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特表2024-530537電気外科手術器具のためのケーブルアセンブリ及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-22
(54)【発明の名称】電気外科手術器具のためのケーブルアセンブリ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01B 11/22 20060101AFI20240815BHJP
   G02B 6/44 20060101ALI20240815BHJP
   A61B 18/18 20060101ALI20240815BHJP
   A61B 18/12 20060101ALI20240815BHJP
   A61B 18/22 20060101ALI20240815BHJP
   H01B 11/18 20060101ALI20240815BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
H01B11/22
G02B6/44 336
G02B6/44 301A
G02B6/44 301B
A61B18/18 100
A61B18/12
A61B18/22
H01B11/18 Z
G02B6/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024500342
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2022067601
(87)【国際公開番号】W WO2023280620
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】2109754.8
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512008495
【氏名又は名称】クレオ・メディカル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CREO MEDICAL LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンコック,クリストファー・ポール
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,マルコム
【テーマコード(参考)】
2H038
2H250
4C026
4C160
5G319
【Fターム(参考)】
2H038AA61
2H250AB04
2H250AB10
2H250AD32
2H250AD35
2H250AD37
2H250BA02
2H250BA32
2H250BB02
2H250BB08
2H250BB26
2H250BC05
2H250BD18
4C026AA02
4C026AA03
4C026BB08
4C026BB10
4C026FF17
4C160JK01
4C160KK03
4C160KK04
5G319FA01
5G319FA10
5G319FB07
5G319FC01
5G319FC08
5G319FC19
5G319HD01
(57)【要約】
本発明は、内側導電層と、内側導電層と同軸上に配置された外側導電層と、内側導電層及び外側導電層を分離する誘電体層と、紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を伝送するための光ファイバーとを備える、電気手術器具用のケーブルアセンブリに関する。内側導電層、誘電体層、及び外側導電層は、高周波及び/またはマイクロ波放射線を搬送するための伝送線を提供する同軸ケーブルを形成し、内側導電層は光ファイバーを囲み、内側導電層及び光ファイバーは互いに結合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気手術器具用のケーブルアセンブリであって、
内側導電層と、
前記内側導電層と同軸上に配置された外側導電層と、
前記内側導電層及び前記外側導電層を分離する誘電体層と、
紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を伝送させるための光ファイバーと、を備え、
前記内側導電層、前記誘電体層、及び前記外側導電層は、高周波及び/またはマイクロ波放射線を伝えるための伝送線を提供する同軸ケーブルを形成し、
前記内側導電層は前記光ファイバーを囲み、
前記内側導電層及び前記光学ファイバーは互いに結合される、前記ケーブルアセンブリ。
【請求項2】
前記内側導電層及び前記光ファイバーは、化学結合により、随意に分子結合により、互いに結合される、請求項1に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項3】
前記光ファイバーは、コア部と、前記コア部を囲むクラッド層とを含み、随意に、前記内側導電層及び前記クラッド層は互いに結合される、請求項1または2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項4】
前記コア部は6μm~650μmの直径を有し、前記クラッド層は80μm~700μmの直径を有し、及び/または前記内側導電層は120μm~800μm、随意に350μmの直径を有する、請求項3に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項5】
前記内側導電層を囲む被覆層をさらに含む、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項6】
前記被覆層は銀または金を含み、随意に、前記銀被覆層は、前記高周波及び/またはマイクロ波放射線の表皮厚さに対応する厚さを有し、または前記金被覆層は、前記高周波及び/またはマイクロ波放射線の前記表皮厚さよりも小さい厚さを有する、請求項5に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項7】
共通伝送線区分、第1の伝送線区分、及び第2の伝送線区分を含む結合器をさらに含み、
前記共通伝送線区分の入力は、前記第1の伝送線区分及び前記第2の伝送線区分の出力と通信する、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項8】
前記共通伝送線区分は、前記光ファイバーに接続された共通光ファイバー区分と、前記内側導電層に接続された共通内部導体と、随意に、前記外側導電層に接続された共通外部導体とを含み、及び/または、
前記第1の伝送線区分は、前記共通光ファイバー区分に接続され、光源に接続されるように構成された第1の光ファイバー区分と、随意に、前記共通外部導体に接続された第1の外部導体とを含み、及び/または、
前記第2の伝送線区分は、前記共通内部導体に接続され、外部にある高周波及び/またはマイクロ波エネルギーの供給源に接続されるように構成された第2の内部導体と、前記第2の内部導体を電気的に絶縁する第2の誘電部と、随意に、共通外部導体に接続された第2の外部導体とを含む、請求項7に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項9】
前記結合器は、導電体を含み、随意に、前記結合器は、前記共通外部導体、前記第1の外部導体、及び/または前記第2の外部導体を含まない、請求項8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の伝送線区分は、前記共通内部導体に接続された第1の内部導体を含み、
