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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】発音デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04R 9/02 20060101AFI20240816BHJP
   H04R 9/04 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
H04R9/02 101Z
H04R9/04 103
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576876
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(85)【翻訳文提出日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 CN2022121721
(87)【国際公開番号】W WO2024031800
(87)【国際公開日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】202222132066.9
(32)【優先日】2022-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】童迪江
(72)【発明者】
【氏名】廖煥彬
(72)【発明者】
【氏名】鄭亜健
【テーマコード(参考)】
5D012
【Fターム(参考)】
5D012BB01
5D012BB03
5D012BB04
5D012BC01
5D012BC02
5D012BD04
5D012FA01
(57)【要約】
【課題】本発明には、発音デバイスが提供される。
【解決手段】当該発音デバイスは、フレームと、フレームに固定される振動システムと、振動システムを振動させるように駆動する磁気回路システムを含み、磁気回路システムは、フレームに固定される磁石鋼ユニットと、磁石鋼ユニットに接続されるヨークとを含み、フレーム、ヨーク及び振動システムは、共に発音インナーキャビティを取り囲んで形成し、発音デバイスは、ヨークの外周に射出成形されるプラスチックパッケージ部材をさらに含み、プラスチックパッケージ部材には、発音インナーキャビティを発音デバイスの外界に連通する複数のリーク孔が貫通して形成されている。ヨークに密封固定のためのプラスチックパッケージ部材を射出成型すると同時に、従来の通気隔離部品の代わりにプラスチックパッケージ部材にリーク孔を開設することによって、コストを節約することができ、通気隔離部品の平面リークに比べて、プラスチック開孔はXYZ空間にリークができ、リークがよりスムーズになる。本発明の発音デバイスは、リークがスムーズであり、音響性能が良好であり、ユーザーの体験効果が良い。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、前記フレームに固定される振動システムと、前記振動システムを振動させるように駆動する磁気回路システムと、を含む発音デバイスであって、
前記磁気回路システムは、前記フレームに固定される磁石鋼ユニットと、前記磁石鋼ユニットに接続されるヨークとを含み、前記フレーム、前記ヨーク及び前記振動システムは、共に発音インナーキャビティを取り囲んで形成し、前記発音デバイスは、前記ヨークの外周に射出成形されるプラスチックパッケージ部材をさらに含み、前記プラスチックパッケージ部材には、前記発音インナーキャビティを発音デバイスの外界に連通する複数のリーク孔が貫通して形成されている、
ことを特徴とする発音デバイス。
【請求項2】
前記プラスチックパッケージ部材は、前記ヨークに固定される底壁と、前記底壁から前記振動システムに近い方向に折り曲がって延びる側壁を含み、前記側壁は前記磁石鋼ユニットと間隔をあけて設けられ、前記リーク孔が前記底壁及び/又は前記側壁を貫通して形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の発音デバイス。
【請求項3】
複数の前記リーク孔はアレイに配列されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の発音デバイス。
【請求項4】
前記発音デバイスは矩形を呈し、前記プラスチックパッケージ部材は、4つを含み、かつそれぞれ前記ヨークの四隅に間隔をあけて設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の発音デバイス。
