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特表2024-530448レーザー走査撮像方法、システム、記憶媒体及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】レーザー走査撮像方法、システム、記憶媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
G02B26/10 104Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505334
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2022108039
(87)【国際公開番号】W WO2023005942
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202110852227.9
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517073074
【氏名又は名称】无錫海斯凱尓医学技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUXI HISKY MEDICAL TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】524037203
【氏名又は名称】蘇州微景医学科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SUZHOU MICROVIEW MEDICAL TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 602, Building No.1, Ruisu Science Park, No.2 Kecheng Road, Suzhou Industrial Park, Suzhou, Jiangsu, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スン シーポー
(72)【発明者】
【氏名】ホー チオン
(72)【発明者】
【氏名】シャオ チンホア
(72)【発明者】
【氏名】スン チン
【テーマコード(参考)】
2H045
【Fターム(参考)】
2H045AB33
2H045AB43
2H045AB53
2H045DA11
(57)【要約】
レーザー走査撮像方法、システム、記憶媒体及びコンピュータプログラムであって、レーザー走査撮像方法は、予め設定された条件を満たす撮像領域を含む有効領域に関するパラメータ情報を決定するステップ(S101)と、駆動ユニットから生成されたガルバノミラー走査同期信号を受信するステップ(S102)と、ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップ(S103)と、クロック信号に従ってガルバノミラー走査によって受信された蛍光信号をサンプリングし、有効領域の蛍光画像情報を取得するステップ(S104)と、を含む。この方法により、生成されたクロック信号が有効領域の範囲の変化に応じて柔軟に変化できることは実現され、これによって、有効領域の蛍光画像は得られ、要求が満たされた走査撮像結果はユーザに提示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー走査撮像方法であって、
予め設定された条件を満たす撮像領域を含む有効領域に関するパラメータ情報を決定するステップと、
駆動ユニットから生成されたガルバノミラー走査同期信号を受信するステップと、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップと、
前記クロック信号に従ってガルバノミラー走査によって受信された蛍光信号をサンプリングし、前記有効領域の蛍光画像情報を取得するステップと、を含む、ことを特徴とする、レーザー走査撮像方法。
【請求項2】
前記パラメータ情報は前記有効領域の領域範囲情報を含む、ことを特徴とする、請求項1に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項3】
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップは、
前記領域範囲情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求めるステップと、
前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求めるステップと、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記領域範囲情報に従って前記有効領域に対応する走査時間情報を決定するステップと、
前記画像走査パラメータ情報及び前記走査時間情報に対して量子化処理を行い、前記クロック信号を生成するステップと、を含む、ことを特徴とする、請求項2に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項4】
前記ガルバノミラー移動パラメータ情報は、前記ガルバノミラーの移動速度情報、前記ガルバノミラーの移動加速度情報、前記ガルバノミラーの偏向角度情報、前記ガルバノミラーの移動周波数情報、前記ガルバノミラー縁部の空間位置情報、及び前記ガルバノミラーレンズの空間位置情報のいずれか1つの情報を少なくとも含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項5】
前記画像走査パラメータ情報は、前記各画素点に対応するサンプリング位置情報、前記各画素点に対応するサンプリング時刻情報、及び前記各画素点に対応するサンプリング時間情報のいずれか1つの情報を少なくとも含む、ことを特徴とする、請求項3又は4に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項6】
前記領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含み、
前記領域範囲情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求めるステップは、前記開始位置、前記終了位置、及び前記画素点数に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報を求めるステップを含み、
前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求めるステップは、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するサンプリング時間情報を求めるステップを含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項7】
