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特表2024-530509ブロックコポリマーを含む診断アッセイ試薬
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ブロックコポリマーを含む診断アッセイ試薬
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/531 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
G01N33/531 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508573
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2022072601
(87)【国際公開番号】W WO2023017132
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】20210100549
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(31)【優先権主張番号】2203536.4
(32)【優先日】2022-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】522046494
【氏名又は名称】オスラー ダイアグノスティックス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Osler Diagnostics Limited
【住所又は居所原語表記】King Charles House, Park End Street, Oxford, OX1 1JD, UK
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プサロス,コンスタンティノス
(72)【発明者】
【氏名】リーダー,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】グッドウィン,ショーン・エドワード
(72)【発明者】
【氏名】タント,トゥレイン
(72)【発明者】
【氏名】アリ,マリアム・ノール
(72)【発明者】
【氏名】ディルパジア,マディハ・ファティマ
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,オリビア
(72)【発明者】
【氏名】メドヤイド,ファティハ
(57)【要約】
本発明は、イムノアッセイにおける使用に適した組成物、および本発明の組成物を使用してイムノアッセイを実施する方法に関する。本発明は、イムノアッセイおよびイムノアッセイ法における緩衝液、希釈液および/または洗浄溶液として有用なブロックコポリマーおよび/またはカオトロピック剤を含む組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
緩衝化合物と、塩と、1つ以上のブロックコポリマーとを含む、イムノアッセイ用組成物。
【請求項2】
前記緩衝化合物が約1mM~約500mMの濃度である、請求項1に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項3】
約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項4】
前記塩が、約1mM~約1000mMの濃度であり、任意選択で、前記塩が、約50~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)である、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項5】
約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項6】
約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約1mM~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーとを含む、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項7】
緩衝化合物と、1つ以上の塩と、1つ以上のブロッキング剤と、1つ以上のブロックコポリマーとを含む、イムノアッセイ用組成物。
【請求項8】
前記1つ以上のブロッキング剤が、リンタンパク質などのタンパク質、ポリマーおよび小分子からなるリストから選択される、請求項7に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項9】
a.前記タンパク質がリンタンパク質であり、任意選択で、前記リンタンパク質がカゼインであるか、または
b.前記タンパク質がウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)である、
請求項8に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項10】
少なくとも2つの塩、例えば、2、3、4、5または6つの塩を含む、請求項7~9のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項11】
前記緩衝化合物が約1mM~約500mMの濃度である、請求項7~10のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項12】
約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、請求項7~11のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項13】
前記1つ以上の塩のうちの1つが約1mM~約1000mMの濃度であり、任意選択で、
a.約300mM~約500mMの濃度、または
b.約100mM~約200mMの濃度
で塩化ナトリウム(NaCl)を含む、請求項7~12のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項14】
約1mM~約200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)をさらに含む、請求項7~13のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項15】
約0.05%(w/v)~約10%(w/v)、例えば、約0.05%(w/v)~約9%(w/v)、約0.05%(w/v)~約8%(w/v)、約0.05%(w/v)~約7%(w/v)、約0.05%(w/v)~約6%(w/v)、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.2%(w/v)または約0.05%(w/v)~約0.1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロッキング剤を含む、請求項7~14のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項16】
約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む、請求項15に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項17】
約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約100mM~約800mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤と、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーとを含む、請求項7~16のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項18】
約0.1%(w/v)~約3%(w/v)の濃度のカゼインを含む、請求項8~15のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項19】
約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約1mM~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約0.1%(w/v)~約3%(w/v)の濃度のカゼインと、約0.05%(w/v)~約2%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーとを含む、請求項18に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項20】
前記ブロックコポリマーがポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマーである、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項21】
1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤をさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項22】
前記1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が、グアニジン塩、尿素またはベタインからなるリストから選択される、請求項21に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項23】
前記1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が塩酸グアニジンである、請求項21または請求項22に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項24】
前記1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が約1mM~約1000mMの濃度である、請求項21~23のいずれか1項に記載のイムノアッセイ用組成物。
【請求項25】
液体、ゲルまたはエマルジョンである、先行する請求項のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イムノアッセイにおける使用に適した組成物、および本発明の組成物を使用してイムノアッセイを実施する方法に関する。本発明は、イムノアッセイおよびイムノアッセイ法における緩衝液、希釈液および/または洗浄溶液として有用なブロックコポリマーおよび/またはカオトロピック剤を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
イムノアッセイなどの診断試験は、試料中の特定の分析物の検出に使用されることが多い。例えば、分析物に結合して、1つ以上の抗体上の酵素または標識によって検出可能なサンドイッチを形成することができる抗体の対は周知であり、広範囲の異なる目的の分析物に利用可能である。テストステロンまたはコルチゾールなどの特定のバイオマーカーに対する抗体を使用して、唾液、血液または尿試料中のこれらの物質のレベルを調べることができる。
【0003】
次いで、例えば、電気化学測定または光学測定を使用して、分析物の存在を判定する。電気化学インピーダンス分光法、示差パルスボルタンメトリ、矩形波ボルタンメトリ、サイクリックボルタンメトリ、クロノアンペロメトリー、開回路電位測定およびクロノポテンショメトリなどの多くの電気化学測定技術が当業者に知られている。光学的検出方法としては、蛍光、化学発光、吸光度および表面プラズモン共鳴などを挙げることができる。他の適切な検出技術を使用して、高感度かつスケーラブルな方法で実験結果を分析することができる。最も一般的な方法は、光学的検出技術、電気化学的検出、機械的分析、分光法(ラマン分光法、NMR分光法)および質量分析(MS:Mass Spectrometry)である。そのような技術はすべて、マイクロ流体デバイスと組み合わせることができる。
【0004】
ポイント・オブ・ケア検出は、診断検査を簡便かつ迅速に対象にもたらし、より良好かつ迅速な臨床判断を行うことを可能にする。しかしながら、診断試験をポイント・オブ・ケア・デバイスまたはシステムに統合することは困難である。イムノアッセイ用の試料の調製は、複数の溶液および組成物を、体積および混合時間を正確に制御しつつ混合することを要する場合がある。ポイント・オブ・ケア・システムはまた、典型的な短い試験時間(15分未満)を可能にするために非常に速い結合反応速度を必要とする。さらに、そのデバイスは、医療専門家が立ち会う必要をなくすために自動化されるのが理想的である。
【0005】
既存の液体処理デバイスは、典型的には、複数の液体(例えば、試料液体、組成物または洗浄緩衝液)を測定チャンバ、反応ゾーンまたは他の検出手段にわたって同じ流れ方向に流す(すなわち、異なる液体がデバイスの同じ導管および部分を順次通って流れる)。あるいは、適切な組成物は、マルチウェルプレート(例えば、384ウェルプレートまたは96ウェルプレート)などの伝統的な実験室ベースのデバイスで使用することができる。
【0006】
診断イムノアッセイで使用される現在の組成物は、マトリックス効果または非特異的反応の影響を受ける可能性があり、かつ/または有意なバックグラウンドシグナルを生成し得、それによってアッセイの感度に影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、ポイント・オブ・ケア・イムノアッセイ診断試験で使用するための改善された診断アッセイ組成物を提供する必要がある。具体的には、バックグラウンドシグナルを最小限に抑え、生体試料間のばらつきを低減し、かつ/またはイムノアッセイの安定性、精度および再現性を改善する安定な組成物を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この概要は、詳細な説明でより詳細に説明される概念を紹介する。特許請求される主題の本質的な特徴を特定するために使用されるべきではなく、特許請求される主題の範囲を限定するためにも使用されるべきではない。
【0009】
本発明は、緩衝化合物、塩および1つ以上のブロックコポリマーを含むイムノアッセイ用組成物を提供する。
【0010】
いくつかの実施形態では、緩衝化合物は、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、TAPS([トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパンスルホン酸)、ビシン(2-(ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ)酢酸)、トリシン(N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、TAPSO(3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、TES(2-[[1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-イル]アミノ]エタンスルホン酸)、MOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸))、カコジル酸(ジメチルヒ素酸)およびMES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)からなるリストから選択される。
【0011】
いくつかの実施形態では、塩は、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、硫化アンチモン(III)、三塩化アンチモン、臭化バリウム、炭酸バリウム、塩化バリウム、クロム酸バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、三塩化ビスマス、炭酸カドミウム、塩化カドミウム、ヨウ化カドミウム、硝酸カドミウム、酸化カドミウム、硫酸カドミウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、フッ化カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カルシウム粉末、硫酸カルシウム、塩化クロム(III)、硝酸クロム(III)、酸化クロム(III)、ピコニル酸クロム、三酸化クロム、炭酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、酸化コバルト、臭化第二銅、炭酸第二銅、塩化第二銅、硝酸第二銅、酸化第二銅粉、硫酸銅、臭化第一銅、塩化第一銅、ヨウ化第一銅、酸化第一銅、酸化ジスプロシウム、酸化ユーロピウム、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、酸化第二鉄、硫酸第二鉄、塩化鉄、硫酸第一鉄、酸化ガドリニウム(III)、二酸化ゲルマニウム、酸化ホルミウム、塩化インジウム(III)、三塩化イリジウム、炭酸ランタン、塩化ランタン、硝酸ランタン、シュウ酸ランタン、酸化ランタン、塩化鉛(II)、酢酸鉛、臭化鉛、炭酸鉛、二酸化鉛、一酸化鉛、硝酸鉛、酸化鉛、硫酸鉛、臭化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マンガン(II)、炭酸マンガン、二酸化マンガン、ヨウ化水銀、硝酸水銀、酸化水銀、三酸化モリブデン、酸化ネオジム、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、硫酸ニッケル、五酸化ニオブ、塩化白金、臭化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、塩化白金酸カリウム、クロム酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、ピロアンチモン酸カリウム、三塩化ロジウム、塩化ルビジウム、酸化サマリウム、二酸化セレン、安息香酸銀、臭化銀、炭酸銀、塩化銀、ヨウ化銀、硝酸銀、酸化銀、硫酸銀、ヒ酸ナトリウム、亜ヒ酸ナトリウム、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイフッ化ナトリウム、スズ酸ナトリウム、亜テルル酸ナトリウム、塩化第一スズ酸スズ、酸化第二スズ、塩化第一スズ、硫酸第一スズ、炭酸ストロンチウム、四塩化チタン、酸化タングステン(VI)、五酸化バナジウム、酸化イットリウム、塩化亜鉛、シアン化亜鉛、硝酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、二酸化ジルコニウムおよび硝酸ジルコニルからなるリストから選択される。
【0012】
いくつかの実施形態では、緩衝化合物は、約1mM~約500mMの濃度、例えば、約1mM~約450mM、約1mM~約400mM、約1mM~約350mM、約1mM~約300mM、約1mM~約250mM、約1mM~約200mM、約1mM~約150mM、約1mM~約100mM、約1mM~約90mM、約1mM~約80mM、約1mM~約70mM、約1mM~約60mM、約1mM~約50mM、約1mM~約40mM、約1mM~約30mM、約1mM~約20mM、約1mM~約10mM、約10mM~約500mM、約10mM~約450mM、約10mM~約400mM、約10mM~約350mM、約10mM~約300mM、約10mM~約250mM、約10mM~約200mM、約10mM~約150mM、約10mM~約100mM、約10mM~約90mM、約10mM~約80mM、約10mM~約70mM、約10mM~約60mM、約10mM~約50mM、約10mM~約40mM、約10mM~約30mM、約10mM~約20mM、約20mM~約500mM、約20mM~約450mM、約20mM~約400mM、約20mM~約350mM、約20mM~約300mM、約20mM~約250mM、約20mM~約200mM、約20mM~約150mM、約20mM~約100mM、約20mM~約90mM、約20mM~約80mM、約20mM~約70mM、約20mM~約60mM、約20mM~約50mM、約20mM~約40mM、約20mM~約30mM、約30mM~約500mM、約30mM~約450mM、約30mM~約400mM、約30mM~約350mM、約30mM~約300mM、約30mM~約250mM、約30mM~約200mM、約30mM~約150mM、約30mM~約100mM、約30mM~約90mM、約30mM~約80mM、約30mM~約70mM、約30mM~約60mM、約30mM~約50mM、約30mM~約40mM、約40mM~約500mM、約40mM~約450mM、約40mM~約400mM、約40mM~約350mM、約40mM~約300mM、約40mM~約250mM、約40mM~約200mM、約40mM~約150mM、約40mM~約100mM、約40mM~約90mM、約40mM~約80mM、約40mM~約70mM、約40mM~約60mM、約40mM~約50mM、約50mM~約500mM、約50mM~約450mM、約50mM~約400mM、約50mM~約350mM、約50mM~約300mM、約50mM~約250mM、約50mM~約200mM、約50mM~約150mM、約50mM~約100mM、約50mM~約90mM、約50mM~約80mM、約50mM~約70mM、約50mM~約60mM、約60mM~約500mM、約60mM~約450mM、約60mM~約400mM、約60mM~約350mM、約60mM~約300mM、約60mM~約250mM、約60mM~約200mM、約60mM~約150mM、約60mM~約100mM、約60mM~約90mM、約60mM~約80mM、約60mM~約70mM、約70mM~約500mM、約70mM~約450mM、約70mM~約400mM、約70mM~約350mM、約70mM~約300mM、約70mM~約250mM、約70mM~約200mM、約70mM~約150mM、約70mM~約100mM、約70mM~約90mM、約70mM~約80mM、約80mM~約500mM、約80mM~約450mM、約80mM~約400mM、約80mM~約350mM、約80mM~約300mM、約80mM~約250mM、約80mM~約200mM、約80mM~約150mM、約80mM~約100mM、約80mM~約90mM、約90mM~約500mM、約90mM~約450mM、約90mM~約400mM、約90mM~約350mM、約90mM~約300mM、約90mM~約250mM、約90mM~約200mM、約90mM~約150mM、約90mM~約100mM、約100mM~約500mM、約100mM~約450mM、約100mM~約400mM、約100mM~約350mM、約100mM~約300mM、約100mM~約250mM、約100mM~約200mM、約100mM~約150mM、約150mM~約500mM、約150mM~約450mM、約150mM~約400mM、約150mM~約350mM、約150mM~約300mM、約150mM~約250mM、約150mM~約200mM、約200mM~約500mM、約200mM~約450mM、約200mM~約400mM、約200mM~約350mM、約200mM~約300mM、約200mM~約250mM、約250mM~約500mM、約250mM~約450mM、約250mM~約400mM、約250mM~約350mM、約250mM~約300mM、約300mM~約500mM、約300mM~約450mM、約300mM~約400mM、約300mM~約350mM、約350mM~約500mM、約350mM~約450mM、約350mM~約400mM、約400mM~約500mM、約400mM~約450mM、または約450mM~約500mMの濃度である。
