(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】表示パネル、その製造方法、および表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240820BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20240820BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/302 Z
G09F9/30 348A
G09F9/00 366Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549091
(86)(22)【出願日】2022-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 CN2022111019
(87)【国際公開番号】W WO2023020326
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】202110939190.3
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】方 ▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 珂
(72)【発明者】
【氏名】石 ▲領▼
(72)【発明者】
【氏名】李 若湘
【テーマコード(参考)】
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA01
5C094CA20
5C094DA13
5C094DA15
5C094DB01
5C094FB12
5C094HA05
5C094HA08
5G435AA01
5G435EE49
5G435LL04
5G435LL07
5G435LL08
(57)【要約】
表示技術の分野に属する表示パネル、その製造方法、および表示装置を開示する。表示パネルは、ベース基板、複数の第1の画素ユニット、及び複数の信号線を含み、ベース基板は、表示領域と周辺領域とを有し、表示領域は、第1の表示領域と第2の表示領域とを含み、第1の表示領域の光透過率は、第2の表示領域の光透過率より大きく、複数の第1の画素ユニットは、ベース基板上に配置され且つ第1の表示領域に配置され、複数の信号線は、少なくとも第1の表示領域に配置され且つ複数の第1の画素ユニットに電気的に接続、され、ここで、複数の信号線は、複数の第1の信号線と複数の第2の信号線とを含み、複数の第1の信号線のうちの各第1の信号線の第1の部分は金属信号線であり、複数の第2の信号線のうちの各第2の信号線の第1の部分は金属酸化物信号線であり、第1の信号線の第1の部分は、少なくとも第1の表示領域に配置され、第2の信号線の第1の部分は、少なくとも第1の表示領域に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と前記表示領域を少なくとも部分的に囲む周辺領域とを有し、前記表示領域は、第1の表示領域と少なくとも前記第1の表示領域の片側に位置する第2の表示領域とを含み、前記第1の表示領域の光透過率は、前記第2の表示領域の光透過率より大きいベース基板と、
前記ベース基板上に配置され且つ前記第1の表示領域に配置された複数の第1の画素ユニットと、
少なくとも前記第1の表示領域に配置され且つ前記複数の第1の画素ユニットに電気的に接続、された複数の信号線と、
を含み、
前記複数の信号線は、複数の第1の信号線と複数の第2の信号線とを含み、前記複数の第1の信号線のうちの各第1の信号線の第1の部分は金属信号線であり、前記第1の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置され、前記複数の第2の信号線のうちの各第2の信号線の第1の部分は金属酸化物信号線であり、前記第2の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置される、
ことを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記第1の信号線は、ゲート信号線、データ信号線、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線及び電源信号線のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1の信号線はゲート信号線とデータ信号線とを含むことを特徴とする、請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1の信号線は、前記第2の表示領域に配置された第2の部分をさらに含み、前記第2の信号線は、前記第2の表示領域に配置された第2の部分をさらに含み、前記第1の信号線の第2の部分と前記第2の信号線の第2の部分は、いずれも金属信号線であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記ベース基板から離れた方向に沿って前記ベース基板上に順次に配置された第1の金属層、第1の絶縁層及び金属酸化物層をさらに含み、
前記第1の信号線は、前記第1の金属層に配置され、
前記複数の第2の信号線のうちの少なくとも1本の第2の信号線の前記第1の表示領域における第1の部分は、前記金属酸化物層に配置され、前記第2の表示領域における第2の部分は、前記第1の金属層に配置され、前記第2の信号線の第1の部分と第2の部分は、前記第1の絶縁層を貫通する第1のビアを介して接続され、前記第1のビアは、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との境界に位置する、
ことを特徴とする、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第1の金属層は、第1のゲート金属層と第1のソース・ドレイン金属層とを含み、前記第1の絶縁層は、第1のパッシベーション層と層間誘電体層とを含み、
前記ベース基板から離れた方向に沿って、前記第1のゲート金属層、前記層間誘電体層、前記第1のソース・ドレイン金属層、及び前記第1のパッシベーション層は、順次に積層される、
ことを特徴とする、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
第2の絶縁層と第2の金属層とをさらに含み、前記ベース基板から離れた方向に沿って、前記第2の金属層、前記第2の絶縁層、前記第1の金属層、前記第1の絶縁層、及び金属酸化物層は、順次に積層され、
前記複数の第2の信号線のうちの他の一部の第2の信号線の前記第1の表示領域における第1の部分は、前記金属酸化物層に配置され、前記第2の表示領域における第2の部分は、前記第2の金属層内に配置され、前記第2の信号線の第1の部分と第2の部分は、前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層を貫通する第2のビアを介して接続され、前記第2のビアは、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との境界に位置する、
ことを特徴とする、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第2の金属層は、第2のゲート金属層を含み、前記第2の絶縁層は、第1のゲート絶縁層を含むことを特徴とする、請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第1の表示領域の第1のサイズと前記第1の表示領域の第2のサイズとの比が2より大きい場合、前記第1の信号線はゲート信号線であり、前記第1の表示領域の第1のサイズは、前記ゲート信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであり、前記第1の表示領域の第2のサイズは、データ信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであることを特徴とする、請求項1から3及び請求項5から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第1の表示領域の第1のサイズと前記第1の表示領域の第2のサイズとの比が0.5未満である場合、前記第1の信号線はデータ信号線であり、前記第1の表示領域の第1のサイズは、ゲート信号線の延在方向における前記第1の表示領域の第1のサイズであり、前記第1の表示領域の第2のサイズは、前記データ信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであることを特徴とする、請求項1から3及び請求項5から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記第1の表示領域の第1のサイズと前記第1の表示領域の第2のサイズとの比が0.5~2の場合、前記第1の信号線はゲート信号線とデータ信号線とを含み、前記第1の表示領域の第1のサイズは、ゲート信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであり、前記第1の表示領域の第2のサイズは、前記データ信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであることを特徴とする、請求項1から3及び請求項5から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記表示パネルは、複数の第2の画素ユニットをさらに含み、前記複数の第2の画素ユニットは、前記第2の表示領域に配置され、前記複数の第1の画素ユニットと前記複数の第2の画素ユニットは、複数行の画素ユニットになるように配列し、1行の画素ユニットの配列方向において、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、互いにずれており、
隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、1本のゲート信号線を介して接続されている、
