IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テクニップ エナジーズ フランスの特許一覧

特表2024-530618一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法
<>
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図1
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図2
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図3
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図4A
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図4B
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図4C
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図5
  • 特表-一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】一グループの洋上浮遊風力プラットフォームを監視かつ通知する方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 17/00 20160101AFI20240816BHJP
【FI】
F03D17/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505266
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 IB2022000453
(87)【国際公開番号】W WO2023017314
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】17/397,029
(32)【優先日】2021-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522294671
【氏名又は名称】テクニップ エナジーズ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シダルタ、ジョニ、エカ
(72)【発明者】
【氏名】チェルニギン、ニコラ
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA20
3H178AA26
3H178AA43
3H178AA51
3H178BB56
3H178CC02
3H178CC25
3H178DD54Z
3H178DD61Z
3H178DD70X
3H178EE02
(57)【要約】
本開示は、グループ内の浮遊プラットフォームの運動を使用することによって、洋上浮遊風力プラットフォームなどの一グループの浮遊プラットフォームの状態を監視かつ通知し、1つ以上の異常を検出して、グループ内の1つ以上の障害(不規則性を含む)を識別する方法及びシステムを提供する。この方法のための入力は、風速、並びに風力タービンナセルの方向及び向きの情報を含むことができる。プラットフォームの向きは、プラットフォームがタレットを備えている場合に、プラットフォーム上の風力タービンナセルの向きを補完することができる。障害は、係留ラインの破損、ドラッグアンカーの移動、フェアリードなどの係留システム構成要素に関する他の問題、フロータのバラスト構成に関する問題、タレット(もしあれば)に関する問題、ナセルのスイベルに関する問題、ロータに関する問題、及びブレードに関する問題を含むが、これらに限定されない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択された浮遊プラットフォームのグループを監視かつ通知するための方法であって、
a.選択された浮遊プラットフォームの前記グループに対する時間ウィンドウを選択して、前記グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、
b.前記選択された時間ウィンドウについて、前記選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を決定することと、
c.前記選択された浮遊プラットフォームの前記浮遊プラットフォームのうちの1つの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値と比較して、前記1つのプラットフォームについての前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームについての前記少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、
d.前記グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(c)を繰り返すことと、
e.前記決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記グループ内の他のプラットフォームと比較して、前記外れ値プラットフォームのうちの少なくとも1つにおける特定の障害のうちの少なくとも1つを識別することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
任意の選択された浮遊プラットフォームを外れ値プラットフォームとして決定する際に、前記選択された浮遊プラットフォームの相対場所的位置を考慮することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
プラットフォーム運動の他の変数についてステップ1(b)を繰り返すことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値が、直接値又は前記直接値の統計値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームの各々についての前記値の統計的合成を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
選択された浮遊プラットフォームのグループを監視かつ通知するための方法であって、
a.前記選択された浮遊プラットフォームに対する時間ウィンドウを選択して、前記グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、
b.前記選択された時間ウィンドウについて、前記選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を計算することと、
c.前記選択された浮遊プラットフォームの少なくとも1つの環境条件の値を提供することと、
d.前記少なくとも1つの環境条件の前記値に基づいて、相対位置を確立するために、前記選択された浮遊プラットフォームを相対順序に配置することと、
e.前記少なくとも1つの環境条件の前記値に基づいて、前記相対位置に関して、前記選択された浮遊プラットフォームのうちの1つの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値と比較して、前記1つのプラットフォームについての前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームについての前記少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、
f.前記グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(e)を繰り返すことと、
g.前記決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含む、方法。
【請求項8】
ステップ(e)が、前記選択されたプラットフォームの各々についての1つ以上の変数についての測定値を、そのようなプラットフォームについてのそのような変数についての推定値と比較することを更に含み、前記推定値が、1つ以上の環境条件に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの環境条件の前記値が、推定値である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
h.複数の変数の値の結果を比較することによって、ステップ(g)における収束を評価することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