前記第1の内部導体の端と、前記第2の伝送線区分及び前記共通伝送線区分の接合部との間の前記第1の内部導体の長さはn*λ/2に等しく、ここで、nは0以上の整数であり、λは前記搬送された高周波及び/またはマイクロ波放射線の波長であり、
随意に、前記第1の伝送線区分は、さらに、前記第1の内部導体から軸方向に離間して配置される追加の第1の内部導体を含む、請求項8または9に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の伝送線区分は、第1の内部導体及び/または追加の第1の内部導体を含まない、請求項8または9に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項12】
前記共通伝送線区分は共通誘電部を含み、前記第1の伝送線区分は前記第1の光ファイバー区分と前記第1の外部導体との間に配置された第1の誘電部を含み、前記共通誘電部、前記第1の誘電部、及び/または前記第2の誘電部は固体ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含み、随意に、前記誘電体層は拡張PTFEを含む、請求項8~11のいずれか1項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項13】
前記結合器は、高周波及び/またはマイクロ波放射線の伝搬を防ぐための少なくとも1つのチョークを含み、前記少なくとも1つのチョークは前記第1の伝送線区分に接続される、請求項8~12のいずれか1項に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項14】
請求項9に従属するとき、前記チョークは、前記第1の外部導体と流体接続される前記導電体内に空洞を有し、随意に、前記チョークの断面図では、前記チョークの半分はL字形を有する、請求項13に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項15】
ケーブルアセンブリを製造するための方法であって、
a)被覆光ファイバーを提供するステップであって、前記被覆光ファイバーは導電層によって被覆される光ファイバーを含み、前記導電層は前記光ファイバーに結合させる、前記提供するステップと、
b)前記被覆光ファイバーを誘電体層でカバーするステップと、
c)前記誘電体層を外側導電層でカバーするステップと、
を含む、前記方法。
【請求項16】
ステップb)の前に、前記被覆光ファイバーは被覆層で被覆され、前記被覆層は銀または金を含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内側導電層と、内側導電層と同軸上に配置された外側導電層と、内側導電層及び外側導電層を分離する誘電体層と、紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を伝送するように構成された光ファイバーとを備える、電気手術器具用のケーブルアセンブリに関する。
【0002】
また、本発明はケーブルアセンブリを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電気手術器具は、生体組織を切断する、または血液を凝固させる等の目的で、高周波及び/またはマイクロ波周波数のエネルギーを生体組織に送達するために使用される器具である。高周波及び/またはマイクロ波周波数のエネルギーは、ケーブルを使用して電気手術器具に供給される。この目的で使用される従来のケーブルは、固体の円筒形内部導体、内部導体の周りの誘電材料の管状層、及び誘電材料の周りの管状外部導体を含む、同軸伝送線構造を有する。
【0004】
多くの電気手術器具を動作させる場合、一般的に、追加の補給品または構成要素(例えば、制御手段)を電気手術器具に提供する必要がある。追加するものとして、1つの液体もしくは気体の供給、複数の液体もしくは気体、または、電気手術器具の部品(複数可)を操作するための(例えば、開く/閉じる、回転させる、または延在する/引き込むための)ガイドワイヤもしくはプルワイヤ等が挙げられる。
【0005】
これらの追加の補給品または構成要素を電気手術器具に提供するために、追加の構造体は、従来のケーブルに隣接する追加のチューブ等、従来のケーブルと一緒に提供されている。例えば、従来のケーブルと並んで電気手術器具用のプルワイヤを収容する追加のチューブを提供することと、従来のケーブルと、プルワイヤを単一の保護ジャケット/ケーシング内に収容するチューブとを収容することと、が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルにおいて、高周波及び/またはマイクロ波放射線だけでなく電磁放射線も搬送するように構成され、寸法が縮小したケーブルアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
独立請求項の主題はこの目的を考慮して開発されている。従属請求項は、本発明の選択的な実施形態を説明する。
【0008】
電気手術器具用のケーブルアセンブリは、内側導電層と、内側導電層と同軸上に配置された外側導電層と、内側導電層及び外側導電層を分離する誘電体層と、紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を伝送するように構成された光ファイバーとを備える。内側導電層、誘電体層、及び外側導電層は、高周波及び/またはマイクロ波放射線を搬送するための伝送線を提供する同軸ケーブルを形成する。内側導電層は光ファイバーを囲む。内側導電層及び光ファイバーは互いに結合されている。
【0009】
電気手術器具は、手術中に使用され、高周波及び/またはマイクロ波周波数のエネルギーを利用する、いずれかの器具またはツールであり得る。本明細書では、高周波(RF)は、10kHz~300MHzの範囲にある安定した固定周波数を意味し得、マイクロ波周波数は、300MHz~100GHzの範囲にある安定した固定周波数を意味し得る。RF放射線は、エネルギーが神経刺激を生じさせることを防ぐのに十分に高い周波数と、エネルギーが組織ブランチングまたは不必要な熱的余裕もしくは組織構造への損傷を生じさせることを防ぐのに十分に低い周波数とを有し得る。RF エネルギーについての好ましいスポット周波数は、100kHz、250kHz、400kHz、500kHz、1MHz、または5MHzのうちのいずれか1つ以上を含む。マイクロ波エネルギーの好ましいスポット周波数は、915MHz、2.45GHz、5.8GHz、14.5GHz、24GHzを含む。
【0010】
また、ケーブルアセンブリは、内側導電層及び/または外側導電層を使用して直流(DC)を搬送するように構成され得る。言い換えれば、ケーブルアセンブリの同軸ケーブルを使用して、直流からマイクロ波周波数までの電気信号または電気エネルギーを伝送し得る一方、ケーブルアセンブリの光ファイバーは、場合により、紫外線(UV)、光、及び赤外線(IR)のエネルギーの送達を可能にする。
【0011】
赤外線とは、約700nm(周波数430THz)の可視スペクトルの公称赤色端から1mm(300GHz)までの波長を包含すると理解される。可視スペクトルは、約380nm(789THz)~約750nm(400THz)の波長を含むと理解される。紫外線(UV)は、10nm(相当する周波数で約30PHz)~400nm(750THz)の波長を包含すると理解される。赤外線(IR)の一例は、193THzまたは1550nmである。
【0012】