前記領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含み、
前記領域範囲情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求めるステップは、前記開始位置、前記終了位置、前記画素点数、及びガルバノミラー距離パラメータに従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度情報を求めるステップを含み、
前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求めるステップは、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するサンプリング時間情報を求めるステップを含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項8】
前記領域範囲情報は、開始位置及び終了位置を少なくとも含み、前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記領域範囲情報に従って前記有効領域に対応する走査時間情報を決定するステップは、
前記開始位置及び前記ガルバノミラー走査同期信号の周期に従って前記有効領域に対応する開始時刻を決定するステップと、
前記終了位置及び前記ガルバノミラー走査同期信号の周期に従って前記有効領域に対応する終了時刻を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項9】
前記ガルバノミラーは第1のガルバノミラー及び第2のガルバノミラーを備え、前記第1のガルバノミラー及び前記第2のガルバノミラーは垂直に設けられており、前記方法は、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップと、
前記第1のガルバノミラーの第1の方向に沿う移動を駆動させるように前記駆動ユニットを制御するステップと、
前記第2のガルバノミラーの制御信号に従って第2の方向に沿って移動するように前記第2のガルバノミラーを制御するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする、請求項1に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項10】
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップは、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に従って前記第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップを含む、ことを特徴とする、請求項9に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項11】
レーザー走査撮像システムであって、前記システムは、
ガルバノミラーと、
前記ガルバノミラーに接続されたプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、請求項1~10のいずれか1項に記載のレーザー走査撮像方法を実行するために用いられる、ことを特徴とする、レーザー走査撮像システム。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、請求項1~10のいずれか1項に記載のレーザー走査撮像方法が実施される、ことを特徴とする、記憶媒体。
【請求項13】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、請求項1~10のいずれか1項に記載のレーザー走査撮像方法が実施される、ことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、レーザー走査光学撮像技術に関し、特に、レーザー走査撮像方法、システム、記憶媒体及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代のライフスタイルでは、癌関連症例が増加しつつある。レーザー走査撮像システムは、亜細胞解像度の組織情報をリアルタイムに提供できるため、癌の早期発見、スクリーニング、及び診断において、将来的な応用の見通しが非常に良いと思われている。レーザー走査撮像システムは、レーザー装置、レーザー走査装置、対物レンズ、小孔、光学センサーなどの主要部分を含む。
【0003】
レーザー走査撮像システムは、レーザー走査撮像中に、レーザー装置がレーザービームを発射し、レーザー走査装置がレーザービームの偏向を制御することによって走査を行い、対物レンズがレーザービームを生体組織に集光し、生体組織が照射後に生成した蛍光情報は、物レンズ、レーザー走査装置、小孔を通過して光学センサーに到達して受光され、照射領域の蛍光情報は形成される構成である。
【0004】
共振型ガルバノミラーは、レーザー走査装置においてファストミラーとして使用され、通常非線形移動を行っている。レーザー走査装置は、共振型ガルバノミラーの移動につれて、1つのガルバノミラー走査同期信号を出力し、当該ガルバノミラー走査同期信号は、1つの方形波であり、ガルバノミラー移動方向の変化を示す。通常、1つのハードウェアクロックボードでガルバノミラー走査同期信号を受信して、蛍光信号のサンプリングを行うためにクロック信号が生成される。
【0005】
従来、ハードウェアクロックボードの形態でクロック信号が生成されるが、クロック信号は、共振型ガルバノミラーの移動が相対的に線形的である1つの固定部分においてのみ生成されるため、対応する共振型ガルバノミラーの撮像範囲が比較的小さく、撮像の位置が固定で、かつこのような形態で生成されたクロック信号は特性が固定で、走査範囲の変化に応じて柔軟に変化することができなくなり、得られた蛍光画像の領域は比較的に小さくて固定で、この後拡大処理などによって撮像領域を変化させたとしても、蛍光画像の実際の解像度を高めることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、従来の技術に存在する上記の技術的問題に対して、生成されたクロック信号が有効領域の範囲の変化に応じて柔軟に変化できることを実現することによって、要求が満たされた走査撮像結果をユーザに提示するレーザー走査撮像方法、システム、記憶媒体及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の実施例は、レーザー走査撮像方法を提供し、前記方法は、予め設定された条件を満たす撮像領域を含む有効領域に関するパラメータ情報を決定するステップと、駆動ユニットから生成されたガルバノミラー走査同期信号を受信するステップと、前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップと、前記クロック信号に従ってガルバノミラー走査によって受信された蛍光信号をサンプリングし、前記有効領域の蛍光画像情報を取得するステップと、を含む。
