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特表2024-530791インプラント送達用の拡張可能なシース
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】インプラント送達用の拡張可能なシース
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20240816BHJP
   A61F 2/962 20130101ALI20240816BHJP
【FI】
A61F2/24
A61F2/962
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514057
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 US2022040638
(87)【国際公開番号】W WO2023034026
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/240,316
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・パーク
(72)【発明者】
【氏名】クリストバル・アール・ヘルナンデス
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097CC01
4C097CC02
4C097DD10
4C097MM10
4C097SB10
4C267AA05
4C267BB03
4C267BB07
4C267BB14
4C267BB31
4C267CC19
4C267EE01
4C267EE03
4C267GG24
(57)【要約】
送達シースは、円筒形の内側ルーメンの周りに延びて、一つ以上のギャップを形成する、相互接続されたフィンガーを備える。相互接続されたフィンガーは、内側ルーメンが第一の幅を有するデフォルト形態を取るように、インプラントが内側ルーメンを通過するのに応答して屈曲して、内側ルーメンの少なくとも一部分を第一の幅を超えて増加させるように、かつ/または内側ルーメンからインプラントを除去した後、弾性的にデフォルト形態に戻るように構成されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形の内側ルーメンの周りに延び、一つ以上のギャップを形成する相互接続されたフィンガーを備える送達シースであって、前記相互接続されたフィンガーが、
前記内側ルーメンが第一の幅を有するデフォルト形態を取るように、
インプラントが前記内側ルーメンを通過するのに応答して屈曲して、前記内側ルーメンの少なくとも一部分を前記第一の幅を超えて増加させるように、かつ
前記内側ルーメンから前記インプラントを除去した後、弾性的に前記デフォルト形態に戻るように構成されている、送達シース。
【請求項2】
前記一つ以上のギャップの少なくとも一部分を囲む拡張可能な被覆をさらに備える、請求項1に記載の送達シース。
【請求項3】
前記内側ルーメンの少なくとも一部分に沿って延びるスパインをさらに備え、前記相互接続されたフィンガーが前記スパインからリブ様の湾曲した延長部を形成する、請求項1または2に記載の送達シース。
【請求項4】
前記相互接続されたフィンガーの第一のセットが、前記スパインの第一の側面から延び、前記相互接続されたフィンガーの第二のセットが、前記スパインの第二の側面から延びる、請求項3に記載の送達シース。
【請求項5】
前記相互接続されたフィンガーの前記第一のセットが、前記相互接続されたフィンガーの前記第二のセットと概して一線に並んでいる、請求項4に記載の送達シース。
【請求項6】
前記相互接続されたフィンガーの前記第一のセットが、前記相互接続されたフィンガーの前記第二のセットから少なくとも部分的にオフセットされている、請求項4または5に記載の送達シース。
【請求項7】
前記相互接続されたフィンガーの前記第一のセットが、前記相互接続されたフィンガーの前記第二のセットと少なくとも部分的に重なり合う、請求項6に記載の送達シース。
【請求項8】
前記相互接続されたフィンガーが、前記スパインから概して垂直に延びる、請求項4~7のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項9】
相互接続されたフィンガーの前記第一のセットが、前記スパインの第一の端から鋭角で延びる、請求項4~8のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項10】
前記内側ルーメンが、前記スパインの前記第一の端に向かって移動するインプラントを受容するように構成されている、請求項9に記載の送達シース。
【請求項11】
相互接続されたフィンガーの前記第二のセットが、前記スパインの前記第一の端から鋭角で延びる、請求項9または10に記載の送達シース。
【請求項12】
相互接続されたフィンガーの前記第二のセットが、前記スパインの第二の端から鋭角で延びる、請求項9~11のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項13】
前記スパインが、中実で湾曲した材料シートを含む、請求項3~12のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項14】
前記スパインが概して長方形の形状を有する、請求項3~13のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項15】
前記スパインが、部分的に二等分された湾曲した材料シートを含む、請求項3~14のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項16】
前記スパインが細長い開口を備える、請求項3~15のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項17】
前記スパインが概して長方形の形状を有する、請求項3~16のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項18】
前記内側ルーメンの周りに延びる複数のらせん状のスパインをさらに備え、前記相互接続されたフィンガーが、前記複数のらせん状のスパインからリブ様の湾曲した延長部を形成する、請求項1~15のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項19】
前記相互接続されたフィンガーが、前記内側ルーメンの周りにらせん状の形態で延びる、請求項1~16のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項20】
一つ以上のスパインと、
前記一つ以上のスパインから延びる一つ以上のフィンガーと、を備える送達シースであって、前記一つ以上のスパインおよび一つ以上のフィンガーが、内側ルーメンの周りに少なくとも部分的な円筒を形成し、前記一つ以上のフィンガーが、インプラントが前記内側ルーメンを通過するのに応答して、前記内側ルーメンの幅を増加させるように延びるように構成されている、送達シース。
【請求項21】
前記一つ以上のスパインの少なくとも一部が第一の軸に沿って延び、前記一つ以上のフィンガーの少なくとも一部が前記第一の軸から概して垂直に延びる、請求項20に記載の送達シース。
【請求項22】
前記一つ以上のフィンガーが、一つ以上の形状記憶合金から少なくとも部分的に構成される、請求項20または21に記載の送達シース。
【請求項23】
前記一つ以上のフィンガーが、前記一つ以上のスパインから幅を徐々に減少させる、請求項20~22のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項24】
前記一つ以上のフィンガーが概して一定の幅を有する、請求項20~23のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項25】
前記一つ以上のスパインおよび前記一つ以上のフィンガーを少なくとも部分的に囲むカバーをさらに備える、請求項20~23のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項26】
前記一つ以上のスパインの第一のスパインが、ピークとトラフとを形成する不均一な側面を有し、前記一つ以上のフィンガーが、前記第一のスパインのピークから延びる、請求項20~25のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項27】
前記一つ以上のフィンガーが部分的ならせん状のコイルを形成する、請求項20~26のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項28】
前記一つ以上のフィンガーの第一のセットが、前記第一のスパインの第二の側面からではなく、前記一つ以上のスパインの第一のスパインの第一の側面から延びる、請求項20~27のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項29】
前記一つ以上のフィンガーの第二のセットが、前記第一のスパインの前記第一の側面からではなく、前記第一のスパインの前記第二の側面から延びる、請求項28に記載の送達シース。
【請求項30】
前記一つ以上のスパインの第一のスパインの第一の部分であって、前記第一のスパインの第一の端にある、またはその近くの第一の部分が、前記第一のスパインの第一の側面において一つ以上のフィンガーに取り付けられてもよく、前記第一のスパインの第二の側面において前記一つ以上のフィンガーのいずれのフィンガーにも取り付けられなくてもよい、請求項20~29のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項31】
前記一つ以上のフィンガーが波状の形態を有する、請求項20~30のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項32】
前記一つ以上のスパインの第一のスパインが、前記第一のスパインの第一の端で二つの部分に二等分され、前記二つの部分が、前記第一のスパインの第二の端で、またはその近くで接合する、請求項20~31のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項33】
前記一つ以上のフィンガーが、前記第一のスパインの前記第一の端から離れるように延びる、請求項32に記載の送達シース。
【請求項34】
前記一つ以上のスパインが平行ならせん状の形態を有する、請求項20~33のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項35】
前記一つ以上のスパインが、前記一つ以上のスパインの第一の端または前記一つ以上のスパインの第二の端で一緒に接合する、請求項34に記載の送達シース。
【請求項36】
前記一つ以上のフィンガーの第一のセットが、前記一つ以上のスパインの第一のスパインから延び、前記一つ以上のフィンガーの第二のセットが、前記一つ以上のスパインの第二のスパインから延び、前記第一のセットが前記第二のセットと概して一線に並んで延びる、請求項34または35に記載の送達シース。
【請求項37】
前記一つ以上のスパインの第一のスパインが、波形状のワイヤによって接合された二つの二等分部分を備える、請求項20~36のいずれか一項に記載の送達シース。
【請求項38】
前記一つ以上のスパインの第一のスパインが、前記第一のスパインの第一の端においてU字形状のコネクタによって接合された二つの二等分部分を備える、請求項20~36のいずれか一項に記載の送達シース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年9月2日に出願され、「EXPANDABLE SHEATH FOR IMPLANT DELIVERY」と題された米国仮出願第63/240,316号に対する優先権を主張し、その開示はここに、参照によりその全体が組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般的に、医療用インプラントデバイスおよび/または療法の送達の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
心臓へのインプラントデバイスおよび/または療法の経カテーテル送達は、様々な心臓異常に対処するために実施され得る。心臓へのインプラントデバイスおよび/または療法の送達は、様々な状態の治療のために実施され得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示を概括する目的で、特定の態様、利点、および新規の特徴が本明細書に説明されている。全てのそのような利点は、必ずしも任意の特定の実施例に従って達成され得るわけではないことが理解されるべきである。したがって、開示された実施例は、本明細書に教示または示唆され得る他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されるような一つの利点または利点の一群を達成または最適化する様式で実施され得る。
【0005】
様々な例が、例示目的で添付図面に示されるが、本発明の範囲を限定すると決して解釈されるべきではない。加えて、異なる開示された実施例の様々な特徴が、本開示の一部である、追加の実施例を形成するように組み合わせられ得る。図面全体を通して、参照番号は、参照要素間の一致を示すために再使用され得る。しかしながら、複数の図面に関連して類似した参照番号を使用することは、必ずしもそれに関連するそれぞれの例間の類似性を暗示するものではないことが理解されるべきである。さらに、それぞれの図面の特徴は必ずしも縮尺通りに描かれるわけではなく、その例解されたサイズは、その発明の態様を例解する目的で提示されることが理解されるべきである。概して、例解された特徴の一部は、いくつかの実施例または構成で例解されるよりも相対的に小さい場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本出願の圧縮可能な医療用インプラントを展開するための、心臓内および心臓の周りでガイドワイヤおよびカテーテルを操作するためのいくつかのアクセス経路を図示する。
図2図2は、ガイドワイヤおよび/またはカテーテル(例えば、シース)が、鎖骨下静脈または頸静脈を通して、上大静脈(SVC)を通して、冠静脈洞の中に導入される、本明細書に記載の医療用インプラントを展開するための例示的な方法を描写する。
図3A図3Aは、一つ以上の実施例による、様々なインプラントの送達のために構成された拡張可能なシースの平面パターンを図示する。
図3B図3Bは、一つ以上の実施例による、回収/圧縮された状態/形態の拡張可能なシースを図示する。
図3C図3Cは、一つ以上の実施例による、拡張状態の拡張可能なシースを図示する。
図4図4は、一つ以上の実施例による、拡張可能なシースを通して挿入されているインプラントおよび/またはデバイスを図示する。
図5A図5Aおよび図5Bは、一つ以上の実施例による、オフセットフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図5B図5Aおよび図5Bは、一つ以上の実施例による、オフセットフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図6図6は、一つ以上の実施例による、拡張可能なシースのスパインおよび/または一つ以上のフィンガーの少なくとも一部分を覆う少なくとも部分的に拡張可能な被覆を備える拡張可能なシースを図示する。
図7A図7Aは、一つ以上の実施例による、丸みのある端を有するオフセットフィンガーを備える別の例示的な拡張可能なシースを図示する。
図7B図7Bは、一つ以上の実施例による、丸みのある端を有するオフセットフィンガーを備える別の例示的な拡張可能なシースを図示する。
図8A図8Aは、一つ以上の実施例による、オフセットフィンガーを備える別の例示的な拡張可能なシースを図示する。
図8B図8Bは、一つ以上の実施例による、オフセットフィンガーを備える別の例示的な拡張可能なシースを図示する。
図9A図9Aは、一つ以上の実施例による、先細りした端および/または尖った端を有するオフセットフィンガーを備える別の例示的な拡張可能なシースを図示する。
図9B図9Bは、一つ以上の実施例による、先細りした端および/または尖った端を有するオフセットフィンガーを備える別の例示的な拡張可能なシースを図示する。
図10図10は、一つ以上の実施例による、インラインフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図11A図11Aは、一つ以上の実施例による、オフセットされたかつ/またはねじれたフィンガーを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図11B図11Bは、一つ以上の実施例による、オフセットされたかつ/またはねじれたフィンガーを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図12A図12Aは、一つ以上の実施例による、インラインおよび/または波形状のフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図12B図12Bは、一つ以上の実施例による、インラインおよび/または波形状のフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図13A図13Aは、一つ以上の実施例による、インラインおよび/または斜めに延びるフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図13B図13Bは、一つ以上の実施例による、インラインおよび/または斜めに延びるフィンガーを備える例示的な拡張可能なシースを図示する。
