(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】容器を加工するためのラムシステムおよびノックアウトラムアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B21D 24/16 20060101AFI20240814BHJP
B21D 45/04 20060101ALI20240814BHJP
B21D 51/26 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
B21D24/16 B
B21D45/04 A
B21D51/26 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506980
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 US2022039489
(87)【国際公開番号】W WO2023014923
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514117427
【氏名又は名称】ベルヴァック・プロダクション・マシーナリー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BELVAC PRODUCTION MACHINERY,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ラリー・ディー・マッキニー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・リー・ショートリッジ
【テーマコード(参考)】
4E137
【Fターム(参考)】
4E137AA13
4E137BA05
4E137CA07
4E137CA09
4E137EA01
4E137EA40
4E137GA02
4E137GB17
(57)【要約】
ブッシングと、ブッシングを通って延びるノックアウトラムとを含むノックアウトラムアセンブリが開示される。ノックアウトラムは、ブッシングに対して平行移動するように構成されている。ノックアウトラムアセンブリは、ノックアウトラムアセンブリの一方の端部においてブッシングに結合されたダイと、一方の端部においてノックアウトラムに結合されたノックアウトリテーナアセンブリとをさらに含む。ノックアウトリテーナアセンブリは、リテーナとフィラー本体とを含む。ノックアウトラムアセンブリは、一方の端部においてノックアウトリテーナアセンブリによってノックアウトラムに接触して保持されたノックアウトをさらに含む。1つまたは複数の実施形態では、ノックアウトラムアセンブリは、容器を加工するためのラムシステムとしてプッシュラムアセンブリと組み合わされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノックアウトラムアセンブリであって、
ブッシングと、
前記ブッシングを通って延びるノックアウトラムであって、前記ブッシングに対して平行移動するように構成されている、ノックアウトラムと、
前記ノックアウトラムアセンブリの一方の端部においてブッシングに結合されたダイと、
前記一方の端部においてノックアウトラムに結合されたノックアウトリテーナアセンブリであって、前記ノックアウトリテーナアセンブリは、
リテーナと、
フィラー本体と、を備える、ノックアウトリテーナアセンブリと、
前記一方の端部において前記ノックアウトリテーナアセンブリによって前記ノックアウトラムに対して保持されたノックアウトと、
を備える、ノックアウトラムアセンブリ。
【請求項2】
前記ノックアウトリテーナアセンブリは、保持リングとバイアスばねとをさらに備え、前記保持リングおよび前記バイアスばねは、前記リテーナの張力下で前記フィラー本体をバイアスされた状態に維持する、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項3】
前記フィラー本体は、前記フィラー本体と前記ノックアウトとの間の半径方向隙間がなくなるように、前記ノックアウトとの干渉ばめを形成する、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項4】
前記ノックアウトリテーナアセンブリの重量は約0.37kg~約0.46kgである、請求項3に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項5】
前記ノックアウトリテーナアセンブリの近位端部および前記ノックアウトの近位端部は、略同一平面上に位置している、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項6】
前記リテーナは、先細りノズルを備える、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項7】
前記ノックアウトラムアセンブリの使用中に前記ダイ、前記ノックアウトリテーナアセンブリ、および前記ノックアウトによって画定される領域を加圧するために導管が前記ノックアウトラムおよび前記ノックアウトリテーナアセンブリを通過している、請求項6に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項8】
前記フィラー本体は、前記先細りノズルと相補的なテーパを備える、請求項6に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項9】
前記ノックアウトラムは、内側に面するねじ部を含み、前記リテーナは、外側に面するねじ部を含み、前記内側に面するねじ部は、前記外側に面するねじ部に係合して、前記ノックアウトリテーナアセンブリを前記ノックアウトラムに結合している、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項10】
