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特表2024-530583エアバッグカバー内のエンブレムアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】エアバッグカバー内のエンブレムアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/22 20240101AFI20240816BHJP
   B60K 35/60 20240101ALI20240816BHJP
   B60K 35/70 20240101ALI20240816BHJP
   B60K 35/81 20240101ALI20240816BHJP
   B60K 37/00 20240101ALI20240816BHJP
   B60Q 3/283 20170101ALI20240816BHJP
   B60Q 3/82 20170101ALI20240816BHJP
   B60Q 3/85 20170101ALI20240816BHJP
   B60Q 3/72 20170101ALI20240816BHJP
   F21V 3/02 20060101ALI20240816BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20240816BHJP
   G09F 13/18 20060101ALI20240816BHJP
   B60R 13/00 20060101ALI20240816BHJP
   F21W 106/00 20180101ALN20240816BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20240816BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240816BHJP
【FI】
B60K35/22
B60K35/60
B60K35/70
B60K35/81
B60K37/00 E
B60Q3/283
B60Q3/82
B60Q3/85
B60Q3/72
F21V3/02 600
F21V3/00 320
G09F13/18 D
B60R13/00
F21W106:00
F21Y113:10
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503391
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 US2022038043
(87)【国際公開番号】W WO2023004132
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】17/383,809
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598122843
【氏名又は名称】オートリブ エー・エス・ピー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】ハットフィールド,マーク
【テーマコード(参考)】
3D024
3D344
3K040
5C096
【Fターム(参考)】
3D024BA07
3D024BA15
3D344AA07
3D344AA16
3D344AA19
3D344AA22
3D344AB01
3D344AC28
3D344AD05
3D344AD13
3K040CA05
3K040DA03
3K040DB16
3K040EB02
5C096AA01
5C096BA01
5C096CB01
5C096CC06
5C096CD02
5C096FA11
5C096FA12
5C096FA17
5C096FA18
(57)【要約】
【解決手段】 自動車内のハンドルなどの車両構造体と結合されたエアバッグカバー内に配置されたエンブレムアセンブリは、電子ユニットと、装飾ユニットと、制御装置と、を含む。電子ユニットは、エアバッグカバーによって保持され、かつ少なくとも1つの光源を有する。装飾ユニットは、装飾ユニットが電子ユニットの少なくとも一部を覆うように、エアバッグカバー内に配置され、かつ電子ユニットに取り付けられている。制御装置は、電子ユニットに電気的に接続され、かつ装飾ユニットの照明を制御するように適合されている。更に、電子ユニットの少なくとも1つの光源は、車両構造体内に配置された制御装置によって調節される。
【選択図】図4A

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車内のハンドル(10)に結合されたエアバッグカバー(102)内に配置されたエンブレムアセンブリ(200)であって、前記エンブレムアセンブリ(200)が、
