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特表2024-530670ベースステーションおよび清掃ロボットシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ベースステーションおよび清掃ロボットシステム
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20240816BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
A47L9/00 104
A47L9/28 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507960
(86)(22)【出願日】2022-03-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 CN2022082323
(87)【国際公開番号】W WO2023019939
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】202121975661.8
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522152360
【氏名又は名称】北京石頭世紀科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Roborock Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1001, Floor 10, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】李 行
(72)【発明者】
【氏名】成 ▲パン▼
(72)【発明者】
【氏名】林 翔
【テーマコード(参考)】
3B006
3B057
【Fターム(参考)】
3B006MA03
3B057DE01
(57)【要約】
開示は、ベースステーションおよび清掃ロボットシステムを提供し、ここで、ベースステーションは、清掃ロボットの清掃システムを洗浄するために使用される。ベースステーションは、ベースステーション本体と、ベースステーション本体上に移動可能に設けられた洗浄アセンブリとを含み、洗浄アセンブリはベースステーション本体に対して上下に浮動可能で、清掃システムに干渉することにより清掃システム上の異物を除去する第1洗浄部材を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃ロボットの清掃システムを洗浄するために使用されるベースステーションであって、
ベースステーション本体と、
前記ベースステーション本体上に移動可能に設けられた洗浄アセンブリであって、前記ベースステーション本体に対して上下に浮動可能な第1洗浄部材を含み、前記第1洗浄部材が前記清掃ロボットの清掃システムに干渉することにより前記清掃ロボットの清掃システムを洗浄する、前記洗浄アセンブリと、を含む、ベースステーション。
【請求項2】
前記洗浄アセンブリは、
ブラケットおよび駆動部を含み、
前記駆動部は、前記ブラケットを前記ベースステーション本体に対して第1方向に沿って移動させるように駆動するために使用される、
請求項1に記載のベースステーション。
【請求項3】
前記第1洗浄部材は洗浄本体および弾性の支持部を含み、
前記洗浄本体は前記清掃システムに干渉するように適用され、
前記支持部は前記洗浄本体および前記ブラケットを接続させる、
請求項2に記載のベースステーション。
【請求項4】
弾性の前記支持部は順次に接続された第1接続セクション、遷移セクション、第2接続セクションを含み、
前記第2接続セクションは前記洗浄本体の底部に設けられ、
前記遷移セクションは前記第2接続セクションから前記第1接続セクションに向かって斜め下向きに設けられ、
前記ブラケット上に前記第1接続セクションに合わせるスロットが設けられる、請求項3に記載のベースステーション。
【請求項5】
前記ベースステーション本体に対する前記ブラケットの移動方向に沿って、前記ブラケット上に前記支持部の両側に位置する支持座がさらに設けられ、
前記洗浄本体の前記支持部から離れた端部は前記支持座よりも高い、
請求項4に記載のベースステーション。
【請求項6】
前記支持部の数は1つまたは少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記支持部は前記洗浄本体の長さ方向に沿って間隔をあけて配置される、請求項3に記載のベースステーション。
【請求項7】
前記洗浄本体の両端と前記ブラケットとの間に隙間が設けられる、請求項3に記載のベースステーション。
【請求項8】
前記洗浄アセンブリは、
前記ブラケット上に設けられ、前記第1洗浄部材と平行に設けられる第2洗浄部材をさらに含み、
前記第2洗浄部材は前記清掃システムに干渉するように適用される洗浄ローラを含み、
前記洗浄ローラは前記ブラケットに対して回転可能に設けられる、請求項2に記載のベースステーション。
【請求項9】
前記洗浄アセンブリは、
前記ブラケット上に設けられ、前記第1洗浄部材および前記第2洗浄部材と平行に設けられる水吐出装置をさらに含む、請求項8に記載のベースステーション。
【請求項10】
前記ベースステーション本体は、前記洗浄アセンブリの下方に位置する清掃槽を含み、前記清掃槽の少なくとも一側に汚れ排出口が設けられ、
前記洗浄アセンブリは、前記清掃槽の槽底に向かって設けられた清掃部材をさらに含み、前記清掃部材は前記清掃槽内の異物を前記汚れ排出口に近づけるように構成される、請求項1~9のいずれか1項に記載のベースステーション。
【請求項11】
前記清掃部材は接続部および当接部を含み、
前記接続部は前記ブラケットに接続され、
前記当接部は可撓性部材であり、前記清掃槽の槽底と当接するように適用される、請求項10に記載のベースステーション。
【請求項12】
前記当接部の前記汚れ排出口から離間された一側に少なくとも2つの突起構造が間隔をあけて設けられる、請求項11に記載のベースステーション。
【請求項13】
前記当接部の長さと前記清掃槽の槽底の槽内幅が等しい、請求項11に記載のベースステーション。
【請求項14】
前記清掃部材は前記ブラケットの前記汚れ排出口から離れた一側の底部に配置される、請求項9に記載のベースステーション。
【請求項15】
前記接続部および前記ブラケットの一方に位置制限部が設けられ、他方に前記位置制限部に合わせる位置決め部が設けられ、
前記位置制限部は係止フックを含み、前記位置決め部は係止溝を含み、および/または、
前記位置制限部は磁気部材を含み、前記位置決め部は磁気吸引部材を含む、請求項11に記載のベースステーション。
【請求項16】
前記洗浄アセンブリの数は複数であり、
