(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法
(51)【国際特許分類】
F03B 13/14 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
F03B13/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505591
(86)(22)【出願日】2023-04-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-06
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 CN2023091531
(87)【国際公開番号】W WO2023179803
(87)【国際公開日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】202210634972.0
(32)【優先日】2022-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517220748
【氏名又は名称】中国科学院広州能源研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】叶 寅
(72)【発明者】
【氏名】盛 松偉
(72)【発明者】
【氏名】王 文勝
(72)【発明者】
【氏名】王 坤林
【テーマコード(参考)】
3H074
【Fターム(参考)】
3H074AA02
3H074AA11
3H074BB10
3H074BB11
3H074CC36
3H074CC50
(57)【要約】
本発明は、間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム及び方法を開示し、該システムは、第1の油圧シリンダ群、第2の油圧シリンダ群、第3の油圧シリンダ群、高圧アキュムレータ群、圧力検出制御モジュール、第1の油圧発電ユニット、第2の油圧発電ユニット及び第3の油圧発電ユニットを含み、圧力検出制御モジュールの検出端は、高圧アキュムレータ群の内部圧力を取得し、内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて切替弁及び電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御する。本発明の有益な効果は、全ての油圧負荷を自動的に負荷するか、又は全ての油圧負荷を自動的に低減して、波エネルギー装置を全負荷状態又はエネルギー変換効率が最適な状態で動作させることができることである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の油圧シリンダ群と、第2の油圧シリンダ群と、第3の油圧シリンダ群と、高圧アキュムレータ群と、圧力検出制御モジュールと、第1の油圧発電ユニットと、第2の油圧発電ユニットと、第3の油圧発電ユニットとを含み、
前記第1の油圧シリンダ群の出力端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に直接接続され、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群の出力端は、それぞれ独立した切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端及び油戻しタンクに接続され、前記高圧アキュムレータ群の出力端は、それぞれ独立した電磁弁を介して前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに接続され、前記圧力検出制御モジュールの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力を取得し、前記内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて前記切替弁及び前記電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御し、前記切替弁は、有効仕事状態に入る/有効仕事状態から離れるように前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を制御し、前記電磁弁は、発電状態に入る/発電状態から離れるように前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットを制御する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【請求項2】
前記第1の油圧シリンダ群は、第1の油圧シリンダを含み、前記第1の油圧シリンダの入力端は、第1の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧シリンダの出力端は、第2の逆止弁を介して前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の油圧シリンダ群は、第2の油圧シリンダを含み、前記第2の油圧シリンダの入力端は、第3の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧シリンダの出力端は、第4の逆止弁を介して第1の2位置3方切替弁のA端に接続され、前記第1の2位置3方切替弁のB端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の2位置3方切替弁のC端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続され、前記第3の油圧シリンダ群は、第3の油圧シリンダを含み、前記第3の油圧シリンダの入力端は、第5の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧シリンダの出力端は、第6の逆止弁を介して第2の2位置3方切替弁のD端に接続され、前記第2の2位置3方切替弁のE端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の2位置3方切替弁のF端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【請求項3】
前記第1の油圧発電ユニットは、第1の2位置2方電磁弁を含み、前記第1の2位置2方電磁弁のG端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁のH端は、第1の油圧モータの入力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第1の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧モータの出力軸は、第1の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする請求項2に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【請求項4】
前記第2の油圧発電ユニットは、第2の2位置2方電磁弁を含み、前記第2の2位置2方電磁弁のI端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁のJ端は、第2の油圧モータの入力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第2の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧モータの出力軸は、第2の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする請求項3に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【請求項5】
前記第3の油圧発電ユニットは、第3の2位置2方電磁弁を含み、前記第3の2位置2方電磁弁のK端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁のL端は、第3の油圧モータの入力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第3の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧モータの出力軸は、第3の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【請求項6】
前記圧力検出制御モジュールは、圧力センサを含み、前記圧力センサの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に取り付けられ、前記圧力センサの制御端は、それぞれ第1のヒステリシスコンパレータ、第2のヒステリシスコンパレータ、第3のヒステリシスコンパレータ、第4のヒステリシスコンパレータ及び第5のヒステリシスコンパレータの入力端に接続され、前記第1のヒステリシスコンパレータ、前記第2のヒステリシスコンパレータ、前記第3のヒステリシスコンパレータ、前記第4のヒステリシスコンパレータ及び前記第5のヒステリシスコンパレータの出力端は、それぞれ前記第1の2位置2方電磁弁、前記第1の2位置3方切替弁、前記第2の2位置3方切替弁、前記第3の2位置2方電磁弁及び前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【請求項7】
請求項1に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法であって、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第2の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第3の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群に対応する前記切替弁を前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法。
