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  • 特表-携帯用タイヤ交換スタンド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-21
(54)【発明の名称】携帯用タイヤ交換スタンド
(51)【国際特許分類】
   B60C 25/132 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
B60C25/132 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535583
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 IB2022057976
(87)【国際公開番号】W WO2023026233
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】U202100033
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524067299
【氏名又は名称】トヌー カッラスト
(71)【出願人】
【識別番号】524067303
【氏名又は名称】ヤコブ サックス
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】トヌー カッラスト
(72)【発明者】
【氏名】ヤコブ サックス
(57)【要約】
携帯用タイヤ交換スタンドは、フレーム1と、後部支持脚2と、フレーム1の下端に取り付けられて取外し可能な水平前脚3と、を含む。フレーム1に垂直な取外し可能なセンターシャフト4がフレーム1の中心部に取り付けられ、タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12が取り付けられる。リムの正確なセンタリングのために、センターシャフト4には段付きブッシング16がある。プラスチック支持面5が、センターシャフト4の上下でフレーム1に取り付けられる。ソケット7はラチェット機構12に取り付けられ、それに取り付けられたレバー8が装着ヘッド13をセンターシャフト4周りに移動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用タイヤ交換スタンドであって、フレーム(1)と、該フレーム(1)に対して回転可能な後部支持脚(2)と、前記フレーム(1)の下端に取り付けられて取外し可能な水平前脚(3)と、レバーシステムと、を備え、前記フレーム(1)に垂直な取外し可能なセンターシャフト(4)が前記フレーム(1)の中心部に取り付けられ、ブラケット(6)に取り付けられたソケット(7)にレバー(8)が取り付けられ、タイヤビードがリムから押し出される取り付けられたプレート(9)を有し、リムバーの回転を防止するロッド(11)を含み、
前記フレーム(1)は前記携帯用タイヤ交換スタンドの底面に対して30~90度の角度で配置され、タイヤ装着ヘッド(13)を有するラチェット機構(12)が前記センターシャフト(4)に取り付けられ、一方で前記ソケット(7)が前記ラチェット機構(12)に取り付けられ、前記取付けレバー(8)が前記タイヤ装着ヘッド(13)を前記センターシャフト(4)周りに移動させる、携帯用タイヤ交換スタンド。
【請求項2】
前記リムの正確なセンタリングのために段付きブッシング(16)が前記センターシャフト(4)に配置された、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フレーム(1)は、前記センターシャフト(4)の上下に取り付けられたプラスチック支持面(5)を有する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
レバーシステムを含み、前記センターシャフト(4)との関係で前記ブラケット(6)の距離を変更することによって前記レバーシステムの位置が調整可能となる、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記センターシャフト(4)からの前記タイヤ装着ヘッド(13)の距離が、アーム(14)の位置を変更することによって延長可能である、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ交換機器に属する。それは、オートバイのための手動操作による携帯用タイヤ交換スタンドである。