電気外科器具は、内視鏡器具、すなわち、体腔近くまたは体腔内の組織を治療するために、体腔内に挿入できる器具であり得る。例えば、電気外科器具は、体腔における、体腔の内部または体腔の近くの組織を切除、凝固、切断、及び/または切除するように構成される。電気外科器具は、内視鏡または別のタイプのスコーピングデバイス(例えば気管支鏡)とともに使用するのに適し得る。
【0013】
ケーブルアセンブリの第1の端は、電気手術器具に(直接的に、または別の構成要素もしくは部品を介して間接的に)接続するためのケーブルの端である。言い換えれば、ケーブルアセンブリの第1の端は、ケーブルの遠位端である。
【0014】
ケーブルアセンブリの反対側の第2の端は、ケーブルに高周波及び/またはマイクロ波周波数のエネルギーを供給するための発生器と、紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を発生するための光源とに、ケーブルを接続するためのものである。言い換えれば、ケーブルアセンブリの第2の端はケーブルの近位端である。ケーブルアセンブリの第2の端は、ケーブルの第2の端を発生器及び/または光源に接続するための端子またはコネクタを有し得る。したがって、ケーブルアセンブリは、ケーブルアセンブリの第2の(近位)端に接続された発生器から、ケーブルの第1の(遠位)端に接続された電気手術器具に高周波及び/またはマイクロ波周波数のエネルギーを搬送するためのものであり得る。さらに、ケーブルアセンブリは、ケーブルアセンブリの第2の(近位)端に接続された光源から、ケーブルアセンブリの第1の(遠位)端に接続された電気手術器具に紫外線光、可視光線、または赤外線光を搬送するためのものであり得る。
【0015】
光源は、単一周波数または複数の周波数の光を発生するための1つ以上の要素を含み得る。例えば、光源は、レーザー、レーザーダイオード、LED、及び/または白色光源を含み得る。光源によって発生した光は、空洞内または空洞における組織を照光、切断、凝固、処理、及び/または分析するために使用され得る。例えば、組織を切断するために及び/またはラマン分光法のために、レーザー光を使用し得る。
【0016】
内側導電層は光ファイバーを完全に囲み得る。しかしながら、内側導電層は光ファイバーを部分的に囲むことも可能である。内側導電層及び外側導電層は、マイクロ波及び/または高周波を伝送することが可能である同軸ケーブルを形成するために、同軸上に配置されることが単に重要である。この目的で、外側導電層は、内側導電層を完全にまたは部分的に囲み得る。具体的には、周方向に沿った内側導電層の角度の拡張は、周方向に沿った外側導電層の角度の拡張に対応する。すなわち、内側導電層は、外側導電層と半径方向に整合し得る、または外側導電層と半径方向で重なり得る。内側導電層及び外側導電層は、同軸ケーブルの断面図では完全な円を形成しない場合がある。例えば、内側導電層及び/または外側導電層は、同軸層の全周の3/4、4/5、または他の比までしか延在しない。
【0017】
随意に、内側導電層、誘電体層、及び/または外側導電層は、ケーブルアセンブリの断面図でリング形状を有する。具体的には、内側導電層、誘電体層、及び/または外側導電層は、ケーブルアセンブリの断面図で円形を有する。したがって、内側導電層は固体物ではなく、ケーブルアセンブリの軸方向に沿って延在する空洞を画定するように中空である。光ファイバーは、この空洞内に位置付けられる。
【0018】
内側導電層及び/または外側導電層は、金属等の導電材料から作られている。内側導電層は、銅、アルミニウム、及び/またはスズから作ることができる。
【0019】
誘電体層は、内側導電層を外側導電層から電気的に絶縁するために提供される。誘電体層は、電気絶縁材料から作られ得る。誘電体層は、また、ケーブルアセンブリの断面図ではリング形状、具体的には円形を有し得る。内側導電層、外側導電層、及び/または誘電体層は、互いに同軸上に配置でき、それぞれ管形状を有し得る。
【0020】
同軸ケーブル、具体的には外側導電層は、機械的強度、水等の化学物質の侵入に対する補強加工、及び/または同軸ケーブルを機械的損傷から保護するために提供されるカバー層でカバーされる、またはラッピングされる。カバー層は、プラスチック材料から作られ得、電気絶縁性であり得る。
【0021】
内側導電層、誘電体層、外側導電層、カバー層、及び/または光ファイバーは、ケーブルアセンブリの遠位端から近位端まで連続的に延在できる。
【0022】
光ファイバーは、反射、例えば全反射により電磁放射線を搬送するためのファイバーである。光ファイバーは、シングルモード放射線またはマルチモード放射線を搬送するように構成され得る。光ファイバーは、ケーブルアセンブリの2つの端の間で光を伝送するための手段として使用できる。光ファイバーは、概して、より低い屈折率を有する透明なクラッド材料(またはクラッド層)によって囲まれたコア(またはコア部)を含む。光は、ファイバーを導波路として機能させる反射(例えば、全反射)によってコアに保持される。
【0023】
内側導電層を光ファイバーに結合することによって、内側導電層は光ファイバーに永久的に取り付けられる。言い換えれば、内側導電層は光ファイバーに永久的に固定される。例えば、内側導電層は、内側導電層及び/または光ファイバーを破壊することなく、光ファイバーから除去できない。内側導電層を光ファイバーに結合するために、結合剤及び/または接着剤を使用し得る。しかしながら、内側導電層は、光ファイバーに(例えば、結合剤を介さずに)直接結合させることも可能である。
【0024】
内側導電層及び光ファイバーは単一の構成要素を形成し得る。具体的には、内側導電層及び光ファイバーは、被覆光ファイバーによって構成され得る。これは、内側導電層及び光ファイバーの被覆光ファイバーを形成する光ファイバーは、現状のまま購入され得る組立済みの部品であり得ることを意味する。
【0025】
多くの場合、被覆光ファイバーは、例えば光ファイバーが高温環境、過酷な化学環境、電離放射線、及び/または光ファイバーの完全性が損ない得る他の影響に曝されるとき等、過酷な環境で使用される。例えば、被覆光ファイバーは、-270°C~600°Cの作動温度範囲、及び最大100%の湿度を有し得る。従来、そのような既知の被覆光ファイバーに適用された被覆を使用して、被覆の下にある、より繊細な光ファイバーを損傷から保護する。しかしながら、様々な実施形態によれば、光ファイバーは、ケーブルアセンブリ用の内側導電層として機能する金属被覆または金属カバーで被覆される。
【0026】
ケーブルアセンブリは、被覆光ファイバーを誘電体層でカバーまたはラッピングすることによって製造され得る。その後、誘電体層は外側導電層でカバーされる、またはラッピングされる。したがって、ケーブルアセンブリは、光ファイバー及び内側導電層を構成する、作成済みの被覆光ファイバーに基づいて製造され得る。
【0027】
ケーブルアセンブリ、及びケーブルアセンブリを製造するための方法は、マイクロ波放射線または高周波放射線のための、ならびに紫外線、可視光、及び/または赤外線のスペクトルの放射のための伝送線を含むケーブルアセンブリを製造するためのシンプルな方法を提供する。被覆光ファイバーが小さな外径で製造できるので、ケーブルアセンブリは小さな外径を有し得、そして、その小さな外径は、ケーブルアセンブリが内視鏡器具である電気外科器具、すなわち、治療される体腔内に挿入される器具と併せて使用される場合に有用である。金属被覆光ファイバーは、約0.35mmの直径で利用可能である。
【0028】