【請求項5】
前記発音デバイスは矩形を呈し、前記プラスチックパッケージ部材は、2つを含み、かつそれぞれ前記ヨークの対向する2つの短軸辺又は2つの長軸辺に間隔をあけて設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の発音デバイス。
【請求項6】
前記プラスチックパッケージ部材は、環状を呈しかつ前記ヨークの周側を取り囲むように設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の発音デバイス。
【請求項7】
前記リーク孔は、矩形孔であり、かつ前記側壁を貫通して形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の発音デバイス。
【請求項8】
前記リーク孔は、円孔であり、かつ前記底壁及び/又は前記側壁を貫通して形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の発音デバイス。
【請求項9】
前記磁石鋼ユニットは、主磁石鋼と、前記主磁石鋼を取り囲むように設けられ、かつ間隔をあけて磁気ギャップを形成する副磁石鋼と、を含み、前記振動システムは、前記フレームに固定される振動板と、前記振動板の前記磁気回路システムに近い側に固定されるボビンと、前記ボビンに固定されるドームと、前記振動板を振動させるように駆動するボイスコイルと、を含み、前記ボイスコイルは、前記ボビンに固定されかつ前記磁気ギャップ内に挿設され、前記プラスチックパッケージ部材は、前記副磁石鋼の外周を取り囲んで前記副磁石鋼と間隔をあけて設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の発音デバイス。
【請求項10】
前記発音デバイスは、それぞれ前記副磁石鋼の四隅に間隔をあけて設けられる4つの導電性弾性部材をさらに含み、前記導電性弾性部材がボビンに固定されかつ前記ボイスコイルに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項9に記載の発音デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響変換分野に関し、特に、発音デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
発音デバイスは、携帯電話などの移動端末の主なデバイスの一つであり、主に電気信号を音響信号に転換するために用いられ、同様にイヤホンにも用いられる。
【0003】
従来技術における発音デバイスは、フレームと、前記フレームに固定される振動システムと、磁気ギャップを有する磁気回路システムとを含み、前記振動システムは、前記フレームに固定される振動発音のための振動板と、前記磁気ギャップに挿設されて前記振動板を振動させるように駆動するボイスコイルを含み、フレーム、振動システム及び磁気回路システムは、共に発音キャビティに囲んで形成し、埃の発音デバイスの発音キャビティへの侵入を防止し、同時に、発音キャビティにおける空気が良好にリークして音圧を均衡させることを確保するために、通常、フレームに通気隔離部品(Mesh)を射出成形するか、ヨークに通気隔離部品を実装することで防塵とリークを実現する。
【0004】
しかしながら、従来技術における発音デバイスでは、フレームに通気隔離部品を射出成形する時とヨークに通気隔離部品を実装してリークを行う時に、通気隔離部品の実装によって組み立ての効率を低下させると同時に、通気隔離部品のフレキシビリティで単一方向におけるリークのみを実現でき、リークの流暢性が限られてしまい、発音デバイスの音響性能が劣ってしまう。
【0005】
従って、上記技術的課題を解決するために、新たな発音デバイスを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、リークがスムーズであり、音響性能が良好である発音デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明には、発音デバイスが提供され、前記発音デバイスは、フレームと、前記フレームに固定される振動システムと、前記振動システムを振動させるように駆動する磁気回路システムと、を含み、前記磁気回路システムは、前記フレームに固定される磁石鋼ユニットと、前記磁石鋼ユニットに接続されるヨークとを含み、前記フレーム、前記ヨーク及び前記振動システムは、共に発音インナーキャビティを取り囲んで形成し、前記発音デバイスは、前記ヨークの外周に射出成形されるプラスチックパッケージ部材をさらに含み、前記プラスチックパッケージ部材には、前記発音インナーキャビティを発音デバイスの外界に連通する複数のリーク孔が貫通して形成されている。
