(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】交換可能なマウスピースを備えるエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240816BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20240816BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20240816BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20240816BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/42
A24F40/10
A24F40/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513461
(86)(22)【出願日】2022-08-29
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 EP2022073965
(87)【国際公開番号】W WO2023031125
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
(72)【発明者】
【氏名】カリ リカルド
(72)【発明者】
【氏名】ペン チェン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC02
4B162AC06
4B162AC17
4B162AC41
(57)【要約】
本発明は、主要ユニットと交換可能なマウスピースとを備えるエアロゾル発生システムに関する。主要ユニットは、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体を備える。マウスピースは出口チャネルを備える。マウスピースおよび主要ユニットは、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有する。マウスピースが主要ユニットに接続されている時に、マウスピースおよび主要ユニットの対応する構造構成要素は入口チャネルを画定する。入口チャネルおよび出口チャネルは、発熱体を介して空気吸込み口から空気出口への気流経路を形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主要ユニットと交換可能なマウスピースとを備えるエアロゾル発生システムであって、
前記主要ユニットが、エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジと、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体とを備え、
前記マウスピースが出口チャネルを備え、
前記マウスピースおよび前記主要ユニットが、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有し、
前記マウスピースが前記主要ユニットに接続されている時に、前記マウスピースおよび前記主要ユニットの前記対応する構造構成要素が入口チャネルを画定し、
前記入口チャネルおよび前記出口チャネルが、前記発熱体を介して空気吸込み口から空気出口への気流経路を形成する、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記主要ユニットおよび前記マウスピースが組み立てられた時に、前記気流経路が形成される、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記カートリッジが交換可能であるように構成されている、請求項3に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記気流経路が、前記カートリッジと前記マウスピースの間に画定されている、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記カートリッジが管状形状を有する、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記カートリッジが中央チャネルを画定する、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記気流経路が、前記カートリッジの前記中央チャネルを通って通じる、請求項6に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記マウスピースまたは前記主要ユニットの前記相補的な構造構成要素が、前記カートリッジの前記中央チャネルの中に延びる中空要素を備える、請求項6または7に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記マウスピースが、側方表面および近位端を有する外側ハウジングを有する、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記空気吸込み口が、前記マウスピースの前記外側ハウジングの前記側方表面に配設されている、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記空気吸込み口が、前記主要ユニットの前記外側ハウジングの前記側方表面に配設されている、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記空気出口が、前記マウスピースの前記近位端に配設されている、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はエアロゾル発生システムに関する。本開示は、エアロゾル発生システムの交換可能なマウスピースにさらに関する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なベイパーを発生するためのエアロゾル発生装置を提供することが知られている。こうしたシステムは、エアロゾル形成基体を燃焼することなく、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成成分が揮発する温度にエアロゾル形成基体を加熱してもよい。エアロゾル発生システムまたは装置において、液体エアロゾル形成基体は液体貯蔵部分から電気発熱体に送達されうる。目標温度まで加熱されるのに伴い、エアロゾル発生基体は気化してエアロゾルを形成する。液体基体は、毛細管構成要素を介して発熱体に送達されてもよい。液体貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を含む交換可能または再充填可能なカートリッジとして形成されてもよい。カートリッジは、エアロゾル発生のために液体エアロゾル形成基体を装置に供給するために、エアロゾル発生装置に取り付けられてもよい。
