(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】木材及び鋼製ビーム複合パネル
(51)【国際特許分類】
E04B 1/58 20060101AFI20240816BHJP
E04B 1/30 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
E04B1/58 600F
E04B1/30 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514070
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 US2022042266
(87)【国際公開番号】W WO2023034456
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506244375
【氏名又は名称】シンプソン ストロング タイ カンパニー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドーデ、ラリー ランドール
【テーマコード(参考)】
2E125
【Fターム(参考)】
2E125AA13
2E125AA56
2E125AB01
2E125AC15
2E125AE16
2E125AG04
2E125AG12
2E125BB31
2E125BB36
2E125CA02
(57)【要約】
角度を付けられた固定具がビームと木製パネルとを連結し複合パネルを作製する連結が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の複数の別個の固定具及び第2の複数の別個の固定具によって作製された、ビームとパネルとの間の連結であって、前記連結が、
a.実質的に平面状の取付面を有する前記パネルと、
b.前記パネルの前記実質的に平面状の取付面と近接した関係で配置されており、実質的に平面状の連結面を有する、前記ビームと、
c.先端と共に細長軸部を有する前記第1の複数の別個の固定具であり、前記第1の複数の別個の固定具のそれぞれの先頭部分が前記パネルを貫通して前記パネルに固着されており、前記第1の複数の別個の固定具のそれぞれの遠位部分が前記ビームを通過して前記ビームに固着されている、前記第1の複数の別個の固定具と、
d.先端と共に細長軸部を有する前記第2の複数の別個の固定具であり、前記第2の複数の別個の固定具のそれぞれの先頭部分が前記パネルを貫通して前記パネルに固着されており、前記第2の複数の別個の固定具のそれぞれの遠位部分が前記ビームを通過して前記ビームに固着されている、前記第2の複数の別個の固定具と、を備え、
e.前記第1及び第2の複数の別個の固定具の前記細長軸部が、前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に対して1つ又は複数の選択された非直交の角度で配置されている、連結。
【請求項2】
前記第1及び第2の複数の別個の固定具のそれぞれの前記細長軸部が、1つ又は複数のワッシャによっても受けられる、請求項1に記載の連結。
【請求項3】
前記第1及び第2の複数の別個の固定具のそれぞれの前記細長軸部を受ける前記ワッシャのそれぞれが、前記ビームの開口部で少なくとも部分的に受けられる部分を有し、各ワッシャが、前記第1及び第2の複数の別個の固定具の前記別個の固定具のうちの1つの前記細長軸部を受ける貫通孔を有する、請求項2に記載の連結。
【請求項4】
a.前記ビームの各開口部で受けられる各ワッシャの各部分が選択された構成を有し、
b.各ワッシャを受ける前記ビームの各開口部が、前記ワッシャが前記開口部により受けられる際に各ワッシャが前記ビームに対して有限の組の配向のうちの1つのみで設置され得るように、前記開口部で受けられる前記ワッシャの前記部分の前記選択された構成に密接に対応する形状を有する、請求項3に記載の連結。
【請求項5】
ワッシャが前記ビームに対して設置され得る前記有限の組の配向が2組である、請求項4に記載の連結。
【請求項6】
a.前記ビームの前記開口部で受けられる各ワッシャの前記部分の前記選択された構成が第1の軸線に沿った第1の長さを有し、前記第1の軸線が前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に平行であり、