図14A図14Aは、一つ以上の実施例による、そこから延びる一つ以上のフィンガーを有するらせん状のワイヤを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図14B図14Bは、一つ以上の実施例による、そこから延びる一つ以上のフィンガーを有するらせん状のワイヤを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図14C図14Cは、一つ以上の実施例による、そこから延びる一つ以上のフィンガーを有するらせん状のワイヤを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図15A図15Aは、一つ以上の実施例による、一つ以上の接続ワイヤによって接続されたスパインから延びるインラインおよび/または波形状のフィンガーを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図15B図15Bは、一つ以上の実施例による、一つ以上の接続ワイヤによって接続されたスパインから延びるインラインおよび/または波形状のフィンガーを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図16A図16Aは、一つ以上の実施例による、概して中空のスパインのいずれかの側から延びるインラインおよび/または湾曲したフィンガーを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図16B図16Bは、一つ以上の実施例による、概して中空のスパインのいずれかの側から延びるインラインおよび/または湾曲したフィンガーを備える、例示的な拡張可能なシースを図示する。
図17図17は、一つ以上の実施例による、一つ以上のらせん状のワイヤを備える、例示的な拡張可能なシースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に提供される見出しは、単に便宜上のものであり、請求された発明の範囲または意味に必ずしも影響するものではない。
【0008】
本開示は、拡張可能なシースを介して経皮的に一つ以上のインプラント(例えば、医療用インプラント)を送達するためのシステム、デバイス、および方法に関する。こうしたインプラントおよび/または拡張可能なシースは、心臓の様々な心腔および/または血流経路の中への、および/またはそれらを通した送達のために構成されてもよい。本明細書の一部の実施例は、冠静脈洞開口部を介して右心房から冠静脈洞の中に、拡張可能なシースを介して一つ以上のインプラントを送達することを記載する場合がある。しかしながら、これらの実施例は、例示の目的のためであり、本明細書に記載のインプラントおよび/または拡張可能なシースは、心臓の他の領域の中へのおよび/または心臓の他の領域を通した送達のために構成され得る。
【0009】
特定の好ましい例および実施例について以下に開示するけれども、発明的主題は、具体的に開示した例を超えて、他の代替的な例および/または使用へと、ならびに、それらの改変および等価物へと及ぶこととなる。よって、本明細書から生じ得る特許請求の範囲は、以下で説明する特定の例のいずれによっても、限定されるものではない。例えば、本明細書に開示される任意の方法またはプロセスでは、方法またはプロセスの作用または動作は、任意の好適な順序で実施され得、必ずしも任意の特定の開示される順序に限定されない。様々な動作は、特定の例を理解するのに有用であり得る様式で、複数の別個の動作として順次説明され得るが、記載の順序は、これらの動作が順序依存性であることを暗示するものとして解釈されるべきではない。加えて、本明細書に記載される構造、システム、および/またはデバイスは、一体化された構成要素として、または別個の構成要素として具現化され得る。様々な実施例を比較する目的で、これらの実施例の特定の態様および利点が記載される。このような全ての態様または利点は、任意の特定の例によって必ずしも達成されるとは限らない。したがって、例えば、様々な例は、本明細書に同様に教示または示唆され得る他の態様または利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されるような一つの利点または利点の一群を達成または最適化する様式で実施され得る。
【0010】
位置の特定の標準的な解剖学的用語は、本明細書では、好ましい例に関して、動物、すなわちヒトの解剖学的構造を指すために使用される。「外側」、「内側」、「上側」、「下側」、「下」、「上」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」などの特定の空間的に相対的な用語および同様の用語が、一つのデバイス/要素または解剖学的構造の、別のデバイス/要素または解剖学的構造に対する空間的な関係を説明するために本明細書で使用されるが、これらの用語は、図面に例示される要素/構造間の位置関係を説明するために説明の容易さのために本明細書で使用されることが理解される。空間的に相対的な用語が、図面に図示した向きに加えて、使用時または操作時における要素/構造の異なる向きを包含することが意図されていることを理解すべきである。例えば、別の要素/構造の「上」として説明された要素/構造は、対象の患者または要素/構造の代替的な配向に関して、そのような他の要素/構造の下または横にある位置を表す場合があり、その逆も同様である。
心臓生理学
【0011】
心不全は、ヒトに影響を及ぼす一般的かつ潜在的に致死的な状態であり、最大の治療にもかかわらず、最適以下の臨床転帰がしばしば症状、罹患および/または死亡をもたらす。特に、「拡張期心不全」とは、左心室収縮機能(駆出分画)が保持された状況で、かつ主要弁疾患の非存在下で起こる心不全の臨床症候群を指す。この状態は、順応性の低下および弛緩の障害を伴う硬い左心室によって特徴付けられ、これは拡張終期圧力の増加につながる。心不全患者の約3分の1は拡張期心不全を有し、証明された有効な治療は、もしあるとしても非常に少ない。
【0012】
拡張期心不全の症状は、少なくとも大部分において、左心房の圧力上昇によるものである。左心房圧(LAP)上昇は、心不全(HF)を含むいくつかの異常な心臓状態に存在する。拡張期心不全に加えて、左心室の収縮機能障害および弁疾患を含む他のいくつかの医学的状態は、左心房における圧力上昇をもたらす可能性がある。保持された駆出分画を伴う心不全(HFpEF)と、低減された駆出分画を伴う心不全(HFrEF)と、の両方が、LAP上昇を呈することがある。HFの両方の部分集団が、左心室の収縮期前負荷、左心室拡張終期圧(LVEDP)を次々に低減させる、LAPにおける低減から利益を得ると仮定されている。また、肺循環の圧力を軽減し、肺水腫のリスクを低減させ、呼吸を改善し、患者の快適さを改善し得る。
【0013】
以下は、本明細書に開示される特定の発明の特徴および実施例に関連し、かつ本開示の特定の態様の文脈を提供するために含まれる、ヒト心臓解剖学的構造の一般的な説明を含む。ヒトおよび他の脊椎動物では、心臓は、4つのポンプチャンバ、すなわち、各々独自の一方向弁を備える左心房および右心房ならびに左心室および右心室を有する、中空の筋器官である。自然の心臓弁は、大動脈弁、僧帽弁(または二尖弁)、三尖弁、および肺動脈弁として識別され、各々、心房および心室筋線維に直接的または間接的に付着する高密度の繊維性リングを備える環状部に取り付けられる。各環状部は、フローオリフィスを画定する。4つの弁は、心周期中に血液が間違った方向に流れないようにすること、すなわち、血液が弁を通って逆流しないようにすることを確実にする。血液は静脈系と右心房から三尖弁を通って右心室へ、次に右心室から肺動脈弁を通って肺動脈および肺へと流れる。酸素付加された血液は次に、僧帽弁を通って、左心房から左心室へ、最後に左心室から、大動脈弁を通って、大動脈/動脈系へ流れる。
【0014】
心不全は、ヒトに影響を及ぼす一般的かつ潜在的に致死的な状態であり、最大の治療にもかかわらず、最適以下の臨床転帰がしばしば症状、罹患および/または死亡をもたらす。特に、「拡張期心不全」とは、左心室収縮機能(駆出分画)が保持された状況で、かつ主要弁疾患の非存在下で起こる心不全の臨床症候群を指す。この状態は、順応性の低下および弛緩の障害を伴う硬い左心室によって特徴付けられ、これは拡張終期圧力の増加につながる。心不全患者の約3分の1は拡張期心不全を有し、証明された有効な治療は、もしあるとしても非常に少ない。
【0015】
肺高血圧(PH)は、主肺動脈の平均圧力における上昇として定義される。PHは多くの異なる原因から生じる場合があるが、全ての患者で死亡率を増加させることが示されている。致命的な形態のPHは、肺動脈の非常に小さい分枝に生じ、肺動脈性高血圧(PAH)として知られる。PAHでは、小さい動脈内部のセルは損傷または疾患のために増殖し、動脈内部の領域が減少し、動脈壁が厚くなる。その結果、これらの小さい肺動脈が狭くなり硬くなり、血流が制限され上流の圧力が上昇することを引き起こす。主肺動脈における圧力のこの上昇は、根本的原因にかかわらず、全ての形態のPHの間の共通の関連である。これまでの試みにもかかわらず、左心房、ならびに肺動脈などの他の影響を受けやすい心腔における、圧力上昇を低減するための改善された方法が必要である。
【0016】
本開示は、様々なインプラントをヒト身体内の所望の位置に送達するための方法およびデバイスを提供する。「インプラント」という用語は、本明細書では、その平易かつ通常の意味に従って使用されるのであり、ヒト身体の様々な状態を治療する際に使用するための任意の医療用インプラント、フレーム、弁、シャント、ステント、アンカー、および/または類似のデバイスを指し得る。インプラントは、様々な医療処置のために構成された一つ以上の拡張可能なシースおよび/またはカテーテルを介して送達されてもよい。「シース」および/または「カテーテル」という用語は、それらの広くかつ通常の意味に従って本明細書で使用され、任意の管、シース、操縦可能なシース、操縦可能なカテーテル、および/または一つ以上のインプラントを摺動可能に受容するように構成された内側ルーメンを備える任意の他のタイプの細長い管状送達デバイスを含み得る。本明細書に記載されるインプラントは、カテーテルに収まるように成形および/または圧縮されるように構成され得る。
【0017】
図1は、本出願の医療用インプラントを展開するための、心臓1内および心臓1の周りでガイドワイヤおよび/または拡張可能なカテーテルを操作するためのいくつかのアクセス経路を図示する。例えば、鎖骨下静脈または頸静脈のいずれかを介して上大静脈(SVC)15、右心房(RA)5の中に上から、かつそこから冠静脈洞(CS)19の中にアクセスすることができる。代替的に、アクセス経路は、大腿静脈で始まり、下大静脈(IVC)14を通って、心臓1の中に入り得る。他のアクセス経路もまた、使用され得、かつ各々は、典型的には、ガイドワイヤおよびカテーテルが血管系に挿入される経皮的切開を利用し、通常は封止されたイントロデューサを通して、そこから、医師がデバイスの遠位端を身体外から制御する。
【0018】
図2は、ガイドワイヤおよび/またはカテーテル16(例えば、シース)が、鎖骨下静脈または頸静脈を通して、SVC15を通して、冠静脈洞19の中に導入される、医療用インプラント10を展開するための例示的な方法を描写する。しかしながら、インプラントは、異なる手段および/または異なる送達経路を使用して展開されてもよい。いくつかの例において、ガイドワイヤは、経路を提供するように使用されてもよく、その後、イントロデューサシース(図示せず)は、典型的には拡張器の使用によって、ガイドワイヤに沿って、患者の血管系内に経路指定されてもよい。図2は、SVC15から心臓1の冠静脈洞19に延在する展開カテーテル16を示しており、展開カテーテル16は、止血弁を提供して失血を防止するイントロデューサシースを通過している。
【0019】
一つの実施例では、展開カテーテル16は、約30cmの長さであり得、ガイドワイヤは、使用を容易にするために、いくらか、より長くてもよい。一部の実施例では、展開カテーテルは、左心房2の壁に開口部を形成および準備するように機能し得、別個の拡張可能な配置および/または送達カテーテルがインプラント10の送達に使用されることになる。他の実施例では、展開カテーテルは、完全な機能性を有する穿刺準備およびインプラント配置カテーテルの両方として使用されてもよい。
【0020】
LAPおよび/またはPHの治療に使用するためのインプラント10が記載されているが、これは例示のみを目的としており、本明細書に記載の送達デバイスおよび/または方法は、異なる使用および/または処置のために構成され得る。さらに、冠静脈洞を介した送達が記載されているが、これは例示のみを目的としており、本明細書に記載のシースは、心臓の任意の血流経路および/または心腔を介した送達のために構成され得る。
拡張可能なシース
【0021】
本開示の実施例は、拡張可能なシースの内側ルーメンを通るインプラントの移動に応答して拡張および/または圧縮するように構成された一つ以上の拡張可能なシースを介した、様々なインプラントの送達に関する。一部の実施例では、拡張可能なシースは、少なくとも部分的に血流経路(例えば、血管)を通して送達するために構成され得る。本明細書に記載される一部の拡張可能なシースは、拡張可能なシースを通してインプラントを挿入する時に外傷を低減することによって、血管合併症を低減するように構成され得る。拡張可能なシースは、デバイスが拡張可能なシースを通して送達された後にサイズを縮小させ、それによって、拡張可能なシースと、拡張可能なシースおよび/またはインプラントが通過し得る血流経路と、の間の相互作用/接触を最小化することができる。
【0022】
一部の実施例では、拡張可能なシースは、レーザー切断されてもよく、かつ/または一つ以上の形状記憶材料および/もしくは合金(例えば、ニチノール)から構成されてもよい。例えば、拡張可能なシースは、圧縮形態に形状設定されてもよい。一部の実施例では、拡張可能なシースは、概して可撓性および/または弾性の構造を有してもよい。例えば、インプラントがシースを通過するとき、シースの少なくとも一部分は、インプラントの周りで拡張するように、かつ/またはインプラントがシースの少なくとも一部分を通過した後に圧縮形態を再び取るように構成されてもよい。
【0023】
本明細書に記載の拡張可能なシースは、可変形態を有してもよい。例えば、管(例えば、ニチノール管)は、管の拡張性を改善するために、様々なパターンでレーザー切断されてもよい。一部の実施例では、拡張可能なシースは、非連続表面を有してもよく、かつ/またはシースのフレームに形成されたギャップおよび/もしくはセルのネットワークを備えてもよい。例えば、拡張可能なシースは、セルおよび/またはギャップの周りにワイヤおよび/またはストラットのネットワークを備えてもよい。一部の実施例では、拡張可能なシースは、被覆および/またはカバーによって少なくとも部分的に囲まれてもよく、被覆および/またはカバーは、シースの少なくとも一部のセルおよび/またはギャップを少なくとも部分的に覆ってもよい。
【0024】
図3Aは、一つ以上の実施例による、様々なインプラントの送達のために構成された拡張可能なシース300の平面パターンを図示する。拡張可能なシース300は、ギャップ304および/または空洞の周りに延びる、相互接続されたストラット302(すなわち、フィンガー)および/またはワイヤの、ネットワークを備えることができる。「ストラット」および「フィンガー」という用語は、拡張可能なシースの内側ルーメンを少なくとも部分的に囲むように構成された任意の概して薄い、曲げることができる、かつ/または伸長可能な長さの材料を指すために本明細書で使用される。ストラット302および/もしくはフィンガーは、内側ルーメン314を少なくとも部分的に囲むための任意の手段、および/もしくは内側ルーメン314を拡張するための手段を備えることができ、かつ/または一つ以上のワイヤ、コード、バー、および/もしくは類似のデバイスを含むことができ、かつ/または様々な他のストラット302および/もしくはフィンガーと相互接続してもよく、かつ/または一つ以上のワイヤおよび/または基部(例えば、スパイン)からリブ様の延長部を形成してもよい。「スパイン」という用語は、その明白かつ通常の意味に従って本明細書で使用され、スパインから延びる一つ以上のリブ様および/またはフィンガー様の延長部(例えば、コード、ワイヤ、バー)に対して基部を提供するように構成された一つ以上の材料(ニチノールなどの形状記憶合金を含み得る)の任意の長さを指し得る。スパインは、拡張可能なシース300および/もしくはシース300を通る内側ルーメン314の長さに沿って延びてもよく、かつ/または内側ルーメン314を囲むための任意の手段を含んでもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース300は、概して弾性および/または可撓性の材料で少なくとも部分的に構成された概して平坦なかつ/または管状のデバイスから形成されてもよい。例えば、拡張可能なシース300は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)で少なくとも部分的に形成された概して管状の材料シートをレーザー切断および/または他の方法で切断することによって形成されてもよい。ギャップ304は、切断プロセス中に除去された材料シートの部分を表し得る。