【0013】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~約100mMの濃度、例えば、約1mM~約90mM、約1mM~約80mM、約1mM~約70mM、約1mM~約60mM、約1mM~約50mM、約1mM~約40mM、約1mM~約30mM、約1mM~約20mM、約1mM~約10mM、約10mM~約100mM、約10mM~約90mM、約10mM~約80mM、約10mM~約70mM、約10mM~約60mM、約10mM~約50mM、約10mM~約40mM、約10mM~約30mM、約10mM~約20mM、約20mM~約100mM、約20mM~約90mM、約20mM~約80mM、約20mM~約70mM、約20mM~約60mM、約20mM~約50mM、約20mM~約40mM、約20mM~約30mM、約30mM~約100mM、約30mM~約90mM、約30mM~約80mM、約30mM~約70mM、約30mM~約60mM、約30mM~約50mM、約30mM~約40mM、約40mM~約100mM、約40mM~約90mM、約40mM~約80mM、約40mM~約70mM、約40mM~約60mM、約40mM~約50mM、約50mM~約100mM、約50mM~約90mM、約50mM~約80mM、約50mM~約70mM、約50mM~約60mM、約60mM~約100mM、約60mM~約90mM、約60mM~約80mM、約60mM~約70mM、約70mM~約100mM、約70mM~約90mM、約70mM~約80mM、約80mM~約100mM、約80mM~約90mM、または約90mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約10mM~100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、塩は、約1mM~約1000mMの濃度、例えば、約1mM~約900mM、約1mM~約800mM、約1mM~約700mM、約1mM~約600mM、約1mM~約500mM、約1mM~約400mM、約1mM~約300mM、約1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約1mM~約50mM、約50mM~約1000mM、約50mM~約900mM、約50mM~約800mM、約50mM~約700mM、約50mM~約600mM、約50mM~約500mM、約50mM~約400mM、約50mM~約300mM、約50mM~約200mM、約50mM~約100mM、約100mM~約1000mM、約100mM~約900mM、約100mM~約800mM、約100mM~約700mM、約100mM~約600mM、約100mM~約500mM、約100mM~約400mM、約100mM~約300mM、約100mM~約200mM、約200mM~約1000mM、約200mM~約900mM、約200mM~約800mM、約200mM~約700mM、約200mM~約600mM、約200mM~約500mM、約200mM~約400mM、約200mM~約300mM、約300mM~約1000mM、約300mM~約900mM、約300mM~約800mM、約300mM~約700mM、約300mM~約600mM、約300mM~約500mM、約300mM~約400mM、約400mM~約1000mM、約400mM~約900mM、約400mM~約800mM、約400mM~約700mM、約400mM~約600mM、約400mM~約500mM、約500mM~約1000mM、約500mM~約900mM、約500mM~約800mM、約500mM~約700mM、約500mM~約600mM、約600mM~約1000mM、約600mM~約900mM、約600mM~約800mM、約600mM~約700mM、約700mM~約1000mM、約700mM~約900mM、約700mM~約800mM、約800mM~約1000mM、約800mM~約900mMまたは約900mM~約1000mMの濃度である。
【0016】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~約1000mMの濃度、例えば、約1mM~約900mM、約1mM~約800mM、約1mM~約700mM、約1mM~約600mM、約1mM~約500mM、約1mM~約400mM、約1mM~約300mM、約1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約1mM~約50mM、約50mM~約1000mM、約50mM~約900mM、約50mM~約800mM、約50mM~約700mM、約50mM~約600mM、約50mM~約500mM、約50mM~約400mM、約50mM~約300mM、約50mM~約200mM、約50mM~約100mM、約100mM~約1000mM、約100mM~約900mM、約100mM~約800mM、約100mM~約700mM、約100mM~約600mM、約100mM~約500mM、約100mM~約400mM、約100mM~約300mM、約100mM~約200mM、約200mM~約1000mM、約200mM~約900mM、約200mM~約800mM、約200mM~約700mM、約200mM~約600mM、約200mM~約500mM、約200mM~約400mM、約200mM~約300mM、約300mM~約1000mM、約300mM~約900mM、約300mM~約800mM、約300mM~約700mM、約300mM~約600mM、約300mM~約500mM、約300mM~約400mM、約400mM~約1000mM、約400mM~約900mM、約400mM~約800mM、約400mM~約700mM、約400mM~約600mM、約400mM~約500mM、約500mM~約1000mM、約500mM~約900mM、約500mM~約800mM、約500mM~約700mM、約500mM~約600mM、約600mM~約1000mM、約600mM~約900mM、約600mM~約800mM、約600mM~約700mM、約700mM~約1000mM、約700mM~約900mM、約700mM~約800mM、約800mM~約1000mM、約800mM~約900mMまたは約900mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約50~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約200~約400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約100~約200mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、本組成物は、150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、本組成物は、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、塩化ナトリウムおよび1つ以上のブロックコポリマーを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、本組成物はトリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)を含む。いくつかの実施形態では、トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)は、約20mM~30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約100mM~200mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、150mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)は、約20mM~30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約50mM~500mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)は25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、400mMの濃度のNaClを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、本組成物は、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)およびNaClを含むトリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)と、追加のNaClとを含む。TBS由来のNaClと追加のNaClとを合わせて、本組成物中のNaCl濃度を得る。いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)および約200mM~約500mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)および約200mM~約400mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)および約275mMの濃度のNaClを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の総濃度、例えば、約0.01%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.2%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.05%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約2%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.3%(w/v)~約2%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.4%(w/v)~約2%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1%(w/v)、約0.5%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.5%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.5%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.5%(w/v)~約0.6%(w/v)、約0.6%(w/v)~約2%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.6%(w/v)~約1%(w/v)、約0.6%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.6%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.6%(w/v)~約0.7%(w/v)、約0.7%(w/v)~約2%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.7%(w/v)~約1%(w/v)、約0.7%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.7%(w/v)~約0.8%(w/v)、約0.8%(w/v)~約2%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.8%(w/v)~約1%(w/v)、約0.8%(w/v)~約0.9%(w/v)、約0.9%(w/v)~約2%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.9%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.8%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.7%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.6%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.4%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.3%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.2%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1.1%(w/v)、約0.9%(w/v)~約1%(w/v)、約1%(w/v)~約2%(w/v)、約1%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1%(w/v)~約1.6%(w/v)、約1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1%(w/v)~約1.4%(w/v)、約1%(w/v)~約1.3%(w/v)、約1%(w/v)~約1.2%(w/v)、約1%(w/v)~約1.1%(w/v)、約1.1%(w/v)~約2%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.6%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.4%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.3%(w/v)、約1.1%(w/v)~約1.2%(w/v)、約1.2%(w/v)~約2%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.6%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.4%(w/v)、約1.2%(w/v)~約1.3%(w/v)、約1.3%(w/v)~約2%(w/v)、約1.3%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.3%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.3%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1.3%(w/v)~約1.6%(w/v)、約1.3%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1.3%(w/v)~約1.4%(w/v)、約1.4%(w/v)~約2%(w/v)、約1.4%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.4%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.4%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1.4%(w/v)~約1.6%(w/v)、約1.4%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1.5%(w/v)~約2%(w/v)、約1.5%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.5%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.5%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1.5%(w/v)~約1.6%(w/v)、約1.6%(w/v)~約2%(w/v)、約1.6%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.6%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.6%(w/v)~約1.7%(w/v)、約1.7%(w/v)~約2%(w/v)、約1.7%(w/v)~約1.9%(w/v)、約1.7%(w/v)~約1.8%(w/v)、約1.8%(w/v)~約2%(w/v)、約1.8%(w/v)~約1.9%(w/v)または約1.9%(w/v)~約2%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.25%(w/v)~約1.5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.05%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.125%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.05%(w/v)の総濃度の1つのブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.125%(w/v)の総濃度の1つのブロックコポリマーを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)および約0.01%(w/v)~2%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)および0.05%(w/v)の濃度のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)および0.125%(w/v)の濃度のブロックコポリマーを含む。
【0024】
本発明はまた、緩衝化合物、1つ以上の塩、1つ以上のブロッキング剤および1つ以上のブロックコポリマーを含むイムノアッセイ用組成物を提供する。いくつかの実施形態では、1つ以上のブロッキング剤は、リンタンパク質などのタンパク質、ポリマーおよび小分子からなるリストから選択される。いくつかの実施形態では、タンパク質はリンタンパク質であり、任意選択で、リンタンパク質はカゼインである。いくつかの実施態様では、タンパク質は、ウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)である。いくつかの実施形態では、ポリマーは、PVP(ポリビニルピロリドン)またはPVA(ポリビニルアルコール)である。いくつかの実施形態では、小分子はエタノールアミンである。
【0025】
いくつかの実施形態では、本組成物は、少なくとも2つの塩、例えば、2、3、4、5または6つの塩を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は2つの塩を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、緩衝化合物は、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、TAPS([トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパンスルホン酸)、ビシン(2-(ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ)酢酸)、トリシン(N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、TAPSO(3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、TES(2-[[1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-イル]アミノ]エタンスルホン酸)、MOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸))、カコジル酸(ジメチルヒ素酸)およびMES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)からなるリストから選択される
いくつかの実施形態では、1つ以上の塩は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、硫化アンチモン(III)、三塩化アンチモン、臭化バリウム、炭酸バリウム、塩化バリウム、クロム酸バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、三塩化ビスマス、炭酸カドミウム、塩化カドミウム、ヨウ化カドミウム、硝酸カドミウム、酸化カドミウム、硫酸カドミウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、フッ化カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カルシウム粉末、硫酸カルシウム、塩化クロム(III)、硝酸クロム(III)、酸化クロム(III)、ピコニル酸クロム、三酸化クロム、炭酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、酸化コバルト、臭化第二銅、炭酸第二銅、塩化第二銅、硝酸第二銅、酸化第二銅粉、硫酸銅、臭化第一銅、塩化第一銅、ヨウ化第一銅、酸化第一銅、酸化ジスプロシウム、酸化ユーロピウム、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、酸化第二鉄、硫酸第二鉄、塩化鉄、硫酸第一鉄、酸化ガドリニウム(III)、二酸化ゲルマニウム、酸化ホルミウム、塩化インジウム(III)、三塩化イリジウム、炭酸ランタン、塩化ランタン、硝酸ランタン、シュウ酸ランタン、酸化ランタン、塩化鉛(II)、酢酸鉛、臭化鉛、炭酸鉛、二酸化鉛、一酸化鉛、硝酸鉛、酸化鉛、硫酸鉛、臭化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マンガン(II)、炭酸マンガン、二酸化マンガン、ヨウ化水銀、硝酸水銀、酸化水銀、三酸化モリブデン、酸化ネオジム、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、硫酸ニッケル、五酸化ニオブ、塩化白金、臭化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、塩化白金酸カリウム、クロム酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、ピロアンチモン酸カリウム、三塩化ロジウム、塩化ルビジウム、酸化サマリウム、二酸化セレン、安息香酸銀、臭化銀、炭酸銀、塩化銀、ヨウ化銀、硝酸銀、酸化銀、硫酸銀、ヒ酸ナトリウム、亜ヒ酸ナトリウム、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイフッ化ナトリウム、スズ酸ナトリウム、亜テルル酸ナトリウム、塩化第一スズ酸スズ、酸化第二スズ、塩化第一スズ、硫酸第一スズ、炭酸ストロンチウム、四塩化チタン、酸化タングステン(VI)、五酸化バナジウム、酸化イットリウム、塩化亜鉛、シアン化亜鉛、硝酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、二酸化ジルコニウムおよび硝酸ジルコニルからなるリストから選択される。
【0027】
いくつかの実施形態では、緩衝化合物は、約1mM~約500mMの濃度、例えば、約1mM~約450mM、約1mM~約400mM、約1mM~約350mM、約1mM~約300mM、約1mM~約250mM、約1mM~約200mM、約1mM~約150mM、約1mM~約100mM、約1mM~約90mM、約1mM~約80mM、約1mM~約70mM、約1mM~約60mM、約1mM~約50mM、約1mM~約40mM、約1mM~約30mM、約1mM~約20mM、約1mM~約10mM、約10mM~約500mM、約10mM~約450mM、約10mM~約400mM、約10mM~約350mM、約10mM~約300mM、約10mM~約250mM、約10mM~約200mM、約10mM~約150mM、約10mM~約100mM、約10mM~約90mM、約10mM~約80mM、約10mM~約70mM、約10mM~約60mM、約10mM~約50mM、約10mM~約40mM、約10mM~約30mM、約10mM~約20mM、約20mM~約500mM、約20mM~約450mM、約20mM~約400mM、約20mM~約350mM、約20mM~約300mM、約20mM~約250mM、約20mM~約200mM、約20mM~約150mM、約20mM~約100mM、約20mM~約90mM、約20mM~約80mM、約20mM~約70mM、約20mM~約60mM、約20mM~約50mM、約20mM~約40mM、約20mM~約30mM、約30mM~約500mM、約30mM~約450mM、約30mM~約400mM、約30mM~約350mM、約30mM~約300mM、約30mM~約250mM、約30mM~約200mM、約30mM~約150mM、約30mM~約100mM、約30mM~約90mM、約30mM~約80mM、約30mM~約70mM、約30mM~約60mM、約30mM~約50mM、約30mM~約40mM、約40mM~約500mM、約40mM~約450mM、約40mM~約400mM、約40mM~約350mM、約40mM~約300mM、約40mM~約250mM、約40mM~約200mM、約40mM~約150mM、約40mM~約100mM、約40mM~約90mM、約40mM~約80mM、約40mM~約70mM、約40mM~約60mM、約40mM~約50mM、約50mM~約500mM、約50mM~約450mM、約50mM~約400mM、約50mM~約350mM、約50mM~約300mM、約50mM~約250mM、約50mM~約200mM、約50mM~約150mM、約50mM~約100mM、約50mM~約90mM、約50mM~約80mM、約50mM~約70mM、約50mM~約60mM、約60mM~約500mM、約60mM~約450mM、約60mM~約400mM、約60mM~約350mM、約60mM~約300mM、約60mM~約250mM、約60mM~約200mM、約60mM~約150mM、約60mM~約100mM、約60mM~約90mM、約60mM~約80mM、約60mM~約70mM、約70mM~約500mM、約70mM~約450mM、約70mM~約400mM、約70mM~約350mM、約70mM~約300mM、約70mM~約250mM、約70mM~約200mM、約70mM~約150mM、約70mM~約100mM、約70mM~約90mM、約70mM~約80mM、約80mM~約500mM、約80mM~約450mM、約80mM~約400mM、約80mM~約350mM、約80mM~約300mM、約80mM~約250mM、約80mM~約200mM、約80mM~約150mM、約80mM~約100mM、約80mM~約90mM、約90mM~約500mM、約90mM~約450mM、約90mM~約400mM、約90mM~約350mM、約90mM~約300mM、約90mM~約250mM、約90mM~約200mM、約90mM~約150mM、約90mM~約100mM、約100mM~約500mM、約100mM~約450mM、約100mM~約400mM、約100mM~約350mM、約100mM~約300mM、約100mM~約250mM、約100mM~約200mM、約100mM~約150mM、約150mM~約500mM、約150mM~約450mM、約150mM~約400mM、約150mM~約350mM、約150mM~約300mM、約150mM~約250mM、約150mM~約200mM、約200mM~約500mM、約200mM~約450mM、約200mM~約400mM、約200mM~約350mM、約200mM~約300mM、約200mM~約250mM、約250mM~約500mM、約250mM~約450mM、約250mM~約400mM、約250mM~約350mM、約250mM~約300mM、約300mM~約500mM、約300mM~約450mM、約300mM~約400mM、約300mM~約350mM、約350mM~約500mM、約350mM~約450mM、約350mM~約400mM、約400mM~約500mM、約400mM~約450mM、または約450mM~約500mMの濃度である。