前記エアバッグカバー(102)によって保持された電子ユニット(202)であって、少なくとも1つの光源(208)を有する、電子ユニット(202)と、
前記エアバッグカバー(102)内に配置され、かつ前記電子ユニット(202)に取り付けられた装飾ユニット(204)であって、前記電子ユニットの少なくとも一部を覆う、装飾ユニット(204)と、
前記電子ユニット(202)に電気的に接続された制御装置(222)であって、前記装飾ユニット(204)の照明を制御するように適合された、制御装置(222)と、を含み、
前記電子ユニット(202)の前記少なくとも1つの光源(208)が、前記ハンドル(10)に配置された前記制御装置(222)によって調節されることを特徴とする、エンブレムアセンブリ(200)。
【請求項2】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置されたトグル調光スイッチ(226)が形成され、前記トグル調光スイッチ(226)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項3】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置されたタッチ調光スイッチ(228)が形成され、前記タッチ調光スイッチ(228)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項4】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置されたロータリスイッチ(230)が形成され、前記ロータリスイッチ(230)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項5】
前記制御装置(222)には、前記装飾ユニットの周りに配置されたタッチセンサ(232)が形成され、前記タッチセンサ(232)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項6】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置された音声制御調光器(234)が形成され、前記音声制御調光器(234)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項7】
前記制御装置(222)が、前記ハンドル内の前記エアバッグカバー(102)の本体に取り付けられた電気ケーブル(224)を介して前記電子ユニットに接続されることを更に特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項8】
前記電子ユニット(202)が、形状嵌め様式、圧力嵌め様式、又はオーバーモールドプロセスによって前記エアバッグカバー(102)に取り付けられることを更に特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項9】
前記電子ユニット(202)が、パッケージ化された構成で、ハウジング(212)と、回路基板(206)と、導光部(210)と、を更に含むことを更に特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項10】
前記電子ユニット(202)は、前記装飾ユニット(204)が前記電子ユニット(202)の前側面(201)の少なくとも一部を覆うように、前記前側面(201)と、後側面(203)と、を含むことを更に特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項11】
前記装飾ユニット(204)が、装飾要素(216)と、前記少なくとも1つの光源から放射された光を透過するための透明又は半透明の材料で形成された光拡散要素(218)と、を含むことを更に特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本PCT出願は、米国特許法第119条のもと、2021年7月23日に出願された米国特許出願第17/383,809号の優先権の利益を主張し、その内容は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、車両内の照明付きエンブレムのためのアセンブリに関する。具体的には、本開示は、自動車のハンドルのエアバッグカバー内に配置された照明付きエンブレムに関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションにおける記載は、本開示に関連する背景技術情報を単に提供し、先行技術を構成するものではない。
【0004】
