(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】電磁弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
F16K31/06 305L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513698
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-23
(86)【国際出願番号】 CN2022117870
(87)【国際公開番号】W WO2023036253
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202111063216.9
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122199452.5
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122200286.6
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111064558.2
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】兪 舟
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
(72)【発明者】
【氏名】康 志軍
(72)【発明者】
【氏名】熊 ▲ユィン▼均
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106DB22
3H106DB32
3H106DC02
3H106DD05
3H106EE35
(57)【要約】
本出願は、互いに連通する弁室及び弁口を有する弁座部と、一端が弁座部に接続され、チャンバが弁室の弁口から離れた一端の開口に連通する弁スリーブと、弁口を封止又は開放するように、弁室に移動可能に差し込まれるスピンドルと、弁スリーブのチャンバ内に移動可能に設けられ、一端がスピンドルの一端に止め係合される可動鉄心と、を含む電磁弁を提供している。本出願によって提供される技術態様によって、従来技術における可動鉄心がスピンドルに接続されるため、自由度が低く、止まってしまうリスクがあるという問題を解決することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連通する弁室(11)及び弁口(12)を有する弁座部(10)と、
一端が前記弁座部(10)に接続され、チャンバが前記弁室(11)の前記弁口(12)から離れた一端の開口に連通する弁スリーブ(20)と、
前記弁口(12)を封止又は開放するように、前記弁室(11)に移動可能に差し込まれるスピンドル(30)と、
前記弁スリーブ(20)のチャンバ内に移動可能に設けられ、一端が前記スピンドル(30)の一端に止め係合される可動鉄心(40)と、
を含む、電磁弁。
【請求項2】
前記スピンドル(30)は、順に接続されるガイドヘッド(31)、ロッド(32)及び封止ヘッド(33)を含み、前記ロッド(32)の径方向寸法は、前記ガイドヘッド(31)及前記封止ヘッド(33)の径方向寸法よりも小さく、前記ガイドヘッド(31)の外側壁は前記弁室(11)の内側壁に制限係合され、前記ガイドヘッド(31)は前記可動鉄心(40)の一端に止め係合され、前記封止ヘッド(33)は前記弁口(12)を封止又は開放するために用いられる、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項3】
前記弁座部(10)は内部に制限面(181)を有し、前記電磁弁は第1弾性部材(61)を更に含み、前記第1弾性部材(61)は前記ロッド(32)に嵌合され、前記第1弾性部材(61)の一端は前記ガイドヘッド(31)に当接し、前記第1弾性部材(61)の他端は前記制限面(181)に当接し、前記弁口(12)が開放されている場合、前記封止ヘッド(33)は前記弁座部(10)の外部に位置する、請求項2に記載の電磁弁。
【請求項4】
前記第1弾性部材(61)はバネであり、前記第1弾性部材(61)の内側壁と前記ロッド(32)の外側壁との間の隙間は0.3mmよりも大きい、請求項3に記載の電磁弁。
【請求項5】
前記弁座部(10)は、本体構造(13)、内部制限リング(14)及び環状密封輪(15)を含み、前記本体構造(13)は、前記弁室(11)及び前記弁口(12)を有し、前記本体構造(13)の外側壁には環状密封溝(16)があり、前記環状密封輪(15)は前記環状密封溝(16)内に位置し、前記内部制限リング(14)は、前記弁室(11)の内壁に設けられ、前記第1弾性部材(61)の表面に向かって前記制限面(181)を形成し、前記弁口(12)が閉じられている場合、前記封止ヘッド(33)は前記内部制限リング(14)に当接する、請求項3に記載の電磁弁。
【請求項6】
前記電磁弁は第1密封輪(71)を更に含み、前記封止ヘッド(33)の外側壁には第1密封溝(34)があり、前記第1密封輪(71)は前記第1密封溝(34)内に設けられる、請求項2に記載の電磁弁。
【請求項7】
前記弁座部(10)は、前記弁室(11)に連通する流通孔(17)を更に有し、前記ガイドヘッド(31)の外側壁には第2密封溝(35)があり、前記電磁弁は第2密封輪(72)を更に含み、前記第2密封輪(72)は前記第2密封溝(35)内に設けられ、前記流通孔(17)は、前記ガイドヘッド(31)と前記弁口(12)との間に位置する、請求項2に記載の電磁弁。
【請求項8】
前記ガイドヘッド(31)には第1テーパ面(36)があり、前記第1テーパ面(36)は、前記ガイドヘッド(31)の前記ロッド(32)から離れた側に位置し、前記封止ヘッド(33)には、第2テーパ面(37)及び第3テーパ面(38)があり、前記第2テーパ面(37)は、前記封止ヘッド(33)の前記ロッド(32)に向いた側に位置し、前記第3テーパ面(38)は、前記封止ヘッド(33)の前記ロッド(32)から離れた側に位置し、ここで、前記第2テーパ面(37)のテーパ角をAとすると、110°≦A≦170°である、請求項2に記載の電磁弁。
【請求項9】
前記電磁弁は吸引子(50)を更に含み、前記吸引子(50)は、前記弁スリーブ(20)内に設けられ、前記可動鉄心(40)の前記弁座部(10)から離れた側に位置し、前記可動鉄心(40)の前記弁口(12)に向いた一端には位置決め溝(41)が設けられ、前記スピンドル(30)の一端は前記位置決め溝(41)の底壁に止め係合され、前記弁座部(10)は、ガイド面(182)及び第1止め面(191)を更に有し、前記位置決め溝(41)の内側壁は前記ガイド面(182)に制限係合され、前記位置決め溝(41)の底壁は前記第1止め面(191)に止め係合される、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項10】
前記電磁弁は第2弾性部材(62)を更に含み、前記第2弾性部材(62)の両端は、前記吸引子(50)、前記可動鉄心(40)にそれぞれ当接し、前記電磁弁は第1弾性部材(61)を更に含み、前記第1弾性部材(61)は前記スピンドル(30)に嵌合され、前記第2弾性部材(62)の弾性力は前記第1弾性部材(61)の弾性力よりも大きい、請求項9に記載の電磁弁。
【請求項11】
前記弁座部(10)は第1取り付け孔(1331)を有し、前記弁スリーブ(20)の一端は前記第1取り付け孔(1331)に貫入し、前記弁室(11)の前記可動鉄心(40)に向いた開口は前記第1取り付け孔(1331)に連通し、前記弁スリーブ(20)のチャンバ内の連通空隙は芯金チャンバ(80)であり、前記芯金チャンバ(80)は、互いに連通する上部チャンバ(81)及び下部チャンバ(82)を含み、前記上部チャンバ(81)は、前記可動鉄心(40)と前記吸引子(50)との間の空間によって構成され、前記下部チャンバ(82)は、前記第1取り付け孔(1331)の底壁と前記可動鉄心(40)との間の空間によって構成され、前記電磁弁は均衡化通路を更に含み、前記均衡化通路は、前記上部チャンバ(81)及び/又は前記下部チャンバ(82)と前記電磁弁の外部の空間とを連通する、請求項9に記載の電磁弁。
【請求項12】
前記均衡化通路は第1均衡化通路(91)を含み、前記第1均衡化通路(91)は前記弁スリーブ(20)の側壁に設けられ、前記第1均衡化通路(91)の一端は前記上部チャンバ(81)に連通し、前記第1均衡化通路(91)の他端は前記電磁弁の外部の空間に連通する、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項13】
前記均衡化通路は第2均衡化通路(92)を含み、前記第2均衡化通路(92)は、前記吸引子(50)を貫通する貫通孔であり、前記第2均衡化通路(92)の一端は前記上部チャンバ(81)に連通し、前記第2均衡化通路(92)の他端は前記電磁弁の外部の空間に連通する、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項14】
