IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲紐▼威数控装▲備▼(▲蘇▼州)股▲分▼有限公司の特許一覧

特表2024-530834全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構
<>
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図1
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図2
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図3
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図4
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図5
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図6
  • 特表-全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構
(51)【国際特許分類】
   B23Q 17/00 20060101AFI20240816BHJP
   B23Q 11/00 20060101ALI20240816BHJP
   B23Q 5/04 20060101ALI20240816BHJP
   B23Q 3/12 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B23Q17/00 A
B23Q11/00 D
B23Q5/04 520Z
B23Q3/12 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536339
(86)(22)【出願日】2021-11-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 CN2021133636
(87)【国際公開番号】W WO2023024300
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】202111000026.2
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524072640
【氏名又は名称】▲紐▼威数控装▲備▼(▲蘇▼州)股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100167818
【弁理士】
【氏名又は名称】蓑和田 登
(72)【発明者】
【氏名】周道恒
(72)【発明者】
【氏名】余▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】蔡喜
(72)【発明者】
【氏名】徐永海
【テーマコード(参考)】
3C011
3C016
3C029
【Fターム(参考)】
3C011AA14
3C016FA31
3C029EE01
(57)【要約】
本発明は、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構を開示し、旋盤の分野に属する。全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、C軸アセンブリと、C軸アセンブリの上方に位置する下連結ディスクと、C軸アセンブリの一方側に位置するA軸アセンブリとを備え、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、検出スイッチと、遊動構造と、伝動アセンブリとを更に備え、検出スイッチが下連結ディスクに固定され、遊動構造が下連結ディスク及びC軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、検出スイッチの一方側に位置し、伝動アセンブリがC軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、A軸アセンブリに当接し、伝動アセンブリと遊動構造とが連動し、A軸アセンブリとC軸アセンブリの締付又は取外時、伝動アセンブリが移動を発生させ、遊動構造に伝達して遊動構造を移動させ、検出スイッチが、遊動構造の移動に基づいて、A軸アセンブリが取外状態と締付状態のいずれかにあるかを判定する。検出スイッチが下連結ディスクに固定されて、回転の必要がないため、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の配線問題が解決され、構造が安定し、信号の信頼性が高い。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
C軸アセンブリと、前記C軸アセンブリの上方に位置する下連結ディスクと、前記C軸アセンブリの一方側に位置するA軸アセンブリとを備える全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構であって、検出スイッチと、遊動構造と、伝動アセンブリとを更に備え、前記検出スイッチが前記下連結ディスクに固定され、前記遊動構造が前記下連結ディスク及び前記C軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、前記検出スイッチの一方側に位置し、前記伝動アセンブリが前記C軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、前記A軸アセンブリに当接し、前記伝動アセンブリと前記遊動構造とが連動し、前記A軸アセンブリと前記C軸アセンブリの締付又は取外時、前記伝動アセンブリが移動を発生させ、前記遊動構造に伝達して前記遊動構造を移動させ、前記検出スイッチが、前記遊動構造の移動に基づいて前記A軸アセンブリが取外状態と締付状態のいずれかにあるかを判定する、ことを特徴とする、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項2】
前記伝動アセンブリと前記遊動構造とは垂直である、ことを特徴とする、請求項1に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項3】
