(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】資産認証及び管理のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/06 20120101AFI20240814BHJP
【FI】
G06Q40/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505234
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 IB2022056921
(87)【国際公開番号】W WO2023007384
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】524036125
【氏名又は名称】マース 8 アンド コー ロンドン リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MARS 8 AND CO,LONDON,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ペコラーロ、ジュリアン マルク
【テーマコード(参考)】
5L040
【Fターム(参考)】
5L040BB57
(57)【要約】
分散型台帳は、価値のある資産に関する情報を記憶するために使用されることができ、その情報は、モデル、シリアル番号、又はそれらの資産を認証するために使用されることができる他の情報を含んでもよい。台帳はまた、所有権、サービス履歴、市場価値、条件、留置権等の他の情報を含むことができる。この情報は、アイテムを認証し、所有権を検証するために使用することができ、これは、再販、保険、クレジット取得、又は投資等のタスクにとって重要であり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
認証サービスにおいて、分散型台帳に資産を追加する要求を受信することと、
ユーザから、前記資産に関連付けられた認証情報を要求することと、
前記要求に応答して、前記認証情報を受信することと、
前記認証情報の1つ以上の特徴及び前記資産のカテゴリに少なくとも部分的に基づいて、前記認証情報が1つ以上の閾値充足係数を満たさないと判定することと、
前記ユーザに、補足認証情報を取得するための1つ以上の推奨を提供することと、
補足認証情報を受信することと、
前記補足認証情報の1つ以上の特徴に少なくとも部分的に基づいて、前記補足認証情報が前記1つ以上の閾値充足係数を超えると判定することと、
前記資産について、前記認証情報及び前記補足認証情報に少なくとも部分的に基づいて、前記資産についての所有権情報及び前記資産の認証ステータスを少なくとも含む、分散型台帳内のエントリを生成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上の推奨は専門家のリストを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記資産は物理的資産である、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
オンライン市場における販売のために前記資産をリスト化することと、
前記エントリに少なくとも部分的に基づいて、前記資産の前記認証ステータスを決定することと、前記オンライン市場内で、前記認証ステータスのインジケータを提供することと、
を更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
貸し手から、1つ以上の担保資産に対する要求を受信することと、
前記要求から、前記資産の前記カテゴリに対応する担保資産のカテゴリを決定することと、
前記ユーザに、前記要求に関連付けられた通知を提供することと、
を更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記要求は、前記資産を担保として使用することと引き換えに、利率を提供する要求に対応する、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記ユーザから、前記要求に対する応答を受信することであって、前記応答は、前記資産を担保として提供することに同意する、ことと、
前記要求の条件を示す前記エントリを更新することと、
を更に含む、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
メモリデバイスと、を備え、前記メモリデバイスは命令を記憶し、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに、
1つ以上の資産を所有するユーザから、取引に参加する要求を受信させ、
前記要求を1つ以上の取引エンティティに送信させ、
前記1つ以上の取引エンティティに、前記1つ以上の資産に関連付けられた情報を提供させ、前記情報は、分散型台帳上に記憶され、少なくとも前記1つ以上の資産の所有権情報及び真正性ステータスを含み、
前記1つ以上の取引エンティティから、前記取引に関連付けられた条件のセットを受信させ、
前記ユーザに、前記条件のセットを提供させ、
前記ユーザから、前記条件のセットからの選択を受信させ、
前記選択を反映するために、前記1つ以上の資産に対応する前記分散型レッジ内のエントリを更新させる、システム。
【請求項9】
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記分散型台帳内の前記エントリから、前記認証ステータスが検証済みであると判定させる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記認証ステータスは、検証済み専門家による前記1つ以上の資産の評価に少なくとも部分的に基づく、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記認証ステータスは、前記1つ以上の資産の製造業者又は配布のうちの少なくとも1つによって提供される情報に少なくとも部分的に基づく、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記ユーザは、前記選択を受け入れた後に、前記1つ以上の資産の所有を維持する、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記条件のセットは、使用制限、販売制限、保守要件、又は保険要件のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記選択のそれぞれの条件を決定させ、
前記ユーザがデフォルトであると決定させ、
前記デフォルトに従って前記エントリを更新させる、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
デフォルトは、前記1つ以上の資産の所有権を、前記選択に関連付けられたそれぞれの取引エンティティに移転する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記選択のそれぞれの条件を決定させ、
前記ユーザが前記それぞれの条件を完了したと判定させ、
前記それぞれの条件の前記完了に従って前記エントリを更新して、前記1つ以上の資産の権利をクリアさせる、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
方法であって、
オンライン市場において、前記オンライン市場内で販売する資産を追加する要求を受信することと、
前記要求に少なくとも部分的に基づいて、前記資産に関連付けられた分散型台帳内のエントリを決定することと、
前記エントリに少なくとも部分的に基づいて、前記資産の1つ以上の特徴を検証することと、
前記オンライン市場内で前記資産をリスト化することと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記1つ以上の特徴は、前記資産の認証ステータスに対応する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記オンライン市場内での販売のために、第2の資産を追加する第2の要求を受信することと、
前記第2の要求に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の資産に関連付けられた前記分散型台帳内の第2のエントリを決定することと、
前記第2のエントリに少なくとも部分的に基づいて、前記資産の1つ以上の特徴の検証が不十分であると判定することと、
前記第2の資産が前記オンライン市場内にリスト化されることを防止することと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記失敗した検証の前記第2の要求に関連付けられたユーザに通知することと、
前記失敗した検証を修復するための推奨を提供することと、
