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▶ ザ トラスティーズ フォー ザ タイム ビーイング オブ ザ ケーエムエヌ フルフィルメント トラストの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】燃焼用燃料組成物
(51)【国際特許分類】
   C10L 1/12 20060101AFI20240816BHJP
   C01G 49/08 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
C10L1/12
C01G49/08 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504798
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 IB2022056686
(87)【国際公開番号】W WO2023007315
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】2021/05246
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ZA
(31)【優先権主張番号】2021/05855
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ZA
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518112550
【氏名又は名称】ザ トラスティーズ フォー ザ タイム ビーイング オブ ザ ケーエムエヌ フルフィルメント トラスト
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】マクゲル,カブ,ウォルター
【テーマコード(参考)】
4G002
4H013
【Fターム(参考)】
4G002AA04
4G002AB01
4G002AE05
4H013CA03
(57)【要約】
炭化水素系の燃料と、マグネタイトを含むマグネタイト材料とを含む、請求項1に記載の燃焼用の燃料組成物が開示される。マグネタイト材料は、1nm~1mmのサイズ範囲を有する粉末の形態である。マグネタイト材料は、燃料組成物の0.1~80重量%である。マグネタイト材料は、マグネタイト(Fe)を少なくとも40%含み、Fe(鉄)を少なくとも25%有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素系の燃料と、
マグネタイト(Fe)を含むマグネタイト材料と、
を含む燃焼用の燃料組成物であって、
前記マグネタイト材料は、1nm~5mmのサイズ範囲を有する粉末の形態であり、
前記マグネタイト材料は、当該燃料組成物の0.1~80重量%であり、
前記マグネタイト材料は、少なくとも40%のマグネタイト(Fe)を含み、
前記マグネタイト材料は、少なくとも25%のFe(鉄)を有し、
当該燃料組成物の比エネルギー出力及びオフガス削減として測定される燃焼性能は、前記マグネタイト材料の割合に非線形に関連する、燃焼用の燃料組成物。
【請求項2】
前記マグネタイト材料は、シリカ(SiO)、リン酸塩、黄鉄鉱(FeS2)、アルミナ(Al2O3)、チタニア(TiO2)、Mn、Cr、V、MgO、KO、SrO、NaO、ZrO、及び/又はBaOをさらに含む、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項3】
前記マグネタイト材料は、当該燃料組成物の少なくとも0.125~2.5重量%である、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項4】
生のマグネタイト材料が、支配的なN極を有するfe+及び/又はfe+を含み、冷却される及び/又は磁場に曝される、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項5】
前記炭化水素系の燃料は、
石炭、泥炭、褐炭、スライムダム石炭、木炭、及び/又は無煙炭、
重質燃料油(HFO)を含む石油系の燃料、及び/又は
バイオマス、木材若しくは木質ペレット、オポチュニティ燃料、バイオ燃料、及び/又はビチューメン、
のうち1つ以上を含む、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項6】
前記炭化水素系の燃料は液体であり、前記マグネタイト材料は懸濁液又は沈殿物である、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項7】
前記炭化水素系の燃料は、
タイヤ由来燃料、
廃プラスチック燃料、
廃油、
フライアッシュ、及び
回収されたすす、
のうち1つ以上を含む、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項8】
前記マグネタイト材料は、当該燃料組成物の以前の燃焼事象から回収され、当該燃料組成物の以前の燃焼事象は、前記マグネタイト材料の少なくとも一部をFe2+及び/又はFe3+に変換し、当該燃料組成物は、少なくとも10重量%のFe2+及び/又はFe3+を含む、請求項1に記載の燃料組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の燃料組成物を含む燃焼生成物であって、
前記炭化水素系の燃料はワックスであり、パラフィンワックス及び/又はステアリン酸を含み、
前記燃料組成物はキャンドル状に形成され、
当該燃焼生成物は芯を含み、前記芯及び前記燃料組成物はいずれも燃焼に関与する、燃焼生成物。
【請求項10】
請求項1に記載の燃料組成物を作製する方法であって、
前記燃料組成物の以前の燃焼事象からマグネタイト材料を回収するステップと、
燃焼のために、前記炭化水素系の燃料を、回収された前記マグネタイト材料と混合するステップと、
上記のステップを繰り返すステップと、
を含む方法。
【請求項11】
前記以前の燃焼事象の後に、35°C以下の温度で少なくとも1時間、前記回収されたマグネタイト材料を冷却するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記回収されたマグネタイト材料は固体であり、
当該方法は、前記固体のマグネタイト材料を加工し、45μm未満のサイズの粉末に粉砕することによって前記マグネタイト材料を生成するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記回収されたマグネタイト材料を、以前に燃焼されていない生のマグネタイト材料と混合するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記回収されたマグネタイト材料は、前記炭化水素系の燃料の上面に塗布/供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記回収されたマグネタイト材料は、冷却され、磁場に曝される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載の燃料組成物を作製する方法であって、
前記マグネタイト材料で作られた容器又は導管を提供するステップと、
前記容器又は導管内に前記炭化水素系の燃料を提供するステップと、
前記容器又は導管からの前記マグネタイト材料の少なくとも一部が離れるか又は前記容器又は導管から取り除かれ、前記炭化水素系の燃料と混合し、それによって、前記燃料組成物を作製するのを可能にするステップと、
を含む方法。
【請求項17】
請求項1に記載の燃料組成物を作製する方法であって、
前記炭化水素系の燃料は少なくとも部分的にガス状であり、
前記ガス状の炭化水素系の燃料は、流動層形成に供給され、
前記マグネタイト材料は、以前の燃焼事象から回収され、
前記ガス状の炭化水素系の燃料は、CO、CO、SO、及び/又はNOのうち1つ以上を含む、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の燃料組成物を調製する方法であって、前記マグネタイト材料は、N極磁場に曝されるか、又は、燃焼プロセスの後に、支配的なS極及びより大きなFe2+を前記マグネタイト材料において生じるか、又は、前記マグネタイト材料がS極磁場に曝される場合に、辺り一面に支配的なN極及び前記マグネタイト材料系の燃料におけるFe3+含有量の増加をもたらす、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の燃料組成物を作製する方法であって、前記マグネタイト材料は、樹脂を含む結合剤を用いて炭化水素燃料と結合され、ペレット又はボール構造にされる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃材料に関し、特に、マグネタイト材料を含む燃焼用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
化石燃料は、一般的に日々使用されており、主に、燃焼プロセスにおいて活性要素である炭化水素燃料であるため、化石燃料の燃焼の原理は産業界においてよく知られている。化石燃料として従来使用されているこれらの燃料は、例えば、ガソリン、ディーゼル、及びパラフィン、若しくは重炉油(heavy furnace oil)等の液体燃料;例えば、天然ガス、メタン、若しくはLPG等の気体燃料;又は、例えば、石炭、木材、若しくは無煙炭等の固体燃料;であってもよい。
【0003】