【0008】
本願の実施例は、レーザー走査撮像システムをさらに提供し、レーザー走査撮像システムは、ガルバノミラーと、プロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記ガルバノミラーに接続され、上記のレーザー走査撮像方法を実行するために用いられる。
【0009】
本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、本願のいずれかの実施例に係るレーザー走査撮像方法が実現される。
【0010】
本願の実施例は、コンピュータプログラムをさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、本願のいずれかの実施例に係るレーザー走査撮像方法が実現される。
【発明の効果】
【0011】
本願は、従来の技術に比べて、受信されたガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成し、クロック信号に従ってガルバノミラー走査によって受信された蛍光信号をサンプリングし、有効領域の蛍光画像情報を取得することによって、生成されたクロック信号が有効領域の範囲の変化に応じて柔軟に変化できることを実現することができ、有効領域の蛍光画像は得られ、要求が満たされた走査撮像結果をユーザに提示する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
必ずしも比例的に描かれていない図面では、同じ符号は、異なる図面において類似の構成要素を説明することができる。アルファベットが後付き又は異なるアルファベットが後付きの同じ符号は、類似の構成要素の異なる例示を表すことができる。図面は、様々な実施例を、一般的に、限定ではなく例として示し、記載される実施例を説明するために、明細書及び特許請求の範囲と共に使用される。適切な場合には、同一又は類似の部分は、全ての図面において同じ符号で示される。このような実施例は、例示的なものであり、本装置又は方法の網羅的又は排他的な実施例として意図されていない。
図1】本願の実施例のレーザー走査撮像方法のフローチャートである。
図2】本願の実施例のレーザー走査撮像方法の他のフローチャートである。
図3】本願の実施例のレーザー走査撮像方法の別のフローチャートである。
図4】本願の実施例のレーザー走査撮像方法の別のフローチャートである。
図5】本願の実施例により提供される電子機器のハードウェアの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書では、添付図面を参照して、本願の様々な態様及び特徴について説明する。
【0014】
本願の実施例に様々な修正を加えることができることを理解されたい。したがって、上述の説明は、限定とみなされるべきではなく、実施例の一例である。当業者は、本願の範囲及び趣旨内で他の変更を想到し得る。
【0015】
本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成する図面は、本願の実施例を示しており、本願の原理を説明するために、前述する本願の概略的な説明及び後述する実施例の詳細な説明と共に使用される。
【0016】
本願のこれら及びその他の特徴は、添付図面を参照して、非限定的な例として与えられた実施例の選択的な形態を以下に説明することによって明らかになる。
【0017】
本願は、いくつかの特定の例を参照して説明されてきたが、当業者は、本願の多くのその他の等価形態を確実に実施することができることも理解されたい。
【0018】
添付の図面を参照すると、以下の詳細な説明を考慮して、本願の上記及びその他の態様、特徴、及び利点がより明らかになる。
【0019】
以下、図面を参照して、本願の具体的な実施例について説明する。しかしながら、本願発明の実施例は、単に本願の例示であり、様々な形態で実施されることができることを理解されたい。周知の及び/又は重複する機能及び構造は、不必要又は冗長な詳細説明が本願を不明瞭にすることを避けるために詳細に記載されていない。したがって、本明細書に記載される具体的な構造的及び機能的詳細は、限定されることを意図するものではなく、実質的に任意の適切な詳細な構造で本願を多様に使用することを当業者に教示するために、特許請求の範囲の基礎及び代表的な基礎としてのみ使用される。
【0020】
本明細書では、「1つの実施例では」、「他の実施例では」、「別の実施例では」、または「その他の実施例では」という用語を使用することができ、これらはいずれも、本願の同じ又は異なる実施例のうちの1つ又は複数を指すことができる。
【0021】
本願の実施例は、レーザー走査撮像方法を提供し、当該方法は、レーザー走査撮像システムに適用され得る。図1に示すように、レーザー走査撮像方法は、ステップS101~ステップS104を含む。
【0022】
ステップS101では、有効領域に関するパラメータ情報を決定し、有効領域が予め設定された条件を満たす撮像領域を含む。
【0023】
ステップS102では、駆動ユニットから生成されたガルバノミラー走査同期信号を受信する。
【0024】
ステップS103では、ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成する。
【0025】
ステップS104では、クロック信号に従ってガルバノミラー走査によって受信された蛍光信号をサンプリングし、有効領域の蛍光画像情報を取得する。
【0026】
具体的に、ガルバノミラーは、線形ガルバノミラーであってもよいし、非線形ガルバノミラーであってもよいし、線形ガルバノミラーと非線形ガルバノミラーとが共に構成されたものであってもよい。ガルバノミラーは線形ガルバノミラー及び非線形ガルバノミラーのいずれかである場合に、ステップS101~S104によって有効領域の一次元蛍光画像情報が得られ、ガルバノミラーは、線形ガルバノミラーに加えて、非線形ガルバノミラーも備えるものである場合に、ステップS101~S104によって有効領域の二次元蛍光画像情報は得られる。ここで、非線形ガルバノミラーは前述した共振型ガルバノミラーである。
【0027】
具体的に、ユーザは、予め設定された条件を満たす撮像領域、すなわち、蛍光撮像が必要な領域を自ら設定することができる。有効領域は、ユーザに展示される必要がある撮像領域として理解され得る。なお、有効領域は、レーザー走査撮像システムの走査領域全体であってもよいし、走査領域全体の一部領域であってもよく、具体的に、ユーザの必要に応じて決定される。
【0028】