運転席側及び助手席側にフロントエアバッグを安全拘束装置として含むエアバッグシステムは、世界中で販売されている自動車において必須である。更に、運転席側のフロントエアバッグシステムは、特にハンドル内に配置されている。車両衝突が生じた場合に、運転席側のフロントエアバッグは、膨張して、乗員がハンドルの部分と衝突して負傷することから保護するように設計されている。
【0005】
また、大部分の車両製造業者が、自社のロゴ又は商標を特徴的なデザインとしてハンドル上に有することを望んでいることも知られている。そうしたロゴ又は商標は、しばしば、照明付きの又は着色された画像であり、ハンドル上に位置決めされる。具体的には、ロゴ又は商標は、ハンドルカバー内に配置され、ハンドルカバーは、概して、エアバッグを、すなわち、エアバッグが展開されたときに変位するハンドルの一部分を覆うために使用される。かかるロゴの位置決めは、ブランド認知を促進し、また、車両乗員が、車両製造業者によって作製された車がエアバッグを有し、したがって安全であることを覚えておくことも補助する。
【0006】
製造業者のロゴを更に目立たせるために、一部の製造業者は、外観的な利益を提供するためにロゴ又はエンブレムを照明する方式を更に模索し始めている。しかしながら、出願者らは、照明付きロゴ又はエンブレムが夜間の運転中に明る過ぎることによって、照明付きロゴ又はエンブレムが運転者の邪魔になること、及び、車両衝突が生じた場合にドライバを保護するためにハンドル内に設置されているエアバッグシステムと照明付きロゴ(エンブレム)との組み合わせが複雑であるため、エアバッグカバー内に配置されたロゴ又はエンブレムの照明を制御することが容易でないことを発見した。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、自動車内の運転者を車両衝突から保護するためにハンドルに結合されているエアバッグアセンブリ内に配置されたエンブレムアセンブリに関する。具体的には、エンブレムアセンブリは、ハンドル内に折り畳まれたエアバッグを覆うために概して使用されるエアバッグカバーに取り付けられている。更に、運転者が自分の手をハンドルから離すことなくロゴ又は商標の照明を制御することができるので、エンブレムアセンブリ内の製造業者のロゴ又は商標が照明され、また、ロゴ又は商標の照明は、自動車のハンドルの一部に設置されている制御装置によって容易かつ安全に調節される。
【0008】
本開示の例示的な一実施形態によれば、自動車内のハンドルなどの車両構造体に結合されたエアバッグカバー内に配置されたエンブレムアセンブリは、エアバッグカバーによって保持され、かつ少なくとも1つの光源を有する電子ユニットと、装飾ユニットであって、装飾ユニットが電子ユニットの少なくとも一部を覆うように、エアバッグカバー内に配置され、かつ電子ユニットに取り付けられた、装飾ユニットと、電子ユニットに電気的に接続され、装飾ユニットの照明を制御するように適合された制御装置と、を含む。電子ユニットの少なくとも1つの光源は、車両構造体(例えば、ハンドル)内に配置された制御装置によって調節される。
【0009】
本開示の更なる一態様によれば、制御装置には、ハンドル内に配置されたトグル調光スイッチが形成され、トグル調光スイッチは、電子ユニットの少なくとも1つの光源の光度を調節する。
【0010】
本開示の更なる態様によれば、制御装置には、電子ユニットの少なくとも1つの光源の光度を調整するために各々がハンドル内に配置された、タッチ調光スイッチ、ロータリスイッチ、タッチセンサ、又は音声制御調光器などの様々な調光スイッチが形成されている。
【0011】
本開示の更なる一態様によれば、制御装置は、ハンドル内のエアバッグカバーの本体に取り付けられた電気ケーブルを介して電子ユニットに接続されている。エンブレムアセンブリの電子ユニットは、形状嵌め様式、圧力嵌め様式、又はオーバーモールドプロセスによってエアバッグカバーに取り付けられる。更に、電子ユニットの少なくとも1つの光源は、単色を有する、又は複数の色及び色相のための赤/緑/青(Red-Green-Blue、RGB)色を有する、発光ダイオード(light emitting diode、LED)を含む。
【0012】
本開示の更なる一態様によれば、エンブレムアセンブリの電子ユニットは、パッケージ化された構成で、ハウジングと、回路基板と、導光部と、を更に含む。電子ユニットは、装飾ユニットが電子ユニットの前側面の少なくとも一部を覆うように、第1の側面と、後側面と、を含む。
【0013】
本開示の更なる一態様によれば、装飾ユニットは、装飾要素と、電子ユニットの少なくとも1つの光源から放射された光を透過するための透明又は半透明の材料で形成された光拡散要素と、を含む。
【0014】
利用可能性の更なる領域は、本明細書に提供されている説明から明らかになる。説明及び特定の例は、例示のためのみであることが意図され、本開示の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示が十分に理解され得るために、本開示の様々な形態を、添付の図面を参照してここで例として説明する。
