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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】電動ファン及び掃除装置
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/58 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
F04D29/58 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513261
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 CN2022079905
(87)【国際公開番号】W WO2023029426
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111040381.2
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122145694.6
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517413993
【氏名又は名称】広東威霊電机制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG WELLING MOTOR MANUFACTURING CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.27 XINGYE ROAD,INDUSTRIAL PARK,BEIJIAO TOWN,SHUNDE DISTRICT,FOSHAN,GUANGDONG 528311,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】熊 美健
(72)【発明者】
【氏名】▲喬▼ 正忠
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC21
3H130BA33G
3H130DA02Z
3H130DD01Z
3H130EA02G
3H130EA02Z
(57)【要約】
電動ファン及び掃除装置を提供する。該電動ファンは、ハウジング組立体(100)及び固定子組立体(200)を含み、ハウジング組立体(100)の外壁に筒状部(110)が設けられ、ハウジング組立体(100)の内部に固定子取り付け部(120)が設けられ、筒状部(110)と固定子取り付け部(120)との間に拡散通路(101)が形成されており、拡散通路(101)内に拡散羽根(410)が設けられ、固定子組立体(200)は固定子取り付け部(120)に接続され、固定子組立体(200)は、固定子鉄心(210)及び巻線(220)を含み、巻線(220)は、固定子鉄心(210)に接続され、固定子鉄心(210)の軸方向の両端まで突出しており、固定子鉄心(210)と固定子取り付け部(120)との間に流体通路(201)が形成されており、流体通路(201)は拡散通路(101)に連通する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁に筒状部が設けられ、内部に固定子取り付け部が設けられ、前記筒状部と前記固定子取り付け部との間に拡散通路が形成されており、前記拡散通路内に拡散羽根が設けられるハウジング組立体と、
前記固定子取り付け部に接続され、固定子鉄心及び巻線を含み、前記巻線が前記固定子鉄心に接続され、前記固定子鉄心の軸方向の両端まで突出している固定子組立体と、を含み、
前記固定子鉄心と前記固定子取り付け部との間に流体通路が形成されており、前記流体通路は前記拡散通路に連通する、電動ファン。
【請求項2】
前記ハウジング組立体にはシュラウドが接続されており、前記固定子鉄心の前記シュラウドに面する端部は第1端部とし、前記第1端部の前記固定子取り付け部に当接する端面は第1端面とし、前記第1端面には、前記流体通路を形成するために通風溝が設けられている、請求項1に記載の電動ファン。
【請求項3】
前記固定子鉄心の周方向において、前記通風溝の占める弧線が少なくとも180度である、請求項2に記載の電動ファン。
【請求項4】
前記固定子取り付け部の外周には内筒部が設けられ、前記内筒部は前記拡散通路の内壁であり、前記内筒部と前記固定子鉄心との間に隙間が存在する、請求項2に記載の電動ファン。
【請求項5】
前記ハウジング組立体の軸方向において、前記拡散羽根の前記シュラウドと反対の端部は後端とし、前記後端は前記内筒部の両端の間に位置する、請求項4に記載の電動ファン。
【請求項6】
前記第1端部は前記後端と前記シュラウドとの間に位置する、請求項5に記載の電動ファン。
【請求項7】
前記後端は前記第1端部と前記シュラウドとの間に位置する、請求項5に記載の電動ファン。
【請求項8】
前記第1端面は、前記拡散通路まで延びており、前記拡散羽根の前記シュラウドとは反対の端部は後端とし、前記後端は前記第1端部と前記シュラウドとの間に位置する、請求項2に記載の電動ファン。
【請求項9】