を更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月27日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR ASSET AUTHENTICATION AND MANAGEMENT」と題する同時係属中の米国仮特許出願第63/226012号の優先権及び利益を主張し、その全開示は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
人々は、流通市場における価値等の金銭的価値を有するいくつかのタイプの資産を有することが多い。これらの人々は、資産を売却したり、担保として資産を使用したりする等、これらの資産に関して様々なタスクを実行したい場合がある。しかしながら、多くの場合、これらの資産の真正性、所有権、価値、保険、及び他のそのような側面を検証することは困難であり、これは、これらの人々がそれらの資産を最大限に利用する能力を制限し得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示による様々な実施形態が、図面を参照して説明される。
【0004】
【
図1】様々な実施形態による、利用できる例示的な資産情報管理システムを示す図である。
【
図2】様々な実施形態による、利用できる例示的な認証システムを示す図である。
【
図3】様々な実施形態による、利用できる分散型台帳のブロックの例示的なインタフェースを示す図である。
【
図4】様々な実施形態による、利用できる市場の例示的なインタフェースを示す図である。
【
図5】様々な実施形態による、利用できる市場の例示的なインタフェースを示す図である。
【
図6】様々な実施形態による、利用できる資産を認証するためのプロセスの例示的なフローチャートを示す図である。
【
図7】様々な実施形態による、利用できる資産に関連付けられた取引を準備するためのプロセスの例示的なフローチャートを示す図である。
【
図8】様々な実施形態の態様を実装するために利用できるコンピューティングデバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の説明では、様々な実施形態が説明される。説明の目的で、実施形態の完全な理解を提供するために、特定の構成及び詳細が記載されている。しかしながら、特定の詳細がなくても、実施形態が実施され得ることも当業者には明らかであろう。更に、説明されている実施形態を曖昧にしないために、周知の特徴は省略されるか、又は簡略化されている場合がある。
【0006】
本開示の実施形態は、少なくとも資産の検証に関する上述の問題を克服するためのシステム及び方法を対象とすることができる。具体的には、システム及び方法は、ユーザが、販売、担保としての使用、保険登録等の1つ以上の目的のためにライフサイクルを通して資産を登録、検証、及び追跡することを可能にする真正性サービスを対象とすることができる。少なくとも1つの実施形態では、物理的資産であり得る資産は、真正性、所有権、品質等について評価及び検証され得る。検証は、アイテムの物理的検査を実行することを含み得る、アイテムの検査を実行し得る、信頼される専門家等の1つ以上の信頼されるパーティによる評価を含み得る。検証されると、アイテムに関連付けられた記録は、分散型台帳内等に記憶されてもよい。次いで、これらの記録を使用して、アイテムが担保のために販売又は提供されるときに検証及び保証を提供することができ、その理由は、受信側パーティが、分散型台帳内の情報にアクセスして真正性を検証し、その結果、アイテムの価値を検証することができるからである。次いで、サービスのユーザは、他の用途の中でもとりわけ、販売のために彼らのアイテムを提供すること、担保として彼らのアイテムを提供すること、又は保険目的のために所有権を追跡することが可能であり得る。
【0007】
システム及び方法は、1つ以上のオンライン市場に統合され得るか、又は関連付けられ得る認証サービスを提供し得る。認証サービスは、ユーザが1つ以上のアイテムの認証を要求するときに、様々な専門家にアクセスを提供することができる真正性マネージャを含むことができる。例えば、専門分野、場所、費用等の領域を含み得る専門家のデータベースが維持されてもよく、ユーザは、サービスを提供する潜在的な専門家のリストを受信してもよい。異なる専門家がランク付けされてもよいし、彼らの資格証明書が提示されてもよい。検証されると、アイテムは、オンライン市場内でアイコン又は他の際立った特徴を受け取ることができ、それによって、潜在的な購入者にアイテムの真正性の保証のレベルを向上させる。ユーザは、認証された商品を購入する可能性が高く、認証サービスが利用可能であることを知っているので、不審であるか、そうでなければ他者のために認証されていない商品を避けることができるので、そのような検証及び表示は、オンライン市場内での不正取引のレベルを低減することができる。認証サービスはまた、異なるサービスと共に使用されてもよく、又は、例えば、カバレッジを取得するときに資格証明書を保険業者に提供することによって、後の使用のために資格証明書をユーザに提供する、独立型認証サービスであってもよい。少なくとも1つの実施形態において、認証は、異なる所有者を通じてアイテムのライフサイクルで実行されて、所有権のチェーンを示し、また、真正アイテムがチェーン全体に沿って提供されたことを実証することができる。
【0008】
様々な実施形態は、ブロックチェーンと称され得る分散型台帳の1つ以上の特徴、及び/又は認証サービス及び/又はオンライン市場を有する非代替性トークン(NTF)を組み込んでもよい。例えば、アイテムに関連付けられた所有権及び認証情報は、ブロックチェーン上で追跡され、次いで、資産の移転が完了したときに更新され得る。分散型台帳を通して所有権を追跡することによって、購入者又は借用者は、提供者が資産の所有権及び所有を実際に有することをより確信し得る。更に、NFTは、アイテム、トラック所有権、トラック製造等に関する情報を記憶するために使用されてもよい。加えて、少なくとも1つの実施形態では、NFTは、様々なアイテムの所有権の証書を移転するために使用され得る。分散型台帳の使用はまた、アイテムを購入するために使用され得る、1つ以上のデジタル通貨(例えば、硬貨)の使用と結合されてもよいが、種々の他の通貨又はアイテムが、製品(例えば、不換通貨、貴金属等)の移転を促進するために使用されてもよいことを理解されたい。
【0009】
図1は、少なくとも1つの実施形態による例示的な資産情報管理システム100の構成要素を示す。これは説明のための一例にすぎず、様々な実施形態の範囲内で利用され、本明細書で論じられ、提案される様々な他の構成要素及び構成が存在し得ることを理解されたい。そのようなシステムのユーザは、少なくとも何らかの金銭的価値を有し得る様々な資産102を有し得る。これらは、例えば、腕時計、車、コンピュータ、不動産、芸術作品、ワイン、家具、宝石等のアイテム又は個人財産を含んでもよい。他の状況では、ユーザは、そのような資産を含む取引を取得するか、又は別様にそれに携わることを望む場合がある。しかしながら、腕時計のようなアイテムについては、腕時計が本物であること、及び所有者とされるものが実際にその資産において適切な権原又は所有権を有することを証明することは困難であり得る。
【0010】
様々な実施形態による手法は、ブロックチェーン又はNFT等の分散型台帳の能力を活用して、真正性、所有権、条件、サービス履歴、市場価値、及び他のそのような情報等の情報を追跡することができる。少なくとも1つの実施形態では、サービスプロバイダは、この情報の少なくとも一部を管理することができる真正性サービス108を提供することができる。資産102を有するユーザは、クライアントデバイス104を利用して、少なくとも1つのネットワーク106を介して真正性サービス108にアクセスすることができる。クライアントデバイス104は、デスクトップ又はノートブックコンピュータ、タブレット、スマートフォン、ウェアラブルコンピュータ、又は他のそのようなデバイス等、任意の適切なクライアントデバイスであり得る。ネットワークは、セルラーネットワーク、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ピアネットワーク、又は任意の他の有線及び/又は無線通信ネットワーク等の任意の適切なネットワークを含むことができる。真正性サービスは、サーバ、ルータ、ロードバランサ、インタフェース、記憶装置、並びにデータの受信、管理、及び処理等のタスクのための他のそのような構成要素を含み得る等、コンピューティング構成要素の任意の適切なセットを含むことができる。
【0011】
一例として、ユーザが高級腕時計を購入する場合がある。一例では、ユーザは、クライアントデバイス104を利用して、アプリ又はウェブサイト等を通じて真正性サービスにアクセスすることができる。ユーザは、モデル及びシリアル番号等の腕時計に関する情報を入力することができる。真正性サービスは、分散型台帳116内の情報をチェックして、サービスがその腕時計又は資産のための情報を記憶するかどうかを判定することができる。サービスはまた、資産についての情報を求めてブランド又はディストリビュータシステム150に接触して、資産の存在、任意の所有権のチェーン、又は他のそのような情報を確認することができ、これらは既に分散型台帳に記憶されていてもよい。別の例では、資産がブランド又はディストリビュータによって販売されるとき、ブランド又はディストリビュータシステム150は、時計がある情報と共に存在することを示す情報を真正性サービス108に送信することができ、購入者についての情報を含むことができる。この情報のいずれか又は全てを使用して、真正性サービスがアクセスする分散型台帳116を生成又は更新することができる。真正性サービスはまた、その様々なユーザに関するユーザ情報114を記憶することができ、それらのユーザをそれらの様々な資産にリンクすることができる。