【請求項8】
請求項6に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法であって、前記圧力センサによって前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、P1及びP2は、それぞれ前記第1のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P21及びP22は、それぞれ前記第2のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P31及びP32は、それぞれ前記第3のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P5及びP6は、それぞれ前記第4のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P3及びP4は、それぞれ前記第5のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第1のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置2方電磁弁のG端とH端を連通するように制御することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置2方電磁弁のG端とH端との間の接続を遮断することを許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置3方切替弁のA端とC端を連通するように制御することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、前記第2のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置3方切替弁のA端とC端との間の接続を遮断することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第5のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置2方電磁弁のI端とJ端を連通するように制御することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第5のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置2方電磁弁のI端とJ端との間の接続を遮断することを許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第3のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置3方切替弁のE端とF端を連通するように制御ことがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、前記第3のヒステリシスコンパレータを制御して前記第2の2位置3方切替弁のE端とF端との間の接続を遮断することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第4のヒステリシスコンパレータが前記第3の2位置2方電磁弁のK端とL端を連通するように制御することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第4のヒステリシスコンパレータが前記第3の2位置2方電磁弁のK端とL端との間の接続を遮断することを許可する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波エネルギー装置の油圧発電制御の技術分野に関し、特に間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の油圧式の波エネルギー装置の変換プロセスは、次のとおりである。波の駆動により、波吸収浮体は、それに取り付けられた油圧シリンダを駆動して往復運動させ、油圧シリンダは、往復運動過程において作動油を高圧アキュムレータ群に圧送し、すなわち、波エネルギーを油圧エネルギーに変換し、これは、一次エネルギー変換と呼ばれる。アキュムレータ群の圧力が設定された圧力に達すると、制御弁群が作動して、アキュムレータ群内の高圧作動油を吐出して油圧モータに衝撃を与えて、油圧モータを回転させ、油圧エネルギーを回転機械エネルギーに変換し、これは、二次エネルギー変換と呼ばれる。油圧モータは、同軸に接続された発電機を駆動して回転させて発電させ、回転機械エネルギーを電気エネルギーに変換し、これは、三次エネルギー変換と呼ばれる。
【0003】
波エネルギー装置の一次エネルギー変換過程は、機械的振動過程であり、該過程において、異なる波力では、それぞれ最適な波捕獲効率があり、それぞれの効率に対応して最適な油圧負荷があり、すなわち油圧シリンダの仕事減衰力であり、その大きさは、油圧シリンダの有効仕事面積にアキュムレータ圧力を乗算して得られたものである。アキュムレータ圧力が設定された場合、油圧シリンダの有効仕事面積を調整することにより、すなわち油圧シリンダの負荷数を調整することにより、一次エネルギー変換効率を最適にする。したがって、波エネルギー装置が波の大きさに応じて対応する油圧負荷を自動的に選択するようにする方法、すなわち仕事が有効な油圧シリンダの数を自動的に選択するようにする方法は、波エネルギー装置の発電効率を向上させる重要な要因となる。油圧シリンダの有効な仕事とは、該油圧シリンダの油吐出ポートが高圧アキュムレータ群に接続されることであり、油圧シリンダの無効な仕事とは、油圧シリンダの油吐出ポートが低圧回路に接続され、仕事に関与しないことである。
【0004】
現在、ほとんどの波エネルギー装置の油圧負荷の大きさ調整は、主に手動で行われ、波の大きさを人為的に判断して、油圧シリンダの油吐出ポートの方向を制御する。波エネルギー装置が波の大きさに応じて油圧負荷の大きさを自動的に調整するようにする制御技術は、ほとんど報道がない。これに鑑みて、出願人は、本出願の前に「波エネルギー装置の油圧自動階層化負荷コントローラ」(出願番号CN201610614272.X)という特許を出願し、該コントローラは、複数の油圧機器を追加して波力を測定する必要があり、測定システムは、エネルギー変換システムから独立し、該コントローラの制御精度は、流量調整弁に関係し、実際の操作では、流量調整弁は、流量を正確に調整することが困難であり、小さな振動によっても流量調整弁の流量-圧力特性曲線の変化を引き起こすため、該システムの実際の応用における効果は好ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記問題に対して、本発明は、間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム及び方法を提供し、自身のエネルギー変換システムによって間接的に波の大きさを自動的に測定し、波の大きさに応じて油圧負荷の大きさを自動的に選択することにより、波エネルギー装置の一次エネルギー変換効率を向上させ、操作性に優れている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムは、第1の油圧シリンダ群と、第2の油圧シリンダ群と、第3の油圧シリンダ群と、高圧アキュムレータ群と、圧力検出制御モジュールと、第1の油圧発電ユニットと、第2の油圧発電ユニットと、第3の油圧発電ユニットとを含み、前記第1の油圧シリンダ群の出力端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に直接接続され、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群の出力端は、それぞれ独立した切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端及び油戻しタンクに接続され、前記高圧アキュムレータ群の出力端は、それぞれ独立した電磁弁を介して前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに接続され、前記圧力検出制御モジュールの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力を取得し、前記内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて前記切替弁及び前記電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御し、前記切替弁は、有効仕事状態に入る/有効仕事状態から離れるように前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を制御し、前記電磁弁は、発電状態に入る/発電状態から離れるように前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットを制御する。
【0007】
本発明の第2の態様に係る、上記間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係をさらに満たす必要があり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第2の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第3の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群に対応する前記切替弁を、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の有益な効果は、波による衝撃の瞬間的な変化時、全ての油圧負荷を自動的に負荷するか、又は全ての油圧負荷を自動的に低減して、波エネルギー装置を、全負荷状態又はエネルギー変換効率が最適な状態で動作させることができ、波吸収浮体の運動幅を減少させることができ、これにより波吸収浮体と装置ベースの衝突の確率を低減し、波エネルギー装置を保護することである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施例1に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムの概略構成図である。