【0008】
好ましくは、前記プラスチックパッケージ部材は、前記ヨークに固定される底壁と、前記底壁から前記振動システムに近い方向に折り曲がって延びる側壁を含み、前記側壁は前記磁石鋼ユニットと間隔をあけて設けられ、前記リーク孔が前記底壁及び/又は前記側壁を貫通して形成される。
【0009】
好ましくは、複数の前記リーク孔はアレイに配列されている。
【0010】
好ましくは、前記発音デバイスは矩形を呈し、前記プラスチックパッケージ部材は、4つを含み、かつそれぞれ前記ヨークの四隅に間隔をあけて設けられている。
【0011】
好ましくは、前記発音デバイスは矩形を呈し、前記プラスチックパッケージ部材は、2つを含み、かつそれぞれ前記ヨークの対向する2つの短軸辺又は2つの長軸辺に間隔をあけて設けられている。
【0012】
好ましくは、前記プラスチックパッケージ部材は、環状を呈しかつ前記ヨークの周側を取り囲むように設けられている。
【0013】
好ましくは、前記リーク孔は、矩形孔であり、かつ前記側壁を貫通して形成される。
【0014】
好ましくは、前記リーク孔は、円孔であり、かつ前記底壁及び/又は前記側壁を貫通して形成される。
【0015】
好ましくは、前記磁石鋼ユニットは、主磁石鋼と、前記主磁石鋼を取り囲むように設けられ、かつ間隔をあけて磁気ギャップを形成する副磁石鋼と、を含み、前記振動システムは、前記フレームに固定される振動板と、前記振動板の前記磁気回路システムに近い側に固定されるボビンと、前記ボビンに固定されるドームと、前記振動板を振動させるように駆動するボイスコイルと、を含み、前記ボイスコイルは、前記ボビンに固定されかつ前記磁気ギャップ内に挿設され、前記プラスチックパッケージ部材は、前記副磁石鋼の外周を取り囲んで前記副磁石鋼と間隔をあけて設けられている。
【0016】
好ましくは、前記発音デバイスは、それぞれ前記副磁石鋼の四隅に間隔をあけて設けられる4つの導電性弾性部材をさらに含み、前記導電性弾性部材がボビンに固定されかつ前記ボイスコイルに電気的に接続される。
【発明の効果】
【0017】
従来技術に比べると、本発明に係る発音デバイスでは、発音デバイスは、フレームと、前記フレームに固定される振動システムと、前記振動システムを振動させるように駆動する磁気回路システムと、を含み、前記磁気回路システムは、前記フレームに固定される磁石鋼ユニットと、前記磁石鋼ユニットに接続されるヨークとを含み、前記フレーム、前記ヨーク及び前記振動システムは共に発音インナーキャビティを取り囲んで形成し、前記発音デバイスは、前記ヨークの外周に射出成形されるプラスチックパッケージ部材をさらに含み、前記プラスチックパッケージ部材には、前記発音インナーキャビティを発音デバイスの外界に連通する複数のリーク孔が貫通して形成されている。ヨークに密封固定のためのプラスチックパッケージ部材を射出成型すると同時に、従来の通気隔離部品の代わりにプラスチックパッケージ部材にリーク孔を開設することによって、通気隔離部品を省略し、コストを節約することができ、通気隔離部品の平面リークに比べて、プラスチック開孔はXYZ空間にリークができ、リークがよりスムーズになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明された図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができ、そのうち、
図1図1は、本発明に係る発音デバイスを示す斜視構成図である。
図2図2は、図1の分解図である。
図3図3は、図1のA―A線に沿った断面図である。
図4図4は、図3のB部分の拡大図である。
図5図5は、本発明に係る別の発音デバイスを示す斜視構成図である。
図6図6は、図5の分解図である。
図7図7は、図2のプラスチックパッケージ部材の構造を示す図である。
図8図8は、図2のプラスチックパッケージ部材の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら本発明の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は、全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎない。当業者が本発明における実施例に基づいて進歩的な労働をしない前提に得られた他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0020】
