(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ヘリオダイナミック建築様式を有する建造物
(51)【国際特許分類】
E04B 1/35 20060101AFI20240816BHJP
【FI】
E04B1/35 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024515548
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 EP2022074970
(87)【国際公開番号】W WO2023036866
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524089855
【氏名又は名称】アルサー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ワッサー,エリック
(57)【要約】
本発明は、建造物に関するものであり、その外側筐体は、少なくとも1つのファサード部分(2)を備え、当該ファサード部分は、太陽放射に対して透過性を有し、当該ファサード部分は、建造物の面に置かれ、当該ファサード部分の少なくとも一部(3、3’)の形状は、地球が一回自転するとき、太陽と、地球に対して固定される少なくとも1つの固定点(PF)の間に延在する仮想セグメントによって生成される表面内におおよそ内接し得、したがって、上述の仮想セグメントによって生成される円錐台の一部の表面で、当該または各ファサード部分(2)は、基線(6)と上縁(7)の間に延在しており、それらが一体となることにより、建造物の外側筐体の残りの部分から区切られ、この残りの部分は、ほとんどまたは完全に不透明である。建造物は、ファサード部分(2)の各上述の部分(3、3’)の外面が、上線(7)の各点において、この点を通過している、局所的な水平面に垂直な、すなわち地上面に垂直な直線からセットバックしていることと、上述のファサード部(3、3’)の少なくとも1つ(3)が、関係する面に対して凹状または凹面である円錐台部の表面内に内接し得ることとを特徴とする。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に居住用建造物または一般公開されている建造物(1)であって、その外側筐体(1’)は、少なくとも1つのファサード部分(2)、選択的にはファサード全体を備え、前記ファサード部分は、外部(E)と内部(I)を区切り、前記ファサード部分は、実質的にその表面全体において太陽放射に対して透過性を有し、前記ファサード部分は、前記建造物が北半球に配置されるとき南側に方向付けられ、逆に後者が南半球に配置されるとき前記建造物(1)の北側に方向付けられた前記建造物(1)の面(2’)に置かれ、前記少なくとも1つのファサード部分(2)の少なくとも一部(3、3’)の形状は、地球が一回自転するとき、太陽と、地球に対して固定される対応点(PF)の間に延在する仮想セグメントによって生成される円錐面内に実質的に内接し、
前記または各ファサード部分(2)は、基線(6)と上線または縁(7)の間に延在し、それにより、前記建造物(1)の外側筐体(1’)の残りの部分(1’’)に対して区切られ、この残りの部分(1’’)は、ほとんどまたは全体的に不透明である、建造物(1)であり、
建造物(1)は、ファサード部分またはファサード(2)の前記または各部分(3、3’)の外面が、前記仮想セグメントによって生成される円錐面の一部を形成しその仮想頂点は関連する固定点(PF)である錐台の一部の表面内におおよそ内接することと、前記ファサード部分(2)の各前記部分(3、3’)の外面が、前記上縁(7)の各点で、前記上縁(7)のこの点を通過して、局所的な水平面(PH)に垂直な直線、すなわち地上(4)面に通常垂直な直線に対してセットバックして置かれ内方(I)に傾いていることと、前記ファサード部(3、3’)の少なくとも1つ(3)が、前記外側(E)から見て関係する面(2’)に対して凹状または凹面である前記錐台部の表面内に内接することとを特徴とする、建造物(1)。
【請求項2】
前記ファサード部(3、3’)の少なくとも他方(3’)が、前記外側(E)から見た関係する面(2’)に対してドーム状または凸面である錐台部の表面に内接することを特徴とする、請求項1に記載の建造物。
【請求項3】
少なくとも1つのドーム状ファサード部(3’)および少なくとも1つの凹状ファサード部(3)が、水平面(PH)によって分けられて、重ねられるように配置され、この面は、上部ファサード部(3、3’)の基線(6)および下部ファサード部(3、3’)の上線(7)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の建造物。
【請求項4】
少なくとも1つのドーム状ファサード部(3’)および少なくとも1つの凹状ファサード部(3)が、それらの基線(6)が連続しそれらの上線(7)が連続した状態で、水平方向に隣接して配置されることを特徴とする、請求項2に記載の建造物。