前記伝動アセンブリは、伝動軸を有し、前記伝動軸の一端が前記A軸アセンブリに当接し、他端に斜面が設けられており、前記遊動構造は、ピン軸を有し、前記ピン軸と前記伝動軸とが垂直であり、前記ピン軸の端部が前記斜面に当接し、前記伝動軸の横方向の移動により、前記ピン軸を縦方向に移動させる、ことを特徴とする、請求項1に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項4】
前記伝動軸の端部がボール状であり、前記全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、レールを更に有し、前記レールは前記A軸アセンブリに固定され、弧状面が設けられており、前記伝動軸のボール状の端部が弧状面と接触する、ことを特徴とする、請求項3に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項5】
前記伝動アセンブリは、第3弾性部材を更に有し、前記第3弾性部材は、前記伝動軸に外嵌されるとともに、外力がなくなった後に前記伝動軸が元の位置に戻れるように、両端がそれぞれ前記伝動軸及び前記C軸アセンブリに当接する、ことを特徴とする、請求項3に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項6】
前記伝動アセンブリは、案内台座を更に有し、前記案内台座には、正方形の案内穴が設けられており、前記伝動軸の断面が円柱形であり、前記伝動軸が前記案内穴に位置し、前記伝動軸の回転が前記案内穴により阻止される、ことを特徴とする、請求項3に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項7】
前記ピン軸に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記ピン軸及び前記C軸アセンブリに当接する弾性アセンブリを更に備える、ことを特徴とする、請求項3に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項8】
前記遊動構造は、遊動軸及びディスクレールを更に有し、前記ディスクレールが前記遊動軸と前記ピン軸との間に位置し、前記遊動軸が前記ディスクレールに固定され、前記ピン軸が前記ディスクレールに当接する、ことを特徴とする、請求項7に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項9】
前記弾性アセンブリは、第1弾性部材及び第2弾性部材を有し、前記第1弾性部材は、前記遊動軸に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記遊動軸及び前記下連結ディスクに当接し、前記第2弾性部材は、前記ピン軸に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記ピン軸及び前記C軸アセンブリに当接する、ことを特徴とする、請求項8に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【請求項10】
前記検出スイッチは、締付スイッチ及び取外スイッチを有し、前記遊動軸は、前記締付スイッチ及び前記取外スイッチの一方側に位置する段差部を有し、前記遊動軸により前記段差部を移動させることに基づいて、前記締付スイッチ及び前記取外スイッチが信号を検出する、ことを特徴とする、請求項8に記載の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋盤に関し、特に、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構に関する。
【背景技術】
【0002】
フライスヘッドにおける検出スイッチは非常に重要であり、動作が適切に行われたか否かを検出し、信号に基づいて次の動作の実行が可能か否かを判定するためのものである。動作が適切に行われないまま次の動作を実行した場合、設備を損傷することがあり、ひいては、身の安全を脅かすこともある。フライスヘッドには、信頼性の高い安定した検出スイッチが必要である。従来の構造では、A軸の取外と締付スイッチは、C軸のシェルに固定され、A軸の取外・締付が適切なものか否かを検出するために用いられる。スイッチのケーブルは先ずC軸を経由しなければならないが、C軸が回転するため、スイッチ配線の問題の解決が望まれる。
【0003】
まず、スイッチのケーブルを露出配線にする構造がある。その場合、フライスヘッドのC軸の回転時に、回転角を制限する必要があり、また、スイッチのケーブルを長くする必要があり、ケーブルが絡みやすくなる。さらに、スイッチのケーブルが回転中に引っかかって断線しやすくなる。それに、見掛けも悪くなる。
【0004】
次に、スイッチのケーブルをケーブルキャリアに入れる構造がある。しかし、ケーブルキャリアの体積と曲げ半径の制約により、フライスヘッドの外形を大きくする必要があり、フライスヘッドの体積が大きくなる。
【発明の概要】
【0005】
従来技術の不足を克服するために、本発明は、検出スイッチのケーブルの回転を必要としない全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構を提供することを目的の一つとする。
【0006】
本発明の目的の一つは、次の技術手段により実現される。
【0007】
C軸アセンブリと、前記C軸アセンブリの上方に位置する下連結ディスクと、前記C軸アセンブリの一方側に位置するA軸アセンブリとを備える全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構であって、検出スイッチと、遊動構造と、伝動アセンブリとを更に備え、前記検出スイッチが前記下連結ディスクに固定され、前記遊動構造が前記下連結ディスク及び前記C軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、前記検出スイッチの一方側に位置し、前記伝動アセンブリが前記C軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、前記A軸アセンブリに当接し、前記伝動アセンブリと前記遊動構造とが連動し、前記A軸アセンブリと前記C軸アセンブリの締付又は取外時、前記伝動アセンブリが移動を発生させ、前記遊動構造に伝達して前記遊動構造を移動させ、前記検出スイッチが、前記遊動構造の移動に基づいて前記A軸アセンブリが取外状態と締付状態のいずれかにあるかを判定する、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構。
【0008】
さらに、前記伝動アセンブリと前記遊動構造とは垂直である。
【0009】