むしろ驚くべきことに、被覆光ファイバーの曲げ半径は、既知の同軸ケーブルの曲げ半径と同様である。したがって、組立済みの被覆光ファイバーを使用して、既存の同軸ケーブルと同様の曲げ特性があるケーブルアセンブリが生じる。
【0029】
最も一般的には、本発明は、既知の同軸ケーブルの製造で使用されるのが知られているが、中心導体を被覆光ファイバーに置き換えたラッピング技術を使用して、ケーブルアセンブリを作ることを提案する。
【0030】
選択的な実施形態では、内側導電層及び光ファイバーは、化学結合によって、さらに随意に分子結合によって互いに結合される。
【0031】
本明細書で理解されるように、化学結合は、化合物の形成を可能にする原子、イオン、または分子間の持続的な引力である。イオン結合の場合のように逆帯電したイオン間の引力の静電力から、または共有結合の場合のように電子を共有することにより、結合が生じ得る。化学結合の強度はかなり異なり、共有結合、イオン結合、及び金属結合等の「強結合」または「一次結合」と、双極子間相互作用、ロンドン分散力、及び水素結合等の「弱結合」または「二次結合」とがある。さらに、本明細書で理解されるように、共有結合は、原子間の電子対の共有を含む化学結合である。これらの電子対は、共有対または結合対として知られており、原子間の引力及び反発力の安定したバランスは、それらが電子を共有するとき、共有結合として知られている。
【0032】
このように、光ファイバーは、摩擦または他の機械的手段によって内側導電層に固定されるのではなく、光ファイバーと内側導電層との間に化学結合を形成することによって固定される。
【0033】
金属内側導電層をシリコン系光ファイバーに結合する全ての手段が可能である。例えば、内側導電層を光ファイバーに適用するとき、内側導電層を十分に加熱することによって、内側導電層と光ファイバーとの間の結合を達成し得る。
【0034】
導電層を光ファイバーに追加した後、導電層を他の金属にはんだ付けまたはろう付けでき、すなわち、光ファイバーと内側導電層との間の結合が強固であり、これらの後続のプロセスに耐えることが可能である。
【0035】
選択的な実施形態では、光ファイバーは、コア部と、コア部を囲むクラッド層とを含み、随意に、内側導電層及びクラッド層は互いに結合される。
【0036】
コア部は、電磁放射線が伝搬する光ファイバーの部分である。クラッド層は、通常、コア部とクラッド層との間の境界面で全反射が発生するように、コア部と比較してより低い屈折率を有する。
【0037】
コア部へのクラッド層の結合は、コア部及びクラッド層の共押出中に達成され得る。しかしながら、クラッド層をコア部に取り付けるための先行技術において既知の全ての手段を使用できる。
【0038】
コア部は、(純粋な)シリカ(SiO)を含み得る一方、クラッド層は、ドープされたシリカ、例えば、フッ素がドープされたシリカ(F:SiO)を含み得る。しかしながら、光ファイバーとともに一般的に使用される他の材料を使用できる。
【0039】
本実施形態では、内側導電層は、随意に化学結合または共有結合によって、クラッド層に結合される。クラッド層は、光ファイバーの断面図でコア部を完全に囲んでいる。さらには、内側導電層も、光ファイバーの断面図で光ファイバーを完全に囲んでいる。
【0040】
選択的な実施形態では、コア部は6μm~650μmの直径を有し、クラッド層は80μm~700μmの直径を有し、及び/または内側導電層は120μm~800μm、随意に350μmの直径を有する。
【0041】
直径は、断面図における各々の構成要素の最大距離(例えば、外径または最外径)を指す。光ファイバーは、随意に、直径が数学的な円の直径に対応するような円形断面を有する。
【0042】
内側導電層の直径は、被覆光ファイバーの外径に対応する。クラッド層は、コア部の直径の5%~20%に相当する厚さを有し得る。
【0043】
選択的な実施形態では、ケーブルアセンブリは、さらに、内側導電層を囲む被覆層を含む。
【0044】
被覆層は、例えば、内側導電層とその周囲との酸化(例えば、腐食)または内側導電層の他の化学反応から、内側導電層を保護するために提供される。具体的には、被覆層は、内側導電層の外側表面を保護する。
【0045】
被覆層は、組立済みの被覆光ファイバーに適用され得る。このために、外側導電層は被覆層でカバーされる、またはラッピングされる。被覆層は、金属等の導電材料を含み得、内側導電層に結合され得る。しかしながら、導電層を金属層に適用させるための任意の他の既知の技術を使用できる。
【0046】
選択的な実施形態では、被覆層は銀または金を含み、随意に、銀被覆層は、高周波及び/またはマイクロ波放射線の表皮厚さに対応する厚さ(例えば、実質的に等しい、またはそれよりも大きい厚さ)を有し、または金被覆層は、高周波及び/またはマイクロ波放射線の表皮厚さよりも小さい厚さを有する。例えば、被覆層の厚さは、表皮厚さの20%、10%、または5%の表皮厚さに等しくなり得る。
【0047】
銀被覆層は、特に内側導電層が銅から作られる場合、金属内側導電層を保護するだけでなく、内側導電層及び被覆層における高周波またはマイクロ波電流の伝送にも寄与する。これは、銀被覆層の厚さが、電磁電流のほとんどが伝搬する表皮の厚さ以上であるためである。例えば、銀被覆層の厚さは、5μm~20μmであり、随意に10μmである。
【0048】
内側導電層が金よりも高い導電性を有する場合、例えば銅である場合、金被覆層は、銀被覆層と比較して縮小した厚さを有し得る。金が化学的に不活性であることにより、内側導電層を確実に保護する。
【0049】
選択的な実施形態では、ケーブルアセンブリは、さらに、共通伝送線区分、第1の伝送線区分、及び第2の伝送線区分を含む結合器を備える。随意に、共通伝送線区分の入力は、第1の伝送線区分及び第2の伝送線区分の出力と通信する。
【0050】
結合器はケーブルの近位端に取り付けられ得る。したがって、ケーブルアセンブリは、同軸ケーブル、光ファイバー、及び結合器を含む。結合器はダイプレクサーとして構成され得る。結合器は、発生器によって発生した高周波及び/またはマイクロ波放射線を、光源によって発生した電磁放射線と結合するために提供される。言い換えれば、結合器は、光ファイバーへの入力と、同軸ケーブルへの入力とを組み合わせる。
【0051】
共通伝送線部、第1の伝送線部、及び第2の伝送線部は、接合部またはT字型接合部を形成し得る。例えば、共通伝送線区分及び第1の伝送線区分は、第2の伝送線区分が突出するまたは分離する線に(例えば、実質的に90度の角度で)延在し得る。
【0052】
共通伝送線区分は、上述したように同軸ケーブル及び光ファイバーに接続され得(またはそれらを含み得)、第1の伝送線区分は、光源と通信し得(例えば、光源に直接的及び/または間接的に接続または結合され得)、第2の伝送線区分は、発生器と通信し得る(例えば、発生器に直接的及び/または間接的に接続または結合され得る)。
【0053】
したがって、第1の伝送線区分は、光源によって発生した電磁放射線だけを搬送するように構成され得る一方、第2の伝送線区分は、発生器によって発生した高周波及び/またはマイクロ波放射線だけを搬送するように構成され得る。共通伝送線区分(同軸ケーブル及び光ファイバーを含み得る)は、両方のタイプの放射線を搬送するように構成され得る。
【0054】
