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  • 特表-新規PLK1分解誘導化合物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】新規PLK1分解誘導化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20240814BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20240814BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240814BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
C07D487/04 157
C07D487/04 CSP
A61K31/551
A61P9/10
A61P25/00
A61P25/08
A61P25/16
A61P25/14
A61P25/24
A61P25/28
A61P43/00 111
C07D519/00 311
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507883
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-07
(86)【国際出願番号】 KR2022011962
(87)【国際公開番号】W WO2023018237
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0105358
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0106488
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117389
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0126757
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0008456
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0020996
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054880
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0075838
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
(71)【出願人】
【識別番号】522000784
【氏名又は名称】オップテラ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】リュ,スーヒー
(72)【発明者】
【氏名】ミン,インスク
(72)【発明者】
【氏名】リ,ハンキョ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンフン
(72)【発明者】
【氏名】リュ,ヒェグク
(72)【発明者】
【氏名】カン,クムヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チュン,ソヒョン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジョンキョ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ギッブム
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB11
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA06
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA36
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、新規PLK1分解誘導化合物、その製造方法、およびその用途に関するものである。本発明における化合物は、PLK1分解を誘導する効果を示す。したがって、本発明における化合物は、PLK1関連疾患の予防または治療に効果的に使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iで表される化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩:
【化58】

前記式I中、
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【化59】

PTMは、以下の式2で表される部分であり;
【化60】

Linkerは、ULMとPTMを化学的に連結する基であり;
Rxは、-Hまたは-C1-4アルキルであり;
Vは、-NH-C(=O)-、-(CH)v-NH-、-(CH)v-N-C1-4アルキル-、-O-、-C(=O)-、または-C(=NH)-であり{ここで、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子は、前記Rxと連結され、5~6員環を形成することができ、前記vは、0、1、2、3、または4である};
環Uは、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり{ここで、前記フェニル、ピリジニル、またはピリミジニル環の一つ以上のHは、Rで置換されてもよい};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ヒドロキシアルキル、-C1-4アミノアルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、-NH、-OH、または-ハロであり{ここで、前記Rは、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子と連結され、5~6員環を形成することができ[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルまたは=Oで置換されてもよい]、前記Rは、前記V中、-C(=NH)-のN原子と連結され、5~6員環形成することができる[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルで置換されてもよい]};
Yは、CRであり;
は、-C1-4アルキルまたは3~7員シクロアルキルであり;
は、-Hであり;
およびRは、それぞれ独立して、-H、-C1-4アルキル、または-ハロであり;
は、-C1-4アルキルであり;
は、-C1-4アルキルまたは-C1-4アルコキシであり;
は、-Hまたは-ハロである。
【請求項2】
前記ULMは、以下の式1-1または式1-2で表される部分であり;
【化61】

【化62】

Rxは、-Hまたは-C1-4アルキルであり;
Vは、-NH-C(=O)-、-(CH)v-NH-、-(CH)v-N-C1-4アルキル-、-O-、または-C(=NH)-であり{ここで、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子は、前記Rxと連結され、5~6員環を形成することができ、前記vは、0、1、または2である};
~Uは、それぞれ独立して、CRまたはNであり{ここで、前記UのRは、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子と連結され、5~6員環を形成することができ[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルまたは=Oで置換されてもよい]、前記UのRは、前記V中、-C(=NH)-のN原子と連結され、5~6員環形成することができる[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルで置換されてもよい]};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-NH、または-ハロである;
請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
【化63】

【化64】

U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロである;
請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項4】
【化65】

U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4ハロアルキルまたは-ハロである;
請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
【化66】

は、-C1-4アルコキシであり;
は、-Hまたは-ハロである;
請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項6】
Linkerは、-L-L-L-L-L-であり;
は、-(CH)x-、-(CH)x-NH-、-(CH)x-O-、-C(=O)-、フェニル、またはヌルであり(null){ここで、Lは、ULMと連結され[このとき、前記Lがヌルである場合(null)、LがULMと直接連結される]、前記xは、0、1、2、3、または4である};
は、ヘテロシクロアルキルまたはヌルであり(null){ここで、前記Lがヌルである場合(null)、LとLが直接連結され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記ヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CD)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、または-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-であり{ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、または6である};
は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヌルであり(null){ここで、前記Lがヌルである場合(null)、LとLが直接連結され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)p-NH-C(=O)-または-(CH)p-O-である{ここで、前記Lの-(C=O)-または-O-がPTMと連結され、pは、0、1、または2である};
請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項7】
は、-(CH)x-または-(CH)x-NH-であり{ここで、Lは、ULMと連結され、前記xは、0または1である};
は、4~12員ヘテロシクロアルキルまたはヌルであり(null){ここで、前記Lがヌルである場合(null)、LとLが直接連結され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環、架橋(bridged)二重環、またはスピロ(spiro)環であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記N原子は、LまたはULMと直接連結され、前記4~12員ヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-OH、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、または-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-であり{ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、または3である};
は、4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル{ここで、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環、架橋(bridged)二重環、またはスピロ(spiro)環であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)p-NH-C(=O)-である{ここで、前記Lの-(C=O)-がPTMと連結され、pは、0または1である};
請求項6に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項8】
前記式Iで表される化合物が、次の化合物からなる群より選択されたものである、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【表6】









【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む薬学的組成物。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、PLK1関連疾患の予防または治療用薬学的組成物。
【請求項11】
前記PLK1関連疾患は、癌、良性腫瘍、および神経疾患からなる群より選択された1種以上である、請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
前記癌または良性腫瘍は、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、直腸癌、肛門周囲腺癌、食道癌、小腸癌、内分泌腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、慢性または急性白血病、リンパ球リンパ腫、肝細胞癌、胃腸癌、胃癌、膵臓癌、膠芽腫、頸部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝腫瘍、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、頭頸部癌、脳癌、骨肉腫、バレット食道、結腸腺腫およびポリープ、乳房線維腺腫および嚢胞、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、モノクローナルリンパ球増加症、固形癌、血液癌、骨癌、マクロファージリンパ腫、副腎皮質腫瘍、T細胞性リンパ腫/白血病、神経内分泌癌、神経内分泌腫瘍、胆管癌、神経芽細胞腫、膠芽細胞腫、および神経膠腫からなる群より選択される1種以上である、請求項11に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
前記神経疾患は、中枢神経系疾患、退行性神経疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン病、老人性認知症、てんかん、ルー・ゲーリック、脳卒中、および脳または脊髄損傷による神経損傷と軸索変性関連疾患からなる群より選択される1種以上である、請求項11に記載の薬学的組成物。
【請求項14】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の治療的に有効な量を、それを必要とする対象に投与する段階を含む、PLK1関連疾患を治療または予防する方法。
【請求項15】
前記化合物、その立体異性体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩がPLK1タンパク質の分解を誘導するものである、請求項14に記載のPLK1関連疾患を治療または予防する方法。
【請求項16】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の用途。
【請求項17】
PLK1関連疾患の治療または予防に用いるための薬剤の製造に使用するための、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容可能な塩の用途。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規PLK1分解誘導化合物、その製造方法、並びにその用途に関する。本発明は、PLK1の効果的な分解を介して異常な細胞などに特異的に作用することができ、様々な疾患の治療に有用に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
Polo-like kinase 1(PLK1)は、セリン/スレオニンキナーゼであって、細胞成長および分裂中にG2/M期への移行に関与するとして知られている。PLK1は、S phaseからG2/M期にかけてパルス状で発現し、一度活性化し、有糸分裂が終了すると急速に分解する。
【0003】
PLK1は、大腸癌、肺癌、膀胱癌、黒色腫などの様々な癌腫で過剰発現する様相を呈しており、PLK1が過剰発現している癌細胞は、様々な種類の抗癌剤に対して抵抗性を示す傾向がある。このように、数々の癌腫において、PLK1依存性が明らかになったので、ボラセルチブ(volasertib;BI6727とも呼ばれている)などのPLK1阻害剤化合物を開発する試みがなされてきた。
【0004】
しかし、従来のPLK1阻害剤は、臨床的に安全性が確保された濃度でPLK1活性を十分に阻害することができず、癌細胞の細胞周期が一時的に遅延されたとしても、結局のところ一部の癌細胞において細胞周期が再開され、十分な臨床的効果が得られなかった問題がある(文献[Gheghiani et al.CULM Reports、2017]など)。実際、ベーリンガーインゲルハイム、GSK(GlaxoSmithKline)などの多数の製薬会社が低分子化合物ベースのPLK1阻害剤の開発を試みたが、ほとんどの場合、臨床試験の段階で失敗したり中断したりして、今日に至るまで商用化されたPLK1阻害剤は皆無の状態である。このことは、癌細胞のPLK1活性を抑制することによって抗癌効果を引き出すことを目的とした新薬の開発において、低分子化合物阻害剤のようにPLK1の活性部位に結合して酵素活性を抑制する方法の薬理学的メカニズムが、十分に効果的ではないことを示している。
【0005】
近来、体内で標的タンパク質のタンパク質分解(proteolysis)を誘導することができる低分子化合物ベースのプラットフォーム技術として、PROTAC(Proteolysis targeting chimera)が提示されている。PROTACとは、疾患関連の標的タンパク質に結合されるリガンド分子とE3ユビキチンリガーゼ結合部分が化学リンカーによって連結されている二官能性化合物である。理論的には、PROTA化合物は、疾患関連の標的タンパク質をE3ユビキチンリガーゼの近くに位置させることで、標的タンパク質の分解を誘導することができる。このように従来の阻害剤とは異なる新たなメカニズムに基づいて、多くのPROTAC化合物が癌、炎症性疾患などの治療剤として開発されており、様々な拡張性をもって研究されている(例えば、ADC(抗体-薬物コンジュゲート)のペイロード)。しかし、全ての範囲の結合部分またはリンカーにおいて、PROTACが活性を示すわけではなく、実際にPROTACが所望のレベルの効能を示すためには、各結合部分とリンカーが適切に連結された構造を有する必要があることが数々の研究を通じて知られている(文献[US2020-0325130A])。特に、CRBN(セレブロン)E3リガーゼを標的とする部分の場合、その結合部分の種類またはそれに結合される化合物の構造に応じてCRBNのネオ-基質(neo-substrate)(GSPT1、IKZF1/3など)を分解するか、それに伴うオフターゲット毒性を示す恐れがある。したがって、PROTAC薬物を開発する時に予期せぬ毒性を示さないように、適切な結合部分を選定し、全化合物の構造を最適化することが重要である。
【0006】
PLK1を標的タンパク質とするPROTAC化合物の場合、中国公開特許第106543185A号は、ボラセルチブ誘導体化合物とE3ユビキチンリガーゼCRBN結合部分が化学リンカーによって連結されている二官能性化合物が一部開示されている。しかし、前記先行文献には、単に一部制限された形態のPROTAC化合物の合成例が記載されているが、一般的に標的タンパク質部分、E3ユビキチンリガーゼ結合部分などの選択によってPROTACの標的分解活性および選択性は著しく変化し得る(文献[Burslem and Crews、2017]など)。
【0007】
また、前記文献に記載されたPROTAC化合物は、PLK1およびBRD4を同時に分解することに発明の特徴がある化合物であって、PLK1以外の他のPLKファミリータンパク質およびBRD4などの様々なタンパク質分解も誘導するため、医薬品の開発時、オフターゲット毒性による副作用を引き起こす問題がある。特にBRD4活性を強く抑制すると、薬理学的効果とともに血液毒性や消化管毒性などのオンターゲット毒性(on target toxicity)が必然的に伴うということが既に知られていることを鑑みると、前記文献に記載されたPROTAC化合物がBRD4を効果的に分解すればするほど、臨床的副作用が大きくなると予想される(文献[Bolden et al.CULM Reports、2014]など)。
【0008】
さらに、前記文献の発明者によって公開された文献[Mu et al.BBRC、2019]によれば、前記PLK1とBRD4を同時に分解するPROTAC化合物は、細胞レベルでのBRD4分解能力がPLK1分解能力よりもはるかに強く、細胞周期がほぼG1 phaseに止まるなど、従来のPLK1阻害剤が薬理学的効果を発揮する方法とは無関係に、実際にはBRD4阻害剤としてのみ作用することが確認することができる。
【0009】
したがって、副作用(例えば、オフターゲット毒性)が存在しないか、またはそれを最小限に抑える効果的なPLK1分解誘導化合物に対する未充足ニーズがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、新規PLK1分解誘導化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、新規PLK1分解誘導化合物の製造方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、新規PLK1分解誘導化合物の用途を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記した目的を達成するために、本発明者らは、E3リガーゼバインダー、標的結合部分、リンカーの適切な構造的組み合わせおよび最適化によってPLK1が過剰発現している異常細胞に特異的に作用し、PLK1の効果的な分解を誘導し、副作用を最小限に抑える新規PROTAC化合物を発掘することによって本発明を完成する。
【0012】
PLK1選択的分解誘導化合物
本発明は、PLK1の効果的な分解を誘導する新規化合物を提供する。具体的には、本発明は、PLK1結合部分とE3ユビキチンリガーゼ結合部分が化学リンカーによって連結された二官能性化合物を提供する。
本発明の一実施態様は、以下の式Iで表される化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容可能な塩である:
【化1】

前記式I中、
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【化2】

PTMは、以下の式2で表される部分であり;
【化3】

Linkerは、ULMとPTMを化学的に連結する基であり;
Rxは、-Hまたは-C1-4アルキルであり;
Vは、-NH-C(=O)-、-(CH)v-NH-、-(CH)v-N-C1-4アルキル-、-O-、-C(=O)-、または-C(=NH)-であり{ここで、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子は前記Rxと連結され、5~6員環を形成することができ、前記vは、0、1、2、3、または4である};
環Uは、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり{ここで、前記フェニル、ピリジニル、またはピリミジニル環の一つ以上のHは、Rで置換されてもよい};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ヒドロキシアルキル、-C1-4アミノアルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、-NH、-OH、または-ハロであり{ここで、前記Rは、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子と連結され、5~6員環を形成することができ[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルまたは=Oで置換されてもよい]、前記Rは、前記V中、-C(=NH)-のN原子と連結され、5~6員環形成することができる[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルで置換されてもよい]};
Yは、CRであり;
は、-C1-4アルキルまたは3~7員シクロアルキルであり;
は、-Hであり;
およびRは、それぞれ独立して、-H、-C1-4アルキル、または-ハロであり;
は、-C1-4アルキルであり;
は、-C1-4アルキルまたは-C1-4アルコキシであり;
は、-Hまたは-ハロである。
【0013】
本発明の一実施態様において、
ULMは、以下の式1-1または式1-2で表される部分であり;
【化4】

【化5】

Rxは、-Hまたは-C1-4アルキルであり;
Vは、-NH-C(=O)-、-(CH)v-NH-、-(CH)v-N-C1-4アルキル-、-O-、または-C(=NH)-であり{ここで、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子は、前記Rxと連結され、5~6員環を形成することができ、前記vは、0、1、または2である};
~Uは、それぞれ独立して、CRまたはNであり{ここで、前記UのRは、前記V中、-(CH)v-NH-のN原子と連結され、5~6員環を形成することができ[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルまたは=Oで置換されてもよい]、前記UのRは、前記V中、-C(=NH)-のN原子と連結され、5~6員環を形成することができる[このとき、前記5~6員環の一つ以上のHは、-C1-4アルキルで置換されてもよい]};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-NH、または-ハロである。
【0014】
本発明の一実施態様において、
【化6】

【化7】

U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロである。
【0015】
本発明の一実施態様において、
【化8】

U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4ハロアルキルまたは-ハロである。
【0016】
本発明の一実施態様において、
【化9】

は、-C1-4アルコキシであり;
は、-Hまたは-ハロである。
【0017】
本発明の一実施態様において、
Linkerは、-L-L-L-L-L-であり;
は、-(CH)x-、-(CH)x-NH-、-(CH)x-O-、-C(=O)-、フェニル、またはヌルであり(null){ここで、Lは、ULMと連結され[このとき、前記Lがヌルである場合(null)、LがULMと直接連結される]、前記xは、0、1、2、3、または4である};
は、ヘテロシクロアルキルまたはヌルであり(null){ここで、前記Lがヌルである場合(null)、LとLが直接連結され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記ヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CD)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、または-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-であり{ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、または6である};
は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヌルであり(null){ここで、前記Lがヌルである場合(null)、LとLが直接連結され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)p-NH-C(=O)-または-(CH)p-O-である{ここで、前記Lの-(C=O)-または-O-がPTMと連結され、pは、0、1、または2である}である。
【0018】
本発明の一実施態様において、
は、-(CH)x-または-(CH)x-NH-であり{ここで、Lは、ULMと連結され、前記xは、0または1である};
は、4~12員ヘテロシクロアルキルまたはヌルであり(null){ここで、前記Lがヌルである場合(null)、LとLが直接連結され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環、架橋(bridged)二重環、またはスピロ(spiro)環であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記N原子はLまたはULMと直接連結され、前記4~12員ヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-OH、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、または-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-であり{ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、または3である};
は、4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル{ここで、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環、架橋(bridged)二重環、またはスピロ(spiro)環であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内の一つ以上のN原子を含み、前記4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル環の一つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};および
は、-(CH)p-NH-C(=O)-である{ここで、前記Lの-(C=O)-がPTMと連結され、pは、0または1である}である。
【0019】
本発明の具体的な実施形態によれば、式Iで表される化合物は、化合物1~44からなる群より選択された化合物である。
【0020】
本発明において薬学的に許容可能な塩とは、患者に対して比較的毒性がなく、無害な有効作用を有する濃度であり、この塩に起因する副作用が、式Iで表される化合物の有益な効力を低下させない任意の有機酸または無機酸付加塩を意味する。例えば、薬学的に許容可能な塩は、無機酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、または硝酸などであってもよく、有機酸としては、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、マンデル酸、プロピオン酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カーボン酸、バニリン酸またはヨウ化水素酸であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0021】
PLK1の選択的分解誘導化合物の用途
本発明の一実施態様は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含むPLK1分解誘導用組成物である。式Iは、前記で定義したとおりである。
【0022】
本発明の実験例において、本発明における化合物は、PLK1タンパク質分解を効果的に誘導することが確認された。
【0023】
本発明におけるPLK1分解誘導PROTAC化合物は、作用機序の観点から標的タンパク質であるPLK1を根本的に分解することができるので、PLK1の単純な活性を阻害する従来のPLK1低分子阻害剤と比べても優れたPLK1阻害効果を達成する。
したがって、本発明の式Iで表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物は、PLK1の選択的分解に有用に用いられることができる。
【0024】
本発明の一実施態様は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含むPLK1関連疾患の予防または治療用医薬組成物である。本発明のまた他の実施形態は、このような組成物を投与し、PLK1関連の疾患を予防または治療する方法である。式Iは、前記で定義したとおりである。
【0025】
本発明におけるPLK1関連疾患とは、PLK1の分解誘導または活性阻害から治療、軽減、遅延、阻害または予防することができる任意の疾患または病態を意味する。一実施形態において、PLK1関連疾患は、癌(悪性腫瘍)、良性腫瘍、神経疾患、またはその他の過剰な細胞分裂により引き起こされる遺伝的または非遺伝的疾患であってもよい。
【0026】
前記癌は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を示すことができるすべての癌を含み、固形癌または血液癌であってもよい。例えば、前記癌は、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、直腸癌、肛門周囲腺癌、食道癌、小腸癌、内分泌腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、慢性または急性白血病、リンパ球リンパ腫、肝細胞癌、胃腸癌、胃癌、膵臓癌、膠芽腫、頸部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝腫瘍、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、頭頸部癌、脳癌、骨肉腫、固形癌、血液癌、骨癌、マクロファージリンパ腫、副腎皮質腫瘍、T-細胞性リンパ腫/白血病、神経内分泌癌、神経内分泌腫瘍、胆管癌、神経芽細胞腫、膠芽細胞腫、神経膠腫などからなる群より選択された1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。前記癌は、原発性癌だけでなく、転移性癌も含む。
【0027】
前記良性腫瘍は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効能を奏することができるすべての良性腫瘍、いわゆる癌の前工程の良性腫瘍を含み、固形腫瘍または血液腫瘍であってもよい。例えば、前記腫瘍は、バレット食道、結腸腺腫およびポリープ、乳腺繊維腺腫および嚢胞、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、モノクローナルリンパ球増加症などからなる群から選択される1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0028】
前記神経疾患は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を奏することができる全ての神経疾患を含み、具体的には中枢神経系疾患、退行性神経疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン病、老人性認知症、てんかん、ルー・ゲーリック、脳卒中、および脳または脊髄損傷による神経損傷と軸索変性関連疾患の中から選択された1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0029】
本発明の医薬組成物は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に加えて、同一または類似の薬効を示す有効成分を1種以上をさらに含むことができる。
【0030】
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩をヒトを含む哺乳類に投与することによりPLK1タンパク質を分解する方法である。
【0031】
本発明のまた他の実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩をin vitroで試料に投与することにより、PLK1タンパク質を分解する方法である。前記試料は、細胞、細胞培養物、ヒトを含む哺乳動物の体液または組織であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【発明の効果】
【0032】
本発明における化合物は、PLK1分解を誘導する効果を奏する。したがって、本発明の化合物は、PLK1関連疾患の予防または治療に有効に用いられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明における化合物1~41のルシフェラーゼ解析の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
特に断りがない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって一般的に理解される用語と同じ意味を有する。本明細書にて使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、本開示を限定しようとする意図ではない。
本発明は、次の表に示す化合物1~44の合成方法を提供する。
【0035】
【表1】








【0036】
実施例1.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-((4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)アミノ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物1)の合成
【化10】

段階1.tert-ブチル(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)カルバメート(3)の合成
DMF(10mL)中の4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)安息香酸(1g、4.21mmol)溶液にDIPEA(1.63g、12.64mmol、2.20mL)およびHATU(3.21g、8.43mmol)を添加した。30分後、3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(693.74mg、4.21mmol、HCl塩)を25℃で添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~70%)を確認した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相から白色の固体を沈殿させた。混合物をろ過した。ろ過ケーキを減圧乾燥し、tert-ブチル(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)カルバメート(0.8g、2.14mmol、50.87%収率、93.1%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=348.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.84(s、1H)、9.64(s、1H)、8.59(d、J=8.0 Hz、1H)、7.79(d、J=8.8 Hz、2H)、7.54(d、J=8.8 Hz、2H)、4.79-4.72(m、1H)、2.84-2.75(m、1H)、2.56-2.52(m、1H)、2.14-2.09(m、1H)、1.98-1.94(m、1H)、1.49(s、9H)。
【0037】
段階2.4-アミノ-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(4)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)カルバメート(0.8g、2.30mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、5mL)を添加した。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認した。混合物を減圧濃縮し、4-アミノ-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(660mg、粗製、HCl塩)を白色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=248.3
【0038】
段階3.ベンジル(E)-(1-(4-((4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(3mL)中の4-アミノ-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(200mg、704.94μmol、HCl)溶液にNaI(31.70mg、211.48μmol)、ベンジル(E)-(1-(4-ブロモブタ-2-エノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(322.52mg、845.93μmol)およびDIPEA(273.33mg、2.11mmol、368.37μL)を添加した。混合物を25℃で14時間攪拌した。TLC(酢酸エチル:メタノール=10:1)により数個の新たなスポットが形成されることを確認した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~40%石油エーテル:酢酸エチル/メタノール(v/v=1/1)勾配@80mL/分)によって精製し、ベンジル(E)-(1-(4-((4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.2g、365.23μmol、51.81%収率)を黄色の油状物として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=548.3
【0039】
段階4.4-((4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブチル)アミノ)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(7)の合成
CFCHOH(5mL)中のPd/C(20mg、18.26μmol、10%純度)の混合物にベンジル(E)-(1-(4-((4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)アミノ)ブタ-2-エノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.1g、182.61μmol)を25℃で添加した。混合物を25℃でH(15Psi)下、12時間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことを確認した。混合物をろ過し、触媒を除去した。ろ過物を減圧濃縮し、4-((4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブチル)アミノ)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(80mg、92.23μmol、50.51%収率、47.9%純度)を黄色の油状物として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=416.2
【0040】
段階5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-((4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)アミノ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物1)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(80mg、171.89μmol)溶液にHATU(98.03mg、257.83μmol)およびDIPEA(66.65mg、515.66μmol、89.82μL)を添加した。30分後、混合物に4-[[4-(4-アミノ-1-ピペリジル)-4-オキソ-ブチル]アミノ]-N-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)ベンズアミド(78.56mg、189.07μmol)を添加した。混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(60%)を確認した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150 x 25mm x 10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:39%~69%、10分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150 x 25mm x 5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:32%~62%、8分)によって精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-((4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)アミノ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(25.2mg、26.90μmol、15.65%収率、92.1%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=863.3
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.79(s、1H)、8.29-8.23(m、3H)、8.03(s、1H)、7.97-7.95(m、1H)、7.64(d、J=8.8 Hz、2H)、7.19(d、J=6.8 Hz、1H)、6.57(d、J=8.8 Hz、2H)、6.25(t、J=5.6 Hz、1H)、4.85-4.79(m、1H)、4.74-4.67(m、1H)、4.34-4.29(m、1H)、4.10-3.98(m、3H)、3.91-3.84(m、4H)、3.27(s、3H)、3.13-3.07(m、3H)、2.76-2.71(m、1H)、2.52(s、3H)、2.44-2.40(m、2H)、2.13-2.03(m、1H)、1.98-1.91(m、3H)、1.83-1.71(m、5H)、1.66-1.57(m、4H)、1.50-1.37(m、2H)。
【0041】
実施例2.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物2)の合成
【化11】