前記均衡化通路は第3均衡化通路(93)を含み、前記吸引子(50)の周縁は前記弁スリーブ(20)に溶接され、前記吸引子(50)と前記弁スリーブ(20)との間の非溶接領域は第1切欠き(94)を形成し、前記第1切欠き(94)は前記電磁弁の外部の空間に連通し、前記吸引子(50)の側壁には、前記第1切欠き(94)に連通する第2切欠き(95)があり、前記第2切欠き(95)は前記上部チャンバ(81)に連通し、前記第1切欠き(94)と前記第2切欠き(95)とは前記第3均衡化通路(93)を構成する、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項15】
前記均衡化通路は第4均衡化通路を含み、前記吸引子(50)の周縁は前記弁スリーブ(20)に溶接され、前記吸引子(50)と前記弁スリーブ(20)との間の非溶接領域は第1切欠き(94)を形成し、前記第1切欠き(94)は前記電磁弁の外部の空間に連通し、前記吸引子(50)の外周面はローレット構造であり、前記ローレット構造と前記弁スリーブ(20)との間の隙間は流れ通路(97)を形成し、前記流れ通路(97)の両端は、前記第1切欠き(94)、前記上部チャンバ(81)にそれぞれ連通し、前記第1切欠き(94)と前記流れ通路(97)とは前記第4均衡化通路を構成する、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項16】
前記均衡化通路は第5均衡化通路(98)を含み、前記第1取り付け孔(1331)の内側壁には第1凹溝(981)があり、前記第1取り付け孔(1331)の底壁には第2凹溝(982)があり、前記第1凹溝(981)の一端は前記電磁弁の外部の空間に連通し、前記第1凹溝(981)の他端は前記第2凹溝(982)の一端に連通し、前記第2凹溝(982)の他端は前記下部チャンバ(82)に連通し、前記第1凹溝(981)と前記第2凹溝(982)とは前記第5均衡化通路(98)を構成する、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項17】
前記位置決め溝(41)は前記下部チャンバ(82)に連通し、前記可動鉄心(40)の前記吸引子(50)に向いた一端には組み立て孔(42)があり、前記組み立て孔(42)は前記上部チャンバ(81)に連通し、前記可動鉄心(40)は均衡化孔(43)を更に有し、前記均衡化孔(43)の両端は、前記組み立て孔(42)、前記位置決め溝(41)にそれぞれ連通し、前記電磁弁は第2弾性部材(62)を更に含み、前記第2弾性部材(62)は前記組み立て孔(42)内に設けられる、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項18】
前記スピンドル(30)は、順に接続されるガイドヘッド(31)、ロッド(32)及び封止ヘッド(33)を含み、前記弁室(11)は、順に連通する密封チャンバ(111)、流通チャンバ(112)、弁口チャンバ(113)を含み、前記弁座部(10)は流通孔(17)を有し、前記流通孔(17)は前記流通チャンバ(112)に連通し、前記弁口(12)は、前記弁口チャンバ(113)の前記流通チャンバ(112)から離れた側に位置し、前記ガイドヘッド(31)は、前記密封チャンバ(111)内に移動可能に設けられて、前記密封チャンバ(111)の内壁に密封係合され、前記密封チャンバ(111)の前記可動鉄心(40)に向いた開口は前記芯金チャンバ(80)に連通し、ここで、前記密封チャンバ(111)の内壁と前記ロッド(32)の外壁との間の空洞の流れ面積をS1とし、前記弁口チャンバ(113)の内壁と前記ロッド(32)の外壁との間の空洞の流れ面積をS2とすると、0≦S1-S2≦0.3S2である、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項19】
前記弁座部(10)は、本体構造(13)及び内部制限リング(14)を更に含み、前記本体構造(13)は前記弁室(11)を有し、前記内部制限リング(14)は、前記流通チャンバ(112)の内壁に設けられ、前記ガイドヘッド(31)の表面に向かって制限面(181)を形成し、前記内部制限リング(14)の前記封止ヘッド(33)に向いた側に位置する前記弁室(11)の領域には前記弁口チャンバ(113)が形成される、請求項18に記載の電磁弁。
【請求項20】
前記電磁弁は、前記封止ヘッド(33)の外側壁に設けられる第1密封輪(71)、前記ガイドヘッド(31)の外側壁に設けられる第2密封輪(72)を更に含み、前記第2密封輪(72)の外壁は前記密封チャンバ(111)の内壁に密封係合され、前記第1密封輪(71)は前記弁口チャンバ(113)の内壁に密封係合するために用いられ、前記内部制限リング(14)の内径は前記封止ヘッド(33)の外径よりも大きく、前記弁口チャンバ(113)の内径は前記内部制限リング(14)の内径よりも大きく、前記第1密封輪(71)の外径は前記弁口チャンバ(113)の内径よりも大きい、請求項19に記載の電磁弁。
【請求項21】
前記ロッド(32)、前記密封チャンバ(111)及び前記弁口チャンバ(113)はいずれも円柱状構造である、請求項18に記載の電磁弁。
【請求項22】
前記弁座部(10)は、本体構造(13)及び第3密封輪(151)を含み、前記本体構造(13)は前記弁室(11)を有し、前記本体構造(13)の外側壁には第3密封溝(161)があり、前記第3密封輪(151)は、前記第3密封溝(161)内に設けられ、前記弁口チャンバ(113)と前記流通孔(17)との間に位置する、請求項18に記載の電磁弁。
【請求項23】
前記弁座部(10)は、弁蓋(131)及び弁芯(132)を含み、前記弁蓋(131)は取り付けチャンバ(133)を有し、前記弁スリーブ(20)の一端は前記取り付けチャンバ(133)に差し込まれ、前記弁芯(132)は前記弁蓋(131)に固定接続され、前記弁芯(132)は、互いに連通する弁室(11)及び弁口(12)を有する、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項24】
前記取り付けチャンバ(133)は、互いに連通する第1取り付け孔(1331)及び第2取り付け孔(1332)を有し、前記第1取り付け孔(1331)の径方向寸法は前記第2取り付け孔(1332)の径方向寸法よりも大きく、前記弁スリーブ(20)の一端は前記第1取り付け孔(1331)に差し込まれ、前記弁芯(132)は前記第2取り付け孔(1332)を貫通する、請求項23に記載の電磁弁。
【請求項25】
前記第2取り付け孔(1332)は、互いに連通するガイド孔(13321)及び位置決め孔(13322)を含み、前記位置決め孔(13322)の直径は前記ガイド孔(13321)の直径よりも大きく、前記位置決め孔(13322)と前記ガイド孔(13321)との接続箇所には第2止め面(192)があり、前記弁芯(132)は前記第2止め面(192)に止め係合される、請求項24に記載の電磁弁。
【請求項26】
前記弁芯(132)は、芯スリーブ(1321)、及び前記芯スリーブ(1321)の外側壁に設けられる外部制限リング(1322)を含み、前記芯スリーブ(1321)は、前記弁室(11)及び前記弁口(12)を有し、ここで、前記芯スリーブ(1321)は前記ガイド孔(13321)を貫通し、前記外部制限リング(1322)は前記位置決め孔(13322)内に位置し、前記外部制限リング(1322)は前記第2止め面(192)に当接する、請求項25に記載の電磁弁。
【請求項27】
前記弁芯(132)は、前記芯スリーブ(1321)の外側壁に設けられる密封リング(1323)を更に含み、前記芯スリーブ(1321)の側壁には、周方向に沿って複数の流通孔(17)が設けられ、各前記流通孔(17)はいずれも前記弁室(11)に連通し、複数の前記流通孔(17)は、前記外部制限リング(1322)と前記密封リング(1323)との間に位置する、請求項26に記載の電磁弁。
【請求項28】
前記弁スリーブ(20)の外側壁は前記第1取り付け孔(1331)の内側壁に制限係合され、前記弁スリーブ(20)の端面は前記第1取り付け孔(1331)の底壁に当接する、請求項24に記載の電磁弁。
【請求項29】
前記弁芯(132)は、芯スリーブ(1321)及び内部制限リング(14)を含み、前記芯スリーブ(1321)は、前記弁室(11)及び前記弁口(12)を有し、前記内部制限リング(14)は前記弁室(11)の内壁に設けられ、前記電磁弁は第1弾性部材(61)を更に含み、前記第1弾性部材(61)は前記スピンドル(30)に嵌合され、前記第1弾性部材(61)の一端は前記スピンドル(30)の段差面に当接し、前記第1弾性部材(61)の他端は前記内部制限リング(14)に当接する、請求項23に記載の電磁弁。
【請求項30】
前記弁座部(10)は、第3密封輪(151)及び第4密封輪(152)を更に含み、前記弁蓋(131)の外側壁には第4密封溝(162)があり、前記第4密封輪(152)は前記第4密封溝(162)内に設けられ、前記弁芯(132)の外側壁には第3密封溝(161)があり、前記第3密封輪(151)は前記第3密封溝(161)内に設けられ、前記弁芯(132)の側壁には、前記弁室(11)に連通する流通孔(17)があり、前記流通孔(17)は、前記第3密封輪(151)と前記第4密封輪(152)との間に位置する、請求項23に記載の電磁弁。
