IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レン,ルハオの特許一覧

<>
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図1
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図2
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図3
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図4
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図5
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図6
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図7
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図8
  • 特表-複合板材、家具と製造方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】複合板材、家具と製造方法
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/08 20060101AFI20240816BHJP
   A47B 3/087 20060101ALI20240816BHJP
   A47B 3/091 20060101ALI20240816BHJP
   A47B 96/18 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
A47B13/08 A
A47B3/087 A
A47B3/091 A
A47B13/08 B
A47B96/18 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513685
(86)(22)【出願日】2022-03-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 CN2022082317
(87)【国際公開番号】W WO2023029448
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111023822.8
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520071054
【氏名又は名称】レン,ルハオ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】レン,ルハオ
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053HA01
3B053HB01
3B053JA00
3B053PA06
3B053PB04
3B053QA04
3B053QB01
3B053QC02
(57)【要約】
【課題】本発明は、複合板材と家具と製造方法を提供する。
【解決手段】複合板材は、板材本体とフレームを含み、板材本体は、互いに接続されている少なくとも二層の板材を含み、板材本体は、一対の平行辺での厚さが中間位置での厚さよりも小さい。フレームは、凹溝を備え、凹溝の高さが一対の平行辺での板材の厚さと一致する。板材本体の一対の平行辺がフレームの対応する凹溝に挿入可能であるとともに、板材本体とフレームを一体に組み立つまで板材本体をフレームに対して平行辺の延在方向に沿って摺動可能である。本発明が提供する複合板材は、安定性がよく、折曲や破損し難く、軽量であり且つ運びやすい等の利点を同時に備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに接続されている少なくとも二層の板材を含み、且つ、対向する一対の平行辺(102)を備え、前記一対の平行辺での厚さが、中間位置での厚さよりも小さい板材本体(100)と、
前記板材本体を取り囲むとともに、前記板材本体の対応する辺に接合可能であり、前記板材本体の前記一対の平行辺に対応する部分には、前記板材本体に向けて開口するとともに、前記平行辺の延在方向に沿って延在する凹溝(201b)が形成されたフレーム(200)と、を含む複合板材(300)であって、
前記板材本体の前記一対の平行辺が、前記フレームの対応する凹溝に挿入可能であるとともに、前記凹溝内に前記平行辺の延在方向に沿って摺動可能であることで、前記板材本体と前記フレームを一体に組み立つように、前記凹溝の開口の寸法が前記一対の平行辺での前記板材本体の厚さと一致する、複合板材。
