDRX,H)
ここで、UE_ID_HはUE3に関連付けられた識別子である(UE_ID_Hは、ページングに使用されるチャネルに応じて、UEのハッシュIDの最上位10ビットまたは12ビットのいずれかになる)。
TeDRX,Hは、ハイパーフレーム数(TeDRX,H=1、2、…、256ハイパーフレーム)で与えられるUE3のeDRXサイクルである。
【0092】
パラメータPTW_startは、PTWの一部であり、次の式を満たすSFNを持つPHの第1の無線フレームを示す。
SFN = 256*ieDRX
ここで、
ieDRX = floor(UE_ID_H/TeDRX,H) mod 4
パラメータPTW_endは、PTWの最後の無線フレームを示し、次の式を満たすSFNを持つ。
SFN = (PTW_start+L*100-1) mod 1024
ここで、L=上位層によって設定されたページング時間ウィンドウの長さ(秒単位)である。
【0093】
このシステムでは、(ネットワークのNTN部分によってサービスされている間)しばらくの間カバレッジ外になることが予想されるUE3に適切なPTWを提供するために、PH、PTW_start、およびPTW_endの値が次のアプローチを使用して再設定される(re-defined)。
【0094】
1.UE3の下位層(および基地局6の下位層)は、UEのカバレッジウィンドウ外のPOを破棄するように構成されてもよい。ページングウィンドウがカバレッジウィンドウと部分的に重なる場合、カバレッジウィンドウ内の部分のみがページング送信用に保持される。言い換えれば、UEのカバレッジウィンドウ内にあるページング機会(またはその一部)のみが使用される。
【0095】
2.異なるUEのページングウィンドウをタイムライン全体に均等に分散する必要がある場合、実例は、カバレッジ外の期間を破棄した後もカバレッジ内の期間に比例(proportional)したままにすることができる。
【0096】
3.同じ衛星サービスエリアのUE IDは、(衛星の移動に起因する)同じカバレッジウィンドウを共有する場合がある。システムフレーム番号(つまりSFN)がカバレッジウィンドウ内のみで継続的にカウントされる場合、各UEの結果として生じるページングウィンドウもそれぞれのカバレッジウィンドウ内に収まる。
【0097】
セルの動作時間(粒度(granularity)10ms)がUE3とネットワークに利用可能であると仮定する。この場合、動作時間という用語は、特定のUEがそのセルによってサービスを提供できる合計時間を(24時間以内で)指す。当然のことながら、必要に応じて共通の動作時間の値を適用することもできるが、動作時間は場所に固有である可能性がある。
【0098】
適用可能な動作時間に基づいて、特定のUE3で利用可能な実際のシステムフレーム番号とハイパーシステムフレーム番号は、次のアプローチを使用して、それぞれSFNとH-SFNで示される。
-SFNおよびH-SFNは、カバレッジ期間/セル動作時間のみをカウントし、カバレッジウィンドウから(部分的に)外にある場合は増加を停止し、次のカバレッジウィンドウで連続的に増加を再開する。
-SFNは1024ごとにラップアラウンドする。
-SFNがラップアラウンドすると、H-SFNは1ずつ増加する。
-H-SFNがラップアラウンドすると、H-SFNもラップアラウンドする。
【0099】
ネットワークは、SFNおよびH-SFNの値(あるいは、deltaSFN=SFN-SFNおよびdeltaH-SFN=H-SFN-HSFNの値)を計算し、これらの値をシステム情報でUE3にブロードキャストする。UE3がセルの動作時間に関する情報を取得できる場合、UE3は独自にSFNおよびH-SFNの値を導出することができる。有利なことに、UE3は、同じ式を使用するが、SFNの代わりにSFNを使用し、H-SFNの代わりにH-SFNを使用して、PH、PTW_start、およびPTW_endの適用可能な値を導出することができる。
【0100】
したがって、このシステムでは、UEのPHは次の式を満たすH-SFNである。
H-SFN mod TeDRX,H=(UE_ID_H mod TeDRX,H)
ここで、UE_ID_HはUE3に関連付けられた識別子(10または12の最上位ビット)、TeDRX,Hはハイパーフレームの数(TeDRX,H=1、2、…、256ハイパーフレーム)で指定されるUE3のeDRXサイクルである。
【0101】
パラメータPTW_startは、PTWの一部であり、次の式を満たすSFNを持つPHの第1の無線フレームを示す。
SFN=256*ieDRX
ここで、
ieDRX=floor(UE_ID_H/TeDRX,H) mod 4
パラメータPTW_endは、カバレッジウィンドウ内のPTWの最後の無線フレームを示し、次の式を満たすSFNを持つ。
SFN=(PTW_start+L*100-1) mod 1024
ここで、L=上位層によって設定されたページング時間ウィンドウの長さ(秒単位)である。
【0102】
UE3(および基地局6)は、UE3がNTNセルによってサービスされているかどうか、および/またはセルの動作時間の情報の利用可能性に応じて、SFNを使用する式とSFNを使用する式との間で切り替えるように構成され得ることが理解されるであろう。