【請求項31】
前記弁蓋(131)は、スリーブ(1311)、及び前記スリーブ(1311)の外側壁に設けられる止めリング(1312)を含み、前記スリーブ(1311)は、前記取り付けチャンバ(133)を有し、且つ雄ねじを有する、請求項23に記載の電磁弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年9月10日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202111063216.9であり、発明の名称が「電磁弁」である特許出願の優先権、2021年9月10日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202122199452.5であり、発明の名称が「電磁弁」である特許出願の優先権、2021年9月10日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202122200286.6であり、発明の名称が「電磁弁」である特許出願の優先権、2021年9月10日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202111064558.2であり、発明の名称が「電磁弁」である特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本出願は電磁弁の技術分野に関し、具体的には、電磁弁に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術における電磁弁は、スピンドルと可動鉄心とがかしめ等によって接続され、可動鉄心の動きによってスピンドルが動かされて移動することによって、弁口の開閉を実現している。
【0004】
スピンドルと可動鉄心とが接続されるように設けられるため、全体の構造の取り付けが不便であり、接続箇所に補助的な加工を施して接続の安定性及び確実性を確保する必要があり、可動鉄心がスピンドルを動かして共に動くため、可動鉄心は、動きの自由度が低く、止まってしまうリスクがあり、電磁弁の使用に不利になる。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、従来技術において、電磁弁における可動鉄心が、自由度が低く、止まってしまうリスクがあるという問題を解決するための電磁弁を提供している。
【0006】
上記問題を解決するために、本出願は、互いに連通する弁室及び弁口を有する弁座部と、一端が弁座部に接続され、チャンバが弁室の弁口から離れた一端の開口に連通する弁スリーブと、弁口を封止又は開放するように、弁室に移動可能に差し込まれるスピンドルと、弁スリーブのチャンバ内に移動可能に設けられ、一端がスピンドルの一端に止め係合される可動鉄心と、を含む電磁弁を提供している。
【0007】
更に、スピンドルは、順に接続されるガイドヘッド、ロッド及び封止ヘッドを含み、ロッドの径方向寸法は、ガイドヘッド及び封止ヘッドの径方向寸法よりも小さく、ガイドヘッドの外側壁は弁室の内側壁に制限係合され、ガイドヘッドは可動鉄心の一端に止め係合され、封止ヘッドは弁口を封止又は開放するために用いられる。
【0008】
更に、弁座部は内部に制限面を有し、電磁弁は第1弾性部材を更に含み、第1弾性部材はロッドに嵌合され、第1弾性部材の一端はガイドヘッドに当接し、第1弾性部材の他端は制限面に当接し、弁口が開放されている場合、封止ヘッドは弁座部の外部に位置する。
【0009】
更に、第1弾性部材はバネであり、第1弾性部材の内側壁とロッドの外側壁との間の隙間は0.3mmよりも大きい。
【0010】
更に、弁座部は、本体構造、内部制限リング及び環状密封輪を含み、本体構造は、弁室及び弁口を有し、本体構造の外側壁には環状密封溝があり、環状密封輪は環状密封溝内に位置し、内部制限リングは、弁室の内壁に設けられ、第1弾性部材の表面に向かって制限面を形成し、弁口が閉じられている場合、封止ヘッドは内部制限リングに当接する。
【0011】
更に、電磁弁は第1密封輪を更に含み、封止ヘッドの外側壁には第1密封溝があり、第1密封輪は第1密封溝内に設けられる。
【0012】
更に、弁座部は、弁室に連通する流通孔を更に有し、ガイドヘッドの外側壁には第2密封溝があり、電磁弁は第2密封輪を更に含み、第2密封輪は第2密封溝内に設けられ、流通孔は、ガイドヘッドと弁口との間に位置する。
【0013】
更に、ガイドヘッドは第1テーパ面を有し、第1テーパ面は、ガイドヘッドのロッドから離れた側に位置し、封止ヘッドは、第2テーパ面及び第3テーパ面を有し、第2テーパ面は、封止ヘッドのロッドに向いた側に位置し、第3テーパ面は、封止ヘッドのロッドから離れた側に位置し、ここで、第2テーパ面のテーパ角をAとすると110°≦A≦170°である。
【0014】
更に、電磁弁は吸引子を更に含み、吸引子は、弁スリーブ内に設けられ、可動鉄心の弁座部から離れた側に位置し、可動鉄心の弁口に向いた一端には位置決め溝が設けられ、スピンドルの一端は位置決め溝の底壁に止め係合され、弁座部は、ガイド面及び第1止め面を更に有し、位置決め溝の内側壁はガイド面に制限係合され、位置決め溝の底壁は第1止め面に止め係合される。
【0015】
更に、電磁弁は第2弾性部材を更に含み、第2弾性部材の両端は、吸引子、可動鉄心にそれぞれ当接し、電磁弁は第1弾性部材を更に含み、第1弾性部材はスピンドルに嵌合され、第2弾性部材の弾性力は第1弾性部材の弾性力よりも大きい。
【0016】
更に、弁座部は第1取り付け孔を有し、弁スリーブの一端は第1取り付け孔に貫入し、弁室の可動鉄心に向いた開口は第1取り付け孔に連通し、弁スリーブのチャンバ内の連通空隙は芯金チャンバであり、芯金チャンバは、互いに連通する上部チャンバ及び下部チャンバを含み、上部チャンバは、可動鉄心と吸引子との間の空間によって構成され、下部チャンバは、第1取り付け孔の底壁と可動鉄心との間の空間によって構成され、電磁弁は均衡化通路を更に含み、均衡化通路は、上部チャンバ及び/又は下部チャンバと電磁弁の外部の空間とを連通する。
【0017】
更に、均衡化通路は第1均衡化通路を含み、第1均衡化通路は弁スリーブの側壁に設けられ、第1均衡化通路の一端は上部チャンバに連通し、第1均衡化通路の他端は電磁弁の外部の空間に連通する。
【0018】
更に、均衡化通路は第2均衡化通路を含み、第2均衡化通路は、吸引子を貫通する貫通孔であり、第2均衡化通路の一端は上部チャンバに連通し、第2均衡化通路の他端は電磁弁の外部の空間に連通する。
【0019】
更に、均衡化通路は第3均衡化通路を含み、吸引子の周縁は弁スリーブに溶接され、吸引子と弁スリーブとの間の非溶接領域は第1切欠きを形成し、第1切欠きは電磁弁の外部の空間に連通し、吸引子の側壁には、第1切欠きに連通する第2切欠きがあり、第2切欠きは上部チャンバに連通し、第1切欠きと第2切欠きとは第3均衡化通路を構成する。
【0020】
更に、均衡化通路は第4均衡化通路を含み、吸引子の周縁は弁スリーブに溶接され、吸引子と弁スリーブとの間の非溶接領域は第1切欠きを形成し、第1切欠きは電磁弁の外部の空間に連通し、吸引子の外周面はローレット構造であり、ローレット構造と弁スリーブとの間の隙間は流れ通路を形成し、流れ通路の両端は、第1切欠き、上部チャンバにそれぞれ連通し、第1切欠きと流れ通路とは第4均衡化通路を構成する。
【0021】
更に、均衡化通路は第5均衡化通路を含み、第1取り付け孔の内側壁には第1凹溝があり、第1取り付け孔の底壁には第2凹溝があり、第1凹溝の一端は電磁弁の外部の空間に連通し、第1凹溝の他端は第2凹溝の一端に連通し、第2凹溝の他端は下部チャンバに連通し、第1凹溝と第2凹溝とは第5均衡化通路を構成する。
【0022】
更に、位置決め溝は下部チャンバに連通し、可動鉄心の吸引子に向いた一端には組み立て孔があり、組み立て孔は上部チャンバに連通し、可動鉄心は均衡化孔を更に有し、均衡化孔の両端は、組み立て孔、位置決め溝にそれぞれ連通し、電磁弁は第2弾性部材を更に含み、第2弾性部材は組み立て孔内に設けられる。
【0023】
更に、スピンドルは、順に接続されるガイドヘッド、ロッド及び封止ヘッドを含み、弁室は、順に連通する密封チャンバ、流通チャンバ、弁口チャンバを含み、弁座部は流通孔を有し、流通孔は流通チャンバに連通し、弁口は、弁口チャンバの流通チャンバから離れた側に位置し、ガイドヘッドは、密封チャンバ内に移動可能に設けられて、密封チャンバの内壁に密封係合され、密封チャンバの可動鉄心に向いた開口は芯金チャンバに連通し、ここで、密封チャンバの内壁とロッドの外壁との間の空洞の流れ面積をS1とし、弁口チャンバの内壁とロッドの外壁との間の空洞の流れ面積をS2とすると、0≦S1-S2≦0.3S2である。
【0024】