i.前記収束が、少なくとも変数の異なる値を有する所定の許容可能な分散内にない場合、ステップ(c)~(h)を繰り返すことを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
j.前記グループ内の他のプラットフォームと比較して、前記外れ値プラットフォームのうちの少なくとも1つにおける特定の障害のうちの少なくとも1つを識別することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
ステップ(d)において、前記選択された浮遊プラットフォームを前記相対順序に配置することが、
d.1.初期の選択された浮遊プラットフォームiについて、ステップ(a)における前記環境条件に直交するインライン軸及び横軸を決定することと、
d.2.選択された浮遊プラットフォームiと前記選択された浮遊プラットフォームiの下流のプラットフォームjとの間のインライン距離及び横方向距離、並びに前記選択された浮遊プラットフォームjの風向を計算することと、
d.3.前記インライン距離及び横方向距離に基づいて、選択された浮遊プラットフォームiによる前記選択された浮遊プラットフォームjの流速の少なくとも1つの低減係数を計算することと、
d.4.前記低減係数を1.0から減算することによって風速係数を計算することであって、前記低減係数が、プラットフォームiの風下にないプラットフォームjについては0であり、前記風速係数が、1.0である、計算することと、
d.5.各プラットフォームjについてステップ(d.2)~(d.4)を繰り返すことと、
d.6.各選択されたプラットフォームiについてステップ(d.1)~(d.5)を繰り返すことと、
d.7.前記選択されたプラットフォームの各々について風速係数を計算することと、
d.8.前記風速係数に基づいて、前記選択されたプラットフォームをシーケンスに順序付けて、前記プラットフォームの前記相対順序を作成することと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
ベースライン状態で既知の位置を有する選択された浮遊風力プラットフォームのグループを監視かつ通知するためのシステムであって、
a.選択された浮遊プラットフォームの前記グループに対する時間ウィンドウを選択して、前記グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、
b.前記選択された時間ウィンドウについて、前記選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を計算することと、
c.前記選択された浮遊プラットフォームのうちの1つの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値と比較して、前記1つのプラットフォームについての前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームについての前記少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、
d.前記グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(c)を繰り返すことと、
e.前記決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を行うように構成されているデータ処理シスエムを備える、システム。
【請求項15】
前記データ処理システムが、任意のプラットフォームを外れ値プラットフォームとして決定する際に、前記プラットフォームの相対場所的位置を考慮するように更に構成されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記データ処理システムが、プラットフォーム運動の他の変数についてステップ(b)を繰り返すように更に構成されている、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記データ処理システムが、前記グループ内の他のプラットフォームと比較して、前記外れ値プラットフォームのうちの少なくとも1つにおける特定の障害のうちの少なくとも1つを識別するように更に構成されている、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
該当なし。
【0002】
(連邦政府支援の研究又は開発に関する陳述)
該当なし。
【0003】
(付録参照)
該当なし。
【0004】
(発明の分野)
本開示は、概して、浮遊プラットフォームのグループに関する。具体的には、本開示は、障害を検出するためのグループの評価に基づいて、一グループの浮遊プラットフォームの状態を監視かつ通知することに関する。
【背景技術】
【0005】
係留ラインの破損の検出は、主に、ラインの張力を個別に監視することによって行われる。所与の環境条件及び方向に対する船舶位置を見るために開発された技術。船舶の既知の位置は、同じ環境条件及び方向についての数値モデルによる予測位置と比較される。船舶の位置は、切断されたラインを有するものと比較して、無傷のライン状態では全く異なる。この方法は、船舶の位置及び環境条件を監視することを必要とする。測定された位置及び環境条件は、精度のための方法のために完全に同期されなければならず、そうでない場合、船舶が過酷な環境において到達することができる領域は、破損した係留ラインを有する穏やかな環境において到達することができる領域と重複する可能性がある。
【0006】
最近出願された出願は、係留ラインの破損を決定するために、所与の船舶位置における船舶の周期を使用する。無傷のライン状態及び切断されたラインは、システムの異なる剛性を有し、したがって、船舶の異なる期間を有する。この手法は、船舶の位置を監視することのみを必要とし、環境条件を監視すること及び係留ライン張力の個々の監視を必要としない。
【0007】
最近出願された出願は、所与の船体位置における船体のロール角及び/又はピッチ角とともに船体のヨー角を使用して、係留ラインの破損を決定する。ほとんどの浮遊プラットフォームの場合、船体のヨー角、ロール角、及びピッチ角は、船舶のヨー角、ロール角、及びピッチ角である。タレット係留FPSOの場合、船体のヨー角、ロール角、及びピッチ角は、タレット本体のヨー角、ロール角及びピッチ角である。船体のヨー角は、無傷のライン状態と切断されたライン状態では全く異なることになる。
【0008】
一グループのプラットフォームが1つ以上の不適合プラットフォームを識別するための予測可能な監視及び通知方法を提供する必要が依然として存在する。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、グループ内の浮遊プラットフォームの位置を使用することによって、一グループの洋上浮遊風力プラットフォームなどの一グループの洋上浮遊プラットフォームの状態を、監視かつ通知し、グループ内の1つ以上の障害(不規則性を含む)を識別するために使用され得る1つ以上の異常を検出するための方法及びシステムを提供する。監視は、プラットフォーム並びに風力タービン及び風力タービンナセルなどのプラットフォームに結合された構成要素の並進運動又は回転運動を含むことができるプラットフォーム運動を使用することができる。マルチソースデータを使用することは、洋上浮遊プラットフォームの異常の検出及び障害のタイプの識別を改善することができる。この方法のための入力は、風速計などの推定又は計器からなどの風速及び風向などの環境条件の情報、並びに風力タービンナセルの向き、並びに水流の速度及び方向を含むことができる。プラットフォームの向きは、プラットフォームがタレットを備えている場合に、プラットフォーム上の風力タービンの風力タービンナセルの向きを補完することができる。障害は、係留ラインの破損、ドラッグアンカーの移動、フェアリードなどの係留システム構成要素に関する他の問題、フロータのバラスト構成に関する問題、タレット(もしあれば)に関する問題、ナセルのスイベルに関する問題、ロータに関する問題、及びブレードに関する問題を含むが、これらに限定されない。
【0010】
本開示は、選択された浮遊プラットフォームのグループを監視かつ通知するための方法であって、a.選択された浮遊プラットフォームのグループに対する時間ウィンドウを選択して、グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、b.選択された時間ウィンドウについて、選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を決定することと、c.選択された浮遊プラットフォームの浮遊プラットフォームのうちの1つのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値と比較して、1つのプラットフォームについての少なくとも1つの値が、他の選択された浮遊プラットフォームについての少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、d.グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(c)を繰り返すことと、e.決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含む方法を提供する。