【0025】
ストラット302のネットワークは、様々な形態のいずれかを有してもよく、かつ/または異なる形態を有する別個のセクションを備えてもよい。例えば、拡張可能なシース300は、ストラット302の第一のパターン306を備えてもよく、かつ/またはストラット302の第二のパターン308を備えてもよい。ストラット302のパターンは、シース300に沿って長手方向に(すなわち、縦方向に)延びかつ/もしくは反復してもよく、かつ/またはシース300に沿って横方向に変化してもよい。一部の実施例では、第一のパターン306を有する拡張可能なシース300の部分は、第二のパターン308を有する拡張可能なシース300の二つの部分の間に位置してもよい。同様に、第二のパターン308を有する拡張可能なシース300の部分は、第一のパターン306を有する拡張可能なシース300の二つの部分の間に位置してもよい。第一のパターン306は、W形状および/または三つ叉形状のストラット310を備えてもよく、これは二つの湾曲したストラットの間に概して直線のストラットを含み得る。第二のパターン308は、V字形状および/またはU字形状のストラット312を備えてもよい。第一のパターン306を有する拡張可能なシース300の部分は、シース300に沿って長手方向に延びる概して直線のストラット302によって第二のパターン308を有する拡張可能なシース300の部分によって分離され得る。
【0026】
拡張可能なシース300は、拡張可能なシース300が円筒形および/または管状の形態へと形成される時に、拡張可能なシース300の内側ルーメン314の中に円形および/または部分円形の開口部を形成するように構成された一つ以上の端部分316を備えてもよい。一部の実施例では、端部分316は共に完全な円形状を形成する。他の実施例では、一つ以上のギャップ317が、端部分316を分離してもよい。
【0027】
図3Bは、回収/圧縮された状態/形態の概して管状の拡張可能なシース300を示し、拡張可能なシース300は、拡張状態(図3Cに示す)と比較して減少した直径/幅を有する。圧縮状態は、拡張可能なシース300の静止状態とすることができる。例えば、ストラット302のネットワークを含む拡張可能なシース300は、圧縮形態に形状設定されてもよい。拡張可能なシース300は、圧縮状態で脈管構造の中に挿入されてもよく、かつ/または一つ以上のインプラントが拡張可能なシース300を通過した後に圧縮状態に戻るように構成されてもよい。シース300は、圧縮形態に形状設定され得るレーザー切断ニチノール管を含むことができ、かつ/または少なくとも部分的に拡張可能な材料で被覆されてもよい。
【0028】
図3Cは、拡張状態の拡張可能なシース300を図示し、拡張可能なシース300は図3Bに示す圧縮状態と比較して増加した直径および/または幅を有する。圧縮状態は、拡張可能なシース300の作業および/または形状設定状態/形態であり得る。デバイス(例えば、医療用インプラント)が拡張可能なシース300の内側ルーメン314を通して挿入または取り出される時、拡張可能なシース300の少なくとも一部分が、一つ以上の半径方向に拡張して、拡張可能なシース300の少なくとも一部分がデバイスを収容することを可能にし得る。一部の実施例では、拡張可能なシース300の一つ以上のストラット302は、デバイスが拡張可能なシース300の内側ルーメン314を通して挿入されるのに応答して、少なくとも部分的に屈曲するように構成され得る。例えば、シース300の第一のパターン306および/または第二のパターン308を形成する湾曲したストラット302は、シース300の内側ルーメン314の幅および/または直径を増加させるために、真っ直ぐになる、かつ/または横方向に延びるように構成されてもよい。ストラット302は、内側ルーメン314の周りに少なくとも部分的な円筒を形成し得る。
【0029】
図4は、拡張可能なシース400を通して挿入されているインプラント403および/またはデバイスを図示する。シース400は、インプラント403がシース400を通して挿入されるのに応答して、自然に拡張するように構成されてもよい。シース400は、一つ以上のギャップ404を形成する、かつ/またはそれらの周りに延びるストラット402(すなわち、フィンガー)のネットワークを備えてもよい。圧縮および/またはデフォルト形態のシース400は、インプラント403の幅および/または直径よりも小さい幅および/または直径を有し得る。したがって、インプラント403が拡張可能なシース400の内側ルーメンを通って延長されると、インプラント403は、シース400のストラット402の拡張を引き起こし得る。一部の実施例では、シース400は、インプラント403の周りに拡張するように、かつ/またはインプラント403がシース400を少なくとも部分的に通過した後、圧縮および/またはデフォルト形態に弾性的に戻るように構成されてもよい。
【0030】
図4に示すように、インプラント403がシース400の内側ルーメンを通過すると、インプラント403の周りに位置するストラット402は、インプラント403を収容するために屈曲する、真っ直ぐになる、かつ/または横方向に延びるように構成されてもよく、一方で、インプラント403の周りに位置していない他のストラット402は、デフォルトの圧縮形態を維持してもよい。インプラント403がシース400の内側ルーメンを通って移動すると、異なるストラット402が延びてもよく、一方で以前に延びたストラット402は圧縮されてもよい。
【0031】
拡張可能なシース400は、拡張可能なシース400が円筒形の形態に形成される時に、拡張可能なシース400の内側ルーメンの中に円形および/または部分円形の開口部を形成するように構成された一つ以上の端部分416を備えてもよい。一部の実施例では、端部分416は完全な円形状を形成する。他の実施例では、一つ以上のギャップ417が、端部分416を分離してもよい。
【0032】
図5Aおよび図5Bは、一つ以上の実施例による、オフセットフィンガー502を備える例示的な拡張可能なシース500を図示する。拡張可能なシース500は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース500の内側ルーメン514の周りに延びる一つ以上のフィンガー502(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー502および/または内側ルーメン514は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース500は、拡張可能なシース500の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン506を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー502は、一つ以上のフィンガー502とスパイン506との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー502は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー502は、一つ以上のフィンガー502が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。スパイン506は、概して中実の(例えば、開口および/またはギャップを有しない)、湾曲した(例えば、シース500の円形断面の一部分を形成する)、かつ/もしくは長方形の形態を有してもよく、かつ/または任意の適切な材料のシートを含んでもよい。一つ以上のフィンガー502および/またはスパイン506は、内側ルーメン514の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。一部の実施例では、スパイン506は、第一の軸および/もしくは平面に沿って延びてもよく、かつ/または一つ以上のフィンガー502の少なくとも一部は、第一の軸から、および/もしくは第一の軸および/もしくは平面から直交する、垂直である、かつ/もしくはある角度にある第二の軸および/もしくは平面(および/もしくは追加の軸および/もしくは平面)に沿って概して垂直に延びてもよい。
【0033】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー502は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー502は、スパイン506のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン506の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー502は、スパイン506の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー502と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー502aは、第二のフィンガー502bから少なくとも部分的にオフセットされてもよい。第一のフィンガー502aは、スパイン506の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー502bは、スパイン506の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー502aは、拡張可能なシース500の圧縮および/もしくは拡張された形態で第二のフィンガー502bに沿って少なくとも部分的に延びるように構成されてもよく、かつ/または第一のフィンガー502aは、第二のフィンガー502bと直接接触していなくてもよい。例えば、第一のフィンガー502aおよび第二のフィンガー502bは、互いに接触して、または接触することなく、少なくとも部分的に重なり合ってもよい。他のフィンガー502は、同様に互いに重なり合ってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース500が拡張する際、内側ルーメン514を通過するインプラントによって、フィンガー502が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、一つ以上のフィンガー502間の重複の量が減少し得る。
【0034】
拡張可能なシース500は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー502は、圧縮形態で重なり合い、かつ/または拡張形態で重なり合わないように構成されてもよい。拡張可能なシース500の拡張は、一つ以上のフィンガー502を、少なくともいくらか真っ直ぐにし、かつ/または横方向に(すなわち、シース500の長さに対して垂直に)延長させ得る。
【0035】
スパイン506は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン506は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース500の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。スパイン506は材料シートを含んで示されているが、スパイン506は、少なくとも部分的に多孔性であってもよく、かつ/または一つ以上の開口および/もしくは開口部を備えてもよい。
【0036】
一つ以上のフィンガー502は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー502の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー502は、インプラントが内側ルーメン514を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー502は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図5Aおよび/もしくは図5Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0037】
図6は、一つ以上の実施例による、拡張可能なシースのスパインおよび/または一つ以上のフィンガーの少なくとも一部分を覆う少なくとも部分的に拡張可能な被覆610を備える拡張可能なシース600を図示する。拡張可能な被覆610は、本明細書に記載および/または図示される様々な拡張可能なシース600のいずれに適用されてもよい。
【0038】
一部の実施例では、拡張可能な被覆610は、浸漬プロセスを介して拡張可能なシース600の一つ以上のスパインおよび/またはフィンガーに適用されてもよい。拡張可能なシース600の外表面(例えば、一つ以上のフィンガーおよび/またはスパインの外表面)は、被覆に対して拡張可能なシース600を準備するためにプライミングおよび/またはエッチングされてもよい。外表面は、ラテックス、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、および/または延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含み得る、様々な適切な適合性材料のいずれかで被覆されてもよい。被覆は、拡張可能なシース600のフィンガーおよび/または他の部分の拡張と共に拡張するように構成されてもよい。一部の実施例では、拡張可能な被覆610は、拡張可能なシース600の任意のギャップ、開口、および/または開口部を覆い、かつ/または充填するように構成されてもよく、これはフィンガー、スパインの開口などの間の空間を含み得る。拡張可能な被覆610は、拡張可能なシース600が組織経路を通して送達される時に、拡張可能なシース600のフィンガーおよび/またはスパインによって引き起こされ得る引っ掛かりによって組織が損傷するのを防止するように構成されてもよい。一部の実施例では、拡張可能な被覆610は、概して滑らかな表面を形成するように構成されてもよい。
【0039】
拡張可能な被覆610は、一つ以上の追加の材料によってさらに被覆されてもよい。例えば、一つ以上の親水性材料が、拡張可能な被覆610に適用されて、一つ以上の血流経路を通した拡張可能なシース600の送達を容易にしてもよい。一部の実施例では、拡張可能な被覆610および/または追加の被覆は、拡張可能なシースの内表面(例えば、内側ルーメンに面する表面)を覆って、一つ以上のインプラントが拡張可能なシース600の内側ルーメンを通過する際の引っ掛かりを防止するように構成されてもよい。
【0040】
図7Aおよび図7Bは、一つ以上の実施例による、丸みのある端を有するオフセットフィンガー702を備える別の例示的な拡張可能なシース700を図示する。拡張可能なシース700は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース700の内側ルーメン714の周りに延びる一つ以上のフィンガー702(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー702および/または内側ルーメン714は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース700は、拡張可能なシース700の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン706を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー702は、一つ以上のフィンガー702とスパイン706との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー702は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー702は、一つ以上のフィンガー702が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。一つ以上のフィンガー702および/またはスパイン706は、内側ルーメン714の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0041】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー702は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー702は、スパイン706のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン706の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー702は、スパイン706の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー702と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー702aは、第二のフィンガー702bから少なくとも部分的にオフセットされてもよい。第一のフィンガー702aは、スパイン706の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー702bは、スパイン706の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー702aは、拡張可能なシース700の圧縮および/もしくは拡張された形態で第二のフィンガー702bに沿って少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。例えば、第一のフィンガー702aおよび第二のフィンガー702bは、互いに接触して、または接触することなく、少なくとも部分的に重なり合ってもよい。他のフィンガー702は、同様に互いに重なり合ってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース700が拡張する際、内側ルーメン714を通過するインプラントによって、フィンガー702が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、一つ以上のフィンガー702間の重複の量が減少し得る。