【0012】
真正性サービスがこの情報を有すると、この情報は様々な目的のために利用され得る。一例では、この情報を使用して、販売用の資産の真正性及び所有権を検証することができる。資産が電子市場140又はオンラインストアを通じて販売されている場合、電子市場は、真正性サービス108のインタフェースレイヤ110によって受信される要求を送信することができ、インタフェースレイヤ210は、要求を真正性マネージャ112に向けることができ、真正性マネージャ210は、物理的又は仮想であり得るコンピュータ又はサーバ上で実行される真正性アプリケーションを少なくとも含み得る。他の実施形態では、
図1の点線によって示されるように、電子市場は、同じプロバイダによって提供される同じシステム又は環境の一部であってもよく、その結果、電子市場及び真正性マネージャは、同様のデータベースに記憶された情報、又は同様のソースからアクセス可能な情報を共有することができる。真正性サービス108はまた、サービス108に関連付けられていない別個の市場140とインタフェースするか、又は他の方法でそれに情報を提供し得ることを理解されたい。例えば、真正性サービス108は、購入に対する顧客の信頼を向上させるためにアイテムのサードパーティ検証を提供するために、ハイエンド商品を販売する市場140にサービスを提供することができる。真正性マネージャ112は、電子市場からの情報を、対応する分散型台帳116内の情報と比較して、資産が存在するかどうか、クリーンな権利又は所有権のチェーンがあるかどうか、資産に何らかの留置権があるかどうか、現在の状態若しくは価値、又は他のそのような情報等の、特定の情報を判定することができる。少なくとも1つの実施形態では、真正性サービスは、ユーザに関する情報又は他の個人情報を提供しなくてもよいが、少なくとも、アイテムが既存のものとして検証され得るか、留置権を有しないか、及び任意の既知の所有権問題を有しないかの表示を提供してもよい。これらの全てが許容可能に戻った場合、電子市場140は、資産が有効であり、安心して購入できることをユーザが決定できるようにするアイコン又は他のインジケータを表示することができる。資産が所有権における留置権又は相違等の特定の問題を有する場合、異なるアイコンを表示することができる。資産が認証され得ない場合、別のアイコンが表示され得るか、又は資産が市場から除去され得る。資産が盗まれたものとしてリストされている場合、アイテムは市場から除去され、購入することができない。資産を購入することに関心のある人等のサードパーティ120はまた、資産に関する情報を提出し、少なくとも真正性の表示を受け取ることができる。電子市場は、他のタイプの取引も提供又はサポートすることができる。本明細書の他の場所で説明されるように、ユーザは、特定の商品又は資産に関するオプションを選択するか、他者が関心がある場合にオファー又は連絡をとることができるように資産を公開してリスト化するか、又はそれらの資産を含む交換又は取引を提供することができる。例えば、ユーザは、長期間にわたって家族内にあったアイテムを販売することに特に関心がない場合がある。ユーザは、追跡目的でそのアイテムをシステムに入力することができ、そのアイテムのリストを公開することを選択することができる。プレミアムを提供しようとするアイテムに非常に関心のある買い手がいる場合、ユーザは、それらのオファーを受け取り、システムを介して取引に関与するかどうかを検討することを望むことができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、2つ以上の市場が存在してもよく、その各々は、真正性サービス108に関連付けられてもよく、又はそれとは別個であってもよく、1つ以上のパーティによって提供されてもよい。第1の市場は、認証された商品が、販売、賃貸、リース、交換、又は他のそのような目的のために提供されることを可能にすることができる。第2の市場は、資産が担保として使用されることを可能にすることができる。例えば、ユーザは、貸し手(例えば、小売貸し手、銀行、又はクラウドファンディング元)又は金融機関が見ることができる資産をリスト化して、それらの資産の価値又はエクイティに少なくとも部分的に基づいて、現金、ローン、又は他の金融オファーを提供するかどうかを決定することができる。同様に、貸し手170又は金融機関130は、特定の金融商品又はオプションを提供することができ、ユーザは、必要な担保の少なくとも一部としてそれらの資産を使用して、それらの金融商品のうちの1つ以上を取得しようと試みるために、特定の資産に関する情報を提供することができる。このような情報を使用して、システムに資金を投入することができると共に、北米におけるロレックス腕時計資産に対して3%の利回り、又はアジアにおけるポルシェ及びゴールド資産に対して4.5%の利回りを提供する等、適用可能なレートを決定することができる。ユーザは、システム又はサービスを通じて何が利用可能であるか又は提供されているかを見た後に、そのようなシステムにおいて識別する能力を有することができる。金融機関等のユーザは、1つ以上の資産を担保として受け入れるかどうかを決定し、クレジットライン等の製品を提供することができ、それによって、ユーザは、任意のタイプの通貨でこのシステムを介して資金を貸す、又は得ることができる。
【0014】
金融オファーの別の例では、人は現金へのアクセスを必要とする場合がある。ユーザは、質店等の場所に移動し、現金へのアクセスと引き換えに、ある期間にわたってアイテムをショップに置いておくことができるが、アイテムを認証し、所有権を判定する能力は、ユーザが、物理的場所に移動する必要なく、又は資産の所有を一時的に放棄する必要なく、現金を取得することを可能にすることができる。一実施形態では、ユーザは、金融機関130又は貸し手170と対話して、現金又はクレジットラインを取得しようと試みることができる。電子商取引サイト140、金融機関130、保険160、及び真正性サービス108等のシステムは、別個のエンティティとして示されているが、単一のエンティティによって提供されてもよいことを理解されたい。ユーザは、金融機関130に対して1つ以上の資産の所有権を指定することができる場合がある。機関は、真正性サービス108に情報を送信することができ(又はユーザが情報を送信することができ)、金融機関は、ユーザがそれらのアイテムを所有するか、又はそれらのアイテムに対する権利を有すること、及びそれらのアイテムが真正であることを確認する情報を返信することができる。利用可能であり許可されている場合、金融機関又は貸し手は、価値、状態、及びサービス履歴等の情報を取得することもできる。次いで、金融機関は、ユーザによってリストされた資産の価値を決定することができ、そのユーザに提供することができるクレジットライン又は現金の額を決定することができる。ユーザは、その金額の全部又は一部を現金又はクレジットで受け取るかどうか、及びどのタイプの通貨で受け取るかを決定することができる。これは、それらの資産のための分散型台帳116に反映されることができ、それにより、それらの資産は、現金又はクレジットのための担保として使用されている間、販売又は移転されるか、又は他の金融目的のために使用されることが不可能であり得る。ユーザがラインを閉じるか、又は現金を返却すると、台帳を更新することができ、資産をあらゆる目的で利用可能にすることができる。ユーザがデフォルトを設定する場合、ユーザは、アイテムを引き渡すか、又は別のそのようなアクションをとる責任がある。デフォルトは、ユーザが資産を売却又は移転することができないように、分散型台帳に入力される。更に、デフォルトはまた、契約権利に関連付けられてもよく、アイテムがユーザによって維持された場合、貸し手側パーティがアイテムを再所有又は他の方法で所有することを可能にする。例えば、アイテムが担保として提供される腕時計である場合、契約の一部は、貸し手側パーティが腕時計、又は腕時計の等価な現金価値を再所有又は別様に取得し得る条件を指定する契約を含み得る。デフォルトが発生した場合には、貸し手側パーティは、1つ以上の適切なチャネルを通じてアイテムの所有権を獲得することができる。
【0015】
