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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】自動車用電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20240816BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240816BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20240816BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20240816BHJP
   H01M 10/6555 20140101ALI20240816BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20240816BHJP
   H01M 50/293 20210101ALI20240816BHJP
   H01M 10/6565 20140101ALI20240816BHJP
【FI】
H01M50/204 401H
H01M50/249
H01M50/291
H01M50/289 101
H01M10/6555
H01M10/613
H01M50/293
H01M10/6565
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514362
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2022074506
(87)【国際公開番号】W WO2023031425
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】LU500615
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524080427
【氏名又は名称】プラスチック・オムニウム・クリーン・エナジー・システムズ・リサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・デランジェール
(72)【発明者】
【氏名】フランク・ドシー
(72)【発明者】
【氏名】ピエール・オズワルド
(72)【発明者】
【氏名】ジョナタン・ブリュネル
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031CC01
5H031EE04
5H031KK08
5H040AA28
5H040AS04
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY10
5H040CC38
5H040JJ03
5H040LL06
(57)【要約】
本発明は、互いに平行に配置され、かつ長手方向軸Xに沿って整列した電池セル(11)の列であって、電池セル(11)が互いに離して配置され、隣接する電池セル(11)が互いの間に、電池セル(11)の熱調節流体の通過のための間隔を画定するようになっている電池セル(11)の列と、基体(17)、複数のスペーサ(19)および保持手段(21)を含む把持装置(15)と、を含む自動車用電池モジュール(3)であって、各スペーサ(19)が、取り付け脚部(23)と、取り付け脚部(23)と一体的に形成される分離板(25)とを含み、分離板(25)が、2つの隣接する電池セル間に位置する間隔内に配置され、かつ熱調節流体の第1の経路(P1)と、熱調節流体の第2の経路(P2)とを分離するように構成される電池モジュール(3)に関する。本発明は、かかる電池モジュール(3)と、ハウジング(5)とを含むシステム(1)であって、ハウジングが電池モジュール(3)を含み、熱調節流体が、ハウジング(5)内を閉回路で循環するシステム(1)にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行に配置され、かつ長手方向軸Xに沿って整列した電池セル(11)の列であって、前記電池セル(11)が互いに離して配置され、隣接する電池セル(11)が互いの間に、前記電池セル(11)の熱調節流体(F)の通過のための間隔(13)を画定するようになっている電池セル(11)の列と、
基体(17)、複数のスペーサ(19)および保持手段(21)を含む把持装置(15)と、
を含む自動車用電池モジュール(3)であって、
各スペーサ(19)が、取り付け脚部(23)と、前記取り付け脚部(23)と一体的に形成される分離板(25)とを含み、前記分離板(25)が、2つの隣接する電池セル(11)間に位置する間隔(13)内に配置され、かつ熱調節流体(F)の第1の経路(P1)と、熱調節流体(F)の第2の経路(P2)とを分離するように構成され、
前記取り付け脚部(23)が、前記基体(17)に対して少なくとも1列でX軸と平行に滑動自在に取り付けられることによって、前記取り付け脚部(23)と前記基体(17)との間のスライド連結が形成され、