前記ノックアウトは、前記ブッシングに面する環状溝を備える、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項11】
前記ブッシング内の前記ノックアウトラムの外径は、約34mm~約42mmである、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項12】
前記フィラー本体は、ポリマーで形成されている、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項13】
前記ノックアウトラムアセンブリは、直径が約66mm~約87mmであるか、高さが約88mm~約211mmであるか、またはそれらの組合せである容器を加工するように構成されている、請求項1に記載のノックアウトラムアセンブリ。
【請求項14】
ラムシステムであって、
ノックアウトラムアセンブリであって、
第1のブッシングと、
前記第1のブッシングを通って延びるノックアウトラムであって、前記第1のブッシングに対して平行移動するように構成されている、ノックアウトラムと、
前記ノックアウトラムアセンブリの一方の端部において第1のブッシングに結合されたダイと、
前記一方の端部において前記ノックアウトラムに結合されたノックアウトリテーナアセンブリであって、前記ノックアウトリテーナアセンブリは、
リテーナと、
フィラー本体と、を備える、ノックアウトリテーナアセンブリと、
前記一方の端部において前記ノックアウトリテーナアセンブリによって前記ノックアウトラムに対して保持されたノックアウトと、
を備える、ノックアウトラムアセンブリと、
プッシュラムアセンブリであって、
第2のブッシングと、
前記第2のブッシングを通って延びるプッシュラムであって、前記第2のブッシングに対して平行移動するように構成されている、プッシュラムと、
前記プッシュラムに結合されており、前記ノックアウトラムアセンブリに面するプッシュプレートと、
を備えるプッシュラムアセンブリと、
を備え、
前記ノックアウトラムアセンブリおよび前記プッシュラムアセンブリは、容器を保持し解放するために協働するように構成されている、ラムシステム。
【請求項15】
前記プッシュラムは中空であり、中空を越えた位置で前記プッシュプレートは前記プッシュラムに接続している、請求項14に記載のラムシステム。
【請求項16】
前記ラムシステムは、直径が約66mm~約87mmであるか、高さが約88mm~約211mmであるか、またはそれらの組合せである容器を加工するように構成されており、前記プッシュラムの重量は約3.9kg~約4.8kgである、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記プッシュプレートは、単一部品である、請求項14に記載のラムシステム。
【請求項18】
前記フィラー本体は、前記フィラー本体と前記ノックアウトとの間に半径方向隙間がなくなるように、前記ノックアウトとの干渉ばめを形成する、請求項14に記載のラムシステム。
【請求項19】
前記ノックアウトリテーナアセンブリの近位端部および前記ノックアウトの近位端部は、略同一平面上に位置している、請求項14に記載のラムシステム。
【請求項20】
前記リテーナは、先細りノズルを備え、前記フィラー本体は、前記先細りノズルと相補的なテーパを備える、請求項14に記載のラムシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月5日に出願され、"RAM SYSTEM AND KNOCK-OUT RAM ASSEMBLY FOR PROCESSING CONTAINERS"と題する米国仮出願第63/229887号の利益または優先権を主張する。米国仮出願第63/229887号は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、容器などの物品を形成または加工する分野に関する。より詳細には、本発明は、アルミニウム飲料容器またはそのプリフォームなどの金属容器を取り扱い加工するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のラムシステムは慣例上、押出し成形されたスチール製またはアルミニウム製の飲料容器またはその容器を加工する機械などの容器を加工するための機械において使用されている。たとえば、そのような従来のラムシステムは、アルミニウム容器プリフォームからアルミニウム飲料容器を作製するためのプロセスにおける様々なステップ用の機械において使用され、かつ場合によっては、その後アルミニウム飲料容器を取り扱うためのステップにおいて使用される。説明の都合上、本明細書における容器の参照では、容器を作製するプロセスにおいて使用される容器またはプリフォームを交換可能に参照することがある。従来のラムシステムを有するそのような従来の容器加工機械は、一般に本明細書では「小型容器」と呼ばれる特定のサイズの容器について1分当たり容器加工数約3600個の最大出力速度で使用することができる。そのような小容器は一般に、産業界では211径容器として知られており、直径が約66ミリメートル(mm)であり、高さが約190mm未満である。そのような小容器は、従来のラムシステムにおけるより小さい物理寸法を可能にするが、従来のラムシステムにおけるより小さい動作寸法も可能にする。たとえば、小容器とともに使用されるラムシステムのストローク長は約35センチメートル(cm)~約44cmである。
【0004】