更に、弁座部は、本体構造及び内部制限リングを更に含み、本体構造は弁室を有し、内部制限リングは、流通チャンバの内壁に設けられ、ガイドヘッドの表面に向かって制限面を形成し、内部制限リングの封止ヘッドに向いた側に位置する弁室の領域には弁口チャンバが形成される。
【0025】
更に、電磁弁は、封止ヘッドの外側壁に設けられる第1密封輪、ガイドヘッドの外側壁に設けられる第2密封輪を更に含み、第2密封輪の外壁は密封チャンバの内壁に密封係合され、第1密封輪は弁口チャンバの内壁に密封係合するために用いられ、内部制限リングの内径は封止ヘッドの外径よりも大きく、弁口チャンバの内径は内部制限リングの内径よりも大きく、第1密封輪の外径は弁口チャンバの内径よりも大きい。
【0026】
更に、ロッド、密封チャンバ及び弁口チャンバはいずれも円柱状構造である。
【0027】
更に、弁座部は、本体構造及び第3密封輪を含み、本体構造は弁室を有し、本体構造の外側壁には第3密封溝があり、第3密封輪は、第3密封溝内に設けられ、弁口チャンバと流通孔との間に位置する。
【0028】
更に、弁座部は、弁蓋及び弁芯を含み、弁蓋は取り付けチャンバを有し、弁スリーブの一端は取り付けチャンバに差し込まれ、弁芯は弁蓋に固定接続され、弁芯は、互いに連通する弁室及び弁口を有する。
【0029】
更に、取り付けチャンバは、互いに連通する第1取り付け孔及び第2取り付け孔を有し、第1取り付け孔の径方向寸法は第2取り付け孔の径方向寸法よりも大きく、弁スリーブの一端は第1取り付け孔に差し込まれ、弁芯は第2取り付け孔を貫通する。
【0030】
更に、第2取り付け孔は、互いに連通するガイド孔及び位置決め孔を含み、位置決め孔の直径はガイド孔の直径よりも大きく、位置決め孔とガイド孔との接続箇所には第2止め面があり、弁芯は第2止め面に止め係合される。
【0031】
更に、弁芯は、芯スリーブ、及び芯スリーブの外側壁に設けられる外部制限リングを含み、芯スリーブは、弁室及び弁口を有し、ここで、芯スリーブはガイド孔を貫通し、外部制限リングは、位置決め孔内に位置し、第2止め面に当接する。
【0032】
更に、弁芯は、芯スリーブの外側壁に設けられる密封リングを更に含み、芯スリーブの側壁には、周方向に沿って複数の流通孔が設けられ、各流通孔はいずれも弁室に連通し、複数の流通孔は、外部制限リングと密封リングとの間に位置する。
【0033】
更に、弁スリーブの外側壁は第1取り付け孔の内側壁に制限係合され、弁スリーブの端面は第1取り付け孔の底壁に当接する。
【0034】
更に、弁芯は、芯スリーブ及び内部制限リングを含み、芯スリーブは、弁室及び弁口を有し、内部制限リングは弁室の内壁に設けられ、電磁弁は第1弾性部材を更に含み、第1弾性部材はスピンドルに嵌合され、第1弾性部材の一端はスピンドルの段差面に当接し、第1弾性部材の他端は内部制限リングに当接する。
【0035】
更に、弁座部は、第3密封輪及び第4密封輪を更に含み、弁蓋の外側壁には第4密封溝があり、第4密封輪は第4密封溝内に設けられ、弁芯の外側壁には第3密封溝があり、第3密封輪は第3密封溝内に設けられ、弁芯の側壁には、弁室に連通する流通孔があり、流通孔は、第3密封輪と第4密封輪との間に位置する。
【0036】
更に、弁蓋は、スリーブ、及びスリーブの外側壁に設けられる止めリングを含み、スリーブは、取り付けチャンバを有し、且つ雄ねじを有する。
【0037】
本出願の技術態様を適用して、互いに連通する弁室及び弁口を有する弁座部と、一端が弁座部に接続され、チャンバが弁室の弁口から離れた一端の開口に連通する弁スリーブと、弁口を封止又は開放するように、弁室に移動可能に差し込まれるスピンドルと、弁スリーブのチャンバ内に移動可能に設けられ、一端がスピンドルの一端に止め係合される可動鉄心と、を含む電磁弁を提供している。この態様を用いると、スピンドルと可動鉄心とが別体に設けられるため、余計な補助的な接続を必要とせず、全体の構造の取り付けが容易になり、プロセス性能が良くなる。また、可動鉄心がスピンドルに接続されていないため、可動鉄心が動作する自由度が向上し、可動鉄心が止まってしまうリスクが低減される。更に、スピンドルが可動鉄心に接続されて可動鉄心と共に移動せず、可動鉄心とスピンドルとの止め係合を制御することによって、更に弁口の開閉を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0039】
【
図1】本出願の実施例によって提供される電磁弁の構成模式図を示す。
【
図2】
図1の電磁弁におけるスピンドルの構成模式図を示す。
【
図3】
図1の電磁弁における弁座部と弁スリーブとの組立模式図を示す。
【
図4】
図1の電磁弁における本体構造の構成模式図を示す。
【
図5】
図1の電磁弁における弁座部の弁芯の構成模式図を示す。
【
図6】
図1の電磁弁における弁座部の弁蓋の構成模式図を示す。
【
図7】閉弁状態における
図1の電磁弁の構成模式図を示す。
【
図8】
図1の電磁弁における、第1均衡化通路が設けられた弁スリーブの構成模式図を示す。
【
図9】
図1の電磁弁における、第2均衡化通路が設けられた吸引子の構成模式図を示す。
【
図10】
図1の電磁弁における、第3均衡化通路が設けられた吸引子の構成模式図を示す。
【
図11】
図1の電磁弁における、第1切欠きが設けられた吸引子と弁スリーブとの溶接の構成模式図を示す。
【
図12】
図1の電磁弁における、第2切欠きが設けられた吸引子の構成模式図を示す。
【
図14】
図1の電磁弁における、流れ通路が設けられた吸引子の構成模式図を示す。
【
図16】
図1の電磁弁における、第5均衡化通路が設けられた弁座部の弁蓋の構成模式図を示す。
【0040】
ここで、上記の図面には、以下の符号が含まれる。
10 弁座部、11 弁室、111 密封チャンバ、112 流通チャンバ、113 弁口チャンバ、12 弁口、13 本体構造、131 弁蓋、1311 スリーブ、1312 止めリング、132 弁芯、1321 芯スリーブ、1322 外部制限リング、1323 密封リング、133 取り付けチャンバ、1331 第1取り付け孔、1334 第2取り付け孔、13321 ガイド孔、13322 位置決め孔、14 内部制限リング、15 環状密封輪、151 第3密封輪、152 第4密封輪、16 環状密封溝、161 第3密封溝、162 第4密封溝、17 流通孔、181 制限面、182 ガイド面、191 第1止め面、192 第2止め面、
20 弁スリーブ、
30 スピンドル、31 ガイドヘッド、32 ロッド、33 封止ヘッド、34 第1密封溝、35 第2密封溝、36 第1テーパ面、37 第2テーパ面、38 第3テーパ面、
40 可動鉄心、41 位置決め溝、42 組み立て孔、43 均衡化孔、
50 吸引子、
61 第1弾性部材、62 第2弾性部材、
71 第1密封輪、72 第2密封輪、
80 芯金チャンバ、81 上部チャンバ、82 下部チャンバ、
91 第1均衡化通路、92 第2均衡化通路、93 第3均衡化通路、94 第1切欠き、95 第2切欠き、97 流れ通路、98 第5均衡化通路、981 第1凹溝、982 第2凹溝。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様を明瞭且つ完全に記述するが、記述される実施例は、単に本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際には、単に説明的なものにすぎず、本出願及びその適用又は使用に対して何ら制限するものではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0042】
図1から
図17に示すように、本出願の実施例は、互いに連通する弁室11及び弁口12を有する弁座部10と、一端が弁座部10に接続され、チャンバが弁室11の弁口12から離れた一端の開口に連通する弁スリーブ20と、弁口12を封止又は開放するように、弁室11に移動可能に差し込まれるスピンドル30と、弁スリーブ20のチャンバ内に移動可能に設けられ、一端がスピンドル30の一端に止め係合される可動鉄心40と、を含む電磁弁を提供している。
【0043】
本実施例では、スピンドル30と可動鉄心40とが別体に設けられるため、余計な補助的な接続を必要とせず、全体の構造の取り付けが容易になり、プロセス性能が良くなる。また、可動鉄心40がスピンドル30に接続されていないため、可動鉄心40が動作する自由度が向上し、可動鉄心40が止まってしまうリスクが低減される。スピンドル30が可動鉄心40に接続されて常に可動鉄心40と共に移動せず、可動鉄心40とスピンドル30との止め係合を制御することによって、更に弁口12の封止又は開放を制御する。
【0044】
選択的には、弁座部10は、弁蓋及び弁芯を含み、弁蓋は弁スリーブ20に接続され、弁芯は、弁室11及び弁口12を有し、弁蓋と弁芯とは、一体加工成形を用いるか、あるいは、別体加工成形してから固定接続される。
【0045】
図2に示すように、スピンドル30は、順に接続されるガイドヘッド31、ロッド32及び封止ヘッド33を含み、ロッド32の径方向寸法は、ガイドヘッド31及び封止ヘッド33の径方向寸法よりも小さく、ガイドヘッド31の外側壁は弁室11の内側壁に制限係合され、ガイドヘッド31は可動鉄心40の一端に止め係合され、封止ヘッド33は弁口12を封止又は開放するために用いられる。