b.前記ビームの前記開口部で受けられる各ワッシャの前記部分の前記選択された構成が第2の軸線に沿った第1の幅も有し、前記第2の軸線が前記第1の軸線に垂直であり且つ前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に平行であり、前記第1の長さが前記第1の幅よりも長い、請求項4に記載の連結。
【請求項7】
各ワッシャが前記ビームの前記開口部で部分的に受けられ、且つ前記ワッシャが前記第1及び第2の複数の別個の固定具のうちの1つの別個の固定具を受けるとき、そのように受けられた各別個の固定具が前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に対して選択された非直交の角度で設置される、請求項4に記載の連結。
【請求項8】
前記第1及び第2の複数の別個の固定具が自己穿孔式木ねじである、請求項1に記載の連結。
【請求項9】
前記パネルが直交集成材から作製されている、請求項1に記載の連結。
【請求項10】
前記ビームがIビームであり、前記ワッシャを受けるための前記開口部が前記パネルの前記取付表面と密着する前記Iビームの頂部フランジに配置されている、請求項1に記載の連結。
【請求項11】
a.前記Iビームがウェブを有し、前記頂部フランジが前記ウェブの両側に向けて配置された部分を有し、
b.前記ワッシャを受けるための前記開口部が前記ウェブの一方の側に配置された第1の群の開口部と前記ウェブの他方の側に配置された第2の群の開口部とに分割されている、請求項10に記載の連結。
【請求項12】
a.前記パネルが、第1の端部と第2の端部との間に延在する長手方向軸線及び前記長手方向軸線上における前記第1の端部と前記第2の端部との間の長手方向中間点を伴って、前記第1の端部と前記第2の端部とを有し、前記パネルが、第1の側縁と第2の側縁との間に延在する短手方向軸線を伴って、前記第1の側縁と前記第2の側縁とを有し、
b.前記Iビームが前記パネルの前記長手方向軸線と平行に延在し、前記第1の群の開口部及び前記第2の群の開口部の前記ワッシャを受けるための前記開口部が、前記第1の群の開口部のうちの前記開口部のそれぞれが前記パネルの前記長手方向軸線に平行な直線上における前記第2の群の開口部のうちの前記ウェブの前記他方の側の対応する開口部と整列されるように配置されている、請求項10に記載の連結。
【請求項13】
a.前記ワッシャを受けるための前記開口部が選択された構成を有し、前記開口部の前記選択された構成が第1の軸線に沿った第1の長さを有し、前記第1の軸線が前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に平行であり、
b.前記開口部の前記選択された構成が第2の軸線に沿った第1の幅も有し、前記第2の軸線が前記第1の軸線に垂直であり且つ前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に平行であり、前記第1の長さが前記第1の幅よりも長い、請求項12に記載の連結。
【請求項14】
a.前記パネルが、第1の端部と第2の端部との間に延在する長手方向軸線及び前記長手方向軸線上における前記第1の端部と前記第2の端部との間の長手方向中間点を伴って、前記第1の端部と前記第2の端部とを有し、前記パネルが、第1の側縁と第2の側縁との間に延在する短手方向軸線を伴って、前記第1の側縁と前記第2の側縁とを有し、
b.前記ビームが前記パネルの前記長手方向軸線と平行に延在する、請求項1に記載の連結。
【請求項15】
a.前記パネルによって受けられる前記第1の複数の別個の固定具が前記第1の端部と前記中間点との間に配置されており、前記パネルによって受けられる前記第2の複数の別個の固定具が前記第2の端部と前記中間点との間に配置されており、
b.前記第1の複数の別個の固定具の前記細長軸部が、各固定具の前記先端及び先頭部分が同じ固定具の前記遠位部分より前記パネルの前記第1の端部に近接して配置されている状態で配置されており、前記第2の複数の別個の固定具の前記細長軸部が、各固定具の前記先端及び先頭部分が同じ固定具の前記遠位部分より前記パネルの前記第2の端部に近接して配置されている状態で配置されている、請求項14に記載の連結。
