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特表2024-530817チャイルドシート及び電動角度調整デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】チャイルドシート及び電動角度調整デバイス
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20240816BHJP
   B60N 2/10 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B60N2/28
B60N2/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515121
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 EP2022076675
(87)【国際公開番号】W WO2023046954
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202111125485.3
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】チェン,マンチュン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087AA02
3B087BD03
3B087CE07
(57)【要約】
チャイルドシートのシート本体とベースの間に配置された電動角度調整デバイスで、シート本体はベースの前後方向にスライド可能に組付けられ、スライド過程でシート本体がベースに対して角度調整され、このデバイスは、モータと、回転部材と、スライド部材と、中間伝動アセンブリとを含み、回転部材はシート本体のスライド方向に延び、モータはシート本体とベースの一方に配置され、モータの出力軸は回転部材と交差するようにベースの左右方向又は上下方向に延び、スライド部材はシート本体とベースの他方に組付けられて回転部材にスライド可能で、中間伝動アセンブリはモータの出力軸と回転部材に組付けられ、モータは中間伝動アセンブリを介して回転部材を回転駆動して回転部材の回転でスライド部材を回転部材上でスライドさせ、シート本体のベースに対する角度を電気的に調整することで、占有スペースが小さく、全長が短い。チャイルドシートも開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルドシートのシート本体とベースとの間に配置された電動角度調整デバイスであって、
前記シート本体は、前記ベースの前後方向に沿って前記ベースにスライド可能に組付けられ、スライド過程において前記シート本体が前記ベースに対して角度調整され、
前記電動角度調整デバイスは、モータと、回転部材と、スライド部材と、中間伝動アセンブリとを含み、
前記回転部材は、前記シート本体のスライド方向に沿って延び、前記モータは、前記シート本体と前記ベースの一方に配置され、前記モータの出力軸は、前記回転部材と交差するように、前記ベースの左右方向又は上下方向に沿って延び、前記スライド部材は、前記シート本体と前記ベースの他方に組付けられ、前記スライド部材は、前記回転部材にスライド可能に設けられ、前記中間伝動アセンブリは、前記モータの出力軸と前記回転部材の両方に組付けられ、前記モータは、前記中間伝動アセンブリを介して前記回転部材を回転するように駆動し、前記回転部材の回転により前記スライド部材を前記回転部材上をスライドさせ、前記シート本体の前記ベースに対する角度を電気的に調整する
ことを特徴とする電動角度調整デバイス。
【請求項2】
前記モータの出力軸と前記回転部材とは、十字状に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項3】
前記モータは、前記シート本体又は前記ベースに回転可能に接続され、前記モータが前記中間伝動アセンブリを介して前記回転部材を回転するように駆動する過程において、前記回転部材により前記スライド部材を前記回転部材の延在方向に沿って前記回転部材上をスライドさせると、前記回転部材と前記中間伝動アセンブリも前記モータに追従して回転する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項4】
前記中間伝動アセンブリは、伝動のために互いに係合する第1の同期部材と第2の同期部材を含み、前記第1の同期部材は、前記モータの出力軸に固定的にスリーブされ、前記第2の同期部材は、前記回転部材に固定的にスリーブされている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項5】
前記第1の同期部材は、ウォームホイール及びウォームの一方であり、前記第2の同期部材は、前記ウォームホイール及び前記ウォームの他方であり、又は、前記第1の同期部材と前記第2の同期部材とは、それぞれ傘歯車である
ことを特徴とする請求項4に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項6】
前記モータに固定接続された接続ソケットをさらに含み、前記接続ソケットは、前記モータがある前記シート本体又は前記ベースに回動可能に接続されている
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項7】
前記接続ソケットは、前記第1の同期部材と前記第2の同期部材を囲む
ことを特徴とする請求項6に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項8】
前記モータに電気的に接続され前記モータの正転及び逆転を制御する制御スイッチをさらに含む
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項9】
前記制御スイッチは、前記ベース及び/又は前記シート本体に移動可能に組付けられている
ことを特徴とする請求項8に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項10】
