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特表2024-530768不織布材料とスペーサファブリックとを含む男性用外部カテーテル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】不織布材料とスペーサファブリックとを含む男性用外部カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/44 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
A61F5/44 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513692
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 US2022041688
(87)【国際公開番号】W WO2023034139
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/238,477
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イン ジーフゥイ
(72)【発明者】
【氏名】マン グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン マイケル
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC32
4C098CE10
(57)【要約】
例示的な流体収集装置は、流体不透過性バリアおよびベースを含む。流体不透過性バリアは、流体収集装置内でチャンバを少なくとも部分的に画定する。ベースは、流体不透過性バリアに固定され、チャンバと、チャンバに流体連通している開口部とを少なくとも部分的に画定する。ベースは、流体収集装置の近位端領域と遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する不織布を少なくとも含む第1の層を少なくとも含む。ベースはまた、第1の層に固定され、チャンバを少なくとも部分的に画定する第2の層を含み得る。第2の層は、第1の層とチャンバとの間に少なくとも部分的に位置付けられ、近位端領域と遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性の多重層ファブリックを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集装置であって、
前記流体収集装置内のチャンバを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリアであって、前記流体不透過性バリアが、前記流体収集装置の近位端領域と前記流体収集装置の遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する、流体不透過性バリアと、
前記流体不透過性バリアに固定され、前記チャンバ、および、前記チャンバと流体連通して陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズである開口部を少なくとも部分的に画定するベースであって、前記ベースが、前記近位端領域と前記遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する不織布を少なくとも含む第1の層を少なくとも含み、前記第1の層が、第1の内側部分と第1の外側部分とを含む、ベースと
を備えることを特徴とする流体収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の流体収集装置であって、前記流体収集装置の前記遠位端領域に近接して位置付けられたポートをさらに備え、前記ポートが、前記チャンバと管との間の流体連通を提供するのに効果的な前記管に流体結合するように構成されたアパーチャを画定し、前記開口部が、前記近位端領域に近接して位置付けられていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項3】
請求項2に記載の流体収集装置であって、前記ベースが、前記第1の層に固定され、前記チャンバを少なくとも部分的に画定する第2の層を含み、前記第2の層が、前記第1の層と前記チャンバとの間に少なくとも部分的に位置付けられ、前記近位端領域と前記遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性の多重層ファブリックを含み、前記第1の層の前記第1の外側部分が、使用者に少なくとも近接した前記流体収集装置上に位置付けられ、前記第1の層の前記第1の内側部分が、前記第2の層に近接して位置付けられ、前記開口部が、前記第1の層および前記第2の層の両方を通って延在することを特徴とする流体収集装置。
【請求項4】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、前記第2の層に溶接されることを特徴とする流体収集装置。
【請求項5】
請求項3または4のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の層の前記不織布が、ポリエチレンとプリプロピレンとを含むスパンボンドファブリックを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項6】
請求項5に記載の流体収集装置であって、前記スパンボンドファブリックが、約20gsm~約100gsmの密度を有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項7】
請求項5または6のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、不織布ポリプロピレンを含み、前記第1の外側部分が、ポリエチレンの微多孔性フィルムを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項8】
請求項5または6のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の外側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にポリエチレンを含む第1の中間部分を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項9】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、不織布ポリエステル材料を含み、前記第1の外側部分が、ポリエチレン材料を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項10】
請求項9に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、約25gsm~約120gsmの密度を有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項11】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、スパンボンドファブリックを含み、前記第1の内側部分が、セルロース材料を含み、前記第1の外側部分が、ポリエチレンを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項12】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分および前記第1の外側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含む中間部分をさらに含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項13】
請求項12に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、約12gsm~約60gsmの密度を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項14】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含む第1の中間部分と、前記第1の中間部分に隣接するスパンボンドポリプロピレンを含む第2の中間部分と、前記第2の中間部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含む第3の中間部分とをさらに含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項15】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含む第1の中間部分と、前記第1の中間部分と前記第1の外側部分との間にスパンボンドポリプロピレンを含む第2の中間部分とをさらに含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項16】
請求項15に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、約25gsm~約85gsmの密度を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項17】
請求項3から16のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、約0mmHg~約20mmHgの真空状態が前記アパーチャを通って前記チャンバ上で引かれるとき、前記チャンバへの通気を提供するように構成されることを特徴とする流体収集装置。
【請求項18】
請求項3から17のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、約0.1μm~約3μmの細孔を有する多孔性層を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項19】
請求項3から18のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、第2の内側部分と、第2の外側部分と、前記第2の内側部分および前記第2の外側部分を接続する中間部分とを含むスペーサファブリックを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項20】
請求項19に記載の流体収集装置であって、前記第2の層の前記スペーサファブリックが、ポリエステルスペーサファブリックを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項21】
請求項20に記載の流体収集装置であって、前記第2の内側部分が、第1のサイズの穴を有する内側メッシュ部分を含み、前記第2の外側部分が、前記第1のサイズの前記穴よりも小さい第2のサイズの穴を有する外側メッシュ部分を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項22】
請求項19に記載の流体収集装置であって、前記第2の内側部分が、ポリエステル織物を含み、前記第2の外側部分が、ポリエステルメッシュを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項23】
請求項19に記載の流体収集装置であって、前記第2の内側部分が、綿織物を含み、前記第2の外側部分が、ポリエステルメッシュを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項24】
請求項19から23のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記スペーサファブリックが、約190gsm~約260gsmの密度を有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項25】
請求項3から18のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項26】
請求項25に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の内側部分と、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分とを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項27】
請求項25に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、綿織物を含む第2の内側部分と、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分とを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項28】
請求項25から27のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックが、約250gsm~約380gsmの密度を有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項29】