段階1.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(5mL)中の4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)安息香酸(0.8g、2.61mmol)溶液にHATU(1.09g、2.87mmol)およびDIPEA(675.00mg、5.22mmol、909.70μL)を添加した。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(5mL)中の3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(515.76mg、3.13mmol、HCl塩)、DIPEA(675.00mg、5.22mmol、909.70μL)溶液を添加し、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピーク(96%)を確認した。反応混合物をHO(15mL)で希釈し、多くの白色の固体が沈殿し、白色の固体をろ過によって収集し、真空乾燥させ、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(470mg、1.09mmol、41.92%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=417.3
【0042】
段階2.N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(4)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(470mg、1.13mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、12mL)を20℃で添加し、生成された混合物を20℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピーク(94%)を確認した。反応混合物を真空濃縮し、N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(400mg、粗製、HCl塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=317.4
【0043】
段階3.tert-ブチル(1-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(4mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(200mg、566.87μmol、HCl塩)およびtert-ブチルN-[1-(2-クロロアセチル)-4-ピペリジル]カルバメート(172.57mg、623.56μmol)溶液にDIPEA(219.79mg、1.70mmol、296.22μL)およびNaI(16.99mg、113.37μmol)を20℃で添加し、生成された混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(74%)を確認した。反応混合物をHO(12mL)で希釈し、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。有機相を塩水(12mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(180mg、320.13μmol、56.47%収率、99%純度)をオフホワイト(off-white)の固体として得た。MS(M+H)=557.3
【0044】
段階4.3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(7)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル(1-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(180mg、323.36μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、8mL)を20℃で添加し、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピーク(95%)を確認した。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(160mg、粗製、HCl塩)をオフホワイト(off-white)の固体として得た。MS(M+H)=457.4
【0045】
段階5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物2)の合成
DMF(2mL)中の4-[(9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-8H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ]-3-メトキシ-安息香酸(80mg、178.80μmol)溶液にHATU(74.78mg、196.68μmol)およびDIPEA(46.22mg、357.59μmol、62.29μL)を添加した。混合物を20℃で10分間攪拌した後、DMF(2mL)中の3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(96.96mg、196.68μmol、HCl塩)およびDIPEA(46.22mg、357.59μmol、62.29μL)溶液を添加し、生成された混合物を20℃でさらに1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(64%)を確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×6)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150 x 25mm x 5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:29%~59%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(24.3mg、27.15μmol、15.19%収率、99%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=886.3
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.82(s、1H)、8.47(d、J=8.3 Hz、1H)、8.23(s、1H)、8.14(d、J=8.2 Hz、1H)、7.99(s、1H)、7.81-7.68(m、3H)、7.06-6.92(m、4H)、4.80-4.64(m、2H)、4.47-4.18(m、1H)、4.13-3.80(m、7H)、3.32(br s、7H)、3.19-2.91(m、4H)、2.84-2.73(m、1H)、2.57(br d、J=4.3 Hz、5H)、2.11(dq、J=4.2、12.7 Hz、1H)、1.99-1.85(m、3H)、1.82-1.70(m、2H)、1.68(br s、2H)、1.62-1.41(m、6H)。
【0046】
実施例3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物3)の合成
【化12】

段階1.tert-ブチル4-(3-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
【0047】
トルエン(50mL)中のメチル3-ブロモベンゾアート(2g、9.30mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.00g、10.74mmol)、Pd(OAc)(250.00mg、1.11mmol)、BINAP(600.00mg、963.59μmol)およびCsCO(6.50g、19.95mmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした後、混合物を100℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(3-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.4g、7.49mmol、80.55%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)=321.3
【0048】
段階2.3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)安息香酸(3)の合成
メタノール(30mL)中のtert-ブチル4-(3-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.4g、7.49mmol)溶液にHO(30mL)中のLiOH(500mg、20.88mmol)を20℃で添加した。混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮した。反応混合物をHO(30mL)で希釈し、0℃でHCl(1M)によりpH=7にゆっくりと調整し、生成された混合物を酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮し、3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)安息香酸(2.2g、粗製)を明るい黄色の固体として得た。MS(M-56+H)=251.2
【0049】
段階3.tert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
DMF(20mL)中の3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)安息香酸(2.1g、6.85mmol)溶液にEDCI(2.10g、10.95mmol)、DIPEA(4.96g、38.36mmol、6.68mL)、HOBt(1.15g、8.48mmol)および3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(1.40g、8.51mmol、HCl塩)を25℃で添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(30mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(60mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物を25CでMTBE(30mL)で30分間粉砕した後、ろ過した。ろ過ケーキをMTBE(10mL×2)で希釈した後、減圧乾燥し、tert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.8g、6.72mmol、98.08%収率)を白色の固体として得た。MS(M+H)=417.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.87(s、1H)、8.70(d、J=8.4 Hz、1H)、7.43(d、J=1.1 Hz、1H)、7.38-7.28(m、2H)、7.17-7.11(m、1H)、4.92-4.65(m、1H)、3.54-3.41(m、4H)、3.22-3.09(m、4H)、2.86-2.76(m、1H)、2.59-2.53(m、1H)、2.19-2.07(m、1H)、2.02-1.94(m、1H)、1.43(s、9H)
【0050】
段階4.N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(5)の合成
ジオキサン(30mL)中のtert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.8g、6.72mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、30mL)を添加した。混合物を25℃で48時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(95%)を確認した。反応混合物を減圧濃縮し、N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(2.30g、粗製、HCl塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=317.3
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.86(s、1H)、9.48(br s、2H)、8.83(d、J=8.3 Hz、1H)、7.47(s、1H)、7.42-7.33(m、2H)、7.21-7.15(m 1H)、4.80-4.73(m、1H)、3.47-3.38(m、4H)、3.27-3.15(m、4H)、2.86-2.75(m、1H)、2.59-2.52(m、1H)、2.21-2.08(m、1H)、2.01-1.93(m、1H)。
【0051】
段階5.tert-ブチル(1-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(8mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(450mg、1.28mmol、HCl塩)溶液にKI(45.00mg、271.08μmol)、DIPEA(890.40mg、6.89mmol、1.2mL)およびtert-ブチル(1-(2-クロロアセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(560mg、2.02mmol)を25℃で添加した。混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~20%メタノール:酢酸エチル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(500mg、898.23μmol、70.42%収率)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=557.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.87(s、1H)、8.69(d、J=8.3 Hz、1H)、7.70(d、J=8.2 Hz、1H)、7.40(s、1H)、7.34-7.25(m、2H)、7.15-7.09(m、1H)、4.89-4.65(m、1H)、3.91-3.74(m、3H)、3.23(br s、4H)、2.97(s、2H)、2.86-2.77(m、2H)、2.64-2.51(m、6H)、2.21-2.05(m、1H)、2.00-1.94(m、1H)、1.71-1.63(m、2H)、1.39(s、9H)、1.37-1.28(m、2H)。
【0052】
段階6.3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(7)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(1-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(250mg、449.11μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を添加した。混合物を25℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(200mg、粗製、2HCl塩)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=457.5
【0053】
段階7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物3)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にHATU(76mg、199.88μmol)、DIPEA(89.04mg、688.93μmol、120μL)および3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(80mg、151.10μmol、2HCl塩)を25℃で添加した。混合物を25℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(78%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過物を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:11%~41%、7分;カラム温度:30℃)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:20%~60%、9分;カラム温度:30℃)によって再精製した後、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(73.4mg、80.36μmol、59.93%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=886.7
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.87(s、1H)、8.69(d、J=8.3 Hz、1H)、8.24(s、1H)、8.15(d、J=8.1 Hz、1H)、8.00(s、1H)、7.72(d、J=8.1 Hz、1H)、7.41(s、1H)、7.36-7.27(m、2H)、7.16-7.09(m、1H)、7.03(s、1H)、6.96(d、J=8.2 Hz、1H)、4.82-4.67(m、2H)、4.40-4.16(m、1H)、4.16-4.00(m、2H)、4.00-3.90(m、2H)、3.89(s、3H)、3.33-3.20(m、7H)、3.13-2.88(m、4H)、2.85-2.76(m、1H)、2.66-2.59(m、4H)、2.58-2.55(m、1H)、2.19-2.06(m、1H)、2.05-1.88(m、3H)、1.87-1.66(m、4H)、1.61-1.44(m、6H)。
【0054】
実施例4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物4)の合成
【化13】

段階1.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(20mL)中の4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)安息香酸(2g、6.53mmol)溶液にHATU(3.72g、9.79mmol)およびDIPEA(1.69g、13.06mmol、2.27mL)を25℃で添加した。混合物を25℃で10分間攪拌し、DMF(15mL)中の3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(1.40g、8.49mmol、HCl)溶液をDIPEA(1.69g、13.06mmol、2.27mL)とともに添加した。混合物を25℃で14時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)は、出発物質が完全に消費されたことと新たなスポットが形成されたことを示した。混合物をHO(30mL)および酢酸エチル(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相をHO(20mL)で洗浄し、減圧濃縮した。粗生成物(粗製)をMTBE(50mL)で希釈し、混合物を25℃で1時間攪拌した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをMTBE(10mL)で洗浄した。ろ過ケーキを集めて減圧乾燥し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.48g、5.84mmol、89.39%収率、98%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=417.3
【0055】
段階2.N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(4)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.40mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、20mL)を25℃で添加した。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を観測した。反応混合物を減圧濃縮し、N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(850mg、粗製、HCl)を白色の固体として得た。MS(M+H)=317.1
【0056】
段階3.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(5)の合成
DMF(8mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(600mg、1.70mmol、HCl)およびtert-ブチルN-[1-(3-クロロプロパノイル)-4-ピペリジル]カルバメート(716.96mg、2.47mmol)溶液にDIPEA(659.37mg、5.10mmol、888.65μL)およびKI(62.97mg、379.33μmol)を添加した。混合物を80℃で12時間攪拌した。LCMSにより26%のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド残っていることと所望の質量のピーク(46%)を確認した。混合物をHO(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄した。合わせた有機相を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 0~10%メタノール/酢酸エチル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(320mg、560.74μmol、32.97%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=571.4
【0057】
段階4.4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(6)の合成
ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(320mg、560.74μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、9mL)を25℃で添加した。反応混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量のピーク(91%)を確認した。混合物を減圧濃縮し、4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(280mg、粗製、HCl塩)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=471.2
【0058】
段階5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物4)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(70mg、156.45μmol)溶液にHATU(89.23mg、234.67μmol)およびDIPEA(44.52mg、344.47μmol、60μL)を添加し、混合物を25℃で15分間攪拌した。DMF(1mL)中の4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(100mg、197.23μmol、HCl塩)およびDIPEA(44.52mg、344.47μmol、60μL)溶液を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物(粗製)を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:33%~63%、9分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(22mg、22.98μmol、14.69%収率、94%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=900.1
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.82(s、1H)、8.46(d、J=8.3 Hz、1H)、8.30-8.25(m、2H)、8.15(br d、J=7.8 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.75(d、J=8.9 Hz、2H)、7.51-7.46(m、2H)、6.98(d、J=8.9 Hz、2H)、4.80-4.70(m、2H)、4.43-4.34(m、1H)、4.10-3.90(m、7H)、3.30(s、3H)、3.28-3.24(m、4H)、3.18-3.09(m、1H)、2.84-2.73(m、1H)、2.62-2.53(m、11H)、2.17-2.04(m、1H)、1.99-1.78(m、5H)、1.73-1.66(m、1H)、1.65-1.34(m、6H)。
【0059】
実施例5.4-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(化合物5)の合成
【化14】

段階1.tert-ブチル4-(3-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
トルエン(20mL)中のメチル4-ブロモ-2-フルオロベンゾアート(1.5g、6.44mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.20g、6.44mmol)溶液にPd(OAc)(144.51mg、643.68μmol)、BINAP(801.61mg、1.29mmol)およびCsCO(6.29g、19.31mmol)を添加した。混合物を100℃でN条件下、16時間攪拌した。LCMSによりメチル4-ブロモ-2-フルオロベンゾアートが完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20~50%)によって精製し、tert-ブチル4-(3-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.8g、3.40mmol、52.89%収率、64%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H-56)=283.0
【0060】
段階2.4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロ安息香酸(4)の合成
THF(8mL)およびHO(4mL)中のtert-ブチル4-(3-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.96mmol)溶液にLiOH(353.87mg、14.78mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物をpH=5に調節した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロ安息香酸(850mg、2.62mmol、88.68%収率)を白色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H-56)=269.1
【0061】
段階3.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
DMF(7mL)中の4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロ安息香酸(400mg、1.23mmol)および3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(158.01mg、1.23mmol)溶液にHATU(703.38mg、1.85mmol)およびDIPEA(478.17mg、3.70mmol、644.43μL)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を水20mLで希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、メタノール/酢酸エチル=0~10%)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、1.02mmol、82.31%収率、98%純度)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=435.3
【0062】
段階4.N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(7)の合成
DCM(3mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、1.04mmol)およびHCl/ジオキサン(4M、3mL)溶液を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより反応物が完全に消費されたことを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(450mg、粗製、HCl塩)を明るい黄色の固体として得て、次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=335.2
【0063】
段階5.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(9)の合成
DMF(8mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(200mg、611.16μmol、HCl塩)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(226.62mg、677.81μmol)溶液にDIPEA(236.96mg、1.83mmol、319.36μL)およびKI(101.45mg、611.16μmol)を添加した。混合物を80℃で3時間攪拌した。LCMSによりN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミドが完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を水20mLで希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、メタノール/酢酸エチル=0~10%)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130mg、172.25μmol、28.18%収率、78%純度)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=589.2
【0064】
段階6.4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(10)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130mg、220.84μmol)およびHCl/ジオキサン(4M、2mL)の混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミドを明るい黄色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=489.3
【0065】
段階7.4-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(化合物5)の合成
DMF(4mL)中の4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(130mg、247.61μmol、HCl塩)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(110.79mg、247.61μmol)溶液にHATU(141.22mg、371.42μmol)およびDIPEA(96.01mg、742.84μmol、129.39μL)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミドが完全に消費されたことと所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、ろ過物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、メタノール/酢酸エチル=0~10%)で精製した。次いで残渣を分取HPLC(中性条件:カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:36%~66%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(53.3mg、56.90μmol、22.98%収率、98%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=918.4
H NMR(400 M Hz、DMSO-d)δ=10.85(s、1H)、8.33-8.25(m、2H)、8.16(d、J=7.8 Hz、1H)、8.08-8.01(m、1H)、7.98(s、1H)、7.64(t、J=9.0 Hz、1H)、7.53-7.46(m、2H)、6.87-6.74(m、2H)、4.81-4.69(m、2H)、4.41-4.32(m、1H)、4.07-4.03(m、3H)、4.02-3.96(m、1H)、3.94(s、3H)、3.34(s、3H)、3.32-3.28(m、4H)、3.15-3.06(m、1H)、2.83-2.73(m、1H)、2.64-2.53(m、11H)、2.13-2.06(m、1H)、2.05-1.80(m、5H)、1.77-1.66(m、1H)、1.65-1.56(m、4H)、1.53-1.36(m、2H)。
【0066】
実施例6.3-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(化合物6)の合成
【化15】

段階1.tert-ブチル4-(2-フルオロ-3-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
トルエン(15mL)中のメチル3-ブロモ-2-フルオロベンゾアート(1g、4.29mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(879mg、4.72mmol)溶液にCsCO(4.19g、12.87mmol)、BINAP(267.20mg、429.12μmol)およびPd(OAc)(48.17mg、214.56μmol)を添加し、混合物を100℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたこととワークアップ後、所望の質量76%ピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(2-フルオロ-3-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.97g、2.18mmol、50.77%収率、76%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=338.4
【0067】
段階2.3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロ安息香酸(4)の合成
【0068】
メタノール(10mL)およびTHF(10mL)中のtert-ブチル4-(2-フルオロ-3-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.97g、2.87mmol)溶液にNaOH(3M、1.43mL)を添加した。混合物を25℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量の85%ピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロ安息香酸(1g、粗製)を白色の固体として得た。MS(M+H)=347.1
【0069】
段階3.tert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
DMF(10mL)中の3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロ安息香酸(1g、2.89mmol)、3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(570.29mg、3.46mmol、HCl)、EDCI(830.29mg、4.33mmol)およびHOBt(780.32mg、5.77mmol)溶液にDIPEA(1.12g、8.66mmol、1.51mL)を添加し、混合物を25℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量の88%ピークを確認した。混合物をHO(20mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.06g、2.44mmol、84.50%収率、100%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=434.8
【0070】
段階4.N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(7)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.30mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、9mL)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量の96%ピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(910mg、粗製、HCl)を白色の固体として得た。MS(M+H)=335.0
【0071】
段階5.tert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(9)の合成
DMF(10mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロ-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(910mg、粗製、HCl)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(927.71mg、3.19mmol)溶液にDIPEA(964.60mg、7.46mmol、1.30mL)およびKI(20.40mg、122.89μmol)を添加した。混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認した。混合物をHO(15mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル to 0~30%メタノール/酢酸エチル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.53g、900.34μmol、36.69%収率)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=589.3
【0072】
段階6.3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(10)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.53g、900.34μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、8mL)を添加した。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量の96%ピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(470mg、粗製、HCl)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=489.2
【0073】
段階7.3-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(化合物6)の合成
DMF(0.8mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にHATU(76mg、199.88μmol)およびDIPEA(14.84mg、114.82μmol、20μL)を添加し、混合物を25℃で15分間攪拌した。DMF(0.7mL)中の3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(120mg、粗製、HCl)およびDIPEA(14.84mg、114.82μmol、20μL)溶液を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。ワークアップ後、LCMSにより所望の質量のピーク(94%)が検出されたことを確認した。混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:34%~64%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、3-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンズアミド(35.2mg、35.28μmol、26.31%収率、92%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=918.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.86(s、1H)、8.62-8.56(m、1H)、8.31-8.24(m、2H)、8.15(d、J=7.6 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.51-7.46(m、2H)、7.20-7.11(m、3H)、4.82-4.71(m、2H)、4.44-4.35(m、1H)、4.10-4.00(m、3H)、3.98-3.91(m、4H)、3.31-3.28(s、3H)、3.17-3.09(m、1H)、3.07-2.97(m、4H)、2.84-2.74(m、1H)、2.71-2.53(m、11H)、2.12-2.02(m、1H)、2.01-1.80(m、4H)、1.75-1.66(m、2H)、1.65-1.53(m、4H)、1.52-1.33(m、2H)。
【0074】
実施例7.5-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(化合物7)の合成
【化16】

段階1.tert-ブチル4-(6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
トルエン(20mL)中のメチル5-ブロモピコリネート(1g、4.63mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(862.14mg、4.63mmol)溶液にPd(dba)(105.97mg、115.72μmol)、RuPhos(216.00mg、462.89μmol)およびCsCO(4.52g、13.89mmol)をN下で添加し、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物をろ過し、ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル4-(6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.5g、粗製)を黄色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=322.0
【0075】
段階2.メチル5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(3)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル4-(6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.11mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、6mL)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをメタノール(10mL)で希釈し、メチル5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(1g、粗製、HCl)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=221.9
【0076】
段階3.メチル5-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリネート(4)の合成
DMF(20mL)中のメチル5-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(1g、3.88mmol、HCl)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(3.38g、11.64mmol)溶液にDIPEA(1.50g、11.64mmol、2.03mL)およびNaI(58.16mg、388.02μmol)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@45mL/分)によって精製し、メチル5-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリネート(580mg、1.21mmol、31.12%収率、99%純度)を黄色の粉末として得た。MS(M+H)=476.
【0077】
段階4.5-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリン酸(5)の合成
THF(10mL)およびHO(5mL)中のメチル5-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリネート(300mg、630.81μmol)溶液にLiOH(30.21mg、1.26mmol)を0℃で添加し、混合物を25℃で4時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を濃縮し、凍結乾燥し、5-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリン酸(280mg、粗製)を黄色の粉末として得て、直接用いた。MS(M+H)=462.0
【0078】
段階5.tert-ブチル(1-(3-(4-(6-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(2mL)中の5-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリン酸(100mg、213.45μmol Li)溶液にHATU(121.74mg、320.17μmol)およびDIPEA(82.76mg、640.35μmol、111.54μL)を添加し、1分間攪拌した後、3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(42.16mg、256.14μmol、HCl)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~50%メタノール/酢酸エチル勾配@25mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(6-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(110mg、153.94μmol、72.12%収率、80%純度)を黄色の粉末として得た。MS(M+H)=572.1
【0079】
段階6.5-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(7)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(6-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(110mg、192.42μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、4mL、83.15)を添加し、反応混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。混合物を真空濃縮し、5-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(110mg、粗製、HCl)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=472.0
【0080】
段階7.5-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(化合物7)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にHATU(76.48mg、201.15μmol)およびDIPEA(51.99mg、402.29μmol、70.07μL)を添加した。混合物を25℃で1分間攪拌した後、5-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(68.12mg、134.10μmol、HCl)を添加した。反応混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:28%~48%,7分)および分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:25%~58%,8分)によって精製し、凍結乾燥し、5-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(47.2mg、51.55μmol、38.44%収率、98.4%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=901.3
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.85(s、1 H)、8.73(d、J=8.31 Hz、1 H)、8.33(d、J=2.69 Hz、1 H)、8.26-8.30(m、2 H)、8.16(d、J=7.70 Hz、1 H)、7.97(s、1 H)、7.87(d、J=8.80 Hz、1 H)、7.47-7.51(m、2 H)、7.43(dd、J=8.93、2.81 Hz、1 H),4.70-4.82(m、2 H),4.40(d、J=12.23 Hz、1 H)、3.95-4.12(m、4 H)、3.94(s、3 H)、3.34-3.37(m、4 H)、3.31(s、3 H)、3.14(t、J=12.29 Hz、1 H)、2.74-2.84(m、1 H)、2.66-2.74(m、1 H)、2.53-2.66(m、10 H)、2.12-2.19(m、1 H)、1.87-2.06(m、4 H)、1.72-1.85(m、2 H)、1.61-1.70(m、2 H)、1.49-1.58(m、2 H)、1.36-1.53(m、2 H)。
【0081】
実施例8.4-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(化合物8)の合成
【化17】

