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特表2024-530858光ファイバ分配装置、光ファイバスケジューリング方法及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】光ファイバ分配装置、光ファイバスケジューリング方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/46 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
G02B6/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579473
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 CN2022093198
(87)【国際公開番号】W WO2022267745
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110715296.5
(32)【優先日】2021-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ウエン,イダ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ヨンシュオ
(72)【発明者】
【氏名】フゥ,ジエン
【テーマコード(参考)】
2H038
【Fターム(参考)】
2H038CA38
(57)【要約】
本願の実施形態は、光ファイバ分配装置、光ファイバスケジューリング方法及びシステムを開示する。光ファイバ分配装置は、分配領域、プラギング装置、収容領域及び/又はリサイクル領域を含む。分配領域は第1のポート及び第2のポートを含む。第1のポートと第2のポートとの間の光路は、接続ジャンパを用いることにより実施される。プラギング装置は分配領域と収容領域との間及び/又は分配領域とリサイクル領域との間を移動できる。プラギング装置は、収容領域内のジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出し、対応する第1のポート及び第2のポートにスタンバイジャンパを挿入できる及び/又はプラギング装置は、対応する第1のポート及び第2のポートから接続ジャンパを取り外し、取り外した接続ジャンパをリサイクル領域内のジャンパリサイクル装置に搬送するように構成されている。本願で提供される光ファイバ分配装置は小型且つ省スペースで、操作が容易であり、良好な光学性能及び低コストの利点を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ分配装置であって、
少なくとも第1のポート及び第2のポートを含む分配領域であって、同じ接続ジャンパの2つのコネクタは、光路を実施するために該第1のポート及び該第2のポートにそれぞれ挿入されている、分配領域と、
収容領域及び/又はリサイクル領域であって、該収容領域はジャンパ収容装置を配置するように構成され、該ジャンパ収容装置はスタンバイジャンパを収容するように構成され、該リサイクル領域はジャンパリサイクル装置を配置するように構成されている、収容領域及び/又はリサイクル領域と、
前記分配領域と前記収容領域との間及び/又は前記分配領域と前記リサイクル領域との間で可動なプラギング装置と、
を含み、
前記プラギング装置は、光路を実施するために、前記スタンバイジャンパのうちの1つを前記ジャンパ収容装置から取り出し、該スタンバイジャンパの2つのコネクタを前記第1のポート及び前記第2のポートにそれぞれ挿入することができる及び/又は前記プラギング装置は、前記接続ジャンパの2つのコネクタを前記第1のポート及び前記第2のポートからそれぞれ取り外し、取り外された前記接続ジャンパを前記ジャンパリサイクル装置に搬送するように構成されている、光ファイバ分配装置。
【請求項2】
前記光ファイバ分配装置は第1の分配パネル及び第2の分配パネルを含み、該第1の分配パネル及び該第2の分配パネルは、間隔を置いて向かい合って配置され、前記第1のポートは前記第1の分配パネル上に配置され、前記第2のポートは前記第2のポート上に配置され、前記第1のポートは前記第2のポートに面する、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項3】
前記第1の分配パネル及び前記第2の分配パネルは前記光ファイバ分配装置内でしっかり配置され、前記プラギング装置は、前記第1の分配パネルと前記第2の分配パネルとの間に延び、前記第1のポート及び前記第2のポートに移動可能である、請求項2に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項4】
前記第1のポートは、中心軸を中心として用いることにより前記第1の分配パネル上で回転対称に分布する複数のポートのうちの1つであり、前記第2のポートは、前記中心軸を中心として用いることにより前記第2の分配パネル上で回転対称に分布する複数のポートのうちの1つであり、前記第1の分配パネル及び前記第2の分配パネルは、前記中心軸を中心として用いることにより回転可能である、請求項2に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項5】
前記光ファイバ分配装置は一体型分配パネルを含み、該一体型分配パネルには複数のポートが配置され、該複数のポートは前記第1のポート及び前記第2のポートを含む、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項6】
前記複数のポートは、中心軸を中心として用いることにより前記一体型分配パネル上に回転対称で分布している、請求項5に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項7】
前記一体型分配パネルは前記中心軸を中心に回転可能であり、前記一体型分配パネルは回転して、固定位置にある前記プラギング装置により、前記スタンバイジャンパの挿入又は前記接続ジャンパの取り外しを実施する、請求項6に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項8】
前記一体型分配パネルの回転範囲は180°以上及び360°以下である、請求項7に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項9】
前記一体型分配パネル上に第1の分配領域及び第2の分配領域が配置され、該第1の分配領域及び該第2の分配領域は対称軸の両側で対称的に分布し、該対称軸は前記中心軸と交差し、前記第1のポートは前記第1の分配領域に位置し、前記第2のポートは前記第2の分配領域に位置する、請求項8に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項10】
前記接続ジャンパの全ての長さは等しく、前記スタンバイジャンパの全ての長さは等しく、前記接続ジャンパの長さ及び前記スタンバイジャンパの長さは等しい、請求項5乃至9のいずれか一項に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項11】
前記ジャンパ収容装置は第1の領域及び第2の領域を含み、該第2の領域は該第1の領域に隣接し、前記第1の領域の内部空間は前記第2の領域の内部空間と連通し、前記スタンバイジャンパのコネクタは前記第1の領域に位置し、前記スタンバイジャンパのケーブルは前記第2の領域に位置し、前記第1の領域はジャンパ取り出し窓を備え、該ジャンパ取り出し窓は、前記スタンバイジャンパのうちの1つのコネクタを収容するように構成され、前記ジャンパ取り出し窓は、前記プラギング装置が前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出す位置である、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項12】