容器のサイズが大きくなるにつれて、容器の加工も大規模になる。たとえば、従来のラムシステム全体、またはその要素は、「大型容器」のより大きい寸法をハンドリングするようなサイズを有することができる。そのような大型容器は一般に、産業界では、直径が約70mm~約87mmで高さが約88mm~約211mmである容器など、直径が約66mm以上で高さが約88mm以上である300容器として知られている。これらの大型容器についてのストローク長は一般に、約6.4cm以上である。しかしながら、ラムシステムは、より高速ではより大きい負荷を受けるので、サイズが変更された従来のラムシステムによって大型容器を加工することのできる速度を同様に増大させることはできない。その結果、従来のラムシステムを使用して大型容器を加工する従来の容器加工機械は、1分当たり容器加工数約1800個(CPM)の最大出力速度に制限され、一般的な速度は約1000CPMから約1800CPMである。大型容器と使用する従来のラムシステムの制限についてのより詳細な説明が、以下に
図1~
図3に関して示される。
【0005】
図1は、従来のラムシステム100の斜視図である。ラムシステム100は、ノックアウトラムアセンブリ102とプッシュラムアセンブリ104とを含む。ノックアウトラムアセンブリ102は、ノックアウトラム108を取り囲むブッシング106を含む。プッシュラムアセンブリ104に面するノックアウトラム108にはノックアウト110が取り付けられている。
【0006】
ラムシステム100の動作中に、ノックアウトラム108は、ブッシング106に対して線111に平行な方向に平行移動し、それによって、ノックアウトラムアセンブリ102は、容器(図示せず)をラムシステム100内に保持し解放することが可能になる。当業者には、ノックアウトラムアセンブリ102の動作に必要な追加の要素が、その動作の概略的な説明とともに、知られており、それについては、説明の都合上、本明細書では説明しない。
【0007】
ノックアウトラムアセンブリ102と同様に、プッシュラムアセンブリ104は、プッシュラム114を取り囲むブッシング112を含む。ノックアウトラムアセンブリ102に面するプッシュラム114には、プッシュプレート116が取り付けられている。プッシュプレート116は、工具鋼などの金属で作られ得、重量を約0.12kg~約0.18kgとすることができる。ラムシステム100の動作中に、プッシュラム114は、ブッシング112に対して線111に平行な方向に平行移動し、それによって、プッシュラムアセンブリ104は、ノックアウトラムアセンブリ102と組み合わされて容器(図示せず)をラムシステム100内で保持し解放することが可能になる。当業者には、プッシュラムアセンブリ104の動作に必要な追加の要素が、その動作の概略的な説明とともに、知られており、それについては、説明の都合上、本明細書では説明しない。
【0008】
図2は、
図1のラムシステム100の部分断面側面図であり、
図3は、
図1のラムシステム100の部分断面斜視図である。まずノックアウトラムアセンブリ102を参照すると、ノックアウトラム108は、上記で説明したように、ブッシング106を通って延びている。線118は、ノックアウトラム108の外径を表し、ブッシング106を通って延びている。外径は、ブッシング106の内径と実質的に同じであるが、ノックアウトラム108がブッシング106内を平行移動するのを可能にする最小限の差を有する。たとえば、ノックアウトラム108の外径は約47mm~約50mmとすることができる。線120は、ノックアウトラム108が通って延びるブッシング106の最小外径を表す。たとえば、ブッシング106の外径は約70mmとすることができる。
【0009】
次にプッシュラムアセンブリ104を参照すると、プッシュラム114は、上記で説明したようにブッシング112を通って延びている。プッシュプレート116はプッシュラム114に接続されており、それによって、プッシュプレート116はノックアウトラムアセンブリ102に面している。プッシュラム114は、プッシュプレート116を収容するサイズを有する凹部126と、プッシュプレート116をプッシュラム114に固着するリテーナ128とを含む。線122は、ブッシング112を通って延びるプッシュラム114の外径を表す。この外径は、ブッシング112の内径と実質的に同じであるが、プッシュラム114がブッシング112内を平行移動することを可能にする最小限の差を有する。たとえば、プッシュラム114の外径は約50mmとすることができる。線124は、プッシュラム114が通って延びるブッシング112の最小外径を表す。たとえば、ブッシングの外径は約70mmとすることができる。
【0010】
再びノックアウトラムアセンブリ102を参照すると、ノックアウト110は、ノックアウトラム108に結合されている。ラムシステム100内に保持された容器(図示せず)の加工において使用されるダイ200が、ノックアウト110の外側を取り囲んでいる。ノックアウト110は、ノックアウトラム108に接続されたノックアウトリテーナ202を取り囲んでいる。ノックアウトリテーナ202の内側に面するねじ部214は、ノックアウトラム108の対応する外側に面するねじ部216に係合している。ノックアウトリテーナ202は、ノックアウトラム108上にノックアウト110を保持している。
【0011】
上記で説明したように、ノックアウトラムアセンブリ102は、大型容器に対処可能にするように構成することができる。たとえば、大型容器のより大きい寸法に対処するには前述のダイ200、ノックアウト110、およびノックアウトリテーナ202の寸法を大きくすることができる。実際、
図1~