例えば、UE3は、SFNを使用する式に基づいてそのPTWを最初に決定し、(初めて)カバレッジ外になったときにSFNを使用する式に切り替えるように構成され得る。
【0103】
有利なことに、SFNの代わりにSFNに基づいて該当するPTWを導出する場合、ネットワークはUE3のページングを回避でき、UE3は、UE3がカバレッジ外の場合(またはUEのセルが動作していない場合)の期間中にページングメッセージを監視する必要がない。
【0104】
<修正および代替案>
詳細な実施形態については上で説明した。当業者であれば理解されるように、そこで具体化される本発明の恩恵を享受しながら、上記の実施形態に対して多くの修正および代替を行うことができる。例示として、これらの代替案および修正案のいくつかをここで説明する。
【0105】
5G/NR通信システムの基地局は一般に新無線基地局(「NR-BS」)または「gNB」と呼ばれ、これらは、より一般的にはロング・ターム・エボリューション(LTE)基地局(一般に「4G」基地局とも呼ばれる)と関連付けられる「eNB」(または5G/NR eNB)という用語を使用して呼ばれることがあることが理解されよう。基地局という用語は、3GPP技術仕様38.300(V16.6.0)および37.340(V16.6.0)で定義されている次のノードのいずれかを指す場合がある。
【0106】
gNB:UEに対してNRユーザープレーンおよびコントロールプレーンプロトコル終端を提供し、NGインターフェイスを介して5Gコアネットワーク(5GC)に接続されるノード。
【0107】
ng-eNB:Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA)ユーザープレーンとコントロールプレーンプロトコル終端をUEに提供し、NGインターフェイスを介して5GCに接続されるノード。
【0108】
En-gNB:UEに対してNRユーザープレーンおよびコントロールプレーンプロトコル終端を提供し、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)のセカンダリノードとして機能するノード。
【0109】
NG-RANノード:gNBまたはng-eNBのいずれかのノード。
【0110】
上記の実施形態は、5G新無線システムとLTEシステム(E-UTRAN)の両方に適用できることが理解されるであろう。E-UTRA/4Gプロトコルをサポートする基地局(ゲートウェイ)は「eNB」と呼ばれ、NextGeneration/5Gプロトコルをサポートする基地局は「gNB」と呼ばれることがある。いくつかの基地局は、4Gプロトコルと5Gプロトコルの両方、および/または他の3GPP通信プロトコルまたは非3GPP通信プロトコルをサポートするように構成され得ることが理解されるであろう。
【0111】
表1-衛星とUASプラットフォームの種類
【表1】
【0112】
4GシステムにおいてNTNを実装するためのさまざまなアーキテクチャオプションがあり、そのうちのいくつかが
図12に概略的に示されていることが理解されるであろう。示されている第1のオプションは、UEにサービスを提供し、ベントパイプペイロード(bent pipe payload)を備えた衛星/アンテナと地上のeNB(衛星ハブまたはゲートウェイレベル)に基づくアクセスネットワークを特徴とするNTNである。第2のオプションは、UEにサービスを提供し、eNBを搭載した衛星/アンテナに基づくアクセスネットワークを特徴とするNTNである。第3のオプションは、リレーノードにサービスを提供するアクセスネットワークを特徴とし、ベントパイプペイロードを備えた衛星/アンテナに基づくNTNである。第4のオプションは、リレーノードにサービスを提供し、eNBを備えた衛星/アンテナに基づくアクセスネットワークを特徴とするNTNである。他のアーキテクチャオプション、例えば、上述のオプションのうちの2つ以上の組み合わせも使用できることが理解されるであろう。あるいは、中継ノードは衛星/UASを備えていてもよい。同様のアーキテクチャオプションが5G/NRシステムでも同様に使用され得るが、eNBの代わりにgNB、EPCの代わりにNGCが使用されることが理解されるであろう。
【0113】
上記の説明では、理解を容易にするために、UE、NTNノード(衛星/UASプラットフォーム(UAS Platform))、アクセスネットワークノード(基地局)が、多数の個別モジュール(通信制御モジュールなど)を有するものとして説明した。これらのモジュールは、特定の用途、例えば既存のシステムが本発明を実装するために変更された場合、他の用途、例えば最初から本発明の特徴を念頭に置いて設計されたシステムではこのように提供され得るが、これらのモジュールはオペレーティングシステム全体またはコードに組み込まれている場合があるため、これらのモジュールは個別の実体として認識できない場合がある。これらのモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで実装することもできる。
【0114】