段階1.tert-ブチル4-(2-(メトキシカルボニル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
トルエン(20mL)中のメチル4-ブロモピコリネート(1g、4.63mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(862.14mg、4.63mmol)溶液にPd(dba)(105.97mg、115.72μmol)、RuPhos(216.00mg、462.89μmol)およびCsCO(4.52g、13.89mmol)をN下で添加し、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物をろ過し、ろ過物を真空濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(2-(メトキシカルボニル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(780mg、1.53mmol、33.03%収率、63%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=322.0
【0082】
段階2.メチル4-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(3)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル4-(2-(メトキシカルボニル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(780mg、2.43mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、4mL)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。混合物をろ過した。ろ過ケーキを濃縮し、メチル4-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(540mg、粗製、HCl)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=221.9
【0083】
段階3.メチル4-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリネート(4)の合成
DMF(15mL)中のメチル4-(ピペラジン-1-イル)ピコリネート(540mg、2.10mmol、HCl)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.83g、6.29mmol)溶液にDIPEA(812.42mg、6.29mmol、1.09mL)およびKI(69.57mg、419.07μmol)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、メチル4-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリネート(150mg、315.40μmol、15.05%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=476.1
【0084】
段階4.4-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリン酸(5)の合成
O(3mL)およびTHF(6mL)中のメチル4-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリネート(150mg、315.40μmol)溶液にLiOH(26.47mg、630.81μmol)を添加した。混合物を25℃で4時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を濃縮し、凍結乾燥し、4-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリン酸(130mg、粗製)を黄色の粉末として得て、これを直接用いた。MS(M+H)=462.1
【0085】
段階5.tert-ブチル(1-(3-(4-(2-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(3mL)中の4-(4-(3-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピコリン酸(130mg、277.48μmol)溶液にHATU(158.26mg、416.23μmol)およびDIPEA(107.59mg、832.45μmol、145.00μL)を添加した後、3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(54.81mg、332.98μmol、HCl)を添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、tert-ブチル(1-(3-(4-(2-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=572.1
【0086】
段階6.4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(7)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(2-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130mg、227.41μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、56.85μL)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。混合物を真空濃縮し、4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(100mg、粗製、HCl)を黄色のパウダーとして得た。MS(M+H)=472.0
【0087】
段階7.4-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(化合物8)の合成
DMF(2mL)中の4-[(9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-8H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ]-3-メトキシ-安息香酸(85mg、189.97μmol)溶液にHATU(108.35mg、284.96μmol)およびDIPEA(73.66mg、569.92μmol、99.27μL)を添加した後、4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(96.51mg、189.97μmol、HCl)を添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:23%~43%,7分)、その後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:30%~60%,8分)で精製した後、凍結乾燥し、4-(4-(3-(4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピコリンアミド(32.9mg、36.33μmol、19.13%収率、99.5%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=901.0
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.86(s、1 H)、8.96(d、J=8.31 Hz、1 H)、8.27-8.32(m、2 H)、8.24(d、J=5.99 Hz、1 H)、8.16(d、J=7.46 Hz、1 H)、7.98(s、1 H)、7.46-7.52(m、3 H)、7.04(dd、J=5.99、2.57 Hz、1 H)、4.71-4.82(m、2 H)、4.41(d、J=13.20 Hz、1 H)、3.95-4.13(m、4 H)、3.95(s、3 H)、3.40(d、J=4.65 Hz、4 H)、3.34(s、3 H)、3.06-3.20(m、1 H)、2.75-2.86(m、1 H)、2.69(dd、J=3.61、1.65 Hz、1 H)、2.53-2.67(m、10 H)、2.14-2.26(m、1 H)、1.87-2.06(m、4 H)、1.82-1.72(m、2 H)、1.62-1.69(m、2 H)、1.60-1.68(m、2 H)、1.34-1.53(m、2 H)。
【0088】
実施例9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物9)の合成
【化18】

段階1.tert-ブチル(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(2)の合成
DCE(10mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(300mg、850.30μmol、HCl)溶液にtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(240mg、1.05mmol)およびNaOAc(100mg、1.22mmol)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した後、NaBH(OAc)(700mg、3.30mmol)を25℃で添加し、生成された混合物を25℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(78%)を確認した。反応混合物を0℃でHO(10mL)で希釈し、0℃で飽和炭酸水素ナトリウムでpH9近くまで調整した後、酢酸エチル60mL(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:酢酸エチル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(160mg、302.66μmol、35.59%収率)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=529.3
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.89(s、1H)、8.70(d、J=8.4 Hz、1H)、7.98-7.74(m、1H)、7.43-7.34(m、1H)、7.32-7.22(m、2H)、7.10(d、J=7.3 Hz、1H)、4.82-4.73(m、1H)、3.56-3.33(m、4H)、3.23-3.17(m、4H)、2.90-2.83(m、2H)、2.82-2.74(m、1H)、2.59-2.53(m、1H)、2.46-2.41(m、2H)、2.18-2.13(m、2H)、2.03-1.96(m、1H)、1.86-1.85(m、1H)、1.73-1.65(m、2H)、1.42(s、1H)、1.38(s、9H)、1.21-1.11(m、2H)。
【0089】
段階2.3-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(3)の合成
DCM(6mL)中のtert-ブチル(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(150mg、283.75μmol)溶液にTFA(8mL)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(150mg、粗製、2TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=429.2
【0090】
段階3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物9)の合成
【0091】
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にEDCI(50mg、260.82μmol)、HOBt(30mg、222.02μmol)、DIPEA(148.40mg、1.15mmol、200μL)および3-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(100mg、152.31μmol、2TFA塩)を25℃で添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(58%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:27%~47%、7分;カラム温度:30℃)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(45.7mg、45.61μmol、34.01%収率、97%純度、TFA塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=858.4
H NMR(400 MHz、CDOD)δ=8.16(s、1H)、8.13(d、J=8.4 Hz、1H)、7.59(d、J=1.8 Hz、1H)、7.55-7.51(m、2H)、7.47-7.41(m、2H)、7.29-7.23(m、1H)、5.11-5.03(m、1H)、4.92-4.90(m、1H)、4.18(t、J=12.2 Hz、2H)、4.03(s、3H)、4.00-3.84(m、2H)、3.83-3.66(m、2H)、3.42(s、3H)、3.28-3.17(m、6H)、2.87-2.70(m、4H)、2.27-2.20(m、2H)、2.14-2.01(m、3H)、2.01-1.81(m、5H)、1.81-1.55(m、7H)。
【0092】
実施例10.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物10)の合成
【化19】

段階1.tert-ブチル(4-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(2)の合成
DMF(8mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(400mg、1.13mmol、HCl)溶液にDIPEA(890.43mg、6.89mmol、1.20mL)、KI(100mg、602.40μmol)および2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(600.02mg、1.51mmol)を25℃で添加した。混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(30%)を確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:酢酸エチル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(200mg、368.55μmol、32.51%収率)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=543.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.89(s、1H)、8.70(d、J=8.3 Hz、1H)、7.99-7.76(m、1H)、7.39(s、1H)、7.34-7.25(m、2H)、7.17-7.05(m、1H)、4.85-4.69(m、1H)、3.36-3.35(m、4H)、3.19-3.16(m、4H)、2.89-2.75(m、3H)、2.59-2.55(m、1H)、2.45-2.38(m、2H)、2.36-2.30(m、2H)、2.17-2.06(m、1H)、2.01-1.94(m、1H)、1.68-1.60(m、2H)、1.44-1.39(m、2H)、1.37(s、9H)、1.24-1.15(m、3H)。
【0093】
段階2.3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(3)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル(4-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(180mg、331.69μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(84%)を確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(160mg、粗製、2HCl塩)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=443.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.86(s、1H)、10.84-10.70(m、1H)、8.76(d、J=8.4 Hz、1H)、7.46(s、1H)、7.38(d、J=4.9 Hz、2H)、7.23-7.17(m、1H)、4.80-4.72(m、1H)、3.97-3.79(m、3H)、3.24-2.99(m、8H)、2.91-2.73(m、2H)、2.59-2.56(m、1H)、2.19-2.11(m、1H)、2.05-1.93(m、2H)、1.87-1.66(m、4H)、1.50-1.22(m、3H)。
【0094】
段階3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物10)の合成
【0095】
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にHATU(70mg、184.10μmol)、DIPEA(111.30mg、861.17μmol、150μL)および3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(80mg、155.20μmol、2HCl塩)を25℃で添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:28%~48%、7分;カラム温度:30℃)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:28%~66%、9分;カラム温度:30℃)によって再精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(30.7mg、33.80μmol、25.20%収率、96%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=872.7
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.87(s、1H)、9.39-9.19(m、1H)、8.77-8.60(m、1H)、8.36-8.16(m、2H)、7.97(s、1H)、7.49-7.36(m、3H)、7.34-7.27(m、2H)、7.15-7.09(m,1H)、4.83-4.72(m、2H)、4.12-4.00(m、2H)、3.93(s、3H)、3.33-3.32(m、3H)、3.24-3.17(m 4H)、3.06-2.98(m、2H)、2.84-2.73(m、3H)、2.58-2.53(m、5H)、2.42-2.35(m、2H)、2.18-2.09(m、1H)、2.01-1.90(m、3H)、1.76-1.57(m、8H)、1.48-1.26(m、5H)。
【0096】
実施例11.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(3-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピロリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物11)の合成
【化20】

段階1.tert-ブチル(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(2A)およびtert-ブチル(3-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピロリジン-1-イル)カルバメート(2B)の合成
DMF(8mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(500mg、1.42mmol、HCl)溶液にKI(60mg、361.44μmol)、DIPEA(1.04g、8.04mmol、1.4mL)および(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホナート(500.00mg、1.30mmol)を25℃で添加した。混合物を60℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:酢酸エチル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-((4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(130mg、245.91μmol、17.35%純度)を明るい黄色の固体として得て、tert-ブチル(3-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピロリジン-1-イル)カルバメート(260mg、491.83μmol、34.70%収率)を明るい黄色の固体として得て、2D NMRにより確認した。MS(M+H)=529.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.87(s、1H)、8.69(d、J=8.3 Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.39(s、1H)、7.33-7.22(m、2H)、7.13-7.07(m、1H)、4.82-4.70(m、1H)、3.40-3.35(m、4H)、3.19-3.16(m、4H)、2.93(t、J=8.1 Hz、1H)、2.87-2.77(m、2H)、2.77-2.72(m、1H)、2.58-2.53(m、1H)、2.49-2.44(m、2H)、2.35-2.24(m、2H)、2.16-2.01(m、2H)、1.96-1.90(m、1H)、1.54-1.46(m、2H)、1.37(s、9H)、1.34-1.24(m、1H)。
【0097】
段階2.3-(4-(2-(1-アミノピロリジン-3-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(3)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(3-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピロリジン-1-イル)カルバメート(150mg、283.75μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を添加した。混合物を25℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(2-(1-アミノピロリジン-3-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(130mg、粗製、2HCl塩)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=429.2
【0098】
段階3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(3-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピロリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物11)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(80mg、178.80μmol)溶液にEDCI(60mg、312.99μmol)、HOBt(30mg、222.02μmol)および3-(4-(2-(1-アミノピロリジン-3-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンズアミド(100.00mg、199.43μmol、2HCl塩)を25℃で添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(57%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:28%~48%、7分;カラム温度:30℃)によって精製し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(3-(2-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピロリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(78.5mg、77.53μmol、43.36%収率、96%純度、TFA塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=858.4
H NMR(400 MHz、MeOD)δ=8.24-8.11(m、2H)、7.61-7.50(m、3H)、7.49-7.39(m、2H)、7.31-7.23(m、1H)、5.10-5.01(m、1H)、4.98-4.91(m、1H)、4.23-4.12(m 2H)、4.02(s、3H)、3.99-3.61(m、4H)、3.42(s、3H)、3.38-3.33(m、4H)、3.32-3.26(m、4H)、3.25-3.15(m、2H)、3.09-3.00(m、1H)、2.92-2.81(m、1H)、2.78-2.70(m、1H)、2.53-2.41(m、1H)、2.31-2.18(m、3H)、2.09-1.97(m、4H)、1.89-1.79(m、2H)、1.77-1.68(m、4H)。
【0099】
実施例12.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物12)の合成
【化21】

段階1.tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMSO(20mL)中のメチル3,4-ジフルオロベンゾアート(2g、11.62mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.60g、13.94mmol)溶液にKCO(3.21g、23.24mmol)を添加し、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液10~65%酢酸エチル/石油エーテル@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3g、8.69mmol、74.78%収率、98%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=338.8
【0100】
段階2.4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロ安息香酸(4)の合成
THF(30mL)およびHO(10mL)中のtert-ブチル4-(2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3g、8.87mmol)溶液にLiOH・HO(744.09mg、17.73mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(97%)を確認した。混合物を水(30mL)で希釈した。水相をHCl(1N)でpH=6に調整し、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロ安息香酸(2.8g、粗製)を白色の固体として得た。MS(M-100+H)=225.1
【0101】
段階3.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
DMF(40mL)中の4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロ安息香酸(2.6g、8.02mmol)、3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(1.45g、8.82mmol、HCl塩)溶液にEDCI(2.31g、12.02mmol)、HOBt(1.62g、12.02mmol)、DIPEA(3.11g、24.05mmol、4.19mL)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をMTBE(20mL)で20Cで10分間粉砕し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3g、6.70mmol、83.56%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=435.2
【0102】
段階4.N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(7)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-[4-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)カルバモイル]-2-フルオロ-フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、460.34μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(150mg、粗製)を白色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=335.1
【0103】
段階5.tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(9)の合成
DCM(4mL)中のN-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(150mg、404.52μmol、HCl塩)およびtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(92.35mg、404.52μmol)、AcOH(12.15mg、202.26μmol、11.57μL)の混合物を20℃で1時間攪拌し、NaBH(OAc)(257.21mg、1.21mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(27%)を確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈した。有機相を分離し、水相を酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液5~20%酢酸エチル/メタノール@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(130mg、195.01μmol、48.21%収率、82%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=547.4
【0104】
段階6.4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-フルオロベンズアミド(10)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(130mg、237.82μmol)溶液にTFA(1.54g、13.51mmol、1mL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を真空濃縮し、4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-フルオロベンズアミド(100mg、粗製、TFA塩)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=447.3
【0105】
段階7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物12)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(79.82mg、178.40μmol)溶液にHATU(101.75mg、267.60μmol)およびDIPEA(69.17mg、535.20μmol、93.22μL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-フルオロベンズアミド(100mg、178.40μmol、TFA塩)を添加し、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:37%~67%、9分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)カルバモイル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(41mg、42.13μmol、23.61%収率、90%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=876.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.85(s、1H)、9.31(s、1H)、8.66(d、J=8.4 Hz、1H)、8.31-8.23(m、2H)、7.96(s、1H)、7.69-7.59(m、2H)、7.46-7.38(m、2H)、7.09(t、J=8.7 Hz、1H)、4.82-4.70(m、2H)、4.04(t、J=14.1 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.33(s、3H)、3.18-3.09(m、4H)、3.06-2.98(m、2H)、2.88-2.72(m、3H)、2.58-2.52(m、5H)、2.27-2.18(m、2H)、2.16-2.04(m、1H)、2.01-1.88(m、3H)、1.82-1.66(m、4H)、1.65-1.51(m、5H)、1.34-1.16(m、2H)。
【0106】
実施例13.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物13)の合成
【化22】

段階1.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMF(10mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.61mmol)溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(761.50mg、3.97mmol)およびDIPEA(1.40g、10.82mmol、1.88mL)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.96g、2.08mmol、57.58%収率、84%純度)を褐色のパウダーとして得た。MS(M+H)=388.9
【0107】
段階2.3-((4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(3)の合成
ジオキサン(8mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.29mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、321.78μL)を添加し、混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を真空濃縮し、3-((4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(550mg、粗製)を褐色のパウダーとして得た。MS(M+H)=288.9
【0108】
段階3.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(4)の合成
DMF(15mL)中の3-((4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(550mg、1.69mmol、HCl)溶液にtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(541.63mg、1.86mmol)、DIPEA(656.55mg、5.08mmol、884.84μL)およびKI(56.22mg、338.66μmol)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)を確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(260mg、354.54μmol、20.94%収率、74%純度)を褐色のパウダーとして得た。MS(M+H)=543.1
【0109】
段階4.3-((4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(260mg、479.11μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、6mL)を添加し、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物を真空濃縮し、3-((4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(300mg、粗製、HCl)を緑色のパウダーとして得た。MS(M+H)=443.0
【0110】
段階5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物13)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(100mg、223.50μmol)溶液にHATU(127.47mg、335.24μmol)およびDIPEA(86.66mg、670.49μmol、116.79μL)を添加した後、3-((4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(128.47mg、268.20μmol、HCl塩)を添加し、生成された混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100*25mm*4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:26%~46%、7分)および分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:28%~58%、8分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(40.4mg、44.15μmol、19.76%収率、95.3%純度)を赤色のパウダーとして得た。MS(M+H)=872.1
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.74(s、1 H)、8.33-8.20(m、2 H)、8.15(d、J=6.75 Hz、1 H)、7.96(s、1 H)、7.56-7.43(m、2 H)、6.75(d、J=7.75 Hz、2 H)、6.60(d、J=8.13 Hz、2 H)、5.37(d、J=7.00 Hz、1 H)、4.83-4.70(m、1 H)、4.39(d、J=10.01 Hz、1 H)、4.18(s、1 H)、4.04(t、J=13.82 Hz、3 H)、3.99-3.93(m、4 H)、3.31(s、3 H)、3.22-3.04(m、2 H)、2.98-2.93(m、4 H)、2.69(d、J=12.76 Hz、3 H)、2.63-2.56(m、5 H)、2.14-2.06(m、1 H)、2.00-1.77(m、6 H)、1.76-1.52(m、7 H)1.52-1.35(m、2 H)。
【0111】
実施例14.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物14)の合成
【化23】

段階1.tert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(10mL)中のtert-ブチル4-(3-アミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.61mmol)溶液にDIPEA(1.40g、10.82mmol、1.88mL)および3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(692.28mg、3.61mmol)を添加し、混合物を50℃で16時間攪拌した。LCMSにより42%の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(48%)を確認した。反応混合物をHO(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(60mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液10~65%酢酸エチル/石油エーテル@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、1.11mmol、30.84%収率、96%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=389.0
【0112】
段階2.3-((3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、1.16mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、4mL)を添加し、混合物を20℃で10分間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(380mg、粗製、HCl塩)を白色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=289.0
【0113】
段階3.tert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(5mL)中の3-((3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、615.75μmol、HCl塩)溶液にtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(268.58mg、923.63μmol)、DIPEA(238.75mg、1.85mmol、321.76μL)およびNaI(9.23mg、61.58μmol)を添加し、混合物を60℃で24時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(100mg、178.75μmol、29.03%収率、97%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=543.3
【0114】
段階4.3-((3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(100mg、184.27μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、4mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(88mg、粗製、HCl塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=443.1
【0115】
段階5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物14)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(74.73mg、167.01μmol)溶液にHATU(95.25mg、250.51μmol)およびDIPEA(64.75mg、501.03μmol、87.27μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。その後、3-((3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、167.01μmol、HCl塩)を添加し、20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:32%~62%、8分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(50mg、55.05μmol、32.96%収率、96%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=872.1
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、8.31-8.24(m、2H)、8.17(d、J=7.8 Hz、1H)、7.98(s、1H)、7.53-7.45(m、2H)、6.91(t、J=8.1 Hz、1H)、6.31-6.10(m、3H)、5.63(d、J=7.6 Hz、1H)、4.84-4.69(m、1H)、4.45-4.27(m、2H)、4.13-4.00(m、3H)、4.00-3.90(m、4H)、3.33(s、3H)、3.18-3.02(m、5H)、2.81-2.53(m、11H)、2.15-2.04(m、1H)、2.00-1.79(m、5H)、1.76-1.67(m、2H)、1.66-1.55(m、4H)、1.54-1.34(m、2H)。
【0116】
実施例15.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物15)の合成
【化24】

段階1.tert-ブチル4-[3-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMF(10mL)中のtert-ブチル4-(3-アミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.61mmol)溶液にDIPEA(1.40g、10.82mmol、1.88mL)およびtert-ブチル4-(3-アミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.09g、5.70mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-[3-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.29mmol、35.70%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=389.3
【0117】
段階2.tert-ブチル4-[3-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-メチル-アミノ]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
メタノール(5mL)中のtert-ブチル4-[3-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)アミノ]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.29mmol)およびHCHO(193.24mg、1.93mmol、177.28μL、37%純度)溶液にHOAc(7.73mg、128.71μmol、7.36μL)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(121.33mg、1.93mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、メタノールを除去した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液40~70%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-[3-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-メチル-アミノ]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、693.19μmol、53.86%収率、93%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=403.3
【0118】
段階3.3-(メチル(3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
【0119】
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル4-[3-[(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-メチル-アミノ]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、621.14μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10.00mL)を添加した。混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を濃縮し、3-(メチル(3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製、HCl塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=303.3
【0120】
段階4.tert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(2mL)中の3-(メチル(3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、661.44μmol、HCl塩)溶液にNaI(99.15mg、661.44μmol)、DIPEA(427.43mg、3.31mmol、576.05μL)およびtert-ブチルN-[1-(3-クロロプロパノイル)-4-ピペリジル]カルバメート(192.34mg、661.44μmol)を添加し、反応混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:13%~43%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、tert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(160mg、287.41μmol、43.45%収率)を白色の固体として得た。MS(M+H)=557.1
【0121】
段階5.3-((3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(80mg、143.71μmol)溶液にTFA(262.17mg、2.30mmol、170.24μL)を添加した。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-((3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(65mg、粗製、TFA塩)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=457.1
【0122】
段階6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物15)の合成
DMF(1mL)中の3-((3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(65mg、142.36μmol、TFA)溶液にHATU(64.96mg、170.84μmol)、DIPEA(92.00mg、711.81μmol、123.99μL)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(63.70mg、142.36μmol)を添加した。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:36%~66%、8分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(32mg、33.95μmol、23.85%収率、94%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=886.6
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.76(s、1H)、8.32-8.24(m、2H)、8.15(br d、J=7.70 Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.53-7.44(m、2H)、6.99(t、J=8.13 Hz、1H)、6.36-6.22(m、3H)、4.99-4.72(m、1H)、4.81-4.71(m、1H)、4.39(br d、J=12.23 Hz、1H)、4.04(br t、J=14.00 Hz、3H)、3.98-3.90(m、4H)、3.27(s、3H)、3.17-3.08(m、5H)、2.91-2.77(m、1H)、2.77-2.55(m、13H)、2.31-2.22(m、1H)、2.02-1.81(m、5H)1.77-1.66(m、2H)、1.65-1.55(m、4H)、1.51-1.33(m、2H)。
【0123】
実施例16.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物16)の合成
【化25】

段階1.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMF(20mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.39mmol)の攪拌液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.95g、10.16mmol)およびNaHCO(2.84g、33.86mmol、1.32mL)を添加し、混合物を85℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(60mL)で洗浄し、酢酸エチル(50mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~70%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(670mg、1.57mmol、46.25%収率、95%純度)を青色の固体として得た。MS(M+H)=406.9
【0124】
段階2.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
メタノール(10mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(620mg、1.53mmol)およびホルムアルデヒド(185.68mg、2.29mmol、170.35μL、37%純度)溶液に酢酸(9.16mg、152.54μmol、8.72μL)を添加し、反応物を20℃で30分間攪拌した。NaBHCN(143.79mg、2.29mmol)を添加し、生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。生成された混合物をHO(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~70%酢酸エチル/石油エーテル@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、437.60μmol、28.69%収率、92%純度)を青色の固体として得た。MS(M+H)=420.8
【0125】
段階3.3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、237.83μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、粗製、HCl塩)を青色の固体として得た。MS(M+H)=321.1
【0126】
段階4.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(1mL)中の3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、224.20μmol、HCl塩)溶液にtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(97.79mg、336.30μmol)およびDIPEA(86.93mg、672.60μmol、117.16μL)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(3mL)で希釈し、酢酸エチル(3mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(100mg、161.83μmol、72.18%収率、93%純度)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=575.4
【0127】
段階5.3-((4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(100mg、174.01μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、43.50μL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、156.55μmol、89.96%収率、HCl塩)を白色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=475.3
【0128】
段階6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物16)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(70.04mg、156.55μmol)溶液にHATU(89.29mg、234.82μmol)およびDIPEA(60.70mg、469.64μmol、81.80μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。3-((4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、156.55μmol、HCl塩)を添加し、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:30%~63%、9分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(51.2mg、54.94μmol、35.09%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=904.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.78(s、1H)、8.32-8.24(m、2H)、8.15(d、J=7.6 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.53-7.45(m、2H)、6.88(t、J=9.6 Hz、1H)、6.72-6.63(m、1H)、6.57-6.48(m、1H)、4.85-4.71(m、2H)、4.43-4.35(m、1H)、4.04(t、J=13.9 Hz、3H)、3.98-3.89(m、4H)、3.31(s、3H)、3.19-3.08(m、1H)、2.93-2.77(m、5H)、2.73-2.63(m、5H)、2.59-2.54(m、7H)、2.31-2.20(m、1H)、1.98-1.80(m、5H)、1.77-1.52(m、7H)、1.51-1.34(m、2H)。
【0129】
実施例17.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物17)の合成
【化26】