前記固定子組立体には、周方向に分布している複数の取り付け部が設けられ、前記取り付け部は留め具によって前記固定子取り付け部に接続される、請求項1に記載の電動ファン。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の電動ファンを含む、掃除装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年9月6日に提出された、出願番号が202111040381.2、名称が「電動ファン及び掃除装置」の中国特許出願、及び2021年9月6日に提出された、出願番号が202122145694.6、名称が「電動ファン及び掃除装置」の中国実用新案登録出願の優先権を主張しており、それらのすべての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本開示は、電動ファンの技術分野に関し、特に電動ファン及び掃除装置に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、手持ち式掃除機内の電動ファンは小型で回転速度が速い。電動ファンのモータがインペラを回転させると、シュラウド入口に大きな真空度が形成され、気流は、シュラウドの開口部から吸い込まれ、インペラの流路を経て大きな運動エネルギーを得た後、後部のディフューザを通って流出する。モータの固定子組立体は電動ファンの内部に配置されており、固定子組立体の巻線は、放熱性が悪く、高速運転には適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、従来技術に存在する技術的課題の少なくとも1つを解决することを目的とする。したがって、本開示は、固定子組立体の放熱及び冷却を改善し、性能を向上させることができる、電動ファンを提案する。
【0005】
本開示はまた、上記の電動ファンを用いた掃除装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1態様の実施例に係る電動ファンは、
外壁に筒状部が設けられ、内部に固定子取り付け部が設けられ、前記筒状部と前記固定子取り付け部との間に拡散通路が形成されており、前記拡散通路内に拡散羽根が設けられるハウジング組立体と、
前記固定子取り付け部に接続され、固定子鉄心及び巻線を含み、前記巻線が前記固定子鉄心に接続され、前記固定子鉄心の軸方向の両端まで突出している固定子組立体と、を含み、
前記固定子鉄心と前記固定子取り付け部との間に流体通路が形成されており、前記流体通路は前記拡散通路に連通する。
【0007】
本開示の第1態様の実施例に係る電動ファンは、少なくとも以下の有益な効果を有する。電動ファンが作動すると、高速の気流が拡散通路内を流れ、拡散羽根を通過することで流速を低下させ、拡散させる。固定子組立体の巻線が作動中に発熱するが、固定子鉄心と固定子取り付け部との間には流体通路が設けられるため、拡散通路内を流れる高速の気流が流体通路内の空気を駆動し、熱を放散する。このように、巻線の放熱を支援し、作動の安定性を向上させる。
【0008】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記ハウジング組立体にはシュラウドが接続されており、前記固定子鉄心の前記シュラウドに面する端部は第1端部とし、前記第1端部の前記固定子取り付け部に当接する端面は第1端面とし、前記第1端面には、前記流体通路を形成するために通風溝が設けられている。
【0009】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記固定子鉄心の周方向において、前記通風溝の占める弧線が少なくとも180度である。
【0010】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記固定子取り付け部の外周には内筒部が設けられ、前記内筒部は前記拡散通路の内壁であり、前記内筒部と前記固定子鉄心との間に隙間が存在する。
【0011】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記ハウジング組立体の軸方向において、前記拡散羽根の前記シュラウドと反対の端部は後端とし、前記後端は前記内筒部の両端の間に位置する。
【0012】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記第1端部は前記後端と前記シュラウドとの間に位置する。
【0013】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記後端は前記第1端部と前記シュラウドとの間に位置する。
【0014】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記第1端面は、前記拡散通路まで延びており、前記拡散羽根の前記シュラウドとは反対の端部は後端とし、前記後端は前記第1端部と前記シュラウドとの間に位置する。
【0015】
本開示の第1態様のいくつかの実施例によれば、前記固定子組立体には、周方向に分布している複数の取り付け部が設けられ、前記取り付け部は留め具によって前記固定子取り付け部に接続される。
【0016】
本開示の第2態様の実施例に係る掃除装置は、第1態様の実施例に記載の電動ファンを含む。
【0017】
本開示の追加の態様及び利点は、以下の説明において部分的に示され、部分的には以下の説明から明らかになるか、又は本開示の実施によって理解される。
【0018】
本開示の追加の態様及び利点は、以下の図面による実施例の説明を参照して明らかかつ容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の第1態様のいくつかの実施例に係る電動ファンの断面図である。
