(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】左心耳を閉鎖するための、対向ジョーを有したクリップ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/122 20060101AFI20240814BHJP
A61B 17/128 20060101ALN20240814BHJP
【FI】
A61B17/122
A61B17/128
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505409
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 US2022039914
(87)【国際公開番号】W WO2023018768
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マヌーチェヘル・エー・ミラキ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイミー・エル・バルヨット
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD19
4C160MM33
4C160NN04
(57)【要約】
クリップ(30)は、心臓の一部を閉鎖することにより、心臓のその一部を通しての血流と、血栓または他の望ましくない物質の通過とを、減少させるように構成されてもよい。クリップは、左心耳(LAA)を閉鎖するように構成されてもよい。LAAの閉鎖は、LAAを経由した流体の流れに起因するような脳卒中または他の疾患の可能性を低減させ得る。クリップは、第一ジョー(32)を含んでもよく、この第一ジョー(32)は、第二ジョー(34)の圧縮面に対向した圧縮面を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓の一部のためのクリップであって、
第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第一ジョーであるとともに、圧縮面と、前記圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第一ジョーと、
第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第二ジョーであるとともに、前記第一ジョーの前記圧縮面に対向した圧縮面と、前記第二ジョーの前記圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第二ジョーと、
前記第一ジョーの前記外面上におよび前記第二ジョーの前記外面上に延びたバネであるとともに、前記第一ジョーと前記第二ジョーとを一緒に付勢することで、前記心臓の前記一部を、前記第一ジョーの前記圧縮面と前記第二ジョーの前記圧縮面との間で圧縮するように構成されたバネと、を含む、クリップ。
【請求項2】
前記第一ジョーは、前記第一ジョーの前記第一端部部分と前記第二端部部分との間に、中央部分を含み、
前記第二ジョーは、前記第二ジョーの前記第一端部部分と前記第二端部部分との間に、中央部分を含み、
前記バネは、前記第一ジョーの前記中央部分に対して結合された第一端部と、前記第二ジョーの前記中央部分に対して結合された第二端部と、を含む、請求項1に記載のクリップ。
【請求項3】
前記バネは、前記第一ジョーの前記第二端部部分に向けておよび前記第二ジョーの前記第二端部部分に向けて延びたループを含む、請求項2に記載のクリップ。
【請求項4】
前記第一ジョーの前記外面は、チャネルを含み、
前記第二ジョーの前記外面は、チャネルを含み、
前記ループは、前記第一ジョーの前記チャネル内におよび前記第二ジョーの前記チャネル内に、延びている、請求項3に記載のクリップ。
【請求項5】
前記ループは、前記第一ジョーの前記第二端部部分からおよび前記第二ジョーの前記第二端部部分から、突出している、請求項3または4に記載のクリップ。
【請求項6】
前記第一ジョーの前記第一端部部分は、テーパー形状とされており、前記第一ジョーの前記第二端部部分は、テーパー形状とされている、請求項1~5のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項7】
前記第一ジョーは、前記第一ジョーの前記圧縮面から前記外面までにわたって延びた側面を含み、前記側面は、前記バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項8】
前記凹所は、前記バネの第一端部と前記第一ジョーの前記第二端部部分との間に位置決めされている、請求項7に記載のクリップ。
【請求項9】
前記第二ジョーは、前記第二ジョーの前記圧縮面から前記外面までにわたって延びた側面を含み、前記側面は、前記バネに対して前記拡張力を印加する前記デバイスを受領するための凹所を含む、請求項7または8に記載のクリップ。
【請求項10】
前記バネは、前記バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項11】
前記バネは、前記第一ジョーの前記第二端部部分に向けておよび前記第二ジョーの前記第二端部部分に向けて近位向きに延びたループを含み、
前記第一ジョーの前記第二端部部分は、前記ループから近位向きに突出しており、または前記ループのところに位置決めされており、
前記第二ジョーの前記第二端部部分は、前記ループから近位向きに突出している、または前記ループのところに位置決めされている、請求項1~10のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項12】
前記第一ジョーは、前記第一ジョーの前記圧縮面から前記外面までにわたって延びた側面を含み、前記側面は、前記第一ジョーに対して凹状に湾曲しており、
前記第二ジョーは、前記第二ジョーの前記圧縮面から前記外面までにわたって延びた側面を含み、前記第二ジョーの前記側面は、前記第二ジョーに対して凹状に湾曲している、請求項1~11のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項13】
前記第一ジョーの前記側面は、第一側部方向を向いた第一側面を含み、前記第一ジョーは、前記第一側面とは反対側を向いた第二側面でありかつ前記第一ジョーに対して凸状に湾曲した第二側面を含み、
前記第二ジョーの前記側面は、前記第一側部方向を向いた第三側面を含み、前記第二ジョーは、前記第三側面とは反対側を向いた第四側面でありかつ前記第二ジョーに対して凸状に湾曲した第四側面を含む、請求項12に記載のクリップ。
【請求項14】
前記第一ジョーの前記側面は、第一側部方向を向いた第一側面を含み、前記第一ジョーは、前記第一側面とは反対側を向いた第二側面でありかつ前記第一ジョーに対して凹状に湾曲した第二側面を含み、
前記第二ジョーの前記側面は、前記第一側部方向を向いた第三側面を含み、前記第二ジョーは、前記第三側面とは反対側を向いた第四側面でありかつ前記第二ジョーに対して凹状に湾曲した第四側面を含む、請求項12に記載のクリップ。
【請求項15】
前記第一ジョーの前記側面は、一定の曲率を有しており、前記第二ジョーの前記側面は、一定の曲率を有している、請求項12~14のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項16】
前記第一ジョーの前記側面は、前記第一ジョーの近位先端から前記第一ジョーの遠位先端までにわたって、前記第一ジョーに対して凹状に湾曲している、請求項12~15のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項17】
前記バネは、外面と、内面と、前記外面から前記内面までにわたって延びているとともに第一側部方向を向いた第一側面と、前記外面から前記内面までにわたって延びているとともに前記第一側部方向とは反対側の第二側部方向を向いた第二側面と、を有しており、前記第一側面は、前記バネに対して凹状に湾曲している、請求項1~16のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項18】
前記第二側面は、前記バネに対して凸状に湾曲している、請求項17に記載のクリップ。
【請求項19】
前記第一ジョーの前記外面は、前記クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲したチャネルを含み、
前記第二ジョーの前記外面は、前記クリップの前記閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲したチャネルを含み、
前記バネは、前記クリップの前記閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲しているとともに、前記第一ジョーの前記チャネル内におよび前記第二ジョーの前記チャネル内に延びている、請求項1~18のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項20】
前記バネは、
前記クリップの閉鎖平面内に高さを有した遠位端部分でありかつ前記第一ジョーに対して結合された第一端部と前記第二ジョーに対して結合された第二端部とを含む遠位端部分と、
前記クリップの前記閉鎖平面内に高さを有した近位端部分でありかつ前記第一ジョーの前記第二端部部分に向けておよび前記第二ジョーの前記第二端部部分に向けて延びたループを含む近位端部分と、を含み、
前記バネの前記近位端部分の前記高さは、前記バネの前記遠位端部分の前記高さよりも大きい、請求項1~19のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項21】
前記バネは、開口を取り囲んだC字形状バネを含み、前記バネの前記近位端部分における前記開口の直径は、前記バネの前記遠位端部分における前記開口の直径よりも大きい、請求項20に記載のクリップ。
【請求項22】
前記バネの前記近位端部分は、前記第一ジョーの前記外面よりも上方に配置されているとともに、前記第二ジョーの前記外面よりも上方に配置されている、請求項20または21に記載のクリップ。
【請求項23】
前記第一ジョーの前記外面は、前記バネの前記遠位端部分のところに位置しており、または前記バネの前記遠位端部分よりも上方に配置されており、前記第二ジョーの前記外面は、前記バネの前記遠位端部分のところに位置している、または前記バネの前記遠位端部分よりも上方に配置されている、請求項20~22のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項24】
前記第一ジョーの前記第二端部部分は、テーパー形状とされており、前記第二ジョーの前記第二端部は、テーパー形状とされている、請求項1~23のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項25】
前記第一ジョーの前記第一端部部分は、遠位先端と、第一側壁と、第二側壁と、前記第一側壁と前記第二側壁との間の間隙と、を含み、前記第一側壁および前記第二側壁は、前記遠位先端へと向かう向きにおいて互いに離間する向きに発散している、請求項1~24のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項26】
前記間隙の幅は、前記遠位先端へと向かう向きにおいて増大している、請求項25に記載のクリップ。
【請求項27】
前記第一ジョーの前記第二端部部分は、近位先端と、第一側壁と、第二側壁と、前記第一側壁と前記第二側壁との間の間隙と、を含み、前記第一側壁および前記第二側壁は、前記近位先端へと向かう向きにおいて互いに離間する向きに発散している、請求項1~26のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項28】
前記間隙の幅は、前記近位先端へと向かう向きにおいて増大している、請求項27に記載のクリップ。
【請求項29】
前記第一ジョーの前記圧縮面は、クッション層を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載のクリップ。
【請求項30】
クリップは、左心耳を閉鎖するように構成されている、請求項1~29のいずれか一項に記載のクリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
この出願は、「CLIP WITH OPPOSED JAWS FOR LEFT ATRIAL APPENDAGE CLOSURE」と題して2021年8月10日付けで出願された米国特許出願第63/231,427号明細書の優先権を主張するものであり、この文献の全内容は、あらゆる目的のために参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
本明細書で開示する様々な例は、一般的には、医療実装のためのクリップに関する。いくつかの例は、左心耳(LAA)のためのクリップに関する。
【0003】
心臓不整脈とは、血液を効率的に圧送し得なくなる心臓の異常なリズムのことである。心房細動(AF)は、最も一般的な心臓不整脈に関する症状の一つである。AFは、左心房の拍動を不規則なものとして、血液を左心室内へと送ることを補助する「心房キック」の効率を低下させる。
【0004】
左心耳(LAA)とは、左心房の自由壁の高い位置にある筋肉の袋のことである。LAAの解剖学的構造のために、血液は、LAAの内部で、停滞して血栓を形成する傾向がある。AFの進行に伴って血流が減少するにつれて、血栓形成の可能性が、非常に高くなる。
【0005】
LAA内で形成された血栓は、血流内へと塞栓して脳内へと移動することができ、脳内で滞留する可能性があり、最終的には脳卒中を引き起こす可能性がある。血栓または他の望ましくない物質が左心房内へとおよび血流内へと流入する可能性を低減させるために、LAAを閉鎖または閉塞することが、有益であり得る。
【0006】
左心耳閉鎖術(また、LAA閉鎖術またはLAACとしても知られている)とは、心房細動の結果として生じる脳卒中のリスクを低減するために使用される低侵襲手順のことである。
【発明の概要】
【0007】