請求項3から18のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、
不織布ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレンのうちの1つ以上を含む第2の内側部分と、
ポリエステルまたはナイロンのうちの1つ以上を含む第2の外側部分と
を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項30】
請求項3から29のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、約0.5mm~約10.0mmの厚さを有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項31】
請求項30に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、約1.5mm~約4.5mmの厚さを有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項32】
請求項3から31のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第2の層の前記第2の内側部分が、前記チャンバを少なくとも部分的に画定することを特徴とする流体収集装置。
【請求項33】
請求項3から32のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の層の前記第1の外側部分が、前記流体収集装置の外側表面を少なくとも部分的に画定することを特徴とする流体収集装置。
【請求項34】
請求項3から33のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記第1の層の前記第1の外側部分に固定され、前記開口部を取り囲む接着剤をさらに備え、前記接着剤が、使用者の陰茎の周囲の前記使用者の皮膚に接着するように構成されることを特徴とする流体収集装置。
【請求項35】
請求項34に記載の流体収集装置であって、前記接着剤が、シリコーンゲル接着剤、アクリレート/アクリル接着剤、アクリレート/アクリルゲル接着剤、ヒドロゲル接着剤、またはこれらの任意の組合せのうちの1つ以上を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項36】
請求項34または35のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記接着剤が、前記第1の層の前記第1の外側部分に溶接されることを特徴とする流体収集装置。
【請求項37】
流体収集装置を製造する方法であって、前記方法が、
ベースを形成するために第1の層を第2の層に固定するステップであって、前記第1の層が、不織布を少なくとも含み、前記第2の層が、流体透過性の多重層を含む、ステップと、
流体不透過性バリアと前記第2の層とによって少なくとも部分的に画定され、前記流体収集装置内に、前記ベースによって少なくとも部分的に画定され、陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズの開口部と流体連通しているチャンバを形成するために、前記流体不透過性バリアを前記ベースに固定するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項37に記載の方法であって、前記ベース内に前記開口部を形成するステップをさらに含み、前記開口部が、前記流体収集装置の近位端領域で、前記第1の層および前記第2の層を通って延在することを特徴とする方法。
【請求項39】
請求項37または38のいずれか1項に記載の方法であって、前記流体収集装置の遠位端領域でポートを位置付けるステップをさらに含み、前記ポートは、前記チャンバと管との間の流体連通を提供するのに効果的な前記管に流体結合されるように構成されたアパーチャを画定することを特徴とする方法。
【請求項40】
請求項37から39のいずれか1項に記載の方法であって、ベースを形成するために第1の層を第2の層に固定するステップは、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、前記第1の層を前記第2の層に溶接するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項41】
請求項37から40のいずれか1項に記載の方法であって、流体不透過性バリアを前記ベースに固定するステップは、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、前記流体不透過性バリアを前記ベースに溶接するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項42】
請求項37から41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の前記不織布が、ポリエチレンとポリプロピレンとを含むスパンボンドファブリックを含むことを特徴とする方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、前記スパンボンドファブリックが、約20gsm~約100gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項44】
請求項42または43のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、不織布ポリプロピレンを含み、前記第1の層の第1の外側部分が、ポリプロピレンの微多孔性フィルムを含むことを特徴とする方法。
【請求項45】
請求項42または43のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の層の第1の外側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の層の第1の中間部分が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にポリエチレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項46】
請求項37から41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、不織布ポリエステル材料を含み、前記第1の層の第1の外側部分が、ポリエチレン材料を含むことを特徴とする方法。
【請求項47】
請求項46に記載の方法であって、前記第1の層が、約25gsm~約120gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項48】
請求項37から41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層が、スパンボンドファブリックを含み、前記第1の層の第1の内側部分が、セルロース材料を含み、前記第1の層の第1の外側部分が、ポリエチレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項49】
請求項37から41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分および前記第1の層の第1の外側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含む中間部分をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法であって、前記第1の層が、約12gsm~約60gsmの密度を含むことを特徴とする方法。
【請求項51】
請求項37から41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層の第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層の第1の中間部分が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含み、前記第1の層の第2の中間部分が、前記第1の中間部分に隣接するスパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層の第3の中間部分が、前記第2の中間部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項52】
請求項37から41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層の第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層の第1の中間部分が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含み、前記第1の層の第2の中間部分が、前記第1の中間部分と前記第1の外側部分との間にスパンボンドポリプロピレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項52に記載の方法であって、前記第1の層が、約25gsm~約85gsmの密度を含むことを特徴とする方法。
【請求項54】
請求項37から53のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層が、約0mmHg~約20mmHgの真空状態が前記アパーチャを通って前記チャンバ上で引かれるとき、前記チャンバへの通気を提供するように構成されることを特徴とする方法。
【請求項55】
請求項37から54のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の層が、約0.1μm~約3μmの細孔を有する多孔性層を含むことを特徴とする方法。
【請求項56】
請求項37から55のいずれか1項に記載の方法であって、前記第2の層が、第2の内側部分と、第2の外側部分と、前記第2の内側部分および前記第2の外側部分を接続する中間部分とを含むスペーサファブリックを含むことを特徴とする方法。
【請求項57】
請求項56に記載の方法であって、前記第2の層の前記スペーサファブリックが、ポリエステルスペーサファブリックを含むことを特徴とする方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法であって、前記第2の内側部分が、第1のサイズの穴を有する内側メッシュ部分を含み、前記第2の外側部分が、前記第1のサイズの前記穴よりも小さい第2のサイズの穴を有する外側メッシュ部分を含むことを特徴とする方法。
【請求項59】
請求項56に記載の方法であって、前記第2の内側部分が、ポリエステル織物を含み、前記第2の外側部分がポリエステルメッシュを含むことを特徴とする方法。
【請求項60】
請求項56に記載の方法であって、前記第2の内側部分が、綿織物を含み、前記第2の外側部分が、ポリエステルメッシュを含むことを特徴とする方法。
【請求項61】
請求項56から60のいずれか1項に記載の方法であって、前記スペーサファブリックが、約190gsm~約260gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項62】
請求項37から55のいずれか1項に記載の方法であって、前記第2の層が、ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含むことを特徴とする方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、前記第2の層が、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の内側部分と、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分とを含むことを特徴とする方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であって、前記第2の層が、綿織物を含む第2の内側部分と、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分とを含むことを特徴とする方法。
【請求項65】
請求項62から64のいずれか1項に記載の方法であって、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックが、約250gsm~約380gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項66】
請求項37から55のいずれか1項に記載の方法であって、前記第2の層が、
不織布ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレンのうちの1つ以上を含む第2の内側部分と、
ポリエステルまたはナイロンのうちの1つ以上を含む第2の外側部分と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項67】