【請求項5】
前記建造物(1)の関係する面(2’)のファサードが、重ねられたバンドという形状で少なくとも2つのファサード部分(2)にさらに分割され、それらは各々、互いと水平方向に隣接する少なくとも2つの凹状ファサード部(3)および/または少なくとも2つのドーム状ファサード部(3’)を備える少なくとも2つのファサード部(3、3’)の連続体によって形成される一方、水平面(PH)によって垂直方向に互いと分けられ、この面は前記上部ファサード部(3、3’)の基線(6)および前記下部ファサード部(3、3’)の上線(7)を含むことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項6】
各ファサード部分(2)が、隣接する凹状ファサード部(3)の連続体によって形成され、必要であればその2つの両端はドーム状ファサード部(3’)で終端することと、各ファサード部分(2)が、フロアがいくつかある建造物(1)のあるフロアに対応しまたは関連し、前記上部フロアのファサード部分(2)は、前記それぞれの下部フロアのファサード部分(2)に対してセットバックされていることとを特徴とする、請求項5に記載の建造物。
【請求項7】
バンド形状であり選択的には前記建造物(1)の関係する面(2’)の全幅にわたって単一のピースで延在する各ファサード部分(2)が、前記建造物(1)の関係する辺に実質的に平行な方向に隣接し接する3つの構成部、すなわち中央部(5)と2つの両端部で形成されることと、前記2つの端部の少なくとも1つ、選択的には各々が、ドーム状ファサード部(3’)に対応することと、前記ファサード部分(2)の中央部(5)が、連続して一体に接続され、適宜、前記2つの端部ファサード部(3’)または各々に前記上縁(7)で、前記基線(6)で、かつそれらのそれぞれの外面で接続されるいくつかの凹状ファサード部(3)で構成されることとを特徴とする、請求項5および6のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項8】
前記中央ファサード部(5)に関連する前記上線(7)の一部(7’)が、上から見てまたは水平面もしくは地上(4)面の投影で、前記2つのドーム状端部ファサード部(3’)に関連する前記上線(7)の一部(7’’)の上端の間で実質的に直線、凹面皿状、または凸面皿状である延在部を有し、互いとつながって終端することを特徴とする、請求項7に記載の建造物。
【請求項9】
前記中央ファサード部(5)に関連する前記上線(7)の一部(7’)が、上から見てまたは地上(4)の投影で、少なくとも1つの凹面セグメント(10)および少なくとも1つの凸面セグメント(10’)を有する波形形状を有し、前記2つの端部ファサード部(3’)に関連する前記上線(7)の一部(7’’)の上端と一体につながることを特徴とする、請求項7に記載の建造物。
【請求項10】
前記2つの端部ファサード部(3’)に関連する前記上線(7)の一部(7’’)の上端が各々、地上(4)に対して前記各錐台部の頂点に対応し、前記錐台部はそれぞれ、場合によっては類似かつ補完的な角度振幅を有する2つのドーム状端部ファサード部(3’)に対応することを特徴とする、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の建造物であって、それは、少なくとも2つの重ねられたフロアまたはレベル(8、8’、8’’、8’’’)を備え、それらの各々は、少なくとも1つのファサード部分(2)を備え、それらは、各スラブ(9)によって互いから分けられ、前記または各スラブ(9)は、真上に置かれたフロアまたはレベルに対して、地面に対応する2つの重ねられたフロアまたはレベルに分け、真下に置かれたレベルまたはフロアに対して、前記外側筐体(1’)の残りの部分の一部に分けることと、すべての重ねられたレベルまたはフロア(8、8’、8’’、8’’’)の上線(7)は、同一形状であり、前記上縁(7)は、すべてが垂直方向に一致して重ねられるかまたは前記すぐ下の上線(7)に対して毎回後部にオフセットされるかセットバックされることを特徴とする、建造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に居住目的のまたは一般公開されているアパートおよび建造物の設計および建設の分野に関するものであり、その建築様式は、1年を通じて太陽放射に関して最適化されている。発明の主題は、より詳細には、太陽光線に対して透過性を有する、少なくとも1つのファサード部分またはファサード部、有利には実質的に、定められたファサード全体を備える建造物であり、より詳細には、少なくとも1つのファサードがヘリオダイナミック建築様式を有する建造物である。
【0002】
太陽の動きにしたがって建設され冬季には直接的な日照を最大に活用し夏季には日照への暴露を最小にすることを意図する多くのアパートまたは建造建築物が既に知られている。