選択的な実施形態では、共通伝送線区分は、光ファイバーに接続された(例えば、光ファイバーを含む)共通光ファイバー区分、内側導電層に接続された(例えば、内側導電層を含む)共通内部導体、及び/または外側導電層に接続された(例えば、外側導電層を含む)共通外部導体を含む。随意に、第1の伝送線区分は、(例えば遠位端で)共通光ファイバー区分と通信し(例えば、共通光ファイバー区分に、直接的及び/または間接的に接続または結合され)、(例えば近位端で)光源に接続されるように構成された、第1の光ファイバー区分と、及び/または(例えば遠位端で)共通外部導体と通信する(例えば、直接的及び/または間接的に接続または結合された)第1の外部導体と、を含む。さらに随意に、第2の伝送線区分は、(例えば遠位端で)共通内部導体と通信し(例えば、直接的及び/または間接的に接続または結合され)、(例えば近位端で)外部にある高周波またはマイクロ波エネルギー源または発生器に接続されるように構成された第2の内部導体と、第2の内部導体を電気的に絶縁する第2の誘電部と、及び/または(例えば遠位端で)共通外部導体と通信する(共通外部導体に直接的及び/または間接的に接続または結合される)第2の外部導体と、を含む。
【0055】
選択的な実施形態では、共通誘電部、第1の誘電部、及び第2の誘電部は、各々、共通内部導体、第1の内部導体、及び第2の内部導体を導電体から電気的に絶縁する。これは、下記でより詳細に説明される。この場合、共通外部導体、第1の外部導体、及び/または第2の外部導体は、例えば、それらの機能が導電体によって提供されるため、省略できる。
【0056】
共通伝送線区分は、同軸ケーブル及び/または光ファイバーと同様の特徴及び特性を有し得る。例えば、共通内部導体は、内側導電層が光ファイバーに結合されるのと同様の方法で、共通光ファイバー区分に結合され得る。共通内部導体及び共通外部導体は、各々、内側導電層及び外側導電層と同様の同軸ケーブルを形成し得る。
【0057】
第1の伝送線区分及び/または第2の伝送線区分は、以下で説明されるように、共通伝送線区分の構成とは異なり得る。
【0058】
選択的な実施形態では、結合器は導電体を含み、結合器は、共通外部導体、第1の外部導体、及び/または第2の外部導体を含まない。
【0059】
導電体は、共通伝送線部、第1伝送線部、及び第2伝送線部が延在する3つの孔を有する直方体であり得る。3つの孔は、接合部またはT字接合部を形成する1点で交差し得る。導電体は、上記の孔を穿孔し得る金属材料から作られた固体ブロックであり得る。
【0060】
導体は接地され得、共通外部導体及び/または第1の外部導体を接地するために、これらの導体と接触する。したがって、共通外部導体及び/または第1の外部導体は、同軸ケーブルが可能であるため、電気絶縁性のカバーまたはラッピング(カバー層)によってカバーされない。
【0061】
第2の伝送線区分は、また、導電体と接触する外部導体も含み得る。しかしながら、導電性物体は、共通伝送線区分、第1の伝送線区分、及び/または第2の伝送線区分のための外部導体として機能し得る。
【0062】
結合器の本体は、プラスチック材料等の非導電材料から作られ得る。非導電材料について、共通外部導体、第1の外部導体、及び第2の外部導体の存在が必要である。
【0063】
選択的な実施形態では、第1の伝送線区分は、共通内部導体と通信する(例えば、共通内部導体に直接的及び/または間接的に接続または結合される)第1の内部導体を含み、第1の内部導体の端と、第2の伝送線区分と共通伝送線区分との接合部との間の第1の内部導体の長さは、n*λ/2に等しい(ここで、nは0以上の整数であり、λは搬送された高周波及び/またはマイクロ波放射線の波長である)。さらに随意に、第1の伝送線区分は、第1の内部導体の端から離間して軸方向に配置される追加の第1の内部導体を含む。すなわち、存在する場合、追加の第1の内部導体は、第1の内部導体から一定のギャップだけ離間される。
【0064】
言い換えれば、第1の内部導体及び/または追加の第1の内部導体は、第1の伝送線区分の延在部に沿って完全には延在しておらず、光ファイバー区分及び第1の外部導体だけが、第1の伝送線区分の延在部に沿って完全に延在している。このギャップは、100GHzを下回る周波数が、第1の伝送線区分、具体的には第1の内部導体に沿って搬送されるのを阻止するのを確実にするために提供される。
【0065】
第2の伝送線区分が共通伝送線区分と接触する(例えば接合する、または接合部を形成する)位置は、上述の接合部またはT字型接合部に対応し得る。したがって、選択的な実施形態では、第1の内部導体は、T字型接合部で終端しており、またはT字型接合部の後からn*λ/2で終端している。T字型接合部と第1の内部導体の端との間のこれらの距離は、第1の内部導体の端での高周波及び/またはマイクロ波放射線の後方反射を低減または排除する。
【0066】
追加の第1の内部導体は、第1の内部導体と同じ特性、特徴、及び/または選択的な実施形態を有し得る。第1の内部導体及び追加の第1の内部導体は、互いに電気的に接触していなく、ギャップによって離隔されている。
【0067】
言い換えれば、第1の内部導体は、上記で定義された端で終端し得、追加の第1の内部導体は、第1の内部導体と追加の第1の内部導体との間にギャップが存在するように、第1の内部導体から離間して配置される。このギャップは、ギャップにわたって電磁結合が不可能となるほど十分な長さである。
【0068】
ギャップを設けることで、第1の伝送線区分の製造が簡単になる。なぜなら、被覆光ファイバーを第1の伝送線区分及び/または追加の第1の内部導体にも使用できるためである。ギャップの延在部にわたって内側導電層(または被覆光ファイバーの被覆)を除去することだけが必要である。これにより、第1の内部導体及び/または追加の第1の内部導体が作成される。ギャップの位置は、上記の定義が適用されるように適切に選ばれる。
【0069】
代替の選択的な実施形態では、第1の伝送線区分は、第1の内部導体及び/または追加の第1の内部導体を含まない。言い換えれば、第1の伝送線区分の延長部全体にわたって、第1の内部導体及び/または追加の第1の内部導体が存在しない。
【0070】
本実施形態は、第1の内部導体のT字型接合部(またはn=0)の端に対応し、追加の第1の内部導体は存在しない。本実施形態は、放射線の周波数の広い帯域幅にわたって、第1の伝送線区分に沿った高周波及び/またはマイクロ波放射線の伝搬の抑制を容易にする。
【0071】
本実施形態の伝送線区分は、被覆光ファイバーを使用しないで、代わりに、非被覆光ファイバーを使用して、この非被覆光ファイバーを第1の誘電部及び/または第1の外部導体でカバーすることによって製造され得る。
【0072】
選択的な実施形態では、共通伝送線区分は、共通内部導体と共通外部導体との間に配置された共通誘電部を含み、第1の伝送線区分は、第1の光ファイバー区分と第1の外部導体との間に配置された第1の誘電部を含む。さらに随意に、共通誘電部、第1の誘電部、及び/または第2の誘電部は、固体ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含み、随意に、誘電体層は拡張PTFEを含む。
【0073】
同軸ケーブルの誘電体層は、被覆光ファイバー上に共押出しされ得る。共通誘電部、第1の誘電部、及び/または第2の誘電部は、結合器内に配置されているので、これらの誘電部の共押出が不可能であり得ることにより、固体PTFEが代わりに使用される。共通誘電部、第1の誘電部、及び/または第2の誘電部は、管形状を有し得る。共通誘電部及び第1の誘電部は互いに接続され得る、または単一の構成要素を形成し得る。
【0074】
第2の誘電部は、第2の内部導体を、導電体または選択的な第2の外部導体から電気的に絶縁し得る。
【0075】
第2の伝送線区分は光ファイバーを含まない場合があり、それにより、第2の内部導体は共通内部導体及び/または第1の内部導体として空洞を含まない場合がある。第2の内部導体は固体導体であり得る。第2の内部導体は、共通内部導体の外側表面に電気的に接続し得る。