請求項37から66のいずれか1項に記載の方法であって、前記第2の層が、約0.5mm~約10.0mmの厚さを有することを特徴とする方法。
【請求項68】
請求項67に記載の方法であって、前記第2の層が、約1.5mm~約4.5mmの厚さを有することを特徴とする方法。
【請求項69】
請求項37から68のいずれか1項に記載の方法であって、前記開口部を少なくとも部分的に取り囲むために、接着剤を前記第1の層の前記第1の外側部分に固定するステップであって、前記接着剤が、使用者の陰茎の周囲の前記使用者の皮膚に接着するように構成される、ステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項70】
請求項69に記載の方法であって、前記接着剤を前記第1の層の前記第1の外側部分に固定するステップが、前記接着剤を前記第1の層の前記第1の外側部分に溶接するステップを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月30日に出願された米国仮特許出願第63/238,477号の優先権を主張し、その開示の全体を、この引用によって本願に援用する。
【0002】
人または動物は、可動性が制限されたり、または損なわれたりする場合があり、それにより、通常の排尿プロセスが困難または不可能になる。例えば、人は、可動性を損なう障害を経験したり、または有していたりする場合がある。人は、パイロット、運転手、および危険区域での労働者が経験するように移動条件が制限されることがある。さらに、モニタリング目的または臨床試験のために、採尿が必要となることがある。
【0003】
これらの状況のいくつか、例えば失禁などに対処するために、フォーリーカテーテルなどの尿道カテーテルを使用することができる。残念ながら、尿道カテーテルは、不快で痛みを伴う可能性があり、感染症などの合併症を引き起こす可能性がある。さらに、寝たきり患者の排泄のために使用される容器であるベッドパンが使用されることもある。しかしながら、ベッドパンは、不快感があり、こぼれやすく、他の衛生上の問題を起こしやすい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2021/155206号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
流体収集装置およびシステムの実施形態が、本明細書において開示される。一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアと、流体不透過性バリアに固定されたベースとを含む。流体不透過性バリアは、流体収集装置内のチャンバを少なくとも部分的に画定し、流体収集装置の近位端領域と流体収集装置の遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する。ベースは、チャンバ、およびチャンバと流体連通する開口部を少なくとも部分的に画定する。ベースは、近位端領域と遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する不織布を少なくとも含む第1の層を少なくとも含む。
【0006】
一実施形態では、流体収集装置を製造する方法が開示される。この方法は、第1の層を第2の層に固定してベースを形成するステップを含み、第1の層は、不織布を少なくとも含み、第2の層は、流体不透過性の多重層を含む。この方法はまた、流体不透過性バリアおよび第2の層によって少なくとも部分的に画定され、開口部と流体連通しているチャンバを流体収集装置内に形成するために、流体不透過性バリアをベースに固定するステップを含み、開口部は、ベースによって少なくとも部分的に画定され、陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズである。
【0007】
開示された実施形態のうちのいずれからの特徴も、限定されることなく、互いに組み合わせて使用され得る。さらに、本開示の別の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を考慮することによって当業者には明らかになるであろう。
【0008】
図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、同一の参照符号は、図面に示される異なる図または実施形態における同一または同様の要素または特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による流体収集システムのブロック図である。
図2A】一実施形態による流体収集装置の上面図である。
図2B図2Aの流体収集装置の底面図である。
図3A図2Aの線3A-3Aに沿った、図2Aの流体収集装置の断面図である。
図3B】一実施形態による、流体不透過性バリアが除去された、図2Aの流体収集装置のベースの上面図である。
図3C】一実施形態による、図3Bの流体収集装置のベースの分解図である。
図4】一実施形態による流体収集装置を製造する方法のフロー図である。
図5】一実施形態による流体収集装置のベースの一部の断面図である。
図6】一実施形態による流体収集装置のベースの一部の断面図である。
図7】一実施形態による流体収集装置のベースの一部の断面図である。
図8】一実施形態による流体収集装置のベースの一部の断面図である。
図9】一実施形態による流体収集装置のベースの一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
流体収集装置、システム、およびそれらを使用する方法の実施形態が、本明細書に開示される。本明細書に開示される流体収集装置は、個人から流体を収集するように構成される。流体収集装置によって収集される流体は、尿、陰茎分泌物、生殖液、血液、汗、または他の体液を含み得る。本明細書に記載の流体収集装置は、流体収集システム内で使用することができる。例示的な流体収集装置は、病院内または家庭内の使用者を覆うように構成された男性用外部カテーテル流体収集装置を含む。いくつかの実施形態では、流体収集装置は、接着剤を含むベースに固定された流体不透過性バリアを有する一体型装置を含む。本明細書に記載の流体収集装置は、突出陰茎、または、陰茎が陰部領域もしくは陰嚢内の余分な皮膚で覆われている埋没陰茎のいずれかを有する使用者によって使用するように構成され得る。流体収集装置のベースは、流体収集装置の流体不透過性バリアとベースとの間のチャンバ内に陰茎の少なくとも一部を位置付けるために、陰茎を受容するようなサイズの開口部を含み得る。流体収集装置の開口部はまた、埋没陰茎の上方に位置付けられてもよい。使用者の陰茎が突出しているか、埋没しているかにかかわらず、ベース上の接着剤は、流体収集装置から排出された流体の望ましくない漏れを防止するのに効果的なシールを使用者に対して形成することができる。従来の男性用外部カテーテルは、通常、平均的な陰茎サイズ、小さい陰茎サイズ、および埋没陰茎での使用には適していない。従来の男性用外部カテーテルはまた、通常、病院のベッドに横たわっている患者による使用には効果的ではなく、この位置では漏れやすい。本明細書に記載の流体収集装置の少なくとも1つの、いくつかの、またはすべての実施形態の構成は、小さいまたは埋没した陰茎を有する使用者、および、さまざまな体位(例えば、伏臥位または座位)の使用者による効果的な使用および流体収集をもたらす技術的効果を提供する。いくつかの実施形態では、ベースは、1つまたは複数の不織布材料の層、および三次元(3D)ファブリックの層を含み得る。流体収集装置はまた、流体収集装置から排出された流体を除去するために、流体収集装置を真空源に接続するための導管に固定するように構成される。
【0011】
ベース内の不織布材料は、約0mmHg(0Pa)~約20mmHg(2666.45Pa)の真空圧が長期間にわたって流体収集装置上で維持されて、流体収集装置から流体(例えば、尿)を抜き出すことができるように、流体収集装置に通気性を提供することができる。不織布材料は、チャンバを少なくとも部分的に画定するベースの内面を含み、使用者の陰茎の周囲の領域に皮膚接触の快適性を提供することができる。いくつかの実施形態では、チャンバは、不織布材料と流体不透過性バリアによって画定され、それらの間に位置付けられる。いくつかの実施形態では、不織布材料は、布シートもしくはウェブ構造を接合または固定する繊維またはフィラメントを有する多重層または多重部分材料を含み得る。
【0012】
3Dファブリックは、流体収集装置の適用および使用中にベースを乾燥した状態に保つように構成することができ、その結果、流体収集装置の実施形態は、最大約3~5日間、使用者の所定の位置に留まり得る。したがって、いくつかの実施形態では、3Dファブリックは、2つの離間した層の間にスペーサ材料を含む流体透過性の多重層または多重部分ファブリックを含み得る。3Dファブリックは、多重層の流体不透過性ファブリックを少なくとも部分的に含み得る。例えば、3Dファブリックは、繊維などのスペーサ糸(spacer thread)または糸(yarn)によって離間され連結された2つの織布層を含み得る。2つの織布層を接続する繊維は、ポリエステルまたはナイロン繊維を含み得る。3Dファブリックは、ポリエステルスペーサメッシュファブリック、および/またはスキューバファブリックを含み得る。3Dファブリックの例は、3Dスペーサメッシュ、3Dスペーサファブリック、スペーサファブリック、3Dエアスペーサメッシュ、エアスペーサファブリック、ネオプレンスキューバファブリック、サンドウィッチスキューバファブリック、またはこれらの任意の組合せのうちの1つ以上を含み得る。
【0013】
3Dファブリックは、使用者から流体(例えば、尿)を捕捉し、流体が、流体収集装置から除去されるためのポートおよび/または導管に流れることができるように構成され得る。3Dファブリックはまた、尿収集装置の内部領域に真空が適用されている状態でも、尿収集装置をほぼ平面状の所定の形状に支持するように構成され得る。3Dファブリックはまた、流体収集装置が折れ曲がったりねじれたりするのを防止し、したがって、真空源の適用下で折れ曲がったりねじれたりする流体収集デバイスによって流体の除去が制限されるのを防止することができる。したがって、本明細書に開示される流体収集デバイスの実施形態は、立位、座位、または伏臥位のいずれか1つにある使用者によって使用するのに適している。本明細書のシステムおよび方法で使用するための例示的な流体収集装置については、以下でより詳細に説明する。
【0014】
いくつかの実施形態では、流体収集装置は、防水性および/または微多孔性のポリエチレン/ポリプロピレン不織布と、スペーサファブリックと、ポリエチレンフィルムと、低外傷性のゲル状接着剤を溶接することによって互いに固定された嵌合管とを含むように製造された男性用外部カテーテルを含む。本明細書に記載の流体収集装置の少なくとも1つの、いくつかの、またはすべての実施形態では、防水性および/または微多孔性のポリエチレン/ポリプロピレン不織布およびスペーサファブリックは、流体収集装置から連続的に尿を捕捉して排出する技術的効果をもたらし、同時に、流体収集装置を真空下で乾燥および冷却状態にも保つウィッキング材料を含む。ポリエチレンフィルムは、本明細書に記載される流体収集装置の少なくとも1つの、いくつかの、またはすべての実施形態において透明であり、その結果、流体収集装置が使用されている間、使用者または介護者が使用者の皮膚を確認することができるという技術的効果がもたらされる。
【0015】
図1は、一実施形態による流体収集システム10のブロック図である。システム10は、流体収集装置12(例えば、本明細書に開示される流体収集装置のうちの任意のもの)と、流体貯蔵容器14と、真空源16とを含む。流体収集装置12、流体貯蔵容器14、および真空源16は、1つ以上の導管17を介して互いに流体的に結合することができる。例えば、流体収集装置12は、導管17を介して流体貯蔵容器14または真空源16のうちの1つ以上に動作可能に結合することができる。流体収集装置12内に収集された流体(例えば、尿または他の体液)は、流体収集装置12に固定された導管17を介して、流体収集装置12から除去することができる。吸引力は、導管17の出口に加えられた吸引(例えば、真空)力に応じて、導管17の入口を介して流体収集装置12のチャンバ内へと導入され得る。
【0016】
吸引力は、真空源16によって導管17の出口に直接的または間接的に加えることができる。吸引力は、流体貯蔵容器14を介して間接的に加えることができる。例えば、導管17の出口は、流体貯蔵容器14内に配置することができ、追加の導管17は、流体貯蔵容器14から真空源16まで延在することができる。したがって、真空源16は、流体貯蔵容器14を介して流体収集装置12に吸引力を加えることができる。吸引力は、真空源16を介して直接的に加えることができる。例えば、導管17の出口は、真空源16内に配置され得る。追加の導管17は、真空源16から流体収集装置12の外側のポイントまで、例えば、流体貯蔵容器14まで延在し得る。このような例では、真空源16は、流体収集装置12と流体貯蔵容器14との間に配置され得る。
【0017】
