(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】音声ベースの対話のためのユーザランク付けおよびその適合のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04M 3/50 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
H04M3/50 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507865
(86)(22)【出願日】2022-08-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 IN2022050705
(87)【国際公開番号】W WO2023017532
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】P/BD/2021/000247
(32)【優先日】2021-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BD
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323004330
【氏名又は名称】ヒシャブ インディア プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100138519
【氏名又は名称】奥谷 雅子
(74)【代理人】
【識別番号】230108442
【氏名又は名称】佐藤 明夫
(72)【発明者】
【氏名】カレン カイ サミュエル デビッド エリック
(72)【発明者】
【氏名】シュミッツ マイケル
(72)【発明者】
【氏名】アーメッド ズバイア
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201CA01
5K201CB12
5K201DC02
5K201DC04
5K201DC05
5K201DC07
5K201EC06
5K201EC09
5K201ED01
5K201ED05
(57)【要約】
本発明は、ユーザのランクに基づく音声ベースの対話において対話型音声応答システムのユーザインターフェースの要素を適合させるためのシステムおよび方法に関し、より詳細には、ユーザの専門知識についてユーザをランク付けすることに関する。ユーザをランク付けする方法は、音声ベースの対話のための複数の属性に関連する情報を受信する対話エンジンを含む。ユーザランク分類器は、ユーザランクを判定し、ユーザモデル更新コンポーネントによってユーザモデルを更新する。さらに、対話エンジンは、ユーザの専門知識に対応するユーザのランクに基づいてユーザインターフェースを適合させてユーザに提供し、それによって、対話中の関与を強化する。これは、インターフェースをより効率的で、親しみやすく、使いやすくする。さらに、システム動作およびユーザの両方の時間およびコストを節約する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法であって、前記対話型音声応答システムの前記ユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.前記音声ベースの対話中にユーザから複数の属性に関連する情報を受信するステップ、
b.前記複数の属性に対応する第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値の少なくとも1つを判定するステップ、
c.前記ユーザから受信した前記複数の属性に関連する情報を分析するステップ、
d.前記ユーザから受信した前記複数の属性に関連する対応する情報の前記分析に基づいて前記ユーザに第1のユーザスコアを割り当てるステップ、
e.前記第1のユーザスコアと、前記第1のユーザスコア閾値および前記第2のユーザスコア閾値の少なくとも1つとに基づいてユーザランクを前記ユーザに割り当てるステップ、および
f.前記ユーザランクに基づいてユーザインターフェースを前記ユーザに提供するステップ、
を含む、方法。
【請求項2】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.ユーザスコアの範囲を複数のユーザランク間のユーザランクに関連付けるステップであって、前記複数のユーザランクは異なるレベルのユーザ専門知識に対応する、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項3】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.前記ユーザが分類される前記複数のユーザランクのうちの1つに従って前記ユーザインターフェースを構成し、変更し、調整するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項4】
前記ユーザランクに従って前記ユーザインターフェースを構成し、変更し、調整することは、ステップの数が前記ユーザのランクに依存する段階方式で複数のサービスを前記ユーザに提供することを含む、請求項3に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項5】
前記複数のサービスを提供することは、金融取引管理のうちの少なくとも1つを提供することを含む、請求項4に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項6】
前記第1のユーザスコアは、前記複数のユーザランクに関連付けられたユーザスコアの前記範囲のうちの少なくとも1つに対応する、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項7】
前記複数のユーザランクは、初心者、中級者、および専門家のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項8】
前記複数の属性は、識別情報、金融取引履歴、製品名、数量、単位、価格、支払、および他の当事者に関連する情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項9】
前記第1の閾値スコアおよび前記第2の閾値スコアは、自動的に判定されるか、または管理者によって設定される、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項10】
前記第1の閾値スコアが前記第2の閾値スコアを超える、請求項9に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項11】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第1の閾値スコアを超える場合に、前記ユーザを上級のユーザランクに分類するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項12】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第1の閾値スコアおよび前記第2の閾値スコア内にある場合に、前記ユーザに関連付けられた前記第1のユーザスコアを第2のユーザスコアに更新するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項13】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第1の閾値スコアおよび前記第2の閾値スコアの範囲内にある場合に、前記ユーザを初心者ユーザランクに分類するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項14】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第2の閾値スコアを超え、前記第1の閾値スコア内にある場合に、前記ユーザから受信した前記複数の属性に関連する前記情報を確認するステップ、および
b.各々の誤った情報について前記ユーザに関連付けられた前記第1のユーザスコアを減分するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項15】
前記対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる前記方法は、
a.訪問の頻度、使用、記録された音声ベースの対話データ、行動データに対応するデータに基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデルを更新するステップ、および
b.前記ユーザランクに基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデルを更新するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の音声ベースの対話に対応するユーザ専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法。
【請求項16】