各コントローラは、たとえば、1つまたは複数のハードウェア実装コンピュータプロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(Central Processing Unit; CPU)、算術論理演算装置(Arithmetic Logic Unit; ALU)、入出力(Input/Output; IO)回路、内部メモリ/キャッシュ(プログラムおよび/またはデータ)、レジスタの処理、通信バス(制御バス、データバス、アドレスバスなど)、ダイレクトメモリアクセス(Direct Memory Access; DMA)機能、ハードウェアまたはソフトウェアで実装されたカウンタ、ポインタ、および/またはタイマ、および/または同様のものを含む(ただしこれに限定されない)任意の適切な形式の処理回路を備えることができる。
【0115】
上記の実施形態では、多数のソフトウェアモジュールについて説明した。当業者には理解されるように、ソフトウェアモジュールは、コンパイルされた形式またはコンパイルされていない形式で提供することができ、コンピュータネットワークまたは記録媒体上を介して信号としてUE、NTNノード、およびアクセスネットワークノード(基地局)に供給することができる。さらに、このソフトウェアの一部またはすべてによって実行される機能は、1つまたは複数の専用ハードウェア回路を使用して実行することができる。ただし、ソフトウェアモジュールを使用すると、UE、NTNノード、およびアクセスネットワークノード(基地局)の機能を更新するための更新が容易になるため、ソフトウェアモジュールを使用することが推奨される。
【0116】
上記の実施形態は、「非モバイル(non-mobile)」または一般に固定のユーザ装置にも適用可能である。
【0117】
UEによって実行される方法は、タイマの実行中にUEがカバレッジの外に移動すると、前記タイマを一時停止するステップをさらに含むことができる。
【0118】
UEによって実行される方法は、UEがカバレッジ内に移動してRRCアイドルモードに入ると、一時停止されたタイマを再起動するステップをさらに含むことができる。
【0119】
UEによって実行される方法は、タイマの満了時に前記省電力モードをアクティブ化するステップをさらに含むことができる。
【0120】
UEによって実行される方法は、UEがカバレッジ内に移動すると、前記省電力モードを非アクティブ化することをさらに含むことができる。例えば、UEは、カバレッジ内に移動するとき、およびUEがモバイル発信のデータ送信またはシグナリング(トラッキングエリア更新など)を開始する必要がある場合に、省電力モードを非アクティブにすることができる。
【0121】
UEによって実行される方法は、省電力モードを非アクティブ化した後、UEが送信すべきデータを有する場合に、RRC接続モードに入り、データ送信を開始することをさらに含むことができる。この場合、この方法は、(例えば、関連するバックオフ値に基づいて)カバレッジ内に移動した後に前記送信を遅延させることをさらに含んでもよい。送信には、トラッキングエリアアップデート(TAU)が含まれる場合がある。
【0122】
UEによって実行される方法は、非地上ネットワークのノードに関する情報(衛星の軌道暦情報など)、UEの位置に関する情報(例えば、全地球航法衛星システム(GNSS)シグナリング)、および無線信号の監視すること、のうちの少なくとも1つに基づいてUEがカバレッジ内にあるかカバレッジ外にあるかを判定することをさらに含むことができる。
【0123】
UEによって実行される方法は、非アクセス層(NAS)メッセージ(例:「Attach Accepted」メッセージ、「TAU Accepted」メッセージ、または「Paging」メッセージ)内の少なくとも1つの情報要素を使用して、ページング送信ウィンドウを識別する情報を受信するステップをさらに備えてもよい。ページング送信ウィンドウを識別する情報は、ページング送信ウィンドウの開始点、PTWオフセット、およびハイパーシステムフレーム番号(H-SFN)とシステムフレーム番号(SFN)の値のペア、のうちの少なくとも1つを識別することができる。
【0124】
UEによって実行される方法は、少なくとも1つの情報要素を使用して(例えば、トラッキングエリアアップデート(TAU)および/または非アクセス層(NAS)シグナリングを使用して)前記支援情報を送信することを含んでもよい。支援情報は、推奨または優先されるPTW開始点(例:H-SFN、SFNペア)、推奨または推奨されるPTW長さ、カバレッジ内時間の予測、現在または予測されるUEの位置、のうちの少なくとも1つを識別する場合がある。
【0125】
UEによって実行される方法は、UEの現在のPTWがそのカバレッジ内ウィンドウと一致しない場合、および/またはUEの位置が変化した(例:関連するしきい値を超えている、または基準点からの距離がある)場合に、支援情報をネットワークノードに送信することを含んでもよい。
【0126】
UEによって実行される方法は、バックオフタイマが満了すると、データ送信を開始するために無線リソース制御(RRC)接続モードに入るステップを含むことができる。UEによって実行される方法は、ブロードキャストまたは専用シグナリングを介してバックオフタイマの値を決定するための情報を受信することを含んでもよい。バックオフタイマの値を決定するための情報は、バックオフタイマの特定の値、およびバックオフタイマのランダムな値を選択する際に使用されるバックオフタイマの最大値のいずれかを識別できる。
【0127】
他の様々な修正は当業者には明らかであり、ここではさらに詳細には説明しない。