前記複数の洗浄アセンブリは前記洗浄アセンブリの移動方向に沿って間隔をあけて配置される、請求項1~9のいずれか1項に記載のベースステーション。
【請求項17】
清掃システムを含む清掃ロボットと、
請求項1~16のいずれか1項に記載のベースステーションと、を含む、清掃ロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2021年8月20日に出願された中国特許出願第202121975661.8号の優先権を主張し、上記中国特許出願のすべての開示内容は本出願の一部として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、スマートホームの技術分野に関し、特に、ベースステーションおよび清掃ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
現在の清掃ロボット、例えば掃きおよびモップ掛け一体型清掃ロボットは、通常掃きローラブラシおよびフラットモップ布を含み、フラットモップ布が使用された後、通常手動で清掃するか、または直接的に新たなフラットモップ布を交換する必要があり、使用上極めて不便である。
【発明の概要】
【0004】
一連の簡略化された概念が本部分において導入され、これらは、発明を実施するための形態においてさらに詳細に説明される。本開示の該部分は、保護しようとする技術的方案の主要な特徴および不可欠な技術的特徴を限定することを意図するものではなく、保護しようとする技術的方案の保護範囲を決定することを意味するものでもない。
【0005】
本開示の実施例は、清掃ロボットの清掃システムを洗浄するために使用されるベースステーションを提供し、ベースステーションは、ベースステーション本体と、ベースステーション本体上に移動可能に設けられた洗浄アセンブリであって、ベースステーション本体に対して上下に浮動可能な第1洗浄部材を含み、前記第1洗浄部材が清掃ロボット清掃システムに干渉することにより清掃ロボットの清掃システムを洗浄する、前記洗浄アセンブリと、を含む。
【0006】
いくつかの実施例では、洗浄アセンブリは、ブラケットおよび駆動部を含み、駆動部は、ブラケットをベースステーション本体に対して第1方向に沿って移動させるように駆動し、第1洗浄部材は洗浄本体および支持部を含み、洗浄本体は清掃システムに干渉するように適用され、支持部は洗浄本体およびブラケットを接続させ、ここで、支持部は弾性部材である。
【0007】
いくつかの実施例では、支持部は順次に接続された第1接続セクション、遷移セクション、第2接続セクションを含み、第2接続セクションは洗浄本体の底部に設けられ、遷移セクションは第2接続セクションから第1接続セクションに向かって斜め下向きに設けられ、ブラケット上に第1接続セクションに合わせるスロットが設けられる。
【0008】
いくつかの実施例では、ブラケットのベースステーション本体に対する移動方向に沿って、ブラケット上に支持部両側に位置する支持座がさらに設けられ、洗浄本体の支持部から離れた端部は支持座よりも高い。
【0009】
いくつかの実施例では、支持部の数は1つまたは少なくとも2つであり、少なくとも2つの支持部は、洗浄本体の長さ方向に沿って間隔をあけて配置され、および/または、洗浄本体の長さ方向に沿って、洗浄本体とブラケットの間に隙間が設けられる。
【0010】
いくつかの実施例では、洗浄アセンブリは、ブラケットに設けられ、第1洗浄部材と平行に設けられた第2洗浄部材をさらに含み、ここで、第2洗浄部材は清掃システムに干渉するように適用される洗浄ローラを含み、洗浄ローラはブラケットに対して回転可能に設けられる。
【0011】
いくつかの実施例では、洗浄アセンブリは、ブラケットに設けられ、第1洗浄部材および第2洗浄部材と平行に設けられた水吐出装置をさらに含む。
【0012】
いくつかの実施例では、ベースステーション本体は、洗浄アセンブリの下方に位置する清掃槽を含み、清掃槽の少なくとも一側に汚れ排出口が設けられ、洗浄アセンブリは、清掃槽の槽底に向かって設けられた清掃部材をさらに含み、清掃部材は清掃槽内の異物を汚れ排出口に近づけるように構成される。
【0013】
いくつかの実施例では、清掃部材は接続部および当接部を含み、接続部はブラケットに接続され、当接部は可撓性部材であり、清掃槽の槽底と当接するように適用される。
【0014】
いくつかの実施例では、当接部の汚れ排出口から離れた一側に少なくとも2つの突起構造が間隔をあけて設けられる。
【0015】
いくつかの実施例では、当接部の長さと清掃槽の槽底の槽内幅は等しい。
【0016】
いくつかの実施例では、清掃部材はブラケットの汚れ排出口から離れた一側の底部に設けられる。
【0017】
いくつかの実施例では、清掃部材はブラケットに着脱可能に接続される。
【0018】
いくつかの実施例では、接続部およびブラケットの一方に位置制限部が設けられ、他方に位置制限部に合わせる位置決め部が設けられ、ここで、位置制限部は係止フックを含み、位置決め部は係止溝を含み、および/または、位置制限部は磁気部材を含み、位置決め部は磁気吸引部材を含む。
【0019】
いくつかの実施例では、洗浄アセンブリの数は1つまたは少なくとも2つであり、少なくとも2つの洗浄アセンブリは、間隔をあけて配置され、異なる清掃システムに干渉するように構成される。
【0020】
本開示の実施例は、清掃システムを含む清掃ロボットと、上記のいずれか1つのベースステーションとを含み、第1洗浄部材は清掃システムに干渉することにより清掃システム上の異物を除去する、清掃ロボットシステムを提供する。
【0021】
本開示の以下の添付図面は、本開示を理解するために本開示の実施例の一部として使用される。添付図面に本開示の実施例およびその説明を示し、本開示の原理を解釈するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示のいくつかの実施例による清掃ロボットシステムの構造概略図
図2】本開示のいくつかの実施例による清掃ロボットの構造概略図
図3図2に示す実施例のある視角の構造概略図
図4図3に示す実施例の一部分解概略図
図5】本開示のいくつかの実施例によるベースステーションの構造概略図
図6図5に示す実施例のある視角の構造概略図
図7図6に示す実施例の別の視角の部分構造概略図
図8】本開示のいくつかの実施例による洗浄アセンブリの構造概略図
図9】本開示のいくつかの実施例による第1洗浄部材の構造概略図
図10図8に示す実施例のある視角の構造概略図
図11図8に示す実施例の別の視角の構造概略図
図12】本開示のいくつかの実施例による清掃部材の構造概略図
図13図12に示す実施例のある視角の構造概略図
図14】本開示のいくつかの実施例によるベースステーションの構造概略図
図15図8に示す実施例のさらに別の視角の構造概略図
図16図15に示す実施例のある視角の構造概略図