本明細書で開示するシステム、装置、および方法は、心臓の一部のためのクリップを含めた、医療実装のためのクリップを対象としてもよい。クリップは、心臓の一部を閉鎖することにより、心臓のその一部を通しての血流と、血栓または他の望ましくない物質の通過とを、減少させるように構成されてもよい。例では、クリップは、左心耳(LAA)を閉鎖するように構成されてもよい。LAAの閉鎖は、LAAを経由した流体の流れに起因するような脳卒中または他の疾患の可能性を低減させ得る。例では、クリップは、LAAの外部に位置決めされてもよく、これにより、閉鎖のためにLAAの外面上に延びることとなる。
【0008】
態様は、心臓の一部のためのクリップである。
【0009】
クリップは、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第一ジョーであるとともに、圧縮面と、圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第一ジョーを、含んでもよい。
【0010】
クリップは、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第二ジョーであるとともに、第一ジョーの圧縮面に対向した圧縮面と、第二ジョーの圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第二ジョーを、含んでもよい。
【0011】
クリップは、第一ジョーの外面上におよび第二ジョーの外面上に延びたバネであるとともに、第一ジョーと第二ジョーとを一緒に付勢することで、心臓の一部を、第一ジョーの圧縮面と第二ジョーの圧縮面との間で圧縮するように構成されたバネを、含んでもよい。
【0012】
態様では、方法は、心臓の一部を閉鎖するために、クリップを配備することを含んでもよい。
【0013】
クリップは、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第一ジョーであるとともに、圧縮面と、圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第一ジョーを、含んでもよい。
【0014】
クリップは、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第二ジョーであるとともに、第一ジョーの圧縮面に対向した圧縮面と、第二ジョーの圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第二ジョーを、含んでもよい。
【0015】
クリップは、第一ジョーの外面上におよび第二ジョーの外面上に延びたバネであるとともに、第一ジョーと第二ジョーとを一緒に付勢することで、心臓の一部を、第一ジョーの圧縮面と第二ジョーの圧縮面との間で圧縮するように構成されたバネを、含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、心臓の一部に関する断面概略図を示している。
【
図3】
図3は、
図2に示すクリップに関する、
図2に示すクリップとは反対側から見た斜視図を図示している。
【
図4】
図4は、
図2における線4-4に沿って、
図2に示すクリップの断面図を図示している。
【
図6】
図6は、
図2における線6-6に沿って、
図2に示すクリップの断面図を図示している。
【
図12】
図12は、クリップの頂面側かつ正面側からの斜視図を図示している。
【
図20】
図20は、クリップの第一ジョーの斜視図を図示している。
【
図39】
図39は、複数のプラグからなるストリップに関する側面図を図示している。
【
図41】
図41は、第一ジョーおよび第二ジョーの斜視図を図示している。
【
図43】
図43は、ジョーの遠位端部分に関する拡大図を図示している。
【
図50】
図50は、ジョーの一部に関する斜視図を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、個人の心臓14に関する左心房10および左心室12の断面図を図示している。左心房10は、心周期時には、僧帽弁16を介して左心室12内へと通過する血液によって充填されるように構成されている。左心耳(LAA)18は、左心房10の外壁20から突出しているとともに、入口22と、入口22から延びたキャビティ24と、を含む。LAA壁26は、キャビティ24を取り囲み得るとともに、LAA18の外面28を形成し得る。LAA18は、左心房10から延びた袋形状を有している。キャビティ24は、血液によって充填されるように構成され得るものであり、これにより、LAAは、収縮期時には、また、左心房10内で圧力が他の態様で上昇した時には、減圧チャンバとして機能することができる。
【0018】
ある種の個人では、血液が、LAA18内に停滞して血栓を形成することがあり得る。LAA18から生じた血栓または他の望ましくない物質は、血流に乗って移動し得るものであり、脳卒中を含めた様々な疾病を引き起こす可能性がある。よって、血栓または他の望ましくない物質がそのような疾病を引き起こしてしまう可能性を低減するために、LAA18を閉鎖することが有益であり得る。
【0019】
図2は、心臓の一部に関して利用され得るクリップ30の一例を図示している。
図3は、
図2に示すものとは反対側から見た場合の、クリップ30の側面斜視図を図示している。
図2および
図3を参照すると、クリップ30は、LAA18から生じた血栓または他の望ましくない物質が血流に乗って移動してしまう可能性を低減するために、LAA18を閉鎖するように構成されてもよい。
【0020】
クリップ30は、第一ジョー32と、第二ジョー34と、を含んでもよい。第一ジョー32は、第一端部部分36から第二端部部分38までにわたって延び得るとともに、長尺形状を有してもよい。第一ジョー32は、長尺梁として構成されてもよい。第一ジョー32は、第一端部部分36と第二端部部分38との間に、中央部分40を有してもよい。
【0021】
第一ジョー32は、四つの側面を含んでもよく、四つの側面は、外面42と、圧縮面(外面42とは反対側を向いており、第二ジョー34を向いている)と、それぞれが圧縮面から外面42までにわたって延びている二つの側面44、46(側面46は、
図3に示されている)と、を含む。
【0022】
第一ジョー32は、長手方向軸線48(
図4および
図6に示されている)に沿って延び得るとともに、長手方向軸線48に対して垂直に見た時には、矩形断面を有してもよい(
図4の断面図に示すように)。
【0023】
例では、第一ジョー32の第一端部部分36は、テーパー形状とされてもよく、これにより、第一ジョー32の丸められた先端51が提供される。第一ジョー32の丸められた先端51により、第一ジョー32は、身体内への挿入時に、および所望位置への配備時に、患者の身体に対して非外傷性とされ得る。例では、第一ジョー32の第二端部部分38は、テーパー形状とされてもよい。
【0024】
第一ジョー32の外面42は、チャネル50を含んでもよい。
図4は、
図2における線4-4に沿って、クリップ30の断面図を図示しており、
図5は、クリップ30の組立図を図示しており、
図6は、
図2における線6-6に沿って、クリップ30の断面図を図示している。
図4~
図6を参照すると、チャネル50は、第一側壁52と、第二側壁54と、チャネル50の底壁56と、を含んでもよい。チャネル50の頂部は、バネ60を通過させるために、開放されたままとされてもよい。チャネル50は、第一ジョー32の中央部分40から、第一ジョー32の第二端部部分38までにわたって、延びてもよい。
【0025】
チャネル50は、第一端部62と第二端部64とを含んでもよく、第二端部64は、バネ60を通過可能とするために、開放されている。
【0026】
連結部材66が、チャネル50の第一端部62のところに位置決めされてもよく、連結部材66は、バネ60の端部を受領するように構成されてもよい。連結部材66は、第一ジョー32のキャビティを含んでもよい、または、所望に応じて別の構成を有してもよい。
【0027】
例では、第一ジョー32は、バネ60に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所68を含んでもよい。凹所68は、
図2に示すように、バネ60の第一端部70と、第一ジョー32の第二端部部分38と、の間に位置決めされてもよい。凹所68は、一つまたは複数の側面44、46上に位置決めされ得るとともに、所望の例では、第一ジョー32を通して延びてもよい。
【0028】
第二ジョー34は、第一端部部分72から第二端部部分74までにわたって延び得るとともに、長尺形状を有してもよい。第二ジョー34は、長尺梁として構成されてもよい。第二ジョー34は、第一端部部分72と第二端部部分74との間に、中央部分79を有してもよい。
【0029】
第二ジョー34は、四つの側面を含んでもよく、四つの側面は、外面76(
図3に示されている)と、圧縮面77(
図5に示されており、外面76とは反対側を向いており、第一ジョー32を向いている)と、それぞれが圧縮面から外面76までにわたって延びている二つの側面78、80と、を含む。第二ジョー34の圧縮面77は、第一ジョー32の圧縮面に対向している。
【0030】
第二ジョー34は、長手方向軸線82(
図4および
図6に示されている)に沿って延び得るとともに、長手方向軸線82に対して垂直に見た時には、矩形断面を有してもよい(
図4の断面図に示すように)。
【0031】
例では、第二ジョー34の第一端部部分72は、テーパー形状とされてもよく、これにより、第二ジョー34の丸められた先端84が提供される。第二ジョー34の丸められた先端84により、第二ジョー34は、身体内への挿入時に、および所望位置への配備時に、患者の身体に対して非外傷性とされ得る。例では、第二ジョー34の第二端部部分74は、テーパー形状とされてもよい。
【0032】
第二ジョー34の外面76は、チャネル86を含んでもよい。
図4~
図6を参照すると、チャネル86は、第一側壁88と、第二側壁90と、チャネル86の底壁92と、を含んでもよい。チャネル86の頂部は、バネ60を通過させるために、開放されたままとされてもよい。チャネル86は、第二ジョー34の中央部分79から、第二ジョー34の第二端部部分74までにわたって、延びてもよい。
【0033】
チャネル86は、第一端部94と第二端部96とを含んでもよく、第二端部96は、バネ60を通過可能とするために、開放されている。
【0034】
連結部材99が、チャネル86の第一端部94のところに位置決めされてもよく、連結部材99は、バネ60の端部を受領するように構成されてもよい。連結部材99は、第二ジョー34のキャビティを含んでもよい、または、所望に応じて別の構成を有してもよい。
【0035】
例では、第二ジョー34は、バネ60に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所97を含んでもよい。凹所97は、
図2に示すように、バネ60の第二端部71と、第二ジョー34の第二端部部分74と、の間に位置決めされてもよい。凹所97は、一つまたは複数の側面78、80上に位置決めされ得るとともに、所望の例では、第二ジョー34を通して延びてもよい。
【0036】
例では、第二ジョー34の凹所97と、第一ジョー32の凹所68とは、バネ60からの圧縮荷重を第一ジョー32および第二ジョー34の各端部部分36、38、72、74に対して均等に分配するように位置決めされてもよい。
【0037】
例では、第二ジョー34の凹所97と、第一ジョー32の凹所68とは、クリップ30が、バネ60に対して拡張力を印加するデバイスに対して、可変的に位置決めされ得るように構成されてもよい。例えば、
図8Aを参照すると、バネ60に対して拡張力を印加するデバイスは、それぞれ対応する突起105、107を有した拡張可能なアーム101、103を含んでもよい。アーム101、103は、互いに対して挟んでもよい、または、他の態様で拡張するように構成されてもよい。突起105、107は、バネ60に対して拡張力を印加するために(突起105、107が逆向きに駆動されることで、クリップ30を開放状態へと駆動するために)、それぞれ対応した凹所68、97内へと収容されるように構成されてもよい。
【0038】
図8Aに示すように、突起105、107が、両方とも、凹所68、97に沿った同じ長手方向位置のところで、凹所68、97内へと挿入された状態では、クリップ30は、拡張可能なアーム101、103に対して平行に保持されてもよい。
【0039】
図8Bに示すように、突起105が、凹所68の第一端部109のところに位置しているとともに、突起107が、凹所97における反対側の第二端部111のところに位置している状態では、クリップ30は、アーム101、103に対して、枢動され得るとともに傾斜して保持されてもよい。この角度は、45度の角度とされてもよく、または、所望に応じて他の角度とされてもよい。
【0040】
図8Cに示すように、突起105が、凹所68の第二端部113のところに位置しているとともに、突起107が、凹所97における反対側の第一端部115のところに位置している状態では、クリップ30は、アーム101、103に対して、枢動され得るとともに傾斜して保持されてもよい。この角度は、45度の角度とされてもよく、または、所望に応じて他の角度とされてもよく、この角度は、
図8Bに示す角度とは逆向きとされてもよい。例えば、
図8Bに示す角度は、45度の上向き角度とされてもよく、
図8Cに示す角度は、45度の下向き角度とされてもよい。したがって、クリップ30は、アーム101、103に対して円弧を描いて枢動され得るものであって、アーム101、103に対して、必要に応じて傾斜して保持されてもよい。
【0041】
例では、ジョー32、34の圧縮面は、必要に応じて、ジョー32、34の圧縮面を非外傷性のものとするために、医療グレードの軟質材料でコーティングされてもよい。
【0042】
図2を参照すると、バネ60は、第一ジョー32の外面42上へと、および第二ジョー34の外面76上へと、延び得るとともに、心臓の一部を、第一ジョー32の圧縮面と第二ジョー34の圧縮面77と(