【
図2】本発明の実施例2に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムの概略構成図である。
【
図3】ヒステリシス比較コントローラの制御ロジック図である。
【
図4】本発明の実施例2に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムの小波状態での動作概略図である。
【
図5】本発明の実施例2に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムの小波状態から中波状態へ変わる場合の動作概略図である。
【
図6】本発明の実施例2に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムの中波状態から大波状態へ変わる場合の動作概略図である。
【
図7】本発明の実施例2に係る間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムの大波状態での動作概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下に図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本発明の内容をさらに詳細に説明する。本明細書に説明された具体的な実施例は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないことを理解されたい。なお、説明の便宜上、図面において本発明に関連する内容の全部ではなく、一部のみが示される。
【0011】
(実施例1)
本実施例は、間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムを提供し、本実施例において、三次負荷、すなわち3本の油圧シリンダの負荷加減を調整することを例とし、
図1に示すように、第1の油圧シリンダ群1、第2の油圧シリンダ群2、第3の油圧シリンダ群3、高圧アキュムレータ群4、圧力検出制御モジュール5、第1の油圧発電ユニット6、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8を含み、
第1の油圧シリンダ群1の出力端は、高圧アキュムレータ群4の入力端に直接接続され、第2の油圧シリンダ群2及び第3の油圧シリンダ群3の出力端は、それぞれ独立した切替弁を介して高圧アキュムレータ群4の入力端及び油戻しタンクに接続され、高圧アキュムレータ群4の出力端は、それぞれ独立した電磁弁を介して第1の油圧発電ユニット6、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8に接続され、圧力検出制御モジュール5の検出端は、高圧アキュムレータ群4の内部圧力を取得し、内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて切替弁及び電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御し、切替弁は、有効仕事状態に入る/有効仕事状態から離れるように第2の油圧シリンダ群2及び第3の油圧シリンダ群3を制御し、電磁弁は、発電状態に入る/発電状態から離れるように第1の油圧発電ユニット6、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8を制御する。
【0012】
本実施例において、元の油圧エネルギー変換システムに大きな変更を加えず、切替弁と圧力検出制御モジュール5を追加するだけであり、ロジック制御ポリシーがシンプルで実装しやすく、設計時に、くる波の状況に基づいて発電機の出力と油圧モータの容積を算出し、圧力検出制御モジュール5に適切な開閉圧力を設定すればよく、波エネルギー装置の油圧負荷段数による波の大きさの間接的な自動測定を実現し、波の大きさに応じて油圧負荷の大きさを自動的に調整し、波エネルギー装置の一次エネルギー変換効率を向上させることができる。
【0013】
(実施例2)
本実施例は、別の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムを提供し、以下、実施例1に基づいて、第1の油圧シリンダ群1、第2の油圧シリンダ群2、第3の油圧シリンダ群3、高圧アキュムレータ群4、圧力検出制御モジュール5、第1の油圧発電ユニット6、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8の接続関係をさらに説明する。
【0014】
図2に示すように、第1の油圧シリンダ群1は、第1の油圧シリンダ101を含み、第1の油圧シリンダ101の入力端は、第1の逆止弁102を介して油戻しタンクに接続され、第1の油圧シリンダ101の出力端は、第2の逆止弁103を介して高圧アキュムレータ群4の出力端に接続され、第2の油圧シリンダ群2は、第2の油圧シリンダ201を含み、第2の油圧シリンダ201の入力端は、第3の逆止弁202を介して油戻しタンクに接続され、第2の油圧シリンダ201の出力端は、第4の逆止弁203を介して第1の2位置3方切替弁204のA端に接続され、第1の2位置3方切替弁204のB端は、油戻しタンクに接続され、第1の2位置3方切替弁204のC端は、高圧アキュムレータ群4の入力端に接続され、第3の油圧シリンダ群3は、第3の油圧シリンダ301を含み、第3の油圧シリンダ301の入力端は、第5の逆止弁302を介して油戻しタンクに接続され、第3の油圧シリンダ301の出力端は、第6の逆止弁303を介して第2の2位置3方切替弁304のD端に接続され、第2の2位置3方切替弁304のE端は、油戻しタンクに接続され、第2の2位置3方切替弁304のF端は、高圧アキュムレータ群4の入力端に接続される。
【0015】
第1の油圧発電ユニット6は、第1の2位置2方電磁弁601を含み、第1の2位置2方電磁弁601のG端は、高圧アキュムレータ群4の出力端に接続され、第1の2位置2方電磁弁601のH端は、第1の油圧モータ602の入力端に接続され、第1の2位置2方電磁弁601の被制御端は、圧力検出制御モジュール5の制御端に接続され、第1の油圧モータ602の出力端は、油戻しタンクに接続され、第1の油圧モータ602の出力軸は、第1の発電機603の入力軸に接続される。
【0016】
第2の油圧発電ユニット7は、第2の2位置2方電磁弁701を含み、第2の2位置2方電磁弁701のI端は、高圧アキュムレータ群4の出力端に接続され、第2の2位置2方電磁弁701のJ端は、第2の油圧モータ702の入力端に接続され、第2の2位置2方電磁弁701の被制御端は、圧力検出制御モジュール5の制御端に接続され、第2の油圧モータ702の出力端は、油戻しタンクに接続され、第2の油圧モータ702の出力軸は、第2の発電機703の入力軸に接続される。
【0017】
第3の油圧発電ユニット8は、第3の2位置2方電磁弁801を含み、第3の2位置2方電磁弁801のK端は、高圧アキュムレータ群4の出力端に接続され、第3の2位置2方電磁弁801のL端は、第3の油圧モータ802の入力端に接続され、第3の2位置2方電磁弁801の被制御端は、圧力検出制御モジュール5の制御端に接続され、第3の油圧モータ802の出力端は、油戻しタンクに接続され、第3の油圧モータ802の出力軸は、第3の発電機803の入力軸に接続される。
【0018】
圧力検出制御モジュール5は、圧力センサ501を含み、圧力センサ501の検出端は、高圧アキュムレータ群4の出力端に取り付けられ、圧力センサ501の制御端は、それぞれ第1のヒステリシスコンパレータ502、第2のヒステリシスコンパレータ503、第3のヒステリシスコンパレータ504、第4のヒステリシスコンパレータ505及び第5のヒステリシスコンパレータ506の入力端に接続され、第1のヒステリシスコンパレータ502、第2のヒステリシスコンパレータ503、第3のヒステリシスコンパレータ504、第4のヒステリシスコンパレータ505及び第5のヒステリシスコンパレータ506の出力端は、それぞれ第1の2位置2方電磁弁601、第1の2位置3方切替弁204、第2の2位置3方切替弁304、第3の2位置2方電磁弁801及び第2の2位置2方電磁弁701の被制御端に接続される。
【0019】
具体的には、ヒステリシス比較コントローラの制御ロジック図は、
図3に示される。ヒステリシス比較コントローラの制御ロジック図において、圧力センサから圧力信号を受信し、初期状態は、電圧信号の出力がない状態0であり、圧力が徐々にpoに上昇すると、電圧信号が出力され、状態1となり、圧力が上昇し続けると、状態1が維持され、圧力が低下するがpcまで低下していない場合、依然として状態1にあり、圧力がpcまで低下すると、電圧信号の出力が停止して状態0となり、次のサイクルが開始される。
【0020】
(実施例3)
本実施例に係る、実施例1に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法は、高圧アキュムレータ群4の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、