図3に示す従来のラムシステム100は、大型容器を加工するように構成されている。ノックアウト110およびノックアウトリテーナ202の寸法がより大きくされているのでシステムの重量が追加されている。ノックアウト110およびノックアウトリテーナ202はノックアウトラムアセンブリ102の動作中に移動するので、ノックアウトラムアセンブリ102全体がより大きい力を受け、ノックアウトラムアセンブリ102を含む容器加工機械を1分当たり容器加工数約2400個の速度で動作させる能力を低下させる。実際、ノックアウトラムアセンブリ102を含む容器加工機械は、1分当たり容器加工数約1800個にすぎない速度で動作しなければならない。加工速度がこのように低下すると、ノックアウトラムアセンブリ102を使用した容器加工機械のコスト効果が大きな影響を受ける。
【0012】
図1~
図3に示し、上記で説明した従来のラムシステム100には、重量の制限以外に、ラムシステム100を使用して高速で(たとえば、1分当たり容器加工数2400個)で動作する容器加工機械を制限する他の制限も存在する。そのような他の制限には、たとえば、容器を保持するためにラムシステム100を加圧する必要があることが含まれる。
【0013】
具体的には、
図2および
図3に示すように、導管210は、ノックアウトラム108を通り、ノックアウトリテーナ202を通る導管212に至る。組み合わされた導管210および212は、容器(図示せず)を保持するために使用中にノックアウトラムアセンブリ102を加圧することが可能である。ノックアウトラム108内で容器を制御し支持するために圧力を発生させる。加圧される領域は、ノックアウトラムアセンブリ102の空領域であり、この領域は、ダイ200、ノックアウト110、およびノックアウトリテーナ202を取り囲む、ダイ200とノックアウト110とノックアウトリテーナ202との間の領域204、206、および208によって概ね画定される。より具体的には、領域204は、ダイ200がノックアウト110をさらに越えて延びることによって画定されている。領域206は、ノックアウト110とノックアウトリテーナ202との間の半径方向隙間によって画定されている。領域208は、ノックアウト110がノックアウトリテーナ202を越えて延びることによって画定されている。ダイ200、ノックアウト110、およびノックアウトリテーナ202の寸法が大きくなると、結果として領域204、206、および208の寸法が大きくなる。領域204、206、および208の寸法が大きくなると、大型容器を加工する際の加圧要件が増大する。要件が増大すると、1分当たり容器加工数が約2400個の速度のラムシステム100を有する容器加工機械を動作させることができなくなる。たとえば、領域204、206、および208によって画定されるより大きい領域に必要な圧力を発生させるのに十分な時間がなくなる。その代わり、そのような容器加工機械を1分当たり容器加工数1800個などのより低い速度で動作させなければならない。この場合も、加工速度がこのように低下すると、従来のノックアウトラムアセンブリ102を使用した容器加工機械のコスト効果が大きな影響を受ける。
【0014】
従来のプッシュラムアセンブリ104は、大型容器を取り扱うためのプッシュラムアセンブリ104の修正に基づく同様の制限を受ける。たとえば、大型容器を受け入れるサイズを有する従来のプッシュラムアセンブリ104は、寸法がより大きいので、結果として、従来のプッシュラムアセンブリ104をより高い加工速度で動作させることを妨げる重量および重量分布を有する。
【0015】
したがって、上記の制限を受けず、しかも大型容器に対処する、容器の加工において使用されるラムシステムが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の例示的な一実施形態は、ブッシングと、ブッシングを通って延びるノックアウトラムとを含むノックアウトラムアセンブリに関する。ノックアウトラムは、ブッシングに対して平行移動するように構成されている。ノックアウトラムアセンブリは、ノックアウトラムアセンブリの一方の端部においてブッシングに結合されたダイをさらに含む。ノックアウトリテーナアセンブリが、一方の端部においてノックアウトラムに結合されている。ノックアウトリテーナアセンブリは、リテーナとフィラー本体とを含む。ノックアウトラムアセンブリは、一方の端部においてノックアウトリテーナアセンブリによってノックアウトラムに接触して保持されたノックアウトをさらに含む。
【0017】
アセンブリの一態様は、保持リングとバイアスばねとを含む。保持リングおよびバイアスばねは、フィラー本体にリテーナ上で張力を加えてフィラー本体をバイアスされた状態に維持する。
【0018】
アセンブリの別の態様は、フィラー本体が、フィラー本体とノックアウトとの間の半径方向隙間がなくなるように、ノックアウトとの干渉ばめを形成することを含む。
【0019】
アセンブリの別の態様は、ノックアウトリテーナアセンブリの重量が約0.37kg~約0.46kgであることを含む。
【0020】
アセンブリの別の態様は、ノックアウトリテーナアセンブリの近位端部およびノックアウトの近位端部が概ね同一平面上に位置していることを含む。
【0021】
アセンブリの別の態様は、リテーナが先細りノズルを有することを含む。他の態様は、ノックアウトラムアセンブリの使用中にダイ、ノックアウトリテーナアセンブリ、およびノックアウトによって画定される領域を加圧するために導管がノックアウトラムおよびノックアウトリテーナアセンブリを通過していることである。さらなる態様は、フィラー本体が、先細りノズルと相補的なテーパを有することを含む。
【0022】
アセンブリの別の態様は、ノックアウトラムが、内側に面するねじ部を含み、リテーナが、外側に面するねじ部を含む。内側に面するねじ部は、外側に面するねじ部に係合して、ノックアウトリテーナアセンブリをノックアウトラムに結合している。
【0023】
アセンブリの別の態様は、ノックアウトがブッシングに面する環状溝を有することを含む。
【0024】
アセンブリの別の態様は、ブッシング内のノックアウトラムの外径が約34mm~約42mmであることを含む。
【0025】