【0128】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。
【0129】
本願開示の構成や詳細には、開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0130】
プログラムは、任意の種類の非一時的なコンピュータ可読媒体を使用して格納し、コンピュータ装置に提供することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体には、あらゆる種類の有形記憶媒体が含まれる。非一時的なコンピュータ可読媒体の例には、磁気記憶媒体(フロッピーディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブなど)、光磁気記憶媒体(光磁気ディスクなど)、CD-ROM(読み取り専用メモリ)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)など)が含まれる。プログラムは、任意の種類の一時的なコンピュータ可読媒体を使用してコンピュータ装置に提供され得る。一時的なコンピュータ可読媒体の例には、電気信号、光信号、電磁波が含まれる。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線や光ファイバなどの有線通信回線、あるいは無線通信回線を介してコンピュータ装置にプログラムを提供することができる。
【0131】
例えば、上記で開示した実施形態の全部または一部は、以下の付記のようにも記載できるが、これらに限定されるものではない。
(付記1)
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment; UE)の方法であって、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定することと、
前記決定に基づいて、前記UEの省電力手順を開始することと、
を備えるUEの方法。
(付記2)
システム情報ブロック内の衛星情報を受信することをさらに備え、
前記決定は前記衛星情報に基づく、
付記1に記載の方法。
(付記3)
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順である、
付記1または2に記載の方法。
(付記4)
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に入るまで前記省電力モードを維持することをさらに含む、
付記3に記載の方法。
(付記5)
前記非地上ネットワークから送信された情報に基づいて、前記非地上ネットワークの次の受信カバレッジウィンドウを推定することをさらに備える、
付記4に記載の方法。
(付記6)
前記省電力モードに関連付けられたタイマの値を識別するための情報を受信することと、
無線リソース制御(Radio Resource Control; RRC)アイドルモードに入ることと、
前記RRCアイドルモードに入ると前記タイマを開始することと、
をさらに備え、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
付記3から5のいずれか1つに記載の方法。
(付記7)
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動すると、前記タイマを一時停止することをさらに備える、
付記6に記載の方法。
(付記8)
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に移動し、前記RRCアイドルモードに入ると、前記タイマを再起動することをさらに備える、
付記7に記載の方法。
(付記9)
前記UEがカバレッジ内に移動すると、前記省電力モードを解除することをさらに含む、
付記3から8のいずれか1つに記載の方法。
(付記10)
前記省電力モードを解除した後、前記UEが送信すべきデータを有する場合、データ送信を開始するためのRRC接続モードに入ることをさらに含む、
付記9に記載の方法。
(付記11)
カバレッジ内に移動した後に前記データ送信を遅延させることをさらに含む、
付記10に記載の方法。
(付記12)
前記非地上ネットワークのノードに関する情報と、
前記UEの位置に関する情報と、
無線信号の監視と、
のうちの少なくとも1つに基づいて、前記決定は実行される、
付記1から11のいずれか1つに記載の方法。
(付記13)
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順である、
付記1または2に記載の方法。
(付記14)
前記破棄することは、前記UEのそれぞれのページングウィンドウがそれぞれの前記UEのそれぞれのカバレッジウィンドウに比例したままであるように実行される、
付記13に記載の方法。
(付記15)
ページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)に基づいて拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作を実行することをさらに備え、
前記PTWは、前記UEのカバレッジウィンドウの外にある場合、ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つの増加を停止することによって決定される、
