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特表2024-530804薄膜堆積装置、薄膜堆積方法、および、薄膜堆積設備
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】薄膜堆積装置、薄膜堆積方法、および、薄膜堆積設備
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240816BHJP
   C23C 16/505 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
H01L21/31 C
C23C16/505
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514471
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2022116482
(87)【国際公開番号】W WO2023030439
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111027306.2
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523404767
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ACM RESEARCH KOREA CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#402, Hyundai City Plaza, 2106 Gyeongchung-daero, Bubal-eup, Icheon-si, Gyeonggi-do REPUBLIC OF KOREA
(71)【出願人】
【識別番号】523404778
【氏名又は名称】クリーンチップ テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CLEANCHIP TECHNOLOGIES LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat/Rm K 15/F, Mg Tower, 133 Hoi Bun Road, Kwun Tong Kl Hong Kong China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン シャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン シァオイェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャア ショオナ
(72)【発明者】
【氏名】シェン ホイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】キム トム
(72)【発明者】
【氏名】リー ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】ベック ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】キム ゼウス
(72)【発明者】
【氏名】キム ワイワイ
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030FA01
4K030JA03
4K030JA18
5F045AA08
5F045AA15
5F045AB02
5F045AB32
5F045AB33
5F045AC15
5F045AD01
5F045AE01
5F045BB05
5F045DP03
5F045DP28
5F045DQ10
5F045EE14
5F045EE17
5F045EF05
5F045EH14
5F045EK07
5F045EM06
5F045EM07
5F045EM10
(57)【要約】
処理チャンバ、処理チャンバの頂壁に配置されたガス供給アセンブリ、ガス供給アセンブリの下部に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイ、高周波源、および、基板の回転、または、加熱トレイの回転、または、基板と加熱トレイの同期回転を制御し、回転軸が基板と直交し基板を貫通する回転機構を備えた薄膜堆積装置が開示される。回転中は、高周波源はオンの状態に保持される。その方法によれば、基板上に堆積された薄膜の厚さの不均一性が補償され、PECVD層積層構造の薄膜の堆積の均一性と安定性が実現され、後続のエッチング処理において、基板上に堆積された薄膜のエッチング貫通孔が鉛直方向からずれるという現象が回避される。したがって、半導体装置の性能の安定性がさらに保証される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記基板の回転または前記加熱トレイの回転、または、前記基板と前記加熱トレイの同期回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、を備え、
前記回転機構が、基板、加熱トレイ、または、基板と加熱トレイとを回転させている間、前記高周波源はオン状態に保持されることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項2】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記基板の回転または前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
基板を支持するための支持部材と、
前記支持部材に接続された、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させて、前記基板を前記加熱トレイから離れさせ、または、前記基板を前記加熱トレイに配置するために駆動されるリフト部材と、を備え、
前記回転機構は、前記リフト部材の下部に配置され、前記支持部材とリフト部材とを駆動して水平周方向に同期回転させて前記基板を回転させるように構成されていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項3】
前記支持部材が、鉛直方向および前記水平周方向に移動するイジェクタピンであり、
前記加熱トレイには第1貫通孔が設けられ、前記イジェクタピンは前記第1貫通孔に配置され、
前記第1貫通孔の水平面上の断面が円弧または円であり、前記円弧または前記円の中心が、前記基板の中心と直交する直線上に位置し、
前記基板を回転させる必要があるときに、前記リフト部材が前記イジェクタピンを駆動して垂直に上昇させて前記第1貫通孔から突出させ、前記基板が前記加熱トレイから離れるように前記基板を前記加熱トレイから持ち上げ、前記回転機構が前記イジェクタピンを駆動して前記第1貫通孔の円弧の軌道に沿って移動させ、前記基板を設定された角度回転させ、
前記基板が設定された角度回転した後、前記基板が回転を停止し、前記リフト部材が前記イジェクタピンを駆動して鉛直方向に下げて、薄膜堆積のために前記基板を前記加熱トレイに配置することを特徴とする請求項2に記載の薄膜堆積装置。
【請求項4】
前記イジェクタピンの数は少なくとも3つであり、前記第1貫通孔の数は少なくとも3つであり、前記第1貫通孔と前記イジェクタピンとが1対1に対応していることを特徴とする請求項3に記載の薄膜堆積装置。
【請求項5】
前記支持部材は基板のエッジの下部に配置された支持リングであり、
前記支持リングは、鉛直方向に昇降され、前記基板の中心軸を回転軸として回転され、
前記基板を回転させる必要があるときに、前記リフト部材が、前記支持リングを駆動して鉛直方向に上昇させて、基板を持ち上げて加熱トレイから離れさせ、前記回転機構が、前記支持リングを駆動して前記基板が設定された角度回転させ、
前記基板が設定された角度回転した後、回転を停止し、前記リフト部材が前記支持リングを駆動して鉛直方向に下げて、薄膜堆積のために前記基板を前記加熱トレイに配置することを特徴とする請求項2に記載の薄膜堆積装置。
【請求項6】
前記支持リングは切り欠きのある円環状のリングである、または、支持リングが1つのリングの複数の円弧構造を含んでいることを特徴とする請求項5に記載の薄膜堆積装置。
【請求項7】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記基板の回転または前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
前記基板を支持するための、イジェクタピンと支持リングとを含む支持部材と、
前記イジェクタピンに接続された、前記イジェクタピンを駆動して鉛直方向に昇降させて、前記基板を装着または取り外す第1リフト部材と、
前記支持リングに接続され、前記支持リングを駆動して鉛直方向に昇降させて、前記基板を、加熱トレイから離れさせる、または、前記加熱トレイに配置させる第2リフト部材と、を備え、
前記回転機構が、前記支持リングと前記第2リフト部材とを駆動して前記基板を回転させるように構成された第2リフト部材の下部に配置され、
前記加熱トレイには第1貫通孔が設けられ、前記イジェクタピンが前記第1貫通孔に配置されていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項8】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記基板と前記加熱トレイとの同期回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
前記回転機構は、前記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を回転軸として回転させて、前記基板を同期回転させることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項9】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
基板を支持するための支持部材と、
前記支持部材に接続された、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させて、前記基板を前記加熱トレイから離れさせ、または、前記基板を前記加熱トレイに配置するリフト部材と、を備え、
前記回転機構は、前記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心を回転軸として回転させるように構成されていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項10】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
基板を支持するための支持部材と、
前記加熱トレイに接続された、前記加熱トレイを駆動して昇降させるリフト部材と、を備え、
前記回転機構は、前記リフト部材に接続され、前記リフト部材および加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を中心に回転させるように構成されていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項11】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイの回転を制御するように構成され、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
前記回転機構に接続され、前記回転機構および前記加熱トレイを駆動して昇降させるように構成された第1リフト部材と、
支持部材および前記第1リフト部材にそれぞれ接続された、前記支持部材および前記第1リフト部材を駆動して鉛直方向に昇降させるように構成された第2リフト部材と、を備えていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項12】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記基板の回転または前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、
前記加熱トレイに接続された、前記加熱トレイを駆動して昇降させるリフト部材と、
基板を支持するための支持部材と、
前記回転機構が、前記支持部材を駆動して前記基板と同期回転させることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項13】
前記支持部材が、前記基板のエッジの下部に配置された支持リングであり、
前記基板を回転させる必要があるときに、前記リフト部材が前記加熱トレイを駆動して鉛直方向に下げ、支持リングが前記基板を持ち上げて前記加熱トレイから離し、前記回転機構は前記支持リングを駆動して設定された角度回転させることを特徴とする請求項12に記載の薄膜堆積装置。
【請求項14】
前記支持部材が水平な円周方向に移動するイジェクタピンであり、
前記加熱トレイには第1貫通孔が設けられ、前記イジェクタピンは前記第1貫通孔に配置され、
前記基板の中心と垂直線上に、第1貫通孔の水平面上の部分は円弧または円であり、前記円弧または円の中心が、前記基板の中心と直交する直線上に位置し、
前記基板を回転させる必要があるときに、前記リフト部材は前記加熱トレイを駆動して鉛直方向に下げ、前記イジェクタピンは前記基板を持ち上げて前記基板を前記加熱トレイから離し、前記回転機構は前記イジェクタピンを設定された角度回転させることを特徴とする請求項12に記載の薄膜堆積装置。
【請求項15】
前記リフト部材は第1リフト部材であり、前記支持部材が支持リングであり、前記薄膜堆積装置が、第2リフト部材とイジェクタピンとをさらに含み、
第2リフト部材は、前記イジェクタピンに接続され、鉛直方向にイジェクタピンを駆動して昇降させて前記基板を装着または取り外すことを特徴とする請求項12に記載の薄膜堆積装置。
【請求項16】
前記支持リングに接続され、前記支持リングを駆動して鉛直方向に昇降させて前記基板を前記加熱トレイから離すまたは前記加熱トレイに配置する第3リフト部材をさらに備えていることを特徴とする請求項15に記載の薄膜堆積装置。
【請求項17】
前記リフト部材は第1リフト部材であり、前記支持部材は支持リングであり、薄膜堆積装置は第2リフト部材とイジェクタピンと基材とを含み、
前記第2リフト部材は、前記支持リングに接続され、前記支持リングを駆動して鉛直方向に昇降させ、
前記加熱トレイには第1貫通孔が設けられ、前記イジェクタピンは前記第1貫通孔に配置され、前記基材は前記処理チャンバの下部に配置され、前記イジェクタピンが前記基材上を移動可能であり、
前記イジェクタピンが基板を支持しているときに、前記イジェクタピンの下端が前記基材に隣接し、前記イジェクタピンの上端が前記加熱トレイの上面から突出し、
前記加熱トレイを上に移動する必要があるときに、前記イジェクタピンの上端は前記加熱トレイに収容され、前記加熱トレイとともに前記基材から離れるように移動することを特徴とする請求項12に記載の薄膜堆積装置。
【請求項18】
前記回転機構が前記基板を回転させる間、前記高周波源がオンの状態に保持されることを特徴とする請求項2、7および12のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項19】
前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップが、0<m≦5mmの設定値mよりも小さく調整されていることを特徴とする請求項18に記載の薄膜堆積装置。
【請求項20】
前記回転機構が加熱トレイを回転させる間、前記高周波源はオンの状態に保持されることを特徴とする請求項9、10および11のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項21】
前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップが、0<m≦5mmの設定値mよりも小さく調整されていることを特徴とする請求項20に記載の薄膜堆積装置。
【請求項22】
前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップが、0<m≦5mmの設定値mよりも小さく調整されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項23】
加熱トレイは第2の貫通孔が設けられており、基板または加熱トレイが回転するときに、高周波源がオンの状態に保持され、無処理ガスが第2の貫通孔を通じて基板と加熱トレイの間のギャップに導入されることを特徴とする請求項1、2、7、8、9、10、11および12のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項24】
前記非処理ガスは窒素または不活性ガスであることを特徴とする請求項23に記載の薄膜堆積装置。
【請求項25】
前記基板が回転するか、前記加熱トレイが回転するか、基板と加熱トレイが同期回転するときに、前記高周波源はオンの状態に保持され、前記高周波の電力は薄膜形成処理中よりも小さく調整されることを特徴とする請求項1、2、7、8、9、10、11および12のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項26】