制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、第2の油圧シリンダ群2及び第3の油圧シリンダ群3を、対応する切替弁を介して油戻しタンクに接続し、第1の油圧発電ユニット6に対応する電磁弁を連通し、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8に対応する電磁弁を遮断することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件でのみ、第1の油圧発電ユニット6に対応する電磁弁の遮断を許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、第2の油圧シリンダ群2を、対応する切替弁を介して高圧アキュムレータ群4の入力端に接続し、第3の油圧シリンダ群3を、対応する切替弁を介して油戻しタンクに接続し、第1の油圧発電ユニット6に対応する電磁弁を連通し、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8に対応する電磁弁を遮断することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、対応する切替弁を介して油戻しタンクに接続するように第2の油圧シリンダ群2を制御することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、第2の油圧シリンダ群2を、対応する切替弁を介して高圧アキュムレータ群4の入力端に接続し、第3の油圧シリンダ群3を、対応する切替弁を介して油戻しタンクに接続し、第1の油圧発電ユニット6及び第2の油圧発電ユニット7に対応する電磁弁を連通し、第3の油圧発電ユニット8に対応する電磁弁を遮断することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、第2の油圧発電ユニット7に対応する電磁弁の遮断を許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、第2の油圧シリンダ群2及び第3の油圧シリンダ群3を、対応する切替弁を介して高圧アキュムレータ群4の入力端に接続し、第1の油圧発電ユニット6及び第2の油圧発電ユニット7に対応する電磁弁を連通し、第3の油圧発電ユニット8に対応する電磁弁を遮断することがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、対応する切替弁を介して油戻しタンクに接続するように第3の油圧シリンダ群3を制御することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、第2の油圧シリンダ群2及び第3の油圧シリンダ群3に対応する切替弁を高圧アキュムレータ群4の入力端に接続し、第1の油圧発電ユニット6、第2の油圧発電ユニット7及び第3の油圧発電ユニット8に対応する電磁弁を連通することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、第3の油圧発電ユニット8に対応する電磁弁の遮断を許可する、ことを特徴とする。
【0021】
本実施例において、高圧アキュムレータ群4の内部圧力Pを測定することによって波の大きさを間接的に測定し、波の大きさに応じて油圧負荷の大きさを自動的に調整することにより、波エネルギー装置の一次エネルギー変換効率を向上させることができる。また、調整過程において弁の開閉を頻繁に行わない。
【0022】
本実施例において、波による衝撃の瞬間的な変化時、全ての油圧負荷を自動的に負荷するか、又は全ての油圧負荷を自動的に低減して、波エネルギー装置を、全負荷状態又はエネルギー変換効率が最適な状態で動作させることができ、波吸収浮体の運動幅を減少させることができ、これにより波吸収浮体と装置ベースの衝突の確率を低減し、波エネルギー装置を保護することである。
【0023】
また、本実施例に説明された方法を、より多くの油圧シリンダの負荷加減算制御に普及させ、油圧負荷をより多くの段数に分けて海洋の様々な波の状況に適応することができる。
【0024】
(実施例4)
本実施例に係る、実施例2に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる別の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法は、圧力センサ501によって高圧アキュムレータ群4の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、P1及びP2は、それぞれ第1のヒステリシスコンパレータ502の下限閾値及び上限閾値であり、P21及びP22は、それぞれ第2のヒステリシスコンパレータ503の下限閾値及び上限閾値であり、P31及びP32は、それぞれ第3のヒステリシスコンパレータ504の下限閾値及び上限閾値であり、P5及びP6は、それぞれ第4のヒステリシスコンパレータ505の下限閾値及び上限閾値であり、P3及びP4は、それぞれ第5のヒステリシスコンパレータ506の下限閾値及び上限閾値であり、
制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、第1のヒステリシスコンパレータ502が第1の2位置2方電磁弁601のG端とH端を連通するように制御することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、第1のヒステリシスコンパレータ502が第1の2位置2方電磁弁601のG端とH端との間の接続を遮断することを許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、第2のヒステリシスコンパレータ503が第1の2位置3方切替弁204のA端とC端を連通するように制御することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、第2のヒステリシスコンパレータ503が第1の2位置3方切替弁204のA端とC端との間の接続を遮断することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、第5のヒステリシスコンパレータ506が第2の2位置2方電磁弁701のI端とJ端を連通するように制御することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、第5のヒステリシスコンパレータ506が第2の2位置2方電磁弁701のI端とJ端との間の接続を遮断することを許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、第3のヒステリシスコンパレータ504が第2の2位置3方切替弁304のE端とF端を連通するように制御ことがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、第3のヒステリシスコンパレータ504を制御して第2の2位置3方切替弁304のE端とF端との間の接続を遮断することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、第4のヒステリシスコンパレータ505が第3の2位置2方電磁弁801のK端とL端を連通するように制御することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、第4のヒステリシスコンパレータ505が第3の2位置2方電磁弁801のK端とL端との間の接続を遮断することを許可する。
【0025】
第1の2位置2方電磁弁601を遮断した後、システムにおいて第1の油圧シリンダ群1のみが動作に関与し、このとき、システムは、初期モードで動作する。初期モードにおいて、第1の油圧シリンダ101は、油吐出ポートが高圧アキュムレータ群4に直接接続されるように設置され、通常のエネルギーの貯蔵及び圧力の安定化を行い、仕事が有効である負荷状態にある。第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301の油吐出ポートは、それぞれ第1の2位置3方切替弁204のA端と第2の2位置3方切替弁304のD端に連通し、第1の2位置3方切替弁204及び第2の2位置3方切替弁304の弁コアは、いずれも右位置にあり、A端とB端が連通し、D端とE端が連通し、第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301は、油吐出ポートが油戻しタンクの低圧油路に接続され、仕事が無効である追従状態にある。同時に、全てのモードにおいて、第1の油圧シリンダ群1は常に動作し、すなわち制御されていない。
【0026】
具体的には、小波の場合、第1の油圧シリンダ101は、負荷状態にあり、第2の油圧シリンダ群2、第3の油圧シリンダ群3は、追従状態にあり、小波によって駆動されるため、第1の油圧シリンダ101の運動ストローク及び速度が比較的に小さく、第1の油圧シリンダ101から高圧アキュムレータ群4に入力する流量が小さく、高圧アキュムレータ群4の圧力が徐々に増大し、圧力センサ501によって圧力信号を測定し、高圧アキュムレータ群4の圧力がP2まで上昇すると、第1のヒステリシスコンパレータ502は状態1になり始め、このため、
図4に示すように、電圧信号が第1の2位置2方電磁弁601に入力され、弁コアを左へ移動させ、G端とH端を連通状態にさせ、高圧アキュムレータ群4内の高圧作動油が吐出されて第1の油圧モータ602に衝撃を与えて第1の発電機603を駆動して作動させる。小波の場合、第1の油圧シリンダ101の流量が第1の油圧モータ602の流量より小さいため、すなわち、高圧アキュムレータ群4に入力する流量が出力する流量より小さいため、高圧アキュムレータ群4の圧力は直ちに低下し、圧力がP1まで低下すると、第1のヒステリシスコンパレータ502は状態0に回復し、電圧信号が第1の2位置2方電磁弁601に入力されず、リターンスプリングの作用により、弁コアを右位置に回復させ、G端とH端を遮断状態にさせ、第1の油圧モータ602及び第1の発電機603が作動を停止し、アキュムレータが次のサイクルのエネルギー貯蔵過程を開始する。したがって、小波の場合、高圧アキュムレータ群4の圧力が常にP2より高くならず、第1の油圧シリンダ101のみが負荷状態にある。
【0027】
具体的には、波が徐々に大きくなり、中波状態になる場合、第1の油圧シリンダ101のストローク及び速度もそれに応じて大きくなり、第1の油圧シリンダ101から高圧アキュムレータ群4に入力する流量が大きくなり、第1の油圧シリンダ101からアキュムレータに入力する流量が第1の油圧モータ602の流量より大きくなり、第1の油圧モータ602が作動し続け、このとき、第1の油圧モータ602が常にオン状態にあっても、高圧アキュムレータ群4の圧力がさらに上昇し続ける。高圧アキュムレータ群4の圧力がP22まで上昇すると、第2のヒステリシスコンパレータ503は状態1になり始め、このため、