これらの場合、燃焼は炭素元素の存在によって発生する。炭素元素は、還元酸化反応(REDOX反応)と呼ばれるよく知られたプロセスの形で酸素ガスと反応する。酸化還元反応に関与する元素/材料は、燃焼プロセスにおいて「使い果たされ」、すなわち、燃焼プロセスに関与する炭素元素は、電子を供与する特性を有して使い果たされ、上記のように酸化還元反応にもはや使用することができない材料に変換される。それらの結果として生じる材料は、燃焼プロセスからの廃棄物となる。従来の燃焼プロセスの主な生成物は、熱、炎、灰、煙、温室効果ガスを含むオフガスである。
【0004】
燃焼プロセスが進行するためには、(1)入熱、(2)炭素、及び(3)酸素の3つの要素が、燃焼プロセスの開始及び進行に必要である。空気はO分子を提供することができ、燃料は、炭素元素になる石炭の形態であってもよく、さらに、熱は、燃焼を開始し、継続させるために提供される。この反応の化学式は:
熱+C+O=CO+熱
である。
【0005】
マグネタイトを他の用途に利用する、発明者が知っている特許出願があり、ここでは、マグネタイトは、か焼され、酸化鉄に変換され、その後、特定の割合で他の材料と混合される。特許文献1は、出発物質として利用されるマグネタイト(Fe)を開示しており、マクロポアを有する多孔性の酸化鉄吸収剤が開示されている。この酸化鉄吸収剤の組成物は、マグネタイト、酸化アルミニウム、アルミナシリケート、及び有機物質で構成された結合剤で作られている。これらの材料は組成物に均質化され、この組成物は、この用途に対する調製においてか焼されて、有機物を焼き払い、適用に適したものにする。
【0006】
特許文献2は、49~90重量%のマグネタイト(Fe)、60~70%の飽和アルカリ土類シリケート、2~4重量%のマイクロシリカ、及び0.5~7.5重量%のAl塩の組成物を開示しており、この組成物は、シリカ結合している。この材料は、蓄熱のために、例えば、家庭用夜間蓄熱ヒーターに対するストレージブロックとして使用することができる。
【0007】
特許文献3は、マグネタイト、シリカ、ゼオライト、ヒドロタルサイト、Ag、Pt、Cd、Ba、Zn、Ce、及びTiOを含む組成物の一部としてマグネタイト(Fe)を開示している。これらの材料は、粘土と混合され、か焼によってさらに処理されて、内燃機関の効率を高めるセラミック複合材料が生成される。この出願では、エンジンの構造の一部となる材料としてマグネタイトが使用されて、燃焼プロセスの時点での内燃機関に対する燃焼燃料のより良い燃焼効率のために内燃機関が改善されている。マグネタイトは、燃料の一部ではない。これらの発明では、マグネタイトは燃焼プロセスに関与せず、マグネタイトは、Pt、Ag、タングステン等の金属と混合され、アニーリング、昇温脱離、及び制御された温度での一酸化窒素曝露等の多くのステップが必要とされ、時には特定の圧力下で必要とされることが公表されている。マグネタイトは、これらの複雑なプロセスステップの下で、非常に複雑で高価な金属物体と共に処理されるように思われる。
【0008】
出願人は、比較的シンプルで安価であり、アニーリングのようなステップを排除し、高価な金属物体も排除し、そのプロセスにおいて既存の炭化水素系の燃料の特性を向上させる燃焼用燃料組成物を望んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2018052861A1
【特許文献2】AT4132118
【特許文献3】TW200819618A
【発明の概要】
【0010】
従って、本発明は、炭化水素系の燃料と、マグネタイトを含むマグネタイト材料とを含む燃料組成物を提供する。より具体的には、本発明は、燃焼用の燃料組成物を提供し、当該燃料組成物は、
炭化水素系の燃料と、マグネタイト(Fe)を含むマグネタイト材料とを含み、
マグネタイト材料は、1nm~5mmのサイズ範囲を有する粉末の形態であり、
マグネタイト材料は、当該燃料組成物の0.1~80重量%であり、
マグネタイト材料は、少なくとも40%のマグネタイト(Fe)を含み、
マグネタイト材料は、少なくとも25%のFe(鉄)を有している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
マグネタイト材料系の燃料は、マグネタイト材料を、化石燃料又は炭化水素燃料及び他の可燃性化合物を含む燃料と混合した燃料である。マグネタイト材料は、マグネタイト及び異なる酸化物、元素、及び他の化合物を含む材料である。マグネタイト材料は、さらに具体的には、磁性酸化鉄又は酸化第一鉄第二鉄として知られているFe(マグネタイト)、リン酸塩、黄鉄鉱、シリカ、アルミナ、チタニア、Mn3O4、Cr2O3、V2O5、MgO、K2O、SrO、Na2O、及びZrO2を含んでもよい。燃料組成物中のマグネタイト材料は0.0025から65%であり、シリカ含有量は0.001から1.5%であり、マグネタイト材料は少なくとも40%のFeを有し、Fe3o4は少なくとも25%のFeを有している。このマグネタイト材料のサイズ分類は、1ナノメートルから5mmに及んでいる。マグネタイト材料は比較的高密度であり、液体燃料等の低密度燃料における適用のためには、マグネタイト材料が液体燃料の上部及び内部で浮くことができるように、非常に小さなサイズが必要であり、また反応効率及び反応速度もこの1ナノメートルのサイズでより良くなる。材料のサイズが4000ナノメートルまで又は5mmまでにさえ増加した場合、望ましい利点は、熱が実行のために必要とされ且つこのより大きなサイズの材料が熱分散の効率を改善するため、固体燃料の燃焼中に発生する熱が混合物全体に十分に分散され、混合物内のポケットに含まれないことである。より大きなサイズの他の利点は、この材料の取り扱い及び安全性がはるかに良くなるということである。マグネタイト材料は、少なくとも3.5%のMgO及び少なくとも2.4%のTiO2等の酸化物を含んでもよく、これらはまた、温室効果ガスの吸着及び削減において活性である。マグネタイト材料は、より良い燃料特性を燃料組成物に与え、支配的なN極又はS極(dominant North pole or South pole)を燃料に付与し、Fe2+及びFe3+の電荷も燃料に付与する。生のマグネタイト材料は、燃焼プロセスに入っていないので、燃料は支配的なN極を有し、このマグネタイト材料系の燃料が支配的なN極を有するようにしている。生のマグネタイト材料はまた支配的なS極を有してもよく、このマグネタイト材料系の燃料が支配的なS極を有するようにしている。
【0012】
この燃料の燃焼は、マグネタイト材料が、燃焼プロセスの間に石炭のような固体燃料を含む燃料の最上層であるような形態で行うことができる。マグネタイト材料を有する石炭の燃焼後には、固体のマグネタイト材料を有する灰が残り、灰と組み合わされたこのマグネタイト材料を燃料の構成部分として使用し、化石燃料又は炭化水素燃料の燃焼プロセスからのCOを含むオフガスを低減するために添加することができ、これは、灰の一部がマグネタイト材料と混合されるとより強い磁気特性を獲得し、従って、マグネタイト材料に引き付けられるようにオフガスを逃さず、従って、環境を汚染しないためである。灰と組み合わされるマグネタイト材料は、新しい未燃焼のマグネタイト材料又は繰り返し燃焼されたマグネタイト材料であってもよい。マグネタイト材料が燃焼石炭の上部にある場合、マグネタイト材料はまた、粉炭、特に黄鉄鉱を有する石炭を含む燃料が一部の磁気特性を得るようにし、この効果は燃料の燃焼効率を改善する。
【0013】
このマグネタイト材料は、可燃性材料/燃料に対する添加材料として使用されてもよく、これらの燃料は、燃焼プロセスのための化石燃料、炭化水素燃料、並びに、石炭、木屑、原炭、木炭、褐炭、硫黄材料、炭素であるすす、ピート、バイオマス、廃プラスチック材料、木質ペレット、ビチューメン等の固体燃料を含むオポチュニティ燃料、重質燃料油、シェールオイル、ジェット燃料、ディーゼル、ガソリン、照明用パラフィン、ナフタ、バイオディーゼル、LPG、メタノール、ブタノールを含む液体燃料、天然ガス、シェールガス、プロパン、水素、ブタン、及びメタン等を含むガス燃料を含む。ガス燃料の場合、燃料が燃焼点に向かう圧力下で放出されるとき、マグネタイト材料は、ガスと結合し、ガス燃料の組成物の一部となるように、制御された速度で高圧流に供給されてもよい。マグネタイト材料と混合することができるオポチュニティ燃料は、石油コークス、木質系及び農業系バイオマス、タイヤ由来燃料、及び炭層メタンを含む。少なくともナノメートル粒径のさらなるシリカを、少なくとも1.5%のシリカ(SiO)まで添加することができ、マグネタイト材料は、異なる材料のこのブレンドされた組み合わせにおいて非常に活性な化合物であるため、この材料はマグネタイト材料系の燃料として使用される。マグネタイト材料は、温室効果ガスの削減に寄与する金属酸化物を有する。マグネタイト材料は、電子の供与及び受容に関与し、より多い熱の生成に関与し、So、No2、Co、及びCoを含む主要なオフガスの削減にも関与し、燃焼プロセスの間にOを生成する。自然電圧を有するシリカの添加は、マグネタイト材料の電場活性を改善し、マグネタイト材料系の燃料の全体的な燃焼効率を改善するためである。これは、このマグネタイト材料系の燃料の材料(マグネタイト材料、燃料、及びシリカ)の燃焼を可能にし、燃料の熱生成を増加させ、生成される圧力を増加させる。この燃料は、大気中に放出される粒子状固体材料を減少させる。マグネタイト材料系の燃料は、長時間の燃焼プロセスを達成し、シリカは、液体燃料等の特定の用途のためにナノスケールのサイズ分類のものであってもよい。
【0014】