音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付ける方法であって、前記ユーザをランク付ける前記方法は、
a.前記音声通話の間に前記ユーザから複数の属性に関連する情報を受信するステップ、
b.前記複数の属性に対応する第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値の少なくとも1つを判定するステップ、
c.前記ユーザから受信した前記複数の属性に関連する情報を分析するステップ、
d.前記ユーザから受信した前記複数の属性に関連する対応する情報の前記分析に基づいて前記ユーザに第1のユーザスコアを割り当てるステップ、および
e.前記第1のユーザスコアと、前記第1のユーザスコア閾値および前記第2のユーザスコア閾値の少なくとも1つとに基づいてユーザランクを前記ユーザに割り当てるステップ、
を含む、方法。
【請求項17】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.ユーザスコアの範囲を、異なるレベルのユーザ専門知識に対応する複数のユーザランク間のランクに関連付けるステップ
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項18】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.前記ユーザが分類される前記複数のユーザランクのうちの前記1つに従って前記ユーザインターフェースを構成し、変更し、調整するステップ
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項19】
前記第1のユーザスコアは、前記複数のユーザランク間のランクに関連付けられたユーザスコアの前記範囲のうちの少なくとも1つに対応する、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項20】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第1の閾値スコアを超える場合に、前記ユーザを上級のユーザランクに分類するステップ
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項21】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第1の閾値スコア内にあるが、前記第2の閾値スコアを超える場合に、前記ユーザに関連付けられた前記第1のユーザスコアを第2のユーザスコアに更新するステップ
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項22】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第2の閾値スコアを超えない場合に、前記ユーザを初心者のユーザランクに分類するステップ
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項23】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.前記第1のユーザスコアが前記第2の閾値スコアを超え、前記第1の閾値スコア以内にある場合に、前記ユーザから受信した前記複数の属性に関連する前記情報を確認するステップ、および
b.各々の誤った情報について前記ユーザに関連付けられた前記第1のユーザスコアを減分するステップ、
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項24】
前記ユーザをランク付けする前記方法は、
a.訪問の頻度、使用、記録された音声ベースの対話データ、行動データ、および対話に基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデルを更新するステップ、および
b.前記ユーザランクに基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデルを更新するステップ、
をさらに含む、請求項16に記載のユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザをランク付けする方法。
【請求項25】
音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させるためのシステム(100)であって、前記システム(100)は、
ユーザとの対話を処理するための対話エンジン(103)、
前記ユーザ情報を記憶するユーザモデル(105)、
前記ユーザと前記対話エンジン(103)との間の前記対話を監視および推測して、任意の新しい情報で前記ユーザモデル(105)を更新するためのユーザモデル更新コンポーネント(104)、
ユーザランク分類器(106)であって、前記ユーザランク分類器(106)は、ユーザランクを、第1のユーザスコアと、第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値のうちの少なくとも1つとに基づいて、ユーザに割り当てる、ユーザランク分類器(106)、
を含み、
前記対話エンジン(103)は、前記ユーザランクに基づいて、ユーザインターフェースを前記ユーザに提供する、システム。
【請求項26】
前記対話エンジン(103)は、前記音声ベースの対話中に前記ユーザから複数の属性に関連する情報を受信し、前記ユーザランク分類器(106)は、前記複数の属性に対応する第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値のうちの少なくとも1つを判定する、請求項25に記載の、音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させるシステム(100)。
【請求項27】
前記ユーザランク分類器(106)は、ユーザスコアの範囲を、異なるレベルのユーザ専門知識に対応する複数のユーザランク間のランクに関連付けることをさらに可能にする、請求項25に記載の、音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させるシステム(100)。
【請求項28】
前記ユーザモデル更新コンポーネント(104)は、記録された音声ベースの対話データに基づいて前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデル(105)を更新することができる、請求項25に記載の、音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させるシステム(100)。
【請求項29】
前記ユーザモデル更新コンポーネント(104)は、訪問頻度、使用、記録された音声ベースの対話データ、行動データ、および対話に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデル(105)を更新すること、および前記ユーザランクに基づいて前記ユーザに関連付けられた前記ユーザモデル(105)を更新することができる、請求項25に記載の音声ベースの対話lに対応するユーザの専門知識に従って対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させるシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対話型音声応答システムのユーザのランク付けに関し、より詳細には、ユーザのランクに基づいてユーザインターフェースの要素を適合させるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、銀行業、ショッピング、および娯楽などの様々な目的に役立つ多数のツールが、現代社会の構造に深く組み込まれて設計されている。これらのツールのユーザインターフェース(UI)およびそれらの機能は、初心者から上級ランクのユーザまでのより多くの数の潜在的顧客に到達するために、すべてのユーザに役立つ設計および動作論理を考慮に入れることができないことが多い。初心者である、または技術的な知識を有していない、または関連するUIに精通していない人々は、自分の情報を追跡することが困難であり、その結果、自分の評価および判断が不正確になる可能性がある。ユーザは、新しい、または自分が頻繁には訪れないアプリケーションユーザインターフェースにおいて、大きな困難を経験する。
【0003】
システムは、ユーザの興味、好み、および経験を導くことが困難であることが多い。ツールは、特定のユーザ専門知識に従ってカスタマイズされたUIおよび機能を提供するのに十分な情報がないことが多い。
【0004】
ツールが、専門家と初心者の両方のユーザに対して、ユーザインターフェースおよび機能の観点から、複雑さのレベルに適応し、実行することは、困難であることが多い。例えば、ツールのUIおよび機能が、初心者ランクのユーザにとって、ナビゲートするには複雑すぎるものである場合、それらがより経験豊富なユーザに適していても、ユーザがそれを放棄する傾向がある。したがって、ユーザがアプリケーションを理解するために、デモまたはユーザのガイドと共に最初から開始するオプションが、理解を容易にするために利用可能でなければならない。