図5に示すように、電圧信号が第1の2位置3方切替弁204に入力され、弁コアを左に移動させ、A端とC端を連通状態にさせ、B端を遮断し、第2の油圧シリンダ201は、油吐出ポートが高圧アキュムレータ群4に連通し、仕事が有効である負荷状態になり、この時点で、第2の油圧シリンダ201の自動負荷が実現される。
【0028】
具体的には、このとき、第1の油圧シリンダ101と第2の油圧シリンダ201はいずれも負荷状態にあり、第1の油圧シリンダ101と第2の油圧シリンダ201から高圧アキュムレータ群4に流入する流量の和は、第1の油圧モータ602の流量より大きく、高圧アキュムレータ群4の圧力は上昇し続け、圧力がP4に達すると、第5のヒステリシスコンパレータ506は状態1になり始め、このため、電圧信号が第2の2位置2方電磁弁701に入力され、弁コアを左に移動させ、I端とJ端を連通状態にさせ、高圧アキュムレータ群4内の高圧作動油が吐出されて第2の油圧モータ702に衝撃を与えて第2の発電機703を駆動して作動させる。中波の場合、第1の油圧シリンダ101と第2の油圧シリンダ201はいずれも有効仕事状態にあり、2つの油圧シリンダから高圧アキュムレータ群4に入力する流量の和は、第1の油圧モータ602と第2の油圧モータ702の流量の和より小さい。したがって、第2の油圧モータ702がオンになると、高圧アキュムレータ群4の圧力が低下し、P3に低下すると、第5のヒステリシスコンパレータ506は状態0に回復し、電圧信号が第2の2位置2方電磁弁701に入力されず、リターンスプリングの作用により、弁コアを右位置に回復させ、I端とJ端を遮断状態にさせ、第2の油圧モータ702と第2の発電機703は作動を停止し、高圧アキュムレータ群4の圧力はP3から再び上昇し始める。この過程において、高圧アキュムレータ群4の圧力がP3~P4の範囲内で変動することは、第1の油圧モータ602が連続的に作動し、第2の油圧モータ702が断続的に作動すると表現される。P22値の設定は、P2<P22<P4の条件を満たす必要がある。
【0029】
具体的には、くる波が増大し続け、比較的大きい波の状態にある場合、第1の油圧シリンダ101及び第2の油圧シリンダ201の運動ストローク及び速度は、それに応じて大きくなり、高圧アキュムレータ群4に入力する流量もそれに応じて大きくなり、第1の油圧シリンダ101と第2の油圧シリンダ201の流量の和が第1の油圧モータ602と第2の油圧モータ702の流量の和より大きくなり、第1の油圧モータ602と第2の油圧モータ702はいずれも連続的に作動する。このとき、第1の油圧モータ602と第2の油圧モータ702は常にオン状態にあるが、高圧アキュムレータ群4の圧力はさらに上昇し続け、高圧アキュムレータ群4の圧力がP32まで上昇すると、第3のヒステリシスコンパレータ504は状態1になり始め、このため、
図6に示すように、電圧信号が第2の2位置3方切替弁304に入力され、弁コアを左に移動させ、D端とF端を連通状態にさせ、E端を遮断し、第3の油圧シリンダ301は、油吐出ポートが高圧アキュムレータ群に連通し、仕事が有効である負荷状態になり、この時点で、第3の油圧シリンダ301の自動負荷も実現される。
【0030】
具体的には、第1の油圧シリンダ101、第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301はいずれも負荷状態にあり、第1の油圧シリンダ101、第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301から高圧アキュムレータ群4に流入する流量の和は、第1の油圧モータ602と第2の油圧モータ702の流量の和より大きく、高圧アキュムレータ群4の圧力はさらに上昇し続け、圧力がP6に達すると、第4のヒステリシスコンパレータ505は状態1になり始め、このため、
図7に示すように、電圧信号が第3の2位置2方電磁弁801に入力され、弁コアを左に移動させ、K端とL端を連通状態にさせ、高圧アキュムレータ群4内の高圧作動油が吐出されて第3の油圧モータ802に衝撃を与えて第3の発電機803を駆動して作動させる。比較的大きい波の場合、第1の油圧シリンダ101、第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301は全て有効仕事状態にあり、第1の油圧シリンダ101、第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301からアキュムレータに入力する流量の和は、第1の油圧モータ602、第2の油圧モータ702及び第3の油圧モータ802の流量の和より小さい。したがって、第3の油圧モータ802がオンになると、高圧アキュムレータ群4の圧力が低下し、P5に低下すると、第4のヒステリシスコンパレータ505は状態0に回復し、電圧信号が第3の2位置2方電磁弁801に入力されず、リターンスプリングの作用により、弁コアを右位置に回復させ、K端とL端を遮断状態にさせ、第3の油圧モータ802と第3の発電機803は作動を停止し、高圧アキュムレータ群4の圧力はP5から再び上昇し始める。この過程において、高圧アキュムレータ群4の圧力がP5~P6の範囲内で変動することは、第1の油圧モータ602及び第2の油圧モータ702が連続的に作動し、第3の油圧モータ802が断続的に作動すると表現される。P32値の設定は、P4<P32<P6の条件を満たす必要がある。
【0031】
上記小波から中波、中波から比較的大きい波への過程において、油圧負荷の段階的な自動負荷が実現される。
【0032】
比較的大きい波から中波に変わる場合、第1の油圧シリンダ101、第2の油圧シリンダ201及び第3の油圧シリンダ301の運動ストローク及び速度が減少し、3つの油圧シリンダからアキュムレータに入力する流量の和が第1の油圧モータ602と第2の油圧モータ702の流量の和より小さい場合、高圧アキュムレータ群4の圧力がP5~P6の間に維持できなくなり、第3の油圧シリンダ301が作動を停止した後、高圧アキュムレータ群4の圧力が低下し続け、圧力がP31まで低下すると、第3のヒステリシスコンパレータ504は状態0になり始め、このため、電圧信号が第2の2位置3方切替弁304に入力されず、リターンスプリングの作用により、弁コアを右位置に復帰させ、D端とE端を連通状態にさせ、F端を遮断し、第3の油圧シリンダ301は、油吐出ポートが油戻しタンクに連通する低圧油路に復帰し、仕事が無効である追従状態にある。3次負荷から2次負荷への自動低減が実現される。アキュムレータの圧力がP3~P4の間で変動することが維持することは、第1の油圧モータ602が連続的に作動し、第2の油圧モータ702が断続的に作動し、第3の油圧モータ802が作動しないと表現される。P31値の設定は、P3<P31<P5の条件を満たす必要がある。
【0033】
中波から小波に変わる場合、第1の油圧シリンダ101及び第2の油圧シリンダ201の運動ストローク及び速度が減少し続け、第1の油圧シリンダ101及び第2の油圧シリンダ201から高圧アキュムレータ群4に入力する流量の和が第1の油圧モータ602の流量より小さい場合、高圧アキュムレータ群4の圧力がP3~P4の間に維持できなくなり、第2の油圧モータ702が作動を停止した後、アキュムレータの圧力がさらに低下し続け、圧力がP21まで低下すると、第3のヒステリシスコンパレータ504は状態0になり始め、このため、電圧信号が第1の2位置3方切替弁204に入力されず、リターンスプリングの作用により、弁コアを右位置に復帰させ、A端とB端を連通状態にさせ、C端を遮断し、第2の油圧シリンダ201も、油吐出ポートが油戻しタンクに連通する低圧油路に復帰し、仕事が無効である追従状態にある。2次負荷から1次負荷への自動低減が実現される。高圧アキュムレータ群4の圧力がP1~P2の間で変動することが維持することは、第1の油圧モータ602が断続的に作動し、第2の油圧モータ702及び第3の油圧モータ802が作動しないと表現される。P21値の設定は、P1<P21<P3の条件を満たす必要がある。
【0034】
上記比較的大きい波から中波、中波から小波への過程において、油圧負荷の段階的な自動負荷低減が実現される。
【0035】
上記実施例において、各油圧シリンダ及び油圧モータが小波から中波、中波から比較的大きい波への過程において、油圧負荷の段階的な自動負荷が実現されることと、比較的大波から中波、中波から小波への過程において、油圧負荷の段階的な自動負荷低減が実現され、切り替えは、毎回、隣接するモードにしか切り替えることができず、各ヒステリシスコンパレータに下限閾値と上限閾値が設定されるため、ヒステリシスコンパレータは、切替弁又は電磁弁を直ちに切り替えず、モードの安定的かつスムーズな切り替えを保証し、エネルギー変換効率が高いことが説明された。
【0036】
上記実施例は、本発明の技術的思想及び特徴を説明するためのものに過ぎず、当業者が本発明の内容を理解して実施できるようにすることを目的とし、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の内容の本質に基づいて行われた等価変更又は修正は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【0037】
(付記)
(付記1)
第1の油圧シリンダ群と、第2の油圧シリンダ群と、第3の油圧シリンダ群と、高圧アキュムレータ群と、圧力検出制御モジュールと、第1の油圧発電ユニットと、第2の油圧発電ユニットと、第3の油圧発電ユニットとを含み、