前記制御スイッチは、第1の方向に移動する時に、前記モータの前記正転及び前記逆転の一方を制御し、前記制御スイッチは、第1の方向と反対する第2の方向に移動する時に、前記モータの前記正転及び前記逆転の他方を制御する
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項11】
ベースと、前記ベースの前後方向に沿って前記ベースにスライド可能に組付けられたシート本体とを含むチャイルドシートであって、
前記シート本体は、スライド過程で前記ベースに対して角度調整され、
前記チャイルドシートは、さらに、請求項1~10のいずれか1項に記載の前記電動角度調整デバイスを含む
ことを特徴とするチャイルドシート。
【請求項12】
前記シート本体の左右方向に沿って配置され前記スライド部材に追従してスライドする横杆は、前記スライド部材に組付けられ、
前記横杆は、前記スライド部材から突出し、前記モータがある前記シート本体又は前記ベースには、弧状案内通路が対応して設けられ、前記横杆は、前記弧状案内通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状案内通路に沿って曲線スライドすることができ、前記スライド部材がある前記シート本体又は前記ベースは、前記横杆を介して前記スライド部材に組付けられて接続されている
ことを特徴とする請求項11に記載のチャイルドシート。
【請求項13】
前記横杆は、前記スライド部材から離れる方向に沿って前記弧状案内通路を通過した後、前記スライド部材がある前記シート本体又は前記ベースに固定接続されている
ことを特徴とする請求項12に記載のチャイルドシート。
【請求項14】
2つの前記弧状案内通路があり、前記2つの前記弧状案内通路は、互いに離間して設けられ、前記スライド部材は、前記2つの前記弧状案内通路の間に位置している
ことを特徴とする請求項12又は13に記載のチャイルドシート。
【請求項15】
前記シート本体及び前記ベースの一方には、前記横杆と平行な補助杆が組付けられ、前記補助杆と前記横杆とは、互いに間隔をあけて配置され、前記シート本体及び前記ベースの他方には弧状補助通路が対応して設けられ、前記弧状補助通路と前記弧状案内通路との円弧中心は、同一軸線上に配置され、前記補助杆は、前記弧状補助通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状補助通路に沿って曲線スライドを行うことができる
ことを特徴とする請求項12~14のいずれか1項に記載のチャイルドシート。
【請求項16】
2つの前記弧状補助通路があり、前記2つの前記弧状補助通路は、互いに離間して設けられている
ことを特徴とする請求項15に記載のチャイルドシート。
【請求項17】
前記ベースは、ターンテーブルとベース本体とを含み、前記ターンテーブルは、前記ベース本体に上方から組付けられ前記ベース本体の上下方向に配置される回転線を中心として回転可能であり、前記シート本体は、前記ターンテーブルに曲線スライド可能に組付けられ、前記モータは、前記シート本体及び前記ターンテーブルの一方に組付けられ、前記横杆は、前記シート本体及び前記ターンテーブルの他方に組付けられている
ことを特徴とする請求項12~16のいずれか1項に記載のチャイルドシート。
【請求項18】
前記ターンテーブルは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の支持側リブと第2の支持側リブを含み、前記第1の支持側リブと前記第2の支持側リブは、それぞれ前記弧状案内通路を備え、前記スライド部材は、前記第1の支持側リブと前記第2の支持側リブとの間に位置している
ことを特徴とする請求項17に記載のチャイルドシート。
【請求項19】
前記ターンテーブルは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の補助側リブと第2の補助側リブを含み、前記第1の補助側リブは、前記第1の支持側リブの対応する後部に位置し、前記第2の補助側リブは、前記第2の支持側リブの対応する後部に位置している
ことを特徴とする請求項18に記載のチャイルドシート。
【請求項20】
前記第1の補助側リブと前記第2の補助側リブとは、それぞれ弧状補助通路を備え、前記弧状補助通路と前記弧状案内通路の円弧中心は、同一軸線上に位置し、前記横杆と平行な補助杆は、前記シート本体に組付けられ、前記補助杆は、前記弧状補助通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状補助通路に沿って曲線スライドを行うことができる
ことを特徴とする請求項19に記載のチャイルドシート。
【請求項21】
前記スライド部材と前記横杆とは、互いに対して回転可能である
ことを特徴とする請求項12~20のいずれか1項に記載のチャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベビー用品に関し、より具体的には、チャイルドシート及びその電動角度調整デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドシートは、子どもの移動に欠かせない交通手段となっている。チャイルドシートは、一般的に、子供の座り心地を考慮し、角度調整が可能である。
【0003】
現在、既存のチャイルドシートの角度調整機構は、電動式と手動式がある。手動駆動構造に比べて、電動駆動構造は、調整を行うのに便利であるという利点がある。しかし、電動駆動構造では、モータの出力軸に組み付けられたスクリューロッドが出力軸と一直線に接続されるため、電動駆動構造の全長が長く、占有スペースが大きくなり、電動駆動構造をチャイルドシートに配置することが難しくなる。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、チャイルドシートのシート本体とベースとの間に配置された電動角度調整デバイスを提供し、前記シート本体は、前記ベースの前後方向に沿って前記ベースにスライド可能に組付けられ、スライド過程において前記シート本体が前記ベースに対して角度調整され、前記電動角度調整デバイスは、モータと、回転部材と、スライド部材と、中間伝動アセンブリとを含み、前記回転部材は、前記シート本体のスライド方向に沿って延び、前記モータは、前記シート本体と前記ベースの一方に配置され、前記モータの出力軸は、前記回転部材と交差するように、前記ベースの左右方向又は上下方向に沿って延び、前記スライド部材は、前記シート本体と前記ベースの他方に組付けられ、前記スライド部材は、前記回転部材にスライド可能に設けられ、前記中間伝動アセンブリは、前記モータの出力軸と前記回転部材の両方に組付けられ、前記モータは、前記中間伝動アセンブリを介して前記回転部材を回転するように駆動し、前記回転部材の回転により前記スライド部材を前記回転部材上をスライドさせ、前記シート本体の前記ベースに対する角度を電気的に調整する。