図5に示されている)の間で圧縮するよう、第一ジョー32および第二ジョー34を一緒に付勢するように構成されてもよい。例えば、バネ60は、「C」字形状を有し得るものであって、第一端部70と、第二端部71と、第一端部70と第二端部71とに対して結合されたループ98と、を有している。ループ98は、直線部分95と、この直線部分95に対して結合された曲線部分93でありかつ「C」字形状の湾曲を形成する曲線部分93と、を含んでもよい。バネ60の第一端部70は、第一ジョー32の中央部分40に対して結合されてもよく、バネ60の第二端部71は、第二ジョー34の中央部分79に対して結合されてもよく、ループ98は、第一ジョー32の第二端部部分38に向けて、および第二ジョー34の第二端部部分74に向けて、延びてもよい。
【0043】
ループ98は、第一ジョー32のチャネル50の内部に、および第二ジョー34のチャネル86の内部に、延びてもよい。ループ98は、第一ジョー32の第二端部部分38から、および第二ジョー34の第二端部部分74から、突出してもよい。ループ98は、チャネル50のそれぞれ対応した側壁52、54の間において、第一ジョー32のチャネル50の内部に位置決めされてもよく、かつ、チャネル86の側壁88、90(
図4に示されている)の間において、第二ジョー34のチャネル86の内部に位置決めされてもよい。ループ98は、クリップ30が開放状態とされた時にループ98がそれぞれ対応した底壁56、92に向けて駆動され得るよう、チャネル50、86のそれぞれ対応した底壁56、92から、離間して位置してもよい。例えば、バネ60は、クリップ30が開放状態とされた時には、底壁56、92に対して枢動してもよい。
【0044】
チャネル50、86の内部におけるループ98の位置は、クリップ30の拡張を可能してもよい。チャネル50、86の内部におけるループ98の位置は、クリップ30の開閉時にバネ60が捩れてしまう可能性を低減してもよい。チャネル50、86の内部におけるループ98の位置は、例えば
図9~
図11に示す例と比較して、ジョー32、34をより大きく開放させることを可能としてもよい。
【0045】
ループ98は、チャネル50、86の内部に継続的に存在し得るものであって、ジョー32、34が遠位向きに移動したり左右に動いたりする可能性を低減してもよい。
【0046】
バネ60は、第一ジョー32および第二ジョー34の移動平面の内部に延びてもよい。
【0047】
バネ60は、クリップ30が開放状態から閉塞状態へと移動することを可能とするように構成されてもよく、かつ、クリップ30を閉塞状態に向けて付勢するように構成されてもよい。したがって、バネ60は、第一ジョー32および第二ジョー34の圧縮面どうしを互いに向けて駆動することで心臓の一部をそれら圧縮面どうしの内部で圧縮する力を、提供してもよい。バネ60は、ジョー32、34を、たとえ静止状態であっても、常時的に、正の圧縮状態に維持するように構成されてもよい。
【0048】
バネ60は、「C」形状を有してもよく、これにより、第一ジョー32および第二ジョー34のそれぞれ対応した第一端部部分36、72は、心臓の一部を受領するために、第一ジョー32と第二ジョー34との間の空間102(
図7Aに示されている)のための軸線方向開口100(
図7Aに示されている)を形成することができる。クリップ30は、開放状態で位置決めされてもよく、この状態で、心臓の一部は、軸線方向開口100を通して、空間102内へとスライドされる。例では、空間102内へと導入するための他の方法が提供されてもよい(例えば、LAAの軸線に沿って)。
【0049】
ループ98は、第一ジョー32と第二ジョー34との間の空間102の境界を形成してもよい。ループ98は、第一ジョー32の第二端部部分38から、および第二ジョー34の第二端部部分74から、突出してもよい。したがって、ループ98は、配備時には、クリップ30がLAA18に対して遠位向きにスライドすることを阻止してもよく、LAA18の圧縮時には、LAA18の組織がループ98よりも突出することを阻止してもよい。
【0050】
バネ60は、連結部材66、99に対して枢動可能に結合するように構成されてもよい。よって、クリップ30が開放状態で位置決めされた時には、第一ジョー32および第二ジョー34の圧縮面どうしは、
図7Aに示すように、ジョー32、34の第二端部部分38、74と比較して、先端51、84が互いに対してより近接して位置決めされた状態で、互いに対して傾斜してもよい。よって、クリップ30の閉塞時には、先端51、84は、ジョー32、34の第二端部部分38、74と比較して、より早く閉塞するように構成されてもよい。バネ60は、クリップ30の開放時に第一ジョー32および第二ジョー34の第二端部部分38、74が先端51、84よりも先に開放するよう、連結部材66、99に対して枢動可能に結合されてもよい。バネ60は、例では、ピンを必要とすることなく、また、接着したり溶接したりすることなく、連結部材66、99に対して枢動可能に結合されてもよい。
【0051】
動作時には、クリップ30は、LAA18を閉鎖するために利用されてもよい。
【0052】
図7Aおよび
図7Bは、クリップ30の例示的な配備を図示している。クリップ30の特徴は、
図7Aおよび
図7Bにおける図示では、除外されていてもよい。
図7Aでは、クリップ30を開放状態で配置されてもよく、LAA18の主軸線に対して横向きで、LAA18に向けて駆動されてもよい。例では、所望に応じて、他のアプローチ(例えば、LAA18の主軸線に沿って)が利用されてもよい。アクセスは、LAA18に対して、経カテーテルアクセスを含めた、または、胸腔切開術、ミニ胸腔切開術などの外科的アクセスを含めた、または、他のアクセス方法を含めた、様々な態様で提供されてもよい。
【0053】
クリップ30は、LAA18の外面28上に配置されてもよい。例では、送達装置を利用することで、クリップ30をLAA18に向けて駆動してもよい、あるいは、例では、ユーザ(例えば、外科医などの医療技術者、または、他の形態の医療技術者)が、クリップ30を手動で配置してもよい。例えば、送達装置は、バネ60に対して拡張力を印加するデバイスを含み得るとともに、第一ジョー32および第二ジョー34のそれぞれ対応した凹所68、97内へと挿入されることで、クリップ30を開放状態で保持してもよい。デバイスは、例では、他の形態をなすデバイスの中でも、それぞれ対応した凹所68、97へと導入されるための拡張可能なアームを含んでもよい。
【0054】
クリップ30は、開放状態で、LAA18の外面28上へと配置されてもよい。ユーザは、LAA18上におけるクリップ30の所望配置を確認してもよい。
【0055】
図7Bでは、クリップ30は、LAA18が第一ジョー32と第二ジョー34との間で圧縮される閉塞状態へと、駆動されてもよい。バネ60に対して拡張力を印加するデバイスは、クリップ30を閉塞可能とするよう、拡張力を減少させてもよく、このデバイスは、クリップ30から取り外されてもよい。バネ60は、クリップ30を閉塞状態へと付勢してもよい。LAA18の全領域を、所望に応じて、入口のところで閉鎖してもよく、あるいは、LAA18の別の部分を閉鎖してもよい。クリップ30は、先端51、84がジョー32、34の第二端部部分38、74よりも早く閉塞する態様で、閉塞してもよい。このような特徴により、LAA18の組織が閉塞時にジョー32、34の先端51、84から突出してしまう可能性が、低減され得る。ジョー32、34は、バネ60に対して回転することで、ジョー32、34を互いに平行に配置してもよい。バネ60は、ジョー32、34の回転時には、それぞれ対応したチャネル50、86内において外向きにスライドしてもよい。
【0056】
例では、所望により、クリップ30は、開放されてもよく、配備手順または別の手順において、取り外されてもまたは再位置決めされてもよい。クリップ30は、把持されてもよく、バネ60の力に打ち勝って、クリップ30が開放されてもよい。
【0057】
クリップ30は、LAA18を閉鎖するために利用され得るけれども、例では、クリップ30を使用することで、心臓の他の部分が、クリップ止めされたり閉鎖されたりしてもよい。例では、身体の管状器官または他の部分などの、身体の他の部分が、クリップ30を使用して閉鎖されてもよい。配備は、所望に応じて、送達装置を介して、または別の方法を介して、行われてもよい。
【0058】
クリップ30の構成に関する変形が、所望に応じて行われてもよい。
【0059】
例えば、
図9は、バネ112がチャネル内へと延びるのではなく第一ジョー114および第二ジョー116の外側で完全に延びているような、クリップ110の例を図示している。バネ112は、第一ジョー114および第二ジョー116のそれぞれ対応した中央部分118、120に対して結合している。第一ジョー114は、バネ112に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための一つまたは複数の凹所122、124を含んでもよく、第二ジョー116は、バネ112に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための一つまたは複数の凹所126、128を含んでもよい。そのデバイスを利用することにより、クリップ110が、開放状態で保持されてもよい。
【0060】
図10は、バネ132がチャネル内へと延びるのではなく第一ジョー134および第二ジョー136の外側で完全に延びているような、クリップ130の例を図示している。バネ132は、第一ジョー134および第二ジョー136のそれぞれ対応した中央部分138、140に対して結合している。バネ132は、バネ132に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための一つまたは複数の凹所142、144を含んでもよい。そのデバイスを利用することにより、クリップ130が、開放状態で保持されてもよい。
【0061】
図11は、バネ152がチャネル内へと延びるのではなく第一ジョー154および第二ジョー156の外側で完全に延びているような、クリップ150の例を図示している。バネ152は、第一ジョー154および第二ジョー156のそれぞれ対応した中央部分158、160に対して結合している。第一ジョー154は、バネ112に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所162を含んでもよい。凹所162は、第一ジョー154の側面を部分的に貫通してもよい。第二ジョー156は、バネ112に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所164を含んでもよい。凹所164は、第二ジョー156の側面を部分的に貫通してもよい。そのデバイスを利用することにより、クリップ150が、開放状態で保持されてもよい。
【0062】
図2~
図11に示す例では、ジョーは、それぞれ対応したバネによって、予荷重を受けてもよい。ジョーは、閉塞状態では静止状態とされるように構成されてもよく、ジョーを開放するためには、力が必要とされてもよい。
【0063】
本明細書で開示するクリップに関する様々な他の改変が行われてもよい。クリップの配備および使用に関する様々な他の方法が、所望に応じて提供されてもよい。
【0064】
図12~
図17は、心臓の一部に対するクリップ170の例を図示している。クリップ170は、
図2~
図8Cに示すクリップ30と同様の特徴を含んでもよい。クリップ30の特徴は、特断に記載しない限り、
図12~
図17に示すクリップ170に対して適用されてもよい。クリップ170は、第一ジョー172と、第二ジョー174と、バネ176と、を含んでもよい。バネ176は、心臓の一部を、第一ジョー172の圧縮面と第二ジョー174の圧縮面との間で圧縮するために、第一ジョー172と第二ジョー174とを一緒に付勢するように構成されてもよい。
【0065】
第一ジョー172は、第一ジョー172の、第一端部部分177からすなわち遠位端部分から、第二端部部分179までにわたってすなわち近位端部分までにわたって、延びてもよい。第一ジョー172は、第一ジョー172の第一端部部分177と第二端部部分179との間に、中央部分173を含んでもよい。第一ジョー172の第二端部部分179は、例では、テーパー形状とされてもよい。
【0066】
第一ジョー172は、第一ジョー172の第一側部方向を向くように構成された第一側面178を含んでもよく、第一側部方向とは反対側の第二側部方向を向いた第二側面180(
図15に示されている)を含んでもよい。第一ジョー172は、圧縮面184(
図16に示されている)と、圧縮面184とは反対側を向いた外面182と、を含んでもよい。第一側面178は、第一ジョー172の、圧縮面184から、外面182までにわたって、延びてもよい。
【0067】
側面178、180の一つまたは複数は、本明細書で開示するように、バネ176に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所181を含んでもよい。
【0068】
第一ジョー172の第一側面178は、曲率を有してもよい。第一側面178は、例えば
図12に示すように、第一ジョー172に対して凹状に湾曲してもよい。第一側面178は、第一ジョー172の第二端部部分179すなわち近位端部分における近位先端186から、第一ジョー172の第一端部部分177すなわち遠位端部分における遠位先端190までにわたって、凹状に湾曲してもよい。例では、凹状の曲率は、第一ジョー172の近位先端186から遠位先端190までにわたって、一定の曲率とされてもよい。例えば、第一側面178の曲率は、一定の曲率半径(例えば、約13cm(約5インチ)、約15cm(約6インチ)、約18cm(約7インチ)、または、所望に応じてより大きいもしくはより小さい曲率半径)を含んでもよい。例では、第一側面178の他の構成が、または他の曲率が、設けられてもよい。例えば、他の構成の中でも、多様な曲率が設けられてもよい、または、曲率のない部分(例えば、平坦な部分)が設けられてもよい。
【0069】
第一ジョー172の第二側面180は、曲率を有してもよい。第二側面180は、例えば