【0042】
拡張可能なシース700は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー702は、圧縮形態で重なり合い、かつ/または拡張形態で重なり合わないように構成されてもよい。拡張可能なシース700の拡張は、一つ以上のフィンガー702を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0043】
スパイン706は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン706は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース700の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。スパイン706は材料シートを含んで示されているが、スパイン706は、少なくとも部分的に多孔性であってもよく、かつ/または一つ以上の開口および/もしくは開口部を備えてもよい。
【0044】
一つ以上のフィンガー702は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー702の少なくとも一部は、平坦なかつ/または丸みを帯びた形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー702は、インプラントが内側ルーメン714を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー702は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図7Aおよび/もしくは図7Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0045】
図8Aおよび図8Bは、一つ以上の実施例による、オフセットフィンガー802を備える別の例示的な拡張可能なシース800を図示する。拡張可能なシース800は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース800の内側ルーメン814の周りに延びる一つ以上のフィンガー802(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー802および/または内側ルーメン814は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース800は、拡張可能なシース800の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン806を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー802は、一つ以上のフィンガー802とスパイン806との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー802は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー802は、一つ以上のフィンガー802が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。一つ以上のフィンガー802および/またはスパイン806は、内側ルーメン814の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0046】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー802は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー802は、スパイン806のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン806の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー802は、スパイン806の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー802と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー802aは、第二のフィンガー802bから少なくとも部分的にオフセットされてもよい。第一のフィンガー802aは、スパイン806の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー802bは、スパイン806の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー802aは、拡張可能なシース800の圧縮および/もしくは拡張された形態で第二のフィンガー802bに沿って少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。例えば、第一のフィンガー802aおよび第二のフィンガー802bは、互いに接触して、または接触することなく、少なくとも部分的に重なり合ってもよい。他のフィンガー802は、同様に互いに重なり合ってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース800が拡張する際、内側ルーメン814を通過するインプラントによって、フィンガー802が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、一つ以上のフィンガー802間の重複の量が減少し得る。
【0047】
拡張可能なシース800は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー802は、圧縮形態で重なり合い、かつ/または拡張形態で重なり合わないように構成されてもよい。拡張可能なシース800の拡張は、一つ以上のフィンガー802を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0048】
スパイン806は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン806は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース800の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。スパイン806は材料シートを含んで示されているが、スパイン806は、少なくとも部分的に多孔性であってもよく、かつ/または一つ以上の開口および/もしくは開口部を備えてもよい。
【0049】
一つ以上のフィンガー802は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー802の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー802は、インプラントが内側ルーメン814を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー802は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図8Aおよび/もしくは図8Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0050】
スパイン806は、可変幅を有してもよい。一部の実施例では、スパイン806の側面は、スパイン806の側面が一つ以上のフィンガー802の中へと延びる、不均一な、縫うように通る、かつ/または波状の形態を有し得る。例えば、スパイン806は、一つ以上のピークおよび/もしくはトラフを形成してもよく、かつ/または一つ以上のフィンガー802は、スパイン806のピークから延びてもよい。
【0051】
図9Aおよび図9Bは、一つ以上の実施例による、先細りした端および/または尖った端を有するオフセットフィンガー902を備える別の例示的な拡張可能なシース900を図示する。拡張可能なシース900は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース900の内側ルーメン914の周りに延びる一つ以上のフィンガー902(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー902および/または内側ルーメン914は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース900は、拡張可能なシース900の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン906を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー902は、一つ以上のフィンガー902とスパイン906との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー902は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー902は、一つ以上のフィンガー902が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。
【0052】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー902は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー902は、スパイン906のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン906の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー902は、スパイン906の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー902と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー902aは、第二のフィンガー902bから少なくとも部分的にオフセットされてもよい。第一のフィンガー902aは、スパイン906の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー902bは、スパイン906の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー902aは、拡張可能なシース900の圧縮および/もしくは拡張された形態で第二のフィンガー902bに沿って少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。例えば、第一のフィンガー902aおよび第二のフィンガー902bは、互いに接触して、または接触することなく、少なくとも部分的に重なり合ってもよい。他のフィンガー902は、同様に互いに重なり合ってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース900が拡張する際、内側ルーメン914を通過するインプラントによって、フィンガー902が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、一つ以上のフィンガー902間の重複の量が減少し得る。一つ以上のフィンガー902および/またはスパイン906は、内側ルーメン914の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0053】
拡張可能なシース900は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー902は、圧縮形態で重なり合い、かつ/または拡張形態で重なり合わないように構成されてもよい。拡張可能なシース900の拡張は、一つ以上のフィンガー902を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0054】
スパイン906は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン906は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース900の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。スパイン906は材料シートを含んで示されているが、スパイン906は、少なくとも部分的に多孔性であってもよく、かつ/または一つ以上の開口および/もしくは開口部を備えてもよい。
【0055】
一つ以上のフィンガー902は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー902の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー902は、インプラントが内側ルーメン914を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー902は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図9Aおよび/もしくは図9Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0056】
図10は、一つ以上の実施例による、インラインフィンガー1002を備える例示的な拡張可能なシース1000を図示する。拡張可能なシース1000は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1000の内側ルーメン1014の周りに延びる一つ以上のフィンガー1002(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1002および/または内側ルーメン1014は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース1000は、拡張可能なシース1000の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン1006を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1002は、一つ以上のフィンガー1002とスパイン1006との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1002は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1002は、一つ以上のフィンガー1002が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1002および/またはスパイン1006は、内側ルーメン1014の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0057】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1002は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1002は、スパイン1006のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン1006の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー1002は、スパイン1006の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー1002と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー1002aは、第二のフィンガー1002bと少なくとも部分的に一線に並んでもよい。第一のフィンガー1002aは、スパイン1006の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー1002bは、スパイン1006の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー1002aの端と第二のフィンガー1002bの端との間にギャップ1012があってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース1000が拡張する際、内側ルーメン1014を通過するインプラントによって、フィンガー1002が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、フィンガー1002間のギャップ1012が増加し得る。