図2】本開示の実施例における回転インペラと固定インペラとの間の協働を示す断面図である。
図3】本開示の実施例における固定インペラの断面図である。
図4】本開示の実施例における軸方向羽根を用いた固定インペラの構造概略図である。
図5】本開示の実施例における径方向羽根を用いた固定インペラの構造概略図である。
図6】本開示の実施例における回転インペラの構造概略図である。
図7】本開示の実施例におけるハウジング組立体を上から見た構造概略図である。
図8】本開示の実施例におけるハウジング組立体に固定インペラが接続されたときの構造概略図1である。
図9図8において固定インペラから拡散羽根を隠したときの構造概略図である。
図10】本開示の実施例におけるハウジング組立体に固定インペラが接続されたときの構造概略図2である。
図11図10において固定インペラから拡散羽根を隠したときの構造概略図である。
図12】本開示の実施例におけるハウジング組立体に固定インペラが接続されたときの上面図である。
図13】本開示の実施例におけるハウジング組立体及び固定インペラの分解概略図である。
図14】本開示のいくつかの実施例におけるハウジング組立体及び固定子組立体の断面図である。
図15】本開示の別のいくつかの実施例におけるハウジング組立体及び固定子組立体の断面図である。
図16】本開示の実施例におけるハウジング組立体を下から見た構造概略図である。
図17】本開示の実施例におけるハウジング組立体の下面図である。
図18】本開示の実施例におけるハウジング組立体及び固定子組立体を下から見た分解概略図である。
図19】本開示の実施例におけるハウジング組立体及び固定子組立体を下から見た構造概略図である。
図20】本開示の実施例における電動ファンを下から見た構造概略図である。
図21】本開示の第1態様の別のいくつかの実施例の電動ファンの断面図である。
図22】本開示の実施例におけるハウジング組立体の正面図である。
図23】本開示の第2態様の実施例における取り付けパッドの構造概略図である。
図24】本開示の第2態様の実施例における取り付けスリーブの構造概略図である。
図25】本開示の第2態様の実施例における取り付けスリーブ及び電動ファンの断面図である。
図26】本開示の第2態様の実施例における掃除装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本開示の実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。ここで、図面を通じて同一又は類似の符号は、同一若しくは類似の要素又は同一若しくは類似の機能を有する要素を示す。図面を参照して以下に説明する実施例は、本開示を説明するためにのみ使用される例示的なものであり、本開示を限定するものとして理解されるべきではない。
【0021】
本開示の説明において、上、下、前、後、左、右などに示される方位又は位置関係が、図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、単に本開示の説明を容易にし、説明を簡略化するためであって、指示された装置又は要素が特定の方位を有したり、特定の方位で構成され、動作しなければならないことを指示又は暗示するものではないことを理解されたい。したがって、本開示を限定するものとは理解されるべきではない。
【0022】
本開示の説明において、第1、第2が記載される場合、単に技術的特徴を区分することを目的としたものであって、相対的重要性を指示若しくは暗示する、指示された技術的特徴の数を暗黙的に指示する、又は指示された技術的特徴の前後関係を暗黙的に指示するものと理解されるべきではない。
【0023】
本開示の説明において、別途明確な限定がない限り、設置、取り付ける、接続等の用語は広義に理解すべきであり、当業者は技術案の具体的な内容と合わせて上記の用語の本開示における具体的な意味を合理的に把握してもよい。
【0024】
掃除装置は、塵埃を掃除するための装置であり、掃除機が最もよく使用される掃除装置である。掃除機の仕組みは、掃除機内の電動ファンが高速で作動し、吸塵口から空気とホコリを吸い込み、ホコリがフィルターカートリッジ内に残り、濾過された空気が掃除機の外部に排出されることである。
【0025】
電動ファンは、掃除機のコア部材であり、掃除機の動力源として機能する。電動ファンの主要な構成部分には、ファン組立体が含まれ、ファン組立体は、シュラウド、ディフューザ、及び回転インペラを含む。ディフューザ及びハウジングは相対的に静止しており(固定接続)、回転インペラは、回転子によって駆動されて高速で回転し、回転インペラ内部の空気が遠心力の作用により吐き出され、径方向速度及び接線方向の速度を有する。回転インペラの内部に負圧が形成され、外部の空気がシュラウドの吹き込み口から回転インペラに連続的に流れる一方、回転インペラによって吐き出された高速の気流がディフューザの拡散羽根によって拡散され、最後に排出される。回転インペラの高速回転により、電動ファンは空気を連続的に吸いこむことができ、掃除機の機能要件を満たす。
【0026】