具体的に、駆動ユニットは、非線形駆動ユニットであってもよい。レーザー走査撮像システムにおける非線形ガルバノミラーは通電された後自己振動して非線形移動を行い、非線形駆動ユニットにより非線形ガルバノミラーのガルバノミラー走査同期信号が生成され、上記のガルバノミラー走査同期信号が非線形ガルバノミラーの移動に同期して、当該ガルバノミラー走査同期信号の具体的な表示形式が方形波信号とすることができる。レーザー走査撮像システムは、当該ガルバノミラー走査同期信号を受信するとともに、ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成し、これによって、生成されたクロック信号は撮像が行われる有効領域の範囲の変化に応じて柔軟に変化できることを実現することができ、様々な領域及び様々な解像度に対するユーザの撮像要求は満たされ、従来の技術におけるハードウェアクロックボードでガルバノミラー走査同期信号が受信されることは回避され、蛍光信号のサンプリングを行うために固定クロック信号しか生成できなくなり、固定領域に対してのみ撮像できるという問題は生じる。
【0029】
ユーザは、本願の解決手段を用いて、撮像が行われる領域(すなわち、有効領域)を撮像要求に応じて設定して、生成されたクロック信号が有効領域の範囲の変化に応じて柔軟に変化できることを実現し、これによって、当該クロック信号に基づいてサンプリングして有効領域の蛍光画像を取得し、要求が満たされた走査撮像結果をユーザに提示する。
【0030】
いくつかの実施例では、パラメータ情報は有効領域の領域範囲情報を含む。
【0031】
いくつかの実施例では、領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含む。
【0032】
具体的に、ユーザに展示される必要がある撮像領域に従い、有効領域の開始位置、終了位置、及び画素点数を決定することができ、上記のユーザに展示される撮像領域は、ユーザが撮像要求を持つ領域である。上記の開始位置、終了位置、及び画素数は、有効領域に関するパラメータ情報である。ここで、開始位置及び終了位置は、座標(一次元、二次元、または三次元)で表されてもよいし、ガルバノミラー偏向角度で表されてもよい。
【0033】
選択的に、例えば、ユーザは、走査撮像の結果を拡大する必要がある場合に、開始位置と終了位置との設定値を変えずに、有効領域内の画素数を増加させることで、拡大表示された走査撮像結果を取得するか、もしくは、画素数をそのままに保持し、開始位置と終了位置との間の距離を短縮させることで、走査撮像結果の拡大表示を実現してもよい。選択的に、例えば、ユーザは、走査撮像の結果を縮小する必要がある場合に、開始位置と終了位置との設定値を変えずに、有効領域内の画素数を減らすことで、縮小表示された走査撮像結果を取得するか、もしくは、画素数をそのままに保持し、開始位置と終了位置との間の距離を増大させることで、走査撮像結果の縮小表示を実現してもよい。画素数とは、画素点の数、すなわち、画素点数を指す。
【0034】
以下、ガルバノミラーが非線形ガルバノミラーである場合を例にして説明する。
【0035】
いくつかの実施例では、図2に示すように、ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップS103は、具体的に、ステップS201~ステップS204を含む。
【0036】
ステップS201では、領域範囲情報に従い、有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求める。
【0037】
ステップS202では、有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求める。
【0038】
ステップS203では、ガルバノミラー走査同期信号及び領域範囲情報に従って有効領域に対応する走査時間情報を決定する。
【0039】
ステップS204では、画像走査パラメータ情報及び走査時間情報に対して量子化処理を行い、クロック信号を生成する。
【0040】
いくつかの実施例では、ガルバノミラー移動パラメータ情報は、ガルバノミラーの移動速度情報、ガルバノミラーの移動加速度情報、ガルバノミラーの移動周波数情報、ガルバノミラーの偏向角度情報、ガルバノミラー縁部の空間位置情報、及びガルバノミラーレンズの空間位置情報のいずれか1つの情報を少なくとも含む。ここで、ガルバノミラーの移動周波数情報は、ガルバノミラーの揺動周波数情報として理解され得る。
【0041】
いくつかの実施例では、画像走査パラメータ情報は、各画素点に対応するサンプリング位置情報、各画素点に対応するサンプリング時刻情報、及び各画素点に対応するサンプリング時間情報のいずれか1つの情報を少なくとも含む。
【0042】
いくつかの実施例では、走査時間情報は、有効領域に対応する任意の2つの走査時刻を少なくとも含む。選択的に、走査時間情報は有効領域に対応する任意の2つの走査時刻を含む場合に、当該有効領域に対応する任意の2つの走査時刻は、開始時刻と終了時刻、開始時刻と開始時刻以外のいずれかの走査時刻、または終了時刻と終了時刻以外のいずれかの走査時刻であってもよい。
【0043】
いくつかの実施例では、領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含み、以下、ガルバノミラー移動パラメータ情報はガルバノミラーの移動速度情報を含み、画像走査パラメータ情報は各画素点に対応するサンプリング時間情報を含む場合を例にして、図3を参照して、クロック信号を生成する具体的な方法について説明し、当該方法は、以下のステップS301~S304を含む。
【0044】
ステップS301では、開始位置、終了位置、及び画素点数に従い、有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報を求める。
【0045】
ステップS302では、有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報に従い、有効領域内の各画素点に対応するサンプリング時間情報を求める。
【0046】
ステップS303では、ガルバノミラー走査同期信号及び領域範囲情報に従って有効領域に対応する走査時間情報を決定する。
【0047】
具体的に、本実施例では、走査時間情報は開始時刻及び終了時刻を含む。
【0048】
ステップS304では、サンプリング時間情報及び走査時間情報に対して量子化処理を行い、クロック信号を生成し、すなわち、サンプリング時間情報及び開始時刻と終了時刻に対して量子化処理を行い、クロック信号を生成する。
【0049】
具体的に、開始位置及び終了位置は一次元座標の形式で表される場合に、相応する座標値を、
【数1】
という式にて対応する非線形ガルバノミラーの偏向角度
【数2】
に変換し、ここで、dはガルバノミラー距離パラメータであり、非線形ガルバノミラー中心から走査平面までの鉛直距離が挙げられ、xは現在の画素点の座標値である。これによって、各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度