前記保持手段(21)が、前記電池セル(11)の列の第1の軸方向端部に配置された第1の軸方向ストッパ(31)と、前記電池セル(11)の列の第2の軸方向端部に配置された第2の軸方向ストッパ(32)とを含み、
前記保持手段(21)が、軸方向締め付け手段(33)を含み、前記軸方向締め付け手段が、前記第2の軸方向ストッパ(32)を、前記電池セル(11)の列の前記第2の軸方向端部に位置する前記電池セル(11)に対して軸方向に圧縮することによって、前記第2の軸方向ストッパ(32)は、前記電池セル(11)の列およびその間に配置された前記分離板(25)を前記第1の軸方向ストッパ(31)に対して圧縮し、前記取り付け脚部(23)が、その間に軸方向遊び(j)を含み、前記電池セル(11)の列およびその間に配置された前記分離板(25)が、堅固に締め付けられた状態に維持されるように構成される、電池モジュール(3)。
【請求項2】
前記第2の軸方向ストッパ(32)が、前記基体(17)に対してX軸と平行に滑動自在に取り付けられる、請求項1に記載の電池モジュール(3)。
【請求項3】
前記基体(17)が、並進案内レール(27)を含み、前記取り付け脚部(23)が、前記並進案内レール(27)上に滑動自在に取り付けられる、請求項1または2に記載の電池モジュール(3)。
【請求項4】
前記第2の軸方向ストッパ(32)が、前記並進案内レール(27)上に滑動自在に取り付けられた前記取り付け脚部(23)を含む、請求項3に記載の電池モジュール(3)。
【請求項5】
前記軸方向締め付け手段(33)が、前記基体(17)に対して固定され、かつ前記第2の軸方向ストッパ(32)を、前記電池セル(11)の列の前記第2の軸方向端部に位置する前記電池セル(11)に対して圧縮する第1の軸方向圧縮部材(41)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項6】
前記軸方向締め付け手段(33)が、前記第2の軸方向ストッパ(32)を、前記電池セル(11)の列の前記第2の軸方向端部に位置する前記電池セル(11)に対して圧縮する第2の軸方向圧縮部材(42)を含み、前記第2の軸方向圧縮部材(42)および各スペーサ(19)は、互いに連結され、前記第2の軸方向圧縮部材(42)および各スペーサ(19)の連結が、X軸と平行に並進自在になっている、請求項1から5のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項7】
各スペーサ(19)が、前記分離板(25)と一体的に形成されるヘッド(29)を含み、前記ヘッド(29)が、前記取り付け脚部(23)の反対側にあり、かつ前記第2の軸方向圧縮部材(42)と連結している、請求項6に記載の電池モジュール(3)。
【請求項8】
各スペーサ(19)の前記ヘッド(29)が、X軸と平行に配向された案内孔(30)を含み、前記第2の軸方向圧縮部材(42)が、各スペーサ(19)の前記案内孔(30)を通過する、請求項7に記載の電池モジュール(3)。
【請求項9】
前記第2の軸方向圧縮部材(42)が、前記第1の軸方向ストッパ(31)に面している電池セル(11)の隔壁上に軸方向保持要素(43)を含むか、または前記第1の軸方向ストッパ(31)に対して直接、軸方向に保持される、請求項6から8のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項10】
前記第1の軸方向ストッパ(31)が、前記基体(17)と一体的に形成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項11】
前記第2の軸方向ストッパ(32)および前記スペーサ(19)が、同一である、請求項1から10のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項12】
前記第1の軸方向圧縮部材(41)が、前記第2の軸方向ストッパ(32)の前記取り付け脚部(23)に対して支承される、請求項11に記載の電池モジュール(3)。
【請求項13】
各スペーサ(19)が、前記取り付け脚部(23)と反対側の端部で前記分離板(25)内に配置され、かつ前記第1の経路(P1)と前記第2の経路(P2)との間で熱調節流体(F)の通過を可能にする熱調節流体(F)の通路(26)を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項14】
前記取り付け脚部(23)が、互いの間に軸方向遊び(j)を形成する軸方向端部で、前記熱調節流体(F)用のバッフル(35)をその間に形成する相補形状を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項15】
前記バッフル(35)が、X軸と平行に延伸する長手方向部分(37)を含む、請求項14に記載の電池モジュール(3)。
【請求項16】