【0005】
好ましくは、前記モータの出力軸と前記回転部材とは、十字状に配置されている。
【0006】
好ましくは、前記モータは、前記シート本体又は前記ベースに回転可能に接続され、前記モータが前記中間伝動アセンブリを介して前記回転部材を回転するように駆動する過程において、前記回転部材により前記スライド部材を前記回転部材の延在方向に沿って前記回転部材上をスライドさせると、前記回転部材と前記中間伝動アセンブリも前記モータに追従して回転する。
【0007】
好ましくは、前記中間伝動アセンブリは、伝動のために互いに係合する第1の同期部材と第2の同期部材を含み、前記第1の同期部材は、前記モータの出力軸に固定的にスリーブされ、前記第2の同期部材は、前記回転部材に固定的にスリーブされている。
【0008】
好ましくは、前記第1の同期部材は、ウォームホイール及びウォームの一方であり、前記第2の同期部材は、前記ウォームホイール及び前記ウォームの他方であり、又は、前記第1の同期部材と前記第2の同期部材とは、それぞれ傘歯車である。
【0009】
好ましくは、本発明の前記電動角度調整デバイスは、前記モータに固定接続された接続ソケットをさらに含み、前記接続ソケットは、前記モータがある前記シート本体又は前記ベースに回動可能に接続されている。
【0010】
好ましくは、前記接続ソケットは、前記第1の同期部材と前記第2の同期部材を囲む。
【0011】
好ましくは、本発明の前記電動角度調整デバイスは、前記モータに電気的に接続され前記モータの正転及び逆転を制御する制御スイッチをさらに含む。
【0012】
好ましくは、前記制御スイッチは、前記ベース及び/又は前記シート本体に移動可能に組付けられている。
【0013】
好ましくは、前記制御スイッチは、第1の方向に移動する時に、前記モータの前記正転及び前記逆転の一方を制御し、前記制御スイッチは、第1の方向と反対する第2の方向に移動する時に、前記モータの前記正転及び前記逆転の他方を制御する。
【0014】
上記の目的を実現するために、本発明のチャイルドシートは、ベースと、前記ベースの前後方向に沿って前記ベースにスライド可能に組付けられたシート本体と、上記の電動角度調整デバイスを含み、前記シート本体は、スライド過程で前記ベースに対して角度調整される。
【0015】
好ましくは、前記シート本体の左右方向に沿って配置され前記スライド部材に追従してスライドする横杆は、前記スライド部材に組付けられ、前記横杆は、前記スライド部材から突出し、前記モータがある前記シート本体又は前記ベースには、弧状案内通路が対応して設けられ、前記横杆は、前記弧状案内通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状案内通路に沿って曲線スライドすることができ、前記スライド部材がある前記シート本体又は前記ベースは、前記横杆を介して前記スライド部材に組付けられて接続されている。
【0016】
好ましくは、前記横杆は、前記スライド部材から離れる方向に沿って前記弧状案内通路を通過した後、前記スライド部材がある前記シート本体又は前記ベースに固定接続されている。
【0017】
好ましくは、2つの前記弧状案内通路があり、前記2つの前記弧状案内通路は、互いに離間して設けられ、前記スライド部材は、前記2つの前記弧状案内通路の間に位置している。
【0018】
好ましくは、前記シート本体及び前記ベースの一方には、前記横杆と平行な補助杆が組付けられ、前記補助杆と前記横杆とは、互いに間隔をあけて配置され、前記シート本体及び前記ベースの他方には弧状補助通路が対応して設けられ、前記弧状補助通路と前記弧状案内通路との円弧中心は、同一軸線上に配置され、前記補助杆は、前記弧状補助通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状補助通路に沿って曲線スライドを行うことができる。
【0019】
好ましくは、2つの前記弧状補助通路があり、前記2つの前記弧状補助通路は、互いに離間して設けられている。
【0020】
好ましくは、前記ベースは、ターンテーブルとベース本体とを含み、前記ターンテーブルは、前記ベース本体に上方から組付けられ前記ベース本体の上下方向に配置される回転線を中心として回転可能であり、前記シート本体は、前記ターンテーブルに曲線スライド可能に組付けられ、前記モータは、前記シート本体及び前記ターンテーブルの一方に組付けられ、前記横杆は、前記シート本体及び前記ターンテーブルの他方に組付けられている。
【0021】
好ましくは、前記ターンテーブルは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の支持側リブと第2の支持側リブを含み、前記第1の支持側リブと前記第2の支持側リブは、それぞれ前記弧状案内通路を備え、前記スライド部材は、前記第1の支持側リブと前記第2の支持側リブとの間に位置している。
【0022】
好ましくは、前記ターンテーブルは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の補助側リブと第2の補助側リブを含み、前記第1の補助側リブは、前記第1の支持側リブの対応する後部に位置し、前記第2の補助側リブは、前記第2の支持側リブの対応する後部に位置している。
【0023】
好ましくは、前記第1の補助側リブと前記第2の補助側リブとは、それぞれ弧状補助通路を備え、前記弧状補助通路と前記弧状案内通路の円弧中心は、同一軸線上に位置し、前記横杆と平行な補助杆は、前記シート本体に組付けられ、前記補助杆は、前記弧状補助通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状補助通路に沿って曲線スライドを行うことができる。