【0005】
一方、単純すぎるUIは、初心者のユーザにとって簡便であり得るが、中級または上級ユーザがアプリケーション機能を最大限に利用することを妨げる。例えば、最初から開始する同じユーザガイドまたはオプションは意義深いものではなく、アプリケーションに定期的に訪れる者であるユーザにとって、時間の浪費である。
【0006】
ユーザ専門知識のランクが異なると、既存のシステムおよびユーザは、情報を管理することが困難になることが多い。したがって、ユーザ専門知識のランクを判定し、判定されたユーザランクに基づいてアプリケーションのユーザインターフェースおよび機能を適合させるためのシステムおよび方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、音声ベースの対話に対応するユーザの専門知識に従って、ユーザをランク付けし、対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させるための方法およびシステムを記載する。ユーザ専門知識に基づいてユーザをランク付けする方法は、音声ベースの対話中にユーザから複数の属性に関連する情報を受信する対話エンジンを含む。ユーザランク分類器は、複数の属性に対応する第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値を判定する。ユーザランク分類器は、ユーザモデルおよびユーザモデル更新コンポーネントを介してユーザから受信した複数の属性に関連する情報を分析する。ユーザモデル更新コンポーネントは、ユーザとの対話セッションを推測および監視し、それに応じてユーザモデルを更新する。ユーザ専門知識に基づいてユーザをランク付けする方法は、ユーザから受信した複数の属性に関連する対応する情報の分析に基づいて、ユーザに第1のユーザスコアを割り当てるステップと、次いで、ユーザスコアに基づいてユーザにユーザランクを割り当てるステップとを含む。さらに、対話エンジンは、ユーザの専門知識に対応するユーザのランクに基づいて、ユーザインターフェースを適合させてユーザに提供する。
【0008】
結果として、本発明は、サービスプラットフォームに関連するユーザの専門知識を測定し、使いやすさのための個別化されたサービスを提供するために使用することができる。それによって、システムは、ユーザのニーズおよび関心に従って調整および整合され、したがって、ユーザのエラーおよび燃料を減らし/対話セッションへの関与を強化する。これは、インターフェースをより効率的で、親しみやすく、使いやすくする。さらに、システム動作およびユーザ使用の両方の時間およびコストを節約する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】ユーザと、ユーザの専門知識のランクを判定し、それに対応してユーザインターフェースを適合および構成するためのシステムとの間のデータフローを示すブロック図である。
【0010】
【
図1B】ユーザの専門知識に応じたユーザランクを判定するためのスコアリングプロセスを示すフローチャートである。
【
図1C】複数の閾値に対応するユーザランクを示すグラフィカルな表示である。
【
図2A】音声ベースの対話に対応するユーザランクを判定するためにユーザをスコアリングする方法を示すフローチャートである。
【
図2B】音声ベースの対話に対応するユーザランクを判定するためにユーザをスコアリングする例示的なシナリオを示すフローチャートである。
【
図3】ユーザランクに基づいてユーザインターフェースを介してユーザをルーティングおよびナビゲートするための例示的なシナリオを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、人間とコンピュータとの会話においてドメインまたはユースケース切り替え提案を決定するためのシステムおよび方法について説明する。システムおよび方法は、図に関して説明されており、そのような図は、本発明の実施形態にかかる例示的なシステムおよび方法の説明を容易にするために限定するのではなく例示することを意図している。
【0012】
音声ベースの対話およびシステムの使用に対応するユーザの専門知識に従って、対話型音声応答システムのユーザインターフェースを適合させる方法およびシステムが、本明細書で記載されている。システムおよび方法は、図に関して説明されており、そのような図は、本発明の実施形態にかかる例示的なシステムおよび方法の説明を容易にするために限定するのではなく例示することを意図している。
【0013】
特定の実施形態の前述の説明は、本明細書の実施形態の一般的な性質を十分に明らかにするため、他者は、現在の知識を適用することによって、一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更および/または適合させることができ、したがって、そのような適合および変更は、開示された実施形態の均等物の意味および範囲内で理解されるべきであり、理解されるように意図される。
【0014】
また、実施形態は、フローチャート、フロー図、データフロー図、構造図、またはブロック図として示されるプロセスとして説明され得ることに留意されたい。フローチャートは、一連のプロセスとして動作を説明し得るが、動作の多くは、並行してまたは同時に実行されることができる。さらに、動作の順序は、並べ替えられてもよい。プロセスは、その動作が完了したときに終了するが、図に含まれていない追加のステップを有することができる。プロセスは、方法、関数、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応し得る。プロセスが関数に対応する場合、その終了は、呼び出し関数またはメイン関数への関数の戻りに対応する。
【0015】
本明細書で使用される表現または用語は、説明のためのものであり、限定のためのものではないことを理解されたい。したがって、本明細書の実施形態を好ましい実施形態に関して説明してきたが、当業者であれば、本明細書の実施形態は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内で変更して実施されることができることを認識するであろう。
【0016】
本明細書で使用される場合、「ネットワーク」という用語は、データを搬送し、通信デバイス(例えば、電話、スマートフォン、コンピュータ、サーバ)を互いに接続するために使用される通信ネットワークの任意の形態を指す。本発明の実施形態によれば、データは、処理済みデータおよび未処理データのうちの少なくとも一方を含む。このようなデータは、自動データ処理、手動データ処理によって得られたデータ、または未処理データを含む。
【0017】
本明細書で使用される場合、「人工知能」という用語は、サーバに記憶され、機械学習技術を使用して生成された実行可能命令のセットを指す。
【0018】
以下の説明では、様々な要素を説明するために「第1」、「第2」などの用語を使用するが、これらの要素は、用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、様々な記載された例の範囲から逸脱することなく、第1の意図は、第2の意図と呼ばれることができ、同様に、第2の意図は、第1の意図と呼ばれることができる。
【0019】
図1Aは、本発明の1つまたは複数の態様に従ってユーザインターフェースを適合させ、それに対応して構成するためのユーザ専門知識のランクを判定するための、人間と対話型音声応答(IVR)通信システム100との間のデータフローを示す図表を示している。この例では、開示されたIVR通信システム100は、対話エンジン103と、ユーザモデル更新コンポーネント104と、ユーザモデル105と、ユーザランク分類器106とを含む。
【0020】
ユーザ101は、クライアントデバイス102を使用してIVR通信システム100への通話を開始する。通話は、本明細書には図示していない、通信事業者ネットワークの電話ゲートウェイを介して送信され、さらに対話エンジン103にルーティングされてもよい。クライアントデバイス102は、多種多様な電子デバイスに対応する。本発明の実施形態によれば、クライアントデバイス102は、スマートフォンもしくはフィーチャーフォン、または通常の固定電話などの任意の電気通信デバイスである。クライアントデバイス102は、ユーザ要求を入力するサービス要求手段として機能する。本発明の実施形態によれば、クライアントデバイス102からのサービス要求は、電気通信ネットワークを介して対話エンジン103に通信される。本発明のさらに別の実施形態によれば、クライアントデバイス102からのサービス要求は、電気通信ネットワークを使用してもしなくてもよいデータサービスを使用して、スマートフォン上のアプリケーションを使用して、対話エンジン103に伝達される。
【0021】