【0003】
交換可能なカートリッジは、様々な異なるエアロゾル形成基体を含んでもよい。これらのエアロゾル形成基体の一部は、成人使用のみに適している場合がある。エアロゾル形成基体の真正性および品質は、重要性が高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体エアロゾル形成基体を気化させることによって発生されたエアロゾルは、気流経路の側壁で凝縮しうる。これは、低温環境で特に該当しうる。さらに、エアロゾル発生システムが低温環境でユーザーによって使用される時に、マウスピースは不快なほどに低温になりうる。
【0005】
誤用および偽造に対する保護機構を提供するエアロゾル発生システムを提供することが望ましいであろう。
【0006】
ヒーターの下流の気流経路内の気化したエアロゾル形成基体の凝縮を低減しうるエアロゾル発生システムを提供することがさらに望ましいであろう。凝縮したエアロゾル液滴をヒーターの下流の位置からヒーターに向かって戻るように案内しうるエアロゾル発生システムを提供することが望ましいであろう。周囲温度と無関係に、快適な温かいマウスピースを有するエアロゾル発生システムを提供することが望ましいであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】分解された形態のエアロゾル発生システムを示す。
【
図2】組み立てられた形態のエアロゾル発生システムを示す。
【
図3】分解された形態のさらなるエアロゾル発生システムを示す。
【
図4】組み立てられた形態のさらなるエアロゾル発生システムを示す。
【
図5】封止ホイルを有する分解された形態のエアロゾル発生システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態によると、主要ユニットと交換可能なマウスピースとを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。主要ユニットは、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体を備えてもよい。マウスピースは出口チャネルを備えてもよい。マウスピースおよび主要ユニットは、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有してもよい。マウスピースが主要ユニットに接続されている時に、マウスピースおよび主要ユニットの対応する構造構成要素は入口チャネルを画定しうる。入口チャネルおよび出口チャネルは、発熱体を介して空気吸込み口から空気出口への気流経路を形成してもよい。
【0009】
本発明の一実施形態によると、主要ユニットと交換可能なマウスピースとを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。主要ユニットは、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体を備える。マウスピースは出口チャネルを備える。マウスピースおよび主要ユニットは、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有する。マウスピースが主要ユニットに接続されている時に、マウスピースおよび主要ユニットの対応する構造構成要素は入口チャネルを画定する。入口チャネルおよび出口チャネルは、発熱体を介して空気吸込み口から空気出口への気流経路を形成する。
【0010】
本発明の一実施形態によると、主要ユニットと交換可能なマウスピースとを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。主要ユニットは、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体を備える。マウスピースは出口チャネルおよび出口を備え、この出口を通してエアロゾルがシステムを出て、ユーザーがエアロゾルを吸入することを可能にする。マウスピースおよび主要ユニットは、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有する。マウスピースが主要ユニットに接続されている時に、マウスピースおよび主要ユニットのこれらの対応する構造構成要素は入口、および入口からヒーターに至る入口チャネルを画定する。
【0011】
実施形態において、少なくとも一つの空気吸込み口がある。実施形態において、二つの空気吸込み口がある。実施形態において、二つ以上の空気吸込み口がある。実施形態において、一つ以上の空気吸込み口がある。
【0012】
気流経路は流入経路および流出経路を含んでもよい。流出経路は流入経路に流体接続されてもよい。流出経路は、エアロゾルと組み合わされた空気を出口に送達してもよい。エアロゾルは、ヒーターがエアロゾル形成基体を加熱する時に形成されてもよい。エアロゾル形成基体はヒーターにて気化されてもよい。ヒーターにて形成されたベイパーが、入口から装置を通して、および入口チャネルを通ってヒーターへ、および出口チャネル内のヒーターの下流で流れる気流中に取り込まれて冷める際に、エアロゾルが形成されてもよい。エアロゾルは、出口チャネル内で出口に運ばれるにつれて、発達し続けてもよい。すなわち、エアロゾルは、出口チャネル内で出口に運ばれるにつれて冷めてもよい。エアロゾルは、出口チャネル内で出口に運ばれるにつれて凝縮してもよい。エアロゾルが出口チャネル内で出口に運ばれるにつれて、エアロゾル粒子は組み合わさって、より大きいエアロゾル粒子を形成してもよい。エアロゾルは、出口チャネル内で出口に運ばれるにつれて、より小さいエアロゾル粒子を形成してもよい。エアロゾル粒子のサイズは、システムの気流速度、温度、圧力、および気流経路の幾何学的形状によって影響を受けうる。エアロゾル粒子は出口チャネル内の表面に影響を与えうる。エアロゾル粒子は出口チャネル内の表面に付着しうる。より大きいエアロゾル粒子は、出口チャネル内の表面に付着して、より小さい平均粒子サイズを有するエアロゾルが出口に達するという結果をもたらしうる。入口チャネルは、主要ユニットおよびマウスピースが組み立てられた時に形成される。本発明のエアロゾル発生システムの組み立て後、エアロゾル発生システムはエアロゾルを吸入するために使用されうる。