ことを特徴とする、請求項1から3及び請求項5から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記ゲート信号線は波状であり、前記ゲート信号線のピークと谷は、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットにそれぞれ接続されていることを特徴とする、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記データ信号線は波状であり、前記データ信号線のピークと谷は、同一列の画素ユニットにおける隣接する2つの画素ユニットにそれぞれ接続されていることを特徴とする、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記金属信号線は、モリブデン信号線またはチタン信号線を含むことを特徴とする、請求項1から3及び請求項5から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記金属酸化物信号線は、透明な金属酸化物信号線であることを特徴とする、請求項1から3及び請求項5から8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記金属酸化物信号線は、酸化インジウムスズ信号線であることを特徴とする、請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
表示領域と前記表示領域を少なくとも部分的に囲む周辺領域とを有し、前記表示領域は、第1の表示領域と少なくとも前記第1の表示領域の片側に位置する第2の表示領域とを含み、前記第1の表示領域の光透過率は、前記第2の表示領域の光透過率より大きいベース基板を準備することと、
前記ベース基板上に複数の第1の画素ユニットと複数の信号線とを形成することと、
を含み、
ここで、前記複数の第1の画素ユニットは、前記第1の表示領域に配置され、複数の信号線は、少なくとも前記第1の表示領域に配置され且つ前記複数の第1の画素ユニットに電気的に接続、され、前記複数の信号線は、複数の第1の信号線と複数の第2の信号線とを含み、前記複数の第1の信号線のうちの各第1の信号線の第1の部分は金属信号線であり、前記第1の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置され、前記複数の第2の信号線のうちの各第2の信号線の第1の部分は金属酸化物信号線であり、前記第2の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置される、
ことを特徴とする表示パネルの製造方法。
【請求項19】
給電アセンブリと請求項1から17のいずれか1項に記載の表示パネルとを含み、前記給電アセンブリは、前記表示パネルに電力を供給するためのものであることを特徴とする表示装置。
【請求項20】
光センサをさらに含み、前記光センサは、前記表示パネルの前記複数の第1の画素ユニットから離れた側に配置され、前記光センサの前記ベース基板への正投影は、前記第1の表示領域と少なくとも部分的に重なることを特徴とする、請求項19に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2021年08月16日に提出された出願番号202110939190.3、発明名称「表示パネル、その製造方法、および表示装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本開示に援用する。
【0002】
本開示は、表示技術の分野に関し、特に表示パネル、その製造方法、および表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
全画面表示装置の画面占有率が高く、優れた視覚効果があり、全画面表示装置の画面占有率を高めるために、アンダースクリーンカメラ技術が携帯電話などの表示装置で徐々に発展してきた。
【0004】
全画面表示装置は、表示パネルとフルディスプレイカメラ(Full Display Camera、FDC)とを含み、表示パネルはカメラ表示領域を有し、カメラ表示領域に画素ユニットが配置され、カメラ表示領域が画面を表示できるようになっている。FDCは、表示パネルの下方に配置され、且つカメラ表示領域と対向する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例は、表示装置の表示均一性を向上させることができる表示パネル、その製造方法、および表示装置を提供する。前記技術案は以下の通りである。
【0006】
一側面において、本開示は、表示領域と前記表示領域を少なくとも部分的に囲む周辺領域とを有し、前記表示領域は、第1の表示領域と少なくとも前記第1の表示領域の片側に位置する第2の表示領域とを含み、前記第1の表示領域の光透過率は、前記第2の表示領域の光透過率より大きいベース基板と、前記ベース基板上に配置され且つ前記第1の表示領域に配置された複数の第1の画素ユニットと、少なくとも前記第1の表示領域に配置され且つ前記複数の第1の画素ユニットに電気的に接続、された複数の信号線と、を含み、ここで、前記複数の信号線は、複数の第1の信号線と複数の第2の信号線とを含み、前記複数の第1の信号線のうちの各第1の信号線の第1の部分は金属信号線であり、前記第1の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置され、前記複数の第2の信号線のうちの各第2の信号線の第1の部分は金属酸化物信号線であり、前記第2の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置される表示パネルに関する。
【0007】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の信号線は、ゲート信号線、データ信号線、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線及び電源信号線のうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の信号線はゲート信号線とデータ信号線とを含む。
【0009】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の信号線は、前記第2の表示領域に配置された第2の部分をさらに含み、前記第2の信号線は、前記第2の表示領域に配置された第2の部分をさらに含み、前記第1の信号線の第2の部分と前記第2の信号線の第2の部分は、いずれも金属信号線である。
【0010】
本開示の実施例の一実施形態では、前記表示パネルは、前記ベース基板から離れた方向に沿って前記ベース基板上に順次に配置された第1の金属層、第1の絶縁層及び金属酸化物層をさらに含み、前記第1の信号線は、前記第1の金属層に配置され、前記複数の第2の信号線のうちの少なくとも1本の第2の信号線の前記第1の表示領域における第1の部分は、前記金属酸化物層に配置され、前記第2の表示領域における第2の部分は、前記第1の金属層に配置され、前記第2の信号線の第1の部分と第2の部分は、前記第1の絶縁層を貫通する第1のビアを介して接続され、前記第1のビアは、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との境界に位置する。
【0011】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の金属層は、第1のゲート金属層と第1のソース・ドレイン金属層とを含み、前記第1の絶縁層は、第1のパッシベーション層と層間誘電体層とを含み、前記ベース基板から離れた方向に沿って、前記第1のゲート金属層、前記層間誘電体層、前記第1のソース・ドレイン金属層、及び前記第1のパッシベーション層は、順次に積層される。
【0012】
本開示の実施例の一実施形態では、前記表示パネルは、第2の絶縁層と第2の金属層とをさらに含み、前記ベース基板から離れた方向に沿って、前記第2の金属層、前記第2の絶縁層、前記第1の金属層、前記第1の絶縁層、及び金属酸化物層は、順次に積層され、前記複数の第2の信号線のうちの他の一部の第2の信号線の前記第1の表示領域における第1の部分は、前記金属酸化物層に配置され、前記第2の表示領域における第2の部分は、前記第2の金属層内に配置され、前記第2の信号線の第1の部分と第2の部分は、前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層を貫通する第2のビアを介して接続され、前記第2のビアは、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との境界に位置する。
【0013】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第2の金属層は、第2のゲート金属層を含み、前記第2の絶縁層は、第1のゲート絶縁層を含む。
【0014】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の表示領域の第1のサイズと前記第1の表示領域の第2のサイズとの比が2より大きい場合、前記第1の信号線はゲート信号線であり、前記第1の表示領域の第1のサイズは、前記ゲート信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであり、前記第1の表示領域の第2のサイズは、データ信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズである。
【0015】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の表示領域の第1のサイズと前記第1の表示領域の第2のサイズとの比が0.5未満である場合、前記第1の信号線はデータ信号線であり、前記第1の表示領域の第1のサイズは、ゲート信号線の延在方向における前記第1の表示領域の第1のサイズであり、前記第1の表示領域の第2のサイズは、前記データ信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズである。
【0016】
