(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】閉鎖装置及び閉鎖装置の充填方法
(51)【国際特許分類】
B65D 51/28 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
B65D51/28 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506269
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 EP2022075511
(87)【国際公開番号】W WO2023041572
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510273400
【氏名又は名称】アールピーシー ブラムラゲ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【氏名又は名称】小島 高城郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124176
【氏名又は名称】河合 典子
(74)【代理人】
【識別番号】100224269
【氏名又は名称】小島 佑太
(72)【発明者】
【氏名】プレッシェ、マルティン
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC03
3E084EA03
3E084EC03
3E084FB01
3E084GA04
3E084GB04
3E084KB03
3E084LD01
(57)【要約】
本発明は容器開口をもつ容器2の閉鎖装置1に関し、閉鎖装置1は容器開口を閉じるための蓋部材4と蓋部材4に関係するチャンバ9と内ハウジング5とを有し、チャンバ9と内ハウジング5は互いに対応する閉鎖手段と開放手段を有し、それらは、内ハウジング5に対する蓋部材4の移動の結果としてチャンバ9に収容された媒体が容器2へと出られるように互いに相互作用する。物質の有利な収容に関してチャンバを好適に構成するために、チャンバ9は分離部品6により第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11に分離され、第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11は閉鎖装置の中心軸Aに沿って互いに前後に配置され、分離部品6は閉位置から開位置へと移動可能であり、第1媒体は第1部分チャンバ10に受容可能であり、第2媒体は第2部分チャンバ11に受容可能であり、分離部品6を開位置へと移動させることによって、第1及び第2媒体をチャンバ9内で混合可能であり、かつ混合媒体は蓋部材4の移動によって容器2内に出られる。さらに本発明は特に上述した装置の有利な充填方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器開口を有する容器(2)のための閉鎖装置(1)であって、
前記閉鎖装置(1)は、前記容器開口を閉じるための蓋部材(4)と、前記蓋部材(4)に関係するチャンバ(9)と、内ハウジング(5)と、を含み、
前記チャンバ(9)と前記内ハウジング(5)は、互いに対応する閉鎖手段と開放手段を有し、それらの閉鎖手段と開放手段は、前記内ハウジング(5)に対する前記蓋部材(4)の移動によって前記チャンバ(9)内に収容された媒体が前記容器(2)内に出られるように相互作用する、前記閉鎖装置において、
前記チャンバ(9)は分離部品(6)によって第1部分チャンバ(10)と第2部分チャンバ(11)に分離されていること、
前記第1部分チャンバ(10)と前記第2部分チャンバ(11)は前記閉鎖装置の中心軸(A)に沿って互いに前後に配置されていること、
前記分離部品(6)は閉位置から開位置へと移動可能であること、
第1媒体が前記第1部分チャンバ(10)内に受容可能でありかつ第2媒体が前記第2部分チャンバ(11)内に受容可能であること、
前記分離部品(6)を前記開位置へ移動させることによって前記チャンバ(9)内の前記第1媒体と前記第2媒体を混合することができること、及び、
前記蓋部材(4)の移動によって混合媒体が前記容器(2)内へ出られること、を特徴とする閉鎖装置。
【請求項2】
前記分離部品(6)は、前記中心軸(A)の方向に前記開位置へと移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項3】
前記分離部品(6)は、前記閉位置へと付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の閉鎖装置。
【請求項4】
前記分離部品(6)は、前記中心軸(A)に対して径方向及び周方向に延在する分離壁(34)を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項5】
前記閉位置において、前記分離壁(34)は、前記チャンバ(9)のストップ肩部(17)のエッジ側に密閉方式で載置されることを特徴とする請求項4に記載の閉鎖装置。
【請求項6】
前記分離壁(34)は、前記第2部分チャンバ(11)内に突出する支持延長部(32)を有することを特徴とする請求項4又は5のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項7】
前記支持延長部(32)は、前記第2部分チャンバ(11)内の底部上に形成された斜面部(31)と協働することを特徴とする請求項6に記載の閉鎖装置。
【請求項8】
前記分離壁(34)は、前記支持延長部(32)の反対側に延在するスペーサ延長部(37)を有することを特徴とする請求項6又は7のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項9】