【0013】
エアロゾル発生装置の交換可能なマウスピースは、ヒーターを通過して気流を送達するために、主要ユニットと対になって入口チャネルを画定するように設計されていて、それによってエアロゾルが形成されることができる。エアロゾルは出口を介してユーザーによって吸入可能である。マウスピースがないと、エアロゾルを吸入するための空気吸込み口から空気出口への連続的な気流経路が提供されないため、主要ユニットは動作不能となる。それ故に、エアロゾル発生システムの設計は、不正使用に対する効率的な保護機構を表す。主要ユニットのみでは、吸入に適したエアロゾルの形成を可能にしない。主要ユニットのみでは、空気吸込み口を有しない。主要ユニットのみでは、入口チャネルを有しない。主要ユニットのみでは、入口または入口チャネルを有しない。主要ユニットのみでは、入口を通って装置に入る空気をヒーターに送達するための機構を有しない。主要ユニットのみでは、ヒーターがエアロゾル形成基体を加熱する時にエアロゾルが形成されることができるように、かつエアロゾルが出口チャネル内のヒーターから離れて運ばれることができるように、入口チャネルを介して装置を通して運ばれる空気をヒーターに送達するための機構を有しない。従って、主要ユニットのみでは、吸入可能なエアロゾルを作り出すために必要な構造を有しない。
【0014】
さらに、エアロゾル発生システムの設計はまた、主要ユニットと協働して入口および入口チャネルを作り出す特定の設計を有するマウスピースのみが、吸入可能なエアロゾルを作り出すために、エアロゾル発生システムの主要ユニットとともに使用されうるため、偽造を回避するのに役立つ。加えて、このようにして、本発明のエアロゾル発生システムにおいて相補的な構成要素のみが使用されることが確実になる。それによって、製品および発生した吸入可能なエアロゾルの高い品質が確実にされうる。
【0015】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジを備えてもよい。
【0016】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる一つ以上の揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は好都合なことに、カートリッジの一部であってもよい。カートリッジは、交換可能または再充填可能であるように構成されてもよい。
【0017】
エアロゾル形成基体は液体形態で提供されてもよい。液体エアロゾル形成基体は、プロピレングリコールまたはグリセリンなどのエアロゾル形成体、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然風味または人工風味を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、アルカロイドまたはカンナビノイドを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、約0.5%~約10%(例えば、約2%)のニコチン濃度を有してもよい。液体エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の液体貯蔵部分中に含有されてもよく、その場合、エアロゾル発生物品はカートリッジとして表示されてもよい。エアロゾル形成基体は、高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にするエアロゾル形成体を含んでもよい。適切なエアロゾル形成体は当技術分野で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。エアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)であってもよい。エアロゾル形成体はプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンとプロピレングリコールの両方を含んでもよい。
【0018】
本明細書で使用されるエアロゾル発生システムは、主要ユニットと、エアロゾル形成基体を含むカートリッジとを備えるシステムに関する。主要ユニットはエアロゾル発生装置であってもよい。
【0019】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置に関する。エアロゾル形成基体はカートリッジに備えられてもよい。エアロゾル発生装置は、ハウジング、電気回路、電源、加熱チャンバー、発熱体を備えてもよい。
【0020】
電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサであってもよい。マイクロプロセッサはコントローラの一部であってもよい。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路はヒーター要素への電力の供給を調節するように構成されてもよい。
【0021】
発熱体は気化ユニットの一部として提供されていることが好ましい。発熱体は、液体エアロゾル形成基体を加熱するために適切な任意の装置であってもよく、またエアロゾルを形成するために液体エアロゾル形成基体の少なくとも一部を気化しうる。発熱体は模範的に、コイルヒーター、毛細管ヒーター、メッシュヒーター、または金属プレートヒーターであってもよい。ヒーターは模範的に、電力を受電し、受電した電力の少なくとも一部を熱エネルギーに変換する抵抗ヒーターであってもよい。別の方法として、または追加的に、発熱体は、時間変動する磁界によって誘導加熱されるサセプタであってもよい。ヒーターは単一の発熱体のみを、または複数の発熱体を備えてもよい。発熱体(複数可)の温度は、電気回路によって制御されることが好ましい。
【0022】
上述のいずれの実施形態においても、少なくとも一つの発熱体は、電気抵抗性の材料を含むことが好ましい。適切な電気抵抗性材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料でできた複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。複合材料において、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて随意に、断熱材料中に包埋、断熱材料中に封入、もしくは断熱材料で被覆されてもよく、またはその逆も可能である。適切な複合材ヒーター要素の例は、米国特許(登録済み)第5,498,855号、国際特許公開公報第03/095688号、米国特許(登録済み)第5,514,630号に開示されている。