電動ファンのディフューザ及び回転インペラは協働しており、作業状態では、回転インペラが回転して気流を発生させ、気流は、内側から外側へディフューザを通過し、気流がディフューザを通過するときに流速が低下し、このように、気体の運動エネルギーが静圧エネルギーに変換され、過給が実現される。ディフューザは、羽根付きディフューザ及び羽根レスディフューザに分けられる。羽根付きディフューザは、名前が示すように、羽根を備えたディフューザであり、羽根の形状や角度により気流の流動方向が制限され、気流が強制的に所定の幾何学的形状の通路を流れ、それにより、さらなる小型化及び流動損失の低減が可能とされる。本開示に係るディフューザは、羽根付きディフューザであり、以下で記載されるディフューザは、すべて羽根付きディフューザである。具体的には、気流はディフューザの2つの隣接する羽根の間に形成された通路を通過し、この間、その流速が低下し、それによって、過給の目的が達成される。
【0027】
図1に示すように、本開示の第1態様の実施例は、電動ファンを提案している。この電動ファンは、ハウジング組立体100、固定子組立体200、回転子組立体300、ディフューザ400、回転インペラ500、シュラウド600、及び制御板700を含む。ハウジング組立体100は、電動ファンの本体であり、固定子組立体200及び回転子組立体300は、ハウジング組立体100の内部に取り付けられ、固定子組立体200は、ハウジング組立体100の固定子取り付け部120に固定して取り付けられ、回転子組立体300は、固定子組立体200に対して回転可能であり、回転子組立体300及び固定子組立体200は駆動機構を構成する。シュラウド600は、ハウジング組立体100の端部に接続され、シュラウド600の内部に導風室が形成されており、かつ、シュラウド600はハウジング組立体100の外壁にシールして接続され、回転インペラ500はシュラウド600の導風室内に配置され、回転子組立体300の回転軸310は回転インペラ500に固定して接続され、回転子組立体300によって回転インペラ500が回転駆動される。ハウジング組立体100の外壁には筒状部110が設けられ、ハウジング組立体100の中央部には固定子取り付け部120が設けられ、筒状部110と固定子取り付け部120との間に環状の拡散通路101が形成されており、拡散通路101は導風室に連通し、ディフューザ400は、固定子取り付け部120に取り付けられ、ディフューザ400は複数の拡散羽根410を有し、拡散羽根410は拡散通路内に位置する。ハウジング組立体100では、2段拡散通路102がさらに設けられてもよく、2段拡散通路102は拡散通路101の下流に位置し、2段拡散通路102内には2段拡散羽根130が設けられる。制御板700はハウジング組立体100のうちシュラウド600と反対の端部に接続され、制御板700は固定子組立体200に電気的に接続され、制御板700は駆動機構を制御して作動させる。
【0028】
図2図6に示すように、ディフューザ400では、回転インペラ500に面する端部は外端部とし、外端部には凹溝401が形成されており、回転インペラ500のディフューザ400に面する端部には凸状環形部501が設けられ、凸状環形部501と凹溝401は嵌合し、凸状環形部501は、環状のものとして凹溝401の内部まで延びており、回転インペラ500の軸方向において、ディフューザ400及び凸状環形部501は、部分的に互い違いになる構造となり、ディフューザ400及び凸状環形部501により、二重遮断が形成され、風漏れを低減させる作用を果たす。そのほか、凸状環形部501と凹溝401の内壁により湾曲通路が形成され、それにより、流動抵抗が大きくなり、風の漏れ量が低減する。
【0029】
図2に示すように、電動ファンが作動すると、回転子組立体300は、回転インペラ500を駆動して高速で回転させ、回転インペラ500及びシュラウド600は協働して高速の気流を発生させ、高速の気流が拡散通路101に流れ、ディフューザ400の複数の拡散羽根410の作用により、気流が減速し、過給が実現される。回転インペラ500の凸状環形部501は、ディフューザ400の凹溝401内に伸びるため、回転インペラ500の軸方向において交差して遮断作用を果たし、それによって、ディフューザ400と回転インペラ500との間のスリットからの高速の気流の漏れを大幅に減少させ、風漏れを低減させ、電動ファンの性能を向上させる。
【0030】
図3に示すように、ディフューザ400の外端部にはサイドプレート420が設けられ、回転インペラ500に高速回転が求められることを考慮して、凸状環形部501は環状のものとされ、回転時に他の部材への衝突を避ける必要があるため、サイドプレート420も同様に環状の構造とされ、凸状環形部501及びサイドプレート420は同心に配置され、それによって、凸状環形部501とサイドプレート420との間の距離がさらに減少し、風漏れ量の低下に寄与する。サイドプレート420は、外端部の中央部に配置されてもよいし、外端部のエッジに配置されてもよいが、後者が好ましく、サイドプレート420は、拡散通路101に近く、気流の横方向拡散を阻止するのに有利である。
【0031】
凹溝401はサイドプレート420の内部に位置し、凸状環形部501は凹溝401内に伸び、回転インペラ500の軸方向において、サイドプレート420及び凸状環形部501は互い違いに配置されており、気流を遮断する作用を有し、風漏れを低減させる。
【0032】
凹溝401は、円状であってもよく、つまり、サイドプレート420内の空間全体は凹溝401であり、凸状環形部501は、回転インペラ500の回転に影響することなく凹溝401に伸びることができる。凹溝401は、環状であってもよく、サイドプレート420の内側では、ディフューザ400の外端部にブッシュ430がさらに設けられ、ブッシュ430とサイドプレート420との間に環状の凹溝401が形成されている。ブッシュ430も流動抵抗を増大する役割を果たし、風漏れ量の低減に寄与する。