【背景技術】
【0002】
様々な種類のタイヤ交換スタンドが当技術分野において知られている。非特許文献1のスタンドが、最も近い解決手段と考えられる。これは主にキャストリムを有するオートバイにおいて、オートバイのタイヤを交換するためのタイヤ交換スタンドであり、それは調整可能な脚を有する十字型フレームと、そのフレームの中心に取り付けられて上方を向くセンターシャフトと、上下方向に移動する延長可能なレバーシステムであってフレーム上にリムを配置した後にセンターシャフトに取り付けられてリムを適所に保持するレバーシステムと、回転タイヤ装着ヘッドと、レバーと、から構成される。
【0003】
交換したいタイヤのリムが、フレーム及びセンターシャフトに配置される。レバーが、ブラケットに取り付けられたソケットに取り付けられ、タイヤビードが、一方側のプレートによってリムから押し出される。リムを回転させることによって、タイヤビード全体がリムから押し出されるまで、圧力が繰り返し付与される。そして、車輪が他方側に回転され、同じ動作が繰り返される。そして、ロッドがフレームに配置されてリムが回転するのを防止し、その後に回転するタイヤ装着ヘッドがリムの上部に装着される。タイヤのビードがタイヤレバーによってタイヤ装着ヘッド上に引っ張られ、レバーによってタイヤ装着ヘッドを回転させることによってタイヤがリムから取り外される。レバーを用いてタイヤ装着ヘッドを回転させることによって、新たなタイヤがリムに装着される。この解決手段の不利な点として、タイヤ交換が不自然な低い姿勢で行われること、すなわち、人間工学性に欠けることが考えられる。フレームはレバーが回転されると移動することになり、タイヤ装着ヘッドはリムに相対して移動しない。
【0004】
周知のタイヤ交換機は、非特許文献2のものであり、それはタイヤ交換機のセンターシャフトに接する長いレバーを用い、その端部において、タイヤを脱着するための特殊部品がある。
【0005】
専門のタイヤ技師によって使用される標準的な産業用電動タイヤ交換機は、非特許文献3において知られている。この解決手段では、リムが、リムの外側縁部に4個の把持器によって回転可能に取り付けられる。タイヤ交換時に、車輪は回転し、タイヤ装着ヘッドは静止している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】https://max2h.com/en/tyre-changer/road-race-track/tyre-changer-evo2/
【非特許文献2】https://www.nomartyrechanger.com
【非特許文献3】https://www.bestbuyautoequipment.com/nationwide-motorcycle-tyre-changers-p/nationwidenw-400.htm
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、小型で携帯性がありかつその軽量性(約13kg)のために輸送が容易であるという有利な効果を有するタイヤ交換スタンドである。
【0008】
携帯用タイヤ交換機は、タイヤ交換機の底部に対して30~90度の角度で着座するフレームを含む。
【0009】
さらに、携帯用タイヤ交換スタンドは、後部支持脚、及びフレームの下端に取り付けられて取外し可能な水平前脚を含む。フレームに垂直な取外し可能なセンターシャフトがフレームの中心に取り付けられ、タイヤ装着ヘッドを有するラチェット機構が取り付けられる。リムの正確なセンタリングのためにセンターシャフトには段付きブッシングがある。
【0010】
プラスチック支持面が、センターシャフトの上下でフレームに取り付けられる。ソケットがラチェット機構に取り付けられ、それに取り付けられた取外し可能なレバーが装着ヘッドをセンターシャフト周りに移動させる。センターシャフトからのタイヤ装着ヘッドの距離は、アームの位置を変更することによって延長可能である。携帯用タイヤ交換スタンドはまた、車輪の回転を防止するロッド、及びレバーシステムを含み、そのレバーシステムの位置はブラケットのセンターシャフトまでの距離を変更することによって調整可能である。取外し可能なレバーはブラケットに取り付けられたソケットに取り付けられ、タイヤビードはレバーに取り付けられたプレートによってリムから押し出される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、携帯用タイヤ交換スタンドの概略図を示す。