さらに、前記伝動アセンブリは、伝動軸を有し、前記伝動軸の一端が前記A軸アセンブリに当接し、他端に斜面が設けられており、前記遊動構造は、ピン軸を有し、前記ピン軸と前記伝動軸とが垂直であり、前記ピン軸の端部が前記斜面に当接し、前記伝動軸の横方向の移動により、前記ピン軸を縦方向に移動させる。
【0010】
さらに、前記伝動軸の端部がボール状であり、前記全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、レールを更に有し、前記レールは前記A軸アセンブリに固定され、弧状面が設けられており、前記伝動軸のボール状の端部が弧状面と接触する。
【0011】
さらに、前記伝動アセンブリは、第3弾性部材を更に有し、前記第3弾性部材は、前記伝動軸に外嵌されるとともに、外力がなくなった後に前記伝動軸が元の位置に戻れるように、両端がそれぞれ前記伝動軸及び前記C軸アセンブリに当接する。
【0012】
さらに、前記伝動アセンブリは、案内台座を更に有し、前記案内台座には、正方形の案内穴が設けられており、前記伝動軸の断面が円柱形であり、前記伝動軸が前記案内穴に位置し、前記伝動軸の回転が前記案内穴により阻止される。
【0013】
さらに、前記全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、前記ピン軸に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記ピン軸及び前記C軸アセンブリに当接する弾性アセンブリを更に備える。
【0014】
さらに、前記遊動構造は、遊動軸及びディスクレールを更に有し、前記ディスクレールが前記遊動軸と前記ピン軸との間に位置し、前記遊動軸が前記ディスクレールに固定され、前記ピン軸が前記ディスクレールに当接する。
【0015】
さらに、前記弾性アセンブリは、第1弾性部材及び第2弾性部材を有し、前記第1弾性部材は、前記遊動軸に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記遊動軸及び前記下連結ディスクに当接し、前記第2弾性部材は、前記ピン軸に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記ピン軸及び前記C軸アセンブリに当接する。
【0016】
さらに、前記検出スイッチは、締付スイッチ及び取外スイッチを有し、前記遊動軸は、前記締付スイッチ及び前記取外スイッチの一方側に位置する段差部を有し、前記遊動軸により前記段差部を移動させることに基づいて、前記締付スイッチ及び前記取外スイッチが信号を検出する。
【0017】
本発明の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、従来技術に比べて、検出スイッチが下連結ディスクに固定され、遊動構造が下連結ディスク及びC軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、検出スイッチの一方側に位置し、伝動アセンブリがC軸アセンブリに移動可能に取り付けられているとともに、A軸アセンブリに当接し、伝動アセンブリと遊動構造とが連動し、A軸アセンブリとC軸アセンブリの締付又は取外時、伝動アセンブリが移動を発生させ、遊動構造に伝達して遊動構造を移動させ、検出スイッチが、遊動構造の移動に基づいて、A軸アセンブリが取外状態と締付状態のいずれかにあるかを判定する。検出スイッチが下連結ディスクに固定されて、回転の必要がないため、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の配線問題が解決され、構造が安定し、信号の信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構の構造模式図である。
図2図1の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構のCにおける拡大図である。
図3図1の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構のDにおける拡大図である。
図4図1の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構のA-A線に沿う断面図である。
図5図4の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構のEにおける拡大図である。
図6図1の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構のB-B線に沿う断面図である。
図7図6の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構のFにおける拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術手段を明白に、完全に説明するが、もちろん、記載される実施例は、本発明の全ての実施例ではなく、一部の実施例に過ぎない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得られる他の実施例は、全て本発明の保護範囲に属するものとする。
【0020】
説明すべきこととして、アセンブリが別のアセンブリ「に固定される」と記載される場合、別のアセンブリに直接固定されてもよいし、或いは、別の中間アセンブリが介在して、別の中間アセンブリによって固定されてもよい。アセンブリが別のアセンブリ「に接続される」と記載される場合、別のアセンブリに直接接続されてもよいし、或いは、別の中間アセンブリが同時に介在してもよい。アセンブリが別のアセンブリ「に設けられる」と記載される場合、別のアセンブリに直接設けられてもよいし、或いは、別の中間アセンブリが同時に介在してもよい。また、本明細書に使用される用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」及びこのような記述は、単に説明のためのものである。
【0021】
特に断りがない限り、本明細書に使用される全ての科学技術用語は、本発明の技術分野の技術者が通常に理解する意味を有する。ここで、本発明の明細書に使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を制限することを意図するものではない。本明細書に使用される用語「及び/又は」は、挙げられる1又は複数の項目のあらゆる任意な組合せを含む。
【0022】