【請求項2】
前記少なくとも二層の板材は、互いに貼り合わせた頂層板材(110)と底層板材(120)を含み、前記頂層板材及び/又は前記底層板材は、前記板材本体の一対の平行辺での構造が、前記板材本体の前記平行辺以外の他の部分での構造と異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合板材。
【請求項3】
前記頂層板材と前記底層板材は、
前記板材本体における前記一対の平行辺以外の位置において、前記頂層板材の頂壁と前記底層板材の底壁が互いに離間しており、
前記板材本体の前記一対の平行辺において、前記頂層板材と前記底層板材が互いに密着し一体に貼り合わせた積層構造となるように構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の複合板材。
【請求項4】
前記板材本体の前記一対の平行辺の底面と前記底層板材の底壁が同一面内に位置し、或いは、前記板材本体の前記一対の平行辺の頂面と前記頂層板材の頂壁が同一面内に位置する、
ことを特徴とする請求項2に記載の複合板材。
【請求項5】
前記底層板材は、波板であり、前記波板が、平板状の本体部分と、前記本体部分から上方に突起し且つ下方へ開放する突出部とを含み、
前記頂層板材は、扁平状を呈する頂壁本体と、前記頂壁本体から斜め下方向へ前記凹溝に向けて延出する頂壁延出部(101)とを含み、前記頂壁延出部の先端が、延長された舌状部に形成され、
前記板材本体の前記平行辺において、前記底層板材本体と前記舌状部が密着し貼り合わせることで、共に前記凹溝に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の複合板材。
【請求項6】
前記突出部は、円錐台状に形成され、前記円錐台状の頂面と前記頂壁本体の底面が密着しに貼り合わせている、
ことを特徴とする請求項5に記載の複合板材。
【請求項7】
前記フレームは、中空のフレーム本体(201a)と、前記フレーム本体の頂部の所定の凹溝に位置する折曲部とを含み、前記フレーム本体が、全体として前記板材本体よりも下方へ突出している、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合板材。
【請求項8】
前記フレーム本体は、その頂壁(2014)と底壁(2012)と外側壁(2013)と内側壁(2011)によって断面が矩形である中空部分を区画し、前記頂壁と前記外側壁が、それらが交差する位置で一体に貼り合わせつつ前記板材本体に向けて折り曲げられることで、前記フレーム本体の上方に前記折曲部が形成されるとともに、前記頂壁と前記外側壁の折曲部の先端が一体に形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載の複合板材。
【請求項9】
前記少なくとも二層の板材は、いずれも、真空成型で製作される、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合板材。
【請求項10】
家具であって、
請求項1~9のいずれか一項に記載の複合板材を含む、
ことを特徴とする家具。
【請求項11】
前記家具は、テーブル(340)であり、前記テーブルが、テーブル天板と支持脚(400)を含み、前記テーブル天板が、前記複合板材を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の家具。
【請求項12】
前記テーブル天板は、少なくとも二つの互いに折り畳み可能なテーブル天板ユニットを含み、前記テーブル天板ユニットが前記複合板材で構成される、
ことを特徴とする請求項11に記載の家具。
【請求項13】
前記支持脚は、前記テーブル天板ユニットの底面に平行的に隣接するまで折り畳み可能であるとともに、前記テーブル天板ユニットと伴い別のテーブル天板ユニットに対して折り畳み可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項11に記載の家具。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか一項に記載の複合板材を製造する方法であって、
前記方法は、
少なくとも二層の板材を設置し、対向する一対の平行辺を備え、前記一対の平行辺での厚さが中間位置での厚さよりも小さい板材本体を形成するように、前記少なくとも二層の板材を互いに接続するステップと、
前記板材本体を取り囲むとともに、前記板材本体の各辺に接合可能であり、前記板材本体の前記一対の平行辺に対応する部分には、前記板材本体に向けて開口するとともに、前記平行辺の延在方向に沿って延在する凹溝が形成され、且つ前記凹溝の開口の寸法が前記一対の平行辺での前記板材本体の厚さと一致するフレームを設置するステップと、