流体貯蔵容器14は、その内部に流体を保持するようなサイズおよび形状である。流体貯蔵容器14は、袋(例えば、排液袋)、瓶もしくはカップ(例えば、収集ジャー)、または、尿などの体液を貯蔵するための任意の他の密閉容器を含み得る。いくつかの例では、導管17は、流体収集装置12から延在して、流体貯蔵容器14内の第1のポイントで流体貯蔵容器14に取り付けることができる。追加の導管17は、流体貯蔵容器14上の第2のポイントで流体貯蔵容器14に取り付けることができ、真空源16まで延在してそれに取り付けることができる。したがって、真空状態(例えば、吸引力)は、流体貯蔵容器14を介して流体収集装置12を通って引き込まれ得る。尿などの流体は、真空源16を使用して流体収集装置12から排出され得る。
【0018】
真空源16は、手動真空ポンプ、電動真空ポンプ、ダイヤフラムポンプ、遠心ポンプ、容積式ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、または真空状態を生むように構成された任意のポンプのうちの1つ以上を含み得る。真空源16は、流体収集装置12から流体を除去するために真空状態または吸引力を提供し得る。いくつかの例では、真空源16は、1つ以上の電源コード(例えば、電源ソケットに接続される)、1つ以上のバッテリ、または手動動力(例えば、手動式真空ポンプ)によって動力を供給され得る。いくつかの例では、真空源16は、流体収集装置12の外側、上、または内部に適合するようなサイズおよび形状であってもよい。例えば、真空源16は、1つ以上の小型ポンプまたは1つ以上のマイクロポンプを含み得る。本明細書に開示される真空源は、スイッチ、ボタン、プラグ、遠隔操作装置、または真空源16を作動させるのに適した任意の他の装置のうちの1つ以上を含み得る。
【0019】
ここで図2Aおよび図2Bを見てみると、近位端領域216と遠位端領域218とを有する流体収集装置200は、流体不透過性バリア202(図2Aの上面図に示す)と、ベース210(図2Bの底面図に示す)とを含み得る。流体収集装置200は、一般的に袋状であり得る。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202は、実質的に平面であり、実質的に長方形である。他の実施形態では、流体不透過性バリア202は、他の幾何学的形状および構成を含み得る。流体不透過性バリア202は、流体不透過性バリア202の横幅より大きい長手方向の長さを含み得る。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202は、約10cm~約25cm、約10cm~約15cm、約12.5cm~約17.5cm、約15cm~約20cm、約17.5cm~約22.5cm、約20cm~約25cm、少なくとも約10cm、少なくとも約12.5cm、少なくとも約15cm、少なくとも約17.5cm、少なくとも約20cm、少なくとも約22.5cm、または少なくとも25cmの長手方向の長さを含み得る。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202は、約5cm~約15cm、約5cm~約8.5cm、約7cm~約10.5cm、約9cm~約12.5cm、約11cm~約14.5cm、約14.5cm未満、約12.5cm未満、約10.5cm未満、または約8.5cm未満の横幅を含み得る。
【0020】
流体不透過性バリア202は、流体不透過性ポリマー(例えば、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなど)、ポリウレタンフィルム、熱可塑性エラストマー、オイル、他の適切な材料、またはそれらの組合せなどの、実質的に可撓性のある流体不透過性材料を含み得る。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリアは、紙状もしくは袋状の流体不透過性材料、または流体不透過性ファブリックを含む。少なくとも1つの、いくつかの、またはすべての実施形態では、流体不透過性バリア202は、流体収集装置200が使用されている間、使用者もしくは介護者が患者の皮膚を確認することができるという技術的効果を提供するのに効果的な、実質的に透き通った、もしくは透明であるポリエチレンフィルムまたはポリウレタンフィルムを含む。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202は、約0.03~約0.3mm、約0.03mm~約0.1mm、約0.04mm~約0.1mm、約0.05mm~約0.2mm、または約0.06mm~約3mmの厚さを含み得る。
【0021】
流体不透過性バリア202は、例えば、超音波溶接、熱溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、熱かしめ、ねじ切りもしくはシーム、接着剤、またはそれらの組合せによって、ベース210に固定することができる。図2Bを見てみると、ベースは、開口部218またはそれを通って延在する貫通孔を少なくとも部分的に画定することができる。開口部218は、流体収集装置200の近位端領域216に近接して、または近位端領域216の近くに位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、開口部218は、ベース210の第1の層312および第2の層314の両方によって少なくとも部分的に画定されるように、第1の層312および第2の層314の両方を通って延在する(図3A図3Cに示され、以下でより詳細に説明される)。開口部218は、陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズおよび寸法である。いくつかの実施形態では、開口部218は、ほぼ円形であり、約3.5cm~約9cm、約3.8cm~約5cm、約5cm~約6.4cm、約6.4cm~約7.6cm、約7.6cm~約8.9cm、約3.8cm、約5.1cm、約6.4cm、または約7.6cmの直径を含む。
【0022】
流体収集装置200はまた、一実施形態による固定要素230を含み得る。固定要素230は、流体収集装置200の近位端領域216に固定することができる。例えば、固定要素230は、超音波溶接、熱溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、熱かしめ、ねじ切りもしくはシーム、接着剤、またはそれらの組合せによって、ベース210の近位端領域216に固定することができる。いくつかの実施形態では、固定要素230は、ベース210に直接接続される。固定要素230は、開口部218の周囲に少なくとも部分的に(例えば、全体的に)延在し得る。例えば、固定要素230は、ほぼ環状の固定要素230であってもよい。固定要素230およびベース210は、固定要素230が使用者に固定されるときに、固定要素230がチャンバ316(図3Aに示す)と流体収集装置200の外部の周囲環境との間に少なくとも部分的なシールを形成するように接続される。固定要素230がシールを形成すると、チャンバ内に位置付けられた、またはチャンバ316の下方の使用者に埋設された尿道によってチャンバ316内に排出された流体は、アパーチャ222から除去するためにチャンバ316内に残る。
【0023】
固定要素230は、固定要素230を陰茎の周囲の使用者の皮膚に接着するように構成された接着面232を含み得る。固定要素230の接着面232は、接着面232が陰茎の周囲の使用者の皮膚にのみ接着するように位置付けることができ、流体収集装置が突出陰茎または埋没陰茎のいずれかを覆うのを可能にするのに効果的である。接着面232は、流体収集装置200のベース210および/またはポート220のほぼ反対側の固定要素230上に位置付けることができる。接着面232は、開口部218の周囲に少なくとも部分的に(例えば、全体的に)位置付けることができる。接着面232は、シリコーンゲル接着剤、アクリレート/アクリル接着剤、アクリレート/アクリルゲル接着剤、ヒドロゲル接着剤、またはこれらの任意の組合せのうちの1つ以上を含み得る。度剥離試験(degree peel testing)中のステンレス鋼または低密度ポリエチレンにおいては、接着面232の接着強度は、約0.25lb/in~約3lb/in(約0.004kg/mm~約0.053kg/mm)、約0.4~約2.5lb/in(約0.007kg/mm~約0.044kg/mm)、約0.4lb/in~約1lb/in(約0.007kg/mm~約0.017kg/mm)、約1lb/in~約1.5lb/in(約0.017kg/mm~約0.026kg/mm)、約1.5lb/in~約2lb/in(約0.026kg/mm~約0.035kg/mm)、約2lb/in~約2.5lb/in(約0.035kg/mm~約0.044kg/mm)、少なくとも約0.4lb/in(約0.007kg/mm)、少なくとも約1lb/in(約0.017kg/mm)、少なくとも約1.5lb/in(約0.026kg/mm)、少なくとも約2lb/in(約0.035kg/mm)、少なくとも約2.5lb/in(約0.044kg/mm)、約0.4lb/in(約0.007kg/mm)未満、約1lb/in(約0.017kg/mm)未満、約1.5lb/in(約0.026kg/mm)未満、約2lb/in(約0.035kg/mm)未満、または、約2.5lb/in(約0.044kg/mm)未満であってもよい。
【0024】
流体収集装置200はまた、遠位端領域218でベース210に固定または接続されたポート220を含み得る。ポート220は、チャンバ316と真空源との間の流体連通を提供するのに効果的な管もしくは導管に受容または固定するように構成されたアパーチャ222を画定するか、さもなければ含み得る。いくつかの実施形態では、ポート220は、ポート220を管または導管に摩擦嵌めするために、管または導管内に挿入されるようなサイズおよび寸法の突出ポートを含む。いくつかの実施形態では、ポート220は、ポリエチレン製の嵌合管を含み得る。いくつかの実施形態では、ポート220は、流体不透過性ポリマー(例えば、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレンなど)、金属膜、天然ゴム、他の適切な材料、またはそれらの組合せなどの任意の適切な流体不透過性材料で形成することができる。ポート220は、流体不透過性バリア202とベース210との間に位置付けることができ、チャンバ316と流体連通している。いくつかの実施形態では、ポート220は、流体不透過性バリア202とベース210との間で、流体不透過性バリア202およびベース210のうちの少なくとも1つに溶接される。
【0025】
使用者50によって装着されるとき、流体収集装置200は、流体収集装置200のポート220に取り外し可能にまたはしっかりと固定された管もしくは導管(図示せず)を含み得る。導管は、プラスチックチューブ(例えば、医療用チューブ)などの可撓性のある材料を含み得る。そのようなプラスチックチューブは、熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレンなどの管材を含み得る。いくつかの実施形態では、導管は、シリコーンまたはラテックスを含み得る。導管は、流体収集装置200の内部領域(例えば、チャンバ316)、流体貯蔵容器(図示せず)、および/または携帯用真空源(図示せず)の間の流体連通を提供する。例えば、導管は、流体収集装置の内部領域を、流体貯蔵容器もしくは携帯用真空源と直接的または間接的に流体結合することができる。
【0026】
ここで図3Aを見てみると、一実施形態による、線3A-3Aに沿った、図2Aの流体収集装置200の断面図が示されている。流体収集装置200のベース210は、使用者の陰茎の少なくとも一部(例えば大部分)を内部に受容するようなサイズおよび寸法であるチャンバ316(内部領域)を少なくとも部分的に画定することができる。いくつかの実施形態では、チャンバ316は、流体不透過性バリア202とベース210(例えば、第2の層314)とによって画定され、それらの間に直接位置付けられる。チャンバ316および/またはベース210は、上述の流体不透過性バリア202のほぼすべての寸法を含み得る。いくつかの実施形態では、ベース210は、ほぼ長方形および/または実質的に平面である。少なくとも1つの、いくつかの、またはすべての実施形態のベース210は、ポート220を通して適用される真空下で流体収集装置を乾燥および冷却状態に保ちながら、尿を捕捉してポート220に連続的に排出するという技術的効果をもたらすウィッキング材料を含む。
【0027】