図13に示すように、第一ジョー172に対して凸状に湾曲してもよい。第一側面178は、第一ジョー172の第二端部部分179すなわち近位端部分における近位先端186から、第一ジョー172の第一端部部分177すなわち遠位端部分における遠位先端190までにわたって、凸状に湾曲してもよい。例では、凸状の曲率は、第一ジョー172の第二端部部分179すなわち近位端部分における近位先端186から、第一ジョー172の第一端部部分177すなわち遠位端部分における遠位先端190までにわたって、一定の曲率とされてもよい。例えば、第二側面180の曲率は、一定の曲率半径(例えば、約13cm(約5インチ)、約15cm(約6インチ)、約18cm(約7インチ)、または、所望に応じてより大きいもしくはより小さい曲率半径)を含んでもよい。例では、第二側面180の他の構成が、または他の曲率が、設けられてもよい。例えば、他の構成の中でも、多様な曲率が設けられてもよい、または、曲率のない部分(例えば、平坦な部分)が設けられてもよい。
【0070】
例では、第一側面178は、第一ジョー172に対して凹状の曲率を有してもよく、第二側面180は、第一ジョー172に対して凸状の曲率を有してもよい。例では、第一側面178および第二側面180の曲率は、第一側面178および第二側面180の円弧どうしが
図13のように平行を維持するよう、互いに一致してもよい。例では、第一側面178および第二側面180に関して、異なる曲率が設けられてもよい(例えば、両方の面が、凹面または凸面である、あるいは、両方の面が、互いに異なる曲率を有している)。
【0071】
第一側面178および第二側面180の曲率は、クリップ170の閉鎖平面に対して横方向または垂直方向であり得る平面194(
図14に示されている)内に位置してもよい。第一ジョー172は、第一ジョー172の長手方向範囲に対して横方向をなす側部方向に向けて湾曲してもよい。
【0072】
第二ジョー174は、第二ジョー174の、第一端部部分201からすなわち遠位端部分から、第二端部部分203までにわたってすなわち近位端部分までにわたって、延びてもよい。第二ジョー174は、第二ジョー174の第一端部部分201と第二端部部分203との間に、中央部分195を含んでもよい。第二ジョー174の第二端部部分203は、例では、テーパー形状とされてもよい。
【0073】
第二ジョー174は、第二ジョー174の第一側部方向を向くように構成された第一側面196を含んでもよく、第一側部方向とは反対側の第二側部方向を向いた第二側面198(
図15に示されている)を含んでもよい。第一ジョー172の側面を考慮すれば、側面196は、第三側面と称されてもよく、側面198は、第四側面と称されてもよい。第二ジョー174は、圧縮面202(
図16に示されている)と、圧縮面202とは反対側を向いた外面200と、を含んでもよい。第一側面196は、第二ジョー174の、圧縮面202から、外面200までにわたって、延びてもよい。
【0074】
側面196、198の一つまたは複数は、本明細書で開示するように、バネ176に対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所191を含んでもよい。
【0075】
第二ジョー174の第一側面196は、曲率を有してもよい。第一側面196は、例えば
図12に示すように、第二ジョー174に対して凹状に湾曲してもよい。第一側面196は、第二ジョー174の第二端部部分203すなわち近位端部分における近位先端204から、第二ジョー174の第一端部部分201すなわち遠位端部分における遠位先端206までにわたって、凹状に湾曲してもよい。例では、凹状の曲率は、第二ジョー174の近位先端204から遠位先端206までにわたって、一定の曲率とされてもよい。例えば、第一側面196の曲率は、一定の曲率半径(例えば、約13cm(約5インチ)、約15cm(約6インチ)、約18cm(約7インチ)、または、所望に応じてより大きいもしくはより小さい曲率半径)を含んでもよい。例では、第一側面196の他の構成が、または他の曲率が、設けられてもよい。例えば、他の構成の中でも、多様な曲率が設けられてもよい、または、曲率のない部分(例えば、平坦な部分)が設けられてもよい。
【0076】
第二ジョー174の第二側面198は、曲率を有してもよい。第二側面198は、例えば
図15に示すように、第二ジョー174に対して凸状に湾曲してもよい。第二側面198は、第二ジョー174の第二端部部分203すなわち近位端部分における近位先端204から、第二ジョー174の第一端部部分201すなわち遠位端部分における遠位先端206までにわたって、凸状に湾曲してもよい。例では、凸状の曲率は、第二ジョー174の近位先端204から遠位先端206までにわたって、一定の曲率とされてもよい。例えば、第二側面198の曲率は、一定の曲率半径(例えば、約13cm(約5インチ)、約15cm(約6インチ)、約18cm(約7インチ)、または、所望に応じてより大きいもしくはより小さい曲率半径)を含んでもよい。例では、第二側面198の他の構成が、または他の曲率が、設けられてもよい。例えば、他の構成の中でも、多様な曲率が設けられてもよい、または、曲率のない部分(例えば、平坦な部分)が設けられてもよい。
【0077】
例では、第一側面196は、第二ジョー174に対して凹状に湾曲してもよく、第二側面198は、第二ジョー174に対して凸状に湾曲してもよい。例では、第一側面196および第二側面198の曲率は、第一側面196および第二側面198の円弧どうしが
図13に示すように平行を維持するよう、互いに一致してもよい。例では、第一側面196および第二側面198に関して、異なる曲率が設けられてもよい(例えば、両方の面が、凹面または凸面である、あるいは、両方の面が、互いに異なる曲率を有している)。
【0078】
第一側面196および第二側面198の曲率は、クリップ170の閉鎖平面に対して横方向または垂直方向であり得る平面210(
図14に示されている)内に位置してもよい。第二ジョー174は、第二ジョー174の長手方向範囲に対して横方向をなす側部方向に向けて湾曲してもよい。
【0079】
クリップ170は、LAA18の入口22の閉鎖時にクリップ170の湾曲が左心房10の形状(
図1に示されている)に沿うことを可能とするために、有益には、側方に向けて湾曲してもよい。よって、ジョー172、174の第一側面178、196の凹状湾曲は、LAA18の入口22に対する配備時に、左心房10を向いてもよい。このような特徴は、クリップ170の閉鎖線に沿って袋または他の望ましくない領域が形成されてしまう可能性を低減させ得る。クリップが湾曲していることにより、他の利点がもたらされ得る。例では、クリップ170の曲率は、左心房10の曲率に対して一致してもよい。
【0080】
第一ジョー172の外面182は、バネ176のループ213が内部に延びる第一チャネル212(
図16に示されている)を含んでもよい。第二ジョー174の外面200は、バネ176のループ213が内部に延びる第二チャネル214(
図16に示されている)を含んでもよい。バネ176のループ213は、それぞれ対応する第一ジョー172および第二ジョー174の第二端部部分179、203に向けて延びてもよい。第一チャネル212は、第一チャネル212の側壁216、218と底壁220(
図16に示されている)とによって拘束されてもよい。第二チャネル214は、第二チャネル214の側壁222、224と底壁226(
図16に示されている)とによって拘束されてもよい。
【0081】
第一チャネル212は、クリップ170の閉鎖平面に対して横方向または垂直であり得る平面194(
図14に示されている)内で湾曲してもよい。第一チャネル212は、第一ジョー172の長手方向範囲に対して横方向をなす側部方向に向けて湾曲してもよい。例では、第一チャネル212の曲率は、第一ジョー172の第一側面178または第二側面180の曲率に対して一致してもよい(例えば、
図13に示すように)。
【0082】
第二チャネル214は、クリップ170の閉鎖平面に対して横方向または垂直であり得る平面210(
図14に示されている)内で湾曲してもよい。第二チャネル214は、第二ジョー174の長手方向範囲に対して横方向をなす側部方向に向けて湾曲してもよい。例では、第二チャネル214の曲率は、第二ジョー174の第一側面196または第二側面198の曲率に対して一致してもよい。
【0083】
第一チャネル212の曲率は、例では、第二チャネル214の曲率に対して一致してもよい。
【0084】
図18を参照すると、バネ176は、遠位端部分228と、近位端部分230と、を含んでもよい。遠位端部分228は、バネ176の端部232、234を含んでもよく、これらの端部232、234は、第一ジョー172および第二ジョー174のそれぞれ対応する中央部分173、195(
図12に示されている)に対して結合されてもよい。端部232、234は、第一ジョー172および第二ジョー174のそれぞれ対応する連結部材236、238(
図16に示されている)に対して結合されてもよい。近位端部分230は、バネ176のループ213と湾曲部分240とを含んでもよい。
【0085】
バネ176は、外面242(
図19に示されている)と、外面242とは反対側を向いた内面244(
図18に示されている)と、を含んでもよい。内面244は、バネ176が取り囲んでいる開口254を、向いてもよい。バネ176は、第一側部方向を向いた第一側面246(
図18に示されている)と、第一側部方向とは反対側をなす第二側部方向を向いた第二側面248(
図19に示されている)と、をさらに含んでもよい。第一側面246および第二側面248のそれぞれは、外面242から内面244までにわたって延びてもよい。
【0086】
第一側面246は、第一側部方向を向いてもよく、曲率を有してもよい。第一側面246は、例では、バネ176に対して凹状に湾曲してもよい。凹状の曲率は、例では、第一ジョー172の第一側面178の曲率に対して、または第二ジョー174の第一側面196の曲率に対して、一致してもよい、あるいは、別の曲率を有してもよい。第二側面248は、第一側部方向とは反対側をなす第二側部方向を向いてもよく、曲率を有してもよい。第二側面248は、例では、バネ176に対して凸状に湾曲してもよい。凸状の曲率は、例では、第一ジョー172の第二側面180の曲率に対して、または第二ジョー174の第二側面198の曲率に対して、一致してもよい、あるいは、別の曲率を有してもよい。
【0087】
バネ176は、クリップ170の閉鎖平面に対して横方向または垂直である平面内で、曲率を有してもよい。バネ176は、クリップ170の長手方向範囲に対して横方向をなす側部方向に向けて湾曲してもよい。
【0088】
例では、バネ176は、第一ジョー172の第一チャネル212の内部に、および第二ジョー174の第二チャネル214の内部に、収容されるように湾曲してもよい。湾曲したバネ176は、湾曲したチャネル212、214の内部に延びてもよい。
【0089】
図18を参照すると、バネ176の近位端部分230は、クリップ170の閉鎖平面内におけるバネ176の遠位端部分228の高さ252よりも大きな、クリップ170の閉鎖平面内における高さ250を有してもよい。よって、バネ176は、バネ176の近位端部分230から遠位端部分228へと向かう向きにおいて下向きをなすテーパー形状とされてもよい。
【0090】
バネ176は、バネ176の内面244の内部に位置決めされた開口254を取り囲み得るC字形状バネとされてもよい。開口254は、バネ176の遠位端部分228でのクリップ170の閉鎖平面内における高さまたは直径258と比較して、バネ176の近位端部分230でのクリップ170の閉鎖平面内におけるより大きな高さまたは直径256を有してもよい。
【0091】
バネ176のテーパー形状プロファイルは、例えば、
図16の断面図(
図13における線16-16に沿ったもの)および
図14の側面図に示すように、バネ176の遠位端部分228が、それぞれ対応する第一ジョー172および第二ジョー174の外面182、200のところに、またはそのような外面182、200の内部に、位置決めされることを可能としてもよい。第一ジョー172および第二ジョー174のそれぞれ対応する外面182、200は、バネ176の遠位端部分228のところに位置してもよい、または、バネ176の遠位端部分228よりも上方に配置されてもよい。
【0092】
バネ176の近位端部分230は、例えば、
図17の断面図(
図13における線17-17に沿ったもの)および
図14の側面図に示すように、それぞれ対応する第一ジョー172および第二ジョー174の外面182、200よりも上方に配置されてもよい。
【0093】
図18を参照すると、バネ176のテーパー形状プロファイルと、バネ176の近位端部分230における開口254の高さまたは直径の増大と、により、バネ176が「U」字形状を形成した状態でクリップ170が開放することが可能とされてもよく、これにより、ジョー172、174の間に受領され得る組織の量が増大することとなる。例えば、ジョー172、174は、完全な開放状態で互いに平行に延び得るけれども、他の構成とされてもよい。
【0094】
さらに、
図13を参照すると、例では、第一ジョー172および第二ジョー174の近位先端186は、バネ176の近位端部分230のところに位置決めされてもよい、または、バネ176の近位端部分230から近位向きに突出してもよい。バネ176のループ213は、第一ジョー172の第二端部部分179に向けて、および第二ジョー174の第二端部部分203に向けて、近位向きに延びてもよい。第一ジョー172および第二ジョー174のそれぞれ対応した第二端部部分179、203は、ループ213から近位向きに突出してもよい、または、ループ213のところに位置決めされてもよい。よって、クリップ170の支点のところで、バネ176と近位先端186との間に組織が挟まれてしまう可能性が低減され得る。
【0095】
バネ176は、第一ジョー172の外面182上へと、および第二ジョー174の外面200上へと、延び得るとともに、心臓の一部を、第一ジョー172の圧縮面184と第二ジョー174の圧縮面202との間で圧縮するよう、第一ジョー172と第二ジョー174とを一緒に付勢するように構成されてもよい。バネ176の端部232、234(
図18に示されている)は、
図12に示す凹所181が、バネ176の第一端部232と、第一ジョー172の第二端部部分179すなわち近位端部分と、の間に位置するように、位置決めされてもよい。
図12に示す凹所191は、バネ176の第二端部234と、第二ジョー174の第二端部部分203すなわち近位端部分と、の間に位置決めされてもよい。
【0096】
本明細書で開示するクリップに関する様々な他の改変が行われてもよい。クリップの配備および使用に関する様々な他の方法が、所望に応じて提供されてもよい。