本開示の実施例の一実施形態では、前記第1の表示領域の第1のサイズと前記第1の表示領域の第2のサイズとの比が0.5~2の場合、前記第1の信号線はゲート信号線とデータ信号線とを含み、前記第1の表示領域の第1のサイズは、ゲート信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズであり、前記第1の表示領域の第2のサイズは、前記データ信号線の延在方向における前記第1の表示領域のサイズである。
【0017】
本開示の実施例の一実施形態では、前記表示パネルは、複数の第2の画素ユニットをさらに含み、前記複数の第2の画素ユニットは、前記第2の表示領域に配置され、前記複数の第1の画素ユニットと前記複数の第2の画素ユニットは、複数行の画素ユニットになるように配列し、1行の画素ユニットの配列方向において、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、互いにずれており、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、1本のゲート信号線を介して接続されている。
【0018】
本開示の実施例の一実施形態では、前記ゲート信号線は波状であり、前記ゲート信号線のピークと谷は、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットにそれぞれ接続されている。
【0019】
本開示の実施例の一実施形態では、前記データ信号線は波状であり、前記データ信号線のピークと谷は、同一列の画素ユニットにおける隣接する2つの画素ユニットにそれぞれ接続されている。
【0020】
本開示の実施例の一実施形態では、前記金属信号線は、モリブデン信号線またはチタン信号線を含む。
【0021】
本開示の実施例の一実施形態では、前記金属酸化物信号線は、透明な金属酸化物信号線である。
【0022】
本開示の実施例の一実施形態では、前記金属酸化物信号線は、酸化インジウムスズ信号線である。
【0023】
別の側面において、本開示は、表示パネルの製造方法に関し、前記製造方法は、
表示領域と前記表示領域を少なくとも部分的に囲む周辺領域とを有し、前記表示領域は、第1の表示領域と少なくとも前記第1の表示領域の片側に位置する第2の表示領域とを含み、前記第1の表示領域の光透過率は、前記第2の表示領域の光透過率より大きいベース基板を準備することと、前記ベース基板上に複数の第1の画素ユニットと複数の信号線とを形成することと、を含み、ここで、前記複数の第1の画素ユニットは、前記第1の表示領域に配置され、複数の信号線は、少なくとも前記第1の表示領域に配置され且つ前記複数の第1の画素ユニットに電気的に接続、され、前記複数の信号線は、複数の第1の信号線と複数の第2の信号線とを含み、前記複数の第1の信号線のうちの各第1の信号線の第1の部分は金属信号線であり、前記第1の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置され、前記複数の第2の信号線のうちの各第2の信号線の第1の部分は金属酸化物信号線であり、前記第2の信号線の第1の部分は、少なくとも前記第1の表示領域に配置される。
【0024】
別の側面において、本開示は表示装置に関し、前記表示装置は、給電アセンブリと上記のいずれかに記載の表示パネルを含み、前記給電アセンブリは、前記表示パネルに電力を供給するためのものである。
【0025】
本開示の実施例の一実施形態では、前記表示装置は、光センサをさらに含み、前記光センサは、前記表示パネルの前記複数の第1の画素ユニットから離れた側に配置され、前記光センサの前記ベース基板への正投影は、前記第1の表示領域と少なくとも部分的に重なる。
【0026】
本開示の実施例による技術案の有益な効果は、少なくとも以下のものを含む。
【0027】
本開示の実施例では、第1の表示領域の光透過率は高く、光センサ(例えば、全画面カメラ)を第1の表示領域に対応する領域に配置することで、光が第1の表示領域を透過して光センサに伝播することができる。第1の信号線の第1の表示領域における第1の部分は、金属信号線であり、金属の抵抗は金属酸化物の抵抗に対して小さく、第1の信号線の抵抗を小さく、第1の信号線の負荷を小さくすることができ、この結果、第1の表示領域における画素ユニットが受信した電圧は大きくなり、第1の表示領域に配置された画素ユニットが受信した電圧と他の領域の画素ユニットが受信した電圧との差は小さく、表示の不均一な現象が改善された。同時に、第2の信号線の第1の部分を金属酸化物信号線とすることで、第1の表示領域の光透過率を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に使用される図面を簡単に説明し、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとっては、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできることは明らかである。
【0029】
【
図1】本開示の実施例による表示パネルの平面概略図である。
【
図2】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図3】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図5】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図6】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図7】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図8】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図9】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図10】本開示の実施例による画素の膜層概略図である。
【
図11】本開示の実施例による第1の表示領域の平面図である。
【
図12】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図13】本開示の実施例による第1の表示領域の画素配置図である。
【
図14】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図15】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図16】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図17】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図18】本開示の実施例による別の第1の表示領域の画素配置図である。
【
図19】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図20】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図21】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図22】本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
【
図23】本開示の実施例による別の第1の表示領域の画素配置図である。
【
図24】本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
【
図25】本開示の実施例による7T1C画素回路図である。
【
図26】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
【
図27】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
【
図28】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図29】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図30】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図31】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図32】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図33】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図34】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【
図35】本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示の目的、技術案および利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本開示の実施形態をより詳細に説明する。
【0031】
関連技術において、カメラ表示領域の光透過率を向上させ、FDCが十分な光イメージングを受信できるようにするために、カメラ表示領域に配置された画素ユニット間の信号線をすべて透明な金属酸化物信号線、例えば酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、ITO)信号線とする。
【0032】
金属酸化物信号線の抵抗が大きくて大きな負荷を発生させ、金属酸化物信号線に接続された画素ユニットが受信した電圧を、他の表示領域の画素ユニットが受信した電圧より小さくすることで、カメラ表示領域の表示効果と他の表示領域の表示効果との差が大きくなり、表示が不均一になる。
【0033】
図1は、本開示の実施例による表示パネルの平面概略図である。