前記第1の油圧シリンダ群の出力端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に直接接続され、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群の出力端は、それぞれ独立した切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端及び油戻しタンクに接続され、前記高圧アキュムレータ群の出力端は、それぞれ独立した電磁弁を介して前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに接続され、前記圧力検出制御モジュールの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力を取得し、前記内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて前記切替弁及び前記電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御し、前記切替弁は、有効仕事状態に入る/有効仕事状態から離れるように前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を制御し、前記電磁弁は、発電状態に入る/発電状態から離れるように前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットを制御する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【0038】
(付記2)
前記第1の油圧シリンダ群は、第1の油圧シリンダを含み、前記第1の油圧シリンダの入力端は、第1の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧シリンダの出力端は、第2の逆止弁を介して前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の油圧シリンダ群は、第2の油圧シリンダを含み、前記第2の油圧シリンダの入力端は、第3の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧シリンダの出力端は、第4の逆止弁を介して第1の2位置3方切替弁のA端に接続され、前記第1の2位置3方切替弁のB端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の2位置3方切替弁のC端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続され、前記第3の油圧シリンダ群は、第3の油圧シリンダを含み、前記第3の油圧シリンダの入力端は、第5の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧シリンダの出力端は、第6の逆止弁を介して第2の2位置3方切替弁のD端に接続され、前記第2の2位置3方切替弁のE端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の2位置3方切替弁のF端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続される、ことを特徴とする付記1に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【0039】
(付記3)
前記第1の油圧発電ユニットは、第1の2位置2方電磁弁を含み、前記第1の2位置2方電磁弁のG端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁のH端は、第1の油圧モータの入力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第1の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧モータの出力軸は、第1の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする付記2に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【0040】
(付記4)
前記第2の油圧発電ユニットは、第2の2位置2方電磁弁を含み、前記第2の2位置2方電磁弁のI端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁のJ端は、第2の油圧モータの入力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第2の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧モータの出力軸は、第2の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする付記3に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【0041】
(付記5)
前記第3の油圧発電ユニットは、第3の2位置2方電磁弁を含み、前記第3の2位置2方電磁弁のK端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁のL端は、第3の油圧モータの入力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第3の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧モータの出力軸は、第3の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする付記4に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【0042】
(付記6)
前記圧力検出制御モジュールは、圧力センサを含み、前記圧力センサの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に取り付けられ、前記圧力センサの制御端は、それぞれ第1のヒステリシスコンパレータ、第2のヒステリシスコンパレータ、第3のヒステリシスコンパレータ、第4のヒステリシスコンパレータ及び第5のヒステリシスコンパレータの入力端に接続され、前記第1のヒステリシスコンパレータ、前記第2のヒステリシスコンパレータ、前記第3のヒステリシスコンパレータ、前記第4のヒステリシスコンパレータ及び前記第5のヒステリシスコンパレータの出力端は、それぞれ前記第1の2位置2方電磁弁、前記第1の2位置3方切替弁、前記第2の2位置3方切替弁、前記第3の2位置2方電磁弁及び前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端に接続される、ことを特徴とする付記5に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システム。
【0043】
(付記7)
付記1に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法であって、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第2の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第3の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群に対応する前記切替弁を前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法。
【0044】
(付記8)
付記6に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法であって、前記圧力センサによって前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、P1及びP2は、それぞれ前記第1のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P21及びP22は、それぞれ前記第2のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P31及びP32は、それぞれ前記第3のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P5及びP6は、それぞれ前記第4のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P3及びP4は、それぞれ前記第5のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第1のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置2方電磁弁のG端とH端を連通するように制御することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置2方電磁弁のG端とH端との間の接続を遮断することを許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置3方切替弁のA端とC端を連通するように制御することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、前記第2のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置3方切替弁のA端とC端との間の接続を遮断することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第5のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置2方電磁弁のI端とJ端を連通するように制御することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第5のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置2方電磁弁のI端とJ端との間の接続を遮断することを許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第3のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置3方切替弁のE端とF端を連通するように制御ことがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、前記第3のヒステリシスコンパレータを制御して前記第2の2位置3方切替弁のE端とF端との間の接続を遮断することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第4のヒステリシスコンパレータが前記第3の2位置2方電磁弁のK端とL端を連通するように制御することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第4のヒステリシスコンパレータが前記第3の2位置2方電磁弁のK端とL端との間の接続を遮断することを許可する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法。