図3Bは、流体不透過性バリア202から分離されたベース210を示し、図3Cは、ベース210の分解図を示している。いくつかの実施形態では、ベース210は、不織布を少なくとも含む第1の層312と、3Dファブリックまたは材料を含む第2の層314とを少なくとも含む。第2の層314は、第1の層312とチャンバ316との間に少なくとも部分的に位置付けられる。例えば、実質的に第1の層312のすべては、第2の層314によってチャンバ316から離間され得る。いくつかの実施形態では、第1の層312および第2の層314は、流体収集装置200の近位端領域216と遠位端領域218との間に少なくとも部分的に延在し得る。第1の層312および第2の層314は、例えば、超音波溶接、熱溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、熱かしめ、ねじ切りもしくはシーム、接着剤、またはそれらの組合せによって、互いに固定することができる。いくつかの実施形態では、第2の層314は、第1の層312に直接固定され、流体不透過性バリア202は、第1の層312と流体不透過性バリア202との間に位置付けられた第2の層314によって、第1の層312に直接固定される。図3Aの断面図を見てみると、第1の層312は、ほぼU字形(平坦な底面を有する)であってもよく、第2の層314は、第1の層312の2つの側壁の間に形成されたチャネル内に嵌合することができる。これらおよび他の実施形態では、流体不透過性バリア202は、チャンバ316が、流体不透過性バリア202と、第2の層314と、第1の層312の2つの側壁のそれぞれの一部とによって画定されるように、第1の層312の底部とほぼ反対側で、第1の層312の2つの側壁に固定することができる。他の実施形態では、側壁は、第1の層312に存在せず、流体不透過性バリア202は、第1の層の外周または周囲に固定される。
【0028】
第1の層312の不織布は、繊維またはフィラメントを絡ませることによって、および/または、フィルムに穴を開けることによって互いに接合されたシートまたはウェブ構造を含み得る。第1の層312の不織布層のシートまたはウェブ構造は、機械的、熱的、または化学的のうちの1つ以上によって互いに接合することができる。いくつかの実施形態では、第1の層は、防水性の微多孔性ポリエチレン/ポリプロピレンファブリックを含み得る。第1の層312の不織布は、別個の繊維、溶融プラスチック、および/またはプラスチックフィルムから直接作られた平坦な、または房状の多孔性シートを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の層312の不織布は、BERRY(商標)製のスパンボンドポリプロピレン不織布、スパンボンドポリエステル織物、スパンボンドメルトブロー式スパンボンドポリプロピレン不織布のうちの1つ以上を含み得る。不織布を少なくとも含む第1の層312は、流体収集装置200が適用されている間、皮膚の接触快適性を提供することができる。例えば、いくつかの実施例では、第1の層312が陰茎の周囲の領域または体の他の部分に押し付けられる場合、不織布は、それらの領域または体の一部に対して快適で柔らかいインターフェースを提供することができる。不織布を少なくとも含む第1の層312はまた、流体収集装置200から流体を取り出すために、真空作業下で閉鎖されたシステムにおいて、流体収集装置200が真空状態を維持することができる通気性および/防水性をベース210に提供するように構成することができる。本明細書に記載の不織布を少なくとも含む第1の層312の任意の実施形態は、真空力がアパーチャ222を通してチャンバ316に加えられるか、またはチャンバ316上で引かれるとき、チャンバ316への通気を提供するように構成することができる。例えば、第1の層312は、例えば約0mmHg~約15mmHg(約2000Pa)、約15mmHg~約30mmHg(約4000Pa)、約0mmHg~約10mmHg(約1333Pa)、約10mmHg~約20mmHg(約2666Pa)、約20mmHg~約30mmHg、少なくとも約5mmHg(約667Pa)、少なくとも約10mmHg、少なくとも約15mmHg、少なくとも約20mmHg、少なくとも約25mmHg(約3333Pa)、約5mmHg未満、約10mmHg未満、約15mmHg未満、約20mmHg未満、約25mmHg未満、または約30mmHg未満の真空力などの、約0mmHg~約30mmHgの真空力がアパーチャ222を通ってチャンバ316上で引かれると、チャンバ316への通気を提供するように構成することができる。
【0029】
本明細書に記載の不織布を少なくとも含む第1の層312の1つ以上の実施形態は、細孔を含んでもよい。細孔は、第1の層312を通してほぼ均一に広がっていてもよく、以下により詳細に説明する第1の層312a、312b、312cまたは312dの部分のうちの1つ以上で実質的に隔離されていてもよい。第1の層312の細孔は、約0.1μm~約5μm、約0.1μm~約1μm、約1μm~約2μm、約2μm~約3μm、約3μm~約4μm、約4μm~約5μm、少なくとも約0.1μm、少なくとも約1μm、少なくとも約2μm、少なくとも約3μm、少なくとも約4μm、約1μm未満、約2μm未満、約3μm未満、約4μm未満、または約5μm未満のサイズになっていてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1の層312は、スパンボンドポリプロピレンおよび/またはメルトブローンポリプロピレンのうちの1つ以上を含む。第1の層312がスパンボンドポリプロピレンまたはメルトブローンポリプロピレンのうちの1つ以上を有する実施形態では、第1の層312は、約10グラム/平方メートル(gsm:gram per square meter)~約30gsm、約12gsm~約25gsm、約12gsm~約18.5gsm、約18.5gsm~約25gsm、約10gsm~約20gsm、約20gsm~約30gsm、約10gsm~約15gsm、約15gsm~約20gsm、約20gsm~約25gsm、約25gsm~約30gsm、少なくとも約10gsm、少なくとも約15gsm、少なくとも約20gsm、少なくとも約25gsm、約15gsm未満、約20gsm未満、約25gsm未満、または約30gsm未満の密度を含み得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、不織布を少なくとも含む第1の層312は、多重部分または層を含み得る。第1の層の各部分は、不織布材料を含み得る。例えば、図6を見てみると、第1の層312aは、第1の外側部分612aと、第1の内側部分612bとを含み得る。いくつかの実施例では、第1の内側部分612bは、第2の層314に隣接することができ、および/または第2の層314をインターフェースで接続することができる。第1の外側部分612aは、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。いくつかの実施形態では、追加の層は、第1の外側部分612aを覆うことができ、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。第1の層312aの第1の外側部分612aおよび第1の内側部分612bの材料は、異なる実施形態に従って変化し得る。いくつかの例では、第1の層312aは、ポリエチレンおよびポリプロピレンを含むスパンボンドファブリックを含む。ポリエチレンおよびポリプロピレンを含むスパンボンドファブリックを含む第1の層312aの実施形態は、第1の外側部分612aおよび第1の内側部分612bを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1の外側部分612aは、ポリエチレンの微多孔性フィルムを含み、第1の内側部分612bは、不織布ポリプロピレンを含む。第1の外側部分612aのポリエチレンの微多孔性フィルムは、不織布ポリエチレンの微多孔性フィルムを含み得る。
【0032】
図7を見てみると、いくつかの実施形態では、第1の層312bは、第1の外側部分712aと、第1の内側部分712cと、第1の内側部分712cおよび第1の外側部分712aの間の第1の中間部分712bとを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の内側部分712c、第1の外側部分712a、および第1の中間部分712bのそれぞれは、不織布材料を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の内側部分712cおよび第1の外側部分712aのそれぞれは、不織布材料を含み得る。第1の内側部分712cは、第2の層314に隣接することができ、または第2の層314をインターフェースで接続することができる。第1の外側部分712aは、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。いくつかの実施形態では、追加の層は、第1の外側部分712aを覆うことができ、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。第1の層312aと同様に、第1の層312bは、ポリエチレンおよびポリプロピレンを含むスパンボンドファブリックを含み得る。例えば、第1の層312bは、不織布ポリプロピレン材料を有する第1の内側部分712cと、ポリプロピレン材料(不織布ポリプロピレン材料など)を有する第1の外側部分712aと、第1の内側部分712cおよび第1の外側部分712aの間のポリエチレン(不織布ポリエチレンなど)を有する第1の中間部分712bとを含み得る。
【0033】
ポリエチレンおよびポリプロピレンを含むスパンボンドファブリックを含む第1の層312aまたは312bの実施形態はまた、約20gsm~約60gsm、約60gsm~約80gsm、約80gsm~約100gsm、約20gsm~約30gsm、約30gsm~約40gsm、約40gsm~約50gsm、約50gsm~約60gsm、約60gsm~約70gsm、約70gsm~約80gsm、約80gsm~約90gsm、約90gsm~約100gsm、少なくとも約20gsm、少なくとも約30gsm、少なくとも約40gsm、少なくとも約50gsm、少なくとも約60gsm、少なくとも約70gsm、少なくとも約80gsm、少なくとも約90gsm、少なくとも約100gsm、約20gsm未満、約30gsm未満、約40gsm未満、約50gsm未満、約60gsm未満、約70gsm未満、約80gsm未満、約90gsm未満、または約100gsm未満などの、約20gsm~約100gsmの密度を有し得る。
【0034】
図6を見てみると、いくつかの実施形態では、第1の層312aの材料は、ポリエステル材料とポリエチレン材料とを含み得る。例えば、第1の層312aは、ポリエチレン材料(不織布ポリエチレン材料など)を含む第1の外側部分612aと、ポリエステル材料(不織布ポリエステル材料など)を含む第1の内側部分612bとを含み得る。ポリエステル材料とポリエチレン材料とを含む第1の層312aの実施形態では、第1の層312aは、約20gsm~約60gsm、約60gsm~約80gsm、約80gsm~約100gsm、約100gsm~約120gsm、約20gsm~約30gsm、約30gsm~約40gsm、約40gsm~約50gsm、約50gsm~約60gsm、約60gsm~約70gsm、約70gsm~約80gsm、約80gsm~約90gsm、約90gsm~約100gsm、約100gsm~約110gsm、約110gsm~約120gsm、少なくとも約20gsm、少なくとも約30gsm、少なくとも約40gsm、少なくとも約50gsm、少なくとも約60gsm、少なくとも約70gsm、少なくとも約80gsm、少なくとも約90gsm、少なくとも約100gsm、少なくとも約110gsm、少なくとも約120gsm、約20gsm未満、約30gsm未満、約40gsm未満、約50gsm未満、約60gsm未満、約70gsm未満、約80gsm未満、約90gsm未満、約100gsm未満、約110gsm未満、または約120gsm未満などの、約20gsm~約120gsmの密度を含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1の層312aの材料は、セルロース材料とポリエチレン材料とを含むスパンボンドファブリックを含み得る。例えば、第1の層312aは、スパンボンドされてもよく、ポリエチレン材料を含む第1の外側部分612aと、セルロース材料を含む第1の内側部分612bとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ポリエチレン材料を含む第1の外側部分612aおよびセルロース材料を含む第1の内側部分612bのうちの一方のみが、スパンボンドされる。いくつかの実施形態では、ポリエチレン材料を含む第1の外側部分612aおよびセルロース材料を含む第1の内側部分612bの両方が、スパンボンドされる。
【0036】