図1を参照すると、表示パネルはベース基板10を含み、ベース基板10は表示領域100と表示領域100を少なくとも部分的に囲む周辺領域200とを有する。表示領域100は、画素回路を配置するために使用されることができ、周辺領域200は、集積回路を配置するために使用されることができ、集積回路は、作動するように画素回路を駆動するために使用される。例示的に、周辺領域200が表示領域100を少なくとも部分的に囲むことは、周辺領域200が表示領域100を含み得ること、または、表示領域100の両側が周辺領域200と接すること、または、表示領域100が周辺領域200と並び、このとき表示領域100の片側が周辺領域200と接することを示す。
【0034】
表示領域100は、第1の表示領域101と少なくとも第1の表示領域101側に位置する第2の表示領域102とを含み、第1の表示領域101の光透過率は、第2の表示領域102の光透過率より大きい。第1の表示領域101の光透過率が高いため、ベース基板10に穴あけ処理を行う必要がなく、光センサなどの必要なハードウェア構成を第1の表示領域101と対向する位置に直接に配置することができ、真全画面表示装置が実現される。
【0035】
図1では、第1の表示領域101の形状は矩形であり、他の実施形態では、第1の表示領域101の形状は円形、多角形、その他の規則的または不規則な形状などであってもよい。
【0036】
例示的に、少なくとも第1の表示領域101の片側に位置する第2の表示領域102は、第2の表示領域102が第1の表示領域101を囲み得ること、または、第1の表示領域101の両側が第2の表示領域102と接すること、または、第1の表示領域101が第2の表示領域102と並び、このとき第1の表示領域101の片側が第2の表示領域102と接することを示す。
【0037】
再び
図1を参照すると、第2の表示領域102は、第1の表示領域101を囲む。例示的に、第1の表示領域101は、ベース基板10の上部領域の中央に位置する。
【0038】
いくつかの実施例では、当該第1の表示領域101は、ベース基板10の他の位置に位置してもよい。例えば、
図1に参照して、第1の表示領域101は、ベース基板10の左上隅または右上隅に位置してもよい。
【0039】
図2は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図2を参照すると、表示パネルは、複数の第1の画素ユニット20と複数の信号線30とをさらに含む。複数の第1の画素ユニット20は、ベース基板10上に配置され且つ第1の表示領域101に配置される。複数の信号線30は、少なくとも第1の表示領域101に配置され且つ複数の第1の画素ユニット20に電気的に接続される。
【0040】
図3は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図3を参照する、複数の信号線30は、複数の第1の信号線301と複数の第2の信号線302とを含む。例えば、第1の信号線301は、ゲート信号線とデータ信号線とを含み得て、第2の信号線302は、リセット信号線を含み得る。複数の第1の画素ユニット20は、複数行の画素ユニットになるように配列し、1行の画素ユニットの配列方向において、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、互いにずれており、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、1本の第1の信号線301または1本の第2の信号線302を介して接続されている。第1の信号線301と第2の信号線302は、いずれも波状である。
【0041】
複数の第1の信号線301のうちの各第1の信号線301の第1の部分は金属信号線であり、第1の信号線301の第1の部分は、少なくとも第1の表示領域101に配置される。複数の第2の信号線302のうちの各第2の信号線302の第1の部分は金属酸化物信号線であり、第2の信号線302の第1の部分は、少なくとも第1の表示領域101に配置される。
【0042】
本開示の実施例では、第1の表示領域101の光透過率は高く、光センサ(例えば、全画面カメラ)を第1の表示領域101に対応する領域に配置することで、光が第1の表示領域101を透過して光センサに伝播することができる。第1の信号線301の第1の表示領域101における第1の部分は、金属信号線であり、金属の抵抗は金属酸化物の抵抗に対して小さく、第1の信号線301の抵抗を小さく、第1の信号線の負荷を小さくすることができ、この結果、第1の表示領域101における画素ユニット20が受信した電圧は大きくなり、第1の表示領域101に配置された画素ユニット20が受信した電圧と他の領域の画素ユニット20が受信した電圧との差は小さく、表示の不均一な現象が改善された。同時に、第2の信号線302の第1の部分を金属酸化物信号線とすることで、第1の表示領域101の光透過率を保証する。
【0043】
同時に、第1の表示領域101における第1の画素ユニット20が規則的に配置され、画素ユニット20間のスリットも規則的に配置されているため、光が第1の表示領域101におけるスリットを通るときに回折現象が発生しやすく、回折現象が発生した光が全画面カメラにさらに伝播し、全画面カメラの撮像効果に影響を与える。本開示の実施例では、第1の表示領域101を通る第1の信号線301のうちの各第1の信号線301の第1の部分を透明ではない金属信号線として配置することで、画素ユニット20間のスリットの規則的な配置を破り、光の回折が改善され、この結果、全画面カメラの撮影効果を高めることができる。
【0044】
本開示の実施例では、第1の信号線301は、第2の表示領域102に配置された第2の部分をさらに含み、第2の信号線302は、第2の表示領域102に配置された第2の部分をさらに含み、第1の信号線301の第2の部分と第2の信号線302の第2の部分は、いずれも金属信号線である。
【0045】
本開示の実施例では、第2の表示領域102には光センサを配置する必要がないので、第2の表示領域102が高い光透過率を備える必要がなく、第2の表示領域102における第1の信号線301と第2の信号線302を共に金属信号線として配置することで、第1の信号線301と第2の信号線302の負荷を低減し、表示パネルの表示輝度を高め、表示効果を改善することができる。
【0046】
本開示の実施例では、第1の表示領域101の一部の信号線30が透明な信号線になるように、複数の第2の信号線302のうちの各第2の信号線302の第1の部分を透明な金属酸化物信号線とすることで、第1の表示領域101の光透過率を確保する。
【0047】
本開示の実施例の一実施形態では、第1の信号線301は、ゲート(Gate)信号線とデータ(Date)信号線のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
各第1の画素ユニット20は、スイッチトランジスタと駆動トランジスタとを含み、ゲート信号線は、スイッチトランジスタのゲートにオン電圧を供給し、データ信号線は、駆動トランジスタのゲートにオン電圧を供給する。透明な金属酸化物信号線の抵抗が大きく、透明な金属酸化物信号線を使用するとオン電圧が小さくなり、スイッチ薄膜トランジスタをオンにできなかったり、スイッチ薄膜トランジスタがオンになるまでの時間が短くなったりするため、金属信号線を使用する領域と比べて輝度が不一致となり、表示パネルの表示均一性に影響を与える。本開示の実施例では、第1の表示領域101におけるゲート信号線およびデータ信号線のうちの少なくとも1つの信号線を金属信号線に置き換えることにより、ゲート信号線またはデータ信号線の抵抗を小さくし、第1の表示領域101に配置された第1の画素ユニット20のオン電圧を高め、表示均一性を改善することができる。
【0049】
例示的に、金属酸化物信号線は酸化インジウムスズ信号線であってもよく、酸化インジウムスズの透明性が良く、金属酸化物信号線の透明性を保証する。
【0050】
再び
図2を参照すると、表示パネルは、複数の第2の画素ユニット40をさらに含み、複数の第2の画素ユニット40は、第2の表示領域102に配置され、複数の第2の画素ユニット40と複数の第1の画素ユニット20は、複数行の画素ユニットになるように配列する。
【0051】
第1の画素ユニット20と第2の画素ユニット40の光透過率が悪いため、第1の表示領域101の光透過率を高めるためには、作製時に、第1の画素ユニット20のサイズを第2の画素ユニット40のサイズより小さくすることで、第1の表示領域101の光透過率を高めることができる。
【0052】
本開示の実施例の一実施形態では、信号線30は、リセット(Reset)信号線、発光制御(EM)信号線、初期電圧(Vinit)信号線、及び電源(VDD)信号線をさらに含む。信号線30のうち第1の信号線301を除く全ては第2の信号線302であり、つまり、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線および電源信号線はいずれも第2の信号線302である。
【0053】
金属信号線の抵抗は小さいが、光透過率は悪く、透明な金属酸化物信号線の抵抗は大きいが、光透過率は高い。表示装置における第1の表示領域101に対応する領域に光センサが配置されているため、第1の表示領域101における信号線の抵抗を低減するとともに、第1の表示領域101の光透過率を確保する必要がある。実験シミュレーションにより、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線、及び電源信号線などの信号線の表示輝度への影響が少ないことがわかり、これらの信号線を透明な金属酸化物信号線として配置することで、第1の表示領域101の光透過率を確保することができる。
【0054】
本開示の実施例の一実施形態では、第1の信号線301は、ゲート信号線とデータ信号線とを含み、第2の信号線302は、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線、及び電源信号線を含む。
【0055】
本開示の実施例の一実施形態では、ゲート信号線は、モリブデン信号線を含む。データ信号線は、チタン信号線を含む。
【0056】
関連技術において、第1の表示領域を通る第1の信号線の第1の部分の材質は金属酸化物であり、本開示の実施例では、第1の表示領域を通る第1の信号線の第1の部分の材質は金属であり、このようにすると、第1の表示領域を通る第1の信号線と、第1の表示領域を通っていない第1の信号線とは、同じ方法で作成することができ、すなわち、信号線全体が同じ層にある。