【0003】
かくして、発明者は、「ヘリオドーム」と称され文献FR 2 819 836に記載された太陽光建築物を設計し具体的に製造している。
【0004】
この建築物は、太陽放射を最大限に考慮に入れることを可能とするが、非常に典型的な外形(上部が広角の錐台)、複雑な建築様式、および、建築物の空間占有面積と比べて相対的に小さい内部空間を有するものであり、活用が難しい体積のためその居住性は最適でない。
【0005】
文献EP 2 444 559に記載された進化により、前述の制限を克服するために、特定の「ヘリオドーム」形状または少なくともその一部を、より従来の形状の建築物に組み込んで、より容易に活用することができる内部体積をもたらしその製造を簡素化することが提案されている。この進化では、結果として得られる建築物は、地球の動きと調和する透明なファサードを備える。しかしながら、それがなされ、この文献に提案された建設的な解決策が示すように、太陽放射の制御された活用と「ヘリオドーム」の特定部分の相対的サイズに関して性能レベルに兼ね合いを見出さなければいけない。
【0006】
制御された活用という表現は、本明細書内で、局所的な弱い/短い太陽光照明の期間中の太陽光による照明および直接的な加熱の観点からの「ヘリオドーム」部のプラスの貢献のみならず、この特定部分を通して建築物の内部体積で受ける直接的な太陽光照明の部分をとりわけ制限し、それにより、強い/長い日照の局所期間中に相対的な涼しさが維持されることを保証するという特性も意図すると理解されるべきである。地球温暖化により、この2番目の特性は、優先度の高い要求となりつつもある。
【0007】
さらに、外観と居住性の観点からの許容可能な兼ね合いのため、「ヘリオドーム」の特定部分の、特に冬季の加熱へのそして建造物の照明への貢献は必然的に制限される。なぜなら、表面延在部は、必然的に、相対的に限定されるだろうからである。逆に、「ヘリオドーム」部分を通過する太陽放射によって建造物内部に良好な明るさをもたらすことを可能とするには、後者は延在されなければならず、それにより、上述のFR文献およびEP文献によって開示された形式を忠実に順守せず、したがって建築学的かつ建設的に限定された形式、つまり、より従来の建築物にそして集合住宅に適用可能ではない形式に戻ることによって、著しい暴露期間に太陽放射の限定が不十分となるというリスクにまたもやさらされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上記要求に対処する解決策を提案することと、上述の既知の解決策の制限を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、建造物、特に居住用建造物または一般公開されている建造物であって、その外側筐体は、少なくとも1つのファサード部分、選択的にはファサード全体を備え、当該ファサード部分は、外部と内部を区切り、当該ファサード部分は、実質的にその表面全体において太陽放射に対して透過性を有し、当該ファサード部分は、当該建造物が北半球に配置されるとき南側に方向付けられ、逆に後者が南半球に配置されるとき当該建造物の北側に方向付けられた当該建造物の面に置かれ、当該少なくとも1つのファサード部分の少なくとも一部の形状は、地球が一回自転するとき、太陽と、地球に対して固定される対応点の間に延在する仮想セグメントによって生成される円錐面内に実質的に内接する、建造物であって、
当該または各ファサード部分は、基線と上線または縁の間に延在し、それにより、建造物の外側筐体の残りの部分に対して区切られ、この残りの部分は、ほとんどまたは全体的に不透明である、建造物であり、
建造物は、ファサード部分またはファサードの当該または各上述の部分の外面は、上述の仮想セグメントによって生成される円錐面の一部を形成しその仮想頂点は関連する固定点である錐台の一部の表面内におおよそ内接することと、ファサード部分の各上述の部分の外面は、上縁の各点で、この上縁の点を通過して、局所的な水平面に垂直な直線、すなわち地上面に通常垂直な直線に対してセットバックして置かれ内方に傾いていることと、上述のファサード部の少なくとも1つが、外側から見て関係する面に対して凹状または凹面である上述の錐台部の表面内に内接することとを特徴とする、建造物を提案する。
【0010】
かくして、本発明は、所与の固定点に対して、当該固定点を含む水平面の下に置かれ、反対側またはマイナスである(実際には、一般に、凹面錐台の角度的に制限された部分)である円錐または円錐の一部(錐台)も活用することも可能であるという、発明者によってなされた予想外かつ驚くべき発見に依るものであり、当該水平面の上に置かれるプラスのまたはドーム状の錐台と同等にそれを行うことは、同じ固定点に基づいており、最新の上述の文献で活用される。第1の場合(凹面のまたは凹状の錐台)、仮想固定点は、関係するファサード部分の上縁の上に置かれることとなり、第2の場合(凸面のまたはドーム状の錐台)、当該仮想固定点は、関係するファサードの基線の下に置かれる。