【0076】
選択的な実施形態では、結合器は、高周波及び/またはマイクロ波放射線の伝搬を防止するための少なくとも1つのチョークを含み、少なくとも1つのチョークは、第1の伝送線区分に接続される。
【0077】
高周波及び/またはマイクロ波放射線が第1の伝送線区分の外側(すなわち、第1の内部導体及び/または外部導体)において連続するのを阻止し、第2の伝送線区分から同軸ケーブルの遠位端へのスムーズな通過を容易にするために、1つ以上のフィルターまたはチョークが提供される。チョークは、帯域幅がその構成に依存するバンドストップフィルターとして機能し得る。第2の伝送線区分から同軸ケーブルの遠位端への高周波及び/またはマイクロ波放射線のスムーズな遷移は、第1の伝送線区分に沿った位置に依存する。例えば、各チョークをT字型接合部からn*λ/2の長さに位置付けられ得、ここで、nは0以上の整数であり、λは第1の伝送線システムにおいて搬送された高周波及び/またはマイクロ波放射線の波長である。各チョークが異なる波長を抑制するように位置付けられる複数のチョークを提供することは、複数の波長が第1の伝送線部に沿って伝搬するのを抑制できることを意味する。これは、マイクロ波結合器及び/またはマイクロ波/RF結合器を第2の伝送線区分に接続することによって達成され得る。その結果、複数の周波数の放射線は、第2の伝送線区分、共通伝送線区分、及び/または同軸ケーブルによって搬送される。
【0078】
選択的な実施形態では、チョークは、導電体または非導電体内に、第1の外部導体及び/または第1の誘電部と流体連通(例えば、流体接続)している空洞を有し、チョークの断面を随意に見ると、チョークの半分はL字形を有する。
【0079】
チョークは、第1の伝送線区分を中心として対称であり得る。したがって、チョークは横断面図では全体としてU字形構成を有し得、第1の伝送線区分はU字形構成の基部と交差する。U字形構成の基部は断面図では、第1の伝送線区分に対して垂直に延在し得る一方、U字形構成のアームは第1の伝送線区分に対して平行に延在し得る。言い換えれば、チョークは全体的にビーカー形状の構成を有し得、このビーカーの底部は第1の伝送線区分と交差する。ビーカーは第1の伝送線区分に対して軸対称である。
【0080】
チョークは、一定の厚さ及び上記の構成を有する、結合器の(導電性)本体内の空洞であり得る。したがって、第1の外部導体は本体に完全には接触しておらず、すなわち、チョークが第1の外部導体と流体接続している区分については接触していない。
【0081】
ケーブルアセンブリを製造するための方法は、a)被覆光ファイバーを提供するステップであって、被覆光ファイバーは、導電層によって被覆される光ファイバーを含み、導電層は光ファイバーに結合される、提供するステップと、b)被覆光ファイバーを誘電体層でカバーまたはラッピングするステップと、c)誘電体層を外側導電層でカバーまたはラッピングするステップと、を含む。
【0082】
上述したケーブルアセンブリの特徴、特性、及び選択的な実施形態は、ケーブルアセンブリを製造するための方法に等しく適用される。導電層は、上記の内側導電層に対応するものであり得る。
【0083】
選択的な実施形態では、ステップb)の前に、被覆光ファイバーは被覆層で被覆され、被覆層は銀または金を含む。
【0084】
本発明の理解を助けるために、そして、その実施形態がどのように実施され得ることを示すために、例として、ここで添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0085】
図1】ケーブルアセンブリの同軸ケーブル及び光ファイバーの断面図を示す。
図2】ケーブルアセンブリの結合器の断面図を示す。
図3】結合器のさらなる実施形態の断面図を示す。
図4】結合器のさらなる実施形態の断面図を示す。
図5】ケーブルアセンブリを製造するための方法を概説するブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0086】
図1を参照すると、ケーブルアセンブリ10は、同軸ケーブル12及び光ファイバー14を含む。同軸ケーブル12は、内側導電層16、誘電体層18、外側導電層20、及び/またはカバー層22を含む。内側導電層16は、誘電体層18によって外側導電層20から電気的に絶縁されている。内側導電層16及び外側導電層20は、高周波及び/またはマイクロ波周波数放射線を搬送するように構成された同軸ケーブル12を形成する。
【0087】
内側導電層16及び外側導電層20は、金属等の導電材料から作られている。誘電体層18は拡張PTFEから作られ得る。カバー層22は、プラスチック材料等の電気絶縁材料から作られている。カバー層22は、同軸ケーブル12をカバーするために、または外部の影響から遮蔽したりするために提供される。
【0088】
内側導電層16は、同軸ケーブル12の断面図ではリング形状を有し、銅から作ることができる。内側導電層16によって提供される空洞は光ファイバー14によって充填される。言い換えれば、同軸ケーブル12、具体的には内側導電層16は光ファイバー14を囲む。光ファイバー14は、紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルで、電磁ビームを搬送するように構成される。
【0089】
光ファイバー14は、例えば化学結合、具体的には分子結合によって、内側導電層16に結合される。内側導電層16を光ファイバー14に永久的に固定するために、接着剤を使用し得る。光ファイバー14及び内側導電層16は、組立済みの被覆光ファイバーであり得る。
【0090】
同軸ケーブル12はさらに被覆層24を含み得る。被覆層24は、導電材料から作ることができ、内側導電層16の上に、例えば内側導電層16の外側表面上に配置される。したがって、被覆層24は、内側導電層16と誘電体層18との間に配置される。被覆層24は、内側導電層16を外部の影響から遮蔽するために提供される。例えば、被覆層24は、腐食等の酸化、または内側導電層16に対する他の化学的影響を低減させる、または導電性を改善する。
【0091】
被覆層24は金または銀から作られ得る。銀被覆層24の厚さは、同軸ケーブル12の内部で伝搬する電磁放射線のいくつかの表皮厚さにほぼ対応し得る。銀被覆層24の厚さは約5μmであり得る。したがって、内側導電層16の内部に流れていたであろう電流は主に銀被覆層24で伝導され得る。これにより、同軸ケーブル12の損失が低減する。
【0092】
金被覆層24の厚さは、内側導電層16の内部を流れる電流が主に内側導電層16の内部を伝搬するように、表皮厚さよりも小さくなり得る。金が化学的に不活性であることにより、内側導電層16を確実に保護する。
【0093】
光ファイバー14は、コア部26及び/またはクラッド層28を含む。コア部26及びクラッド層28は、電磁放射線を搬送するように成形及び構成される。クラッド層28の屈折率はコア部26の屈折率よりも低い。その結果、コア部26で伝搬する電磁放射線は、全反射によりコア部26とクラッド層28との間の境界面において反射される。したがって、光ファイバー14によって搬送された電磁放射線は、コア部26の内部だけで効果的に伝搬する。クラッド層28は、添付の図面に示されるものに比べて、コア部26よりも比例して厚くなり得る。
【0094】
コア部26及びクラッド層28は誘電材料から作ることができる。例えば、コア部26はシリカから作られ、クラッド層28はフッ素がドープされたシリカから作られている。