図17図16に示す実施例のAの局所的に拡大された概略図
図18図16に示す実施例のBの局所的に拡大された概略図
【符号の説明】
【0023】
10 清掃ロボット
110 機器本体
111 前方部分
112 後方部分
120 感知システム
121 決定装置
122 バッファ
130 制御モジュール
140 駆動システム
141 駆動輪モジュール
142 従動輪
150 清掃システム
151 乾式清掃システム
152 サイドブラシ
160 エネルギーシステム
170 マンマシン相互作用システム
153 湿式清掃システム
1531 清掃ヘッド
1532 駆動ユニット
1533 駆動プラットフォーム
1534 支持プラットフォーム
20 ベースステーション本体
21 清掃槽
211 汚れ排出口
30 洗浄アセンブリ
31 第1洗浄部材
311 洗浄本体
312 支持部
313 第1接続セクション
314 第2接続セクション
315 遷移セクション
32 ブラケット
321 支持座
322 隙間
33 第2洗浄部材
34 駆動部
341 ギア
342 ラック
36 清掃部材
361 接続部
362 当接部
363 突起構造
37 洗浄アセンブリa
38 洗浄アセンブリb
40 液体供給部
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明では、本開示が提供する技術的方案をより徹底的に理解するために、多数の具体的な詳細が示される。しかしながら、本開示が提供する技術的方案は、これらの詳細のうちの1つまたは複数がなくても実施され得ることは、当業者には明らかである。
【0025】
なお、本明細書で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されるが、本開示の例示的な実施例を限定することを意図するものではないことに留意すべきである。本明細書で使用される場合、単数形は、文脈で明示的に記載されない限り、複数形を含むことが意図される。また、本明細書で使用される用語「備える」及び/または「含む」は、特徴、全体、ステップ、操作、要素及び/またはアセンブリの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、全体、ステップ、操作、要素、アセンブリ及び/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことをさらに理解すべきである。
【0026】
次に、添付図面を参照して本開示の例示的な実施例をより詳細に説明する。しかしながら、これらの例示的な実施例は様々な異なる形態で実施され得、本明細書に記載された実施例のみに限定されると解釈すべきではない。これらの実施例は、本開示が徹底的かつ完全であり、当業者にこれらの例示的な実施例の概念を十分に伝えるように提供されることを理解すべきである。
【0027】
図1図18に示すように、本開示の実施例は、ベースステーションおよび清掃ロボットシステムを提供し、ここで、図1に示すように、清掃ロボットシステムは清掃ロボット10およびベースステーションを含み、すなわち、ベースステーションは清掃ロボット10と協働して使用される。
【0028】
さらに、図2および図3に示すように、清掃ロボット10は機器本体110、感知システム120、制御モジュール130、駆動システム140、清掃システム150、エネルギーシステム160およびマンマシン相互作用システム170を含む。なお、清掃ロボット10は自己移動型清掃ロボット10またはニーズを満たす他の清掃ロボット10であってもよい。自己移動型清掃ロボット10は、使用者の操作なしに、ある被清掃領域において自動的に清掃操作を行う装置である。ここで、自己移動型清掃ロボット10が作業を開始すると、自動清掃装置はベースステーションから出発して清掃タスクを行う。自己移動型清掃ロボット10が清掃タスクを完了した場合、または清掃タスクを中止する必要がある場合、自己移動型清掃ロボット10は、充電または他の操作を行うためにベースステーションに戻ることができる。
【0029】
図2に示すように、機器本体110は前方部分111および後方部分112を含み、ほぼ円形形状(前後とともに円形)であり、他の形状であってもよく、例えば、方形の前方部分と円形の後方部分を有するほぼD字形、方形の前方部分と方形の後方部分を有する矩形または正方形形状を含むが、これらに限定されない。
【0030】
図2に示すように、感知システム120は、機器本体110上に位置する位置決定装置121、機器本体110の前方部分111のバッファ122上に設けられた衝突センサ、近接センサ、機器本体110の下部に設けられた崖センサ、および機器本体110の内部に設けられた磁力計、加速度計、ジャイロスコープ、走行距離計などのセンシング装置を含み、制御モジュール130に機器の様々な位置情報および移動状態情報を提供するために使用される。位置決定装置121は、カメラ、レーザ距離センサ(LDS、Laser Distance Sensor)を含むが、これに限定されない。
【0031】
図2に示すように、機器本体110の前方部分111はバッファ122を搭載し、清掃過程中、駆動輪モジュール141が清掃ロボット10を推進させて地面を走行させるとき、バッファ122はその上に設けられた赤外線センサなどのセンサシステムを介して、清掃ロボット10の走行経路における1つまたは複数のイベントを検出し、清掃ロボット10は、バッファ122によって検出された障害物や壁などのイベントに基づいて、清掃ロボット10がイベントに応答する(例えば障害物から離れる)ように駆動輪モジュール141を制御する。
【0032】
制御モジュール130は、機器本体110内の主回路基板上に設けられ、例えばハードディスク、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリなどの非一時的メモリと通信する、例えば中央処理ユニット、アプリケーションプロセッサなどの演算プロセッサを含み、アプリケーションプロセッサは、レーザ距離センサによってフィードバックされた障害物情報に基づいて、例えば自己位置推定と地図構築(SLAM、Simultaneous Localization And Mapping)などの位置決めアルゴリズムを使用して、清掃ロボット10が所在する環境のリアルタイムの地図を描画する。さらに、バッファ122に設けられたセンサ、崖センサ、磁力計、加速度計、ジャイロスコープ、走行距離計などのセンシング装置によってフィードバックされた距離情報、速度情報と合わせて、清掃ロボット10の現在作業状態、現在位置、および清掃ロボット10の現在姿勢(例えば敷居を越えることや、カーペットを踏むことや、崖のところにあることや、上方または下方が引っかかることや、ダストボックスが満杯になったことや、持ち上げられることなど)を総合的に判定し、異なる状況に対して、清掃ロボット10の清掃性能およびユーザ体験を向上するように具体的な次の動作戦略を提供する。