アセンブリの別の態様は、フィラー本体がポリマーで形成されていることを含む。
【0026】
アセンブリの別の態様は、ノックアウトラムアセンブリが、直径が約66mm~約87mmであるか、高さが約88mm~約211mmであるか、またはそれらの組合せである容器を加工するように構成されていることを含む。
【0027】
本発明の別の例示的な実施形態は、ノックアウトラムアセンブリとプッシュラムアセンブリとを有するラムシステムに関する。ノックアウトラムアセンブリは、第1のブッシングと、第1のブッシングを通って延びるノックアウトラムとを含む。ノックアウトラムは、第1のブッシングに対して平行移動するように構成されている。ノックアウトラムアセンブリは、ノックアウトラムアセンブリの一方の端部において第1のブッシングに結合されたダイをさらに含む。ノックアウトラムアセンブリは、一方の端部においてノックアウトラムに結合されたノックアウトリテーナアセンブリをさらに含む。ノックアウトリテーナアセンブリは、リテーナと、フィラー本体とを含む。ノックアウトラムアセンブリは、一方の端部においてノックアウトリテーナアセンブリによってノックアウトラムに接触して保持されたノックアウトをさらに含む。プッシュラムアセンブリは、第2のブッシングと、第2のブッシングを通って延びるプッシュラムとを含む。プッシュラムは、第2のブッシングに対して平行移動するように構成されている。プッシュラムアセンブリは、プッシュラムに結合されており、ノックアウトラムアセンブリに面するプッシュプレートをさらに含む。ノックアウトラムアセンブリおよびプッシュラムアセンブリは、容器を保持し解放するために協働するように構成されている。
【0028】
システムの態様は、プッシュラムが中空であり、中空を越えた位置でプッシュプレートがプッシュラムに接続していることを含む。
【0029】
システムの別の態様は、ラムシステムが、直径が約66mm~約87mmであるか、高さが約88mm~約211mmであるか、またはそれらの組合せである容器を加工するように構成されていることを含み、プッシュラムの重量は約3.9kg~約4.8kgである。
【0030】
システムの別の態様は、プッシュプレートが単一部品であることを含む。
【0031】
システムの別の態様は、フィラー本体が、フィラー本体とノックアウトとの間に半径方向隙間がなくなるように、ノックアウトとの干渉ばめを形成することを含む。
【0032】
システムの別の態様は、ノックアウトリテーナアセンブリの近位端部およびノックアウトの近位端部が概ね同一平面上に位置していることを含む。
【0033】
システムの別の態様は、リテーナが先細りノズルを有し、フィラー本体が、先細りノズルと相補的なテーパを有することを含む。
【0034】
前述の概略的な説明と以下の詳細な説明はどちらも例示的で説明的なものにすぎず、特許請求された本発明を制限するものではないことを理解されたい。
【0035】
本発明のこれらの特徴、態様、および利点ならびに他の特徴、態様、および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および図面に示される添付の例示的な実施形態から明らかになろう。図面について以下に簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】金属容器を加工するための従来のラムシステムの斜視図である。
【
図2】
図1の従来のラムシステムの部分断面側面図である。
【
図3】
図1の従来のラムシステムの部分断面斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態による、金属容器を加工するためのラムシステムの斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態による、
図4のラムシステムの部分断面側面図である。
【
図6】本発明の実施形態による、
図4のラムシステムの部分断面斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態による、
図4のラムシステムのノックアウトラムの分解斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態による、
図4のラムシステムのノックアウトの斜視図である。
【
図9】本発明の実施形態による、
図4のラムシステムのノックアウトリテーナアセンブリの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明については様々な修正および代替形態が可能であるが、その特定の形態が、一例として図面に示されており、それらの特定の形態について本明細書において詳しく説明する。しかしながら、開示された特定の形態に本発明を制限することは意図されておらず、逆に、本発明の趣旨および範囲内のすべての修正形態、均等形態、および代替形態を対象とすることが意図されていることを理解されたい。
【0038】
本発明の目的は、慣例では小型容器にのみ適した速度で動作する容器加工機械内で大型容器を加工するために使用することができるラムシステムを対象とする。
【0039】
図4は、本発明の実施形態による、金属飲料缶などの金属容器を加工する際に使用されるラムシステム400の斜視図である。ラムシステム400の一般的な動作は、上記で説明した従来のラムシステム100と同様である。ラムシステム400は、ノックアウトラムアセンブリ402と、プッシュラムアセンブリ404とを含む。ノックアウトラムアセンブリ402は、ノックアウトラム408を取り囲むブッシング406を含む。ノックアウト410が、ノックアウトラム408に取り付けられており、プッシュラムアセンブリ404に面するように構成されている。
【0040】