前記基板が回転する前、または、前記加熱トレイが回転する前、または、前記基板と前記加熱トレイとが回転する前に、前記高周波源がオフに調整され、前記処理チャンバが浄化されることを特徴とする請求項1、2、7、8、9、10、11および12のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項27】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記ガス供給アセンブリに接続された、前記ガス供給アセンブリを駆動して回転させるための回転機構と、を備えていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項28】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記加熱トレイに接続された、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心を回転軸として回転させて、前記基板を同期回転させるための回転機構と、を備え
前記回転機構が前記加熱トレイを駆動して前記基板を同期回転させるときに、前記高周波源がオフに調整されることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項29】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
基板を支持するための支持部材と、
前記支持部材に接続された、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させて、前記基板を前記加熱トレイから離れさせ、または、前記基板を前記加熱トレイに配置するために駆動されるリフト部材と、を備え、
前記加熱トレイに接続された、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心を回転軸として回転させて、前記基板を同期回転させるための回転機構と、を備え
前記回転機構が前記加熱トレイを駆動して前記基板を同期回転させるときに、前記高周波源がオフに調整されることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項30】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記ガス供給アセンブリに接続された、前記ガス供給アセンブリを駆動して昇降させるためのリフト部材と、を備えていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項31】
前記薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板の回転時の設定角度=360°であることを特徴とする請求項1、2、7、8、12および28のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項32】
前記高周波源の高周波は13.56MHzのn倍であり、n=1、2、3、・・・、8であることを特徴とする請求項1、2、7、8、9、10、11、12、27、28、29および30のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項33】
前記高周波源の低周波数の範囲は20kHz~400kHzであることを特徴とする請求項1、2、7、8、9、10、11、12、27、28、29および30のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項34】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記ガス供給アセンブリ内に配置され、前記ガス供給アセンブリの第1多孔質プレートと対向して配置された第2多孔質プレートを有し、前記第2多孔質プレートと前記第1多孔質プレートとの間のギャップが調整可能なガス調整ユニットと、を備えていることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項35】
前記第2多孔質プレートと前記第1多孔質プレートとの間のギャップを調整するために、ガス調整ユニットの側壁が垂直方向に伸縮可能であることを特徴とする請求項34に記載の薄膜堆積装置。
【請求項36】
ガス調整ユニットの前記側壁は、鉛直方向の下方に伸長または上方に収縮可能な蛇腹であることを特徴とする請求項35に記載の薄膜堆積装置。
【請求項37】
前記ガス調整ユニットは、前記第2の多孔質プレートに接続された伸縮ロッドを含み、前記伸縮ロッドは、前記第2多孔質プレートと前記第1多孔質プレートとの間のギャップを調整するように鉛直方向に伸縮可能であることを特徴とする請求項34に記載の薄膜堆積装置。
【請求項38】
S1、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にし、
S2、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S3、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S4、前記高周波源をオンの状態に保持し、前記基板または加熱トレイを設定された角度回転させる、または、前記基板と前記加熱トレイとを設定された角度同期回転させ、
S5、前記処理ガスを再度前記処理チャンバに導入し、前記基板上に所定数の層の薄膜を再堆積し、
S6、前記処理ガスの導入を停止し、前記非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S7、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS2に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS8を実行し、
S8、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項39】
前記基板上に堆積された前記薄膜は、交互に積層された第1材料と第2材料とを有することを特徴とする請求項38に記載の薄膜堆積方法。
【請求項40】
前記第1材料がシリコン酸化物で、前記第2材料がシリコン窒化物であることを特徴とする請求項39に記載の薄膜堆積方法。
【請求項41】
前記薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板の回転時の設定角度=360°であることを特徴とする請求項38に記載の薄膜堆積方法。
【請求項42】
S11、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空にし、
S12、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源周波数源をオンにして、前記基板に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S13、前記高周波源をオンの状態に保持し、前記基板または加熱トレイを設定された角度回転させる、または、前記基板と前記加熱トレイとを設定された角度同期回転させ、
S14、前記基板上に薄膜を堆積し、
S15、前記基板上に堆積された薄膜の厚みが要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件満たしていない場合はステップS12に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS16を実行し、
S16、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項43】
薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板の回転時の設定角度=360°であることを特徴とする請求項42に記載の薄膜堆積方法。
【請求項44】
前記基板または前記加熱トレイが回転するときに、前記高周波源はオンの状態に保持され、前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップは、0<mM≦5mmの設定値mよりも小さく調整されることを特徴とする請求項38または42に記載の薄膜堆積方法。
【請求項45】
前記基板または前記加熱トレイが回転するときに、前記高周波源はオンの状態に保持され、前記非処理ガスが前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップに導入されることを特徴とする請求項38または42に記載の薄膜堆積方法。
【請求項46】
前記非処理ガスは窒素または不活性ガスであることを特徴とする請求項45に記載の薄膜堆積方法。
【請求項47】
前記基板が回転するか、前記加熱トレイが回転するか、または、前記基板と前記加熱トレイとが同期回転するときに、前記高周波源がオンの状態に保持され、前記高周波の出力は薄膜の堆積処理中よりも小さく調整されることを特徴とする請求項38または42に記載の薄膜堆積方法。
【請求項48】
前記基板が回転するか、加熱トレイが回転するか、または、前記基板と前記加熱トレイとが同期回転する前に、前記高周波源がオフに調整され、前記処理チャンバが浄化されることを特徴とする請求項38または42に記載の薄膜堆積方法。
【請求項49】
S21、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にし、
S22、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S23、前記処理ガスの導入を停止し、非処理プロセスガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S24,前記高周波源をオフに調整し、前記加熱トレイが前記基板を駆動して設定された角度同期回転させ、
S25、前記処理チャンバに前記処理ガスを導入し、前記高周波源をオンに調整し、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S26、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S27、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS22に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS28を実行し、
S28、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項50】
前記基板上に堆積される薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含むことを特徴とする請求項49に記載の薄膜堆積方法。
【請求項51】
第1材料がシリコン酸化物であり、第2材料がシリコン窒化物であることを特徴とする請求項50に記載の薄膜堆積方法。
【請求項52】
前記薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板の回転時の設定角度=360°であることを特徴とする請求項49に記載の薄膜堆積方法。
【請求項53】
S31、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にし、
S32、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S33、前記処理チャンバへの前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S34、前記高周波源をオフに調整し、前記基板を持ち上げ、前記加熱トレイを駆動して設定した角度回転させ、その後、前記基板を前記加熱トレイに戻し、
S35、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンに調整し、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S36、前記処理チャンバへの前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S37、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS32に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS38を実行し、
S38、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項54】
前記基板上に堆積された薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含むことを特徴とする請求項53に記載の薄膜堆積方法。
【請求項55】
第1材料がシリコン酸化物であり、第2材料がシリコン窒化物であることを特徴とする請求項54に記載の薄膜堆積方法。
【請求項56】
S41、複数の基板を順に処理チャンバ内に配置して薄膜堆積処理を完了させ、
S42、前記ガス供給アセンブリを設定された角度回転させ、
S43、前記処理チャンバを洗浄し、前記処理チャンバが浄化された後にS41に戻る、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項57】
前記基板上に堆積された薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含むことを特徴とする請求項56に記載の薄膜堆積方法。
【請求項58】
第1材料がシリコン酸化物であり、第2材料がシリコン窒化物であることを特徴とする請求項57に記載の薄膜堆積方法。
【請求項59】
S51、複数の基板を順に処理チャンバ内に配置し、薄膜堆積処理を完了させ、
S52、ガス調整ユニットの第2多孔質プレートとガス供給アセンブリの第1多孔質プレートとの間のギャップを調整し、
S53、前記処理チャンバを洗浄し、前記処理チャンバが浄化された後にS51に戻る、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項60】
前記第2の多孔質プレートと第1の多孔質プレートとの間のギャップは、ガス調整ユニットの側壁を鉛直方向に伸縮させることによって調整されることを特徴とする請求項59に記載の薄膜堆積方法。
【請求項61】
前記第2多孔質プレートと前記第1多孔質プレートとの間のギャップは、ガス調整ユニット内の伸縮ロッドを鉛直方向に伸縮させることによって調整可能であることを特徴とする請求項59に記載の薄膜堆積方法。
【請求項62】
前記基板上に堆積された前記薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含むことを特徴とする請求項59に記載の薄膜堆積方法。
【請求項63】
第1材料がシリコン酸化物であり、第2材料がシリコン窒化物であることを特徴とする請求項62に記載の薄膜堆積方法。
【請求項64】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
加熱トレイ内に配置され、一端が前記処理チャンバの下部に配置され、他端が前記基板を受けるように構成されたイジェクタピンと、を備え、
前記処理チャンバには複数の前記加熱トレイと複数組の複数の前記イジェクタピンの組とが設けられ、前記複数組の、複数の前記イジェクタピンの高さが異なることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項65】
前記ガス供給アセンブリ、前記加熱トレイ、前記高周波源、および前記回転機構にそれぞれ接続され、前記ガス供給アセンブリ、前記加熱トレイ、前記高周波源、および前記回転機構を制御して作動させるコントローラをさらに備えていることを特徴とする請求項1、2、7、8、9、10、11、12、27、28および29のいずれかに記載の薄膜堆積装置。
【請求項66】
基板を配置するための基板ロードポートと、
バッファ装置と、
前記基板を基板ロードポートと前記バッファ装置との間で搬送するように構成された前部ロボットと、
請求項1~37および64のいずれかに記載の、基板上に薄膜を堆積させるように構成された薄膜堆積装置と、
前記基板を前記バッファ装置と前記基板堆積装置の前記処理チャンバとの間で搬送するように構成された処理マニピュレータと、を備えていることを特徴とする薄膜堆積設備。
【請求項67】
前記薄膜堆積装置は複数の前記処理チャンバを有し、複数の前記処理チャンバは、前記プロセスマニピュレータの両側に対称に配置されるか、前記処理マニピュレータの周囲に連続して配置されることを特徴とする請求項66に記載の薄膜堆積設備。
【請求項68】
各処理チャンバは、複数の前記基板に同時に薄膜を堆積するための複数の前記加熱トレイを有することを特徴とする請求項67に記載の薄膜堆積設備。
【請求項69】
各処理チャンバ内の複数の前記加熱トレイは行列状に配置されていることを特徴とする請求項68に記載の薄膜堆積設備。
【請求項70】
各処理チャンバ内の前記加熱トレイの数が3つであり、3つの前記加熱トレイが三角形に配置されていることを特徴とする請求項68に記載の薄膜堆積設備。
【請求項71】
複数の前記基板を前記バッファ装置に配置することができ、複数の前記基板の中心が同じ円上にあり、複数の前記基板を前記円の中心に垂直な回転軸を中心に回転させることで、前記バッファ装置内における複数の前記基板の位置が変更可能であることを特徴とする請求項66に記載の薄膜堆積設備。
【請求項72】
前記バッファ装置は少なくとも2層の回転収納プラットフォームを含み、一の層の前記収納プラットフォームはこれから堆積される前記基板を配置するために構成され、他の層の前記収納プラットフォームは堆積された前記基板を配置するために構成されていることを特徴とする請求項66に記載の薄膜堆積設備。