【0033】
図3及び図4に示すように、外端部には内部環状プレート440がさらに設けられ、内部環状プレート440は、ブッシュ430とサイドプレート420との間に設けられ、内部環状プレート440及びサイドプレート420は、凸状環形部501の両側に分布しており、これらの3つは迷路構造を構成する。漏れた風が連続的にサイドプレート420、凸状環形部501及び内部環状プレート440を通過しなければならないため、流動抵抗が大きく、風漏れ量の低減に有利である。そのほか、内部環状プレート440は補強の役割も果たし、それによって、ディフューザ400の構造安定性が向上する。図1に示すように、内部環状プレート440は回転インペラ500へ伸び、内部環状プレート440と回転インペラ500との間の隙間が小さく、漏れる気流の流動方向が回転インペラ500によって駆動される流動方向と反対であり、これは、風漏れの更なる低減に寄与する。
【0034】
図2に示すように、凸状環形部501とサイドプレート420との間の距離が小さいほど、風漏れを低減させるのに有利であり、凸状環形部501とサイドプレート420との対向する面は、第1斜面502及び第2斜面421とされ、第1斜面502及び第2斜面421は、いずれも傾斜して配置され、これらの両方と回転インペラ500の軸線とがなす角は鋭角である。ここで、第1斜面502と回転インペラ500の軸線とがなす角は好ましくは40°であり、第2斜面421は、第1斜面502に平行でなくてもよく、第2斜面421と第1斜面502とがなす角は0~10°の間に制御される。第1斜面502と第2斜面421との間の隙間が小さく、しかも、流通の長さが大きいため、漏れ量の低減に有利である。そのほか、回転インペラ500の高速回転中、第1斜面502と第2斜面421との間で干渉が起こりにくく、回転インペラ500の安定的な運転に有利である。
【0035】
図1に示すように、ハウジング組立体100は、回転子組立体300を取り付けるための回転子取り付け部140を中心に有し、ディフューザ400は、ブッシュ430によって回転子取り付け部140に取り付けられ、ブッシュ430は、回転子取り付け部140の外壁に接続される。回転子取り付け部140の外壁が円柱面であり、ブッシュ430は円柱面に密着しており、図4及び図7に示すように、ディフューザ400には貫通孔402が設けられ、回転子取り付け部140と固定子取り付け部120との間には、周方向に均等に分布している複数の補強リブ141が設けられる。一部の補強リブ141では、貫通孔402と対応するねじ孔142が設けられ、ネジを貫通孔402に通してねじ孔142に接続するとディフューザ400が固定され、内部環状プレート440には、ネジを逃す切り欠きが設けられる。もちろん、ディフューザ400は、ブッシュ430と回転子取り付け部140とが締まり嵌めすることによって固定されてもよい。
【0036】
図1に示すように、ディフューザ400を組み立てる際には軸方向に位置を決める必要があることを考慮して、ブッシュ430の内壁にはカラー431が設けられ、回転子取り付け部140の端部の外壁には、カラー431と嵌合する係止溝143が設けられる。カラー431が係止溝143内に配置されることによって、ディフューザ400が軸方向に位置決めされ、それにより、組み立てが容易になり、効率が高まる。さらに、カラー431が係止溝143の内壁に密着して、複数の曲げを有するスリットが形成され、風漏れの防止に寄与する。
【0037】
図2及び図6に示すように、回転インペラ500の中心は、回転子組立体300の回転軸310が接続されるジャケット520であり、回転インペラ500の外周は、外壁に複数の回転羽根510が配置された傘形カバー530であり、回転インペラ500は一体構造とされており、一方、傘形カバー530の端部は、凸状環形部501であり、全体として風漏れを防止する作用を有し、回転中に気流を導く。シュラウド600は傘形カバー530とは形状が類似しており、シュラウド600は、回転インペラ500を包んでおり、また、空気を吸い込むための吹き込み口601を備える。
【0038】
図4に示すように、ディフューザ400の拡散羽根には軸方向羽根が使用され、又は、図5に示すように、拡散羽根には径方向羽根が使用され、これらのいずれも減速・過給の効果を得る。
【0039】
図1に示すように、本開示の第1態様のいくつかの実施例による電動ファンでは、拡散通路101の2つの側壁は内側壁と外側壁であり、ディフューザ400の複数の拡散羽根410の中でも、一部は拡散通路101内に設けられる。図12に示すように、ハウジング組立体100の径方向において、拡散通路101の幅をS1、拡散羽根410の幅をS2とすると、S2>S1を満たし、拡散羽根410の幅は拡散通路101よりも大きい。図8及び図9に示すように、ディフューザ400は、固定子取り付け部120の外に取り付けられ、ディフューザ400の外壁は拡散通路101の内側壁となり、一方、拡散通路101の外側壁には羽根係止溝103が設けられ、外側壁は筒状部110に設けられる。ディフューザ400を組み立てる際には、拡散羽根410の外端が羽根係止溝103に係合され、羽根係止溝103は、拡散羽根410を収納するのに十分なスペースがあるため、拡散羽根410の形状に影響することがなく、拡散効果が安定的かつ確実である。
【0040】