【0046】
本実施例では、ガイドヘッド31は、弁室11内に移動可能に設けられ、可動鉄心40の一端に止め係合され、可動鉄心40の移動によってガイドヘッド31の移動が駆動され、スピンドル30の弁室11内での移動をガイドして、移動中にスピンドル30にずれが発生することを防止するように、ガイドヘッド31の外側壁は弁室11の内側壁に制限係合される。封止ヘッド33は、ガイドヘッド31の移動に伴って移動し、封止ヘッド33が弁口12の外部に移動すると、弁口12は開放状態となり、封止ヘッド33が弁口12内に移動すると、弁口12は封止状態となる。このようにすることにより、スピンドル30がスムーズに動くことができ、がたつき難く、且つ弁口12に対する密封が確実なものとなり、電磁弁の使用性能が向上する。
【0047】
図1及び
図2に示すように、弁座部10は内部に制限面181を有し、電磁弁は第1弾性部材61を更に含み、第1弾性部材61はロッド32に嵌合され、第1弾性部材61の一端はガイドヘッド31に当接し、第1弾性部材61の他端は制限面181に当接し、弁口12が開放されている場合、封止ヘッド33は弁座部10の外部に位置する。
【0048】
本実施例では、第1弾性部材61の両端は、ガイドヘッド31、制限面181にそれぞれ当接し、第1弾性部材61の伸長によって、スピンドル30が動かされて可動鉄心40に向かって移動し、更には、封止ヘッド33が弁口12に入り込んで、弁口12を封止する目的を達成する。このようにすることにより、第1弾性部材61の外側壁が弁座部10の内側壁に制限係合されるため、弁座部10の内側壁は第1弾性部材61に対して一定のガイドの役割を果たし、ガイド効果が良くなり、且つがたつくリスクがなくなり、スピンドル30の移動がより確実になる。
【0049】
具体的には、電磁弁に通電すると、可動鉄心40が弁座部10から離れるように動いて、可動鉄心40とスピンドル30との間に空隙を生じさせ、この場合、弁座部10の制限面181に当接している第1弾性部材61が延びて、その他端に当接しているガイドヘッド31を動かして可動鉄心40の方向に向かって移動させ、スピンドル30全体を可動鉄心40の方向に向かって移動させ、更には、封止ヘッド33を弁口12に入り込ませることによって、弁口12を封止する。
【0050】
具体的には、第1弾性部材61はバネであり、第1弾性部材61の内側壁とロッド32の外側壁との間の隙間は0.3mmよりも大きい。このようにすることにより、電磁弁内の流体が第1弾性部材61とロッド32との間の隙間を通って弁口12に流れることを確保し、電磁弁の流通能力を確保することができる。
【0051】
選択的には、取り付けを容易にするために、第1弾性部材61の内径寸法は、封止ヘッド33の外径寸法以上とし、且つガイドヘッド31の外径寸法よりも小さくすべきである。
【0052】
図3から
図7に示すように、弁座部10は、本体構造13、内部制限リング14及び環状密封輪15を含み、本体構造13は、弁室11及び弁口12を有し、本体構造13の外側壁には環状密封溝16があり、環状密封輪15は環状密封溝16内に位置し、内部制限リング14は、弁室11の内壁に設けられ、第1弾性部材61の表面に向かって制限面181を形成し、弁口12が閉じられている場合、封止ヘッド33は内部制限リング14に当接する。
【0053】
本実施例では、第1弾性部材61が圧縮状態となるように、内部制限リング14を設けて第1弾性部材61を制限することによって、スピンドル30に弾性力を加えている。電磁弁の密封性能を確保するように、本体構造13の外側壁には環状密封溝16があり、環状密封輪15は環状密封溝16内に設けられる。
【0054】
具体的には、環状密封溝16及び環状密封輪15はいずれも2つあり、弁座部10は、弁蓋及び弁芯を含み、2つの環状密封溝16は、弁蓋及び弁芯にそれぞれ設けられ、弁蓋に設けられる環状密封溝16が1つ目の環状密封溝16であり、弁芯に設けられる環状密封溝16が2つ目の環状密封溝16である。使用する際に、この電磁弁は接続座に組み立てられ、接続座は内部に入口チャンバ及び出口チャンバを有し、入口チャンバは電磁弁の流通孔17に連通し、出口チャンバは電磁弁の弁口12に連通し、一方の環状密封輪15は、入口チャンバと接続座の外部の空間とを離隔するように、1つ目の環状密封溝16内に設けられ、他方の環状密封輪15は、入口チャンバと出口チャンバとを離隔するように、2つ目の環状密封溝16内に設けられるため、電磁弁の密封性能が向上する。
【0055】
図1及び
図2に示すように、電磁弁は第1密封輪71を更に含み、封止ヘッド33の外側壁には第1密封溝34があり、第1密封輪71は第1密封溝34内に設けられる。このようにすることにより、電磁弁に通電した後、封止ヘッド33が可動鉄心40の方向に向かって移動して、弁口12に入り込むため、封止ヘッド33に設けられる第1密封輪71が弁口12に入り込んで、第1密封輪71の外側壁が弁口12の内側壁に密封係合される。第1密封輪71によって弁口12に対する封止を実現することによって、封止の確実性が確保される。選択的には、第1密封輪71の密封形態は軟質密封を用いるため、封止効果がより良くなる。
【0056】
具体的には、弁座部10は、弁室11に連通する流通孔17を更に有し、ガイドヘッド31の外側壁には第2密封溝35があり、電磁弁は第2密封輪72を更に含み、第2密封輪72は第2密封溝35内に設けられ、流通孔17は、ガイドヘッド31と弁口12との間に位置する。
【0057】
本実施例では、流体は、流通孔17を通って弁室11に入り込み、流通孔17は、ガイドヘッド31と弁口12との間に位置し、第2密封輪72は、ガイドヘッド31が位置する箇所の弁室11の領域を封止するように、ガイドヘッド31の外側壁上の第2密封溝35内に設けられる。
【0058】
具体的には、流体は、流通孔17を通って弁室11に入り込むと、弁口12の方向、及びガイドヘッド31が位置する箇所に向かって移動するため、第2密封輪72による封止によって、ガイドヘッド31が位置する箇所へ流れる流体が弁スリーブ20に向かって流れ続けることができなくなるようにし、流体が弁スリーブ20のチャンバに入り込んで、電磁弁の使用に影響を与えることを防止する。
【0059】
選択的には、第2密封輪72の密封形態は軟質密封を用いるため、封止効果が良くなる。選択的には、第2密封溝35は2つあり、対応して設けられる第2密封輪72も2つあるため、密封効果が向上する。
【0060】
更に、ガイドヘッド31は第1テーパ面36を有し、第1テーパ面36は、ガイドヘッド31のロッド32から離れた側に位置し、封止ヘッド33は、第2テーパ面37及び第3テーパ面38を有し、第2テーパ面37は、封止ヘッド33のロッド32に向いた側に位置し、第3テーパ面38は、封止ヘッド33のロッド32から離れた側に位置し、ここで、第2テーパ面37のテーパ角をAとすると、110°≦A≦170°である。
【0061】
本実施例では、第1テーパ面36を設けることによって、スピンドル30が可動鉄心40に向かって移動する際にガイドの役割を果たすようにするとともに、第2密封輪72の取り付けを容易にすることができる。第2テーパ面37を設けることによって、弁口12から流れ出る流体に対して一定のガイドの役割を果たして、流体の抵抗を低減させる。第3テーパ面38を設けることによって、差し込んで取り付けることが容易になる。ここで、第2テーパ面37のテーパ角をAとすると、110°≦A≦170°であり、この範囲内では、第2テーパ面37の流通能力がより良くなり、流体の封止ヘッド33に対する衝撃力がより小さくなる。
【0062】
図7に示すように、可動鉄心40の弁口12に向いた一端には位置決め溝41が設けられ、スピンドル30の一端は位置決め溝41の底壁に止め係合され、弁座部10は、ガイド面182及び第1止め面191を更に有し、位置決め溝41の内側壁はガイド面182に制限係合され、位置決め溝41の底壁は第1止め面191に止め係合される。
【0063】
本実施例では、可動鉄心40の弁口12に向いた一端には位置決め溝41が設けられ、弁座部10の一部は常に位置決め溝41内に位置し、可動鉄心40は弁スリーブ20内に移動可能に設けられ、可動鉄心40の移動中に、弁座部10のガイド面182が可動鉄心40をガイドして、可動鉄心40の移動にずれが発生することを防止する。可動鉄心40が弁口12の方向に向かって移動する際に、可動鉄心40が移動し続けることを防止するように、位置決め溝41の底壁は弁座部10の第1止め面191に止め係合される。このようにすることにより、位置決め溝41によって可動鉄心40の移動を制限することによって、可動鉄心40の移動中にずれが生じて、電磁弁の使用に影響を与えることを防止する。
【0064】