高密度であり、従って、液体及び気体燃料における適用に対するマグネタイト材料は、その高い密度のために沈降する傾向があるが、マグネタイト材料中の他の元素及び化合物の存在のために、これらの他の化合物及び元素は、マグネタイト酸化第一鉄第二鉄と比較して低密度を有し、これらの他の化合物は、マグネタイト材料が他の燃料と混合するのにより適し得るように、マグネタイト材料の密度を減少させることができ、これは沈降の傾向を減少させる。マグネタイトは、少なくとも25%のFe(鉄元素)を有する。マグネタイト材料は、少なくとも水分を含まない必要があり、すなわち、水分が0%でなければならない。材料中の水分は、燃焼プロセスの間に生成された熱エネルギーを吸収し、従って、有用なエネルギーを減少させる。マグネタイト材料燃料中の水/水分が少ないほど、熱の生成が良好になる。このマグネタイト材料は磁場を有している。このマグネタイト材料は、支配的なN極を有している。この材料では、N極がS極よりも支配的である。この材料では、N極が2.2ミリテスラである場合、S極の読み取り値は1.2ミリテスラ又は1.5ミリテスラである可能性があり、一部の測定では、S極は0.7ミリテスラを測定し、粉末形態のマグネタイト材料上の磁場は、0.460ミリテスラのN極上の磁場、及び0.20ミリテスラのS極上の磁場の読み取り値を有する。これらの読み取り値は、燃焼していないが、粉末形態のマグネタイト材料に関するものである。微粉のマグネタイト材料は、磁極に曝された場合、固体のマグネタイト材料と比較して異なる応答をするように見える。生のマグネタイト粉末材料は、S極に曝されていない場合でさえも、支配的なN極を有する。マグネタイト粉末材料は、マグネタイト材料が全面的にマグネタイト材料で覆われるように、樹脂を含む結合剤を使用して固体燃料と結合することができるか、又は、マグネタイト材料、及び固体燃料又は炭化水素燃料をペレット又はボール構造のような構造にし、マグネタイト材料及び燃料を結合剤で結合してペレットを含む構造を形成することができる。N極/S極は、この材料の活性により大きな影響を与え、これが、いくつかの予期しない技術的成果及び利点を生み出す理由である。特定の極性の読み取り値では、通常、等しい磁場強度の読み取り値であるが、逆の極性の読み取り値を有する材料であるが、この材料は、この種の特性を有しており、N極が支配的であり、一部の読み取り値では約45%の大差で支配的である。これらの磁気読み取り値は、マグネタイト材料の非常に小さい値であるように見えるかもしれないが、ナノメートルサイズを見ると、その効果は十分に明らかである。N極が支配的であるため、マグネタイト材料は燃焼の間により多くの熱を生成し、マグネタイト材料が、化石燃料等を含む燃料で繰り返し利用されると、N極の磁場強度の読み取り値は減少し、繰り返し燃焼することで減少するため、熱の生成も減少する。また、このマグネタイト材料をマグネタイト系炭化水素燃料上で燃焼プロセスに繰り返し使用するに従い、よりS極が増加し、温室効果ガスを含むオフガスがより減少する。
【0015】
化学製品としてのマグネタイト材料系の燃料は、マグネタイト、シリカ、硫黄等を含む材料化合物に関する化学組成及び物理的性質によって、どのようにして燃焼プロセスが開始されるかによって、どのようにして燃焼プロセスが維持されるかによって、及び、どのようにしてマグネタイト材料系の燃料の最終製品が環境に優しく、このマグネタイト材料製品の反復性による持続可能性を有し、さらに、多くの反復燃焼後の最終製品のほとんどが産業用途に利用できるということによって、炭化水素系の燃料及び化石系の燃料並びに他の燃料により提起される課題を実質的に解決する。本発明におけるマグネタイト材料の繰り返しの使用後の最終製品の1つは、マグネタイト材料が、鉄鋼の生成に利用できるヘマタイト材料鉱石として終わり得るということである。マグネタイト材料が繰り返しの燃焼プロセスで使用される回数が多いほど、温室効果ガスをより減少し、燃焼プロセスからのOをより増加する。マグネタイト材料は、燃焼プロセス後に回収され、再び再利用されることになる。従来の燃焼プロセスは酸素ガスを使用し、燃焼プロセスの最後には、燃焼プロセスの開始時よりも酸素が少ないはずであるが、本発明においては、酸素は減少せず、場合によっては驚くほど増加する。燃焼プロセスの間の本発明からの廃棄物はないか、又は少なくあり得る。マグネタイト材料が冷却される(高温ではない)場合、燃焼プロセス後に35°C以下に冷却される。燃焼のために炭化水素燃料と混合されたマグネタイト材料は、So、No2、Co、及びCoを含む温室効果ガスを削減する。燃焼を経る回数が多いほど、温室効果ガスをより良く削減する。鉄鋼生成に使用されるこのマグネタイト材料は、石炭、コークス、無煙炭等を含む燃料と混合され、混合物の上に供給され得ることにより、最上層になり、そのようにして、鉄鋼を形成する反応プロセスで発生する前に温室効果ガスを削減し始める。この同じ上記の材料は、金属製錬作業に対する他の製錬プロセスにおいて使用することができ、生成プロセス及び最終製品における鉄(Fe)含有量に適応することができる。燃料添加剤又は燃料への添加材料としてのマグネタイト材料は、非常に望ましい結果を有する。燃料として、熱の生成を増加させ、燃焼を繰り返し行うことができ、温室効果ガスを含むオフガスを削減し、手頃な価格であり、輸送、貯蔵、及び取り扱いが容易であるため、炭化水素燃料への添加材料として、マグネタイト材料系の燃料は、燃料として非常に望ましい特徴を有する。マグネタイト材料は、マグネタイト材料系の燃料に良好な燃料特徴を導入する。これらは、本発明の実質的な特徴であり、先行技術及び従来の燃焼燃料から実質的に排除されている。
【0016】
マグネタイト材料のこれらの特定の特性は、この特定の発明にとって重要であり得る。当該組成物は、さらなるシリカを有してもよい。天然材料としてのシリカは、誘電特性の自然電圧を有し、この電圧は、マグネタイト粒子の電気活性を増加させ、磁気特性及び電気特性に影響を与える可能性がある。マグネタイト材料及びシリカのこれらの特性は、ナノメートルスケールのサイズで非常に影響を与える可能性がある。マグネタイト材料系の燃料が適度な点火温度を達成するという事実は、マグネタイト材料系の燃料が燃焼プロセスを開始し且つ広げるために多くの熱エネルギーを必要とせず、生成されたエネルギーの大部分は、プロセスによって使い果たされることなく、利用のために放出される可能性があることを意味し得る。エネルギーに関する他の事実は、マグネタイト材料が、供与及び移動のために少なくとも2つの電子を有することである。これら2つの要因は、より大きなエネルギー放出を説明することができる。この一般的な燃焼条件下でのマグネタイト材料は、電子を供与し、電子を受容し、電子を供与することができ、これが少なくとも2回起こることがあり、これは、燃焼プロセスにおけるこの材料の繰り返しの使用を説明することができ、これは、全体的に、電子の受容及び供与で終わることができ、そうすることによって、その電子がCO2をCOとCOに変換し、次に炭素すすと酸素に変換することで、通常よりも多くのすすを生成することができ、この酸素は、燃焼プロセスを広げるために使用されてもよく、これは、大気中酸素の必要性が減少し得るという事実を示すことができる。このマグネタイト材料の組成及び燃焼プロセスは、マグネタイト材料によるこの繰り返しの電子の供与及び受容のための条件をもたらす。
【0017】
マグネタイト材料系の燃料の燃焼プロセスは、炭化水素燃料のような従来の燃料のそれとは異なる。炭化水素系の燃料は、燃焼プロセスにおける活性元素として炭素元素を有している。炭素を有する燃料の活性部分としてのマグネタイト材料は、反応プロセスの方法及び燃焼プロセスからの残留物において、炭素系の燃料とは異なり、かけ離れている。マグネタイト材料と炭素の2つが化学反応に関与しているという事実も、熱の生成の増加を説明することができる。炭化水素燃料の燃焼プロセスは、酸化還元反応化学プロセスを含む。炭化水素材料の燃焼プロセスは、熱によって開始され、熱によって広げられて、さらに進行する。
【0018】
燃焼プロセス
マグネタイト材料系の燃料は、より帯電しており、明らかな電場の読み取り値を有し得る。従って、電子を容易に引き付け、容易に受容することができる。マグネタイト材料系の燃料におけるマグネタイトは、電子を受容し、供与して、燃焼プロセスを化学的に開始することができる。マグネタイトは、酸素元素にもその電子を供与する。マグネタイト材料はCOに電子を供与し、COはCoに分解され、次に、一酸化炭素は炭素元素及びOに分解され、FeはCOからOを捕獲することができる。これは、マグネタイト材料がCOガスの量を減少させる方法、及び、他のガスを減少させる方法でもあり得る。燃焼プロセスは、フレークの形態である多くのすす物質を生成した。マグネタイト材料の粉末材料を有したディーゼルは、同時に、より多くの熱エネルギーを生成し、オフガスを減少させ、小さな黒いフレーク状の物質の形態でより多くのすすを生成したと同時に、この燃焼プロセスの間にOレベルは減少しなかった。これは、燃焼プロセスの間のOが燃焼プロセスを維持するのに十分であるか、又は大気中に放出される可能性があることを示している。このOは、マグネタイト材料を含むこの燃焼プロセスの副産物である。この燃焼プロセスは、O量を減少させず、場合によってはO量を増加させ、これは、この燃焼プロセスがいくらかのOを生成することを示している。化石燃料のこの燃焼プロセスからの出力の一部は、より多くのすす、より多くの熱、及びより多くの酸素である。より多くのすすは、燃焼プロセスから炭素材料として生成された。COは一酸化炭素に分解された後、COは、次に、マグネタイト材料の存在によって燃焼プロセスの間に生成されるすすである炭素に変換される。供与された電子は、炭素元素としての炭素を再び燃焼できる状態に戻すことができる。マグネタイト材料はCOに電子を供与し、COはこの電子を受容し、この活動は熱エネルギーを放出することができる。従って、このすす材料は新しい燃料の一部を形成し、燃焼目的で使用することができる。このフレーク状の黒い炭素材料は、ペレットにする及び溶融還元用途に使用する等、多くの産業用途に使用することができる。より多くのCOが分解されるほど、より多くのすす及び酸素が生成され、従って、この作動条件下では元の炭素材料を何度も燃焼させることができる。