【0024】
好ましくは、前記スライド部材と前記横杆とは、互いに対して回転可能である。
【0025】
従来技術と比較して、回転部材がシート本体のスライド方向に沿って延び、モータの出力軸が回転部材と交差するようにベースの左右方向又は上下方向に沿って延びるので、このような構成により、本発明の電動角度調整デバイスの占有スペースが小さくなり、全体として比較的短いものとなる。また、モータがシート本体とベースとの一方に配置され、スライド部材がシート本体とベースとの他方に組み付けられ、スライド部材が回転部材にもスライド可能に配置され、中間伝動アセンブリがモータの出力軸と回転部材との両方に組み付けられ、このような設計により、モータの出力軸が回転部材と交差して配置されたときに、モータが中間伝動アセンブリを介して回転部材を回転駆動し、回転部材が回転することにより、スライド部材が回転部材の延在方向に沿って回転部材上をスライドし、これにより、ベースに対するシート本体の角度が電気的に調整されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明のチャイルドシートを右から左に見た概略平面構造図である。
【0027】
図2図1に示すチャイルドシートをベース本体を直立方向に向けて調整した後の概略平面構造図である。
【0028】
図3図2に示すチャイルドシートのベース本体を隠した後の概略平面構造図である。
【0029】
図4】ベース本体及びシート本体の一部が隠された後、シート本体が最も平坦な横臥姿勢にあるときの本発明のチャイルドシートの概略透視構造図である。
【0030】
図5】ベース本体及びシート本体の一部が隠された後、シート本体が最も直立した位置にあるときの本発明のチャイルドシートの概略透視構造図である。
【0031】
図6図5に示すチャイルドシートを別の角度から見た概略透視構造図である。
【0032】
図7】本発明のチャイルドシートにおける電動角度調整デバイスの概略透視構造図である。
【0033】
図8】接続ソケットが隠された後の、図7に示す電動角度調整デバイスの概略透視構造図である。
【0034】
図9図7に示す電動角度調整デバイスを変形し部分的に切断した構成の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明するが、これらの図面において、同様の参照数字は同様の要素を表す。
【0036】
図1図5を参照すると、本発明のチャイルドシート100は、ベース10と、シート本体20と、電動角度調整デバイス30とを備えている。シート本体20は、ベース10の前後方向に沿ってベース10上にスライド可能に組み付けることができ、このように、シート本体20は、スライド過程においてベース10に対して角度調整されるようになっている。好ましくは、シート本体20は、ベース10に対して曲線スライドを行う。例えば、シート本体20がベース10に対して前方への曲線スライドを行い、第1の限界位置までスライドすると、シート本体20は、図1に示すように、ベース10に対して最も平坦な横臥位置に調整される。また、シート本体20がベース10に対して後方への曲線スライドを行い、第2の限界位置までスライドすると、シート本体20は、図2に示すように、ベース10に対して最も起立した位置に調整され、これにより、子供の座り心地を確保することができる。具体的には、図1図5において、ベース10は、ターンテーブル10aとベース本体10bとを含む。ターンテーブル10aは、ベース本体10bに上方から組み付けられており、シート本体20の上下方向に配置された回動線Lを中心に回転可能となっている。このとき、シート本体20をターンテーブル10aに曲線スライド可能に組み付けることで、ターンテーブル10aによってシート本体20をベース本体10bに対して回転線L回りに回転調節することができる。なお、シート本体20を回動線Lまわりに回動調節する必要がない場合には、このときのベース10は全体とみなされ、ターンテーブル10aとベース本体10bとを含むようには設計されていない。具体的には以下の通りである。
【0037】
図1図3に示すように、回動線Lは鉛直方向に対して斜めに配置されている。このように設計することにより、曲線スライドを行うシート本体20がターンテーブル10aに追従して回動線Lを中心に回転することをより円滑に行うことができるとともに、ベース本体10bを前方が薄く後方が厚く配置することができる。勿論、実際の要求に応じて、回動線Lを垂直に配置するように設計してもよい。このとき、ベース本体10bの厚みはできるだけ一定であることが要求されるので、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
【0038】
図4図5及び図8に示すように、電動角度調整デバイス30は、モータ31と、スクリュー32と、ナット33と、中間伝動アセンブリ34とを含む。スクリュー32は、シート本体20のスライド方向(二重矢印A参照)に沿って延びており、スクリュー32の長さがシート本体20の前後方向に一致するようになっているので、スクリュー32は、シート本体20のスペースを合理的に利用することができ、スペースの占有率を低減することができる。モータ31は、ベース10に対して回動可能に接続されており、より具体的には、ベース10のターンテーブル10aに対して回動可能に接続されて、モータ31は、ターンテーブル10aに対して枢動可能である。モータ31の出力軸311は、スクリュー32と交差するように配置されている。例えば、モータ31の出力軸311とスクリュー32とが十字状に形成されるように、モータ31の出力軸311がベース10の左右方向に沿って延びていてもよく、そのような状態を図8又は図9に示すが、本発明はこの点で限定されるものではない。ナット33はシート本体20に組み付けられ、ナット33もスクリュー32にスライド可能にスリーブされ、スクリュー32と係合して伝動する。