段階1.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(40mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2g、6.77mmol)の混合物に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(2.60g、13.54mmol)およびNaHCO(2.84g、33.86mmol、1.32mL)を添加し、85℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(120mL)で希釈し、水相を酢酸エチル(120mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.46mmol、36.33%収率、100%純度)を青色の固体として得た。MS(M+H)=407.0
【0130】
段階2.3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.46mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を添加し、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を真空濃縮し、3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(800mg、粗製、HCl塩)を青色の固体として得た。MS(M+H)=306.9
【0131】
段階3.tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
メタノール(20mL)中の3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(800mg、粗製、HCl塩)およびtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(532.77mg、2.33mmol)溶液にNaOAc(382.89mg、4.67mmol)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌し、NaBHCN(439.97mg、7.00mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(10%)を確認した。反応混合物をHO(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって2回精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:8%~38%、10分)によって再精製し、溶出物を凍結乾燥し、tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(350mg、661.37μmol、28.34%収率、98%純度)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=519.4
【0132】
段階4.3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
DCM(10mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(350mg、674.86μmol)溶液にTFA(3.08g、27.01mmol、2mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(350mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=419.2
【0133】
段階5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物17)の合成
DMF(10mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(276.96mg、657.24μmol)溶液にHATU(374.85mg、985.86μmol)、DIPEA(254.83mg、1.97mmol、343.44μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌し、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(350mg、粗製、TFA塩)を添加し、生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(207.1mg、249.46μmol、37.96%収率、99%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=822.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、9.27(s、1H)、8.33-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.48-7.39(m、2H)、6.83(t、J=9.4 Hz、1H)、6.54-6.47(m、1H)、6.45-6.39(m、1H)、5.80(d、J=7.6 Hz、1H)、4.93-4.83(m、1H)、4.31-4.21(m、1H)、4.03(t、J=13.5 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.30(s、3H)、3.05-2.98(m、2H)、2.90-2.80(m、4H)、2.80-2.68(m、3H)、2.60-2.51(m、5H)、2.23-2.16(m、2H)、2.14-2.03(m、1H)、1.92-1.81(m、1H)、1.80-1.71(m、2H)、1.60-1.46(m、1H)、1.31-1.18(m、8H)。
【0134】
実施例18.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物18)の合成
【化27】

段階1.tert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
ACN(50mL)中のtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(6.29g、28.24mmol)および1,2,3-トリフルオロ-5-ニトロベンゼン(5g、28.24mmol)溶液にKCO(7.80g、56.47mmol)を添加した。生成された混合物を16時間50℃まで昇温した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣を20Cで10分間MTBE(40mL)で粉砕し、tert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(9.5g、27.67mmol、98.00%収率)を黄色の固体として得た。MS(M-56+H)=288.0
【0135】
段階2.tert-ブチル4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
メタノール(200mL)中のtert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(9.5g、27.67mmol)およびPd/C(1g、10%純度)の混合物を脱気し、Hで3回パージした。その後、20℃でH気体(15Psi)下、20時間攪拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されたこととより大きい極性の新たな主要なスポットを確認した。混合物をセライトパッドでろ過した。ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(8g、粗製)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=314.2
【0136】
段階3.tert-ブチル4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
ジオキサン(40mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.19mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(1.54g、4.15mmol)、CsCO(3.12g、9.57mmol)の混合物を窒素とともに15分間脱気した。XPhos(152.14mg、319.14μmol)およびPd(dba)(292.24mg、319.14μmol)を添加し、混合物を窒素とともに5分間脱気した。生成された混合物をN気体下、16時間100℃まで昇温した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物をセライトパッドでろ過した。ろ過物をHO(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.9g、3.06mmol、95.82%収率、97%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=603.2
【0137】
段階4.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(7)の合成
【0138】
CFCHOH(20mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.9g、3.15mmol)およびPd/C(200mg、10%純度)の混合物を脱気し、Hで3回パージした。混合物を20℃でH気体(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物をセライトパッドでろ過した。ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.3g、粗製)を青色の固体として得た。MS(M+H)=425.2
【0139】
段階5.3-((3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、706.81μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、3mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を真空濃縮し、3-((3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、粗製、HCl塩)を青色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=325.1
【0140】
段階6.tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(10)の合成
メタノール(4mL)中の3-((3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、692.93μmol、HCl塩)、tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(158.19mg、692.93μmol)溶液にNaOAc(113.69mg、1.39mmol)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した後、NaBHCN(130.64mg、2.08mmol)を添加し、生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(66mg、120.53μmol、17.39%収率、98%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=537.3
【0141】
段階7.3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(66mg、122.99μmol)溶液にTFA(0.5mL)を添加し、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(65mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=437.3
【0142】
段階8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物18)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(49.75mg、118.07μmol)溶液にHATU(67.34mg、177.11μmol)、DIPEA(45.78mg、354.21μmol、61.70μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した後、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(65mg、118.07μmol、TFA塩)を添加し、20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をHO(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:39%~69%、9分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(16.4mg、18.94μmol、16.04%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=840.4
H NMR(400 MHz、CDCN)δ=8.73(s、1H)、8.47(d、J=8.3 Hz、1H)、8.07(s、1H)、7.80-7.61(m、2H)、7.46-7.30(m、2H)、6.33-6.21(m、2H)、5.07-4.89(m、2H)、4.18-4.09(m、1H)、4.02-3.89(m、5H)、3.33(s、3H)、3.15-3.08(m、2H)、3.06-2.99(m、4H)、2.77-2.57(m、4H)、2.51-2.42(m、4H)、2.27-2.22(m、3H)、1.90-1.86(m、1H)、1.84-1.78(m、2H)、1.64-1.49(m、1H)、1.36-1.24(m、8H)。
【0143】
実施例19.N-(4-((4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物19)の合成
【化28】

段階1.tert-ブチル4-(2-クロロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(50mL)中の2-クロロ-1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(5g、28.48mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(5.84g、31.33mmol)溶液にKCO(7.87g、56.97mmol)を添加し、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより2-クロロ-1-フルオロ-4-ニトロベンゼンが完全に消費されたことと所望の質量88%を確認した。反応混合物をHO(200mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL×5)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を10分間MTBE(20mL)で粉砕し、懸濁液をろ過し、ろ過ケーキをMTBE(20mL)で洗浄した。ろ過ケーキを集めて乾燥し、tert-ブチル4-(2-クロロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(9.18g、26.86mmol、94.30%収率)を灰色の固体として得た。MS(M-56+H)=286.1
【0144】
段階2.tert-ブチル4-(4-アミノ-2-クロロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
メタノール(90mL)中のtert-ブチル4-(2-クロロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(9.18g、26.86mmol)溶液にFe(7.50g、134.29mmol)、NHCl(7.18g、134.29mmol)およびHO(9mL)を添加し、混合物を70℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量91%を確認した。反応混合物をHCl溶液(1M、200mL)に注ぎ、生成された混合物にKCOを添加し、pH>12に調整し、懸濁液をろ過し、ろ過ケーキをメタノール(50mL)で洗浄した。ろ過物を真空濃縮し、メタノールの大部分を除去した。残渣をHO(100mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、tert-ブチル4-(4-アミノ-2-クロロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.91g、9.33mmol、34.75%収率)を黒色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=312.1
【0145】
段階3.tert-ブチル4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5)の合成
DMF(8mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-クロロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.60mmol)および3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(923.70mg、4.81mmol)溶液にNaHCO(1.35g、16.04mmol、623.66μL)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより39%のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-クロロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートが残っていることと所望の質量59%を確認した。反応混合物をHO(120mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(150mL×5)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液12~26%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、709.38μmol、44.24%収率)を青色の固体として得た。MS(M+H)=423.2
【0146】
段階4.3-((3-クロロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、709.38μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を添加し、混合物を15℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量88%を確認した。混合物を真空濃縮し、3-((3-クロロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(420mg、HCl塩)を青色の固体として得た。MS(M+H)=323.2
【0147】
段階5.tert-ブチル(4-((4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(8)の合成
メタノール(5mL)中の3-((3-クロロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(270mg、751.57μmol、HCl塩)、tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(240.20mg、1.05mmol)およびNaOAc(184.96mg、2.25mmol)の混合物を15℃で30分間攪拌した後、NaBHCN(283.38mg、4.51mmol)を添加し、生成された混合物を15℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量76%を確認した。反応混合物を他のバッチ(150mgスケール)と合わせ、合わせた混合物をろ過した。ろ過物を真空濃縮し、残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:10%~40%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、tert-ブチル(4-((4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(55mg、71.95μmol、9.57%収率、70%純度)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=535.3
【0148】
段階6.3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
DCM(3mL)中のtert-ブチル(4-((4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(50.00mg、65.41μmol、70%純度)溶液にTFA(74.58mg、654.11μmol、48.43μL)を0℃で添加し、15℃で4時間攪拌した。LCMSにより42%の出発物質が残っていることと所望の質量32%を確認した。さらにTFA(74.58mg、654.11μmol、48.43μL)を添加し、生成された混合物を15℃でさらに4時間攪拌した後、LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認した。反応混合物を真空濃縮し、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=435.0
【0149】
段階7.N-(4-((4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物19)の合成
DMF(0.5mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(25mg、59.33μmol)溶液にHATU(33.84mg、88.99μmol)およびDIPEA(115.01mg、889.90μmol、155.00μL)を添加し、混合物を15℃で15分間攪拌した後、DMF(1.5mL)中の3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、91.08μmol、TFA塩)溶液を添加し、生成された混合物を15℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(90%)を確認した。反応混合物をHO(30mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(40mL×5)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:41%~71%、8分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、N-(4-((4-(2-クロロ-4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(15.0mg、16.64μmol、28.05%収率、93%純度)をオフホワイト(off-white)固体として得た。MS(M+H)=838.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、9.34-9.16(m、1H)、8.36-8.26(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.52-7.38(m、2H)、6.96(d、J=8.8 Hz、1H)、6.75(d、J=2.5 Hz、1H)、6.60(dd、J=2.5、8.6 Hz、1H)、5.86(d、J=7.9 Hz、1H)、4.96-4.79(m、1H)、4.36-4.19(m、1H)、4.03(br t、J=13.5 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.30(s、3H)、3.01(br d、J=10.4 Hz、2H)、2.84(br s、4H)、2.75(br dd、J=5.2、11.8 Hz、2H)、2.72-2.68(m、1H)、2.61-2.51(m、5H)、2.21(br d、J=6.6 Hz、2H)、2.07(dt、J=5.0、8.5 Hz、1H)、1.93-1.82(m、1H)、1.76(br d、J=11.0 Hz、2H)、1.57-1.46(m、1H)、1.24(d、J=6.8 Hz、8H)。
【0150】
実施例20.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物20)の合成
【化29】

段階1.tert-ブチル3-((トシルオキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DCM(50mL)中のtert-ブチル3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(5g、26.70mmol)溶液にTEA(8.11g、80.11mmol)およびTosCl(7.13g、37.39mmol)を20℃で添加し、12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(76%)を確認した。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル3-((トシルオキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(7.5g、21.75mmol、81.44%収率、99%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=286.2
【0151】
段階2.tert-ブチル3-((4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(50mL)中のtert-ブチル3-((トシルオキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(5g、14.64mmol)およびベンジルピペリジン-4-イルカルバメート(4.46g、19.04mmol)溶液にNaI(439.03mg、2.93mmol)およびDIPEA(5.68g、43.93mmol、7.65mL)を20℃で添加し、生成された混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(78%)を確認した。反応混合物をHO(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を塩水(200mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、2つのバッチの標題化合物を得た。バッチ1:黄色の油状物としてtert-ブチル3-((4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(4.9g、12.14mmol、82.92%収率)、およびバッチ2:黄色の油状物としてtert-ブチル3-((4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(1.7g、4.21mmol、28.77%収率)MS(M+H)=404.4
【0152】
段階3.ベンジル(1-(アゼチジン-3-イルメチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(4)の合成
DCM(10mL)中のtert-ブチル3-((4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(4.9g、12.14mmol)溶液にTFA(4.15g、36.43mmol、2.70mL)を20℃で添加し、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより反応が確認されないため、TFA(5.54g、48.57mmol、3.60mL)をさらに添加し、反応混合物を20℃でさらに16時間攪拌した。LCMSにより56%の出発物質が残っていることと所望の質量の29%ピークを確認し、反応混合物を20℃でさらに32時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認した。反応混合物をワークアップのために、他のバッチ(1.7gスケール)と合わせた。合わせた反応混合物を真空濃縮し、ベンジル(1-(アゼチジン-3-イルメチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(13.9g、粗製、TFA塩)をオレンジ色の油状物として得た。MS(M+H)=304.4
【0153】
段階4.ベンジル(1-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(5)の合成
DMSO(15mL)中のベンジル(1-(アゼチジン-3-イルメチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(3.94g、9.43mmol、TFA塩)溶液にKCO(2.61g、18.86mmol)および1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(1g、6.29mmol、694.44μL)を20℃で添加し、生成された混合物を40℃で1時間攪拌した。TLC(SiO、石油エーテル:酢酸エチル=10:1)により1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼンが残っていることと新たな一つのスポットが形成されることを確認した。反応混合物をHO(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(1-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.1g、2.49mmol、39.55%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=443.3
【0154】
段階5.ベンジル(1-((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
エタノール(10mL)およびHO(5mL)中のベンジル(1-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.1g、2.49mmol)溶液にFe(832.98mg、14.92mmol)およびNHCl(797.87mg、14.92mmol)を20℃で添加し、生成された混合物を80℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(70%)を確認した。混合物のpHを飽和炭酸水素ナトリウムでpH=10に調整し、生成された混合物を酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、ベンジル(1-((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(926mg、2.24mmol、90.30%収率)をオレンジ色の固体として得た。MS(M+H)=413.2
【0155】
段階6.ベンジル(1-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(15mL)中のベンジル(1-((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(926mg、2.24mmol)および3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.29g、6.73mmol)溶液にNaHCO(1.89g、22.45mmol、873.07μL)を20℃で添加し、生成された混合物を85℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(39%)を確認した。反応混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、ろ過した。ろ過物をHO(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(1-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(545mg、1.04mmol、46.37%収率)を緑色の固体として得た。MS(M+H)=524.2
【0156】
段階7.3-((4-(3-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
CFCHOH(5mL)中のベンジル(1-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(200mg、381.97μmol)溶液にPd/C(0.1g、10%純度)をN気体下、添加した。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物を20℃でH気体(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピークを確認した。反応混合物をCFCHOH(20mL)で希釈し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮し、3-((4-(3-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(201mg、粗製)を青色の固体として得た。MS(M+H)=390.2
【0157】
段階8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物20)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(80mg、189.84μmol)溶液にHATU(79.40mg、208.83μmol)およびDIPEA(73.61mg、569.53μmol、99.20μL)を添加した。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(2mL)中の3-((4-(3-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(147.88mg、379.69μmol)溶液を添加し、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピークを確認した。反応混合物をHO(12mL)で希釈し、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。有機相を塩水(12mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)の後、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:10%~40%、7分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(32mg、34.52μmol、18.18%収率、88%純度、0.5FA塩)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=793.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.75(s、1H)、8.34-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、8.15-8.10(br、1H)、7.87(s、1H)、7.54-7.45(m、2H)、6.52-6.44(m、1H)、6.43-6.32(m、2H)、5.53(br d、J=7.1 Hz、1H)、4.93-4.82(m、1H)、4.23-4.14(m、1H)、4.04(br t、J=13.5 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.86(br t、J=6.7 Hz、2H)、3.82-3.71(m、1H)、3.42-3.34(m、5H)、2.91-2.79(m、3H)、2.77-2.68(m、1H)、2.58(br d、J=5.1 Hz、3H)、2.12-2.01(m、3H)、1.89-1.74(m、3H)、1.65-1.52(m、2H)、1.24(d、J=6.7 Hz、6H)。
【0158】
実施例21.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物21)の合成
【化30】

段階1.tert-ブチル4-(4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMF(50mL)中の1-フルオロ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(5g、23.91mmol、3.29mL)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(4.90g、26.30mmol)溶液にKCO(6.61g、47.82mmol)を添加し、混合物を50℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(70%)を確認した。反応混合物をHO(250mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL×5)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液6%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(7.1g、18.92mmol、79.11%収率)を黄色の固体として得た。MS(M-56+H)=320.1
【0159】
段階2.tert-ブチル4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
CFCHOH(80mL)中のtert-ブチル4-(4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(7.1g、18.92mmol)溶液にPd/C(1g、10%純度)をN下で添加し、懸濁液を脱気し、Hで数回パージした。混合物を15℃でH(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピーク(99%)を確認した。反応混合物をろ過し、ろ過ケーキをCFCHOH(100mL)で洗浄し、ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6.08g、17.60mmol、93.07%収率)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=346.1
【0160】
段階3.tert-ブチル4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(800mg、2.32mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(1.11g、3.01mmol)溶液にCsCO(2.26g、6.95mmol)、Pd(dba)(212.12mg、231.64μmol)およびXPhos(110.43mg、231.64μmol)を添加し、混合物を100℃でN下、16時間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートが完全に消費されたことと所望の質量のピーク(56%)を確認した。反応混合物をろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチル(30mL)で洗浄し、ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~6%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.43g、2.25mmol、97.27%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=635.2
【0161】
段階4.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(7)の合成
CFCHOH(30mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(930mg、1.47mmol)およびCHCOOH(8.80mg、146.53μmol、8.38μL)溶液にPd(OH)/C(200mg、10%純度)をN下で添加し、懸濁液を脱気し、Hで数回パージした。混合物を15℃でH(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(55%)を確認した。反応混合物をろ過し、ろ過ケーキをCFCHOH(50mL)で洗浄した。ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(590mg)を青色の固体として得た。MS(M+H)=457.2
【0162】
段階5.3-((4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(590mg、1.29mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、12mL)を添加し、混合物を15℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(69%)を確認した。残渣を真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:1%~23%、11分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、3-((4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(240mg、610.99μmol、47.27%収率、HCl塩)を明るい褐色の固体として得た。MS(M+H)=357.0
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.22-10.41(m、1H)、8.33(s、1H)、7.27(d、J=8.6 Hz、1H)、7.01-6.79(m、2H)、6.24(br d、J=8.0 Hz、1H)、4.43-4.34(m、1H)、2.93(br s、4H)、2.84-2.75(m、4H)、2.75-2.68(m、1H)、2.58(td、J=4.0、17.4 Hz、1H)、2.13-2.01(m、1H)、1.90(dq、J=4.6、12.2 Hz、1H)。
【0163】
段階6.tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(10)の合成
メタノール(8mL)中の3-((4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(240mg、610.99μmol、HCl塩)、tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(488.19mg、2.14mmol)およびNaOAc(150.37mg、1.83mmol)溶液を15℃で30分間攪拌した後、NaBHCN(153.58mg、2.44mmol)を添加し、生成された混合物を15℃で16時間攪拌した。LCMSにより3-((4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を真空濃縮し、残渣を分取HPLC(カラム:Shim-pack C18 150×25×10μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:15%~45%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、tert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(160mg、234.38μmol、38.36%収率、TFA塩)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=569.3
【0164】
段階7.3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(150mg、219.73μmol、TFA塩)溶液にTFA(250.54mg、2.20mmol、162.69μL)を添加し、混合物を15℃で5時間攪拌した。LCMSにより微量の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(53%)を確認した。反応混合物をNでバブリングし、ほとんどの溶媒を除去し、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=469.2
【0165】
段階8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物21)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(85mg、201.71μmol)溶液にHATU(115.04mg、302.56μmol)およびDIPEA(338.90mg、2.62mmol、456.75μL)を添加し、混合物を15℃で15分間攪拌した後、3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(129.25mg、221.88μmol、TFA塩)を添加し、生成された混合物を15℃で1時間攪拌した。LCMSにより3-((4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量のピーク(62%)を確認した。混合物にCHCOOHを添加し、pH<7に調整し、生成された混合物をろ過し、ろ過物を分取HPLC(カラム:Phenomenex C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:18%~48%、7分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(12.1mg、12.77μmol、6.33%収率、93%純度、0.2FA塩)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=872.1
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、9.29(s、1H)、8.34-8.26(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.50-7.39(m、2H)、7.33(br d、J=8.8 Hz、1H)、6.99-6.84(m、2H)、6.35-6.12(m、1H)、4.96-4.79(m、1H)、4.45-4.32(m、1H)、4.04(br t、J=13.5 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.31(br s、3H)、3.03(br d、J=9.9 Hz、2H)、2.90-2.69(m、7H)、2.61(br d、J=3.8 Hz、2H)、2.57-2.52(m、5H)、2.11-2.05(m、1H)、1.97-1.89(m、1H)、1.78(br d、J=10.8 Hz、2H)、1.67-1.50(m、1H)、1.25(d、J=6.7 Hz、8H)。
【0166】
実施例22.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物22)の合成
【化31】

段階1.tert-ブチル(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(2)の合成
DMF(1mL)中の3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.25g、729.30μmol、HCl塩)および2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(290.64mg、729.30μmol)溶液に25℃でDIPEA(282.76mg、2.19mmol、381.08μL)およびNaI(21.86mg、145.86μmol)を添加した。反応混合物を60℃で加熱し、2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のメインピークが検出された。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150x40mmx 15um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:3%~35%、9分)で精製した後、凍結乾燥し、tert-ブチル(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(0.1g、粗製)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=533.3
【0167】
段階2.3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(3)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(0.1g、187.74μmol)溶液に25℃でTFA(1.26g、11.09mmol、821.07μL)を添加した。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のメインピークが検出された。反応混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.1g、粗製、TFA塩)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=433.2
【0168】
段階3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物22)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(0.1g、223.50μmol)溶液にHATU(101.98mg、268.20μmol)およびDIPEA(115.54mg、893.99μmol、155.71μL)を添加した。混合物を25℃で10分間攪拌した。次いで、3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(97.72mg、178.80μmol、TFA塩)を添加した後、生成された混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(41%)が検出された。反応混合物をろ過した。ろ過物を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150x50mmx3um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:18%~48%、7分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150x25mmx 5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:37%~67%、8分)によって再精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(36mg、40.51μmol、18.13%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=862.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.78(s、1H)、9.28(s、1H)、8.35-8.20(m、2H)、7.96(s、1H)、7.51-7.37(m、2H)、6.91-6.77(m、1H)、6.52(dd、J=1.8、15.0 Hz、1H)、6.43(dd、J=1.7、8.8 Hz、1H)、5.80(d、J=7.8 Hz、1H)、4.88-4.70(m、1H)、4.26(td、J=5.5、11.3 Hz、1H)、4.05(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.30(s、3H)、3.00(br d、J=9.6 Hz、2H)、2.86(br s、4H)、2.80-2.66(m、3H)、2.59(br d、J=4.1 Hz、5H)、2.38-2.32(m、2H)、2.14-2.04(m、1H)、2.00-1.80(m、3H)、1.77-1.54(m、8H)、1.48-1.21(m、5H)。
【0169】
実施例23.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物23)の合成
【化32】