すす材料は回収され、マグネタイト材料と混合され得るか、又は単独で燃焼され得る。試験作業から、原炭及び重質燃料油を含む燃料が汚れているほど、より多くのすすが生成され、より少ないCOが生成され、同じ量の材料がマグネタイト材料を有していない場合よりも多くの熱を生成することも明らかになった。マグネタイト材料を繰り返し燃焼させ、炭素元素も繰り返し燃焼させ、2つを混合して新しい燃料材料を形成することができる。これは、大きな技術的進歩であり、燃焼技術の大幅な改善である。マグネタイト材料及び炭素元素の両方の燃焼の反復性は、共に作用して、燃料をはるかに再生可能で持続可能な燃料にし、世界経済にとってかなりの経済的重要性を有している。この場合の相違点及び利点は、炭素元素であり、燃料には、スラグ及び灰を形成し、NO及びSO等のオフガスを生成する他の元素がないことである。このマグネタイト材料と炭素元素との組み合わせは、燃焼プロセスに対して最もクリーンで最も効率的な燃料であり得る。マグネタイト材料は、熱の生成を増加させ、温室効果ガスを含むオフガスを削減し、何度も燃焼プロセスに使用できるよりクリーンな炭素元素を生成する。すす材料を回収してマグネタイト粉末材料と混合することができ、次に、このマグネタイト粉末材料のすすを、燃焼プロセスのために炭化水素燃料と混合することができる。マグネタイト材料系の燃料の燃料部分における炭素は電子を供与し、この燃焼プロセスでは、マグネタイト粒子は電子を受容し、次に電子を供与することができ、酸素分子も電子を受容し、この電子の受容の行為は、燃焼プロセスが進行中であるときにエネルギーを放出する。この2段階の熱放出は、マグネタイト材料系の燃料にその高温の燃焼プロセスを与える。COへの電子供与がプロセスに組み込まれている場合、この2段階又は3段階は、他の燃料と比較して、マグネタイト系の燃料に対する独特の化学反応をこの燃焼プロセスに与える。温室効果ガスを含むオフガスの削減は、燃焼プロセスの間に起こる。
【0019】
マグネタイト材料は、その磁場及び電場の電荷のために、液体燃料を含む燃料材料をその表面に引き付ける傾向があり、これによって、マグネタイト材料と液体の化石燃料との最大接触が改善される。従来の燃焼反応プロセスでは、石炭の形態であり得る1つの元素(炭素)が電子を供与し、別の元素である酸素分子がその電子を受容し、反応プロセスが完了する。本発明では、マグネタイト材料は、最初の電子供与と最後の電子供与との中間体として作用することができる。マグネタイト材料は、炭化水素から電子を受容し、次に電子を酸素分子に渡すことができるか、又は、それ自身の電子の1つを供与することができる。少なくとも2つの電子供与の段階があり、少なくとも2つの電子受容活動の段階がある。この2段階のプロセスは、2つの異なる電子を含んでもよく、1つは炭素元素からの電子であり、もう1つはマグネタイト材料粒子からの電子である。驚くべき効果は、マグネタイト材料粒子が電子受容体として働き、次に電子供与体として働き、さらに、電子供与体としても働き、次に電子を受容することができるということである。これは、マグネタイト材料による非常に珍しい驚くべき活動である。これは、マグネタイト材料が、高いレベルの電気陰性度から移動して電子を受容し、次に、より低い電気陰性度に移動して酸素分子である次の元素に電子を供与し、別のマグネタイト粒子に供与することもでき、これによって、その熱の生成が改善されるということを示している。マグネタイト材料が、炭素系の材料である点火材料から電子を受容すると、その酸化状態は減少し、その電場及び燃焼の熱によって励起することができ、さらに、電子を受容したという事実によって、これはマグネタイト材料に電子を供与するように促し、その後酸化され、その酸化状態を増加させる。マグネタイト材料系のものにおけるマグネタイト材料は、反応を行うためにより少ない熱を使用するマグネタイト系の燃料上の燃焼プロセスの異なるルートを提供することができ、2段階の電子供与を提供する能力により、はるかに多くのエネルギーを生成する。炭素元素からの電子は、その電荷及び磁場からのマグネタイト材料の電気的活動のために、マグネタイト材料に供与されることを好む場合がある。マグネタイト材料が電子を受容し且つ電子を供与するこの状況は、マグネタイト材料系の燃料における燃焼プロセスの長寿命を説明することができる。マグネタイト材料が燃焼プロセスの間に電子を供与するという事実は、従来の炭化水素燃料における炭素と同様に作用し、加えて、電子を受容し、これは、通常の燃焼プロセスにおける酸素分子のように作用している。電子の移動に関しては、従来の燃料よりもはるかに多い。
【0020】
マグネタイト材料は、燃焼プロセスにおいて触媒のように作用する。触媒と比較した場合のマグネタイト材料の違いは、マグネタイト材料系の燃料におけるマグネタイト材料は、その化学的性質の一部を失い、その物理的性質の一部を失うことである。さらに、いくつかの点で、マグネタイト材料が繰り返し使用されるほど、温室効果ガスを含むオフガスをより削減するため、マグネタイト材料は、その化学的特徴の一部を向上させる。触媒のように作用することはなく;触媒が化学反応において行うこと以上の働きをし、その特性の一部を改善する。それは、プロセスを促進し、化学的/電気的変化を経て、燃焼プロセスの後、時にはより良いマグネタイト材料として終わる。
【0021】
削減されたこれらのガスの一部は、99%も削減され、これは、はるかに優れている。燃焼プロセスからオフガスがどれだけ削減されたかを例示する表がある。ここでは、放出された対照サンプルのオフガスが、マグネタイト材料含有量を有する同じ量の燃料のオフガスと比較されている。1つのガスだけを還元する石灰岩の適用のように特定のガスをそれぞれ処理するために多くの材料が使用されており、SO及び他の材料は、NOを削減するためにアンモニアのように調達する必要があり、他の気候変動ガスを削減するために他の材料を購入する必要がある従来のプロセスとは異なり、マグネタイト材料は、最も気候にダメージを与えるガスの一部のうちの4つであるこれらのガスを削減し、マグネタイト材料と比較して、オフガスを削減するために個々の化学物質を取得する他のプロセスは、これらの他の材料を購入して処理するコストを増加させ、非効率的である。マグネタイト材料は、バイオ燃料、特にバイオディーゼルに添加することもでき、数ある利点の中でも、バイオディーゼル自体がNO、窒素酸化物ガスを発生するため、窒素酸化物ガスを削減することができる。化石燃料には硫黄分が含まれており、マグネタイト材料が燃料燃焼からの硫黄ガスを削減することはよく知られている。本発明の他の実施形態は、まだ処理されていない石炭である原炭に適用される場合である。この場合のマグネタイト材料系の燃料は、従来のプロセスでは加工されなければならない一部の未処理、未洗浄、及び未加工の石炭燃料を含む。マグネタイト材料が、この未処理で未加工の石炭と混合されると、一酸化炭素を除く温室効果ガスを含むオフガスが削減される。処理とは、石炭から不適切な物質を除去し、燃焼プロセスへの適用により適したものにするために、石炭を含む材料を冶金学及び化学的に処理することである。これらのプロセスは、温室効果ガスを除去し、燃料の単位質量当たりの熱の生成を50%増加させるために行われることがある。温室効果ガスを含むオフガスは、異なる割合で削減される。CO2は53%削減することができ、NOは64%削減することができる。マグネタイト材料系の燃料におけるあるマグネタイト材料組成が、他のものよりも特定のオフガスを削減する。従って、特定のオフガスを、削減の対象とすることができる。原炭を試験した。この原炭-マグネタイト材料系の燃料を燃焼プロセスにおいて使用し、原炭-マグネタイト材料系の燃料の性能は、処理及び加工された石炭材料にはるかに近かった。原炭及び他の発電所品質の石炭の望ましくない特性の1つは、低い熱エネルギー生成及び温室効果ガスを含む多くのオフガスの放出を有することである。しかし、未処置、未加工、及び未処理の石炭をマグネタイト材料と混合し、マグネタイト材料系の燃料を形成すると、その性能は、熱の生成及び温室効果ガスを含むオフガスの削減の両方を改善した。窒素酸化物ガスは加工された石炭よりも64%少なく、Coは加工された石炭よりも53%少なかった。従って、場合によっては、この原炭-マグネタイト系の燃料は、加工された石炭よりも優れた性能を発揮する。未加工の石炭の性能が高いのは、硫黄分が多いためであり得る。石油コークスは硫黄及び窒素の量が多い傾向があるため、マグネタイト材料を石油コークスと混合させて、硫黄ガス及び窒素を削減することができる。マグネタイト粉末材料を、オリマルジョン、ビチューメン、シェールオイル、オイルサンド、タイヤ由来燃料、木材廃棄物、農業廃棄物、おがくず、使用済み材料廃棄物、バイオマス、木質バイオマス、プラスチックのような(LDPE)低密度ポリエチレン及び(HDPE)高密度ポリエチレンを含むオポチュニティ燃料に添加及び混合することができ、このプラスチック材料は炭化水素から作られており、従って、高い熱エネルギー値を有する傾向があり、マグネタイト材料の添加により、これらの燃料の特性を改善して、処理された燃料の特性に近づけることができる。マグネタイト粉末材料は、温室効果ガスを削減し且つ熱の生成を増加させるために、無煙炭、グラファイトコークスブリーズにも添加することができる。これは、マグネタイト材料系の燃料技術が、石炭加工を含み且つ化石燃料産業及び廃棄物燃料材料を含む産業に与え得る影響である。従って、原炭を含む未処理及び未加工の燃料、未処理及び未加工の石油製品を使用するマグネタイト材料系の燃料は、従来の燃料の従来の処理におけるステップである処理ステップを不要にすることができる。コストのかかる石炭、石油燃料を含む燃料の処理ステップは、温室効果ガスを含むガスの削減、熱の生成、及びコストの点で、マグネタイト材料の添加と比較して小さな利益を達成する。