【請求項16】
前記第1及び第2の複数の別個の固定具のそれぞれの前記細長軸部が、1つ又は複数のワッシャによっても受けられる、請求項15に記載の連結。
【請求項17】
前記第1及び第2の複数の別個の固定具のそれぞれの前記細長軸部を受ける前記ワッシャのそれぞれが、前記ビームの開口部で少なくとも部分的に受けられる部分を有し、各ワッシャが、前記第1及び第2の複数の別個の固定具の前記別個の固定具のうちの1つの前記細長軸部を受ける貫通孔を有する、請求項16に記載の連結。
【請求項18】
a.前記ビームの各開口部で受けられる各ワッシャの各部分が選択された構成を有し、
b.各ワッシャを受ける前記ビームの各開口部が、前記ワッシャが前記開口部により受けられる際に各ワッシャが前記ビームに対して有限の組の配向のうちの1つのみで設置され得るように、前記開口部で受けられる前記ワッシャの前記部分の前記選択された構成に密接に対応する形状を有する、請求項17に記載の連結。
【請求項19】
a.前記ビームの前記開口部で受けられる各ワッシャの前記部分の前記選択された構成が第1の軸線に沿った第1の長さを有し、前記第1の軸線が前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に平行であり、且つ前記パネルの前記長手方向軸線に平行であり、
b.前記ビームの前記開口部で受けられる各ワッシャの前記部分の前記選択された構成が第2の軸線に沿った第1の幅も有し、前記第2の軸線が前記第1の軸線に垂直であり、前記パネルの前記実質的に平面状の取付面に平行であり、且つ前記パネルの前記短手方向軸線に平行であり、前記第1の長さが前記第1の幅よりも長い、請求項18に記載の連結。
【請求項20】
前記パネルが直交集成材パネルである、請求項19に記載の連結。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼製Iビーム部材と好ましくは直交集成材パネルの形態である木製パネルとの間の連結に関する。本発明の一形態において、鋼製Iビームの頂部フランジに開口部を設け、その後、開口部に挿入される角度付きワッシャを用いてねじを開口部及びワッシャを通して選択された角度で木製パネル内に誘導することによって、連結が作製される。
【0002】
本発明は、建造物の複合屋根又は床パネルを作成するために特に有益である。1つ又は複数の鋼製ビームを木製パネルと組み合わせることで木製パネルが補強され、木製パネルがより大きく作製されることが可能となり、従って単一のパネルがより遠距離まで及ぶことが可能となる。
【背景技術】
【0003】
略平面状のパネルと連結された個別のビームの組み合わせから作製された複合パネルは、当該技術分野において周知であり、複数の特許の主題となっている。ニュージーランド特許第537,801号は、木材又は鋼製トラスをコンクリートから作製されたパネルと連結することによって作製される複合パネルを教示する。Derek Trent Lawleyによって発明され2014年7月22日に発行された米国特許第8,782,993号も、パネルがセメント又はコンクリートから作製されセメント・パネルが支持トラスと連結された複合パネルを教示する。セメント・パネル内にその形成中に埋設され、セメントが設置される際にトラスに取り付けるためにパネルから突出するコネクタによって、Lawleyにより教示されるパネルはトラスと連結される。Lawleyは、これが複合パネルを形成する効率的な方法であると考えた。
【0004】
Francois Longpreらによって発明され1985年1月29日に発行された米国特許第4,495,688号も、パネルがセメント又はコンクリートから作製されセメント・パネルが支持トラスと連結された複合パネルを教示する。コンクリートの設置中にトラスをセメント・パネル内に埋設することによって、Longpreらにより教示されるパネルはトラスと連結される。Conrad Sattlerによって発明され1965年10月12日に発行された米国特許第3,210,900号は、パネルがセメント又はコンクリートから作製されセメント・パネルが支持鋼製Iビームと連結された複合パネルを教示する。Iビームに溶接されたスタッドをコンクリート・パネル内に埋設することによって、Sattlerにより教示されるパネルはIビームと連結される。