前記基体(17)が、ファン(7)を上に取り付けた、少なくとも1つの熱調節流体(F)の通過孔(17p)を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項17】
前記基体(17)が、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレン製であり、かつ
前記スペーサ(19)が、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレンまたは熱可塑性ポリウレタン製である、
請求項1から16のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項18】
前記熱調節流体(F)が、気体であり、好ましくは、前記熱調節流体(F)が、空気である、請求項1から17のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)と、ハウジング(5)とを含むシステム(1)であって、前記ハウジングが電池モジュール(3)を含み、前記熱調節流体(F)が、前記ハウジング(5)内を閉回路で循環する、システム(1)。
【請求項20】
前記熱調節流体(F)が、ファン(7)、熱交換器(9)、前記第1の経路(P1)、および前記第2の経路(P2)を通過する流出路に沿って循環する、請求項19に記載のシステム(1)。
【請求項21】
請求項19または20に記載のシステム(1)を含む自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用電池モジュール、かかる電池モジュールを含むシステム、およびかかるシステムを含む自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、文献特許第5672000号、中国特許出願公開第113130962号、中国実用新案公告第205609622号、欧州特許出願公開第1701404号、および特開2014-154401号の各々の従来技術において、電池セル列を備えた自動車用電池モジュールがすでに知られている。
【0003】
最適な働きを可能にするために、電池セルは、温度が調節されなければならない。そのために電池セルは、互いに間隔を空けて配置され、間隔は、スペーサによって維持される。これらのスペーサは、電池を受けるように設計された取り付け部と、分離板の形状の隔壁とを備える。スペーサは、この分離板のおかげで2つの電池セル間に空気流出路を形成可能にする。
【0004】
しかしながら、この電池モジュールの製造および組み立ては、特に各電池セルがスペーサ内に配置されねばならないために比較的複雑である。その上スペーサは、比較的場所をふさぎ、これにより電池モジュールの取り付け時に、その取り扱いが難しくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5672000号
【特許文献2】中国特許出願公開第113130962号
【特許文献3】中国実用新案公告第205609622号
【特許文献4】欧州特許出願公開第1701404号
【特許文献5】特開2014-154401号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、電池モジュールの組み立てを簡素化することを特に目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このために、本発明は、互いに平行に配置され、かつ長手方向軸Xに沿って整列した電池セルの列であって、電池セルが互いに離して配置され、隣接する電池セルが互いの間に、電池セルの熱調節流体の通過のための間隔を画定するようになっている電池セルの列と、基体、複数のスペーサおよび保持手段を含む把持装置とを含む自動車用電池モジュールであって、各スペーサが、取り付け脚部と、取り付け脚部と一体的に形成される分離板とを含み、分離板が、2つの隣接する電池セル間に位置する間隔内に配置され、かつ熱調節流体の第1の経路と、熱調節流体の第2の経路とを分離するように構成され、取り付け脚部が、基体に対して少なくとも1列でX軸と平行に滑動自在に取り付けられることによって、取り付け脚部と基体との間のスライド連結が形成され、保持手段が、電池セルの列の第1の軸方向端部に配置された第1の軸方向ストッパと、電池セルの列の第2の軸方向端部に配置された第2の軸方向ストッパとを含み、保持手段が、軸方向締め付け手段を含み、軸方向締め付け手段が、第2の軸方向ストッパを、電池セル列の第2の軸方向端部に位置する電池セルに対して軸方向に圧縮することによって、第2の軸方向ストッパは、電池セルの列およびその間に配置された分離板を第1の軸方向ストッパに対して圧縮し、取り付け脚部が、その間に軸方向遊びを含み、電池セルの列およびその間に配置された分離板が、堅固に締め付けられた状態に維持されるように構成される、電池モジュールを対象とする。
【0008】