前記スペーサ延長部(37)は、前記蓋部材(4)の天井(38)を内側で支持することを特徴とする請求項8に記載の閉鎖装置。
【請求項10】
前記スペーサ延長部(37)は、バネ特性部分を有することを特徴とする請求項8又は9のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項11】
前記分離部品(6)の前記開位置への移動が、前記蓋部材(4)の移動によって達成可能であることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項12】
前記蓋部材(4)の前記天井(38)が係合突起を有すること、及び、
前記スペーサ延長部(37)が前記係合突起を受容するための係合凹部を有することを特徴とする請求項9~11のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項13】
前記スペーサ延長部(37)が心出し突起(42)を有すること、及び、
前記内ハウジングが前記心出し突起(42)を受容するための心出し凹部(43)を有することを特徴とする請求項8~12のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項14】
容器(2)の閉鎖装置(1)を充填する方法であって、
充填された前記閉鎖装置(1)は容器開口上に設置可能であり、
前記閉鎖装置(1)は、前記容器開口を閉じるための蓋部材(4)と、前記蓋部材(4)に関係するチャンバ(9)と、内ハウジング(5)と、を含み、
前記チャンバ(9)と前記内ハウジング(5)は、互いに対応する閉鎖手段と開放手段を有し、それらの閉鎖手段と開放手段は、前記内ハウジング(5)に対する前記蓋部材(4)の移動によって前記チャンバ(9)内に収容された媒体が前記容器(2)内に出られるように相互作用する、特に請求項1~13のいずれか一項に記載の閉鎖装置を充填する方法において、
分離部品(6)が、前記チャンバ(9)を第1部分チャンバ(10)と第2部分チャンバ(11)に分離するために設けられ、前記第1部分チャンバ(10)と前記第2部分チャンバ(11)は前記閉鎖装置の中心軸(A)に沿って互いに前後に配置されていること、
前記分離部品(6)は、閉位置から開位置へと移動させられること、
前記分離部品(6)は、前記容器(2)に設置される前でありかつ前記内ハウジング(5)が前記蓋部材(4)に接続される前に前記開位置へ移動させられること、及び、
その結果として開放された前記第1部分チャンバ(10)は、周囲の圧力よりも加圧されているか又は加圧される第1媒体で充填されること、
前記分離部品(6)は、前記加圧によって閉位置に固定されること、及び
前記閉位置によって形成された前記第2部分チャンバ(11)は第2媒体で充填されることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記第1部分チャンバ(10)は、ガス状の前記第1媒体に加えて、液体又は固体の第3媒体で充填されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先ず、閉鎖開口をもつ容器のための閉鎖装置に関し、閉鎖装置は容器開口を閉じるための蓋部材と、蓋部材に関係するチャンバと、内ハウジングとを含み、チャンバ及び内ハウジングが互いに対応する閉鎖手段と開放手段を有し、それらは、内ハウジングに対する蓋部材の移動によってチャンバ内に入っている媒体が容器内に出られるように相互作用する。
【0002】
本発明はさらに、容器の閉鎖装置を充填する方法に関し、充填された閉鎖装置は容器開口に装着可能であり、閉鎖装置は、容器開口を閉じるための蓋部材と、蓋部材に関係するチャンバと、内ハウジングとを含み、チャンバ及び内ハウジングは互いに対応する閉鎖手段と開放手段を有し、それらは、内ハウジングに対する蓋部材の移動によってチャンバ内に入っている媒体が容器内に出られるように相互作用する。
【背景技術】
【0003】
このような閉鎖装置は、多様な態様で知られている。例えば、特許文献1(特許文献2)を参照されたい。
【0004】
公知の閉鎖装置においては、チャンバが、内ハウジングにより形成された底部のみによって閉鎖されている。均一なチャンバ空間は、容器に対して閉鎖装置を回転させた後にのみ、容器内へと均一に空にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2020/239834号
【特許文献2】米国特許出願公開第2022/0258936号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術に基づき、開示された解決手段は、物質の有利な収容に関してチャンバを有利に構成する課題に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、最初にかつ本質的に、チャンバが分離部品によって第1部分チャンバと第2部分チャンバに分離されること、第1部分チャンバ及び第2部分チャンバが閉鎖部品の中心軸に沿って互いに前後に配置されていること、分離部品が閉位置から開位置へと移動可能であること、第1媒体が第1部分チャンバに受容可能でありかつ第2媒体が第2部分チャンバに受容可能であること、チャンバ内での第1媒体と第2媒体の混合が分離部品の開位置への移動によって実現可能であること、及び、蓋部材の移動によって混合媒体が容器内へ出られること、という第1の解決手段によって解決される。
【0008】
充填方法に関して、この課題は、チャンバを具備する閉鎖装置のための、異なる媒体に関する有利な充填方法を特定することである。
【0009】