前記板材本体の前記一対の平行辺を、前記フレームの対応する凹溝に挿入するとともに、前記板材本体と前記フレームを一体に組み立つまで、前記板材本体を前記フレームに対して前記平行辺の延在方向に沿って摺動させるステップとを含む、方法。
【請求項15】
前記フレームを設置するステップは、複数の桟を設置するステップと、前記複数の桟を、枠になるように接続するステップとを含み、
前記桟を設置するステップは、
長さ方向に延在する一対の第一辺と幅方向に延在する一対の第二辺とを備える矩形のブランク板を設置するステップと、
前記ブランク板を一つの筒状構造に形成するように前記一対の第一辺を接続するステップと、
前記筒状構造が中空の桟本体部分と、互いに密着しつつ前記桟本体部分から離れた先端で接続された二つの壁で構成され、前記本体部分から上方に延在する桟延在部分とを含むように前記筒状構造を賦形するステップと、
前記桟延在部分と前記桟本体部分との間に、一方側に開口する前記凹溝を区画するように、前記桟延在部分を前記桟本体部分に対して折り曲げるステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具分野に係り、具体的に、複合板材、家具と製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
人々の生活中の物質的文化へのニーズがますます増えることにしたがい、インテリア製品に対する要求も段々厳しくなっている。消費者は、段々、機能性が強く且つ安定性が高いつつ良い外観を持つインテリア製品を選択するように傾向している。例えば、現在の家具における板材について、その厚さが大きくなると、良い安定性と視覚効果を得られる一方、重さの増加に繋がり、逆に、その重さを小さくし、軽量にすると、切断又は破損などになりやすい欠点も出ってくる。
【0003】
このため、上記問題の少なくとも一部を解決できるように、複合板材、家具及び複合板材の製造方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、複合板材、家具及び複合板材の製造方法を提供することである。本発明が提供した複合板材は、好適な厚さを備えるだけでなく、同等の厚さを備える板材と比べ、その重さも軽い。これによって、本発明が提供した複合板材は、安定性がよく、折曲や破損し難く、軽量であり且つ運びやすい等の利点を同時に備える。
【0005】
本発明の第一の形態によれば、複合板材を提供し、
互いに接続されている少なくとも二層の板材を含み、且つ、対向する一対の平行辺を備え、前記一対の平行辺での厚さが、中間位置での厚さよりも小さい板材本体と、
前記板材本体を取り囲むとともに、前記板材本体の対応する辺に接合可能であり、前記板材本体の前記一対の平行辺に対応する部分には、前記板材本体に向けて開口するとともに、前記平行辺の延在方向に沿って延在する凹溝が形成されたフレームと、を含む複合板材であって、
前記板材本体の前記一対の平行辺が、前記フレームの対応する凹溝に挿入可能であるとともに、前記凹溝内に前記平行辺の延在方向に沿って摺動可能であることで、前記板材本体と前記フレームを一体に組み立つように、前記凹溝の開口の寸法が前記一対の平行辺での前記板材本体の厚さと一致する。
【0006】
一実施形態において、前記少なくとも二層の板材は、互いに貼り合わせた頂層板材と底層板材を含み、前記頂層板材及び/又は前記底層板材は、前記板材本体の一対の平行辺での構造が、前記板材本体の前記平行辺以外の他の部分での構造と異なる。
【0007】
一実施形態において、前記頂層板材と前記底層板材は、
前記板材本体における前記一対の平行辺以外の位置において、前記頂層板材の頂壁と前記底層板材の底壁が互いに離間しており、
前記板材本体の前記一対の平行辺において、前記頂層板材と前記底層板材が互いに密着し一体に貼り合わせた積層構造となるように構成される。
【0008】
一実施形態において、前記板材本体の前記一対の平行辺の底面と前記底層板材の底壁が同一面内に位置し、或いは、前記板材本体の前記一対の平行辺の頂面と前記頂層板材の頂壁が同一面内に位置する。
【0009】
一実施形態において、前記底層板材は、波板であり、前記波板が、平板状の本体部分と、前記本体部分から上方に突起し且つ下方へ開放する突出部とを含み、
そして、前記頂層板材は、扁平状を呈する頂壁本体と、前記頂壁本体から斜め下方向へ前記凹溝に向けて延出する頂壁延出部とを含み、前記頂壁延出部の先端が、延長された舌状部に形成され、