【請求項73】
少なくとも2つの前記バッファ装置が鉛直方向に配置されていることを特徴とする請求項72に記載の薄膜堆積設備。
【請求項74】
前記処理マニピュレータは伸縮可能な回転アームである。ことを特徴とする請求項66に記載の薄膜堆積設備。
【請求項75】
非接触磁気浮上軌道が前記処理マニピュレータの下に配置され、前記プロセスマニピュレータは油や摩擦なしで磁気浮上軌道上をスライドすることを特徴とする請求項66に記載の薄膜堆積装置。
【請求項76】
前記処理マニピュレータは、前記基板をつかんで配置するための3つの基板搬送アームを含み、前記基板搬送アームの位置と数は、複数の前記加熱トレイに対応して設定されていることを特徴とする請求項70に記載の薄膜堆積設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造の技術分野に関するものであり、特に薄膜堆積装置、薄膜堆積方法および薄膜堆積設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマ増強化学気相成長(PECVD)の真空処理チャンバでは、異なる材料の積層体が基板上に堆積される。基板は真空処理チャンバに配置され、まず、第1の処理ガスが導入され、基板上に第1材料の第1層が形成される。その後、プラズマ洗浄とガス洗浄が行われ、次に第2処理ガスが導入され、基板上に第2材料の第2層が形成される。上述のプラズマ洗浄とガス洗浄が繰り返され、第1材料と第2材料とが基板上に積層および堆積され、層状の積層構造を持つ薄膜が形成される。基板上に交互に積層された薄膜材料の層からなる、三次元(3D)ストレージを作成することができる。
【0003】
現在、3Dストレージは、関連する処理を通じてデータを三次元構造に保存する目的を達成するために、酸化物と窒化物の薄膜の交互層を使用している。これらの積層された構造には、例えば300層以上さらには500層以上の連続した層のような、第1材料と第2材料の複数の層が含まれることがある。
【0004】
具体的には、一部の場合において、3Dストレージスタックの薄膜材料における第1材料と第2材料の積層構造は、酸化物とシリコン、シリコンとドープされたシリコン、またはシリコンと窒化物である場合がある。これに対して、3Dストレージスタックのためのこれらの材料の組み合わせのほとんどの薄膜材料は、BiCS(ビットコストスケーラブル)、TCAT(テラビットユニットアレイトランジスタ)または他の3Dストレージ構造に適用することができる。さらに、第1材料と第2材料の積層構造は他の材料組成であってもよく、基板上に第1材料と第2材料の層を堆積する順序も逆であってもよい。
【0005】
しかし、既存のPECVD装置には以下の問題がある。
【0006】
1.基板表面に積層される層の数が増えると、薄膜の厚さもそれに応じて大きくなり、それにより薄膜の層間の均一性や積層後の薄膜全体の均一性の悪化に直接つながり、その結果としてその後エッチング処理において鉛直構造を得ることができないことにつながり、薄膜の積層処理における薄膜の層数の連続な増加が制限される。
【0007】
現在の既存の装置条件の下では、堆積される薄膜が200層を超えると、薄膜の均一性と品質が低下し、異なる種類の薄膜を連続して積層する処理中に固定位置のずれが拡大し続け、基板薄膜の均一性が制御可能な範囲から逸脱することがある。制御範囲により、その後のエッチング処理において貫通孔のエッチングの精度を達成できなくなり、エッチング処理中に貫通孔が鉛直方向からずれ、さらには半導体デバイスの異常を引き起こす。
【0008】
2.ガスシャワーヘッドの長期使用や外部空気ポンプによる排気ガスの抽出によって生じる変形によって、ガス供給アセンブリにより供給される処理ガスの不均一な分布につながり、それにより薄膜堆積処理における薄膜の厚みがずれ、エッチング処理におけるエッチング貫通孔が鉛直方向からずれ、さらには半導体デバイスの異常を引き起こす。
【0009】
3.従来のPECVD法で薄膜を堆積するときには、加熱トレイの平坦性を確保するために、加熱トレイを固定する必要がある。しかし、加熱トレイが固定されている場合、基板の温度分布は固定されたパターンを形成し、基板の均一な加熱が妨げられ、エッチング貫通孔がエッチング処理中に鉛直方向からずれ、さらには半導体デバイスの異常を引き起こす可能性がある。
【0010】
上記の問題を解決するために、新しい薄膜堆積装置とその方法を提案する必要がある。
【発明の概要】
【0011】
前述の従来技術の上記の欠点を考慮し、本発明の目的は、従来技術において基板上に堆積される薄膜の均一性の問題を解決するための薄膜堆積装置、薄膜堆積方法、および薄膜堆積設備を提供することである。
【0012】
上記目的および関連する別の目的を達成するために、本発明は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記基板と前記ガス供給アセンブリまたは前記加熱トレイとの位置関係を変更する回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、を備え、前記回転機構が、基板、または、加熱トレイ、または、基板と加熱トレイとを回転させている間、前記高周波源はオン状態に保持される薄膜堆積装置を提供する。
【0013】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記基板の回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、前記基板を支持する支持部材と、前記支持部材に接続され、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させ、前記基板を前記加熱トレイから離すまたは前記基板を前記加熱トレイに配置するリフト部材と、を備え、前記回転機構が、前記リフト部材の下部に設けられ、前記支持部材および前記リフト部材を駆動して水平な円周方向に同期回転させて前記基板を回転させるように構成されている薄膜堆積装置を提供する。
【0014】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記基板の回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、前記基板を支持し、イジェクタピンおよび支持リングを含む支持部材と、前記イジェクタピンを駆動して鉛直方向に昇降させて、基板の取り付けおよび取り外しを行うために前記イジェクタピンに接続された第1リフト部材と、前記支持リングを駆動して鉛直方向に昇降させて前記基板を前記加熱トレイから離すまたは前記基板を前記加熱トレイに配置するために前記支持リングに接続された第2リフト部材と、を備え、前記回転機構が、前記第2リフト部材の下部に設けられ、前記支持リングおよび前記第2リフト部材を駆動して回転させて前記基板を回転させるように構成され、前記加熱トレイに第1貫通孔が設けられ、前記イジェクタピンが前記第1貫通孔に設けられている薄膜堆積装置を提供する。
【0015】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記基板と前記加熱トレイとの同期回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、を備え、前記回転機構が、前記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を回転軸として回転させて前記基板と同期回転させるように構成されている薄膜堆積装置を提供する。
【0016】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、前記基板を支持する支持部材と、前記支持部材に接続され、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させて、前記基板を前記加熱トレイから離すまたは前記基板を前記加熱トレイに配置するリフト部材と、を備え、前記回転機構が、前記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を回転軸として回転させるように構成されている薄膜堆積装置を提供する。
【0017】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記加熱トレイの回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、前記基板を支持する支持部材と、前記支持部材に接続され、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させるリフト部材と、を備え、前記回転機構が、前記リフト部材に接続され、前記リフト部材および前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を回転軸として回転させるように構成されている薄膜堆積装置を提供する。
【0018】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイの回転を制御するように構成され、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、前記回転機構に接続され、前記回転機構および前記加熱トレイを駆動して昇降させる第1リフト部材と、前記支持部材および前記第1リフト部材を駆動して鉛直方向に昇降させるために前記支持部材および前記第2リフト部材にそれぞれ接続された第2リフト部材と、を備えている薄膜堆積装置を提供する。
【0019】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記基板の回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、記加熱トレイに接続され、前記加熱トレイを駆動して鉛直方向に昇降させるリフト部材と、前記基板を支持するための支持部材と、を備え、記回転機構が前記支持部材を駆動して前記基板と同期回転させる薄膜堆積装置を提供する。
【0020】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記ガス供給アセンブリに接続され、前記ガス供給アセンブリを駆動して回転させる回転機構と、を備える薄膜堆積装置を提供する。
【0021】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を回転軸として回転させて前記基板を同期回転させる回転機構と、を備え、前記回転機構が前記加熱トレイを駆動して前記基板を同期回転させるときに、前記高周波源がオフに調整される薄膜堆積装置を提供する。
【0022】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記基板を支持するための支持部材と、前記支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させて前記基板を前記加熱トレイから離すまたは前記基板を前記加熱トレイに配置するために前記支持部材に接続されたリフト部材と、前記加熱トレイを駆動して前記基板の中心軸を回転軸として回転させて前記基板を同期回転させるために前記加熱トレイに接続された回転機構と、を備え、前記回転機構が前記加熱トレイを駆動して前記基板を同期回転させるときに、前記高周波源がオフに調整される薄膜堆積装置を提供する。
【0023】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記ガス供給アセンブリを駆動して昇降させるために前記ガス供給アセンブリに接続されたリフト部材と、を備える薄膜堆積装置を提供する。
【0024】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記ガス供給アセンブリ内に配置され、前記ガスアセンブリの第1多孔質プレートと対向する第2多孔質プレートを有し、前記第2多孔質プレートと前記第1多孔質プレートとの間のギャップが調整可能なガス調整ユニットと、を備える薄膜堆積装置を提供する。
【0025】
本発明はまた、以下のステップを含む薄膜堆積方法を提供する。S1、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にする。S2、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板に所定数の層の薄膜を堆積させる。S3、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持する。S4、前記高周波源をオンの状態に保持し、前記基板または加熱トレイを設定された角度回転させる、または、前記基板と前記加熱トレイとを設定された角度同期回転させる。S5、前記処理ガスを再度前記処理チャンバに導入し、前記基板上に所定数の層の薄膜を再堆積する。S6、前記処理ガスを導入を停止し、前記非プロセスガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持する。S7、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS2に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS8を実行する。S8、前記処理チャンバから前記基板を取り出す。
【0026】
本発明はまた、以下のステップを含む薄膜堆積方法を提供する。S11、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空にする。S12、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板に所定数の層の薄膜を堆積させる。S13、処理ガスを導入し、前記高周波源をオンの状態に保持し、前記基板または加熱トレイを設定された角度回転させる、または、前記基板と前記加熱トレイとを設定された角度同期回転させる。S14、前記基板上に薄膜を堆積する。S15、前記基板上に堆積された薄膜の厚みが要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS12に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS16を実行する。S16、前記処理チャンバから前記基板を取り出す。
【0027】
本発明はまた、以下のステップを含む薄膜堆積方法を提供する。S21、基板を処理チャンバに配置する。S22、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させる。S23、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持する。S24,前記高周波源をオフに調整し、前記加熱トレイを駆動して前記基板を設定された角度同期回転させる。S25、前記処理チャンバに前記処理ガスを導入し、前記高周波源をオンに調整し、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させる。S26、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持する。S27、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS22に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS28を実行する。S28、前記処理チャンバから前記基板を取り出す。
【0028】
本発明はまた、以下のステップを含む薄膜堆積方法を提供する。S31、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にする。S32、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させる。S33、前記処理チャンバへの前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持する。S34、前記高周波源をオフに調整し、前記基板を持ち上げ、前記加熱トレイを駆動して設定した角度回転させ、その後、前記基板を前記加熱トレイに戻す。S35、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンに調整し、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させる。S36、前記処理チャンバへの前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持する。S37、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件満たしていない場合はステップS32に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS38を実行する。S38、前記処理チャンバから前記基板を取り出す。
【0029】
本発明はまた、以下のステップを含む薄膜堆積方法を提供する。S41、複数の基板を順にチャンバ内に配置し、薄膜堆積処理を完了させる。S42、前記ガス供給アセンブリを設定された角度回転させる。S43、前記処理チャンバを洗浄し、前記処理チャンバが浄化された後にS41に戻る。
【0030】
本発明はまた、以下のステップを含む薄膜堆積方法を提供する。S51、複数の基板を順にチャンバ内に配置し、薄膜堆積処理を完了させる。S52、ガス調整ユニットの第2多孔質プレートとガス供給アセンブリの第1多孔質プレートとの間のギャップを調整する。S53、前記処理チャンバを洗浄し、前記処理チャンバが浄化された後にS51に戻る。