【0011】
本発明は、非限定例として提供され添付の概略図面を参照して説明される好ましい実施形態に関する以下の説明からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】凹状ファサード部分(底部において)およびドーム状ファサード部分(上部において)を備え、それらは、互いに重ねられ、同一の固定点(2つのファサード部分を区切る水平面に置かれる)を有しそれに対して対称である円錐の部分的に密着する表面である、発明の実施形態による建造物のファサード部分の概略図である(非変形視点)。
【
図1B】凹状ファサード部分(底部において)およびドーム状ファサード部分(上部において)を備え、それらは、互いに重ねられ、同一の固定点(2つのファサード部分を区切る水平面に置かれる)を有しそれに対して対称である円錐の部分的に密着する表面である、発明の実施形態による建造物のファサード部分の上からの概略図である。
【
図1C】凹状ファサード部分(底部において)およびドーム状ファサード部分(上部において)を備え、それらは、互いに重ねられ、同一の固定点(2つのファサード部分を区切る水平面に置かれる)を有しそれに対して対称である円錐の部分的に密着する表面である、発明の実施形態による建造物のファサード部分の側面図(固定点を含みかつファサードに垂直な垂直面における断面での)である。
【
図1D】凹状ファサード部分(底部において)およびドーム状ファサード部分(上部において)を備え、それらは、互いに重ねられ、同一の固定点(2つのファサード部分を区切る水平面に置かれる)を有しそれに対して対称である(
図1Dでは、ファサード部分は地上にある)円錐の部分的に密着する表面である、発明の実施形態による建造物のファサード部分の正面図である。
【
図2A】3レベルまたはフロアを有する、発明による建造物の変形実施形態の部分概略断面図である。
【
図2B】4レベルまたはフロアを有する、発明による建造物の変形実施形態の部分概略断面図である。
【
図3A】発明による、太陽放射に対して透過性のある建造物のそしてファサードの構造的構成に対応する上縁の形状の、上から見た概略図である。
【
図3B】発明による、太陽放射に対して透過性のある建造物のそしてファサードの構造的構成に対応する上縁の形状の、上から見た概略図である。
【
図3C】発明による、太陽放射に対して透過性のある建造物のそしてファサードの構造的構成に対応する上縁の形状の、上から見た概略図である。
【
図3D】発明による、太陽放射に対して透過性のある建造物のそしてファサードの構造的構成に対応する上縁の形状の、上から見た概略図である。
【
図4A】発明による2フロアを有しかつ
図3Bと同様の上縁を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図4B】発明による2フロアを有しかつ
図3Bと同様の上縁を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図4C】発明による2フロアを有しかつ
図3Bと同様の上縁を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図4D】発明による2フロアを有しかつ
図3Bと同様の上縁を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図5A】発明による2フロアを有しかつ互いに異なる上縁の他の形状を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図5B】発明による2フロアを有しかつ互いに異なる上縁の他の形状を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図5C】発明による2フロアを有しかつ互いに異なる上縁の他の形状を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図5D】発明による2フロアを有しかつ互いに異なる上縁の他の形状を有する(必要であれば、透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)建造物の透視図である。
【
図6A】発明による4フロアを有しかつ
図3Cと同様の上縁および
図2Bと同様の構造を有する建造物の部分透視図である(透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)。
【
図6B】発明による4フロアを有しかつ
図3Cと同様の上縁および
図2Bと同様の構造を有する建造物の部分透視図である(透明なファサードの中央部に対応する建造物の一部のみが表現されている)。
【