【0011】
本開示はまた、選択された浮遊プラットフォームのグループを監視かつ通知するための方法であって、a.選択された浮遊プラットフォームに対する時間ウィンドウを選択して、グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、b.選択された時間ウィンドウについて、選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を計算することと、c.選択された浮遊プラットフォームの少なくとも1つの環境条件の値を提供することと、d.少なくとも1つの環境条件の値に基づいて、相対位置を確立するために、選択された浮遊プラットフォームを相対順序に配置することと、e.少なくとも1つの環境条件の値に基づいて、相対位置に関して、選択された浮遊プラットフォームのうちの1つのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値と比較して、1つのプラットフォームについての少なくとも1つの値が、他の選択された浮遊プラットフォームについての少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、f.グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(e)を繰り返すことと、g.決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含む方法を提供する。
【0012】
本開示は更に、ベースライン状態で既知の位置を有する選択された浮遊風力プラットフォームのグループを監視かつ通知するためのシステムであって、a.選択された浮遊プラットフォームのグループに対する時間ウィンドウを選択して、グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、b.選択された時間ウィンドウについて、選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を計算することと、c.選択された浮遊プラットフォームのうちの1つのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値と比較して、1つのプラットフォームについての少なくとも1つの値が、他の選択された浮遊プラットフォームについての少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、d.グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(c)を繰り返すことと、e.決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を行うように構成されているデータ処理シスエムを備える、システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】障害を検出するための本発明の一実施形態の例示的なフローチャートの概略図である。
図2】異常を検出するための本発明のより具体的な実施形態の例示的なフローチャートの概略図である。
図3】風の変動及び異常にさらされる一グループの浮遊プラットフォームの概略平面図である。
図4A】一グループの浮遊プラットフォームの一例の概略平面図である。
図4B】図示された水平風低減部を有する前方プラットフォーム及び下流プラットフォームの一例の概略平面図である。
図4C】図示された垂直風低減部を有する前方プラットフォーム及び下流プラットフォームの一例の概略側面図である。
図5】開示された実施形態による、洋上浮遊風力プラットフォームなどの一グループの浮遊プラットフォームを監視して、グループ内の異常を検出するステップが行われるコンピューティングシステムの一例を例示する。
図6】コンピューティングネットワーク上の1つ以上のサーバのうちの1つとして使用され得る例示的なサーバを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
上述した図面及び以下の特定の構造及び機能の記載された説明は、出願人が発明したものの範囲又は添付の特許請求の範囲を限定するために提示されたものではない。むしろ、図面及び記載された説明は、特許保護が求められる本発明をどのように作成及び使用するかを当業者に教示するために提供される。当業者であれば、本発明の商業的実施形態の全ての特徴が、明確さ及び理解のために説明又は図示されているわけではないことを理解するであろう。当業者はまた、本開示の態様を組み込む実際の商業的実施形態の開発が、商業的実施形態に対する開発者の最終的な目標を達成するために、多数の実装固有の決定を必要とすることを理解するであろう。そのような実装固有の決定は、特定の実装、場所によって、又は時間とともに変動し得る、システム関連、ビジネス関連、政府関連、及び他の制約への準拠を含んでもよく、それらに限定されない可能性が高い。開発者の努力は、絶対的な意味は複雑で時間がかかるかもしれないが、そのような努力は、本開示の利益を有する当業者にとっては日常的な仕事であろう。本明細書に開示され教示される本発明は、多数の様々な修正形態及び代替形態が可能であることを理解されたい。「a」などであるがこれに限定されない単数形の用語の使用は、項目の数を限定することを意図するものではない。更に、システムの様々な方法及び実施形態は、互いに組み合わせて含まれて、開示された方法及び実施形態の変形を生成することができる。単数の要素の考察は、複数の要素を含むことができ、逆もまた同様である。少なくとも1つの項目への言及は、1つ以上の項目を含み得る。また、実施形態の様々な態様は、本開示の理解された目標を達成するために互いに関連して使用され得る。文脈が他のことを要求しない限り、「含む(comprise)」という用語又は「含む(comprises)」若しくは「含んでいる(comprising)」などの変形は、少なくとも述べられた要素若しくはステップ若しくは要素のグループ若しくはステップ若しくはそれらの均等物の包含を意味し、より大きな数量又は任意の他の要素若しくはステップ若しくは要素のグループ若しくはステップ若しくはそれらの均等物の排除を意味しないと理解されるべきである。デバイス又はシステムは、いくつかの方向及び向きで使用されてもよい。「頂部」、「上」、「上向き」、「底部」、「下」、「下向き」などの方向を示す用語は、図及びそれらの例示された向きに対する方向を示すために使用され、商業的使用における地球などの固定基準に対する絶対的なものではない。「内側」、「内向き」、「内部」などの用語は、アセンブリ又は構成要素の長手方向中心線など、アセンブリ又は構成要素の中心部分に向かう方向を指し、「外側」、「外向き」、「外部」などの用語は、アセンブリ又は構成要素の中心部分から離れる方向を指す。「結合された」、「結合する」、「カプラ」という用語、及び同様の用語は、本明細書で広く使用され、部材の1つ以上の部品を、例えば、機械的に、磁気的に、電気的に、化学的に、動作可能に、直接的に、又は間接的に、中間要素とともに、固定する、結合する、接着する、締結する、取り付ける、接合する、その中に挿入する、その上に又はその中に形成する、連通する、又は別様に関連付けるための、任意の方法又はデバイスを含んでもよく、限定せずに、単一様式で1つの機能部材を別の機能部材と一体的に形成することを更に含んでもよい。結合は、回転方向を含む任意の方向に生じ得る。ステップの順序は、特に限定されない限り、様々な順序で生じることができる。本明細書に記載された様々なステップは、他のステップと組み合わせることができ、述べられたステップを間に挟むことができ、かつ/又は複数のステップに分割することができる。同様に、要素は、機能的に説明されており、別個の構成要素として具現化することができ、又は複数の機能を有する構成要素に組み合わせることができる。いくつかの要素は、簡略化のためにデバイス名によって指名されており、当業者に知られ、かつ具体的に説明されない可能性がある、関連する構成要素のシステムを含むことが理解されるであろう。様々な機能を実行し、形状、サイズ、説明において非限定的であるが、本明細書に含まれる教示を与えられた当業者に知られているように変動され得る例示的な構造として機能する様々な例が、説明及び図において提供される。したがって、「例示的」という用語の使用は、名詞「例」の形容詞形であり、同様に例示的な構造を指し、必ずしも好ましい実施形態ではない。「A」、「B」などの接尾辞文字を有する要素番号、又は1、1’、1’’などのプライム記号、ダブルプライム記号などを有する番号は、同様の構造又は機能を有する同様の要素のグループ内の異なる要素を指定するためのものであり、文字のない対応する要素番号は、概して、1つ以上の同様の要素を指すためのものである。同様の要素に対して様々な要素番号を使用するいくつかの実施形態が開示されるので、本出願において開示される要素に対応する特許請求の範囲における任意の要素番号は、例示的であり、排他的ではない。