図10及び図11に示すように、拡散羽根410は拡散通路101の外側壁に接続され、羽根係止溝103は拡散通路101の内側壁に設けられてもよい。同様に、ディフューザ400を組み立てる際には、拡散羽根410の内端が羽根係止溝103に係合され、羽根係止溝103は拡散羽根410を収納するのに十分なスペースがあるので、拡散羽根410の形状に影響することがなく、拡散効果が安定的かつ確実である。
【0041】
拡散羽根410が羽根係止溝103内に伸びると、拡散羽根410と壁面との間の隙間がなくなり、ダクトからの漏れもほとんど解消され、拡散性能が向上する。羽根係止溝103による収納により、拡散羽根410の形状・寸法の精度を低下させることができ、生産コストの削減に有利である。拡散羽根410と羽根係止溝103の内壁との間に湾曲したスリットが形成され、それにより、流動抵抗が大きくなり、風漏れ量が低減される。
【0042】
図1に示すように、ディフューザ400には取り付けドラム450が設けられ、取り付けドラム450は、固定子取り付け部120に外嵌され、固定子取り付け部120の周壁には、取り付けドラム450を収納するための取り付け溝121が設けられ、取り付け溝121の底部に段差が形成され、取り付けドラム450は段差により支持される。ハウジング組立体100の径方向において、取り付け溝121の深さが取り付けドラム450の厚さに等しく、ディフューザ400が組み立てられると、取り付けドラム450の外壁は固定子取り付け部120の周壁と面一になり、つまり、拡散通路101の内側壁は平坦であり、気流の流動に有利であり、抵抗を小さくする。
【0043】
図1に示すように、取り付けドラム450には制限部451が設けられ、制限部451は、固定子取り付け部120に面する側面に位置し、ディフューザ400を組み立てる際には、制限部451は、固定子取り付け部120に当接して軸方向において位置決めされる。それにより、組み立ての正確性や速度が向上し、効率が高まる。
【0044】
図12に示すように、ハウジング組立体100の横断面において、羽根係止溝103の投影が拡散羽根410の投影以上であり、これは、拡散羽根410の羽根係止溝103への取り付けに有利である。つまり、拡散通路101の周方向において、拡散羽根410の投影が占める弧線の長さをL1、羽根係止溝103の投影の占める弧線の長さをL2とすると、L2≧L1を満たす。図13に示すように、ディフューザ400をハウジング組立体100に組み立てる際には、拡散羽根410と羽根係止溝103は1対1で対応し、羽根係止溝103の各々は拡散羽根410を収納するのに十分である。それにより、干渉による拡散羽根410の変形が回避される。
【0045】
拡散羽根410と羽根係止溝103の内壁との間のスリットが小さいほど、風漏れ量が小さく、羽根係止溝103が拡散羽根410に合わせる形状として設計されることによって、スリットをできるだけ小さくし、風漏れ量の低減に有利である。
【0046】
拡散羽根410が固定されており、電動ファンの作動中に回転又は移動したりする必要がないため、羽根係止溝103の内壁は、拡散羽根410に当接してもよい。それにより、拡散羽根410をより確実に限定し、スリットをなくし、風漏れを防止できる。そのほか、羽根係止溝103の内壁が拡散羽根410を支持することにより、拡散羽根410が気流による圧力を受け、変形を低減させ、安定性を向上させるのに有利である。
【0047】
羽根係止溝103の内壁は、底壁と、拡散羽根410に面する側壁と、を含み、完全に当接してもよく、部分的に当接してもよい。
【0048】
図21に示すように、本開示の第1態様のいくつかの実施例に係る電動ファンでは、固定子組立体200は、通常、固定子鉄心210と巻線220を有し、巻線220は、固定子鉄心210に巻き付けられており、かつ、巻線220は、通常、固定子鉄心210の軸方向の両端まで突出している。電動ファンの作動においては、巻線220が放熱するが、固定子組立体200がハウジング組立体100の内部に取り付けられており、放熱条件が悪く、したがって、一端が拡散通路101に連通し、他端が巻線220を配置する空間に連通する流体通路201は、固定子鉄心210と固定子取り付け部120との間に設けられる。流体通路201により空気の流動が促進されて、熱が放散され、巻線220の降温が促進される。
【0049】
ここで、ディフューザ400のみを備える電動ファンでは、流体通路201は拡散通路101に連通し、2段拡散を備えた電動ファンでは、流体通路201は2段拡散通路102に連通する。以下、2段ディフューザ電動ファンを例にして説明する。
【0050】
図21に示すように、電動ファンが作動すると、高速の気流は、2段拡散通路102内を流れ、2段拡散羽根130を通過して、流速を低下させ、拡散させる。固定子鉄心210と固定子取り付け部120との間に流体通路201を有し、2段拡散通路102内を流れる高速の気流は流体通路201内の空気を流動させることで、熱を放散し、巻線220の放熱を支援し、固定子組立体200の作動安定性を向上させ、耐用年数の延長に有利である。
【0051】