【符号の説明】
【0045】
1 第1の油圧シリンダ群
2 第2の油圧シリンダ群
3 第3の油圧シリンダ群
4 高圧アキュムレータ群
5 圧力検出制御モジュール
6 第1の油圧発電ユニット
7 第2の油圧発電ユニット
8 第3の油圧発電ユニット
101 第1の油圧シリンダ
102 第1の逆止弁
103 第2の逆止弁
201 第2の油圧シリンダ
202 第3の逆止弁
203 第4の逆止弁
204 第1の2位置3方切替弁
301 第3の油圧シリンダ
302 第5逆止弁
303 第6の逆止弁
304 第2の2位置3方切替弁
501 圧力センサ
502 第1のヒステリシスコンパレータ
503 第2のヒステリシスコンパレータ
504 第3のヒステリシスコンパレータ
505 第4のヒステリシスコンパレータ
506 第5のヒステリシスコンパレータ
601 第1の2位置2方電磁弁
602 第1の油圧モータ
603 第1の発電機
701 第2の2位置2方電磁弁
702 第2の油圧モータ
703 第2の発電機
801 第3の2位置2方電磁弁
802 第3の油圧モータ
803 第3の発電機
【手続補正書】
【提出日】2024-01-30
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法であって、
前記油圧負荷階層制御システムは、第1の油圧シリンダ群と、第2の油圧シリンダ群と、第3の油圧シリンダ群と、高圧アキュムレータ群と、圧力検出制御モジュールと、第1の油圧発電ユニットと、第2の油圧発電ユニットと、第3の油圧発電ユニットとを含み、
前記第1の油圧シリンダ群の出力端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に直接接続され、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群の出力端は、それぞれ独立した切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端及び油戻しタンクに接続され、前記高圧アキュムレータ群の出力端は、それぞれ独立した電磁弁を介して前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに接続され、前記圧力検出制御モジュールの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力を取得し、前記内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて前記切替弁及び前記電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御し、前記切替弁は、有効仕事状態に入る/有効仕事状態から離れるように前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を制御し、前記電磁弁は、発電状態に入る/発電状態から離れるように前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットを制御し、
前記制御方法は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第2の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第2の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を、対応する前記切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット及び前記第2の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通し、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を遮断することがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、対応する前記切替弁を介して油戻しタンクに接続するように前記第3の油圧シリンダ群を制御することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群に対応する前記切替弁を前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続し、前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁を連通することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第3の油圧発電ユニットに対応する前記電磁弁の遮断を許可する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法。
【請求項2】
前記第1の油圧シリンダ群は、第1の油圧シリンダを含み、前記第1の油圧シリンダの入力端は、第1の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧シリンダの出力端は、第2の逆止弁を介して前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の油圧シリンダ群は、第2の油圧シリンダを含み、前記第2の油圧シリンダの入力端は、第3の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧シリンダの出力端は、第4の逆止弁を介して第1の2位置3方切替弁のA端に接続され、前記第1の2位置3方切替弁のB端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の2位置3方切替弁のC端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続され、前記第3の油圧シリンダ群は、第3の油圧シリンダを含み、前記第3の油圧シリンダの入力端は、第5の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧シリンダの出力端は、第6の逆止弁を介して第2の2位置3方切替弁のD端に接続され、前記第2の2位置3方切替弁のE端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の2位置3方切替弁のF端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御
方法。
【請求項3】
前記第1の油圧発電ユニットは、第1の2位置2方電磁弁を含み、前記第1の2位置2方電磁弁のG端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁のH端は、第1の油圧モータの入力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第1の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧モータの出力軸は、第1の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする請求項2に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御
方法。
【請求項4】
前記第2の油圧発電ユニットは、第2の2位置2方電磁弁を含み、前記第2の2位置2方電磁弁のI端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁のJ端は、第2の油圧モータの入力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第2の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧モータの出力軸は、第2の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする請求項3に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御
方法。
【請求項5】
前記第3の油圧発電ユニットは、第3の2位置2方電磁弁を含み、前記第3の2位置2方電磁弁のK端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁のL端は、第3の油圧モータの入力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第3の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧モータの出力軸は、第3の発電機の入力軸に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御
方法。
【請求項6】
前記圧力検出制御モジュールは、圧力センサを含み、前記圧力センサの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に取り付けられ、前記圧力センサの制御端は、それぞれ第1のヒステリシスコンパレータ、第2のヒステリシスコンパレータ、第3のヒステリシスコンパレータ、第4のヒステリシスコンパレータ及び第5のヒステリシスコンパレータの入力端に接続され、前記第1のヒステリシスコンパレータ、前記第2のヒステリシスコンパレータ、前記第3のヒステリシスコンパレータ、前記第4のヒステリシスコンパレータ及び前記第5のヒステリシスコンパレータの出力端は、それぞれ前記第1の2位置2方電磁弁、前記第1の2位置3方切替弁、前記第2の2位置3方切替弁、前記第3の2位置2方電磁弁及び前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御