別の例では、このクレジットを投資目的で使用することができる。クレジットラインを受け取る代わりに、ユーザは、それらの資産に対する投資額を得ることができる。例えば、ユーザがこれらの資産の価値の一部を投資する意思がある場合、その価値を投資することができ、ユーザは、それらのアイテムの所有をあきらめることなく、又は任意の現金を提出することなく、利息を得ることができる。このようにして、ユーザは、それらのアイテムを依然として楽しむことができる一方で、自分のアイテムの価値に対する関心を得ることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、投資目的のために、安全な担保化クレジットの額を受け取ってもよい。上述したように、担保としてアイテムを提供するとき、デフォルト又はマージンコールの場合に所有権を得るために、関連する契約権利が貸し手側パーティに提供され得る。例えば、ユーザが投資の担保としてアイテムを提供し、投資の価値が増加した場合、ユーザは、投資時のアイテム価値と投資の現在の価値との間の差を受け取ることができる。しかしながら、ユーザが投資に対する担保としてアイテムを提供し、投資価値が価値において減少した場合、ユーザは、そのアイテムを引き渡すか、又は価値の差の同等の価値を提供するために、マージンコールを受けることができる。
【0016】
少なくとも1つの実施形態では、価値及びオファーが全て指定された通貨を使用するように、そのようなシステムで使用するために指定された1つ以上の通貨が存在し得る。そのような通貨の基準は、通貨バスケットを使用する通貨であってもよく、及び/又は指定された暗号通貨等の新しい通貨を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、指定された暗号通貨は、真正性管理システム又は他の関連システムのプロバイダによって開始されるか、又は利用可能にされ得る。為替のこの基準は、交換オプション、担保オプション、融資、クレジット、又は投資等、システム内の様々な目的のために使用することができる。暗号通貨は、例えば、資産、為替、及び担保に基づくことができる。少なくとも1つの実施形態において、この暗号通貨は、真正性管理プロバイダ又はシステムの独自のアルゴリズムを使用して設計又は管理することができる。いくつかの実施形態では、単一のプロバイダのプロバイダが、市場を通してこれら及び他のタイプの取引のために使用され得る為替の基準と共に、特定の資産の融資又は投資を提供する能力を市場に組み合わせるシステムを提供することができる。
【0017】
資産固有ブロックチェーン等の分散型台帳116はまた、所有権又は移転に関する規則を実施するために使用することができる。例えば、ユーザは、転売に制限がある希少な自動車を購入するかもしれない。これは、例えば、最小期間の間車両を販売しない契約、又はディーラー若しくはディストリビュータが車両を購入する第1の機会を受け取らなければならない契約を含むことができる。この情報は、分散型台帳に反映され得、アイテムが購入等のために利用可能であり得るかどうかを判定するために使用され得る。アイテムが電子市場を通してオファーされるべきである場合、この情報を受信する市場は、資産を自動的にリスト解除してもよく、又は取引が制限を有し得るという表示を少なくとも提供してもよい。そのような台帳はまた、ブランド、小売業者、又はディストリビュータが、ある場合に、そのアイテムの所有権を追跡することを可能にすることができる。
【0018】
いくつかの例では、ユーザは、検証された資産を有するために、認可されたエンティティ、例えば、認証された宝石又はブランド代理人に、時計を本物であると検証させるために、アイテムを持って行く必要があり得る。次いで、エンティティは、この情報をシステムに入力することができ、この情報は、分散型台帳に追加することができる。ユーザはまた、ユーザが認識している任意の変更に基づいて、あるいは監査プロセス又はシステムの他のそのような態様の一部として、情報を経時的に更新しなければならない場合がある。例えば、ユーザは、ユーザが限られた時間しか保持しない可能性が高いスマートフォン等の資産、又は大量の担保若しくは融資のために使用される高価値アイテム等の所有権の定期的な検証を行う必要があり得る。車両等の資産の場合、これは、マイル数、状態、サービス、又は事故に関する定期的な更新を含むことができる。いくつかの実施形態における監査又は検証は、あるタイプのアイテム、又はより重く重み付けされ、したがって、ランダム監査を受信する可能性がより高い、システム内のある量の価値を有するアイテムを用いて、ランダムに又は規則的間隔で行われてもよい。情報更新は、これらの資産のうちの少なくともいくつかに関する少なくともいくつかの関連情報、又はこれらの資産に少なくとも部分的に基づいて作成されたオファーを追跡又は記憶するブランド又は金融機関等、他のパーティ又はエンティティからも生じる可能性がある。あるタイプのアイテム、又は特定の高価値アイテムに対して、同様に提供されるべき追加情報が存在し得る。例えば、車両又は宝石等の高価値資産の場合、少なくともそのアイテムが担保又は他のそのような目的のために使用されている間、そのアイテムに関するリアルタイム資産場所情報を提供することができるジオトラッカ又は他の機構が利用されることが、特定の取引のための要件であり得る。次いで、システムは、その資産を含む移動又は変更の通知を、関連する1つ又は複数のパーティに提供することができる。
【0019】
ユーザはまた、アプリ又はウェブサイトを利用して、システム内にあるそのユーザの資産全てに関する情報を取得することができ、例えば、現在の価値を取得するか、サービス又は状態情報を更新することができる。いくつかの実施形態では、認可されたエンティティによって提供される任意のサービス又は評価のための情報が、それぞれの資産のための分散型台帳に追加されることができる。ユーザは、ある情報への唯一のアクセスを有することができ、他のどのエンティティがアクセスを有するべきか、並びにアクセスを許可すべきデータのサブセットを決定することができる。例えば、ユーザは、適切な量の保険を取得するために、並びに資産が盗まれたか又は損傷した場合に請求を検証することができるように、この全ての情報を保険プロバイダ160と共有することを望む場合がある。保険会社が請求を支払い、その資産が後にシステム内で回復又は識別される場合、保険会社は、そのアイテムに対する請求をどのように進めるかを決定するか、又はそれをユーザにどのように戻すかを決定することができる。ユーザはまた、そのユーザの資産のうちの1つに関連付けられた任意の台帳に対する任意の変更を通知されることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、規制又はユーザ許可を通して許可される場合等、そのようなシステムの使用に関する少なくともある量の追跡又はデータ収集が存在し得る。これは、例えば、ユーザが関心を抱いた又は表明した資産又は取引のタイプ、並びにそれらの取引についての情報を含むことができる。例えば、ユーザパターン及び選好に関する情報及びデータトラフィックは、次いで、ブランド、ユーザ、eコマース、又は金融機関等の他のパーティに提供されることができる。次に、これらのパーティは、システムを通じて暗号通貨を含み得るような、この市場分析データに対する何らかのタイプの補償を提供することができる。そのようなデータは、ソーシャルメディア最適化(SMO)、検索エンジン広告(SEA)、又は検索エンジン最適化(SEO)等の他の目的にも使用することができ、表示される推奨、広告、又は表示されるコンテンツは、この市場分析データ及び追跡に少なくとも部分的に基づいて提示される。少なくともいくつかの実施形態では、顧客関係管理(CRM)システムが、少なくともいくつかのタイプのユーザ、ユーザデータ発信元に提供又は利用され、他のそのようなオプションの中でもとりわけ、情報、分析、創造的作業、及び報告へのアクセスを可能にすることができる。
【0021】
図1のようなコンピュータ化された環境は、様々な異なる目的のために複数のユーザによって利用され得る様々なタイプのリソースを含むことができる。本明細書で使用されるように、ネットワーク環境で利用されるコンピューティング及び他の電子リソースは、「ネットワークリソース」と称され得る。これらは、例えば、サーバ、データベース、ロードバランサ、ルータ等を含むことができ、これらは、データ及び/又は実行可能命令を受信、送信、及び/又は処理する等のタスクを実行することができる。少なくともいくつかの実施形態では、所与のリソース又はリソースのセットの全部又は一部は、少なくとも決定された時間にわたって、特定のユーザに割り振られるか、又は特定のタスクに割り振られ得る。プロバイダ環境からのこれらのマルチテナントリソースの共有は、多くの場合、リソース共有、ウェブサービス、又は「クラウドコンピューティング」等と呼ばれ、他のそのような条件の中でも、特定の環境及び/又は実装に依存する。この例では、プロバイダ環境は、1つ以上のタイプの複数のリソースを含む。これらのタイプは、例えば、ユーザによって提供される命令を処理するように動作可能なアプリケーションサーバ、又はユーザ要求に応答して1つ以上のデータストア内に記憶されたデータを処理するように動作可能なデータベースサーバを含むことができる。そのような目的のために知られているように、ユーザはまた、所与のデータストア内のデータ記憶装置の少なくとも一部を予約することができる。ユーザが様々なリソース及びリソースインスタンスを予約することを可能にする方法は、当該技術分野でよく知られており、したがって、プロセス全体の詳細な説明及び全ての可能な構成要素の説明は、本明細書では詳細に説明しない。