この課題は、チャンバを第1部分チャンバと第2部分チャンバに分離する分離部品が設けられ、その場合第1部分チャンバと第2部分チャンバは閉鎖部品の中心軸に沿って互いに前後に配置されていること、その分離部品は閉位置から開位置へと移動すること、その分離部品は、容器に設置される前でありかつ内ハウジングが蓋部材に接続される前に開位置へ移動させられかつ第1部分チャンバは周囲の圧力よりも加圧されているか又は加圧される第1媒体を充填されることによって開かれること、その分離部品は加圧によって閉位置に固定されること、及び、閉位置により形成される第2部分チャンバは第2媒体を充填されること、というさらなる解決手段によって解決される。
【0010】
分離部品を用いてチャンバを第1部分チャンバと第2部分チャンバに分離することによって、特に2つ以上の、好ましくは異なる媒体に関するさらに好ましいチャンバの使用が可能となる。さらに、分離部品が閉位置から開位置へと移動可能であるという事実によって、この状態ではチャンバ内において第1と第2部分チャンバへの分離が中断され、好ましい充填が可能となるのみでなく、特にそして好ましくは、混合媒体が容器に入る前に媒体の混合も達成できる。それにも拘わらず、閉鎖装置は、例えば上記の従来技術から知られる装置の場合と同様に、媒体の放出に関してユーザによってほぼ同じ方法で使用することができる。第1及び第2部分チャンバは、異なる媒体で充填され得る。
蓋部材を動かすことによって、特に通常の取外し、特に容器から閉鎖装置の螺子を緩めることに関して、好ましくは、第1と第2部分チャンバへの分離を中断できるのみでなく、さらなる移動の過程でも、その際に混合された媒体を容器へ放出することも達成できる。
【0011】
第1媒体は、ガス状媒体とすることができる。ガス状媒体は加圧されてもよい。加圧されたガス状媒体は、分離部品の閉位置への固定を直ちに補助するか又は単独で行うことができる。
【0012】
例えばユーザが容器から閉鎖装置の螺子を緩めようとする過程における、例えば第1の部分的動作によって、第1と第2部分チャンバへの分離の中断と、得られたチャンバ内での第1及び第2媒体の混合のみを生じ、そして、特に閉鎖装置の螺子を緩めるさらなる動作の過程において、チャンバの孔が再び機能的に一体となることで、混合媒体が容器内に出ることが可能となる。第1の部分的動作は、実際に螺子を緩めることなく、鉛直方向への蓋部材の移動もないが、蓋部材の水平方向での移動のみがあり得る。第2の部分的動作は、実際に螺子を緩めることを伴い得る。
【0013】
内ハウジングが未だチャンバに接続されていないときに、分離部品に作用することによって分離部品は開位置へ有利に移動することができ、それに対応して、閉鎖装置が未だ容器に設置されていないときに第1部分チャンバの充填を実行可能であるという事実によって、充填という意味での好ましい取り扱いも同時に実行可能である。加圧された好ましくはガス状の第1媒体を充填することによって、分離部品の閉位置への変位に応じて、その際に好ましくはガス状の第1媒体自体による閉位置の保持も有利に達成される。その後、第2部分チャンバは、第1部分チャンバに影響を及ぼすことなく第2媒体で充填され得る。
【0014】
好ましくは、分離部品が中心軸の方向に開位置へと移動可能であることがさらに提供される。したがって、通常の使用状態において、分離部品は、それを鉛直方向に上昇させることによって移動させることができる。これは、例えば、容器から閉鎖部品の螺子を緩める動作から誘導されることによって簡便に達成できる。
【0015】
さらに、提供される場合、分離部品を閉位置へと付勢する、加圧された好ましくはガス状の第1媒体によっても好ましくかつ詳細に達成可能である。原理的には、分離部品を閉位置へと付勢するために用い得る他の可能性もある。例えば、このように形成された第1部分チャンバ内で分離部品に作用するバネであり、そのバネはさらに、例えばカバー要素の内面上で支持され得る。このようなバネはまた、分離部品と一体的に形成されてもよく、又は別個に挿入されてもよい。この場合、第1媒体は、加圧される必要はない。第1媒体はガス状媒体である必要もない。第1媒体は液体媒体であってもよいし、粉体等の固体媒体であってもよい。
【0016】
分離部品が中心軸に対して径方向及び周方向に延在する分離壁を有することがさらに好ましい。特に、分離部品が中心軸に対して実質的に垂直に延在する分離壁を有し連続的に閉じていることが好ましい。
【0017】
分離壁は、チャンバの壁と密閉状態で係合することになる。好ましくは、閉位置において、分離壁を、チャンバの当接肩部のエッジに密閉方式で載置可能である。したがって、分離壁は、必ずしも、当接肩部の外側にも広がり得るチャンバの残りの断面全体に亘って延在する必要はない。有利な点として、これにより中心軸方向の密閉状態での接触も達成される。原理的には、中心軸を横切る密閉配置、又は中心軸を横切る方向と中心軸方向とを組み合わせた密閉配置も実現可能である。
【0018】
さらに、分離部品が、分離壁から始まり第2部分チャンバ内に突出する支持延長部を有することが好ましい。これにより、分離壁は、閉位置から開位置へと好ましく移動することができる。さらに好ましくは、この文脈において、支持延長部が、第2部分チャンバ内の底面側に形成された斜面部と協働することが提供され得る。この手段によって、一方の側では支持延長部及び分離壁の中心軸周りで、他方の側では第2部分チャンバの底面周りで、動きが妨げられたり又は異なったりした場合に斜面部への乗り上げを達成でき、それによって所望する分離壁の中心軸方向への移動を行うことができる。
【0019】
さらに、分離部品は、好ましくは、やはり分離壁から始まる支持延長部とは反対側に延在するスペーサ延長部を含むことができる。それによって、分離壁は、別の観点においても安定化され得る。この文脈において、スペーサ延長部は、蓋部材の天井の内側に当接することが好ましい。さらに好ましくは、この文脈において、スペーサ延長部がバネ特性部分を含む。分離部品が閉位置から開位置へと分離壁を動かすために中心軸の方向に移動するとき、この部分においてバネの撓みを生じ得る。これによって同時に、少なくとも閉位置の支持を得ることもできる。特にガス状の第1媒体に圧力がかかっていない限り、必要に応じて、これのみで閉位置を確保することもできる。