マグネタイト系の燃料の組成を作るためのこのマグネタイト材料の添加は、この処理及び加工ステップを排除し、関連するコストを削減し、石炭、石油燃料プロジェクトを含む持続不可能で利益のない廃棄物プロジェクトをより持続可能で有益なものにすることができる。さらに、廃棄物石炭ダンプ及び石炭スライムダムの材料を燃焼プロセスのための石炭としてより適したものにすることができる。マグネタイト材料と混合させた未処理の石炭は、マグネタイト無しの処理された石炭よりも、特にいくつかの温室効果ガス及びオフガスに対して良好な性能を発揮することができる。この試験作業は、未処理の原炭を含む未処理の燃料とマグネタイト材料を混合することで、石炭の処理におけるステップの一部を排除することができるということを示している。原炭を含む材料を処理及び加工する目的は、温室効果ガスを含むオフガスを削減し、廃棄物も除去し、そうすることによって、石炭の熱の生成、並びに産業及び社会に対する石炭の価値を高めることである。原炭及び廃石炭、スライムダム石炭、並びに未加工の石油材料等をマグネタイト材料と混合することによって、燃料とマグネタイト材料との混合は、熱の生成及びオフガスの削減という点で加工プロセスと同じ活動を行う。この混合活動は、従来から受け入れられている、複雑で、水を消費し、時間がかかり、電気を消費し、環境を破壊し、コストのかかる加工プロセスを排除することができる非常にシンプルなステップである。未加工のスライムダム石炭及び廃棄物ダンプ石炭とマグネタイト材料との混合は、加工活動を行う。スライムダムの微細材料及び廃石炭ダンプを産業にとって価値のあるものにすることによって、これは、これらのスライムダム及び廃棄物ダンプを環境から取り除くことに寄与し得る。放棄された大量のスライムダム及び廃石炭材料、並びに他の燃料が世界中にあり、これは、燃焼プロセスの原料となる可能性がある。化石燃料を含む燃料とマグネタイト材料との混合は、スライムダム石炭、廃棄物ダンプ石炭、及び原炭を含む石炭の鉱物加工技術を大幅に前進させる可能性がある。マグネタイト材料は、石炭及び石炭誘導体、並びに、石炭、スライムダム石炭材料、原炭、廃棄物ダンプ石炭、褐炭、泥炭、無煙炭、グラファイト、コークス等を含む燃料と混合することができる。マグネタイト材料系の燃料は、未加工の石炭、化石燃料が完全な処理及び加工プロセスを経ず、部分的な処理のみを経てもよいという特徴を有する廃棄化石燃料材料を含む燃料と混合され、この燃料は燃焼プロセスに使用される。
【0022】
本発明者が行った試験作業の間に、燃焼材料プロセス用のマグネタイト材料は何度も繰り返すことができるということを観察した。本発明者は、毎回新しい燃料の量を用いて同じマグネタイト材料サンプルに対して燃焼プロセスを数回繰り返した。燃焼プロセスは、以前の場合と同様に進行し、熱エネルギーを生成したが、繰り返しの燃焼プロセスによって熱及びオフガスの削減に関しては少し低く、しかし、熱の生成は7回目の燃焼の繰り返しから顕著に減少した。多くの電子供与ステップ及び受容のために、マグネタイト材料粒子を含むこのプロセスは、燃焼プロセスを促進するために通常よりも多くの酸素を必要とする。
【0023】
本発明の実施形態の1つは、その燃焼プロセスである。この燃焼プロセスは、多くの空気が供給されて流動層を形成し、また必要な酸素を供給するか、又は流動層状態を形成する流動層燃焼プロセスであり、温室効果ガスを反応ゾーン/チャンバーに供給して流動層状態を形成し、また燃焼プロセスの間にそれらを減少させることができる。この燃焼プロセスでは、燃焼燃料材料がマグネタイト材料と共に混合され、次いでボイラー又は燃焼チャンバーに供給される。混合材料は、少なくとも微粉炭系の燃料、おそらくファイヤーライターを含んでもよく、また石油系の燃料材料等の液体燃料であってもよく、またガス燃料であってもよい。次に、このプロセスは、下から吹き付けられた加圧空気によって流動化され、このプロセスは、燃料混合のより良い曝気のため及び燃焼のために混合材料を懸濁状態で維持し、この泡立つ流動層は、マグネタイト材料系の燃料からより多くの熱を生成する。サンプルをマグネタイト材料と混合して燃焼試験を実行し、流動条件下で同じ量のマグネタイト材料及び燃料を用いて比較試験を実行し、流動条件下のサンプルは、熱の生成及びオフガス削減においてより良好であった。燃焼プロセスの間の流動化条件は、燃焼プロセスが流動層条件でない場合よりも、少なくとも5%以上の熱を生成し、オフガスを少なくとも10%減少させる。マグネタイト材料系の燃料として、燃焼プロセスは、繰り返しのプロセスであってもよい。連続燃焼は、固体、液体、及び気体材料と混合した場合に同じマグネタイト材料から利益を得るための実用的な方法である。燃焼プロセスの後、マグネタイト材料の固体の残部を燃焼領域に残し、炭化水素/炭素燃料のみをマグネタイト材料系の燃料の正しい割合で添加して燃料組成を構成し、これを少なくとも2回繰り返すことができる。マグネタイト材料は、必要に応じて補充又は交換することができる。0.32%~2.5%の燃料中マグネタイト材料組成を用いて行った試験作業があり、温室効果ガスの削減における結果は、マグネタイト材料含有量が燃料の40%の場合と比較して90%以上と非常に良好であった。これらの低い含有量レベルでは、これは、コストと効率の両方で最も経済的な材料の使用である可能性がある。
【0024】
燃焼用のマグネタイト材料系の燃料の組成に対するマグネタイト材料の反復は、燃焼技術における非常に大きな改善である。同じ材料を繰り返し用いて燃焼させることはできる燃料のような化学製品は多くない。燃焼技術における改善の1つは、マグネタイト材料が繰り返し燃焼される場合であり、これは、普通ではない予期しない技術的有利な結果を有していることを示している。このマグネタイト材料は、それを燃やす回数が多いほど、温室効果ガスを含むオフガスの削減においてより優れた性能を発揮することを示している多目的材料であり、これは、それを燃やすほど、より良い性能を発揮することを示している。すなわち、マグネタイト材料は、2回目の繰り返しの燃焼と比較して3回目の繰り返しの燃焼で温室効果ガスを含むオフガスを削減することができるということが、試験作業によって示されている。燃焼材料に対するマグネタイト材料系の燃料を形成する燃料と共にマグネタイト材料として何度も燃焼させることができることは十分に驚くべきことであるが、マグネタイト材料系の燃料の組成の一部として燃焼させる回数が多いほど、より良い性能を発揮することはさらに驚くべきことである。その燃焼プロセスから利益を得るほど、それはより有益になる。燃焼させるほど、オフガスを削減させるために、燃焼プロセス用のマグネタイト材料系の燃料の一部として次の組成により備えることができるということが示されている。これは、はるかに驚くべき技術的成果である。他の予想外の技術的成果は、マグネタイト材料が燃料と共に燃焼プロセスを経た後に、マグネタイト材料は、他の磁性材料のようにその磁気特性を失わないことであり、他の磁性材料では、より高い温度に曝されると磁気特性が失われ、磁場が燃焼プロセスの効率に影響を与える。このマグネタイト材料を再磁化することによって、マグネタイト材料を、はるかに多くの繰り返しの使用のために再生させることができる。この生のマグネタイト材料は、支配的なN極を有するのに適しているようである。従って、このマグネタイト材料を再磁化するときに、支配的なN極を有する材料が熱の生成に対してより良い性能を発揮することができるため、支配的な極がN極であり且つS極は支配的な極ではないように再磁化することができる。この材料は支配的なN極を有するため、灰と混合される場合の石炭燃焼からのこの材料の最も効率的な回収は、強力なS極を使用することであり得る。この試験に使用した磁石は全て同じ磁場強度のものであり、これらの試験には同じ磁石を使用した。磁化されていないマグネタイト粉末材料の磁場及び極性を試験し、N極は平均で0.5ミリテスラであり、S極は0.33ミリテスラであった。このマグネタイト材料は、S極のみを使用することによって磁化することもできる。マグネタイト粉末材料粒子を一方の側からS極に曝して試験を実行し、次に磁場及び磁極を試験し、N極は平均で1.26ミリテスラであり、S極は無視できる程度のものであり、時にはN極のみが検出された。マグネタイト粉末材料粒子を両側(全周)においてS極に曝して別の試験を実行し、両側で測定した磁場は、予想通りN極であり、一方の側が1.06ミリテスラの平均の読み取り値を有し、他方の側が1.39ミリテスラの平均の読み取り値を有した。別の実施形態では、より高いN極の磁場読み取り値を有するN極優勢のマグネタイト粉末材料を作製して、N極を有するマグネタイト材料系の燃料を作製するように、マグネタイト材料を全周でS極に曝すことができる。別の実施形態では、マグネタイト粉末材料が全周でN極に曝されて、燃焼プロセスに使用されることになる、より高いS極の磁場読み取り値を有するマグネタイト材料系の燃料が作製される。従って、マグネタイト材料は、熱の生成を改善するのに非常に適したより高いN極の読み取り値を有するように処理することができる。マグネタイト粉末材料粒子を一方の側でS極に曝して、もう一方の側でN極に曝して別の試験を実行し、両側で測定した磁場は驚くほどN極であり、一方の側は平均で0.92ミリテスラを測定し、反対の側は1.53ミリテスラを測定した。マグネタイト粉末材料粒子を一方の側でN極に曝し、もう一方の側は磁石を有さない別の試験を実行し、両側で測定した磁場はS極であり、磁石に近い側で測定した磁場は1.54ミリテスラであり、反対の側は0.67ミリテスラであった。ほとんどの試験は、N極が支配的な極性であることを示しているが、一部の例では、生の未処理の粉末マグネタイト材料ではS極が非常に明白であった。上記の極性の組み合わせを使用して、マグネタイト粉末材料上のN極が熱の生成を増加させ、且つマグネタイト粉末材料上のS極が温室効果ガスを含むオフガスを削減させるのに必要なレベル及び極性までマグネタイト粉末材料を再磁化することができる。