図7】一年のうちのある特定の日々そして特定の時間の(場所は北半球、-明るいファサード部は白または透明な色であり、日陰のファサード部はグレー表示されている)、
図6Aおよび6Bで表現されるような建造物への日光の透過の、サムネイル画像形式での図である。
【0013】
本発明は、建造物(1)、特に居住用建造物または一般公開されている建造物に関し、その外側筐体(1’)は、少なくとも1つのファサード部分(2)、選択的にはファサード全体を備え、当該ファサード部分は、外部(E)と内部(I)を区切り、当該ファサード部分は、実質的にその表面全体において太陽放射に対して透過性を有し、当該ファサード部分は、当該建造物が北半球に配置されるとき南側に方向付けられ、逆に後者が南半球に配置されるとき当該建造物(1)の北側に方向付けられた当該建造物(1)の面(2’)に置かれる。当該少なくとも1つのファサード部分(2)の少なくとも一部(3、3’)の形状は、地球が一回自転するとき、太陽と、地球に対して固定される対応点(PF)の間に延在する仮想セグメントによって生成される円錐面内に実質的に内接する。
【0014】
当該または各ファサード部分(2)は、基線(6)と上線または縁(7)の間に延在し、それらは一緒になって、建造物(1)の外側筐体(1’)の残りの部分(1’’)に対してその境界を定め、この残りの部分(1’’)は、ほとんどまたは全体的に不透明である。この残りの部分(1’’)は、地面(S)にまで延在する屋根によって、またはベアリング外部壁と関連する屋根によって、またはフロアが複数あるアパート建造物の場合、屋根もしくは上部スラブ(9)および横壁によっても形成することができる。
【0015】
発明によれば、当該建造物(1)は、ファサード部分またはファサード(2)の当該または各上述の部分(3、3’)の外面は、上述の仮想セグメントによって生成される円錐面の一部を形成しその仮想頂点は関連する固定点(PF)である錐台の一部の表面内におおよそ内接することと、ファサード部分(2)の各上述の部分(3、3’)の外面は、上縁(7)の各点で、この上縁(7)の点を通過して、局所的な水平面(PH)に垂直な直線、すなわち地上(4)面に通常垂直な直線に対してセットバックして置かれ内方(I)に傾いていることと、上述のファサード部(3、3’)の少なくとも1つ(3)が、外側(E)から見て関係する面(2’)に対して凹状または凹面である上述の錐台部の表面内に内接することとを特徴とする。「錐台部」という表現は、本明細書中で、
図2乃至7が示すように、延在しているバンド形状のくぼんだ面および錐台の角度部分として具体的に理解される。
【0016】
ファサード部分(2)は、第1の実施形態によると、
図2、6、および7が示すように、凹状のファサード部(3)のみで構成され得る。この実施形態では、各ファサード部分の固定点は、高所(仮想点)に置かれ、利用される凹状の円錐台表面バンドは、フロアが重ねられた建築物で有益に利用することができる。変形では、このファサード部分またはファサード全体の1つ以上の部分的領域のみが、円錐台形状(外側から内側に向かって)の1つ以上のそうした凹状ファサード部(3)から構成される。
【0017】
この場合(凹面のまたは凹状の錐台部)、当該または各凹状ファサード部の仮想固定点(PF)は、関係するファサード部分の上縁(7)の上に置かれる(関係するファサード部分に関連する当該仮想固定点(PF)、ならびに、バンド形状の部分が、対応するファサード部がその中に内接する錐台を構成する円錐を部分的に把握することができる
図2A、2B、4A、4C、および6Aを参照)。
【0018】
この構成では、ガラス張りのファサード(2)は、底部から上部に外方に傾き、空や水平線ではなく地面を反射し、結果的に、物質的な障害物に視覚的に対応する画像を投影することにも留意され得る。この、興味深い付随的な特性により、鳥が当該ガラス張りファサードに衝突することを回避することが可能になる。
【0019】
例えば
図1および3乃至5から明らかになる第2の実施形態によれば、上述のファサード部(3、3’)の少なくとも一方(3’)は、関係する面(2’)に対してドーム状または凸面である錐台部の表面内に内接する。この場合(凸面のまたはドーム状の錐台)、当該または各ファサード部(3’)の当該仮想固定点は、関係するファサードの基線(6)の下に置かれる。
【0020】
両方の実施形態で、夏季にかつ冬季に大きな明度から利益を得ることが可能である。しかしながら、利用される具体的な形式により、日照は有利に、夏季に、かすめて通るようになり(ガラス張りのファサード部分上で)、内部体積を影に保持する(夏季に涼しい)。
【0021】
かくして、発明の標的であるファサードまたはファサード部分は、太陽の軌道の接線の表面3次元表現に対応する。これらの幾何学的表現は、垂直ファサード面に対して、プラスに(空間、ドーム状形状)またはマイナスに(反対空間、凹状形状)表現され得る。かくして、本発明は、2つの手法を組み合わせることにより、太陽によって成形、すなわち夏季および冬季それぞれの太陽の軌道にしたがって成形されるファサードを提供する。夏の日々の日の入りのラインは冬の日々の日の出のラインに対応し、またはその逆であり、円錐および錐台の形状は夏の日々(夏季にインプットを制限する)そして冬の日々(冬季にインプットを最大化する)それぞれの太陽の軌道によって生成されることにも特に留意され得る。