【0016】
図1図1は、本開示の一実施形態による、車両内のハンドルのエアバッグアセンブリに取り付けられたエンブレムアセンブリの側断面図を示す。
図2A図2Aは、図1のエアバッグカバーに取り付けられた電子ユニットの詳細断面図を示す。
図2B図2Bは、図1のエアバッグカバーに取り付けられたエンブレムアセンブリの詳細断面図を示す。
図3図3は、図1の平面3-3に沿った断面図を示す。
図4A図4Aは、図1のエアバッグカバーに取り付けられたエンブレムアセンブリの制御装置(トグル調光スイッチ)を有するハンドルを示す。
図4B図4Bは、図1のエアバッグカバーに取り付けられたエンブレムアセンブリのタッチ調光スイッチを有するハンドルを示す。
図4C図4Cは、図1のエアバッグカバーに取り付けられたエンブレムアセンブリのロータリスイッチを有するハンドルを示す。
図4D図4Dは、図1のエアバッグカバーに取り付けられたエンブレムアセンブリのタッチセンサを有するハンドルを示す。
図4E図4Eは、図1のエアバッグカバーに取り付けられたエンブレムアセンブリの音声制御調光器を有するハンドルを示す。
【0017】
本明細書に示す図面は、例示のためのみであり、本開示の範囲を限定することは何ら意図されていない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明は本質的に単に例示であり、本開示、用途、又は使用を限定することは意図されていない。図面全体において、対応する参照番号は、同様の又は対応する部分及び特徴を示すことを理解されたい。
【0019】
図1を参照すると、本開示の例示的な一実施形態によるエアバッグアセンブリ100が示されている。エアバッグアセンブリ100は、エアバッグカバー102と、エンブレムアセンブリ200と、を含む。エアバッグアセンブリ100は、自動車内のハンドル10(図4Aを参照されたい)などの車両構造体の一部として配置され、更には、使用され得る。別の手法では、エンブレムアセンブリ200を有するエアバッグアセンブリ100は、パッセンジャ用フロントエアバッグ、サイドエアバッグ(side airbag、SAB)、ニー又はセンターエアバッグ、などのエアバッグシステムが車両内に位置付けられている、車両の任意の領域内に配置され得る。更に、制御装置を有するエンブレムアセンブリ200は、運転中に乗員が影響を及ぼされ得る車両の任意の領域に別個に位置付けられ得る。エアバッグアセンブリ100は、当該技術分野で既知の任意の手段によってエアバッグシステムに接続される。図1に示されるように、エアバッグカバー102は、折り畳まれてエアバッグハウジング106内に収容されたエアバッグ104を覆うために使用される。加えて、エアバッグカバー102は、エアバッグ104及びインフレータ108を更に含む、エアバッグアセンブリ100のエアバッグハウジング106に装着されている。
【0020】
図1に示されるように、エンブレムアセンブリ200は、車両製造業者及び/又は車両ブランドのロゴ又は商標などを表示するために使用される。加えて、エンブレムアセンブリ200の少なくとも一部分は、より特徴的な外観を提供するために照明される。図1に示されるように、エンブレムアセンブリ200は、エアバッグカバー102の中央部分に接続されている。しかしながら、エンブレムアセンブリ200は、エアバッグカバー102の中央部分からオフセットされ得ることを理解されたい。更に、エンブレムアセンブリ200は、プレス嵌め様式、形状嵌め様式、オーバーモールドプロセス、又は接着様式でエアバッグカバー102の本体110に取り付けられ、それよって保持される。
【0021】
図2A及び図2Bを参照すると、エンブレムアセンブリ200は、電子ユニット202及び装飾ユニット204などのいくつかの構成部品を含む。装飾ユニット204は、それが車両に設置されたときにエンブレムアセンブリ200の可視部分であり、電子ユニット202は、装飾ユニット204を照明する役割を果たす。図2Aの例示的な一実施形態に示されるように、電子ユニット202は、パッケージ化された構成で、回路基板206(例えば、プリント回路基板(printed circuit board、PCB))と、光源として使用される複数の発光ダイオード(LED)208と、導光部210と、ハウジング212と、を含む。しかしながら、電子ユニット202のパッケージ化された構成は、本開示の他の実施形態に従って変更され得る。
【0022】