【0015】
本開示は、グループ内の浮遊プラットフォームの位置を使用することによって、一グループの洋上浮遊風力プラットフォームなどの一グループの浮遊プラットフォームの状態を、監視かつ通知し、グループ内の1つ以上の障害(不規則性を含む)を識別するために使用され得る1つ以上の異常を検出するための方法及びシステムを提供する。監視は、プラットフォーム並びに風力タービン及び風力タービンナセルなどのプラットフォームに結合された構成要素の並進運動又は回転運動を含むことができるプラットフォーム運動を使用することができる。プラットフォーム運動は、本明細書では、サージ、スウェイ、ヒーブ、ヨー、ロール、及びピッチなどの変数;プラットフォームに結合された風力タービンナセルの向き;周波数及び強度を含む、プラットフォーム又は構成要素の移動からの構造応答及び音特性;風力タービンの動力出力、風力タービンのロータ性能、及びプラットフォーム運動の他の変数を含むように定義される。マルチソースデータを使用することは、洋上浮遊風力プラットフォームの異常の検出及び障害のタイプの識別を改善することができる。この方法のための入力は、風速計風速計などの推定又は計器からなどの風速及び風向などの環境条件の情報、並びに風力タービンナセルの向き、並びに水流の速度及び方向を含むことができる。プラットフォームの向きは、プラットフォームがタレットを備えている場合に、プラットフォーム上の風力タービンの風力タービンナセルの向きを補完することができる。障害(不規則性を含むように定義される)は、例えば、係留ラインの破損、ドラッグアンカーの移動、フェアリードなどの係留システム構成要素に関する他の問題、フロータのバラスト構成に関する問題、タレット(もしあれば)に関する問題、ナセルのスイベルに関する問題、ロータに関する問題、及びブレードに関する問題であり得るが、これらに限定されない。
【0016】
エキスパートシステムと反復アプローチとの組み合わせを使用して、本明細書に記載の検出システムを実装することができる。異常の検出は、限定はしないが、パターン認識及び分類のための人工ニューラルネットワーク(Artificial Neural Network、ANN)、エキスパートシステム及びファジー論理、並びに/又は他の数値アルゴリズムなどの人工知能(Artificial Intelligence、AI)を利用することができる。機械学習又はANNは、モデルが特定のパターンを認識、分類、かつ識別するための正常パターン及び異常パターンの例を用いて訓練され得る。これらのトレーニングパターンは、シミュレーションを使用して生成することができ、測定データと組み合わせることができる。パターンは、ANN入力として提示され、それらは、プラットフォーム運動の統計の形態であり得る。ANN出力は、特定のパターンの識別を与え、推定精度係数を提供することができる。正常パターン及び異常パターンを関連する障害とともに定義するために、規則のセットを構築することができる。異なるタイプの異常を含めることができる。正常パターン及び異常パターンを定義する規則並びに基準は、プラットフォーム運動の統計値の関数として形成することができる。この規則のセットは、知識ベースシステムを定義し、エキスパートシステムを開発するためのバックボーンとして使用することができる。ファジー論理を使用して、様々なモデル及びアルゴリズムの結果を解釈し、監視システムの予測の信頼レベルを改善することができる。反復手法を使用して、複数のプラットフォームにおけるプラットフォームの運動の統計値の傾向を含む値を評価することができる。各反復は、外れ値プラットフォームとみなされるプラットフォームを識別しようと試みることができ、反復は、外れ値プラットフォームとみなされる識別されたプラットフォームの収束が定義された許容可能な分散内で生じることが達成されたとき、停止することができる。各反復において外れ値プラットフォームとみなされるプラットフォームの決定は、プラットフォーム運動の統計値などの対象の測定変数の値の評価に基づくことができる。
【0017】
本方法は、以下の利点のうちの1つ以上を有することができる。
1つ以上のプラットフォーム運動は、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)又は他の位置決定技術によって監視されるその位置から導出されることができる。
必要な変数を得るための監視されたデータの後処理技術は、標準的な慣行である。
この手法は、環境条件を監視することを必要とせず、推定値を使用することができる。
監視システム用のコンピュータプログラムは、標準的なコンピュータ上で実行することができる。
プログラムは、クラウドに送信されたデータを用いてプラットフォームから離れてクラウド内で実行することができる。
障害の識別は、ほぼリアルタイムで行うことができる。
監視ツールは、一般に海水又は海水噴霧にさらされない保護された領域にあることができる。
【0018】
図1は、障害を検出するための本発明の一実施形態の例示的なフローチャートの概略図である。図3は、風の変動及び異常にさらされる一グループの浮遊プラットフォームの概略平面図である。有利なことに、浮遊プラットフォームのグループ2は、風向及び風速、並びに波及び潮流などの環境条件変数に対して同様の応答特性を有する。例示のために、風力プラットフォーム、及びナセルなどの構成要素について、本明細書で説明するが、原理は、他のタイプの浮遊プラットフォームグループにも適用できることを理解されたい。一般に、エキスパートシステムと組み合わせた反復手法を使用して、一グループの浮遊プラットフォーム内の異常を検出し、障害を識別するためのプロセス及び付随システムを実装することができる。
【0019】
図1及び図3を参照すると、プロセス1は、風力発電所として知られる一グループの洋上浮遊風力プラットフォームなどの一グループの浮遊プラットフォーム2を識別することから開始することができる。浮遊プラットフォームのグループの他の例は、炭化水素浮遊プラットフォーム及びFPSOであり得る。本明細書における例示のために、一グループの洋上浮遊風力プラットフォームの例が説明され、適用可能な場合には、風力タービンナセルなどの特定の特徴が参照されるが、ただし、同様のステップは、各グループの属性と特定化され得る他のタイプの浮遊プラットフォームのグループにおいて実行され得ることを理解されたい。
【0020】
浮遊プラットフォームのグループは、所与の時間に他のプラットフォームの上流にある1つ以上の前方プラットフォーム8を有することができる。各浮遊プラットフォームは、1つ以上のタイプのプラットフォーム運動を有することができる。いくつかのプラットフォーム運動は、コンパス北Nなどの基準38に対する平均風向24などの環境条件によって影響を受ける可能性がある。第1段下流プラットフォーム10は、前方プラットフォーム8の下流にあり、第2段下流プラットフォーム14は、第1段下流プラットフォーム10の下流にあり、第3段下流プラットフォーム16は、第2段下流プラットフォーム14の下流にあり、第4段下流プラットフォーム22は、第3段下流プラットフォーム16の下流にあり、以下同様である。プラットフォームは各々、他の測定を行うことができるベースラインを形成することができる初期位置32を有することができる。プラットフォームは、初期位置32から距離6で向き4を有する予想位置34にオフセットされるなど、それぞれの運動を有することができる。プラットフォームのうちの1つ以上が、向き4’若しくは距離6’又は両方によって予想の範囲外にある場合、プラットフォームは、本明細書で更に詳細に説明されるように、外れ値位置36における外れ値プラットフォーム18として識別され得る。
【0021】
少なくとも1つの実施形態では、ステップは、概して、
選択された時間ウィンドウに対して一グループの選択されたプラットフォームのためのプロセスを開始することと、
選択された時間ウィンドウについて、選択されたプラットフォームについてのプラットフォーム運動の1つ以上の変数の少なくとも1つの値を(提供かつ/又は計算することによって)決定することと、