【0022】
特に、発明によって具体的に提案された凹状の円錐台ファサード部分は、突出(ドーム状)円錐台部分と同様に、大きな明度と共に、夏季の完全な直接的な非日照と冬季の最大日照の両方を可能とする。そしてこのことは結果的に、夏季にはガラス張りのファサードが太陽への直接的な暴露から(日陰で)保護され、冬季には太陽光線に最初から最後までさらされる(冬季日照の最適な調節)ので、夏季の涼しく明るい内部(I)(ガラス張り面)をもたらす。
【0023】
上述の第2の実施形態の第1の変形によりかつ
図1が特に示すように(ほぼ全円錐部分である円錐台部の場合)、ドーム状ファサード(3’)の少なくとも一部と少なくとも凹状部(3)は、重ねられ、水平面(PH)によって分けられるように配置される。この面は、上部ファサード部(3、3’)の基線(6)および低部ファサード部(3、3’)の上線(7)を含む。ファサード部分(2)を形成するために繰り返すことができる基部モジュールを構成することができる、
図1に示される実施形態では、2つのファサード部(3および3’)は、それらの各錐台の頂点にまで延在し、これらの頂点は、共通の固定点と一致し対応する。
【0024】
図1が示すように、この重なりにより、水平面(PH)において2つの三角形表面(4’)を画定することが可能となる。当該三角形は、二等辺形状であり、固定点(PF)に対して対称であり、当該点でそれらの頂上によりつながっている。縁がセントアンドリュークロスを画定するこれらの2つの三角形表面は、2つのファサード部(3および3’)に分け、例えば、2つのフロアおよび2つの対応するガラス張りのファサード部分(2)を有するアパートにおいて、2つのフロアに分け当該面を物理的に具現化するスラブ(9)の領域に対応し得る。2つの三角形の整列された二等辺の辺は、2つの交差する直線を画定し、冬季の日の出および冬季の日の入りのラインにそれぞれ対応する。
【0025】
発明の第2の実施形態の文脈で、固定点はやはり高所に置かれ(地上ではない)、空間(ドーム状形状)と反対空間(凹状形状)の体積は、等しく利用される。
【0026】
図4および5の実施例に示される、レベルが複数あり大きな横方向寸法のガラス張りの柱間を有するアパートの文脈で容易に用いられ得る、この第2の実施形態の第2の変形によれば、ドーム状ファサード(3’)の少なくとも一部と凹状ファサード(3)の少なくとも一部は、水平方向に(または横方向に)隣接して配置され、それらの基線(6)は連続し、それらの上線(7)は連続している。
【0027】
図2乃至5から明らかになる別の有利な変形実施形態によれば、当該建造物(1)の関係する面(2’)のファサードは、重ねられたバンドという形状で少なくとも2つのファサード部分(2)にさらに分割され、それらは各々、互いと水平方向に隣接する少なくとも2つの凹状ファサード部(3)および/または少なくとも2つのドーム状ファサード部(3’)を備える少なくとも2つのファサード部(3、3’)の連続体によって形成される一方、水平面(PH)によって垂直方向に互いと分けられ、この面は上部ファサード部(3、3’)の基線(6)および下部ファサード部(3、3’)の上線(7)を含む。
【0028】
有利な実施形態により、各ファサード部分(2)は、隣接する凹状ファサード部(3)の連続体によって形成され、必要であればその2つの両端はドーム状ファサード部(3’)で終端し、各ファサード部分(2)は、フロアが複数ある建造物(1)のあるフロアに対応しまたは関連し、上部フロアのファサード部分(2)は、それぞれの下部フロアのファサード部分(2)に対してセットバックされている。
【0029】
発明によればかつ
図3が概略を示すように、バンド形状のかつ選択的には建造物(1)の関係する面(2’)の全幅にわたって単一のピースで延在する各ファサード部分(2)に、建造物(1)の関係する辺に実質的に平行な方向に隣接し接する3つの構成部、すなわち中央部(5)と2つの両端部が形成され得;2つの端部の少なくとも1つ、選択的には各々、がドーム状ファサード部(3’)に対応し得、当該ファサード部(2)の中央部(5)が、互いと、そして必要であれば、当該2つの端部ファサード部(3’)または各々と上縁(7)で、基線(6)で、かつそれらのそれぞれの外面で連続して接続される複数の凹状ファサード部(3)で構成され得る。
【0030】
より具体的には、中央ファサード部(5)と関連する上線(7)の一部(7’)は、上から見てまたは水平面もしくは地上(4)面の投影で、2つのドーム状端部ファサード部(3’)に関連する上線(7)の一部(7’’)の上端の間で実質的に直線、凹面皿状、または凸面皿状である延在部を有し、互いとつながって終端し得る(