生のマグネタイト材料が炭化水素燃料を含む燃料と混合され、燃焼プロセスを行うと、S極は燃焼プロセスと共に増加し、N極は燃焼と共に減少する。本発明の実施形態の1つは、マグネタイト材料系の燃料を燃焼させ、次いでマグネタイト材料を回収し、次いで、マグネタイト材料の以前に露出されていない表面を露出させるように、燃焼前よりもおそらく45ミクロンからおそらく50nmの微細なミリングを行い、炭化水素燃料と混合して、より良い燃焼プロセスのためのマグネタイト材料系の燃料を作製し、次いでそれを再磁化することである。本発明の1つの他の実施形態は、燃焼プロセスに対して、炭化水素燃料と混合するために調製するマグネタイト材料の処理である。マグネタイト材料は冷却させることができる。マグネタイト材料に繰り返し燃焼を行うときに、以前の燃焼からのマグネタイト材料を燃焼間に少なくとも一時間ゆっくりと冷却させた場合、マグネタイト材料系の燃料は、以前の燃焼後一時間以内にマグネタイト材料系の燃料が使用される場合よりも良好な性能を発揮する。空気中での約一時間のこの休止期間は、材料が35°C以下の温度を達成する場合、本質的に費用対効果の高い冷却活動である。繰り返しの燃焼の場合、マグネタイト材料系の燃料を燃焼させることができ、その後、固体の残部のマグネタイト材料は回収され、それを回収した後、材料を大気温度まで冷却するために一時間の休止期間が設けられ、次に、別の燃焼のために炭化水素燃料と混合される。ここで、第2の燃焼プロセスの性能は、温室効果ガスを含むオフガスの削減の観点から、第1の燃焼プロセスよりも良好である。最良の性能の実施形態の1つは、材料がより低い温度で冷却される場合である。冷却プロセスは、マグネタイト材料がその温度を下げるのを可能にされる場合である。この用途のためのマグネタイト材料が、最大で35°Cを達成するように、最大で約35°Cより低い温度で冷却される場合、及び、そのマグネタイト材料が混合されてマグネタイト材料系の燃料が形成される場合、このように処理されたマグネタイト材料系の燃料は、35°Cを超える温度であるマグネタイト材料と比較して、熱の生成及びオフガスの削減の観点からより良い性能を与える。マグネタイト材料系の燃料を作製するためにマグネタイト材料を冷却するのに使用される温度が低いほど、より良い性能を発揮する。35°Cの温度で冷却され、35°Cの温度に達したマグネタイト材料と、約5°Cの温度で冷却され、5°Cの温度に達したマグネタイト材料とを比較すると、より低い温度で処理したマグネタイト材料系の燃料におけるこのマグネタイト材料は、より高い温度で処理したマグネタイト材料系の燃料におけるマグネタイト材料よりも良好な性能を発揮する。冷却されたマグネタイト材料は、CO、CO、SO、NOを含むオフガスとより多く反応し、これらのガスをより多く削減すると考えられる。一部の試験サンプルに対する冷却されたマグネタイト材料系の燃料は、84%のオフガス効率の低下を達成した。マグネタイト材料のこの冷却プロセスは、冷却活動から十分な利益を得るために少なくとも2回繰り返すことができる。マグネタイト粉末材料は、炭化水素/化石燃料と混合され、燃焼プロセスにおいて使用するために共に冷却される。冷却活動の他の実施形態は、マグネタイト粉末材料が炭化水素/化石燃料と混合され、この燃料が冷却され、燃焼プロセスにおいて使用するために磁場に曝される場合である。燃焼後のマグネタイト材料をより細かく粉砕し、次いで冷却し、次いでマグネタイト材料系の燃料に混合する場合のように、繰り返しの燃焼の実施形態を組み合わせることができる。マグネタイト材料の回収は、その磁気特性を利用することによって行うことができ、それによって磁気セパレータが、燃焼プロセス後のマグネタイト材料を回収するために使用される。磁気セパレータは、磁気特性を有するマグネタイト材料粒子を選択的に引き寄せ、さらなる繰り返しの使用のためにそれらを別の容器に分離する。また、マグネタイト材料を冷却し、液体燃料と混合し、液体燃料をデカントして、燃焼プロセスにおいて使用するためのマグネタイト材料系の燃料を作製することができる。本発明の他の実施形態では、マグネタイト材料系の燃料全体を冷却し、次に、冷却プロセス後に燃焼プロセスに使用することができる。
【0025】
本発明の他の実施形態は、マグネタイト材料系の燃料のマグネタイト材料含有量の直線的な増加に対して、この燃料の性能が一貫して直線的に増加しないマグネタイト材料系の燃料の組成によって特徴づけられる。このために使用されるマグネタイト材料は、少なくともナノメートルの粒径のものであり、試験作業の間に、このマグネタイト材料系の燃料のディーゼルの性能が、52%のマグネタイト材料含有量では、燃料中のマグネタイト材料含有量がない場合と比較して、30%熱生成を増加させ、温室効果ガスを含むオフガスの一部が減少し、窒素酸化物は85%減少することが観察された。マグネタイト材料含有量が、40%のレベルのマグネタイト材料含有量まで減少した場合、驚くべきことに、オフガスの削減に関する性能上の利点は72%と低く、又は、マグネタイト材料濃度が30%増加した場合、オフガスの削減は18%しか改善されないことが観察された。性能は、18%又は直線的に改善される。マグネタイト含有量の増加は30%であるが、18%しか改善しないため、改善は直線的な増加ではない。特定のマグネタイト材料含有量は、異なる速度で温室効果ガスを削減する。マグネタイト材料は、燃焼プロセスにおいて使用するためのマグネタイト材料系の燃料を作製するために重質燃料油と混合することができ、重質燃料油は非常に重いため、マグネタイト材料の沈下の課題を持たない可能性があり、マグネタイト材料が均一の混合を達成することができるか、又は重質燃料油の上にあり得るため、任意のデカントの準備を必要としない可能性があるので、マグネタイト材料との混合に非常に適している。重質燃料油の場合、50%のマグネタイト材料含有量で、窒素酸化物は大幅に65%削減される。しかし、予想外のことであるが、重質燃料油のようなマグネタイト材料系の燃料における含有量を、0.32%のマグネタイト材料系の燃料中のマグネタイト材料含有量まで減少させると、オフガス削減における性能は、98%も減少するNoガスのような一部のガスの削減により、はるかに優れた結果になる。マグネタイト材料が増加すると、オフガスの削減が増加することが期待されるが、本試験作業で観察されたように、マグネタイト材料系の燃料におけるマグネタイト材料含有量がはるかに低い方が、窒素酸化物で見られるように、オフガスの削減のはるかに良好な性能を発揮する。従って、マグネタイト材料系の燃料におけるマグネタイト材料含有量の一貫した直線的な増加は、熱の生成及び温室効果ガスを含むオフガスの削減の観点から、一貫した直線的な性能の増加を一貫してもたらすわけではない。マグネタイト材料系の燃料の組成におけるマグネタイト材料は、特定の%組成でより効率的であり得る。マグネタイト材料系の燃料における一部のマグネタイト材料含有率は、行き止まりのように見える非常にわずかな改善をもたらし、時には温室効果ガスの減少は全くない。マグネタイト系の燃料は、20ppmほどの低いマグネタイト材料の用量を有してもよく、シリカの用量は10ppmほど低くであってもよい。場合によっては、より高いマグネタイト含有量の一部は、オフガス削減に関するマグネタイト材料系の燃料の性能を低下させるという点で負の結果をもたらす。これは、このマグネタイト材料の使用に対して行き止まりのように見えるが、別の増加した用量で性能は改善される。従って、マグネタイト材料系の燃料組成物におけるマグネタイト材料含有率の選択は、熱の生成及び温室効果ガス削減について予測可能ではない。それは線形関係に従わず、10%のマグネタイト材料含有率が20%の改善をもたらす場合、20%の含有率が40%の改善をもたらすことにはならないということを意味している。10%を超えるマグネタイトの添加が燃料性能に改善をもたらさないことを強調する研究論文があるが、この提案された発明は、10%をはるかに超える添加が燃料の性能を改善することを示している。この文献は、マグネタイト材料系の燃料を作製するために10%を超えるいかなるマグネタイト材料も添加しないように教示しているようであり、これは、マグネタイト材料系の燃料を作製するために10%を超えるマグネタイト材料を添加する場合の成功の期待をもたらすものではない。熱の生成については、ディーゼルの対照サンプル、及びマグネタイト材料含有量のサンプル、及び冷却されたサンプルで比較を行った。比較のためのマグネタイト材料無しの対照サンプルは、燃焼の間に236°Cの温度読み取り値を有し、0.125%のマグネタイト材料含有率を有するサンプルは、33%の改善をもたらす313°Cの温度読み取り値を有した。冷却及び繰り返しが、オフガスにおける改善された削減をもたらし、それらは実際に相乗的に優れたオフガス削減をもたらすために協働する。マグネタイト材料系の燃料は、85%のマグネタイト材料を含む組成を有してもよい。マグネタイト材料系の燃料は、マグネタイト材料無しの従来の燃料よりも多くの熱を生成し、特に、より多くの空気及び酸素を必要とする流動層形成にある場合に多くの熱を生成する。マグネタイト材料系の燃料の成分組成部分として利用することができる、より多くの熱を生成する他の材料は、硫黄である。この実施形態では、マグネタイト材料系の燃料は、炭化水素燃料、硫黄材料、及びマグネタイト材料を含み得る。硫黄の機能は、さらなる熱を生成することであり、マグネタイト材料は、より多くの熱を生成することになり、また、マグネタイト材料系の燃料からの硫黄材料由来のSOを減少させることになる。硫黄材料については、燃料は、硫黄元素と共に又は化合物として開始することができ、この硫黄は、燃焼プロセスを経ることになり、通常、SOが生成されるべきであるが、このマグネタイト材料系の燃料については、SOが硫黄及び酸素に分解されるため、生成される材料の1つは硫黄であり得る。