【0058】
拡張可能なシース1000は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1002は、圧縮形態で重なり合い、かつ/または拡張形態で重なり合わないように構成されてもよい。拡張可能なシース1000の拡張は、一つ以上のフィンガー1002を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0059】
スパイン1006は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン1006は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1000の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。スパイン1006は材料シートを含んで示されているが、スパイン1006は、少なくとも部分的に多孔性であってもよく、かつ/または一つ以上の開口および/もしくは開口部を備えてもよい。
【0060】
一つ以上のフィンガー1002は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1002の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1002は、インプラントが内側ルーメン1014を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1002は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図10に示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0061】
図11Aおよび図11Bは、一つ以上の実施例による、オフセットされたかつ/またはねじれたフィンガー1102を備える、例示的な拡張可能なシース1100を図示する。拡張可能なシース1100は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1100の内側ルーメン1114の周りに延びる一つ以上のフィンガー1102(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1102および/または内側ルーメン1114は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース1100は、拡張可能なシース1100の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン1106を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1102は、一つ以上のフィンガー1102とスパイン1106との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1102は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1102は、一つ以上のフィンガー1102が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1102および/またはスパイン1106は、内側ルーメン1114の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0062】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1102は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または部分的らせんの形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1102は、スパイン1106のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン1106の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー1102は、スパイン1106の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー1102からオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー1102aは、第二のフィンガー1102bから少なくとも部分的にオフセットされてもよい。第一のフィンガー1102aは、スパイン1106の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー1102bは、スパイン1106の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー1102aは、拡張可能なシース1100の圧縮および/もしくは拡張された形態で第二のフィンガー1102bに沿って少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。例えば、第一のフィンガー1102aおよび第二のフィンガー1102bは、互いに接触して、または接触することなく、少なくとも部分的に重なり合ってもよい。他のフィンガー1102は、同様に互いに重なり合ってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース1100が拡張する際、内側ルーメン1114を通過するインプラントによって、フィンガー1102が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、一つ以上のフィンガー1102間の重複の量が減少し得る。
【0063】
拡張可能なシース1100は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1102は、圧縮形態で重なり合い、かつ/または拡張形態で重複の量を減少させるように構成されてもよい。拡張可能なシース1100の拡張は、一つ以上のフィンガー1102を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0064】
スパイン1106は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン1106は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1100の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。スパイン1106は材料シートを含んで示されているが、スパイン1106は、少なくとも部分的に多孔性であってもよく、かつ/または一つ以上の開口および/もしくは開口部を備えてもよい。
【0065】
一つ以上のフィンガー1102は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1102の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1102は、インプラントが内側ルーメン1114を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1102は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図11Aおよび/もしくは図11Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0066】
一つ以上のフィンガー1102は、異なる角度でスパイン1106から延びてもよい。例えば、第一のフィンガー1102aおよび/もしくは第二のフィンガー1102bは、スパイン1106から概して斜めに延びてもよく、かつ/またはスパイン1106に沿って長手方向および横方向の両方に延びてもよい。しかしながら、第一のフィンガー1102aは、スパイン1106の第一の端(例えば、スパイン1106の遠位端)からおよそ45度の角度で、および/またはスパイン1106の第二の端(例えば、スパイン1106の近位端)からおよそ135度の角度で延びてもよいが、第二のフィンガー1102bは、スパイン1106の第二の端から鋭角および/もしくはおよそ45度の角度で、および/またはスパイン1106の第一の端からおよそ135度の角度で延びてもよい。
【0067】
一つ以上のフィンガー1102は、スパイン1106の両側から完全には延びなくてもよい。例えば、第一のフィンガー1102aは、スパイン1106の第一の端またはその近くで、スパイン1106の第一の側面から延びてもよい。第二のフィンガー1102bは、スパイン1106の第一の端から比較的遠いスパイン1106の第二の側面から延びてもよい。例えば、第一の端の近くにあるスパイン1106の第二の側面の一部分は、一つ以上のフィンガー1102のいずれにも取り付けられない、かつ/または一つ以上のフィンガー1102のいずれの中にも延びない場合がある。一部の実施例では、およそ四つのフィンガー1102が、スパイン1106の第一の端にある、またはその近くにあるスパイン1106の第一の部分において、スパイン1106の第一の側面から延びてもよい。どのフィンガー1102も、第一の部分でスパイン1106の第二の側面から延びない場合がある。同様に、スパイン1106の第二の端にあるまたはその近くにあるスパイン1106の第一の側面は、いずれのフィンガー1102にも取り付けられない、かつ/またはいずれのフィンガー1102の中にも延びない場合がある。
【0068】
図12Aおよび図12Bは、一つ以上の実施例による、インラインおよび/または波形状の(例えば、波状)フィンガー1202を備える例示的な拡張可能なシース1200を図示する。拡張可能なシース1200は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1200の内側ルーメン1214の周りに延びる一つ以上のフィンガー1202(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1202および/または内側ルーメン1214は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース1200は、拡張可能なシース1200の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン1206を備えてもよい。スパイン1206は、少なくとも部分的に二等分された形態を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1200の拡張を容易にするために、スパイン1206の長さの少なくとも一部分を通って延びる、かつ/もしくは二等分する細長い開口1215を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1202は、一つ以上のフィンガー1202とスパイン1206との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1202は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1202は、一つ以上のフィンガー1202が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1202および/またはスパイン1206は、内側ルーメン1214の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0069】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1202は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1202は、スパイン1206のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン1206の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー1202は、スパイン1206の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー1202と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー1202aは、第二のフィンガー1202bと少なくとも部分的に一線に並んでもよい。第一のフィンガー1202aは、スパイン1206の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー1202bは、スパイン1206の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー1202aの端と第二のフィンガー1202bの端との間にギャップ1212があってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース1200が拡張する際、内側ルーメン1214を通過するインプラントによって、フィンガー1202が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、フィンガー1202間のギャップ1212が増加し得る。
【0070】
拡張可能なシース1200は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、拡張可能なシース1200の拡張は、一つ以上のフィンガー1202を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0071】
スパイン1206は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン1206は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1200の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。開口1215は、U字形状であってもよく、かつ/または拡張可能なシース1200の一方の端部分で開放端を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1200の別の端部分で閉じられていてもよい。一部の実施例では、開口1215の幅は、拡張可能なシース1200の長さに沿って可変であってもよく、かつ/または開口1215の開放端で最大幅まで増加してもよい。
【0072】
一つ以上のフィンガー1202は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1202の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1202は、インプラントが内側ルーメン1214を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1202は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図12Aおよび図12Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1202は、概して波状の形態を有してもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1202は、スパイン1206から概して45度の角度で延びてもよく、かつ/または一つ以上のフィンガー1202の終点でスパイン1206と概して一線に並んで延びてもよい。
【0073】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1202は、図12Aに示すように、スパイン1206に対して概して傾斜した形態を有してもよい。例えば、フィンガー1202の第一の側面とスパイン1206との間の第一の角度1205は、フィンガー1202の第二の側面とスパイン1206との間の第二の角度1207よりも小さくてもよい。インプラントは、第二の方向1211とは反対の、第一の方向1209に、拡張可能なシース1200のルーメン1214を通して送達するために構成されてもよい。したがって、拡張可能なシース1200を通るインプラントの第一の方向1209の移動は、第一の角度1205が減少し、かつ/または第二の角度1207が増加するように、フィンガー1202を屈曲させ得る。言い換えれば、フィンガー1202は、インプラントの移動方向に角度付けられて、インプラントの第一の方向1209の移動を容易にし得る。第一の角度1205は、鋭角および/もしくは約45度であってもよく、かつ/または第二の角度1207は、鈍角および/もしくは約135度であってもよい。言い換えれば、シース1200のデフォルト形態では、一つ以上のフィンガー1202は、スパイン1206の第一の端(例えば、シース1200の内側ルーメン1214に入るインプラントの視点からの遠位端)に対しておよそ45度の角度で延びてもよく、かつ/またはスパイン1206の第二の端(例えば、シース1200の内側ルーメン1214に入るインプラントの視点からの近位端)に対しておよそ135度の角度で延びてもよい。