図3A乃至3C)。
【0031】
変形においてかつ
図3D、4、および5が示すように、中央ファサード部(5)に関連する上線(7)の一部(7’)は、上から見てまたは地上(4)の投影で、少なくとも1つの凹面セグメント(10)および少なくとも1つの凸面セグメント(10’)を有する波形形状を有し、2つの端部ファサード部(3’)に関連する上線(7)の一部(7’’)の上端と一体につながる。
【0032】
図4乃至7で、場合により存在するドーム状端部ファサード部(3’)は表現されず、ガラス張りのファサード部分(2)は垂直壁により横方向に区切られていることに留意され得る。
【0033】
様々なガラス張りのファサード部分(2)は共役のかつ補完的な形状のガラスのシートまたはパネルから構成されることによって、それらが、縁同士が並置されて組み立てられ、各々が本明細書中で提示された発明の建築的原理の適用からもたらされる理論的な表面に可能な限り近接するように方位付けられることを可能とすることも
図4乃至6から明らかになる。
図1Aの破線は、この図の作成のための基本的なガラスシートの構成を区切り得る。
【0034】
選択的にかつ
図3Aおよび3Bが例として示すように、2つの端部ファサード部(3’)に関連する上線(7)の部分(7’’)の上端は各々、地上(4)に対して各錐台部の頂点に対応し-地上形成領域またはスラブであり、錐台部はそれぞれ、場合によっては類似かつ補完的な角度振幅を有する2つのドーム状端部ファサード部(3’)に対応する。
【0035】
図2乃至6からも明らかになる有利な建築的な実施形態によれば、建造物(1)は、少なくとも2つの重ねられたフロアまたはレベル(8、8’、8’’、8’’’)を備え、それらの各々は、少なくとも1つのファサード部分(2)を備え、それらは、各スラブ(9)によって互いから分けられ、当該または各スラブ(9)は、真上に置かれたフロアまたはレベルに対して、地上に対応する2つの重ねられたフロアまたはレベルに分け、真下に置かれたレベルまたはフロアに対して、外側筐体(1’)の残りの部分の一部に分ける。さらに、すべての重ねられたレベルまたはフロア(8、8’、8’’、8’’’)の上線(7)は同一形状であり、当該上縁(7)は、すべてが垂直方向に一致して重ねられるかまたはすぐ下の上線(7)に対して毎回後部にオフセットされるかセットバックされる。
【0036】
明らかに、本発明は、添付図面に記載され表現された実施形態に限定されるものではない。特に様々な要素の構造の観点からまたは技術的等価物の置換によって、発明の保護範囲からいかなる方法によっても逸脱することなく、変形は可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に居住用建造物または一般公開されている建造物(1)であって、その外側筐体(1’)は、少なくとも1つのファサード部分(2)、選択的にはファサード全体を備え、前記ファサード部分は、外部(E)と内部(I)を区切り、前記ファサード部分は、実質的にその表面全体において太陽放射に対して透過性を有し、前記ファサード部分は、前記建造物が北半球に配置されるとき南側に方向付けられ、逆に後者が南半球に配置されるとき前記建造物(1)の北側に方向付けられた前記建造物(1)の面(2’)に置かれ、前記少なくとも1つのファサード部分(2)の少なくとも一部(3、3’)の形状は、地球が一回自転するとき、太陽と、地球に対して固定される対応点(PF)の間に延在する仮想セグメントによって生成される円錐面内に実質的に内接し、
前記または各ファサード部分(2)は、基線(6)と上線または縁(7)の間に延在し、それにより、前記建造物(1)の外側筐体(1’)の残りの部分(1’’)に対して区切られ、この残りの部分(1’’)は、ほとんどまたは全体的に不透明である、建造物(1)であり、
建造物(1)は、ファサード部分またはファサード(2)の前記または各部分(3、3’)の外面が、
関連する固定点(PF)を包含する水平面の下に置かれ、かつその仮想頂点は、関係するファサード部分(2)の部分(3、3’)の関連する上縁(7)の上に置かれる固定点(PF)である、前記仮想セグメントによって生成される円錐面の一部を形成
する錐台の一部の表面内におおよそ内接することと、前記ファサード部分(2)の各前記部分(3、3’)の外面が、前記上縁(7)の各点で、前記上縁(7)のこの点を通過して、局所的な水平面(PH)に垂直な直線、すなわち地上(4)面に通常垂直な直線に対してセットバックして置かれ内方(I)に傾いていることと、
前記ファサード部分(2)を形成する、前記ファサード部(3、3’)の少なくとも1つ(3)が、前記外側(E)から見て関係する面(2’)に対して凹状または凹面である前記錐台部の表面内に内接することとを特徴とする、建造物(1)。
【請求項2】