【0022】
この例におけるリソースマネージャ(又は別のそのようなシステム若しくはサービス)はまた、プロビジョニング、スケーリング、複製等を含み得る管理アクションに加えて制御機能を扱うハードウェア及びソフトウェア構成要素の仮想レイヤとして機能することができる。リソースマネージャは、インタフェースレイヤにおいて専用APIを利用することができ、各APIは、インスタンスのプロビジョニング、スケーリング、クローン、又はハイバネート等、データ環境に関して実行されるべき少なくとも1つの特定のアクションに対する要求を受信するために提供され得る。APIのうちの1つへの要求を受信すると、インタフェースレイヤのウェブサービス部分は、要求を解析又は別様に分析して、呼に作用するか、又は呼を処理するために必要とされるステップ又はアクションを決定することができる。例えば、データリポジトリを作成する要求を含むウェブサービス呼び出しが受信されてもよい。
【0023】
少なくとも1つの実施形態におけるインタフェースレイヤは、様々なAPIを提供し、API仕様に基づいて適切な応答を返すことができるユーザ対応サーバのスケーラブルなセットを含む。インタフェースレイヤはまた、一実施形態では、外向きユーザAPIを処理するステートレスの複製サーバから成る、少なくとも1つのAPIサービスレイヤを含むことができる。インタフェースレイヤは、認証情報に基づいてユーザを認証すること、ユーザを認可すること、APIサーバへのユーザ要求を抑制すること、ユーザ入力を検証すること、並びに要求及び応答を変換又は復元すること等、ウェブサービスフロントエンド機能を担うことができる。APIレイヤはまた、API呼び出しに応答して、データベース構成データを管理データストアの読み出し及び書き込みを担当することができる。多くの実施形態では、ウェブサービスレイヤ及び/又はAPIサービスレイヤは、唯一の外部可視構成要素、又は制御サービスのユーザに可視であり、ユーザによってアクセス可能である唯一の構成要素である。ウェブサービスレイヤのサーバは、当該技術分野で知られているように、ステートレスであり、水平にスケーリングされ得る。APIサーバ、並びに永続的データストアは、例えば、サーバが単一のデータセンタ障害に対して回復力があるように、領域内の複数のデータセンタにわたって分散され得る。
【0024】
図2は、資産102が、1人以上の認可された専門家による物理的又はデジタル検査のために提供される例示的な認証環境200を示す。上述したように、資産102は、衣服、時計、宝石、車、芸術、不動産等、1人以上のユーザが所有するデジタル資産又は物理的資産を含むことができる。特定の実施形態では、これらの資産は、供給が制限され得る「ハイエンド」資産と見なされ得る。単なる例として、特定のブランドは、制限されたリリース又はアイテムの価格ポイントに起因して「ハイエンド」であると見なされ得る。したがって、これらの特定のアイテムは、特定の数のペアに制限される特定の店での限定されたリリースを有する靴、又は特定のディストリビュータからの特定のヴィンテージを有するワイン等、入手することが困難であり得る。ユーザは、真正性サービス108を介して資産102を認証するためにクライアントデバイス104を使用することができ、真正性サービスは、上述したように、別個のエンティティであってもよく、又は1つ以上のオンライン市場に関連付けられてもよい。真正性マネージャ112は、ユーザから要求を受信してもよく、ある実施形態では、ユーザから追加の検証詳細を要求してもよい。例として、ユーザは、シリアル番号、購入証明、又は真正性マネージャ112が所有権又は真正性の検証が1つ以上の分散型台帳116内に既に記録されているかどうかを判定することを可能にする他の情報を提供することができる。そうでなく、ユーザによって提供された情報が独立した検証に不十分である場合、真正性マネージャ112は、資産102を検証又は他の方法で評価するために、1つ以上の認証専門家202に推奨を提供することができる。
【0025】
真正性マネージャ112は、1つ以上の認証専門家202を推奨する前に、又はそれと並行して、真正性を検証するために1つ以上の自動化された技法を展開し得ることを理解されたい。例えば、ユーザがアイテムと共にシリアル番号を提出する場合、真正性マネージャ112は、アイテムの真正性を検証するために、その番号をデータベースと比較してもよく、データベースはまた、購入者の名前、購入場所等の情報を含んでもよい。したがって、認証は、自動化されたプロセスにおいて提供され得る。アイテムが本物であるかどうかを判定するために、閾値数のポイント又は特徴をチェックすることができる。加えて、ポイント又は特徴は、製品によって異なり得る。単なる例として、ユーザがスニーカーのセットを認証しようとしている場合、シリアル番号及び写真は、写真が十分な角度を含まないか、照明が不十分であるか、又はスニーカーの各要素を示さない可能性があるため、スニーカーを認証するのに不十分である可能性がある。しかしながら、対照的に、時計の所有権の検証は、所有者が、ユーザによって提供された情報を確証するための情報を提供することができる認可されたディーラーから時計を購入した場合に、自動的に実行され得る。
【0026】
様々な実施形態において、認証された専門家202は、1つ以上の資産の真正性を判定するための知識を有する1つ以上の分野内のパートナーであってもよく、又は他の方法で資格認定された専門家であってもよい。例えば、ある専門家のセットは芸術作品の真正性を決定することを専門とする場合があり、別の対の専門家は衣服の真正性を決定することを専門とする場合がある。専門家202は、車の機械的状態をチェックする等、アイテムの状態を評価することができるサービスを含むこともできる。これらの専門家は、認証サービス108と提携してもよく、例えば、サービス108によって認証されてもよく、又は、彼らの評判を通して、資産の彼らの評価が信頼できるように専門知識を実証したサードパーティ独立専門家であってもよい。
【0027】
次いで、ユーザは、資産102を1つ以上の選択された認証専門家202に提供することができる。例えば、認証サービス108からの推奨は、ユーザに近い専門家のリストを提供してもよい。別の例では、ユーザは、資産102の評価のために専門家をある場所に送る、又は連れてくることができる。上述したように、ブランド/配布150、独立専門家204、又はパートナー専門家206等、様々な異なる人物又はパーティが専門家と見なされ得る。少なくとも1つの実施形態では、専門家が認証サービス108に情報を提供することを可能にする1つ以上の契約が行われてもよい。例えば、専門家は、アイテムの真正性/状態に関する意見を提供し、そのような情報を真正性サービス108への通信に含めて、特定の資産に関連付けられた分散型台帳116内に含めることができる。契約は、専門家が評価に関係なく情報を提供する不測事態を含むこともできる。すなわち、専門家は、真正性の肯定的評価及び否定的評価の両方に関する情報を提供することができる。このようにして、ユーザは複数の専門家を訪問しようと試みることはできず、好ましい評価を提供する専門家からの情報を提供するだけである。そのようなシステムは、不適切な又は不正な評価につながり得る「専門家ショッピング」の可能性を低減することができる。少なくとも1つの実施形態において、評価は、どの専門家が彼らの意見を提供したか、及び彼らがそのような意見にどのように到達したかについての情報を含み得る。経時的に、データが収集されてもよく、専門家は、例えば、異なる専門家が同様の結論に達したとき等、それらの評価の質によってランク付けされてもよい。真正性サービス108に直接情報を提供することによって、ユーザは、行うべき作業がより少ないだけでなく、ユーザが評価から取得する結果を不明瞭にしようとするか、又は他の形で歪めようとする可能性も低減される。
【0028】
図3は、資産情報に対応する分散型台帳116内のブロック302の例示的インタフェース300である。この例では、ブロック302は、資産の所有権304に関する情報、特定の資産を識別するための資産ID 306(シリアル番号等の追加の埋め込み情報を含むことができる)、認証サービスを提供した特定の専門家を識別するための真正性ID 308、所有権のチェーン310、及び親ブロックハッシュ312を含む。図示されるように、ブロック302内のデータは、所有者の身元を保護するために匿名化されている。なぜなら、特定の実施形態では、所有者が公的に放送される特定の資産の所有権を望んでいない可能性があるためである。ブロック302内のこの情報は、例としてのみ提供され、ブロック302内に記録され得る情報を限定すること、及び/又は異なる資産に関連付けられ得る情報を制限することを意図しないことを理解されたい。例えば、いくつかあるオプションの中でも、ある期間までの販売制限、又は資産を一定間隔でサービス提供させる要件等、1つ以上の制限をブロック302内に記録することもできる。
【0029】