中間伝動アセンブリ34は、モータ31の出力軸311とスクリュー32の両方に組み付けられているので、モータ31が中間伝動アセンブリ34を介してスクリュー32を回転駆動する過程で、スクリュー32によりナット33をスクリュー32の延長方向に沿ってスクリュー32上をスライドさせると、スクリュー32と中間伝動アセンブリ34もモータ31に追従して回転し、つまり、スクリュー32と中間伝動アセンブリ34もモーター31に追従してベース10に対して回転し、すなわち、ベース10に対するシート本体20の角度を電気的かつ円滑に調整することができる。例えば、モータ31が中間伝動アセンブリ34を介してスクリュー32を駆動してナット33をスクリュー32に沿って前方にスライドさせる過程において、シート本体20が第1の限界位置までスライドするまで、ナット33によってベース10に対して前方の曲線スライドを行い、このように、シート本体20は、シート本体20が図1に示す最も平坦な横臥位置にある。さらに、モータ31が中間伝動アセンブリ34を介してスクリュー32を駆動してナット33をスクリュー32に沿って後方にスライドさせる過程において、シート本体20が第2の限界位置までスライドするまで、ナット33によってシート本体20がベース10に対して後方に曲線スライドを行い、このように、シート本体20がベース10に対して図2に示す最も直立した位置にあるが、本発明はこの点で限定されない。また、実際の要求に応じて、モータ31がシート本体20に回動可能に接続され、ナット33をベース10に組み付けてもよく、これによっても、ベース10に対するシート本体20の角度を電気的かつ円滑に調整する目的を達成することができるので、本発明はこの点で限定されないことが理解される。さらに、中間伝動アセンブリ34の具体的な構造については、以下の説明を参照されたい。
【0039】
図8に示すように、中間伝動アセンブリ34は、伝動のために互いに係合する第1の同期部材341と第2の同期部材342とを含む。第1の同期部材341は、モータ31の出力軸311に固定的にスリーブされ、第1の同期部材341がモータ31の出力軸311に追従して共に回転する。第2の同期部材342は、スクリュー32に固定的にスリーブされており、第2の同期部材342は、スクリュー32と固定されていることにより、スクリュー32とともに回転するようになっている。具体的には、図8に示す実施形態において、第1の同期部材341は、ウォームであり、第2の同期部材342は、ウォームホイールであり、このような設計は、ウォームホイールによって占有されるスクリュー32の長さを減少させることができ、電動角度調整デバイス30の占有スペースをさらに小さくし、全体を短くすることができる。もちろん、実際の要求に応じて、第1の同期部材341はウォームホイールであり、第2の同期部材342はウォームであってもよいので、本発明は図8に示すものに限定されない。
【0040】
図4図5及び図7に示すように、モータ31とベース10との回動接続を容易にするために、電動角度調整デバイス30は、モータ31と固定接続された接続ソケット37をさらに備えている。接続ソケット37は、ベース10に回動可能に接続され、モータ31は、接続ソケット37を介してベース10に間接的に回動可能に接続されるようになっている。もちろん、実際の要求に応じて、モータ31をベース10に直接回動可能に接続することもできるので、本発明はこの点で限定されるものではない。具体的には、図7において、接続ソケット37は、第1の同期部材341及び第2の同期部材342を全ての側面から囲むように配置され、第1の同期部材341及び第2の同期部材342を収容し、外部の物体から第1の同期部材341及び第2の同期部材342の動作に影響することを回避している。より具体的には、図7において、接続ソケット37は、ボックス構造を有し、接続ソケット37とベース10との間の回動可能に接続する線60が中間伝動アセンブリ34の前方に位置し、このように、スクリュー32と中間伝動アセンブリ34とがモータ31に追従してベース10に対してより柔軟かつ円滑に回動し、それによって、シート本体20がナット33によってベース10に対してより円滑な曲線スライドを行うことをより効果的確保するが、本発明はこの点で限定されるものではない。
【0041】
図1図6に示すように、電動角度調整デバイス30は、さらに、モータ31に電気的に接続されモータ31の正転及び逆転を制御する制御スイッチ35を含む。好ましくは、制御スイッチ35は、シート本体20に移動可能に組み付けられている。好ましくは、制御スイッチ35は、シート本体20の左側壁又はシート本体20の右側壁に配置される。勿論、実際の要求に応じて、制御スイッチ35は、ベース10にも設置されてもよく、あるいは、ケーブルによって本発明のチャイルドシート100の外部に吊り下げられてもよく、この点で、本発明は限定されない。具体的には、図4及び図5において、制御スイッチ35は、線36によってモータ31と電気的に接続されているが、本発明はこの点で限定されるものではない。また、図1図3では、制御スイッチ35は、第1の方向に移動するときにモータ31の正転を制御し、制御スイッチ35は、第1の方向とは反対の第2の方向に移動するときにモータ31の逆転を制御する。例えば、第1の方向とは、制御スイッチ35をシート本体20の前部に沿って移動させることをいい、第2の方向とは、制御スイッチ35をシート本体20の後部に沿って移動させることをいい、1つの制御スイッチ35によってモータ31の正転及び逆転を制御するようになっている。1つの制御スイッチ35がモータ31の正転又は逆転を制御することしかできないのであれば、2つの制御スイッチ35が必要であることが理解できる。さらに、制御スイッチ35が2つある場合、一方の制御スイッチ35をシート本体20に設置し、他方のスイッチ35をベース10に設置してもよく、あるいは、2つの制御スイッチ35をシート本体20又はベース10に同時に設置してもよい。なお、1つの制御スイッチ35でモータ31の正逆回転を制御する場合には、制御スイッチ35とモータ31との間に2つの回路、すなわち、モータ31の正転を制御するための回路と、モータ31の逆転を制御するための回路とが必要であり、制御スイッチ35が第1の方向又は第2の方向に移動すると、一方の回路が閉じられ、他方の回路が開くようになっている。回路の構造は当該技術分野において周知であるため、ここでは回路の詳細な説明は省略する。
【0042】