硫黄を含むこの実施形態は、燃料1キログラム当たり膨大な量の熱の生成をもたらすことができる新しい方法及び新しいタイプの燃料を開拓する。本発明のこの実施形態の組成は、最大5%の硫黄含有率を有してもよく、ここでも、硫黄を繰り返し使用することができる。本発明の実施形態は、ファイヤーライターにおいても使用することができ、ファイヤーライターのマッチ棒においては、硫黄はマグネタイト粉末材料と混合されるため、ファイヤーライターが燃焼するときには、マグネタイト材料と共に燃焼し、熱の生成を増加させ、SOを減少させる。この用途は、ファイヤーライターにも拡張することができるため、ファイヤーライターの先端又はファイヤーライターのブロックで発火が始まるときには、マグネタイト材料がファイヤーライター燃料組成物の一部を形成する。本発明の他の実施形態は、マグネタイト材料が構造体の一部として、又は炉のタップ用の酸素やり切断パイプの導管として使用される場合である。これは、マグネタイト材料が燃焼領域における熱の生成を改善するためである。この用途では、酸素やり切断パイプ内の細いワイヤ全てが、ワイヤの構造体及び配管材料に混合されたマグネタイト材料を有してもよい。マグネタイト材料は、SO及びCOを含むガスを大気中に放出する温泉、天然間欠泉、及び地熱井にも使用することができる。温泉はメタンを放出し、地熱井はメタンガス及びCO2を放出する。地熱井、間欠泉、及び温泉では、マグネタイト材料は熱の放出を増加させ、オフガスを削減することができ、その熱は暖房用途又は発電に使用することができる。本発明の他の実施形態は、メタンガスをフレアリングするためにメタンガスと混合したマグネタイト材料を適用することである。メタンガスのフレアリングは、多くの温室効果ガスを生成する。メタンフレアリングの場合、メタンガスを捕捉し、その放出速度/圧力を遅くし、次に、マグネタイト材料と混合しなければならないか、又は、メタンガスの燃焼がマグネタイト材料環境で起こり、これは、より多くの熱を生成し、発電に若しくは家庭用の暖房目的で使用することができるか、又は、単にフレアリングし、大気中へのメタンを削減し、温室効果のオフガスを削減することもできる。メタンガスのフレアリングは、メタンガス自体及び燃焼オフガスによる汚染に加えて、石炭鉱業及び石油生産地域で起こる。メタンガスは気候変動に悪影響を及ぼす最も強力なガスであるため、マグネタイト材料を用いたメタンガスの処理及び混合は非常に重要であり得る。炎が出る切断トーチの先端は、構造の一部としてマグネタイト粉末材料を有してもよいため、燃焼が始まり、炎が出るところでは、マグネタイト材料が燃焼プロセスの一部となり、熱の生成を増加させ、温室効果ガスを含むオフガスを削減る。マグネタイト材料は、CO2、CO、SO、NOxを含むオフガスを削減するために廃石炭と混合することができ、これは、廃棄物ダンプが自己着火した場合に、オフガスを削減することになる。また、廃石炭がすでに燃焼している場合は、すでに燃焼している廃石炭の上にマグネタイト材料を供給/混合/注入することができる。石炭がCO及びCOのようなガスを生成する地下石炭ガス化及び地下燃焼の開発では、マグネタイト材料を、燃焼プロセスのために現場石炭に混合し、ポンプで送り込むことができるため、このマグネタイト材料が、温室効果ガスを含むオフガスを削減する。マグネタイト材料系の燃料を作製するために、炭層に穴を開け、これらの層にマグネタイト材料をポンプで送り込む/供給することによるこのマグネタイト材料の混合は、オフガスを削減し、地下での炭素捕捉の必要性も減少させることができる。これは、マグネタイト材料が燃焼中の燃料及び貯蔵COと混合され、マグネタイト材料がCOと反応してCOをCOに分解する場合に、貯蔵COを使用することによって、産業が気候変動に大きな影響を与える機会であり得る。この場合、空気の形ではるかに多くの酸素が供給されなければならない。マグネタイト材料が炭化水素燃料と混合される燃焼活動にCOを慎重に導入することができ、それによって、マグネタイト材料は、COと反応してCOに分解し、最後にCOを炭素及び酸素に分解することができる。マグネタイト材料が働く様式は、燃焼プロセスからCOが形成された後にCOがマグネタイト材料と反応することである。このプロセスは、貯蔵された二酸化炭素(CO)がマグネタイト材料と混合され、その後、燃焼活動のための燃料と混合される炭素貯蔵所で使用することができる。COは液体又は固体の形態であり、その後、マグネタイト材料と混合され、その後、燃焼プロセスのための燃料と混合されてもよい。同様のプロセスをCOで行い、燃焼プロセスで使用することができる。同じプロセスであり、マグネタイト粉末材料を炭化水素燃料/燃料と混合し、次いで燃焼プロセスのためにSOと混合させる。上記と類似のプロセスであり、マグネタイト粉末材料を炭化水素燃料/燃料と混合し、次いで燃焼プロセスのためにNOと混合させる。このガス添加の他の実施形態は、マグネタイト材料を炭化水素燃料と混合し、次いで少なくともCO、CO、SO2、S、水銀、及びNOを含むガスと混合することができる場合である。マグネタイト材料系の燃料は、燃焼プロセスに適用されるFeSと混合することができる。マグネタイト材料はまた、メタンガスのガスハイドレートである可燃性の氷、永久凍土等を含む材料に適用し、それと混合させることもでき、永久凍土は、燃焼の間に熱の生成を増加させ、温室効果ガスを削減するために、メタンガスを有する凍った土又は岩石であってもよい。廃油を、燃焼プロセスのためにマグネタイト粉末材料と混合させることもできる。本発明は、フェロアロイ溶融プロセス又は還元が石炭を含む材料を使用する任意のプロセスにおける実施形態を有してもよく、ここで、マグネタイト材料は、石炭、コークス、グラファイト、無煙
炭材料を含む還元剤材料と混合され、マグネタイト材料は、プロセスの熱の生成を増加させることができ、また、マグネタイト材料は、温室効果ガスを含むオフガスを削減することになる。この製品はフェロアロイ材料であるため、さらなる鉄Fe含有量は依然として許容可能である。フェロアロイ製品は、フェロクロム、フェロシリコン、フェロバナジウム、フェロマンガン、フェロリン等を含んでもよく、マグネタイト材料がオフガスと反応し、次いで、Fe元素を寄与することによって製鉄プロセスの一部となるように、マグネタイト材料系の還元剤をFeの上に供給することができる。
【0026】
液体燃料におけるマグネタイトの課題の1つは、マグネタイト材料の大部分が液体燃料の底に沈み、従って、一貫性のない燃料として終わる傾向があるということである。はるかに均一で一貫した燃料の組成が望ましい。また、マグネタイト材料は、燃料の表面の上にある場合に、より効果的で望ましい。この一貫性の問題を解決するための効果的な方法の1つは、マグネタイト材料をナノスケールの粒子レベルに粉砕し、その大部分が液体燃料の上及び内部に浮かぶようにすることである。マグネタイト材料の大部分が液体燃料内に浮かぶと、液体燃料の密度が増加し、そうすることによって、燃料が粘性を有するようになり、マグネタイト材料粒子は容易に沈まず、懸濁状態で保たれ、この活動によって、燃料が一貫した組成を有するようにしてもよい。それを解決する他の方法は、燃焼プロセスが一貫するように、マグネタイト粒子を浮かせたままにする界面活性剤を使用することである。
【0027】
本発明に対して試験を行った。
【0028】
石炭に対する試験:石炭を含む固体燃料を用いて試験作業を行った。石炭サンプルの各々をマグネタイト材料粉末と混合させ、石炭-マグネタイト材料系の燃料の混合は、石炭単体と比較してより熱く燃焼し、燃焼プロセスがより長く続くことを観察した。また、炎は石炭単体に対する炎よりもはるかに大きかった。オフガスの結果については、比較のためにNo2、SO2、Co、及びCoを測定した。これらのオフガスは減少した。ディーゼル、ガソリン、及びパラフィンを含む液体燃料を用いた試験も行った。この試験において、マグネタイト-粉末材料の液体燃料混合物(ディーゼル)試験は、マグネタイト粉末材料-ディーゼル混合物がディーゼル単独よりも優れた性能を発揮し、マグネタイト粉末材料-ディーゼル混合物が熱の生成に対して優れた性能を発揮し、炎はより大きく、燃焼プロセスはより長く持続することを示した。燃焼プロセスは、マグネタイト粉末材料を有する燃料サンプルをくべて約5倍長く持続し、温度はディーゼル単独よりもはるかに高い。実行した試験に対して、同じ量のディーゼルを用いて比較試験を行って、ディーゼル単独を燃焼させ、この試験に対する平均温度は142°Cであり、マグネタイト材料と混合した同じ量のディーゼルを用いて別の試験を行って、平均温度は329°Cであり、これは100%を超える改善を示し、マグネタイト粉末材料-ディーゼルの燃焼プロセスはより長く持続した。ディーゼル単独の燃焼試験は30秒続き、マグネタイト材料ディーゼル混合物は約150秒続き、炎は2倍大きかった。
【0029】