付記13または14に記載の方法。
(付記16)
前記eDRX動作のために前記UEに関連付けられた前記PTWの位置を識別する情報を受信することと、
前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行することと、
をさらに備える、
付記15に記載の方法。
(付記17)
前記情報は、非アクセス層(Non-Access Stratum; NAS)メッセージ内の少なくとも1つの情報要素に含まれる、
付記16に記載の方法。
(付記18)
前記情報は、
前記PTWの開始点、
PTWオフセット、および、
前記ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)と前記システムフレーム番号(SFN)の値のペア、
のうちの少なくとも1つを識別する、
付記16または17に記載の方法。
(付記19)
前記省電力手順は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEのページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)を構成する際に使用される支援情報をネットワークノードに送信する手順である、
付記1または2に記載の方法。
(付記20)
前記支援情報は、少なくとも1つの情報要素に含まれる、
付記19に記載の方法。
(付記21)
前記支援情報は、
前記PTWの推奨されたまたは優先されたPTW開始点、
推奨されたまたは優先されたPTW長、
カバレッジ内時間の予測、および、
現在のまたは予測される前記UEの位置、
のうちの少なくとも1つを識別する、
付記19または20に記載の方法。
(付記22)
前記送信は、前記UEの現在のPTWがそのカバレッジウィンドウと一致しない場合、及び/又は前記UEの位置が変化した場合に実行される、
付記19から21のいずれか1つに記載の方法。
(付記23)
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジに入ったときに、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、
前記方法は、前記バックオフタイマが満了するとデータ送信を開始することをさらに備える、
付記1または2に記載の方法。
(付記24)
前記バックオフタイマが満了すると、前記データ送信を開始するために無線リソース制御(Radio Resource Control; RRC)接続モードに入ることをさらに備える、
付記23に記載の方法。
(付記25)
前記バックオフタイマの特定の値、および、
前記バックオフタイマのランダムな値を選択する際に使用される最大バックオフタイマ、
のうちの1つを識別する情報を受信することをさらに備える、
付記23または24に記載の方法。
(付記26)
前記情報は、ブロードキャストまたは個別シグナリングを介して送信される、
付記24に記載の方法。
(付記27)
非地上ネットワークを介してユーザ機器(User Equipment; UE)と通信するためのネットワークノードの方法であって、
値に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの決定に基づいて省電力を制御するための情報を前記UEに送信し、前記決定に基づいて、前記UEの前記省電力手順を開始することを備える、
ネットワークノードの方法。
(付記28)
前記情報は、タイマの値を含み、
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順であり、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
付記27に記載の方法。
(付記29)
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置がスキップされ、前記方法は、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行することをさらに備える、
付記27に記載の方法。
(付記30)
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置はスキップされ、前記方法は、
ページングメッセージで前記PTW位置を示す前記情報を受信することと、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記UEをページングすることと、
をさらに備える、
付記27に記載の方法。
(付記31)
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジに入ったときに、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、
前記バックオフタイマが満了すると、前記UEはデータ送信を開始する、
付記27に記載の方法。
(付記32)
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment; UE)であって、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを決定する手段と、