このようにして、把持装置が、軸方向に滑動自在に取り付けられたスペーサを含むので、組み立てが簡素化される。軸方向締め付け時、スペーサは、各スペーサと隣接する電池セルとの間のいかなる遊びも回避するように軸方向に滑動し得る。「堅固に締め付けられた状態に維持される」とは、分離板と電池セルとの間に軸方向遊びがないことを理解せねばならない。換言すると、組み立てられた状態の電池モジュールにおいて、熱調節流体は、分離板と電池セルとの間を通過しない。
【0009】
単独で、または組み合わせて選択される電池モジュールの他の任意の特徴によれば、第2の軸方向ストッパは、基体に対してX軸と平行に滑動自在に取り付けられる。このようにして、第2の軸方向ストッパの取り付けおよび位置決めは、簡単に行われる。
【0010】
基体は、並進案内レールを含み、取り付け脚部は、並進案内レール上に滑動自在に取り付けられる。このようにして、スペーサの取り付けおよび位置決めは、簡単に行われる。
【0011】
第2の軸方向ストッパは、並進案内レール上に滑動自在に取り付けられた取り付け脚部を含む。このようにして、第2の軸方向ストッパの取り付けおよび位置決めは、スペーサの取り付けおよび位置決めにすでに使用された並進案内レールを使用して簡単に行われる。
【0012】
軸方向締め付け手段は、基体に対して固定され、かつ第2の軸方向ストッパを、電池セル列の第2の軸方向端部に位置する電池セルに対して圧縮する第1の軸方向圧縮部材を含む。このようにして、軸方向圧縮の効果が、特に簡単に得られる。
軸方向締め付け手段は、第2の軸方向ストッパを、電池セル列の第2の軸方向端部に位置する電池セルに対して圧縮する第2の軸方向圧縮部材を含み、第2の軸方向圧縮部材および各スペーサは、互いに連結され、第2の軸方向圧縮部材および各スペーサの連結が、X軸と平行に並進自在になっている。このようにして、軸方向圧縮の効果が得られ、かつ組み立て時のスペーサの位置決めは、簡単に確保される。
【0013】
各スペーサは、分離板と一体的に形成されるヘッドを含み、ヘッドは、取り付け脚部の反対側にあり、かつ第2の軸方向圧縮部材と連結している。このようにして、組み立て中に、スペーサによって電池セルを定位置に維持することは、簡単に確保される。
各スペーサのヘッドは、X軸と平行に配向された案内孔を含み、第2の軸方向圧縮部材は、各スペーサの案内孔を通過する。このようにして、組み立て中に、スペーサによって電池セルを定位置に維持することは、特に簡単に確保される。
【0014】
第2の軸方向圧縮部材は、第1の軸方向ストッパに面している電池セルの隔壁上に軸方向保持要素を含む。このようにして、軸方向圧縮の効果が特に簡単に得られ、かつモジュールの剛性が改善される。
第2の軸方向圧縮部材は、第1の軸方向ストッパに対して直接、軸方向に保持される。このようにして、軸方向圧縮の効果が特に簡単に得られ、かつモジュールの剛性が改善される。
【0015】
第1の軸方向ストッパは、基体と一体的に形成される。このようにして、組み立てる要素の数が減少するので、取り付けは、簡素化される。
【0016】
第2の軸方向ストッパおよびスペーサは、同一である。このようにして、特に第2の軸方向ストッパを形成するための特定の部片を設計する必要がないので、設計および取り付けは簡素化され、かつ製造費用は、減少する。
【0017】
第1の軸方向圧縮部材は、第2の軸方向ストッパの取り付け脚部に対して支承される。このようにして、電池セルの軸方向熱膨張を阻害せずに、軸方向圧縮応力を加えられる。
【0018】
各スペーサは、取り付け脚部と反対側の端部で分離板内に配置され、かつ第1の経路と第2の経路との間で熱調節流体の通過を可能にする熱調節流体の通路を含む。このようにして、かかる通路の存在は、第1の経路と第2の経路との間で熱調節流体の流出を最適にして、電荷損失を限定できるようにする。好ましくは、熱調節流体の通路は、熱調節流体の通過孔である。
【0019】
取り付け脚部は、互いの間に軸方向遊びを形成する軸方向端部で、熱調節流体用のバッフルをその間に形成する相補形状を含む。このようにして、バッフルの存在のために、第1の経路と第2の経路との間で望まれる流出路外の熱調節流体の漏れは、限定される。
【0020】
バッフルは、X軸と平行に延伸する長手方向部分を含む。このようにして、かかる長手方向部分は、スペーサの互いの間の滑動を保証するだけでなく、電池セルとの組み立て時に取り付け脚部間に作られる遊びが、長手方向部分によって予め規定された閾を超えて熱調節流体が通過するバッフルの最小通過断面を増加しないことを確実にすることも可能にする。したがって、第1の経路と第2の経路との間で望まれる流出路外の熱調節流体の漏れは、限定される。
【0021】
基体は、ファンを上に取り付けた、少なくとも1つの熱調節流体の通過孔を含む。このようにして、1つ以上のファンの取り付けは、簡易かつ経済的に行われる。
【0022】
基体は、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレン製である。このようにして、基体の製造は、容易かつ安価である。