【0005】
本発明の連結は、パネルの強度が向上され得る信頼性の高い手段を提供する。本発明の連結は、十分に高い荷重に耐えつつもより軽量で生産がより安価となる複数の設計特徴を組み込むことにより、先行技術に改良を加えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ニュージーランド特許第537,801号
【特許文献2】米国特許第8,782,993号
【特許文献3】米国特許第4,495,688号
【特許文献4】米国特許第3,210,900号
【発明の概要】
【0007】
本発明は、木材から作製されたパネルと一般に鋼から作製されたビームとの間に作製される連結である。好ましくは、ビームはIビームである。上記連結は、複数の別個の固定具及び角度付きワッシャによって作製される。
【0008】
本発明は、複数の別個の固定具及び別個のワッシャを用いて、好ましくは直交集成材から作製された木製パネルと好ましくはIビームとの間に作製される、建築構造体の一部である連結である。木製パネルは取付面を有し、Iビームは木製パネルと比較的近接した関係で配置されており且つ固着面を有し、複数の別個の固定具は木製パネルを貫通して木製パネルに固着され、複数の別個の固定具はIビームの頂部フランジの開口部を通過し、Iビームのウェブの開口部でさらに受けられる別個の角度付きワッシャの開口部を通過する。
【0009】
本発明の一実施例において、ビームを通ってパネルに入り一概略的方向に角度が付けられた第1の複数の別個の固定具が存在し、ビームを通ってパネルに入り反対方向に角度が付けられた第2の複数の固定具が存在する。本発明によれば、第1及び第2の複数の別個の固定具の細長軸部は、パネルの実質的に平面状の取付面に対して非直交の角度で配置されている。
【0010】
本発明の一実施例において、第1及び第2の複数の別個の固定具のそれぞれの細長軸部(elongated shanks)を受けるワッシャのそれぞれは、ビームの開口部で少なくとも部分的に受けられる部分を有し、各ワッシャは、第1及び第2の複数の別個の固定具の1つ又は複数の別個の固定具の細長軸部を受ける1つ又は複数の貫通孔を有する。
【0011】
本発明の一実施例において、ワッシャ又はワッシャの少なくとも一部分を受けるビームの開口部は、開口部の配向がワッシャの配向に影響するように、ワッシャと嵌め合うように係合し密着嵌合を成す。一実施例において、ビームの各開口部で受けられる各ワッシャの各部分は選択された構成を有し、各ワッシャを受けるビームの各開口部は、ワッシャが開口部により受けられる際に各ワッシャがビームに対して有限の組の配向のうちの1つのみで設置され得るように、開口部で受けられるワッシャの部分の選択された構成に密接に対応する形状を有する。好ましい一実施例において、ワッシャがビームに対して設置され得る有限の組の配向は2組である。
【0012】
本発明の一実施例において、ワッシャを有限数の可能な配向で設置可能であることが、ビームの開口部で受けられる各ワッシャを、パネルの実質的に平面状の取付面に平行な第1の軸線に沿った第1の長さと共に形成することによって、且つ第1の軸線に垂直でありパネルの実質的に平面状の取付面に平行な第2の軸線に沿った第1の幅であって、第1の長さが第1の幅よりも長い第1の幅と共に形成することによって、決定される。同様に、ワッシャを受けるための開口部は選択された構成を有し、開口部の選択された構成は、パネルの実質的に平面状の取付面に平行な第1の軸線に沿った第1の長さを有し、且つ第1の軸線に垂直でありパネルの実質的に平面状の取付面に平行な第2の軸線に沿った第1の幅であって、第1の長さが第1の幅よりも長い第1の幅を有する。
【0013】
本発明の一実施例において、各ワッシャがビームの開口部で部分的に受けられ、且つワッシャが第1及び第2の複数の別個の固定具のうちの1つの別個の固定具を受けるとき、そのように受けられた各別個の固定具はパネルの実質的に平面状の取付面に対して選択された非直交の角度で設置される。
【0014】
本発明の好ましい実施例において、第1及び第2の複数の別個の固定具は自己穿孔式木ねじであり、パネルは直交集成材から作製されており、ビームは鋼製Iビームであり、ワッシャを受けるための開口部はパネルの取付表面と密着するIビームの頂部フランジに配置されている。