【0033】
図3に示すように、駆動システム140は、距離および角度情報(例えばx、yおよびθ成分)を有する駆動指令に基づいて、機器本体110が地面を横切って走行するように操作する。駆動システム140は駆動輪モジュール141を含み、駆動輪モジュール141は左輪および右輪を同時に制御でき、機器の移動をより正確に制御するために、好ましくは駆動輪モジュール141はそれぞれ左駆動輪モジュール141および右駆動輪モジュール141を含む。左、右駆動輪モジュール141は機器本体110によって規定された横方向軸に沿って設けられる。清掃ロボット10が地面上をより安定的に移動し、またはより高い移動能力を有するために、清掃ロボット10は1つまたは複数の従動輪142を含んでもよく、従動輪142はユニバーサルホイールを含むが、これに限定されない。駆動輪モジュール141は、走行輪、駆動モータおよび駆動モータを制御する制御回路を含み、駆動輪モジュール141には、駆動電流を測定するための回路および走行距離計がさらに接続されてもよい。駆動輪は、移動可能に固定され、例えば機器本体110に回転可能に組み立てられ、機器本体110から下方に離れてオフセットされたバネオフセットを受けるオフセット落下式サスペンションシステムを含んでもよい。バネオフセットにより、駆動輪が一定の接地力で地面との接触および牽引を維持することができるとともに清掃ロボット10の清掃要素も一定の圧力で地面と接触する。
【0034】
エネルギーシステム160は、ニッケル水素電池やリチウム電池などの充電電池を含んでもよい。充電電池は充電制御回路、電池パック充電温度検出回路および電池電圧不足監視回路に接続され、充電制御回路、電池パック充電温度検出回路、電池電圧不足監視回路はシングルチップマイクロコンピュータ制御回路に接続される。ホストは、充電のために、機器側面または下方に設けられた充電電極を充電パイルに接続させる。
【0035】
マンマシン相互作用システム170は、ユーザが機能を選択するためのホストパネル上のボタンを含んでもよく、表示スクリーンおよび/または表示灯および/またはスピーカを含んでもよく、表示スクリーン、表示灯およびスピーカはユーザに現在機器状態または機能選択肢を表示するために使用され、携帯電話クライアントプログラムをさらに含んでもよい。ルートナビゲーション型自動清掃装置の場合、携帯電話クライアントはユーザに装置所在環境の地図、および機器所在位置を表示することができ、より豊富でフレンドリーな機能項目をユーザに提供することができる。
【0036】
清掃システム150は乾式清掃システム151および/または湿式清掃システム153であってもよい。
【0037】
図3に示すように、本開示の実施例が提供する乾式清掃システム151は、ローラブラシ、ダストボックス、ファン、空気出口を含み得る。地面に一定の干渉を与えるローラブラシは、地面上の異物を掃き集め、ローラブラシとダストボックスの間の吸塵口前方に巻き上げ、その後、異物がファンによって発生したダストボックスを通過した吸引力を有する気体によってダストボックスに吸い込まれる。乾式清掃システム151は、回転軸を有するサイドブラシ152をさらに含み、回転軸は床面に対して一定角度をなし、切り屑を清掃システム150のローラブラシ領域に移動する。
【0038】
図3および図4に示すように、本開示の実施例が提供する湿式清掃システム153は、清掃ヘッド1531、駆動ユニット1532、送水機構、液体貯蔵タンクなどを含んでもよい。ここで、清掃ヘッド1531は液体貯蔵タンクの下方に配置されてもよく、液体貯蔵タンクの内部の清掃液は送水機構を介して清掃ヘッド1531に送出され、清掃ヘッド1531は被清掃面を湿式的に清掃する。本開示の他の実施例では、液体貯蔵タンクの内部の清掃液も被清掃面に直接噴霧されてもよく、清掃ヘッド1531は清掃液を均一に塗布して平面を清掃する。
【0039】
ここで、清掃ヘッド1531は被清掃面を清掃するために使用され、駆動ユニット1532は清掃ヘッド1531を目標面に沿って実質的に往復移動させるように駆動し、目標面は被清掃面の一部である。清掃ヘッド1531は被清掃面に沿って往復移動し、清掃ヘッド1531の被清掃面と接触する表面に清掃布または清掃板が設けられ、往復移動により被清掃面と高周波数摩擦を発生させ、被清掃面上の汚れを除去する。
【0040】
本開示の実施例では、図4に示すように、駆動ユニット1532は、駆動プラットフォーム1533および支持プラットフォーム1534をさらに含んでもよく、駆動プラットフォーム1533は駆動力を提供するために機器本体110の底面に接続され、支持プラットフォーム1534は駆動プラットフォーム1533に着脱可能に接続され、清掃ヘッド1531を支持するために使用され、駆動プラットフォーム1533によって駆動されると上下に昇降することができる。
【0041】
本開示のいくつかの実施例として、湿式清掃システム153は能動式昇降モジュールを介して機器本体110に接続されてもよい。湿式清掃システム153が一時的に作業に関与せず、例えば、湿式清掃システム153の清掃ヘッド1531を洗浄し、液体貯蔵タンクに水を注入するために清掃ロボット10がベースステーションで停止するとき、または湿式清掃システム153で清掃できない被清掃面に遭遇するとき、能動式昇降モジュールにより湿式清掃システム153を持ち上げる。
【0042】
本開示の実施例が提供する湿式清掃システム153において、清掃ヘッド1531、駆動プラットフォーム1533、支持プラットフォーム1534、送水機構および液体貯蔵タンクなどは1つのモータまたは複数のモータによって動力を提供されてもよい。エネルギーシステム160は該モータに動力およびエネルギーを提供し、全体として制御モジュール130によって制御される。
【0043】
ここで、本開示の実施例における送水機構は水吐出装置を含んでもよく、水吐出装置は液体貯蔵タンクの液体出口に直接または間接に接続されてもよく、ここで、清掃液は液体貯蔵タンクの清掃液出口を介して水吐出装置に向かって流れ、水吐出装置によって被清掃面に均一に塗布されてもよい。水吐出装置上に接続部材が設けられてもよく、水吐出装置は接続部材を介して液体貯蔵タンクの清掃液出口に接続される。水吐出装置上に分配口が設けられ、分配口は連続した開口であってもよく、複数の小開口を組み合わせて形成されてもよく、分配口に複数のノズルが設けられてもよい。清掃液が液体貯蔵タンクの清掃液出口および水吐出装置の接続部材を介して分配口に向かって流れ、分配口を介して被清掃面上に均一に塗布される。
【0044】
本開示の実施例では、液体貯蔵タンクは水補充口をさらに含んでもよく、水補充口は水タンク側壁に配置されてもよく、清掃ロボット10がベースステーションで停止したとき、ベースステーションは該水補充口を介して清掃ロボット10の液体貯蔵タンクに水を注入してもよい。