図2図2は、タイヤ装着ヘッドの姿勢を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1及び図2に示すタイヤ交換スタンドは、フレーム1、フレームに対して回転して折畳み姿勢となり得る後部支持脚2、及びフレームの下端に取り付けられて取外し可能な水平前脚3から構成される。フレームは、タイヤ交換スタンドの底部に対して30~90度の角度で配置される。フレーム1に垂直な取外し可能なセンターシャフト4が中心部に取り付けられ、リムのプラスチック支持面5がセンターシャフト4の上下でフレーム1に取り付けられ、プラスチック支持面5はフレーム1に対して可動である。レバーシステムが、フレーム1の上端に取り付けられ、その位置はセンターシャフト4との関係でブラケット6の距離を変更することによってリムの径に応じて調整可能である。ブラケット6に取り付けられたソケット7にレバー8が取り付けられ、タイヤビードが、それに取り付けられたプレート9によってリムから押し出される。下側支持面付近においてフレームには孔10があり、リムの回転を防止するロッド11が固定される。タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12は、センターシャフト4に配置される。センターシャフト4からのタイヤ装着ヘッド13の距離は、アーム14の位置を変更することによって延長可能である。ソケットがラチェット機構12に取り付けられ、レバー8がその内部に挿入され、タイヤ装着ヘッド13がセンターシャフト4周りに移動される。リムをセンタリングするための段付きブッシング16が、センターシャフトに配置される。
【0013】
タイヤが交換されるリムは、フレーム1及びセンターシャフト4に配置される。リムを正確にセンタリングするために、段付きブッシング16が、センターシャフト4に配置される。レバー8はソケット7に挿入され、レバー8のプレート9はタイヤの側面に接触して配置され、タイヤビードはレバー8の補助によってリムから押し出される。ブラケット6の位置は、リムとの関係でプレート9の正確な位置を達成するように変更可能である。タイヤのビードがリムから完全に押し出されるまで、リムは回転され、圧力が異なる角度から付与される。そして、リムは他方側に回転され、同じ過程が繰り返される。タイヤをリムから取り外すために、リムの回転を防止するロッド11がフレーム1に配置され、タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12がセンターシャフト4に設置される。タイヤ装着ヘッド13はリムの縁部に設置され、タイヤのビードはタイヤレバーによってタイヤ装着ヘッド13上に部分的に引っ張られる。その後、レバー8がラチェット機構12のソケット15内に設置され、レバー8を押し下げることによって、タイヤ装着ヘッド13が移動される。タイヤ交換機の最も高い安定性を実現するために、レバー8は4分の1回転まで移動される。ラチェット機構12は、レバーの下側位置に到達すると、レバーが初期位置に自由に復帰して移動が繰り返されることを可能とする。レバー8の上下動が繰り返されると、タイヤ装着ヘッド13はリム上で一回転し、結果として、タイヤの一方のビードが取り外される。このタイヤ交換スタンドのフレーム1及び前脚3の相互位置はレバー8を押し下げるための安定したシステムを形成し、その構造は、ユーザがそれを安定化させることを要さずに、タイヤ装着ヘッド13の動作時に適所に留まる。同じ技術が、タイヤの他方のビードを取り外すのに繰り返される。
【0014】
タイヤを装着するために、タイヤは手作業で可能な限りリムの縁部上に押し出され、前述したように、レバー8によってタイヤ装着ヘッド13を操作することによってタイヤの両縁部が設置される。リムをタイヤ交換スタンドから取り外すために、レバー8、タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12、及び段付きブッシング16が取り外されなければならない。タイヤ交換スタンドを輸送位置から作業位置に移動させることは簡単かつ迅速にでき、追加の工具なしに行うことができる。それは様々な径のリムを有するオートバイのタイヤを交換するために使用可能であり、それは主にチューブレスタイヤ及びインナーチューブ付きタイヤを対象としている。