図16図19に示すように、固定子鉄心210は、シュラウド600に面する第1端部211を有し、固定子取り付け部120は第1端面122を有し、第1端部211は第1端面122に当接し、第1端面122には通風溝123が設けられる。このように、通風溝123は流体通路201又は流体通路201の一部である。通風溝123は、固定子鉄心210の外側と巻線220を配置する空間に連通し、特に巻線220のシュラウド600に近い端部は、それが配置された部位が実質的に密閉されており、放熱が困難である。通風溝123を介して内部と外部を連通することにより、2段拡散通路102内の気流の一部は通風溝123を介して流れることで巻線220を放熱し、また、通風溝123の空気は2段拡散通路102内の気流で駆動されてもよく、空気が流動すれば、巻線220からの放熱が促進される。
【0052】
通風溝123には気流が通過するのに十分な空間があり、図16に示すように、固定子鉄心210の周方向において、通風溝123の占める円弧は少なくとも30度である。
【0053】
図17に示すように、固定子鉄心210の周方向において、3つの通風溝123が設けられ、3つの通風溝123の占める円弧は、円周の半分であるか、円弧の半分よりも大きく、すなわち、通風溝123が第1端面122に対応して固定子鉄心210に接触する弧線は、少なくとも180度である。このようにして、通気面積が大きく、空気の流動及び巻線220の放熱に有利である。
【0054】
通風溝123は、3つ以上であり、ハウジング組立体100の周方向に均等に分布しており、複数の方向において放熱が可能であるので、放熱効果がよりよい。
【0055】
図14に示すように、固定子取り付け部120には、内筒部124が設けられ、内筒部124は第1端面122の縁部に設けられ、内筒部124は2段拡散通路102の内壁となり、内筒部124と固定子鉄心210との間に隙間が予め残されており、当該隙間は流体通路201の一部である。2段拡散通路102を流れる気流の一部は当該隙間及び通風溝123を通過して巻線220と接触するまで送られ、巻線220の放熱を支援し、或いは、2段拡散通路102内の高速の気流は、当該隙間及び通風溝123内の空気を案内し、巻線220を配置する空間内の空気は追従的に流動し、放熱作用を果たす。
【0056】
図14に示すように、ハウジング組立体100の軸方向において、2段拡散羽根130のシュラウド600とは反対の端部は、後端とし、後端は、内筒部124を越えず、すなわち、2段拡散通路102の長さが2段拡散羽根130の長さよりも大きい。内筒部124による遮断作用により、後端を流れる気流の径方向の拡散が低減され、拡散性能の向上につながる。
【0057】
図14に示すように、第1端部211は、2段拡散羽根130の後端よりもシュラウド600に近く、電動ファンの機構がよりコンパクトで小型になり、掃除機へ組み立てやすくなる。もちろん、2段拡散羽根130の後端は第1端部211とシュラウド600との間に位置してもよく、後端を通過した気流は、より多くの面積で固定子鉄心210に接触することができ、放熱を支援する。
【0058】
図15に示すように、第1端面122は拡散通路101まで延びており、2段拡散羽根130の後端は、第1端部211とシュラウド600との間に位置する。後端を通過する気流のうち、一部は第1端面122に沿って流れてから、通風溝123を流れ、巻線220を放熱し、気流の速度が速く、放熱効果が向上する。
【0059】
図18に示すように、固定子組立体200は、固定子鉄心210の第1端部211によって固定子取り付け部120の第1端面122に当接する一方、固定子組立体200は、複数の取り付け部230によって固定子取り付け部120に固定して取り付けられる。取り付け部230は、ネジなどの留め具によって固定子取り付け部120に固定して接続される。それによって、着脱や後続のメンテナンスが容易になる。
【0060】
図21に示すように、本開示の第1態様のいくつかの実施例に係る電動ファンは、掃除装置に適用され、筒状部110のシュラウド600とは反対の端部に取り付け脚150が設けられ、複数の脚150は周方向に沿って均等に分布している。ここで、3つの取り付け脚150は好ましい形態であり、以下、3つの取り付け脚150を用いる場合を例にして説明する。取り付け脚150は、掃除装置の組み立て構造と整合して組み立てを行う機能を果たし、電動ファンを固定しやすく、電動ファンの掃除装置内への取り付けを容易にし、構造を簡素化し、組み立てにかかる時間を短くする。
【0061】
電動ファンが作動すると、回転子組立体300は、回転インペラ500を駆動して高速で回転させ、回転インペラ500及びシュラウド600は協働して高速の気流を発生させ、高速の気流が拡散通路101を通過し、複数の拡散羽根410によって減速及び拡散を実現し、大きな吸引力を生成し、掃除装置の使用ニーズを満たす。高速で回転する回転インペラ500は電動ファンを振動させ、複数の取り付け脚150が掃除装置の組み立て構造と整合することによって、電動ファンを限定し、振動による影響を低減させ、使用の信頼性を向上させることができる。
【0062】
取り付け脚150及び筒状部110は一体構造であり、射出成形されたプラスチック部材でも金属部材でもよく、いずれも強度要件を満たすことができる。
【0063】
図22に示すように、ハウジング組立体100の径方向において、取り付け脚150の厚さは筒状部110の厚さよりも大きく、取り付け脚150の内側は筒状部110と面一であり、取り付け脚150の外側は筒状部110の外壁から張り出す。このようにして、取り付け脚150は構造強度がより高く、掃除装置へ組み立てられると、より安定的かつ確実になる。
【0064】