【0097】
図20は、特断に記載しない限り、
図12~
図17に示すクリップ170と同様に構成され得るような、クリップ261(
図22に示す)の第一ジョー260に関する斜視図を図示している。第一ジョー260は、第一ジョー260に対して凹状に湾曲し得る第一側面262を含んでもよい。第一ジョー260は、第一側面262とは反対側を向いた第二側面264でありかつ第一ジョー260に対して凹状に湾曲し得る第二側面264を含んでもよい。よって、側面262、264は、両方とも、第一ジョー260に対して凹状に湾曲し得るとともに、互いに逆向きの曲率を有してもよい。
【0098】
第一ジョー260の遠位端部分266は、第一側壁268と、第二側壁270と、第一側壁268と第二側壁270との間における間隙272と、を含んでもよい。側壁268、270は、第一ジョー260の遠位先端274へと向かう向きにおいて互いに発散してもよく、これにより、間隙272のサイズは、遠位先端274へと向かう向きにおいて増大するものとされている。例えば、
図21は、遠位先端274へと向かう向きにおいて幅が増大している三角形形状の間隙272を図示している。側壁268、270は、第一ジョー260のフレア形状の遠位端を含んでもよい。
【0099】
例では、間隙272は、クリップ261の閉塞時に側壁268、270の間に組織を保持してもよく、これにより、配備時には、クリップ261の位置を安定化させ得るとともに、配備後には、クリップ261が動いてしまう可能性を低減することができる。
【0100】
第一ジョー260の近位端部分276は、第一側壁278と、第二側壁280と、第一側壁278と第二側壁280との間における間隙282と、を含んでもよい。側壁278、280は、第一ジョー260の近位先端284へと向かう向きにおいて互いに発散してもよく、これにより、間隙282のサイズは、近位先端284へと向かう向きにおいて増大するものとされている。例えば、
図21は、近位先端284へと向かう向きにおいて幅が増大している三角形形状の間隙282を図示している。側壁278、280は、第一ジョー260のフレア形状の近位端を含んでもよい。
【0101】
例では、間隙282は、クリップ261の閉塞時に側壁278、280の間に組織を保持してもよく、これにより、配備時には、クリップ261の位置を安定化させ得るとともに、配備後には、クリップ261が動いてしまう可能性を低減することができる。
【0102】
図21は、第一ジョー260の平面図を図示している。
【0103】
図22を参照すると、第一ジョー260と同様に構成され得る第二ジョー286が提供されてもよい。例えば、第二ジョー286の側面の曲率は、第一ジョー260のそれぞれ対応する側面262、264の曲率に対して一致してもよい。
【0104】
クリップ261は、第一ジョー260を第二ジョー286に向けて圧縮し得るバネ288を含んでもよい。バネ288は、クリップ261の閉鎖平面に対して横方向をなす側部方向において曲率を欠いたものであり得る直線状のバネ288で含んでもよい。例えば、
図23を参照すると、バネ288は、クリップ261の長手方向軸線に対して位置合わせされてもよい。
【0105】
図24は、クリップ261の近位端面図を図示している。
図25は、クリップ261の遠位端面図を図示している。
【0106】
本明細書で開示するクリップに関する様々な他の改変が行われてもよい。クリップの配備および使用に関する様々な他の方法が、所望に応じて提供されてもよい。
【0107】
例では、クッション層が、クリップの第一ジョーと第二ジョーとの一つまたは複数に関して、設けられてもよい。クッション層は、クリップの第一ジョーと第二ジョーとの一つまたは複数に関する圧縮面を含んでもよい。クッション層は、例では、クリップの他の構成要素(例えば、バネ)上に設けられてもよい。クッション層は、様々な形態を有してもよい。
【0108】
例えば、
図26は、本明細書の例において利用され得る第一ジョー300でありかつ第一ジョー300の圧縮面としてクッション層302を含み得る第一ジョー300を図示している。クッション層302は、長尺の材料ストリップを含み得るものであって、第一ジョー300の受領部分306内へとスライドするように構成された係合部分304を含んでもよい。係合部分304は、蟻継突起を含んでもよい。受領部分306は、蟻継突起を受領するように構成された長尺トラックを含み得るとともに、第一ジョー300の長さに沿って延びてもよい。係合部分304は、受領部分306内へとスライドしてもよい。
【0109】
例えば、
図27は、第一ジョー300の端面図を図示しており、トラックの形態で受領部分306内へと受領された係合部分304を示している。
図28は、第一ジョー300のボディから分離されたクッション層302に関する斜視図を図示している。
【0110】
組立では、クッション層302は、モールド成形されてもよく、または他の方法で別個に形成されてもよく、その後、クッション層302を第一ジョー300のボディに対して保持するよう、受領部分306内へとスライドされてもよい。
【0111】
例では、クッション層302は、ソフトな材料を含み得るものであって、心臓の圧縮対象をなす部分と一緒に圧縮された時には、撓むように構成されてもよい。ソフトな材料は、シリコーンまたはゴムなどのエラストマー材料を含んでもよい、あるいは、他の形態のエラストマー材料を含んでもよい。ソフトな材料は、第一ジョー300のボディとは別個に形成されてもよく、その後に、第一ジョー300のボディに対して係合されてもよい。
【0112】
クッション層は、例では、様々な構成を有してもよい。例えば、
図29は、長尺チャネル310を有したクッション層308の構成を図示している。長尺チャネル310は、長尺クッション層308の長さに沿って延びた内部キャビティを含んでもよい。例えば、
図30は、クッション層308の端面図を図示している。受領部分306は、
図26に示す受領部分306と同様の長尺トラックを含んでもよい。
図31は、クッション層308の斜視図を図示している。
【0113】
例では、第一ジョーと第二ジョーとの一つまたは複数は、クッション層を含んでもよい。例えば、
図32は、クッション層314を含む第二ジョー312を図示している。クッション層314は、クッション層308と同様の構成を有してもよい。例では、第二ジョー312のクッション層は、第一ジョー300のクッション層とは異なる構成を有してもよい。
【0114】
例では、クッション層は、様々な他の態様で、ジョーに対して結合されてもよい。例えば、
図33は、クッション層324を受領するための複数の開口を含む受領部分322を含む第一ジョー320を図示している。クッション層324は、第一ジョー320と結合するために複数の開口内へと挿入されるように構成された複数のピンを含む係合部分326を含んでもよい。
【0115】
例えば、
図34は、第一ジョー320に対して係合されたクッション層324を図示している。
図35は、第一ジョー320の底面からの斜視図を図示しており、第一ジョー320の圧縮面としてのクッション層324の構成を示している。
【0116】
クッション層324は、第一ジョー320とは別個に形成されてもよくまたはモールド成形されてもよく、第一ジョー320の開口内へと挿入されてもよい。
【0117】
例では、クッション層は、様々な他の態様で、ジョーに対して結合されてもよい。
【0118】
例では、クッション層は、第一ジョーと第二ジョーとの一つまたは複数を覆うような、あるいはクリップの別の部分を覆うような、一つまたは複数のスリーブを含んでもよい。例えば、
図36および
図37は、クッション層が、クリップ338の第一ジョー332と第二ジョー334とバネ336とを覆うように構成された単一スリーブ330を含むような、一例を図示している。スリーブ330は、第一ジョー332上に延び得るとともにクリップ338の近位端部分342の周囲を湾曲し得ることで第二ジョー334を覆い得るものとされた単一の長尺チューブを含んでもよい。スリーブ330の折り目344は、クリップ338の近位端部分342のところに位置決めされてもよく、この場合、スリーブ330は、クリップ338の支点のところで、第一ジョー332の周囲から第二ジョー334へと延びている。一つまたは複数のスリーブは、心臓の圧縮対象をなす部分と一緒に圧縮された時には撓むように構成され得るソフトな材料を含んでもよい。ソフトな材料は、シリコーンまたはゴムなどのエラストマー材料を含んでもよい、あるいは、他の形態のエラストマー材料を含んでもよい。一つまたは複数のスリーブは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでもよい。例では、発泡PTFE(ePTFE)が利用されてもよい。
【0119】
スリーブ330の端部346,348は、様々な態様で閉塞されてもよい。例では、他の方法の中でも、端部346、348の接着または加熱を利用することにより、端部346、348が閉塞されてもよい。
【0120】
図37は、
図36における線37-37に沿って、クリップ338の断面図を図示している。スリーブ330は、第一ジョー332と第二ジョー334を覆うものとして、さらに、第一ジョー332のクッション層350と、第二ジョー334のクッション層352と、を形成するものとして、示されている。クッション層350は、第一ジョー332の圧縮面を含んでもよい。クッション層352は、第二ジョー334の圧縮面を含んでもよい。
【0121】
例では、様々な構成のクッション層が提供されてもよい。
【0122】
図38は、第一スリーブ360が第一ジョー362を覆い得るとともに第二スリーブ364が第二ジョー366を覆い得るような、一例を図示している。したがって、第一ジョー362と第二ジョー366とに関して、別個のスリーブが利用されてもよい。例では、バネ368は、スリーブによって覆われないままとされてもよい。例では、一つまたは複数のスリーブ(例えば、第三スリーブ)が、バネ368を覆ってもよい。
【0123】
例では、スリーブの端部は、連結部材を使用することによって、第一ジョーまたは第二ジョーに対して結合されてもよい。例えば、
図39は、プラグ370を含む連結部材からなる形成ストリングを図示している。プラグ370は、プラグ370からなるストリップ372から、取り外されてもよい。例えば、
図40は、プラグ370を図示しており、プラグ370は、挿入部分374すなわちステムと、比較的幅が広いヘッド376と、を含む。プラグ370を利用することにより、一つまたは複数のスリーブの端部に対して結合されてもよく、一つまたは複数のジョーに対して結合されてもよい。
【0124】
一つまたは複数のプラグは、第一ジョーまたは第二ジョーの第一端部部分すなわち遠位端部分のところに位置決めされてもよく、一つまたは複数のスリーブに対して結合されてもよい。
【0125】
例えば、
図41は、スリーブ360の端部を第一ジョー362の端部に対して結合するために利用された第一プラグ370を図示している。同様に、第二プラグ370’を利用することにより、スリーブ364の端部が、第二ジョー366の端部に対して結合されてもよい。一つまたは複数のプラグは、単一スリーブ(例えば、
図36に示すように)の端部に対して利用されてもよい、または、複数のスリーブ(例えば、
図38に示すような構成)の端部に対して利用されてもよい。
【0126】
プラグ370は、プラグ370の挿入部分374をジョー362、366内へと挿入するようにして、ジョー362、366内へと挿入されてもよい。比較的幅が広いヘッド376は、ジョー362、366に対して結合するために、スリーブの端部の一部に対してオーバーラップしてもよい。
【0127】
さらに、プラグ370のヘッド376は、個人の身体内への挿入時に個人の身体の組織に対して非外傷性であるよう、滑らかな面を有してもよい。
【0128】
例では、必要に応じて、プラグを所定位置に固定するために、接着剤が適用されてもよい。
【0129】
例では、ジョーに対する他の形態での結合が行われてもよい。例えば、
図42は、ジョー380の遠位端部分384に縫合糸受領部分382を含むジョー380に関する一例を図示している。縫合糸受領部分382は、ジョー380の周縁まわりに延びたチャネルを含んでもよい。
【0130】
例えば、
図43は、ジョー380の遠位端部分384に関する拡大図を図示している。縫合糸受領部分382は、遠位先端386の近位に位置決めされて示されている。縫合糸受領部分382は、開口388を含んでもよく、縫合糸は、開口388を通過させてもよく、その後、チャネル390まわりに巻回されてもよい。
【0131】
図44は、第一ジョー380の端面図を図示している。
【0132】
図45を参照すると、例では、第一ジョー392の圧縮面391は、第一ジョー392の長手方向軸線に対して平行に延びた軸線まわりに、湾曲してもよい。このような湾曲は、心臓の閉鎖部分に対しての、ジョーの適合性を高め得る。
【0133】
図46は、第一ジョー380を利用したクリップ400の構成を図示している。スリーブ402は、第一ジョー380上に延び得るとともに、上面上を縫合糸406が延び得る遠位端404を有してもよい。一つまたは複数の縫合糸406は、第一ジョー380の第一端部部分のところに位置決めされ得るとともに、一つまたは複数のスリーブに対して結合されてもよい。縫合糸406は、スリーブ402の遠位端404を第一ジョー380に対して結合してもよい。
【0134】
クリップ400は、同様に、第二ジョー410を含んでもよい。スリーブ412は、第二ジョー410上に延び得るとともに、上面上を縫合糸415が延び得る遠位端414を有してもよい。縫合糸415は、スリーブ412の遠位端414を第二ジョー410に対して結合してもよい。
【0135】
例では、所望に応じて、縫合糸上に接着剤が適用されてもよい。
【0136】
図46の例では、スリーブ402、412の一つまたは複数は、クリップ400に関するバネ416上に延びてもよい。例では、単一のスリーブが、第一ジョー380と第二ジョー410とバネ416との上に延びてもよい。
図47に示す例では、バネ416は、スリーブ418、420によって覆われなくてもよい。
【0137】
例では、バネは、クッション層によって包まれてもよい。例えば、