【0028】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~約100mMの濃度、例えば、約1mM~約90mM、約1mM~約80mM、約1mM~約70mM、約1mM~約60mM、約1mM~約50mM、約1mM~約40mM、約1mM~約30mM、約1mM~約20mM、約1mM~約10mM、約10mM~約100mM、約10mM~約90mM、約10mM~約80mM、約10mM~約70mM、約10mM~約60mM、約10mM~約50mM、約10mM~約40mM、約10mM~約30mM、約10mM~約20mM、約20mM~約100mM、約20mM~約90mM、約20mM~約80mM、約20mM~約70mM、約20mM~約60mM、約20mM~約50mM、約20mM~約40mM、約20mM~約30mM、約30mM~約100mM、約30mM~約90mM、約30mM~約80mM、約30mM~約70mM、約30mM~約60mM、約30mM~約50mM、約30mM~約40mM、約40mM~約100mM、約40mM~約90mM、約40mM~約80mM、約40mM~約70mM、約40mM~約60mM、約40mM~約50mM、約50mM~約100mM、約50mM~約90mM、約50mM~約80mM、約50mM~約70mM、約50mM~約60mM、約60mM~約100mM、約60mM~約90mM、約60mM~約80mM、約60mM~約70mM、約70mM~約100mM、約70mM~約90mM、約70mM~約80mM、約80mM~約100mM、約80mM~約90mM、または約90mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、1つ以上の塩のうちの1つは、約1mM~1000mMの濃度、例えば、約1mM~約900mM、約1mM~約800mM、約1mM~約700mM、約1mM~約600mM、約1mM~約500mM、約1mM~約400mM、約1mM~約300mM、約1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約10mM~約1000mM、約10mM~約900mM、約10mM~約800mM、約10mM~約700mM、約10mM~約600mM、約10mM~約500mM、約10mM~約400mM、約10mM~約300mM、約10mM~約200mM、約10mM~約100mM、約50mM~約1000mM、約50mM~約900mM、約50mM~約800mM、約50mM~約700mM、約50mM~約600mM、約50mM~約500mM、約50mM~約400mM、約50mM~約300mM、約50mM~約200mM、約50mM~約100mM、約100mM~約1000mM、約100mM~約900mM、約100mM~約800mM、約100mM~約700mM、約100mM~約600mM、約100mM~約500mM、約100mM~約400mM、約100mM~約300mMまたは約100mM~約200mMの濃度である。
【0030】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~1000mMの濃度、例えば、約1mM~約900mM、約1mM~約800mM、約1mM~約700mM、約1mM~約600mM、約1mM~約500mM、約1mM~約400mM、約1mM~約300mM、約1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約10mM~約1000mM、約10mM~約900mM、約10mM~約800mM、約10mM~約700mM、約10mM~約600mM、約10mM~約500mM、約10mM~約400mM、約10mM~約300mM、約10mM~約200mM、約10mM~約100mM、約50mM~約1000mM、約50mM~約900mM、約50mM~約800mM、約50mM~約700mM、約50mM~約600mM、約50mM~約500mM、約50mM~約400mM、約50mM~約300mM、約50mM~約200mM、約50mM~約100mM、約100mM~約1000mM、約100mM~約900mM、約100mM~約800mM、約100mM~約700mM、約100mM~約600mM、約100mM~約500mM、約100mM~約400mM、約100mM~約300mMまたは約100mM~約200mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約200mM~約400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約300mM~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約100mM~約200mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、1つ以上の塩のうちの1つは、約1mM~約200mMの濃度、例えば、約1mM~約150mM、約1mM~約100mM、約1mM~約50mM、約1mM~約40mM、約1mM~約30mM、約1mM~約20mM、約1mM~約10mM、約5mM~約200mM、約5mM~約150mM、約5mM~約100mM、約5mM~約50mM、約5mM~約40mM、約5mM~約30mM、約5mM~約20mM、約5mM~約10mM、約10mM~約200mM、約10mM~約150mM、約10mM~約100mM、約10mM~約50mM、約10mM~約40mM、約10mM~約30mM、約10mM~約20mM、約15mM~約200mM、約15mM~約150mM、約15mM~約100mM、約15mM~約50mM、約15mM~約40mM、約15mM~約30mMまたは約15mM~約20mMの濃度である。
【0032】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~約200mMの濃度、例えば、約1mM~約150mM、約1mM~約100mM、約1mM~約50mM、約1mM~約40mM、約1mM~約30mM、約1mM~約20mM、約1mM~約10mM、約5mM~約200mM、約5mM~約150mM、約5mM~約100mM、約5mM~約50mM、約5mM~約40mM、約5mM~約30mM、約5mM~約20mM、約5mM~約10mM、約10mM~約200mM、約10mM~約150mM、約10mM~約100mM、約10mM~約50mM、約10mM~約40mM、約10mM~約30mM、約10mM~約20mM、約15mM~約200mM、約15mM~約150mM、約15mM~約100mM、約15mM~約50mM、約15mM~約40mM、約15mM~約30mMまたは約15mM~約20mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl2)を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約5mM~20mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約10mM~20mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、8mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物はトリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約100mM~200mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、150mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約200mM~400mMの濃度のNaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約275mMの濃度のNaClを含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約200mM~約400mMの濃度のNaClおよび約5mM~約20mMの濃度のCaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約275mMの濃度のNaClおよび約8mMの濃度のCaClを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約20mM~30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約300mM~500mMの濃度のNaClおよび約10mM~約20mMの濃度のCaClを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約400mMの濃度のNaClおよび約16mMの濃度のCaClを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度、例えば、約0.05%(w/v)~約4.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約3.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約4.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約4%(w/v)、約0.1%(w/v)~約3.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約3%(w/v)、約0.1%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約2%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約4.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約4%(w/v)、約0.5%(w/v)~約3.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約3%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1%(w/v)、約0.75%(w/v)~約5%(w/v)、約0.75%(w/v)~約4.5%(w/v)、約0.75%(w/v)~約4%(w/v)、約0.75%(w/v)~約3.5%(w/v)、約0.75%(w/v)~約3%(w/v)、約0.75%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.75%(w/v)~約2%(w/v)、約0.75%(w/v)~約1.5%(w/v)または約0.75%(w/v)~約1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.75%(w/v)~1.5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、1%(w/v)の濃度の1つのブロックコポリマーを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.05%(w/v)~0.5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、0.25%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、0.25%(w/v)の濃度の1つのブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、0.125%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、0.125%(w/v)の濃度の1つのブロックコポリマーを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の総濃度、例えば、約0.05%(w/v)~約9%(w/v)、約0.05%(w/v)~約8%(w/v)、約0.05%(w/v)~約7%(w/v)、約0.05%(w/v)~約6%(w/v)、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約10%(w/v)、約0.1%(w/v)~約9%(w/v)、約0.1%(w/v)~約8%(w/v)、約0.1%(w/v)~約7%(w/v)、約0.1%(w/v)~約6%(w/v)、約0.1%(w/v)~約5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約4%(w/v)、約0.1%(w/v)~約3%(w/v)、約0.1%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約2%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約10%(w/v)、約0.2%(w/v)~約9%(w/v)、約0.2%(w/v)~約8%(w/v)、約0.2%(w/v)~約7%(w/v)、約0.2%(w/v)~約6%(w/v)、約0.2%(w/v)~約5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約4%(w/v)、約0.2%(w/v)~約3%(w/v)、約0.2%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.3%(w/v)~約10%(w/v)、約0.3%(w/v)~約9%(w/v)、約0.3%(w/v)~約8%(w/v)、約0.3%(w/v)~約7%(w/v)、約0.3%(w/v)~約6%(w/v)、約0.3%(w/v)~約5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約4%(w/v)、約0.3%(w/v)~約3%(w/v)、約0.3%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約2%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.4%(w/v)~約10%(w/v)、約0.4%(w/v)~約9%(w/v)、約0.4%(w/v)~約8%(w/v)、約0.4%(w/v)~約7%(w/v)、約0.4%(w/v)~約6%(w/v)、約0.4%(w/v)~約5%(w/v)、約0.4%(w/v)~約4%(w/v)、約0.4%(w/v)~約3%(w/v)、約0.4%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.4%(w/v)~約2%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約10%(w/v)、約0.5%(w/v)~約9%(w/v)、約0.5%(w/v)~約8%(w/v)、約0.5%(w/v)~約7%(w/v)、約0.5%(w/v)~約6%(w/v)、約0.5%(w/v)~約5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約4%(w/v)、約0.5%(w/v)~約3%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1%(w/v)、約1%(w/v)~約10%(w/v)、約1%(w/v)~約9%(w/v)、約1%(w/v)~約8%(w/v)、約1%(w/v)~約7%(w/v)、約1%(w/v)~約6%(w/v)、約1%(w/v)~約5%(w/v)、約1%(w/v)~約4%(w/v)、約1%(w/v)~約3%(w/v)、約1%(w/v)~約2.5%(w/v)、約1%(w/v)~約2%(w/v)、約1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1.5%(w/v)~約10%(w/v)、約1.5%(w/v)~約9%(w/v)、約1.5%(w/v)~約8%(w/v)、約1.5%(w/v)~約7%(w/v)、約1.5%(w/v)~約6%(w/v)、約1.5%(w/v)~約5%(w/v)、約1.5%(w/v)~約4%(w/v)、約1.5%(w/v)~約3%(w/v)、約1.5%(w/v)~約2.5%(w/v)、約1.5%(w/v)~約2%(w/v)、約2%(w/v)~約10%(w/v)、約2%(w/v)~約9%(w/v)、約2%(w/v)~約8%(w/v)、約2%(w/v)~約7%(w/v)、約2%(w/v)~約6%(w/v)、約2%(w/v)~約5%(w/v)、約2%(w/v)~約4%(w/v)、約2%(w/v)~約3%(w/v)、約2%(w/v)~約2.5%(w/v)、約2.5%(w/v)~約10%(w/v)、約2.5%(w/v)~約9%(w/v)、約2.5%(w/v)~約8%(w/v)、約2.5%(w/v)~約7%(w/v)、約2.5%(w/v)~約6%(w/v)、約2.5%(w/v)~約5%(w/v)、約2.5%(w/v)~約4%(w/v)、約2.5%(w/v)~約3%(w/v)、約3%(w/v)~約10%(w/v)、約3%(w/v)~約9%(w/v)、約3%(w/v)~約8%(w/v)、約3%(w/v)~約7%(w/v)、約3%(w/v)~約6%(w/v)、約3%(w/v)~約5%(w/v)、約3%(w/v)~約4%(w/v)、約4%(w/v)~約10%(w/v)、約4%(w/v)~約9%(w/v)、約4%(w/v)~約8%(w/v)、約4%(w/v)~約7%(w/v)、約4%(w/v)~約6%(w/v)、約4%(w/v)~約5%(w/v)、約5%(w/v)~約10%(w/v)、約5%(w/v)~約9%(w/v)、約5%(w/v)~約8%(w/v)、約5%(w/v)~約7%(w/v)、約5%(w/v)~約6%(w/v)、約6%(w/v)~約10%(w/v)、約6%(w/v)~約9%(w/v)、約6%(w/v)~約8%(w/v)、約6%(w/v)~約7%(w/v)、約7%(w/v)~約10%(w/v)、約7%(w/v)~約9%(w/v)、約7%(w/v)~約8%(w/v)、約8%(w/v)~約10%(w/v)、約8%(w/v)~約9%(w/v)または約9%(w/v)~約10%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロッキング剤を含む。
【0040】
いくつかの実施態様では、本組成物は、約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む。いくつかの実施態様では、本組成物は、約0.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む。いくつかの実施態様では、本組成物は、約5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む。いくつかの実施態様では、本組成物は、約2.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~約500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および約0.05%(w/v)~5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および0.25%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、8mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、2.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および約0.125%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.1%(w/v)~約3%(w/v)の濃度、例えば、約0.1%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約2%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約1%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.1%(w/v)~約0.2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約3%(w/v)、約0.2%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約2%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約1%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.2%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.3%(w/v)~約3%(w/v)、約0.3%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約2%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約1%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.3%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.4%(w/v)~約3%(w/v)、約0.4%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.4%(w/v)~約2%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.4%(w/v)~約1%(w/v)、約0.4%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約3%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約2%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.5%(w/v)~約1%(w/v)、約1%(w/v)~約3%(w/v)、約1%(w/v)~約2.5%(w/v)、約1%(w/v)~約2%(w/v)、約1%(w/v)~約1.5%(w/v)、約1.5%(w/v)~約3%(w/v)、約1.5%(w/v)~約2.5%(w/v)、約1.5%(w/v)~約2%(w/v)、約2%(w/v)~約3%(w/v)、約2%(w/v)~約2.5%(w/v)または約2.5%(w/v)~約3%(w/v)の濃度のカゼインを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.4%(w/v)~0.6%(w/v)の濃度のカゼインを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、0.5%(w/v)の濃度のカゼインを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、本組成物は、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl)、カゼインおよび1つ以上のブロックコポリマーを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.1%(w/v)~2%(w/v)の濃度のカゼイン、および約0.05%(w/v)~5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、0.5%(w/v)の濃度のカゼイン、および1%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、ブロックコポリマーは、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマーである。いくつかの実施形態では、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、式Iで表される。
【0047】
【化1】
【0048】
式I
式中、xおよびz=2~130、b=15~67である。いくつかの実施形態では、xおよびz=120~130およびb=50~60である。いくつかの実施形態では、ブロックコポリマーは、以下の式を有するSynperonic(登録商標)F108である。
【0049】
【化2】
【0050】