【0031】
本発明は、また、薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、前記加熱トレイ内に配置され、一端が前記処理チャンバの下部に配置され、他端が前記基板を受けるイジェクタピンと、を備え、前記処理チャンバに、複数の加熱トレイと複数組のイジェクタピンの組とが設けられ、複数組の前記イジェクタピンの組の高さが異なる薄膜堆積装置を提供する。
【0032】
本発明は、また、基板を配置するための基板ローディングポートと、バッファ装置と、前記基板ローディングポートと前記バッファ装置との間で前記基板を搬送する前部ロボットと、基板上に薄膜を堆積させるための上述したいずれかの薄膜堆積装置と、前記バッファ装置と前記薄膜堆積装置の前記処理チャンバとの間で前記基板を搬送する処理マニピュレータと、を備える薄膜堆積設備を提供する。
【0033】
この発明を使用することで、基板に超多層(例えば、>200層)を堆積させる際の薄膜の均一性の問題が解決される。薄膜が堆積される層の数が200層を超えるときに、PECVD層積層構造の薄膜の均一性と安定性が実現される。エッチング処理中に基板上に堆積された薄膜が鉛直方向からずれる現象を回避することで、半導体デバイスの性能の安定性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1A】既存のPECVD薄膜形成技術によって堆積された多層薄膜の傾斜の模式図である。
図2A】本発明の第1実施形態における基板が持ち上げられる前の薄膜堆積装置を示す図である。
図2B】本発明の第1実施形態における基板が持ち上げられた後の薄膜堆積装置を示す図である。
図3A】本発明の第1実施形態においてイジェクタピンが設定角度で回転する前の上面図である。
図3B】本発明の第1実施形態においてイジェクタピンが設定角度で回転した後の上面図である。
図4A】本発明の第5実施形態の、基板が持ち上げられる前の薄膜堆積装置を示す図である。
図4B】本発明の第5実施形態の、基板が持ち上げられた後の薄膜堆積装置を示す図である。
図5】本発明の第5実施形態に係る支持リングの上面図である。
図6A】本発明の第6実施形態における基板を持ち上げる前の薄膜堆積装置を示す図である。
図6B】本発明の第6実施形態における基板を持ち上げた後の薄膜堆積装置を示す図である。
図7】本発明の第6実施形態に係るイジェクタピンと支持リングの上面図である。
図8A】本発明において基板をある設定角度回転させた模式図である。
図8B】本発明において基板を別の設定角度回転させた模式図である。
図8C】本発明において基板をさらに別の設定角度回転させた模式図である。
図8D】本発明において基板をさらに別の設定角度回転させた模式図である。
図9】本発明の第7実施形態および第10実施形態における薄膜堆積装置の構造的な概略図である。
図10】本発明の第8実施形態および第11実施形態における薄膜堆積装置の構造的な概略図である。
図11】本発明の第9実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図12A】既存のPECVD薄膜堆積技術において、ガス供給アセンブリによるガスの不均一な分布によって引き起こされる薄膜の不均一な堆積の模式図である。
図12B】既存のPECVD薄膜形成技術において、エアポンプによる排気によって引き起こされる堆積薄膜の不均一性を示す模式図である。
図13A】本発明の第9実施形態における薄膜堆積装置の構造的な概略図である。
図13B】本発明の第12実施形態において、ガス調整ユニットの側壁を伸ばすことを示す模式図である。
図13C】本発明の第12実施形態において、ガス調整ユニットの側壁を縮めることを示す模式図である。
図14A】本発明の第13実施形態における薄膜堆積装置の構造的な概略図である。
図14B】本発明の第13実施形態において、伸縮ロッドを縮めることを示す模式図である。
図14C】本発明の第13実施形態において、伸縮ロッドを伸ばすことを示す模式図である。
図15A】本発明の第14実施形態における薄膜形成方法の概略を示す図である。
図15B】本発明の第14実施形態における薄膜形成方法の概略を示す図である。
図16】本発明の第18実施形態における薄膜堆積方法のフローチャートである。
図17】本発明の第19実施形態における薄膜堆積方法のフローチャートである。
図18】本発明の第20実施形態における薄膜堆積方法のフローチャートである。
図19】本発明の第21実施形態に係る、薄膜堆積方法のフローチャートである。
図20A】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20B】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20C】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20D】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20E】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20F】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20G】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20H】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20I】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20J】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図20K】本発明の第22実施形態および第23実施形態における薄膜堆積設備の配置を示す模式図である。
図21】本発明の第25実施形態における薄膜堆積装置の構造的な概略図である。
図22】本発明の第26実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図23】本発明の第26実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図24】本発明の第27実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図25】本発明の第27実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図26】本発明の第28実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図27】本発明の第28実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図28】本発明の第29実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図29】本発明の第29実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図30】本発明の第30実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図31】本発明の第30実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図32】本発明の第31実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図33】本発明の第31実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図34】本発明におけるコントローラと各部分との接続関係を示す図である。
図35】本発明の第32実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図36】本発明の第32実施形態における薄膜堆積装置の構造的な模式図である。
図37】本発明の第33実施形態における複数組のイジェクタピンの配置の構造的な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施形態について、以下に具体的な例を通じて説明する。当業者は、本明細書に開示された内容から、本発明の他の利点や効果を容易に理解することができる。本発明は、他の異なる具体的な実施形態を通じて実施または応用することも可能であり、本発明の精神を逸脱しない範囲で、異なる観点や用途に基づいて本明細書の細部に様々な修正や変更を加えることができる。
【0036】
他の要素の「上にある」、他の要素と「接続されている」、「結合されている」または「接触している」と言及される要素は、直接他の要素の上にあると理解することができる。他の要素の上にあり、他の要素と接続され、他の要素と結合され、または、他の要素と接触するか、または、介在する要素があってもよい。一方で、要素が、他の要素の「直接上に」、他の要素と「直接接続されて」「直接結合されて」「直接接触している」と言及される場合、介在する要素は存在しない。
【0037】
図1図37を参照すると、実施形態において提供される図は、本発明の基本的な概念を示す模式図であり、図には、実際の実施形態における部品の数や形状よりもむしろ、実施形態に関連する部品のみを示しているが、各部品のサイズの描画、各部品の形状、数量、比率は実際の実施形態において任意に変更することができ、部品のレイアウトはより複雑であってもよい。
【0038】
第1実施形態
加熱トレイ上の基板の平坦性は、加熱トレイの温度分布の不均一性や基板への応力によって異なるため、薄膜堆積処理中に薄膜の均一性が悪化する。基板上に交互に異なる薄膜を堆積すると、基板w上に形成された積層構造の薄膜の厚さは、基板w上に交互に積み重ねられる第1材料と第2材料の層の数とともに増加する。図1に示すように、上述の問題により、積み重ねられた薄膜が角度Δ傾いてしまう。これらの積層構造の層数が増えると、積層薄膜の均一性が悪化し、基板w上の薄膜の均一性が制御可能な範囲から逸脱し、この後のエッチング処理において貫通孔のエッチングの精度を達成できず、エッチング処理中にエッチング貫通孔の鉛直方向からのずれが生じ、さらには半導体デバイスの異常を引き起こす。
【0039】
上記の問題を解決するために、第1実施形態は薄膜堆積装置を提供する。具体的には、図2A図2Bおよび図34を参照すると、薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下に配置された、基板wを支持して加熱するための加熱トレイ3と、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、基板w上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源5と、基板wと垂直に基板wを貫通する回転軸AA’を中心とする基板wの回転を制御する回転機構403と、ガス供給アセンブリ2、高周波源5、および、回転機構403にそれぞれ接続された、ガス供給アセンブリ2、高周波源5、加熱トレイ3および回転機構43の動作を制御するためのコントローラと、を備えている。コントローラは、基板wが回転している間、高周波源5をオンの状態に保持するプログラムメニューの構築を行う。本実施形態では、回転軸AA’は基板wの中心Oを貫通しており、基板wは回転軸AA’を中心に回転する。
【0040】
回転機構403が基板wを回転させるときに、処理チャンバ1に処理ガスを導入するのを停止し、不活性ガスまたは窒素ガスを導入して、処理チャンバ1内の圧力を維持し、また、高周波源5をオンの状態に保持する。所定数の層の薄膜を基板w上に堆積した後、いくつかの不純物粒子が処理チャンバ1内に浮遊している。このとき、高周波源5をオンの状態に維持して、処理チャンバ1が電界で満たされるようにし、処理チャンバ1内の内部高周波電界の作用により不純物粒子が帯電する。帯電した不純物粒子は浮遊したままであり、基板wの表面に落ちることはない。これにより、基板w上に堆積された薄膜に不純物粒子が落ちることを効果的に防ぎ、基板w上に堆積された薄膜の汚染を避けることができる。
【0041】
第1実施形態は、基板を駆動して回転させている間、高周波源5をオンの状態に保持し、基板w上に堆積される薄膜の厚みの不均一を補償することを提案する。本実施形態は、PECVD層積層構造の薄膜堆積の均一性と安定性を実現し、基板w上に堆積した薄膜がこの後のエッチング処理中に鉛直方向からずれる現象を回避し、さらに半導体デバイスの性能の安定性を確保する。
【0042】
図2Aおよび図2Bに示すように、薄膜堆積装置はさらに、基板wを支持するための支持部材と、支持部材に接続された、支持部材を駆動して鉛直方向に昇降させて、基板wを加熱トレイ3から離すか、加熱トレイ3に配置するリフト部材402とを含む。リフト部材402は、リフト部材402の動作を制御するためにコントローラに接続されている。
【0043】
第1実施形態では、回転機構403はリフト部材402の下部に配置され、支持部材とリフト部材402を駆動して水平な円周方向に同期回転させ、基板wを回転させる。
【0044】
第1実施形態において、支持部材は鉛直方向および水平な円周方向に移動可能なイジェクタピン401である。加熱トレイ3には第1貫通孔301が設けられており、イジェクタピン401が第1貫通孔301に配置されている。図3Aおよび図3Bに示すように、水平面上の第1貫通孔301の断面は円弧または円であり、円弧または円の中心Mは基板wの中心Oと共に垂直線上にある。
【0045】
第1実施形態において、リフト部材402はシリンダ402であり、シリンダ402はイジェクタピン401の下部に接続されている。回転機構403はモータ403であり、モータ403はシリンダ402の下部に接続されている。シリンダ402は、イジェクタピン401を駆動して昇降させ、モータ403はシリンダ402とイジェクタピン401を同期回転させる。
【0046】
基板wを回転させる必要がある場合、図2Bに示すように、リフト部材402はイジェクタピン401を駆動して鉛直方向上昇させ、第1貫通孔301から突出させる。そして、イジェクタピン401は基板wを持ち上げ、基板wを加熱トレイ3から取り外す。その後、図3Aおよび図3Bに示すように、回転機構403はイジェクタピン401を駆動して、第1貫通孔301内の円弧状の軌道に沿って基板wを設定された角度回転させる。基板wが設定された角度回転した後、基板wが回転を停止する。リフト部材402は、イジェクタピン401を鉛直方向の下方に移動させ、この後の薄膜の堆積のために基板wを加熱トレイ3に配置する。
【0047】
イジェクタピン401の数は少なくとも3つであり、第1貫通孔301の数はそれに対応して少なくとも3つである。第1貫通孔は、イジェクタピン401に1対1で対応する。第1実施形態において、図3Aおよび図3Bに示すように、イジェクタピン401の数は3つである。第1貫通孔301の数は3つであり、水平面上の3つの第1貫通孔301の断面は3つの円弧である。
【0048】
第1実施形態において、少なくとも3つのイジェクタピン401が、基板wを持ち上げて設定された角度回転させるように構成され、基板w上に堆積した薄膜の厚みの不均一を補償する。本実施形態は、PECVD層積層構造の薄膜の均一な堆積と安定性を実現し、基板w上に堆積した薄膜がこの後のエッチング処理中に鉛直方向からずれる現象を回避し、さらに半導体デバイスの性能の安定性を確保する。
【0049】
処理チャンバ1の側壁には、薄膜堆積処理の前後に基板wを加熱トレイ3に配置したり取り外したりするために、処理チャンバ1に入るためのドア101が設けられている。
【0050】
薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板wの回転時の設定角度=360°である。第1実施形態において、図8A図8Dに示すように、薄膜の堆積が完了した後、基板wの回転回数は5回であり、各回転の設定角度は60度である。基板wの回転回数が3回であり、各回転の設定角度が90度であってもよい。基板wの回転回数が2回であり、各回転の設定角度が120度であってもよい。基板wの回転回数が1回であり、各回転の設定角度が180度であってもよい。
【0051】
基板w上の薄膜の堆積速度は、高周波源5の高周波電力の倍数に関連している。高周波源5の高周波は、13.56MHzの整数n倍であり、n=1,2、3、・・・、8である。高周波源5の低周波の範囲は20kHz~400kHzである。
【0052】
しかし、基板が回転している間、高周波源5をオンの状態にしておくと、基板wが加熱トレイ3から離れた後の基板wの裏面と加熱トレイ3との間のギャップが大きすぎるため、容易にアーク放電が発生する。高周波源5がオンのときの基板wからのアーク放電現象を避けるために、図2Aおよび図2Bに示すように、基板wと加熱トレイ3との間のギャップが設定値よりも小さくなるように調整する必要がある。第1実施形態1では、基板wと加熱トレイ3との間のギャップの設定値はmであり、0<m≦5mmである。したがって、基板wと加熱トレイ3との間のギャップが設定値よりも小さい条件下で高周波源5をオンの状態に保持して、基板w上でのアーク放電のリスクを低減し、薄膜堆積処理の安全性と安定性を確保する。
【0053】
第2実施形態
第2実施形態は、薄膜堆積装置を提供し、第1実施形態と比較して、その違いは次のとおりである:
【0054】