図7を再び見てみると、いくつかの実施形態では、第1の層312bは、スパンボンドポリプロピレンとメルトブローンポリプロピレンとを含み得る。不織布ポリプロピレンは、メルトブロー式プロセスによって製造することができ、いくつかの例では、ポリプロピレンのみを含み得る。第1の外側部分712aおよび第1の内側部分712cは、両方ともスパンボンドポリプロピレンを含み、第1の中間部分712bは、第1の内側部分712cと第1の外側部分712aとの間にメルトブローンポリプロピレンを含み得る。スパンボンドポリプロピレンとメルトブローンポリプロピレンとを含む第1の層312bの実施形態では、第1の層の密度は、約10gsm~約60gsm、約10gsm~約35gsm、約35gsm~約60gsm、約10gsm~約20gsm、約20gsm~約30gsm、約30gsm~約40gsm、約40gsm~約50gsm、約50gsm~約60gsm、少なくとも約10gsm、少なくとも約20gsm、少なくとも約30gsm、少なくとも約40gsm、少なくとも約50gsm、少なくとも約60gsm、約20gsm未満、約30gsm未満、約40gsm未満、約50gsm未満、または約60gsm未満であってもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1の層312は、不織布スパンボンドポリプロピレン、不織布ポリエチレン、および/または不織布メルトブローンポリプロピレンのうちの1つ以上を含み得る。図面において図8を先に見てみると、いくつかの実施形態によれば、第1の層312cは、第1の外側部分812aと、第1の内側部分812dと、第1の中間部分812cと、第2の中間部分812bとを含み得る。第1の内側部分812dは、第2の層314に隣接することができ、第2の層314をインターフェースで接続することができる。第1の外側部分812aは、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。いくつかの実施形態では、追加の層は、第1の外側部分812aを覆うことができ、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。第1の内側部分812dは、不織布スパンボンドポリプロピレンを含むことができ、第1の外側部分812aは、不織布ポリエチレンを含むことができる。第1の中間部分812cは、第1の内側部分812dに隣接することができ、不織布メルトブローンポリプロピレンを含むことができる。第2の中間部分812bは、第1の中間部分812cと第1の外側部分812aとの間にあってもよく、不織布スパンボンドポリプロピレンを含んでもよい。第1の層312cは、約25gsm~約85gsm、約20gsm~約55gsm、約55gsm~約90gsm、約25gsm~約35gsm、約35gsm~約45gsm、約45gsm~約55gsm、約55gsm~約65gsm、約65gsm~約75gsm、約75gsm~約85gsm、少なくとも約20gsm、少なくとも約30gsm、少なくとも約40gsm、少なくとも約50gsm、少なくとも約60gsm、少なくとも約70gsm、少なくとも約80gsm、約25gsm未満、約35gsm未満、約45gsm未満、約55gsm未満、約65gsm未満、約75gsm未満、約85gsm未満、または約95gsm未満などの、約20gsm~約90gsmの密度を含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、第1の層312は、不織布スパンボンドポリプロピレン、不織布ポリエチレン、および/または不織布メルトブローンポリプロピレンのうちの1つ以上を含み得る。図面において図9を先に見てみると、いくつかの実施形態によれば、第1の層312dは、第1の外側部分912aと、第1の内側部分912eと、第1の中間部分912dと、第2の中間部分912cと、第3の中間部分912bとを含み得る。第1の内側部分912eは、第2の層314に隣接することができ、第2の層314をインターフェースで接続することができる。第1の外側部分912aは、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。いくつかの実施形態では、追加の層は、第1の外側部分912aを覆うことができ、ベース210の外側表面の少なくとも一部を画定することができる。第1の外側部分912aは、不織布ポリエチレンを含むことができ、第1の内側部分は、不織布スパンボンドポリプロピレンを含むことができる。第1の中間部分912dは、第1の内側部分912eに隣接することができ、または第1の内側部分912eをインターフェースで接続することができ、不織布メルトブローンポリプロピレンを含むことができる。第2の中間部分912cは、第1の中間部分912dに隣接することができ、不織布スパンボンドポリプロピレンを含むことができる。第3の中間部分912bは、第2の中間部分912cと第1の外側部分912aとの間に位置付けることができ、メルトブローンポリプロピレンを含むことができる。
【0039】
図面において図3Aに戻ると、流体収集装置200のベース210は、チャンバ316の少なくとも一部を画定し得る第2の層314を含む。第2の層314は、第1の層312とチャンバ316との間に少なくとも部分的に位置付けられた3Dまたは多重層の流体透過性ファブリックを含み得る。いくつかの実施形態では、チャンバ316は、流体不透過性バリア202と第2の層314との間に位置付けられ、それらによって少なくとも部分的に画定される。第2の層314の3Dファブリックは、繊維などのスペーサ糸または糸によって離間され連結された2つの織布層を含み得る。2つの織布層を接続する繊維は、ポリエステルまたはナイロン繊維を含み得る。第2の層314の3Dファブリックは、ポリエステルスペーサメッシュファブリック、および/またはスキューバファブリックを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の層314は、不織布ポリエステル、ポリプロピレン、および/またはポリエチレンのうちの1つ以上を含む第2の内側部分と、ポリエステルまたはナイロンのうちの1つ以上を含む第2の外側部分とを含み得る。3Dファブリックは、流体透過性であってもよく、使用者から流体(例えば、尿)を捕捉するように、および/または、流体収集装置200からの除去のために流体をアパーチャ222に導くように構成され得る。次いで、3Dファブリックを含む第2の層314は、流体収集装置200に尿捕捉能力を提供することができ、真空力下で流体収集装置200からの流体の排出または除去に役立つことができる。例えば、使用者が流体収集装置200を装着しているとき、尿は、チャンバ316に入り、次いで、流体収集装置200からの除去のために、第2の層314を通ってアパーチャ222へ流れ得る。いくつかの実施形態では、第2の層314は、尿を吸い上げることができ、および/またはアパーチャ222への尿の輸送を可能にすることができる。本明細書で言及される透過性の特性は、ウィッキング、毛管作用、拡散、または他の同様の特性もしくはプロセスであってもよく、本明細書では「透過性」および/または「ウィッキング」と呼ばれる。このような「ウィッキング」は、ウィッキング材料への吸収を排除することができる。吸収がないことが望ましいが、「実質的に吸収がない」という用語は、流体透過性本体110の乾燥重量の約30重量%未満、約20重量%未満、約10重量%未満、約7重量%未満、約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、または第2層314の乾燥重量の約0.5重量%未満などの、第2の層314のウィッキング材料内への流体の吸収(例えば吸収性)の公称量を許容し得る。一実施形態では、第2の層314は、少なくとも1つの吸収剤または吸収材料を含み得る。第2の層314は、一方向の流体移動ファブリックを含み得る。
【0040】
3Dファブリックはまた、流体収集装置200のベース210を所定の形状、ほぼ平面状に支持するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、真空状態がポート220を介してベース210のチャンバ316に適用されるとき、第2の層314の3Dファブリックは、ベース210をほぼ平面形状で支持するように構成される。次いで、3Dファブリックを含む第2の層314は、真空状態がチャンバ上で引かれているとき、流体収集装置がねじれる場合に生じる流体の制限を防止または抑制することができる。第2の層314はまた、使用者に相対的な乾燥状態を提供することができ、したがって、約3日~約5日間などの、流体収集装置200のより長期間の適用を可能にする。第2の層314の例は、3Dスペーサメッシュ、3Dスペーサファブリック、スペーサファブリック、3Dエアスペーサメッシュ、エアスペーサファブリック、ネオプレンスキューバファブリック、サンドウィッチスキューバファブリック、またはこれらの任意の組合せを含み得る。
【0041】
第2の層314は、約0.5mm~約10mm、約1mm~約6mm、約1.5mm~約4.5mm、約4.5mm~約8.5mm、約6mm~約10mm、約1mm~約3mm、約3mm~約5mm、約5mm~約7mm、約7mm~約9mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも約2mm、少なくとも約3mm、少なくとも約4mm、少なくとも約5mm、少なくとも約6mm、少なくとも約7mm、少なくとも約8mm、少なくとも約9mm、約1mm未満、約2mm未満、約3mm未満、約4mm未満、約5mm未満、約6mm未満、または約7mm未満の厚さを含み得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、第2の層314は、多重層または部分を含んでもよい。例えば、図面において図5を先に見てみると、第2の層314aは、第2の外側部分514aと、少なくとも第2の内側部分514cとを含み得る。第2の内側部分514cは、チャンバ316が流体不透過性バリア202と第2の内側部分514cとの間に少なくとも部分的に(例えば、直接)位置付けられるように、チャンバ316を少なくとも部分的に画定することができる。より具体的な例では、第2の層314aは、第2の外側部分514aと、第2の内側部分514cと、第2の内側部分514cおよび第2の外側部分514aの間に配置され、および/またはそれらを接続する中間部分514bとを含み得る。いくつかの実施形態では、中間部分514bは、繊維または繊維材料を含み得る。例えば、中間部分514bの繊維は、第2の外側部分514aと第2の内側部分514cとを接続するスペーサ糸を含み得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、第2の層314は、流体を捕捉し、真空下で流体収集装置200から流体を排出するのを助けるように構成されたスペーサファブリックを含む。スペーサファブリックはまた、流体収集装置200の形状を保持するのを助けるための支持材料として作用し得る。第2の層314のスペーサファブリックは、第2の内側部分514cと、第2の外側部分514aと、第2の内側部分514cおよび第2の外側部分514aを接続する中間部分514bの繊維とを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の層314のスペーサファブリックは、ポリエステルスペーサファブリックを含み得る。例えば、第2の層314の少なくとも第2の内側部分514cおよび第2の外側部分514aは、ポリエステル材料を含んでもよく、および/または、本質的にポリエステル材料から成っていてもよい。ポリエステルまたは他の材料を有するスペーサファブリックを含む第2の層314のいくつかの例では、第2の内側部分514cは、第1のサイズの穴または開口部を有する内側メッシュ部分を含むことができ、第2の外側部分514aは、第1のサイズの穴を有する内側メッシュ部分の穴よりも小さい第2のサイズの穴を有する外側メッシュ部分を含むことができる。ポリエステルまたは他の材料を有するスペーサファブリックを含む第2の層314のいくつかの例では、第2の内側部分514cは、ポリエステル織物を含むことができ、第2の外側部分514aは、複数の穴または開口部を有するポリエステルメッシュ材料を含むことができる。ポリエステルまたは他の材料を有するスペーサファブリックを含む第2の層314のいくつかの例では、第2の内側部分514cは、綿織物を含むことができ、第2の外側部分は、複数の穴または開口部を有するポリエステルメッシュを含むことができる。
【0044】
スペーサファブリックを含む第2の層314は、約150gsm~約300gsm、約190gsm~約260gsm、約150gsm~約190gsm、約190gsm~約230gsm、約230gsm~約260gsm、約260gsm~約300gsm、約190gsm~約200gsm、約200gsm~約210gsm、約210gsm~約220gsm、約230gsm~約240gsm、約240gsm~約250gsm、約250gsm~約260gsm、少なくとも約190gsm、少なくとも約200gsm、少なくとも約210gsm、少なくとも約220gsm、少なくとも約230gsm、少なくとも約240gsm、少なくとも約250gsm、少なくとも約260gsm、約190gsm未満、約200gsm未満、約210gsm未満、約220gsm未満、約230gsm未満、約240gsm未満、約250gsm未満、または約260gsm未満の密度を含み得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、第2の層314は、スキューバファブリックを含む。第2の層314のスキューバファブリックは、ネオプレンまたはポリクロロプレン材料を含み得る。いくつかの実施形態では、スキューバファブリックは、ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む。例えば、第2の層314のスキューバファブリックは、約10重量%~約25重量%のネオプレンまたはポリクロロプレン材料を含み得る。第2の層314のスキューバファブリックは、第2の内側部分514c、第2の外側部分514a、または第2の内側部分514cおよび第2の外側部分514aを接続する中間部分514bのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、第2の外側部分514aは、ポリエステル織物を含み、第2の内側部分514cは、ポリエステル織物を含み、中間部分514bは、ネオプレンを含むスキューバファブリックを含む。いくつかの実施形態では、第2の外側部分514aおよび第2の内側部分514cのうちの少なくとも1つ(例えば、両方)は、スキューバファブリックを含む。中間部分514bは、第2の外側部分514aおよび第2の内側部分514cがスキューバファブリックを含むとき、第2の外側部分514bと第2の内側部分514cとを接続するスペーサ糸などの繊維を含み得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、第2の外側部分514aはポリエステル織物を含み、第2の内側部分514cは綿織物を含み、中間部分514bは、ネオプレンを含むスキューバファブリックを含む。いくつかの実施形態では、第2の外側部分514aおよび中間部分514bのうちの少なくとも1つ(例えば、両方)は、スキューバファブリックを含むことができ、第2の内側部分514cは、綿織物を含むことができる。中間部分514bは、第2の外側部分514aがスキューバファブリックを含み、第2の内側部分514cが綿織物を含むとき、第2の外側部分514aと第2の内側部分514cとを接続するスペーサ糸などの繊維を含み得る。