【0023】
気化ユニットは、液体エアロゾル形成基体をヒーター要素に運ぶための毛細管材料をさらに含んでもよい。毛細管材料は繊維状または海綿体状の構造を有してもよい。毛細管材料は毛細管の束を含むことが好ましい。例えば、毛細管材料は複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含んでもよい。繊維または糸は概して、液体をヒーターに運ぶように整列されてもよい。別の方法として、毛細管材料は海綿体様または発泡体様の材料を含んでもよい。毛細管材料の構造は複数の小さい細孔またはチューブを形成し、それを通して液体を毛細管作用によって移動することができる。毛細管材料は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例は多孔性材料である。適切な材料の例はスポンジまたは発泡体材料である。適切な材料の例には、セラミック材料が含まれる。適切な材料の例には、黒鉛系材料が含まれる。適切な材料は繊維であってもよい。適切な材料は焼結粉末であってもよい。適切な材料は発泡金属であってもよい。適切な材料はプラスチック材料であってもよい。適切な材料は繊維質材料であってもよい。適切な材料は紡糸繊維で作製されてもよい。適切な材料は押出成形繊維で作製されてもよい。適切な材料はセルロースアセテートで作製されてもよい。適切な材料はポリエステルで作製されてもよい。適切な材料は結合ポリオレフィンで作製されてもよい。適切な材料はポリエチレンで作製されてもよい。適切な材料はエチレンで作製されてもよい。適切な材料はポリプロピレンで作製されてもよい。適切な材料はナイロン繊維で作製されてもよい。適切な材料はセラミックで作製されてもよい。適切な材料は、エチレン、ポリエチレン、エチレン、ポリプロピレン、またはナイロンのうちの一つ以上の組み合わせで作製されてもよい。毛細管材料は、異なる液体物理特性で使用されるように、任意の適切な毛細管現象および空隙率を有してもよい。液体は、毛細管作用によって液体が毛細管材料を通して移動されることを可能にする粘度、表面張力、密度、熱伝導率、沸点、および蒸気圧を含むがこれに限定されない物理的特性を有する。毛細管材料はエアロゾル形成基体を気化器に運ぶように構成されうる。毛細管材料は気化器内の隙間の中に延びうる。
【0024】
一つ以上の毛細管芯は、液体貯蔵部分に保持された液体と接触するように配設されうる。一つ以上の毛細管芯は液体貯蔵部分の中に延びうる。この場合、使用時に、液体は一つ以上の毛細管芯での毛細管作用によって、液体貯蔵部分からエアロゾル発生手段の一つ以上の要素に移動されうる。一つ以上の毛細管芯は、第一の端および第二の端を有しうる。第一の端は、液体貯蔵部分内に保持された液体エアロゾル形成基体をエアロゾル発生手段の中に引き出すために、液体貯蔵部分の中に延びうる。
【0025】
毛細管材料は、液体貯蔵部分に保持された液体と接触するように配設されうる。毛細管材料は液体貯蔵部分の中に延びうる。この場合、使用時に、液体は、毛細管材料での毛細管作用によって、液体貯蔵部分からエアロゾル発生手段の一つ以上の要素に移動されうる。一つ以上の毛細管材料は、第一の端および第二の端を有しうる。第一の端は、液体貯蔵部分内に保持された液体エアロゾル形成基体をエアロゾル発生手段の中に引き出すために、液体貯蔵部分の中に延びうる。
【0026】
本明細書で使用される「上流」および「下流」という用語は、マウスピースまたはエアロゾル発生装置の使用中に気流経路に沿って、空気がマウスピースまたはエアロゾル発生装置を通って流れる方向に対する、マウスピースまたはマウスピースとともに使用されるエアロゾル発生装置の構成要素の、または構成要素の部分の相対的な位置を説明するために使用される。本発明によるマウスピースは、使用時にエアロゾルが通ってマウスピースを出る近位端を備えてもよい。エアロゾル発生装置の近位端はまた、口側端または下流端と呼ばれてもよい。エアロゾル発生装置の近位端は、エアロゾル発生装置に接続されたマウスピースであってもよい。口側端は遠位端の下流である。エアロゾル発生装置の遠位端またはマウスピースは、上流端と呼ばれることもある。マウスピースまたはエアロゾル発生装置の構成要素または構成要素の部分は、マウスピースまたはエアロゾル発生装置を通る気流経路に対するこれらの相対的な位置に基づいて、互いの上流または下流にあるとして記述されてもよい。
【0027】
本明細書で使用される「気流経路」という用語は、空気がシステムを通って移動する際にたどる経路を示す。例えば、入口、入口チャネル、出口チャネル、および出口は、空気がシステムを通って流れることを可能にする空間を作り出す構造である。入口を通して装置に入り、入口チャネルを通って、ヒーターを通過して、出口チャネルを通って移動し、出口を通って装置から出る空気は、これらの構造によって画定された気流経路をたどる。
【0028】
空気流入経路は、空気を空気吸込み口からヒーターに方向付ける気流経路である。流入経路は、空気を空気吸込み口からヒーターに方向付ける気流経路である。「空気流入経路」と「流入経路」は同義である。
【0029】
「空気吸込み口」と「入口」は同義である。入口は、周囲空気、すなわちシステムを囲む空気がシステムに入ることを可能にする、システムにおける開口部である。
【0030】
空気流出経路は、空気をヒーターから空気出口に方向付ける気流経路である。流出経路は、空気をヒーターから出口に方向付ける気流経路である。ヒーターから出口への空気は、エアロゾルを含みうる。「空気流出経路」と「流出経路」は同義である。
【0031】
「空気出口」と「出口」は同義である。空気流出経路または流出経路内の空気は、エアロゾルを含みうる。出口は、エアロゾルを含む空気がシステムを出ることを可能にする、システムの開口部である。
【0032】
気流経路は、空気流入経路および空気流出経路である。気流経路は、周囲空気を装置の中に、ヒーターを通過して、および装置の出口に搬送するために使用されてもよい。気流経路は、エアロゾルを搬送するために使用されてもよい。気流経路は、空気およびエアロゾルの混合物を搬送するために使用されてもよい。気流経路は、空気吸込み口から空気出口に延びてもよい。
【0033】
エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジは、交換可能なマウスピースの一部であってもよい。カートリッジは、マウスピースの一体型の部分を形成してもよい。カートリッジは再充填可能であってもよい。エアロゾル形成基体が消費されると、ユーザーは、再充填可能なカートリッジを含むマウスピースを再使用できるように、カートリッジを再充填してもよい。部品を再利用可能であるように設計することは、廃棄物を低減するのに役立ち、装置またはシステムまたはカートリッジの環境に対する生態学的影響を低減する。
【0034】
エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジは、エアロゾル発生システムの主要ユニットの一部であってもよい。カートリッジは、主要ユニットの一体型の部分を形成してもよい。カートリッジは再充填可能であってもよい。エアロゾル形成基体が消費されると、ユーザーは、再充填可能なカートリッジを含むマウスピースを再使用できるように、カートリッジを再充填してもよい。
【0035】
エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジは、交換可能であるように構成されてもよい。エアロゾル形成基体が消費されると、ユーザーは、エアロゾル発生システムからカートリッジを取り外してもよく、使用済みカートリッジを新しい充填されたカートリッジと交換してもよい。
【0036】
エアロゾル発生システムが組み立てられた時に、空気流入経路がマウスピースと主要ユニットの間に画定されている。マウスピースおよび主要ユニットは、任意の適切な接続手段を使用して接続されうる。接続手段は、ねじ接続、摩擦嵌め、または形状適合接続を含みうる。接続手段は、接続がユーザーによって手で確立されることができるように構成されてもよい。これは、エアロゾル発生システムの取り扱いおよび組み立てを容易にする。
【0037】
マウスピースおよび主要ユニットは、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有する。相補的な幾何学的形状を有する構造構成要素は、マウスピースおよび主要ユニットの隣接するインターフェース部分に提供されていることが好ましい。マウスピースおよび主要ユニットが組み立てられた時に、これらのインターフェース部分は相互の隣に位置する。相補的な幾何学的形状を有する構造構成要素は、エアロゾル発生システムが組み立てられた時に、これらの構造構成要素が入口および入口チャネルを形成するように構成されている。入口および入口チャネルは、流入経路を形成する。システムは、二つ以上の入口および二つ以上の入口チャネルを有してもよい。
【0038】
気流経路は、入口チャネルおよび出口チャネルを備えてもよい。入口チャネルは、エアロゾル発生システムの入口と発熱体の間に延びる。入口チャネルは、入口を通ってシステムに入る周囲空気を発熱体に向かって導く働きをし、ここで気流は、エアロゾル形成基体の気化された構成成分を含む過飽和ベイパーと混合される。結果として生じるエアロゾルは、出口チャネルに沿ってマウスピースの出口に向かって導かれ、ユーザーによって吸入されうる。
【0039】
完全な入口チャネルが、マウスピースおよび主要ユニットの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定される必要はない。入口チャネルの少なくとも一部分が、マウスピースおよび主要ユニットの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定されている場合、本発明の目的は既に達成されうる。
【0040】
完全な気流経路が、マウスピースおよび主要ユニットの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定される必要はない。気流経路の少なくとも一部分が、マウスピースおよび主要ユニットの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定されている場合、本発明の目的は既に達成されうる。
【0041】
空気吸込み口開口部は、エアロゾル発生システムのハウジングの外側部品に形成されてもよい。エアロゾル発生システムの構造に応じて、空気吸込み口開口部は、主要ユニットまたはマウスピースのハウジングの外側部品に形成されてもよい。空気吸込み口開口部は、主要ユニットとマウスピースの間に形成されてもよい。空気吸込み口開口部は、主要ユニットとマウスピースの両方に部分的に形成されてもよい。空気吸込み口開口部は、主要ユニットおよびマウスピースが一緒に組み立てられている時に形成されてもよい。
【0042】
気流経路の入口チャネルは、マウスピースおよび主要ユニットの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定されてもよい。
【0043】
カートリッジは主要ユニットの一部としうる。カートリッジが主要ユニットの一部として存在する場合、気流経路の入口チャネルは、マウスピースと主要ユニットのカートリッジとの間に画定されてもよい。気流経路の入口チャネルは、マウスピースおよびカートリッジの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定されてもよい。
【0044】
カートリッジは、楕円形、円錐形、長方形、正方形、または角度付きを含む任意の形状または断面を有してもよい。実施形態において、カートリッジは管状形状を有してもよい。カートリッジは中央チャネルを有してもよい。中央チャネルは、完全なカートリッジを通って長軸方向に延びてもよい。カートリッジは、環状遠位端、環状近位端、外側表面、内側表面を有してもよい。内側表面は、カートリッジを通る中央チャネルを画定してもよい。
【0045】
入口チャネルは、半径方向部分および軸方向部分を備えてもよい。入口チャネルの半径方向部分は、カートリッジの近位端とマウスピースの対応する半径方向壁要素との間に画定されてもよい。この目的のために、カートリッジの近位端、またはマウスピースの半径方向壁要素、またはその両方は、溝を備えてもよい。組み立てられた状態において、溝は、空気吸込み口開口部から半径方向にエアロゾル発生システムの内部まで延びる。
【0046】
入口チャネルの半径方向部分は、入口チャネルの軸方向部分と連通していてもよい。入口チャネルの軸方向部分は、カートリッジの中央チャネルを画定する内側表面とマウスピースの対応する壁要素の外表面との間に画定されてもよい。入口チャネルの軸方向部分は、気流をエアロゾル発生装置の発熱体に向かって導くように構成されてもよい。入口チャネルの軸方向部分は、カートリッジの管状チャネルを画定する内側表面と、マウスピースの対応する管状壁要素の外表面との間に画定されてもよい。