【0057】
図4は、
図2のA-A面の断面概略図である。
図4を参照すると、表示パネルは、ベース基板10から離れた方向に沿ってベース基板10上に順次に配置された第1の金属層201、第1の絶縁層202及び金属酸化物層203を含み、第1の信号線301(
図4に図示せず)は、第1の金属層201に配置され、第1の表示領域101に配置された複数の第2の信号線302のうちの少なくとも1本の第2の信号線302の第1の表示領域101における第1の部分は、金属酸化物層203に配置され、第2の表示領域102における第2の部分は、第1の金属層201に配置され、第2の信号線302の第1の部分と第2の部分は、第1の絶縁層202を貫通する第1のビア221を介して接続され、第1のビア221は、第1の表示領域101と第2の表示領域102との境界に位置する。ここで、第1の表示領域101と第2の表示領域102との境界とは、第1の表示領域101と第2の表示領域102とが接続された境界が位置する領域を指す。複数の第2の信号線302のうちの少なくとも1本の第2の信号線302は、1本の第2の信号線302であってもよいし、複数の第2の信号線302であってもよいし、すべての第2の信号線302であってもよい。
【0058】
本開示の実施例では、第1の信号線301は、金属信号線であり、第1の金属層201に配置され、第2の信号線302は、第1の表示領域101において透明な金属酸化物信号線であり、第2の表示領域102において金属線であり、第1の表示領域101における第2の信号線302を金属酸化物層203に配置することで、第2の信号線302の第1の部分の光透過率を確保する。第2の表示領域102における第2の信号線302を第1の金属層201に配置することで、第2の信号線302の第2の部分の抵抗を低減する。同時に、第1のビア221を介して第2の信号線302の第1の部分と第2の部分とを接続し、電気的接続の有効性が保証される。
【0059】
本開示の実施例では、第1の金属層201は、第1のゲート金属層と第1のソース・ドレイン金属層とを含み、第1の絶縁層202は、第1のパッシベーション層と層間誘電体層とを含む。
【0060】
例示的に、第1の信号線301は、ゲート信号線とデータ信号線のうちの一方を含み、第2の信号線302は、ゲート信号線とデータ信号線のうちの他方を含む。例えば、第1の信号線301はゲート信号線であり、第2の信号線302はデータ信号線であり、ゲート信号線は、第1のゲート金属層211に配置され、第1の表示領域101におけるデータ信号線は、金属酸化物層203に配置され、第2の表示領域102におけるデータ信号線は、第1のソース・ドレイン金属層212に配置される。
【0061】
図5は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。ここで、
図4と
図5は、それぞれ異なる断面における断面図であり、
図5を参照すると、表示パネルは、ベース基板10から離れた方向に沿ってベース基板10上に順次に配置された第1のゲート金属層211、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、層間誘電体層223、及び金属酸化物層203を含む。この場合、表示パネルは、一層のゲート金属層と一層のソース・ドレイン金属層だけを含み、前述第1の金属層201は、第1のゲート金属層211と第1のソース・ドレイン金属層212とを含み、前記第1の絶縁層202は、第1のパッシベーション層222と層間誘電体層223とを含む。第1の信号線301は、ゲート信号線とデータ信号線の両方を含み、第1の表示領域101と第2の表示領域102の両方において、ゲート信号線は、第1のゲート金属層211に配置され、第1の表示領域101と第2の表示領域102の両方において、データ信号線は、第1のソース・ドレイン金属層212に配置される。
図5には、第1の信号線301のみが示された。
【0062】
図6は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図6を参照すると、表示パネルは、第1のゲート金属層211、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、層間誘電体層223、及び金属酸化物層203を含み、ベース基板10から離れた方向に沿って、第1のゲート金属層211、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、層間誘電体層223、及び金属酸化物層203は、順次に積層される。
【0063】
例示的に、第2の信号線302は、初期電圧信号線を含む。第1の表示領域101において、第2の信号線302は、金属酸化物層203に配置され、第2の表示領域102において、第2の信号線302は、第1のゲート金属層211に配置される。
図6には、第2の信号線302のみが示された。
【0064】
例示的に、第2の信号線302は、リセット信号線と発光制御信号線とをさらに含む。第2の表示領域102において、リセット信号線と発光制御信号線は、第1のゲート金属層211に配置され、第1の表示領域101において、リセット信号線と発光制御信号線は、金属酸化物層203に配置される。第1の表示領域101に配置されたリセット信号線と第2の表示領域102に配置されたリセット信号線は、第1のビア221を介して電気的に接続され、第1の表示領域101に配置された発光制御信号線と第2の表示領域102に配置された発光制御信号線は、第1のビア221を介して電気的に接続され、この場合、第1のビア221は、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、及び層間誘電体層223を貫通する。
【0065】
図7は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図7を参照すると、表示パネルは、ベース基板10上に配置された第1のゲート金属層211、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、層間誘電体層223、及び金属酸化物層203を含む。この場合、第2の信号線302は、電源信号線を含む。第1の表示領域101において、第2の信号線302は、金属酸化物層203に配置され、第2の表示領域102において、第2の信号線302は、第1のソース・ドレイン金属層212に配置される。
図7には、第2の信号線302のみが示された。
【0066】
再び
図7を参照すると、第2の信号線302は、電源信号線であり、第2の表示領域102において、電源信号線は、第1のソース・ドレイン金属層212に配置され、第1の表示領域101において、電源信号線は、金属酸化物層203に配置される。第1の表示領域101に配置された電源信号線と第2の表示領域102に配置された電源信号線は、第1のビア221を介して電気的に接続され、この場合、第1のビア221は、層間誘電体層223を貫通する。他の実施形態において、電源信号線は、第2のソース・ドレイン金属層に配置されてもよい。
【0067】
図8は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図8を参照すると、
図4と比べて、当該表示パネルは、第2の絶縁層204と第2の金属層205とをさらに含み、第2の絶縁層204は、第1の金属層201と第2の金属層205との間に配置される。複数の第2の信号線302のうちの他の一部の第2の信号線302の第1の表示領域101における第1の部分は、金属酸化物層203に配置され、第2の表示領域102における第2の部分は、第2の金属層205内に配置され、第2の信号線302の第1の部分と第2の部分は、第1の絶縁層202及び第2の絶縁層204を貫通する第2のビア241を介して接続され、第2のビア241は、第1の表示領域101と第2の表示領域102との境界に位置する。
【0068】
本開示の実施例の一実施形態では、第2の金属層205は、第2のゲート金属層であり、第2の絶縁層204は、第1のゲート絶縁層である。
【0069】
例示的に、第2の信号線302は、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線、及び電源信号線をさらに含み、第1の表示領域101において、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線、及び電源信号線は、金属酸化物層203に配置され、第2の表示領域102において、リセット信号線、発光制御信号線、初期電圧信号線、及び電源信号線は、第2のゲート金属層に配置される。
【0070】
本開示の実施例の一実施形態では、第2の金属層205は、第2のゲート金属層であり、第2の絶縁層204は、第1のゲート絶縁層である。
【0071】
図9は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図9を参照すると、
図8と比べて、表示パネルは、ベース基板10から離れた方向に沿ってベース基板10上に順次に配置された第2のゲート金属層251、第1のゲート絶縁層242、第1のゲート金属層211、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、層間誘電体層223、及び金属酸化物層203を含む。
【0072】
再び
図9を参照すると、第2の信号線302は、初期電圧信号線であり、第2の表示領域102において、初期電圧信号線は、第2のゲート金属層251に配置され、第1の表示領域101において、初期電圧信号線は、金属酸化物層203に配置される。第1の表示領域101に配置された初期電圧信号線の一部と第2の表示領域102に配置された初期電圧信号線の一部は、第2のビア241を介して電気的に接続され、この場合、第2のビア241は、第1のゲート絶縁層242、第1のゲート金属層211、第1のパッシベーション層222、第1のソース・ドレイン金属層212、及び層間誘電体層223を貫通する。
【0073】
なお、ゲート信号線は、第1のゲート金属層211に配置され、データ信号線は、第1のソース・ドレイン金属層212に配置される。
【0074】