段階1.tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMSO(80mL)中の1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(6.3g、39.60mmol、4.37mL)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(7.38g、39.60mmol)およびKCO(16.42g、118.80mmol)の混合物を60℃で4時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークが検出された。混合物を水(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(80mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(80mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(13.7g、粗製)を黄色の固体として得た。MS(M-100+H)=226.0
【0170】
段階2.tert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
THF(300mL)およびメタノール(300mL)中のtert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(13g、39.96mmol)溶液に窒素N気体下、25℃でPd/C(1g、10%純度)を添加した。反応混合物をH下で3回脱気し、パージした。混合物をH(15Psi)下、25℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のメインピークが検出された。反応混合物をセライトパッドでろ過した後、ろ過物を濃縮し、tert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(12g、粗製)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=296.1
【0171】
段階3.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
ACN(20mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.69mmol)、3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(650.11mg、3.39mmol)およびNaHCO(711.07mg、8.46mmol、329.20μL)の混合物を80℃で12時間攪拌した。LCMSにより大部分の出発物質が依然として残っており、所望の質量のピーク(14%)が検出された。さらに25℃で3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(325.05mg、1.69mmol)およびNaHCO(426.64mg、5.08mmol、197.52μL)を添加し、生成された混合物を80℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が依然として残っており、所望の質量のピーク(44%)が検出された。さらに25℃で3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(487.58mg、2.54mmol)およびNaHCO(426.64mg、5.08mmol、197.52μL)を添加し、混合物を80℃で12時間さらに攪拌した。LCMSにより出発物質が依然として残っており、所望の質量のピーク(65%)が検出された。反応混合物をろ過ケーキを酢酸エチル(30mL)で洗浄した。合わせたろ過物を濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~35%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、粗製)を緑色の固体として得た。MS(M+H)=407.2
【0172】
段階4.tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5)の合成
メタノール(5mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.4g、984.13μmol)、HCHO(159.73mg、1.97mmol、146.54μL、37%純度)およびAcOH(59.10mg、984.13μmol、56.28μL)の混合物を25℃で30分間攪拌した。25℃でNaBHCN(185.53mg、2.95mmol)を添加し、生成された混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質の質量のピーク(50%)および所望の質量のピーク(43%)が検出された。さらに25℃でHCHO(159.73mg、1.97mmol、146.54μL、37%純度)を反応混合物に添加し、さらに10分間25℃で攪拌した後 25℃でNaBHCN(123.69mg、1.97mmol)を添加し、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質の質量のピーク(9%)および所望の質量のピーク(86%)が検出された。反応溶液を濃縮し、有機相を除去した。粗生成物を酢酸エチル(50mL)に溶解した後、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.6g、粗製)を青色の固体として得た。MS(M+H)=421.0
【0173】
段階5.3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.6g、1.43mmol)溶液に25℃でHCl/ジオキサン(4M、36.62mL)を添加した。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.7g、粗製)を青色の固体として得た。MS(M+H)=321.4
【0174】
段階6.tert-ブチル(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(1mL)中の3-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、560.50μmol、HCl塩)および2-(1-((tert)-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(223.37mg、560.50μmol)溶液に25℃でDIPEA(217.32mg、1.68mmol、292.88μL)およびNaI(16.80mg、112.10μmol)を添加した。反応混合物を60℃で加熱し、4時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のメインピークが検出された。混合物を水(20mL)に注ぎ酢酸エチル(15mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100x25mmx4um;移動相:[HO(TFA)-ACN];B%:21%~41%、7分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、tert-ブチル(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(50mg、粗製)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=547.4
【0175】
段階7.3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(50mg、91.46μmol)溶液に25℃でTFA(616.00mg、5.40mmol、0.4mL)を添加した。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のメインピークが検出された。反応混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(55mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=447.3
【0176】
段階8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物23)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(50mg、111.75μmol)溶液にHATU(50.99mg、134.10μmol)およびDIPEA(57.77mg、446.99μmol、77.86μL)を添加した。混合物を25℃で10分間攪拌した。3-((4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(50.12mg、89.40μmol、TFA塩)を添加し、生成された混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(34%)が検出された。混合物を水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150x50mm×3um;移動相:[HO(FA)-ACN];B%:15%~45%、7分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(35.6mg、37.39μmol、33.46%収率、92%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=876.5
H NMR(400 MHz、CDCN)δ=8.78-8.65(m、1H)、8.46(d、J=8.4 Hz、1H)、8.10(s、1H)、7.92-7.77(m、1H)、7.73(s、1H)、7.46-7.30(m、2H)、7.01-6.89(m、1H)、6.70-6.52(m、2H)、4.95-4.81(m、1H)、4.60(dd、J=5.1、12.8 Hz、1H)、4.03-3.91(m、5H)、3.66-3.49(m、2H)、3.44-3.35(m、2H)、3.33(s、3H)、3.21-3.13(m、5H)、3.10-2.99(m、2H)、2.77-2.74(m、3H)、2.73-2.64(m、3H)、2.40-2.26(m、2H)、2.02(dd、J=2.5、5.0、10.1 Hz、3H)、1.83-1.55(m、11H)、1.51-1.33(m、3H)。
【0177】
実施例24.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物24)の合成
【化33】

段階1.tert-ブチル2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2)の合成
THF(10mL)およびHO(5mL)中のtert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1g、4.16mmol)溶液に0℃でNaHCO(1.05g、12.48mmol、485.46μL)を添加した。それから0℃でCbzCl(922.73mg、5.41mmol、768.94μL)を一滴ずつ加え、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(35%)が検出された。反応混合物をHO(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~33%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.4g、3.74mmol、89.85%収率)を白色の固体として得た。MS(M-100+H)=275.4
【0178】
段階2.ベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.4g、3.74mmol)溶液に20℃でTFA(2.13g、18.69mmol、1.38mL)を添加し、混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(70%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、ベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3g、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=275.5
【0179】
段階3.tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4)の合成
DMF(10mL)中のベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2g、5.15mmol、TFA塩)溶液に20℃でDIPEA(3.33g、25.75mmol、4.48mL)およびtert-ブチル4-(ヨードメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.34g、4.12mmol)を添加し、生成された混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(21%)が検出された。反応混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより微量の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(28%)が検出された。反応混合物をHO(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.6g、3.39mmol、65.88%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=472.3
【0180】
段階4.ベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.6g、3.39mmol)溶液に20℃でTFA(1.93g、16.96mmol、1.26mL)を添加し、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(56%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、ベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3.1g、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=372.4
【0181】
段階5.ベンジル(7-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(6)の合成
DMSO(10mL)中の1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(1g、6.29mmol、694.44μL)溶液に20℃でKCO(2.61g、18.86mmol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3.05g、6.29mmol、TFA)を添加し、生成された混合物を40℃で1時間攪拌した。LCMSにより1,2-ジフルオロ-4-ニトロ-ベンゼンが残っていることと所望の質量のピーク(52%)が検出された。反応混合物をHO(30mL)で希釈した後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を塩水(30mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、2つのバッチの標題化合物を得た。バッチ1:ベンジル(7-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(896mg、1.60mmol、25.40%収率、91%純度)が黄色の固体として得られ、バッチ2:ベンジル(7-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(490mg、921.27μmol、14.66%収率、96%純度)が黄色の固体として得られた。カルバメートMS(M+H)=511.3
【0182】
段階6.ベンジル(7-((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
エタノール(6mL)およびHO(3mL)中のベンジル(7-((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(490mg、959.66μmol)溶液に20℃でFe(321.55mg、5.76mmol)およびNHCl(308.00mg、5.76mmol)を添加し、生成された混合物を80℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(91%)が検出された。反応混合物をワークアップのため、他のバッチ(896mgスケール)と合わせた。この反応混合物にNaHCO(20mL)を添加し、pH=10に調整した後、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、ベンジル(7-((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1.1g、粗製)をオレンジ色の油状物として得た。MS(M+H)=481.4
【0183】
段階7.(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(8)の合成
ジオキサン(10mL)中の2,6-ジベンジルオキシ-3-ブロモ-ピリジン(600mg、1.62mmol)およびベンジル(7-((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(934.65mg、1.94mmol)溶液に20℃でN下、Pd-PEPPSI-IHeptCl(78.82mg、81.03μmol)およびCsCO(1.58g、4.86mmol)を添加し、生成された混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより全部の出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(54%)が検出された。反応混合物をろ過し、ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、2つのバッチの標題化合物を得た。バッチ1:(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(742mg、963.71μmol、59.47%収率)を緑色の油状物として得て、バッチ2:(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(246mg、319.50μmol、19.72%収率)を緑色の油状物として得た。MS(M+H)=770.1
【0184】
段階8.3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
CFCHOH(10mL)中のベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(400mg、519.52μmol)溶液にN気体下、Pd/C(0.1g、10%純度)を添加した。懸濁液をH下で3回脱気し、パージした。混合物を20℃でH(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピークが検出された。反応混合物をワークアップのため、他のバッチ(246mgスケール)と合わせた。反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈した後、ろ過した。ろ過物を真空濃縮した後、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(219mg、478.60μmol、92.12%収率)を緑色の油状物として得た。MS(M+H)=458.1
【0185】
段階9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物24)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(100mg、237.31μmol)溶液にHATU(99.25mg、261.04μmol)およびDIPEA(92.01mg、711.92μmol、124.00μL)を添加した。混合物を20℃で10分間攪拌した後、DMF(2mL)中の3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(217.17mg、474.61μmol)溶液を添加した後、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(68%)が検出された。反応混合物をHO(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)、次いで分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm* 15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:13%~43%、10分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(119.5mg、126.42μmol、53.27%収率、94%純度、0.6 FA塩)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=861.1
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、8.42(br d、J=7.2 Hz、1H)、8.30(d、J=8.3 Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.16(s、1H)、7.88(s、1H)、7.54-7.45(m、2H)、6.82(br t、J=9.3 Hz、1H)、6.49(dd、J=2.0、15.0 Hz、1H)、6.41(br d、J=8.7 Hz、1H)、5.77(br d、J=7.3 Hz、1H)、4.94-4.82(m、1H)、4.47-4.34(m、1H)、4.30-4.19(m、1H)、4.04(br t、J=13.5 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.32(s、3H)、3.10(br d、J=11.1 Hz、2H)、2.78-2.67(m、1H)、2.61-2.54(m、2H)、2.54-2.50(m、2H)、2.50-2.23(m、2H)、2.22-2.03(m、6H)、1.90-1.78(m、3H)、1.74(br d、J=11.7 Hz、2H)、1.59(br d、J=19.2 Hz、5H)、1.27-1.17(m、8H)。
【0186】
実施例25.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物25)の合成
【化34】

段階1.tert-ブチル2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2)の合成
THF(10mL)およびHO(5mL)中のtert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1g、4.16mmol)溶液に0℃でNaHCO(1.05g、12.48mmol)を添加した。その後、0℃でCbzCl(922.73mg、5.41mmol)を一滴ずつ添加し、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(35%)が検出された。反応混合物をHO(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウム で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~33%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.4g、3.74mmol、89.85%収率)を白色の固体として得た。MS(M-100+H)=275.4
【0187】
段階2.ベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
ジオキサン(30mL)中のtert-ブチル2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(6g、16.02mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、30mL)を添加した後、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピークが検出された。混合物を真空濃縮した後、ベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(6g、粗製)を白色の固体として得て、これを次の反応に直接用いた。MS(M+H)=275.2
【0188】
段階3.tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4)の合成
DCE(60mL)中のベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5g、16.09mmol、HCl塩)、tert-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(3.43g、16.09mmol)およびAcOH(966.03mg、16.09mmol)溶液を20℃で30分間攪拌した。その後、NaBH(OAc)(6.82g、32.17mmol)を添加した後、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のメインピークが検出された。反応混合物をNaHCO溶液(100mL)に注いだ。層を分離した。水相をDCM(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム で乾燥し濃縮し、tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7.5g、15.90mmol、98.85%収率)を白色の固体として得た。MS(M+H)=472.4
【0189】
段階4.ベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5)の合成
酢酸エチル(25mL)中のtert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(6g、12.72mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、30.00mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮し、ベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5g、粗製、2HCl塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=372.2
【0190】
段階5.ベンジル(7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(6)の合成
MeCN(20mL)中のベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2.5g、5.63mmol、2HCl塩)および1,2,3-トリフルオロ-5-ニトロ-ベンゼン(996.10mg、5.63mmol)溶液に20℃でEtN(2.85g、28.13mmol)を添加した。生成された混合物を80℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g シリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10~60%、80mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、1.89mmol、33.63%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=529.3
【0191】
段階6.ベンジル(7-((1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
エタノール(20mL)およびHO(10mL)中のベンジル(7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、1.89mmol)およびNHCl(607.18mg、11.35mmol)の混合物に20℃でFe(633.89mg、11.35mmol)を添加した。生成された混合物を80℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物にNaHCO溶液(200mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、ベンジル(7-((1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(900mg、粗製)を黄色の固体として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)=499.5
【0192】
段階7.ベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(8)の合成
ジオキサン(15mL)中のベンジル(7-((1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(900mg、1.81mmol)、2,6-ジベンジルオキシ-3-ブロモ-ピリジン(801.95mg、2.17mmol)およびCsCO3(1.76g、5.42mmol)の混合物に20℃でPd-PEPPSI-IHeptCl(87.79mg、90.25μmol)を添加した。生成された混合物をNでパージし、脱気した後、100℃で加熱し、14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈した後、ろ過した。ろ過物を濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g シリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10~40%、80mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(900mg、959.47μmol、53.16%収率、84%純度)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=788.8
【0193】
段階8.3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
THF(15mL)中のベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(800mg、1.02mmol)溶液に20℃でN下、Pd/C(200mg、10%純度)を添加した。混合物をHで3回パージし、脱気した後、20℃でH(15Psi)下、2時間攪拌した。LCMSにより大部分の出発物質が残っていることを確認した。反応混合物を20℃でH(15Psi)下、12時間さらに攪拌した。LCMSにより出発物質が残っており、所望の質量が検出された。反応混合物をセライトパッドでろ過した。ろ過物に20℃でN下、Pd/C(100mg、10%純度)を添加した。混合物をHで3回パージし、脱気した後、20℃でH(15Psi)下、4時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応生成物をセライトパッドでろ過し、THF溶液で3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(400mg、粗製)を得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)=476.3
【0194】
段階9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物25)の合成
THF(20mL)中の3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(400mg、841.09μmol)、4-[(7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-8H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ]-3-メトキシ-安息香酸(248.10mg、588.76μmol)およびDIPEA(543.53mg、4.21mmol)溶液に20℃でHATU(319.81mg、841.09μmol)を添加した。生成された混合物を20℃で13時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g シリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=30~100%、その後、メタノール/酢酸エチル=10~20%、40mL/分)によって精製し、粗生成物を得て、これを分取HPLC(カラム:Unisil 3~100 C18 Ultra 150*50mm*3μm;移動相:[HO(FA)-ACN];B%:13%~43%、7分)でさらに精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(40.6mg、45.54μmol、5.41%収率、98.6%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=879.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.82(s、1H)、8.45(br d、J=6.7 Hz、1H)、8.31(d、J=8.2 Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、6.31(br d、J=12.3 Hz、2H)、6.24(br d、J=7.8 Hz、1H)、4.88(td、J=6.6、13.2 Hz、1H)、4.45-4.37(m、1H)、4.35-4.27(m、1H)、4.04(br t、J=13.6 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.32(br s、3H)、2.98-2.90(m、4H)、2.75-2.71(m、1H)、2.40-2.35(m、2H)、2.25-2.15(m、4H)、2.10-2.01(m、2H)、1.90-1.80(m、4H)、1.74-1.63(m、7H)、1.24(br d、J=6.7 Hz、8H)。
【0195】
実施例26.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物26)の合成
【化35】

段階1.tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2)の合成
THF(20mL)中のベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(500mg、649.40μmol)溶液にBocO(500mg、2.29mmol、526.32μL)およびPd/C(200mg、10%純度)をN気体下、添加し、懸濁液を脱気し、Hで数回パージし、20℃でH(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピークを確認した。反応混合物をろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~20%メタノール:DCM勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(300mg、537.93μmol、82.83%収率)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=558.3
【0196】
段階2.tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
メタノール(20mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(300mg、537.93μmol)溶液にHOAc(32.30mg、537.93μmol、30.77μL)およびHCHO(750.00mg、9.24mmol、688.07μL、37%純度)を添加した。混合物を20℃で1時間攪拌した。その後、NaBHCN(375.00mg、5.97mmol)を0℃で添加し、生成された混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物をHO(15mL)で希釈し、濃縮した。残渣を酢酸エチル(30mL)に溶解した後、飽和炭酸水素ナトリウムを添加し、pH=9に調整し、混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~20%メタノール:ジクロロメタン勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(280mg、489.75μmol、91.04%収率)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=572.3
【0197】
段階3.3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(280mg、489.75μmol)溶液にTFA(4.52g、39.67mmol、2.94mL)をN気体下、添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(65%)を確認した。反応混合物を濃縮し、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(286mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=472.3
【0198】
段階4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物26)の合成
DMF(4mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(220mg、522.07μmol)溶液にHATU(280mg、736.40μmol)、DIPEA(544.12mg、4.21mmol、733.32μL)および3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(286mg、488.36μmol、TFA塩)を20℃で添加した。混合物を20℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(40%)を確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水60mL(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:DCM勾配、60mL/分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:13%~43%、7分;カラム温度:30℃)によって再精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(109.6mg、124.01μmol、23.75%収率、99%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=875.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.44(d、J=7.5 Hz、1H)、8.35-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.55-7.44(m、2H)、6.89(t、J=9.6 Hz、1H)、6.70-6.62(m、1H)、6.56-6.48(m、1H)、4.95-4.87(m、1H)、4.84-4.76(m、1H)、4.45-4.33(m、1H)、4.04(t、J=13.8 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.34(s、3H)、3.18-3.10(m、2H)、2.89-2.76(m、1H)、2.67(s、3H)、2.56-2.51(m、6H)、2.28-2.13(m、6H)、1.87-1.78(m、3H)、1.78-1.71(m、2H)、1.65-1.53(m、5H)、1.29-1.18(m、8H)。
【0199】
実施例27.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物27)の合成
【化36】

段階1.ベンジル(7-((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2)の合成
DMSO(15mL)中のベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2g、4.90mmol、HCl塩)溶液にKCO(2.03g、14.71mmol)および1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(1.04g、7.35mmol、780.12μL)を添加し、20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~45%)を確認した。反応混合物を水(80mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~30%石油エーテル:(酢酸エチル/エタノール=2/1)勾配@80mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1.2g、2.41mmol、49.10%収率、98.8%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=493.2.
【0200】
段階2.ベンジル(7-((1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
エタノール(8mL)中のベンジル(7-((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1.2g、2.44mmol)溶液にFe(544.16mg、9.74mmol)とHO(8mL)中のNHCl(521.22mg、9.74mmol)溶液を添加した。混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(87%)を確認した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)で希釈した後、ろ過し、不溶性固体を除去した。ろ過物を酢酸エチル(50mL×4)で抽出し、合わせた有機相を塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮し、ベンジル(7-((1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、1.53mmol、62.65%収率、70.6%純度)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=463.3.
【0201】
段階3.ベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5)の合成
ジオキサン(10mL)中のベンジル(7-((1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、2.16mmol)溶液に2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(880.33mg、2.38mmol)、CsCO(2.11g、6.48mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(210.27mg、216.16μmol)を添加した。混合物を100℃でN気体下、12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(54%)を確認した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~35%石油エーテル:(酢酸エチル/エタノール=2/1)勾配@80mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1.45g、1.93mmol、89.21%収率)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=752.4.
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=7.56-7.49(m、1H)、7.42-7.29(m、15H)、6.79(s、4H)、6.34(d、J=8.3 Hz、1H)、5.38(s、2H)、5.25(s、2H)、4.98(s、2H)、3.98-3.89(m、1H)、3.45(d、J=11.9 Hz、2H)、3.33-3.29(m、4H)、2.56-2.52(m、4H)、2.0-2.06(m、2H)、1.80-1.44(m、11H)、1.24 - 1.21(m、2H)。
【0202】
段階4.tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(6)の合成
THF(5mL)中のベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(0.5g、664.94μmol)およびBocO(435.36mg、1.99mmol、458.27μL)溶液にPd/C(50mg、66.49μmol、10%純度)をN気体下、添加した。混合物を20℃でH(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~20%)を確認した。反応混合物をろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~40%石油エーテル:(酢酸エチル/メタノール=1/2)勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(160mg、278.67μmol、41.91%収率、94%純度)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=540.3
【0203】
段階5.tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
メタノール(5mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(160mg、296.46μmol)溶液にHCHO(433.04mg、5.34mmol、397.29μL、37%純度)、HOAc(8.90mg、148.23μmol、8.48μL)を20℃で添加し、1時間攪拌した後、NaBHCN(335.34mg、5.34mmol)を添加し、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(90%)を確認した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮し、tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(160mg、288.95μmol、97.47%収率)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=554.4
【0204】
段階6.3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
DCM(3mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(160mg、288.95μmol)溶液にTFA(1mL)を添加した。混合物を20℃で1時間攪拌した。TLC(メタノール:ジクロロメタン=2:1)により出発物質が完全に消費されたことを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(180mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=454.2
【0205】
段階7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物27)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(133.63mg、317.10μmol)溶液にHATU(180.86mg、475.65μmol)およびDIPEA(122.95mg、951.30μmol、165.70μL)を添加し、30分間攪拌した後、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(180mg、317.10μmol、TFA塩)を添加した。混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)を確認した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~80%石油エーテル/(酢酸エチル/エタノール;v/v=1:2)勾配@60mL/分)により精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×50mm×10μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:50%~80%、10分)によって再精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(21.4mg、24.10μmol、7.60%収率、96.5%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=857.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.72(s、1H)、8.41(d、J=7.6 Hz、1H)、8.33-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、6.83-6.78(m、2H)、6.73-6.71(m、2H)、4.91-4.84(m、1H)、4.71(dd、J=4.8、12.3 Hz、1H)、4.45-4.34(m、1H)、4.04(t、J=13.6 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.42(d、J=11.6 Hz、2H)、3.29(s、3H)、2.85-2.77(m、1H)、2.67(s、3H)、2.57-2.52(m、3H)、2.29-2.09(m、8H)、1.89-1.71(m、6H)、1.63-1.51(m、5H)、1.24(d、J=6.8 Hz、6H)、1.22-1.14(m、2H)。
【0206】
実施例28.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物28)の合成
【化37】

段階1.3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(2)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(160mg、296.46μmol)溶液にTFA(33.80mg、296.46μmol、21.95μL)を添加した。混合物を20℃で1時間攪拌した。TLC(メタノール:ジクロロメタン=2:1)で新たなスポットが形成されることを確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.2g、粗製、TFA塩)を緑色の油状物として得た。MS(M+H)=440.4.
【0207】
段階2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物28)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(160mg、379.69μmol)溶液にHATU(216.55mg、569.53μmol)およびDIPEA(245.36mg、1.90mmol、330.68μL)を添加し、30分間攪拌した。その後、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(199.69mg、360.70μmol、TFA塩)を添加し、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~50%)を確認した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:3%~33%,10分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:42%~72%、8分)によって精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(41.5mg、43.96μmol、11.58%収率、89.3%純度)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=843.2.
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.76(s、1H)、8.43(d、J=7.2 Hz、1H)、8.30(d、J=8.4 Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、6.75 - 6.73(m、2H)、6.60 - 6.57(m、2H)、5.36(d、J=7.2 Hz、1H)、4.91-4.84(m、1H)、4.42-4.35(m、1H)、4.21-4.14(m、1H)、4.04(t、J=13.8 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.41-3.40(m、2H)、3.32(s、3H)、2.75-2.67(m、1H)、2.60-2.57(m、3H)、2.27-2.06(m、8H)、1.91-1.68(m、6H)、1.64-1.51(m、5H)、1.24(d、J=6.6 Hz、6H)、1.21-1.13(m、2H)。
【0208】
実施例29.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物29)の合成
【化38】

段階1.tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2)の合成
THF(20mL)中のベンジル(7-((1-(4-((2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(500mg、634.57μmol)およびBocO(415.48mg、1.90mmol)溶液にPd/C(100mg、10%純度)をN気体下、添加した。生成された混合物を脱気し、Hで3回パージし、懸濁液を20℃でH(15Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより中間体および所望の質量を確認した。混合物をろ過した。ろ過物にPd/C(200mg、10%純度)を添加した。生成された混合物を20℃でH(15Psi)下、さらに18時間攪拌した。LCMSにより中間体が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をろ過し、ろ過物を濃縮し、tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(360mg、粗製)を暗い緑色の固体として得た。粗生成物を次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=576.5
【0209】
段階2.tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
メタノール(10mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(360mg、625.34μmol)、HCHO(1.01g、12.51mmol、37%純度)およびAcOH(37.55mg、625.34μmol)溶液を20℃で1時間攪拌した。その後、NaBHCN(785.95mg、12.51mmol)を添加し、生成された混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が残っていることと所望の質量のピークを確認した。また他の分量のHCHO(507.47mg、6.25mmol、465.57μL、37%純度)を混合物に添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。その後、NaBHCN(392.97mg、6.25mmol)を添加し、生成された混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより出発物質が残っていることと所望の質量のピークを確認した。反応混合物を濃縮し、メタノールを除去した。残渣を酢酸エチル(20mL)に溶解させ、NaHCO溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM:メタノール=10:1、Rf=0.6)によって精製し、粗生成物を得た。粗生成物をメタノール(6mL)に溶解させた後、HCHO(405.98mg、5.00mmol、372.46μL、37%純度)およびAcOH(37.55mg、625.34μmol、35.80μL)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した。NaBHCN(314.38mg、5.00mmol)を添加した。生成された混合物を20℃で13時間攪拌した。LCMSにより微量の出発物質が残っていることと所望の質量のピークを確認した。反応混合物を濃縮し、メタノールを除去した。残渣を酢酸エチル(20mL)に溶解させ、NaHCO溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、tert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(150mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=590.5
【0210】
段階3.3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
DCM(4mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(150mg、254.36μmol)溶液にTFA(1.54g、13.51mmol)を20℃で添加した。生成された溶液を20℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を濃縮し、3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、粗製、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=490.4
【0211】
段階4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物29)の合成
DMF(3mL)中の3-((4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、248.50μmol、TFA塩)、4-[(7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-8H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ]-3-メトキシ-安息香酸(73.30mg、173.95μmol)およびDIPEA(192.70mg、1.49mmol)の混合物にHATU(94.49mg、248.50μmol)を20℃で添加した。生成された混合物を20℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Unisil 3~100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:18%~48%、7分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(10.3mg、9.93μmol、3.99%収率、90.5%純度、FA塩)を白色の固体として得た。MS(M+H)=893.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.84(br s、1H)、8.44(br d、J=7.5 Hz、1H)、8.30(d、J=8.4 Hz、1H)、8.26(s、1H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、6.49(s、1H)、6.45(s、1H)、4.92-4.80(m、2H)、4.45-4.35(m、1H)、4.04(br t、J=13.9 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.32(br s、3H)、2.98-2.92(m、4H)、2.84-2.77(m、1H)、2.67(s、3H)、2.582.55(m、1H)、2.32-2.20(m、5H)、2.17-2.10(m、4H)、1.87-1.77(m、3H)、1.74-1.65(m、2H)、1.63-1.51(m、5H)、1.24(d、J=6.6 Hz、6H)、1.20-1.13(m、2H)。
【0212】
実施例30.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物30)の合成
【化39】