【0015】
本発明の一実施例において、Iビームはウェブを有し、頂部フランジはウェブの両側に向けて配置された部分を有し、ワッシャを受けるための開口部はウェブの一方の側に配置された第1の群の開口部とウェブの他方の側に配置された第2の群の開口部とに分割されている。
【0016】
本発明の好ましい形態において、パネルは、第1の端部と第2の端部との間に延在する長手方向軸線及び長手方向軸線上における第1の端部と第2の端部との間の長手方向中間点を伴って第1の端部と第2の端部とを有し、パネルは、第1の側縁と第2の側縁との間に延在する短手方向軸線を伴って第1の側縁と第2の側縁とを有し、Iビームはパネルの長手方向軸線と平行に延在し、第1の群の開口部及び第2の群の開口部のワッシャを受けるための開口部は、第1の群の開口部のうちの開口部のそれぞれがパネルの長手方向軸線に平行な直線上における第2の群の開口部のうちのウェブの他方の側の対応する開口部と整列されるように配置されている。
【0017】
本発明の好ましい形態において、パネルによって受けられる第1の複数の別個の固定具は第1の端部と中間点との間に配置されており、パネルによって受けられる第2の複数の別個の固定具は第2の端部と中間点との間に配置されており、第1の複数の別個の固定具の細長軸部は、各固定具の先端及び先頭部分が同じ固定具の遠位部分よりパネルの第1の端部に近接して配置されている状態で配置されており、第2の複数の別個の固定具の細長軸部は、各固定具の先端及び先頭部分が同じ固定具の遠位部分よりパネルの第2の端部に近接して配置されている状態で配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】パネルの下面に取り付けられたIビームを示す、本発明の連結の底面斜視図である。
【
図2】連結に使用されるビームの頂面斜視図である。
【
図3】連結に使用されるワッシャの頂面斜視図である。
【
図4】
図3に示されるワッシャの底面斜視図である。
【
図5】
図3に示されるワッシャの断面側面図である。
【
図9】本発明の連結の底面斜視図である。パネルで受けられる固定具の軸部は点線で示される。
【
図10】
図2のビームの頂部フランジを通して受けられる固定具を示す頂面斜視図である。
【
図11】
図1に示される連結の部分の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、第1の複数の別個の固定具4及び第2の複数の別個の固定具5によって作製された、ビーム2とパネル3との間の連結1を示す。パネル3は実質的に平面状の取付面6を有する。ビーム2は、パネル3の実質的に平面状の取付面6と近接した関係で配置されており、
図2に示されるように実質的に平面状の連結面7を有する。
図8、
図10、及び
図11で示されるように、第1の複数の別個の固定具4は先端9と共に細長軸部8を有し、第1の複数の別個の固定具4のそれぞれの先頭部分10はパネル3を貫通してパネル3に固着されており、第1の複数の別個の固定具4のそれぞれの遠位部分11はビーム2を通過してビーム2に固着されている。同様に、第2の複数の別個の固定具5は先端9と共に細長軸部8を有し、第2の複数の別個の固定具5のそれぞれの先頭部分10はパネル3を貫通してパネル3に固着されており、第2の複数の別個の固定具5のそれぞれの遠位部分11はビーム2を通過してビーム2に固着されている。
図10及び
図11で示されるように、第1及び第2の複数の別個の固定具4及び5の細長軸部8は、パネル6の実質的に平面状の取付面に対して1つ又は複数の選択された非直交の角度で配置されている。
【0020】
図9及び
図11で示されるように、第1及び第2の複数の別個の固定具4及び5のそれぞれの細長軸部8は、
図3から
図6までに示される1つ又は複数のワッシャ12によっても受けられる。好ましい実施例において、第1及び第2の複数の別個の固定具4及び5のそれぞれの細長軸部8を受けるワッシャ12のそれぞれは、ビーム2の開口部13で部分的に受けられる部分のみを有する。
図5で示されるように、各ワッシャ12は、第1及び第2の複数の別個の固定具4及び5の別個の固定具のうちの1つの細長軸部8を受ける貫通孔14を有する。
【0021】
図2及び