図48を参照すると、バネ422は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのクッション材料424からなる層によって包まれてもよい。PTFEテープが、バネ422の周囲に巻かれてもよい。例では、発泡PTFE(ePTFE)が利用されてもよい。例では、他の形態のクッション材料424が利用されてもよい。
【0138】
例では、第一ジョーと第二ジョーとの一つまたは複数が、クッション材料からなる層によって包まれてもよい。例えば、
図49は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むクッション材料434からなる層によってそれぞれ包まれた、第一ジョー430および第二ジョー432を図示している。PTFEテープが、第一ジョー430または第二ジョー432の周囲に巻かれてもよい。例では、発泡PTFE(ePTFE)が利用されてもよい。例では、他の形態のクッション材料434が利用されてもよい。バネ422は、第一ジョー430または第二ジョー432と同じクッション材料によって包まれてもよく、あるいは、例では、別の形態を有してもよい。
【0139】
例では、クッション材料からなる層が、第一ジョーもしくは第二ジョーの一部上へと、オーバーモールドまたはインサートモールドされてもよい。例えば、
図50は、モールド成形または他のプロセスによって形成され得る第一ジョー442における第一部分440を図示している。
図51を参照すると、クッション材料からなるオーバーモールド444が、第一部分440上に設けられることで、第一ジョー442のためのクッション層が形成されてもよい。第一ジョー442の圧縮面は、オーバーモールド444を含んでもよい。第二ジョーが、同様の態様で形成されてもよい。
【0140】
クッション層は、所望に応じて、ジョーの圧縮面を非外傷性とし得る医療グレードの軟質材料を含んでもよい。クッション層は、シリコーン、ゴム、または、印加された圧力によって変形し得る他の形態の材料、などの、エラストマー材料を含んでもよい。所望に応じて、PTFEまたはePTFE(例えば、PTFEチューブまたはePTFEチューブ)が利用されてもよい。クッション層に関する他の構成が、所望に応じて、クリップの他の部分上に、設けられてもよい。ジョーのボディは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの比較的硬質のプラスチックを含んでもよい、あるいは、他の材料(例えば、金属またはよりソフトな材料)から形成されてもよい。バネは、ニチノールなどの形状記憶材料から形成されてもよい、あるいは、他の材料(例えば、とりわけ、ステンレス鋼またはコバルトクロム)から形成されてもよい。クッション層に関して開示した特徴は、本明細書で開示する任意の例をなすクリップにおいて利用されてもよい。
【0141】
図12~
図51に関して開示したクリップは、
図2~
図11に関して開示したクリップと同様の態様で、配備されたり利用されたりしてもよい、あるいは、所望に応じて別の態様で配備されたり利用されたりしてもよい。再位置決めまたは再配備は、
図2~
図11に関して開示したクリップと同様の態様で行われてもよい、あるいは、所望に応じて別の態様で行われてもよい。
【0142】
本明細書で開示するクリップに関する様々な他の改変が行われてもよい。クリップの配備および使用に関する様々な他の方法が、所望に応じて提供されてもよい。
【0143】
本明細書で開示するクリップは、LAAを閉鎖するために利用されてもよい、あるいは、心臓の別の部分を閉鎖するために利用されてもよい。例では、クリップは、身体の他の管状血管または他の部分を含めた身体の他の部分を閉鎖するために利用されてもよい。配備は、所望に応じて、送達装置を介して、または別の方法を介して、行われてもよい。配備は、外科的方法を介したものとされてもよく、経カテーテル的な方法または非侵襲的な外科的方法とされてもよい。
【0144】
本明細書で開示するクリップおよび方法に関する変形が提供されてもよい。複数の例を横断して特徴どうしが組み合わされてもよい。本明細書で開示する様々な例では、特徴が除外または追加されてもよい。複数の例における特徴どうしの組合せが提供されてもよい。クリップは、単独で利用されてもよい、または、本明細書で開示する方法で利用されてもよい、あるいは、本明細書で開示する他のデバイスと組み合わせて利用されてもよい。
【0145】
本明細書の目的のために、本開示の例に関する特定の態様、利点、および新規の特徴について、本明細書で説明する。開示する方法、装置、およびシステムは、いかなる態様においても限定的なものとして解釈されるべきではない。その代わりに、本開示は、単独で、および互いの様々な組合せで、および互いの様々な部分組合せで、様々な開示した例におけるすべての新規かつ非自明な特徴および態様を対象とする。方法、装置、およびシステムは、任意の特定の態様または特徴に限定されるものではなく、また、それらの組合せに限定されるものではなく、さらに、開示する例は、任意の一つまたは複数の特定の利点が存在することを、また問題が解決されることを、要求するものではない。ある例に関する特徴、部材、または構成要素は、本明細書における他の例内へと、組み合わせることができる。
【実施例】
【0146】
実施例1:
心臓の一部のためのクリップであって、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第一ジョーであるとともに、圧縮面と、圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第一ジョーと、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第二ジョーであるとともに、第一ジョーの圧縮面に対向した圧縮面と、第二ジョーの圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第二ジョーと、第一ジョーの外面上におよび第二ジョーの外面上に延びたバネであるとともに、第一ジョーと第二ジョーとを一緒に付勢することで、心臓の一部を、第一ジョーの圧縮面と第二ジョーの圧縮面との間で圧縮するように構成されたバネと、を含む、クリップ。
【0147】
実施例2:
第一ジョーは、第一ジョーの第一端部部分と第二端部部分との間に、中央部分を含み、第二ジョーは、第二ジョーの第一端部部分と第二端部部分との間に、中央部分を含み、バネは、第一ジョーの中央部分に対して結合された第一端部と、第二ジョーの中央部分に対して結合された第二端部と、を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1に記載の、クリップ。
【0148】
実施例3:
バネは、第一ジョーの第二端部部分に向けておよび第二ジョーの第二端部部分に向けて延びたループを含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例2に記載の、クリップ。
【0149】
実施例4:
第一ジョーの外面は、チャネルを含み、第二ジョーの外面は、チャネルを含み、ループは、第一ジョーのチャネル内におよび第二ジョーのチャネル内に、延びている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例3に記載の、クリップ。
【0150】
実施例5:
ループは、第一ジョーの第二端部部分からおよび第二ジョーの第二端部部分から、突出している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例3または4に記載の、クリップ。
【0151】
実施例6:
第一ジョーの第一端部部分は、テーパー形状とされており、第一ジョーの第二端部部分は、テーパー形状とされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~5のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0152】
実施例7:
第一ジョーは、第一ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、側面は、バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~6のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0153】
実施例8:
凹所は、バネの第一端部と第一ジョーの第二端部部分との間に位置決めされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例7に記載の、クリップ。
【0154】
実施例9:
第二ジョーは、第二ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、側面は、バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例7または8に記載の、クリップ。
【0155】
実施例10:
バネは、バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~9のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0156】
実施例11:
バネは、第一ジョーの第二端部部分に向けておよび第二ジョーの第二端部部分に向けて近位向きに延びたループを含み、第一ジョーの第二端部部分は、ループから近位向きに突出しており、またはループのところに位置決めされており、第二ジョーの第二端部部分は、ループから近位向きに突出している、またはループのところに位置決めされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~10のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0157】
実施例12:
第一ジョーは、第一ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、側面は、第一ジョーに対して凹状に湾曲しており、第二ジョーは、第二ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、第二ジョーの側面は、第二ジョーに対して凹状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~11のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0158】
実施例13:
第一ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第一側面を含み、第一ジョーは、第一側面とは反対側を向いた第二側面でありかつ第一ジョーに対して凸状に湾曲した第二側面を含み、第二ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第三側面を含み、第二ジョーは、第三側面とは反対側を向いた第四側面でありかつ第二ジョーに対して凸状に湾曲した第四側面を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例12に記載の、クリップ。
【0159】
実施例14:
第一ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第一側面を含み、第一ジョーは、第一側面とは反対側を向いた第二側面でありかつ第一ジョーに対して凹状に湾曲した第二側面を含み、第二ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第三側面を含み、第二ジョーは、第三側面とは反対側を向いた第四側面でありかつ第二ジョーに対して凹状に湾曲した第四側面を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例12に記載の、クリップ。
【0160】
実施例15:
第一ジョーの側面は、一定の曲率を有しており、第二ジョーの側面は、一定の曲率を有している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例12~14のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0161】
実施例16:
第一ジョーの側面は、第一ジョーの近位先端から第一ジョーの遠位先端までにわたって、第一ジョーに対して凹状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例12~15のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0162】
実施例17:
バネは、外面と、内面と、外面から内面までにわたって延びているとともに第一側部方向を向いた第一側面と、外面から内面までにわたって延びているとともに第一側部方向とは反対側の第二側部方向を向いた第二側面と、を有しており、第一側面は、バネに対して凹状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~16のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0163】
実施例18:
第二側面は、バネに対して凸状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例17に記載の、クリップ。
【0164】
実施例19:
第一ジョーの外面は、クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲したチャネルを含み、第二ジョーの外面は、クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲したチャネルを含み、バネは、クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲しているとともに、第一ジョーのチャネル内におよび第二ジョーのチャネル内に延びている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~18のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0165】
実施例20:
バネは、クリップの閉鎖平面内に高さを有した遠位端部分でありかつ第一ジョーに対して結合された第一端部と第二ジョーに対して結合された第二端部とを含む遠位端部分と、クリップの閉鎖平面内に高さを有した近位端部分でありかつ第一ジョーの第二端部部分に向けておよび第二ジョーの第二端部部分に向けて延びたループを含む近位端部分と、を含み、バネの近位端部分の高さは、バネの遠位端部分の高さよりも大きい、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~19のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0166】
実施例21:
バネは、開口を取り囲んだC字形状バネを含み、バネの近位端部分における開口の直径は、バネの遠位端部分における開口の直径よりも大きい、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例20に記載の、クリップ。
【0167】
実施例22:
バネの近位端部分は、第一ジョーの外面よりも上方に配置されているとともに、第二ジョーの外面よりも上方に配置されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例20または21に記載の、クリップ。
【0168】
実施例23:
第一ジョーの外面は、バネの遠位端部分のところに位置しており、またはバネの遠位端部分よりも上方に配置されており、第二ジョーの外面は、バネの遠位端部分のところに位置している、またはバネの遠位端部分よりも上方に配置されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例20~22のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0169】
実施例24:
第一ジョーの第二端部部分は、テーパー形状とされており、第二ジョーの第二端部は、テーパー形状とされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~23のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0170】
実施例25:
第一ジョーの第一端部部分は、遠位先端と、第一側壁と、第二側壁と、第一側壁と第二側壁との間の間隙と、を含み、第一側壁および第二側壁は、遠位先端へと向かう向きにおいて互いに離間する向きに発散している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~24のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0171】
実施例26:
間隙の幅は、遠位先端へと向かう向きにおいて増大している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例25に記載の、クリップ。
【0172】
実施例27:
第一ジョーの第二端部部分は、近位先端と、第一側壁と、第二側壁と、第一側壁と第二側壁との間の間隙と、を含み、第一側壁および第二側壁は、近位先端へと向かう向きにおいて互いに離間する向きに発散している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~26のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0173】
実施例28:
間隙の幅は、近位先端へと向かう向きにおいて増大している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例27に記載の、クリップ。
【0174】
実施例29:
第一ジョーの圧縮面は、クッション層を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~28のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0175】
実施例30:
クッション層は、第一ジョーのトラック内に受領されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例29に記載の、クリップ。
【0176】
実施例31:
第一ジョーは、クッション層を受領するための一つまたは複数の開口を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例29または30に記載の、クリップ。
【0177】
実施例32:
クッション層は、クッション層に沿って延びた長尺チャネルを含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例29~31のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0178】
実施例33:
クッション層は、第一ジョーの一部上にオーバーモールドまたはインサートモールドを含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例29~32のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0179】
実施例34:
第一ジョーと第二ジョーとを覆う一つまたは複数のスリーブをさらに含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~33のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0180】
実施例35:
単一のスリーブが、第一ジョーと第二ジョーとを覆っている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例34に記載の、クリップ。
【0181】
実施例36:
第一スリーブが、第一ジョーを覆っており、第二スリーブが、第二ジョーを覆っている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例34に記載の、クリップ。
【0182】
実施例37:
一つまたは複数のスリーブが、バネを覆っている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例34~36のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0183】
実施例38:
第一ジョーの第一端部部分のところに位置決めされているとともに一つもしくは複数のスリーブに対して結合された一つまたは複数のプラグをさらに含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例34~37のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0184】
実施例39:
第一ジョーの第一端部部分のところに位置決めされているとともに一つもしくは複数のスリーブに対して結合された一つまたは複数の縫合糸をさらに含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例34~38のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0185】
実施例40:
クリップは、左心耳を閉鎖するように構成されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例1~39のいずれか一つに記載の、クリップ。
【0186】
実施例41:
方法であって、心臓の一部を閉鎖するために、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第一ジョーであるとともに、圧縮面と、圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第一ジョーと、第一端部部分から第二端部部分までにわたって延びた第二ジョーであるとともに、第一ジョーの圧縮面に対向した圧縮面と、第二ジョーの圧縮面とは反対側を向いた外面と、を含む第二ジョーと、第一ジョーの外面上におよび第二ジョーの外面上に延びたバネであるとともに、第一ジョーと第二ジョーとを一緒に付勢することで、心臓の一部を、第一ジョーの圧縮面と第二ジョーの圧縮面との間で圧縮するように構成されたバネと、を含むクリップを配備することを含む、方法。
【0187】
実施例42:
心臓の一部は、左心耳とされる、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41に記載の、方法。
【0188】
実施例43:
第一ジョーは、第一ジョーの第一端部部分と第二端部部分との間に、中央部分を含み、第二ジョーは、第二ジョーの第一端部部分と第二端部部分との間に、中央部分を含み、バネは、第一ジョーの中央部分に対して結合された第一端部と、第二ジョーの中央部分に対して結合された第二端部と、を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41または42に記載の、方法。
【0189】
実施例44:
バネは、第一ジョーの第二端部部分に向けておよび第二ジョーの第二端部部分に向けて延びたループを含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例43に記載の、方法。
【0190】
実施例45:
第一ジョーの外面は、チャネルを含み、第二ジョーの外面は、チャネルを含み、ループは、第一ジョーのチャネル内におよび第二ジョーのチャネル内に、延びている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例44に記載の、方法。
【0191】
実施例46:
ループは、第一ジョーの第二端部部分からおよび第二ジョーの第二端部部分から、突出している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例44または45に記載の、方法。
【0192】
実施例47:
第一ジョーの第一端部部分は、テーパー形状とされており、第一ジョーの第二端部部分は、テーパー形状とされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~46のいずれか一つに記載の、方法。
【0193】
実施例48:
第一ジョーは、第一ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、側面は、バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~47のいずれか一つに記載の、方法。
【0194】
実施例49:
凹所は、バネの第一端部と第一ジョーの第二端部部分との間に位置決めされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例48に記載の、方法。
【0195】
実施例50:
第二ジョーは、第二ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、側面は、バネに対して拡張力を印加するデバイスを受領するための凹所を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例48または49に記載の、方法。
【0196】
実施例51:
バネは、第一ジョーの第二端部部分に向けておよび第二ジョーの第二端部部分に向けて近位向きに延びたループを含み、第一ジョーの第二端部部分は、ループから近位向きに突出しており、またはループのところに位置決めされており、第二ジョーの第二端部部分は、ループから近位向きに突出している、またはループのところに位置決めされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~50のいずれか一つに記載の、方法。
【0197】
実施例52:
第一ジョーは、第一ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、側面は、第一ジョーに対して凹状に湾曲しており、第二ジョーは、第二ジョーの圧縮面から外面までにわたって延びた側面を含み、第二ジョーの側面は、第二ジョーに対して凹状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~51のいずれか一つに記載の、方法。
【0198】
実施例53:
第一ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第一側面を含み、第一ジョーは、第一側面とは反対側を向いた第二側面でありかつ第一ジョーに対して凸状に湾曲した第二側面を含み、第二ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第三側面を含み、第二ジョーは、第三側面とは反対側を向いた第四側面でありかつ第二ジョーに対して凸状に湾曲した第四側面を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例52に記載の、方法。
【0199】
実施例54:
第一ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第一側面を含み、第一ジョーは、第一側面とは反対側を向いた第二側面でありかつ第一ジョーに対して凹状に湾曲した第二側面を含み、第二ジョーの側面は、第一側部方向を向いた第三側面を含み、第二ジョーは、第三側面とは反対側を向いた第四側面でありかつ第二ジョーに対して凹状に湾曲した第四側面を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例52に記載の、方法。
【0200】
実施例55:
第一ジョーの側面は、一定の曲率を有しており、第二ジョーの側面は、一定の曲率を有している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例52~54のいずれか一つに記載の、方法。
【0201】
実施例56:
第一ジョーの側面は、第一ジョーの近位先端から第一ジョーの遠位先端までにわたって、第一ジョーに対して凹状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例52~55のいずれか一つに記載の、方法。