【0015】
周知の解決手段は、それらが比較的低くかつレバーが水平に引っ張られることによって特徴付けられる。したがって、タイヤ交換機は、使用に際して不安定かつ不便である。本解決手段はこの問題を解消する。なぜなら、タイヤ交換機は所定角度で配置され、それによってタイヤ交換を直立姿勢で行うことができ、レバーが押されてもタイヤ交換機が安定した状態を維持するためである。現行技術で知られている解決手段は、タイヤ交換スタンドが地面/床面にボルト留めされ/強固に接続されなければならないことによっても特徴付けられ、これは装置の携帯性及び使用場所を制限する。これらの産業用タイヤ交換装置は、重く、携帯用ではない。一方、本タイヤ交換機は軽量でありかつ分解及び組立てが容易であり、これは運搬に便利となる。
【0016】
2つの要因が、本解決手段の、より高い安定性をもたらす。
a)タイヤ装着ヘッドを操作する際に、レバーに付与される力はフレームを通じてタイヤ交換スタンドの底面に向けられ、これは、同時にユーザがタイヤ交換スタンドを適所に維持する必要がないことを意味する。
b)レバーとタイヤ装着ヘッドの間のラチェット機構によって、タイヤ交換の過程全体においてレバーが同じ位置から押圧可能となる。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用タイヤ交換スタンドであって、フレーム(1)と、後部支持脚(2)と、前記タイヤ交換スタンドの底面に対して30~90度の角度で配置される前記フレーム(1)の下端に取り付けられた取外し可能な水平前脚(3)と、前記フレーム(1)に垂直でありかつ該フレーム(1)の中心に取り付けられた取外し可能なセンターシャフト(4)と、該センターシャフト(4)の上下で前記フレームに取り付けられたリムに対するプラスチック支持面(5)と、前記フレーム(1)の上端に取り付けられたブラケット(6)と、該ブラケット(6)に取り付けられたソケット(7)と、下側の前記プラスチック支持面(5)付近で前記フレーム(1)に固定されて前記リムの回転を防止するロッド(11)と、を備え、前記後部支持脚(2)は前記フレーム(1)に対して回転可能であり、
前記タイヤ交換スタンドは、前記センターシャフト(4)に取り付けられたラチェット機構(12)と、該ラチェット機構(12)に取り付けられたタイヤ装着ヘッド(13)及びソケット(15)と、前記ソケット(7)又は前記ソケット(15)に挿入可能な取外し可能なレバー(8)と、該レバー(8)に取り付けられてタイヤの側面に接触するプレート(9)と、をさらに備え、前記レバー(8)を前記ソケット(15)に挿入して前記レバー(8)に下方の圧力を付与した後に、前記タイヤ装着ヘッド(13)が前記センターシャフト(4)周りに移動させられ、前記ラチェット機構(12)が前記レバー(8)をその初期位置まで自由に復帰させて前記移動が繰り返されることを可能とする、携帯用タイヤ交換スタンド。
【請求項2】
前記リムの正確なセンタリングのために段付きブッシング(16)が前記センターシャフト(4)に配置された、請求項1に記載の携帯用タイヤ交換スタンド
【請求項3】
前記ブラケット(6)の位置が、前記センターシャフト(4)までのその距離を変更することによって前記リムの径に応じて調整可能である、請求項1又は2に記載の携帯用タイヤ交換スタンド。
【請求項4】
前記タイヤ装着ヘッド(13)と前記ラチェット機構(12)の間にアーム(14)をさらに備え、前記タイヤ装着ヘッド(13)と前記センターシャフト(4)の間の距離は前記アーム(14)の位置を変更することによって延長可能である、請求項1又は2に記載の携帯用タイヤ交換スタンド。
【請求項5】
前記タイヤ装着ヘッド(13)と前記ラチェット機構(12)の間にアーム(14)をさらに備え、前記タイヤ装着ヘッド(13)と前記センターシャフト(4)の間の距離は前記アーム(14)の位置を変更することによって延長可能である、請求項3に記載の携帯用タイヤ交換スタンド。
【請求項6】
前記フレーム(1)は、前記ロッド(11)を前記フレーム(1)に固定するための孔(10)をさらに備える、請求項1又は2に記載の携帯用タイヤ交換スタンド。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ交換機器に属する。それは、オートバイのための手動操作による携帯用タイヤ交換スタンドである。