いくつかの実施形態では、本組成物は、1つ以上のカオトロピック剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、1つ以上の変性剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、1つ以上のカオトロピック剤および変性剤をさらに含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤は、グアニジン塩、尿素またはベタインからなるリストから選択される。いくつかの実施形態では、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤は塩酸グアニジンである。
【0052】
いくつかの実施形態では、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤は、約1mM~約1000mMの濃度、例えば、約1mM~約900mM、約1mM~約800mM、約1mM~約700mM、約1mM~約600mM、約1mM~約500mM、約1mM~約400mM、約1mM~約300mM、約1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約10mM~約1000mM、約10mM~約900mM、約10mM~約800mM、約10mM~約700mM、約10mM~約600mM、約10mM~約500mM、約10mM~約400mM、約10mM~約300mM、約10mM~約200mM、約10mM~約100mM、約50mM~約1000mM、約50mM~約900mM、約50mM~約800mM、約50mM~約700mM、約50mM~約600mM、約50mM~約500mM、約50mM~約400mM、約50mM~約300mM、約50mM~約200mM、約50mM~約100mM、約100mM~約1000mM、約100mM~約900mM、約100mM~約800mM、約100mM~約700mM、約100mM~約600mM、約100mM~約500mM、約100mM~約400mM、約100mM~約300mMまたは約100mM~約200mMの濃度である。
【0053】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.1%(w/v)~2%(w/v)の濃度のカゼイン、約0.05%(w/v)~5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマー、および約1mM~約1000mMの濃度の1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、0.5%(w/v)の濃度のカゼイン、1%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)および200mMの濃度の塩酸グアニジン(グアニジンHCl)を含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1mM~約500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~約200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.5%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマー、および約1mM~約1000mMの濃度の1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約8mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約2.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン、約0.125%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)および約300mMの濃度の塩酸グアニジン(グアニジンHCl)を含む。
【0055】
本発明はまた、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含むイムノアッセイ用組成物を提供する。いくつかの実施形態では、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤は、グアニジン塩、尿素またはベタインからなるリストから選択される。いくつかの実施形態では、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤は塩酸グアニジンである。
【0056】
いくつかの実施形態では、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤は、約1mM~約1000mMの濃度、例えば、約1mM~約900mM、約1mM~約800mM、約1mM~約700mM、約1mM~約600mM、約1mM~約500mM、約1mM~約400mM、約1mM~約300mM、約1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約10mM~約1000mM、約10mM~約900mM、約10mM~約800mM、約10mM~約700mM、約10mM~約600mM、約10mM~約500mM、約10mM~約400mM、約10mM~約300mM、約10mM~約200mM、約10mM~約100mM、約50mM~約1000mM、約50mM~約900mM、約50mM~約800mM、約50mM~約700mM、約50mM~約600mM、約50mM~約500mM、約50mM~約400mM、約50mM~約300mM、約50mM~約200mM、約50mM~約100mM、約100mM~約1000mM、約100mM~約900mM、約100mM~約800mM、約100mM~約700mM、約100mM~約600mM、約100mM~約500mM、約100mM~約400mM、約100mM~約300mMまたは約100mM~約200mMの濃度である。
【0057】
いくつかの実施態様では、本組成物は、タンパク質性マトリックスをさらに含み、任意選択で、タンパク質性マトリックスは、ウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および/またはカゼインを含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、本組成物は、殺生物剤をさらに含み、任意選択で、殺生物剤は、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(CMIT)またはそれらの混合物(例えば、ProClin(商標)300などのProClin(商標)殺生物剤)を含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の濃度、例えば、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.1%(w/v)、約0.02%(w/v)~約0.08%(w/v)、約0.03%(w/v)~約0.07%(w/v)または約0.05%(w/v)の濃度の殺生物剤を含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、本組成物は消泡剤をさらに含み、任意選択で、消泡剤は、ポリオール系の分散液(例えば、Antifoam204)中に非シリコーン消泡剤を含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の濃度、例えば、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.1%(w/v)、約0.02%(w/v)~約0.08%(w/v)、約0.03%(w/v)~約0.07%(w/v)または約0.05%(w/v)の濃度の消泡剤を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、本組成物は、異種親和性ブロッキング組成物(例えば、MAB33 IgG1/IgG1 Poly)をさらに含む。異種親和性ブロッキング組成物は、異種親和性抗体干渉をブロックするためのイムノアッセイにおいて一般に使用される。
【0063】
いくつかの実施形態では、本組成物は、液体、ゲルまたはエマルジョンである。いくつかの実施形態では、本組成物は水を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は凍結乾燥される。凍結乾燥組成物は、液体、例えば、水を添加して本明細書に記載の濃度を得るのに適した比の成分を含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、本組成物はアッセイ緩衝液組成物である。いくつかの実施形態では、本組成物はアッセイ希釈剤組成物である。いくつかの実施形態では、本組成物はアッセイ洗浄組成物である。いくつかの実施形態では、アッセイ希釈剤組成物は、分析物捕捉希釈剤である。いくつかの実施形態では、アッセイ希釈剤は、分析物検出希釈剤である。分析物捕捉希釈剤は、分析物を捕捉抗体と接触させることを含むステップ中に希釈剤としてイムノアッセイで使用することができる。分析物検出希釈剤は、イムノアッセイにおいて、分析物を検出抗体と接触させることを含む工程において希釈剤として使用することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、液体組成物は、水溶液、懸濁液、またはそれらの組み合わせで組成物の成分を含む。したがって、本組成物は、残りの成分が水に溶解または懸濁した水を含み得る。いくつかの実施形態では、本組成物は、凍結乾燥形態で提供される組成物の1つ以上の成分を可溶化することによって形成され得る。
【0066】
本発明はまた、本明細書に記載されるイムノアッセイ用組成物を調製するための方法であって、水を組成物の追加の成分と混合して組成物を得ることを含む、方法を提供する。本発明はまた、本明細書に記載されるイムノアッセイ用組成物を調製するための方法であって、緩衝水溶液を組成物の追加の成分と混合して組成物を得ることを含む方法を提供する。追加の成分は、固体形態で、水溶液として、またはそれらの組み合わせとして与えられてもよい。緩衝水溶液と混合する前に、1つ以上の追加の成分を凍結乾燥形態で用意してもよい。
【0067】
本発明はまた、本明細書に記載されるイムノアッセイ用組成物を調製するための方法であって、本組成物がブロッキング剤を含み、本方法が、緩衝化合物、塩、1つ以上のブロックコポリマーおよび任意選択で1つ以上の本組成物の追加の成分を含む液体組成物を得ること、凍結乾燥ブロッキング剤を用意すること、および液体組成物を凍結乾燥ブロッキング剤と混合してイムノアッセイ用組成物を得ることを含む、方法を提供する。
【0068】
本組成物が1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤をさらに含むいくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を凍結乾燥形態で用意すること、および、液体組成物を凍結乾燥したブロッキング剤ならびに凍結乾燥した1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤と混合して、イムノアッセイ用組成物を得ることをさらに含む。
【0069】
本明細書に記載されるイムノアッセイ用組成物を調製するための方法において、本組成物の成分は、本明細書に記載される組成物の実施形態のいずれかの成分および/または濃度を有する組成物を調製するために提供される場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、ブロッキング剤はBSAであり、かつ/または1つ以上のカオトロピック剤および/もしくは変性剤は、グアニジン塩、例えば、塩酸グアニジンである。
【0070】
本発明はまた、イムノアッセイを実施する方法であって、生体試料を本発明による1つ以上の組成物と接触させることを含む方法を提供する。本方法のいくつかの実施形態では、イムノアッセイは、生体試料中の目的の分析物の存在を検出するためのものである。本方法のいくつかの実施形態では、生体試料を本発明による1つ以上の組成物と同時にまたは連続的に接触させる。
【0071】
本方法のいくつかの実施形態では、1つ以上の組成物を生体試料の希釈剤として使用する。
【0072】
本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、生体試料を捕捉抗体と接触させることを含み、生体試料を捕捉抗体と接触させるときに、1つ以上の組成物を捕捉希釈剤として使用する。本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、検出抗体を添加することを含み、検出抗体を添加するときに、1つ以上の組成物を検出希釈剤として使用する。本方法のいくつかの実施形態では、検出抗体の添加は、生体試料と捕捉抗体との接触と同時にまたはその後に行われ得る。本方法のいくつかの実施形態では、洗浄液を使用する洗浄工程は、生体試料を捕捉抗体と接触させた後に行われ、検出希釈剤は、検出抗体の添加前に、または検出抗体の添加と同時に捕捉抗体に添加される。
【0073】
本方法のいくつかの実施形態では、1つ以上の組成物を洗浄液として使用する。本方法のいくつかの実施形態では、洗浄液は、本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて定義されるものに必要な変更を加えたトリス緩衝生理食塩水およびブロックコポリマーを含むか、またはこれらから本質的になる。
【0074】
本方法のいくつかの実施形態では、1つ以上の組成物を緩衝液として使用する。
本方法のいくつかの実施形態では、生体試料は、血液試料、例えば、全血試料または血液画分、羊水、房水、胆汁、血漿、母乳、脳脊髄液(CSF:CerebroSpinal Fluid)、内リンパ、細胞外液、滲出液、胃酸、血リンパ、間質液、リンパ液、粘液、心膜液、腹水、汗(汗)、痰、膿、唾液、精液、滑液、涙、尿、膣液、嘔吐物、唾液、他の生体流体またはスワブ試料である。本方法のいくつかの実施形態では、生体試料は全血試料である。
【0075】
本方法のいくつかの実施形態では、生体試料は、目的の分析物を含み、任意選択で目的の分析物はタンパク質である。本方法のいくつかの実施形態では、目的の分析物は、脳性ナトリウム利尿ペプチドまたはN末端プロBNPである。本方法のいくつかの実施形態では、目的の分析物は、心筋トロポニンまたは心筋トロポニンサブユニットI(cTnI)である。
【0076】
本方法のいくつかの実施形態では、イムノアッセイは競合サンドイッチイムノアッセイである。本方法のいくつかの実施形態では、イムノアッセイは、目的の分析物を検出するために電気化学測定値を得ることを含む。本方法のいくつかの実施形態では、電気化学測定値は、アンペロメトリック、ボルタメトリック、ポテンショメトリック、インピーダンスメトリック、または電気化学インピーダンス分光測定値である。本方法のいくつかの実施形態では、電気化学測定値はクロノアンペロメトリー測定値である。
【0077】
本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、生体試料中の目的の分析物を測定するためのものであり、
a.生体試料を、
当該目的の分析物に結合することができる第1の抗体またはその抗原結合部分、
酵素にコンジュゲートされた当該目的の分析物に結合することができる第2の抗体またはその抗原結合部分、および
アッセイ希釈剤であって、本発明による任意の組成物である、アッセイ希釈剤
と混合してアッセイ混合物を形成すること、
b.アッセイ混合物を酵素の基質と接触させることであって、酵素基質が酵素によって電気活性分子に変換される、接触させること、および
c.目的の分析物を測定するために電気化学測定値を得ること、を含む。
【0078】
本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、生体試料中の目的の分析物を測定するためのものであり、
a.当該生体試料を、
当該目的の分析物に結合することができる第1の抗体またはその抗原結合部分にコンジュゲートされた磁気感受性ビーズ、
酵素にコンジュゲートされた当該目的の分析物に結合することができる第2の抗体またはその抗原結合部分、および
アッセイ希釈剤であって、本発明による任意の組成物である、アッセイ希釈剤
と混合してアッセイ混合物を形成すること、
b.磁場を使用して磁気感受性ビーズを電極上に保持すること、
c.磁気感受性ビーズを酵素の基質と接触させることであって、酵素基質が酵素によって電気活性分子に変換される、接触させること、および
d.当該電極を使用して電気化学測定値を得ること、を含む。
【0079】
本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、生体試料中の目的の分析物を測定するためのものであり、
a.当該生体試料を、捕捉希釈剤の存在下で当該目的の分析物に結合することができる第1の抗体またはその抗原結合部分にコンジュゲートされた磁気感受性ビーズと混合することであって、捕捉希釈剤が本発明による任意の組成物である、混合すること、
b.磁気感受性ビーズを磁石上に固定化して、ビーズを洗浄すること、
c.検出希釈剤に、酵素にコンジュゲートされた当該目的の分析物に結合することができる第2の抗体またはその抗原結合部分を付与して検出溶液を生成することであって、検出希釈剤が本発明による任意の組成物である、検出溶液を生成すること、
d.洗浄した磁気感受性ビーズに検出溶液を添加すること、
e.磁気感受性ビーズを洗浄すること、
f.磁気感受性ビーズを酵素の基質と接触させることであって、酵素基質が酵素によって電気活性分子に変換されること、および
g.目的の分析物を測定するために電気化学測定値を得ること、を含む。
【0080】
本方法のいくつかの実施形態では、工程bおよびeの洗浄することは、洗浄液を用いて実施され、任意選択で、洗浄液は本発明による任意の組成物である。本方法のいくつかの実施形態では、洗浄液は、本明細書に記載されるように、トリス緩衝生理食塩水およびブロックコポリマーを含むか、またはこれらから本質的になる。
【0081】
本方法のいくつかの実施形態では、捕捉希釈剤は、本明細書に記載の任意の組成物であり、緩衝化合物、少なくとも1つの塩、1つ以上のブロックコポリマー、1つ以上のブロッキング剤および1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含む。本方法のいくつかの実施形態では、捕捉希釈剤は少なくとも2つの塩を含む。
【0082】
本方法のいくつかの実施形態では、捕捉希釈剤は、トリス、NaCl、CaCl、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)、ウシ血清アルブミンおよび塩酸グアニジン(グアニジンHCl)を含む。
【0083】
本方法のいくつかの実施形態では、検出希釈剤は、本発明による任意の組成物であり、緩衝化合物、少なくとも1つの塩、1つ以上のブロックコポリマーおよび1つ以上のブロッキング剤を含む。本方法のいくつかの実施形態では、検出希釈剤は少なくとも2つの塩を含む。本方法のいくつかの実施形態では、検出希釈剤は、トリス、NaCl、CaCl、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)およびウシ血清アルブミンを含む。
【0084】
本方法のいくつかの実施形態では、本発明による1つ以上の組成物は、本明細書に記載の任意の適切な方法によって調製される。
【0085】
本方法のいくつかの実施形態では、イムノアッセイは、マイクロ流体カートリッジ、任意選択で、マイクロ流体使い捨てカートリッジを用いて行われる。本方法のいくつかの実施形態では、本発明による1つ以上の組成物は、本明細書に記載の任意の適切な方法によってマイクロ流体カートリッジを用いて調製される。本方法のいくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法によってマイクロ流体カートリッジを用いて調製される1つ以上の組成物は、捕捉希釈剤および/または検出希釈剤である。
【0086】
本発明はまた、イムノアッセイにおける本発明による組成物の使用を提供する。本発明はまた、イムノアッセイなどのポイント・オブ・ケア診断アッセイにおける本発明による組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、イムノアッセイは競合サンドイッチイムノアッセイである。いくつかの実施形態では、イムノアッセイは、目的の分析物を検出するために電気化学測定値を得ることを含む。いくつかの実施形態では、電気化学測定値は、アンペロメトリック、ボルタメトリック、ポテンショメトリック、インピーダンスメトリック、または電気化学インピーダンス分光測定値である。いくつかの実施形態では、電気化学測定値はクロノアンペロメトリー測定値である。
【0087】
本発明はまた、
本発明による1つ以上の組成物と、
ポイント・オブ・ケア・イムノアッセイ診断試験とを含むキットを提供する。
【0088】
いくつかの実施形態では、本キットはさらに説明資料を含み、任意選択で、説明資料は、本発明によるイムノアッセイを実施する方法を実施するための説明書を含む。
【0089】
本発明の組成物、方法、使用またはキットの実施形態のいずれかは、必要な変更を加えて任意の他の実施形態と組み合わせて存在してもよい。例えば、本組成物の様々な成分の各々について記載された濃度は、濃度の他の成分のいずれかについての濃度のいずれかと組み合わせて存在し得る。本開示では、イムノアッセイにおける使用に適した本発明の組成物について説明する。本開示はまた、本明細書に記載される任意の組成物それ自体の開示を表す。
【0090】
本発明の実施形態は、ここでは添付の図面を参照して、単なる例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
図1】マルチウェルプレートデバイスで得られたヒト全血試料のクロノアンペロメトリー測定値の比較。いくつかの界面活性剤は製剤が異なっており、その界面活性剤が何であるかを図の凡例に示した。
図2】マイクロ流体使い捨てカートリッジで得られたヒト全血試料のクロノアンペロメトリー測定値の比較。いくつかの界面活性剤は製剤が異なっており、その界面活性剤が何であるかを図の凡例に示した。
図3】ヒト全血試料中の分析物に対するイムノアッセイ応答の較正。希釈剤緩衝液および洗浄緩衝液の2つの界面活性剤は製剤が異なっており、その界面活性剤が何であるかを図の凡例に示す。希釈緩衝液に、0~200pg/mLの様々な濃度の分析物を添加した。各添加濃度について、電流信号は45秒と推定された。濃度応答に対する線形フィッティングを、2つの製剤について提示する。
図4】ヒト全血試料中の分析物に対するイムノアッセイ応答の感度。希釈剤緩衝液および洗浄緩衝液の2つの界面活性剤は製剤が異なっており、その界面活性剤が何であるかを図の凡例に示す。希釈緩衝液に、0~200pg/mLの様々な濃度の分析物を添加した。クロノアンペロメトリートレースの各時点について、線形モデルを使用して濃度応答の勾配を推定した。すべての場合において、Synperonic(登録商標)製剤は、Tween製剤と比較してより高い感度を示した。
図5】ヒト全血試料中の分析物に対するイムノアッセイ応答のバックグラウンド。希釈剤緩衝液および洗浄緩衝液の2つの界面活性剤は製剤が異なっており、その界面活性剤が何であるかを図の凡例に示す。希釈緩衝液に、0~200pg/mLの様々な濃度の分析物を添加した。クロノアンペロメトリートレースの各時点について、線形モデルを使用して濃度応答の切片を推定した。Synperonic(登録商標)製剤が比較的平坦なバックグラウンドシグナルを示す一方で、Tween製剤の場合、バックグラウンドは20秒後にかなり急上昇する。
図6】Synperonic(登録商標)濃度の増加に伴うアッセイ感度の増加を示す、ウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)を含有する希釈緩衝液におけるSynperonic(登録商標)滴定。試料希釈剤中のSynperonic(登録商標)濃度を増加させると、分析物を含有しない試料と200ng/Lの分析物を含有する試料の間のアッセイ応答(60秒後のクロノアンペロメトリー電流)の差が増加する。
図7】Synperonic(登録商標)ブロックコポリマー濃度の増加に伴うアッセイ感度の増加を示す、カゼイン(BSA:Bovine Serum Albumin)を含有する希釈剤緩衝液におけるSynperonic(登録商標)滴定。試料希釈剤中のSynperonic(登録商標)濃度を増加させると、分析物を含有しない試料と200ng/Lの分析物を含有する試料の間のアッセイ応答(60秒後のクロノアンペロメトリー電流)の差が増加する。
図8】96ウェルプレート中のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)およびSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーを含む希釈緩衝液を使用した分析物に対するイムノアッセイ応答の較正。
図9】マイクロ流体使い捨てカートリッジ中のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)およびSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーを含む希釈剤緩衝液を使用した分析物に対するイムノアッセイ応答の較正。
図10】マイクロ流体使い捨てカートリッジ中のカゼインおよびSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーを含む希釈剤緩衝液を使用した分析物に対するイムノアッセイ応答の較正
図11】液体および凍結乾燥成分から形成された希釈剤を使用して96ウェルプレートで実行された心筋トロポニン(cTnI)アッセイの較正曲線