図4で示されるように、ビーム2の各開口部13で受けられる各ワッシャ12の各部分15は選択された構成を有し、各ワッシャ12を受けるビーム2の各開口部13は、ワッシャ12が開口部13により受けられる際に各ワッシャ12がビーム2に対して有限の組の配向のうちの1つのみで設置され得るように、開口部13で受けられるワッシャ12の部分15の選択された構成に密接に対応する形状を有する。好ましい実施例において、ワッシャ12がビーム2に対して設置され得る有限の組の配向は2組である。
【0022】
図2及び
図4で示されるように、ビーム2の開口部13で受けられる各ワッシャ12の部分15の選択された構成は、パネル3の実質的に平面状の取付面6に平行な軸線に沿った第1の長さ16を有し、ビーム2の開口部13で受けられる各ワッシャ12の部分15の選択された構成は、第1の長さ16の軸線に垂直でありパネル3の実質的に平面状の取付面6に平行な軸線に沿った第1の幅17であって、第1の長さ16が第1の幅17よりも長い第1の幅17も有する。
【0023】
図9で示されるように、各ワッシャ12がビーム2の開口部13で部分的に受けられ、且つワッシャ12が第1及び第2の複数の別個の固定具4及び5のうちの1つの別個の固定具を受けるとき、そのように受けられた各別個の固定具はパネル3の実質的に平面状の取付面6に対して選択された非直交の角度で設置される。
【0024】
図8で示されるように、第1及び第2の複数の別個の固定具4及び5は自己穿孔式木ねじである。
図11で示されるように、パネル3は直交集成材から作製されている。典型的な直交集成材パネルは共に接合された板の複数の層により積層されており、1つの層における板の長手配向(long orientation)はその上下の板の層に対して直交する角度で設置される。
【0025】
図1及び
図2で示されるように、ビーム2はIビーム2であり、ワッシャ12を受けるための開口部13はパネル3の実質的に平面状の取付表面6と密着するIビーム2の頂部フランジ18に配置されている。Iビーム2はウェブ19を有し、頂部フランジ18はウェブ19の両側に向けて配置された部分を有し、ワッシャ12を受けるための開口部13はウェブの一方の側に配置された第1の群の開口部13とウェブの他方の側に配置された第2の群の開口部13とに分割されている。
【0026】
図1で示されるように、パネル3は、第1の端部20と第2の端部21との間に延在する長手方向軸線22及び長手方向軸線22上における第1の端部20と第2の端部21との間の長手方向中間点23を伴って、第1の端部20と第2の端部21とを有し、パネル3は、第1の側縁24と第2の側縁25との間に延在する短手方向軸線26を伴って、第1の側縁24と第2の側縁25とを有する。
図2で示されるように、Iビーム2はパネル3の長手方向軸線22と平行に延在し、第1の群の開口部13及び第2の群の開口部13のワッシャ12を受けるための開口部13は、第1の群の開口部13のうちの開口部13のそれぞれがパネル3の長手方向軸線22に平行な直線上における第2の群の開口部13のうちのウェブ19の他方の側の対応する開口部13と整列されるように配置されている。さらに
図2で最もよく示されるように、ワッシャ12を受けるための開口部13は選択された構成を有し、開口部13の選択された構成はパネル3の実質的に平面状の取付面6に平行な軸線に沿った第1の長さ27を有し、開口部13の選択された構成は、長さ軸線に垂直でありパネル3の実質的に平面状の取付面6に平行な軸線に沿った第1の幅28であって、第1の長さが第1の幅よりも長い第1の幅28も有する。
【0027】
図10で示されるように、パネル3によって受けられる第1の複数の別個の固定具4は第1の端部20と長手方向中間点23との間に配置されており、パネル3によって受けられる第2の複数の別個の固定具5は第2の端部21と長手方向中間点23との間に配置されており、第1の複数の別個の固定具4の細長軸部8は、各固定具の先端9及び先頭部分10が同じ固定具の遠位部分11よりパネル3の第1の端部20に近接して配置されている状態で配置されており、第2の複数の別個の固定具5の細長軸部8は、各固定具の先端9及び先頭部分10が同じ固定具の遠位部分11よりパネル3の第2の端部21に近接して配置されている状態で配置されている。
【国際調査報告】