【0047】
スキューバファブリックを含む第2の層314は、約225gsm~約400gsm、約250gsm~約380gsm、約250gsm~約300gsm、約300gsm~約350gsm、約350gsm~約400gsm、約250gsm~約260gsm、約260gsm~約270gsm、約270gsm~約280gsm、約280gsm~約290gsm、約290gsm~約300gsm、約300gsm~約310gsm、約310gsm~約320gsm、約320gsm~約330gsm、約330gsm~約340gsm、約350gsm、約350gsm~約360gsm、約360gsm~約370gsm、約370gsm~約380gsm、少なくとも約250gsm、少なくとも約260gsm、少なくとも約270gsm、少なくとも約280gsm、少なくとも約290gsm、少なくとも約300gsm、少なくとも約310gsm、少なくとも約320gsm、少なくとも約330gsm、少なくとも約340gsm、少なくとも約350gsm、少なくとも約360gsm、少なくとも約370gsm、少なくとも約380gsm、約250gsm未満、約260gsm未満、約270gsm未満、約280gsm未満、約290gsm未満、約300gsm未満、約310gsm未満、約320gsm未満、約330gsm未満、約340gsm未満、約350gsm未満、約360gsm未満、約370gsm未満、または約380gsm未満の密度を含み得る。
【0048】
本明細書に記載の第1の層312および第2の層314のさまざまな実施形態は、流体収集装置200のベース210において制限なく組み合わせることができる。例えば、本明細書に記載の第2の層314aの実施形態は、第1の層312a、312b、312cまたは312dの実施形態のうちの任意の1つ以上によって組み合わせることができる。
【0049】
図4は、一実施形態による流体収集装置を製造するための方法400のフロー図である。一実施形態では、方法400は、ベースを形成するために第1の層を第2の層に固定する動作410を含む。動作410において形成されるベースは、少なくとも不織布を含む第1の層と、流体透過性の多重層を含む第2の層とを有するベースなどの、本明細書に記載の任意のベースを含み得る。方法400はまた、ベース内に、陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズの開口部を形成する動作420を任意選択的に含むことができ、開口部は、流体収集装置の近位端領域において、第1の層および第2の層を通って延在する。方法400はまた、流体収集装置の遠位端領域においてポートを位置付ける動作430を含むことができ、ポートは、チャンバと管との間の流体連通を提供するのに効果的な管に流体結合されるように構成されたアパーチャを画定する。方法400はまた、流体不透過性バリアおよび第2の層によって少なくとも部分的に画定され、ベースによって少なくとも部分的に画定された開口部と流体連通しているチャンバを流体収集装置内に形成するために、流体不透過性バリアをベースに固定する動作440を含み得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、動作410は、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、第1の層を第2の層に溶接することを含み得る。ベースの第1の層および/または第2の層は、本明細書に記載の第1の層および/または第2の層のいずれかを含み得る。いくつかの実施形態では、動作440は、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、流体不透過性バリアをベースに溶接することを含む。流体不透過性バリアは、本明細書に記載の流体不透過性バリアのいずれかを含み得る。
【0051】
方法400の動作410、420、430および440は、例示を目的としたものである。例えば、方法の動作410、420、430および440は、異なる順序で実行され、複数の動作に分割され、修正され、補足され、または組み合わされ得る。一実施形態では、方法400の動作410、420、430および440のうちの1つ以上は、方法400から省略され得る。方法400の動作410、420、430および440のいずれかは、本明細書に開示される流体収集装置またはシステムのいずれかを使用することを含み得る。
【0052】
一実施形態による、流体を収集する方法も本明細書に記載される。この方法は、流体収集装置のベースを使用者の陰茎の尿道の上方または周囲に位置付ける動作を含む。流体収集装置は、本明細書に記載の任意の流体収集装置を含み得る。いくつかの実施形態では、動作は、ベースの開口部内に陰茎の少なくとも一部を挿入することによって、使用者の陰茎の尿道の周囲にベースを位置付けることを含み得る。いくつかの実施形態では、動作は、使用者に埋没した陰茎の尿道の上方にベースの開口部を位置付けることを含む。この方法はまた、流体収集装置を使用者に固定する動作も含む。この動作は、ベース上の接着剤を使用者の陰茎の周囲の皮膚の少なくとも一部に固定することを含み得る。この方法はまた、尿道からの流体を流体収集装置のチャンバ内に受容する動作を含み得る。この方法はまた、チャンバに固定されたものを介して、チャンバから流体を吸引するのに効果的な吸引力を加える動作を含む。
【0053】
さまざまな態様および実施形態が本明細書に開示されてきたが、他の態様および実施形態が企図される。本明細書に開示されるさまざまな態様および実施形態は、例示を目的としたものであり、限定することを意図するものではない。
【0054】
程度を表す用語(例えば「約」、「実質的に」、「ほぼ」など)は、構造的または機能的に重要ではない変動を示す。構造的または機能的に重要ではない変動は、当業者には知られている。例えば、いくつかの実施形態では、当業者は、構造的または機能的に重要ではない変動が、程度を表す用語によって修飾される量を±10%、±5%、または±2%だけ変えることを含み得ることを理解するであろう。一例では、程度を表す用語が形状を修飾するために使用されるとき、程度を表す用語は、程度を表す用語によって修飾される形状が、開示する形状の外観を有することを示す。例えば、程度を表す用語は、その形状が、鋭いかどではなく丸いかど、直線状の縁部ではなく湾曲した縁部、縁部から延在する1つ以上の突出部を有してもよいこと、その形状が長方形であること、その形状が開示する形状と同じ形状であることなどを示すために使用することができる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集装置であって、
前記流体収集装置内のチャンバを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリアであって、前記流体不透過性バリアの少なくとも一部が、実質的に平面状であり、前記流体収集装置の近位端領域と前記流体収集装置の遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する、流体不透過性バリアと、
前記流体不透過性バリアに固定され、前記チャンバ、および、前記チャンバと流体連通して陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズである開口部を少なくとも部分的に画定するベースであって、前記ベースの少なくとも一部が、実質的に平面状であり、前記近位端領域と前記遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する不織布を少なくとも含む第1の層を少なくとも含み、前記第1の層が、第1の内側部分と第1の外側部分とを含む、ベースと
を備えることを特徴とする流体収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の流体収集装置であって、前記流体収集装置の前記遠位端領域に近接して位置付けられたポートをさらに備え、前記ポートが、前記チャンバと管との間の流体連通を提供するのに効果的な前記管に流体結合するように構成されたアパーチャを画定し、前記開口部が、前記近位端領域に近接して位置付けられていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項3】
請求項2に記載の流体収集装置であって、前記ベースが、前記第1の層に固定され、前記チャンバを少なくとも部分的に画定する第2の層を含み、前記第2の層が、前記第1の層と前記チャンバとの間に少なくとも部分的に位置付けられ、前記近位端領域と前記遠位端領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性の多重層ファブリックを含み、前記第1の層の前記第1の外側部分が、使用者に少なくとも近接した前記流体収集装置上に位置付けられ、前記第1の層の前記第1の内側部分が、前記第2の層に近接して位置付けられ、前記開口部が、前記第1の層および前記第2の層の両方を通って延在することを特徴とする流体収集装置。
【請求項4】
請求項3に記載の流体収集装置であって、
前記第1の層が、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、前記第2の層に溶接され
前記第1の層の前記不織布が、ポリエチレンとプリプロピレンとを含むスパンボンドファブリックを含み、前記スパンボンドファブリックが、約20gsm~約100gsmの密度を有し、
前記第1の内側部分が、
不織布ポリプロピレンを含み、前記第1の外側部分が、ポリエチレン微多孔性フィルムを含む、または、
前記第1の内側部分が、
不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の外側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にポリエチレンを含む第1の中間部分を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項5】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、不織布ポリエステル材料を含み、前記第1の外側部分が、ポリエチレン材料を含み、前記第1の層が、約25gsm~約120gsmの密度を有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項6】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の層が、スパンボンドファブリックを含み、前記第1の内側部分が、セルロース材料を含み、前記第1の外側部分が、ポリエチレンを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項7】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分および前記第1の外側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含む中間部分をさらに含み、前記第1の層が、約12gsm~約60gsmの密度を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項8】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含む第1の中間部分と、前記第1の中間部分に隣接するスパンボンドポリプロピレンを含む第2の中間部分と、前記第2の中間部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含む第3の中間部分とをさらに含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項9】
請求項3に記載の流体収集装置であって、前記第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含む第1の中間部分と、前記第1の中間部分と前記第1の外側部分との間にスパンボンドポリプロピレンを含む第2の中間部分とをさらに含み、前記第1の層が、約25gsm~約85gsmの密度を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項10】