図4及び図5に示すように、シート本体20の左右方向に沿って配置され、ナット33に追従してスライドする横杆40は、ナット33に組み付けられている。横杆40は、ナット33から突出している。モータ31が配置されるベース10のターンテーブル10aには、これに対応して弧状案内通路11が設けられており、横杆40は、弧状案内通路11に隙間嵌合するように配置され、弧状案内通路11に沿って曲線スライドを行うことができる。ナット33が配置されたベース10のターンテーブル10aは、横杆40を介してナット33に組み付けられ接続される。従って、横杆40と弧状案内通路11との協働により、ベース10に対するシート本体20の曲線スライドのためのガイドが設けられ、ベース10に対するシート本体20の曲線スライドがより円滑に行われるようになっており、さらに、ベース10に対するシート本体20の曲線スライドは、シート本体20がベース10に対して過度にスライドしないように制限される必要がある。例えば、図4において、ナット33が横杆40をシート本体20と共に前進させて、横杆40と弧状案内通路11の前端とが互いに当接する位置(第1の限界位置と称する)までスライドさせると、このときのシート本体20は、もはや前方に調節することができず、図1に示す最も平坦な横臥位置にあり、さらに、図5において、ナット33が横杆40をシート本体20とともに後方へ移動させて、横杆40と弧状案内通路11の後端とが互いに当接する位置(第2の限界位置という)までスライドさせると、このときのシート本体20は、もはや後方へ調整することができず、図2に示す最も直立した姿勢となる。具体的には、図4及び図5において、横杆40は、ナット33から離れる方向に弧状案内通路11を通過した後、ナット33が位置するシート本体20に固定接続されており、シート本体20と横杆40との固定の信頼性を確保している。より具体的には、図4及び図5において、2つの弧状案内通路11があり、2つの弧状案内通路11は互いに離間して配置されている。好ましくは、2つの弧状案内通路11は、一方が左側に、他方が右側に互いに離間して配置され、ナット33は、2つの弧状案内通路11の間に配置され、スクリュー32、ナット33及び横杆40の配置のコンパクト性及び合理性が確保される。また、図7及び図8において、ナット33には、横杆40を挿通する挿通孔331が設けられており、横杆40もナット33に対して回転するようにして、ナット33の円滑性を一層向上させて、シート本体20をベース10に対して曲線スライドさせるようにしている。
【0043】
図4及び図5に示すように、ターンテーブル10aは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の支持側リブ10cと第2の支持側リブ10dとを備えている。第1の支持側リブ10cと第2の支持側リブ10dには、それぞれ弧状案内通路11が設けられ、ナット33は、第1の支持側リブ10cと第2の支持側リブ10dの間に配置されている。このような設計により、ターンテーブル10a上のスクリュー32、ナット33、モータ31、中間伝動アセンブリ34、及び横杆40の構成がよりコンパクトになり、より合理的になる。具体的には、図4及び図5において、ターンテーブル10aには、上方に隆起して左右方向に整列された第1の補助側リブ10e及び第2の補助側リブ10fも設けられている。第1の補助側リブ10eは、第1の支持側リブ10cの対応する後部に位置し、第2の補助側リブ10fは、第2の支持側リブ10dの対応する後部に位置する。第1の補助側リブ10eと第2の補助側リブ10fには、それぞれ弧状補助溝12が設けられている。弧状補助溝12と弧状案内通路11の円弧中心は、同一軸線上に位置している。横杆40と平行な補助杆50がシート本体20に組付けられ、補助杆50は、弧状補助溝12に隙間嵌合するように配置され、弧状補助溝12に沿って曲線スライドを行うことができる。従って、弧状補助溝12と弧状案内通路11の円弧中心が同一軸線上に位置することにより、シート本体20は、同一軸線回りの曲線スライドを行うことができ、ベース10に対する曲線スライドのためのシート本体20の円滑性を効果的に確保することができると共に、補助杆50と弧状補助溝12との協働により、ベース10に対する曲線スライド用シート本体20の信頼性及び円滑性を高めることができる。さらに、第1の支持側リブ10c、第2の支持側リブ10d、第1の補助側リブ10e、第2の補助側リブ10fを、モータ31、中間伝動アセンブリ34、スクリュー32、ナット33が第1の支持側リブ10c、第2の支持側リブ10d、第1の補助側リブ10e、第2の補助側リブ10fによって全ての側面から囲まれるように構成することにより、構成がより合理的となり、占有スペースが小さくなる。
【0044】
図9は、電動角度調整デバイスの他の構造を示す。図9において、電動角度調整デバイス30’と、図8に示した電動角度調整デバイス30とは、中間伝動アセンブリにある。具体的には、電動角度調整デバイス30’では、中間伝動アセンブリ34’の第1の同期部材341’と第2の同期部材342’はそれぞれ傘歯車であり、電動角度調整デバイス30では、中間伝動アセンブリ34の第1の同期部材341と第2の同期部材342はそれぞれウォームとウォームホイールである。
【0045】
上記相違点以外は、電動角度調整デバイス30と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0046】