【0020】
分離部品の開位置への移動は、蓋部材又は好ましくは閉鎖装置全体の移動のみによって達成されかつ影響され得る。分離部品の開位置への移動は、既に述べたように、特に開く動作によって、さらに有利には容器から閉鎖装置の螺子を緩める動作によって影響され得る。さらに詳細には、蓋部材の天井が好ましくは係合突起を有し、かつ、その係合突起と協働するために、分離部品のスペーサ延長部が、好ましくはスペーサ延長部の一部でありさらに好ましくは中心軸に対して径方向に延在する係合部を含むことができる。螺子を緩める動作に関して、さらに好ましくは、これは、回転の意味での螺子を緩める動作に対応するが、初期には第1移動部を介して中心軸方向への移動も伴う意味での螺子を緩める動きを生じさせないことを提供する。さらに、例えば斜面形成部と協働するため、特に蓋部材の回転を介して同時に分離部品の回転も達成するために、分離部品と蓋部材との間に回転方向における形状的嵌合を設けることができる。
閉位置から開位置への分離部品の移動の過程において、カバー要素に対する分離壁及び好ましくは分離部品全体の回転が、鉛直移動すなわち中心軸方向への移動を除いて妨げられる。フォームクロージャは、1つ以上の係合部と係合突起との間にあることが好ましい。
【0021】
さらに詳細には、スペーサ延長部が心出し突起を有し、そして内ハウジングが心出し突起を受容するための心出し凹部を有してもよい。したがって、心出し突起は、中心軸方向で視て支持延長部の反対側に形成されることが好ましい。心出し凹部は、チャンバの底部に形成してもよく、又は、チャンバが第1及び第2部分チャンバに分離されるときは、第2部分チャンバの底部に形成してもよい。
【0022】
閉鎖装置に関して、第1部分チャンが、例えばガス状の第1媒体に加えて第3の液体又は固体の媒体で充填されることも提供できる。その第3媒体は、その後、開位置において、第1部分チャンバから第2部分チャンバへと、第3媒体と共に又は例えばガス状媒体である第1媒体によって排出され得る。
【0023】
第2部分チャンバの充填後、チャンバ全体又は第2部分チャンバを閉じるために、チャンバ上に内ハウジングを設置してチャンバと協働する密閉状態とすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明をさらに説明する。しかしながら図面は実施形態の例示ためにのみ示す。
【
図1】
図1は、容器の一部を含む、容器に嵌合させた閉鎖装置の外観図である。
【
図4】
図4は、分離部品が閉位置にある、
図2と同様の斜視図である。
【
図5】
図5は、分離部品が開位置にある、
図4と同様の図である。
【
図6】
図6は、閉鎖装置が出口位置にある、
図5と同様の図である。
【
図7】
図7は、好ましい加圧媒体で充填されたとき、分離部品が開位置へと移動している蓋部材である。
【
図8】
図8は、分離部品が閉位置にありかつ第2部分チャンバを充填している、
図7と同様の図である。
【
図9】
図9は、内ハウジングを嵌合した後の、
図8に続く図である。
【
図13】
図13は、ラインXIII-XIIIに沿って切断した、
図11の物体を通る断面図である。
【
図19】
図19は、第3実施形態の内ハウジングの上面図である。
【
図20】
図20は、ラインXX-XXに沿って切断した、
図19と同様の物体の割断面図である。
【
図28】
図28は、初期状態における、容器に設置された閉鎖装置を通る縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1に示すように、閉鎖装置1は、使用状態において容器2に適用され、好ましくは容器2へ螺子で接続される。
【0026】
容器2は、例えばPETボトル等のプラスチックボトルであり、共通ボトルであってもよい。
【0027】
容器2は、閉鎖装置1に関係する、好ましくは一体的な周方向の環状突起3を有してもよい。その環状突起3は、支持リングと称されてもよい。
【0028】
好ましくは、閉鎖装置1は、閉位置において、環状突起3の上方にのみ延在する。
【0029】
図2からさらに詳細に示し得るように、閉鎖装置1は、蓋部材4と、内ハウジング5と、分離部品6とを有し得る。
【0030】
さらに詳細には、蓋部材4は、キャップ部品7と、ベース部品8(シールド)とから構成され得る。したがって、蓋部材4は、そのように2つの部品で作製されることが好ましく、これは単に製造上の理由によって推奨される。しかしながら、原理的には、例えばブロー成形部品として一体的に作製することもできる。
【0031】
2部品構成において、ベース部品8とキャップ部品7は、好ましくは、操作による分解不能に互いに接続されている。例えば、ベース部品8とキャップ部品7は、互いに接着又は溶着してもよい。
【0032】
蓋部材4は、その内側にチャンバ9を形成しており、それは媒体を受容するために設けられている。以下でより詳細に説明するように、チャンバ9は、容器2から閉鎖部品1を取り外す過程で自動的に空になり得る。
【0033】
さらに詳細には、分離部品6が
図2に示す閉位置にあるとき、分離部品6によって形成された2つの部分チャンバ、第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11が形成されている。チャンバ9は、第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11を合わせたものに対応する。第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11は、実質的に、中心軸Aの方向において互いに前後に配置されている。
【0034】
分離部品6は、閉位置と、
図5に示されるような開位置との間で移動可能である。
【0035】