そのうち、前記板材本体の前記平行辺において、前記底層板材本体と前記舌状部が密着し貼り合わせることで、共に前記凹溝に配置されている。
【0010】
一実施形態において、前記突出部は、円錐台形状に形成され、前記円錐台形状の頂面と前記頂壁本体の底面が密着し貼り合わせている。
【0011】
一実施形態において、前記フレームは、中空のフレーム本体と、前記フレーム本体の頂部の所定の凹溝に位置する折曲部とを含み、前記フレーム本体が、全体として前記板材本体よりも下方へ突出している。
【0012】
一実施形態において、前記フレーム本体は、その頂壁と底壁と外側壁と内側壁によって断面が矩形である中空部分を区画し、前記頂壁と前記外側壁が、それらが交差する位置で一体に貼り合わせつつ前記板材本体に向けて折り曲げられることで、前記フレーム本体の上方に前記折曲部が形成されるとともに、前記頂壁と前記外側壁の折曲部の先端が一体に形成される。
【0013】
一実施形態において、前記少なくとも二層の板材は、いずれも、真空成型で製作される。
【0014】
本発明の第二の形態によれば、家具を提供し、前記家具は、上記形態のうちいずれ一項に記載の複合板材を含む。
【0015】
一実施形態において、前記家具は、テーブルであり、前記テーブルが、テーブル天板と支持脚を含み、前記テーブル天板が、前記複合板材を含む。
【0016】
一実施形態において、前記テーブル天板は、少なくとも二つの互いに折り畳み可能なテーブル天板ユニットを含み、前記テーブル天板ユニットが前記複合板材で構成される。
【0017】
一実施形態において、前記支持脚は、前記テーブル天板ユニットの底面に平行的に隣接するまで折り畳み可能であるとともに、前記テーブル天板ユニットと伴い別のテーブル天板ユニットに対して折り畳み可能であるように構成される。
【0018】
本発明の第三の形態によれば、上記形態のうちのいずれ一項に記載の複合板材を製造する方法を提供し、前記方法は、
少なくとも二層の板材を設置し、対向する一対の平行辺を備え、前記一対の平行辺での厚さが中間位置での厚さよりも小さい板材本体を形成するように、前記少なくとも二層の板材を互いに接続するステップと、
前記板材本体を取り囲むとともに、前記板材本体の各辺に接合可能であり、前記板材本体の前記一対の平行辺に対応する部分には、前記板材本体に向けて開口するとともに、前記平行辺の延在方向に沿って延在する凹溝が形成され、且つ、前記凹溝の開口の寸法が前記一対の平行辺での前記板材本体の厚さと一致するフレームを設置するステップと、
前記板材本体の前記一対の平行辺を、前記フレームの対応する凹溝に挿入するとともに、前記板材本体と前記フレームを一体に組み立つまで、前記板材本体を前記フレームに対して前記平行辺の延在方向に沿って摺動させるステップとを含む。
【0019】
一実施形態において、前記フレームを設置するステップは、複数の桟を設置するステップと、前記複数の桟を、枠になるように接続するステップとを含み、
そのうち、桟を設置するステップは、
長さ方向に延在する一対の第一辺と幅方向に延在する一対の第二辺とを備える矩形のブランク板を設置するステップと、
前記ブランク板を一つの筒状構造に形成するように前記一対の第一辺を接続するステップと、
前記筒状構造が中空の桟本体部分と、互いに密着しつつ前記桟本体部分から離れた先端で接続された二つの壁で構成され、前記本体部分から上方に延在する桟延在部分とを含むように前記筒状構造を賦形するステップと、
前記桟延在部分と前記桟本体部分との間に、一方側に開口する前記凹溝を区画するように、前記桟延在部分を前記桟本体部分に対して折り曲げるステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本願の上記目的及び他の目的、特徴、利点と機能を分かりやすく理解するために、図面に示す好適な実施形態を参照できる。図面において同一の符号は、同一の部材に指す。当業者は、図面が本願の好適な実施形態を模式的に説明するものであり、本願の範囲に対して一切に限定しなく、図面における各部材が比例に従い描かれたものではない、と理解すべきである。
図1】本発明による一好適な実施形態における複合板材の組付過程を示す。
図2】本発明による一好適な実施形態における複合板材の組付過程を示す。
図3】本発明による一好適な実施形態における複合板材の組付過程を示す。
図4図3におけるA-A線に沿う断面図である。
図5図4における部分Bの部分拡大図である。
図6図4における部分Cの部分拡大図である。
図7】本発明による一好適な実施形態のテーブルの仰視立体模式図である。
図8図7におけるテーブルを折り畳む過程の模式図である。
図9図7におけるテーブルを折り畳む過程の模式図である。
【符号の説明】
【0021】
100板材本体
101板材本体の縦方向辺
200フレーム