前記ファサード部(3、3’)の少なくとも他方(3’)が、前記外側(E)から見た関係する面(2’)に対してドーム状または凸面である錐台部の表面に内接することを特徴とする、請求項1に記載の建造物。
【請求項3】
少なくとも1つのドーム状ファサード部(3’)および少なくとも1つの凹状ファサード部(3)が、水平面(PH)によって分けられて、重ねられるように配置され、この面は、上部ファサード部(3、3’)の基線(6)および下部ファサード部(3、3’)の上線(7)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の建造物。
【請求項4】
少なくとも1つのドーム状ファサード部(3’)および少なくとも1つの凹状ファサード部(3)が、それらの基線(6)が連続しそれらの上線(7)が連続した状態で、水平方向に隣接して配置されることを特徴とする、請求項2に記載の建造物。
【請求項5】
前記建造物(1)の関係する面(2’)のファサードが、重ねられたバンドという形状で少なくとも2つのファサード部分(2)にさらに分割され、それらは各々、互いと水平方向に隣接する少なくとも2つの凹状ファサード部(3)および/または少なくとも2つのドーム状ファサード部(3’)を備える少なくとも2つのファサード部(3、3’)の連続体によって形成される一方、水平面(PH)によって垂直方向に互いと分けられ、この面は前記上部ファサード部(3、3’)の基線(6)および前記下部ファサード部(3、3’)の上線(7)を含むことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項6】
各ファサード部分(2)が、隣接する凹状ファサード部(3)の連続体によって形成され、必要であればその2つの両端はドーム状ファサード部(3’)で終端することと、各ファサード部分(2)が、フロアがいくつかある建造物(1)のあるフロアに対応しまたは関連し、前記上部フロアのファサード部分(2)は、前記それぞれの下部フロアのファサード部分(2)に対してセットバックされていることとを特徴とする、請求項5に記載の建造物。
【請求項7】
バンド形状であり選択的には前記建造物(1)の関係する面(2’)の全幅にわたって単一のピースで延在する各ファサード部分(2)が、前記建造物(1)の関係する辺に実質的に平行な方向に隣接し接する3つの構成部、すなわち中央部(5)と2つの両端部で形成されることと、前記2つの端部の少なくとも1つ、選択的には各々が、ドーム状ファサード部(3’)に対応することと、前記ファサード部分(2)の中央部(5)が、連続して一体に接続され、適宜、前記2つの端部ファサード部(3’)または各々に前記上縁(7)で、前記基線(6)で、かつそれらのそれぞれの外面で接続されるいくつかの凹状ファサード部(3)で構成されることとを特徴とする、請求項5および6のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項8】
前記中央ファサード部(5)に関連する前記上線(7)の一部(7’)が、上から見てまたは水平面もしくは地上(4)面の投影で、前記2つのドーム状端部ファサード部(3’)に関連する前記上線(7)の一部(7’’)の上端の間で実質的に直線、凹面皿状、または凸面皿状である延在部を有し、互いとつながって終端することを特徴とする、請求項7に記載の建造物。
【請求項9】
前記中央ファサード部(5)に関連する前記上線(7)の一部(7’)が、上から見てまたは地上(4)の投影で、少なくとも1つの凹面セグメント(10)および少なくとも1つの凸面セグメント(10’)を有する波形形状を有し、前記2つの端部ファサード部(3’)に関連する前記上線(7)の一部(7’’)の上端と一体につながることを特徴とする、請求項7に記載の建造物。
【請求項10】
前記2つの端部ファサード部(3’)に関連する前記上線(7)の一部(7’’)の上端が各々、地上(4)に対して前記各錐台部の頂点に対応し、前記錐台部はそれぞれ、場合によっては類似かつ補完的な角度振幅を有する2つのドーム状端部ファサード部(3’)に対応することを特徴とする、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の建造物であって、それは、少なくとも2つの重ねられたフロアまたはレベル(8、8’、8’’、8’’’)を備え、それらの各々は、少なくとも1つのファサード部分(2)を備え、それらは、各スラブ(9)によって互いから分けられ、前記または各スラブ(9)は、真上に置かれたフロアまたはレベルに対して、地面に対応する2つの重ねられたフロアまたはレベルに分け、真下に置かれたレベルまたはフロアに対して、前記外側筐体(1’)の残りの部分の一部に分けることと、すべての重ねられたレベルまたはフロア(8、8’、8’’、8’’’)の上線(7)は、同一形状であり、前記上縁(7)は、すべてが垂直方向に一致して重ねられるかまたは前記すぐ下の上線(7)に対して毎回後部にオフセットされるかセットバックされることを特徴とする、建造物。
【国際調査報告】