図2Aおよび図2Bに示すように、加熱トレイ3には第2貫通孔302が設けられている。基板が回転している間、高周波源5をオンの状態に保持し、第2貫通孔302を通して、非処理ガスを基板wと加熱トレイ3との間のギャップに導入して、基板wが加熱トレイ3から取り外される際のアーク放電のリスクを低減する。1つの実施形態では、非処理ガスは不活性ガスまたは窒素である。
【0055】
基板w上に所定数の層の薄膜を堆積した後、いくつかの不純物粒子が処理チャンバ1内に浮遊する。このとき、高周波源5をオンの状態に保持し、処理チャンバ1を高周波電界で満たすことで、不純物粒子は処理チャンバ1内の内部高周波電界の作用によって帯電される。帯電した不純物粒子は浮遊したままで基板wの表面に落下しないので、不純物粒子が基板w上に堆積された薄膜上に落下することが妨げられ、基板w上に堆積された薄膜の汚染が効果的に避けられる。したがって、基板wと加熱トレイ3の間のギャップに非処理ガスが充填されているときに、高周波源5はオンの状態に保持され、基板w上でのアーク放電のリスクを低減し、薄膜堆積処理の安全性と安定性が確保される。
【0056】
この実施形態における他の設定は、第1実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0057】
第3実施形態
第3実施形態は、薄膜堆積装置を提供し、第1実施形態と比較して、その違いは次の通りである:
【0058】
基板が回転している間、高周波源5をオンの状態に保持し、高周波源5の高周波出力を、薄膜堆積処理のときよりも小さく調整する。これにより、基板wが加熱トレイ3から離れる際のアーク放電のリスクを低減し、薄膜堆積処理の安全性と安定性が確保される。
【0059】
この実施形態の他の設定は、第1実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0060】
第4実施形態
第4実施形態は、薄膜堆積装置を提供し、第1実施形態1と比較して、その違いは次の通りである:
【0061】
基板wを回転させる前に、高周波源5をオフに調整し、処理チャンバ1を浄化する。
【0062】
基板w上に所定数の層の薄膜を堆積した後、処理チャンバ1には不純物の粒子が存在する。処理チャンバ1が汚れているほど、処理チャンバ1内において基板wが加熱トレイ3から離れる際にアーク放電が発生しやすい。好ましくは、基板wを回転する前に、高周波源5をオフにし、ガス供給アセンブリ2を通じて処理チャンバ1に窒素ガスを供給して処理チャンバ1を浄化する。
【0063】
この実施形態における他の設定は、第1実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0064】
第5実施形態
図4A図5に示すように、第5実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第1実施形態と比較して、その違いは次のとおりである。
【0065】
支持部材部材は、基板wのエッジの下部に配置された支持リング404であり、支持リング404は、鉛直方向に昇降可能であり、基板wの中心線AA’を中心に回転可能である。
【0066】
図5に示すように、支持リング404は切欠きaを持つ円環状のリングであるか、支持リング404は1つのリングの複数の円弧形状の構造を含む。対応して、処理チャンバ1の側壁には、基板wをサポートリング404に配置する、または、サポートリング404から基板wを取り外すために、基板w上への薄膜堆積処理の前後に作業者が処理チャンバ1に入るためのドア101が設けられている。
【0067】
図4Aおよび図4Bに示すように、基板wを回転させる必要があるときに、リフト部材402は支持リング404を駆動して鉛直方向に持ち上げて基板wを持ち上げ、基板wを加熱トレイ3から離す。その後、回転機構403は支持リング404を回転させ、基板wを設定された角度回転させる。基板wは、設定された角度回転した後、回転を停止し、リフト部材402は支持リング404を駆動して鉛直方向に下げ、薄膜堆積のために基板wを加熱トレイ3に配置する。
【0068】
この実施形態では、基板wを持ち上げて基板wの設定回転角度を調整し、回転軸AA’
を中心とした基板wの回転を実現する支持リング404が基板wの外縁の下部に配置されている。これにより、基板w上の堆積が補償され、PECVD層積構造の薄膜の堆積の均一性と安定性が実現される。
【0069】
この実施形態における他の設定は、第1実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0070】
第6実施形態
図6A図7に示すように、第6実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第1実施形態と比較して、その違いは次のとおりである。
【0071】
薄膜堆積装置は、イジェクタピン401および支持リング404を含む基板wを支持する支持部材と、イジェクタピン401に接続され、作業者が基板wを加熱トレイ3から分離するまたは加熱トレイ3に基板wを配置するために、イジェクタピン401を鉛直方向に昇降させる第1リフト部材402と、支持リング404に接続された、支持リング404を鉛直方向に昇降させて基板wを加熱トレイ3から分離するまたは加熱トレイ3に基板wを配置するための第2リフト部材405と、をさらに含む。
【0072】
第6実施形態では、回転機構403は第2リフト部材405の下部に配置されている。支持リング404と第2リフト部材405とを駆動して、基板wの中心線AA’を回転軸として基板wを同期回転させるように構成されている。
【0073】
図6Aおよび図6Bに示すように、加熱トレイ3には第1貫通孔301が設けられており、第1貫通孔301には、第1貫通孔301を通して基板wを支持するためのイジェクタピン401が配置されている。
【0074】
作業者が基板wを処理チャンバ1に配置すると、第1リフト部材402はイジェクタピン401を駆動して鉛直方向に上昇させて第1貫通孔301から突出させ、作業者によって配置された基板wを支持させる。次に、第1リフト部材402は、イジェクタピン401を駆動して鉛直方向に下降させてイジェクタピン401を第1貫通孔301に引っ込め、基板wが次の薄膜の堆積のために加熱トレイ3に配置されるようにする。作業者が処理チャンバ1から基板wを取り出す際、第1リフト部材402はイジェクタピン401を駆動して鉛直方向に上昇させ、第1貫通孔301から突出させて基板wを加熱トレイ3から持ち上げ、基板の取り外しを簡単にする。その後、第1リフト部材402はイジェクタピン401を駆動して鉛直方向に下降させ、イジェクタピン401を第1貫通孔301に引っ込める。
【0075】
基板wを回転させる必要があるときに、第2リフト部材405は支持リング404を鉛直方向に持ち上げ、基板wが加熱トレイ3から離れるまで基板wを持ち上げる。その後、回転機構403は支持リング404を駆動して回転させ、基板wを設定された角度回転させる。基板wを設定された角度回転させた後、基板wの回転を停止し、第2リフト部材405は支持リング404を駆動して鉛直方向に下降させ、薄膜成膜のために基板wを加熱トレイ3に配置する。
【0076】
この実施形態における他の設定は、第1実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0077】
第7実施形態
図9に示すように、第7実施形態では薄膜堆積装置が提供される。薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、加熱トレイ3に接続され、加熱トレイ3を駆動させて基板wの中心を貫通する回転軸AA’を中心に回転させて、基板wを同期回転させる回転機構403と、を含む。
【0078】
回転機構403が加熱トレイ3と基板wを回転させるときに、処理チャンバ1に処理ガスを導入するのを停止し、処理チャンバ1に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。同時に、高周波源5をオンの状態に保持する。
【0079】
この実施形態では、加熱トレイ3が、基板wを駆動して、基板wの中心を通る回転軸AA’を中心として同期回転させることは、加熱トレイ3が回転軸AA’を中心に設定された角度正方向に回転した後、軸AA’を中心に回転させた後に、回転軸AA’を中心に逆方向に回転することを含む。
【0080】
第8実施形態
図10に示すように、本実施形態は薄膜堆積装置を提供する。薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、を含む。
【0081】
薄膜堆積装置は、基板wを支持する支持部材であって基板wのエッジの下部に配置された支持リング404と、支持リング404に接続され、支持リング404を鉛直方向に昇降させて、基板wを加熱トレイ3から持ち上げる、または、加熱トレイ3に基板wを置くリフト部材402と、をさらに含む。
【0082】
第8実施形態では、回転機構403は、加熱トレイ3に接続され、基板wの中心を通る回転軸AA’を中心に加熱トレイ3を駆動して回転させる。
【0083】
回転機構403が加熱トレイ3を駆動して回転させるときに、処理チャンバ1に処理ガスを導入するのを停止し、処理チャンバ1に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持し、高周波源5をオンの状態に保持する。
【0084】
第8実施形態では、基板wの中心を通る回転軸AA’を中心とした加熱トレイ3の回転が、加熱トレイ3が、回転軸AA’を中心として設定された角度正方向に回転した後、回転軸AA’を中心とし逆方向に回転することを含む。
【0085】
図10に示すように、加熱トレイ3を回転させる必要があるときに、リフト部材402は支持リング404を駆動して鉛直方向に持ち上げて、基板wが加熱トレイ3から離れるまで、基板wを持ち上げる。その後、回転機構403が加熱トレイ3を設定された角度回転させる。加熱トレイ3が設定された角度回転した後、加熱トレイ3の回転を停止し、リフト部材402が支持リング404を駆動して鉛直方向に下降させて、薄膜の堆積のために基板wを加熱トレイ3に配置する。
【0086】
第9実施形態
図11に示すように、本実施形態は、薄膜堆積装置を提供する。薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、ガス供給アセンブリ2に接続され、ガス供給アセンブリ2を駆動して回転させる回転機構403と、を含む。
【0087】
第9実施形態では、回転機構403はモータ403であり、モータ403は、ガス供給アセンブリ2に接続され、ガス供給アセンブリ2を駆動して回転させる。第9実施形態では、複数の基板wが順に処理チャンバ1に入れられ、薄膜の堆積処理が完了した後、回転機構403はガス供給アセンブリ2を設定された角度回転させる。
【0088】
好ましくは、回転機構403がガス供給アセンブリ2を駆動して回転させるときに、処理チャンバ1に処理ガスを導入するのを停止し、不活性ガスまたは窒素ガスを処理チャンバ1に導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。同時に、高周波源5をオンの状態に保持する。所定数の層の薄膜を基板wに堆積した後、処理チャンバ1には不純物の微粒子が浮遊しているため、この時点で、高周波源5をオンの状態に保持し、処理チャンバ1を高周波電界で満たす。処理チャンバ1内の内部高周波周波電界の作用により、不純物粒子が帯電し、帯電した不純物粒子は浮遊し、基板wの表面に落下しないため、基板w上に堆積された薄膜への不純物粒子の落下を効果的に防ぎ、基板w上の薄膜の汚染を避けることができる。
【0089】
ガス供給アセンブリ2によって供給される処理ガスの均一性は、ガス供給アセンブリ2を回転させることで改善され、基板w上の堆積された薄膜の厚さの均一性も改善される。これにより、PECVD層積構造の薄膜の堆積の均一性と安定性が実現される。
【0090】
第10実施形態
図9に示すように、本実施形態は薄膜堆積装置を提供し、実施形態7と比較して、その違いは次のとおりである。
【0091】
回転機構403は、加熱トレイ3に接続され、加熱トレイ3を駆動して基板の中心軸を中心に回転させ、基板wを同期回転させる。回転機構403が加熱トレイ3を駆動して基板wを回転させるときに、高周波源5はオフに調整される。
【0092】
この実施形態における他の設定は、第7実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明をしない。
【0093】
第11実施形態
図10に示すように、本実施形態は薄膜堆積装置を提供し、実施形態8と比較して、その違いは次のとおりである。
【0094】
回転機構403が加熱トレイ3を駆動して回転させるときに、高周波源5はオフに調整される。
【0095】
この実施形態における他の設定は、第8実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0096】
第12実施形態
PECVDにおけるガス供給アセンブリ2の長期使用による変形のため、処理チャンバ1に供給される処理ガスの分布が不均一である。上記不均一な分布は、基板上の異なる位置での異なるガスの流れになり、プラズマによって基板上に堆積される薄膜の厚さのずれにつながり、エッチング処理中にエッチングされた貫通孔の鉛直方向からのずれにつながる。最終的には、上述の問題が半導体デバイスの異常につながる。
【0097】
図12Aに示すように、処理ガスがガス供給アセンブリ2に導入されるときに、ガス供給アセンブリ2の中央位置のガス流量は、ガス供給アセンブリ2の外周部のガス流量よりも大きい。薄膜堆積処理において、基板wの中央位置に堆積される薄膜の厚さが外周部の薄膜の厚さよりも小さくなるようにして、基板wの表面に積層される薄膜が所定角度Δで傾斜するようにすることにより、基板w上の堆積薄膜の厚さが不均一になり、さらにこの後のエッチング処理中にエッチングされた貫通孔が鉛直方向からずれるという欠陥につながる。
【0098】
図12Bに示すように、処理チャンバ1は、処理チャンバ1の堆積プロセス中に排気ガスを抽出するためのエアポンプに接続されている。しかし、エアポンプによる排気ガスの抽出は、ガス供給アセンブリ2の外周部分のガス流量がガス供給アセンブリ2の中央位置のガス流量よりも大きくなることにつながりやすく、その結果、基板wの中央位置に堆積する薄膜の厚さが外周部分の薄膜の厚さよりも小さくなることがある。また、基板w上に積層された薄膜の所定角度Δの傾斜や基板w上の堆積薄膜の厚さの不均一が生じ、これにより、この後のエッチング処理中にエッチングされた貫通孔が鉛直方向からずれるという欠陥につながる。
【0099】
上記の堆積薄膜の外周部および中央部における不均一な分布の欠陥を解決するために、図13Aから図13Cを参照して、この実施形態では薄膜堆積デバイスを提供する。具体的には、図13Aに示すように、薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するための、第1多孔質プレート21を有するガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、ガス供給アセンブリ2に設けられたガス調整ユニット200と、ガス調整ユニット200の下部に設けられ、ガス供給アセンブリ2の第1多孔質プレート21と対向する第2多孔質プレート201と、を含む。ガス供給アセンブリ2内の処理ガスの流れ方向を調整するために、第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21の間のギャップを調整する必要がある。ガス供給アセンブリ2内の処理ガスが完全に混合されて、処理チャンバ1の内部プラズマ分布の不均一性が改善され、PECVD層積層構造の薄膜堆積の均一性と安定性が実現され、この後の基板w上に堆積された薄膜のエッチング処理中における貫通孔の鉛直方向からのずれを回避し、さらに半導体デバイスの性能の安定性が確保される。さらに、薄膜堆積装置は、ガス供給アセンブリ2、加熱トレイ3、およびガス調整ユニット200にそれぞれ接続されたコントローラを含む。コントローラは、ガス供給アセンブリ2、加熱トレイ3、およびガス調整ユニット200の動作を制御するように構成されている。
【0100】
図13Aに示すように、薄膜堆積装置は、処理チャンバ1内に高周波電力を供給して、処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離し、基板w上に薄膜の堆積を行うための高周波源5を含む。高周波源5の高周波周波数は、13.56MHzの整数n倍であり、n=1,2,3,…,8である。高周波源5の低周波数の範囲は20kHz~400kHzである。
【0101】
図13Bおよび図13Cに示すように、第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21との間のギャップを調整してガス供給アセンブリ2内で処理ガスを混合するために、ガス調整ユニット200の側壁202は鉛直方向に伸縮可能である。これにより、薄膜の堆積時におけるプラズマの不均一な分布によって引き起こされる、基板w上の薄膜の不均一な分布の欠陥が改善される。
【0102】
第12実施形態において、図13Bおよび図13Cに示すように、ガス調整ユニット200の側壁202は蛇腹であり、鉛直方向に伸縮可能である。ガス調整ユニット200の下部にある第2多孔質プレート201は、第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21との間のギャップを調整するために曲げられている、または、円弧形状であり、これにより、ガス供給アセンブリ2内の処理ガスが完全に混合することができる。これにより、プラズマの不均一な分布によって引き起こされる、基板wの表面の薄膜の均一な堆積の欠陥が改善される。