前記決定に基づいて、前記UEの省電力手順を開始する手段と、
を備えるUE。
(付記33)
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順であり、前記UEはさらに、
前記省電力モードに関連するタイマの値を識別するための情報を受信する手段と、
無線リソース制御(Radio Resource Control; RRC)アイドルモードに入る手段と、
前記RRCアイドルモードに入ったときに前記タイマを開始する手段と、
を備え、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
付記32に記載のUE。
(付記34)
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、前記UEは、
拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を受信する手段と、
前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行する手段と、をさらに備え、
前記PTWは、前記UEのカバレッジウィンドウの外にある場合、ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つの増加を停止することによって決定される、
付記32に記載の方法。
(付記35)
前記省電力手順は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEのページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)を構成する際に使用される支援情報をネットワークノードに送信する手順である、
付記32に記載のUE。
(付記36)
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジ内に入ると、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、前記UEは、
前記バックオフタイマの満了時にデータ送信を開始する手段をさらに備える、
付記32に記載のUE。
(付記37)
非地上ネットワークを介してユーザ機器(User Equipment; UE)と通信するためのネットワークノードであって、
値に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの決定に基づいて省電力を制御するための情報を前記UEに送信する手段を備え、前記決定に基づいて、前記UEの前記省電力手順を開始する、
ネットワークノード。
(付記38)
前記情報は、タイマの値を含み、
前記省電力手順は、前記UEの省電力モードに入る手順であり、
前記タイマが前記値に基づいて実行されている間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジの外に移動したとき、または、
前記タイマが前記値に基づいて進んでいる間に前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に留まる場合において、前記値に従って前記タイマが満了したときに、
前記省電力モードへ入ることが実行される、
付記37に記載のネットワークノード。
(付記39)
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置がスキップされ、前記ネットワークノードは、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記eDRX動作を実行する手段をさらに備える、
付記37に記載のネットワークノード。
(付記40)
前記省電力手順は、前記UEがカバレッジ内にある期間外の少なくとも1つのページング機会を破棄するための手順であり、
前記情報は、拡張不連続受信(enhanced Discontinuous Reception; eDRX)動作のために前記UEに関連するページング送信ウィンドウ(Paging Transmission Window; PTW)位置を示す情報を含み、
ハイパーシステムフレーム番号(Hyper-System Frame Number; H-SFN)およびシステムフレーム番号(SFN)のうちの少なくとも1つであって、前記UEのカバレッジウィンドウ外のものは、前記PTW位置はスキップされ、前記ネットワークノードは、
ページングメッセージで前記PTW位置を示す前記情報を受信する手段と、
前記PTW位置を示す前記情報に基づいて前記UEをページングする手段と、
をさらに備える、
付記37に記載のネットワークノード。
(付記41)
前記省電力手順は、前記非地上ネットワークのカバレッジに入ったときに、前記非地上ネットワークから送信されるバックオフタイマを開始する手順であり、
前記バックオフタイマが満了すると、前記UEはデータ送信を開始する、
付記37に記載のネットワークノード。
【0132】
本出願は、2021年8月4日に出願された英国特許出願第2111281.8号に基づいて優先権の利益を主張し、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0133】
1 通信システム
3 ユーザ機器(UE)
5 衛星