プラットフォームについての変数の1つ以上の値を比較して、外れ値プラットフォームとみなされる1つ以上のプラットフォームを決定し、任意選択で、比較において、1つ以上の環境条件を要因付けることができるプラットフォームの相対上流及び/又は下流位置を考慮することと、
任意選択で、変数の値を使用して、もしあれば、外れ値プラットフォームとみなされるプラットフォームの特定の障害を識別することと、
任意選択で、別の時間ウィンドウに対してプロセスを繰り返すことと、を含むことができる。
【0022】
ステップ20において、プラットフォームの運動の変数及び潜在的に他のパラメータに関連付けるための時間ウィンドウが、本明細書で説明される分析を実行するために選択される。時間ウィンドウは、過去の時間、実時間、又は遅延時間であってもよく、ある期間、又はいくつかの実施形態では、ある瞬間であってもよい。
【0023】
ステップ25において、そのときのプラットフォームのグループに対して、選択されたプラットフォームのグループに対するプラットフォーム運動に関連する1つ以上の変数に対する値を決定することができる。概して、値のいくつかは、図4B図4Cに示すように、x軸及びy軸、いくつかの実施形態ではz軸におけるプラットフォーム及びそれに結合された構成要素の位置に関連する変数の値を含むことが予想される。本明細書では、利用可能な推定又は測定データから直接生成される値を「直接値」と呼ぶことができる。直接値は、統計的計算を使用して分析され、プラットフォーム運動を更に評価し、統計値を生成することができる。1つ以上の値が、所与の時間に決定された変数ごとに存在することができる。例えば、図3に示すプラットフォーム運動のオフセット方向4は、コンパス方向Nなどの固定基準38、又は平均風向24などのステップ20における所与の時間ウィンドウの間に利用可能であり得る基準に対して、各選択されたプラットフォームの直接値として確立され得る。グループ平均オフセット26などのオフセットの統計値は、個々のプラットフォームの直接値の結果として確立することができる。更に、異なる時間に画像認識を通して得られるような遠隔監視は、プラットフォーム、ナセル、及び介在するプラットフォーム運動を通して変化した他の構造の異なる位置を示すことができる。プラットフォーム運動の統計値は、平均値、中央値、及びモード平均、標準偏差、RMS、周期(低周波数周期、0交差周期)、並びにそのような変数の傾向を含む他の統計的順列を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0024】
ステップ45において、選択されたプラットフォームの各々についての変数の値は、他の選択されたプラットフォームについての変数の値と、個別に又はグループとして、任意選択でグループ内のプラットフォームの相対位置を考慮して、比較することができる。許容可能な分散の外側にあるその値(直接値又は統計値)の比較を有するプラットフォームは、外れ値プラットフォーム18として識別され得る。例えば、外れ値プラットフォームは、他のプラットフォームと比較して障害を示すことができるプラットフォームのグループ内の他のプラットフォームと比較して、異なるオフセット方向4’、異なるオフセット距離6’、異なるナセル向き(図示せず)、及び/又は他の異常を有することができる。この評価は、ファジー論理などの人工知能(AI)ベースの評価を用いることもできる。プラットフォーム間の各変数の任意の異常の監視又は評価は、ほぼリアルタイムで行うことができ、評価もほぼリアルタイムで利用可能である。
【0025】
ステップ60において、任意のプラットフォームが外れ値プラットフォームとして決定されると、プロセスは、外れ値プラットフォームの識別を引き起こした変数の傾向を含む適用可能な変数に応じて、特定の障害を識別するのを助けるために使用され得る。いくつかの決定において、個々の変数が使用され得、他の決定において、変数の公知の組み合わせが、1つ以上の識別可能な障害を示すために使用され得る。識別はまた、関連する障害を有する異常シグネチャのライブラリとの比較に基づくことができる。異常シグネチャのライブラリは、潜在的な障害を包含するシミュレーションを使用して、プラットフォームの展開前に生成することができ、このライブラリは、特定のプラットフォーム又は一グループのプラットフォームの実際の挙動及び応答で更新することができる。規則及び基準のセットを使用して、異常シグネチャの構築されたライブラリに基づいて、1つ以上の関連する障害を有する異常のタイプを検出、認識、かつ識別することができる。プロセスは、識別された潜在的な障害を示すことができ、識別された障害の精度に関するパーセンテージなどの信頼性指数を含むことができる。
【0026】
ステップ65において、プロセスは、評価において選択された時間ウィンドウについて完了したとみなすことができる。選択された次の時間ウィンドウにおける浮遊プラットフォームのグループの更なる評価は、ステップ20に戻ることによって開始することができる。
【0027】
図2は、異常を検出するための本発明のより具体的な実施形態の例示的なフローチャートの概略図である。フローチャートは、図1のフローチャートからの態様を使用し、変形形態、更なる詳細、及び/又は追加のステップを提供する。例えば、図2のステップ20及び25は、図1に関して説明されたステップ20及び25と少なくとも同様である。
【0028】
ステップ30において、データの推定及び収束を含むことができる反復シーケンスが開始する。
【0029】
ステップ35において、風向、風速、水流方向、及び/又は水流速度などの1つ以上の環境条件についての1つ以上の値が、計器データ又は他の測定を通じて得られた推定値又は実際の値によって提供され得る。推定値又は測定データから値が提供された環境条件は、本明細書では評価された環境条件とみなされる。評価された環境条件は、プラットフォームの順序、データの比較及び収束、並びに他の使用を配置するための基礎として使用されることができる。例えば、推定風向24(平均又は他の統計値)は、プラットフォーム2のグループに対する推定平均風向としての評価された環境条件であり得る。風速は、評価された別の環境条件として推定することもできる。選択されたプラットフォームのオフセットの方向4及び距離6は、GPS又は他の手段を介してプラットフォームの位置から測定することができる。いくつかのシステムでは、風力タービンナセル12(図4B図4Cに図示)上の風速計などの計器から、風速及び風向に関する遠隔アクセス可能な情報を得ることができる。有意な水流を伴う地域では、方向及び/又は速度などの水流環境条件が推定されてもよいが、測定値も利用可能である場合、それらの測定値が使用されてもよい。風力タービンナセル12の向きに関する遠隔アクセス可能な情報も得ることができる。少なくとも1つの実施形態では、プラットフォームのオフセットの方向、風速及び風向の情報、並びに/又は風力タービンナセルの向きを使用して、プラットフォームに影響を及ぼす1つ以上の環境条件を推定することができ、いくつかの実施形態では、プラットフォームの初期位置からのプラットフォームの距離を使用して、速度を推定することができる。
【0030】
ステップ40において、グループ内のプラットフォームは、方向などの1つ以上の評価された環境条件の(推定又は測定された)1つ以上の値に基づいて、上流及び下流のシーケンスなどの相対順序で配置することができる。相対順序は、前方プラットフォームから最下流プラットフォームまでであり得る。少なくとも1つの実施形態では、プラットフォーム又は構成要素の理論的又は経験的に決定された位置及び向きが、グループ内の他のプラットフォームに対するプラットフォームの順序によって影響されるので、相対順序を配置することは有用であり得る。風下効果、乱流、エネルギーの漸進的減少、及び他の変数などの変数は、グループ内の他の浮遊プラットフォームを通過し、相互作用する風及び潮流の流れに影響を及ぼし、したがって、プラットフォームの運動のうちの1つ以上に影響を及ぼす。プラットフォームのシーケンスは、1つ以上のベースライン環境条件におけるプラットフォームの位置と比較した、分析のために選択された特定の時間ウィンドウにおける環境条件に対する特定のプラットフォーム位置の距離及び方向などの基準に基づく相対順序で配置することができる。他の基準も可能である。
【0031】