スペーサは、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレンまたは熱可塑性ポリウレタン製である。このようにして、スペーサの製造は、容易かつ安価である。
【0023】
熱調節流体は、気体であり、好ましくは、熱調節流体は、空気である。このようにして、使用に際して電池モジュールは、液体の熱調節流体の場合のように、熱調節流体によって重くならず、このことは、自動車の重量およびそれ故にその消費を抑えることを可能にする。
【0024】
本発明は、先に定義した電池モジュールと、ハウジングとを含み、ハウジングが電池モジュールを含み、熱調節流体が、ハウジング内を閉回路で循環するシステムも対象とする。このようにして、熱調節流体の回路が閉鎖されているので、例えば粉塵または湿気などの外部要素の熱調節流体回路内への流入が回避され、このことはシステムの耐用期間を長くする。
【0025】
単独で、または組み合わせて選択されるシステムの他の任意の特徴によれば、ハウジングは、熱調節流体を通さない。このようにして、ハウジング外部への熱調節流体の漏れは、回避される。
ハウジングは、湿気および粉塵を通さず、例えば空気を通さない。このようにして、特に熱調節流体と電池セルとの間の熱交換が、粉塵または凝縮水、さらには湿気の結果生じる霜の堆積によって乱されないので、熱調節の効率は、長続きするように維持される。ハウジング内への粉塵または湿気の流入が回避されるので、このことは、システムの耐用年数を長くする。
熱調節流体は、ファン、熱交換器、第1の経路、および第2の経路を通過する流出路に沿って循環する。このようにして、流出路は最適化される。
【0026】
本発明は、先に定義したシステムを含む自動車を最後に対象とする。
【0027】
本発明は、専ら例として与えられ、かつ添付図面を参照して説明される、以下に続く記載を読めば、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施形態による電池モジュールを含むシステムの概略図である。
図2図1に表した実施形態の第1の変形例による電池モジュールの一部の斜視図である。
図3図1に表した実施形態の第1の変形例による電池モジュールの一部の斜視図である。
図4図1に表した実施形態の第1の変形例による電池モジュールの一部の平面図である。
図5図1に表した実施形態の第1の変形例による電池モジュールの一部の斜視図である。
図6】並進案内レール上への取り付け脚部の滑動自在な取り付け実施の変形例を示す、図5に表した図と類似する図である。
図7図1に表した実施形態の第1の変形例による電池モジュールの一部の右側面図である。
図8図1に表した実施形態の第2の変形例による電池モジュールの一部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
全ての図において、同じ参照符号は、同じ要素に関連する。
【0030】
この詳細な説明において、以下の実施は、例である。説明は、1つ以上の実施形態を参照するが、そのことは、特徴が唯一の実施形態のみに適用されることを意味しない。様々な実施形態の単一の特徴は、他の実施を提供するために、組み合わされ、および/または交換されても良い。
【0031】
図1は、自動車用電池モジュール3と、ハウジング5とを含むシステム1を概略的に表す。システム1は、このようにして自動車(図示せず)に取り付けられるように構成される。
【0032】
ハウジング5は、電池モジュール3を含み、熱調節流体Fは、ハウジング5内で閉回路を循環する。ハウジング5は、熱調節流体Fを通さず、熱調節流体は、この実施例において空気である。その上、ハウジング5は、湿気および粉塵を通さない。ハウジング5は、ファン7と、熱交換器9とを同様に含む。
【0033】
図2および図4に表したように、電池モジュール3は、互いに平行に配置され、かつ長手方向軸Xに沿って整列した電池セル11の列を含む。電池セル11は、図4に表すように互いに離して配置され、隣接する電池セル11が互いの間に、電池セル11の熱調節流体Fの通過のための間隔13を画定するようになっている。図2には、電池モジュール3の構造の理解を容易にするために、電池セル11の一部のみが表される。図3図5および図7には、電池モジュール3の構造の理解を容易にするために、いかなる電池セル11も表されない。
【0034】
電池モジュール3は、基体17と、複数のスペーサ19と、保持手段21とを含み、特に図3に表される把持装置15も含む。組み立てられた状態の電池モジュール3において、各スペーサ19は、2つの電池セル11の間に配置されることを理解せねばならない。このようにして、この実施例において、電池モジュール3は、12個の電池セル11を含む。しかしながら、この数は、電池セル11の配置、ならびに直列および/または並列の、その電気的構成に従って変動する。電池モジュール3は、この実施例において48Vの出力電圧を与えるように構成される。
【0035】