以下、本発明に係るチャイルドシートの調整過程を添付図面と共に説明し、図2に示す状態のチャイルドシート100を図1に示す状態に調整しようとするとき、操作者が制御スイッチ35を押して前方にスライドさせ、モータ31が前方に回転するように制御されるので、前方に回転するモータ31によって中間伝動アセンブリ34を介してスクリュー32が駆動され、ナット33がスクリュー32に沿って前方にスライドするようになり、ナット33がスクリュー32に沿って前方にスライドする過程で、スクリュー32及び中間伝動アセンブリ34もモータ31に追従してベース10に対して回動接続線60を中心に適応的に回動し、これにより、ナット33は、横杆40が弧状案内通路11の前端部に当接し、補助杆50が弧状補助溝12の前端部に当接するまで(図4に示す状態を参照)、横杆40によってシート本体20を補助杆50とともにベース10に対して前方曲線スライドさせ、そして、シート本体20を図1に示す最も平坦な横臥姿勢にするという目的を実現する。図1に示す最も平坦な横臥姿勢にあるシート本体20を、図2に示す最も直立した姿勢に調節しようとするとき、操作者が制御スイッチ35を押して後方にスライドさせ、モータ31が逆転するように回転制御されるので、逆転するモータ31によって中間伝動アセンブリ34を介してスクリュー32が駆動され、ナット33がスクリュー32に沿って後方にスライドし、ナット33がスクリュー32に沿って後方にスライドする過程で、スクリュー32と中間伝動アセンブリ34もモータ31に追従してベース10に対して回動接続線60を中心に適応的に回転し、これにより、ナット33により、横杆40が弧状案内通路11の後端部に当接し、補助杆50が弧状補助溝12の後端部に当接するまで、横杆40によってシート本体20を補助杆50と共にベース10に対して後方に曲線スライドさせるという目的を実現する(図5に示す状態を参照)。5参照)、このように、シート本体20を図2に示す最も直立した位置にする。
【0047】
先行技術と比較して、スクリュー32がシート本体20のスライド方向(すなわちベース10の前後方向)に沿って延び、モータ31の出力軸311がスクリュー32と交差するようにベース10の左右方向又は上下方向に沿って延びるので、このような構成により、本発明の電動角度調整デバイス30(30’)は、占有スペースが小さく、全体として比較的短いものとなる。また、モータ31は、シート本体20及びベース10の一方に配置され、ナット33は、シート本体20及びベース10の他方に組み付けられているので、ナット33もスクリュー32にスライド可能にスリーブされ、伝動のためにスクリュー32と係合することができ、中間伝動アセンブリ34(34’)は、モータ31の出力軸311とスクリュー32の両方に組み付けられており、このような設計は、モータ31が、その出力軸311がスクリュー32と交差して配置されているときに、中間伝動アセンブリ34(34’)を介してスクリュー32を回転駆動できるようにするため、ナット33は、回転するスクリュー32によって、スクリュー32に沿ってスライドするようにもたらされ、それによって、ベース10に対するシート本体20の角度を電気的に調整する。
【0048】
なお、添付図面において、二重矢印Aで示す方向は、シート本体20がベース10の前後方向に沿ってベース10に対して曲線スライドを行う方向であり、矢印Bで示す方向は、ベース10の左から右への方向であり、矢印Cで示す方向は、ベース10の上から下への方向である。
【0049】
ベース10が全体として見なされ、ターンテーブル10aとベース本体10bを含むように設計されていないとき、弧状案内通路11は、ベース10によって提供され、ベース10によって2つの弧状案内通路11が提供されるとき、好ましくは、2つの弧状案内通路11は、1つが左側に、他の1つが右側に配置され、互いに離間しており、これに対応して、ナット33は、2つの弧状案内通路11の間に配置され、シート本体20が、横杆40と平行で、横杆40から間隔をあけて配置された補助杆50と組み合わされるとき、この時、ベース10は、対応して弧状補助通路12を備え、2つの弧状補助通路12があるとき、好ましくは、2つの弧状補助通路12は、1つが左側に、他の1つが右側に配置され、互いに離間しており、弧状補助溝12の円弧中心と弧状案内通路11の円弧中心は同一軸線上に位置し、補助杆50は弧状補助溝12に隙間嵌合するように配置され、弧状補助溝12に沿って曲線スライドを行うことができる。
【0050】
なお、上記では、スクリュー32を回転部材とし、ナット33をスライド部材として説明したが、回転部材及びスライド部材はこれに限定されるものではない。また、上記では、モータ31が回動可能に接続されているものとして説明したが、モータ31は、実際の要求に応じて、他の態様で配置される(例えば、固定される)ものであってもよく、さらに、モータ31の出力軸311は、ベース10の上下方向に沿って延びるものであってもよく、この点においても本発明は限定されない。
【0051】
上記で開示したのは本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の範囲を限定することはできない。したがって、本願発明の範囲に従ったすべての等価な変形は、依然として本発明によってカバーされる範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルドシートのシート本体とベースとの間に配置された電動角度調整デバイスであって、
前記シート本体は、前記ベースの前後方向に沿って前記ベースにスライド可能に組付けられ、スライド過程において前記シート本体が前記ベースに対して角度調整され、
前記電動角度調整デバイスは、モータと、回転部材と、スライド部材と、中間伝動アセンブリとを含み、
前記回転部材は、前記シート本体のスライド方向に沿って延び、前記モータは、前記シート本体と前記ベースの一方に配置され、前記モータの出力軸は、前記回転部材と交差するように、前記ベースの左右方向又は上下方向に沿って延び、前記スライド部材は、前記シート本体と前記ベースの他方に組付けられ、前記スライド部材は、前記回転部材にスライド可能に設けられ、前記中間伝動アセンブリは、前記モータの出力軸と前記回転部材の両方に組付けられ、前記モータは、前記中間伝動アセンブリを介して前記回転部材を回転するように駆動し、前記回転部材の回転により前記スライド部材を前記回転部材上をスライドさせ、前記シート本体の前記ベースに対する角度を電気的に調整する
ことを特徴とする電動角度調整デバイス。
【請求項2】
前記モータの出力軸と前記回転部材とは、十字状に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項3】
前記モータは、前記シート本体又は前記ベースに回転可能に接続され、前記モータが前記中間伝動アセンブリを介して前記回転部材を回転するように駆動する過程において、前記回転部材により前記スライド部材を前記回転部材の延在方向に沿って前記回転部材上をスライドさせると、前記回転部材と前記中間伝動アセンブリも前記モータに追従して回転する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項4】