図4Aは、一グループの浮遊プラットフォームの一例の概略平面図である。図4Bは、図示された水平風低減部を有する前方プラットフォーム及び下流プラットフォームの一例の概略平面図である。図4Cは、図示された垂直風低減部を有する前方プラットフォーム及び下流プラットフォームの一例の概略側面図である。下流プラットフォームの性能及び位置を変化させる可能性がある下流プラットフォームに対する上述の影響を示すために、図4A図4Cは、水流に適用される同様の概念を用いて、下流プラットフォームの位置に対して下流プラットフォームに影響を及ぼすプラットフォームからの風の風下を表す。前方プラットフォーム8A、8B、及び8C(概して8)は、概して、それらに影響を及ぼす上流風下を有さない。ナセル12は、風向と整列することができ、他のプラットフォームによって妨げられない通常の動作条件下で最大の風推力を有することができる。しかしながら、前方プラットフォーム8は、下流風下28A~28C(概して28)を生成する。一セットの第1段下流プラットフォーム10A及び10B(概して10)は、プラットフォームの第2のラインとして前方プラットフォーム8の風下28を受ける。風下28は、概して、下流プラットフォーム10への風速を低減し、前方プラットフォーム8からの風下28からの干渉によって生じる風向を変化させることができる。相対位置に応じて、第1段下流プラットフォーム10は、第1段下流プラットフォーム10A上で重なり合う、それぞれ前方プラットフォーム8A及び8Bからの風下28A及び28Bなど、2つ以上の前方プラットフォームから風下を受けることがある。同様に、第2段下流プラットフォーム14は、第1段下流プラットフォーム10からの風下30A~30B(概して、30)からの影響と、プラットフォーム10を通過した後の前方プラットフォーム8の風下28の残留影響とを受ける。プラットフォーム14の下流の任意のプラットフォームは、プラットフォーム14の風下32A~32C(概して、32)の影響と、上流風下28及び30の残留影響と、を受ける。
【0032】
より具体的には、少なくとも1つの実施形態において、順序付けは、他の順序付け方法が利用可能であり、かつ他の環境条件が順序付けの基礎であり得るという理解の下で、図4A図4Cを参照する以下の例示的なステップにおいて達成され得る。
・グループ内の各プラットフォームiに対して、図4Aに示す風向24などの評価された環境条件に直交するインライン軸X及び横軸Yを決定すること、
・プラットフォームiの下流にある各プラットフォームjについて、プラットフォームiとプラットフォームjとの間のインライン距離x(ij)及び横方向距離y(ij)、並びにプラットフォームiについての風向を計算すること、
・インライン距離x(ij)及び横方向距離y(ij)に基づく既存の風下モデルを使用して、プラットフォームiによる各プラットフォームjの流速の低減係数を計算すること、並びに
・風速係数=1.0-低減係数を計算することであって、低減係数は、プラットフォームiの風下にないプラットフォームjに対して0であり、そのため、風速係数は、1.0に等しい(ただし、1.0以外の他のベースライン数が使用され得ることを理解されたい)こと。
【0033】
風下は、流体が固体を通過するときに乱される流れの領域である。本明細書で使用される場合、自由流れ流速に対する流速の低減係数は、当分野で知られている風下効果、速度不足、及び速度低減係数のいずれかの係数を含む。選択されたプラットフォームの各々について上記のステップを完了した後、以下のステップを実行することができる。
・選択されたプラットフォームの各々の風下効果を考慮するために、選択されたプラットフォームの各々について総風速係数を計算すること。
・最高の総風速係数を有するプラットフォームから最低の総風速係数を有するプラットフォームへのような相対順序で、選択されたプラットフォームを配置すること。
・2つ以上のプラットフォームについて同じ総風速係数の場合、インライン距離
【0034】
【数1】
及び横方向距離
【0035】
【数2】
などの他の変数を使用して、順序を精緻化すること。
【0036】
ステップ45において、各選択されたプラットフォームについてのプラットフォーム運動の1つ以上の変数の1つ以上の値は、外れ値とみなされる任意のプラットフォームを決定するために、評価された環境条件に対するプラットフォームの相対位置を考慮して、グループ内の他のプラットフォームの対応する値又はグループの集約値と比較され得る。値は、直接値を使用して計算することができる変数の傾向を含む、直接値及び/又は統計値を含むことができる。値は一般に数値であるが、異なる変数を評価するために非数値を使用することができ、したがって、値は数値に限定されない。近傍にある複数のプラットフォーム間の各変数の値の異常は、グループ障害を示し得る。近傍の複数のプラットフォーム間の変数のうちの1つ以上の異常(もしあれば)の監視又は評価することは、ほぼリアルタイムで行うことができ、評価もほぼリアルタイムで利用可能であり得る。選択されたプラットフォームの変数の値が、他のプラットフォームの値の許容可能な分散内にない場合、選択されたプラットフォームは、潜在的な外れ値プラットフォームとみなされる。プロセスは、変数の各々及び選択されたプラットフォームの各々について繰り返すことができる。
【0037】
少なくとも1つの実施形態では、プラットフォームの運動の変数の直接値及び/又は統計値は、ステップ35における環境条件(環境条件の導出を含む)のうちの1つ以上についての推定値、及び存在する場合は風下効果を使用して、他のプラットフォームと比較することができる。したがって、ステップ40で決定された推定環境条件に基づく順序におけるプラットフォームの相対位置は、比較において考慮され得る。
【0038】
別の実施形態では、ステップ45における比較は、比較する2つの二次ステップを含むことができる。比較する1つの二次ステップは、選択されたプラットフォームの各々のステップ25からの1つ以上の変数の測定値(直接値及び/又は統計値)を、他の選択されたプラットフォームにおけるそのような変数の対応する値と比較することを含むことができる。他の二次ステップは、選択されたプラットフォームの各々に対する1つ以上の変数の測定値を、そのようなプラットフォームに対するそのような変数の推定値と比較することを含むことができ、推定値は、1つ以上の環境条件に基づくことができる。1つ以上の環境条件の値は、推定値であってもよい。
【0039】
ステップ50は、環境条件(測定又は推定)に基づく結果を含む、選択されたプラットフォーム間のプラットフォーム運動の複数の変数の値の結果を比較することによって、外れ値プラットフォームの識別の収束が存在するかどうかを決定するために使用されることができる。値が測定値である場合、その変数に関して収束している可能性が高く、プロセスは以下で説明するステップ60に進むことができる。値が推定値であるか、又は風向及び/若しくは風速、又は水流方向及び/若しくは速度などの環境条件などの推定値から導出される場合、このステップは特に有用であり得る。そのような推定では、収束の欠如は、環境条件の推定値が、プラットフォーム運動に関するシミュレートされた値、したがって、以下のステップ55で考察される、別の反復から利益を得る収束の量を変化させ得る、別の反復において精緻化される必要があることを示し得る。収束分析のために、各変数について識別された潜在的な外れ値プラットフォームを、他の変数について識別された潜在的な外れ値プラットフォームと比較することができる。同じプラットフォームが、許容可能な分散内の複数の変数に対する外れ値プラットフォームとして識別される場合、プロセスのこの部分は、収束したとみなされ、これらの1つ以上のプラットフォームを外れ値プラットフォームとして識別した異常は、実際の障害を示す可能性が最も高い。
【0040】
ステップ55において、同じプラットフォームが、許容可能な分散内で複数の反復において識別されない場合(特に、特定の変数の推定値を使用する場合)、プロセスは、先のステップ35に戻り、外れ値プラットフォームの識別が許容可能な分散内に収束するまで、上述したように、1つ以上の環境条件などの変数のうちの少なくとも1つに対して異なる入力を用いて別の反復を行い、プラットフォームへの順序を整え、値を比較する。
【0041】
ステップ60において、外れ値プラットフォームとみなされる任意のプラットフォームが決定されると、プロセスは、適用可能な変数と、プラットフォームを外れ値プラットフォームとして識別させた変数の値とに応じて、障害を識別しようと試みる。例えば、識別は、少なくとも1つの特定の障害を示し得る変数の既知の組み合わせ又は予測される組み合わせに基づいて決定され得る。別の例として、決定は、障害の異常シグネチャと異常シグネチャのライブラリとの比較に基づくことができる。異常シグネチャのライブラリは、潜在的な障害を包含するシミュレーションを使用して、プラットフォームの展開前に生成することができる。このライブラリは、特定のプラットフォーム又は一グループのプラットフォームの実際の挙動及び応答で更新することができる。規則及び基準のセットを使用して、異常シグネチャの構築されたライブラリに基づいて、障害のタイプを検出、認識、かつ識別することができる。プロセスは、潜在的な障害を示すことができ、識別された障害の正確さに関するパーセンテージなどの信頼性指数を含むことができる。
【0042】