図1図8に示すように、本発明の実施例には、発音デバイス100が提供され、当該発音デバイス100は、フレーム1と、前記フレーム1に固定される振動システム2と、前記振動システム2を振動させるように駆動する磁気回路システム3を含み、前記磁気回路システム3は、前記フレーム1に固定される磁石鋼ユニット32と、前記磁石鋼ユニット32に接続されるヨーク31とを含み、前記フレーム1、前記ヨーク31及び前記振動システム2は、共に発音インナーキャビティ6を取り囲んで形成し、前記発音デバイス100は、前記ヨーク31の外周に射出成形されるプラスチックパッケージ部材4をさらに含み、前記プラスチックパッケージ部材4には、前記発音インナーキャビティ6を発音デバイス100の外界に連通する複数のリーク孔5が貫通して形成されている。
【0021】
具体的には、フレーム1が磁気回路システムと振動システム2を支持固定するために用いられ、従来の通気隔離部品の代わりに、プラスチックパッケージ部材4にリーク孔5を開設することによって、通気隔離部品を省略し、コストを節約し、また、通気隔離部品の平面リークと比べて、プラスチック開孔によるリークはXYZ空間にリークされることができ、リークがよりスムーズになる。
【0022】
本実施形態では、前記磁石鋼ユニット32は、主磁石鋼321と、前記主磁石鋼321を取り囲むように設けられ、かつ間隔をあけて磁気ギャップ33を形成する副磁石鋼322と、を含み、前記振動システム2は、前記フレーム1に固定される振動板21と、前記振動板21の前記磁気回路システムに近い側に固定されるボビン23と、前記ボビン23に固定されるドーム24と、前記振動板21を振動させるように駆動するボイスコイル22と、を含み、前記ボイスコイル22は、前記ボビン23に固定されかつ前記磁気ギャップ33内に挿設され、前記プラスチックパッケージ部材4は、前記副磁石鋼322の外周を取り囲んで前記副磁石鋼322と間隔をあけて設けられている。磁気回路システムの主磁石鋼321と副磁石鋼322によって形成された磁界によって、前記ボイスコイル22を振動させて音を発生させるように駆動し、振動板21によって振動の効果を向上させ、音響性能がより優れている。
【0023】
ここでは、磁気回路システムは、磁極芯323をさらに含み、磁極芯323は主磁石鋼321に密着され、前記磁極芯323は前記振動板21に対応して設けられ、前記ボイスコイル22は前記磁極芯323と前記主磁石鋼321に外嵌される。磁極芯323によって主磁石鋼321の磁気強度を補強し、更に、磁気回路システムの磁界強度を向上させ、ボイスコイル22の発音効果をより優れたものにする。
【0024】
本実施形態では、前記発音デバイス100は、それぞれ前記副磁石鋼322の四隅に間隔をあけて設けられる4つの導電性弾性部材7をさらに含み、前記導電性弾性部材7がボビン23に固定されかつ前記ボイスコイル22に電気的に接続される。導電性弾性部材7は、その一端がボイスコイル22に接続され、他端が外部回路に接続するために用いられ、これによって、ボイスコイル22が通電されて音を発生させることができる。選択できるように、導電性弾性部材7が取り付けやすくて導電性能が良好であるフレキシブル回路基板であってもよい。
【0025】
本実施形態では、前記プラスチックパッケージ部材4は、前記ヨーク31に固定される底壁41と、前記底壁41から前記振動システム2に近い方向に折り曲がって延びる側壁42を含み、前記側壁42は前記磁石鋼ユニット32と間隔をあけて設けられ、前記リーク孔5が前記底壁41及び/又は前記側壁42を貫通して形成される。底壁41がヨーク31の周側に射出成形されて固定されることによって接続を実現し、シールを実現するように、側壁42は底壁41から振動システム2に近い方向に折り曲がって延びて形成される。側壁42を、前記磁石鋼ユニット32と間隔をあけて前記磁石鋼ユニット32を取り囲むように設けることによって、磁石鋼ユニット32に対して保護作用を果たすことができる。前記底壁41及び/又は前記側壁42には前記リーク孔5が貫通して形成されており、XYZ空間にリークができ、リークがよりスムーズになり、発音デバイス100の音響性能をより優れたものにするように、リーク孔5の配置位置が様々である。
【0026】
好ましくは、前記底壁41と前記側壁42との間は垂直になるように設けられ、底壁41と側壁42によって形成される直角構造が副磁石鋼322の位置を制限しやすくなり、固定効果がより良好になる。