【0045】
本開示の実施例では、図5図8および図9に示すように、ベースステーションはベースステーション本体20および洗浄アセンブリ30を含み、洗浄アセンブリ30はベースステーション本体20上に移動可能に設けられる。いくつかの実施例では、洗浄アセンブリ30は第1方向に沿ってベースステーション本体20に対して移動可能であり、例えば第1方向はベースステーションの左右方向であり、洗浄アセンブリ30はベースステーションの左右方向に沿って往復移動可能であり、ベースステーションの左右方向は図5中の実線矢印に示される。ここで、洗浄アセンブリ30はベースステーション本体20に対して上下に浮動可能な第1洗浄部材31を含み、第1洗浄部材31は清掃システム150に干渉することにより清掃システム150上の異物を除去する。
【0046】
すなわち、清掃ロボット10がベースステーション本体20に移動すると、洗浄アセンブリ30は清掃システム150に対向して位置し、第1洗浄部材31と清掃システム150に干渉することにより洗浄アセンブリ30がベースステーション本体20に対して移動する過程中、清掃システム150上の異物を除去し、すなわち、清掃ロボット10はベースステーションの洗浄アセンブリ30上で自動清掃を実現し、清掃システム150の手動清掃または新たな清掃システム150の交換操作を省略し、手動操作を簡素化し、手動清掃体験を向上させ、清掃コストの削減に寄与し、普及応用に適している。
【0047】
さらに、図8および図9に示すように、第1洗浄部材31はベースステーション本体20に対して上下に浮動可能であり、これにより、清掃ロボット10の清掃システム150の位置および自体特性に効果的に対応し、第1洗浄部材31が清掃システム150と確実かつ効果的に干渉し、第1洗浄部材31と清掃システム150の間の摩擦力が一定範囲内に収まり、洗浄作業が可能となり、良好な清掃効果を確保することができる。
【0048】
例えば、清掃システム150と第1洗浄部材31の間の当接量が大きすぎると、第1洗浄部材31と清掃システム150の間の摩擦力が大きくなり、ベースステーション本体20に対する第1洗浄部材31の移動感度に影響を与え、ひいては清掃効率に影響を与える。清掃システム150と第1洗浄部材31の間の当接量が小さすぎると、第1洗浄部材31と清掃システム150の間の摩擦力が小さくなり、清掃が不完全となり、第1洗浄部材31の清掃効果に影響を与える。清掃システム150の厚さが大きく、または伸縮性が大きい場合、第1洗浄部材31から清掃システム150への干渉量が不足し、第1洗浄部材31から離れた一部の清掃システム150を清掃することができないという問題がある。清掃システム150の厚さが小さく、または伸縮性が小さい場合、第1洗浄部材31から清掃システム150への干渉量が大きく(両者の当接量が大すぎる)清掃システム150が破損してしまうという問題がある。したがって、本開示は、第1洗浄部材31がベースステーション本体20に対して上下に浮動可能であり、第1洗浄部材31と清掃システム150の当接量の大きさを自動的に調整でき、両者の当接量が適切な範囲となり、第1洗浄部材31と清掃システム150の間の摩擦力が適切な範囲となり、第1洗浄部材31の良好な清掃効果を確保し、高い清掃効率を確保することができるとともに、清掃システム150の摩耗を低減し、清掃システム150の耐用年数を延長し、ユーザの使用満足度を向上させることができる。
【0049】
なお、第1洗浄部材31がベースステーション本体20に対して上下に浮動する浮動量を合理的に設定することにより、異なる位置、異なる自体特性の清掃システム150の清掃ニーズを満たすことができ、それによって、製品使用範囲が拡大される。
【0050】
上記実施例では、図9に示すように、洗浄アセンブリ30はベースステーション本体20に接続されたブラケット32および駆動部34を含み、駆動部34はブラケット32を第1方向に沿ってベースステーション本体20に対して移動させるように駆動する。水平方向に沿って、駆動部34はブラケット32をベースステーション本体20に対して移動させるように駆動し、すなわち、ブラケット32はベースステーション本体20に対してほぼ水平面内で移動し、例えばベースステーション本体20の左右方向に沿って往復移動する。第1洗浄部材31はブラケット32上に設けられ、ここで、第1洗浄部材31は洗浄本体311および支持部312を含み、洗浄本体311は清掃システム150に干渉するように適用され、支持部312は洗浄本体311およびブラケット32を接続させる。すなわち、ブラケット32はベースステーション本体20に対して移動し、支持部312を介して洗浄本体311をベースステーション本体20に対して移動させ、洗浄本体311が清掃システム150に干渉する場合に、清掃システム150上の異物を除去し、清掃システム150の自動清掃が実現される。
【0051】
さらに、図5図7および図8に示すように、駆動部34はブラケット32と同期してベースステーション本体20に対して移動し、例えば、駆動部34はモータおよびギア341を含み、モータはギア341を回転させるように駆動し、ベースステーション本体20上にラック342が設けられ、ギア341をラック342の延在方向に沿って移動させ、駆動部34と洗浄アセンブリ30のブラケット32が同期してベースステーション本体20上で移動し、第1洗浄部材31のベースステーション本体に対する移動が実現される。いくつかの実施例では、ブラケット32の両端側にそれぞれラック342が設けられ、これに対応して、ギア341は少なくとも2つであり、該少なくとも2つのギア341はそれぞれ2つのラック342と噛み合っている。
【0052】
ここで、支持部312は弾性部材であり、弾性部材である支持部312により、外力の作用下で、例えば清掃システム150の作用力下で、洗浄本体311を上下方向に浮動させ、洗浄本体311から清掃システム150への干渉量の大きさを自動的に調整することができ、両者の干渉量が適切な範囲となり、洗浄本体311と清掃システム150間の摩擦力が適切な範囲となり、良好な清掃効果を確保することができ、高い清掃効率を確保することができる。いくつかの実施例では、洗浄本体311は清掃スクレーパー、またはニーズを満たす他の洗浄構造であってもよい。
【0053】
さらに、支持部312の数は1つまたは少なくとも2つであり、例えば支持部312の数は1つ、2つ、3つまたはニーズを満たす他の数であってもよく、支持部312の異なる数は、支持部312の異なる構造および異なる設置位置のニーズを満たすことができる。少なくとも2つの支持部312は洗浄本体311の長さ方向に沿って間隔をあけて配置され、洗浄本体311とブラケット32の確実な接続、洗浄本体311の浮動量の合理範囲を確保した上で、支持部312の使用量を減少し、製造コストを削減することができる。
【0054】