段階1.tert-ブチル2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2)の合成
メタノール(30mL)中のtert-ブチル2-シアノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.5g、5.99mmol)溶液にNH.HO(2.73g、21.81mmol、3mL、28%純度)およびRaney-Ni(300.00mg、3.50mmol)をN下で添加し、Hで混合物にバブリングし、混合物を20℃でH(45Psi)下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物をろ過し、ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.5g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=255.1.
【0213】
段階2.tert-ブチル2-((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
THF(28mL)およびHO(7mL)中のtert-ブチル2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.4g、粗製)溶液にCbzCl(1.13g、6.60mmol、938.92μL)およびNaCO(1.17g、11.01mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、tert-ブチル2-((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2.6g、粗製)を白色のパウダーとして得た。MS(M+H)=389.1
【0214】
段階3.ベンジル((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(4)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル2-((((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(100mg、粗製)溶液にHCl/ジオキサン(4M、1.00mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量を確認した。混合物を真空濃縮し、ベンジル((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(110mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=289.1
【0215】
段階4.4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン(6)の合成
DMSO(10mL)中の4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(505.16mg、1.43mmol)溶液に1,2,3-トリフルオロ-5-ニトロベンゼン(230mg、1.30mmol)およびKCO(538.52mg、3.90mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@15mL/分)によって精製し、4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン(420mg、822.49 μmol、63.32%収率、100%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=511.2.
【0216】
段階5.(1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(7)の合成
DMSO(10mL)中の4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン(420mg、822.49μmol)溶液にCsF(187.40mg、1.23mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、(1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(450mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=273.0
【0217】
段階6.1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(6mL)中のDMSO(717.45mg、9.18mmol、717.45μL)溶液に塩化オキサリル(233.12mg、1.84mmol、160.77μL)を-70℃で添加し、10分間攪拌し、DCM(2mL)中の(1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(250mg,粗製)溶液を-65℃で20分にかけて添加し、TEA(464.60mg、4.59mmol、639.07μL)を-65℃で一滴ずつ加えた後、20℃まで昇温し、30分間攪拌し、TLC(酢酸エチル/石油エーテル=1/1)により出発物質が消費されたことを確認した。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(200mg、粗製)を黄色の油状物として得て、次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=271.2.
【0218】
段階7.ベンジル((7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(9)の合成
DCE(2mL)中のベンジル((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(200mg、粗製)溶液に1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(96.17mg、296.04μmol、HCl)、NaOAc(60.71mg、740.11μmol)およびAcOH(4.44mg、74.01μmol、4.23μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌し、NaBH(OAc)(188.23mg、888.13μmol)を添加し、混合物を20℃で15.5時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~98%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、ベンジル((7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(700mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=543.3.
【0219】
段階8.(7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メタンアミン(10)の合成
TFA(3mL)中のベンジル((7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(700mg、粗製)の混合物を40℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を真空濃縮し、(7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メタンアミン(500mg、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=409.2.
【0220】
段階9.tert-ブチル((7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(11)の合成
ジオキサン(10mL)中の(7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メタンアミン(500mg、粗製)溶液にTEA(1.24g、12.24mmol、1.70mL)を添加し、pHを8に調整し、BocO(534.29mg、2.45mmol、562.41μL)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~77%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、tert-ブチル((7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(140mg、261.50μmol、21.36%収率、95%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=509.2
【0221】
段階10.tert-ブチル((7-((1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(12)の合成
エタノール(5mL)およびHO(5mL)中のtert-ブチル((7-((1-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(140mg、275.27μmol)溶液にFe(153.72mg、2.75mmol)およびNHCl(147.24mg、2.75mmol)を80℃で添加し、混合物を80℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物をNaHCO水溶液(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、tert-ブチル((7-((1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(140mg、粗製)を黄色の油状物として得て、次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=479.2
【0222】
段階11.tert-ブチル((7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(13)の合成
DMF(0.2mL)中のtert-ブチル((7-((1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(120mg、粗製)溶液に3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(481.41mg、2.51mmol)およびNaHCO(421.25mg、5.01mmol、195.02μL)を添加し、混合物を80℃で72時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~70%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、tert-ブチル((7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(80mg、135.66μmol、54.11%収率、100%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=590.1
【0223】
段階12.3-((4-(4-((2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(14)の合成
DCM(2.5mL)中のtert-ブチル((7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)カルバメート(70mg、118.70μmol)溶液にTFA(770.00mg、6.75mmol、0.5mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を真空濃縮し、3-((4-(4-((2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、粗製、TFA)を褐色の油状物として得て、次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=490.3
【0224】
段階13.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物30)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(50mg、118.65μmol)溶液にHATU(67.67mg、177.98μmol)およびDIPEA(46.01mg、355.96μmol、62.00μL)を添加し、3-((4-(4-((2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(71.62mg、粗製、TFA)を添加し、混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(46%)を確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~15%酢酸エチル/メタノール勾配@20mL/分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:50%~80%,8分)によって再精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(9.3mg、9.48μmol、7.99%収率、91.0%純度)を白色のパウダーとして得た。MS(M+H)=893.5
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、8.38-8.28(m、2H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.54-7.47(m、2H)、6.31(d、J=12.2 Hz、2H)、6.22(d、J=7.8 Hz、1H)、4.88(td、J=6.6、13.5 Hz、1H)、4.35-4.27(m、1H)、4.04(t、J=13.6 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.51-3.46(m、3H)、3.38(s、3H)、2.92(d、J=6.7 Hz、4H)、2.82-2.72(m、2H)、2.30-2.02(m、7H)、1.88-1.76(m、3H)、1.68(d、J=11.7 Hz、2H)、1.58-1.43(m、7H)、1.25(d、J=6.7 Hz、6H)、1.20-1.10(m、2H)。
【0225】
実施例31.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物31)の合成
【化40】

段階1.tert-ブチル7-(4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(3)の合成
DMSO(10mL)中の1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(1g、7.09mmol、751.88μL)およびtert-ブチル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.5g、6.63mmol)溶液にKCO(2.75g、19.88mmol)を添加し、混合物を60℃で5時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のメインピーク(100%)が検出された。混合物を水(30mL)で希釈した後、ろ過した。ろ過ケーキを水(50mL)で洗浄して集めて、減圧乾燥し、tert-ブチル7-(4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2.1g、粗製)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=348.1
【0226】
段階2.tert-ブチル7-(4-アミノフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(4)の合成
エタノール(40mL)中のtert-ブチル7-(4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2.1g、6.04mmol)溶液にN気体下、Pd/C(0.2g、10%純度)を添加した後、混合物をH下、3回脱気しパージし、その後、混合物をH(15Psi)下、20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のメインピーク(100%)が検出された。混合物をろ過した。ろ過ケーキをメタノール(100mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮し、tert-ブチル7-(4-アミノフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.9g、粗製)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=318.2
【0227】
段階3.tert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(5)の合成
MeCN(10mL)中のtert-ブチル7-(4-アミノフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、3.15mmol)および3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.31g、6.84mmol)溶液にNaHCO(1.44g、17.11mmol、665.33μL)を添加し、混合物を80℃で14時間攪拌した。HPLCにより所望の質量のピーク(92%)が検出された。混合物をろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチル(50mL)およびTHF(50mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液70~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、1.87mmol、59.26%収率、80%純度)を黒褐色の固体として得た。MS(M+H)=429.2
【0228】
段階4.tert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(6)の合成
メタノール(20mL)中のtert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、1.87mmol、80%純度)溶液にHCHO(196.20mg、2.42mmol、180μL、37%純度)およびAcOH(105.00mg、1.75mmol、0.1mL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。NaBHCN(352mg、5.60mmol)を添加し、混合物を20℃で3時間さらに攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(70%)が検出された。さらにHCHO(109.00mg、1.34mmol、0.1mL、37%純度)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。その後、NaBHCN(351.95mg、5.60mmol)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。粗生成物をHO(30mL)で希釈した後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮し、tert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、粗製)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=443.4
【0229】
段階5.3-((4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
DCM(0.5mL)中のtert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(0.1g、225.96μmol)溶液に0℃でTFA(246.40mg、2.16mmol、160μL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより微量の出発物質が残っていることと所望の質量が検出された。混合物を減圧濃縮し、3-((4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.1g、粗製、TFA塩)を黒褐色の油状物として得た。MS(M+H)=343.4
【0230】
段階6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物31)の合成
DCE(10mL)中の3-((4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、657.24μmol、TFA塩)溶液に0℃でTEA(392.58mg、3.88mmol、540μL)および4A MS(0.3g)に次いで4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(4-オキソピペリジン-1-イル)ベンズアミド(450mg、869.52μmol)を添加した。混合物を0℃で30分間攪拌した。その後、NaBH(OAc)(417.59mg、1.97mmol)を添加し、混合物を20℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物をろ過し、ろ過ケーキをDCM(20mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液25~100%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製した。粗生成物を20℃でMTBE(10mL)で30分間粉砕した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをMTBE(20mL)で洗浄した。ろ過物をDCM/メタノール=10/1(20mL)およびHO(10mL)で希釈した後、DCM/メタノール=10/1(10mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。生成物をACN(6mL)、メタノール(2mL)および脱イオン水(40mL)で洗浄した後、凍結乾燥し、生成物(214.6mg、221.22μmol、33.66%収率、87%純度)を青色の固体として得た。80mgの生成水(87%純度)を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100*25mm*4μm;移動相:[HO(TFA)-ACN];B%:19%~39%、7分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥した。70mgの生成水(87%純度)を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100*25mm*4um;移動相:[HO(TFA)-ACN];B%:20%~40%、7分)によって精製した。溶出物を合わせて、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)フェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(140.4mg、133.37μmol、75.04%収率、91%純度、2TFA)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=844.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.85-10.80(m、1H)、9.55-9.48(m、1H)、8.31-8.20(m、2H)、8.14-8.02(m、1H)、7.46-7.40(m、2H)、7.39-7.15(m、2H)、6.94-6.83(m、2H)、4.95-4.83(m、2H)、4.11-4.04(m、6H)、3.93(s、3H)、3.38-3.31(m、6H)、3.15-3.07(m、2H)、2.93-2.70(m、5H)、2.62-2.52(m、4H)、2.20-2.04(m、4H)、2.00-1.83(m、4H)、1.56-1.42(m、2H)、1.24(d、J=6.7 Hz、6H)。
【0231】
実施例32.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物32)の合成
【化41】

段階1.tert-ブチル7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(3)の合成
DMSO(20mL)中の1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(1.5g、9.43mmol、1.04mL)およびtert-ブチル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2g、8.84mmol)溶液にKCO(3.66g、26.51mmol)を添加し、混合物を60℃で5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)で新たなスポットが形成されることを確認した。混合物をHO(50mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1 to 0/1)によって精製し、tert-ブチル7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2.93g、7.30mmol、82.57%収率、91%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=366.2
【0232】
段階2.tert-ブチル7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(4)の合成
エタノール(50mL)中のtert-ブチル7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2.93g、8.02mmol)溶液にN気体下、Pd/C(300mg、10%純度)を添加し、反応混合物をH下、3回脱気し、パージし、その後、混合物をH(15Psi)下、20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のメインピーク(99%)が検出された。混合物をろ過し、ろ過ケーキをメタノール(100mL)およびTHF(30mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮し、tert-ブチル7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2.6g、粗製)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=336.1
【0233】
段階3.tert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(5)の合成
MeCN(15mL)中のtert-ブチル7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、2.98mmol)および3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(1.24g、6.47mmol)溶液にNaHCO(1.36g、16.19mmol、629.64μL)を添加し、混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が残っていることと所望の質量が検出された。混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液40~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(610mg、1.35mmol、45.36%収率、99%純度)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=447.2
【0234】
段階4.3-((3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DCM(1.5mL)中のtert-ブチル7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(0.3g、671.87μmol)溶液に0℃でTFA(770.00mg、6.75mmol、0.5mL)を添加し、混合物を2時間0℃で攪拌した。LCMSにより26%の出発物質が残っていることと59%の所望の質量が検出された。混合物を0℃で0.5時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、3-((3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、粗製、TFA塩)を黒褐色の油状物として得た。MS(M+H)=347.3
【0235】
段階5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物32)の合成
DCE(10mL)中の3-((3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、651.58μmol、TFA塩)溶液に0℃でTEA(399.85mg、3.95mmol、550μL)および4A MS(0.5g)に次いで4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(4-オキソピペリジン-1-イル)ベンズアミド(0.5g、966.13μmol)を添加した。混合物を0℃で30分間攪拌した。その後、NaBH(OAc)(414mg、1.95mmol)を添加し、混合物を20℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(73%)が検出された。混合物をろ過し、ろ過ケーキをDCM(20mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液30%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製した。生成物をMTBE(20mL)で希釈し、20℃で30分間攪拌した。 混合物をろ過し、ろ過ケーキをMTBE(30mL)で洗浄した。ろ過物を集めて減圧乾燥した。生成物をACN(5mL)および脱イオン水(40mL)で希釈した後、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(406.1mg、464.57μmol、71.30%収率、97%純度)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=848.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.79(s、1H)、9.43(br s、1H)、8.31(br d、J=8.2 Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.46-7.40(m、2H)、6.83(t、J=9.3 Hz、1H)、6.54-6.48(m、1H)、6.44-6.39(m、1H)、5.83(br d、J=7.7 Hz、1H)、4.92-4.84(m、1H)、4.31-4.22(m、1H)、4.04(br t、J=13.6 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.33-3.29(m、8H)、3.12-3.02(m、3H)、2.88-2.66(m、7H)、2.12-2.04(m、1H)、1.97-1.79(m、7H)、1.52-1.37(m、2H)、1.25(d、J=6.7 Hz、6H)。
【0236】
実施例33.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物33)の合成
【化42】

段階1.ベンジル(4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3)の合成
DMSO(15mL)中のベンジル(4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(1.6g、4.05mmol、HCl塩)および1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(800.00mg、5.03mmol、555.56μL)溶液にKCO(1.68g、12.15mmol)を添加し、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物をHO(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~30%メタノール/酢酸エチル勾配@70mL/分)によって精製し、ベンジル(4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(1.19g、2.39mmol、59.03%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=498.3
【0237】
段階2.4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-アミン(4)の合成
【0238】
TFA(20mL)中のベンジル(4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(2.28g、4.58mmol)溶液を60℃で3時間攪拌した。LCMSにより13%の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(62%)を確認した。混合物を60℃で2時間攪拌した。LCMSにより6%の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(67%)を確認した。混合物を減圧濃縮し、4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-アミン(2.2g、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=364.0
【0239】
段階3.tert-ブチル(4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(5)の合成
THF(20mL)中の4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-アミン(2.2g、4.61mmol、TFA塩)溶液にNaOH(1M、7mL)およびBocO(2.01g、9.22mmol、2.12mL)を0℃で添加し、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。混合物をHO(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相をHO(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮し、残渣Aを得た。水相を減圧濃縮した。粗生成物を飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)およびTHF(10mL)で希釈した後、BocO(1.01g、4.61mmol、1.06mL)を添加し、混合物を20℃で14時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相をHO(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ過物を真空濃縮し、残渣Bを得た。残渣A、Bを合わせてフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(1.17g、2.27mmol、49.30%収率、90%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-100+H)=364.3
【0240】
段階4.tert-ブチル(4-(7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
エタノール(20mL)およびHO(20mL)中のtert-ブチル(4-(7-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(1.17g、2.52mmol)溶液にFe(845.80mg、15.14mmol)およびNHCl(810.06mg、15.14mmol)を添加し、混合物を80℃で2時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により新たなスポットが形成されることを確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをDMF(20mL)およびエタノール(20mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物をHO(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮し、tert-ブチル(4-(7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(460mg、1.06mmol、42.04%収率)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=434.3
【0241】
段階5.tert-ブチル(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(8)の合成
ACN(10mL)中のtert-ブチル(4-(7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(460mg、1.06mmol)および3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(442.07mg、2.30mmol)溶液にNaHCO(483.71mg、5.76mmol、223.94μL)を添加し、混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル(4-(7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート残っていることと所望の質量を確認した。さらに3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(407.44mg、2.12mmol)およびNaHCO(445.65mg、5.30mmol、206.32μL)を添加し、混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル(4-(7-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメートが完全に消費されたことを確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをDCM(20mL)およびTHF(20mL)で洗浄した。ろ過ケーキを集めて真空乾燥した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液30~50%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(190mg、289.54μmol、27.29%収率、83%純度)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=545.2
【0242】
段階6.tert-ブチル(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(9)の合成
メタノール(2mL)中のtert-ブチル(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(100.29mg、184.14μmol)およびホルムアルデヒド(21.80mg、268.63μmol、20μL、37%純度)溶液にAcOH(10.41mg、173.31μmol、9.91μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。NaBHCN(32.67mg、519.94μmol)を添加し、混合物を20℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液30%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(80mg、143.19μmol、82.62%収率)を褐色の固体として得た。MS(M+H)=559.3
【0243】
段階7.3-((4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(80mg、143.19μmol)溶液にTFA(246.40mg、2.16mmol、160μL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより16%の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(54%)を確認した。混合物を減圧濃縮し、3-((4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、粗製、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=459.1
【0244】
段階8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物33)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(45mg、106.79μmol)およびHATU(50.60mg、133.07μmol)溶液にDIPEA(29.79mg、230.53μmol、40.15μL)を添加し、混合物を20℃で15分間攪拌した。その後、DMF(1mL)中の3-((4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(80.00mg、139.72μmol、TFA塩)およびDIPEA(148.97mg、1.15mmol、200.77μL)溶液を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により新たなスポットが形成されることを確認した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製した後、分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:28%~48%、7分)によって再精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)(メチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(31.6mg、25.41μmol、22.91%収率、96.8%純度、3TFA)を青色の固体として得た。MS(M+H)=862.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77-10.75(m、1H)、10.01-9.63(m、1H)、9.54-9.42(m、1H)、8.31-8.17(m、2H)、7.47-7.41(m、2H)、6.73-6.62(m、2H)、6.57-6.50(m、1H)、4.92-4.84(m、1H)、4.77-4.70(m、1H)、4.13-4.02(m、2H)、3.92(s、3H)、3.69-3.56(m、2H)、3.40-3.18(m、9H)、3.13-3.05(m、2H)、2.90-2.77(m、2H)、2.66(s、3H)、2.57-2.50(m、3H)、2.30-2.20(m、1H)、2.17-2.07(m、3H)、2.04-1.90(m、3H)、1.89-1.82(m、1H)、1.79-1.65(m、2H)、1.24(d、J=6.7 Hz、6H)。
【0245】
実施例34.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)-3-メトキシベンズアミド(化合物34)の合成
【化43】

段階1.ベンジル4-((((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロへキシル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3)の合成
メタノール(20mL)中のベンジル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(2g、8.09mmol)、tert-ブチル((1r,4r)-4-アミノシクロへキシル)カルバメート(1.73g、8.09mmol)およびAcOH(485.68mg、8.09mmol、462.55μL)の混合物を20℃で30分間攪拌した後、NaBHCN(1.52g、24.26mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を真空濃縮し、NaHCO(20mL)でケンチングし、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を精製し、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル4-((((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロへキシル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.6g、8.08mmol、99.89%収率)を無色の油状物として得た。MS(M+H)=446.3
【0246】
段階2.ベンジル4-((((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロへキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4)の合成
メタノール(30mL)中のベンジル4-((((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロへキシル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.6g、8.08mmol)、ホルムアルデヒド(1.31g、16.16mmol、1.20mL、37% in HO)およびAcOH(485.15mg、8.08mmol、462.05μL)の混合物を20℃で30分間攪拌した。NaBHCN(1.52g、24.24mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を真空濃縮し、大部分の溶媒を除去した。混合物をNaHCO(30mL)でケンチングし、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル4-((((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロへキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.7g、8.05mmol、99.64%収率)を無色の油状物として得た。MS(M+H)=460.3
【0247】
段階3.tert-ブチル((1r,4r)-4-(メチル(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(5)の合成
メタノール(40mL)中のベンジル4-((((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロへキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.7g、8.05mmol)の混合物にPd/C(370mg、8.05mmol、10%純度)をN下で添加し、脱気し、Hで3回パージし、混合物を20℃で44時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物をセライトパッドでろ過した。ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル((1r,4r)-4-(メチル(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(2.6g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=326.2
【0248】
段階4.tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(7)の合成
DMSO(5mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(メチル(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(500mg、粗製)、1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(244.39mg、1.54mmol、169.71μL)溶液にKCO(636.92mg、4.61mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を塩水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(40mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 20%メタノール/酢酸エチル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(500mg、1.08mmol、70.06%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=465.3
【0249】
段階5.tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(8)の合成
CFCHOH(10mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(500mg、1.08mmol)の混合物にPd/C(100mg、1.08mmol、10%純度)をN下で添加し、脱気した後、Hで3回パージし、混合物を20℃でH(15Psi)下、12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物をセライトパッドでろ過した。ろ過物を真空濃縮し、tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(450mg、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=435.3
【0250】
段階6.tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(10)の合成
ACN(5mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(309.27mg、1.61mmol)、tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(350mg、粗製)溶液にNaHCO(338.28mg、4.03mmol、156.61μL)を添加し、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(400mg、粗製)を灰色の固体として得た。MS(M+H)=546.4
【0251】
段階7.3-((4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロへキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)カルバメート(100mg、183.26μmol)溶液にTFA(770.00mg、6.75mmol、0.5mL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物を真空濃縮し、3-((4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロへキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、粗製、TFA)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=446.3
【0252】
段階8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)-3-メトキシベンズアミド(化合物34)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(79.96mg、178.70μmol)溶液にHATU(101.92mg、268.05μmol)、DIPEA(115.48mg、893.50μmol、155.63μL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。3-((4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロへキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)アミノ)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、粗製、TFA)を添加し、生成された混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(40mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって精製した後、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:46%~76%、8分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)アミノ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロへキシル)-3-メトキシベンズアミド(39.9mg、44.23μmol、24.75%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=875.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、8.30-8.21(m、2H)、8.06(d、J=7.6 Hz、1H)、7.95(s、1H)、7.52-7.44(m、2H)、6.83(t、J=9.3 Hz、1H)、6.54-6.45(m、1H)、6.44-6.37(m、1H)、5.77(d、J=7.6 Hz、1H)、4.82-4.70(m、1H)、4.30-4.20(m、1H)、4.04(t、J=14.1 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.78-3.67(m、1H)、3.30(s、3H)、3.16-3.05(m、2H)、2.77-2.67(m、1H)、2.61-2.53(m、3H)、2.35-2.32(m、1H)、2.23-2.24(m、2H)、2.20(s、3H)、2.13-2.04(m、1H)、1.98-1.81(m、5H)、1.80-1.67(m、6H)、1.66-1.54(m、4H)、1.51-1.42(m、1H)、1.41-1.29(m、4H)、1.27-1.15(m、2H)。
【0253】
実施例35.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物35)の合成
【化44】