【数3】
を微分して各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報を得ることができる。
【0050】
具体的に、開始位置及び終了位置はガルバノミラーの偏向角度
【数4】
の形式で表される場合に、有効領域内の各画素点に対応する非線形ガルバノミラーの移動速度を1つの移動関数にて計算することができ、当該移動関数は単振動を説明する三角関数であってもよく、より精確に説明するために、この関数は計測によって得られ、当該移動関数の計算で使用されるパラメータは、非線形ガルバノミラーの最大移動位置(最大偏向角度など)、非線形ガルバノミラーの移動周波数(非線形ガルバノミラーの振動周期と逆数関係をなす)を少なくとも含む。ここで、ガルバノミラー偏向角度は、ガルバノミラー移動角度として理解されることができ、この場合、ガルバノミラー最大偏向角度はガルバノミラー最大移動角度であってもよい。
【0051】
選択的に、上記の内容により、有効領域内の各画素点に対応する非線形ガルバノミラーの移動速度が、
【数5】
であることを得ることができ、ここでVは速度、Pは画素点、nの範囲は1~N、Nは有効領域内の画素点数である。そして、各画素点に対応する非線形ガルバノミラーの移動速度に対してその逆数をとり、各画素点に対応するサンプリング時間情報、すなわち、
【数6】
を得ることができる。続いて、速度が最も大きい画素点P(m)に対応するサンプリング時間情報を基準として、各画素点に対応するサンプリング時間情報を量子化し、各画素点に対応する量子化されたサンプリング時間情報を取得し、続いて、上記の量子化されたサンプリング時間情報及び開始時刻と終了時刻に対して量子化処理を行い、有効領域に対応するクロック信号を生成することができる。
【0052】
いくつかの実施例では、領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含み、以下、ガルバノミラー移動パラメータ情報はガルバノミラー偏向角度情報を含み、画像走査パラメータ情報は各画素点に対応するサンプリング時間情報を含む場合を例にして、図4を参照して、クロック信号を生成する他の具体的な方法について説明し、当該方法は、以下のステップS401~S404を含む。
【0053】
ステップS401では、開始位置、終了位置、画素点数、及びガルバノミラー距離パラメータに従い、有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度情報を求める。
【0054】
ステップS402では、有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度情報に従い、有効領域内の各画素点に対応するサンプリング時間情報を求める。
【0055】
ステップS403では、ガルバノミラー走査同期信号及び領域範囲情報に従って有効領域に対応する走査時間情報を決定する。
【0056】
具体的に、本実施例では、走査時間情報は開始時刻及び終了時刻を含む。
【0057】
ステップS404では、サンプリング時間情報及び走査時間情報に対して量子化処理を行い、クロック信号を生成し、すなわち、サンプリング時間情報及び開始時刻と終了時刻に対して量子化処理を行い、クロック信号を生成する。
【0058】
具体的に、開始位置、終了位置、及び画素点数に従い、開始位置に対する有効領域内の各画素点の相対的座標が、
【数7】
であると決定し、ここでxは相対的座標、Pは画素点、nの範囲は1~N、Nは有効領域内の画素点数であり、これによって、非線形ガルバノミラー中心から走査平面までの鉛直距離のようなガルバノミラー距離パラメータを用いて、各画素点に対応する非線形ガルバノミラーの偏向角度情報
【数8】
を決定し、各画素点に対応する非線形ガルバノミラーの偏向角度情報
【数9】
に従い、非線形ガルバノミラーの偏向角度を説明する式を使用すれば、各画素点に対応するサンプリング時間情報
【数10】
を得ることができる。続いて、サンプリング時間情報及び開始時刻と終了時刻に対して量子化処理を行い、有効領域に関連するクロック信号を生成する。
【0059】
クロック信号を生成する上記の具体的な方法は、限定ではなく例示的なものであり、前述したガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報を用いてクロック信号を生成する方法はいずれも、本願の保護範囲内に含まれる。
【0060】
いくつかの実施例では、領域範囲情報は、開始位置及び終了位置を少なくとも含み、ここで、ガルバノミラー走査同期信号及び領域範囲情報に従って有効領域に対応する時間走査情報を決定するステップS203は、
開始位置及びガルバノミラー走査同期信号の周期に従って有効領域に対応する開始時刻を決定するステップと、
終了位置及びガルバノミラー走査同期信号の周期に従って有効領域に対応する終了時刻を決定するステップと、を含む。
【0061】
具体的に、有効領域に対応する開始時刻及び終了時刻を、
【数11】
という式にて計算することができ、ここで、Pは非線形ガルバノミラー角度が時間の流れに従って変化することを説明する関数で、この関数は単振動を説明する三角関数であってもよく、fは非線形ガルバノミラーの移動周波数であり、非線形ガルバノミラーの揺動周波数と呼ばれてもよく、ガルバノミラー走査同期信号の周期に基づいて決定されることができ、
【数12】
は非線形ガルバノミラーの最大偏向角度(すなわち、最大移動角度)であり、非線形ガルバノミラー移動角度と時間との1対1の対応関係は、上記の式にて説明されているので、有効領域に対応する開始時刻を開始位置によって算出し、有効領域に対応する終了時刻を終了位置によって算出することができる。
【0062】
いくつかの実施例では、ガルバノミラーは第1のガルバノミラー及び第2のガルバノミラーを含み、第1のガルバノミラー及び第2のガルバノミラーは、互いに垂直に設けられており、レーザー走査方法は、
ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップと、
第1の方向に沿って移動するように第1のガルバノミラーを制御して駆動するステップと、
第2のガルバノミラーの制御信号に従って第2の方向に沿って移動するように第2のガルバノミラーを制御するステップと、をさらに含む。
【0063】
具体的に、駆動ユニットは非線形駆動ユニットであってもよい。第1のガルバノミラーは前述した非線形ガルバノミラーであってもよく、第2のガルバノミラーは前述した線形ガルバノミラーであってもよい。第1の方向は第2の方向に垂直な方向であってもよく、例えば、第1の方向は直交座標系におけるX軸方向で、第2の方向は直交座標系におけるY軸方向であり、つまり、上記の非線形ガルバノミラーはX軸方向に沿って移動し、上記の線形ガルバノミラーはY軸方向に沿って移動することができる。選択的に、X軸方向は水平方向であってもよく、Y軸方向は垂直方向であってもよい。