この実施例において、基体17は、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレン製である。基体17は、ファン7を上に取り付けた、少なくとも1つの熱調節流体Fの通過孔17pも含む。この実施例において、基体は、6つの通過孔17pを含み、ファン7は、各通過孔17pに軸方向通気部分要素を含み、したがって、6つの軸方向通気部分要素を含む。
【0036】
その上、この実施例において、スペーサ19は、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレンまたは熱可塑性ポリウレタン製である。
【0037】
各スペーサ19は、取り付け脚部23と、取り付け脚部23と一体的に形成される分離板25とを含み、分離板25が、2つの隣接する電池セル11間に位置する間隔13内に配置され、かつ熱調節流体Fの第1の経路P1と、熱調節流体Fの第2の経路P2とを分離するように構成される。
【0038】
このようにして、この実施例において、かつ図1に表すように、熱調節流体Fは、ファン7、熱交換器9、第1の経路P1、および第2の経路P2を通過する流出路に沿って閉回路で循環する。
【0039】
各スペーサ19は、熱調節流体Fの通路、この実施例においては、取り付け脚部23と反対側の端部で分離板25内に配置され、かつ第1の経路P1と第2の経路P2との間で熱調節流体Fの通過を可能にする熱調節流体Fの通過孔26も含む。
【0040】
取り付け脚部23は、基体17に対して少なくとも1列でX軸と平行に滑動自在に取り付けられ、したがって、それらの間のスライド連結が形成される。より正確には、この実施例において、かつ図5に表すように、基体17は、並進案内レール27を含み、取り付け脚部23は、並進案内レール27上に滑動自在に取り付けられる。この実施例において、取り付け脚部23の、並進案内レール27への滑動自在な取り付けは、X軸と平行な方向に沿って並進案内レール27に取り付け脚部23を通すことによって実施される。図6に表した実施の変形例において、並進案内レール27に対する取り付け脚部23の滑動自在な取り付けは、並進案内レール27に対して取り付け脚部23をX軸に垂直な方向に沿って跨がらせることによって実施される。
【0041】
図4に表すように、各スペーサ19は、分離板25と一体的に形成されるヘッド29をさらに含み、ヘッド29は、取り付け脚部23の反対側にある。この実施例において、ヘッド29は、X軸と平行に配向された案内孔30を含む。
【0042】
保持手段21は、電池セル11の列の第1の軸方向端部に配置された第1の軸方向ストッパ31と、電池セル11の列の第2の軸方向端部に配置された第2の軸方向ストッパ32とを含む。この実施例において、第1の軸方向ストッパ31は、基体17と一体的に形成され、かつスペーサ19と平行に配置された板の形状を呈する。
【0043】
保持手段21は、軸方向締め付け手段33も含み、軸方向締め付け手段33は、第2の軸方向ストッパ32を、電池セル11の列の第2の軸方向端部に位置する電池セル11に対して軸方向に圧縮し、第2の軸方向ストッパ32は、このようにして電池セル11の列およびその間に配置された分離板25を第1の軸方向ストッパ31に対して圧縮し、取り付け脚部23が、その間に軸方向遊びjを含み、電池セル11の列およびその間に配置された分離板25が、堅固に締め付けられた状態に維持されるようになる。
【0044】
この実施例において、図3および図5に表すように、第2の軸方向ストッパ32およびスペーサ19は、同一である。このようにして、第2の軸方向ストッパ32は、基体17に対してX軸と平行に滑動自在に取り付けられ、かつ第2の軸方向ストッパ32は、並進案内レール27に対して滑動自在に取り付けられる取り付け脚部23を含む。
【0045】
取り付け脚部23は、互いの間に軸方向遊びjを形成する軸方向端部で、熱調節流体F用のバッフル35をその間に形成する相補形状を含む。図7に表すように、バッフル35は、X軸と平行に延伸する長手方向部分37を含む。長手方向部分37は、このようにして熱調節流体Fの通過部分を画定し、通過部分は、予め規定され、かつスペーサ19の互いの相対的滑動によって影響を与えられない。
【0046】
軸方向締め付け手段33は、基体17に対して固定され、かつ第2の軸方向ストッパ32を、電池セル11列の第2の軸方向端部に位置する電池セル11に対して圧縮する第1の軸方向圧縮部材41を含む。この実施例において、第1の軸方向圧縮部材41は、第2の軸方向ストッパ32の取り付け脚部23に対して支承される。より正確には、この実施例において、図5に表すように、第1の軸方向圧縮部材41は、第2の軸方向ストッパ32の取り付け脚部23に対して支承される座金41bを含むビス41aによって形成される。
【0047】