図2A及び図2Bでは、導光部210は、一般的な導光プラスチック材料、例えば、非晶質ポリアミド(polyamide、PA)で作製され、導光部210の形状は、回路基板206の形状と同様である。更に、ハウジング212は、回路基板206、光源208、及び導光部210を受容して電子ユニット202のパッケージ化された構成を形成するように、底壁211と、側壁213と、を含む。加えて、光源206(例えば、LED)によって生成された光を効率的に使用するために、ハウジングは、その表面が光を反射するように、白色又は明灰色のプラスチック材料から作製することが好ましい。代替的には、ハウジングの内面の少なくとも一部を反射コーティング(図示せず)でコーティングすることが可能である。更に、電子ユニット202は、ハウジング212の底壁211の形状を有する端部カバー214を含む。
【0023】
図2Bに示されるように、装飾ユニット204は、装飾要素216と、光拡散要素218と、を含む。装飾要素216は、自動車製造会社のロゴを有する可視部215を含み、光拡散要素218は、円板形状であり、その直径は、導光部210の直径に対応する。更に、光拡散要素218は、装飾要素216の可視部215の形状に従って厚さを減少させた領域を含む。これらの2つの要素216及び218は、電子ユニット202に取り付けられて、エンブレムアセンブリ200を形成するように適合させた装飾ユニット204を形成する。
【0024】
上で説明したように、図2A及び図2Bでは、回路基板206、光源208、導光部210、及びハウジング212を組み立てて、電子ユニット202を形成する。例えば、回路基板206に取り付けられた光源208がハウジング212内に配置され、導光部210が回路基板206の上に配置される。最後に、端部カバー214がハウジング212の側壁213の上に配置される。例えば、端部カバー214は、エンブレムアセンブリ200の電子ユニット202が形成されて前側面201及び後側面203を有するように、ハウジング212にスナップ留め、接着、又は溶接することができる。しかしながら、電子ユニット202は、本開示の他の実施形態に従って、異なる構造体構成で形成され得る。
【0025】
図1を再度参照すると、電子ユニット202は、エアバッグカバー102の本体110に取り付けられている。例えば、図1では、エアバッグカバー102の本体110は、電子ユニット202の周りに部分的に射出成型される。しかしながら、上で説明したように、電子ユニット202は、本開示の他の例示的な実施形態に従って、形状嵌め様式、圧力嵌め様式、又は接着剤によって、エアバッグカバー102の本体110に取り付けることができる。追加的な収容のために機械的タブが形成され得るか、又は追加的な取り付けの安全性のために成型プラスチックピンを再成形することができる。例えば、電子ユニット202とエアバッグカバー102の本体110との間の形状嵌め様式は、通常、エアバッグ104が展開するときに、それら2つの要素間に作用する力が比較的広い領域に分散されるといった効果があるので、これは、エアバッグ104が展開するときの非常に安全な挙動につながる。
【0026】
図1の例に示されるように、エアバッグカバー102の本体110は、孔112(図2Aを参照されたい)を有するので、本体110が電子ユニット202の前側面201の一部だけを覆うように、端部カバー214の外面はエアバッグカバー102の本体110によって覆われるが、導光部210の外面は覆われない。図1では、孔112は、エンブレムアセンブリ200を受容するように、本体110の中心に位置付けられている。しかしながら、エンブレムアセンブリ200を受容するための孔112の場所は、エンブレムのデザイン又は製造業者のロゴによって変化し得る。
【0027】
図2A及び図2Bでは、装飾要素216及び光拡散要素218を有する装飾ユニット204は、中央孔112を通して、電子ユニット202の覆われていない外面に装着されている。装飾ユニット204は、装飾ユニット204がエアバッグカバー102及び電子ユニット202の本体110で保持されるように、形状嵌め様式、圧力嵌め様式、又は接着剤によって、電子ユニット202の前側面201に取り付けられている。
【0028】
図3を参照すると、電子ユニット202は、ハンドル10内に形成された制御装置222と電気的に連通するための(図4Aを参照されたい)、ハウジング212と共に形成されたコネクタ220を更に含む。少なくとも1つの電気ケーブル224が、ハウジング212のコネクタ220に接続され、かつエアバッグカバー102の本体110の内面に取り付けられている。コネクタ220は、電気エネルギーを提供するために、電気ケーブル224に取り付けるように構成されている。例えば、図3では、電気ケーブル224は、本体110(図3に破線で示される)内に部分的に成型されるが、これは、エアバッグカバー102の本体110と共にケーブル224を組み立てるための選択肢の1つである。しかしながら、本開示の他の実施形態によれば、電気ケーブル224の位置を画定するために、ケーブル224のセクションを本体110の内面に接着することが可能である。
【0029】