【発明を実施するための形態】
【0092】
上述の方法は、所与の診断試験に必要に応じて、互いに組み合わせて実行することができ、様々な異なる順序で実行することができ、または複数回実行することができる。1つの方法は、別の方法が実行される前に完了される必要はない。
【0093】
ブロックコポリマー
ブロックコポリマーは、共有結合によって連結された2つ以上のホモポリマーサブユニットを含む。ホモポリマーサブユニットの結合は、連結ブロックとして知られる中間非反復サブユニットを必要とし得る。ジブロックコポリマーは2つの別個のブロックを有し、トリブロックコポリマーは3つ有する。ブロックは、隣接する部分に存在しない少なくとも1つの特徴を有する、多くの単位を含む高分子の一部である。トリブロックコポリマー中の繰り返し単位AおよびBの1つの可能な配列は、~A-A-A-A-A-A-A-B-B-B-B-B-B-B-A-A-A-A-A~であり得る。本発明のいくつかの実施形態では、ブロックコポリマーは、1またはそれ以上の異なるブロック、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50またはそれ以上の異なるブロックを有し得る。好ましい実施形態では、ブロックコポリマーは、3つの異なるブロックを含むトリブロックコポリマーである。各ブロック中のモノマーの繰り返し単位の数は、ブロックコポリマーが少なくとも1つの所望の特性を保持することを可能にする任意の数であり得る。本発明のいくつかの実施形態では、各ブロック中のモノマーの繰り返し単位の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、5000、10000またはそれ以上であり得る。
【0094】
ブロックコポリマーは、異なる重合モノマーのブロックから構成される。例えば、ポリスチレン-b-ポリ(メチルメタクリレート)またはPS-b-PMMA(b=ブロック)は、通常、最初にスチレンを重合させ、次いでポリスチレン鎖の反応性末端からメチルメタクリレート(MMA:methyl methacrylate)を重合させることによって生成される。トリブロック、テトラブロック、マルチブロックなども生成することができる。ジブロックコポリマーは、原子移動フリーラジカル重合(ATRP:Atom Transfer free Radical Polymerization)、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(RAFT:Reversible Addition Fragmentation chain Transfer)、開環メタセシス重合(ROMP:Ring-Opening Metathesis Polymerization)、連鎖シャトル重合およびリビングカチオンまたはリビングアニオン重合などのリビング重合技術を使用して生成される。
【0095】
コポリマーの「ブロック性」は、コモノマーの統計的分布に対するコモノマーの隣接の尺度である。多くの、というよりほとんどの合成ポリマーは、実際には、約1~20%の少数のモノマーを含有するコポリマーである。このような場合、ブロック性は望ましくない。ランダムモノマー組成からのブロック性または逸脱の定量的尺度として、ブロック指数が提案されている。
【0096】
いくつかの実施形態では、本発明で使用されるブロックコポリマーは、ポロキサマー(Pluronics(登録商標)またはSynperonics(登録商標)としても知られている)である。ポロキサマーは、A-B-Aトリブロック構造に配置された親水性ポリ(エチレンオキシド)(PEO)および疎水性ポリ(プロピレンオキシド)(PPO)からなり、かくして、PEO-PPO-PEOを与える合成ブロックコポリマーのクラスである。これらは、液体、ペーストまたは固体のいずれかの形で入手することができる。それらの両親媒性特性(疎水性および親水性成分の存在)のために、ポロキサマーは、それらが疎水性表面および生物学的分子と相互作用することを可能にする界面活性剤特性を有する。両親媒性であることはまた、単量体として知られる個々のブロックコポリマーが水溶液中で結合してミセルを形成する能力をもたらす。ブロックコポリマーの濃度が臨界ミセル濃度(CMC:Critical Micelle Concentration)の濃度を下回ると、単量体は水中で分子溶液の状態を維持する。しかしながら、ブロックコポリマー濃度がCMCを超えて増加すると、単量体は自己集合してミセルを形成し、これは球状、棒状またはラメラ形状をとり得る。それらの形状は、ブロックコポリマー(すなわち、EO、エチレンオキシドおよびPO、プロピレンオキシド)の長さおよび濃度ならびに温度に依存する。ミセルは通常、疎水性コアを有し、この場合はPO鎖、および親水性シェル、EO鎖を有する。[1]
ポロキサマーは、式Iで表される。
【0097】
【化3】
【0098】
式I
式中、x、yおよびzは整数値であり、好ましくはxおよびz=2~130およびb=15~67である。いくつかの実施形態では、xおよびzは、好ましくは120~130であり得、bは、好ましくは50~60であり得る。ポロキサマーは、一般に、文字P(ポロキサマーの場合)とそれに続く3桁で命名され、最初の2桁に100を掛けたものがポリオキシプロピレンコアのおおよその分子質量を示し、最後の桁に10を掛けたものがポリオキシエチレン含有率を示す(例えば、P407=4000g/molのポリオキシプロピレン分子質量および70%のポリオキシエチレン含有量を有するポロキサマー)。ポロキサマーのポリオキシエチレンの平均分子量および重量百分率は、米国薬局方(参照により本明細書に組み込まれる、米国薬局方(2022)、NFモノグラフ、ポロキサマー、USP-NF、ロックビル、メリーランド州;DOI:https://doi.org/10.31003/USPNF_M66210_05_01)に従って決定することができる。Pluronics(登録商標)およびSynperonics(登録商標)の場合、これらのコポリマーの命名は、室温でのその物理的形態を定義する文字(L=液体、P=ペースト、F=フレーク(固体))で始まり、その後に2桁または3桁が続き、数値表示の最初の桁(3桁の数字では2桁)に300を掛けたものが、疎水性物質のおおよその分子量を示し、最後の桁x10がポリオキシエチレン含有率を示す。
【0099】
いくつかの実施形態では、ブロックコポリマーは、式Iによる式を有する。
【0100】
【化4】
【0101】
式I
そして、式Iは、ポロキサマーP338(例えば、Synperonic(登録商標)F108)である。
【0102】
ポロキサマーP338は、米国薬局方で定義されている通りであり得、すなわち、12700~17400の平均分子量および83.1±1.7重量%のオキシエチレンを有する。Synperonic(登録商標)F108は、室温で固体(F-フレーク)である共重合体を示し、ポリオキシプロピレンの分子質量3000g/molであり、ポリオキシエチレンの含有量80%に相当する。
【0103】
カオトロピック剤または変性剤
カオトロピック剤は、タンパク質および核酸(例えば、DNAおよびRNA)などの高分子の構造を破壊し、変性させる物質である。カオトロピック溶質は、水素結合、ファンデルワールス力、および疎水性効果などの非共有結合力によって媒介される分子間相互作用に干渉することによって系のエントロピーを増加させる。
【0104】
高分子の構造および機能は、これらの力の正味の効果に依存し、したがって、生体系におけるカオトロピック溶質の増加は、高分子を変性させ、酵素活性を低下させ、細胞に対するストレスを誘導することになる。
【0105】
三次タンパク質折り畳みは、タンパク質の配列全体にわたるアミノ酸の疎水力に依存する。カオトロピック溶質は、タンパク質に隣接する水分子の不規則化のために疎水性領域の正味の疎水性効果を減少させる。これは、溶液中で疎水性領域を可溶化し、それによってタンパク質を変性させる。このことは、脂質二重層の疎水性領域にもそのまま当てはまり、(二重層の疎水性領域において)カオトロピック溶質の臨界濃度に達すると、膜の完全性が損なわれ、細胞が溶解する。
【0106】
溶液中で解離するカオトロピック塩は、異なる機構を介してカオトロピック効果を発揮する。エタノールなどのカオトロピック化合物は、先に概説したように非共有結合分子内力に干渉するが、塩は、電荷を遮蔽し、塩架橋の安定化を防止することによってカオトロピック特性を有することができる。水素結合は非極性媒体中でより強いため、溶媒の化学的極性を増加させる塩も水素結合を不安定にする可能性がある。機構的には、これはイオンを効果的に溶媒和するには水分子が不十分であるためである。これにより、塩と水素結合種との間に、通常の水素結合よりも好ましいイオン-双極子相互作用が生じる可能性がある。
【0107】
本発明の組成物に使用するのに適したカオトロピック剤または変性剤の例としては、グアニジン塩(塩酸グアニジンなど)、ベタイン、尿素、n-ブタノール、エタノール、塩化グアニジニウム、過塩素酸リチウム、酢酸リチウム、塩化マグネシウム、フェノール、2-プロパノール、ドデシル硫酸ナトリウムおよびチオ尿素が挙げられる。
【0108】
生体試料
本発明において、試料液体は、目的の診断バイオマーカーを含む任意の適切な生体試料であり得る。いくつかの実施形態では、試料液体は、全血試料、血清試料、唾液試料、生検試料(健康な組織試料または腫瘍試料など)、尿試料、精液試料、涙液試料、痰試料、汗試料、粘膜試料、糞便試料、胃液試料、腹部液試料、羊水試料、嚢胞液試料、腹膜液試料、脊髄液試料または滑液試料であり得るが、全血試料が特に有用である。本発明の好ましい実施形態では、試料液体は全血試料である。本方法は、生体試料を得るかまたは用意する工程を含んでいてもよく、あるいは、試料は、例えば、エクスビボ法で対象から予め取得しておくことができる。
【0109】
対象から得られた生体試料は、必要になるまで保存することができる。適切な保存方法としては、試料採取の直後に、2時間以内に、または2週間までに凍結することが挙げられる。-80℃でのメンテナンスは、長期保存に用いることができる。保存剤を加えてもよく、または保存剤が入ったチューブに試料を採取してもよい。好ましくは、試料は採取直後に分析される。
【0110】
本発明の方法は、生体試料に対して行われる工程を含み得る。試料液体は、異なる疾患状態における目的のバイオマーカーのバイオマーカー状態を表すと考えられる。したがって、本発明の方法は、目的のバイオマーカーに関する定量的データを使用して、様々な疾患状態の有無または重症度を決定することができる。
【0111】
試料は、バイオマーカーの状態を判定する前に処理することができる。試料は、濃縮(例えば、定量されるバイオマーカーの濃度を増加させるために)、遠心分離または希釈に供することができる。他の実施形態では、試料は前処理を受けず、未処理で使用される(例えば、全血)。
【0112】
本発明のいくつかの実施形態では、生体試料は、検出および定量化(すなわち、測定)の前に特定のバイオマーカーについて分画または濃縮され得る。分画または濃縮の工程は、試料中の目的のバイオマーカーの濃度を増加させるための任意の適切な前処理方法の工程であり得る。例えば、分画および/または濃縮の工程は、試料から細胞または望ましくない分析物を除去するため、または特定の血液画分中の目的のバイオマーカーの濃度を増加させるための遠心分離および/または濾過を含み得る。そのような方法は、目的の任意のバイオマーカーについて試料を濃縮するために使用され得る。
【0113】
本発明の方法は、対象由来の1つの試験試料に対して実施することができる。あるいは、複数の試験試料を対象から採取してもよく、例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つの試料を対象から採取してもよい。各試料を単一のアッセイに供してバイオマーカーパネルメンバーのうちの1つを定量することができ、あるいは試料を定量されるバイオマーカーのすべてについて試験することができる。各試料は、本発明の方法を使用して別々の分析に供されてもよく、あるいは、診断を受けている単一の対象由来の複数の試料が方法に含まれていてもよい。
【0114】
「(1つまたは複数の)試料」、「1つまたは複数の試料」、試料液体、または「目的の(1つまたは複数の)試料」は、単数形または複数形で互換的に使用される用語であり、特定の量に限定されることを意図するものではなく、本明細書で使用される場合、ユーザが情報を収集したい任意の分子または物質であってもよい。試料は、アッセイの実行中にサイズ、体積または含有量がより大きくなっても小さくなってもよい(例えば、それぞれ膨張または分割によって)。したがって、試料は、アッセイの実施中に1回以上増幅および/または細分化され得る。いくつかの実施形態では、試料は目的のバイオマーカーを含む。
【0115】
本明細書で使用される「液体」は、自由に流れることができる任意の水相または親油性相である。液体は、細胞(限定するものではないが、ヒト、動物、植物、真菌、細菌、ウイルス、原虫、酵母、カビ、藻類、リケッチアおよびプリオンから選択される細胞をなどの任意の真核細胞または原核細胞を含む)、タンパク質、ペプチド、抗体、核酸配列、オリゴヌクレオチドプローブ、ポリメラーゼ酵素、緩衝液、dNTP、有機および無機化学物質、ならびに蛍光色素から選択される1つ以上の目的の組成物、反応成分または試料をさらに含み得る。
【0116】
アッセイ方法
本発明の組成物を用いて使用するのに適した診断免疫測定法は、コンピュータ実行可能な命令を使用する診断システムによって実施され得る。コンピュータプログラム製品またはコンピュータ可読媒体は、コンピュータ実行可能な命令を含み得、または格納し得る。コンピュータプログラム製品またはコンピュータ可読媒体は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、CD、DVD、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random-Access Memory)、および/または情報が任意の期間にわたって(例えば、長期間にわたって、恒久的に、短時間、一時的なバッファリングとして、かつ/または情報のキャッシュとして)記憶される任意の他の記憶媒体を含み得る。コンピュータプログラムは、コンピュータ実行可能な命令を含み得る。コンピュータ可読媒体は、有形または非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。「コンピュータ可読」という用語は、「機械可読」を包含する。
【0117】
したがって、診断システムによって実行されると、本発明の組成物を用いて使用するのに適した診断免疫測定法を診断システムに実行させるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムも開示される。
【0118】
本実施形態は、マイクロ流体スケールに限定されず、他の、例えば、巨視的スケールでの用途も同様に想定される。誤解を避けるために、「マイクロ流体」という用語は、本明細書では、1mm未満の少なくとも1つの寸法を有するリザーバまたはチャネルなどの流体要素を有するデバイスを意味するものとする。
【0119】
実施例1-電気化学シグナルの安定化におけるブロックコポリマー組成物の使用
血液で動作する多くのバイオセンサは、それらの検出機構として、しばしばサンドイッチELISAを含むイムノアッセイを使用する。サンドイッチの末端は、検出酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ-HRPなどのペルオキシダーゼ酵素)であり得、これが最終的にセンサの信号を生成する成分である。
【0120】
しかしながら、血液成分は、ヘモグロビン、ならびにシグナル生成の瞬間に存在し得るミエロペルオキシダーゼ、NADPHオキシダーゼなどの他の酵素を含有する。これらはペルオキシダーゼ模倣物として作用する場合があり、そのため、それらの存在は測定を妨げ、誤った結果をもたらす可能性がある。それらの存在はまた、滑らかで明確な応答から非常に不規則でノイズの多い応答へと、電気化学信号の品質を低下させる。これは、一連のインキュベーション工程、洗浄工程および溶液の交換が、アッセイまたはセンサ上に残っている血球の溶解をもたらし、それによって上述の酵素を放出するためであると考えられる。
【0121】
本発明者らは、希釈剤および洗浄液中の界面活性剤の種類および界面活性剤の濃度を操作することによって、ヘモグロビンが電気化学的測定において果たす役割を変えることが可能であることを発見した。
【0122】
当技術分野における典型的なアプローチは、希釈剤および洗浄溶液としてTween-20を使用することであり、これは不安定な不規則な電気化学トレースをもたらす。希釈剤をブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108またはpluronicsなど)を含むように変更することによって、シグナルにおける酵素干渉の開始を遅延させることができ、シグナルトレースのより容易な測定および処理を可能にし、ひいてはより正確な診断を達成することができる。
【0123】
ブロックコポリマーの使用は、以下の理由のために大きな利点を有する。(i)ブロックコポリマーは、完全に合成された、水溶液中で非常に安定な成分であり、(ii)電気化学シグナルは、より清浄で、より滑らかで、処理がより容易で、測定に関連する誤差を全体的に低減し、(iii)より高いアッセイ感度をもたらす可能性があるより長い時間枠で電気化学シグナルを測定することが可能であり、(iv)これらのブロックコポリマーは、洗浄緩衝液に導入することができ、未結合の分析物を除去し、電極からの非特異的シグナルを減少させるための強力な洗浄剤としても作用し得る。
【0124】
本発明による組成物の使用はまた、電気化学的検出で見られるバックグラウンドシグナルを減少させることができる。
【0125】
実施例2-乳化剤としてブロックコポリマーを含む希釈緩衝液
ほとんどのアッセイにおいて、製剤はアッセイの性能に非常に重要な役割を果たす。ほとんどの標準的なアッセイは、以下の組成物、すなわち、緩衝液、タンパク質源、界面活性剤および非特異的相互作用を低減するための追加の成分のうちの1つ以上を含有する希釈剤を使用する。成分の比率および選択は、抗体動態、感度、精度および再現性などのアッセイの多くの態様に影響を及ぼし、試料間のばらつきを低減するのに役立つため重要である。
【0126】
アッセイは、ポイント・オブ・ケア(PoC:Point-of-Care)用途に適した速い結合速度論、ならびに小さいドナー間のばらつきを有するように開発されることが望ましい。さらに、アッセイが広範囲の試料(例えば、血清、血漿および全血)で機能するためには、製剤が試料マトリックスに関係なく効果的に機能し、一貫した同等の結果を提供することが必要である。
【0127】
1つのそのような組成物はカゼインを含む。カゼインは、そのタンパク質のバルキング効果ならびにその低コストのためにイムノアッセイ遮断薬として広く使用されている。これは、特定の条件下で水溶液中でミセルを生成することができる疎水性タンパク質である。問題は、マトリックス由来のタンパク質ならびに抗体および酵素、特に大きな分子量を有するものが、そのような溶液中で容易に凝集し得ることである。
【0128】
本発明の組成物を用いて実施することができる好ましい方法は、電気化学シグナルを増幅するために、高分子量ポリマーに連結された酵素を使用する。さらに、これらのポリマー酵素成分は、アッセイ速度論を改善し、感度を高めるために高濃度で使用される。しかしながら、これらの成分は、一般に溶液中で、特に全血がマトリックスとして使用される場合に、凝集する可能性がある。
【0129】
この問題に対する解決策は、乳化剤として作用するブロックコポリマーの使用である。ブロックコポリマーは、通常、2つの親水性部分および1つの疎水性部分を含む合成分子である。これらの成分は、通常HLB指数親水性ー親油性バランスによって測定される、水性環境および疎水性環境で異なる溶解度を与えるように、異なる長さのモノマーブロックで調整することができる。
【0130】
エマルジョンを作製するためのPEO-PPO-PEOブロックコポリマーの使用は、全血マトリックスならびにポリマー酵素成分のより良好な可溶化を可能にする。これは、アッセイの感度の増加ならびにドナー間のばらつきの低減に大きな影響を及ぼす。
【0131】
さらなる利点には、室温でのこれらの組成物の安定性が含まれる。さらに、ポリマーの分子量およびHLBを変化させることによって、複数のバイオマーカーとして、様々なアッセイで機能するように組成物を改変することが可能である。さらに、これらのポリマーは洗浄剤として作用するので、製剤にさらなる洗浄剤を添加する必要はない。最終的に、それは湿潤剤としても作用する。
【0132】
アッセイ性能を改善するためのエマルジョンを作成するためのカゼインなどのイムノアッセイのための周知の材料とポリマー材料との組み合わせは、特に高感度アッセイ用途のための大きなポリマー認識分子を利用するアッセイに関して、先行技術に開示されていない。
【0133】
実施例3-グアニジン塩を含む希釈緩衝液
イムノアッセイでは、非特異的結合はよくある問題である。これは予想よりも高いシグナルとして現れる場合があり、イムノアッセイの感度および検出限界(LoD:Limit of Detection)に影響を及ぼすだけでなく、未知の濃度の試料から誤った結果をもたらす。本発明の組成物を用いて実施することができる好ましいアッセイは、感度を高めるために高分子量ポリマー酵素成分を使用し、場合によっては、アッセイのバックグラウンド電気化学シグナルが有意に上昇し得る。さらに、臨床試料は、抗体抗原複合体に非特異的に結合するタンパク質の存在により、抗体と凝集する場合もある。これはまた、アッセイ不正確さを引き起こすより高いバックグラウンド非特異的シグナルとして現れる。
【0134】
核酸鋳型を変性させるために分子生物学において伝統的に使用されている、塩酸グアニジン、尿素およびベタインなどの低濃度の強力な変性剤およびカオトロープの使用もまた、イムノアッセイにおけるバックグラウンドシグナルの低減において有益な効果を有し得る。
【0135】
このバックグラウンドの減少はまた、場合によっては、特定のシグナルの減少を伴うが、バックグラウンドの減少の方がはるかに好ましい。例えば、グアニジン塩は、少なくとも以下の理由で心筋トロポニンIアッセイのバックグラウンドを減少させるのに特に効果的である。(i)高感度および低検出限界の要件を考慮すると、グアニジン塩は非特異的シグナルを引き起こす複合体を破壊し、(ii)大きな酵素ポリマーの特に低分析物濃度で形成され得る凝集を著しく減少させ、(iii)トロポニン抗原をわずかに変性させ、それによって抗体のより良好なアクセス可能性をもたらし、他のトロポニン結合タンパク質の効果を減少させ、ひいては非特異的相互作用を併せてもたらし得る。グアニジン塩および類似のカオトロープは、タンパク質マトリックス(BSA、カゼイン)に添加された場合に最もよく機能する。
【0136】
そのような組成物の他の利点には、様々な条件での並外れた安定性が含まれ、様々な環境条件での貯蔵寿命が重要であるポイント・オブ・ケア(PoC:Point-of-Care)デバイスに適した構成要素となる。
【0137】
実施例4-ブロックコポリマーを含む洗浄緩衝液
図1は、96ウェルプレート上でイムノアッセイを実施するために使用される洗浄緩衝液に異なる界面活性剤を添加することによる電気化学シグナルの質に対する効果を示す。試料は、希釈剤(25mLのトリス緩衝液、400mMのNaCl、16mMのCaCl2、200mMの塩酸グアニジン、1%のカゼイン、0.03%の異好性ブロッキング組成物-24)、4ug/mLの検出抗体および捕捉抗体でコーティングされた磁気ビーズと混合したヒト全血であった。この混合物を96ウェルプレート上で37℃で数分間インキュベートした。次いで、この混合物を空にし、100uLで2回洗浄し、毎回磁気ビーズを保持した。洗浄緩衝液は、0.1%の界面活性剤と混合したトリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)であり、その界面活性剤が何であるかは図の凡例に示されている(図1参照)。
【0138】
洗浄後、磁性粒子を3mmの電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。クロノアンペロメトリー測定は、作用電極、対電極および参照電極の各々にスクリーン印刷炭素を用い、3電極システムを使用して行った。-200mVの電圧を60秒間印加し、電流を記録した。
【0139】
【表1】
【0140】
表1-調査した界面活性剤。QED Bioscience Inc.製のSurfのUp(登録商標)キットから選択される非イオン性界面活性剤
実施例5-ブロックコポリマーを含む洗浄緩衝液
図2は、マイクロ流体使い捨てカートリッジでイムノアッセイを実施するために使用される洗浄緩衝液に異なる界面活性剤を添加することによる電気化学シグナルの質に対する効果を示す。試料は、希釈緩衝液(25mLのトリス緩衝液、400mMのNaCl、16mMのCaCl2、200mMの塩酸グアニジン、1%のカゼイン、0.03%の異好性ブロッキング組成物-24)、4ug/mLの検出抗体および捕捉抗体でコーティングされた磁気ビーズと混合したヒト全血であった。この混合物を、自家構築したデバイスを使用して流体を操作しながら、カートリッジで数分間インキュベートした。磁気ビーズを磁石の上に引き落とし、200uLのトリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)+図の凡例に示されている0.05%の異なる界面活性剤で洗浄した。洗浄後、ビーズをTBS-0.05%界面活性剤を使用して第2のセンサに移した。磁気ビーズを、第2の磁石を使用して所定の位置に保持した。クロノアンペロメトリー測定は、作用電極、対電極および参照電極の各々にスクリーン印刷炭素を用い、3電極システムを使用して行った。-50mVの電圧を60秒間印加し、電流を記録した(図2参照)。