6 ゲートウェイ
7 データネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2024-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment;UE
)であって、
システム情報ブロック内の衛星情報を受信する手段と、
前記衛星情報に基づいて前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを
予測する
手段と、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあることを予測することによって前記予測することが実行される場合、前記UEの省電力
モードに入る手段と、
を備えるU
E。
【請求項2】
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあると予測することによって前記予測が実行される場合、前記UEの前記省電力モードを終了する手段をさらに備える、
請求項1に記載の
UE。
【請求項3】
前記UEの前記省電力モードの前記終了後に起動されるバックオフタイマの満了後にアップリンクデータを送信する手段をさらに備える、
請求
項2に記載の
UE。
【請求項4】
前記UEのアクティブ時間を示すタイマを開始する手段と、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ外に移動したときに前記タイマを一時停止する手段と、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内に移動したときに前記タイマを再開する手段と、
をさらに備える、
請求項1から3のいずれか1つに記載のUE。
【請求項5】
前記タイマが開始され、前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあることを予測することによって前記予測が実行される場合に、前記UEの前記省電力モードを維持する手段をさらに備える、
請求項4に記載のUE。
【請求項6】
前記UEが送信すべきアップリンクデータを有し、前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあることを予測することによって前記予測が実行される場合に、前記UEの前記省電力モードを維持する手段をさらに備える、
請求項1から3のいずれか1つに記載のUE。
【請求項7】
非地上ネットワークを介してユーザ機器(User Equipment; UE)と通信するためのネットワークノー
ドであって、
衛星情報に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの
予測に基づいて
前記UEの省電力
モードを制御するための
システム情報ブロック内の衛星情報を前記UEに送信し、前記
予測に基づい
て前記UEの前記省電力
モードに前記UEが入る手段を備える、
ネットワークノー
ド。
【請求項8】
非地上ネットワークを介して通信するためのユーザ機器(User Equipment; UE)
によって実行される方法であって、
システム情報ブロック内の衛星情報を受信することと、
前記衛星情報に基づいて前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ内にあるか、それとも前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあるかを
予測することと、
前記UEが前記非地上ネットワークのカバレッジ外にあることを予測することによって前記予測することが実行される場合、前記UEの省電力
モードに入ることと、
を備えるUE
の方法。
【請求項9】
非地上ネットワークを介してユーザ機器(User Equipment; UE)と通信するためのネットワークノード
によって実行される方法であって、
衛星情報に基づいて前記UEがカバレッジ内にあるか、それともカバレッジ外にあるかの
予測に基づいて
前記UEの省電力
モードを制御するための
システム情報ブロック内の衛星情報を前記UEに送信
し、前記
予測に基づい
て前記UEの前記省電力
モードに前記UEが入ることを備える、
ネットワークノード
の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0133
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0133】
1 通信システム
3 ユーザ機器(User Equipment; UE)
5 衛星
6 ゲートウェイ
7 データネットワーク
9 モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity; MME)
31、51、71 トランシーバ回路
33、53 アンテナ
35 ユーザインターフェイス
55、75 ネットワークインターフェイス
36 USIM
37、57、77 コントローラ
39、59、79 メモリ
41、61、81 オペレーティングシステム
43、63、83 通信制御モジュール
45 ポジショニングモジュール
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】