図22に示すように、取り付け脚150には接続部151が設けられ、接続部151は、取り付け脚150の筒状部110に接続される基部に位置し、接続部151は、ハウジング組立体100の軸方向に沿って延びており、かつ、シュラウド600に面しており、接続部151及び筒状部110の外壁は一体に接続される。接続部151により、取り付け脚150と筒状部110との接続の安定性が向上し、また、支持力が与えられ、取り付け脚150が曲がって割れるリスクが低減し、構造強度が高まり、耐用性が向上する。
【0065】
図20に示すように、制御板700は、取り付け脚150によって組み立てられ、3つの取り付け脚150は制御板700を取り囲んでおり、取り付け脚150の中央部に段差面152が設けられ、段差面152は制御板700に当接し、したがって、段差面152は取り付け脚150の内側面に位置する。制御板700は、留め具によって段差面152に取り付けられ、着脱やメンテナンスの容易さから、留め具として螺子が使用される。そのほか、固定子組立体200のターミナル240は、制御板700まで延びており、かつ半田付けにより制御板700に電気的に接続される。3つの取り付け脚150は、制御板700を安定的に支持し、また、制御板700を保護して、衝突を減少させることができる。
【0066】
本開示の第2態様の実施例は、掃除装置を提案している。図26に示すように、手持ち式掃除機800を例にして、手持ち式掃除機800は、下端の掃除部810、接続ロッド820及びハンドル830を含み、掃除部810には、移動用のキャスター811が設けられてもよく、掃除部810は吸塵口を有し、接続ロッド820の両端は掃除部810及びハンドル830に接続され、ハンドル830は利用者が握るものであり、電動ファンは、接続ロッド820の中央部に取り付けられる。電動ファンは、作動すると吸引力を発生させ、吸塵口からほこりを吸い込み、それによって、掃除の目的を達成させる。
【0067】
図24及び図25に示すように、手持ち式掃除機800では、取り付けスリーブ840によって電動ファンが組み立てられ、取り付けスリーブ840は、電動ファンを収納するキャビティを有し、取り付けスリーブ840は、一端がシュラウド600の外壁を包むことで、電動ファンのキャビティからの離脱を防止し、他端が密閉構造であり、かつ、その周壁には、電動ファンの吹き出しのための複数の吹き出し孔841が設けられる。キャビティ内に取り付けパッド850が設けられており、取り付けパッド850は取り付け脚150に1対1で対応する。図23に示すように、取り付けパッド850はジャック851を有し、組み立てる際には、取り付け脚150はジャック851に挿入され、このため、正確な位置決めが可能になり、取り付けパッド850により支持力が与えられる。
【0068】
図24及び図25に示すように、取り付けスリーブ840は、2つのハーフケースからなり、電動ファンの軸方向においては、2つのハーフケースは、取り外し可能に接続されるか、固定して接続される。取り付けスリーブ840を分体のものにすることによって、電動ファンを取り付けスリーブ840のキャビティに入れることが容易になり、また、取り付けパッド850も取り付けやすくなる。
【0069】
図25に示すように、取り付けスリーブ840と電動ファンとの間にソフトカバー860が設けられ、ソフトカバー860はシュラウド600の外壁に外嵌されるとともに、取り付けスリーブ840の内壁に当接する。ソフトカバー860にはゴムなど軟質材料が使用され、取り付けパッド850にもゴムなど軟質材料が使用される。電動ファンが作動中に振動することを考慮して、ソフトカバー860及び取り付けパッド850によって振動を吸収し、騒音を低減させ、手持ち式掃除機800の使い心地を改善する。
【0070】
掃除装置には電動ファンのすべての技術案が含まれており、電動ファンのすべての技術効果があり、いちいち言及することはしない。
【0071】
以上、図面を参照して本開示の実施例について詳細に説明したが、本開示は上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識の範囲内で、本開示の趣旨を逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0072】
100 ハウジング組立体、101 拡散通路、102 2段拡散通路、103 羽根係止溝、110 筒状部、120 固定子取り付け部、121 取り付け溝、122 第1端面、123 通風溝、124 内筒部、130 2段拡散羽根、140 回転子取り付け部、141 補強リブ、142 ねじ孔、143 係止溝、150 取り付け脚、151 接続部、152 段差面、200 固定子組立体、201 流体通路、210 固定子鉄心、211 第1端部、220 巻線、230 取り付け部、240 ターミナル、300 回転子組立体、310 回転軸、400 固定インペラ、401 凹溝、402 貫通孔、410 拡散羽根、420 サイドプレート、421 第2斜面、430 ブッシュ、431 カラー、440 内部環状プレート、450 取り付けドラム、451 制限部、500 回転インペラ、501 凸状環形部、502 第1斜面、510 回転羽根、520 ジャケット、530 傘形カバー、600 シュラウド、601 吹き込み口、700 制御板、800 手持ち式掃除機、810 掃除部、811 キャスター、820 接続ロッド、830 ハンドル、840 取り付けスリーブ、841 吹き出し孔、850 取り付けパッド、851 ジャック、860 ソフトカバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【国際調査報告】