【背景技術】
【0002】
様々な種類のタイヤ交換スタンドが当技術分野において知られている。非特許文献1のスタンドが、最も近い解決手段と考えられる。これは主にキャストリムを有するオートバイにおいて、オートバイのタイヤを交換するためのタイヤ交換スタンドであり、それは調整可能な脚を有する十字型フレームと、そのフレームの中心に取り付けられて上方を向くセンターシャフトと、上下方向に移動する延長可能なレバーシステムであってフレーム上にリムを配置した後にセンターシャフトに取り付けられてリムを適所に保持するレバーシステムと、回転タイヤ装着ヘッドと、レバーと、から構成される。
【0003】
交換したいタイヤのリムが、フレーム及びセンターシャフトに配置される。レバーが、ブラケットに取り付けられたソケットに取り付けられ、タイヤビードが、一方側のプレートによってリムから押し出される。リムを回転させることによって、タイヤビード全体がリムから押し出されるまで、圧力が繰り返し付与される。そして、車輪が他方側に回転され、同じ動作が繰り返される。そして、ロッドがフレームに配置されてリムが回転するのを防止し、その後に回転するタイヤ装着ヘッドがリムの上部に装着される。タイヤのビードがタイヤレバーによってタイヤ装着ヘッド上に引っ張られ、レバーによってタイヤ装着ヘッドを回転させることによってタイヤがリムから取り外される。レバーを用いてタイヤ装着ヘッドを回転させることによって、新たなタイヤがリムに装着される。この解決手段の不利な点として、タイヤ交換が不自然な低い姿勢で行われること、すなわち、人間工学性に欠けることが考えられる。フレームはレバーが回転されると移動することになり、タイヤ装着ヘッドはリムに相対して移動しない。
【0004】
周知のタイヤ交換機は、非特許文献2のものであり、それはタイヤ交換機のセンターシャフトに接する長いレバーを用い、その端部において、タイヤを脱着するための特殊部品がある。
【0005】
専門のタイヤ技師によって使用される標準的な産業用電動タイヤ交換機は、非特許文献3において知られている。この解決手段では、リムが、リムの外側縁部に4個の把持器によって回転可能に取り付けられる。タイヤ交換時に、車輪は回転し、タイヤ装着ヘッドは静止している。
【0006】
特許文献1に記載されるものなど、他のタイヤ交換機又は関連する装置が知られている。これは、携帯用タイヤ交換スタンドであり、フレームと、後部支持脚と、フレームの下端に取り付けられた水平脚と、レバーシステムと、タイヤビードがリムから押し出されるレバーに取り付けられたプレートと、タイヤ交換スタンドの底面に対して30~90度の角度で配置されるフレームと、を備える。この装置は、ビードブレーカ機能しか有さない。これは、そのリムに対してタイヤを脱着することはできない。
【0007】
他の装置が特許文献2に記載され、これは、台座と、当該台座上に略直立姿勢でリム及びそのタイヤを支持してそれらの共通軸周りの回転能力を有する手段と、タイヤに係合するように適合されたタイヤ工具と、当該タイヤ工具のための装着具と、を備えるものであり、装着具は、タイヤ工具が被支持リム及びタイヤの軸周りのみに制限された遊びを有するとともにタイヤに対して接近及び離隔することを可能として、手動で付与される力によって並びにリム及びタイヤとの協働によってリムからのタイヤの取外しを可能として、それらの軸周りのそれらの手動回転を有効化してタイヤの新たな部分を当該タイヤ工具の動作の制限領域に入れる。この装置も、ビードブレーカ機能しか有さない。これは、そのリムに対してタイヤを脱着することはできない。
【0008】
特許文献3は車輪リムに装着されたカート用タイヤのための携帯用タイヤ交換機システムを開示し、それは、支持ベースと、支持回転手段と、車輪リムを支持するための支持プレートと、当該支持プレートから突出して車輪リムの内部空洞に挿入されるとともにそのセンタリング固定用孔に係合するように構成された接続手段と、を含む。携帯用タイヤ交換機システムは、取外し手順中に車輪リムからタイヤを除去するのに使用される作動レバーが外部環状縁部に接触することを防止するように車輪リムの外部環状縁部に係合してそれを覆うように構成された被覆要素を備える。携帯用タイヤ交換機は、支持手段を回転する駆動手段と、アームを備える装着手段と、を備え、アームは可動でありかつ当該支持ベースに固定された第1の端部及び導入用要素が固定された第2の端部を有し、非金属材料からなり、当該支持手段を回転することによって当該車輪リムにタイヤを挿入及び装着するために装着手順において車輪リムの外部環状縁部に当接するように構成される。