【0095】
内側導電層16はクラッド層28に結合され得る。コア部26、クラッド層28、及び内側導電層16は、作成済みの被覆光ファイバーを形成し得る。
【0096】
ケーブルアセンブリ10は、さらに、同軸ケーブル12及び光ファイバー14の近位端に接続される結合器30を有し得る。結合器30は、高周波及び/またはマイクロ波放射線を発生する発生器(図示せず)の出力を、紫外線、可視光線、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を発生する光源(図示せず)の出力と組み合わせて、各々、その組み合わせたものを同軸ケーブル12及び光ファイバー14に入力するために提供される。
【0097】
結合器30は、本体32と、共通伝送線部34と、第1伝送線部36と、第2伝送線部38とを備える。第1の伝送線部36及び第2の伝送線部38の出力は、T字型接合部40を形成する共通伝送線部34で入力される。
【0098】
共通伝送線部34は、同軸ケーブル12及び光ファイバー14に接続される。第1の伝送線区分36及び第2の伝送線区分38は、各々、光源及び発生器に接続される。
【0099】
共通伝送線区分34は、共通光ファイバー区分42、共通内部導体44、共通誘電部46、及び/または共通外部導体48を含む。第1の伝送線区分36は、第1の光ファイバー区分50、第1の内部導体52、第1の誘電部54、及び/または第1の外部導体56を含む。第2の伝送線区分38は、第2の内部導体58、第2の誘電部60、及び/または第2の外部導体61を含む。
【0100】
共通光ファイバー区分42は、光ファイバー14及び第1の光ファイバー区分50に接続される。共通内部導体44は、内側導電層16、第1の内部導体52、及び第2の内部導体58に接続される。共通誘電部46、第1の誘電部54、及び第2の誘電部60は、別個の構成要素であり得るが、互いに直接接触し得る。これらの誘電部分46、54、及び60は、PTFE等の固体材料から作られ得る。共通外部導体48は、第1の外部導体56及び第2の外部導体61に接続される。
【0101】
本体32は、プラスチック等の非導電材料から作られている。本体32は、T字型接合部40において交差する3つの孔が穿孔された固体ブロックであり得る。共通伝送線区分34、第1の伝送線区分36、及び第2の伝送線区分38は、それぞれ、本体32に穿孔された複数の孔のうちの1つに挿入される。
【0102】
結合器30の本体32が非導電材料から作られている場合、共軸伝送線を提供するために、共通外部導体48、第1の外部導体56、及び第2の外部導体61を提示する必要がある。
【0103】
別の実施形態では、本体32は、金属等の導電材料から作られている。共通外部導体48、第1の外部導体56、及び第2の外部導体61は、電気的に接地できる本体32と電気的に接触され得る。本体32が導電材料から作られる場合、共通外部導体48、第1の外部導体56、及び第2の外部導体61は省略できる。なぜなら、この場合、導電体32が、共通外部導体48、第1の外部導体56、及び第2の外部導体61として機能するためである。
【0104】
第1の内部導体52は、T字型接合部40から距離dにわたって延在し得る。したがって、第1の内部導体52は、第1の伝送線区分36の全長にわたって延在しない。これは、高周波スペクトルまたはマイクロ波スペクトルにおける、具体的には100GHzまでの電磁放射線が第1の伝送線区分36に沿って伝播するのを阻止するために行われる。
【0105】
第1の内部導体52の端での後方散乱を低減するために、距離dはn*λ/2になるように選ばれ、ここで、nは0以上の整数であり、λは第1の伝送線区分36で搬送された高周波及び/またはマイクロ波放射線の波長である。
【0106】
第2の伝送線区分38は光ファイバーを含まない。これにより、第2の内部導体58が共通内部導体44または内側導電層16のように空洞を含まなくてよいことを可能にする。代わりに、第2の内部導体58は固体であり得る。
【0107】
共通光ファイバー区分42及び第1の光ファイバー区分50は単一の光ファイバーを形成し得る。したがって、共通光ファイバー区分42及び第1の光ファイバー区分50は、本体32に穿孔された孔に単一の光ファイバーを設置することによって製造され得る。代替として、単一の被覆光ファイバーは本体32に穿孔された孔に設置され得る。第1の内部導体52がT字型接合部40を始点として延在する距離dを提供するために、第1の内部導体52の部分を除去し得る。
【0108】
図3の結合器30は、以下の相違点を除いて、図2の結合器30に対応する。
図3の結合器30は、さらに、第1の伝送線区分36に沿った高周波及び/またはマイクロ波周波数の伝搬を停止するために提供される1つ以上のチョーク62を含む。チョーク62のそれぞれは、空気が充填され、第1の外部導体56と流体接続している本体32の内部の空洞である。
【0109】
チョーク62のそれぞれは、結合器30の半断面図でL字形を有する。チョーク62は、第1の伝送線区分36に対して軸対称であり得る。チョーク62は第1のチョーク区分64及び第2のチョーク区分66を含み得、これらのチョーク区分は、両方とも、本体32で空気が充填された空洞であり、互いに流体連通している。
【0110】
第1のチョーク区分64は、随意に第1の伝送線区分36に対して垂直に、第1の伝送線区分36から突出できる。第1のチョーク区分64は、第1の伝送線区分36の周囲のディスク状空洞であり得る。
【0111】
第2のチョーク区分66は、第1の伝送線区分36に対して平行に延在し得る。第2のチョーク区分66は、随意に、第1の伝送線区分36に対して同軸上に配置された中空円筒として形成できる。
【0112】
図3の実施形態の本体32は、導電材料から作られている。この場合、結合器30は、共通外部導体48、第1の外部導体56、及び第2の外部導体61を含まない。
【0113】
第1の内部導体52の近位端での後方散乱を低減するために、距離dはn*λ/2になるように選ばれ得、ここで、nは0以上の整数であり、λは第1の伝送線区分36で搬送された高周波及び/またはマイクロ波放射線の波長である。
【0114】
チョーク62、及び内部導体52の選ばれた長さは、2つの異なる周波数範囲で、放射線の伝送を低減させる際に互いに補完し合う。例えば、チョーク62はマイクロ波を停止させ、第1の内部導体52の選ばれた長さは、別の周波数における第2の伝送線区分38へのスムーズな移行を生じさせ、同様に、より低い周波数ごとに停止するように設計されている。
【0115】
図4の結合器30は、以下の相違点を除いて、図3の結合器30に対応する。
第1の伝送線区分36は第1の内部導体52を含まない。これは距離dに対して0に等しい整数が選ばれる状況に対応する。これは、共通内部導体44がT字型接合部40で終端することを意味する。
【0116】
結合器は、さらに、追加の第1の内部導体52aを含むが、第1の内部導体52は含まない。追加の第1の内部導体52aは、T字型接合部40と、追加の第1の内部導体52aが開始する/終了する点との間に延在するギャップ68を形成する。しかしながら、ギャップ68は、第1の伝送線区分36の異なる位置に配置され得る。例えば、第1の内部導体52は、T字型接合部40の後で、n*λ/2に等しい距離dで終端する。追加の第1の内部導体52aは、第1の内部導体52から十分な長さのギャップ68にわたって分離され、ギャップ68を介した電気信号の結合が存在しない。
【0117】
追加の第1の内部導体52aは省略できる。この場合、共通内部導体44はT字型接合部40で終端しており、第1の伝送線区分36との電気的接続は存在しない。第1の伝送線区分36は全く内部導体を含まない。