【0074】
図13Aおよび図13Bは、一つ以上の実施例による、インラインおよび/または斜めに延びるフィンガー1302を備える例示的な拡張可能なシース1300を図示する。拡張可能なシース1300は、少なくとも部分的に二等分された形態を有する、かつ/または拡張可能なシース1300の拡張を容易にするために、スパイン1306の長さの少なくとも一部分を通るかつ/もしくは二等分する細長い開口1315を備える、スパイン1306をさらに備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1302は、一つ以上のフィンガー1302とスパイン1306との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1302は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1302は、一つ以上のフィンガー1302が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。
【0075】
拡張可能なシース1300は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1300の内側ルーメン1314の周りに延びる一つ以上のフィンガー1302(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1302および/または内側ルーメン1314は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース1300は、拡張可能なシース1300の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン1306を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1302および/またはスパイン1306は、内側ルーメン1314の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0076】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1302は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1302は、スパイン1306のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン1306の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー1302は、スパイン1306の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー1302と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー1302aは、第二のフィンガー1302bと少なくとも部分的に一線に並んでもよい。第一のフィンガー1302aは、スパイン1306の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー1302bは、スパイン1306の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー1302aの端と第二のフィンガー1302bの端との間にギャップ1312があってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース1300が拡張する際、内側ルーメン1314を通過するインプラントによって、フィンガー1302が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、フィンガー1302間のギャップ1312が増加し得る。
【0077】
拡張可能なシース1300は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、拡張可能なシース1300の拡張は、一つ以上のフィンガー1302を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0078】
スパイン1306は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、スパイン1306は、概して長方形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1300の湾曲および/もしくは管状の形状を容易にするように少なくとも部分的に湾曲してもよい。開口1315は、U字形状であってもよく、かつ/または拡張可能なシース1300の一方の端部分で開放端を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1300の別の端部分で閉じられていてもよい。
【0079】
一つ以上のフィンガー1302は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1302の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1302は、インプラントが内側ルーメン1314を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1302は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図13Aおよび図13Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0080】
図14A~14Cは、一つ以上の実施例による、概してらせん状の形態を有する拡張可能なシース1400を図示する。拡張可能なシース1400は、概して管状および/または円筒形の内側ルーメン1414の周りに互いに概して平行に位置する一つ以上のらせん状のワイヤ1401(例えば、フィンガーおよび/またはスパイン)を備えることができる。拡張可能なシース1400は、一つ以上のらせん状のワイヤ1401に連結された、かつ/またはそこから延びる、一つ以上のリブ様および/または細長いフィンガー1402をさらに備えてもよい。拡張可能なシース1400は、四つのらせん状のワイヤ1401を備えて示されているが、拡張可能なシース1400は、任意の数のらせん状のワイヤ1401を備えてもよい。一部の実施例では、フィンガー1402のうちの一つ以上は、一つ以上のフィンガー1402とスパイン一つ以上のらせん状のワイヤ1401との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1402は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1402は、一つ以上のフィンガー1402が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。さらに、一つ以上のらせん状のワイヤ1401は、同様に、一つ以上のらせん状のワイヤ1401が一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。
【0081】
一部の実施例では、らせん状のワイヤ1401のうちの一つ以上は、一つ以上の湾曲した端部分1416に連結されてもよく、かつ/またはその中に延びてもよい。一つ以上の湾曲した端部分1416は、拡張可能なシース1400の円形および/または部分円形の端部分を形成するように構成されてもよい。一部の実施例では、複数の湾曲した端部分1416は、ギャップ1417によって互いに分離されてもよい。別の方法として、湾曲した端部分1416は、互いに連結される、かつ/もしくは互いの中に延びてもよく、かつ/または拡張可能なシース1400の連続的な円形の端部分を形成してもよい。一つ以上のらせん状のワイヤ1401(例えば、スパイン)、フィンガー1402、および/または湾曲した端部分は、内側ルーメン1414の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0082】
一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1401および/もしくは湾曲した端部分1416は相互接続されない場合があり、かつ/または互いに接触しない場合がある。しかしながら、拡張可能なシース1400は、らせん状のワイヤ1401、フィンガー1402、および/または湾曲した端部分1416を相互接続するように構成された被覆(図示せず、例えば、図6を参照)を備えてもよい。例えば、拡張可能なシース1400は、拡張可能なシース1400の少なくとも一部分および/または全体にわたって均一な層を形成するように構成された材料に浸漬被覆されてもよい。したがって、被覆は、拡張可能なシース1400の別個の構成要素を一緒に保持するように構成されてもよい。一部の実施例では、らせん状のワイヤ1401および/またはフィンガー1402は、被覆を支持するための骨格を提供してもよい。例えば、フィンガー1402は、一つ以上のらせん状のワイヤ1401間のギャップを閉じて、被覆が概して管状の形態を有することを可能にするように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1401(例えば、スパイン)の少なくとも一部は、第一の軸および/もしくは方向に延びてもよく、かつ/または一つ以上のフィンガー1402の少なくとも一部は、第一の軸および/または方向から直交、垂直、および/もしくはある角度である第二の軸および/もしくは方向(および/もしくは追加の軸および/または方向)に延びてもよい。
【0083】
拡張可能なシース1400は、概して管状および/または円筒の形状を有してもよい。フィンガー1402(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)は、拡張可能なシース1400の内側ルーメン1414の周りに延びてもよい。一つ以上のフィンガー1402および/または内側ルーメン1414は、概して円形の断面を形成してもよい。
【0084】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1402は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または湾曲したかつ/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1402は、スパインらせん状のワイヤ1401のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、第一のらせん状のワイヤ1401から延びるフィンガー1402は、第一のらせん状のワイヤ1401と第二のらせん状のワイヤ1401との間のギャップおよび/または開口部を部分的に覆うように構成されてもよい。同様に、第二のらせん状のワイヤ1401から延びるフィンガー1402は、第二のらせん状のワイヤ1401と第三のらせん状のワイヤ1401との間のギャップおよび/または開口部を部分的に覆うように構成されてもよい。
【0085】
フィンガー1402および/またはらせん状のワイヤ1401は、インプラントが拡張可能なシース1400の内側ルーメン1414を通して移動されるのに応答して、少なくとも部分的に真っ直ぐになる、かつ/または互いに分離するように構成されてもよい。拡張可能なシース1400は、圧縮または拡張された形態で示されている。
【0086】
一つ以上のフィンガー1402は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1402の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1402は、インプラントが内側ルーメン1414を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1402は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図14A~14Cに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0087】
図15Aおよび図15Bは、一つ以上の実施例による、一つ以上の接続ワイヤ1508を備えるスパイン1506から延びる一つ以上のインラインおよび/または波形状のフィンガー1502を備える、例示的な拡張可能なシース1500を図示する。拡張可能なシース1500は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1500の内側ルーメン1514の周りに延びる一つ以上のフィンガー1502(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1502および/または内側ルーメン1514は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース1500は、拡張可能なシース1500の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン1506を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1502は、一つ以上のフィンガー1502とスパイン1506との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1502は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1502は、一つ以上のフィンガー1502が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1502および/またはスパイン1506は、内側ルーメン1514の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0088】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1502は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1502は、スパイン1506のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン1506の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー1502は、スパイン1506の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー1502と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー1502aは、スパイン1506の対向する側面から延びる第二のフィンガー1502bと少なくとも部分的に一線に並んでもよい。第一のフィンガー1502aは、スパイン1506の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー1502bは、スパイン1506の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー1502aの端と第二のフィンガー1502bの端との間にギャップがあってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース1500が拡張する際、内側ルーメン1514を通過するインプラントによって、フィンガー1502が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、フィンガー1502間のギャップが増加し得る。
【0089】
拡張可能なシース1500は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、拡張可能なシース1500の拡張は、一つ以上のフィンガー1502を少なくともいくらか真っ直ぐにし得る。
【0090】
一部の実施例では、スパイン1506は、複数の構成要素を備えてもよい。例えば、スパイン1506は、一つ以上の湾曲したかつ/または波形状の(例えば、波状)接続ワイヤ1508を介して、第二のベース部分1506bに接続された第一のスパイン1506aを備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上の接続ワイヤ1508は、拡張可能なシース1500の拡張を容易にするために、インプラントがルーメン1514を通って移動するのに応答して少なくとも部分的に真っ直ぐになるように構成されてもよい。
【0091】
一つ以上のフィンガー1502は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1502の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1502は、インプラントが内側ルーメン1514を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1502は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図15Aおよび図15Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0092】