更に、図3に示されるように、エンブレムアセンブリ200は、エアバッグカバー102内の本体110の中央部分114に位置付けられ、中央部分114は、エアバッグカバー102の破断部分116(破線で示す)及びエアバッグカバー102の非破断部分118によって取り囲まれている。エアバッグ104が展開されると、エアバッグカバー102の破断部分116が破断されて開かれ、エアバッグ104が膨張し、よって、エンブレムアセンブリ200を含むエアバッグカバー102の中央部分114が非破断部分118に対して開く。したがって、取り付けられた電気ケーブル224がエアバッグカバー102の本体110の非破断部分118を通って延在しているので、電気ケーブル224がエアバッグ104の展開を妨げることができないように、エアバッグカバー102のエンブレムアセンブリ200及び中央部分114を、依然として互いに保持することができる。更に、電気ケーブル224は、半径方向に延在して、制御装置222に接続されている。上で説明したように、電気ケーブル224は、ハンドル10の構造体の中へオーバーモールドされるか、又はハンドル10の内側(図示せず)に接着される。
【0030】
図4Aを参照すると、ハンドル10は、エアバッグアセンブリ100の接続部と、ホイールハンドル14(リムと呼ばれる)と、エアバッグアセンブリ100とホイールハンドル14との間に形成された接続部材16と、を含む。更に、エンブレムアセンブリ200は、エアバッグカバー102の本体110に取り付けられた電子ユニット202の光源の光強度208を制御するように適合された制御装置222を含む。制御装置222は、概して、乗員が車両を運転している間に、エンブレムアセンブリ200の光源208の光強度を容易かつ安全に調整するために、接続部材16のうちの1つに位置付けられている。図4Aの例示的な一実施形態に示されるように、制御装置222がホイールハンドル14の近くに位置付けられているので、装飾要素216(例えば、製造業者のロゴ又は商標)の光強度は、乗員の手をホイールハンドル14から離さずに、安全に調節される。
【0031】
図4A図4Eに示されるように、光源208の光強度を調節するように適合された制御装置222は、電気ケーブル224を介して電子ユニット202の回路基板206と接続される。図4A図4Cでは、制御装置222は、ハンドル10の両方の接続部材16に位置付けられているが、制御装置222は、概して、接続部材16のうちの1つに位置付けられている。制御装置222は、トグル調光スイッチ226、タッチ調光スイッチ228、ロータリスイッチ230、タッチセンサ232、又は音声制御調光器234などの、様々な調光スイッチを有する。別の手法では、制御装置222(例えば、トグル調光スイッチ226、タッチ調光スイッチ228、ロータリスイッチ230、タッチセンサ232、及び音声制御調光器234など)はまた、車両の視覚的ディスプレイ内、インストルメントパネル上、制御用ギヤシフトの近く、又は運転者が光度を制御するために容易に手が届き得る任意の場所にあってもよい。図4Aの例示的な一実施形態によれば、接続部材16上の制御装置222には、トグル調光スイッチ226が形成されている。トグル調光スイッチ226のうちの1つは、光源208の光強度を増加させることによって、エンブレムアセンブリ200のロゴ(又はエンブレム)の照明をより明るくする。別のトグル調光スイッチ226は、エンブレムアセンブリ200のロゴ照明をより暗くし、最終的にはオフにするように、光源208の光強度を減少させる。
【0032】
本開示の他の実施形態によれば、制御装置222には、エンブレムアセンブリ200の光源208の光強度を調節するためのタッチ調光スイッチ228が形成されている(図4Bに示す)。タッチ調光スイッチ228は、手で触れることを介して上下にスライドさせることによって光強度を調節するように適合されている(図4Bに示す)。更に、制御装置222には、円形部分231を回転させることによって光源208の光強度を調節するように適合されたロータリスイッチ230が形成されている(図4Cに示す)。加えて、制御装置222は、エアバッグカバー102の本体110に取り付けられたエンブレムアセンブリ200のロゴ又はエンブレムの周りに形成されたタッチセンサ232を含む。ロゴの周りに設置されたタッチセンサ232は、設置されたタッチ機構を介して光源208の光強度を調節するように適合されている(図4Dに示す)。例えば、光源208の光強度は、タッチセンサ232が形成されたロゴ(エンブレム)の左(left、L)側及び右(right、R)側に触れることによって調節される。更に、制御装置222は、エンブレムアセンブリ200の回路基板206又はハンドル10の接続部材16に設置されている音声制御調光器234を介して光源208の光強度を調節するように適合されている(図4Eに示す)。例えば、光源208の光強度は、車両を操作する乗員の音声によって調節される。