【0118】
図4の結合器30はチョーク62を含まない。
ケーブルアセンブリ10を製造するための方法は、図5のブロック図に関連して説明される。
【0119】
ステップS1では、光ファイバー14及び内側導電層16を含む、被覆光ファイバーが提供される。例えば、被覆光ファイバーは、被覆光ファイバーの製造業者から購入され得る。
【0120】
選択的なステップS2では、被覆光ファイバーは被覆層24で被覆され得る。前述したように、被覆層24は金または銀を含み得る。金または銀の層を内側導電層16に適用するための任意の技術を使用し得る。
【0121】
ステップS3では、誘電体層18は被覆光ファイバーに適用される。例えば、ダイ電気層18は、膨張したPTFE等の材料と共押出することによって提供される。
【0122】
ステップS4では、外側導電層20を誘電体層18に適用する。外部導体を誘電体層18に適用するための一般的に既知の技術を使用できる。
【0123】
選択的なステップS5では、カバー層22は外側導電層20に適用される。このために、カバー層22を適用するための一般的に既知の技術を使用し得る。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気手術器具用のケーブルアセンブリであって、
内側導電層と、
前記内側導電層と同軸上に配置された外側導電層と、
前記内側導電層及び前記外側導電層を分離する誘電体層と、
紫外線スペクトル、可視スペクトル、及び/または赤外線スペクトルの電磁放射線を伝送させるための光ファイバーと、
共通伝送線区分、第1の伝送線区分、及び第2の伝送線区分を含む結合器と、を備え、
前記内側導電層、前記誘電体層、及び前記外側導電層は、高周波及び/またはマイクロ波放射線を伝えるための伝送線を提供する同軸ケーブルを形成し、
前記内側導電層は前記光ファイバーを囲み、
前記内側導電層及び前記光学ファイバーは互いに結合され、
前記共通伝送線区分の入力は、前記第1の伝送線区分及び前記第2の伝送線区分の出力と通信し、
前記第1の伝送線区分は、共通光ファイバー区分に接続され、光源に接続されるように構成された第1の光ファイバー区分を含む、前記ケーブルアセンブリ。
【請求項2】
前記内側導電層及び前記光ファイバーは、化学結合により、随意に分子結合により、互いに結合される、請求項1に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項3】
前記光ファイバーは、コア部と、前記コア部を囲むクラッド層とを含み、随意に、前記内側導電層及び前記クラッド層は互いに結合される、請求項1または2に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項4】
前記コア部は6μm~650μmの直径を有し、前記クラッド層は80μm~700μmの直径を有し、及び/または前記内側導電層は120μm~800μm、随意に350μmの直径を有する、請求項3に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項5】
前記内側導電層を囲む被覆層をさらに含む、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項6】
前記被覆層は銀または金を含み、随意に、前記銀被覆層は、前記高周波及び/またはマイクロ波放射線の表皮厚さに対応する厚さを有し、または前記金被覆層は、前記高周波及び/もしくはマイクロ波放射線の前記表皮厚さよりも小さい厚さを有する、請求項5に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項7】
前記共通伝送線区分は、前記光ファイバーに接続された共通光ファイバー区分と、前記内側導電層に接続された共通内部導体と、随意に、前記外側導電層に接続された共通外部導体とを含み、及び/または、
前記第1の伝送線区分は、前記共通外部導体に接続された第1の外部導体を含み、及び/または、
前記第2の伝送線区分は、前記共通内部導体に接続され、外部にある高周波及び/またはマイクロ波エネルギーの供給源に接続されるように構成された第2の内部導体と、前記第2の内部導体を電気的に絶縁する第2の誘電部と、随意に、共通外部導体に接続された第2の外部導体とを含む、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項8】
前記結合器は、導電体を含み、随意に、前記結合器は、前記共通外部導体、前記第1の外部導体、及び/または前記第2の外部導体を含まない、請求項7に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の伝送線区分は、前記共通内部導体に接続された第1の内部導体を含み、
前記第1の内部導体の端と、前記第2の伝送線区分及び前記共通伝送線区分の接合部との間の前記第1の内部導体の長さはn*λ/2に等しく、ここで、nは0以上の整数であり、λは前記搬送された高周波及び/またはマイクロ波放射線の波長であり、
随意に、前記第1の伝送線区分は、さらに、前記第1の内部導体から軸方向に離間して配置される追加の第1の内部導体を含む、請求項7または8に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の伝送線区分は、第1の内部導体及び/または追加の第1の内部導体を含まない、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項11】
前記共通伝送線区分は共通誘電部を含み、前記第1の伝送線区分は前記第1の光ファイバー区分と前記第1の外部導体との間に配置された第1の誘電部を含み、前記共通誘電部、前記第1の誘電部、及び/または前記第2の誘電部は固体ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含み、随意に、前記誘電体層は拡張PTFEを含む、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項12】
前記結合器は、高周波及び/またはマイクロ波放射線の伝搬を防ぐための少なくとも1つのチョークを含み、前記少なくとも1つのチョークは前記第1の伝送線区分に接続される、先行請求項のいずれかに記載のケーブルアセンブリ。
【請求項13】
請求項9に従属するとき、前記チョークは、前記第1の外部導体と流体接続される前記導電体内に空洞を有し、随意に、前記チョークの断面図では、前記チョークの半分はL字形を有する、請求項12に記載のケーブルアセンブリ。
【請求項14】
ケーブルアセンブリを製造するための方法であって、
a)被覆光ファイバーを提供するステップであって、前記被覆光ファイバーは導電層によって被覆される光ファイバーを含み、前記導電層は前記光ファイバーに結合させる、前記提供するステップと、
b)前記被覆光ファイバーを誘電体層でカバーするステップと、
c)前記誘電体層を外側導電層でカバーするステップと、
d)共通伝送線区分、第1の伝送線区分、及び第2の伝送線区分を含む結合器を提供するステップと、を含み、
前記共通伝送線区分の入力は、前記第1の伝送線区分及び前記第2の伝送線区分の出力と通信し、
前記第1の伝送線区分は、前記共通光ファイバー区分に接続され、光源に接続されるように構成された第1の光ファイバー区分を含む、前記方法。
【請求項15】
ステップb)の前に、前記被覆光ファイバーは被覆層で被覆され、前記被覆層は銀または金を含む、請求項14に記載の方法。
【国際調査報告】