第1部分チャンバ10に第1媒体を受容可能であり、そして第2部分チャンバ11に第2媒体を受容可能である。分離部品6を開位置に移動させることによって、第1媒体と第2媒体の混合を、第2部分チャンバ内又はチャンバ9全体内で達成できる。混合媒体は、その後、容器2内へ放出され得る。容器2は、好ましくは液体媒体である別の媒体を充填されてもよく、その媒体はその後、ユーザが閉鎖装置1を取り外した後に容器内の混合物質を最終的に使用可能となる前に、閉鎖装置1から出た混合媒体と混合されてもよい。第1媒体と第2媒体は、混合すると所望の特性を長期間維持することになる媒体でもよい。したがって、ユーザが最終的に容器2内に存在する混合物質を使用するつもりであれば、混合が一度だけ行われることを実現できる。
【0036】
図面から、先ず
図2及び
図3からさらに判るように、内ハウジング5は螺子を、ここでは好ましくは内螺子12を形成でき、それは所定の場合に、カウンタ螺子と、ここでは好ましくは容器2の外螺子13と協働することができる。
【0037】
蓋部材4はさらに、内ハウジング5に対して回転可能に設けられることが好ましい。
【0038】
内ハウジング5は、ラッチ機構によって蓋部材4に接続してもよい。蓋部材4は好ましくは回転可能、さらに好ましくは、接続状態において縦軸Aの方向へは移動せずに内ハウジング5に対してのみ回転可能であり、さらに好ましくは制限された角度で回転可能である。
【0039】
例示的実施形態において好ましくは、戻り止め突起14が蓋部材4上に形成され、さらに好ましくはベース部品8上に、好ましくは周方向に外側に形成される。戻り止め突起14の形成に関係して、戻り止め凹部15が内ハウジング5上に形成される。
【0040】
さらに好ましくは、大凡
図2による使用状態に関係するストップ突起16が、好ましくは内ハウジング5の上面に形成され、そのストップ突起16は、蓋部材14が内ハウジング5に対して回転したとき、蓋部材4上に、好ましくはベース部品8上に形成されたストップ肩部17と当接することができる。それについては、以下でより詳細に説明する。
【0041】
この例示的実施形態ではいずれの場合も、容器2に対する閉鎖装置1全体としての螺子を緩める移動を生じさせることなく、先ず、蓋部材4が内ハウジングに対して回転することができる。ストップ突起16がストップ肩部17に到達した後、蓋部材4のさらなる回転によって内ハウジング5も回転させ、その後、螺子を緩める移動を生じさせることができ、それは同時に閉鎖装置1の容器2に対する中心軸Aの方向への移動も含む。
【0042】
閉鎖装置1、好ましくは内ハウジング5はさらに、不正開封防止リング18を形成されることが好ましい。不正開封防止リング18は、
図2に示すように容器2に適用されたとき、好ましくは容器2上に、さらに好ましくは外螺子13の下に形成された分離肩部19の下に位置し得る。不正開封防止リング18はさらに、汎用的方式で閉鎖装置1に、好ましくは内ハウジング5に、さらに脱離ウェブ20によって接続される。
【0043】
容器2から閉鎖装置1を取り外す過程、特に上記の螺子を緩める過程において、不正開封防止リング18は、内ハウジング5から脱離して好ましくは容器2上に残る。
【0044】
上記の
図2及び
図3からさらに判るように、内ハウジング5はさらに、密閉リップ21を形成してもよい。密閉リップ21は、例えば
図2から判るように、適用状態において容器2の容器口22と内側で当接することができる。
【0045】
内ハウジング5はさらに閉鎖突出部23を形成し、それは、容器2に適用された初期状態において、大凡
図2に示されるように、蓋部材4の、好ましくはベース部品8の口領域24(例えば
図3参照)を閉じている。内ハウジング5はさらに閉鎖壁25を形成し、それは、閉鎖突出部23と共にU形状で延在するように設計されており、閉鎖壁25と閉鎖突出部23との間の接続は、底部領域26によって設けられている。密閉リップ21は、好ましくは閉鎖壁25上に形成される。
【0046】
閉鎖突出部23と底部領域26と閉鎖壁25により創出された周方向の溝内には、蓋部材4の、例示的実施形態では好ましくは蓋部材4のベース部品8の口領域24の自由端部27が密閉状態で載置される。
【0047】
閉鎖突出部23は、その周囲の一部に出口形成部28を有し、そして自由端27はその周囲の一部にカウンタ形成部29を有する。蓋部材4を内ハウジング5に対して回転させることによって、例えば
図6に示すように、出口形成部28とカウンタ形成部29が互いに接触して重なるようになることができ、それによって媒体がチャンバ9から出ることができる。
【0048】
このために、内ハウジング5は、好ましくは底部領域26において、周方向の選択された一部領域に出口孔30を有する。出口形成部28は、閉鎖突出部23に対して出口孔30と同じ周方向領域に配置されているので、上記の開位置における容器2の出口もそのとき与えられる。
【0049】
この意味において、端部27と周方向溝は、対応する閉鎖手段を形成し、そして出口孔30と出口形成部28は、対応する開放手段を形成する。
【0050】
特に
図4からさらに詳細に示されるように、内ハウジング5は、好ましくは閉鎖突出部23の上面にリフト部、好ましくは斜面部31を有する。斜面部31は、チャンバ9の、すなわちさらに詳細には第2部分チャンバ11の底面側に対応するように形成される。
【0051】
さらに好ましくは分離部品6が、より好ましくは支持延長部32において協働面33を有する。協働面33は、斜面部31と、好ましくは斜面部31の上面、特に斜面36と協働するために用いられる。
【0052】
協働面33及び/又は斜面部31の関係する面は、周方向に、好ましくは中心軸Aに対する周方向に大きくすることができる。
【0053】
さらに好ましくは、分離部品6が分離壁34を有する。分離壁34は、実質的に、閉鎖装置1の中心軸Aの、いずれの場合もチャンバ9の中心軸Aの径方向に延在している。