【0064】
第1の方向を水平方向とし、第2の方向を垂直方向として、有効領域は全走査領域における一部の領域である場合を例にして、本実施例において蛍光画像情報を得るプロセスについて説明する。全走査領域の走査開始位置からスタートし、まず、走査開始位置の水平方向に沿って移動するように非線形ガルバノミラーを駆動し、非線形ガルバノミラーが水平方向に沿う最大走査位置まで移動すると、垂直方向に沿って移動するように線形ガルバノミラーを駆動し、そして、線形ガルバノミラーが垂直方向に沿って次の位置まで移動すると、水平方向に沿って移動するように非線形ガルバノミラーを駆動する流れを、第1のガルバノミラー及び第2のガルバノミラーは協働して全走査領域内での移動を完成させるまで繰り返す。2つのガルバノミラーは、上記の移動中に、生成された有効領域に関連するクロック信号に従い、当該有効領域内の蛍光信号をサンプリングすれば、有効領域の二次元蛍光画像情報を得ることができる。
【0065】
本実施例に係る方法を用いて、2つのガルバノミラーはそれぞれ、互いに垂直な2つの方向に沿って移動することにより、最終的に二次元蛍光画像情報を得ることができ、これによって、得られた蛍光画像情報の精度はさらに向上し、より多くの次元の画像情報は取得され、この後の診断の正確さは保証される。
【0066】
いくつかの実施例では、ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップは、ガルバノミラー走査同期信号及び有効領域に関するパラメータ情報に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップを含む。
【0067】
具体的に、パラメータ情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を含むことができ、これらのパラメータはいずれも有効領域に関連し、これらの情報に従って線形ガルバノミラーの移動状況を決定することができ、これによって、線形ガルバノミラーの移動に対する制御は実現され、これにより、最終的に有効領域の蛍光画像は得られる。
【0068】
本願の実施例は、レーザー走査撮像システムをさらに提供し、当該システムは、ガルバノミラー及びガルバノミラーに接続されたプロセッサを備え、ここで、プロセッサは、上記のいずれか1つの実施例により提供されるレーザー走査撮像方法を実行するために用いられる。
【0069】
図5は、本願の実施例により提供されるレーザー走査撮像方法を実行するレーザー走査撮像システムのハードウェアの構造概略図であり、図5に示すように、当該レーザー走査撮像システムは、1つ又は複数のプロセッサ510及びメモリ520を備え、図5において、1つのプロセッサ510を例にしており、レーザー走査撮像方法を実行するレーザー走査撮像システムは、入力装置530(ガルバノミラーを備える)及び出力装置540をさらに備えることができる。
【0070】
プロセッサ510、メモリ520、入力装置530、及び出力装置540は、バス又は他の手段によって接続されることができ、図5において、バスによって接続される場合を例にしている。
【0071】
メモリ520は、不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体として、不揮発性のソフトウェアプログラム、不揮発性のコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶するために使用されることができ、例えば、本願の実施例におけるレーザー走査撮像方法に対応するプログラム命令/モジュールが挙げられる。プロセッサ510は、メモリ520に記憶された不揮発性のソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを実行することで、サーバの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行すれば、上記の方法の実施例のレーザー走査撮像方法を実現する。
【0072】
メモリ520は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、または他の不揮発性のソリッドステート記憶装置などの不揮発性のメモリを含むこともできる。上記のネットワークの例は、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0073】
本願に係る方法を用いて、ユーザは、撮像要求に応じて有効領域を設定し、生成されたクロック信号が有効領域の範囲の変化に応じて柔軟に変化できることを実現することができ、そして、当該クロック信号に基づいてサンプリングして有効領域内の蛍光画像を取得し、要求が満たされた走査撮像結果をユーザに提示する。
【0074】
本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている不揮発性の記憶媒体をさらに提供し、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、本願のいずれか1つの実施例に係るレーザー走査撮像方法のステップが実施される。当業者であれば、上記の実施例の方法に含まれるステップの全部又は一部の実施が、媒体に記憶され得るプログラムにより関連するハードウェアを命令することによって完成され得ることを理解することができ、当該プログラムが実行されるとき、方法の実施例におけるステップの1つ又はそれらの組み合わせが実施される。当該媒体は記憶媒体又は信号媒体としてもよい。前記記憶媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、またはこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。具体的に、ポータブルコンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM) (又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。前記信号媒体は、電気信号媒体、光信号媒体、無線電波(電磁波)媒体、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0075】
また、本願の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理モジュールに集積されていてもよいし、個々のユニットが個別に物理的に存在していてもよいし、2つ以上のユニットが1つのモジュールに集積されていてもよい。集積された上記モジュールは,ハードウェアの形式で実装されてもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形式で実装されてもよい。前記集積されたモジュールは、ソフトウェア機能モジュールの形式で実装され、独立した製品として販売又は使用される場合に、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。