ユーザ101は、情報を受信し、対話エンジン103へのサービス要求の一部であり得る様々なプロセスを開始するなどのサービス要求を入力するために、通話を介してクライアントデバイス102を使用する。その後、対話エンジン103は、さらなる処理のために、また、抽出された情報を対話セッションからユーザモデル更新コンポーネント104およびユーザモデル105へさらに送信するために、1つまたは複数の技術を使用する。ユーザ101がクライアントデバイス102を使用してサービス要求の音声を対話エンジン103に入力すると、ユーザの入力音声は、ユーザの着信音声の発話・テキスト変換のための方法およびシステムを使用して処理される。この例では、人工知能技術が使用されて、いくつかのユーザまたは個々のユーザからデータを収集し、ユーザの好みを示すキー用語を抽出する。
【0022】
対話エンジン103は、主にユーザと自然言語対話を行うことによって、ユーザとサービスとの間のユーザインターフェースを提供する。対話は、情報を尋ねることなど、特定のサービスの1つまたは複数の態様を要求する質問を含む。このようにして、IVR通信システム100はまた、一般的な会話クエリを受信し、対話エンジン106を介してユーザとの継続的な会話セッションに従事し得る。
【0023】
ユーザモデル更新コンポーネント104は、ユーザ101と対話エンジン103との間の対話セッションを監視および推測し、対話セッションにおいてユーザ101に関連付けられたユーザランクスコアを生成または更新するように構成される。ユーザモデル更新コンポーネント104はさらに、ユーザ101の意図を予測し、ユーザがセッションにおいて遭遇している可能性のあるエラーおよび/または困難を認識し、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105を対応する関連情報で更新することができる。ユーザモデル105はまた、ユーザモデル更新コンポーネント104から受信した、ユーザ101に関連付けられたユーザランクスコアでさらに更新され、ユーザモデル105の1つまたは複数の属性に対するスコアを割り当てる。
【0024】
ユーザモデル105は、複数のパーソナル化サービスをステップで提供するためのユーザに関する情報を記憶するように構成されたデータ構造または他のデータユニットを含み、ステップの数はユーザのランクに依存する。複数のサービスは、金融取引管理、商品およびサービスの販売および購入のうちの少なくとも1つを提供することを含む。
【0025】
ユーザモデル105は、ユーザ101に関する情報を含む。例えば、ユーザモデル105に対応する情報は、ユーザID、ユーザ名、およびユーザの他の自己識別情報などのユーザ101のための1つまたは複数の識別子を含む。ユーザモデル105はまた、ユーザの年齢、性別、職業、教育の情報(例えば、教育のレベル、学位など)、またはユーザに関連付けられた1つまたは複数の場所(例えば、ユーザの自宅、ユーザの勤務先、ユーザが頻繁に訪れる場所など)などのユーザ人口統計情報を含み得る。ユーザモデル105は、ユーザ101との1つまたは複数の対話にわたって生成および更新され得る。例えば、ユーザ101が
図1のIVR通信システム100と対話するたびに、ユーザモデル更新コンポーネント104は、ユーザ101に関する新しい情報を学習する。次いで、IVR通信システム100は、新しい情報を更新して記憶し、ユーザに関連付けられたユーザモデル105も更新する。
【0026】
ユーザモデル105は、ユーザランク分類器106にさらに接続する。ユーザランク分類器106は、ユーザモデル105の1つまたは複数の属性を確認および判定し、ユーザ101に関連するユーザモデル105から受信した、以前に記憶されたユーザランクスコアを含む情報に基づいて、ユーザを専門知識の対応するランクに分類するように構成される。例えば、ユーザ101は、ユーザに関連付けられたユーザモデルから受信した対応するユーザランクスコアに基づいて、ユーザの初心者、中級、または上級ランクとして分類することができる。
【0027】
ユーザランク分類器106は、
図1Bを参照して本明細書で後に説明されるユーザの専門知識に基づいてユーザを分類するために、範囲または指定された値に対応するユーザ専門知識のランクについての表を生成することがさらに可能である。ユーザランク分類器106はまた、ユーザモデル105に含まれる1つまたは複数の属性を分類することができ、ユーザランク分類器106は、ユーザモデルから受信した訓練データを使用してさらに訓練されることを理解されたい。訓練データは、例えば、類似の応答または困難およびエラーに対応する複数のユーザの特徴および属性を含むことができるが、これらに限定されない。ユーザランク分類器106はさらに、受信した訓練データを分析し、データから受信した情報に深層学習を使用して、機械学習モデルを訓練、発展、および更新して、専門知識のランク、行動、およびサービスおよびクエリに関連する意図を予測することができる。
【0028】
ユーザランク分類器106がユーザ101などのユーザを検証および判定し、専門知識のランクに分類した後、ユーザランク分類器106は、ユーザに関連する専門知識の対応するランクでユーザモデル105を更新する。次いで、対話エンジン103は、ユーザ101に関連付けられたユーザモデルから受信したユーザランク情報に基づいて、ユーザ101のユーザインターフェースを構成および変更する。
【0029】
図1Bは、本発明の1つまたは複数の態様に従うユーザとIVR通信システム100との間の対話におけるユーザ専門知識のランクを判定するためのスコアリングプロセス150を例示するフローチャートである。本発明の実施形態によれば、複数のランクのユーザ専門知識は、少なくとも初心者、中級者、および専門家を含む。
【0030】
スコアリング方法150は、第1のユーザランクスコアおよび提供されたユーザ情報に基づいてユーザの専門知識のランクを評価するために使用される。プロセスはステップ151で開始する。ステップ152において、IVR通信システム100は、すべての情報フィールドが満たされているかどうかを判定し、ユーザに第1のユーザスコアを割り当てる。
【0031】
ステップ152ですべての情報フィールドが満たされていた場合、次のステップ153で、パラメータが決定され、例えば、以下を含むことができるが、これに限定されない
i1:第1のユーザスコア
T1:第1の閾値スコア
F:ユーザの最終ユーザスコア。
【0032】
次に、次のステップのステップ153において、IVR通信システム100は、第1のユーザスコア(i1)と第1の閾値スコア(T1)との間の関係を判定する。
【0033】
第1のユーザスコア(i1)が第1の閾値スコア(T1)に満たないと判定された場合、次のステップのステップ155において、第1のユーザスコア(i1)がxの追加の値だけ増分される。
【0034】
第1のユーザスコア(i1)が第1の閾値スコア(T1)よりも大きいと判定された場合、次のステップ、ステップ156において、第1のユーザスコア(i1)がユーザに関連付けられたユーザの最終スコア(F)として計算される。
【0035】
ステップ152に戻って参照すると、すべての情報フィールドが満たされていない場合、次のステップ157で、パラメータが決定され、例えば、以下を含むことができるが、これに限定されない
i2:第1のユーザスコア
T2:第2の閾値スコア
N:誤った情報の数
F:ユーザの最終ユーザスコア。
【0036】
次に、次のステップのステップ158において、IVR通信システム100は、第1のユーザスコア(i2)と第2の閾値スコア(T2)との間の関係を判定する。
【0037】
i2が第2の閾値スコア(T2)に満たないと判定された場合、次のステップ、ステップ159において、第1のユーザスコア(i2)がユーザに関連付けられた最終スコアとして計算される。
【0038】
第1のユーザスコア(i2)が第2の閾値スコア(T2)よりも大きいと判定された場合、次のステップ、ステップ160において、第1のユーザスコア(i2)が、1つまたは複数の属性について受信した情報にわたって評価され、1つまたは複数の属性に関連付けられた各々の誤った情報について、Xの値が減分される。したがって、N個の誤った情報について、N*xの合計値が第1のユーザスコア(i2)から減分される。次いで、N*xをi2から減分したときの合計値として、関連付けられたユーザの最終スコア(F)を算出する(すなわち、F=i2-N*x)。
【0039】
ステップ156またはステップ160において最終スコアを判定した後、次のステップ、ステップ161において、IVR通信システム100は、ユーザ専門知識のランクの範囲および閾値について定められたパラメータを判定する。複数のユーザ専門知識のランクは、例えば、初心者、中級者、および専門家を含むことができるが、これらに限定されない。
【0040】
パラメータは、例えば、以下の表1に示すような、表に含まれてもよいが、これに限定されない。
表1:
【表1】
表中
Bは、初心者ランク閾値を示し、
Kは中級ランク閾値を示し、
Qは上級ランク閾値を示し、QはKより大きいいずれかの値を表す(すなわち、Q>K)。
【0041】
次のステップのステップ162において、IVR通信システム100は、上記の表1に示された方法に従ってユーザ専門知識のランクを判定する。最終スコア(F)の値が初心者ランク閾値(B)の値に満たない場合、ユーザはユーザ専門知識の初心者ランクに属すると判定される。
【0042】
最終スコア(F)の値がBの値以上かつ中級ランク閾値(K)の値以下であれば、ユーザはユーザ専門知識の中級ランクに属すると判定される。