【0027】
本実施形態では、複数の前記リーク孔5はアレイに配列されている。アレイに配列されることにより、リークが均一であり、リークの効果がより良好になる。
【0028】
1つの選択可能な実施形態では、前記発音デバイス100は矩形を呈し、前記プラスチックパッケージ部材4は、4つを含み、かつそれぞれ前記ヨーク31の四隅に間隔をあけて設けられている。プラスチックパッケージ部材4をヨーク31の四隅に固定して副磁石鋼322に周設することによって、副磁石鋼322を固定することができる。プラスチックパッケージ部材4にリーク孔5が設けられるため、リーク孔5によって発音デバイス100内に対してリークを行い、発音デバイス100の音響性がより良好になる。
【0029】
好ましくは、前記側壁42には前記リーク孔5が貫通して形成され、前記リーク孔5は矩形孔である。
【0030】
1つの選択可能な実施形態では、図5図6に示すように、前記発音デバイス100は矩形を呈し、前記プラスチックパッケージ部材4は、2つを含み、かつそれぞれ前記ヨーク31の対向する2つの短軸辺又は2つの長軸辺に間隔をあけて設けられている。プラスチックパッケージ部材4の面積を増加することによって、プラスチックパッケージ部材4におけるリーク孔5を多くさせ、リークの効果をよりよくする。
【0031】
本実施形態では、前記プラスチックパッケージ部材4は、環状を呈しかつ前記ヨーク31の周側を取り囲むように設けられている。これによって、ヨーク31とプラスチックパッケージ部材4との間の固定効果を良好にする。プラスチックパッケージ部材4の底壁41が副磁石鋼322を支持するためのものであり、側壁42が副磁石鋼322を外嵌するためのものであり、底壁41と側壁42によって折り曲がり構造を形成して周囲全体で副磁石鋼322に外嵌し、副磁石鋼322の固定効果がより優れている。プラスチックパッケージ部材4にリーク孔5が設けられるため、プラスチックパッケージ部材4の面積を増加することによってリーク孔5の数量を増加し、発音デバイス100における発音インナーキャビティ6のリークをよりスムーズにする。
【0032】
本実施形態では、前記リーク孔5は、矩形孔であり、かつ前記側壁42を貫通して形成される。矩形孔の配置面積が大きく、リークがスムーズになる。
【0033】
本実施形態では、前記リーク孔5は、円孔であり、かつ前記底壁41及び/又は前記側壁42を貫通して形成される。円孔が多くて均一に分布しており、リークの効果が均一である。
【0034】
従来技術に比べると、本発明に係る発音デバイスでは、発音デバイスは、フレームと、前記フレームに固定される振動システムと、前記振動システムを振動させるように駆動する磁気回路システムと、を含み、前記磁気回路システムは、前記フレームに固定される磁石鋼ユニットと、前記磁石鋼ユニットに接続されるヨークとを含み、前記フレーム、前記ヨーク及び前記振動システムは共に発音インナーキャビティを取り囲んで形成し、前記発音デバイスは、前記ヨークの外周に射出成形されるプラスチックパッケージ部材をさらに含み、前記プラスチックパッケージ部材には、前記発音インナーキャビティを発音デバイスの外界に連通する複数のリーク孔が貫通して形成されている。ヨークに密封固定のためのプラスチックパッケージ部材を射出成型すると同時に、従来の通気隔離部品の代わりにプラスチックパッケージ部材にリーク孔を開設することによって、通気隔離部品を省略し、コストを節約することができ、通気隔離部品の平面リークに比べて、プラスチック開孔はXYZ空間にリークができ、リークがよりスムーズになる。
【0035】
以上は、本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造思想から逸脱することなく、改良を行うこともできるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。
【符号の説明】
【0036】
100 … 発音デバイス
1 … フレーム
2 … 振動システム
21 … 振動板
22 … ボイスコイル
23 … ボビン
24 … ドーム
3 … 磁気回路システム
31 … ヨーク
32 … 磁石鋼ユニット
321 … 主磁石鋼
322 … 副磁石鋼
323 … 磁極芯
33 … 磁気ギャップ
4 … プラスチックパッケージ部材
41 … 底壁
42 … 側壁
5 … リーク孔
6 … 発音インナーキャビティ
7 … 導電性弾性部材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】