段階1.4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(2)の合成
DCM(150mL)中のピペリジン-4-イルメタノール(10g、86.83mmol)溶液にTEA(13.18g、130.24mmol、18.13mL)およびDMAP(530.37mg、4.34mmol)を添加した後、tert-ブチルクロロジフェニルシラン(35.80g、130.24mmol、33.46mL)を一滴ずつ添加した。混合物を20℃で16時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によりピペリジン-4-イルメタノールが完全に消費されたことと一つの新たなスポットが形成されることを確認した。反応混合物を0℃で水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(80mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、MTBEで粉砕し、4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(9.6g、27.15mmol、31.27%収率)を白色の固体として得た。MS(M+H)=354.6
【0254】
段階2.4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノール(4)の合成
ジオキサン(12mL)中の4-ブロモ-3-フルオロフェノール(500mg、2.62mmol)、4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(1.02g、2.88mmol)、DavePhos(164.84mg、418.85μmol)、Pd(dba)(143.83mg、157.07μmol)およびNaOBu-t(2M、3.93mL)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、混合物を100℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより38%の4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジンが残っていることを確認した。LCMSにより数個の新たなピークと所望の化合物のピーク(31%)を確認した。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド水溶液(20mL)で0℃で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~16%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノール(400mg、819.57μmol、31.31%収率、95%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=464.2
【0255】
段階3.3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
THF(5mL)中の4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノール(200mg、431.35μmol)溶液にNaH(43.14mg、1.08mmol、60%純度)を0℃で添加し、混合物を0℃で1時間攪拌した後、THF(2mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(91.11mg、474.49μmol)溶液を0℃で一滴ずつ添加し、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより40%の4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノールが残っていることと所望の質量のピーク(52%)を確認した。その後、混合物をさらに2時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.23)でより大きい極性の一つの新たなスポットが形成されることを確認した。反応混合物に飽和アンモニウムクロライド水溶液(15mL)を0℃で添加し、ケンチングした後、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~45%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(190mg、320.66μmol、74.34%収率、97%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=575.4
【0256】
段階4.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DMSO(1mL)中の3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(140mg、243.58μmol)溶液にCsF(74.00mg、487.16μmol、17.96μL)を添加した。混合物を30℃で2.5時間攪拌した。LCMSにより9%の3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオンが残っていることと所望の質量のピーク(44%)を確認した。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド水溶液(20mL)で0℃で希釈した後、酢酸エチル(20mL×2)を抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、148.65μmol、61.03%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=337.4
H NMR(400 MHz、CDCl)δ=7.76(s、1H)、6.99-6.87(m、1H)、6.85-6.74(m、2H)、4.77(dd、J=4.4、7.5 Hz、1H)、3.58(d、J=6.0 Hz、2H)、3.44-3.33(m、2H)、3.02-2.90(m、1H)、2.74-2.58(m、3H)、2.38-2.23(m、2H)、1.91-1.78(m、2H)、1.69-1.59(m、1H)、1.51-1.41(m、2H)、1.37-1.29(m、1H)。
【0257】
段階5.1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(7)の合成
DCM(1mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、148.65μmol)溶液にDMP(75.66mg、178.38μmol、55.23μL)を添加した。混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオンの一部が残っていることを確認した。その後、混合物をさらに2時間攪拌し、LCMSにより3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことを確認した。反応混合物をろ過し、ろ過物を濃縮し、1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(49mg、粗製)を黄色の固体として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H+18)=353.1
【0258】
段階6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物35)の合成
DCE(0.5mL)中の1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(49mg、146.56μmol)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(76.51mg、131.90μmol、HCl塩)溶液にNaOAc(18.03mg、219.84μmol)を20℃で添加した。添加後、混合物を20℃で1時間攪拌した後、NaBH(OAc)(155.31mg、732.78μmol)を添加し、生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒドが完全に消費されたことと所望の質量の一つのピーク(52%)を確認した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を添加し、0℃でケンチングした後、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これを分取TLC(SiO、DCM:メタノール=5:1)によって精製した後、分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、10分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:44%~74%、8分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(10.2mg、11.36μmol、7.75%収率、96%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=862.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.92(s、1H)、8.42(d、J=7.5 Hz、1H)、8.35-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.54-7.46(m、2H)、6.96(t、J=9.4 Hz、1H)、6.88(dd、J=2.7、13.9 Hz、1H)、6.77-6.74(m、1H)、5.13-5.09(m 1H)、4.93-4.83(m、1H)、4.46-4.32(m、1H)、4.04(t、J=13.6 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.30(s、3H)、3.21-3.18(m、2H)、2.66-2.59(m、2H)、2.57-2.56(m、2H)、2.32-2.26(m、2H)、2.26-2.19(m、2H)、2.19-2.08(m、6H)、1.85-1.72(m、4H)、1.64-1.52(m、5H)、1.24(d、J=6.6 Hz、8H)。
【0259】
実施例36.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物36)の合成
【化45】

段階1.4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノール(3)の合成
ジオキサン(10mL)中の4-ブロモフェノール(450mg、2.60mmol)、4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(1.01g、2.86mmol)、DavePhos(204.73mg、520.21μmol)、Pd(dba)(142.91mg、156.06μmol)およびNaOBu-t(2M、3.90mL)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、混合物を100℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより12%の4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジンが残っていることと所望の化合物のピーク(54%)を確認した。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド水溶液(20mL)で0℃で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~18%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノール(650mg、1.40mmol、53.83%収率、96%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=446.2
【0260】
段階2.3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
THF(10mL)中の4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノール(320mg、718.02μmol)溶液にNaH(71.80mg、1.80mmol、60%純度)を0℃で添加した。添加後、混合物を0℃で1時間攪拌した後、THF(2mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(165.44mg、861.63μmol)溶液を0℃で一滴ずつ添加し、生成された混合物を20℃で3時間攪拌した。LCMSにより4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノールが完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド水溶液(20mL)で0℃でケンチングし、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(380mg、662.04μmol、92.20%収率、97%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=557.3
【0261】
段階3.3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DMSO(2mL)中の3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(380mg、682.51μmol)溶液にCsF(207.35mg、1.37mmol、50.33μL)を添加した。混合物を30℃で4時間攪拌した。LCMSにより3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド水溶液(10mL)で0℃で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、376.92μmol、55.23%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=319.1
【0262】
段階4.1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(7)の合成
DCM(2mL)中の3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、188.46μmol)溶液にDMP(95.92mg、226.15μmol、70.02μL)を添加した。混合物を20℃で5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、Rf=0.7)で3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェノキシ)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたこととより低い極性の新規スポットが形成されることを確認した。反応混合物をろ過し、ろ過物を濃縮し、1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(59mg、粗製)を赤色の固体として得て、これをさらなる精製なしに次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=317.4
【0263】
段階5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物36)の合成
DCE(2mL)中の1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(59mg、186.50μmol)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(97.37mg、167.85μmol、HCl塩)溶液にNaOAc(22.95mg、279.75μmol)を20℃で添加した。添加後、混合物を20℃で1時間攪拌した後、NaBH(OAc)(237.16mg、1.12mmol)を添加し、生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=5:1)で4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミドが残っていることとより低い極性の数個の新たなスポットが形成されることを確認した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)で0℃で希釈した後、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得て、これを分取TLC(SiO、DCM:メタノール=5:1)後、(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:38%~68%、9分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-((2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(10.0mg、10.90μmol、5.84%収率、92%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=844.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.88(s、1H)、8.42-8.40(m、1H)、8.35-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.92-7.84(m、1H)、7.56-7.45(m、2H)、6.99-6.78(m、4H)、5.01-5.0(m、1H)、4.94-4.83(m、1H)、4.45-4.34(m、1H)、4.10-3.99(m、2H)、3.94(s、3H)、3.50(d、J=12.0 Hz、2H)、3.29(s、3H)、2.73-2.63(m、2H)、2.62-2.58(m、2H)、2.32-2.24(m、2H)、2.24-2.18(m、2H)、2.18-2.01(m、6H)、1.86-1.72(m、4H)、1.65-1.50(m、5H)、1.30-1.13(m、8H)。
【0264】
実施例37.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(1-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物37)の合成
【化46】

段階1.4-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン(2)の合成
DCM(150mL)中の2-(ピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(10g、77.40mmol)溶液にTEA(15.66g、154.80mmol、21.55mL)およびDMAP(472.79mg、3.87mmol)を添加し、tert-ブチル-クロロ-ジフェニル-シラン(31.91g、116.10mmol、29.82mL)をゆっくりと添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(33%)を確認した。混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、生成物を得て、これをMTBE(20mL)で20℃で30分間粉砕し、ろ過し、4-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン(2.54g、6.56mmol、8.48%収率、95%)を白色の固体として得た。MS(M+H)=368.2
【0265】
段階2.3-(4-(4-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(3)の合成
ジオキサン(10mL)中の3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(450mg、981.88μmol)溶液に4-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン(360.94mg、981.88μmol)、CsCO(639.83mg、1.96mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(47.76mg、49.09μmol)を添加し、混合物を100℃でN気体下、16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認し、混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~70%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、3-(4-(4-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(730mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=745.3
【0266】
段階3.3-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
DMSO(15mL)中の3-(4-(4-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(730mg、979.88μmol)溶液にCsF(223.27mg、1.47mmol、54.19μL)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~65%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、3-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、363.21 μmol、37.07%収率、92%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=507.3
【0267】
段階4.2-(1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(5)の合成
DCM(2mL)中の3-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、394.80μmol)溶液にTEA(119.85mg、1.18mmol、164.85μL)、TosCl(112.90mg、592.19μmol)およびDMAP(4.82mg、39.48μmol)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4~98%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、2-(1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(200mg、236.09μmol、59.80%収率、78%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=661.2
【0268】
段階5.tert-ブチル(1-(2-(1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(8mL)中の2-(1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(200mg、302.67μmol)およびtert-ブチルN-(4-ピペリジル)カルバメート(90.93mg、454.01μmol)溶液にDIEA(117.35mg、908.02μmol)およびNaI(4.54mg、30.27μmol)を20℃で添加した。生成された混合物を80℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、tert-ブチル(1-(2-(1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(210mg、粗製)を褐色の固体として得た。粗生成物を次の段階にて直接用いた。MS(M+H)=689.4
【0269】
段階6.3-(4-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
トルエン(9mL)中のtert-ブチル(1-(2-(1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(200mg、粗製)溶液にMsOH(4.05g、42.14mmol、3mL)を添加し、混合物を100℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認し、混合物をNaHCO(20mL)水溶液で希釈し、、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、水相を凍結乾燥により濃縮し、白色の固体を得て、前記固体をTHF(50mL)で粉砕し、20℃で1時間攪拌し、ろ過し、ろ過物を真空濃縮し、3-(4-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(48mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=469.3
【0270】
段階7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(1-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物37)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(30mg、67.05μmol)溶液にHATU(38.24mg、100.57μmol)およびDIPEA(26.00mg、201.15μmol、35.04μL)を添加した後、3-(4-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(38.79mg、粗製)を添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認し、混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:48%~78%、8分)によって精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-8H -ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(1-(1-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-3-メチル-2-オキソ-ベンジミダゾール-4-イル)-4-ピペリジル)エチル)-4-ピペリジル-3-メトキシベンズアミド(8.5mg、8.99μmol、13.41%収率、95%純度)を白色のパウダーとして得た。MS(M+H)=898.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.10(s、1H)、8.32-8.24(m、2H)、8.12(d、J=7.6 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、7.02-6.83(m、3H)、5.36(dd、J=5.3、12.5 Hz、1H)、4.77(t、J=8.3 Hz、1H)、4.05(t、J=14.2 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.84-3.71(m、1H)、3.63(s、3H)、3.34(s、3H)、3.10(d、J=9.8 Hz、2H)、2.92(d、J=9.7 Hz、2H)、2.74-2.60(m、4H)、2.37-2.35(m、2H)、2.07-1.87(m、6H)、1.90-1.78(m、4H)、1.76-1.75(m、2H)、1.68-1.52(m、6H)、1.49-1.34(m、5H)。
【0271】
実施例38.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物38)の合成
【化47】
段階1.5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニルクロリド(2)の合成
5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(10g、76.86mmol)にSOCl(20mL)を0℃でゆっくりと添加し、混合物を85℃で2時間攪拌した後、混合物を15℃で4時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により出発物質が完全に消費されたことを確認し、より低い極性の一つの主要な新たなスポットが形成されることを確認した。混合物を真空濃縮し、5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニルクロリド(11g、粗製)を褐色の油状物として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=149.5
【0272】
段階2.N-(4-メトキシベンジル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(3)の合成
5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニルクロリド(11g、74.05mmol)をDry DCM(100mL)に0℃でN下で溶解させた。その後、DCM(30mL)中のTEA(14.99g、148.10mmol、20.61mL)およびPMBNH(8.13g、59.24mmol、7.67mL)を添加し、混合物を15℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。HO(100mL)を添加し、有機相を分離し、水相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を0.5 M HCl(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、N-(4-メトキシベンジル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(10g、40.12mmol、54.18%収率)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=250.0
【0273】
段階3.3-ヒドロキシ-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
【0274】
無水THF(15mL)中のN-(4-メトキシベンジル)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(1.5g、6.02mmol)溶液を-78℃で冷却した。その後、無水THF(10mL)溶液中のt-BuOK(1M、6.62mL)(1 N in THF)を-78℃で窒素気体下、一滴ずつ添加した。生成された混合物を-40℃で1時間攪拌した。TLC(酢酸エチル)で出発物質が完全に消費されたことと2つの新たなスポットが形成されることを確認した。反応混合物をNHCl(20mL)の添加によりケンチングし、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、3-ヒドロキシ-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(900mg、粗製)を白色の固体として得た。MS(M+H)=250.3
【0275】
段階4.1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イルトリフルオロメタンスルホナート(5)の合成
【0276】
DCM(5mL)中の3-ヒドロキシ-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(500mg、2.01mmol)およびPy(317.44mg、4.01mmol、323.92μL)溶液にTfO(848.84mg、3.01mmol、496.40μL)を0℃で一滴ずつ添加した。混合物を-10℃でN下で1.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で出発物質が完全に消費されたこととより低い極性の一つの主要な新たなスポットが形成されることを確認した。混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イルトリフルオロメタンスルホナート(740mg、1.94mmol、96.74%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=381.3
【0277】
段階5.3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
THF(10mL)中の7-ブロモ-1-メチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-オン(396.57mg、1.75mmol)溶液にt-BuOK(1M、2.33mL)を添加した。混合物を0℃で30分間攪拌した。次いで、THF(4mL)中の1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イルトリフルオロメタンスルホナート(740mg、1.94mmol)を一滴ずつ添加した。生成された反応混合物を20℃でN下で30分間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、分取TLC(SiO、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって再精製し、3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(600mg、1.17mmol、60.04%収率、89%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=458.0
【0278】
段階6.ベンジル(7-((1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(9)の合成
ジオキサン(3mL)中の3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(300mg、654.59μmol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(291.09mg、654.97μmol、2HCl)溶液にPd-PEPPSI-IHeptCl(63.68mg、65.46μmol)およびCsCO(1.07g、3.27mmol)を添加し、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(20%)を確認した。混合物をセライトパッドでろ過し、ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって再精製し、ベンジル(7-((1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(70mg、93.47μmol、14.28%収率、N/A純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=749.4
【0279】
段階7.3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
TFA(0.5mL)中のベンジル(7-((1-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(70mg、93.47μmol)溶液にTfOH(1.19g、7.93mmol、700.01μL)を添加し、混合物を100℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(33%)を確認した。混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、粗製、TFA)を褐色の油状物として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=495.3
【0280】
段階8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物38)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(35.55mg、84.37μmol)溶液にHATU(46.85mg、123.22μmol)およびDIPEA(31.85mg、246.45μmol、42.93μL)を添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、粗製、TFA)を添加した。混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(37%)を確認した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=9:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:43%~73%、9分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(8.7mg、9.30μmol、11.32%収率、96%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=898.4
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.08(s、1H)、8.42(d、J=7.5 Hz、1H)、8.33-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.44(m、2H)、7.00-6.93(m、1H)、6.92-6.83(m、2H)、5.41-5.29(m、1H)、4.94-4.82(m、1H)、4.46-4.35(m、1H)、4.04(t、J=13.6 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.62(s、3H)、3.29(s、3H)、3.15-3.06(m、2H)、2.92-2.84(m、1H)、2.72-2.69(m、1H)、2.65-2.57(m、3H)、2.29-2.11(m、7H)、2.03-1.97(m、1H)、1.86-1.76(m、4H)、1.66-1.51(m、5H)、1.37-1.17(m、9H)。
【0281】
実施例39.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物39)の合成
【化48】

段階1.6-ブロモ-3-ヨード-1-メチル-1H-インダゾール(2)の合成
アセトン(30mL)中の6-ブロモ-3-ヨード-1H-インダゾール(5g、15.48mmol)およびKOH(2.17g、38.71mmol)溶液にMeI(3.30g、23.22mmol、1.45mL)を一滴ずつ添加し、混合物を20℃で16時間攪拌した。TLC(SiO、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により出発物質が一部残っていることとより低い極性の一つの主要な新たなスポットが形成されることを確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをアセトン(50mL)で洗浄し、ろ過物を真空濃縮した。残渣を酢酸エチル(30mL)で希釈し、水(30mL×2)および塩水(30mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液4%酢酸エチル/石油エーテル勾配@200mL/分)によって精製し、6-ブロモ-3-ヨード-1-メチル-1H-インダゾール(5.04g、14.96mmol、96.60%収率)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=336.6
【0282】
段階2.3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール(4)の合成
THF(36mL)およびHO(6mL)中の6-ブロモ-3-ヨード-1-メチル-1H-インダゾール(1.3g、3.86mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.8g、3.45mmol、80%純度)溶液にCsCO(2.25g、6.90mmol)およびPd(dppf)Cl(75.75mg、103.52μmol)を添加し、混合物を80℃でN気体下、14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(70%)を確認した。混合物を水(60mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール(1.6g、3.01mmol、87.10%収率、94%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=500.3
【0283】
段階3.エチル1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-カルボキシレート(7)の合成
ジオキサン(10mL)中の3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール(860mg、1.72mmol)およびエチルピペリジン-4-カルボキシレート(367.20mg、2.34mmol、360μL)溶液にCsCO(1.68g、5.16mmol)、Pd(dba)(31.48mg、34.37μmol)およびXPhos(24.58mg、51.56μmol)を20℃で添加し、混合物を100℃でN気体下、14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(87%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチル(20mL)およびTHF(20mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液40%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、エチル1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-カルボキシレート(870mg、1.51mmol、87.78%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=577.4
【0284】
段階4.(1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メタノール(8)の合成
THF(15mL)中のエチル1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-カルボキシレート(870mg、1.51mmol)溶液にLAH(87.00mg、2.29mmol)をゆっくりと添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(95%)を確認した。混合物を水(5mL)でケンチングし、20℃で5分間攪拌した。混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、(1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メタノール(0.8g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=535.3
【0285】
段階5.3-(6-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
CFCHOH(30mL)中の(1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メタノール(0.8g、1.50mmol)溶液にTFA(184.80mg、1.62mmol、120μL)を添加した後、Pd/C(100mg、10%純度)をN気体下、添加し、反応混合物を脱気し、Hで3回パージし、混合物を20℃でH(15Psi)下で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(85%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをエタノール(100mL)およびTHF(20mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物をTHF(10mL)で希釈し、DIPEAを添加し、pH=7に調整した。混合物を濃縮し、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~30%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製した。生成物をエタノール(2mL)および石油エーテル(10mL)で希釈した。混合物をろ過した。ろ過ケーキを集めて、減圧乾燥し、3-(6-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(370mg、1.01mmol、67.30%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=357.4
【0286】
段階6.1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(10)の合成
DCM(2mL)中の3-(6-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、280.57μmol)溶液にDMP(179mg、422.03μmol、130.66μL)を添加し、混合物を20℃で3時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。粗生成物をメタノール(1mL)で希釈し、ろ過した。ろ過ケーキをメタノール(1mL)で洗浄し、ろ過物を減圧濃縮し、1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(0.1g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=355.1
【0287】
段階7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物39)の合成
【0288】
メタノール(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(70mg、115.49μmol、HCl塩)溶液にNaOAc(9.5mg、115.81μmol)を添加した後、メタノール(1mL)中の1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(100mg、282.17μmol)溶液を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌した。その後、NaBHCN(21.77mg、346.47μmol)を添加し、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(19%)を確認した。混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(18%)を確認した。混合物を減圧濃縮した。粗生成物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、次いで分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Polar-RP 100*25mm*4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:25%~55%、9分)によって精製し、溶出物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(14.0mg、14.65μmol、12.68%収率、95%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=907.9
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.86(s、1H)、8.99-8.80(m、1H)、8.53-8.45(m、1H)、8.29-8.22(m、2H)、8.16-8.10(m、1H)、7.54-7.47(m、3H)、6.95(br d、J=7.7 Hz、1H)、6.91-6.87(m、1H)、4.84-4.73(m、1H)、4.49-4.38(m、1H)、4.29-4.24(m、1H)、4.08(br t、J=13.9 Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.90(s、3H)、3.87-3.81(m、2H)、3.42-3.38(m、2H)、3.34(s、3H)、3.08-2.94(m、3H)、2.88-2.77(m、3H)、2.64-2.61(m、1H)、2.41-2.36(m、1H)、2.30-2.26(m、1H)、2.23-2.12(m、2H)、2.03-1.69(m、14H)、1.67-1.52(m、4H)、1.43-1.32(m、2H)。
【0289】
実施例40.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物40)の合成
【化49】

段階1.3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
O(3mL)中のアクリル酸(956.27mg、13.27mmol、910.73μL)および6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-アミン(3g、13.27mmol)溶液にHOAc(1.89g、31.47mmol、1.8mL)を添加した。混合物を100℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。混合物を酢酸エチル(5mL)、MTBE(5mL)およびHO(10mL)で希釈し、ろ過した。ろ過ケーキを酢酸エチル(10mL)およびHO(10mL)で洗浄した。ろ過ケーキを集めて減圧乾燥した。ろ過物をNaCOの飽和溶液でpH=9に調整し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を除去した。水相を1N HClでpH=3に調整し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパン酸(1.67g、粗製)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=298.2
【0290】
段階2.メチル3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエート(3)の合成
トルエン(2mL)およびメタノール(2mL)中の3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパン酸(1.67g、5.60mmol)溶液にTMSCHN(2M、8.40mL)を添加し、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。混合物を減圧濃縮した。粗生成物を他のバッチ(1gスケール)と合わせて、MTBE(10mL)で希釈し、混合物を20℃で30分間攪拌した。混合物をろ過し、ろ過ケーキをMTBE(10mL)で洗浄した。合わせたろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液40%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、メチル3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエート(1.3g、3.87mmol、69.09%収率、93%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=312.1
【0291】
段階3.メチル3-((6-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエート(5)の合成
ジオキサン(13mL)中のメチル3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエート(0.5g、1.60mmol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(734mg、1.80mmol、HCl塩)溶液にCsCO(1.57g、4.81mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(31.16mg、32.03μmol)を添加し、混合物を100℃で28時間攪拌した。LCMSによりメチル3-((6-ブロモ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエートが残っていることを確認し、さらにPd-PEPPSI-IHeptCl(31.16mg、32.03μmol)を20℃で添加し、混合物を100℃で48時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(28%)を確認した。混合物をろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチル(50mL)で洗浄した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液100~10%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、メチル3-((6-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエート(190mg、277.39μmol、17.32%収率、88%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=603.6
【0292】
段階4.メチル3-(1-(6-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ウレイド)プロパノエート(6)の合成
AcOH(4mL)中のメチル3-((6-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)アミノ)プロパノエート(190mg、277.39μmol、88%純度)溶液にKOCN(35mg、411.06μmol)を添加し、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(67%)を確認した。混合物を減圧濃縮した。粗生成物をMeCN(3mL)および水(30mL)で希釈し、凍結乾燥し、メチル3-(1-(6-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ウレイド)プロパノエート(0.2g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=646.5
【0293】
段階5.ベンジル(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
MeCN(4mL)中のメチル3-(1-(6-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ウレイド)プロパノエート(190mg、294.21μmol)溶液にTriton B(828.00mg、1.98mmol、0.9mL、40%純度)をゆっくりと添加し、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(90%)を確認した。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル/メタノール=10/1(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~30%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(110mg、161.30μmol、54.83%収率、90%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=614.6
【0294】
段階6.1-(6-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(8)の合成
TFA(1.5mL)中のベンジル(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(95mg、154.79μmol)溶液を60℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(95%)を確認した。混合物を減圧濃縮し、1-(6-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(90mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=480.5
【0295】
段階7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物40)の合成
DMF(0.7mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にHATU(56.09mg、147.51μmol)およびDIPEA(29.68mg、229.64μmol、40μL)を添加し、混合物を20℃で15分間攪拌した。その後、DMF(0.8mL)中の1-(6-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(90mg、151.61μmol、TFA塩)およびDIPEA(89.04mg、688.93μmol、120.00μL)溶液を添加し、20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(65%)を確認した。混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ過物を減圧濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM:メタノール=10:1)によって精製した。生成物をMeCN(3mL)、メタノール(2mL)および脱イオン化水(30mL)で希釈し、混合物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(61.1mg、63.18μmol、47.12%収率、94%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=908.9
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.50(s、1H)、8.48-8.41(m、1H)、8.30-8.25(m、2H)、7.97(s、1H)、7.50-7.46(m、2H)、7.43(d、J=9.2 Hz、1H)、6.90(br d、J=9.0 Hz、1H)、6.81(s、1H)、4.81-4.72(m、1H)、4.45-4.36(m、1H)、4.05(br t、J=14.2 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.91-3.86(m、5H)、3.84-3.76(m、2H)、3.30(s、3H)、2.79-2.70(m、4H)、2.63-2.55(m、3H)、2.25-2.10(m、4H)、1.98-1.91(m、3H)、1.86-1.77(m、4H)、1.75-1.52(m、11H)、1.34-1.18(m、2H)。
【0296】
実施例41.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物41)の合成
【化50】