【0141】
【表2】
【0142】
表2-調査した界面活性剤。QED Bioscience Inc.製のSurfのUp(登録商標)キットから選択される非イオン性界面活性剤
実施例6-ブロックコポリマーを含む洗浄緩衝液
図3図5は、異なる界面活性剤を洗浄緩衝液に添加することによるイムノアッセイの性能への影響を示す。試料は、希釈剤(25mLのトリス緩衝液、400mMのNaCl、16mMのCaCl、200mMの塩酸グアニジン、1%のカゼイン、0.03%の異好性ブロッキング組成物-24)、4ug/mLの検出抗体、8ug/mLの西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)および捕捉抗体でコーティングされた磁気ビーズと混合したヒト全血であった。希釈緩衝液に、0~200pg/mLの様々な濃度の分析物を添加した。これらの混合物を96ウェルプレート上で37℃で数分間インキュベートした。次いで、ウェルから混合物を出して空にし、100uLの洗浄溶液で2回洗浄し、毎回磁気ビーズを保持した。洗浄溶液は、0.05%の界面活性剤と混合したトリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)であり、界面活性剤が何であるかは図の凡例に示されている(図3~5を参照)。
【0143】
洗浄後、磁性粒子を3mmの電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。クロノアンペロメトリー測定は、作用電極、対電極および参照電極の各々にスクリーン印刷炭素を用い、3電極システムを使用して行った。-200mVの電圧を60秒間印加し、電流を記録した。
【0144】
【表3】
【0145】
表3-調査した界面活性剤。QED Bioscience Inc.製のSurfのUp(登録商標)キットから選択される非イオン性界面活性剤
実施例7-ブロッキング剤およびブロックコポリマーを含む希釈緩衝液
図6は、ウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)を含有する希釈剤緩衝液中のSynperonic(登録商標)の濃度の増加によるアッセイ性能への効果を示す。試料希釈剤中のSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーの濃度のみを変化させた96ウェルプレート形式の標準的な手順を使用して、分析物を含まないヒト血漿(リチウムヘパリン)と、200ng/Lの分析物を補充した同じ血漿とを並行して測定した。
【0146】
同一の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、任意の様々な濃度のSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーを含有する様々な試料希釈剤(水性)を標準化されたアッセイ条件下で試験した。血漿試料を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識された検出抗体を1:1の比で含有する試料希釈剤および捕捉抗体で被覆された磁性粒子と混合した。反応混合物をウェルプレート内で37℃で8分間インキュベートし、その後、磁性粒子を磁場によって除去し、標準濃度のSynperonic(登録商標)水溶液を含有するアッセイ洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄した磁性粒子を3mmの電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。(Synperonic(登録商標)の濃度が異なる)各試料希釈剤を使用した、分析物を含まない試料および200ng/Lの分析物の試料についてクロノアンペロメトリーを使用して-200mVで記録されたアッセイ応答電流は、試料希釈剤中のSynperonic(登録商標)濃度の増加が、分析物を含まない試料と200ng/Lの分析物を含有する試料と間のアッセイ応答の差を増加させることによってアッセイ感度を改善することを示した(図6)。
【0147】
実施例8-ブロッキング剤およびブロックコポリマーを含む希釈緩衝液
図7は、カゼインを含有する希釈剤緩衝液中のSynperonic(登録商標)の濃度の増加によるアッセイ性能への効果を示す。試料希釈剤中のSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーの濃度のみを変化させた96ウェルプレート形式の標準的な手順を使用して、分析物を含まないヒト血漿(リチウムヘパリン)と、200ng/Lの分析物を補充した同じ血漿とを並行して測定した。
【0148】
同一の濃度のカゼイン、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl)、任意の様々な濃度のSynperonic(登録商標)ブロックコポリマーを含有する様々な試料希釈剤(水性)を標準化されたアッセイ条件下で試験した。血漿試料を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識された検出抗体を1:1の比で含有する試料希釈剤および捕捉抗体で被覆された磁性粒子と混合した。反応混合物をウェルプレート内で37℃で8分間インキュベートし、その後、磁性粒子を磁場によって除去し、標準濃度のSynperonic(登録商標)水溶液を含有するアッセイ洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄した磁性粒子を3mmの電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。(Synperonic(登録商標)の濃度が異なる)各試料希釈剤を使用した、分析物を含まない試料および200ng/Lの分析物の試料についてクロノアンペロメトリーを使用して-200mVで記録されたアッセイ応答電流は、試料希釈剤中のSynperonic(登録商標)濃度の増加が、分析物を含まない試料と200ng/Lの分析物を含有する試料と間のアッセイ応答の差を増加させることによってアッセイ感度を改善することを示した(図7)。
【0149】
実施例9-カオトロピック剤を希釈剤緩衝液に添加することの異なるドナーからのバックグラウンドに対する効果
分析物を含まないヒト血液を、試料希釈剤中のグアニジンHClの濃度のみを変化させた96ウェルプレート形式の標準的な手順を用いて測定した。
【0150】
同一の濃度のカゼイン(1%)、150mMの塩化ナトリウム(NaCl)、16mMの塩化カルシウム(CaCl)および2種類の濃度のグアニジンHClを含有する試料希釈剤(25mMのトリス水溶液)のばらつきを、標準化されたアッセイ条件下(0mMおよび100mM)で調べた。血漿試料を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識された検出抗体を1:1の比で含有する試料希釈剤および捕捉抗体で被覆された磁性粒子と混合した。反応混合物をウェルプレート内で37℃で8分間インキュベートし、その後、磁性粒子を磁場によって除去し、0.05%(w/v)のSynperonic(登録商標)を含有する洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄した磁性粒子を3mmの電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。(グアニジンHClが異なる)各試料希釈剤を使用した、-200mVでクロノアンペロメトリーを使用して60秒で記録されたアッセイ応答電流は、試料希釈剤中のグアニジンHCl濃度の増加がシグナルバックグラウンドを減少させることによってアッセイ感度を改善することを示した(表2)。
【0151】
【表4】
【0152】
表4-塩酸グアニジンを希釈剤緩衝液に添加することの異なるドナーからのバックグラウンドに対する効果
実施例10-ブロッキング剤およびブロックコポリマーを含有する希釈剤を使用した分析物に対するアッセイ応答の較正。
【0153】
図8は、96ウェルプレートにおけるイムノアッセイの較正曲線を示す。分析物を含まないヒト血漿(EDTA)および様々な濃度の分析物が補充された同じ血漿を、標準的な手順を使用して測定した。
【0154】
捕捉抗体でコーティングされた磁性粒子を、血漿試料と、ウシ血清アルブミン(5%)、塩化ナトリウム(400mM)、塩化カルシウム(16mM)およびSynperonic(登録商標)ブロックコポリマー(0.25%)を含有する試料希釈剤(25mMの水性TBS)と、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識した検出抗体と混合した。反応混合物をウェルプレート内で37℃で5分間インキュベートし、その後、磁性粒子を磁場によって除去し、標準濃度のSynperonic(登録商標)水溶液を含有するアッセイ洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄した磁性粒子を電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。各試料について記録されたアッセイ応答(-200mVで60秒後の電流クロノアンペロメトリー)を、分析物濃度に対してプロットして、分析物に対するアッセイ応答の感度を推定する(図8)。
【0155】
実施例11-ブロッキング剤およびブロックコポリマーを含有する希釈剤を使用した分析物に対するアッセイ応答の較正。
【0156】
図9は、マイクロ流体使い捨てカートリッジにおけるイムノアッセイの較正曲線を示す。分析物を含まないヒト血漿(EDTA)および様々な濃度の分析物が補充された同じ血漿を、標準的な手順を使用して測定した。
【0157】
捕捉抗体でコーティングされた磁性粒子を、血漿試料と、ウシ血清アルブミン(5%)、塩化ナトリウム(400mM)、塩化カルシウム(16mM)およびSynperonic(登録商標)ブロックコポリマー(0.25%)を含有する試料希釈剤(25mMの水性TBS)と、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識した検出抗体と混合した。反応混合物を流路内で37℃で5分間インキュベートし、その後、磁性粒子を磁場によって除去し、標準濃度のSynperonic(登録商標)水溶液を含有するアッセイ洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄した磁性粒子を電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。各試料について記録されたアッセイ応答(-200mVで60秒後の電流クロノアンペロメトリー)を、分析物濃度に対してプロットして、分析物に対するアッセイ応答の感度を推定する(図9)。
【0158】
実施例12-ブロッキング剤およびブロックコポリマーを含有する希釈剤を使用した分析物に対するアッセイ応答の較正。
【0159】
図10は、マイクロ流体使い捨てカートリッジにおけるイムノアッセイの較正曲線を示す。分析物を含まないヒト血漿(EDTA)および様々な濃度の分析物が補充された同じ血漿を、標準的な手順を使用して測定した。
【0160】
捕捉抗体でコーティングされた磁性粒子を、血漿試料と、カゼイン(0.5%)、塩化ナトリウム(150mM)、塩化カルシウム(16mM)およびSynperonic(登録商標)ブロックコポリマー(1%)を含有する試料希釈剤(25mMの水性TBS)と、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識した検出抗体と混合した。反応混合物を流路内で37℃で5分間インキュベートし、その後、磁性粒子を磁場によって除去し、標準濃度のSynperonic(登録商標)水溶液を含有するアッセイ洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄した磁性粒子を電極上に局在化させ、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を導入した。各試料について記録されたアッセイ応答(-200mVで60秒後の電流クロノアンペロメトリー)を、分析物濃度に対してプロットして、分析物に対するアッセイ応答の感度を推定する。
【0161】
実施例13-凍結乾燥成分から形成された希釈剤を使用した心筋トロポニン(cTnI)アッセイのための較正曲線の作成
図11は、以下のように既知のhs-cTnI濃度の試料を用いて96ウェルプレートで実施した較正曲線を示す。
【0162】
このアッセイは、試薬の凍結乾燥ビーズを利用した。凍結乾燥ビーズ1は、BSAおよび捕捉抗体で被覆された磁性粒子を含有する。凍結乾燥ビーズ2は、BSAおよび検出抗体(HRPとコンジュゲートした抗cTnI)を含有する。凍結乾燥ビーズ3は、BSA、異種親和性ブロッキング組成物およびグアニジンHClを含有する。
【0163】
(表5に示す組成物の)凍結乾燥ビーズ1および3を25μLのアッセイ希釈液で溶解して、分析物捕捉希釈液中の捕捉抗体でコーティングされた磁性粒子を作製した。磁性粒子を含有する分析物捕捉希釈剤を使用して、50μLの試料を溶解して、75μLの均一な反応体積を生成した。5分後、磁石を使用して磁気ビーズを固定し、400μLの洗浄緩衝液で洗浄した。
【0164】
(表5に示す組成物の)50μLのアッセイ希釈剤を使用して凍結乾燥ビーズ2を溶解し、分析物検出希釈剤中の酵素標識とコンジュゲートした抗cTnI検出抗体を含有する検出溶液を生成した。この検出溶液を洗浄した磁性粒子に2.5分間添加した後、400μL洗浄緩衝液の第2の洗浄工程を行った。最後に、250μLのTMB溶液を磁性粒子の上に添加して、電極によって検出することができ、分析物濃度に比例する酵素生成物を生成した。各試料について記録されたアッセイ応答(-200mVで60秒後の電流クロノアンペロメトリー)を、分析物濃度に対してプロットして、分析物に対するアッセイ応答の感度を推定する。
【0165】
【表5】
【0166】
表5-アッセイ希釈試薬および濃度。希釈剤は、Pierce(商標)20X トリス緩衝生理食塩水(TBS、Thermo Fisherから入手)、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、Synperonic(登録商標)F108、Antifoam204、Proclin(商標)300ウシ血清アルブミンおよび塩酸グアニジン(Sigma-Aldrichから入手)ならびにMAB33 IgG1/IgG1 Poly(Rocheから入手)を使用して調製した。アッセイ希釈液では、TBSから150mMのNaClを得て、125mMのNaClを添加した。
【0167】
上記のようなcTnIアッセイは、マイクロ流体カートリッジを用いて実行することができ、この場合、アッセイ試薬は、液体として(例えば、液体ブリスターに入れて)または乾燥凍結乾燥ビーズとしてカートリッジ上に保存し得る。
【0168】
本明細書に記載され、図面に示された本発明の実施形態は、例示的な実施形態にすぎず、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではなく、特許請求の範囲内に含まれる任意の均等物を含む。様々な改変が可能であり、当業者には容易に明らかであろう。本明細書に記載の相互に排他的ではない特徴の任意の組み合わせが本発明の範囲内にあることが意図される。すなわち、記載された実施形態の特徴は、上述した任意の適切な態様と組み合わせることができ、任意の1つの態様の任意の特徴は、任意の他の適切な態様と組み合わせることができる。
【0169】
本発明のさらなる実施形態を以下に説明する。
1.緩衝化合物と、塩と、1つ以上のブロックコポリマーとを含む、イムノアッセイ用組成物。
【0170】
2.緩衝化合物が、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、TAPS([トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパンスルホン酸)、ビシン(2-(ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ)酢酸)、トリシン(N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、TAPSO(3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、TES(2-[[1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-イル]アミノ]エタンスルホン酸)、MOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸))、カコジル酸(ジメチルヒ素酸)およびMES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)からなるリストから選択される、実施形態1に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0171】
3.塩が、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、硫化アンチモン(III)、三塩化アンチモン、臭化バリウム、炭酸バリウム、塩化バリウム、クロム酸バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、三塩化ビスマス、炭酸カドミウム、塩化カドミウム、ヨウ化カドミウム、硝酸カドミウム、酸化カドミウム、硫酸カドミウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、フッ化カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カルシウム粉末、硫酸カルシウム、塩化クロム(III)、硝酸クロム(III)、酸化クロム(III)、ピコニル酸クロム、三酸化クロム、炭酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、酸化コバルト、臭化第二銅、炭酸第二銅、塩化第二銅、硝酸第二銅、酸化第二銅粉、硫酸銅、臭化第一銅、塩化第一銅、ヨウ化第一銅、酸化第一銅、酸化ジスプロシウム、酸化ユーロピウム、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、酸化第二鉄、硫酸第二鉄、塩化鉄、硫酸第一鉄、酸化ガドリニウム(III)、二酸化ゲルマニウム、酸化ホルミウム、塩化インジウム(III)、三塩化イリジウム、炭酸ランタン、塩化ランタン、硝酸ランタン、シュウ酸ランタン、酸化ランタン、塩化鉛(II)、酢酸鉛、臭化鉛、炭酸鉛、二酸化鉛、一酸化鉛、硝酸鉛、酸化鉛、硫酸鉛、臭化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マンガン(II)、炭酸マンガン、二酸化マンガン、ヨウ化水銀、硝酸水銀、酸化水銀、三酸化モリブデン、酸化ネオジム、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、硫酸ニッケル、五酸化ニオブ、塩化白金、臭化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、塩化白金酸カリウム、クロム酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、ピロアンチモン酸カリウム、三塩化ロジウム、塩化ルビジウム、酸化サマリウム、二酸化セレン、安息香酸銀、臭化銀、炭酸銀、塩化銀、ヨウ化銀、硝酸銀、酸化銀、硫酸銀、ヒ酸ナトリウム、亜ヒ酸ナトリウム、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイフッ化ナトリウム、スズ酸ナトリウム、亜テルル酸ナトリウム、塩化第一スズ酸スズ、酸化第二スズ、塩化第一スズ、硫酸第一スズ、炭酸ストロンチウム、四塩化チタン、酸化タングステン(VI)、五酸化バナジウム、酸化イットリウム、塩化亜鉛、シアン化亜鉛、硝酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、二酸化ジルコニウムおよび硝酸ジルコニルからなるリストから選択される、実施形態1または実施形態2に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0172】
4.緩衝化合物が約1mM~500mMの濃度である、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0173】
5.約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0174】
6.約10mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0175】
7.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0176】
8.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0177】
9.塩が約1mM~約1000mMの濃度である、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0178】
10.約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0179】
11.約50~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0180】
12.約200~約400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0181】
13.約100~約200mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0182】
14.約150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態1~11および13のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0183】
15.約400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態1~12のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0184】
16.約275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態1~12のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0185】
17.トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、塩化ナトリウムと、1つ以上のブロックコポリマーとを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0186】
18.トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)を含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0187】
19.トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)が、約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約100mM~約200mMの濃度のNaClを含む、実施形態18に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0188】
20.トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)が、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約150mMの濃度のNaClを含む、実施形態19に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0189】
21.トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)が、約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約50mM~約500mMの濃度のNaClを含む、実施形態18に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0190】
22.トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)が、約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約400mMの濃度のNaClを含む、実施形態21に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0191】
23.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約200mM~約500mMの総濃度のNaClとを含む組成物を提供するように、トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)および追加のNaClを含む、実施形態1~13および15~22のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0192】