【0047】
マウスピースの壁要素は中空であってもよい。マウスピースの壁要素は、気流経路の出口チャネルの一部を形成する中央中空チャネルを画定してもよい。マウスピースの中空壁要素は、任意の適切な断面を有してもよい。壁要素の断面は、カートリッジの中央チャネルの断面に対応してもよい。壁要素の断面は円形、楕円形、長方形、正方形、または角度付きであってもよい。壁要素は円錐状の遠位端を有してもよい。円錐状の遠位端は、エアロゾル発生システムが組み立てられた時に、カートリッジの中央チャネルの中への壁要素の挿入を容易にしうる。壁要素の断面が円形である場合、壁要素は管状壁要素とも呼ばれうる。
【0048】
出口チャネルは、発熱体からマウスピースの出口に延び、発生したエアロゾルをマウスピースの出口に向かって導くように構成されている。
【0049】
気流経路の一部分がカートリッジとマウスピースの相補的な部分との間に画定されるようにエアロゾル発生装置を設計することによって、本発明の目的を達成する単純な構造が得られる。カートリッジを備える主要ユニットは、上述の通り、半径方向の壁要素および相補的な部分を有しうる特定のマウスピースでのみ使用されることができる。こうした特定のマウスピースでのみ、吸入可能なエアロゾルを発生するために主要ユニットを使用することができる。それ故に、正しいオリジナルのマウスピースが使用される時にのみ、エアロゾルが発生されることを確実にすることができる。それ故に、不正使用または偽造が効率的に防止されうる。
【0050】
マウスピースは外側ハウジングを有してもよい。マウスピースの外側ハウジングは、任意の適切な形状を有してもよい。マウスピースの外側ハウジングは、主要ユニットの形状に対応する形状を有してもよい。マウスピースの外側ハウジングは、円形、楕円形、長方形、正方形、または角度付き断面を有してもよい。マウスピースの外側ハウジングは、概して円筒状の形状を有してもよい。外側ハウジングは、側方表面および近位端を有してもよい。出口は、マウスピースの近位端に画定されてもよい。
【0051】
主要ユニットに接続されるマウスピースは、カートリッジの形状に対応する相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有してもよい。こうした実施形態において、気流経路はマウスピースとカートリッジの間に画定されてもよい。マウスピースは、組み立てられた状態においてカートリッジの近位側面に本質的に平行な方向に延びる第一の構造構成要素を有してもよい。マウスピースは、中空である、かつ組み立てられた状態においてカートリッジの中央チャネルに本質的に平行な方向に延びる第二の構造構成要素を有してもよい。中空の構成要素は、組み立てられた時に中空の構成要素がカートリッジの中央チャネルの中に延びうるように、カートリッジの中央チャネルよりも小さい寸法を有してもよい。マウスピースの第二の構造構成要素は、マウスピースの上述の壁要素によって形成されてもよい。従って、マウスピースとカートリッジの間に確立された気流チャネルは、半径方向部分および長軸方向部分を備えうる。
【0052】
カートリッジは、マウスピースの一部を形成してもよい。カートリッジがマウスピースの一部である時に、気流経路の入口チャネルは、システムが組み立てられた時に、マウスピースのカートリッジの底部に位置する相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素と主要ユニットの上部の間に形成されてもよい。組み立てられた時に、入口チャネルは、主要ユニットとマウスピースのカートリッジの間に画定されてもよい。気流経路の入口チャネルは、主要ユニットおよびカートリッジの相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素によって画定されてもよい。
【0053】
入口チャネルは、半径方向部分および軸方向部分を備えてもよい。入口チャネルの半径方向部分は、主要ユニットおよびカートリッジの近位端とマウスピースの対応する半径方向壁要素との間に画定されてもよい。この目的のために、主要ユニットの近位端、またはマウスピースの半径方向壁要素、またはその両方は、溝を備えてもよい。組み立てられた状態において、溝は、空気吸込み口開口部から半径方向にエアロゾル発生システムの内部まで延びてもよい。
【0054】
入口チャネルの半径方向部分は、入口チャネルの軸方向部分と連通していてもよい。またこの実施形態において、入口チャネルは、エアロゾル発生システムの空気吸込み口開口部と発熱体の間に延びる。入口チャネルは、周囲空気を発熱体に向かって導く働きをし、ここで気流は、エアロゾル形成基体の気化された構成成分を含む過飽和ベイパーと混合される。結果として生じるエアロゾルは、出口チャネルに沿ってマウスピースの出口に向かって導かれ、ユーザーによって吸入されうる。
【0055】
カートリッジがマウスピースの一部である実施形態において、カートリッジは再充填可能または交換可能であってもよい。こうした場合、カートリッジは枯渇した時に再充填または交換されてもよく、マウスピースは繰り返し使用されてもよい。
【0056】
カートリッジはまた、再充填可能でも交換可能でもないように構成されてもよい。こうした場合、完全なマウスピースは、カートリッジが枯渇した時に交換される。
【0057】
カートリッジとマウスピースは両方とも交換可能であってもよい。カートリッジまたはマウスピースの一端または両端は、封止ホイルによって保護されてもよい。封止ホイルは、エアロゾル発生システムの組み立て中に破壊される、貫通可能な封止ホイルであってもよい。封止ホイルは、カートリッジが主要装置または主要ユニットと組み立てられる前にカートリッジから取り外される、取り外し可能な封止ホイルであってもよい。
【0058】
こうした封止ホイルは、輸送中、特に使用前に、破片または他の望ましくない汚染物からカートリッジおよびマウスピースを保護しうる。
【0059】
以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0060】
[実施例]
実施例A:主要ユニットと交換可能なマウスピースとを備えるエアロゾル発生システムであって、
主要ユニットが、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体を備え、
マウスピースが出口チャネルを備え、
マウスピースおよび主要ユニットが、相補的な幾何学的形状を有する対応する構造構成要素を有し、