再び
図9を参照すると、表示パネルは、アクティブ層206、第2のゲート絶縁層207、第2のパッシベーション層208、及び第2のソース・ドレイン金属層209をさらに含む。第2のゲート絶縁層207は、アクティブ層206と第2のゲート金属層251との間に配置され、第2のパッシベーション層208は、金属酸化物層203と第2のソース・ドレイン金属層209との間に配置される。
【0075】
ここで、アクティブ層206は、多結晶シリコン(Polycrystalline Silicon)材料層であってもよく、Poly層と略称される。第2のゲート絶縁層207によって、アクティブ層206と第2のゲート金属層251とを隔てる。第2のソース・ドレイン金属層209は、回線転送層であり、第2のパッシベーション層208によって、第1のソース・ドレイン金属層212と第2のソース・ドレイン金属層209とを隔てる。
【0076】
本開示の実施例では、第1のゲート金属層211と第2のゲート金属層251は、モリブデン層を含み、第1のソース・ドレイン金属層212と第2のソース・ドレイン金属層209は、チタン層を含む。第2のゲート絶縁層207、第1のゲート絶縁層242、層間誘電体層223、第1のパッシベーション層222、及び第2のパッシベーション層208は、窒化ケイ素層、酸化ケイ素層、またはエポキシ樹脂層のいずれかであってもよい。
【0077】
本開示の実施例では、ベース基板10は、ガラス基板又はポリイミド基板であってもよい。
【0078】
以上、
図4~
図9は、表示パネルの一部の膜層を示し、以下、
図10を参照して、表示パネルの比較的完全な膜層構造を説明し、
図10の膜層構造は、前述の
図2の第1の画素ユニット20の構造に対応する。
【0079】
図10は、本開示の実施例による画素の膜層概略図である。
図10を参照すると、表示パネルは、ベース基板10から離れた方向に沿ってベース基板10上に順次に配置されたバッファ層(Buffer)2010、アクティブ層206、第2のゲート絶縁層207、第2のゲート金属層251、第1のゲート絶縁層242、第1のゲート金属層211、層間誘電体層223、第1のソース・ドレイン金属層212、第2のパッシベーション層208、平坦化層2011、アノード層2012、画素定義層2013、スペーサ層2014、発光層2015、カソード層2016、第1の無機パッケージング層2017、有機パッケージング層2018、及び第2の無機パッケージング層2019を含む。この場合、表示パネルは、一層のソース・ドレイン金属層だけを含み、即ち第1のソース・ドレイン金属層212だけを含む。
【0080】
バッファ層2010は、ベース基板10とアクティブ層206との間に配置され、バッファ層2010は、アクティブ層206をエッチングする際のベース基板10への影響を低減するために用いられる。
【0081】
平坦化層2011は、第2のパッシベーション層208の第1のソース・ドレイン金属層212から離れた側に配置され、平坦化層2011は、第1のソース・ドレイン金属層212が作製された表示パネルの表面をより平坦にするために用いられる。
【0082】
アノード層2012は、平坦化層2011の第1のソース・ドレイン金属層212から離れた側に配置され、アノード層2012は、第1のソース・ドレイン金属層212に電気的に接続、される。画素定義層2013は、アノード層2012の第1のソース・ドレイン金属層212から離れた側に配置され、画素定義層2013には開口があり、開口はアノード層2012と連通し、発光層2015は開口内に位置する。スペーサ層2014は、発光層2015を蒸着する際にマスクプレートを支持するために使用されることができる。カソード層2016は、発光層2015の第1のソース・ドレイン金属層212から離れた側に配置され、カソード層2016とアノード層2012との間に電圧が形成されて、発光するように発光層2015を制御する。第1の無機パッケージング層2017、有機パッケージング層2018、及び第2の無機パッケージング層2019は共にパッケージング層を構成し、表示パネルをパッケージ化して完全性を保証する。
【0083】
本開示の実施例では、画素ユニットは、キャパシタ60を含み、再び
図10を参照すると、キャパシタ60の第1の極板601は、第2のゲート金属層251に配置され、キャパシタの第2の極板602は、第1のゲート金属層211に配置される。
【0084】
図10において、第2のゲート絶縁層207、第2のゲート金属層251、第1のゲート絶縁層242、第1のゲート金属層211は、ベース基板10から離れた方向に沿って順次に配置されている。他の実施形態では、第2のゲート絶縁層207、第1のゲート金属層211、第1のゲート絶縁層242、及び第2のゲート金属層251は、順次に配置されていてもよく、本開示ではこれに限定されない。
【0085】
図11は、本開示の実施例による第1の表示領域の平面図である。
図11を参照すると、第1の表示領域101は長尺状であり、第1の表示領域101の第1のサイズL1は、第1の表示領域101の第2のサイズL2より大きく、第1の表示領域101の第1のサイズL1は、ゲート信号線の延在方向における第1の表示領域101のサイズであり、第1の表示領域101の第2のサイズL2は、データ信号線の延在方向における第1の表示領域101のサイズである。表示装置は、複数の光センサ50を含み、複数の光センサ50の表示パネルへの正投影は、第1の表示領域101にあり、複数の光センサ50の延在方向は、ゲート信号線の延在方向と平行である。
【0086】
図11において、表示装置における第1の表示領域101に対応する領域には、3つの光センサ50が配置されている。
【0087】
図12は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図12を参照すると、表示装置は、4つの光センサ50を含む。4つの光センサ50は、2つのグループに分けられ、1つのグループは、2つの光センサ50を含み、同じグループ内の2つの光センサ50の間の距離は0であり、隣接する2つのグループの間には一定の隙間がある。
【0088】
他の実施形態では、表示装置内に他の数の光センサ50が配置されてもよく、本開示ではこれに対して限定しない。
【0089】
図11及び
図12に示された第1の表示領域101について、第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズとの比が2より大きい。
【0090】
図13は、本開示の実施例による第1の表示領域の画素配置図である。
図11~
図13を参照すると、第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズとの比が2より大きい場合、第1の信号線301はゲート信号線である。
【0091】
ゲート信号線は、複数の第1の画素ユニット20に電気的に接続、され、ゲート信号線に負荷がかかると、駆動回路に近い第1の画素ユニット20が受信したゲート電圧は大きくなり、駆動回路から遠い第1の画素ユニット20が受信したゲート電圧は小さくなる。第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が2より大きい場合、このとき第1の表示領域101におけるゲート信号線の長さが第1の表示領域101におけるデータ信号線の長さより大きいことを意味する。一方、信号線の長さと抵抗信号線の抵抗が負の相関であると、第1の表示領域101において、ゲート信号線による表示の不均一な現象がより顕著になった。ゲート信号線を金属信号線として配置することで、ゲート信号線による表示の不均一な現象を低減し、表示の不均一な現象を改善することができる。
【0092】
図11~
図13では、第1の表示領域101は、第1のサイズL1の延在方向に沿って延在し、他の実施形態では、他の方向に沿って延在することもできる。
【0093】
図14は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図14を参照すると、第1の表示領域101は、同様に長尺状であり、第1の表示領域101の第1のサイズL1は、第1の表示領域101の第2のサイズL2より小さく、第1の表示領域101には、複数の光センサ50が配置され、複数の光センサ50の延在方向は、第2のサイズL2の延在方向である。
【0094】
図14では、表示装置は、2つの光センサ50を含む。
図15は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図15を参照すると、表示装置は、4つの光センサ50を含む。4つの光センサ50は、2つのグループに分けられ、1つのグループは、2つの光センサ50を含み、同じグループ内の2つの光センサ50の間の距離は0であり、隣接する2つのグループの間には一定の隙間がある。
【0095】
図16は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図16を参照すると、表示装置は、4つの光センサ50を含み、隣接する2つの光センサ50の間の距離は0である。
【0096】
図17は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図17を参照すると、表示装置は、3つの光センサ50を含み、隣接する2つの光センサ50の間の距離は0である。
【0097】
他の実施形態では、表示装置内に他の数の光センサ50が配置されてもよく、本開示ではこれに対して限定しない。
【0098】
図14~
図17に示された第1の表示領域101について、第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が0.5未満である。
図18は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の画素配置図である。
図14~
図18を参照すると、第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が0.5未満である場合、第1の信号線301は、データ信号線である。
【0099】