ラムシステム400の動作中に、ノックアウトラム408は、ブッシング406に対して線411に平行な方向に平行移動し、それによって、ノックアウトラムアセンブリ402は、ラムシステム400内で容器(図示せず)を保持し解放することが可能になる。当業者には、ノックアウトラムアセンブリ402の動作に必要な追加の要素が、その動作の概略的な説明とともに、知られており、それについては、説明の都合上、本明細書では説明しない。
【0041】
ノックアウトラムアセンブリ402と同様に、プッシュラムアセンブリ404は、プッシュラム414を取り囲むブッシング412を含む。プッシュプレート416が、プッシュラム414に取り付けられており、ノックアウトラムアセンブリ402に面するように構成されている。プッシュプレート416は、工具鋼などの金属、またはセラミックで作られ得、重量は約0.3kgである。1つまたは複数の実施形態では、プッシュプレート416は、追加の重量をなくすために、固定されてもよく、すなわち、従来のプッシュプレートのように調整可能でなくてもよい。好ましくは、プッシュプレート416は、たとえば、金属またはセラミックの単一部品から作られる。
【0042】
ラムシステム400の動作中に、プッシュラム414は、ブッシング412に対して線411に平行な方向に平行移動し、それによって、プッシュラムアセンブリ404は、容器(図示せず)をラムシステム400内で保持し解放することが可能になる。当業者には、プッシュラムアセンブリ404の動作に必要な追加の要素が、その動作の概略的な説明とともに、知られており、それについては、説明の都合上、本明細書では説明しない。
【0043】
ラムシステム400の全体的なセットアップは、従来のラムシステム100と同様であるが、以下に説明する違いによって、本発明のラムシステム400は、より速い速度で容器加工機械内で動作し、かつ上記で説明した大型容器を加工しつつ様々な加工効率をもたらすことが可能になる。
【0044】
図5および
図6はそれぞれ、
図4のラムシステム400の部分断面側面図および
図4のラムシステム400の部分断面斜視図である。まずノックアウトラムアセンブリ402を参照すると、ノックアウトラム408は、上記で説明したようにブッシング406を通って延びている。ノックアウト410は、容器加工機械内でラムシステム400を使用する間ノックアウト410がプッシュラムアセンブリ404に面するようにノックアウトラム408に接続されている。
【0045】
線518は、ブッシング406を通るノックアウトラム408の外径を表し、この外径は、ブッシング406の内径と実質的に同じであるが、ノックアウトラム408がブッシング406内を平行移動することを可能にする最小限の差を有する。ノックアウトラム408の外径は、約34mm~約42mmとすることができ、たとえば、約38mmとすることができる。線520は、約70mmなどの、ブッシング406の最小の外径を表す。
【0046】
次にプッシュラムアセンブリ404を参照すると、プッシュラム414は、上記で説明したようにブッシング412を通って延びている。プッシュプレート416は、容器加工機械内でラムシステム400を使用する間プッシュプレート416がノックアウトラムアセンブリ402に面するようにプッシュラム414に接続されている。線522は、ブッシング412を通るプッシュラム414の外径を表し、この外径は、ブッシング412の内径と実質的に同じであるが、プッシュラム414がブッシング412内を平行移動することを可能にする最小限の差を有する。プッシュラム414の外径は、約45mm~約56mmとすることができ、たとえば、約50mmとすることができる。線524は、ブッシング412の最小の外径を表す。ブッシング412の外径は約70mmとすることができる。
【0047】
再びノックアウトラムアセンブリ402を参照すると、ラムシステム400内に保持された容器(図示せず)を加工するために使用されるダイ500がノックアウト410を取り囲んでいる。本発明の実施形態によるダイ500は、ダイ500と示されているが、上記で説明したのと同じ、従来のラムシステム100内のダイ200とすることができる。たとえば、形状、材料などを従来のダイ200と同じにすることができる。
【0048】
従来のラムシステム100内の従来のノックアウト110は、鋼および特に工具鋼などの金属で作られている。しかしながら、この代わりに、ラムシステム400のノックアウト410は、セラミックで作られている。ノックアウト410は、環状溝418を含み、環状溝418において、ノックアウト410はノックアウトラム408と接合している。環状溝418は、以下に
図8に関してさらに説明するように、ノックアウト410の重量を削減するためにノックアウト410内に形成されている。
【0049】
ノックアウトリテーナアセンブリ502が、ノックアウトリテーナアセンブリ502上でねじ部に係合する、ノックアウトラム408上のねじ部516を介してノックアウトラム408に接続されている(
図9)。ノックアウトリテーナアセンブリ502は、ノックアウト410によって取り囲まれている。従来のラムシステム100とは異なり、ノックアウトリテーナアセンブリ502は、ノックアウト410と概ね同じ距離にわたってダイ500へ延びている。したがって、ノックアウトリテーナアセンブリ502およびノックアウト410の近位端部502aおよび410aは概ね同一平面上に位置している。その結果、ノックアウトラムアセンブリ402には、従来のノックアウトラムアセンブリ102内の領域206としての等価空間も最小等価空間も存在しない。さらに、従来のラムシステム100とは異なり、ノックアウトリテーナアセンブリ502が全体的に、ノックアウトリテーナアセンブリ502の全長に沿ってノックアウト410と干渉ばめを形成するので、ノックアウトラムアセンブリ402にはノックアウトラムアセンブリ102内の領域208としての等価空間は存在しない。したがって、ノックアウトラムアセンブリ402は、ダイ500がダイ200と実質的に同じサイズを有するにもかかわらず、かつノックアウトラムアセンブリ402の寸法が、従来のノックアウトラムアセンブリ102と同じサイズの容器を取り扱うためのサイズを有するにもかかわらず、ノックアウト410およびノックアウトリテーナアセンブリ502の周りの空隙がより狭い。