マウスピースが主要ユニットに接続されている時に、マウスピースおよび主要ユニットの対応する構造構成要素が入口チャネルを画定し、
入口チャネルおよび出口チャネルが、発熱体を介して空気吸込み口から空気出口への気流経路を形成する、エアロゾル発生システム。
【0061】
実施例B:主要ユニットおよびマウスピースが組み立てられた時に、気流経路が形成される、実施例Aに記載のエアロゾル発生システム。
【0062】
実施例C:エアロゾル発生システムが、エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジを備える、実施例Aおよび実施例Bのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0063】
実施例D:カートリッジが交換可能であるように構成されている、実施例Cに記載のエアロゾル発生システム。
【0064】
実施例E:エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジが主要ユニットの一部である、実施例Cまたは実施例Dに記載のエアロゾル発生システム。
【0065】
実施例F:エアロゾル形成基体を貯蔵するためのカートリッジが交換可能なマウスピースの一部である、実施例Cまたは実施例Dに記載のエアロゾル発生システム。
【0066】
実施例G:気流経路が、カートリッジとマウスピースの間に画定されている、実施例A~Eのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0067】
実施例H:カートリッジが管状形状を有する、実施例A~Gのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0068】
実施例I:カートリッジが中央チャネルを画定する、実施例A~Hのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0069】
実施例J:気流経路が、カートリッジの中央チャネルを通って通じる、実施例Iに記載のエアロゾル発生システム。
【0070】
実施例K:マウスピースまたは主要ユニットの相補的な構造構成要素が、カートリッジの中央チャネルの中に延びる中空要素を備える、実施例Iまたは実施例Jに記載のエアロゾル発生システム。
【0071】
実施例L:マウスピースが、側方表面および近位端を有する外側ハウジングを有する、実施例A~Kのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0072】
実施例M:空気吸込み口が、マウスピースの外側ハウジングの側方表面に配設されている、実施例A~Lのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0073】
実施例N:空気吸込み口が、主要ユニットの外側ハウジングの側方表面に配設されている、実施例A~Mのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0074】
実施例O:空気出口が、マウスピースの近位端に配設されている、実施例A~Nのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0075】
一つの実施形態に関して説明される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
【0076】
例証としてのみであるが、添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0077】
図1は、主要ユニット12と、液体エアロゾル形成基体16を含むカートリッジ14と、交換可能なマウスピース20とを含むエアロゾル発生システム10の上部の断面図を描写する。
【0078】
交換可能なマウスピース20は、主要ユニット12から取り外し可能であるように、かつ主要ユニット12に接続可能であるように適合されていて、概して円筒状のハウジング22を有する。中空の管状要素24は、マウスピース20の全長に沿って中央に延びる。環状の半径方向の壁要素26は、マウスピース20のハウジング22と管状要素24の間に延びる。空気吸込み口開口部28は、ハウジング22の側面において対向する位置に提供されている。これらの空気吸込み口開口部28は、半径方向の壁要素26のすぐ下に提供されている。
【0079】
マウスピース20の近位端にある管状要素24の開口部は、ユーザーによる吸入のための出口端30として構成されている。マウスピース20の遠位端32は、主要ユニット12に取り付けられるように構成されている。
図1から分かる通り、空気吸込み口開口部28と出口端30の間のマウスピース20内に連続的な気流経路は画定されていない。
【0080】
主要ユニット12は、カートリッジ14と、電源と、電子回路と、気化ユニット34とを備えるエアロゾル発生装置である。カートリッジ14は、主要ユニット12の近位端に提供されている。カートリッジ14は管状形状を有し、液体エアロゾル形成基体16を保持するために構成されている。カートリッジ16の中央チャネル17の内径は、マウスピース20の管状要素24の外径よりも大きい。
【0081】
気化ユニット34は、カートリッジ14に貯蔵された液体エアロゾル形成基体16と流体連通している、多孔性セラミック構成要素36を備える。電源および制御回路を含む電力構成要素への液体エアロゾル形成基体16の望ましくない漏れを防止する封止要素38が提供されている。
【0082】
抵抗ヒーター要素40は、多孔性セラミック構成要素36の裏側に提供されている。抵抗ヒーター要素40は、接点42を介してエアロゾル発生システムの電源に電気的に接続されている。エアロゾル発生システムの電源および制御回路は、主要ユニットの下部に提供されていて、これは
図1に示されていない。
【0083】
抵抗ヒーター要素40が起動されると、多孔性セラミック構成要素36に吸収された液体エアロゾル形成基体16が蒸発する。蒸発したエアロゾル形成基体は周囲空気と混合されて、エアロゾルを形成する。エアロゾルは次に、気流経路を通して出口30に搬送される。この目的のために、気流経路は、組み立てられたエアロゾル発生システム10内に画定されている。
【0084】
組み立てられたエアロゾル発生システム10が