【0103】
第13実施形態
図14A図14Cに示すように、本実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第12実施形態と比較して、その違いは次のとおりである:
【0104】
ガス調整ユニット200は、伸縮ロッド203を含み、伸縮ロッド203は第2多孔質プレート201に接続されている。伸縮ロッド203は鉛直方向に伸縮可能であり、第2多孔質プレート201を曲げたり円弧状にしたりすることで、第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21との間のギャップを調整することができる。ガス供給アセンブリ2内の処理ガスを完全に混合することができ、処理チャンバ1内のプラズマの不均一な分布によって引き起こされる、表面の薄膜の不均一な堆積の欠陥を改善することができる。
【0105】
第13実施形態において、図14Aに示すように、伸縮ロッド203はガス調整ユニット200の中央に配置され、第2多孔質プレート201の中央に接続されている。
【0106】
第13実施形態における他の設定は第12実施形態と同じであり、繰り返し説明はしない。
【0107】
第14実施形態
先行技術における基板wの表面の薄膜の不均一な堆積の問題を解決するために、本実施形態では、図2A図10および図15Aを参照して薄膜堆積方法を提供し、これは、前述の第1~第8実施形態および第10、11実施形態の薄膜堆積装置に基づいて実現される。
【0108】
具体的には、薄膜堆積方法は以下のステップを含む。
ステップS1、基板wをPECVDの処理チャンバ1に配置し、処理チャンバ1を真空状態にして、薄膜が堆積される基板wが真空環境にあるようにする。
ステップS2、処理チャンバ1に処理ガスを導入し、高周波源5をオンにして、処理チャンバ1内の処理ガスをプラズマに解離し、基板w上に所定数の層の薄膜を堆積させる。
ステップS3、処理チャンバ1への処理ガスの導入を停止し、処理チャンバ1に不活性ガス、窒素ガスなどの非処理ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。
ステップS4、高周波源5をオンの状態に保持し、基板wを設定された角度回転させるか、加熱トレイ3を設定された角度回転させるか、または、基板wと加熱トレイ3を設定された角度同期回転させる。
ステップS5、再び処理チャンバ1に処理ガスを導入し、基板w上に所定数の層の薄膜を堆積させる。
ステップS6、処理チャンバ1への処理ガスの導入を停止し、処理チャンバ1に不活性ガス、窒素ガスなどの非処理ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。
ステップS7、基板w上に堆積された薄膜の層数が設定された層数を満たしているかどうかを判断する。満たしていない場合には、ステップS2に戻る。満たしている場合には、ステップS8を実行する。
ステップS8、基板wを処理チャンバ1から取り出し、基板wの薄膜堆積処理を完了する。
【0109】
基板wの回転、加熱トレイ3の回転、または、基板wと加熱トレイ3と同期回転の回転軸AA’は、基板wの中心Oを垂直に貫通する。
【0110】
基板w上に堆積された薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含む。本実施形態では、第1材料はシリコン酸化物であり、第2材料はシリコン窒化物である。
【0111】
薄膜堆積方法は、各材料が基板wの表面に堆積された後、処理チャンバ1内の廃ガスをポンプで排出する必要があり、それから、その後の工程が実行される。
【0112】
基板wが回転するか、加熱トレイ3が回転するか、基板wと加熱トレイ3が同期回転するときに、処理ガスの導入が停止され、不活性ガスまたは窒素ガスが導入されて処理チャンバ1内の圧力を維持される。同時に、高周波源5をオンの状態に保持する。基板w上に所定数の層の薄膜を堆積した後、いくつかの不純物粒子が処理チャンバ1内に浮遊する。この時点では、高周波源5をオンの状態に保持され、処理チャンバ1は高周波電界で満たされ、処理チャンバ1内の内部高周波電界の作用により不純物粒子が帯電される。帯電した不純物粒子は浮遊し、基板wの表面に落ちることがない。これにより、基板w上に堆積された薄膜への不純物粒子の落下を効果的に防ぎ、基板w上の薄膜への汚染を回避する。
【0113】
薄膜の堆積が完了した後、(基板wの回転数+1)×基板wの1回の回転角=360°である。第14実施形態では、図8Aから図8Dに示すように、薄膜の堆積が完了した後、基板wの回転回数は5回であり、各回転の設定角度は60度である。基板wの回転回数が3回であり、各回転の設定角度が90度であってもよい。基板wの回転回数が2回であり、各回転の設定角度が120度であってもよい。基板wの回転回数が1回であり、各回転の設定角度が180度であってもよい。
【0114】
ただし、基板wが回転するか、加熱トレイ3が回転するときに、高周波源5がオンの状態に保持される。基板wが加熱トレイ3から離れた後、基板wの裏面と加熱トレイ3との間のギャップが大きすぎるため、容易にアーク放電の発生につながる。第14実施形態では、高周波源5がオンの状態で基板wが加熱トレイ3から離れるときに、アーク放電現象が発生するのを回避するために、基板wと加熱トレイ3との間のギャップを設定値よりも小さく調整する必要があり、これにより、基板wが加熱トレイ3から離れることを防ぎ、プラズマ環境でのアーク放電現象の発生の回避につながる。第14実施形態では、基板wと加熱トレイ3との間のギャップの設定値はmであり、0<m≦5mmである。したがって、基板wと加熱トレイ3との間のギャップが設定値よりも小さい条件下で周波数源5をオンの状態に保持して、基板w上でのアーク放電のリスクを低減し、薄膜堆積処理の安全性と安定性を確保する。
【0115】
第14実施形態では、基板wの表面に堆積される薄膜の層数が少ない場合(例えば、150層未満の場合)、基板wを持ち上げる際にアーク放電を回避するために、加熱トレイ3を駆動して回転させて基板wを同期回転させる方法が採用されることがある。加熱トレイ3の表面が不均一な場合、基板wを持ち上げて、基板wを駆動して回転させるか、加熱トレイ3を駆動させる方法が、基板wの表面に堆積した薄膜の不均一性につながる、加熱トレイ3の不均一な温度の問題を解決する。
【0116】
別の方法として、図15Bに示すように、単一の材料の薄膜を堆積するときに、薄膜堆積方法は以下のステップを含む。
ステップS11、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にする。
ステップS12、処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、基板上に所定の厚みの薄膜を堆積させる。
ステップS13、処理ガスの導入を継続し、高周波源をオンの状態に保持し、基板または加熱トレイを設定した角度回転させるか、基板と加熱トレイを設定した角度同期回転させる。
ステップS14、基板上に薄膜の堆積を継続する。
ステップS15、基板上に堆積された薄膜の厚さが設定要件を満たしているかどうかを判断し、満たしていない場合はステップS12に戻り、満たしている場合は、ステップS16を実行する。
ステップS16、処理チャンバから基板を取り出す。
【0117】
薄膜成長処理中に、基板wを回転させることで、基板wの表面に堆積する薄膜をより均一にすることができる。
【0118】
第15実施形態
この第15実施形態は、薄膜堆積方法を提供し、第14実施形態と比較して、違いは次の通りである。
【0119】
高周波源5がオンの状態にあるとき、非処理ガスが、加熱トレイ3の第2貫通孔302を通じて、基板wと加熱トレイ3との間のギャップに導入され、基板wが加熱トレイ3から離れるときのアーク放電のリスクが低減される。非処理ガスは、不活性ガスまたは窒素である。
【0120】
基板wと加熱トレイ3との間のギャップに非処理ガスが充填されているときに、高周波源5はオンの状態に保持されることにより、基板w上でのアーク放電のリスクが低減され、薄膜堆積処理の安全性と安定性が確保される。
【0121】
第15実施形態における他の設定は第14実施形態と同じであり、ここでは繰り説明しない。
【0122】
第16実施形態
第16実施形態は、薄膜堆積方法を提供する。第14実施形態と比較して、違いは次のとおりである。
【0123】
高周波源5をオンの状態に保持し、高周波源5の出力を薄膜堆積処理中よりも低くすることで、基板wが加熱トレイ3から離れる際のアーク放電のリスクが低減され、薄膜成膜プロセスの安全性と安定性が確保される。
【0124】
この実施形態における他の設定は、第14実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0125】
第17実施形態
第17実施形態は、薄膜堆積方法を提供する。実施形態14と比較して、違いは次の通りである。
【0126】
基板wの回転、または加熱トレイ3の回転、または基板wと加熱トレイ3の同期回転の前に、高周波源5をオフにし、処理チャンバ1を浄化する。
【0127】
基板wに所定数の層の薄膜を堆積した後、処理チャンバ1内に不純物粒子が存在し、処理チャンバ1が汚れているほど、基板wが処理チャンバ1の加熱トレイ3から離れる際にアーク放電が発生しやすい。基板wを回転させる前、または加熱トレイ3を回転させる前、または基板wと加熱トレイ3を同期回転させる前に、高周波源5をオフにすることができ、窒素ガスを、ガス供給アセンブリ2を通じて処理チャンバ1に供給することができることが好ましい。その後、処理チャンバ1は浄化処理を受ける。浄化処理が完了した後、高周波源5は再調整されてオン状態になる。
【0128】
第17実施形態における他の設定は第14実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0129】
第18実施形態
図8A図9および図16に示すように、この第18実施形態18は、薄膜堆積方法を提供し、これは、上述の第7実施形態および第10実施形態の薄膜堆積装置に基づいて実現される。
【0130】
具体的には、薄膜堆積方法は以下のステップを含む。
ステップS21、基板wを処理チャンバ1内に配置し、処理チャンバ1を真空状態にして、薄膜が堆積される基板wが真空環境にあるようにする。
ステップS22、処理チャンバ1に処理ガスを導入し、高周波源5をオンにして、処理ガスをプラズマに解離し、基板w上に所定数の層の薄膜を堆積させる。
ステップS23、処理チャンバ1への処理ガスの導入を停止し、処理チャンバ1に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。
ステップS24、高周波源5をオフに調整し、加熱トレイ3が基板wを駆動して設定された角度同期回転する。
ステップS25、再び処理チャンバ1に処理ガスを導入し、高周波源5をオンにして、基板wに所定数の層の薄膜を堆積させる。
ステップS26、処理チャンバ1への処理ガスの導入を停止し、処理チャンバ1に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。
ステップS27、基板上に堆積された薄膜の層数が設定された層数を満たしているかどうかを判断し、満たしていない場合は、ステップS22に戻り、満たしている場合は、ステップS28を実行する。
ステップS28、基板wが処理チャンバ1から取り出され、薄膜堆積処理が完了する。
【0131】
加熱トレイ3が基板wと同期回転する回転軸AA’は、基板wの中心Oを垂直に貫通する。第18実施形態は、基板wの中心を通る回転軸AA’を中心として同期回転する加熱トレイ3と基板wが、加熱トレイ3が回転軸AA’を中心に正の方向に設定された角度回転した後、回転軸AA’を中心に逆方向に回転することを含む。
【0132】
基板w上に堆積された薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含む。
【0133】
薄膜堆積方法は、各材料が基板wの表面に堆積された後、処理チャンバ1内の廃ガスをポンプで排出する必要があり、それから、その後の工程が実行される。
【0134】
薄膜の堆積が完了した後、(基板wの回転数+1)×基板wの1回の回転角度=360°である。この第18実施形態では、図8A図8Dに示すように、薄膜の堆積が完了した後、基板wの回転回数は5回であり、各回転の設定角度は60度である。基板wの回転回数が3回であり、各回転の設定角度が90度であってもよい。基板wの回転回数が2回であり、各回転の設定角度が120度であってもよい。基板wの回転回数が1回であり、各回転の設定角度が180度であってもよい。
【0135】
第19実施形態
図10および図17に示すように、第19実施形態は、薄膜堆積方法を提供し、これは、上記実施形態8および実施形態11の薄膜堆積装置に基づいて実現される。
【0136】
具体的には、薄膜堆積方法は以下のステップを含む。
ステップS31、基板wを処理チャンバ1内に配置し、処理チャンバ1を真空状態にして、薄膜が堆積される基板wが真空環境にあるようにする。
ステップS32、処理チャンバ1に処理ガスを導入し、高周波源5をオンにして、処理ガスをプラズマに解離し、基板w上に所定数の層の薄膜を堆積させる。
ステップS33、処理チャンバ1への処理ガスの導入を停止し、処理チャンバ1に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。
ステップS34、高周波源5をオフに調整し、基板wを持ち上げ、加熱トレイ3を駆動して設定した角度回転させ、その後基板wを加熱トレイ3に戻す。
ステップS35、処理チャンバ1に処理ガスを導入し、高周波源5をオンにして、基板w上に所定数の層の薄膜を堆積させる。
ステップS36、処理チャンバ1への処理ガスの導入を停止し、処理チャンバ1に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して処理チャンバ1内の圧力を維持する。
ステップS37、基板上に堆積された薄膜の層数が設定された層数を満たしているかどうかを判断し、満たしていない場合は、ステップS32に戻り、満たしている場合は、ステップS38を実行する。
ステップS38、基板wが処理チャンバ1から取り出され、薄膜堆積処理が完了する。
【0137】
加熱トレイ3の回転軸AA’は、基板wの中心Oを垂直に貫通している。第19実施形態では、基板wの中心を通る回転軸AA’を中心とする加熱トレイ3の回転が、加熱トレイ3が回転軸AA’を中心に正方向に設定された角度回転した後、加熱トレイ3が回転軸AA’を中心に逆方向に回転することを含む。
【0138】
第19実施形態では、基板w上に堆積された薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含む。
【0139】
薄膜堆積方法は、各材料が基板wの表面に堆積された後、処理チャンバ1内の排気ガスをポンプで排出する必要があり、その後に次の工程を実行することを含む。
【0140】
第20実施形態
図11および図18に示されるように、第20実施形態は、薄膜堆積方法を提供し、これは、上記第9実施形態の薄膜堆積装置に基づいて実施される。
【0141】
具体的には、薄膜堆積方法は以下のステップを含む。
ステップS41、複数の基板wを順に処理チャンバ1に配置し、薄膜堆積処理を完了する。
ステップS42、ガス供給アセンブリ2を設定された角度回転させる。
ステップS43、処理チャンバ1の洗浄を行って処理チャンバ1の清浄さを確保し、洗浄工程が完了した後にステップS41~S43を繰り返す。
【0142】
第20実施形態では、基板w上に堆積された薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含む。複数の基板wは順に処理チャンバ1に配置され、薄膜堆積処理が行われ、各基板wの表面に材料が堆積された後、処理チャンバ1内の廃ガスをポンプで排出する必要があり、その後に次の工程を行うことを含む。
【0143】
第21実施形態
図13A図13Cおよび図19に示すように、この第21実施形態は、薄膜堆積方法を提供し、これは、上記第12実施形態の薄膜堆積装置に基づいて実現される。
【0144】
図13A図13Cに示すように、ガス供給アセンブリ2の下部には第1多孔質プレート21が設けられている。ガス供給アセンブリ2にはガス調整ユニット200が設けられ、ガス調整ユニット200の下部に第2多孔質プレート201が設けられている。第2多孔質プレート201は、ガス供給アセンブリ2の第1多孔質プレート21と対向して配置されている。ガス供給アセンブリ2内の処理ガスが完全に混合されるように、第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21との間のギャップを調整することでガス供給アセンブリ2内のプロセスガスの流れ方向を調整できる。これにより、プラズマの不均一な分布によって引き起こされる、基板wの表面における薄膜の不均一な堆積という欠陥を改善できる。
【0145】
具体的には、図13A図13Cに示すように、ガス調整ユニット200の側壁202を鉛直方向に伸縮させることで、第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21との間のギャップを調整する。詳細については、上述の第12実施形態を参照し、ガス調整ユニット200の側壁202の調整方法についてはここで繰り返し説明しない。第21実施形態で提供される薄膜堆積方法は、以下のステップを含む。
ステップS51、複数の基板wを順に処理チャンバ1内に配置し、薄膜堆積処理を完了させる。
ステップS52、第2多孔質プレート201と第1多孔性プレート21との間のギャップを調整して、ガス供給アセンブリ2内の処理ガスの流れ方向を調整する。