【0050】
ノックアウトラムアセンブリ402は、ノックアウトラム408を通る導管510と、ノックアウトリテーナアセンブリ502を通る導管512とを含む。組み合わされた導管510および512は、使用中にノックアウトラムアセンブリ402を加圧して容器(図示せず)を保持する。ノックアウトラムアセンブリ402には従来のノックアウトラムアセンブリ102内の領域206および208としての等価空間がないので、ノックアウトラムアセンブリ402の使用中の加圧要件が低減される。要件が低減されるので、1分当たり容器加工数約1800個ではなく、1分当たり容器加工数約2400個などの、小型容器に使用される速度と同様の速度でノックアウトラムアセンブリ402を使用して容器加工機械内で大型容器を加工することが可能になる。
【0051】
さらに、空隙の量が少なくなっているにもかかわらず、ノックアウトリテーナアセンブリ502の重量は従来のノックアウトリテーナ202と同じまたは等しい重量である。たとえば、本発明のノックアウトリテーナアセンブリ502の重量は約0.37キログラム(kg)~約0.46kgであり、たとえば、0.40kgである。これに対して、従来のノックアウトリテーナ202の重量は約0.45kgである。したがって、ノックアウトリテーナアセンブリ502のかさ密度は、従来のノックアウトリテーナ202のかさ密度よりも低い。この差は主として、ノックアウトリテーナアセンブリ502と従来のノックアウトリテーナ202を形成するために使用される材料が異なることに基づく。たとえば、ノックアウトリテーナ202は、鋼および特に工具鋼などの金属で形成されている。これに対して、本発明のノックアウトリテーナアセンブリ502は、以下で
図9に関してさらに説明するように重量を削減するために複数の異なる材料で形成されている。
【0052】
再びノックアウトラム408を参照すると、上記で説明したように、線518によって表される外径は、
図2における線118によって表される従来のノックアウトラム108の外径よりも小さい。その結果、たとえノックアウトラム408と従来のノックアウトラム108の両方が同じ材料で作られているとしても、ノックアウトラム408の重量は従来のノックアウトラム108の重量よりも少ない。たとえば、ノックアウトラム408の重量は約2.3kgとすることができる。これに対して、従来のノックアウトラム108の重量は約4.6kgとすることができる。
【0053】
プッシュラムアセンブリ404を参照すると、プッシュラム414の外径と従来のプッシュラム114の外径は実質的に同様にすることができる。しかしながら、プッシュラム414は実質的に中空であり、中空を越えた位置でプッシュプレート416が、中空部分514の存在に基づいてプッシュラム414の大部分に沿ってプッシュラム414に接続している。これに対して、再び
図2を参照すると、従来のプッシュラム114は、等価中空部分を含まず、その代わり実質的に中実である。プッシュラム414内の中空部分514は、プッシュラム414が従来のプッシュラム114と比較して重量面の顕著な利点を有することを可能にする。たとえば、プッシュラム414の重量は、約3.5kg~約4.8kgとすることができる。これに対して、従来のプッシュラム114の重量は約5.1kgとすることができる。
【0054】
図7を参照すると、本発明の実施形態による、ノックアウトラムアセンブリ402の分解斜視図が示されている。ノックアウト410およびノックアウトリテーナアセンブリ502は、ノックアウトラム408の端部408aにおいてノックアウトラム408に接続している。この接続構成は、ノックアウト410およびノックアウトリテーナアセンブリ502がノックアウトラム408とともに移動することを可能にする。ダイ500は、ブッシング406の端部406aにおいてブッシング406に接続している。この接続構成は、ノックアウトラム408がブッシング406に対して平行移動するときにダイ500をブッシング406とともに静止したままにしておくことを可能にする。
【0055】
図8は、本発明の実施形態による、
図4のノックアウトラムアセンブリ402のノックアウト410の斜視図である。具体的には、ノックアウト410は、不要な材料を除去することによってノックアウト410の全体的な重量を削減する環状溝418を含む。ノックアウト410の壁厚は約6mmとすることができる。セラミックなどの、工具鋼以外の材料から作ることができることによって、ノックアウト410の製造費をより安価にすることもできる。
【0056】
図9は、本発明の実施形態による、
図4のノックアウトラムアセンブリ402のノックアウトリテーナアセンブリ502の分解斜視図である。ノックアウトリテーナアセンブリ502は、リテーナ900と、バイアスばね902と、フィラー本体904と、保持リング906とを含む。保持リング906は、フィラー本体904をリテーナ900上に維持する。バイアスばね902は、フィラー本体904にリテーナ900上で張力を加えてフィラー本体904をバイアスされた状態に維持する。リテーナ900は、ねじ部908がノックアウトラム408と係合することによってノックアウトリテーナアセンブリ502をノックアウトラム408に接続された状態に維持する。ねじ部908は、対応するねじ部516を外側においてノックアウトラム408(