【0033】
上記の説明は、本発明の好ましい実施形態を構成するが、本発明は、添付の特許請求の範囲の適切な範囲及び公正な意味から逸脱することなく、修正、変形及び変更が可能であることが理解されよう。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
【手続補正書】
【提出日】2024-02-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車内のハンドル(10)に結合されたエアバッグカバー(102)内に配置されたエンブレムアセンブリ(200)であって、前記エンブレムアセンブリ(200)が、
前記エアバッグカバー(102)によって保持された電子ユニット(202)であって、少なくとも1つの光源(208)を有する、電子ユニット(202)と、
前記エアバッグカバー(102)内に配置され、かつ前記電子ユニット(202)に取り付けられた装飾ユニット(204)であって、前記電子ユニットの少なくとも一部を覆う、装飾ユニット(204)と、
前記電子ユニット(202)に電気的に接続された制御装置(222)であって、前記装飾ユニット(204)の照明を制御するように適合された、制御装置(222)と、を含み、
前記電子ユニット(202)の前記少なくとも1つの光源(208)が、前記ハンドル(10)に配置された前記制御装置(222)によって調節されることを特徴とする、エンブレムアセンブリ(200)。
【請求項2】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置されたトグル調光スイッチ(226)が形成され、前記トグル調光スイッチ(226)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項3】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置されたタッチ調光スイッチ(228)が形成され、前記タッチ調光スイッチ(228)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項4】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置されたロータリスイッチ(230)が形成され、前記ロータリスイッチ(230)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項5】
前記制御装置(222)には、前記装飾ユニットの周りに配置されたタッチセンサ(232)が形成され、前記タッチセンサ(232)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項6】
前記制御装置(222)には、前記ハンドル内に配置された音声制御調光器(234)が形成され、前記音声制御調光器(234)が、前記電子ユニットの前記少なくとも1つの光源の光強度を調節することを更に特徴とする、請求項1に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項7】
前記制御装置(222)が、前記ハンドル内の前記エアバッグカバー(102)の本体に取り付けられた電気ケーブル(224)を介して前記電子ユニットに接続されることを更に特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項8】
前記電子ユニット(202)が、形状嵌め様式、圧力嵌め様式、又はオーバーモールドプロセスによって前記エアバッグカバー(102)に取り付けられることを更に特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項9】
前記電子ユニット(202)が、パッケージ化された構成で、ハウジング(212)と、回路基板(206)と、導光部(210)と、を更に含むことを更に特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項10】
前記電子ユニット(202)は、前記装飾ユニット(204)が前記電子ユニット(202)の前側面(201)の少なくとも一部を覆うように、前記前側面(201)と、後側面(203)と、を含むことを更に特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【請求項11】
前記装飾ユニット(204)が、装飾要素(216)と、前記少なくとも1つの光源から放射された光を透過するための透明又は半透明の材料で形成された光拡散要素(218)と、を含むことを更に特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のエンブレムアセンブリ。
【国際調査報告】