【0009】
特許文献4はタイヤ交換機を記載し、それは支持部と、当該支持部上の主リム挟み込み顎部と、当該顎部を伸縮させる手段と、当該主顎部とともに可動であり、当該主顎部によって挟み込まれるものとは異なる位置においてリムを挟み込むように設計された追加リム挟み込み顎部と、リムが当該追加顎部によって挟み込まれた状態でリムからタイヤを取り外す手段と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第2474926号明細書
【特許文献2】米国特許第1591193号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第3815933号明細書
【特許文献4】米国特許第1646511号明細書
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】https://max2h.com/en/tyre-changer/road-race-track/tyre-changer-evo2/
【非特許文献2】https://www.nomartyrechanger.com
【非特許文献3】https://www.bestbuyautoequipment.com/nationwide-motorcycle-tyre-changers-p/nationwidenw-400.htm
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、小型で携帯性がありかつその軽量性(約13kg)のために輸送が容易であるという有利な効果を有するタイヤ交換スタンドである。
【0013】
携帯用タイヤ交換機は、タイヤ交換機の底部に対して30~90度の角度で着座するフレームを含む。
【0014】
さらに、携帯用タイヤ交換スタンドは、後部支持脚、及びフレームの下端に取り付けられて取外し可能な水平前脚を含む。フレームに垂直な取外し可能なセンターシャフトはフレームの中心に取り付けられ、タイヤ装着ヘッドを有するラチェット機構が取り付けられる。リムの正確なセンタリングのためにセンターシャフトには段付きブッシングがある。
【0015】
プラスチック支持面が、センターシャフトの上下でフレームに取り付けられる。ソケットがラチェット機構に取り付けられ、それに取り付けられた取外し可能なレバーが装着ヘッドをセンターシャフト周りに移動させる。センターシャフトからのタイヤ装着ヘッドの距離は、アームの位置を変更することによって延長可能である。携帯用タイヤ交換スタンドはまた、車輪の回転を防止するロッド、及びレバーシステムを含み、そのレバーシステムの位置はフレームの上端におけるブラケットのセンターシャフトまでの距離を変更することによって調整可能である。取外し可能なレバーはブラケットに取り付けられたソケットに取り付けられ、タイヤビードはレバーに取り付けられたプレートによってリムから押し出される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、携帯用タイヤ交換スタンドの概略図を示す。
図2図2は、タイヤ装着ヘッドの姿勢を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1及び図2に示すタイヤ交換スタンドは、フレーム1、フレームに対して回転して折畳み姿勢となり得る後部支持脚2、及びフレームの下端に取り付けられて取外し可能な水平前脚3から構成される。フレームは、タイヤ交換スタンドの底部に対して30~90度の角度で配置される。フレーム1に垂直な取外し可能なセンターシャフト4がフレームの中心部に取り付けられ、リムのプラスチック支持面5がセンターシャフト4の上下でフレーム1に取り付けられ、プラスチック支持面5はフレーム1に対して可動である。レバーシステムが、フレーム1の上端に取り付けられ、その位置はセンターシャフト4との関係でブラケット6の距離を変更することによってリムの径に応じて調整可能である。ブラケット6に取り付けられたソケット7にレバー8が取り付けられ、タイヤビードが、それに取り付けられたプレート9によってリムから押し出される。下側プラスチック支持面付近においてフレームには孔10があり、リムの回転を防止するロッド11が固定される。タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12は、センターシャフト4に配置される。センターシャフト4からのタイヤ装着ヘッド13の距離は、アーム14の位置を変更することによって延長可能である。ソケット15がラチェット機構12に取り付けられ、レバー8がその内部に挿入され、タイヤ装着ヘッド13がセンターシャフト4周りに移動される。リムをセンタリングするための段付きブッシング16が、センターシャフトに配置される。