図1から図7は本発明の全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構である。全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構は、下連結ディスク10と、C軸アセンブリ20と、A軸アセンブリ30と、検出スイッチ40と、遊動構造50と、弾性アセンブリ60と、レール70と、伝動アセンブリ80とを備える。
【0023】
A軸アセンブリ30は、A軸の上歯付きディスク31とA軸の下歯付きディスク32を有する。A軸の上歯付きディスク31は、C軸アセンブリ20に固定され、A軸の下歯付きディスク32は、A軸アセンブリ30のシェルに固定されている。A軸の上歯付きディスク31とA軸の下歯付きディスク32とが噛合する場合、A軸の正確な位置付けとインデキシングを行うことができる。A軸のインデキシングが必要な時、A軸の上歯付きディスク31とA軸の下歯付きディスク32とを離間させれば、A軸は回転可能になり、適宜な位置まで回転すると、A軸の上歯付きディスク31とA軸の下歯付きディスク32とが噛合してインデキシングが完了する。
【0024】
検出スイッチ40は、締付スイッチ41と取外スイッチ42を有する。締付スイッチ41及び取外スイッチ42は、高さ方向において順に下連結ディスク10に固定されている。
【0025】
遊動構造50は、遊動軸51と、軸受け52と、ディスクレール53と、ピン軸54とを有する。遊動軸51は、主軸510と延伸軸511を有する。延伸軸511は、主軸510に固定されている。主軸510と延伸軸511は、同軸に設けられている。延伸軸511には、段差部5110が設けられている。段差部5110は、締付スイッチ41及び取外スイッチ42の一方側に位置する。遊動軸51は、下連結ディスク10に移動可能に取り付けられている。軸受け52は、下連結ディスク10と遊動軸51との間に位置する。ディスクレール53は、遊動軸51とピン軸54との間に位置する。遊動軸51の端部は、ディスクレール53に固定されている。ピン軸54の一方の端部がボール状であり、ピン軸54のボール状の一方の端部がディスクレール53に当接し、他方の端部が伝動軸81に接触する。
【0026】
弾性アセンブリ60は、第1弾性部材61と第2弾性部材62とを有する。第1弾性部材61は、遊動軸51に外嵌されるとともに、両端がそれぞれC軸アセンブリ20及び遊動軸51に当接する。第1弾性部材61によって、遊動軸51に元の位置に戻るような弾性力を提供する。第2弾性部材62は、ピン軸54に外嵌されるとともに、両端がそれぞれC軸アセンブリ20及びピン軸54に当接する。第2弾性部材62によって、ピン軸54に元の位置に戻るような弾性力を提供する。
【0027】
レール70は、A軸アセンブリ30に固定されている。レール70には、弧状面が設けられている。
【0028】
伝動アセンブリ80は、伝動軸81と、第3弾性部材82と、取付台座83と、案内台座84とを有する。伝動軸81は、C軸アセンブリ20に移動可能に取り付けられている。伝動軸81とピン軸54とは垂直である。伝動軸81の両端には、それぞれ斜面810及びボールジョイント811が設けられている。斜面810がピン軸54に当接し、ボールジョイント811がレール70の弧状面に接触することにより、A軸アセンブリ30は、ピン軸54に対して円周運動が可能になる。取付台座83は、C軸アセンブリ20内に位置し、伝動軸81は、取付台座83に取り付けられている。第3弾性部材82は、伝動軸81に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ伝動軸81及び取付台座83に当接する。案内台座84には、角形の案内穴が設けられている。伝動軸81は、案内台座84の案内穴に設けられ、角形の案内穴により、伝動軸81の回転を阻止することができる。
【0029】
全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の取外・締付信号の検出機構の利用時に、A軸アセンブリ30とC軸アセンブリ20とが締め付けられた場合、レール70が伝動軸81に当接し、伝動軸81が軸方向に沿って横方向に移動する。この時、第3弾性部材82は、伝動軸81に後で元の位置に戻るような弾性力が提供されるように変形する。伝動軸81の斜面810がピン軸54に当接することにより、ピン軸54は、縦方向に移動する。ピン軸54がディスクレール53に当接して遊動軸51を上方へ移動させることにより、段差部5110が移動する。このように、締付スイッチ41により、締付が適切であることを示す信号が検出されコントローラに伝送される。この時、弾性アセンブリ60が圧縮状態になり、遊動構造50に後で元の位置に戻るような弾性力が提供される。A軸アセンブリ30とC軸アセンブリ20とが取り外された場合、レール70が伝動軸81から離間し、伝動軸81は、第3弾性部材82の弾性力により横方向に移動して元の位置に戻る。斜面810が移動すると、ピン軸54が支持されなくなり、弾性アセンブリ60の弾性力により下方へ移動することにより、段差部5110が下方へ移動する。このように、取外スイッチ42により、取外が適切であることを示す信号が検出されコントローラに伝送される。
【0030】
本願において、検出スイッチ40が下連結ディスク10に固定され、検出スイッチ40のケーブルがC軸の回転運動を伴わずに固定されるため、全自動ユニバーサルフライスヘッドのA軸の配線問題が解決され、構造が安定し、信号の信頼性が高い。
【0031】
以上の実施例は、単に本発明のいくつかの実施形態を示すためのものであり、その説明が具体的で詳細的なものであるが、発明特許の範囲に対する制限として解釈すべきではない。なお、当業者にとって、本発明の思想から逸脱しない限り、種々の変形、改良、変更が可能であるが、これらはいずれも本発明の実質的な技術に基づいた以上の実施例に対する等価な修飾と変更であり、同様に本発明の保護範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0032】
10 下連結ディスク
20 C軸アセンブリ
30 A軸アセンブリ
31 A軸の上歯付きディスク
32 A軸の下歯付きディスク
40 検出スイッチ
41 締付スイッチ
42 取外スイッチ
50 遊動構造
51 遊動軸
510 主軸
511 延伸軸
5110 段差部
52 軸受け
53 ディスクレール
54 ピン軸
60 弾性アセンブリ
61 第1弾性部材
62 第2弾性部材
70 レール
80 伝動アセンブリ
81 伝動軸
810 斜面
811 ボールジョイント
82 第3弾性部材
83 取付台座
84 案内台座
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】