図2に描写されている。組み立てられた時に、マウスピース20はカートリッジ14を筒状に囲み、カートリッジ14と摩擦係合されている。完全に組み立てられた位置において、気流経路50は、マウスピース20の対応する構造構成要素と、相補的な幾何学的形状を有する主要ユニット12との間に画定されている。気流経路50は、入口チャネル52および出口チャネル54を備える。入口チャネル52は、空気吸込み口開口部28と気化ユニット34の間に延びる気流経路50の一部である流入経路を形成する。出口チャネル54は、気化ユニット34と出口30の間に延びる気流経路50の一部である流出経路を形成する。
【0085】
図2に描写された実施形態において、入口チャネル52は、半径方向部分56および軸方向部分58を備える。入口チャネル52の半径方向部分56は、カートリッジ14の近位端19とマウスピース20の半径方向壁要素26との間に画定されている。カートリッジ14の近位端19は、空気吸込み口開口部28から半径方向にエアロゾル発生システム10の内部に向かって延びる、半径方向に延びる溝60を備える。入口チャネル52の半径方向部分56は、入口チャネル52の軸方向部分58の中に延びる。
【0086】
入口チャネル52の軸方向部分58は、カートリッジ14の内側表面とマウスピース20の管状要素24の外表面との間に画定されている。入口チャネル52の軸方向部分58は、気流を気化ユニット34に向かって導くように構成されている。
【0087】
出口チャネル54は、マウスピース20の管状要素24の内側チャネルによって画定されている。出口チャネル54は、気化ユニット34からエアロゾル発生システム10の出口端30に延びる。
【0088】
ユーザーがマウスピース20の出口端30で吸煙する時に、空気吸込み口開口部28から入口チャネル52を通り、気化ユニット34に向かって気流が確立される。引き出された空気は気化ユニット34にて、気化されたエアロゾル形成基体16と混合されて、エアロゾルを形成する。このエアロゾルは、出口チャネル54を通って搬送され、出口端30でユーザーによって吸入される。
【0089】
図1および
図2に描写の通りの構造を有する特定のマウスピース20がないと、吸入可能なエアロゾルを発生させるためにエアロゾル発生装置を使用することはできない。従って、エアロゾル発生装置は、この特定のマウスピース20でのみ使用されることができ、これは、不正使用および偽造を防止または低減するのに役立つ。
【0090】
図3は、分解された構成における、主要ユニット12と、カートリッジ14と、交換可能なマウスピース20とを含むエアロゾル発生システム10のさらなる一実施形態の断面図を示す。
【0091】
この実施形態において、交換可能なマウスピース20は、主要ユニット12から取り外し可能であるように、かつ主要ユニット12に接続可能であるように適合されていて、概して円筒状のハウジング22を有する。交換可能なマウスピースは、カートリッジ14および気化ユニット34を備える。
【0092】
気化ユニット34はこの場合も、カートリッジ14に貯蔵された液体エアロゾル形成基体16と流体連通している、多孔性セラミック構成要素36を備える。セラミック構成要素36は、気流がセラミック構成要素36を通過することを可能にする貫通穴44を有する。
【0093】
図3の実施形態において、カートリッジ14はマウスピース20に永久的に接続されている。しかしながら、この実施形態においてまた、カートリッジ14は交換可能であるように構成されうる。この目的のために、マウスピース20のハウジング22は、二つの接続可能な部分を備えるように構成されてもよい。これらの二つの部分を分離することによって、カートリッジ14はアクセス可能であってもよく、枯渇後に交換されうる。
【0094】
エアロゾル発生システム10が組み立てられた時に、気化ユニット34の電気接点は、主要ユニット12の対応する電気接点46と接触している。
【0095】
この実施形態において、主要ユニット12は、電源47と電子回路48とを備えるエアロゾル発生装置である。主要ユニット12はまた、エアロゾル発生システム10の空気吸込み口開口部28を備える。空気吸込み口開口部28は、主要ユニット空気チャネル62に接続されている。主要ユニット空気チャネル62のもう一方の端は、主要ユニット12の近位端で開いている。
【0096】
この場合も、分解された状態において、空気吸込み口開口部28とエアロゾル発生システム10の出口端30の間に連続的な気流経路は画定されていない。
【0097】
図4は、組み立てられた構成にある、
図3のエアロゾル発生システム10を示す。主要ユニット12およびマウスピース20が組み立てられた時に、空気吸込み口開口部28から気化ユニット34に向かって延びる連続的な空気吸込み口チャネル52が形成される。より詳細に、空気吸込み口チャネル52は、主要ユニット12の空気吸込み口開口部28から主要ユニット空気チャネル62を通って延びる。主要ユニット空気チャネル62は、主要ユニット12の近位端とマウスピース20の遠位端の間のインターフェースにて形成された空気吸込み口チャネル部分63に接続されている。この空気吸込み口チャネル部分63は、セラミック構成要素36の貫通穴44に接続されていて、気化ユニットを通して気流を導く。気流は気化ユニット34にて、気化されたエアロゾル形成基体16と混合されて、エアロゾルを形成する。このエアロゾルは、出口チャネル54を通って搬送され、出口端30でユーザーによって吸入される。
【0098】
図5は、本発明のエアロゾル発生システム10のさらなる一実施形態を示す。エアロゾル発生システム10は、主要ユニット12、交換可能なカートリッジ14、交換可能なマウスピース20を備える。
図5の左図において、エアロゾル発生システム10は部分的に分解された状態で示されている。
【0099】
新しい充填されたカートリッジ14が、主要ユニット12の中に既に挿入されている。カートリッジ14の近位端は、取り外し可能な封止ホイル64によって保護されている。この封止ホイルは、輸送中、特に使用前に、破片または他の望ましくない汚染物からカートリッジ14を保護する。カートリッジ14が主要ユニット12の中に挿入されている時に、かつエアロゾル発生システムの使用前に、封止ホイル64は取り外される。
【0100】
図5に描写したマウスピース20も、遠位端および近位端にて依然として封止されている。これらの端の各々は、封止ホイル66によって依然として覆われている。これらの封止ホイル66の各々は、使用前にマウスピース20の開放端を破片および汚染物から保護するために使用される。
【0101】
エアロゾル発生システム10の組み立て中に、マウスピース20の封止ホイル66が取り外される。
図5の右図において、エアロゾル発生システム10は、完全に組み立てられた状態で描写されている。
【国際調査報告】