図5)に係合させるように構成されている。これはノックアウトラムアセンブリ402のノックアウトリテーナ202と異なり、従来のノックアウトリテーナ202は、ノックアウトラム108の外側に面する対応するねじ部216に係合するように構成された内側に面するねじ部214を含む。
【0057】
リテーナ900は、ノズル910を含み、導管512(
図5)はノズル910を通って延びている。ノズル910は、以下で説明するように、ノズル910を形成するために必要とされる材料の量を減らすように先細りにされており、それによって、リテーナ900の重量が削減される。フィラー本体904は、相補的なテーパ(
図5)を有し、フィラー本体904はリテーナ900に当接する。
【0058】
リテーナ900は、鋼および特に工具鋼などの金属で形成され得る。これに対して、フィラー本体904の主な役割は、ノックアウトラムアセンブリ402の使用中に加圧しなければならない空間が狭くなるように空間を占有することである。したがって、フィラー本体904は、ポリマーなどの、鋼よりも軽量の材料で形成され得る。1つまたは複数の実施形態では、材料は、ナイロン、デルリン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレンなどとすることができる。したがって、フィラー本体904の重量は、フィラー本体904の全体的なサイズにかかわらず、フィラー本体904に伴う対応するネッキング段のサイズに応じて約0.1kg~約0.2kgとすることができる。リテーナ900の重量は約0.19kgとすることができる。
【0059】
前述の重量の差、重量の再配置、および空隙の縮小に基づいて、本発明のラムシステムは、容器加工機械内で、慣例上小型容器に予定された速度で大型容器を取り扱うことができる。たとえば、従来の容器加工機械は、それに含まれる従来のラムシステムの容器のサイズがより大きいことの結果として、1分当たり容器加工数約1800個で動作しなければならないが、本発明のラムシステムを有する容器加工機械はこの代わりに、1分当たり容器加工数約2400個またはそれ以上で動作することができる。速度が増すことによって、結果として容器加工機械は、所与の時間の間に従来の加工機械よりも多くの容器を作製することができるので、容器加工機械の経済性が向上する。本発明の容器加工機械は、機械および/または容器のラインを減らすという顧客の要求も満たすことができる。
【0060】
これらの実施形態の各々およびその自明の変形形態は、添付の特許請求の範囲に記載された本特許請求された発明の趣旨および範囲内であると考えられる。さらに、本概念は、前述の要素および態様のあらゆる組合せおよびすべての組合せおよび部分的組合せを明示的に含む。
【0061】
本明細書では、「近似的な」、「約」、「実質的に」、「概ね」という用語、および同様の用語は、本開示の対象が関連する技術分野の当業者による共通の許容された使用法と一致する広義の意味を有することが意図されている。本開示を検討する当業者には、これらの用語が、説明され特許請求された特定の特徴の範囲を与えられた厳密な数値範囲に制限せずに、それらの特徴の説明を可能にすることを意図されたものであることを理解されたい。したがって、これらの用語は、説明され特許請求された対象の不十分であるかまたは重要ではない修正形態または代替形態が、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内と見なされることを示すものと解釈すべきである。
【0062】
様々な実施形態について説明するために本明細書で使用される「例示的な」および「例」という用語が、そのような実施形態が考えられる、考えられる実施形態の例、表現、および/または例示であることを示すことを意図したものである(かつそのような用語が、そのような実施形態が必然的に異常な例または最高の例であることを暗示することを意図したものではない)ことに留意されたい。
【0063】
本明細書における要素の位置のあらゆる参照(たとえば、「上」、「下」、「上方」「下方」など)は、図中の様々な要素の向きについて説明するために使用されるにすぎない。様々な要素の向きが、他の例示的な実施形態に応じて異なる場合があり、そのような変形実施形態が、本開示によって包含されることが意図されていることに留意されたい。
【0064】
本開示では少数の実施形態についてのみ説明したが、本開示を検討する当業者には、本明細書で説明する対象の新規の教示および利点から実質的に逸脱せずに多数の修正形態が考えられる(たとえば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状、および比率、パラメータの値、取付け構成、材料の使用、色、向きなどの変更)ことが容易に諒解されよう。たとえば、一体的に形成されるように示されている要素が、複数の部分または要素で構築されてもよく、要素の位置が逆にされるかまたは他の方法で変更されてもよく、個別の要素または位置の特性または番号が修正または変更されてもよい。任意のプロセスまたは方法ステップの順序またはシーケンスは、代替実施形態に応じて変更されるかまたは並べ直されてもよい。本発明の範囲から逸脱せずに様々な例示的な実施形態の設計、動作条件、および構成において他の置換、修正、変更、および省略が施されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
400 ラムシステム
402 ノックアウトラムアセンブリ
404 プッシュラムアセンブリ
406 ブッシング
408 ノックアウトラム
410 ノックアウト
410a、502a 近位端部
412 ブッシング
414 プッシュラム
416 プッシュプレート
418 環状溝
500 ダイ
502 ノックアウトリテーナアセンブリ
512 導管
514 中空部分
516 ねじ部
900 リテーナ
902 バイアスばね
904 フィラー本体
906 保持リング
908 ねじ部
910 ノズル
【国際調査報告】