201辺縦方向桟
202横方向桟
203中間縦方向桟
204受入開口
205枢軸部
110頂層板材
101延在平板
120底層板材
121底層板材の底壁
122底層板材の頂壁
123底層板材の接続壁
201aフレーム本体
201b凹溝
2011フレーム本体の内側壁
2012フレーム本体の底壁
2013フレーム本体の外側壁
2014フレーム本体の頂壁
300複合板材
340テーブル
400支持脚
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本願の具体的な実施形態を詳細に説明する。ここで説明されたのは、本願による好適な実施形態のみであり、当業者が前記好適な実施形態に基づき想起される本願を実現可能な他の形態も、同様に本願の範囲に入れる。
【0023】
本発明は、複合板材と当該複合板材を含む家具と複合板材の製造方法を提供する。図1乃至図9は、本発明による幾つの好適な実施形態を示した。
【0024】
図1乃至図6は、本発明による複合板材300を示し、当該複合板材300は、例えば、図7乃至図9に示すテーブル340のテーブル天板として使用されてもよい。或いは、図1乃至図6に示す複合板材300は、ボックス板、ベット板等の他の家具部材として使用されてもよい。
【0025】
まず、説明する必要があるのは、本発明に記載された方向用語と位置用語について、図1乃至図9が示す実施形態を参照しながら理解すればよい。本発明に記載された方向用語と位置用語は、いずれも、各部材の相対方向と相対位置に指し、絶対方向と絶対位置に指していない。例えば、実施部分に記載された「横方向」は、図面に示すD1方向であり、「縦方向」は、図面に示すD2方向であり、厚さ方向は、横方向D1と縦方向D2の双方に垂直な方向である。
【0026】
まず、図1乃至図3を参照する。本発明による一好適な実施形態の複合板材300は、板材本体100とフレーム200を含む。板材本体100は、略矩形の板状構造であり、一対の縦方向辺102と一対の横方向辺を備える。フレーム200は、板材本体100を取り囲むとともに、板材本体100の各辺と接合可能であり、フレーム200は、単一の矩形枠構造であり、そして、一対の辺縦方向桟201と、一つの前端横方向桟202及び一つの中間縦方向桟203とを含む。板材本体100の一対の縦方向辺102は、フレーム200と接合可能であり、これによって、板材本体100が、フレーム200の受入開口204からフレーム200と接合する位置まで進入でき、さらに、フレーム200と完全に接合する位置まで、縦方向D2に沿ってフレーム200に対して摺動できる。
【0027】
図4乃至図6には、板材本体100とフレーム200の詳細な設置形態が示されている。まず、図4図5を参照し、板材本体100は、互いに接続されている二層の板材を含むが、他の実施形態において、三層又はそれ以上の板材を含んでもよい。説明する必要があるのは、本発明に記載された「頂層板材」と「底層板材」は、互いに接続されている一対の板材のみに対して称するものであり、例えば、四層を含む板材に関する実施形態において、その上から下へ数える第二層と第三層の板材を検討すると、当該第二層の板材を頂層板材と称し、当該第三層の板材を底層板材と称すればよい。つまり、頂層板材の頂側にも、別の板材が存在してもよく、底層板材の底側にも、別の板材が存在してもよい。
【0028】
図6を参照し続けると、一対の縦方向辺での板材本体100の厚さ(つまり、図6におけるD1-方向に沿って先端に位置する箇所での厚さ)は、中間位置での板材本体100の厚さよりも小さい。フレーム200における板材本体100の一対の縦方向辺102に対応する位置には、板材本体100に向けて開口し且つ平行辺の延在方向に沿って延在する凹溝201bが設置されているとともに、凹溝201bの高さは、一対の縦方向辺102での板材本体100の厚さと一致する。言い換えると、凹溝201bは、フレーム200の一対の辺縦方向桟201に形成されている。板材本体100の一対の縦方向辺102は、フレーム200の対応する凹溝201bに挿入可能であり、そして、板材本体100がフレーム200に対して縦方向D2に沿って摺動可能であり、これによって、板材本体100とフレーム200が一体に組み立てされる。本実施形態において、板材本体100におけるフレーム200と配合する一対の平行辺とは、その縦方向辺であるが、示されていない他の実施形態において、「一対の平行辺」とは、横方向辺又は不規則な形状における一対の平行辺であってもよい。
【0029】
本実施形態では、板材本体100とフレーム200に係る幾つかの好適な実施形態を提供した。
【0030】
板材本体100の設置について、例えば、図4図5を参照し、少なくとも二層の板材は、互いに接触する頂層板材110と底層板材120を含む。