本開示の実施例では、図9に示すように、支持部312は順次に接続された第1接続セクション313、遷移セクション315および第2接続セクション314を含み、ここで、第2接続セクション314は洗浄本体311の底部に設けられ、すなわち、支持部312は洗浄本体311の清掃ロボット10の清掃システム150から離れた一側に位置し、ブラケット32上にスロットが設けられ、第1接続セクション313はスロットに合わせる。すなわち、本開示の実施例が提供する第1洗浄部材31は、第1接続セクション313をブラケット32上のスロットに合わせるにより、ブラケット32に着脱可能に接続され、第1洗浄部材31をブラケット32から取り外して清掃およびメンテナンスすることが容易になり、第1洗浄部材31の清掃体験の向上、交換コストの削減に寄与する。
【0055】
ここで、遷移セクション315は第2接続セクション314から第1接続セクション313に向かって斜め下向きに設けられ、支持部312は弾性部材であり、すなわち、遷移セクション315は弾性部材であるため、第1接続セクション313と第2接続セクション314の間の垂直距離が調整可能であり、洗浄本体311が垂直方向に沿って上下に浮動することができ、第1洗浄部材31がベースステーション本体20に対して上下に浮動して清掃効果を向上させるのに寄与する。さらに、支持部312は一体構造であり、支持部312の支持強度の向上に寄与する。なお、支持部312は分割構造であってもよく、本開示では特に限定されない。
【0056】
いくつかの実施例では、洗浄本体311と支持部312は一体成形構造であり、これにより、加工および生産が容易になる。または、洗浄本体311と支持部312は分割構造であり、洗浄本体311が清掃システム150に干渉することにより、故障率や摩耗率が高いという問題があり、分割構造として設定された洗浄本体311および支持部312の場合、洗浄本体311を別々に交換またはメンテナンスすることができ、メンテナンスコストまたは使用コストをさらに低減することができる。
【0057】
本開示の実施例では、図15図16図17および図18に示すように、ベースステーション本体20に対するブラケット32の移動方向に沿って、ブラケット32に支持部312の両側に位置する支持座321がさらに設けられ、洗浄本体311の支持部312から離れた端部は支持座321よりも高く、ここで、洗浄本体311の支持座321よりも高い部分は、清掃ロボット10の清掃システム150に干渉して清掃操作を行うために使用される。支持座321の設置により、支持部312、または支持部312および一部の洗浄本体311を支持し、ブラケット32がベースステーション本体20に対して移動する過程中、第1洗浄部材31が清掃ロボット10の清掃システム150に干渉することにより、第1洗浄部材31がブラケット32の移動方向に沿って大きく変位して第1洗浄部材31と清掃システム150の当接量に影響を与える問題を回避することができる。すなわち、支持座321の設置により、第1洗浄部材31の清掃過程中におけるブラケット32の移動方向に沿った変位量を減少し、第1洗浄部材31が清掃システム150に確実に当接され、ひいては良好な清掃効果を確保することができる。
【0058】
さらに、図17および図18に示すように、支持部312のいずれか一側の支持座321の数は複数であり、支持部312の両側の支持座321が千鳥状に配置され、これにより、少ない支持座321により、第1洗浄部材31のブラケットの移動方向に沿った変位量が小さく、第1洗浄部材31と清掃システム150の当接信頼性が高く、コンパクトな構造、小さい体積のベースステーションの設計ニーズを満たすことができる。
【0059】
本開示の実施例では、図15図16図17および図18に示すように、洗浄本体311の長さ方向に沿って、洗浄本体311とブラケット32の間に隙間322が設けられ、隙間322の設置により、洗浄本体311が支持部312の作用下でブラケット32に対して確実かつ柔軟に上下に浮動することが確保され、第1洗浄部材31の清掃効率および清掃効果をさらに向上させることができる。なお、支持部312は洗浄本体311の底部に接続され、洗浄本体311の底部に位置するブラケット32に接続されるが、洗浄本体311は幅方向にブラケット32から離間しており、例えば支持座と洗浄本体311の間に間隙があり、これにより、洗浄本体311の周側とブラケット32の間に可動間隙があり、洗浄本体311が上下に浮動することができる。
【0060】
いくつかの実施例では、洗浄本体311の長さ方向は、ベースステーション本体20に対するブラケット32の移動方向に対して垂直であり、すなわち、ブラケット32がベースステーション本体20に対して左右に移動すると、洗浄本体311の長さ方向はベースステーション本体20の前方方向と一致し、図16および図17に示すように、洗浄本体311の長さ方向のいずれかの端とブラケット32の間に隙間322が設けられる。ブラケット32がベースステーション本体20に対して移動する過程中、第1洗浄部材31が清掃システム150に干渉するにより清掃システム150から除去された異物が洗浄本体311の案内作用下で、洗浄本体311の長さ方向の端部とブラケット32の間に流れ、洗浄本体311の長さ方向の端部とブラケット32の間の隙間322の幅が小さ過ぎると、異物が堆積して洗浄本体311が動かなくなるという問題が生じるため、洗浄本体311の長さ方向の端部とブラケット間の隙間322を合理的に設定することにより、異物(泥沙など)が洗浄本体311とブラケット32の間に堆積して洗浄本体311がブラケット32に引っ掛かられて上下に浮動することができなくなる可能性を低減することができ、第1洗浄部材の浮動の柔軟性をさらに確保することができる。
【0061】
本開示の実施例では、図8および図11に示すように、洗浄アセンブリ30はブラケット32上に設けられた第2洗浄部材33をさらに含み、すなわち、ブラケット32は移動部材として機能し、第1洗浄部材31および第2洗浄部材33がブラケット32と一緒に移動できることで、第1洗浄部材31および第2洗浄部材33が清掃システム150の異なる位置に干渉して清掃効果を確保する。ここで、第2洗浄部材33および第1洗浄部材31はブラケット32上に平行に設けられる。第2洗浄部材33は第1洗浄部材31のいずれの側に配置され、例えば複数の第2洗浄部材33がある場合、第2洗浄部材33は第1洗浄部材31のいずれの側または両側に平行に配置されてもよい。
【0062】
上記実施例では、第2洗浄部材33は洗浄ローラを含み、洗浄ローラはブラケット32に対して回転可能に設けられ、洗浄ローラは清掃システム150に干渉することにより、清掃システム150上の異物を除去することができる。さらに、洗浄ローラの外面にブラシおよび/または羽根が設けられ、ブラシおよび/または羽根は清掃システム150内に伸び、そこに隠れた汚れを取り出し、清掃効果をさらに向上させることができる。
【0063】