【0054】
実施形態において好ましくは、分離壁34は、大凡
図3の断面に関して中心軸Aに対して下向きに傾斜したV字状に延在している。
【0055】
閉位置において、
図2に示すように、分離壁34はチャンバ9の接触肩部35のエッジに載置されている。そのエッジは、例えば蓋部材4によって形成され、すなわち例示的実施形態において、より具体的には、蓋部材4のベース部品8によって形成されている。分離壁34はフレキシブルであってもよい。閉位置では、分離壁34はある程度曲がっていてもよく、そのことが所定の復元力を生成し、それによって閉位置における第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11との間の所望する密閉状態も強化され得る。
【0056】
分離壁34は、閉位置においてチャンバ9を、上述した第1部分チャンバ10と第2部分チャンバ11に分離する。
【0057】
支持延長部32は、好ましくは中心軸Aから径方向に離間しかつ好ましくは周方向にも円周の一部に亘って延在している。その径方向距離は、例えば、チャンバ9の最大内直径dの10分の1以上であってもよい。その距離は、例えば、上記最大内直径dの3分の1又は2分の1まで又はそれ以上としてもよい。
【0058】
したがって、斜面部31は、その斜面を、中心軸Aに対する同じ距離にかつ周方向の同じ円周の一部に亘って形成されることが好ましい。斜面36は、好ましくは、協働面33と相互作用するために用いられる。
【0059】
通常の閉状態における図示の状況に関して、分離部品6はさらに、分離壁34の頂部にスペーサ延長部37を有する。スペーサ延長部37は、蓋部材4の天井38に対して距離を設けている。
【0060】
さらに好ましくは、スペーサ延長部37が、1つ以上の係合部39を含む。係合部39は係合形成部である。係合部39は、天井38の内面上に形成された係合突起40と協働することができる。蓋部材4が中心軸Aを中心に回転するとき、それに伴って分離部品6が回転することによって、分離部品6はリフト部にしたがって、好ましくは斜面部31にしたがって上昇し、そして大凡
図3又は
図4に示す閉位置から
図5に示す開位置へと移動する。
【0061】
図4及び
図5に示すように、スペーサ延長部37は、断面において例えば4つの径方向に延在する翼部41を具備する十字状としてもよい。、
【0062】
図1に示すように容器2に適用された閉鎖装置1を用いるとき、ユーザは、
図3又は
図4に示す位置から開始して、蓋部材4を中心軸Aを中心に回転させ、それによって分離部品6が大凡
図4に示す閉位置から
図5に示す開位置へと移動する。この移動は、蓋部材4の天井38の方向に生じる。
【0063】
分離部品6の移動は、一方では蓋部材4と分離部品6との間の形状的嵌合によるものであり、他方では分離部品6と内ハウジング5との間の斜面作用により上昇する協働によるものである。より詳細には、その形状的嵌合は、スペーサ延長部37又は天井部38の係合部39と係合突起40によってそれぞれ付与され得る。
【0064】
図5に示されるように、これによって部分チャンバ10と11の分離がなくなるため、1つになったチャンバ9が形成される。部分チャンバ10に存在する媒体は、部分チャンバ11に流入して部分チャンバ11に存在する媒体と混合することができる。ここで、好ましくは、中心軸Aを中心とする蓋部材4の回転のみが生じており、内ハウジング5の回転は同時には生じていない。したがって、容器2に対する中心軸Aの方向への移動という意味での螺子を緩める移動は、好ましくは未だ生じていない。
この開始時の最初の移動においては、内ハウジング5は、密閉リップ21と容器口22の内面との間の十分な摩擦及び/又は容器口22の外螺子と内ハウジング5の内螺子との間の十分な摩擦によって蓋部材4と一緒に回転することを妨げられ得る。図に示すように、蓋部材4は、内ハウジング5の、特に内ハウジング5における内螺子12を形成する部分の外側を下方に向かって延在しているが、少なくとも周方向への必要な回転移動を行うために、この領域において内ハウジング5と接触していない。
【0065】
分離部品6は上述した方式で蓋部材4の回転と共に回転しているので、分離部品6の対応する斜面と斜面部31との間の斜面協働によって分離部品6の上昇移動が生じている。
【0066】
この回転は、好ましくは先ず、
図3に示す初期位置においてはストップ肩部17が未だ内ハウジング5上のストップ突起16と当接していないという事実によって可能となる。ストップ肩部17の位置によって予め設定可能な回転角度は、例えば、約180度、又は270度までもしくはそれ以上、例えば310~320度まで、ストップ肩部17がストップ突起16と当接するようになるまでとすることができる。
【0067】
好ましくは、分離部品6の上昇、すなわち開位置への移動は、ストップ肩部17がストップ突起16と接触するようになる前に既に完了している。これは、例えば180、270又は370度の周方向角度の、例えば3分の1~2分の1又は3分の2までで行われる。同時に、これによってカウンタ形成部29もまた、出口形成部28との最終的な位置合わせに関して回転させられる。このために必要な回転角度は、大凡
図2に示す初期位置からストッパ突起16に向かう停止位置までの、上述した方式で予め設定された全回転角度に対して決定可能である。
ストップ肩部17がストップ突起16における停止位置に到達すると、蓋部材4のさらなる回転によって内ハウジング5と組み合わさった移動を生じ、それによって、好ましくはここで付与されている螺子接続において容器2から螺子を緩める移動を生じる。そのとき、中心軸Aの方向への移動も生じる。
【0068】
上述した停止位置に到達すると、
図6に示す出口位置にも到達する。好ましくかつ具体的には部分チャンバ11からの混合媒体であるチャンバ9からの媒体が、容器2に入ることができる。
【0069】