【0043】
最終スコア(F)の値が中級ランク閾値(K)の値より大きい、つまり上位ランク閾値(Q)の値に相当する場合、ユーザは、ユーザ専門知識の上級ランクに属すると判定される。
【0044】
変数i1i2T1T2N、F、B、K、およびQはすべての実数に対応することを理解されたい。さらに、ユーザスコアの範囲は、ユーザ専門知識の範囲に対応する複数のユーザランク間のランクに関連付けられる。ユーザスコアは、複数のユーザランクに関連付けられたユーザスコアの範囲のうちの少なくとも1つに対応する。したがって、ユーザは、ユーザスコアに基づいて複数のユーザランクのうちの1つを有するものとして分類される。
【0045】
図1Cは、本発明の実施形態の1つによる、
図1Bに示すユーザスコアリングプロセス150のコンテキストにおける第1の閾値スコアおよび第2の閾値スコアに対応するユーザランクのグラフィカルな図示190を示す。
【0046】
図示のように、Y軸は、ユーザ101などのユーザの最終ユーザスコア(F)191を表す。本発明の実施形態の1つによれば、初心者ランク閾値(B)192は、第2の閾値スコア(T2)193に対応する。したがって、初心者ランク閾値(B)を下回る最終ユーザスコア(F)191の任意の値は、初心者ユーザランク194にユーザを分類することに対応する。
【0047】
同様に、中級ランク閾値(k)195は、第1の閾値スコア(T1)196に対応する。中級ユーザランク197は、初心者ランク閾値(B)192、すなわち第2の閾値スコア(T2)193と、中級ランク閾値(k)195、すなわち第1の閾値スコア(T1)196との間の範囲に対応する。したがって、第2の閾値スコア(T2)193と第1の閾値スコア(T1)196との間の最終ユーザスコア(F)191、または第2の閾値スコア(T2)193もしくは第1の閾値スコア(T1)196と等しい任意の値は、中級ユーザランク194にユーザを分類することに対応する。
【0048】
同様に、第1の閾値スコア(T1)196に対応する中級ランク閾値(k)195を上回るいずれの値も上級ユーザランク198を表す。したがって、最終ユーザスコア(F)191が第1の閾値スコア(T1)196を超える任意の値は、ユーザを上級ユーザランク198に分類することに対応する。
【0049】
図2Aは、本発明の1つまたは複数の態様に従って、ユーザとIVR通信システム100との間の対話セッションにおけるユーザスコアリングプロセスによってユーザ専門知識のランクを判定するための、
図1のシステム100のコンテキストにおける方法200を示すフローチャートである。
【0050】
ステップ201において、ユーザ101が、対話エンジン103を介して、1つまたは複数のサービスに役立つために、IVR通信システム100を呼び出して対話を開始すると、IVR通信システム100は、ユーザの専門知識を示すために、ユーザ101に関連付けられたユーザモデルにスコアを割り当てるプロセスを開始する。本発明の一実施形態によれば、ユーザがプラットフォームに不慣れである場合、IVR通信システム100は、ユーザの新しいユーザモデルを生成し、ユーザモデル更新コンポーネント104を使用して初心者ランクに対応するユーザスコアを割り当て、1つまたは複数の属性に基づいて関連するユーザモデル105を更新する。属性は、例えば、限定はしないが、関連付けられたユーザとの対話セッションを通して判定されたユーザ識別情報を含むことができる。識別情報は、例えば、これに限定されないが、ユーザに関連付けられたMSISDN(移動局総合デジタル通信網)、社会保障番号、または国家識別番号などの1つまたは複数の一意の識別子を含むことができる。本発明の一実施形態によれば、複数の属性は、例えば、金融取引履歴、製品名、数量、単位、価格、支払、商品、サービス、および他の当事者に関連する情報をさらに含むことができる。本発明の実施形態によれば、ユーザランキングの処理に必要な複数の属性は、IVR通信システム100の管理者によって予め決定される。ユーザから受信した複数の属性に関連する情報は、ユーザモデル105、ローカル記憶媒体、ウェブインターフェース、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、およびコマンドラインインターフェースまたはコンソールのうちの少なくとも1つから遠隔に記録、記憶、および取得される。
【0051】
先に述べたように、新しいユーザは、ユーザ専門知識の初心者ランクに自動的に設定される。IVR通信システム100は、ユーザから受信したユーザ識別情報に基づいて、ユーザに関連付けられた新たなユーザモデルを生成する。しかしながら、使用が頻繁であり、ユーザがサービスプラットフォーム/アプリケーションに通常訪れている場合にも、IVR通信システム100は、訪問、使用、行動データ、および対話の頻度に基づいて、ユーザのユーザ専門知識のランクを上げるために新しいスコアを割り当てることによって、ユーザに対応するユーザモデルを更新することができる。しかしながら、ユーザがサービスプラットフォーム/アプリケーションに過去頻繁に訪れていたが、一定期間にわたって非アクティブのままである場合、IVR通信システム100はまた、例えば中級ランクに対応する新しいスコアを割り当てることによって、使用不足によりユーザスコアを減分することによってユーザランクに基づいてユーザモデルを更新することができ、ユーザがサービスプラットフォーム/アプリケーションにわたって誘導される必要があると仮定する。
【0052】
本発明の場合、ユーザスコアは、使用に基づいて、またユーザとの対話全体を通して判定されたユーザモデルの1つまたは複数の属性に基づいて既存のユーザスコアを増分または減分することによって、生成および/または更新することができる。
【0053】
次のステップのステップ202において、ユーザランク分類器106は、ユーザから受信した複数の属性に関連する情報を分析し、ユーザモデルが、ユーザスコアリングプロセスを進めるためにIVR通信システム100が必要とするすべての必要な情報フィールドを満たすかどうかを確認する。必要な情報フィールドは、音声ベースの対話の間にユーザから受信した複数の属性に関連する情報、ユーザの行動データなどのユーザモデルからの情報、ユーザ専門知識のユーザランクを示すことができるサービスプラットフォーム/アプリケーションに関連付けられたユーザ履歴を含むことができるが、これらに限定されない。次いで、IVR通信システム100は、ユーザモデル更新コンポーネント104を使用してユーザから受信した複数の属性に関連する対応する情報の分析に基づいて、ユーザモデルの第1のユーザスコアを判定し割り当てる。第1のユーザスコアはまた、ユーザから受信した複数の属性に関連する対応する情報の分析に基づいて第1のユーザスコアをユーザに割り当てる、見慣れたユーザのユーザモデルに関連するユーザ専門知識のランクに対する、現在存在するスコアであってもよい。
【0054】
ステップ202において、すべての必要な情報フィールドが満たされていることをIVR通信システム100が確認した場合、次のステップ、ステップ204において、IVR通信システム100は、ユーザ101に関連付けられた第1のユーザスコアが第1の閾値スコアに満たないかどうかを確認する。第1の閾値スコアは、自動的に判定されてもよく、または、IVR通信システム100の管理者によって予め判定されてもよい。
【0055】
ステップ204において、IVR通信システム100が、第1のユーザスコアが、すなわち第1の閾値スコアを上回っていることを確認した場合、IVR通信システム100は、第1のユーザスコアに基づいて、ユーザ専門知識のランクを最高であると判定する。次いで、ステップ210において、IVR通信システム100は、ユーザ101に関連付けられたユーザ専門知識およびユーザモデルのランクに基づいて、ユーザインターフェースを変更、調整、さもなければ適合させる。
【0056】
ステップ204において、ユーザモデルの第1の判定されたスコアが第1の閾値スコアを満たさないことをIVR通信システム100が確認した場合、ステップ207において、IVR通信システム100は、ユーザモデルのスコアリングを進めるために、ユーザスコアを1点以上増分させることによってユーザの第1のユーザスコアを更新する。この増分は、ユーザ101などのユーザが最大ユーザスコアに達するまでのIVR通信システム100の肯定的かつ成功した使用に報酬を与えることを含むがこれに限定されない多くの理由で望ましいユーザスコアである。より高いスコアは、システムをより良く知っていることを示し、閾値スコアは、IVR通信システム100に関するユーザの知識を明確にするために使用される。
【0057】