【0018】
タイヤが交換されるリムは、フレーム1及びセンターシャフト4に配置される。リムを正確にセンタリングするために、段付きブッシング16が、センターシャフト4に配置される。レバー8はソケット7に挿入され、レバー8のプレート9はタイヤの側面に接触して配置され、タイヤビードはレバー8の補助によってリムから押し出される。ブラケット6の位置は、リムとの関係でプレート9の正確な位置を達成するように変更可能である。タイヤのビードがリムから完全に押し出されるまで、リムは回転され、圧力が異なる角度から付与される。そして、リムは他方側に回転され、同じ過程が繰り返される。タイヤをリムから取り外すために、リムの回転を防止するロッド11がフレーム1に配置され、タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12がセンターシャフト4に設置される。タイヤ装着ヘッド13はリムの縁部に設置され、タイヤのビードはタイヤレバーによってタイヤ装着ヘッド13上に部分的に引っ張られる。その後、レバー8がラチェット機構12のソケット15内に設置され、レバー8を押し下げることによって、タイヤ装着ヘッド13が移動される。タイヤ交換機の最も高い安定性を実現するために、レバー8は4分の1回転まで移動される。ラチェット機構12は、レバーの下側位置に到達すると、レバーが初期位置に自由に復帰して移動が繰り返されることを可能とする。レバー8の上下動が繰り返されると、タイヤ装着ヘッド13はリム上で一回転し、結果として、タイヤの一方のビードが取り外される。このタイヤ交換スタンドのフレーム1及び前脚3の相互位置はレバー8を押し下げるための安定したシステムを形成し、その構造は、ユーザがそれを安定化させることを要さずに、タイヤ装着ヘッド13の動作時に適所に留まる。同じ技術が、タイヤの他方のビードを取り外すのに繰り返される。
【0019】
タイヤを装着するために、タイヤは手作業で可能な限りリムの縁部上に押し出され、前述したように、レバー8によってタイヤ装着ヘッド13を操作することによってタイヤの両ビードが設置される。リムをタイヤ交換スタンドから取り外すために、レバー8、タイヤ装着ヘッド13を有するラチェット機構12、及び段付きブッシング16が取り外されなければならない。タイヤ交換スタンドを輸送位置から作業位置に移動させることは簡単かつ迅速にでき、追加の工具なしに行うことができる。それは様々な径のリムを有するオートバイのタイヤを交換するために使用可能であり、それは主にチューブレスタイヤ及びインナーチューブ付きタイヤを対象としている。
【0020】
周知の解決手段は、それらが比較的低くかつレバーが水平に引っ張られることによって特徴付けられる。したがって、タイヤ交換機は、使用に際して不安定かつ不便である。本解決手段はこの問題を解消する。なぜなら、タイヤ交換機は所定角度で配置され、それによってタイヤ交換を直立姿勢で行うことができ、レバーが押されてもタイヤ交換機が安定した状態を維持するためである。現行技術で知られている解決手段は、タイヤ交換スタンドが地面/床面にボルト留めされ/強固に接続されなければならないことによっても特徴付けられ、これは装置の携帯性及び使用場所を制限する。これらの産業用タイヤ交換装置は、重く、携帯用ではない。一方、本タイヤ交換機は軽量でありかつ分解及び組立てが容易であり、これは運搬に便利となる。
【0021】
2つの要因が、本解決手段の、より高い安定性をもたらす。
a)タイヤ装着ヘッドを操作する際に、レバーに付与される力はフレームを通じてタイヤ交換スタンドの底面に向けられ、これは、同時にユーザがタイヤ交換スタンドを適所に維持する必要がないことを意味する。
b)レバーとタイヤ装着ヘッドの間のラチェット機構によって、タイヤ交換の過程全体においてレバーが同じ位置から押圧可能となる。
【国際調査報告】