図16Aおよび図16Bは、一つ以上の実施例による、概して中空のスパイン1606のいずれかの側から延びる一つ以上のインラインおよび/または湾曲したフィンガー1602を備える、例示的な拡張可能なシース1600を図示する。一部の実施例では、スパイン1606は、細長い開口1615が、第一のコネクタ1607a(例えば、U字形状コネクタ)および/または第二のコネクタ1607bの間で拡張可能なシース1600の長さの一部分および/または大部分に対して延び得る、概して開いた形態を有してもよい。拡張可能なシース1600は、概して円筒の形状を形成するように構成されてもよい。スパイン1606の両側面から延びるフィンガー1602は、互いに一線に並んで位置してもよく、かつ/または互いに取り付けられなくてもよい。したがって、拡張可能なシース1600は、完全な円筒および/または管を形成しない場合がある。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1602は、一つ以上のフィンガー1602とスパイン1606との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のフィンガー1602は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。例えば、一つ以上のフィンガー1602は、一つ以上のフィンガー1602が、一つ以上のインプラントを収容するために必要に応じて屈曲することおよび/または延びることを可能にする自由端を備えてもよい。
【0093】
拡張可能なシース1600は、概して管状および/または円筒形の形状を有してもよく、かつ/または拡張可能なシース1600の内側ルーメン1614の周りに延びる一つ以上のフィンガー1602(すなわち、延長部、歯、および/または細長い部材)を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1602および/または内側ルーメン1614は、概して円形の断面を形成してもよい。拡張可能なシース1600は、拡張可能なシース1600の少なくとも一部分に沿って延びるスパイン1606を備えてもよい。一つ以上のフィンガー1602および/またはスパイン1606は、内側ルーメン1614の周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0094】
一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1602は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または半円形および/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一つ以上のフィンガー1602は、スパイン1606のいずれかの側面および/または二つの側面から延びるように構成されてもよい。一部の実施例では、スパイン1606の第一の側面から延びる一つ以上のフィンガー1602は、スパイン1606の第二の側面から延びる一つ以上のフィンガー1602と一線に並ぶ、かつ/またはそれからオフセットされてもよい。例えば、第一のフィンガー1602aは、第二のフィンガー1602bと少なくとも部分的に一線に並んでもよい。第一のフィンガー1602aは、スパイン1606の第一の側面から延びてもよく、第二のフィンガー1602bは、スパイン1606の第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、第一のフィンガー1602aの端と第二のフィンガー1602bの端との間にギャップがあってもよい。一部の実施例では、拡張可能なシース1600が拡張する際、内側ルーメン1614を通過するインプラントによって、フィンガー1602が真っ直ぐになる、かつ/または互いから押し離されるにつれて、フィンガー1602間のギャップが増加し得る。
【0095】
一部の実施例では、フィンガー1602は、スパイン1606に対して斜めに(例えば、鋭角および/またはおよそ45度の角度で)延びてもよい。一つ以上のフィンガー1602は、拡張可能なシース1600を通る一つ以上のインプラントの挿入方向に角度付けられてもよい。このようにして、フィンガー1602の配向は、拡張可能なシース1600を通した一つ以上のインプラントの移動を容易にし得る。
【0096】
拡張可能なシース1600は、圧縮または拡張された形態で示されている。一部の実施例では、拡張可能なシース1600の拡張は、一つ以上のフィンガー1602を少なくともいくらか真っ直ぐにし、かつ/または互いに分離させ得る。例えば、インプラントが第一のフィンガー1602aと第二のフィンガー1602bとの間を通過するのに応答して、少なくとも第一のフィンガー1602aと第二のフィンガー1602bの終点との間のギャップおよび/または距離は増加し得る。
【0097】
一つ以上のフィンガー1602は、任意の適切なサイズおよび/または形状を有してもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1602の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のフィンガー1602は、インプラントが内側ルーメン1614を通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のフィンガー1602は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図16Aおよび図16Bに示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0098】
一部の実施例では、スパイン1606は、開口1615を横切って延びて、スパイン1606の両側面上のフィンガー1602の間にブリッジを形成するように構成された一つ以上のコネクタ1607を備えてもよい。拡張可能なシース1600は、拡張可能なシース1600の第一の端部分に第一のコネクタ1607aを備えてもよく、かつ/または拡張可能なシース1600の第二の端部分に第二のコネクタ1607bを備えてもよい。コネクタ1607は、概して湾曲したかつ/またはU字形状の形態を有してもよい。一部の実施例では、コネクタ1607は、拡張可能なシース1600の直径および/または幅を増加させるために、インプラントが拡張可能なシース1600のルーメン1614を通過するのに応答して、少なくとも部分的に真っ直ぐになるように構成されてもよい。
【0099】
図17は、一つ以上の実施例による、概してらせん状の形態を有する拡張可能なシース1700を図示する。拡張可能なシース1700は、互いに概して平行に位置する、かつ/または概して管状および/もしくは円筒形の内側ルーメンの周りに概してらせん状の形態で延びる、一つ以上のらせん状のワイヤ1701(例えば、フィンガーおよび/もしくはスパイン)を備えることができる。拡張可能なシース1700は、一つ以上のらせん状のワイヤ1701に連結された、かつ/またはそこから延びる、一つ以上の細長いフィンガーをさらに備えてもよい。例えば、一つ以上のフィンガーは、一つ以上のらせん状のワイヤ1701から概して垂直に延びてもよく、かつ/または一つ以上のらせん状のワイヤ1701の複数のらせん状のワイヤ1701の間に延びてもよい。拡張可能なシース1700は、四つのらせん状のワイヤ1701を備えて示されているが、拡張可能なシース1700は、任意の数のらせん状のワイヤ1701を備えてもよい。一つ以上のらせん状のワイヤ1701(例えば、スパイン)および/またはフィンガーは、内側ルーメンの周りに少なくとも部分的な円筒を形成してもよい。
【0100】
一部の実施例では、拡張可能なシース1700は、らせん状のワイヤ1701ならびに/またはらせん状のワイヤ1701を相互接続する一つ以上のフィンガーおよび/もしくはワイヤを相互接続するように構成された被覆(図示せず、例えば、図6を参照)を備えてもよい。例えば、拡張可能なシース1700は、拡張可能なシース1700の少なくとも一部分および/または全体にわたって均一な層を形成するように構成された材料に浸漬被覆されてもよい。したがって、被覆は、拡張可能なシース1700の別個の構成要素を一緒に保持するように構成されてもよい。一部の実施例では、らせん状のワイヤ1701および/またはフィンガーは、被覆を支持するための骨格を提供してもよい。例えば、フィンガーは、一つ以上のらせん状のワイヤ1701間のギャップを閉じて、被覆が概して管状の形態を有することを可能にするように構成されてもよい。
【0101】
拡張可能なシース1700は、概して管状および/または円筒の形状を有してもよい。らせん状のワイヤ1701(すなわち、細長い部材)は、拡張可能なシース1700の内側ルーメンの周りに延びてもよい。一つ以上のらせん状のワイヤ1701および/または内側ルーメンは、概して円形の断面を形成してもよい。
【0102】
一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1701は、概して湾曲した形態を有してもよく、かつ/または湾曲したかつ/もしくは部分円形の形状に形状設定されてもよい。一部の実施例では、第一のらせん状のワイヤ1701から延びるフィンガーは、第一のらせん状のワイヤ1701と第二のらせん状のワイヤ1701との間のギャップおよび/または開口部を部分的に覆うように構成されてもよい。同様に、第二のらせん状のワイヤ1701から延びるフィンガーは、第二のらせん状のワイヤ1701と第三のらせん状のワイヤ1701との間のギャップおよび/または開口部を部分的に覆うように構成されてもよい。
【0103】
らせん状のワイヤ1701は、インプラントが拡張可能なシース1700の内側ルーメンを通して移動されるのに応答して、少なくとも部分的に真っ直ぐになる、かつ/または互いに分離するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1701の少なくとも一部は、薄いかつ/またはワイヤ様の形態を有してもよい。一つ以上のらせん状のワイヤ1701は、インプラントが内側ルーメンを通過するのに応答して、屈曲するように構成されてもよい。一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1701は、一つ以上の形状記憶合金(例えば、ニチノール)から少なくとも部分的に構成されてもよく、かつ/またはインプラントおよび/もしくは他の外力の除去に伴い、図17に示す形態を弾性的に取るように構成されてもよい。
【0104】
一部の実施例では、らせん状のワイヤ1701のうちの一つ以上は、一つ以上のコネクタ1707(例えば、U字形状コネクタ)を介して他のらせん状のワイヤ1701に連結されてもよい。コネクタ1707は、二つのらせん状のワイヤ1701の間に延びる一つ以上のライン(例えば、ワイヤ)を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のコネクタ1707は、概して湾曲した形態を有してもよい。例えば、コネクタ1707は、拡張可能なシース1700の圧縮形態においてU字形状であってもよく、かつ/またはインプラントが一つ以上のらせん状のワイヤ1701を通過するのに応答して、少なくとも部分的に真っ直ぐになるように構成されてもよい。
【0105】
コネクタ1707は、拡張可能なシース1700の一つ以上の端部分1708で、一つ以上のらせん状のワイヤ1701に連結する、かつ/またはその中に延びてもよい。端部分1708は、らせん状のワイヤ1701および/またはコネクタ1707の細長いかつ/または概して直線の延長部を備えてもよい。一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1701、コネクタ1707、および/または端部分1708は、共通の材料(例えば、ニチノールおよび/または他の形状記憶材料)および/または異なる材料から少なくとも部分的に構成されてもよい。一つ以上のらせん状のワイヤ1701および/またはコネクタ1707は、ほぼ等しい幅を有してもよい。一部の実施例では、端部分1708は、一つ以上のらせん状のワイヤ1701および/またはコネクタ1707のおよそ2倍の幅を有してもよい。
【0106】
一部の実施例では、一つ以上のらせん状のワイヤ1701は、一つ以上のらせん状のワイヤ1701と一つ以上の端部分1708との間の接続を介して相互接続されてもよい。しかしながら、一つ以上のらせん状のワイヤ1701は、相互に直接的に連結および/または接触しなくてもよい。
【0107】
一部の実施例では、拡張可能なシース1700は、任意の数のコネクタ1707および/またはらせん状のワイヤ1701を備えてもよい。例えば、拡張可能なシース1700は、拡張可能なシース1700の第一の端1710において、第一のらせん状のワイヤ1701aを第二のらせん状のワイヤ1701bに接続する第一のコネクタ1707aを備えてもよく、かつ/または第一のらせん状のワイヤ1701aを第三のらせん状のワイヤ1701cに接続する第二のコネクタ1707bを備えてもよい。拡張可能なシース1700は、第一の端1710において第二のらせん状のワイヤ1701bを第三のらせん状のワイヤ1701cに接続するコネクタ1707を備えない場合がある。同様に、拡張可能なシース1700は、拡張可能なシース1700の第二の端1711において、第二のらせん状のワイヤ1701bを第三のらせん状のワイヤ1701cに接続する第三のコネクタ1707cを備えてもよく、かつ/または第一のらせん状のワイヤ1701aを第二のらせん状のワイヤ1701bに接続する第四のコネクタ1707dを備えてもよい。拡張可能なシース1700は、第二の端1711において第一のらせん状のワイヤ1701aを第三のらせん状のワイヤ1701cに接続するコネクタ1707を備えない場合がある。
【0108】
らせん状のワイヤ1701は、第一の端1710および/または第二の端1711においてのみ接続して示されているが、拡張可能なシース1700は、らせん状のワイヤ1701の間に追加の接続点を備えてもよい。例えば、拡張可能なシース1700は、拡張可能なシース1700の長さに沿って様々ならせん状のワイヤ1701を相互接続する追加のワイヤを備えてもよい。追加のワイヤは、らせん状のワイヤ1701に対して概して垂直、横方向、および/または斜めに延びることができる。一部の実施例では、らせん状のワイヤ1701および/またはらせん状のワイヤ1701を相互接続する任意の追加のワイヤは、拡張可能なシース1700に適用され得る被覆のための支持を提供することができる。
【0109】
様々な例示的な医療用シースおよび/または送達方法が本明細書に記載される。本明細書に記載される一部の実施例は、組み合わせで使用されてもよく、かつ/または独立して使用されてもよい。
【0110】
実施例1: 円筒形の内側ルーメンの周りに延びて、一つ以上のギャップを形成する、相互接続されたフィンガーを備える送達シース。相互接続されたフィンガーは、内側ルーメンが第一の幅を有するデフォルト形態を取るように、インプラントが内側ルーメンを通過するのに応答して屈曲して、内側ルーメンの少なくとも一部分を第一の幅を超えて増加させるように、かつ内側ルーメンからインプラントを除去した後、弾性的にデフォルト形態に戻るように構成されている。
【0111】
実施例2: 一つ以上のギャップの少なくとも一部分を囲む拡張可能な被覆をさらに備える、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0112】
実施例3: 内側ルーメンの少なくとも一部分に沿って延びるスパインをさらに備え、相互接続されたフィンガーがスパインからリブ様の湾曲した延長部を形成する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0113】
実施例4: 相互接続されたフィンガーの第一のセットが、スパインの第一の側面から延び、相互接続されたフィンガーの第二のセットが、スパインの第二の側面から延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0114】
実施例5: 相互接続されたフィンガーの第一のセットが、相互接続されたフィンガーの第二のセットと概して一線に並んでいる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0115】
実施例6: 相互接続されたフィンガーの第一のセットが、相互接続されたフィンガーの第二のセットから少なくとも部分的にオフセットされている、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0116】
実施例7: 相互接続されたフィンガーの第一のセットが、相互接続されたフィンガーの第二のセットと少なくとも部分的に重なり合う、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0117】
実施例8: 相互接続されたフィンガーが、スパインから概して垂直に延びる、本明細書のいずれかの実施例のいずれかに記載の送達シース。
【0118】