本開示の実施例では、図5図8図10に示すように、ベースステーション本体20は洗浄アセンブリ30の下方に位置する清掃槽21を含み、清掃槽21は洗浄アセンブリ30によって清掃システム150から除去された異物を収容するために使用され、それによって、異物の後続処理を容易にし、ベースステーション近傍環境の洗浄度の改善に寄与する。
【0064】
さらに、図6に示すように、清掃槽21の少なくとも一側に汚れ排出口211が設けられ、汚れ排出口211を介して、清掃槽21内の異物を清掃槽21の外部に除去することができる。本開示の実施例では、清掃槽21内の異物を汚れ排出口211に容易に移動させるために、清掃槽21の底部は汚れ排出口211に向かって斜めに設けられてもよい。なお、清掃システム150から除去された異物は汚水、毛髪、切り屑、粒子塵、またはニーズを満たす他の異物を含んでもよく、本開示では特に限定されない。
【0065】
洗浄アセンブリ30は清掃部材36をさらに含み、清掃部材36は清掃槽21の槽底に面し、清掃部材36により清掃槽21内の異物を汚れ排出口211に近づけ、例えば清掃部材36と清掃槽21の槽底の当接により、洗浄アセンブリ30がベースステーション本体20に対して移動する過程中、清掃部材36は清掃槽21内の異物を汚れ排出口211に近づけ、異物を集中し、汚れ排出口211を介して迅速かつ円滑に排出させ、ひいてはベースステーションの汚れ排出効率および汚れ排出効果の向上、ユーザの使用満足度の向上に寄与する。なお、ベースステーションは汚れ排出機構をさらに含んでもよく、汚れ排出機構は汚れ排出口211と連通し、汚れ排出機構の吸引動作、ポンプ動作などにより清掃槽21内の異物を汚れ排出口211を介して清掃槽21の外部に輸送させ、ベースステーションの汚れ排出効果のさらなる向上に寄与する。いくつかの実施例では、汚れ排出機構はファンアセンブリまたはポンプアセンブリ、またはニーズを満たす汚れ排出アセンブリを含んでもよく、本開示では特に限定されない。
【0066】
さらに、ベースステーションは収集ボックスをさらに含み、収集ボックスは汚れ排出口211を介して清掃槽21に連通し、清掃槽21内の異物を汚れ排出機構を介して収集ボックスに輸送させ、清掃槽21内の異物が溢れて洗浄部材の清掃効果に影響を与え、作業環境が汚れることを防止し、収集ボックスの設置により、良好な清掃効果を確保し、収集された異物の集中処理に寄与する。
【0067】
本開示の実施例では、図10図12および図13に示すように、清掃部材36は接続部361および当接部362を含み、接続部361はブラケット32に接続され、当接部362は可撓性部材であってもよく、清掃槽21の槽底に当接され、すなわち、ブラケット32は移動部材として機能し、第1洗浄部材31および清掃部材36をベースステーション本体20に対して移動させ、清掃システム150の異物を除去し、清掃槽21内の異物を汚れ排出口211に近づけることができ、構造が簡単であり、コンパクトな構造を有するベースステーションの設計ニーズを満たすことができる。本開示の他の実施例では、ベースステーション上に複数のブラケット32が設けられ、第1洗浄部材31および清掃部材36は異なるブラケット32に設けられ、ベースステーションのコントローラによってそれぞれ複数のブラケット32の移動を制御してもよい。
【0068】
清掃部材36の当接部362は清掃槽21の槽底との当接により、洗浄アセンブリ30がベースステーション本体20に対して移動する過程中、清掃槽21内の異物を汚れ排出口211に近づけ、構造が簡単であり、実現が容易であり、普及応用に適している。当接部362は可撓性部材であるため、清掃部材36と清掃槽21の槽底の密接かつ確実な当接を確保した上で、当接部362の摩耗を抑制し、清掃部材36の耐用年数をさらに延長し、該設置は清掃槽21に傷などの破損を与えにくい。
【0069】
上記実施例では、さらに、清掃部材36の当接部362の汚れ排出口211から離れた一側に少なくとも2つの突起構造363が間隔をあけて設けられ、これにより、ブラケット32は清掃部材36を汚れ排出口211から離れた方向に移動させる過程中、当接部362の突起構造363が設けられた一面が清掃槽21の槽底に当接され、これにより、清掃槽21内の当接部362の汚れ排出口211から離れた一側に位置する異物が少なくとも2つの突起構造363の間の間隙を通過し、汚れ排出口211に移動する。さらに、ブラケット32が清掃部材36を汚れ排出口211に近い方向に移動させる過程中、当接部362の突起構造363が設けられていない一面が清掃槽21の槽底に当接され、例えば当接部362の突起構造363が設けられていない一側は平滑構造であり、すなわち、平滑構造は清掃槽21の槽底に当接され、当接部362の汚れ排出口211に近い一側に位置する異物が汚れ排出口211に近い方向に移動し、汚れ排出口211近傍に近づける。当接部362の一側に平滑構造を設けることで、清掃部材36が汚れ排出口211に向かって移動する過程中、清掃槽21の槽底に密着して接触し、異物の収集徹底性を向上させることに寄与する。
【0070】
すなわち、該突起構造363の設置により、洗浄アセンブリ30がベースステーション本体20に対して左右に移動するとき、清掃槽21内の異物を片側に掻き寄せることができる。いくつかの実施例では、清掃槽21内の異物を汚れ排出口211を介して円滑に排出するために、洗浄アセンブリ30に設けられた異物収集部材により、清掃槽21内の異物を汚れ排出口211が設けられた一側に掻き出すことができる。具体的に、清掃槽21の右側に汚れ排出口211が設けられ、突起構造363は当接部362の左側に設けられ、当接部362の右側は直線縁構造、例えば平滑面であり、このような状況下で、洗浄アセンブリ30が右に移動すると、当接部362の平滑面が清掃槽21の槽底に接触し、清掃槽21内の異物を汚水排出口近傍に掻き出し、洗浄アセンブリ30が左に移動すると、当接部362の突起構造363が清掃槽21の槽底に接触し、突起構造363間および清掃槽21の底部の間に間隙が形成され、清掃槽21内の異物が間隙を通過し、汚水排出口から遠くない側に大きく掻き出されることがなく、汚れ排出効率および汚れ排出徹底性の向上に寄与する。
【0071】
上記実施例では、突起構造363の数は少なくとも2つであり、例えば突起構造363の数は2つ、3つ、4つ、またはニーズを満たす他の数であり、突起構造363の異なる数は、突起構造363の異なる構造、異なるサイズによるニーズを満たすことができる。ここで、少なくとも2つの突起構造363は当接部362の長さ方向に沿って配置され、ここで、当接部362の長さ方向はベースステーション本体20に対するブラケット32の移動方向に対して垂直である。いくつかの実施例では、突起構造363は突出点、バンプ、またはニーズを満たす他の突起構造363であってもよい。
【0072】