24.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約200mM~約400mMの総濃度のNaClとを含む組成物を提供するように、トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)および追加のNaClを含む、実施形態23に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0193】
25.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約275mMの総濃度のNaClとを含む、実施形態24に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0194】
26.約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0195】
27.約0.25%(w/v)~約1.5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0196】
28.約0.05%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0197】
29.約0.125%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0198】
30.約1mM~約500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーとを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0199】
31.25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、0.05%(w/v)の濃度のブロックコポリマーとを含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0200】
32.25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、275mMの濃度塩化ナトリウム(NaCl)と、0.125%(w/v)の濃度のブロックコポリマーとを含む、実施形態1~30のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0201】
33.緩衝化合物と、1つ以上の塩と、1つ以上のブロッキング剤と、1つ以上のブロックコポリマーとを含む、イムノアッセイ用組成物。
【0202】
34.1つ以上のブロッキング剤が、リンタンパク質などのタンパク質、ポリマーおよび小分子からなるリストから選択される、実施形態33に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0203】
35.タンパク質が、リンタンパク質であり、任意選択で、リンタンパク質がカゼインである、実施形態34に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0204】
36.タンパク質がウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)である、実施形態34に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0205】
37.ポリマーがPVP(ポリビニルピロリドン)またはPVA(ポリビニルアルコール)である、実施形態34に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0206】
38.小分子がエタノールアミンである、実施形態34に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0207】
39.少なくとも2つの塩、例えば、2、3、4、5または6つの塩を含む、実施形態33~38のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0208】
40.2つの塩を含む、実施形態33~39のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0209】
41.緩衝化合物が、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、TAPS([トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパンスルホン酸)、ビシン(2-(ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ)酢酸)、トリシン(N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、TAPSO(3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、TES(2-[[1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-イル]アミノ]エタンスルホン酸)、MOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸))、カコジル酸(ジメチルヒ素酸)およびMES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)からなるリストから選択される、実施形態33~40のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0210】
42.1つ以上の塩が、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、硫化アンチモン(III)、三塩化アンチモン、臭化バリウム、炭酸バリウム、塩化バリウム、クロム酸バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、三塩化ビスマス、炭酸カドミウム、塩化カドミウム、ヨウ化カドミウム、硝酸カドミウム、酸化カドミウム、硫酸カドミウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、フッ化カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カルシウム粉末、硫酸カルシウム、塩化クロム(III)、硝酸クロム(III)、酸化クロム(III)、ピコニル酸クロム、三酸化クロム、炭酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、酸化コバルト、臭化第二銅、炭酸第二銅、塩化第二銅、硝酸第二銅、酸化第二銅粉、硫酸銅、臭化第一銅、塩化第一銅、ヨウ化第一銅、酸化第一銅、酸化ジスプロシウム、酸化ユーロピウム、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、酸化第二鉄、硫酸第二鉄、塩化鉄、硫酸第一鉄、酸化ガドリニウム(III)、二酸化ゲルマニウム、酸化ホルミウム、塩化インジウム(III)、三塩化イリジウム、炭酸ランタン、塩化ランタン、硝酸ランタン、シュウ酸ランタン、酸化ランタン、塩化鉛(II)、酢酸鉛、臭化鉛、炭酸鉛、二酸化鉛、一酸化鉛、硝酸鉛、酸化鉛、硫酸鉛、臭化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マンガン(II)、炭酸マンガン、二酸化マンガン、ヨウ化水銀、硝酸水銀、酸化水銀、三酸化モリブデン、酸化ネオジム、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、硫酸ニッケル、五酸化ニオブ、塩化白金、臭化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、塩化白金酸カリウム、クロム酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、ピロアンチモン酸カリウム、三塩化ロジウム、塩化ルビジウム、酸化サマリウム、二酸化セレン、安息香酸銀、臭化銀、炭酸銀、塩化銀、ヨウ化銀、硝酸銀、酸化銀、硫酸銀、ヒ酸ナトリウム、亜ヒ酸ナトリウム、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイフッ化ナトリウム、スズ酸ナトリウム、亜テルル酸ナトリウム、塩化第一スズ酸スズ、酸化第二スズ、塩化第一スズ、硫酸第一スズ、炭酸ストロンチウム、四塩化チタン、酸化タングステン(VI)、五酸化バナジウム、酸化イットリウム、塩化亜鉛、シアン化亜鉛、硝酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、二酸化ジルコニウムおよび硝酸ジルコニルからなるリストから選択される、実施形態33~41のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0211】
43.緩衝化合物が約1mM~500mMの濃度である、実施形態33~42のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0212】
44.約1mM~約100mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、実施形態33~43のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0213】
45.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、実施形態33~44のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0214】
46.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含む、実施形態33~45のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0215】
47.1つ以上の塩のうちの1つが約1mM~約1000mMの濃度である、実施形態33~46のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0216】
48.約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態33~47のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0217】
49.約200mM~約400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態33~48のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0218】
50.約300mM~約500mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態33~48のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0219】
51.約100mM~約200mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態33~48のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0220】
52.約400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態48に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0221】
53.約275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態48に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0222】
54.約150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)を含む、実施形態48に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0223】
55.1つ以上の塩のうちの1つが約1mM~約200mMの濃度である、実施形態33~54のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0224】
56.約1mM~約200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む、実施形態33~55のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0225】
57.約5mM~約20mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む、実施形態33~56のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0226】
58.約10mM~約20mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む、実施形態33~57のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0227】
59.約16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む、実施形態58に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0228】
60.約8mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)を含む、実施形態57に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0229】
61.トリス緩衝生理食塩水(TBS:Tris-Buffered Saline)を含む、実施形態33~60のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0230】
62.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約100mM~200mMの濃度のNaClを含む、実施形態33~61のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0231】
63.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約150mMの濃度のNaClを含む、実施形態62に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0232】
64.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み、約200mM~400mMの濃度のNaClを含む、実施形態33~61のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0233】
65.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)を含み約275mMの濃度の、NaClを含む、実施形態64に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0234】
66.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約200mM~約400mMの濃度のNaClと、約5mM~約20mMの濃度のCaClとを含む、実施形態33~61のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0235】
67.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約275mMの濃度のNaClと、約8mMの濃度のCaClとを含む、実施形態66に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0236】
68.約20mM~約30mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約300mM~約500mMの濃度のNaClと、約10mM~約20mMの濃度のCaClとを含む、実施形態33~61のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0237】
69.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約400mMの濃度のNaClと、約16mMの濃度のCaClとを含む、実施形態68に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0238】
70.約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態33~69のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0239】
71.約0.75%(w/v)~約1.5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態33~70のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0240】
72.約1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態33~71のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0241】
73.約1%(w/v)の濃度の1つのブロックコポリマーを含む、実施形態33~72のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0242】
74.約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態33~70のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0243】
75.約0.25%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態74に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0244】
76.約0.25%(w/v)の濃度の1つのブロックコポリマーを含む、実施形態75に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0245】
77.約0.125%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態70に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0246】
78.約0.125%(w/v)の濃度の1つのブロックコポリマーを含む、実施形態77に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0247】
79.約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の総濃度、例えば、約0.05%(w/v)~約9%(w/v)、約0.05%(w/v)~約8%(w/v)、約0.05%(w/v)~約7%(w/v)、約0.05%(w/v)~約6%(w/v)、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約2%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約1%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.4%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.3%(w/v)、約0.05%(w/v)~約0.2%(w/v)または約0.05%(w/v)~約0.1%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロッキング剤を含み、実施形態33~78のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0248】
80.約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む、実施形態79に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0249】
81.約0.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む、実施形態80に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0250】
82.約2.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンを含むブロッキング剤を含む、実施形態80に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0251】
83.約1mM~約500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.05%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態33~82のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0252】
84.25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、400mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)と、5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)と、約0.25%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)とを含む、実施形態80に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0253】
85.25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、8mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、2.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および約0.125%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)を含む、実施形態80に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0254】
86.約0.1%(w/v)~約3%(w/v)の濃度のカゼインを含む、実施形態33~79のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0255】
87.約0.4%(w/v)~約0.6%(w/v)の濃度のカゼインを含む、実施形態86に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0256】
88.約0.5%(w/v)の濃度のカゼインを含む、実施形態86または実施形態87に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0257】
89.トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、塩化ナトリウム(NaCl)と、塩化カルシウム(CaCl)と、カゼインと、1つ以上のブロックコポリマーとを含む、実施形態33~88のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0258】
90.約1mM~500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.1%(w/v)~約2%(w/v)の濃度のカゼイン、および約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマーを含む、実施形態89に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0259】
91.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)と、約0.5%(w/v)の濃度のカゼインと、約1%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)とを含む、実施形態90に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0260】
92.ブロックコポリマーがポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマーである、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0261】