【0031】
図5図6を参照し続けると、本実施形態では、底層板材120は、波板であり、波板は、平板状の底層板材120本体と、底層板材120本体から上方に凹入し且つ下方へ開放する突出部とを含み、突出部が、円錐台形状に形成され、円錐台形状の頂面と頂層板材110の底面が密着し貼り合わせている。すなわち、底層板材120自身について、頂壁122の下方が開放されており、底壁121の上方も開放されており、頂壁122が、頂層板材110との貼り合わせに利用され、頂壁122と底壁121との間には、接続壁123が具備する。突出部の対応する円錐台形状について、接続壁123が、各円錐台形状の側面を構成し、底層板材120の頂壁122が、各円錐台形状の頂面を構成し、各円錐台形状の底部が開放されている。底層板材120の底壁121が、底層板材120の本体を構成する。
【0032】
底層板材120と異なり、頂層板材110は、平板構造の頂壁本体と、頂壁本体から下方向へ凹溝201bに向けて延出する頂壁延出部とを含み、D1-方向の頂壁延出部の先端が、延在平板101に形成される。図6を参照し、板材本体100の縦方向辺102において、底層板材120本体と延在平板101が密着し貼り合わせており、これによって、双方が共に凹溝201bに配置されている。
【0033】
これで分かるように、本実施形態では、板材本体100における一対の縦方向辺102以外の中間位置において(図5を参照)、頂層板材110の頂壁と底層板材120の底壁との間には、隙間が存在している。板材本体100における一対の縦方向辺102において(図6を参照)、頂層板材110と底層板材120が互いに密着し貼り合わせた双層平板構造となり、頂層板材110の先端101と底層板材120の先端が密着し貼り合わせた二つの平板であり、一対の縦方向辺102での板材本体100の部分と底層板材120の底壁が同一面内に位置する。同様に、示されていない他の実施形態において、一対の縦方向辺102での板材本体100の部分と頂層板材110の頂壁が同一面内に位置することが好ましい。
【0034】
これで分かるように、本実施形態では、頂層板材110と底層板材120は、板材本体100の一対の縦方向辺102での構造が、いずれも、板材本体100の縦方向辺102以外の中間部分での構造と異なる。しかし、示されていない他の実施形態において、頂層板材は、単一な平板であってもよく、つまり、頂層板材について、板材本体の縦方向辺での構造が他の位置での構造と同様であるが、底層板材について、板材本体の一対の縦方向辺での構造が板材本体の縦方向辺以外の中間部分での構造と異なり、或いは、底層板材は、単一な平板であってもよく、つまり、底層板材について、板材本体の縦方向辺での構造が他の位置での構造と同様であるが、頂層板材について、板材本体の一対の縦方向辺での構造が板材本体の縦方向辺以外の中間部分での構造と異なる。少なくとも二層の板材で構成する板材本体について、一対の縦方向辺での厚さが板材の中間位置での厚さよりも小さいことを保証すればよいと理解してもよい。
【0035】
フレーム200の好適な設置に関して、主に図6を参照する。フレーム200は、中空のフレーム本体201aと、フレーム本体201aの頂部の所定の凹溝201bに位置する凹溝201b部とを含む。フレーム本体201aは、その頂壁2014と底壁2012と外側壁2013と内側壁2011によって断面が矩形である中空部分を区画した。頂壁2014は、外側壁2013との境界位置から一定長さの延在壁2014aが延出されており、外側壁2013は、頂壁2014との境界位置から一定長さの延在壁2013aが延出されており、頂壁2014の延在壁2014aと外側壁2013の延在壁2013aは、一体に貼り合わせつつ境界位置から板材本体100に向けて延在し、これによって、フレーム本体201aの上方に凹溝201b部が形成されており、そして、頂壁2014の延在壁2014aと外側壁2013の延在壁2013aは、境界位置から離れた先端で一体に接続されている。フレーム200を製造する際、フレーム本体201aの頂壁2014と外側壁2013との境界位置で双方をまとめ、上記のように互いに貼り合わせた延在壁構造を形成すればよい。本実施形態では、フレーム本体201aは、板材本体100よりも下方へ突出しており、フレーム本体201aの底側面(つまり、その底壁2012の底側面)が板材の底側面よりも低い。
【0036】
フレーム200は、横方向D1に沿って延在する枢軸を取り付けるための枢軸部205が設置されることが好ましい。
【0037】