ステップ65において、プロセスは、評価において選択された時間ウィンドウについて完了したとみなすことができる。別の選択された時間ウィンドウにおける浮遊プラットフォームのグループの更なる評価は、ステップ20に戻ることによって開始することができる。
【0043】
図5は、開示された実施形態による、洋上浮遊風力プラットフォームなどの一グループの浮遊プラットフォームを監視して、プラットフォームグループ内の異常を検出するステップが行われるコンピューティングシステムの一例を例示する。分かるように、システムは、ネットワーク接続104を介してネットワーク106に接続することができる少なくとも1つのユーザ処理デバイス102を含むことができる。本例では、ユーザ処理デバイス102は、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレット、スマートフォン、及び他の処理デバイスであってもよく、ネットワーク接続104は、有線及び/又は無線ネットワーク接続であってもよい。代替として、処理デバイス102は、ネットワーク又はネットワークサーバとインターフェースしない独立型システムであってもよい。1つ以上のネットワークサーバ108は、特定の実装の制約(例えば、サイズ、速度など)に応じて、ネットワークサーバ108内に常駐する内部データベース、又はネットワークサーバ108から物理的に分離した位置に常駐するデータベース(本明細書に示されるように)のいずれかであり得る、少なくとも1つのデータベース110を用いて、ネットワーク106に接続され得る。「サーバ」という用語は、本明細書では、従来のサーバ、並びにハイエンドコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、スーパーコンピュータなどを含むように使用されることに留意されたい。同様に、少なくとも1つのデータベース110は、リレーショナルデータベース、オペレーショナルデータベース、又はデータ及び情報を格納することができる他の好適なデータベースであってもよく、データ及び情報は、浮遊プラットフォームの潜在的な関連する障害を有する正常パターン及び異常パターンを定義するための規則及び基準、並びにエキスパートシステムのためのトレーニング例、パターン認識、分析結果、及び本明細書に記載のプロセスに関連する他のデータを含む。
【0044】
図6は、コンピューティングネットワーク106上の1つ以上のサーバ108のうちの1つとして使用され得る例示的なサーバを例示する。先に述べたように、このサーバ108は、ハイエンドサーバ、ワークステーション、メインフレーム、スーパーコンピュータなどを含む、当業者に知られている任意の好適なデータ処理システムとすることができる。そのようなサーバ108は、典型的には、サーバ108内で情報を転送するためのバス128又は他の通信機構と、情報を処理するためにバス128に結合されたCPU112と、を含む。サーバ108はまた、CPU112によって実行されるコンピュータ可読命令を記憶するための、バス128に結合されたランダムアクセスメモリ(「random access memory、RAM」)又は他の動的記憶デバイスなどのメインメモリ114を含み得る。メインメモリ114はまた、CPU112によって実行されるべき命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用され得る。サーバ108は、CPU112のための静的情報及び命令を記憶するために、バス128に結合された読み取り専用メモリ(「read only memory、ROM」)116又は他の静的記憶デバイスを更に含むことができる。磁気ディスク、光ディスク、又はソリッドステートメモリデバイスなどのコンピュータ可読記憶デバイス118は、CPU112のための情報及び命令を記憶するために、バス128に結合され得る。
【0045】
上記で使用される「コンピュータ可読命令」という用語は、CPU112及び/又は他の構成要素によって実行され得る任意の命令を指す。同様に、「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ可読命令を記憶するために使用され得る任意の記憶媒体を指す。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び送信媒体を含む多くの形態をとることができる。不揮発性媒体は、例えば、記憶デバイス118などの光ディスク又は磁気ディスクを含むことができる。揮発性媒体は、メインメモリ114などのダイナミックメモリを含むことができる。送信媒体は、バス128のワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含んでもよい。送信自体は、無線周波数(「radio frequency、RF」)及び赤外線(「infrared、IR」)データ通信中に生成されるような音波又は光波の形態をとることができる。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、他の光媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH EPROM、他のメモリチップ若しくはカートリッジ、又はコンピュータが読み取ることができる任意の他の媒体を含み得る。
【0046】
CPU112はまた、バス128を介して、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ120に結合され得る。英数字及び他のキーボード、マウス、トラックボール、カーソル方向キーなどを含む1つ以上の入力デバイス122が、情報及びコマンド選択をCPU112に通信するためにバス128に結合され得る。ネットワークインターフェース124は、ネットワーク106を介してサーバ108と他のコンピュータとの間の双方向データ通信を提供する。一例において、ネットワークインターフェース124は、対応するタイプの電話回線へのデータ通信接続を提供するために使用される統合サービスデジタルネットワーク(「integrated services digital network、ISDN」)カード又はモデムであってもよい。別の例として、ネットワークインターフェース124は、互換性ローカルエリアネットワーク(「local area network、LAN」)へのデータ通信接続を提供するために使用されるLANカードであってもよい。ワイヤレスリンクはまた、ネットワークインターフェース124を介して実装され得る。要約すると、ネットワークインターフェース124の主な機能は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、光信号、又は他の信号を送受信することである。
【0047】
開示される実施形態によれば、プラットフォーム内の異常を検出するために一グループの浮遊プラットフォームを監視するためのアプリケーション126、又はむしろそのためのコンピュータ可読命令も、記憶デバイス118上に常駐し得る。アプリケーション116のためのコンピュータ可読命令は、次いで、プラットフォーム内の障害を検出するために、CPU112、及び/又はサーバ108の他の構成要素によって実行され得る。そのようなアプリケーション126は、本明細書で開示かつ説明されるアルゴリズムのステップを実施するために、当業者に知られている任意の好適なアプリケーション開発環境及びプログラミング言語を使用して実装され得る。上述したように、様々な実施形態において、アプリケーション126は、他のアプリケーションから独立して実行され得る独立型アプリケーションであってもよいか、又は既存のソフトウェアパッケージへのプラグインモジュールなどの形態であってもよい。
【0048】
本出願人の発明の趣旨から逸脱することなく、上述した本発明の1つ以上の態様を利用する他の実施形態及び更なる実施形態を考案することができる。例えば、上で考察したように、シミュレーション及び実際のデータを使用して、人工知能モデルを訓練することは、実際の風下効果を決定し、風力タービン又は一グループの風力タービン又は他のプラットフォームの短期/中期生産性能を決定するために使用することができる。他の例として、他のタイプの地理的位置決定デバイス、アラームなどの様々な機器、遠隔感知のためのソフトウェア、制御システムにリンクされた専用ソフトウェアなどを使用して、監視システムの動作及び通知を強化することができ、他の変形形態も、特許請求の範囲内で保持しつつ生じることができる。
【0049】