【0076】
上述した記憶媒体は、読み取り専用メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0077】
なお、本願の各実施例における各ユニットによれば、メモリ上に記憶されたコンピュータ実行可能命令として実装されてもよく、プロセッサによって実行されるとき対応するステップが実施でき、適切な論理計算能力を備えるハードウェアとして実装されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせ(ファームウェア)として実装されてもよい。いくつかの実施例では、プロセッサは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)チップ、システムオンチップ(SOC)、マイクロプロセッサ(MPU) (Cortexが挙げられるがこれに限定されない)などのいずれかとして実装され得る。
【0078】
なお、本願のシステムの各構成要素においては、実現しようとする機能に応じて構成要素は論理的に分割されているが、本願はこれに限定されるものではなく、必要に応じて各構成要素は再分割又は組み合わされてもよく、例えば、構成要素の一部は単一の構成要素として組み合わされてもよいし、あるいは、構成要素の一部はさらにサブ構成要素に選択的に分割されてもよい。
【0079】
本明細書の各構成要素の実施例は、ハードウェアで、または1つ又は複数のプロセッサ上で動作するソフトウェアモジュールで、またはこれらの組み合わせで実装されることができる。当業者であれば、本願の実施例によるシステムの一部又は全ての構成要素の一部又は全ての機能が、実践の場面でマイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して実装され得ることを理解するべきである。本願は、本明細書に記載の方法の一部又は全部を実行するためのデバイス又は装置プログラム(例えば、コンピュータプログラムやコンピュータプログラム製品)として実現されてもよい。本願を実施するこのようなプログラムは、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよいし、または1つ又は複数の信号の形態を有してもよい。このような信号は、インターネットのウェブサイトからダウンロードされてもよいし、キャリア信号上で提供されてもよいし、または任意の他の形態で提供されてもよい。さらに、本願は、いくつかの異なる構成要素を備えるハードウェア及び適切にプログラムされたコンピュータによって実施され得る。いくつかの装置が列挙されたユニットの請求項において、これらの装置のいくつかは、同一のハードウェア要素によって具現化され得る。第1、第2、及び第3などの用語の使用は、いかなる順序も意味しない。これらの用語は名称として解釈できる。
【0080】
さらに、例示的な実施例は本明細書に説明されているが、その範囲は、等価な要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施例が交差するスキーム)、編集または変更を有する、本願に基づく任意の及びすべての実施例を含む。特許請求の範囲の要素は、特許請求の範囲で使用される言語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書又は本願を実施する際に説明される例に限定されず、その例は、非排他的であると解釈されるべきである。したがって、本明細書及び例示は、単なる例と考えられることを意図しており、実際の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲及びその等価物の全範囲によって示される。
【0081】
上記の説明は、限定的なものではなく、例示的なものであることを意図している。例えば、上記の例(またはその1つ以上の態様)は、互いに組み合わされて使用することができる。その他の実施例は、例えば、当業者が上記の説明を読むときに使用することができる。さらに、上述した具体的な実施形態では、本願を簡略化するために、様々な特徴をグループ化することができる。これは、保護を要求しない記載の特徴がいずれかの請求項にも必要であるという意図と解釈すべきではない。逆に、本願の主題は、特定の記載された実施例の全ての特徴より少なくてもよい。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書において例示又は実施例として具体的な実施形態に組み込まれ、個々の請求項が独立して別個の実施例とし、かつこれらの実施例は、様々な組み合わせ又は配列で互いに組み合わせることができることが考慮され得る。本願の範囲は、添付の特許請求の範囲及びこれらの請求項により権利が与えられた等価な形態の全範囲を参照して決定されるものとする。
【0082】
以上の実施例は、本願の例示的な実施例であり、本願を限定するためのものではなく、本願の範囲は、特許請求の範囲によって限定される。当業者は、本願の本質及び保護範囲内で、本願に対して様々な修正又は等価置換を行うことができ、これらの修正又は等価置換は、本願の保護範囲内にあるとみなされるものとする。
【0083】
本願は、2021年07月27日に中国特許局に提出された、出願番号が2021110852227.9で、発明の名称が「レーザー走査撮像方法、システム及び記憶媒体」という中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用によって本願に組み合わせられる。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー走査撮像方法であって、
予め設定された条件を満たす撮像領域を含む有効領域に関するパラメータ情報を決定するステップと、
駆動ユニットから生成されたガルバノミラー走査同期信号を受信するステップと、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップと、
前記クロック信号に従ってガルバノミラー走査によって受信された蛍光信号をサンプリングし、前記有効領域の蛍光画像情報を取得するステップと、を含む、ことを特徴とする、レーザー走査撮像方法。
【請求項2】
前記パラメータ情報は前記有効領域の領域範囲情報を含む、ことを特徴とする、請求項1に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項3】
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に基づいてクロック信号を生成するステップは、
前記領域範囲情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求めるステップと、