具体的には、位置決め溝41の底壁はスピンドル30の一端にも止め係合される。電磁弁に通電すると、位置決め溝41の内側壁はガイド面182に制限係合され、電磁弁を電源オフにして、電磁弁が閉弁から開弁になる過程で、可動鉄心40は、弁口12の方向に向かって移動して、スピンドル30の一端に当接し、スピンドル30を動かして移動させ、動く過程で、ガイド面182は常に可動鉄心40に対してガイドの役割を果たし、可動鉄心40は、位置決め溝41の底壁が第1止め面191に止め係合されるところまで移動するとそれ以上移動することがなく、この場合、可動鉄心40は、第1止め面191にも止め係合され、スピンドル30の一端、即ちガイドヘッド31の一端にも止め係合される。
【0065】
更に、電磁弁は吸引子50を更に含み、吸引子50は、弁スリーブ20内に設けられ、可動鉄心40の弁座部10から離れた側に位置する。電磁弁に通電すると、吸引子50は、磁力を発生させて可動鉄心40を吸引し、可動鉄心40が吸引子50に吸い付けられ、電磁弁を電源オフにすると、可動鉄心40は、吸引子50から離れるように動いて、弁座部10に止め係合される。
【0066】
更に、電磁弁が正常に開弁することができるように、電磁弁は第2弾性部材62を更に含み、第2弾性部材62の両端は、吸引子50、可動鉄心40にそれぞれ当接し、電磁弁は第1弾性部材61を更に含み、第1弾性部材61はスピンドル30に嵌合され、第2弾性部材62の弾性力は第1弾性部材61の弾性力よりも大きくなっている。
【0067】
選択的には、第2弾性部材62はバネであり、バネの一端は可動鉄心40内に設けられ、他端は吸引子50に当接する。
【0068】
具体的には、電磁弁を電源オフにすると、吸引子50が可動鉄心40を吸引することがなくなり、圧縮状態となっている第2弾性部材62が延びて、吸引子50から離れる方向に向かって可動鉄心40を押し動かし、押し動かす過程で、可動鉄心40の位置決め溝41の底壁がスピンドル30のガイドヘッド31の一端に当接し、可動鉄心40がスピンドル30を動かして移動させ、スピンドル30には第1弾性部材61が嵌合され、第1弾性部材61の一端が弁座部10の内部制限リング14に当接し、他端がスピンドル30のガイドヘッド31に当接し、第2弾性部材62の弾性力が第1弾性部材61の弾性力よりも大きいため、スピンドル30及び可動鉄心40は、第2弾性部材62の弾性力を受けて吸引子50から離れる方向に向かって移動し、可動鉄心40の位置決め溝41の底壁が弁座部10の第1止め面191に当接するまで、スピンドル30に嵌合されている第1弾性部材61を圧縮させ、第2弾性部材62が伸長を停止すると、可動鉄心40及びスピンドル30は移動を停止し、第1弾性部材61は圧縮を停止し、この場合、封止ヘッド33は、弁口12の外部に移動して、弁口12を開放する。
【0069】
図1から
図7に示すように、弁座部10は第1取り付け孔1331を有し、弁スリーブ20の一端は第1取り付け孔1331に貫入し、弁室11の可動鉄心40に向いた開口は第1取り付け孔1331に連通し、弁スリーブ20のチャンバ内の連通空隙は芯金チャンバ80であり、芯金チャンバ80は、互いに連通する上部チャンバ81及び下部チャンバ82を含み、上部チャンバ81は、可動鉄心40と吸引子50との間の空間によって構成され、下部チャンバ82は、第1取り付け孔1331の底壁と可動鉄心40との間の空間によって構成され、電磁弁は均衡化通路を更に含み、均衡化通路は、上部チャンバ81及び/又は下部チャンバ82と電磁弁の外部の空間とを連通する。
【0070】
本実施例では、スピンドル30が動く過程で、芯金チャンバ80は、芯金チャンバ80内の圧力が調節されるように、常に電磁弁の外部の空間に連通し、これにより、ごく一部の流体が弁室11に沿って芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、芯金チャンバ80内の圧力を安定させ、スピンドル30の両端の圧力を安定させ、更には、スピンドル30の移動の確実性及び安定性を向上させて、電磁弁に故障のリスクがなくなるようにする。弁スリーブ20のチャンバは弁室11に連通し、芯金チャンバ80はこの連通したチャンバ内に位置し、可動鉄心40の吸引子50に近い一端のチャンバは上部チャンバ81であり、他端のチャンバは下部チャンバ82であり、均衡化通路は、芯金チャンバ80内の圧力を均衡化するように、上部チャンバ81及び/又は下部チャンバ82と電磁弁の外部の空間とを連通するため、ごく一部の流体が芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、スピンドル30の動作の確実性及び安定性を確保する。具体的には、連通空隙は、弁スリーブ20のチャンバ内から実体構造を取り除いた空間であって、異なる領域が全体として連通した空間ととらえることもできる。実体構造は、弁座部10、スピンドル30、可動鉄心40、吸引子50等を含む。
【0071】
選択的には、芯金チャンバ80の上部チャンバ81と下部チャンバ82とは、可動鉄心40と弁スリーブ20との間の隙間を介して連通する。均衡化通路は複数設けられてもよく、複数の均衡化通路が協働して作用することによって、芯金チャンバ80内の圧力をより良く且つより迅速に調節し、更には、スピンドル30の移動の確実性を確保することができる。
【0072】
図8に示すように、均衡化通路は第1均衡化通路91を含み、第1均衡化通路91は弁スリーブ20の側壁に設けられ、第1均衡化通路91の一端は上部チャンバ81に連通し、第1均衡化通路91の他端は電磁弁の外部の空間に連通する。
【0073】
本実施例では、第1均衡化通路91は、弁スリーブ20の側壁に設けられ、上部チャンバ81に連通し、下部チャンバ82は、可動鉄心40と弁スリーブ20との間の隙間を介して上部チャンバ81に連通し、電磁弁内の可動鉄心40が動くと、上部チャンバ81内の流体は、第1均衡化通路91を介して電磁弁の外部の空間に連通して、芯金チャンバ80内の圧力に対する調節を実現し、ごく一部の流体が芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、スピンドル30の動作の確実性及び安定性を確保する。
【0074】
選択的には、開弁状態における上部チャンバ81は容積が最大となり、第1均衡化通路91は、開弁状態における上部チャンバ81に対応して設けられる。
【0075】
図9に示すように、均衡化通路は第2均衡化通路92を含み、第2均衡化通路92は、吸引子50を貫通する貫通孔であり、第2均衡化通路92の一端は上部チャンバ81に連通し、第2均衡化通路92の他端は電磁弁の外部の空間に連通する。
【0076】
本実施例では、第2均衡化通路92は、吸引子50に設けられる貫通孔であり、下部チャンバ82内の流体は、可動鉄心40と弁スリーブ20との間の隙間を介して上部チャンバ81内の流体に連通し、電磁弁内の可動鉄心40が動くと、上部チャンバ81内の流体は、第2均衡化通路92を介して電磁弁の外部の空間に連通して、芯金チャンバ80内の圧力に対する調節を実現し、ごく一部の流体が芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、スピンドル30の動作の確実性及び安定性を確保する。
【0077】
図10から
図13に示すように、均衡化通路は第3均衡化通路93を含み、吸引子50の周縁は弁スリーブ20に溶接され、吸引子50と弁スリーブ20との間の非溶接領域は第1切欠き94を形成し、第1切欠き94は電磁弁の外部の空間に連通し、吸引子50の側壁には、第1切欠き94に連通する第2切欠き95があり、第2切欠き95は上部チャンバ81に連通し、第1切欠き94と第2切欠き95とは第3均衡化通路93を構成する。
【0078】
本実施例では、第3均衡化通路93は、第1切欠き94と第2切欠き95とによって構成され、第2切欠き95は、第1切欠き94の位置に対応して設けられ、吸引子の側壁に設けられ、且つ吸引子を貫通して設けられ、第2切欠き95の一端は上部チャンバ81に連通し、第2切欠き95の他端は第1切欠き94に連通する。下部チャンバ82は、可動鉄心40と弁スリーブ20との間の隙間を介して上部チャンバ81に連通し、電磁弁内の可動鉄心40が動くと、上部チャンバ81内の流体は、第3均衡化通路93を介して電磁弁の外部の空間に連通して、芯金チャンバ80内の圧力に対する調節を実現し、ごく一部の流体が芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、スピンドル30の動作の確実性及び安定性を確保する。
【0079】
図10、
図14及び
図15に示すように、均衡化通路は第4均衡化通路を含み、吸引子50の周縁は弁スリーブ20に溶接され、吸引子50と弁スリーブ20との間の非溶接領域は第1切欠き94を形成し、第1切欠き94は電磁弁の外部の空間に連通し、吸引子50の外周面はローレット構造であり、ローレット構造と弁スリーブ20との間の隙間は流れ通路97を形成し、流れ通路97の両端は、第1切欠き94、上部チャンバ81にそれぞれ連通し、第1切欠き94と流れ通路97とは第4均衡化通路を構成する。
【0080】