ステップS53、処理チャンバ1の洗浄を行って処理チャンバ1の清浄さを確保し、洗浄工程が完了した後にステップS51~S53を繰り返す。
【0146】
第22実施形態
図14A図14Cおよび図19に示すように、第22実施形態は、薄膜堆積方法を提供し、これは上記実施形態13の薄膜堆積装置に基づいて実施される。第21実施形態と比較して、違いは次のとおりである。
【0147】
図14A図14Cに示すように、ガス調整ユニット200には伸縮ロッド203が配置されている。第2多孔質プレート201と第1多孔質プレート21との間のギャップは、鉛直方向に伸縮する伸縮ロッド203を調整することで調整される。詳細については、上述の第13実施形態における、ガス調整ユニット200の伸縮を参照。ロッド203の調整方法については、ここでは詳細に説明しない。
【0148】
第22実施形態における他の設定は第21実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0149】
第23実施形態
図20A図20Eに示すように、第23実施形態は、基板wを配置するための基板ローディングポート002と、バッファ装置003と、基板wを基板ローディングポート002とバッファ装置003との間で搬送するように構成された前部マニピュレータ001と、基板w上に薄膜を堆積させるために用いられる上記第1~第13実施形態の薄膜堆積装置と、基板wをバッファ装置003と薄膜堆積装置の処理チャンバ1との間で搬送するように構成された処理マニピュレータ004と、を含む薄膜堆積設備を提供する。
【0150】
具体的には、前部ロボット001は、堆積される基板wを基板ローディングポート002から搬送してバッファ装置003に配置し、マニピュレータ004は、バッファ装置003から基板wを搬送して、基板wの表面への薄膜の堆積を実施する薄膜堆積装置の処理チャンバ1に配置し、薄膜の堆積が完了した後、処理マニピュレータ004が基板wを処理チャンバ1から搬送してバッファ装置003に配置し、前部マニピュレータ001が基板wをバッファ装置003の外部に搬送して基板ローディングポート002に戻し、薄膜堆積設備の処理を完了させる。
【0151】
第23実施形態において、図20A図20Cに示すように、薄膜堆積装置の処理チャンバ1が複数あり、複数の処理チャンバ1は処理マニピュレータ004の両側に対称的に配置されている。
【0152】
処理マニピュレータ004の数は1つ以上である。処理マニピュレータ004が複数ある場合、図20Aに示すように、対応する複数のバッファ装置003がある。処理マニピュレータ004が1つの場合、図20Bおよび図20Cに示すように、処理マニピュレータ004の下方に非接触磁気浮上軌道が設けられ、スライド処理中に処理マニピュレータ004に油や摩擦がないことが確保される。薄膜堆積の処理の効率を向上させるために、複数の基板wに同時に薄膜の堆積を行うための複数の加熱トレイ3が各処理チャンバ1に設けられていてもよい。
【0153】
第23実施形態において、図20Aおよび図20Cに示すように、各処理チャンバ1内の複数の加熱トレイ3を行列構造で配置してもよい。または、他の実施例では、図20B図20Dおよび図20Eに示すように、各処理チャンバ1に複数の加熱トレイ3を三角形の構造で配置してもよい。各処理チャンバ内の3つの加熱トレイを、1つの加熱トレイが、他の2つの加熱トレイよりも前部ロボットに近い逆三角形に配置してもよい。
【0154】
任意で、複数の基板wをバッファ装置003に配置でき、複数の基板wの中心は同じ円上にあり、複数の基板wを上記円の中心に垂直な回転軸を中心に回転させて、基板wのバッファ装置003の内部位置を変更する。
【0155】
図20Dおよび図20Eに示すように、3つの基板wはバッファ装置003に配置でき、バッファ装置003内の3つの基板wが三角形の構造で配置され、3つの基板wが回転できる。処理マニピュレータ004の構造は、バッファ装置003内の3つの基板wによって形成される三角形の構造、および、処理チャンバ1内の3つの加熱トレイ3によって形成される三角形の構造に一致している。処理マニピュレータ004は、基板をつかんで配置するための3つの基板搬送アームを含み、基板搬送アームの位置と数は、複数の加熱トレイ3に対応して設定されている。薄膜堆積の処理の効率を向上させるために、処理マニピュレータ004は、バッファ装置003から同時に3つの基板wを取り、これらを処理チャンバ1の3つの加熱トレイに配置する。
【0156】
図20Eに示すように、処理マニピュレータ004が1つだけある。処理マニピュレータ004は、引っ込めることが可能なアームである。同時に、処理マニピュレータ004は、処理チャンバ1内の異なる位置にある基板wをつかんで配置するために回転および左右に振り動くことができる。
【0157】
第24実施形態
第24実施形態は、一種の薄膜堆積設備を提供する。第23実施形態と比較して、違いは次のとおりである。
【0158】
図20F図20Iおよび図20Kに示すように、複数の処理チャンバ1が処理マニピュレータ004の周囲に連続して配置されている。
【0159】
図20Gに示すように、処理マニピュレータ004の周囲には5つの処理チャンバ1が順に配置されている。各処理チャンバ1には、3つの基板wに同時に薄膜を堆積するための3つの加熱トレイ3が設けられ、3つの加熱トレイ3が三角形の構造で配置されている。
【0160】
好適な実施形態において、バッファ装置003には2つの収納プラットフォームが設けられ、各収納プラットフォームは3つの基板wを配置することができるように構成されている。収納プラットフォームの1つは、堆積される基板wを配置するために構成されており、堆積される基板wは別の層の収納プラットフォームを通って出力される。2層構造は、基板wの待ち時間を短縮することができ、機械設備のスループットを向上させるのに役立つ。2つの層にある収納プラットフォームは接続されておらず、2つの回転ユニットが、各収納プラットフォームを回転させるように構成されていてもよい。2層の収納プラットフォームは、接続されており、2層の収納プラットフォームは同じ回転ユニットに配置され、2層のストレージプラットフォームを同期回転させるように回転軸が設定されていてもよい。
【0161】
設備の全体的な運転速度に基づいて、任意で、薄膜堆積設備には複数のバッファ装置003が設けられる。複数のバッファ装置003は、互いに通信できてもよいし、互いに通信できなくてもよい。
【0162】
好ましくは、図20Jに示すように、薄膜堆積設備は、2つのバッファ装置003を備え、これらは、バッファ装置0031およびバッファ装置0032である。各バッファ装置003には、鉛直方向に3層の収納プラットフォーム0033が設けられ、各層の収納プラットフォーム0033に3つの基板wを配置することができる。バッファ装置0031は回転ユニット7によって駆動され、バッファ装置0032は回転ユニット8によって駆動される。各バッファ装置003の3層の収納プラットフォーム0033は、回転ユニットによって同期回転される。2つのバッファ装置003は鉛直方向に沿って配置され、2つのバッファ装置003の間の鉛直方向の距離は、処理マニピュレータ004が基板wをつかんで配置することのできる予め設定された範囲内にある。任意で、3層の収納プラットフォーム0033のうちの1つを空とし、他の2つの収納プラットフォームが、基板wをつかんで配置することができる。処理の要求によっては、処理マニピュレータ004の数は1つに限られない。
【0163】
さらに、バッファ装置0031の一方の側面が開放され、前部マニピュレータ001は堆積される基板wを基板ローディングポート002から搬送し、バッファ装置0031に配置する。バッファ装置0032の他方側が開放され、処理マニピュレータ004によって、堆積された基板wが処理チャンバ1から搬送され、バッファ装置0032に配置される。これに対して、堆積される基板wを配置するためにバッファ装置0032の他方側が開放され、堆積された基板wを配置するためにバッファ装置0031の他方側が開放されている。つまり、バッファ装置0031とバッファ装置0032の開口モードは交互になっており、生産効率を向上させている。第24実施形態における他の設定は第23実施形態と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0164】
第25実施形態
図21に示すように、第25実施形態は、薄膜堆積装置を提供し、薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、ガス供給アセンブリ2に接続された、ガス供給アセンブリ2を駆動して昇降させるリフト部材402と、を含む。
【0165】
リフト部材402は、エアシリンダ402であってもよい。エアシリンダ402は、ガス供給アセンブリ2を駆動して昇降させ、ガス供給アセンブリ2と基板wとの距離を調整する。ガス供給アセンブリ2と基板wとの距離を予め設定された範囲内に調整できることで、PECVD層積層構造の薄膜堆積の均一性がさらに向上する。
【0166】
第25実施形態は、第1~第13実施形態のいずれかと組み合わせて、基板wとガス供給アセンブリ2との距離を調整するようにすることができる。
【0167】
第26実施形態
図22および図23に示すように、第26実施形態は薄膜堆積装置を提供し、薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、加熱トレイ3に接続され、加熱トレイ3を駆動して基板wの中心を貫通する回転軸AA’を中心に回転させる回転機構403と、を含む。
【0168】
加熱トレイ3を持ち上げることができる。加熱トレイ3を昇降させるために、リフト部材402が加熱トレイ3に接続されている。支持部材は、基板wを支持するように構成されている。支持部材は、支持リング404および/またはイジェクタピン401である。
【0169】
図23に示すように、加熱トレイ3を回転させる必要があるときに、昇降部材402は加熱トレイ3を駆動して鉛直方向に下降させ、加熱トレイ3を基板wから離し、支持部材が基板wを支持する。その後、回転機構403はリフト部材420を駆動して加熱トレイ3とともに設定された角度回転させる。加熱トレイ3は、設定された角度回転した後に回転を停止し、リフト部材402は加熱トレイ3を鉛直方向に上昇させて、薄膜堆積のために基板wを加熱トレイ3に配置する。
【0170】
さらに、ガス供給アセンブリ2と基板wとの距離を調整する必要があるときに、加熱トレイ3は基板wとともに上昇または下降して、上記距離が予め設定された範囲内になるようにする。これにより、PECVD層積層構造の薄膜の堆積の均一性が向上する。
【0171】
第27実施形態
図24および図25に示すように、第27実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第26実施形態と比較して、その違いは次のとおりである。
【0172】
薄膜堆積装置は、さらに支持部材と第2リフト部材405とを含む。支持部材は、基板wを支持するように構成されており、支持部材は基板wのエッジの下部に配置された支持リング404であり、支持リング404は図5に示すように切欠きのある円環状のリングを採用している。
【0173】
第1リフト部材402は、回転機構403および加熱トレイ3を駆動して昇降させるために加熱トレイ3に接続されている。回転機構403は、加熱トレイ3を駆動して、基板wの中心を通る回転軸AA’を中心に回転させて基板wを同期回転させるために、加熱トレイ3の下部に設けられている。
【0174】
第2リフト部材405は、支持リング404を駆動して鉛直方向に昇降させて、基板wを加熱トレイ3から持ち上げるか、基板wを加熱トレイ3に配置するために、支持リング404に接続されている。さらに、第2リフト部材405は第1リフト部材402にも接続されており、第2リフト部材405は、第1リフト部材402と支持リング404とを駆動して一緒に昇降させて、基板wを駆動して昇降させ、ガス供給アセンブリ2と基板wとの距離を調整する。
【0175】
この実施形態では、図25に示すように、加熱トレイ3を回転させる必要があるときに、第2リフト部材405は支持リング404を駆動して鉛直方向に持ち上げることによって基板wを持ち上げ、基板wを加熱トレイ3から離す。その後、回転機構403が第1リフト部材402と加熱トレイ3を駆動して設定された角度回転させる。加熱トレイ3が設定された角度回転して停止した後、第2リフト部材405は支持リング404を駆動して鉛直方向に下降させ、薄膜の堆積のために基板wを加熱トレイ3に配置する。任意で、第1リフト部材402は加熱トレイ3を駆動して加熱トレイ3を下降させ、基板wが加熱トレイ3から取り外されるようにする。
【0176】
支持部材は鉛直方向に移動するイジェクタピンであり、加熱トレイ3には第1貫通孔が設けられ、イジェクタピンは第1貫通孔に配置されている。第2リフト部材405は、イジェクタピンを駆動して鉛直方向に昇降させる。
【0177】
第28実施形態
図26および図27に示すように、第28実施形態は薄膜堆積装置を提供し、薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、加熱トレイ3に接続され、加熱トレイ3を駆動して昇降させるリフト部材402と、を含む。
【0178】
コントローラは、ガス供給アセンブリ2、高周波源5、加熱トレイ3、回転機構403、および昇降部材402にそれぞれ接続され、ガス供給アセンブリ2、高周波源5、加熱トレイ3、回転機構403、およびリフト部材402の動作を制御する。コントローラは、基板wが回転している間に、高周波源5をオンの状態に保持することを含むプログラムメニューを構築するようにも構成されている。
【0179】
薄膜堆積設備はさらに、基板wを支持するために構成された支持部材と、支持部材と基板wを回転させるために支持部材に接続された回転機構403とを含む。
【0180】
図27に示すように、支持部材は基板wのエッジの下部に配置された支持リング404である。回転機構403は、基板wの中心線AA’を回転軸として支持リング404を回転させるために支持リング404に接続されている。
【0181】
基板wを回転させる必要があるときに、リフト部材402は加熱トレイ3を駆動して鉛直方向垂直に下降させ、加熱トレイ3を支持リング404から離す。支持リング404は基板wを支持し、回転機構403は支持リング404を駆動して回転させる。支持リング404は、基板wを持ち上げて、基板wが回転軸AA’を中心に設定された角度回転するように調整することで、基板w上に堆積した薄膜の不均一な厚みを補償し、PECVD層積層構造の薄膜の堆積の均一性と安定性を実現する。
【0182】
第29実施形態
図28および図29に示すように、第29実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第2実施形態と比較して、その違いは次のとおりである。
【0183】
支持部材は、イジェクタピン401であり、加熱トレイ3には第1貫通孔301が設けられ、イジェクタピン401は第1貫通孔301に配置されている。図3Aおよび図3Bに示すように、水平面上の第1貫通孔301の断面は円弧または円であり、円弧または円の中心Mは基板wの中心Oと共に垂直線上にある。基板wを回転させる必要があるときに、リフト部材402は加熱トレイ3を駆動して鉛直方向に下降させ、基板wを加熱トレイ3から離し、イジェクタピン401が基板wを持ち上げる。イジェクタピンは基板wを支持し、回転機構403はイジェクタピン401を駆動して第1貫通孔301内の円弧状の軌道に沿って移動させる。基板wが設定された角度回転した後、基板wは回転を停止し、リフト部材402が加熱トレイ3を駆動して鉛直方向に上昇させ、この後の薄膜の堆積のために、基板wを加熱トレイ3に配置する。
【0184】
第30実施形態
図30および図31に示すように、第30実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第28実施形態と比較して、その違いは次のとおりである。
【0185】
支持部材は、イジェクタピン401と支持リング404とを含む。薄膜堆積装置は、第1リフト部材402と第2リフト部材405とを含む。第1リフト部材402は、加熱トレイ3を駆動して昇降させるために加熱トレイ3に接続されている。第2リフト部材405は、イジェクタピン401を駆動して鉛直方向に昇降させて、マニプレータが基板wを加熱トレイ3から取り外すことができるようにする、または、基板wを加熱トレイ3に配置するために、イジェクタピン401に接続されている。
【0186】
第31実施形態
図32および図33に示すように、第31実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第30実施形態と比較して、その違いは次のとおりである。
【0187】
薄膜堆積装置はさらに第3リフト部材406を含み、第3リフト部材406は支持リング404に接続されている。
【0188】
この実施形態では、第2昇降部材405はイジェクタピン401を駆動して鉛直方向に昇降させて、マニピュレータにより、基板wを加熱トレイ3から取り外される、または、基板wを加熱トレイ3に配置されるようにする。第1リフト部材402は加熱トレイ3を駆動して昇降させ、第3リフト部材406は支持リング404および基板wを駆動して昇降させる。第1リフト部材402と第3リフト部材406のそれぞれの駆動により、加熱トレイ3と基板wとが同期して移動し、ガス供給アセンブリ2と基板wとの距離が調整され、これにより、上記距離が予め設定された範囲内になり、PECVD層積層構造の薄膜の堆積の均一性がさらに向上する。任意で、第3リフト部材406は、第1リフト部材402および支持リング404にそれぞれ接続され、第3リフト部材406は第1リフト部材402および支持リング404を駆動して鉛直方向に昇降させる。