次に、次のステップのステップ208において、IVR通信システム100は、ユーザ101をユーザ専門知識の範囲に対応する所定のユーザランクの1つに分類するために、第2のスコア、すなわち最終ユーザスコアを計算する。IVRシステム100はまた、第1のユーザスコアに基づいて複数のユーザ専門知識のランクのうちの1つを有するものとしてユーザ分類することができる。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、ユーザ専門知識の所定のランクにおいて、ユーザは、ステップ208で計算されたユーザスコアに基づいて、サービスプラットフォーム/アプリケーションの初心者、中級、または上級ユーザとして分類することができる。ユーザスコアの範囲および/または閾値は、前述のユーザランクの各々について分類される。したがって、ステップ208で計算されたユーザに関連付けられた各ユーザスコアは、IVR通信システム100のランク(初心者、中級または上級)の1つを満たす。ユーザ101は、IVR通信システム100との対話において達成される使用および/または最終ユーザスコアに応じて、初心者から中級、次いで上級の専門知識へとアップグレードすることができる。
【0059】
ステップ202に戻って参照すると、IVR通信システム100が、すべての必要な情報フィールドが満たされていないことを確認した場合、次のステップのステップ203で、IVR通信システム100は、ユーザモデルの第1のユーザスコアが第2の閾値スコアを満たしているのか、すなわちそれを超えているかを確認する。第2の閾値スコアは、自動的に判定されてもよく、またはIVR通信システム100の管理者によって予め判定されていてもよい。
【0060】
第1の閾値スコアの値は第2の閾値スコアの値を超えることを理解されたい。さらに、IVR通信システム100は、複数の属性に対応する第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値の少なくとも1つを判定する。
【0061】
ステップ203において、ユーザの第1のユーザスコアが第2の閾値スコアに満たない、すなわちそれに満たないことをIVR通信システム100が確認した場合、ステップ210において、IVR通信システム100は、ユーザ専門知識のランクを、第1のユーザスコアに対応する最低のものであると判定する。次に、IVR通信システム100は、ユーザ専門知識の初心者ランクに基づいて、ユーザインターフェース、すなわち対話エンジン103を変更、調整、さもなければ適合させ、それに応じてユーザ101に関連付けられたユーザモデル105を更新する。IVRシステム100はまた、第1のユーザスコアに基づいて複数のユーザ専門知識のランクのうちの1つを有するものとしてユーザ分類することができる。
【0062】
IVR通信システム100はまた、第1のユーザスコアと、第1のユーザスコア閾値および第2のユーザスコア閾値の少なくとも1つとに基づいて、ユーザに対してユーザランクを割り当てることができる。
【0063】
ステップ203において、IVR通信システム100が、ユーザの第1のユーザスコアが第2の閾値スコアを満たすことを確認した場合、ステップ205において、IVR通信システム100は、サービスに関連するユーザ101によって提供された情報が正しいか否かを確認する。サービスに関連する情報は、関連する金融取引履歴、製品名、数量、単位、価格、支払、および関係する他の当事者に関連する情報などの属性を含むことができるが、これらに限定されない。
【0064】
ステップ205において、IVR通信システム100が、金融取引、商品またはサービスに関連して、ユーザ101によって提供された情報が正しくないことを分析および確認した場合、次のステップのステップ206において、IVR通信システム100は、ユーザモデル更新コンポーネント104を使用して、ユーザ101によって提供された属性に対応する情報において正しくないことが判明した1つまたは複数の情報について、ユーザスコアを減分することによって、ユーザモデル105を更新する。ユーザスコアのこの減分は、限定はしないが、ユーザ101との対話セッションにおけるシステムエラーおよび/または属性に対応する少なくともいくつかの情報を抽出することができなかったなどの何らかの問題の表示を含む多くの理由で、望ましい。どちらも、IVR通信システム100においてデータを正しく入力する方法に関してユーザ101の知識が欠如していた潜在可能性を示している。
【0065】
次に、次のステップのステップ208において、IVR通信システム100は、ユーザ101をユーザ専門知識の所定のユーザランクの1つに分類するために、最終ユーザスコアを計算する。
【0066】
ステップ205において、ユーザランク分類器106が、金融取引、商品またはサービスに関連してユーザ101によって提供された情報が正しいことを確認した場合、IVR通信システム100は、ユーザスコアを減分することなくステップ208に進み、最終ユーザスコアを計算する。
【0067】
本明細書に示されていない本発明の別の実施形態では、ユーザモデル更新コンポーネント104は、金融取引、商品またはサービスに関連してユーザ101によって提供された情報が正しいことを確認することができるような方式に実装される。
【0068】
次のステップのステップ209において、IVR通信システム100は、ステップ208において計算されたユーザスコアに対応するユーザ専門知識のランクを判定して設定する。
【0069】
次のステップのステップ210において、IVR通信システム100は、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105を更新し、ユーザに対して判定されたユーザ専門知識のランクでそれを設定する。次に、IVR通信システム100は、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105にユーザ専門知識のランクを適合させ、対話エンジン103を使用して、ユーザランクに基づくユーザインターフェースをユーザに提供する。対話エンジン103は、ユーザが分類されるユーザ専門知識の複数のランクのうちの1つに従ってユーザインターフェースを変更、調整、および/または構成、および適合させる。
【0070】
ユーザスコアリングはいつでも、すなわち、IVR通信システム100がユーザスコアリングプロセスをトリガする、関連付けられたユーザに関する新しい情報を取得するときはいつでも、音声ベースの対話中または対話外で起こり得ることを理解されたい。このシナリオで、ユーザ101は、IVR通信システム100との対話セッション中である。したがって、IVR通信システム100は、ユーザをリアルタイムでスコアリングおよびランク付けする。さらに、IVR通信システム100の管理者は、IVR通信システム100に関連付けられたスコアリングの基準の任意の変更に起因してスコアリングのパラメータを変更することができ、次いで、その時点でIVR通信システム100との対話セッションにあるかどうかにかかわらず、すべての既存のユーザのランキングをトリガする。
【0071】
図2Bは、初心者、中級、および上級ランクのユーザを判定するために実行されるユーザスコアリングプロセスについての
図1のIVR通信システム100のコンテキストにおける例示的なシナリオ250を示すフローチャートを示す。
図2Bに示される例示的なシナリオ250では、IVR通信システム100が、製品またはサービスに関連する、ユーザによって提供された情報を確認し、それに応じて属性に基づいてユーザスコアを段階的に更新することが示されている。
【0072】
ステップ251において、ユーザ101のようなユーザが、1つまたは複数のサービスから利益を得るために、IVR通信システム100を呼び出し、それとの対話を開始すると、IVR通信システム100は、ユーザモデル105に関連付けられたユーザ101にスコアを割り当てるプロセスを開始する。
【0073】
次のステップのステップ252において、IVR通信システム100は、ユーザ101が識別情報などのユーザのスコアリングを続行するためにIVR通信システム100が必要とするすべての必要な情報フィールドを満たすかどうかを確認し、満たされた情報フィールドに基づいてユーザ101の第1のユーザスコアを判定する。
【0074】
ステップ252において、IVR通信システム100が、ユーザスコアリングプロセスを進めるためにIVR通信システム100が必要とするすべての必要な情報フィールドをユーザ101が満たし、満たされた情報フィールドに基づいて第1のユーザスコアが割り当てられたことを確認した場合、次のステップのステップ254において、IVR通信システム100は、ユーザの第1のユーザスコアが、この例示的なシナリオに対して「15」であると予め決定された第1の閾値スコアを満たすかどうかを確認する。ユーザの第1のユーザスコアが第1の閾値スコアを満たさない、すなわち15未満である場合、IVR通信システム100は、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105を更新する。IVR通信システム100は、ユーザモデル更新コンポーネント104を使用して、第1のユーザスコアを1ポイント増分し、ユーザのスコアリングを進める。次いで、IVR通信システム100は、ステップ264に進み、最終ユーザスコアを計算する。閾値スコアは特定の値に維持されるものとして示されているが、そのような値は限定されないことを理解されたい。
【0075】