方法。
【請求項7】
間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御システムに用いられる間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法であって、
前記油圧負荷階層制御システムは、第1の油圧シリンダ群と、第2の油圧シリンダ群と、第3の油圧シリンダ群と、高圧アキュムレータ群と、圧力検出制御モジュールと、第1の油圧発電ユニットと、第2の油圧発電ユニットと、第3の油圧発電ユニットとを含み、
前記第1の油圧シリンダ群の出力端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に直接接続され、前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群の出力端は、それぞれ独立した切替弁を介して前記高圧アキュムレータ群の入力端及び油戻しタンクに接続され、前記高圧アキュムレータ群の出力端は、それぞれ独立した電磁弁を介して前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットに接続され、前記圧力検出制御モジュールの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の内部圧力を取得し、前記内部圧力と予め設定された圧力レベルとを比較し、比較結果に基づいて前記切替弁及び前記電磁弁の連通及び遮断をそれぞれ制御し、前記切替弁は、有効仕事状態に入る/有効仕事状態から離れるように前記第2の油圧シリンダ群及び前記第3の油圧シリンダ群を制御し、前記電磁弁は、発電状態に入る/発電状態から離れるように前記第1の油圧発電ユニット、前記第2の油圧発電ユニット及び前記第3の油圧発電ユニットを制御し、
前記第1の油圧シリンダ群は、第1の油圧シリンダを含み、前記第1の油圧シリンダの入力端は、第1の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧シリンダの出力端は、第2の逆止弁を介して前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の油圧シリンダ群は、第2の油圧シリンダを含み、前記第2の油圧シリンダの入力端は、第3の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧シリンダの出力端は、第4の逆止弁を介して第1の2位置3方切替弁のA端に接続され、前記第1の2位置3方切替弁のB端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の2位置3方切替弁のC端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続され、前記第3の油圧シリンダ群は、第3の油圧シリンダを含み、前記第3の油圧シリンダの入力端は、第5の逆止弁を介して油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧シリンダの出力端は、第6の逆止弁を介して第2の2位置3方切替弁のD端に接続され、前記第2の2位置3方切替弁のE端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の2位置3方切替弁のF端は、前記高圧アキュムレータ群の入力端に接続され、
前記第1の油圧発電ユニットは、第1の2位置2方電磁弁を含み、前記第1の2位置2方電磁弁のG端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁のH端は、第1の油圧モータの入力端に接続され、前記第1の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第1の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第1の油圧モータの出力軸は、第1の発電機の入力軸に接続され、
前記第2の油圧発電ユニットは、第2の2位置2方電磁弁を含み、前記第2の2位置2方電磁弁のI端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁のJ端は、第2の油圧モータの入力端に接続され、前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第2の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第2の油圧モータの出力軸は、第2の発電機の入力軸に接続され、
前記第3の油圧発電ユニットは、第3の2位置2方電磁弁を含み、前記第3の2位置2方電磁弁のK端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁のL端は、第3の油圧モータの入力端に接続され、前記第3の2位置2方電磁弁の被制御端は、前記圧力検出制御モジュールの制御端に接続され、前記第3の油圧モータの出力端は、油戻しタンクに接続され、前記第3の油圧モータの出力軸は、第3の発電機の入力軸に接続され、
前記圧力検出制御モジュールは、圧力センサを含み、前記圧力センサの検出端は、前記高圧アキュムレータ群の出力端に取り付けられ、前記圧力センサの制御端は、それぞれ第1のヒステリシスコンパレータ、第2のヒステリシスコンパレータ、第3のヒステリシスコンパレータ、第4のヒステリシスコンパレータ及び第5のヒステリシスコンパレータの入力端に接続され、前記第1のヒステリシスコンパレータ、前記第2のヒステリシスコンパレータ、前記第3のヒステリシスコンパレータ、前記第4のヒステリシスコンパレータ及び前記第5のヒステリシスコンパレータの出力端は、それぞれ前記第1の2位置2方電磁弁、前記第1の2位置3方切替弁、前記第2の2位置3方切替弁、前記第3の2位置2方電磁弁及び前記第2の2位置2方電磁弁の被制御端に接続され、
前記制御方法は、前記圧力センサによって前記高圧アキュムレータ群の内部圧力Pをリアルタイムに取得することと、徐々に増加する圧力値P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、徐々に増加する圧力値P21、P22、P31及びP32とを設定することとを含み、さらにP1<P21<P3<P31<P5、P2<P22<P4<P32<P6という圧力関係を満たす必要があり、P1及びP2は、それぞれ前記第1のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P21及びP22は、それぞれ前記第2のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P31及びP32は、それぞれ前記第3のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P5及びP6は、それぞれ前記第4のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、P3及びP4は、それぞれ前記第5のヒステリシスコンパレータの下限閾値及び上限閾値であり、
前記制御方法は、第1のモード、第2のモード、第3のモード、第4のモード及び第5のモードを含み、各モードは、毎回、隣接するモードにしか変換できず、
第1のモードにおいて、P2≦P<P22の場合、前記第1のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置2方電磁弁のG端とH端を連通するように制御することがトリガーされ、P2≦P<P22の場合にトリガーされた後、P≦P1の条件下でのみ、前記第1のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置2方電磁弁のG端とH端との間の接続を遮断することを許可し、
第2のモードにおいて、P22≦P<P4の場合、前記第2のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置3方切替弁のA端とC端を連通するように制御することがトリガーされ、P22≦P<P4の場合にトリガーされた後、P≦P21の条件下でのみ、前記第2のヒステリシスコンパレータが前記第1の2位置3方切替弁のA端とC端との間の接続を遮断することを許可し、
第3のモードにおいて、P4≦P<P32の場合、前記第5のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置2方電磁弁のI端とJ端を連通するように制御することがトリガーされ、P4≦P<P32の場合にトリガーされた後、P≦P3の条件下でのみ、前記第5のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置2方電磁弁のI端とJ端との間の接続を遮断することを許可し、
第4のモードにおいて、P32≦P<P6の場合、前記第3のヒステリシスコンパレータが前記第2の2位置3方切替弁のE端とF端を連通するように制御ことがトリガーされ、P32≦P<P6の場合にトリガーされた後、P≦P31の条件下でのみ、前記第3のヒステリシスコンパレータを制御して前記第2の2位置3方切替弁のE端とF端との間の接続を遮断することを許可し、
第5のモードにおいて、P≧P6の場合、前記第4のヒステリシスコンパレータが前記第3の2位置2方電磁弁のK端とL端を連通するように制御することがトリガーされ、P≧P6の場合にトリガーされた後、P≦P5の条件下でのみ、前記第4のヒステリシスコンパレータが前記第3の2位置2方電磁弁のK端とL端との間の接続を遮断することを許可する、ことを特徴とする間接式波エネルギー装置の油圧負荷階層制御方法。
【国際調査報告】