データ信号線は、ゲート信号線と同様であり、駆動回路に近い第1の画素ユニット20が受信したデータ電圧は大きくなり、駆動回路から遠い第1の画素ユニット20が受信したデータ電圧は小さくなる。第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が0.5未満である場合、このとき第1の表示領域101におけるデータ信号線の長さが第1の表示領域101におけるゲート信号線の長さより大きいことを意味する。第1の表示領域101において、データ信号線による表示の不均一な現象がより顕著になった。データ信号線を金属信号線として配置することで、データ信号線による表示の不均一な現象を低減し、表示の不均一な現象を改善することができる。
【0100】
図11~
図18では、第1の表示領域101は、長尺状である。他の実施形態では、第1の表示領域101は、ブロック状であってもよい。
【0101】
図19は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図19を参照すると、第1の表示領域101は、ブロック状であり、第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との差は大きくなく、第1の表示領域101には3つの光センサ50が配置され、3つの光センサ50は、三角形に配置されている。
【0102】
図19では、表示装置は、3つの光センサ50を含む。
図20は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図20を参照すると、表示装置は、4つの光センサ50を含み、4つの光センサ50は、正方形に配置されている。
【0103】
図21は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図21を参照すると、表示装置は、5つの光センサ50を含み、5つの光センサ50は、五角形に配置されている。
【0104】
図22は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の平面図である。
図22を参照すると、表示装置は、6つの光センサ50を含み、6つの光センサ50は、六角形に配置されている。
【0105】
他の実施形態では、表示装置内に他の数の光センサ50が配置されてもよく、本開示ではこれに対して限定しない。
【0106】
図19~
図22に示された第1の表示領域101について、第1の表示領域101の第1のサイズと第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が0.5~2である。
図23は、本開示の実施例による別の第1の表示領域の画素配置図である。
図19~
図23を参照すると、第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が0.5~2の場合、第1の信号線301は、ゲート信号線とデータ信号線とを含む。
【0107】
第1の表示領域101の第1のサイズL1と第1の表示領域101の第2のサイズL2との比が0.5~2の場合、第1の表示領域101において、ゲート信号線の長さとデータ信号線の長さとの差が大きくなく、ゲート信号線による表示の不均一な現象とデータ信号線による表示の不均一な現象との差も大きな違いがないことを意味し、第1の表示領域101において、データ信号線による表示の不均一な現象がより顕著になった。ゲート信号線とデータ信号線を金属信号線として配置することで、ゲート信号線による表示の不均一な現象とデータ信号線による表示の不均一な現象を同時に低減し、表示の不均一な現象を改善することができる。
【0108】
図24は、本開示の実施例による表示パネルの構成概略図である。
図24を参照すると、表示パネルは、複数の第1の画素ユニット20と複数の第2の画素ユニット40とを含む。複数の第1の画素ユニット20と複数の第2の画素ユニット40は、複数行の画素ユニットになるように配列し、1行の画素ユニットの配列方向において、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、互いにずれており、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットは、1本のゲート信号線を介して接続されている。
【0109】
複数列の画素ユニットをずらして配置することにより、同じ面積において、より多くの画素ユニットを配置することができ、画素ユニットの密度を高めることができ、これにより表示パネルの解像度を高め、表示効果をさらに高めることができる。同時に、隣接する2行の画素ユニットにおける画素ユニットをゲート信号線で接続することにより、配線が複雑になることを回避し、回路構造を簡略化する。
【0110】
再び
図3及び
図24を参照すると、ゲート信号線は波状であり、ゲート信号線のピークと谷は、それぞれ第1の画素ユニット20または第2の画素ユニット40に接続される。
【0111】
再び
図3及び
図24を参照すると、データ信号線は、同様に波状である。
【0112】
本開示の実施例では、第1の画素ユニット20と第2の画素ユニット40は、いずれも7T1C画素回路を含む。
【0113】
図25は、本開示の実施例による7T1C画素回路図である。
図25を参照すると、画素回路は、第1のスイッチトランジスタT1、第1の補償トランジスタT2、第1のリセットトランジスタT3、第2のリセットトランジスタT4、駆動トランジスタT5、第1の発光制御トランジスタT6、第2の発光制御トランジスタT7、及びキャパシタCstを含む。
【0114】
第1のスイッチトランジスタT1の制御極は、第1の走査信号端(Scan[n])を介して1本のゲート線に電気的に接続され、第1のスイッチトランジスタT1の第1の極は、データ入力端(Date[m])を介して1本のデータ線に電気的に接続、され、第1のスイッチトランジスタT1の第2の極は、第1のノードN1に電気的に接続されている。
【0115】
第1の補償トランジスタT2の制御極は、第1の走査信号端(Scan[n])を介して1本のゲート線に電気的に接続され、第1の補償トランジスタT2の第1の極は、第2のノードN2に電気的に接続され、第1の補償トランジスタT2の第2の極は、第3のノードN3に電気的に接続されている。
【0116】
第1のリセットトランジスタT3の制御極は、第2の走査信号端(Scan[n-1])を介してもう一本のゲート線に電気的に接続され、第1のリセットトランジスタT3の第1の極は、初期化電圧端(Vinit)を介して初期電圧信号線に電気的に接続され、第1のリセットトランジスタT3の第2の極は、第3のノードN3に電気的に接続されている。
【0117】
第2のリセットトランジスタT4の制御極は、第1の走査信号端(Scan[n])を介して1本のゲート線に電気的に接続され、第2のリセットトランジスタT4の第1の極は、初期化電圧端(Vinit)を介して初期電圧信号線に電気的に接続され、第2のリセットトランジスタT4の第2の極は、第4のノードN4に電気的に接続されている。
【0118】
駆動トランジスタT5の制御極は、第3のノードN3に電気的に接続され、駆動トランジスタT5の第1の極は、第1のノードN1に電気的に接続され、駆動トランジスタT5の第2の極は、第2のノードN2に電気的に接続されている。
【0119】
第1の発光制御トランジスタT6の制御極は、発光制御信号端(EM[n])を介して発光制御信号線に電気的に接続され、第1の発光制御トランジスタT6の第1の極は、第1のノードN1に電気的に接続され、第1の発光制御トランジスタT6の第2の極は、第5のノードN5に電気的に接続されている。第5のノードN5は、第1の電圧信号端(ELVDD)を介して電源信号線に電気的に接続されている。
【0120】
第2の発光制御トランジスタT7の制御極は、発光制御信号端(EM[n])を介して発光制御信号線に電気的に接続され、第2の発光制御トランジスタT7の第1の極は、第2のノードN2に電気的に接続され、第2の発光制御トランジスタT7の第2の極は、第4のノードN4に電気的に接続されている。
【0121】
キャパシタCstの第1の極板は、第5のノードN5に電気的に接続され、キャパシタCstの第2の極板は、第3のノードN3に電気的に接続されている。
【0122】
再び
図25を参照すると、画素回路は、発光ダイオードLEDをさらに含み、第4のノードN4は、発光ダイオードLEDの一端に電気的に接続され、発光ダイオードLEDの一端は、第2の電圧信号端(ELVSS)に電気的に接続されている。
【0123】
本開示の実施例の7T1C画素回路は、一例にすぎず、他の実施形態では、画素回路は、他の構成であってもよく、例えば、画素回路は、2T1C画素回路である。
【0124】
図26は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。ここで、表示パネルは、光を透過する第1の表示領域を有し、
図26を参照すると、製造方法は、以下のステップを含む。
【0125】
ステップS401では、ベース基板を準備する。
【0126】
ここで、ベース基板は、表示領域と前記表示領域を少なくとも部分的に囲む周辺領域とを有し、表示領域は、第1の表示領域と少なくとも第1の表示領域の片側に位置する第2の表示領域とを含み、第1の表示領域の光透過率は、第2の表示領域の光透過率より大きい。
【0127】
本開示の実施例では、ベース基板は、ガラス基板又はポリイミド基板であってもよい。
【0128】
ステップS402では、ベース基板上に複数の第1の画素ユニットと複数の信号線とを形成する。
【0129】
ここで、複数の第1の画素ユニットは、第1の表示領域に配置され、複数の信号線は、少なくとも第1の表示領域に配置され且つ複数の第1の画素ユニットと電気的に接続され、複数の信号線は、複数の第1の信号線と複数の第2の信号線とを含み、複数の第1の信号線のうちの各第1の信号線の第1の部分は金属信号線であり、第1の信号線の第1の部分は、少なくとも第1の表示領域に配置され、複数の第2の信号線のうちの各第2の信号線の第1の部分は金属酸化物信号線であり、第2の信号線の第1の部分は、少なくとも第1の表示領域に配置される。
【0130】
例示的に、ステップS402は、以下のステップを含み得る。
【0131】
図27は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のフローチャートである。