図4は、認証サービスに関連付けられ得る購入に利用可能な製品リストを含む、市場店頭402のための例示的インタフェース400である。この例では、店頭402は、ユーザが、市場に関連付けられた1つ以上のインデックスに対して評価され得る検索クエリを入力することができる検索バー404を含む。1組の結果406がクエリに応答して提供され、この例では、各アイテムの説明410と共にアイテム写真408を含む。示されるように、インジケータ412は、認証されたアイテムに対して提供される。しかしながら、認証されていないアイテムは、インジケータ412を有しておらず、それによって、ユーザが購入している可能性があるアイテムのステータスをユーザが視覚的にチェックするための迅速な方法を提供する。[0037]次いで、ユーザは、自分の検索結果を閲覧し、自分の意図した購入に関する情報を評価して、自分が先に進みたいかどうかを決定することができる。そうである場合、ユーザは、適切な購入価格を送信することができ、次いで、所有権情報は、分散型台帳内で更新されることができ、アイテムは、ユーザへの出荷のために準備されることができる。様々な実施形態において、認証は、アイテムと共に存続し得る。しかしながら、他の実施形態では、ユーザは、例えば、ユーザが後に製品をリストし直すことを意図する場合、再認証するか、又はそうでなければ真正性の検証を提供する必要があり得る。真正性の更新は、アイテムが好適な状態のままであることを検証するために、又はアイテムの価値を低減し得る1つ以上の部分が交換又は別様に置換されていないことを保証するために使用されてもよい。このようにして、アイテムのライフサイクルを個々の販売ごとに連続的に監視することができる。
【0030】
図5は、ローン及び/又は投資の担保として1つ以上のアイテムを利用することができる貸出システムに関連付けられたインタフェース500を示す。この例では、ランディングページ502は、1つ以上のユーザ資産がローンの担保として使用されているローン条件に関する異なるオプション504、506、508をユーザに提供することができる。例えば、オプション504は、特定の資産に58,000ドルの価値を提供しながら、3%の利息で1年の条件を含むことができる。しかしながら、オプション506は、より低い利率で同じ条件を提供することができるが、同じ資産に対して40,000ドルの低い価値を与えるだけである。このようにして、ユーザは、サービス内に格納された異なる資産を提供することができ、貸し手は、これらの資産によって支援されるローンを提供するための条件を入札又は提供することができる。したがって、ユーザには、貸し手がユーザからビジネスを受け取るために入札することができる異なる潜在的なオプションが提供され得る。
【0031】
様々な実施形態では、ユーザは、ローンの期間中、資産及び資産を使用する権利を維持することができる。例えば、資産が自動車である場合、ユーザは、自動車を運転することを検討してもよいが、貸し手は、異なる制限又は条件を提供してもよく、これらは、ローンに関する注記と共に分散型台帳内に記録されてもよい。貸し手は、他のオプションの中でも、運転可能なマイル数を制限することができ、車に対して特定のタイプの保険を要求することができ、定期的なメンテナンスを要求することができる。ローンの返済時に、台帳は更新されて、もはや自動車の権利に対する障害がないことを示すことができる。しかしながら、ユーザがデフォルトを設定する場合、車の権利は貸し手に戻ることができ、貸し手は次いで、車両の所有権を得るための1つ以上のオプションに進むことができる。
【0032】
様々な実施形態は、貸し手がローンの担保として受け取ることを望む特定の資産を要求するか、又はさもなければ探すことができるローン市場を提供することができる。例えば、特定の貸し手は宝石又は貴金属を受け取ることを望む場合があり、他の貸し手は芸術作品又は車両を有することを望む場合がある。そのような市場は、ユーザと貸し手の両方が、特定のアイテムを担保として受け取ることをあまり望まない可能性がある地方銀行又は信用金庫よりも高い競争力のあるレートを受け取ることを可能にすることができる。更に、地理的場所等の要因に基づいて、異なる条件を交渉するか、又は他の方法で提示することができる。例えば、貸し手は、デフォルトの場合に取得することが困難である離島に配置された資産とは対照的に、現在、より強い適切な法律を有する国にある資産、又はアクセスすることがより容易である資産をより積極的に貸し出すことができる。
【0033】
図6は、認可された資産を分散型台帳に追加するためのプロセス600の一実施形態のフローチャートである。このプロセス、及び本明細書で説明される全てのプロセスについて、より多くの又は少ない工程が存在し得ることを理解されたい。更に、工程は、特に明記しない限り、異なる順序で、又は並行して、若しくは部分的に並行して実行されてもよい。この例では、アイテムを分散型台帳に追加する要求が受信される(602)。要求は、分散型台帳に追加されるべき1つ以上の資産を所有するユーザから提供されてもよく、資産を追加することは、資産の所有権、条件等を追跡することを容易にしてもよい。資産は、他のオプションの中でもとりわけ、オンライン市場において販売のために提供され得る、及び/又はローンの担保として使用され得る物理的資産であってもよい。更に、資産はデジタル資産であってもよい。少なくとも1つの実施形態では、資産を分散型台帳に追加することは、ユーザに資産の所有を断念させず、又は資産の使用を中止させない。
【0034】
認証サービスは、要求を受信し、次いで、ユーザ604から追加の認証情報を要求することができる。例えば、認証情報は、資産に関連付けられたシリアル番号、購入証明、真正性証明書等に対応することができる。少なくとも1つの実施形態では、認証情報は、権利等の所有権文書であってもよい。しかしながら、特定の資産では、そのような情報を取得することが困難な場合がある。例えば、衣類又は芸術作品等のアイテムは、本物の作品であるように見えるかもしれないが、本物の作品ではない偽造品で置き換えられることがある。その結果、資産が述べられた通りであるという信頼性を提供するために、追加のレベルの認証が必要となることがある。認証サービスは、認証情報を受信し(606)、それが十分であるかどうかを判定することができる(608)。十分性は、少なくとも部分的に、異なる資産に対するルールのセットに基づくことができる。例えば、資産が車両である場合、充足性は、権利が提供されるか否か、保守記録が提供されるか否か等を含み得る。同様に、プロバイダからのシリアル番号等、製造業者から直接提供される認証情報も考慮され得る。したがって、情報の充足性は、1つ以上の充足係数に少なくとも部分的に基づくことができ、資産を認証するために、閾値数の係数が満たされる必要があり得る。認証情報が資産を検証するのに十分である場合、分散型台帳内のエントリが作成されてもよい(610)。
【0035】
特定の実施形態では、認証情報が十分でない場合がある。例えば、ユーザは、アイテムがユーザによって所有されていること、又はアイテムが実際に表されていることを示すために、情報のないアイテムの写真を提供することができる。次いで、認証サービスは、必要な認証情報612を取得するために、1つ以上の推奨をユーザに提供することができる。例えば、認証サービスは、資産を評価し、査定し、認証することができる1人以上の専門家にユーザを導いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、認証サービスは、専門家614から直接追加の認証情報を受信することができる。しかしながら、専門家がユーザに情報を提供し、次いで認証システムに提供することができることを理解されたい。このようにして、認証サービスを介して台帳に追加される各アイテムは、真正性及び所有権について検証されてもよく、これは、資産をローンの担保として購入又は取得することに関して、関連付けられた市場におけるユーザの信頼レベルを高め得る。
【0036】
図7は、資産に関連付けられた取引に従って分散型台帳を更新するためのプロセス700のフローチャートである。この例では、1つ以上の資産を担保702として使用して取引に入る要求が受信される。例えば、ユーザは、1つ以上の資産を所有してもよく、資産は、分散型台帳を介して記憶されるか、又は他の方法でアクセス可能な認証された資産であってもよく、1つ以上の資産を担保として使用して、ローンを取得するか、又は投資協定に加入することを希望してもよい。ユーザは、オンライン市場に移動し、特定のタイプの取引、特定の期待収益率等の要求を提出することができる。
【0037】
要求は、認証サービス及び/又は市場において受信され、次いで、1つ以上の取引エンティティ704に送信されてもよい。取引エンティティは、金融機関、貸し手、投資家、サードパーティ等を含むことができる。例えば、取引エンティティは、担保として提供される資産のタイプに基づいて変化してもよく、特定のエンティティは、異なるタイプの担保資産により関心があってもよい。取引に潜在的に関心がある取引エンティティは、次いで、1つ以上の資産に関連付けられた情報を受信してもよく、情報は、分散型台帳706に記憶されてもよい。情報は、所有権のチェーン情報、認証情報等を含むことができる。少なくとも1つの実施形態において、資産は、時計、宝石、芸術作品、衣類等の物理的資産であってもよい。これらの資産は価値を有し得るが、その価値の少なくとも一部は、資産に関連付けられたブランド又はデザイナー等のアイテムの真正性に結び付けられ得る。真正性情報は、ユーザが実際にアイテムの所有権を有すること、所有権が有効であること、及びアイテムが広告された通りであることを示すために使用され得る。次いで、取引エンティティは、1つ以上の取引708に入るための条件のセットを提供することができる。条件のセットは、ローン条件、利率、収益率、ある期間中の資産に対する制限等を含むことができる。