軸方向締め付け手段33は、第2の軸方向ストッパ32を、電池セル11列の第2の軸方向端部に位置する電池セル11に対して圧縮する第2の軸方向圧縮部材42も含み、第2の軸方向圧縮部材42および各スペーサ19は、互いに連結され、それらの連結が、X軸と平行に並進自在になっている。より正確には、この実施例において、各スペーサ19のヘッド29は、第2の軸方向圧縮部材42と連結し、第2の軸方向圧縮部材42は、各スペーサ19の案内孔30を通過する。この実施例において、第2の軸方向圧縮部材42は、第1の軸方向ストッパ31に面している電池セル11の隔壁上に軸方向保持要素43を含む。あるいは/かつ図示しない変形例によれば、第2の軸方向圧縮部材は、第1の軸方向ストッパに対して直接、軸方向に保持される。前述の変形例において、第2の軸方向圧縮部材は、ねじ切りしたロッドである。
【0048】
図8は、第2の変形例による電池モジュール3’の一例の詳細を表す。電池モジュール3’の構造の理解を容易にするために、図8には、いかなる電池セル11も表さない。第2の変形例によるこの電池モジュール3’は、その第1の軸方向ストッパ31’によって先に記載した第1の変形例による電池モジュール3と区別される。実際に、第2の変形例による第1の軸方向ストッパ31’は、第1の変形例による第1の軸方向ストッパ31のように、基体17と一体的に形成され、かつスペーサ19と平行に配置された板の形状を呈する。しかしながら、第2の変形例による第1の軸方向ストッパ31’は、熱調節流体Fの通路、この実施例においては基体17に連結された端部と反対側の端部で第1の軸方向ストッパ31’内に配置され、かつ第1の経路P1と第2の経路P2との間で熱調節流体Fの通過を可能にする熱調節流体Fの通過孔26’を含むことにおいて第1の変形例による第1の軸方向ストッパ31と区別される。
【0049】
本発明は、図示された実施形態に限定されず、他の実施形態が、当業者には明らかであろう。熱調節流体の方向を反転させて、熱調節流体Fが、熱交換器9、ファン7、第2の経路P2、および第1の経路P1を通過する流出路に沿って閉回路で循環するようにすることが特に可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 システム
3、3’ 電池モジュール
5 ハウジング
7 ファン
9 熱交換器
11 電池セル
13 間隔
15 把持装置
17 基体
17p 通過孔
19 スペーサ
21 保持手段
23 取り付け脚部
25 分離板
26、26’ 通過孔
27 並進案内レール
29 ヘッド
30 案内孔
31、31’ 第1の軸方向ストッパ
32 第2の軸方向ストッパ
33 軸方向締め付け手段
35 バッフル
37 長手方向部分
41 第1の軸方向圧縮部材
41a ビス
41b 座金
42 第2の軸方向圧縮部材
43 軸方向保持要素
P1 第1の経路
P2 第2の経路
j 軸方向遊び
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行に配置され、かつ長手方向軸Xに沿って整列した電池セル(11)の列であって、前記電池セル(11)が互いに離して配置され、隣接する電池セル(11)が互いの間に、前記電池セル(11)の熱調節流体(F)の通過のための間隔(13)を画定するようになっている電池セル(11)の列と、
基体(17)、複数のスペーサ(19)および保持手段(21)を含む把持装置(15)と、
を含む自動車用電池モジュール(3)であって、
各スペーサ(19)が、取り付け脚部(23)と、前記取り付け脚部(23)と一体的に形成される分離板(25)とを含み、前記分離板(25)が、2つの隣接する電池セル(11)間に位置する間隔(13)内に配置され、かつ前記間隔(13)を熱調節流体(F)の第1の経路(P1)と、熱調節流体(F)の第2の経路(P2)と分離
前記取り付け脚部(23)が、前記基体(17)に対して少なくとも1列でX軸と平行に滑動自在に取り付けられることによって、前記取り付け脚部(23)と前記基体(17)との間のスライド連結が形成され、
前記保持手段(21)が、前記電池セル(11)の列の第1の軸方向端部に配置された第1の軸方向ストッパ(31)と、前記電池セル(11)の列の第2の軸方向端部に配置された第2の軸方向ストッパ(32)とを含み、
前記保持手段(21)が、軸方向締め付け手段(33)を含み、前記軸方向締め付け手段が、前記第2の軸方向ストッパ(32)を、前記電池セル(11)の列の前記第2の軸方向端部に位置する前記電池セル(11)に対して軸方向に圧縮することによって、前記第2の軸方向ストッパ(32)は、前記電池セル(11)の列およびその間に配置された前記分離板(25)を前記第1の軸方向ストッパ(31)に対して圧縮し、前記取り付け脚部(23)が、その間に軸方向遊び(j)を含み、前記電池セル(11)の列およびその間に配置された前記分離板(25)が、堅固に締め付けられた状態に維持されるように構成される、電池モジュール(3)。
【請求項2】
前記第2の軸方向ストッパ(32)が、前記基体(17)に対してX軸と平行に滑動自在に取り付けられる、請求項1に記載の電池モジュール(3)。
【請求項3】
前記基体(17)が、並進案内レール(27)を含み、前記取り付け脚部(23)が、前記並進案内レール(27)上に滑動自在に取り付けられる、請求項1または2に記載の電池モジュール(3)。
【請求項4】