板材本体100の少なくとも二層の板材は、いずれも、真空成型の方式で製作されることが好ましい。各層の板材に対する真空成型の方法は、フレームの形状に適応する形状を備える型の頂部にフレームを置き、そのうち、フレームの外縁に突出部が形成され、突出部が、成形板材の延在方向に沿って外方へ突出するとともに、型よりも外方へ突出するステップと、フレームが取り付けられた型の頂面にプラスチックブランク板を置くとともに、それに対して板材の延在方向に垂直な方向に沿って吸力を加え、これによって、プラスチックブランク板がフレームと型に被覆するように真空成型プロセスでプラスチックブランク板を成型するステップと、フレームとプラスチックブランク板から脱離するように型を板材の延在方向に垂直な方向に沿って移動させるステップと、プラスチックブランク板をトリミングすることで、トリミングされたプラスチックブランク板が少なくともフレームの突出部の外方面を包覆することを保証し、フレームをトリミングされたプラスチックブランク板内に嵌め置くことを確保するステップと、を含む。
【0038】
型の底部辺には、型本体を取り囲む段差が設置され、フレームが型の本体を囲んで段差上に適切に置くように構成されることが好ましい。
【0039】
図7乃至図9は、図1乃至図6に示す複合板材300を含むテーブル340を示している。テーブル340は、折り畳み可能なテーブル340であり、テーブル天板と支持脚400を含み、テーブル天板は、軸線Xの周りに互いに枢転し折り畳み可能なテーブル天板ユニットを含み、各々のテーブル天板ユニットが一つの複合板材300で製作される。支持脚400は、テーブル天板ユニットの底面に平行的に隣接するまで折り畳み可能であるとともに、テーブル天板ユニットと伴い別のテーブル天板ユニットに対して折り畳み可能であるように構成される。
【0040】
テーブル340を折り畳んで収納する際に、図8に示されるように、四つの支持脚400を、テーブル天板ユニットの底面に平行的に隣接するまで折り畳むとともに、テーブル天板ユニットと伴い別のテーブル天板ユニットに対して折り畳み可能な状態にし、その後、二つのテーブル天板ユニットを、互いに枢軸部205に回って折り畳み、図9に示された状態に枢転すればよい。
【0041】
本発明の好適な実施形態は、さらに、図1乃至図6に示す複合板材を製造する方法を提供した。当該方法は、少なくとも二層の板材を設置し、対向する一対の平行辺を備え、一対の平行辺での厚さが中間位置での厚さよりも小さい板材本体を形成するように、少なくとも二層の板材を互いに接続するステップと、板材本体を取り囲むとともに、板材本体の各辺に接合可能であり、板材本体の一対の平行辺に対応する部分には、板材本体に向けて開口するとともに、平行辺の延在方向に沿って延在する凹溝が形成され、且つ、凹溝の開口の寸法が一対の平行辺での板材本体の厚さと一致するフレームを設置するステップと、板材本体の一対の平行辺を、フレームの対応する凹溝に挿入するとともに、板材本体をフレームに対して平行辺の延在方向に沿って、板材本体とフレームを一体に組み立つまで摺動させるステップとを含む。
【0042】
そのうち、図6を参照するように、フレームを設置するステップは、複数の桟を設置するステップと、複数の桟を、枠になるように接続するステップとを含み、そのうち、桟を設置するステップは、長さ方向に延在する一対の第一辺と幅方向に延在する一対の第二辺とを備える矩形のブランク板を設置するステップと、ブランク板を一つの筒状構造に形成するように一対の第一辺を接続するステップと、筒状構造が中空の桟本体部分と、本体部分から上方に延在する桟延在部分とを含むように筒状構造を賦形し、そのうち、桟延在部分が互いに密着しつつ桟本体部分から離れた先端で接続された二つの壁で構成されるステップと、桟延在部分と桟本体部分との間に、一方側に開口する凹溝を区画するように、桟延在部分を桟本体部分に対して折り曲げるステップと、を含む。
【0043】
本発明が提供した複合板材は、好適な厚さを備えるだけでなく、同等の厚さを備える板材と比べ、その重さも軽い。これによって、本発明が提供した複合板材は、安定性がよく、折曲や破損し難く、軽量であり且つ運びやすい等の利点を同時に備える。
【0044】
本発明の幾つかの実施形態に関する上記の説明は、関連分野での普通な技術者に対して説明するという目的として提供される。本発明を一つの開示された実施形態に排他的に限定する目的ではない。上記のように、当業者は、本発明の他の代替案と変形案を分かっている。このため、幾つかの代替性の実施形態を詳しく説明したが、当業者は、他の実施形態への開発を分かり、或いは相対的に行い易い。本発明は、ここで説明された本発明のすべての代替案と改進案と変形案及び上記のように記載された本発明の精神と範囲内に落ちる他の実施形態を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】