【0202】
実施例57:
バネは、外面と、内面と、外面から内面までにわたって延びているとともに第一側部方向を向いた第一側面と、外面から内面までにわたって延びているとともに第一側部方向とは反対側の第二側部方向を向いた第二側面と、を有しており、第一側面は、バネに対して凹状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~56のいずれか一つに記載の、方法。
【0203】
実施例58:
第二側面は、バネに対して凸状に湾曲している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例57に記載の、方法。
【0204】
実施例59:
第一ジョーの外面は、クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲したチャネルを含み、第二ジョーの外面は、クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲したチャネルを含み、バネは、クリップの閉鎖平面に対して横方向をなす平面内において湾曲しているとともに、第一ジョーのチャネル内におよび第二ジョーのチャネル内に延びている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~58のいずれか一つに記載の、方法。
【0205】
実施例60:
バネは、クリップの閉鎖平面内に高さを有した遠位端部分でありかつ第一ジョーに対して結合された第一端部と第二ジョーに対して結合された第二端部とを含む遠位端部分と、クリップの閉鎖平面内に高さを有した近位端部分でありかつ第一ジョーの第二端部部分に向けておよび第二ジョーの第二端部部分に向けて延びたループを含む近位端部分と、を含み、バネの近位端部分の高さは、バネの遠位端部分の高さよりも大きい、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~59のいずれか一つに記載の、方法。
【0206】
実施例61:
バネは、開口を取り囲んだC字形状バネを含み、バネの近位端部分における開口の直径は、バネの遠位端部分における開口の直径よりも大きい、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例60に記載の、方法。
【0207】
実施例62:
バネの近位端部分は、第一ジョーの外面よりも上方に配置されているとともに、第二ジョーの外面よりも上方に配置されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例60または61に記載の、方法。
【0208】
実施例63:
第一ジョーの外面は、バネの遠位端部分のところに位置しており、またはバネの遠位端部分よりも上方に配置されており、第二ジョーの外面は、バネの遠位端部分のところに位置している、またはバネの遠位端部分よりも上方に配置されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例60~62のいずれか一つに記載の、方法。
【0209】
実施例64:
第一ジョーの第二端部部分は、テーパー形状とされており、第二ジョーの第二端部は、テーパー形状とされている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~63のいずれか一つに記載の、方法。
【0210】
実施例65:
第一ジョーの第一端部部分は、遠位先端と、第一側壁と、第二側壁と、第一側壁と第二側壁との間の間隙と、を含み、第一側壁および第二側壁は、遠位先端へと向かう向きにおいて互いに離間する向きに発散している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~64のいずれか一つに記載の、方法。
【0211】
実施例66:
間隙の幅は、遠位先端へと向かう向きにおいて増大している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例65に記載の、方法。
【0212】
実施例67:
第一ジョーの第二端部部分は、近位先端と、第一側壁と、第二側壁と、第一側壁と第二側壁との間の間隙と、を含み、第一側壁および第二側壁は、近位先端へと向かう向きにおいて互いに離間する向きに発散している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~66のいずれか一つに記載の、方法。
【0213】
実施例68:
間隙の幅は、近位先端へと向かう向きにおいて増大している、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例67に記載の、方法。
【0214】
実施例69:
第一ジョーの圧縮面は、クッション層を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~68のいずれか一つに記載の、方法。
【0215】
実施例70:
クッション層は、第一ジョーのトラック内に受領されている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例69に記載の、方法。
【0216】
実施例71:
第一ジョーは、クッション層を受領するための一つまたは複数の開口を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例69または70に記載の、方法。
【0217】
実施例72:
クッション層は、クッション層に沿って延びた長尺チャネルを含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例69~71のいずれか一つに記載の、方法。
【0218】
実施例73:
クッション層は、第一ジョーの一部上にオーバーモールドまたはインサートモールドを含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例69~72のいずれか一つに記載の、方法。
【0219】
実施例74:
第二ジョーの圧縮面は、クッション層を含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例69~73のいずれか一つに記載の、方法。
【0220】
実施例75:
第一ジョーと第二ジョーとを覆う一つまたは複数のスリーブをさらに含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例41~74のいずれか一つに記載の、方法。
【0221】
実施例76:
単一のスリーブが、第一ジョーと第二ジョーとを覆っている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例75に記載の、方法。
【0222】
実施例77:
第一スリーブが、第一ジョーを覆っており、第二スリーブが、第二ジョーを覆っている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例75に記載の、方法。
【0223】
実施例78:
一つまたは複数のスリーブが、バネを覆っている、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例75~77のいずれか一つに記載の、方法。
【0224】
実施例79:
第一ジョーの第一端部部分のところに位置決めされているとともに一つもしくは複数のスリーブに対して結合された一つまたは複数のプラグをさらに含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例75~78のいずれか一つに記載の、方法。
【0225】
実施例80:
第一ジョーの第一端部部分のところに位置決めされているとともに一つもしくは複数のスリーブに対して結合された一つまたは複数の縫合糸をさらに含む、本明細書の任意の実施例に記載の、特に実施例75~79のいずれか一つに記載の、方法。
【0226】
上記で言及した実施例1~実施例80のいずれかを含むがこれらに限定されない任意の例における任意の特徴は、上記で言及した実施例1~実施例80のいずれかを含むがこれらに限定されないような、本明細書で特定されるすべての他の態様および例に対して、適用可能である。その上、上記で参照した実施例1~実施例80のいずれかにおける任意の例を含むがこれらに限定されない様々な例の一つの例における任意の特徴は、部分的にまたは全体的に、本明細書で説明する他の例に対して、独立して、任意の態様で組合せ可能であり、例えば、一つの、二つの、または三つ以上の例が、全体的にまたは部分的に、組合せ可能とされてもよい。さらに、上記で参照した実施例1~実施例80のいずれかにおける任意の例を含むがこれらに限定されない様々な例における任意の特徴は、他の例に対して任意選択的とされてもよい。方法に関する任意の例は、別の例におけるシステムまたは装置によって実行されることができ、システムもしくは装置における任意の態様または例は、上記で参照した実施例1~実施例80のいずれかにおける任意の例を含むがこれらに限定されない別の態様または例に関する方法を、実行するように構成することができる。
【0227】
本開示において別個の実装の文脈で説明している特定の特徴どうしは、また、単一の実装内で組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実装の文脈で説明している様々な特徴どうしは、また、複数の実装では、個別的にまたは任意の適切な部分組合せで、実装することもできる。その上、特徴は、特定の組合せで機能するものとして上述され得るけれども、場合によっては、主張された組合せからの一つまたは複数の特徴は、その組合せから除外することができ、その組合せは、任意の部分組合せとして、または任意の部分組合せの変形として、主張されてもよい。
【0228】
その上、方法は、特定の順序で、図面に図示されたりまたは明細書で説明されたりし得るけれども、そのような方法は、望ましい結果を達成するに際して、図示された特定の順序でもしくは連続した順序で実行される必要はなく、また、すべての方法が実行される必要はない。図示も説明もされていない他の方法を、例示された方法およびプロセスに、組み込むことができる。例えば、一つまたは複数の追加的な方法を、説明する任意の方法の前に、説明する任意の方法の後に、説明する任意の方法と同時に、または説明する任意の方法どうしの間に、実行することができる。さらに、他の実装では、方法は、再構成されてもよい、または並べ替えられてもよい。また、上述した実装における様々なシステム構成要素どうしの分離は、すべての実装においてそのような分離が必要であるとして理解されるべきではなく、説明した構成要素およびシステムが、一般に、単一の製品内において一緒に一体化され得ること、または複数の製品へとパッケージされ得ることは、理解されよう。追加的に、他の実装は、本開示の範囲内である。
【0229】
「~することができる」、「~することができるであろう」、「~である可能性がある」、「~であり得る」などの、条件付き文言は、具体的に別段の記載がない限りまたは使用された文脈内で別様に理解されない限り、一般に、特定の例が特定の特徴、部材、および/またはステップを含むことをまたは含まないことを伝えることが、意図されている。よって、そのような条件付き文言は、特徴、部材、および/またはステップが一つあるいは複数の例に関して何らかの態様で必要であることを意味することを、一般的に意図するものではない。
【0230】
「X、Y、およびZの少なくとも一つ」という表現などの接続詞的文言は、具体的に別段の記載がない限り、項目、用語、等がX、Y、Zのいずれかであり得ることを伝えるために一般的に使用されるものとして、文脈とともに理解される。よって、そのような接続詞的文言は、特定の例における、少なくとも一つのXと少なくとも一つのYと少なくとも一つのZとの各存在の必要性を意味することを、一般的に意図するものではない。
【0231】
本明細書で使用した際には、「およそ」、「約」、「全体的に」、「実質的に」という用語などの、程度に関する文言は、所望の機能をなおも実行するようなまたは所望の結果を達成するような、記載された値、量、または特性に近いものとされた、値、量、または特性を表す。例えば、「およそ」、「約」、「全体的に」、「実質的に」という用語は、記載された量に対して、10%以内であるような、5%以内であるような、1%以内であるような、0.1%以内であるような、また、0.01%以内であるような、量を指してもよい。記載された量が、0(例えば、なし、何も有していない)である場合には、上記に記載した範囲は、特定の範囲とすることができ、値に対する特定の%以内ではない。例えば、記載された量に対して、10重量%/容量%以内である、5重量%/容量%以内である、1重量%/容量%以内である、0.1重量%/容量%以内である、また、0.01重量%/容量%以内である。
【0232】
いくつかの例について、添付図面に関連して説明している。図面は、縮尺通りに図示されているけれども、図示されたもの以外の寸法および比率も想定されることから、また、それらも本開示の範囲内であることから、そのような縮尺は、限定的なものとされるべきではない。距離、角度、等は、単なる例示であって、図示したデバイスの実際の寸法およびレイアウトに対して、必ずしも正確な関係を有するものではない。構成要素は、追加することができる、除去することができる、および/または、再構成することができる。さらに、様々な例に関連した特定の特徴、態様、方法、特性、特質、品質、属性、部材、または同種のもの、に関する本明細書における開示は、本明細書に記載したすべての他の例において使用することができる。追加的に、本明細書で説明する任意の方法が、記載したステップを実行するのに好適な任意のデバイスを使用して実施され得ることは、認識されるであろう。
【0233】
いくつかの例について、およびそれらの変形について、詳細に説明しているけれども、他の変更は、およびその使用方法は、当業者には明らかであろう。したがって、本明細書における独創的かつ発明的な開示から逸脱することなく、または特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な応用、改変、材料、および置換が、等価物から構築され得ることは、理解されよう。
【国際調査報告】