ここで、当接部362の長さは清掃槽21の槽底の槽内幅と等しくてもよく、これにより、当接部362の長さ方向の端部は清掃槽21の側壁と整合し、当接部362と清掃槽21の側壁の間の隙間が大きく、異物が隙間に残され収集効果に影響を与える問題を回避するとともに、当接部362と清掃槽21の槽壁の過度な当接によりベース本体に対する洗浄アセンブリ30の移動柔軟性に影響を与える問題を回避することができる。すなわち、当接部362の長さを合理的に設定することにより、当接部362の長さが清掃槽21の槽底の槽内幅と等しく、良好な収集効果および収集効率の確保に寄与する。ここで、当接部362の長さ方向は清掃槽21の幅方向と一致し、清掃槽21の幅方向はブラケット32がベースステーション本体20に沿って移動する方向に対して垂直であり、例えば洗浄アセンブリ30がベースステーション本体20に沿って左右に移動すると、清掃槽21の幅方向はベースステーション本体20の前後方向であり、すなわち、当接部362の長さ方向はベースステーション本体20の前後方向と一致し、ベースステーション本体20の前後方向は図5中の点線矢印で示される。
【0073】
さらに、清掃部材36はブラケット32の汚れ排出口211から離れた一側に配置されてもよく、清掃部材36と汚れ排出口211の間の最大距離を増加させ、清掃部材36の収集範囲をさらに拡大し、収集効率を向上させる。同時に、清掃部材36はブラケット32の底部に配置され、清掃部材36の体積を低減させ、さらに洗浄アセンブリ30のコンパクトな構造のニーズを満たし、製品の使用範囲を拡大することができる。
【0074】
さらに、清掃部材36はブラケット32に着脱可能に接続され、清掃部材36をブラケット32から取り外して清掃およびメンテナンスを行い、清掃部材36の清掃体験をさらに向上させ、メンテナンス効率を高め、交換コストを削減し、普及応用に適している。なお、いくつかの可能な場合、清掃部材36をブラケット32に固定してもよく、例えばブラケット32と清掃部材36は一体成形構造であってもよく、生産に便利であり、組立過程を簡素化することができる。または、清掃部材36は接着剤を介してブラケット32に接着され、清掃部材36とブラケット32の接続信頼性の向上に寄与する。いくつかの実施例では、清掃部材36はスクレーパーまたはニーズを満たす他の構造であってもよい。
【0075】
上記実施例では、さらに、接続部361およびブラケット32の一方に位置制限部が設けられ、他方に位置決め部が設けられ、位置制限部および位置決め部の協働により、清掃部材36とブラケット32の着脱可能な接続を実現することができ、構造が簡単であり、使用に便利である。
【0076】
さらに、一方では、位置制限部は係止フックを含み、位置決め部は係止溝を含み、例えば係止フックは接続部361に設けられ、係止溝はブラケット32に設けられてもよく、または、係止フックはブラケット32に設けられ、係止溝は接続部361に設けられてもよい。係止フックと係止溝の係合により、清掃部材36とブラケット32の着脱可能な接続を迅速かつ便利に実現でき、構造が簡単であり、加工に便利であり、コストが低く、係止フックおよび係止溝により清掃部材36とブラケット32の接続信頼性を確保し、清掃部材36の良好な清掃効果を確保することができる。
【0077】
他方では、位置制限部は磁気部材を含み、位置決め部は磁気吸引部材を含み、例えば磁気部材は接続部361に設けられ、磁気吸引部材はブラケット32に設けられてもよく、または、磁気部材はブラケット32に設けられ、磁気吸引部材は接続部361に設けられてもよい。磁気部材および磁気吸引部材の吸引および分離により、清掃部材36とブラケット32の着脱可能な接続を迅速かつ便利に実現することができる。磁気部材と磁気吸引部材の吸引力を合理的に設定することで、清掃部材36とブラケット32の接続信頼性を確保し、さらに清掃部材36の良好な清掃効果を確保することができる。
【0078】
他方では、位置制限部は係止フックおよび磁気部材を含み、位置決め部は係止溝および磁気吸引部材を含み、例えば係止フックおよび磁気部材は接続部361に設けられ、係止溝および磁気吸引部材はブラケット32に設けられてもよく、または、係止フックおよび磁気部材はブラケット32に設けられ、係止溝および磁気吸引部材は接続部361に設けられてもよい。係止フックと係止溝の係合、および磁気部材と磁気吸引部材の吸引および分離により、二重構造で清掃部材36とブラケット32の着脱可能な接続を実現し、清掃部材36とブラケット32の接続信頼性のさらなる向上に寄与し、さらに清掃部材36の良好な清掃効果を確保することができる。いくつかの実施例では、磁気部材は磁気ストリップ、磁性鋼またはニーズを満たす他の構造であってもよく、磁気吸引部材は磁石またはニーズを満たす他の構造であってもよく、本開示では特に限定されない。
【0079】
本開示の実施例では、図14に示すように、洗浄アセンブリ30の数は1つまたは少なくとも2つであり、ここで、少なくとも2つの洗浄アセンブリ30は間隔をあけて配置され、異なる清掃システム150に干渉するために使用される。すなわち、1つのベースステーションは1つの洗浄アセンブリ30を含んでもよく、1つの洗浄アセンブリ30の洗浄部材は1つの清掃ロボット10の清掃システム150に干渉してそれを清掃する。1つのベースステーションは2つ、3つまたはニーズを満たす他の数の洗浄アセンブリ30を含んでもよく、異なる洗浄アセンブリ30はそれぞれ清掃ロボット10の清掃システムの異なる部位を洗浄することができ、ベースステーションの洗浄効率をさらに向上させることができる。
【0080】
いくつかの実施例では、図14に示すように、洗浄アセンブリ30は第1洗浄アセンブリ37および第2洗浄アセンブリ38を含み、第1洗浄アセンブリ37および第2洗浄アセンブリ38はベースステーション本体20上に同時に設けられ、互いに独立して作業し、これにより、2つの清掃ロボット10の清掃システムを同時に自動的に清掃することができ、例えば第1洗浄アセンブリ37は一方の清掃ロボット10の清掃システム150に干渉して清掃システム150の自動清掃を実現し、第2洗浄アセンブリ38は他方の清掃ロボット10の清掃システム150に干渉して清掃システム150の自動清掃を実現し、製品の使用範囲を拡大することができ、普及応用に適している。
【0081】
本開示は、上記実施例を通じ説明されたが、上記実施例は例示および説明の目的でのみ使用され、本開示を説明される実施例範囲内に限定することを意図するものではない。さらに、当業者であれば、本開示は上記実施例に限定されず、本開示の教示に基づいてより多くの変形および修正を行うことができ、これらの変形および修正はすべて本開示の保護範囲内に含まれることを理解すべきである。本開示の保護範囲は添付の特許請求の範囲およびその等価範囲によって定義される。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】