炭化水素燃料に関する本発明の他の実施形態は、液体燃料が、冷却されたマグネタイト粉末材料層で囲まれた容器(タンク)内で一定期間、冷却されたマグネタイト材料を用いて調整され得ることであり、これは、ポリエステル材料及び他のプラスチック様材料を含むプラスチック材料で作られた固体容器材料の内層に位置する冷却されたか又は冷却されていないマグネタイト材料の中間層を有する容器であり、マグネタイト材料は燃料と接触し、マグネタイト材料は、容器から使用に伴って解放され、燃焼段階の間に燃料の一部となる。そして、容器からのマグネタイト粉末材料系の燃料を燃焼プロセスに使用することができる。この実施形態は、とりわけ、自動車用の燃料タンク、燃料貯蔵タンク、及び燃料輸送タンク、すなわち燃料が含有されている物の形態にすることができ、ポンプシステムを含む内燃機関における燃料供給システムでさえ、マグネタイト粉末材料又は燃料がポンプで送り込まれるパイプさえも用いて作製することができる。燃料と接触する燃料供給システムのいかなる部分も、この冷却されたマグネタイト材料又は冷却されていないマグネタイト粉末材料をその構造において用いて作製することができる。マグネタイト材料は、炭化水素燃料の供給のための構造を作製するために適したゴム材料と混合させることもできる。任意の燃料ポンプシステムにおけるポンプは、燃料の一部を形成するために使用と共に解放されるマグネタイト材料を用いて作製されてもよく、また、任意の燃料格納容器であってもよい。マグネタイト粉末材料は、固体の炭化水素燃料を含む他の燃料と混合されることになる結合剤として作用し得るビチューメンと混合されてもよい。この格納容器の別の実施形態では、ベントナイトを含む結合剤材料を使用することによって、冷却されたマグネタイト材料粉末を容器形状に形成することができ、冷却されたマグネタイト材料は所望の形状に結合され、容器の最も外側の表面は金属材料を含む材料で作られ、内側の表面は、冷却されたか又は冷却されていない結合されたマグネタイト粉末材料で作られ、液体燃料又は固体燃料さえもマグネタイト材料と接触している。列車の燃料容器、船舶の燃料容器、LPG容器、燃料をポンプで送り込むための燃料パイプ、燃料を格納するための長距離燃料輸送パイプ等である。ジェリー缶、パラフィンタンクのような小型の家庭用燃料容器であっても、マグネタイト粉末材料がマグネタイト材料の構造の一部であり、燃料の一部を形成するために使用と伴って解放されることになる実施形態を使用することができる。他の実施形態では、冷却されたか又は冷却されていないマグネタイト材料がコンクリート、金属材料を含む材料と均一に混合され、ナイロン、ポリエステル等を含むプラスチック材料も使用することができる。他の実施形態は、含有材料の構造がマグネタイト材料と混合される場合であって、燃料の流れ及び時間の経過に伴う使用と共にマグネタイト粉末材料が構造から徐々に解放され、マグネタイト材料は、燃焼点に向かう途中で燃料と結合する場合である。これは、マグネタイト材料が小さな粒子で剥離され、炭化水素燃料の一部となる場合である。燃料技術開発スペースは、部分的に、化石燃料から生成されるガスが気候変動を引き起こしている環境要件のために、非常に混雑したスペースである。マグネタイト材料の燃焼プロセスの後で、同じマグネタイト材料に対して何度も繰り返し燃焼試験を実施した。燃焼を継続し、各燃焼試験で良好な熱を生成した。連続する各燃焼プロセスで熱の生成はわずかに減少したけれども、8回目の燃焼試験では、熱の生成は、顕著な割合で減少した。各燃焼試験の後で、燃焼したマグネタイト材料サンプルの磁性を確認するための試験を行って、テスラメーターで測定したところ、燃焼プロセスごとに磁場は減少し、マグネタイト材料はヘマタイト鉄鉱石に変換していることがわかった。ある測定試験を行って、燃焼前の読み取り値は0.8ミリテスラであり、燃焼後のテスラの読み取り値は0.7ミリテスラであり、これは約12.5%の減少を示している。他の試験では、マグネタイト材料における磁場の変化は3%であることが示され、一部の試験では5%であることが示された。燃料業界ではよく知られている事実であるが、液体燃料を含む燃料には極性がなく、すなわち、S極及びN極はない。高精度のテスラメーターを用いて、このディーゼル燃料においても磁場強度の読み取りを行って、燃料は、小さい一貫した極性の読み取り値を有することが観察された。この極性は、持続的で支配的なS極によって特徴づけられているが、読み取り値は非常に小さい。ここで、マグネタイト材料は支配的なN極を有し、2つの材料は、燃焼プロセスのために共に混合されていることを考慮する。このことは、2つの材料の両方からの磁場が燃焼及び熱の生成に影響を与える可能性があり、2つの混合された材料からの磁場が共に相乗的に作用して、熱の生成及び温室効果ガスを含むオフガスの削減に関して燃料の性能を改善することを示唆している。物理的な変化を伴う反応の後でも、触媒は化学的に同じままであるため、マグネタイト材料は、完全に触媒のように機能するわけではない。マグネタイト材料の一部はヘマタイトに変化する。この用途に対するマグネタイト材料は、物理的変化及び化学的変化の両方を経験する。物理的変化は、燃焼プロセスの間の磁性粒子の誤整列の結果であってもよく、これが、特にN極上の磁場の減少をもたらす可能性がある。しかし、マグネタイト材料系の燃料を使用すると、S極は燃焼プロセスごとに増加し続けるが、不思議なことにS極は失われたり減少したりする。マグネタイト材料は、その磁場をより高いレベルまで増加させるために再磁化することができる。
【0030】
マグネタイト材料は、fe2+及びfe3+を含み、マグネタイト材料系の燃料の燃焼の間に、Co、Co2、So2、及びNo2を含む燃焼オフガスを減少させるfe2+の増加があり、同じ燃焼プロセスの間に、熱の生成を減少させるfe3+の減少があり、fe2+は増加し、また、燃焼プロセスを繰り返すほど増加し続ける。また、同時に、同じ材料において、燃焼プロセスを繰り返すほど、fe3+は減少し続ける。燃焼プロセスの間に、fe2+は増加し、fe3+は減少し、オフガス削減の性能を改善させる。燃焼プロセスの開始は、ガス削減のためにさらなる燃焼活動に対するマグネタイト材料を調製する。マグネタイト材料を、マグネタイト材料系の燃料を形成するために、さらなる燃焼プロセスのために燃焼プロセスによって調製することができる。燃焼プロセスのための燃料との混合に備えてマグネタイト材料を冷却すると、fe2+含有量が増加し、fe3+含有量も減少する。冷却とは、燃焼後の温度から温度を下げることを意味する。材料の冷却は、-15°Cまでの低い温度で行うことができ、さらに低い温度で行うこともできる。冷却プロセスは、徐冷プロセスであってもよい。fe2+は質量で約24%から増加し、fe3+は質量で76%から減少する。燃焼プロセスの間のfe2+の増加は約10%増加し、fe3+の減少は約3%減少する。冷却作用は、fe2+を少なくとも10%増加させ、fe3+を少なくとも3%減少させる。マグネタイト材料系の燃料の調製方法では、マグネタイト材料をS極に曝し、N極の磁場が増加して支配的になり、fe3+を増加させ、これにより熱の生成が改善され、fe3+及びN極が協働して、はるかに優れた様式で熱の生成を改善する。同様の実施形態では、マグネタイト材料をN極に曝し、S極の磁場の読み取り値が増加して支配的な極性になり、fe2+を増加させ、オフガスの削減が改善され、fe2+及びS極が相乗的に協働して、はるかに優れた様式で、co、co2、so2、NOxを含むオフガスを削減する。従って、冷却作用を伴う繰り返しの燃焼プロセスは、オフガスの削減効率を改善し、これら2つが相乗的に協働して、燃焼プロセスの性能を改善する。繰り返しの燃焼、冷却、及びマグネタイト材料を磁場に曝すことも、相乗的に協働して、マグネタイト材料系の燃料の全体的な性能を改善する。固体燃料が石炭を含むマグネタイト材料系の固体燃料の燃焼後に、灰及びフライアッシュは磁性を有することになり、従って、容易に空気中を浮遊しないようになる。未燃焼のマグネタイト材料は灰と混合することができ、この混合材料は燃焼プロセスのための燃料と混合することができる。フライアッシュ及びマグネタイト材料は共に、磁場強度の読み取り値を有する。石炭と混合したこのフライアッシュ及びマグネタイト材料は、マグネタイト材料単独よりも少し良好にCo、Co2、SO2、及びNo2を含むオフガスを削減することができた。燃焼後のフライアッシュ及びマグネタイト材料は、マグネタイト材料単独の場合よりも大きい支配的なN極を有する。炭素は室温で磁化することができ、従って、燃焼プロセスを経ていない炭素材料及びすすを形成したものを、マグネタイト材料と共に回収することができ、再び燃焼に使用することができる。マグネタイト材料系の燃料は、粒子状物質も減少させる。
【0031】
キャンドルに対する試験:1つはワックスを有する普通のキャンドルであり、もう1つはワックスにマグネタイト材料を入れたキャンドルである2つのキャンドルを用いた試験も行った。マグネタイト材料系の燃料(ワックス)におけるマグネタイト材料の含有量は、80%がキャンドルの構造及びキャンドルの炎に対してより良好に作用するため、最大で80%のマグネタイト粉末材料の含有量であった。マグネタイト材料ワックスの組成は、パラフィンワックス以外に、蜜蝋、大豆ワックス、植物性又はココナッツ、オリーブワックス、動物性脂肪ワックス等を含む他のワックスを有してもよい。ステアリン酸を添加することもできる。従来のパラフィンキャンドルでは、1グラムのキャンドルが2.8グラムのCOを生成する。ワックス中のマグネタイト材料は、Co及びCOを75%まで削減することができる。NO、SO等の他のガスも同じマージンで削減され、この提案された発明の実施形態のキャンドルは、その燃焼の間により高い温度を生成し、より明るくもある。より大きく、より明るく、より熱く、長時間の炎を有するこのキャンドルは、加熱、照明、及び調理の用途に使用することができる。繰り返しのマグネタイト材料は、繰り返しのマグネタイトがより少ない熱を生成するため、より小さな炎を有するキャンドルを作製するために使用することができる。マグネタイト材料ワックスを用いたキャンドルは、通常のキャンドルよりもはるかに明るく、30ルクスを超えて燃焼し、より大きな領域を照らし出し、照明市場にとって、このキャンドルは、小さな光の問題、コストの問題、健康及び環境に有害な温室効果ガスを含むオフガスの問題を解決することができるということを示している。この燃焼プロセスはまた、環境及び健康に良いガスであるO2ガスを増加させる。マグネタイト粉末材料と混合したキャンドルの熱は、従来のキャンドルよりも少なくとも25%大きく、少なくとも30ルーメンの明るさで、キャンドルからの香りを少なくとも10%増加させる。
【0032】
試験結果
【0033】
【表1】
【国際調査報告】