請求項に記載の流体収集装置であって、
前記第1の層が、約0mmHg~約20mmHg(約2666Pa)の真空状態が前記アパーチャを通って前記チャンバ上で引かれるとき、前記チャンバへの通気を提供するように構成され
前記第1の層が、約0.1μm~約3μmの細孔を有する多孔性層を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項11】
請求項に記載の流体収集装置であって、
前記第2の層が、第2の内側部分と、第2の外側部分と、前記第2の内側部分および前記第2の外側部分を接続する中間部分とを含むスペーサファブリックを含み、
前記流体収集装置が、
ポリエステルスペーサファブリックを含む前記第2の層の前記スペーサファブリック、第1のサイズの穴を有する内側メッシュ部分を含む前記第2の内側部分、および、前記第1のサイズの前記穴よりも小さい第2のサイズの穴を有する外側メッシュ部分を含む前記第2の外側部分、
ポリエステル織物を含む前記第2の内側部分、および、ポリエステルメッシュを含む前記第2の外側部分、または、
綿織物を含む前記第2の内側部分、および、ポリエステルメッシュを含む前記第2の外側部分
のうちの1つを含み、
前記スペーサファブリックが、約190gsm~約260gsmの密度を有する
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項12】
請求項に記載の流体収集装置であって、
前記第2の層が、ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含み、
前記第2の層が、
前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の内側部分、および、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分、または、
綿織物を含む第2の内側部分、および、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分
のうちの1つを含み、
前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックが、約250gsm~約380gsmの密度を有する
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項13】
請求項に記載の流体収集装置であって、前記第2の層が、
不織布ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレンのうちの1つ以上を含む第2の内側部分と、
ポリエステルまたはナイロンのうちの1つ以上を含む第2の外側部分と
を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項14】
請求項に記載の流体収集装置であって、
前記第2の層が、約1.5mm~約4.5mmの厚さを有し、
前記第2の層の前記第2の内側部分が、前記チャンバを少なくとも部分的に画定し、
前記第1の層の前記第1の外側部分が、前記流体収集装置の外側表面を少なくとも部分的に画定することを特徴とする流体収集装置。
【請求項15】
請求項に記載の流体収集装置であって、前記第1の層の前記第1の外側部分に固定され、前記開口部を取り囲む接着剤をさらに備え、前記接着剤が、使用者の陰茎の周囲の前記使用者の皮膚に接着するように構成され
前記接着剤が、シリコーンゲル接着剤、アクリレート/アクリル接着剤、アクリレート/アクリルゲル接着剤、ヒドロゲル接着剤、またはこれらの任意の組合せのうちの1つ以上を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項16】
流体収集装置を製造する方法であって、前記方法が、
実質的に平面状の一部を少なくとも有するベースを形成するために第1の層を第2の層に固定するステップであって、前記第1の層が、不織布を少なくとも含み、前記第2の層が、流体透過性の多重層を含む、ステップと、
実質的に平面状の一部を有する流体不透過性バリアと前記第2の層とによって少なくとも部分的に画定され、前記流体収集装置内に、前記ベースによって少なくとも部分的に画定され、陰茎の少なくとも一部を受容するようなサイズの開口部と流体連通しているチャンバを形成するために、前記流体不透過性バリアを前記ベースに固定するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記ベース内に前記開口部を形成するステップであって、前記開口部が、前記流体収集装置の前記近位端領域で、前記第1の層および前記第2の層を通って延在する、ステップと、
前記流体収集装置の前記遠位端領域でポートを位置付けるステップであって、前記ポートが、前記チャンバと管との間の流体連通を提供するのに効果的な前記管に流体結合されるように構成されたアパーチャを画定する、ステップと
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、ベースを形成するために第1の層を第2の層に固定するステップは、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、前記第1の層を前記第2の層に溶接するステップを含み、
流体不透過性バリアを前記ベースに固定するステップは、熱溶接、高周波溶接、またはマイクロ波溶接のうちの少なくとも1つによって、前記流体不透過性バリアを前記ベースに溶接するステップを含み、
前記第1の層の前記不織布が、ポリエチレンとポリプロピレンとを含むスパンボンドファブリックを含み、
前記スパンボンドファブリックが、約20gsm~約100gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、不織布ポリプロピレンを含み、前記第1の層の第1の外側部分が、ポリプロピレンの微多孔性フィルムを含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項18に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の層の第1の外側部分が、不織布ポリプロピレン材料を含み、前記第1の層の第1の中間部分が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にポリエチレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項16に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、不織布ポリエステル材料を含み、前記第1の層の第1の外側部分が、ポリエチレン材料を含み、前記第1の層が、約25gsm~約120gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項16に記載の方法であって、前記第1の層が、スパンボンドファブリックを含み、前記第1の層の第1の内側部分が、セルロース材料を含み、前記第1の層の第1の外側部分が、ポリエチレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項16に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分および前記第1の層の第1の外側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層が、前記第1の内側部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含む中間部分をさらに含み、前記第1の層が、約12gsm~約60gsmの密度を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項16に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層の第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層の第1の中間部分が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含み、前記第1の層の第2の中間部分が、前記第1の中間部分に隣接するスパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層の第3の中間部分が、前記第2の中間部分と前記第1の外側部分との間にメルトブローンポリプロピレンを含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項16に記載の方法であって、前記第1の層の第1の内側部分が、スパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層の第1の外側部分が、不織布ポリエチレンを含み、前記第1の層の第1の中間部分が、前記第1の内側部分に隣接するメルトブローンポリプロピレンを含み、前記第1の層の第2の中間部分が、前記第1の中間部分と前記第1の外側部分との間にスパンボンドポリプロピレンを含み、前記第1の層が、約25gsm~約85gsmの密度を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項16に記載の方法であって、前記第1の層が、約0mmHg~約20mmHg(約2666Pa)の真空状態が前記アパーチャを通って前記チャンバ上で引かれるとき、前記チャンバへの通気を提供するように構成され、前記第1の層が、約0.1μm~約3μmの細孔を有する多孔性層を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項16に記載の方法であって、前記第2の層が、第2の内側部分と、第2の外側部分と、前記第2の内側部分および前記第2の外側部分を接続する中間部分とを含むスペーサファブリックを含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法であって、前記第2の層の前記スペーサファブリックが、ポリエステルスペーサファブリックを含み、
前記第2の内側部分が、第1のサイズの穴を有する内側メッシュ部分を含み、前記第2の外側部分が、前記第1のサイズの前記穴よりも小さい第2のサイズの穴を有する外側メッシュ部分を含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項27に記載の方法であって、前記第2の内側部分が、ポリエステル織物を含み、前記第2の外側部分がポリエステルメッシュを含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項27に記載の方法であって、前記第2の内側部分が、綿織物を含み、前記第2の外側部分が、ポリエステルメッシュを含むことを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項27に記載の方法であって、前記スペーサファブリックが、約190gsm~約260gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項16に記載の方法であって、前記第2の層が、ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含み、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックが、約250gsm~約380gsmの密度を有することを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、前記第2の層が、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の内側部分と、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分とを含むことを特徴とする方法。
【請求項34】
請求項32に記載の方法であって、前記第2の層が、綿織物を含む第2の内側部分と、前記ポリエステル-スパンデックスニットファブリックを含む第2の外側部分とを含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項16に記載の方法であって、前記第2の層が、
不織布ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレンのうちの1つ以上を含む第2の内側部分と、
ポリエステルまたはナイロンのうちの1つ以上を含む第2の外側部分と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項16に記載の方法であって、前記開口部を少なくとも部分的に取り囲むために、接着剤を前記第1の層の前記第1の外側部分に固定するステップであって、前記接着剤が、使用者の陰茎の周囲の前記使用者の皮膚に接着するように構成される、ステップをさらに含み、前記第2の層が、約1.5mm~約4.5mmの厚さを有することを特徴とする方法。
【国際調査報告】