好ましくは、出口孔30は、比較的小さい、さらに好ましくは円形断面で形成される。いずれにしてもその設計は、
図6に示すように、中心に噴射ジェット52を生じるようにする。
【0070】
図7~
図9に関して、閉鎖装置1を充填するための可能な手順を説明する。
【0071】
このために、蓋部材4は、挿入されかつ接続されたベース部品8を含むが内ハウジング5は含まない幾つかの部品で設計される限り、
図7に示す反転位置にて準備し保持されることが好ましい。詳細には図示しない押し部材を用いて、好ましくは翼状の係合部39の弾性変形を利用して分離部品6を矢印P1の方に押し下げることによって、
図2に示す通常状態において分離壁34の上方に位置するチャンバ9の領域にもアクセス可能となる。この状態で第1媒体を蓋部材4に充填でき、その第1媒体は、使用状態において分離壁34の上方に位置する空間に集まる。この第1媒体は、液体であってもよい。しかしながら、第1媒体は、単に、加圧ガス等の加圧媒体としてもよい。さらに、第1媒体は、上記液体に加えてガス等の上記加圧媒体を含む2つの媒体であってもよい。
【0072】
ここで、加圧とは、使用時の周囲の圧力よりも高い圧力を意味する。好ましくは、高い圧力は、約4~8bar、より好ましくは約6bar(90psi)である。
【0073】
その後、分離部品6に対する圧力を除去することによって、
図8に示すように、閉じた第1部分チャンバ10が、
図2に示す使用状態において分離壁34の上方に位置する空間となる。この時点で、第2部分チャンバ11は充填のために開いている。この場合、分離部品6は、1又は複数の係合部39のバネ作用及び/又は加圧媒体によって閉位置へと押圧され得る。
【0074】
その後、これによって露出した第2部分チャンバ11にさらなる媒体、例えば粉体状媒体を充填することができる。
【0075】
その後、内ハウジング5が、
図2に示した閉状態にほぼ対応する回転の向きにて、
図9のように蓋部材4の上に載置される。こうして2つの部分チャンバ10と11は充填されかつ互いに分離されており、そして周囲環境からも分離されている。
【0076】
図3による状態にもほぼ対応するこの状態において、次に、容器2の口領域への例えばバウンス止めや螺子止めによる設置を行うことができ、それによって最終的に
図1による状態が実現される。
【0077】
図10を参照すると、閉鎖装置1のさらなる実施形態が示されている。この場合、分離部品6は、上方に向かってほぼ直角に又は小角度で傾斜する、分離壁34の延長部を有する。
【0078】
さらに詳細には、天井38が、分離部品6の心出し凹部43と係合可能な心出し突起42を含むことができる。
【0079】
ベース部品8は、周方向の密閉肩部44を有してもよく、それは、ベース部品8の他の部分とは異なる材料から作製される。密閉肩部44は、例えばゴム又はTPEなどの弾性材料でもよい。
【0080】
密閉肩部は、
図10による閉状態において分離壁34を超えて上方に延在することができ、それによって挿入肩部45を形成できる。挿入肩部45は、密閉肩部44のための装着点としても有利に用いることができる。挿入肩部45は、ここでは好ましくは密閉肩部44の材料で形成されるが、
図10にさらに示すように、好ましくは互いに対向する別の挿入肩部45として配置することもでき、他の点では蓋部材4の、すなわちより詳細にはベース部品8の、例えば汎用的な硬質プラスチックである材料で形成できる。
【0081】
好ましくは互いにほぼ対向して形成された2つのこのような挿入肩部45を用いて、組み立て中に、分離部品6の有利な心出しをさらに好ましく達成できる。
【0082】
図1~9の実施形態おいても示されるように、ベース部品8上の密閉肩部44に替えて又は付加して、密閉領域51を分離壁34上に設けてもよい。一方及び/又は両方の場合において、それは、例えば一体接続のためにクランプ装着されかつ射出成形されない、挿入シールでもよい。
【0083】
好ましくは、分離部品6が、より低い第2心出し突起46をさらに有する。
【0084】
第1心出し突起42及び/又は第2心出し突起46は、好ましくは中心軸Aの領域に延在する。
【0085】
内ハウジング5が所定の位置に設置されると、心出し突起46によって適切な位置合わせを実現できる。
【0086】
好ましくは、第2心出し突起46から周方向に離間して、斜面形成部47が分離部品6上の足側に設けられている。斜面形成部47は、好ましくは内ハウジング5の閉鎖突出部23上に形成されている内ハウジング5上のカウンタ斜面形成部48と協働する。カウンタ斜面形成部48は、好ましくは、上述した実施形態の斜面部31に対するその作用にも対応している。
【0087】
好ましくはさらに、周方向のオーバーグリップフランジ49が、斜面形成部47の上方にて分離部品6上に形成され得る。オーバーグリップフランジ49は、閉鎖突出部23の上面50と接触するようになり得る。
【0088】
図11~
図13を参照すると、内ハウジング5が詳細に示されている。
【0089】
ここで、好ましくは2つのストップ突起16が形成されていることが示され、さらに好ましくはそれらは約45度の角度で周方向に離間しており、この場合は約315度の回転のための自由空間を残している。それらは、接続リブによって互いに接続され得る。
【0090】
さらに、出口孔30は、その小さい直径についても識別可能である。出口孔30の直径は、好ましくは閉鎖突出部23の直径Dの5分の1以下に対応する。さらに好ましくは、10分の1以下、例えば20分の1までである。
【0091】
出口形成部28は、連続的な径方向に延在するチャネルとして閉鎖突出部23内に形成することができる。それは、さらに好ましくは、特に
図13に示されるように、斜面形成部の径方向外側の領域にのみ配置されている。
【0092】
図14及び
図15は、第2実施形態の分離部品6をさらに詳細に示している。
【0093】