前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求めるステップと、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記領域範囲情報に従って前記有効領域に対応する走査時間情報を決定するステップと、
前記画像走査パラメータ情報及び前記走査時間情報に対して量子化処理を行い、前記クロック信号を生成するステップと、を含む、ことを特徴とする、請求項2に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項4】
前記ガルバノミラー移動パラメータ情報は、前記ガルバノミラーの移動速度情報、前記ガルバノミラーの移動加速度情報、前記ガルバノミラーの偏向角度情報、前記ガルバノミラーの移動周波数情報、前記ガルバノミラー縁部の空間位置情報、及び前記ガルバノミラーレンズの空間位置情報のいずれか1つの情報を少なくとも含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項5】
前記画像走査パラメータ情報は、前記各画素点に対応するサンプリング位置情報、前記各画素点に対応するサンプリング時刻情報、及び前記各画素点に対応するサンプリング時間情報のいずれか1つの情報を少なくとも含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項6】
前記領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含み、
前記領域範囲情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求めるステップは、前記開始位置、前記終了位置、及び前記画素点数に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報を求めるステップを含み、
前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求めるステップは、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動速度情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するサンプリング時間情報を求めるステップを含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項7】
前記領域範囲情報は、開始位置、終了位置、及び画素点数を少なくとも含み、
前記領域範囲情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報を求めるステップは、前記開始位置、前記終了位置、前記画素点数、及びガルバノミラー距離パラメータに従い、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度情報を求めるステップを含み、
前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー移動パラメータ情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応する画像走査パラメータ情報を求めるステップは、前記有効領域内の各画素点に対応するガルバノミラー偏向角度情報に従い、前記有効領域内の各画素点に対応するサンプリング時間情報を求めるステップを含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項8】
前記領域範囲情報は、開始位置及び終了位置を少なくとも含み、前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記領域範囲情報に従って前記有効領域に対応する走査時間情報を決定するステップは、
前記開始位置及び前記ガルバノミラー走査同期信号の周期に従って前記有効領域に対応する開始時刻を決定するステップと、
前記終了位置及び前記ガルバノミラー走査同期信号の周期に従って前記有効領域に対応する終了時刻を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項9】
前記ガルバノミラーは第1のガルバノミラー及び第2のガルバノミラーを備え、前記第1のガルバノミラー及び前記第2のガルバノミラーは垂直に設けられており、前記レーザー走査撮像方法は、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップと、
前記第1のガルバノミラーの第1の方向に沿う移動を駆動させるように前記駆動ユニットを制御するステップと、
前記第2のガルバノミラーの制御信号に従って第2の方向に沿って移動するように前記第2のガルバノミラーを制御するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする、請求項1に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項10】
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に従って第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップは、
前記ガルバノミラー走査同期信号及び前記有効領域に関するパラメータ情報に従って前記第2のガルバノミラーの制御信号を決定するステップを含む、ことを特徴とする、請求項9に記載のレーザー走査撮像方法。
【請求項11】
レーザー走査撮像システムであって、前記レーザー走査撮像システムは、
ガルバノミラーと、
前記ガルバノミラーに接続されたプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、請求項1~10のいずれか1項に記載のレーザー走査撮像方法を実行するために用いられる、ことを特徴とする、レーザー走査撮像システム。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、請求項1~10のいずれか1項に記載のレーザー走査撮像方法が実施される、ことを特徴とする、記憶媒体。
【請求項13】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、請求項1~10のいずれか1項に記載のレーザー走査撮像方法が実施される、ことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
本願は、2021年07月27日に中国特許局に提出された、出願番号が202110852227.9で、発明の名称が「レーザー走査撮像方法、システム及び記憶媒体」という中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用によって本願に組み合わせられる。
【国際調査報告】