実施例9: 相互接続されたフィンガーの第一のセットが、スパインの第一の端から鋭角で延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0119】
実施例10: 内側ルーメンが、スパインの第一の端に向かって移動するインプラントを受容するように構成されている、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0120】
実施例11: 相互接続されたフィンガーの第二のセットが、スパインの第一の端から鋭角で延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0121】
実施例12: 相互接続されたフィンガーの第二のセットが、スパインの第二の端から鋭角で延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0122】
実施例13: スパインが、中実で湾曲した材料シートを含む、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0123】
実施例14: スパインが概して長方形の形状を有する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0124】
実施例15: スパインが、部分的に二等分された湾曲した材料シートを含む、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0125】
実施例16: スパインが細長い開口を備える、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0126】
実施例17: スパインが概して長方形の形状を有する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0127】
実施例18: 内側ルーメンの周りに延びる複数のらせん状のスパインをさらに備え、相互接続されたフィンガーが、複数のらせん状のスパインからリブ様の湾曲した延長部を形成する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0128】
実施例19: 相互接続されたフィンガーが、内側ルーメンの周りにらせん状の形態で延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0129】
実施例20: 一つ以上のスパインと、一つ以上のスパインから延びる一つ以上のフィンガーと、を備える送達シースであって、一つ以上のスパインおよび一つ以上のフィンガーが内側ルーメンの周りに少なくとも部分的な円筒を形成し、一つ以上のフィンガーが、インプラントが内側ルーメンを通過するのに応答して、内側ルーメンの幅を増加させるように延びるように構成されている、送達シース。
【0130】
実施例21: 一つ以上のスパインのうちの少なくとも一部が第一の軸に沿って延び、一つ以上のフィンガーのうちの少なくとも一部が第一の軸から概して垂直に延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0131】
実施例22: 一つ以上のフィンガーが、一つ以上の形状記憶合金から少なくとも部分的に構成される、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0132】
実施例23: 一つ以上のフィンガーが、一つ以上のスパインから幅を徐々に減少させる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0133】
実施例24: 一つ以上のフィンガーが概して一定の幅を有する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0134】
実施例25: 一つ以上のスパインおよび一つ以上のフィンガーを少なくとも部分的に囲むカバーをさらに備える、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0135】
実施例26: 一つ以上のスパインの第一のスパインが、ピークとトラフとを形成する不均一な側面を有し、一つ以上のフィンガーが、第一のスパインのピークから延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0136】
実施例27: 一つ以上のフィンガーが部分的ならせん状のコイルを形成する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0137】
実施例28: 一つ以上のフィンガーの第一のセットが、スパインの第二の側面からではなく、スパインの第一の側面から延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0138】
実施例29: 一つ以上のフィンガーの第二のセットが、スパインの第一の側面からではなく、スパインの第二の側面から延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0139】
実施例30: スパインの第一の端にある、またはその近くのスパインの第一の部分が、スパインの第一の側面において一つ以上のフィンガーに取り付けられてもよく、スパインの第二の側面において一つ以上のフィンガーのいずれのフィンガーにも取り付けられなくてもよい、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0140】
実施例31: 一つ以上のフィンガーが波状の形態を有する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0141】
実施例32: 一つ以上のスパインの第一のスパインが、第一のスパインの第一の端で二つの部分に二等分され、二つの部分が、第一のスパインの第二の端で、またはその近くで接合する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0142】
実施例33: 一つ以上のフィンガーが、第一のスパインの第一の端から離れるように延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0143】
実施例34: 一つ以上のスパインが平行ならせん状の形態を有する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0144】
実施例35: 一つ以上のスパインが、スパインの第一の端またはスパインの第二の端で一緒に接合する、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0145】
実施例36: 一つ以上のフィンガーの第一のセットが、一つ以上のスパインの第一のスパインから延び、一つ以上のフィンガーの第二のセットが、一つ以上のスパインの第二のスパインから延び、第一のセットが第二のセットと概して一線に並んで延びる、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0146】
実施例37: 一つ以上のスパインの第一のスパインが、波形状のワイヤによって接合された二つの二等分部分を備える、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0147】
実施例38: 一つ以上のスパインの第一のスパインが、第一のスパインの第一の端においてU字形状のコネクタによって接合された二つの二等分部分を備える、本明細書のいずれかの実施例に記載の送達シース。
【0148】
本開示の一部の実施は、円筒形の内側ルーメンの周りに延びて、一つ以上のギャップを形成する、相互接続されたフィンガーを備える送達シースに関する。相互接続されたフィンガーは、内側ルーメンが第一の幅を有するデフォルト形態を取るように、インプラントが内側ルーメンを通過するのに応答して屈曲して、内側ルーメンの少なくとも一部分を第一の幅を超えて増加させるように、かつ内側ルーメンからインプラントを除去した後、弾性的にデフォルト形態に戻るように構成されている。
【0149】
送達シースは、一つ以上のギャップの少なくとも一部分を囲む拡張可能な被覆をさらに備えてもよい。
【0150】
一部の実施例では、送達シースは、内側ルーメンの少なくとも一部分に沿って延びるスパインをさらに備える。相互接続されたフィンガーは、スパインからリブ様の湾曲した延長部を形成してもよい。
【0151】
相互接続されたフィンガーの第一の部分は、スパインの第一の側面から延びてもよく、かつ/または相互接続されたフィンガーの第二の部分は、スパインの第二の側面から延びてもよい。一部の実施例では、相互接続されたフィンガーの第一の部分は、相互接続されたフィンガーの第二の部分と概して一線に並んでいてもよい。
【0152】
一部の実施例では、相互接続されたフィンガーの第一の部分は、相互接続されたフィンガーの第二の部分から少なくとも部分的にオフセットされている。相互接続されたフィンガーの第一の部分は、相互接続されたフィンガーの第二の部分と少なくとも部分的に重なり合ってもよい。
【0153】
相互接続されたフィンガーは、スパインから概して垂直に延びてもよい。
【0154】
一部の実施例では、相互接続されたフィンガーの第一の部分は、スパインの第一の端からおよそ45度の角度で延びる。内側ルーメンは、スパインの第一の端に向かって移動するインプラントを受容するように構成されてもよい。
【0155】
相互接続されたフィンガーの第二の部分は、スパインの第一の端からおよそ45度の角度で延びてもよい。一部の実施例では、相互接続されたフィンガーの第二の部分は、スパインの第二の端からおよそ45度の角度で延びる。
【0156】
一部の実施例では、スパインは、中実で、湾曲した、かつ/または概して長方形の材料シートを含む。スパインは、部分的に二等分された、湾曲した、かつ/または概して長方形の材料シートを含み得る。
【0157】
スパインは、細長い開口を有する概して長方形のフレームを備えてもよい。
【0158】
一部の実施例では、送達シースは、内側ルーメンの周りに延びる複数のらせん状のスパインをさらに備える。相互接続されたフィンガーは、複数のらせん状のスパインからリブ様の湾曲した延長部を形成してもよい。
【0159】
相互接続されたフィンガーは、内側ルーメンの周りにらせん状の形態で延びてもよい。一部の実施例では、相互接続されたフィンガーは、一つ以上の形状記憶合金から少なくとも部分的に構成されている。
【0160】
本開示の一つ以上の実施によると、送達シースは、一つ以上のスパインと、一つ以上のスパインから延びる一つ以上のフィンガーと、を備える。一つ以上のスパインおよび一つ以上のフィンガーは、内側ルーメンの周りに少なくとも部分的な円筒を形成する。一つ以上のフィンガーは、インプラントが内側ルーメンを通過するのに応答して、内側ルーメンの幅を増加させるように延びるように構成されている。
【0161】
一つ以上のスパインのうちの少なくとも一部は第一の軸に沿って延びてもよく、一つ以上のフィンガーのうちの少なくとも一部は第一の軸から概して垂直に延びる。
追加的な例
【0162】
実施例に応じて、本明細書に記載されるプロセスまたはアルゴリズムのいずれかの特定の作用、事象、または機能が、異なる順序で実施され得、追加され得、併合され得、または完全に除外され得る。したがって、特定の実施例では、全ての記載された作用または事象が、プロセスの実践に必要であるわけではない。
【0163】
とりわけ、「得る(can)」、「得る(could)」、「得る(might)」、「得る(may)」、「例えば(e.g.)」などの本明細書で使用される条件付きの文言は、特に別段の記載がない限り、または使用される文脈内で別様に理解されない限り、その通常の意味で意図され、かつ特定の特徴、要素、および/またはステップを特定の実施例が含むが、他の実施例が含まないことを伝えることが概して意図される。したがって、そのような条件付きの文言は、特徴、要素、および/またはステップが、一つ以上の例に対して何らかの態様で必要であることを、あるいは、これらの特徴、要素、および/またはステップが、任意の特定の例に含まれるかどうかを、または任意の特定の例で実行されるべきかどうかを、著者の入力または促しの有無にかかわらず決定するための論理を、一つ以上の例が必ず含むことを、意味することを、一般的に意図されていない。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などの用語は、同義であり、それらの通常の意味で使用され、包括的に、非限定的な様式で使用され、追加の要素、特徴、作用、動作などを排除しない。また、「または」という用語は、例えば要素の列記を接続するために使用されるとき、「または」という用語が列記の中の要素のうちの一つ、いくつか、または全てを意味するように、その包括的な意味で(かつその排他的な意味ではなく)使用される。「X、Y、およびZのうちの少なくとも一つ」という語句などの接続的な文言は、特に別段の記載がない限り、項目、用語、要素などが、X、Y、またはZのいずれかであり得ることを一般的に伝えるために使用されるように文脈を用いて理解される。したがって、このような接続的な文言は、特定の実施例が、Xのうちの少なくとも一つ、Yのうちの少なくとも一つ、およびZのうちの少なくとも一つが各々存在することを必要とすることを暗示することが、一般的に意図されるものではない。
【0164】
実施例の上記の記述では、本開示を合理化し、かつ様々な発明の態様のうちの一つ以上の理解を補助する目的で、様々な特徴が、時に、単一の実施例、図、またはその記述において、一緒に群化されることは、理解されるべきである。しかしながら、開示のこの方法は、いずれかの請求項が、その請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。その上、本明細書における特定の例において図示および/または説明する任意の構成要素、特徴、またはステップは、任意の他の例に対して適用することができる、または、任意の他の例と共に使用することができる。さらに、各実施例に必ずしも必要または不可欠となる、構成要素、特徴、ステップ、または構成要素、特徴、もしくはステップの群は存在しない。したがって、以下に開示および請求される本明細書の発明の範囲は、上記に記載された特定の実施例によって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきであることが意図される。
【0165】
特定の順序的な用語(例えば、「第一」または「第二」)は、参照の容易さのために提供され得、必ずしも物理的特徴または順序を暗示するものではないことを理解すべきである。したがって、本明細書で使用した際には、構造、構成要素、操作などの要素を修飾するために使用される順序的な用語(例えば、「第一」、「第二」、「第三」など)は、任意の他の要素に対する要素の優先順位または順序を必ずしも示すものではなく、むしろ、要素を、同様のまたは同一の名称を有する別の要素から一般的に区別(順序的な用語の使用を除いて)し得る。加えて、本明細書で使用した際には、不定冠詞(「a」および「an」)は、「一つの」ではなく、「一つ以上」を示す場合がある。さらに、条件または事象に「基づいて」実施される操作はまた、一つ以上の他の条件または明示的に記載されていない事象に基づいて実施され得る。
【0166】
別段に定義しない限り、本明細書で使用している全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、例示的な例が属している技術分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。さらに、一般的に使用される辞書に定義される用語などの用語は、関連技術の文脈においてその意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書に明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないことが理解される。
【0167】
「外側」、「内側」、「上側」、「下側」、「下」、「上」、「垂直」、「水平」といった空間的に相対的な用語、および同様の用語は、図面に図示されているように、一つの要素または構成要素と、別の要素または構成要素と、の間の関係を説明するために、説明を容易にするために本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図面に描写される配向に加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる配向を包含することを意図していることが理解される。例えば、図面に示されるデバイスが裏返される場合、別のデバイスの「下」または「真下」に位置付けられるデバイスは、別のデバイスの「上」に配置され得る。したがって、「下」という例示的な用語は、下側位置と上側位置との両方を含み得る。デバイスはまた、他の方向に配向され得、したがって、空間的に相対的な用語は、配向に応じて異なる解釈をすることができる。
【0168】
別途明示的な記載がない限り、「より少ない」、「より多い」、「より大きい」などの比較および/または量的用語は、同等性の概念を包含することを意図している。例えば、「より少ない」は、最も厳密な数学的な意味での「より少ない」だけでなく、「~以下」も意味し得る。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図16A
図16B
図17
【国際調査報告】