【0038】
少なくとも1つの実施形態において、市場は、要求者710に条件のセットを提供するために使用される。要求者は、資産が担保として機能する異なる条件を各々提供する潜在的な取引エンティティのリストを有することができる。これは、質店での、又は信用金庫又は銀行との「無条件に受け取るかやめるか(take it or leave it)」の交渉とは対照的に、要求者に改善された条件を提供し得る。次いで、ユーザは、取引を完了するために条件のセットを選択することができる(712)。取引に関する情報は、次いで、1つ以上の資産714に関連付けられた分散型台帳を更新するために使用されてもよい。例えば、資産の所有権がもはや妨げられていないことを示すために、注記を追加することができる。更に、販売の制限、保守要件等の1つ以上の制限を1つ以上の資産に含めることができる。
【0039】
サーバ又はパーソナルコンピュータ等のコンピューティングリソースは、一般に、汎用動作のために構成された少なくとも基準構成要素のセットを含むが、様々な独自の構成要素及び構成も様々な実施形態の範囲内で使用することができる。
図8は、様々な実施形態に従って利用することができる例示的なコンピューティングリソース800の構成要素を示す。本明細書の他の箇所で説明されるような計算リソース容量を提供するために、ローカルネットワーク又はインターネット又は「クラウド」等の様々な構成で提供される多くのそのような計算リソース及び多くのそのような構成要素が存在し得ることを理解されたい。コンピューティングリソース800(例えば、デスクトップ又はネットワークサーバ)は、種々のバス、トレース、及び他のそのような機構を使用して、種々の構成要素と電子的及び/又は通信可能に結合される、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)等の1つ以上のプロセッサ802を有する。プロセッサ802は、命令、データ等を保持するためのメモリレジスタ及びキャッシュメモリを含むことができる。この例では、メモリデバイス804は、物理RAM又はRAMの形態で提供されてもよく、これは、オペレーティングシステム用のコード、並びにコンピューティングデバイスの動作に利用される様々な他の命令及びデータを含むことができる。追加のメモリデバイス806はまた、プロセッサ及びメモリに記憶されたものと同様の又はそれに加えてデータ及び命令を持続させるために、ハードドライブ、フラッシュドライブ、光記憶装置等を含み得る1つ以上の記憶装置として提供され得る。
【0040】
プロセッサ802はまた、バス(例えば、インタフェースバス、グラフィックスバス等)を介して様々な他の構成要素と通信することができ、これらの構成要素は、セルラーモデム又はネットワークカード等の通信デバイス808、グラフィックスカード及びオーディオ構成要素等のメディア構成要素810、並びにプリンタ、キーボード等の周辺デバイスを接続するための周辺インタフェース812を含むことができる。様々な他の又は代替の構成要素及び構成は、コンピューティングデバイスのために当該技術分野で周知であるように利用することができる。
【0041】
少なくとも1つのプロセッサ802は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)モジュール等のメモリ804、806からデータを取得することができる。メモリ内のデータは、コヒーレンシファブリックを介して、DDRコントローラ等のメモリコントローラによって管理及びアクセスされ得る。コンピューティングデバイス800はまた、I/Oバスを介して接続されたI/Oコントローラのセットを使用して複数のI/Oデバイスをサポートすることができる。そのようなオプションの中でもとりわけ、ユニバーサルシリアルバス(USB)デバイス、データ記憶装置(例えば、フラッシュ又はディスク記憶装置)、ネットワークカード、peripheral component interconnect express(PCIe)カード又はインタフェース812、通信デバイス808、グラフィックス又はオーディオカード810、及びダイレクトメモリアクセス(DMA)カード等のそれぞれのタイプのI/OデバイスをサポートするためのI/Oコントローラが存在し得る。
【0042】
プロセッサ802上で実行されるオペレーティングシステム(OS)は、処理されるべき入力を提供するために利用され得る様々なデバイスを管理するのを助けることができる。これは、例えば、関連するデバイスドライバを利用して様々なI/Oデバイスとの対話を可能にすることを含むことができ、これらのデバイスは、データ記憶装置、デバイス通信、ユーザインタフェース等に関連することができる。そのようなデバイスは、例えば、サーバファーム又はデータウェアハウス内のサーバとして使用され得る。サーバコンピュータは、しばしば、CPU及びメインメモリ(すなわち、RAM)の環境外でタスクを実行する必要がある。例えば、サーバは、外部エンティティ(例えば、他のサーバ)と通信するか、又は外部プロセッサ(例えば、汎用グラフィカル処理ユニット(GPGPU))を使用してデータを処理する必要があり得る。そのような場合、CPUは、1つ以上のI/Oデバイスとインタフェースし得る。例示的な実施形態では、ホストコンピューティングデバイスは、I/O要求の実行を容易にする様々なハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及びそれぞれの構成に関連付けられる。
【0043】
説明したように、説明した実施形態に従って様々な環境において異なる手法を実装することができる。理解されるように、本明細書で提示されるいくつかの例では説明のためにネットワーク又はウェブベースの環境が使用されるが、様々な実施形態を実装するために、必要に応じて異なる環境が使用されてもよい。そのようなシステムは、少なくとも1つの電子クライアントデバイスを含むことができ、電子クライアントデバイスは、適切なネットワークを介して要求、メッセージ、又は情報を送受信し、デバイスのユーザに情報を返送するように動作可能な任意の適切なデバイスを含むことができる。そのようなクライアントデバイスの例は、パーソナルコンピュータ、セルフォン、ハンドヘルドメッセージングデバイス、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、携帯情報端末、電子ブックリーダ等を含む。ネットワークは、イントラネット、インターネット、セルラーネットワーク、ローカルエリアネットワーク、若しくは任意の他のそのようなネットワーク、又はそれらの組合せを含む、任意の適切なネットワークを含むことができる。そのようなシステムのために使用される構成要素は、選択されたネットワーク及び/又は環境のタイプに少なくとも部分的に依存し得る。そのようなネットワークを介して通信するためのプロトコル及び構成要素はよく知られており、本明細書では詳細に説明しない。ネットワーク上の通信は、有線又は無線接続及びそれらの組合せを介して可能にすることができる。この例では、環境が要求を受信し、それに応答してコンテンツを供給するためのウェブサーバを含むので、ネットワークはインターネットを含むが、当業者には明らかであるように、他のネットワークについては、同様の目的を果たす代替デバイスを使用することができる。
【0044】
例示的な環境は、少なくとも1つのアプリケーションサーバ及びデータストアを含む。適切なデータストアからデータを取得する等のタスクを実行するために相互作用することができる、連鎖されるか、又は他の方法で構成され得る、いくつかのアプリケーションサーバ、レイヤ、又は他の要素、プロセス、若しくは構成要素が存在し得ることを理解されたい。本明細書で使用される場合、「データストア」という用語は、データを記憶し、アクセスし、取り出すことができる任意のデバイス又はデバイスの組合せを指し、任意の基準環境、分散環境、又はクラスタ環境において、データサーバ、データベース、データ記憶装置、及びデータ記憶媒体の任意の組合せ及び数を含むことができる。
【0045】
アプリケーションサーバは、クライアントデバイス用の1つ以上のアプリケーションの態様を実行するために必要に応じてデータストアと統合し、アプリケーション用のデータアクセス及びビジネスロジックの大部分を処理するための任意の適切なハードウェア及びソフトウェアを含むことができる。アプリケーションサーバは、データストアと協働してアクセス制御サービスを提供し、ユーザに転送されるテキスト、グラフィックス、オーディオ、及び/又はビデオ等のコンテンツを生成することができ、コンテンツは、この例では、HTML、XML、又は別の適切な構造化言語の形式でウェブサーバによってユーザに供給され得る。全ての要求及び応答の処理、並びにクライアントデバイスとアプリケーションサーバとの間のコンテンツの配信は、ウェブサーバによって処理することができる。本明細書で説明する構造化コードは、本明細書の他の箇所で説明するように任意の適切なデバイス又はホストマシン上で実行することができるので、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバは必須ではなく、単に例示的な構成要素であることを理解されたい。