例えば、ユーザの第1のユーザスコアが「11」であると判定された場合、IVR通信システム100は、ユーザ101などのユーザが最大ユーザスコアに達するまで、IVR通信システム100の肯定的かつ成功した使用に報酬を与えるために、第1のユーザスコアを1ポイント増分させることによって、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105を更新する。次に、次のステップのステップ264において、IVR通信システム100は、最終ユーザスコア、すなわち、この例示的なシナリオでの「12」を計算する。
【0076】
次のステップのステップ265では、IVR通信システム100は、ステップ264で計算されたユーザスコア「12」に対応するユーザ専門知識のランクを判定する。この例示的なシナリオ250では、5以上15以下のユーザスコアが中級ランクに対応する。そのため、ユーザ101は、中級ランクのユーザの専門知識を有すると判定される。
【0077】
ステップ254において、ユーザの第1のユーザスコアが第1の閾値スコア「15」を超えていることをIVR通信システム100が確認した場合、次のステップのステップ261において、IVR通信システム100は、第1のユーザスコアに基づくユーザの専門知識のランクを最高であると判定し、ユーザ101に関連付けられたスコアリングプロセスを終了する。この例示的なシナリオ250では、15を超えるユーザスコアは最高スコアに対応し、したがって、ユーザ101は、上級ランクのユーザの専門知識を有すると判定される。
【0078】
IVR通信システム100は、第1のユーザスコアが第1の閾値スコアを超える場合、ユーザ101をユーザ専門知識の上級ランクに分類することを理解されたい。
【0079】
ステップ252において、IVR通信システム100が、ユーザ101がユーザのスコアリングを進めるためにIVR通信システム100が必要とするすべての必要な情報フィールドを満たしていないことを確認した場合、次のステップのステップ253において、IVR通信システム100は、ユーザの第1のユーザスコアが、この例示的なシナリオに対して「5」であると予め決定されている第2の閾値スコアを満たしているかどうかを確認する。閾値スコアは特定の値に維持されるものとして示されているが、そのような値は限定されないことを理解されたい。
【0080】
ステップ253において、IVR通信システム100が、ユーザの第1のユーザスコアが第2の閾値を満たしていない、すなわち、スコアが「5」未満であることを確認した場合、IVR通信システム100は、第1のユーザスコアに基づいて、ユーザ専門知識のランクを最低であると判定する。次いで、IVR通信システム100は、第1のユーザスコアが第2の閾値スコア内にあるため、ユーザをユーザ専門知識の初心者ランクに分類する。次に、次のステップのステップ269において、IVR通信システム100は、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105を更新し、ユーザ専門知識の初心者ランクに基づいてユーザインターフェースを変更、調整、さもなければ適合させる。
【0081】
ステップ253において、IVR通信システム100が、ユーザの第1のユーザスコアが第2の閾値スコアを満たしている、すなわちそれを超えていることを確認した場合、ステップ255において、IVR通信システム100は、対話セッションにおいてユーザ101によって提供された金融取引情報の確認を開始する。
【0082】
ステップ255において、IVR通信システム100が、金融取引情報に関連するユーザ101によって提供された情報が正しくないことを確認した場合、次のステップのステップ256において、IVR通信システム100は、ユーザスコアを1ポイント減分させることによって、関連付けられるユーザモデル105を更新する。その後、IVR通信システム100は、ステップ257に進む。ポイントおよびスコアは特定の値に維持されるように示されているが、そのような値は限定されないことを理解されたい。
【0083】
ステップ255に戻って参照すると、IVR通信システム100が、金融取引に関連するユーザ101によって提供された情報が正しいことを確認した場合、IVR通信システム100は、ユーザスコアを減分することなくステップ257に進む。
【0084】
次のステップのステップ257において、IVR通信システム100は、製品名、品質単位、および価格に関連してユーザ101によって提供された情報を確認する。ステップ257において、IVR通信システム100が、製品名、品質単位、および価格情報に関連してユーザによって提供された情報が正しくないことを確認した場合、次のステップのステップ258において、IVR通信システム100は、ユーザスコアをさらに1ポイント減分することによって関連付けられるユーザモデル105を更新する。その後、IVR通信システム100は、ステップ259に進む。
【0085】
ステップ257に戻って参照すると、IVR通信システム100が、製品名、品質単位、および価格に関連するユーザ101によって提供された情報が正しいことを確認した場合、IVR通信システム100は、ユーザスコアを減分することなくステップ259に進む。
【0086】
次のステップのステップ259において、IVR通信システム100は、支払情報に関連するユーザ101によって提供された情報を確認する。ステップ259において、IVR通信システム100が、支払情報に関連するユーザ101によって提供された情報が正しくないことを確認した場合、次のステップのステップ260において、IVR通信システム100は、ユーザスコアをさらに1ポイント減分することによって、関連付けられるユーザモデル105を更新する。その後、IVR通信システム100は、ステップ261に進む。
【0087】
ステップ259に戻って参照すると、IVR通信システム100が、支払情報に関連するユーザ101によって提供された情報が正しいことを確認した場合、IVR通信システム100は、ユーザスコアを減分することなくステップ261に進む。
【0088】
次のステップのステップ261において、IVR通信システム100は、第2の当事者情報に関連するユーザ101によって提供された情報を確認する。ステップ261において、IVR通信システム100が、第2の当事者情報に関連するユーザ101によって提供された情報が正しくないことを確認した場合、次のステップのステップ262において、IVR通信システム100は、ユーザスコアをさらに1ポイント減分することによって、関連付けられるユーザモデル105を更新する。次いで、IVR通信システム100は、ステップ264に進み、最終ユーザスコアを計算する。
【0089】
ステップ261に戻って参照すると、IVR通信システム100が、第2の当事者情報に関連するユーザ101によって提供された情報が正しいことを確認した場合、IVR通信システム100は、ユーザスコアを減分することなくステップ264に進む。
【0090】
第1のユーザスコアが第1の閾値スコア以内であるが第2の閾値スコアを超える場合、ユーザに関連付けられた第1のユーザスコアは第2のユーザスコアに更新されることを理解されたい。IVR通信システム100は、第1のユーザスコアが第2の閾値スコアを超えるが第1の閾値スコアを超えない場合、ユーザから受信した複数の属性に関連する情報を確認する。次いで、IVR通信システム100は、各々の誤った情報に対してユーザに関連付けられた第1のユーザスコアを減分する。
【0091】
次のステップのステップ265では、IVR通信システム100は、ステップ264で計算されたユーザスコアに対応するユーザ専門知識のランクを判定する。例えば、IVR通信システム100が、ユーザ101がステップ257、259、および261に対して誤った情報を提供したことを確認した場合、ユーザ101に関連付けられたユーザモデル105は、ユーザスコアの合計3ポイントの減分によって更新される。例えば、ユーザの第1のユーザスコアが「4」であると判定された場合、IVR通信システム100は、ステップ264において、3ポイントを減分することによって、ユーザ101に関連付けられたユーザモデルを更新し、最終ユーザスコアを「1」(4-(1*3)=1)にする。例示のみを目的として、ステップ265において最終ユーザスコアが5未満である場合、ステップ266において、IVR通信システム100は、「初心者」に対応し、「初心者」のユーザランクとして設定する。したがって、この例では、ユーザ101は、ユーザ専門知識の初心者のランクに属すると判定される。
【0092】
ステップ265において、最終ユーザスコアが5以上であるが15以下である場合、ステップ266において、IVR通信システム100は、ユーザランクを「中級」として設定する。
【0093】
最終ユーザスコアが15より高い場合、ステップ265において、IVR通信システム100は、ステップ266でユーザランクを「上級」に設定する。
【0094】
以下の表2は、ユーザスコアに対するユーザ専門知識のランク分類の例を示す。表は、初心者(下位)から上級(上位)までの各ユーザ専門知識のランクについて可能なスコアの例をさらに示すことを理解されたい。ユーザスコア、範囲、および閾値は特定の値に維持されるものとして示されているが、そのような値は限定されないことを理解されたい。
【0095】
【0096】
図3は、本発明の1つまたは複数の態様に従って、金融取引を容易にするために、ユーザとIVR通信システム100との間の対話セッションにおけるユーザ専門知識のランクに基づいて、ユーザインターフェースを介してユーザをナビゲートするための、