前記中間伝動アセンブリは、伝動のために互いに係合する第1の同期部材と第2の同期部材を含み、前記第1の同期部材は、前記モータの出力軸に固定的にスリーブされ、前記第2の同期部材は、前記回転部材に固定的にスリーブされている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項5】
前記第1の同期部材は、ウォームホイール及びウォームの一方であり、前記第2の同期部材は、前記ウォームホイール及び前記ウォームの他方であり、又は、前記第1の同期部材と前記第2の同期部材とは、それぞれ傘歯車である
ことを特徴とする請求項4に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項6】
前記モータに固定接続された接続ソケットをさらに含み、前記接続ソケットは、前記モータがある前記シート本体又は前記ベースに回動可能に接続され
前記接続ソケットは、前記第1の同期部材と前記第2の同期部材を囲む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項7】
前記モータに電気的に接続され前記モータの正転及び逆転を制御する制御スイッチをさらに含み、
前記制御スイッチは、前記ベース及び/又は前記シート本体に移動可能に組付けられ、
前記制御スイッチは、第1の方向に移動する時に、前記モータの前記正転及び前記逆転の一方を制御し、前記制御スイッチは、第1の方向と反対する第2の方向に移動する時に、前記モータの前記正転及び前記逆転の他方を制御する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動角度調整デバイス。
【請求項8】
ベースと、前記ベースの前後方向に沿って前記ベースにスライド可能に組付けられたシート本体とを含むチャイルドシートであって、
前記シート本体は、スライド過程で前記ベースに対して角度調整され、
前記チャイルドシートは、さらに、請求項1又は2に記載の前記電動角度調整デバイスを含む
ことを特徴とするチャイルドシート。
【請求項9】
前記シート本体の左右方向に沿って配置され前記スライド部材に追従してスライドする横杆は、前記スライド部材に組付けられ、
前記横杆は、前記スライド部材から突出し、前記モータがある前記シート本体又は前記ベースには、弧状案内通路が対応して設けられ、前記横杆は、前記弧状案内通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状案内通路に沿って曲線スライドすることができ、前記スライド部材がある前記シート本体又は前記ベースは、前記横杆を介して前記スライド部材に組付けられて接続されている
ことを特徴とする請求項に記載のチャイルドシート。
【請求項10】
前記横杆は、前記スライド部材から離れる方向に沿って前記弧状案内通路を通過した後、前記スライド部材がある前記シート本体又は前記ベースに固定接続され
2つの前記弧状案内通路があり、前記2つの前記弧状案内通路は、互いに離間して設けられ、前記スライド部材は、前記2つの前記弧状案内通路の間に位置している
ことを特徴とする請求項に記載のチャイルドシート。
【請求項11】
前記シート本体及び前記ベースの一方には、前記横杆と平行な補助杆が組付けられ、前記補助杆と前記横杆とは、互いに間隔をあけて配置され、前記シート本体及び前記ベースの他方には弧状補助通路が対応して設けられ、前記弧状補助通路と前記弧状案内通路との円弧中心は、同一軸線上に配置され、前記補助杆は、前記弧状補助通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状補助通路に沿って曲線スライドを行うことができる
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のチャイルドシート。
【請求項12】
2つの前記弧状補助通路があり、前記2つの前記弧状補助通路は、互いに離間して設けられている
ことを特徴とする請求項11に記載のチャイルドシート。
【請求項13】
前記ベースは、ターンテーブルとベース本体とを含み、前記ターンテーブルは、前記ベース本体に上方から組付けられ前記ベース本体の上下方向に配置される回転線を中心として回転可能であり、前記シート本体は、前記ターンテーブルに曲線スライド可能に組付けられ、前記モータは、前記シート本体及び前記ターンテーブルの一方に組付けられ、前記横杆は、前記シート本体及び前記ターンテーブルの他方に組付けられている
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のチャイルドシート。
【請求項14】
前記ターンテーブルは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の支持側リブと第2の支持側リブを含み、前記第1の支持側リブと前記第2の支持側リブは、それぞれ前記弧状案内通路を備え、前記スライド部材は、前記第1の支持側リブと前記第2の支持側リブとの間に位置している
ことを特徴とする請求項13に記載のチャイルドシート。
【請求項15】
前記ターンテーブルは、上方に隆起して左右方向に整列された第1の補助側リブと第2の補助側リブを含み、前記第1の補助側リブは、前記第1の支持側リブの対応する後部に位置し、前記第2の補助側リブは、前記第2の支持側リブの対応する後部に位置している
ことを特徴とする請求項14に記載のチャイルドシート。
【請求項16】
前記第1の補助側リブと前記第2の補助側リブとは、それぞれ弧状補助通路を備え、前記弧状補助通路と前記弧状案内通路の円弧中心は、同一軸線上に位置し、前記横杆と平行な補助杆は、前記シート本体に組付けられ、前記補助杆は、前記弧状補助通路に隙間嵌合するように配置され前記弧状補助通路に沿って曲線スライドを行うことができる
ことを特徴とする請求項15に記載のチャイルドシート。
【請求項17】
前記スライド部材と前記横杆とは、互いに対して回転可能である
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のチャイルドシート。
【国際調査報告】