【0046】
データストアは、いくつかの別個のデータテーブル、データベース又は他のデータ記憶機構、及び特定の態様に関するデータを記憶するための媒体を含むことができる。例えば、図示されたデータストアは、コンテンツ(例えば、製造データ)及びユーザ情報を記憶するための機構を含み、これらは、製造側にコンテンツを供給するために使用され得る。データストアはまた、ログ又はセッションデータを記憶するための機構を含むように示されている。ページ画像情報及びアクセス権情報等、データストアに記憶される必要があり得る多くの他の態様が存在し得ることを理解されたい。ページ画像情報及びアクセス権情報は、必要に応じて上にリスト化された機構のいずれかに、又はデータストア内の追加の機構に記憶され得る。データストアは、それに関連付けられた論理を介して、アプリケーションサーバから命令を受信し、それに応答してデータを取得、更新、又は他の方法で処理するように動作可能である。一例では、ユーザは、あるタイプのアイテムに対する検索要求を送信することができる。この場合、データストアは、ユーザのアイデンティティを検証するためにユーザ情報にアクセスしてもよく、そのタイプのアイテムに関する情報を取得するためにカタログ詳細情報にアクセスすることができる。次いで、ユーザがユーザデバイス上のブラウザを介して見ることができるウェブページ上の結果リスト等において、情報をユーザに返すことができる。関心のある特定のアイテムに関する情報は、ブラウザの専用ページ又はウィンドウで見ることができる。
【0047】
各サーバは、通常、そのサーバの一般的な管理及び動作のための実行可能プログラム命令を提供するオペレーティングシステムを含み、通常、サーバのプロセッサによって実行されると、サーバがその意図された機能を実行することを可能にする命令を記憶するコンピュータ可読媒体を含む。オペレーティングシステム及びサーバの一般的な機能のための適切な実装形態は、知られているか又は市販されており、特に本明細書の開示に照らして、当業者によって容易に実装される。
【0048】
様々な実施形態は、多種多様な動作環境で更に実装することができ、場合によっては、いくつかのアプリケーションのいずれかを動作させるために使用することができる1つ以上のユーザコンピュータ又はコンピューティングデバイスを含むことができる。ユーザ又はクライアントデバイスは、基準オペレーティングシステムを実行するデスクトップ又はラップトップコンピュータ等のいくつかの汎用パーソナルコンピュータのいずれか、並びにモバイルソフトウェアを実行し、いくつかのネットワーキング及びメッセージングプロトコルをサポートすることが可能なセルラー、無線、及びハンドヘルドデバイスを含むことができる。そのようなシステムはまた、開発及びデータベース管理等の目的のために、様々な市販のオペレーティングシステム及び他の既知のアプリケーションのいずれかを実行するいくつかのワークステーションを含むことができる。これらのデバイスは、ダミー端末、シンクライアント、ゲームシステム、及びネットワークを介して通信することができる他のデバイス等の他の電子デバイスも含むことができる。
【0049】
サーバを利用する実施形態では、サーバは、HTTPサーバ、FTPサーバ、CGIサーバ、データサーバ、Java(登録商標)サーバ、及びビジネスアプリケーションサーバを含む、様々なサーバ又は中間レイヤアプリケーションのいずれかを実行することができる。サーバはまた、Java(登録商標)、C、C#若しくはC++等の任意のプログラミング言語、又はPerl、Python若しくはTCL等の任意のスクリプト言語、並びにそれらの組合せで書かれた1つ以上のスクリプト又はプログラムとして実装され得る1つ以上のウェブアプリケーションを実行すること等によって、ユーザデバイスからの応答要求においてプログラム又はスクリプトを実行することができる。サーバはまた、Oracle(登録商標)、Microsoft(登録商標)、Sybase(登録商標)及びIBM(登録商標)から市販されているものを含むがこれらに限定されないデータベースサーバ、並びにMySQL、Postgres、SQLite、MongoDB等のオープンソースのサーバ、及び構造化データ又は非構造化データを格納、検索、及びアクセスすることができる任意の他のサーバを含むことができる。データベースサーバは、テーブルベースのサーバ、文書ベースのサーバ、非構造化サーバ、リレーショナルサーバ、非リレーショナルサーバ、又はこれら及び/若しくは他のデータベースサーバの組合せを含んでもよい。
【0050】
環境は、上述したように、様々なデータストア並びに他のメモリ及び記憶媒体を含むことができる。これらは、コンピュータのうちの1つ以上にローカルな(及び/又はその中に常駐する)記憶媒体上、あるいはネットワークにわたるコンピュータのうちのいずれか又は全てからリモートな記憶媒体上等、様々な場所に常駐することができる。特定の組の実施形態では、情報は、当業者によく知られているストレージエリアネットワーク(SAN)内に存在することができる。同様に、コンピュータ、サーバ、又は他のネットワークデバイスに起因する機能を実行するための任意の必要なファイルは、必要に応じて、ローカル及び/又はリモートに記憶され得る。システムがコンピュータ化されたデバイスを含む場合、そのようなデバイスの各々は、バスを介して電気的に結合され得るハードウェア要素を含むことができ、要素は、例えば、少なくとも1つの中央処理装置(CPU)、少なくとも1つの入力デバイス(例えば、マウス、キーボード、コントローラ、タッチセンシティブディスプレイ要素又はキーパッド)、及び少なくとも1つの出力デバイス(例えば、ディスプレイデバイス、プリンタ又はスピーカ)を含む。そのようなシステムはまた、ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光記憶装置、及びランダムアクセスメモリ(RAM)又は読取り専用メモリ(ROM)等のソリッドステート記憶装置等の1つ以上の記憶装置、並びにリムーバブル媒体デバイス、メモリカード、フラッシュカード等を含み得る。
【0051】
そのようなデバイスはまた、上記で説明されるように、コンピュータ可読記憶媒体リーダ、通信デバイス(例えば、モデム、ネットワークカード(無線又は有線)、赤外線通信デバイス)、及びワーキングメモリを含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体リーダは、リモート、ローカル、固定、及び/又は取り外し可能記憶装置を表すコンピュータ可読記憶媒体、並びにコンピュータ可読情報を一時的及び/又はより永続的に含み、記憶し、送信し、取り出すための記憶媒体に接続されるか、又はそれを受け取るように構成され得る。システム及び種々のデバイスはまた、典型的には、オペレーティングシステム及びクライアントアプリケーション又はウェブブラウザ等のアプリケーションプログラムを含む、少なくとも1つのワーキングメモリデバイス内に位置する、いくつかのソフトウェアアプリケーション、モジュール、サービス、又は他の要素を含む。代替的な実施形態は、上述したものからの多数の変形形態を有し得ることを理解されたい。例えば、カスタマイズされたハードウェアが使用されてもよく、及び/又は特定の要素がハードウェア、ソフトウェア(アプレット等のポータブルソフトウェアを含む)、又はその両方で実装されてもよい。更に、ネットワーク入力/出力デバイス等の他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてもよい。
【0052】
コード又はコードの一部を含むための記憶媒体及び他の非一時的コンピュータ可読媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用され得、システムデバイスによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含む、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報の記憶のための任意の方法又は技術で実装される揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体等、当該技術分野で知られているか又は使用されている任意の適切な媒体を含むことができる。本明細書で提供される開示及び教示に基づいて、当業者は、様々な実施形態を実装するための他の方法を理解するであろう。
【0053】
したがって、明細書及び図面は、限定的でなく、例示的な意味で考慮されるべきである。しかし、特許請求の範囲に明記されているような本発明のより広い主旨及び範囲から逸脱することなく、それらに対して種々の修正及び変更がなされてもよいということは明らかであろう。
【国際調査報告】