図1のシステム100のコンテキストにおける例示的なシナリオを例示するフローチャートである。
【0097】
本発明の態様の1つは、ビジネスインテリジェンスツールにおいて、または、例えば販売エントリー、購入エントリー、金銭取引エントリー、ユーザ在庫の維持、受領の生成および送信、消費者/供給者アカウントの維持、超過料金の追跡など、金融取引を容易にし、ビジネスデータを記録する手段としてユーザ適合方法を使用することに関する。
【0098】
ステップ301において、IVR通信システム100は、ユーザ101などのユーザから開始された通話を受信する。ユーザ101は、スマートフォン、機能電話、または固定電話とすることができるクライアントデバイス102などの可能な任意のデバイスを使用して通話を行うことができ、通話は、クラウドサーバで実行されているIVR通信システム100に到達する。本発明の実施形態のうちの1つでは、クライアントデバイス102はスマートフォンであり、ユーザ101からのIVR通信システム100への通話は、IVR通信システム100に対応するアプリケーションベースの通話である。
【0099】
ステップ302において、IVR通信システム100は、
図2Aに示す方法を使用して、ユーザ101のユーザ専門知識のランクを判定する。
【0100】
ステップ303において、IVR通信システム100は、ユーザモデル105などのユーザモデルからデータを受信する。ユーザモデル105は、金融取引を容易にするための企業に関連付けられたパーソナル化ユーザデータベースプラットフォームから抽出することができる。
【0101】
ステップ302において、IVR通信システム100が、ユーザ101のユーザ専門知識のランクが「初心者」であると判定した場合、次のステップのステップ304において、IVR通信システム100は、ユーザ専門知識の初心者ランクおよびユーザに関連付けられたユーザモデルに基づいて、ユーザインターフェースを変更、調整、さもなければ適合させる。適合は、ユーザ専門知識のランクおよびユーザモデルに基づいて特徴を追加または削除することを含むことができるが、これに限定されない。この例示的なシナリオでは、ユーザ101が関与したい金融取引を容易にするために、IVR通信システム100は、対話エンジン103を使用して、金融取引に関連する製品情報を入力するためのユーザへの要求を生成する。
【0102】
次のステップのステップ305において、IVR通信システム100は、ユーザ101から受信した製品情報を記録する。
【0103】
次のステップのステップ306において、IVR通信システム100は、金融取引に関連する支払情報を入力するようにユーザに要求を生成する。支払情報は、例えば、支払可能合計、その取引に関与する他の当事者によって支払われた合計額、または他の当事者によって支払われるべき合計額を含むが、これらに限定されない。IVR通信システム100は、合計請求額および支払済み合計または支払われるべき合計のいずれかを使用して導出することができるため、最後の2つの情報のいずれかを必要とする。
【0104】
次のステップのステップ307において、IVR通信システム100は、ユーザ101から受信した支払情報を記録する。
【0105】
次のステップのステップ308において、IVR通信システム100は、金融取引に関連する第2の当事者または他の当事者のための情報を入力するようにユーザに要求を生成する。
【0106】
次のステップのステップ309において、IVR通信システム100は、ユーザ101から受信した第2の当事者または他の当事者のための情報を記録する。
【0107】
ステップ302において、IVR通信システム100が、ユーザ101のユーザ専門知識のランクを「中級」であると判定した場合、IVR通信システム100は、ユーザ専門知識の中級ランクおよびユーザ101に関連付けられたユーザモデルに基づいてユーザインターフェースを変更、調整、さもなければ適合させる。
【0108】
ステップ310において、中級ユーザについて、IVR通信システム100は、金融取引に関連する製品情報の要求を生成する。
【0109】
次のステップのステップ311において、IVR通信システム100は、ユーザ101から受信した製品情報を記録する。
【0110】
次のステップのステップ312において、中級ランクのユーザについて、IVR通信システム100は、支払情報および金融取引に関連する第2の当事者または他の当事者に関する情報の要求を生成する。IVR通信システム100は、ユーザを中断させることなくステップ312を実行して、前述の属性に関する情報を別々に提供する。
【0111】
次のステップのステップ313において、IVR通信システム100は、ユーザ101から受信した支払情報および金融取引に関連付けられた第2の当事者または他の当事者に関する情報を記録する。
【0112】
ステップ302において、IVR通信システム100が、ユーザ101のユーザ専門知識のランクを「上級者」であると判定した場合、IVR通信システム100は、ユーザ専門知識の高度なランクおよびユーザ101に関連付けられたユーザモデルに基づいて、ユーザインターフェースを変更、調整、さもなければ適合させる。
【0113】
次のステップのステップ314において、上級ランクのユーザのために、IVR通信システム100は、取引情報のみの要求を生成する。取引情報は、取引の集約されたすべての情報、例えば、製品リスト、数量、第2の当事者情報、支払情報を含み、集約され、IVR通信システム100によるいずれかの中断なしである。
【0114】
次のステップのステップ315において、IVR通信システム100は、ユーザ101から受信した取引情報を記録する。
【0115】
IVR通信システム100が取引に関連するすべての情報を受信して記録した後、次のステップのステップ316で、IVR通信システム100は、ユーザのMSISDNがいずれかの事業体に関連付けられているかどうかをさらに判定する。
【0116】
ステップ316で、ユーザのMSISDNがいずれの事業体とも関連付けられていないとIVR通信システム100が判定した場合、次のステップのステップ317で、IVR通信システム100は、ユーザ101への「ありがとう」というメッセージを生成し、ステップ325で通話を切断する。
【0117】
ステップ316において、ユーザのMSISDNが事業体に関連付けられているとIVR通信システム100が判定した場合、次のステップのステップ318において、IVR通信システム100は、金融取引のタイプが売買である場合に情報を提供する要求を生成する。
【0118】
次のステップのステップ319において、IVR通信システム100は、金融取引のタイプに関してユーザ101から受信した情報を記録する。
【0119】
次のステップのステップ320において、IVR通信システム100は、金融取引が個人または企業取引である場合に情報を提供する要求を生成する。
【0120】
次のステップのステップ321において、IVR通信システム100は、金融取引が個人取引であるか企業取引であるかについて、ユーザ101から受信した情報を記録する。
【0121】
次のステップのステップ322において、IVR通信システム100は、ユーザ101のMSISDNが複数の事業体に関連付けられているかどうかを判定する。ステップ321において、ユーザ101のためのMSISDNが複数の事業体に関連付けられているとIVR通信システム100が判定した場合、次のステップのステップ323において、IVR通信システム100は、金融取引が関連付けられている企業の名称に関する情報を提供する要求を生成する。
【0122】
次のステップのステップ324において、IVR通信システム100は、金融取引が関連付けられた企業の名称についてユーザから受信した情報を記録する。次いで、IVR通信システム100は、ステップ317を実行し、IVR通信システム100は、ユーザ101に「ありがとう」メッセージを生成し、次いで、ステップ325で通話を切断する。
【0123】
ステップ321に戻って参照すると、IVR通信システム100は、ユーザ101のMSISDNが複数の事業体に関連付けられていないと判定し、次のステップのステップ323において、IVR通信システム100はステップ317を実行する。IVR通信システム100は、ユーザ101に「ありがとう」メッセージを生成し、次いで、ステップ325で通話を切断する。
【0124】
本明細書に記載された様々な実施形態に加えて、他の同様の実施形態を使用することができ、あるいはそこから逸脱することなく、対応する実施形態の同じまたは同等の機能を実行するために、記載された実施形態に対して変更および追加を行うことができることを理解されたい。さらに、複数の処理チップまたは複数のデバイスは、本明細書に記載の1つまたは複数の機能の性能を共有することができ、同様に、記憶デバイスは複数のデバイスにわたって影響を受ける可能性がある。したがって、本発明は、いかなる単一の実施形態にも限定されるべきではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に従って、幅、精神、および範囲において解釈されるべきである。
【国際調査報告】