段階1.ベンジル(4-(7-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3)
ジオキサン(15mL)中の3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)-1-(4-メトキシベンジル)ピペリジン-2,6-ジオン(360mg、785.50μmol)およびベンジル(4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(310.23mg、785.50μmol、HCl)溶液にPd-PEPPSI-IHeptCl(76.41mg、78.55μmol)およびCsCO(1.28g、3.93mmol)を添加し、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(19%)を確認した。混合物をセライトパッドでろ過し、ろ過物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage;20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル to 10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)によって精製し、分取TLC(SiO、DCM:メタノール=9:1)によって再精製し、ベンジル(4-(7-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(110mg、136.03μmol、17.32%収率、91%純度)を黄色の固体として得た。MS(M+H)=736.4
【0297】
段階2.3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
TFA(1mL)中のベンジル(4-(7-(1-(1-(4-メトキシベンジル)-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(100mg、135.89μmol)溶液にTfOH(340.00mg、2.27mmol、0.2mL)を添加し、100℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(32%)を確認した。混合物を真空濃縮し、3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(70mg、粗製、TFA)を褐色の油状物として得て、これを次の段階に直接用いた。MS(M+H)=482.3.
【0298】
段階3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物41)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(56.00mg、132.89μmol)溶液にHATU(67.03mg、176.29μmol)およびDIPEA(45.57mg、352.58μmol、61.41μL)を添加し、混合物を20℃で30分間攪拌し、3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(70mg、117.53μmol、TFA)を添加し、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(36%)を確認した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=9:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:33%~63%、9分)によって再精製した。溶出物を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(10.2mg、11.18μmol、9.51%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=885.5.
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.14-11.04(m、1H)、9.28(s、1H)、8.30(d、J=5.9 Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.47-7.40(m、2H)、7.00-6.93(m、1H)、6.90-685(m、2H)、5.41-5.29(m、1H)、4.94-4.81(m、1H)、4.08-3.99(m、2H)、3.93(s、3H)、3.62(s、3H)、3.30(s、3H)、3.06-2.92(m、9H)、2.81-2.73(m、3H)、2.70-2.67(m、2H)、2.17-2.09(m、1H)、2.03-1.97(m、1H)、1.91-1.79(m、4H)、1.75-1.67(m、2H)、1.37-1.30(m、2H)、1.27-1.21(m、7H)。
【0299】
実施例42.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物42)の合成
【化51】

段階1.ベンジル(7-((1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
DMF(6mL)中の2-クロロ-6-フルオロ-ピリジン(300mg、2.28mmol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(600mg、1.47mmol、HCl)溶液に20℃でDIPEA(884.32mg、6.84mmol、1.19mL)を添加した後、生成された混合物を60℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク22%が検出された。反応混合物をHO(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(430mg、863.48μmol、37.86%収率、97%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=483.4
【0300】
段階2.(2-アミノ-2-オキソエチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(9)の合成
ACN(100mL)中の2-クロロアセトアミド(10g、106.94mmol)溶液に20℃でPPh(29.45g、112.28mmol)を添加した後、生成された混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(54%)が検出された。反応混合物をろ過し、ろ過ケーキを真空乾燥した。粗生成物を20℃で酢酸エチル(100mL)で15分間粉砕し、ろ過した。ろ過ケーキを真空乾燥し、(2-アミノ-2-オキソエチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(27.2g、84.91mmol、79.40%収率、100%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=320.4
【0301】
段階3.3-(トリフェニル-15-ホスファニリデン)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
メタノール(200mL)中の(2-アミノ-2-オキソエチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(20g、62.43mmol)溶液に20℃でNaOH(2.50g、62.43mmol)およびメチルプロパ-2-エノエート(6.45g、74.92mmol、6.75mL)を添加した後、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(33%)が検出された。反応混合物を減圧濃縮し、3-(トリフェニル-15-ホスファニリデン)ピペリジン-2,6-ジオン(20g、粗製)を白色の固体として得た。MS(M+H)=374.3
【0302】
段階4.3-メチレンピペリジン-2,6-ジオン(12)の合成
DCE(200mL)中の3-(トリフェニル-15-ホスファニリデン)ピペリジン-2,6-ジオン(20g、53.56mmol)溶液に20℃でパラホルムアルデヒド(1.93g)を添加し、生成された混合物を80℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピークが検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-メチレンピペリジン-2,6-ジオン(6.7g、粗製)を白色の固体として得た。MS(M+H)=126.1
【0303】
段階5.2-ベンジル-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(14)の合成
DCM(100mL)中の3-メチレンピペリジン-2,6-ジオン(6.7g、53.55mmol)およびN-ベンジル-1-メトキシ-N-((トリメチルシリル)メチル)メタンアミン(10.17g、42.84mmol)溶液に20℃でTFA(3.97g、34.81mmol、2.58mL)を添加し、生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、不純物が混ざった生成物を得て、これを20℃で混合溶液(20mL、MTBE:酢酸エチル=5:1)で15分間粉砕後、ろ過した。ろ過物を真空乾燥し、不純物が混ざった生成物Bを得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で、および、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって再精製し、2-ベンジル-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(976mg、3.78mmol、32.53%収率)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=259.1
【0304】
段階6.2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(4)の合成
CFCHOH(10mL)中の2-ベンジル-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(976mg、3.78mmol)溶液にN気体下、Pd/C(100mg、10%純度)を添加した。懸濁液をH下、3回脱気し、パージした。その後、H(15Psi)下、20℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピークが検出された。反応混合物をCFCHOH(30mL)で希釈した後、ろ過した。残渣を真空濃縮し、2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(742mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=169.0
【0305】
段階7.ベンジル(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5)の合成
ジオキサン(3mL)中のベンジル(7-((1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(100mg、207.02μmol)および2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(104.46mg、621.06μmol)溶液にN下、20℃でPd-PEPPSI-IHeptCl(10.07mg、10.35μmol)およびCsCO(202.35mg、621.06μmol)を添加し、生成された反応混合物をN下、100℃で12時間攪拌した。LCMSにより12%のベンジル(7-((1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメートが残っていることと所望の質量のピーク(70%)が検出された。反応混合物を真空濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、酢酸エチル:メタノール=10:1)によって精製し、ベンジル(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(66mg、101.99μmol、49.26%収率、95%純度)を白色の固体として得た。MS(M+H)=615.3
【0306】
段階8.2-(6-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(6)の合成
20℃でTFA(2mL)中のベンジル(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(66mg、107.36μmol)の混合物および生成された反応混合物を40℃で13時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(77%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、2-(6-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(64mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=481.3
【0307】
段階9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物42)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(50mg、111.75μmol)溶液にHATU(46.74mg、122.92μmol)およびDIPEA(28.89mg、223.50μmol、38.93μL)を添加した。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(1mL)中の2-(6-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-6,8-ジオン(64mg、107.62μmol、TFA)溶液およびDIPEA(43.33mg、335.24μmol、58.39μL)を添加し、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより全部の出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(28%)が検出された。反応混合物をHO(10mL)で希釈した後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を塩水(10mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(SiO、DCM:メタノール=10:1)によって精製した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(16.1mg、15.92μmol、14.25%収率、90%純度)を明るい黄色の固体として得た。MS(M+H)=910.2
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.73(s、1H)、8.43(br d、J=7.1 Hz、1H)、8.31-8.21(m、2H)、7.96(s、1H)、7.53-7.44(m、2H)、7.23(t、J=8.1 Hz、1H)、5.97(d、J=8.2 Hz、1H)、5.68(d、J=7.9 Hz、1H)、4.83-4.71(m、1H)、4.46-4.32(m、1H)、4.28-4.15(m、2H)、4.04(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.72(br d、J=10.9 Hz、1H)、3.52-3.41(m、3H)、3.31(br s、3H)、2.66-2.56(m、4H)、2.31-2.27(m、2H)、2.21(br dd、J=4.5、6.4 Hz、2H)、2.18-2.12(m、2H)、2.09(br d、J=5.5 Hz、2H)、2.04-1.98(m、2H)、1.97-1.90(m、3H)、1.81(br t、J=10.0 Hz、2H)、1.73-1.68(m、4H)、1.63-1.52(m、8H)、1.30-1.19(m、2H)、1.11-0.96(m、2H)。
【0308】
実施例43.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(6,8-ジオキソ-2,7-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物43)の合成
【化52】

MS(M+H)=911.1.
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.72(s、1H)、8.46(br d、J=7.6 Hz、1H)、8.29-8.24(m、2H)、7.96(s、1H)、7.78(d、J=2.9 Hz、1H)、7.52-7.46(m、2H)、7.27(dd、J=2.7、9.2 Hz、1H)、6.40(d、J=9.1 Hz、1H)、4.83-4.71(m、1H)、4.46-4.32(m、1H)、4.04(t、J=14.0 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.71(d、J=10.6 Hz、1H)、3.51-3.38(m、5H)、3.31(s、3H)、2.61-2.57(m、2H)、2.29-2.18(m、3H)、2.17(br s、1H)、2.15(br d、J=1.4 Hz、1H)、2.12(br d、J=5.5 Hz、2H)、2.05-1.98(m、3H)、1.96-1.90(m、3H)、1.85-1.79(m、2H)、1.78-1.69(m、4H)、1.62-1.54(m、8H)、1.28-1.17(m、6H)。
【0309】
実施例44.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物44)の合成
【化53】

MS(M+H)=899.0.
H NMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.06(s、1H)、8.52-8.39(m、1H)、8.34-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.54-7.46(m、2H)、6.96-6.91(m、1H)、6.86-6.78(m、1H)、6.69-6.58(m、1H)、5.34-5.25(m、1H)、4.93-4.82(m、1H)、4.49-4.35(m、1H)、4.10-3.99(m、2H)、3.94(s、3H)、3.69-3.54(m、2H)、3.31-3.28(m、6H)、3.09-2.83(m、3H)、2.72-2.57(m、4H)、2.22-2.09(m、3H)、2.03-1.95(m、2H)、1.86-1.76(m、4H)、1.65-1.52(m、2H)、1.41-1.13(m、13H)。
【0310】
<実験例>
1.PLK1ウェスタンブロット分析
(1)HeLa細胞株の培養
HeLa細胞株を韓国細胞株銀行から購入した。培養細胞の継代(Passage)をP115~P125に維持した。
【0311】
セルカウントのために、Thermo社のセルカウンター(Thermo Fisher Scientific Inc.、Catalog # AMQAX1000)および0.4%トリパンブルー(Trypan blue)溶液を用いた。
【0312】
細胞培養のために、DMEM(Gibco、カタログ番号1195-65;ロット番号2085318)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2097593)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2058855)、100mm細胞培養皿(SPL、カタログ番号20100)、150mm細胞培養皿(SPL、カタログ番号20150)、12-ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30012)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標) Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2070638)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Hirschmann、カタログ番号8100204)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20190723)を用いた。
【0313】
(2)本発明における化合物の処理
12-ウェルプレート(SPL社)の各ウェル毎に2×10個の細胞を播種し、培養培地の総体積を2mLにして細胞を培養した。
【0314】
実施例の化合物は、DMSOに完全に溶解させて実験に用い、チミジン(thymidine)は、DWに完全溶解させて実験に用いた。チミジンブロックのために、チミジン(Sigma-Aldrich カタログ番号T9250-5G)2mM処理後、24時間インキュベーションした。
【0315】
放出(release)および化学処理のために、培地を吸引した後、1×PBSで3回洗浄した。完全培地(complete media)を入れ、CO2インキュベーターで4時間インキュベーションした。それぞれの化合物を最高濃度3μMから最低濃度まで3倍に希釈し、再び6時間インキュベーションした。
【0316】
(3)ウエスタンブロッティング
SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングのため、1X RIPA溶解バッファー(Rockland、カタログ番号MB-030-0050;ロット番号39751)、100Xプロテアーゼ阻害剤カクテル(Quartett、カタログ番号PPI1015;ロット番号PCO50038424)、Pierce(商標)BCAプロテインアッセイキット(ThermoScientific、カタログ番号23225;ロット番号UC276876)、アルブミンスタンダード(ThermoScientific、カタログ番号23209;ロット番号UB269561)、4~15% Mini-PROTEAN TGX stain-free gel(Bio-rad、カタログ番号4568085;ロット番号L007041B)、10X Tris/Glycine/SDSバッファー(Bio-rad、カタログ番号1610732;ロット番号10000044375B);10X TBS(Bio-rad、カタログ番号1706435;ロット番号1000045140B)、10% Tween 20溶液(カタログ番号1610781;ロット番号L004152B)、Color protein standard broad range(NEB、カタログ番号P7719S;ロット番号10040349)、4X Laemmli sampleバッファー(Bio-rad、カタログ番号1610747;ロット番号L004133B)、β-メルカプトエタノール(Sigma-Aldrich、カタログ番号M3148;ロット番号60-24-2)、SuperBlock(商標)T20(TBS)ブロッキングバッファー(ThermoScientific、カタログ番号37536;ロット番号UC282578)、1Mアジ化ナトリウム溶液(Sigma-Aldrich、カタログ番号08591-1mL-F;ロット番号BCBV4989)、α-Rabbit pAb to Ms IgG(abcam、カタログ番号ab97046;ロット番号GR3252115-1)、α-Goat pAb to Rb IgG(CST、カタログ番号7074S;ロット番号28)、α-GAPDH(abcam、カタログ番号ab8245;ロット番号GR3275542-2)、α-PLK1(CST、カタログ番号208G4)、α-BRD4(CST、カタログ番号13440S)、ECL(商標)Primeウェスタンブロッティング試薬(GE Healthcare、カタログ番号RPN2232;ロット番号17001655)、Ponceau S 溶液(Sigma-Aldrich、カタログ番号P7170;ロット番号SLBV4112)、Difco(商標)Skim milk(BD、カタログ番号232100;ロット番号8346795)、iBlot(登録商標)2 NC Regular stacks(Invitrogen、カタログ番号IB23001;ロット番号2NR110619-02)を用いた。
【0317】
細胞を回収するために、トリプシンを用いて細胞をプレートから分離した後、培地およびPBSで洗浄した。具体的には、培地を吸引した後、1mLのPBSで洗浄し、PBSを吸引した。0.5mLのTrypLE(商標)Expressを37℃、7分間で処理し、細胞を分離させた後、0.5mLの完全培地を添加し、1mLの細胞培養液を回収した。その後、1mLの細胞収集液を8,000 rpmで120秒間遠心分離し、上澄み液を除去した。0.2mLのPBSで洗浄した後、PBSを除去した。
【0318】
細胞溶解(lysis)のために、溶解緩衝液(lysis buffer)を添加し、細胞破砕片(debris)を除去し、細胞ライセート(lysate)を得た。具体的に、細胞にプロテアーゼ阻害剤が含有された70μLの1X RIPAバッファー処理し、氷上で30分間インキュベーションした。その後、細胞を4℃15,000rpmで10分間遠心分離し、細胞ライセートを得た。
【0319】
次に、BCAアッセイを用いて標準曲線を求めて、これを代入することによりライセート中のタンパク質の質量を定量化した。混合物には20μLの標準溶液または試料溶液、200μLのBCAまたはブラッドフォード溶液を用いて37℃で30分間インキュベートし、562nmの吸光度で測定した。サンプルは、各ウェルあたり15μgになるように4X サンプルバッファーを加えて用意した。
【0320】
4~15% Mini-PROTEAN TGX stain-free gel(15 wULM)によって120Vで100分のランニングタイムを設定し、SDS-PAGEを行ったiBlot(登録商標)2 NC Mini stacksにDry blotting systemのP0 modeを用いて転写した。Ponceau S溶液を用いて染色した後、ブロッキングバッファー(Thermo)で1時間ブロッキングした。0.05%Tween 20を含む1X TBSで洗浄した後、一次抗体として1X TBS-T内抗-PLK1(CST)抗体(1:500)、抗-BRD4(Cell signaling)抗体(1:1000)または項-GAPDH(abcam)抗体(1:10,000)とともに4℃で16時間反応させた。0.05%Tween 20を含む1X TBSで10分間3回洗浄した後、二次抗体として1X TBS-T内抗-マウス抗体(abcam)(1:10,000)または抗-ウサギ抗体(CST)(1:5,000)と一緒に常温で1時間反応させた。次に、0.05%Tween 20を含む1X TBSで10分間3回洗浄した後、ECLワーキング溶液(1:1)で検出した。
【0321】
結果を分析するために、イメージアナライザー(GE)を用いて最終プロットデータを得た。その結果、本発明の全ての化合物が優れたPLK1タンパク質分解能を有することが確認された。
【0322】
2.PLK1ルシフェラーゼ解析
(1)HeLa LgBit(Plk1-HiBit KI)細胞株の作製および培養
【0323】
HeLa細胞株にLgBitベタクーを形質導入し、安定に発現させた細胞株を作製した。次に、細胞内に内在するPlk1遺伝子C-末端の後ろにHiBitアミノ酸配列が発現されるようにgRNAとドナーを作製した後、CRISPR/Cas9が発現し得るベクターと一緒に細胞内に挿入した。挿入が完了し、ノックインした細胞のみを選別した後、継代として用いた。
【0324】
細胞培養のために、DMEM(Gibco、カタログ番号11995-065;ロット番号2467189)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2420173P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2321114)、100mm細胞培養皿(SPL、カタログ番号20100)、150mm細胞培養皿(SPL、カタログ番号20150)、96-ウェルホワイトプレート(SPL、カタログ番号30196)、PBS pH 7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLETM Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2323417)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Marienfeld Superior、カタログ番号0650010)および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20211201)を用いた。
【0325】
(2)本発明における化合物の処理およびルシフェラーゼ解析の実験手法
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich カタログ番号D2438、ロット番号RNBJ9566)に完全に溶解させて実験に用いた。
【0326】
HeLa LgBit(Plk1-HiBit KI)の場合、チミジンブロック後に放出した後、化合物を処理し、その過程は以下のとおりである。チミジン(Sigma-Aldrich カタログ番号T9250-5G)は、DWに完全に溶解させて実験に用いた。チミジンブロックのために、チミジン2mM処理後、24時間インキュベーションした。放出および化学処理のために、培地を吸引した後、1×PBSで洗浄した。TrypLE(商標)を入れ、37℃のCOインキュベーターで5分間インキュベーションした。完全培地を入れて、中和した細胞をカウンターでカウントした。96-ウェルホワイトプレート(SPL社)の各ウェル毎に3.3×10個だけ培地総体積は、150μLとし、播種後、COインキュベーターでインキュベーションした。
【0327】
各細胞株をCOインキュベーターで18時間インキュベーションした後、Endurazineを総体積4%になるように各ウェルに添加した。本発明における化合物の濃度が300nMになるように、96-ウェルホワイトプレート(SPL社)にいれた後、プレートリーダー(BMG Labtech、CLARIOstar Plus)の波長を470~480nMで設定した後、吸光度をリアルタイムで測定した。9時間経過した時点で発光値を求めた後、エクセルプログラムを使って棒ブラフを表示した。
結果は、以下の表2、図1のとおりである。
【表2】

【0328】
表2において、活性度は、各実施例の化合物処理群とDMSO処理群の蛍光値の 割合に従って表記した(+++:<0.3、++<0.6、+<0.7)。
【0329】
3.H526細胞株における細胞生存能の分析
(1)NCI-H526細胞株の培養
【0330】
NCI-H526(以下、H526)細胞株は、韓国細胞株銀行から分譲を受けた。細胞を培養するために RPMI 1640(Gibco、カタログ番号22400-089;ロット番号2277021)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2351176P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2321114)、75T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71075)、175T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71175)、96-ウェル細胞培養プレート(SPL、カタログ番号30096)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2323417)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Marienfeld Superior、カタログ番号0650010)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20211201)を用いた。
【0331】
(2)本発明における化合物の処理および細胞生存能の分析の実験手法
【0332】
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich カタログ番号D2438、ロット番号RNBJ9566)に完全溶解させて実験に用いた。
【0333】
H526細胞株を96-ウェル細胞培養プレートに各ウェルあたり3×10 個になるように播種し、各ウェルの培地体積は、150μLになるように合わせた。
【0334】
本発明における化合物の細胞内処理容量は、最大濃度3000nMになるようにし、これを1/3ずつ希釈し、濃度別に処理し、最低濃度は0.46nMとなるようにした。各ウェル毎に全溶液の体積が200μLとなるように化合物を処理した後、5日間COインキュベーター(Thermo Fisher Science、カタログ番号4111)で培養した。
【0335】
その後、各ウェルにEZ-Cytox(DOGEN、Cat.NO.EZ-3000、ロット番号DLS2109)を20μLずつ処理した後、COインキュベーターで4時間培養した。プレートリーダー(BMG Labtech、CLARIOstar Plus)の波長を450nMで設定し、培養が終了したサンプルの吸光度を測定し、測定前にプレートリーダー内で3分間攪拌した後 、測定した。最終測定値は、Excelファイルで整理した後、Prism-GraphPadプログラムを通じてグラフで表し、IC50値を測定した。
結果は、以下の表3のとおりである。
【表3】

【0336】
表3において、活性度はH526細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50値に従って表記した(A:<30nm、B:<50nm、C:<100nm、D:<200nm、E:<400nm)。
【0337】
4.MRC-5細胞株における細胞生存能の分析
(1)MRC-5細胞株の培養
MRC-5細胞株を韓国細胞株銀行(KCLB、ソウル、韓国)から購入した。培養細胞の継代(Passage)をP15内に維持した。
【0338】
細胞培養のために、MEM/EBSS(Hyclone、カタログ番号SH30024.01;ロット番号AG29697698)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2234018P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2211099)、175T 細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71175)、96-ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30096)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2070638)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Hirschmann、カタログ番号8100204)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20190723)を用いた。
【0339】
(2)本発明における化合物の処理
【0340】
175T細胞培養フラスコで培養中のMRC-5細胞株をTrypLE(商標)Expressを用いてフラスコから細胞を分離した。96-ウェルプレート(SPL社)の各ウェル毎に6×10個の細胞を播種し、培養培地の総体積を150μLにして細胞を培養した。
【0341】
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich、カタログ番号D2438-50ML、ロット番号RNBK6387)に完全溶解させて実験に用い。10000nmを最高濃度として1/3ずつ連続して希釈し、最低濃度が1.52nMになるように計算して処理した。各ウェルには、培地とともに混合して処理し、体積は50μLになるように各ウェルの総体積は200μLとなるようにした。その後、37℃のCOインキュベーター(Thermo Fisher Science、カタログ番号4111、ロット番号300512709)で5日間培養した。
【0342】
下記の化合物は、比較例として用いられており、実施例の化合物と同様の方法で細胞生存能の分析を行った。
比較例1.Mu et al.BBRC、2020、521(4):833文献に記載された例示の化合物(比較化合物1)
【化54】

比較例2.BI2536(比較化合物2)
【化55】

比較例3.ボラセルチブ(比較化合物3)
【化56】

比較例4.TAK960(比較化合物4)
【化57】
【0343】
(3)細胞毒性の実験
培養が終了したプレートの各ウェルにEZ-cytox(DOGEN、カタログ番号EZ-3000、ロット番号DLS2012)溶液を20μLずつ処理後、37℃のCOインキュベーターで4時間培養した。96-ウェルプレートをプレートリーダー(BMG Labtech、Clariostar Plus)に入れ、2分間混合した後、450nM波長で吸光度を測定した。データは、Prism(ver.9)プログラムを用いてグラフに変換した。
結果は、以下の表4および表5のとおりである。
【表4】

【0344】
表4において、活性度はMRC-5細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50値(nM)に従って表記した。N.D.(not determined)は、10μmまで細胞毒性が示されていないことを意味する。その結果、本発明の全ての化合物が正常細胞株よりも癌細胞株において、高い水準の細胞毒性を特異的に示すことを確認した。
【表5】
【0345】
表5において、活性度はMRC-5細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50値(nM)に従って表記した。特に公知のPROTAC化合物である比較化合物1は、本発明の実施例の化合物とは異なり、正常細胞株において高いレベルの細胞毒性を示した。
図1
【国際調査報告】