本発明は、好ましい実施形態及び他の実施形態の文脈で説明されており、本発明の全ての実施形態が説明されているわけではない。説明された実施形態に対する明白な修正及び変更が、当業者に利用可能である。開示された実施形態及び開示されていない実施形態は、本出願人によって考案された本発明の範囲又は適用性を限定又は制限することを意図するものではなく、むしろ、特許法に従って、本出願人は、以下の特許請求の範囲の均等物の範囲(scope)又は範囲(range)内に入る全てのそのような修正及び改善を完全に保護することを意図する。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-02-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択された浮遊プラットフォームのグループを監視かつ通知するための方法であって、
a.選択された浮遊プラットフォームの前記グループに対する時間ウィンドウを選択して、前記グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、
b.前記選択された時間ウィンドウについて、前記選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を決定することと、
c.前記選択された浮遊プラットフォームの前記浮遊プラットフォームのうちの1つの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値と比較して、
前記1つのプラットフォームについての前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームについての前記少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、
d.前記グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(c)を繰り返すことと、
e.前記決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含み、
任意選択で、プラットフォーム運動の他の変数についてステップ1(b)を繰り返すことを更に含む、方法。
【請求項2】
前記グループ内の他のプラットフォームと比較して、前記外れ値プラットフォームのうちの少なくとも1つにおける特定の障害のうちの少なくとも1つを識別すること、及び/又は任意の選択された浮遊プラットフォームを外れ値プラットフォームとして決定する際に、前記選択された浮遊プラットフォームの相対場所的位置を考慮することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値が、直接値又は前記直接値の統計値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームの各々についての前記値の統計的合成を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
選択された浮遊プラットフォームのグループを監視かつ通知するための方法であって、
a.前記選択された浮遊プラットフォームに対する時間ウィンドウを選択して、前記グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、
b.前記選択された時間ウィンドウについて、前記選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を計算することと、
c.前記選択された浮遊プラットフォームの少なくとも1つの環境条件の値を提供することと、
d.前記少なくとも1つの環境条件の前記値に基づいて、相対位置を確立するために、前記選択された浮遊プラットフォームを相対順序に配置することと、
e.前記少なくとも1つの環境条件の前記値に基づいて、前記相対位置に関して、前記選択された浮遊プラットフォームのうちの1つの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値と比較して、前記1つのプラットフォームについての前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームについての前記少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、
f.前記グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(e)を繰り返すことと、
g.前記決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含み、
任意選択で、ステップ(e)が、
前記選択されたプラットフォームの各々についての1つ以上の変数についての測定値を、そのようなプラットフォームについてのそのような変数についての推定値と比較することを更に含み、前記推定値が、1つ以上の環境条件に基づき、更に任意選択で、前記少なくとも1つの環境条件の前記値が、推定値である、方法。
【請求項6】
h.複数の変数の値の結果を比較することによって、ステップ(g)における収束を評価することを更に含み、任意選択で、
i.前記収束が、少なくとも変数の異なる値を有する所定の許容可能な分散内にない場合、ステップ(c)~(h)を繰り返すことを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
j.前記グループ内の他のプラットフォームと比較して、前記外れ値プラットフォームのうちの少なくとも1つにおける特定の障害のうちの少なくとも1つを識別することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(d)において、前記選択された浮遊プラットフォームを前記相対順序に配置することが、
d.1.初期の選択された浮遊プラットフォームiについて、ステップ(a)における前記環境条件に直交するインライン軸及び横軸を決定することと、
d.2.選択された浮遊プラットフォームiと前記選択された浮遊プラットフォームiの下流のプラットフォームjとの間のインライン距離及び横方向距離、並びに
前記選択された浮遊プラットフォームjの風向を計算することと、
d.3.前記インライン距離及び横方向距離に基づいて、選択された浮遊プラットフォームiによる前記選択された浮遊プラットフォームjの流速の少なくとも1つの低減係数を計算することと、
d.4.前記低減係数を1.0から減算することによって風速係数を計算することであって、
前記低減係数が、プラットフォームiの風下にないプラットフォームjについては0であり、前記風速係数が、1.0である、計算することと、
d.5.各プラットフォームjについてステップ(d.2)~(d.4)を繰り返すことと、
d.6.各選択されたプラットフォームiについてステップ(d.1)~(d.5)を繰り返すことと、
d.7.前記選択されたプラットフォームの各々について風速係数を計算することと、
d.8.前記風速係数に基づいて、前記選択されたプラットフォームをシーケンスに順序付けて、前記プラットフォームの前記相対順序を作成することと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
ベースライン状態で既知の位置を有する選択された浮遊風力プラットフォームのグループを監視かつ通知するためのシステムであって、
a.選択された浮遊プラットフォームの前記グループに対する時間ウィンドウを選択して、前記グループ内の1つ以上の異常の存在を決定することと、
b.前記選択された時間ウィンドウについて、前記選択された浮遊プラットフォームのプラットフォーム運動の少なくとも1つの変数の少なくとも1つの値を計算することと、
c.前記選択された浮遊プラットフォームのうちの1つの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値を、他の選択された浮遊プラットフォームの前記プラットフォーム運動の前記少なくとも1つの変数の前記少なくとも1つの値と比較して、前記1つのプラットフォームについての前記少なくとも1つの値が、前記他の選択された浮遊プラットフォームについての前記少なくとも1つの値の決定された分散内にあるかどうかを決定することと、
d.前記グループ内の他の選択された浮遊プラットフォームについてステップ(c)を繰り返すことと、
e.前記決定された分散外の値を有する任意の選択された浮遊プラットフォームを、外れ値プラットフォームとして識別することと、を含み、
任意選択で、前記データ処理システムが、プラットフォーム運動の他の変数についてステップ(b)を繰り返すように更に構成されている、システム。
【請求項10】
前記データ処理システムが、
任意のプラットフォームを外れ値プラットフォームとして決定する際に、前記プラットフォームの相対場所的位置を考慮するように更に構成されており、前記データ処理システムが、
前記グループ内の他のプラットフォームと比較して、前記外れ値プラットフォームのうちの少なくとも1つにおける特定の障害のうちの少なくとも1つを識別するように更に構成されている、請求項9に記載のシステム。
【国際調査報告】