図27を参照すると、当該方法は、以下のステップを含む。
【0132】
S421では、ベース基板の片側にアクティブ層を形成する。
【0133】
例示的に、アクティブ層は、多結晶シリコン層であってもよい。
図28は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図28を参照すると、蒸着によりベース基板の片側にアクティブフィルムを形成し、この後、パターニングプロセスによりアクティブフィルムをグラフィカル化することで、
図28に示されたアクティブ層206を得ることができる。なお、アクティブ層206は、複数の画素ユニットに対応するアクティブパターンを含み、
図28に示されたように、中央部が完全なアクティブパターンであり、四隅がそれぞれ他の4つのアクティブパターンの部分となっている。
図29~
図35は、
図28と同様に、中央部が画素ユニットのパターンであり、四隅がそれぞれ他の画素ユニットの部分となっている。ここで、
図28~
図35に示された表示パネルは、第1の表示領域に配置される。
【0134】
S422では、アクティブ層のベース基板から離れた側に第2のゲート絶縁層を形成する。
【0135】
例示的に、第2のゲート絶縁層は、窒化ケイ素層であってもよく、蒸着によりアクティブ層の片側に第2のゲート絶縁層を形成することができ、第2のゲート絶縁層は、アクティブ層を覆う。
【0136】
S423では、第2のゲート絶縁層のベース基板から離れた側に第1のゲート金属層を形成する。
【0137】
図29は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図29を参照すると、第2のゲート絶縁層に第1のゲート金属層211を形成する。第1の表示領域において、第1のゲート金属層は、キャパシタの第2の極板602と、薄膜トランジスタの制御極Gと、ゲート信号線Gateとを含む。
【0138】
本開示の実施例では、第1の表示領域および第2の表示領域において、ゲート信号線Gateは、第1のゲート金属層に配置され、第2の表示領域において、リセット信号線と発光制御信号線の第1の部分は、第1のゲート金属層に配置される。
【0139】
例示的に、第1のゲート金属層は、モリブデン層であってもよく、スパッタリングにより第1のゲート絶縁層の片側に第1のゲート金属薄膜を形成し、この後、パターニングプロセスにより第1のゲート金属薄膜をグラフィカル化することで、第1のゲート金属層を得ることができる。
【0140】
S424では、第1のゲート金属層のベース基板から離れた側に第1のゲート絶縁層を形成する。
【0141】
例示的に、第1のゲート絶縁層は、窒化ケイ素層であってもよく、蒸着により第2のゲート金属層の片側に第1のゲート絶縁層を形成することができ、第1のゲート絶縁層は、第2のゲート金属層を覆う。
【0142】
S425では、第1のゲート絶縁層のベース基板から離れた側に第2のゲート金属層を形成する。
【0143】
例示的に、第2のゲート金属層は、モリブデン層であってもよい。
図30は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図30を参照すると、スパッタリングにより第1のゲート絶縁層の片側に第2のゲート金属薄膜を形成し、この後、パターニングプロセスにより第2のゲート金属薄膜をグラフィカル化することで、第2のゲート金属層251を得ることができる。第1の表示領域において、第2のゲート金属層251は、キャパシタの第1の極板601を含む。
【0144】
S426では、第2のゲート金属層のベース基板から離れた側に第1のパッシベーション層を形成する。
【0145】
例示的に、第1のパッシベーション層は、窒化ケイ素層であってもよく、蒸着により第2のゲート金属層の片側に第1のパッシベーション層を形成することができる。
【0146】
図31は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図31を参照すると、第1のパッシベーション層に第1のビア221が形成される。
【0147】
例示的に、エッチングにより第1のビア221を形成することができる。
【0148】
S427では、第1のパッシベーション層のベース基板から離れた側に第1のソース・ドレイン金属層を形成する。
【0149】
図32は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図32を参照すると、スパッタリングにより第1のパッシベーション層の片側に第1のソース・ドレイン金属薄膜を形成し、この後、パターニングプロセスにより第1のソース・ドレイン金属薄膜をグラフィカル化することで、第1のソース・ドレイン金属層212を得ることができる。
【0150】
本開示の実施例では、データ信号線Dateは、第1のソース・ドレイン金属層に配置される。
【0151】
S428では、第1のソース・ドレイン金属層のベース基板から離れた側に層間誘電体層を形成する。
【0152】
例示的に、層間誘電体層は、窒化ケイ素層であってもよく、蒸着により金属酸化物層の片側に層間誘電体層を形成することができる。
【0153】
S429では、層間誘電体層のベース基板から離れた側に金属酸化物層を形成する。
【0154】
図33は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図33を参照すると、スパッタリングにより層間誘電体層の片側に金属酸化物薄膜を形成し、この後、パターニングプロセスにより金属酸化物薄膜をグラフィカル化することで、金属酸化物層203を得ることができる。
【0155】
本開示の実施例では、第1の表示領域において、リセット信号線Reset、発光制御信号線EM、及び初期電圧信号線Vinitの第2の部分は、いずれも金属酸化物層203に配置され、電源信号線VDDの第1の部分は、金属酸化物層に配置される。
【0156】
ここで、リセット信号線の第1の部分と第2の部分は、第1のビアを介して電気的に接続され、発光制御信号線の第1の部分と第2の部分は、第1のビアを介して電気的に接続され、初期電圧信号線の第1の部分と第2の部分は、第2のビアを介して電気的に接続されている。
【0157】
S4210では、金属酸化物層のベース基板から離れた側に第2のパッシベーション層を形成する。
【0158】
例示的に、第2のパッシベーション層は、窒化ケイ素層であってもよく、第1のソース・ドレイン金属層蒸着により第1のソース・ドレイン金属層の片側に第1のパッシベーション層を形成することができる。
【0159】
S4211では、第2のパッシベーション層のベース基板から離れた側に第2のソース・ドレイン金属層を形成する。
【0160】
例示的に、第2のソース・ドレイン金属層は、チタン層であってもよい。
図34は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図34を参照すると、スパッタリングにより第2のパッシベーション層の片側に第2のソース・ドレイン金属薄膜を形成し、この後、パターニングプロセスにより第2のソース・ドレイン金属薄膜をグラフィカル化することで、第2のソース・ドレイン金属層209を得ることができる。
図34では、第2のソース・ドレイン金属層209は、第1のソース・ドレイン金属層212を遮蔽する。電源信号線の第2の部分は、第2のソース・ドレイン金属層209に配置される。
【0161】
最後に、第2のソース・ドレイン金属層に平坦化層、画素定義層、発光層、パッケージング層などの表示パネルの他の膜層を形成し、表示パネルの作製を完了する。
【0162】
例示的に、
図35は、本開示の実施例による表示パネルの製造方法のプロセス図である。
図35を参照すると、第2のソース・ドレイン金属層209にアノード層2012を形成する。
【0163】
なお、金属層と金属酸化物層の作製プロセスを明らかにするために、上記の作製プロセス図では、絶縁層の作製プロセス図を省略した。
【0164】
本開示の実施例では、表示装置をさらに提供し、表示装置は、給電アセンブリ及び上記の表示パネルを含み、給電アセンブリは、表示パネルに電力を供給するためのものである。
【0165】
具体的な実施形態において、本開示の実施例による表示装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなど、表示機能を備えたあらゆる製品または部品であってもよい。
【0166】
本開示の実施例の一実施形態では、表示装置は、光センサをさらに含み、光センサは、表示パネルの複数の第1の画素ユニットから離れた側に配置され、光センサのベース基板への正投影は、第1の表示領域と少なくとも部分的に重なる。
【0167】
上記は、本出願の好適な実施例にすぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神および原則内でなされた任意の変更、等効な置換、改善などは、本開示の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0168】
100 表示領域
200 周辺領域
10 ベース基板
101 第1の表示領域
102 第2の表示領域
20 画素ユニット
30 信号線
301 第1の信号線
302 第2の信号線
201 第1の金属層
202 第1の絶縁層
203 金属酸化物層
221 第1のビア
211 第1のゲート金属層
212 第1のソース・ドレイン金属層
222 第1のパッシベーション層
223 層間誘電体層
204 第2の絶縁層
205 第2の金属層
241 第2のビア
251 第2のゲート金属層
242 第1のゲート絶縁層
206 アクティブ層
207 第2のゲート絶縁層
208 第2のパッシベーション層
209 第2のソース・ドレイン金属層
2010 バッファ層
2011 平坦化層
2012 アノード層
2013 画素定義層
2014 スペーサ層
2015 発光層
2016 カソード層
2017 第1の無機パッケージング層
2018 有機パッケージング層
2019 第2の無機パッケージング層
L1 第1のサイズ
L2 第2のサイズ
40 第2の画素ユニット
50 光センサ
60 キャパシタ
601 第1の極板
602 第2の極板
【国際調査報告】