93.ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマーが、式I
【0262】
【化5】
【0263】
式I
(式中、xおよびz=2~130、b=15~67である)によって表される、実施形態92に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0264】
94.式中、xおよびz=120~130、b=50~60である、実施形態93に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0265】
95.ブロックコポリマーが、以下の式を有するSynperonic(登録商標)F108である、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0266】
【化6】
【0267】
96.1つ以上のカオトロピック剤をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0268】
97.1つ以上の変性剤をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0269】
98.1つ以上のカオトロピック剤および変性剤をさらに含む、先行する実施形態のいずれかに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0270】
99.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が、グアニジン塩、尿素またはベタインからなるリストから選択される、実施形態96~98のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0271】
100.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が塩酸グアニジンである、実施形態99に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0272】
101.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が約1mM~約1000mMの濃度である、実施形態96~100のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0273】
102.約1mM~約500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~約200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.1%(w/v)~約2%(w/v)の濃度のカゼイン、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマー、および約1mM~約1000mMの濃度の1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含む、実施形態96~101のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0274】
103.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約150mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約16mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)と、約0.5%(w/v)の濃度のカゼインと、約1%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)と、約200mMの濃度の塩酸グアニジン(グアニジンHCl)とを含む、実施形態102に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0275】
104.約1mM~約500mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)、約1mM~約1000mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)、約1mM~約200mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)、約0.5%(w/v)~約10%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミン、約0.05%(w/v)~約5%(w/v)の総濃度の1つ以上のブロックコポリマー、および約1mM~約1000mMの濃度の1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含む、実施形態96~101のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0276】
105.約25mMの濃度のトリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール)と、約275mMの濃度の塩化ナトリウム(NaCl)と、約8mMの濃度の塩化カルシウム(CaCl)と、約2.5%(w/v)の濃度のウシ血清アルブミンと、約0.125%(w/v)の濃度のポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)と、約300mMの濃度の塩酸グアニジン(グアニジンHCl)とを含む、実施形態104に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0277】
106.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を含むイムノアッセイ用組成物。
【0278】
107.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が、グアニジン塩、尿素またはベタインからなるリストから選択される、実施形態106に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0279】
108.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が塩酸グアニジンである、実施形態107に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0280】
109.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が約1mM~約1000mMの濃度である、実施形態106~108のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0281】
110.タンパク質性マトリックスをさらに含み、任意選択で、タンパク質性マトリックスがウシ血清アルブミン(BSA:Bovine Serum Albumin)および/またはカゼインを含む、実施形態106~109のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0282】
111.殺生物剤をさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0283】
112.殺生物剤が、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(CMIT)またはそれらの混合物(例えば、ProClin(商標)300などのProClin(商標)殺生物剤)を含む、実施形態111に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0284】
113.約0.01%(w/v)~約2%(w/v)、例えば、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.1%(w/v)または約0.02%(w/v)~約0.08%(w/v)の濃度の殺生物剤を含む、実施形態111または112に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0285】
114.約0.03%(w/v)~約0.07%(w/v)または約0.05%(w/v)の濃度の殺生物剤を含む、実施形態113に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0286】
115.消泡剤をさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物
116.消泡剤がポリオール系の分散液(例えば、Antifoam204)中に非シリコーン消泡剤を含む、実施形態115に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0287】
117.約0.01%(w/v)~約2%(w/v)の濃度、例えば、約0.01%(w/v)~約1%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)、約0.01%(w/v)~約0.1%(w/v)または約0.02%(w/v)~約0.08%(w/v)の濃度の消泡剤を含む、実施形態115または116に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0288】
118.約0.03%(w/v)~約0.07%(w/v)または約0.05%(w/v)の濃度の消泡剤を含む、実施形態117に記載のイムノアッセイ用組成物。
【0289】
119.異種親和性ブロッキング組成物をさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0290】
120.液体、ゲルまたはエマルジョンである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0291】
121.水を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0292】
122.水溶液、懸濁液またはそれらの組み合わせ中に組成物の成分を含む液体組成物である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0293】
123.凍結乾燥されている、実施形態1~119のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物。
【0294】
124.実施形態1~122のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物を調製する方法であって、水を組成物の追加の成分と混合して組成物を得ることを含む、方法。
【0295】
125.緩衝水溶液または水を組成物の追加の成分と混合して組成物を得ることを含む、実施形態124に記載の方法。
【0296】
126.追加の成分が、固体形態で、水溶液として、またはそれらの組み合わせとして与えられる、実施形態124または125に記載の方法。
【0297】
127.追加の成分のうちの1つ以上が、緩衝水溶液または水と混合する前に、凍結乾燥形態で用意される、実施形態126に記載の方法。
【0298】
128.実施形態124~127のいずれか1つに記載のイムノアッセイ用組成物を調製する方法であって、本組成物がブロッキング剤を含み、緩衝化合物、塩、1つ以上のブロックコポリマーおよび任意選択で1つ以上の本組成物の追加の成分を含む液体組成物を得ること、凍結乾燥ブロッキング剤を用意すること、および液体組成物を凍結乾燥ブロッキング剤と混合してイムノアッセイ用組成物を得ることを含む、方法。
【0299】
129.本組成物が1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤をさらに含み、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤を凍結乾燥形態で用意すること、および、液体組成物を凍結乾燥したブロッキング剤ならびに凍結乾燥した1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤と混合して、イムノアッセイ用組成物を得ることをさらに含む、実施形態128に記載の方法。
【0300】
130.ブロッキング剤がBSAである、実施形態128または129に記載の方法。
131.1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤が、グアニジン塩、例えば、塩酸グアニジンである、実施形態129または130のいずれか1つに記載の方法。
【0301】
132.組成物の成分が、実施形態1~122のいずれか1つの成分および/または濃度を有する組成物を調製するように与えられる、実施形態124~131のいずれか1つに記載の方法。
【0302】
133.イムノアッセイを実施する方法であって、生体試料を実施形態1~122のいずれか1つに記載の1つ以上の組成物と接触させることを含む、方法。
【0303】
134.生体試料中の目的の分析物の存在を検出するためのものである、実施形態133に記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0304】
135.生体試料を実施形態1~122のいずれか1つに記載の1つ以上の組成物と同時にまたは連続的に接触させる、実施形態133~134に記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0305】
136.1つ以上の組成物を生体試料の希釈液として使用する、実施形態133~135のいずれか1つに記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0306】
137.生体試料を捕捉抗体と接触させることを含み、生体試料を捕捉抗体と接触させるときに、1つ以上の組成物を捕捉希釈剤として使用する、実施形態133~136のいずれか1つに記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0307】
138.検出抗体を添加することを含み、検出抗体を添加するときに、1つ以上の組成物を検出希釈剤として使用する、実施形態133~137のいずれか1つに記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0308】
139.検出抗体を添加することが、生体試料と捕捉抗体との接触と同時にまたはその後に行われ得る、実施形態138に記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0309】
140.生体試料と捕捉抗体とを接触させた後に、洗浄液を用いた洗浄工程を行い、検出抗体の添加に先立って、または検出抗体の添加と同時に、捕捉抗体に検出希釈液を添加する、実施形態138または139に記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0310】
141.1つ以上の組成物を洗浄液として使用する、実施形態133~140のいずれか1つに記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0311】
142.洗浄液が、先行する実施形態のいずれかにおいて定義されるように、トリス緩衝生理食塩水およびブロックコポリマーを含むか、またはトリス緩衝生理食塩水およびブロックコポリマーから本質的になる、実施形態141に記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0312】
143.1つ以上の組成物を緩衝液として使用する、実施形態133~142のいずれか1つに記載のイムノアッセイを実施する方法。
【0313】
144.生体試料が、血液試料、例えば、全血試料または血液画分、羊水、房水、胆汁、血漿、母乳、脳脊髄液(CSF:CerebroSpinal Fluid)、内リンパ、細胞外液、滲出液、胃酸、血リンパ、間質液、リンパ液、粘液、心膜液、腹水、汗(汗)、痰、膿、唾液、精液、滑液、涙、尿、膣液、嘔吐物、唾液、他の生体流体またはスワブ試料である、実施形態133~143のいずれか1つに記載の方法。
【0314】
145.生体試料が全血試料である、実施形態133~144のいずれか1つに記載の方法。
【0315】
146.生体試料が目的の分析物を含む、実施形態133~145のいずれか1つに記載の方法。
【0316】
147.目的の分析物がタンパク質である、実施形態134~146のいずれか1つに記載の方法。
【0317】
148.目的の分析物が脳性ナトリウム利尿ペプチドまたはN末端プロBNPである、実施形態147に記載の方法。
【0318】
149.目的の分析物が心筋トロポニンまたは心筋トロポニンサブユニットI(cTnI)である、実施形態147に記載の方法。
【0319】
150.イムノアッセイが、競合サンドイッチイムノアッセイである、実施形態133~149のいずれか1つに記載の方法。
【0320】
151.イムノアッセイが、目的の分析物を検出するために電気化学測定値を得ることを含む、実施形態133~150のいずれか1つに記載の方法。
【0321】
152.電気化学測定値が、アンペロメトリック、ボルタメトリック、ポテンショメトリック、インピーダンスメトリック、または電気化学インピーダンス分光測定値である、実施形態133~151のいずれか1つに記載の方法。
【0322】
153.電気化学測定値がクロノアンペロメトリー測定値である、実施形態152に記載の方法。
【0323】
154.本方法が、生体試料中の目的の分析物を測定するためのものであり、
a.生体試料を、
当該目的の分析物に結合することができる第1の抗体またはその抗原結合部分、
酵素にコンジュゲートされた当該目的の分析物に結合することができる第2の抗体またはその抗原結合部分、および
アッセイ希釈剤であって、実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、アッセイ希釈剤
と混合してアッセイ混合物を形成すること、
b.アッセイ混合物を酵素の基質と接触させることであって、酵素基質が酵素によって電気活性分子に変換される、接触させること、および
c.目的の分析物を測定するために電気化学測定値を得ること、を含む、実施形態133~153のいずれか1つに記載の方法。
【0324】
155.本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、生体試料中の目的の分析物を測定するためのものであり、
a.当該生体試料を、
当該目的の分析物に結合することができる第1の抗体またはその抗原結合部分にコンジュゲートされた磁気感受性ビーズ、
酵素にコンジュゲートされた当該目的の分析物に結合することができる第2の抗体またはその抗原結合部分、および
アッセイ希釈剤であって、実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、アッセイ希釈剤
と混合してアッセイ混合物を形成すること、
b.磁場を使用して磁気感受性ビーズを電極上に保持すること、
c.磁気感受性ビーズを酵素の基質と接触させることであって、酵素基質が酵素によって電気活性分子に変換される、接触させること、および
d.当該電極を使用して電気化学測定値を得ること、を含む、実施形態133~154のいずれか1つに記載の方法。
【0325】
156.本方法のいくつかの実施形態では、本方法は、生体試料中の目的の分析物を測定するためのものであり、
a.当該生体試料を、捕捉希釈剤の存在下で当該目的の分析物に結合することができる第1の抗体またはその抗原結合部分にコンジュゲートされた磁気感受性ビーズと混合することであって、捕捉希釈剤が実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、混合すること、
b.磁気感受性ビーズを磁石上に固定化して、ビーズを洗浄すること、
c.検出希釈剤に、酵素にコンジュゲートされた当該目的の分析物に結合することができる第2の抗体またはその抗原結合部分を付与して検出溶液を生成することであって、検出希釈剤が実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、検出溶液を生成すること、
d.洗浄した磁気感受性ビーズに検出溶液を添加すること、
e.磁気感受性ビーズを洗浄すること、
f.磁気感受性ビーズを酵素の基質と接触させることであって、酵素基質が酵素によって電気活性分子に変換されること、および
g.目的の分析物を測定するために電気化学測定値を得ること、を含む、実施形態133~155のいずれか1つに記載の方法。
【0326】
157.工程bおよびeの洗浄することが、洗浄液を用いて実施され、任意選択で、洗浄液が実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、実施形態156に記載の方法。
【0327】
158.洗浄液が、先行する実施形態のいずれかにおいて定義されるように、トリス緩衝生理食塩水およびブロックコポリマーを含むか、またはトリス緩衝生理食塩水およびブロックコポリマーから本質的になる、実施形態157に記載の方法。
【0328】
159.捕捉希釈剤が、緩衝化合物、少なくとも1つの塩と、1つ以上のブロックコポリマーと、1つ以上のブロッキング剤と、1つ以上のカオトロピック剤および/または変性剤とを含む、実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、実施形態137~158のいずれか1つに記載の方法。
【0329】
160.捕捉希釈剤が少なくとも2つの塩を含む、実施形態159に記載の方法。
161.捕捉希釈剤が、トリス、NaCl、CaCl、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)、ウシ血清アルブミンおよび塩酸グアニジン(グアニジンHCl)を含む、実施形態159または160に記載の方法。
【0330】
162.検出希釈剤が、緩衝化合物、少なくとも1つの塩と、1つ以上のブロックコポリマーと、1つ以上のブロッキング剤とを含む実施形態1~122のいずれか1つに記載の組成物である、実施形態138~161のいずれか1つに記載の方法。
【0331】
163.検出希釈剤が少なくとも2つの塩を含む、実施形態162に記載の方法。
164.検出希釈剤が、トリス、NaCl、CaCl、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、Synperonic(登録商標)F108)およびウシ血清アルブミンを含む、実施形態162または163に記載の方法。
【0332】
165.実施形態1~122のいずれか1つに記載の1つ以上の組成物が、実施形態124~132のいずれか1つに記載の方法によって調製される、実施形態133~164のいずれか1つに記載の方法。
【0333】
166.イムノアッセイが、マイクロ流体カートリッジ、任意選択で、マイクロ流体使い捨てカートリッジで実施される、実施形態133~165のいずれか1つに記載の方法。
【0334】
167.実施形態1~122のいずれか1つに記載の1つ以上の組成物が、実施形態124~132のいずれか1つに記載の方法によってマイクロ流体カートリッジを用いて調製される、実施形態166に記載の方法。
【0335】
168.マイクロ流体カートリッジを用いて実施形態124~132のいずれか1つに記載の方法によって調製された1つ以上の組成物が、捕捉希釈剤および/または検出希釈剤である、実施形態167に記載の方法。
【0336】
169.ポイント・オブ・ケア診断アッセイ、例えば、イムノアッセイにおける実施形態1~123のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0337】
170.イムノアッセイにおける実施形態1~123のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0338】
171.イムノアッセイが、競合サンドイッチイムノアッセイである、実施形態169または170に記載の使用。
【0339】
172.イムノアッセイが、目的の分析物を検出するために電気化学測定値を得ることを含む、実施形態169~171のいずれか1つに記載の使用。
【0340】
173.電気化学測定値が、アンペロメトリック、ボルタメトリック、ポテンショメトリック、インピーダンスメトリック、または電気化学インピーダンス分光測定値である、実施形態172に記載の使用。
【0341】
174.電気化学測定値がクロノアンペロメトリー測定値である、実施形態173に記載の使用。
【0342】
175.実施形態1~123のいずれか1つに記載の1つ以上の組成物と、
ポイント・オブ・ケア・イムノアッセイ診断試験とを含むキット。
【0343】
176.いくつかの実施形態では、本キットはさらに説明資料を含み、任意選択で、説明資料は、実施形態133~168のいずれか1つに記載のイムノアッセイを実施する方法を実施するための説明書を含む、実施形態175に記載のキット。
【0344】
参考文献
[1]H.H.Bearat,B.L.Vernon,11-Environmentally responsive injectable materials,Injectable Biomaterials,2011,263~297頁、ISBN 9781845695880(参照により本明細書に組み込まれる)
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【国際調査報告】