【0189】
基板wを回転させる必要があるときに、第3リフト部材406は支持リング404を駆動して、支持リング404が加熱トレイ3から離れるまで鉛直方向に上昇させる。支持リング404は基板wを支持し、回転機構403は支持リング404を駆動して回転させ、支持リング404は基板wを持ち上げて設定された角度回転するように調整する。
【0190】
第32実施形態
図35および図36に示すように、第32実施形態は薄膜堆積装置を提供し、第28実施形態と比較して、その違いは、薄膜堆積装置はさらにイジェクタピン401と第2リフト部材405とを含み、リフト部材402が第1リフト部材402である。
【0191】
第1リフト部材402は、加熱トレイ3を駆動して移動させ、第2リフト405は、支持リング404を駆動して鉛直方向に昇降させるために支持リング404に接続されている。加熱トレイ3には第1貫通孔301が設けられており、イジェクタピン401が第1貫通孔301に配置されている。イジェクタピン401の下端は基材6に当たり、基材6は処理チャンバ1の下部に接続されている。処理チャンバ1に搬送される基板wの高さに応じて、基材6の高さが予め設定される。イジェクタピン401が基材6に当たるときに、イジェクタピン401の上端は支持リング404および加熱トレイ3よりも高く、イジェクタピン401の上端は基板wを受けるために使用される。
【0192】
第1リフト部材402と第2リフト部材405の駆動により、加熱トレイ3と基板wとが同期して移動し、ガス供給アセンブリ2と基板wとの距離が調整される。1つの実施形態では、加熱トレイ3には、イジェクタピン401の位置に対応する溝が設けられ、イジェクタピン401の上端には凸部が設けられている。加熱トレイ3が上昇すると、イジェクタピン401の凸部が溝に収容される。加熱トレイが上昇を継続し、イジェクタピン401を一緒に上昇させる。イジェクタピン401が上昇した後、イジェクタピン401は基材6から離され、イジェクタピン401は浮遊状態になる。
【0193】
基板wを回転させる必要があるときに、第2リフト部材405は支持リング404を駆動して鉛直方向に上昇させ、支持リング404が加熱トレイ3から離れる。支持リング404は基板wを支持し、回転機構403は支持リング404を駆動して回転させて、基板wを設定された角度回転するように調整する。
【0194】
第33実施形態
図37に示すように、第33実施形態は薄膜堆積装置を提供し、薄膜堆積装置は、薄膜堆積用に構成された処理チャンバ1と、処理チャンバ1の頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバ1に供給するためのガス供給アセンブリ2と、ガス供給アセンブリ2の下方に設けられ、基板wを支持して加熱する加熱トレイ3と、高周波電力を供給して処理チャンバ1内に高周波電界を形成し、処理チャンバ1内の処理ガスを活性化してプラズマに解離させ、プラズマが基板上に薄膜の堆積を行うようにする高周波源5と、加熱トレイ3内に設けられ、一端が処理チャンバ1の下部に設けられ、他端が基板wを受けるように構成されたイジェクタピン401と、を含む。
【0195】
この実施形態では、各処理チャンバ1には、3つの基板wに同時に薄膜を堆積する3つの加熱トレイ3が設けられている。薄膜堆積装置は、3組のイジェクタピンの組を含む。各組のイジェクタピンの組は、3本のイジェクタピン401を含み、各イジェクタピン401は基板wを受けるために同じ高さである。各組のイジェクタピンは高さが異なる。
【0196】
好ましくは、3組のイジェクタピンの高さがステップ状になっており、受けた基板wもそれに対応してステップ状に構成されている。3つの加熱トレイ3が三角形の構造で配置されている。処理マニピュレータ004の構造は、処理チャンバ1内の3つの加熱トレイ3によって形成される三角形の構造に一致する。処理マニピュレータ004は、3つの基板wを3組のイジェクタピンの組に、高さの高いものから低いものに順に配置する。具体的には、図37のように、まず基板w1をイジェクタピン4011に対応する加熱トレイ3に合わせ、中心合わせが完了した後に基板w1を加熱トレイ3に配置し、その後基板w2をイジェクタピン4012に対応する加熱トレイ3に合わせてから配置する。同様に、基板w3をまずイジェクタピン4013に対応する加熱トレイ3と合わせ、その後基板w3を加熱トレイ3に配置する。上記の配置により、3つの基板wとそれぞれの加熱トレイ3の位置合わせ精度が向上する。さらに、イジェクタピン401を昇降せずに中央に配置することができるため、薄膜堆積装置の構造が簡素化される。
【0197】
上述の複数の実施形態は、技術的な解決の論理が正しいという条件の下で、上記複数の実施形態を組み合わせて新しい解決策を形成することができる、つまり、本出願の1つ以上の実施形態における特定の特徴、構造、または特性を適切に組み合わせることができることに注意する必要がある。新たな案の詳細についてはここでは説明しない。
【0198】
上述の実施形態および関連する図面の説明を通じて、本発明は具体的かつ詳細に関連技術を開示しており、当業者であればこれに応じて実施することができる。上述の実施形態は本発明を説明するためだけに用いられ、本発明を限定するものではなく、本発明の権利範囲は、本発明の請求項によって定められる。ここに記載されている構成要素の数を変更したもの、あるいは、ここに記載されている構成要素を同等の要素へ置換したものも、本発明の範囲に含まれる。
【0199】
ここで、本発明では、本発明の実施形態を説明するために特定の言葉を使用する。例えば、「1つ以上の実施形態」は、本発明の少なくとも1つの実施形態に関連するある特徴、構造、または特性を意味する。したがって、この明細書の異なる場所での「実施形態」または「別の実施形態」に対する2つ以上の言及が同じ実施形態を指すわけではないことが強調され、注意すべきである。
【0200】
同様に、本発明の開示の説明を簡素化して、本発明の1つ以上の実施形態の理解を助けるために、本発明の実施形態の前述の説明において、複数の特徴が1つの実施形態、図面またはその説明に組み合わされることがあることに留意すべきである。ただし、この開示の方法は、特許請求の範囲に記載されている特徴以上の要素が発明の主題に必要であることを意味するものではない。実際には、実施形態の特徴は、上述の1つの実施形態のすべての特徴よりも少ない。
図1
図2A
図2B
図3A-3B】
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図20G
図20H
図20I
図20J
図20K
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
【手続補正書】
【提出日】2024-05-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜堆積用に構成された処理チャンバと、
前記処理チャンバの頂壁に配置された、処理ガスを処理チャンバに供給するためのガス供給アセンブリと、
前記ガス供給アセンブリの下に配置された、基板を支持して加熱するための加熱トレイと、
前記処理チャンバ内の処理ガスを活性化させてプラズマに解離させ、前記基板上に薄膜を堆積させるための高周波電力を供給するための高周波源と、
前記基板と前記ガス供給アセンブリまたは前記加熱トレイとの位置関係を変えるための回転を制御し、回転軸が前記基板と垂直に前記基板を貫通する回転機構と、を備え、
前記回転機構が、基板、加熱トレイ、または、前記ガス供給アセンブリを回転させている間、前記高周波源はオン状態に保持されることを特徴とする薄膜堆積装置。
【請求項2】
加熱トレイは第2の貫通孔が設けられており、基板または加熱トレイが回転するときに、高周波源がオンの状態に保持され、無処理ガスが第2の貫通孔を通じて基板と加熱トレイの間のギャップに導入されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項3】
前記基板、前記加熱トレイ、または、前記ガス供給アセンブリが回転するときに、前記高周波源はオンの状態に保持され、前記高周波の電力は薄膜形成処理中よりも小さく調整されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項4】
前記基板、前記加熱トレイまたは前記ガス供給アセンブリが回転する前に、前記高周波源がオフに調整され、前記処理チャンバが浄化されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項5】
前記薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板の回転時の設定角度=360°であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項6】
前記高周波源の高周波は13.56 MHzのn倍であり、n=1、2、3、・・・、8であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項7】
前記高周波源の低周波数の範囲は20kHz~400kHzであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜堆積装置。
【請求項8】
請求項1に記載の薄膜堆積装置を用いた薄膜堆積方法であって、
S1、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にし、
S2、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S3、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S4、前記高周波源をオンの状態に保持し、前記基板または加熱トレイを設定された角度回転させる、または、前記基板と前記加熱トレイとを設定された角度同期回転させ、
S5、前記処理ガスを再度前記処理チャンバに導入し、前記基板上に所定数の層の薄膜を再堆積し、
S6、前記処理ガスの導入を停止し、前記非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S7、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件を満たしていない場合はステップS2に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS8を実行し、
S8、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項9】
請求項1に記載の薄膜堆積装置を用いた薄膜堆積方法であって、
S11、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空にし、
S12、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源周波数源をオンにして、前記基板に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S13、前記高周波源をオンの状態に保持し、前記基板または加熱トレイを設定された角度回転させる、または、前記基板と前記加熱トレイとを設定された角度同期回転させ、
S14、前記基板上に薄膜を堆積し、
S15、前記基板上に堆積された薄膜の厚みが要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件満たしていない場合はステップS12に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS16を実行し、
S16、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項10】
前記基板または前記加熱トレイが回転するときに、前記高周波源はオンの状態に保持され、前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップは、0<mM≦5mmの設定値mよりも小さく調整されることを特徴とする請求項8または9に記載の薄膜堆積方法。
【請求項11】
前記基板または前記加熱トレイが回転するときに、前記高周波源はオンの状態に保持され、前記非処理ガスが前記基板と前記加熱トレイとの間のギャップに導入されることを特徴とする請求項8または9に記載の薄膜堆積方法。
【請求項12】
前記基板が回転するか、前記加熱トレイが回転するか、または、前記基板と前記加熱トレイとが同期回転するときに、前記高周波源がオンの状態に保持され、前記高周波の出力は薄膜の堆積処理中よりも小さく調整されることを特徴とする請求項8または9に記載の薄膜堆積方法。
【請求項13】
前記基板が回転するか、加熱トレイが回転するか、または、前記基板と前記加熱トレイとが同期回転する前に、前記高周波源がオフに調整され、前記処理チャンバが浄化されることを特徴とする請求項8または9に記載の薄膜堆積方法。
【請求項14】
請求項1に記載の薄膜堆積装置を用いた薄膜堆積方法であって、
S21、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にし、
S22、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S23、前記処理ガスの導入を停止し、非処理プロセスガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S24,前記高周波源をオフに調整し、前記加熱トレイが前記基板を駆動して設定された角度同期回転させ、
S25、前記処理チャンバに前記処理ガスを導入し、前記高周波源をオンに調整し、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S26、前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S27、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件満たしていない場合はステップS22に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS28を実行し、
S28、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項15】
前記薄膜の堆積が完了した後、(基板の回転回数+1)×各基板の回転時の設定角度=360°であることを特徴とする請求項8,9,14のいずれかに記載の薄膜堆積方法。
【請求項16】
請求項1に記載の薄膜堆積装置を用いた薄膜堆積方法であって、
S31、基板を処理チャンバに配置し、処理チャンバを真空状態にし、
S32、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンにして、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S33、前記処理チャンバへの前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S34、前記高周波源をオフに調整し、前記基板を持ち上げ、前記加熱トレイを駆動して設定した角度回転させ、その後、前記基板を前記加熱トレイに戻し、
S35、前記処理チャンバに処理ガスを導入し、高周波源をオンに調整し、前記基板上に所定数の層の薄膜を堆積させ、
S36、前記処理チャンバへの前記処理ガスの導入を停止し、非処理ガスを導入して前記処理チャンバ内の圧力を維持し、
S37、前記基板上に堆積された薄膜の層数が要件を満たしているかどうかを判断し、前記要件満たしていない場合はステップS32に戻り、前記要件を満たしている場合はステップS38を実行し、
S38、前記処理チャンバから前記基板を取り出す、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項17】
請求項1に記載の薄膜堆積装置を用いた薄膜堆積方法であって、
S41、複数の基板を順に処理チャンバ内に配置して薄膜堆積処理を完了させ、
S42、前記ガス供給アセンブリを設定された角度回転させ、
S43、前記処理チャンバを洗浄し、前記処理チャンバが浄化された後にS41に戻る、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項18】
請求項1に記載の薄膜堆積装置を用いた薄膜堆積方法であって、
S51、複数の基板を順に処理チャンバ内に配置し、薄膜堆積処理を完了させ、
S52、ガス調整ユニットの第2多孔質プレートとガス供給アセンブリの第1多孔質プレートとの間のギャップを調整し、
S53、前記処理チャンバを洗浄し、前記処理チャンバが浄化された後にS51に戻る、ことを特徴とする薄膜堆積方法。
【請求項19】
前記第2の多孔質プレートと第1の多孔質プレートとの間のギャップは、ガス調整ユニットの側壁を鉛直方向に伸縮させることによって調整されることを特徴とする請求項18に記載の薄膜堆積方法。
【請求項20】
前記第2多孔質プレートと前記第1多孔質プレートとの間のギャップは、ガス調整ユニット内の伸縮ロッドを鉛直方向に伸縮させることによって調整可能であることを特徴とする請求項18に記載の薄膜堆積方法。
【請求項21】
前記基板上に堆積された前記薄膜は、交互に堆積された第1材料と第2材料とを含むことを特徴とする請求項8,14,16,17,18のいずれかに記載の薄膜堆積方法。
【請求項22】
第1材料がシリコン酸化物であり、第2材料がシリコン窒化物であることを特徴とする請求項21に記載の薄膜堆積方法。
【国際調査報告】