本実施例では、第4均衡化通路は、第1切欠き94と流れ通路97とによって構成され、下部チャンバ82は、可動鉄心40と弁スリーブ20との間の隙間を介して上部チャンバ81に連通し、電磁弁内の可動鉄心が動くと、芯金チャンバ80内の流体は、第4均衡化通路を介して電磁弁の外部の空間に連通して、芯金チャンバ80内の圧力に対する調節を実現し、ごく一部の流体が芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、スピンドル30の動作の確実性及び安定性を確保する。具体的には、第4均衡化通路は、第1切欠き94と、第1切欠き94に対応して設けられる一部の流れ通路97とによって構成される。
【0081】
図16及び
図17に示すように、均衡化通路は第5均衡化通路98を含み、第1取り付け孔1331の内側壁には第1凹溝981があり、第1取り付け孔1331の底壁には第2凹溝982があり、第1凹溝981の一端は電磁弁の外部の空間に連通し、第1凹溝981の他端は第2凹溝982の一端に連通し、第2凹溝982の他端は下部チャンバ82に連通し、第1凹溝981と第2凹溝982とは第5均衡化通路98を構成する。
【0082】
本実施例では、第5均衡化通路98は、第1凹溝981と第2凹溝982とによって構成され、上部チャンバ81は、可動鉄心40と弁スリーブ20との間の隙間を介して下部チャンバ82に連通し、電磁弁内の可動鉄心40が動くと、下部チャンバ82内の流体は、第5均衡化通路98を介して電磁弁の外部の空間に連通して、芯金チャンバ80内の圧力に対する調節を実現し、ごく一部の流体が芯金チャンバ80に入り込むことによって、芯金チャンバ80内の圧力が高くなってしまうことを防止し、スピンドル30の動作の確実性及び安定性を確保する。具体的には、第1凹溝981の一端は第2凹溝982に連通し、第1凹溝981は、弁座部10と弁スリーブ20との間に位置する。
【0083】
図1及び
図7に示すように、位置決め溝41は下部チャンバ82に連通し、可動鉄心40の吸引子50に向いた一端には組み立て孔42があり、組み立て孔42は上部チャンバ81に連通し、可動鉄心40は均衡化孔43を更に有し、均衡化孔43の両端は、組み立て孔42、位置決め溝41にそれぞれ連通し、電磁弁は第2弾性部材62を更に含み、第2弾性部材62は組み立て孔42内に設けられる。
【0084】
本実施例では、位置決め溝41を設けて可動鉄心40の移動を制限することによって、移動中に可動鉄心40にずれが生じて、電磁弁の使用に影響を与えることを防止する。可動鉄心40は、組み立て孔42及び均衡化孔43を有し、組み立て孔42の径方向寸法は均衡化孔43の径方向寸法よりも大きく、組み立て孔42と均衡化孔43とは段差面を形成し、第2弾性部材62の組み立て孔42に入り込む一端はこの段差面に当接し、他端は吸引子に当接することで、第2弾性部材62を制限し、可動鉄心40の移動中に、第2弾性部材62にずれが生じて、電磁弁の性能に影響を与えることを防止する。均衡化孔43の両端は、位置決め溝41、組み立て孔42にそれぞれ接続され、位置決め溝41の開口は下部チャンバ82に接続され、組み立て孔42の開口は上部チャンバ81に接続され、均衡化孔43を設けることによって、上部チャンバ81と下部チャンバ82とを連通して、芯金チャンバ80の上部チャンバ81内の流体と下部チャンバ82内の流体との流通をより良く確保することができ、均衡化孔43と均衡化通路とを組み合わせて用いることによって、芯金チャンバ80内の圧力調節の効率が更に向上する。
【0085】
図1、
図2及び
図4に示すように、スピンドル30は、順に接続されるガイドヘッド31、ロッド32及び封止ヘッド33を含み、弁室11は、順に連通する密封チャンバ111、流通チャンバ112、弁口チャンバ113を含み、弁座部10は流通孔17を有し、流通孔17は流通チャンバ112に連通し、弁口12は、弁口チャンバ113の流通チャンバ112から離れた側に位置し、ガイドヘッド31は、密封チャンバ111内に移動可能に設けられて、密封チャンバ111の内壁に密封係合され、密封チャンバ111の可動鉄心40に向いた開口は芯金チャンバ80に連通し、ここで、密封チャンバ111の内壁とロッド32の外壁との間の空洞の流れ面積をS1とし、弁口チャンバ113の内壁とロッド32の外壁との間の空洞の流れ面積をS2とすると、0≦S1-S2≦0.3S2である。
【0086】
本実施例では、流通孔17を通って弁室11に入り込んだ流体が2つの流れ面積S1、S2の箇所で発生する圧力の強度は同じであるため、S1とS2の面積の差を上記範囲内に制御することによって、S1及びS2の面積がほぼ同じとなり、これにより、弁口チャンバ113が閉じられた後に、ガイドヘッド31が受ける圧力と封止ヘッド33が受ける圧力とがほぼ同じとなり、スピンドル30は開弁する際に摩擦力のみを克服すればよくなるため、スピンドル30がより高い圧力衝撃を受けたとしても、スピンドル30の動作性能に影響を与えることがなく、電磁弁の確実性が向上する。具体的には、使用する際に、芯金チャンバ80内の圧力の強度と電磁弁のスピンドルの外部の圧力の強度とをほぼ同じとすることで、スピンドル30の両端の圧力のバランスをより良く確保する。例えば、大気環境で使用する場合、弁口チャンバ113の出口は大気環境となり、電磁弁の取り付け及び密封過程で、芯金チャンバ80内に密封される流体は大気となる。このようにすることにより、スピンドル30の両端が受ける圧力の強度がいずれも大気圧の強度となり、スピンドル30の使用過程で、スピンドル30の両端の圧力のバランスをより良く確保することができる。
【0087】
図4及び
図5に示すように、弁座部10は、本体構造13及び内部制限リング14を更に含み、本体構造13は弁室11を有し、内部制限リング14は、流通チャンバ112の内壁に設けられ、ガイドヘッド31の表面に向かって制限面181を形成し、内部制限リング14の封止ヘッド33に向いた側に位置する弁室11の領域には弁口チャンバ113が形成される。
【0088】
本実施例では、内部制限リング14を設けて第1弾性部材61を制限することによって、開弁する際に第1弾性部材61が圧縮状態となり、閉弁する際にスピンドル30に弾性力が加えられる。
【0089】
図1から
図7に示すように、電磁弁は、封止ヘッド33の外側壁に設けられる第1密封輪71、ガイドヘッド31の外側壁に設けられる第2密封輪72を更に含み、第2密封輪72の外壁は密封チャンバ111の内壁に密封係合され、第1密封輪71は弁口チャンバ113の内壁に密封係合するために用いられ、内部制限リング14の内径は封止ヘッド33の外径よりも大きく、弁口チャンバ113の内径は内部制限リング14の内径よりも大きく、第1密封輪71の外径は弁口チャンバ113の内径よりも大きい。
【0090】
本実施例では、第1弾性部材61をスピンドル30の封止ヘッド33が位置する一端から貫入して、ガイドヘッド31の端面に当接させてから、第1弾性部材61を持つスピンドル30を弁座部10の密封チャンバ111の一端から貫入して、スピンドル30の封止ヘッド33が弁室11を貫通するように設けて、スピンドル30に嵌合されている第1弾性部材61を内部制限リング14に当接させ、ガイドヘッド31を、密封チャンバ111内に移動可能に設けて、密封チャンバ111の内壁に制限係合させ、スピンドル30の取り付けを完了する。封止ヘッド33が内部制限リング14を貫通して弁口チャンバ113側に入り込むことができるように、内部制限リング14の内径は封止ヘッド33の外径よりも大きくなっており、封止ヘッド33上の第1密封輪71が弁口チャンバ113に入り込んで、弁口チャンバ113を封止することができるように、弁口チャンバ113の内径は内部制限リング14の内径よりも大きくなっており、弁口チャンバ113に対する封止の確実性を確保するように、第1密封輪71の外径は弁口チャンバ113の内径よりも大きくなっている。
【0091】
選択的には、第1弾性部材61の組み立てを容易にするために、第1弾性部材61の内径は封止ヘッド33の外径よりも大きくなっている。
【0092】
図1に示すように、ロッド32、密封チャンバ111及び弁口チャンバ113はいずれも円柱状構造である。
【0093】
このようにすることにより、面積S1及びS2に対する限定が容易になる。具体的には、密封チャンバ111の内径をD1とし、弁口チャンバ113の内径をD2とし、ロッド32の外径をD3とすると、S1/S2=(D12-D32)/(D22-D32)である。本実施例では、S1は、密封チャンバ111とロッド32との間に形成される円環の面積であり、S2は、弁口チャンバ113とロッド32との間に形成される円環の面積であり、流れ面積S1は、密封チャンバ111の横断面積からロッド32の横断面積を差し引いたものであり、流れ面積S2は、弁口チャンバ113の横断面積からロッド32の横断面積を差し引いたものであり、ロッド32の横断面積は変化しないため、S1/S2=(D12-D32)/(D22-D32)となる。このようにすることにより、流れ面積S1及びS2の算出が容易になり、D1、D2及びD3だけで2つの流れ面積間の誤差を容易に算出することができるため、設計が容易になる。
【0094】
図1、
図3及び
図4に示すように、弁座部10は、本体構造13及び第3密封輪151を含み、本体構造13は弁室11を有し、本体構造13の外側壁には第3密封溝161があり、第3密封輪151は、第3密封溝161内に設けられ、弁口チャンバ113と流通孔17との間に位置する。