第1実施形態の分離部品6と同様に、スペーサ延長部37及び/又は支持延長部32が、軸Aに対して垂直な断面内で十字状に形成されている。
【0094】
特に、
図16~
図20を参照すると、上述した実施形態とは異なる幾つかの実施形態において形成された実施形態が再び示されている。
【0095】
特に、第2心出し突起46が分離部品6上に形成されて斜面形成部47を大きく超えて下方に突出している。さらに、2つの斜面形成部47が設けられ、それらは互いに周方向に離間している。
【0096】
2つの対応するカウンタ斜面形成部48も、閉鎖突出部23上に形成されている。
【0097】
図21~
図27を参照して、上述した実施形態のさらなる充填操作を再度説明する。
【0098】
図21において、再び分離部品6が最初に押し下げられることで、後に部分チャンバ10に対応する空間部分の充填を行うことができる。
図22によると、矢印P2で示すように液体がチャンバのこの部分に導入される。
【0099】
次に、
図23で、分離部品6をなお押し下げつつ、矢印P3で示すように加圧ガスが注入される。その後、分離部品6に対する矢印P1で示す圧力が除去されることで、分離部品6は
図24に示すように閉鎖状態となる。ここで、液体媒体及びガス状加圧媒体の両方が、この時点で形成された第1部分チャンバ10内に存在する。
図24はさらに、その後に矢印P4で示す乾燥ステップが生じ得ることを示している。例えば、乾燥は、熱風により行うことができる。
【0100】
さらに、
図25では、後ろの部分チャンバ11の空間が、例示的実施形態では粉体状媒体によって矢印P5のように充填される。
【0101】
その後、
図26では、内ハウジング5が、閉状態に対応する向きで再び設置される。
図27に示すように反転させた後、このように充填された閉鎖部品は、容器2に設置される準備ができている。
【0102】
図28~
図30を参照して、このような方式で充填された閉鎖装置1に関して、空にするプロセスを再び説明する。
【0103】
初期状態である
図28では、ストップ肩部17が(その背後に位置して見えない)第2のストップ突起16と接触している。次に、螺子を緩めるための通常の回転方向である反時計回りに、内ハウジング5に対する蓋部材4の回転を行い、それによって
図29の中間位置において、例えば90度回転した後、分離部品6は開位置となり、圧力下にある媒体によって押されて、好ましくは液体であるさらなる媒体が第1部分チャンバ10から第2部分チャンバ11へと出て来る。そして、この時点でチャンバは、部分チャンバ10と部分チャンバ11が再び接続された状態にあり、その第2部分チャンバ11内で
図30に示すように混合状態が得られ、例えば180度の回転移動が完了すると、
図20による出口が得られる。好ましくは出口孔30が小さい開口領域であるため、集中した噴射52が達成される。
【0104】
閉鎖装置1は、好ましくは全体的にプラスチック部品から構成される。適切なプラスチック材料は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、PBT(ポリブチレンテレフタレート)を含み、軟質プラスチック材料に関しては例えばTPE(熱可塑性エラストマー)を含む。好ましくは、キャップ部品7はPBTから作製される。
【0105】
好ましくは、分離部品6はPBTから作製される。特に、第1の例示的実施形態のように、密閉部が成形される場合、これはTPEを含むことができる。これに関して、二成分成形部品が存在してもよい。
【0106】
ベース部品8は、好ましくはPBTから作製され、上述したようにその上に密閉部が成形される限り、これを二成分性成形部品としてもよい。この場合、その密閉部は、例えばTPEを含んでもよい。
【0107】
例えば、内ハウジングは、ポリプロピレンから射出成形してもよい。
【0108】
第1部分チャンバ10は、例えば8~15mlの、さらに好ましくは10~14mlの、より好ましくは約12.5mlの容積を有することができる。充填されるとき、この容積は、例えば半分が負圧下のガスで充填され、半分が液体で充填される。しかしながら、さらに好ましくは、ガスが液体よりも大きい容積を付与される。例えば、液体の容積の1.2~2.5倍である。例えばガスに対して6~9mlの、より好ましくは8.5mlの容積を付与し、そして液体に対して3~5mlの、より好ましくは4mlの容積を付与することができる。
【0109】
好ましくは、第2部分チャンバ11は、第1部分チャンバ10よりも小さい容積を有する。さらに好ましくは、第2部分チャンバ11は、第1部分チャンバ10の容積の半分以下の容積を有する。例えば、第2部分チャンバ11は、3~5mlの、さらに好ましくは3.5~4mlの容積を有してもよい。
【符号の説明】
【0110】
1 閉鎖装置
2 容器
3 環状突起
4 蓋部材
5 内ハウジング
6 分離部品
7 キャップ部品
8 ベース部品
9 チャンバ
10 第1部分チャンバ
11 第2部分チャンバ
12 内螺子
13 外螺子
14 戻り止め突起
15 戻り止め凹部
16 ストップ突起
17 ストップ肩部
18 不正開封防止リング
19 分離肩部
20 脱離ウェブ
21 密閉リップ
22 容器口
23 閉鎖突出部
24 口領域
25 閉鎖壁
26 底部領域
27 自由端部
28 出口形成部
29 カウンタ形成部
30 出口孔
31 斜面部
32 支持延長部
33 協働面
34 分離壁
35 接触肩部
36 斜面
37 スペーサ延長部
38 天井
39 係合部
40 係合突起
41 翼部
42 心出し突起
43 心出し凹部
44 密閉肩部
45 挿入肩部
46 第2心出し突起
47 斜面形成部
48 カウンタ斜面形成部
49 オーバーグリップフランジ
50 上面
51 密閉領域
52 噴射ジェット
A 中心軸
D 直径
P1、P2、P3、P4、P5 矢印
a 径方向距離
d 最大内直径
【国際調査報告】