前記第2の軸方向ストッパ(32)が、前記並進案内レール(27)上に滑動自在に取り付けられた前記取り付け脚部(23)を含む、請求項3に記載の電池モジュール(3)。
【請求項5】
前記軸方向締め付け手段(33)が、前記基体(17)に対して固定され、かつ前記第2の軸方向ストッパ(32)を、前記電池セル(11)の列の前記第2の軸方向端部に位置する前記電池セル(11)に対して圧縮する第1の軸方向圧縮部材(41)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項6】
前記軸方向締め付け手段(33)が、前記第2の軸方向ストッパ(32)を、前記電池セル(11)の列の前記第2の軸方向端部に位置する前記電池セル(11)に対して圧縮する第2の軸方向圧縮部材(42)を含み、前記第2の軸方向圧縮部材(42)および各スペーサ(19)は、互いに連結され、前記第2の軸方向圧縮部材(42)および各スペーサ(19)の連結が、X軸と平行に並進自在になっている、請求項1から5のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項7】
各スペーサ(19)が、前記分離板(25)と一体的に形成されるヘッド(29)を含み、前記ヘッド(29)が、前記取り付け脚部(23)の反対側にあり、かつ前記第2の軸方向圧縮部材(42)と連結している、請求項6に記載の電池モジュール(3)。
【請求項8】
各スペーサ(19)の前記ヘッド(29)が、X軸と平行に配向された案内孔(30)を含み、前記第2の軸方向圧縮部材(42)が、各スペーサ(19)の前記案内孔(30)を通過する、請求項7に記載の電池モジュール(3)。
【請求項9】
前記第2の軸方向圧縮部材(42)が、前記第1の軸方向ストッパ(31)に面している電池セル(11)の隔壁上に軸方向保持要素(43)を含むか、または前記第1の軸方向ストッパ(31)に対して直接、軸方向に保持される、請求項6から8のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項10】
前記第1の軸方向ストッパ(31)が、前記基体(17)と一体的に形成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項11】
前記第2の軸方向ストッパ(32)および前記スペーサ(19)が、同一である、請求項1から10のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項12】
前記第1の軸方向圧縮部材(41)が、前記第2の軸方向ストッパ(32)の前記取り付け脚部(23)に対して支承される、請求項11に記載の電池モジュール(3)。
【請求項13】
各スペーサ(19)が、前記取り付け脚部(23)と反対側の端部で前記分離板(25)内に配置され、かつ前記第1の経路(P1)と前記第2の経路(P2)との間で熱調節流体(F)の通過を可能にする熱調節流体(F)の通路(26)を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項14】
前記取り付け脚部(23)が、互いの間に軸方向遊び(j)を形成する軸方向端部で、前記熱調節流体(F)用のバッフル(35)をその間に形成する相補形状を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項15】
前記バッフル(35)が、X軸と平行に延伸する長手方向部分(37)を含む、請求項14に記載の電池モジュール(3)。
【請求項16】
前記基体(17)が、ファン(7)を上に取り付けた、少なくとも1つの熱調節流体(F)の通過孔(17p)を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項17】
前記基体(17)が、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレン製であり、かつ
前記スペーサ(19)が、プラスチック、好ましくは熱可塑性材料、さらに好ましくはポリプロピレンまたは熱可塑性ポリウレタン製である、
請求項1から16のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項18】
前記熱調節流体(F)が、気体であり、好ましくは、前記熱調節流体(F)が、空気である、請求項1から17のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載の電池モジュール(3)と、ハウジング(5)とを含むシステム(1)であって、前記ハウジングが電池モジュール(3)を含み、前記熱調節流体(F)が、前記ハウジング(5)内を閉回路で循環する、システム(1)。
【請求項20】
前記熱調節流体(F)が、ファン(7)、熱交換器(9)、前記第1の経路(P1)、および前記第2の経路(P2)を通過する流出路に沿って循環する、請求項19に記載のシステム(1)。
【請求項21】
請求項19または20に記載のシステム(1)を含む自動車。
【国際調査報告】