【0095】
本実施例では、第3密封輪151を設けることによって、電磁弁の密封性能を確保することができる。具体的には、この電磁弁は接続座に組み立てられ、接続座は、入口チャンバ及び出口チャンバを有し、入口チャンバは電磁弁の流通孔17に連通し、出口チャンバは電磁弁の弁口チャンバ113に連通し、第3密封輪151は、入口チャンバと出口チャンバとを離隔するように、第3密封溝161内に設けられるため、電磁弁の密封性能が向上する。
【0096】
図4から
図6に示すように、弁座部10は、弁蓋131及び弁芯132を含み、弁蓋131は取り付けチャンバ133を有し、弁スリーブ20の一端は取り付けチャンバ133に差し込まれ、弁芯132は弁蓋131に固定接続され、弁芯132は、互いに連通する弁室11及び弁口12を有する。
【0097】
本実施例では、弁蓋131と弁芯132とが別体に設計されて加工されるため、加工難易度が低減され、弁蓋131及び弁芯132の加工精度、並びに弁蓋131及び弁芯132と、他の部品との係合精度が向上し、更には、スピンドル30が弁芯132内で移動する自由度が向上し、プロセス性能がより良くなる。また、弁蓋131と弁芯132とが別体に設計されて加工されるため、製造効率が向上すると同時に、製造コストも削減され、電磁弁の製造に有利になる。具体的には、弁芯132と弁蓋131との固定接続は溶接を用いることができるため、操作が簡単で、接続が確実である。
【0098】
具体的には、取り付けチャンバ133は、互いに連通する第1取り付け孔1331及び第2取り付け孔1334を有し、第1取り付け孔1331の径方向寸法は第2取り付け孔1334の径方向寸法よりも大きく、弁スリーブ20の一端は第1取り付け孔1331に差し込まれ、弁芯132は第2取り付け孔1334を貫通する。このようにすることにより、弁芯132の第2取り付け孔1334を貫通する部分も弁スリーブ20内に位置することが確保され、弁スリーブのチャンバが弁室11に連通するようになると同時に、弁芯132、弁蓋131及び弁スリーブ20の組み立てが容易になる。
【0099】
更に、第2取り付け孔1334は、互いに連通するガイド孔13321及び位置決め孔13322を含み、位置決め孔13322の直径はガイド孔13321の直径よりも大きく、位置決め孔13322とガイド孔13321との接続箇所には第2止め面192があり、弁芯132は第2止め面192に止め係合される。
【0100】
本実施例では、弁芯132の一端は、ガイド孔13321を介して第1取り付け孔1331に差し込まれ、ガイド孔13321のガイドの役割によって、係合精度、及び弁芯132と弁蓋131との同軸度が向上し、第2止め面192を設けることによって、弁芯132と弁蓋131との制限係合が実現されるため、弁芯132と弁蓋131との相対的な位置が限定される。この構造は、加工を容易にし、弁芯132と弁蓋131とを正確に取り付けることを容易にする。
【0101】
図5に示すように、弁芯132は、芯スリーブ1321、及び芯スリーブ1321の外側壁に設けられる外部制限リング1322を含み、芯スリーブ1321は、弁室11及び弁口12を有し、ここで、芯スリーブ1321はガイド孔13321を貫通し、外部制限リング1322は、位置決め孔13322内に位置し、第2止め面192に当接する。本実施例では、外部制限リング1322は位置決め孔13322内に位置し、外部制限リング1322と、位置決め孔13322及び第2止め面192との係合によって、弁芯132と弁蓋131とが係合され、係合が安定且つ確実になり、押圧装着が容易になる。
【0102】
具体的には、外部制限リング1322と位置決め孔13322とはインターフェアランスフィットされるため、位置決め精度が更に向上する。弁芯132と弁蓋131とは、ガイド及びインターフェアランスフィットによって、弁芯132と弁蓋131との溶接品質が向上すると同時に、溶接材料が下方へ浸透し、弁芯132の内面にまで流れ込むことも防止することができるため、密封強度が高くなる。
【0103】
更に、弁芯132は、芯スリーブ1321の外側壁に設けられる密封リング1323を更に含み、芯スリーブ1321の側壁には、周方向に沿って複数の流通孔17が設けられ、各流通孔17はいずれも弁室11に連通し、複数の流通孔17は、外部制限リング1322と密封リング1323との間に位置する。
【0104】
本実施例では、芯スリーブ1321の側壁には、周方向に沿って複数の流通孔17が設けられるため、流通孔17から弁室11内に異なる方向からの流体を導入することができる。密封リング1323は、電磁弁の外部で流通孔17と弁口12とを隔離するために用いられ、これにより、電磁弁と他の構造とが係合した後に、密封効果を果たすことができる。
【0105】
図3に示すように、弁スリーブ20の外側壁は第1取り付け孔1331の内側壁に制限係合され、弁スリーブ20の端面は第1取り付け孔1331の底壁に当接する。
【0106】
本実施例では、弁スリーブ20と第1取り付け孔1331との係合によって、弁スリーブ20の組み立て位置を決定して、組み立て精度を向上させることができる。具体的には、弁スリーブ20は弁蓋131に固定接続され、固定接続の方式は溶接を用いることができるため、操作が簡単で、接続が安定且つ確実である。
【0107】
図1及び
図4に示すように、弁芯132は、芯スリーブ1321及び内部制限リング14を含み、芯スリーブ1321は、弁室11及び弁口12を有し、内部制限リング14は弁室11の内壁に設けられ、電磁弁は第1弾性部材61を更に含み、第1弾性部材61はスピンドル30に嵌合され、第1弾性部材61の一端はスピンドル30の段差面に当接し、第1弾性部材61の他端は内部制限リング14に当接する。
【0108】
このようにすることにより、スピンドル30の移動によって弁口12を閉じるように、第1弾性部材61によってスピンドル30に弾性力が加えられる。具体的には、第1弾性部材61はスピンドル30に嵌合され、ガイドヘッドとロッドとの間には段差面が形成され、第1弾性部材61の一端は段差面に当接し、即ち、第1弾性部材61の一端はガイドヘッドの一端に当接し、第1弾性部材61の他端は内部制限リング14に当接し、第1弾性部材61の伸長によって、電磁弁の閉弁が実現される。
【0109】
図1、
図3及び
図7に示すように、弁座部10は、第3密封輪151及び第4密封輪152を更に含み、弁蓋131の外側壁には第4密封溝162があり、第4密封輪152は第4密封溝162内に設けられ、弁芯132の外側壁には第3密封溝161があり、第3密封輪151は第3密封溝161内に設けられ、弁芯132の側壁には、弁室11に連通する流通孔17があり、流通孔17は、第3密封輪151と第4密封輪152との間に位置する。
【0110】
本実施例では、弁蓋131に設けられる第4密封輪152、及び弁芯132に設けられる第3密封輪151によって、電磁弁と他の構造とを組み立てた後の密封効果を確保することができる。具体的には、本実施例では、第3密封溝161は密封リング1323に設けられる。具体的には、電磁弁は、接続座に係合されて使用されるものであって、接続座に取り付けられ、接続座は、入口チャンバ及び出口チャンバを有し、入口チャンバは流通孔17に連通し、出口チャンバは弁口12に連通し、第4密封輪152は、入口チャンバと接続座の外部の空間とを離隔するために用いられ、第3密封輪151は、入口チャンバと出口チャンバとを離隔するために用いられる。このようにすることにより、電磁弁内の流体の流れが確保され、密封効果が向上し、電磁弁を確実に使用することができるようになる。
【0111】
選択的には、第4密封輪152及び第3密封輪151の密封は軟質密封を用いるため、密封効果が良くなる。
【0112】
図6に示すように、弁蓋131は、スリーブ1311、及びスリーブ1311の外側壁に設けられる止めリング1312を含み、スリーブ1311は、取り付けチャンバ133を有し、且つ雄ねじを有する。本実施例では、弁蓋131は、スリーブ1311及び止めリング1312を含み、電磁弁を組み立てる際に、止めリング1312は、位置決め及び制限の役割を果たして組み立て精度を確保する。スリーブ1311は取り付けチャンバ133を含むため、弁芯132及び弁スリーブ20の組み立てが容易になる。スリーブ1311は雄ねじを有するため、電磁弁の取り付けが容易になる。具体的には、接続座は収容室を有し、電磁弁は収容室内に設けられ、電磁弁の弁蓋131の止めリング1312は、電磁弁の接続座に入り込む部分を制限するように、収容室が開口した一端の接続座の端面に止め係合される。電磁弁の弁蓋131のスリーブ1311には雄ねじが設けられ、収容室内には雌ねじが設けられ、電磁弁は、螺合によって収容室内に入り込むため、接続が安定且つ確実になる。
【0113】
上述したものは、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の趣旨及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に包含されるべきである。
【国際調査報告】