前記第1の領域は長い帯状であり、前記スタンバイジャンパのコネクタは、前記第1の領域の延在方向に沿って直線状に配列されている、請求項11に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項13】
前記第1の領域が1つあり、前記ジャンパ取り出し窓が1つあり、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタは前記第1の領域で隣接して配置されている、請求項12に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項14】
前記第1の領域が2つあり、前記第1の領域のそれぞれは前記ジャンパ取り出し窓を1つ有し、前記第2の領域は2つの前記第1の領域の間に位置し、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタはそれぞれ異なる前記第1の領域に位置する、請求項12に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項15】
前記光ファイバ分配装置は制御システムをさらに含み、該制御システムは、前記ジャンパ収容装置の前記スタンバイジャンパの消費量を監視して、前記ジャンパ収容装置の交換をリマインドすることができる、請求項11に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項16】
前記ジャンパリサイクル装置は搬送機構及びリサイクルボックスを含み、前記プラギング装置は、取り外された前記接続ジャンパを前記搬送機構に搬送するように構成され、前記搬送機構は、取り外された前記接続ジャンパを前記リサイクルボックスに搬送するように構成されている、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項17】
前記ジャンパリサイクル装置はジャンパ切断機構をさらに含み、該ジャンパ切断機構は、取り外された前記接続ジャンパの一方のコネクタを切断するように構成され、前記プラギング装置は、取り外された前記接続ジャンパの他方のコネクタを前記ジャンパリサイクル装置に搬送するように構成されている、請求項16に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか一項に記載の光ファイバ分配装置に適用される光ファイバスケジューリング方法であって、
前記プラギング装置により、前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出し、光路を実施するために前記スタンバイジャンパの両端のコネクタを対応する前記第1のポート及び前記第2のポートにそれぞれ挿入することと、
前記プラギング装置により、前記接続ジャンパの両端のコネクタを前記第1のポート及び前記第2のポートから取り外し、取り外した前記接続ジャンパを前記ジャンパリサイクル装置に搬送することと、
を含む光ファイバスケジューリング方法。
【請求項19】
前記プラギング装置が前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出すプロセスは、前記プラギング装置により、前記スタンバイジャンパのコネクタの一方を先ず前記ジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを前記第1のポートに挿入し、次いで前記スタンバイジャンパの他方のコネクタを前記ジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを前記第2のポートに挿入することを具体的に含む、請求項18に記載の光ファイバスケジューリング方法。
【請求項20】
前記プラギング装置が前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出すプロセスは、前記プラギング装置により、取り出されるべき前記スタンバイジャンパの2つのコネクタを2つの前記ジャンパ取り出し窓からそれぞれ取り出すことを具体的に含む、請求項18に記載の光ファイバスケジューリング方法。
【請求項21】
前記プラギング装置が取り外された前記接続ジャンパを前記ジャンパリサイクル装置に搬送するプロセスは、前記プラギング装置により、取り外された前記接続ジャンパを前記搬送機構に搬送し、前記搬送機構を始動させて、前記搬送機構を用いることにより取り外された前記接続ジャンパを前記リサイクルボックスに搬送することを具体的に含む、請求項18乃至20のいずれか一項に記載の光ファイバスケジューリング方法。
【請求項22】
前記プラギング装置により取り外された前記接続ジャンパの2つのコネクタは、それぞれ第1のプラグ及び第2のプラグであり、
前記プラギング装置が取り外された前記接続ジャンパを前記搬送機構に搬送する前に、前記光ファイバスケジューリング方法は、前記プラギング装置により、前記第1のプラグを取り外し、前記第1のプラグを前記ジャンパ切断機構に搬送することと、前記ジャンパ切断機構により、前記第1のプラグを切断することと、前記プラギング装置により、前記第2のプラグを取り外し、前記第2のプラグを前記搬送機構に搬送することとをさらに含む、請求項21に記載の光ファイバスケジューリング方法。
【請求項23】
光ファイバスケジューリングシステムであって、当該システムは、コントローラと、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の光ファイバ分配装置とを含み、該コントローラは、請求項18乃至22のいずれか一項に記載の光ファイバスケジューリング方法を行うように構成されている、光ファイバスケジューリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年6月26日に中国国家知識産権局に出願された、「光ファイバ分配装置、光ファイバスケジューリング方法及びシステム」と題する中国特許出願第202110715296.5号の優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は通信技術の分野、とりわけ光ファイバ分配装置、光ファイバスケジューリング方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ファイバートウザエックス(Fiber To The X、FTTX)の普及に伴い、光ファイバリソースがより集中的に用いられている。データセンタ(data center)、光分配ネットワーク(Optical Distribution
Network、ODN)及びストリートキャビネット等のシナリオでは、光ファイバスケジューリング及びポートレベルの光クロス接続に対する大きな需要がある。自動光分配フレーム(Automated Optical Distribution Frame、AODF)は、光ファイバ通信システムのセントラルオフィスエンドでフィーダ光ファイバを終端及び分配するように構成されているため、光ファイバ回線の接続、割り当て及びスケジューリングが便利に実施され、遠隔制御でき、ポートが素早く切り替えられる。他の光ファイバ分配装置又は光ファイバ管理システム、例えば、光分配フレーム(Optical Distribution Frame、ODF)も光ファイバスケジューリング要件を有する。
【0004】
既存の技術では、大量のアダプタポート及び大量の光ファイバを光ファイバ分配装置に配置する必要がある。光路を接続する必要がある場合、対応する光ファイバを対応するアダプタポートに挿入する必要がある。大量の光ファイバの収容は光ファイバ分配装置の大きなスペースを占める。加えて、光ファイバスケジューリングシステムは、各光ファイバの位置及び情報を記憶する必要がある。呼び出しの間、使用すべき光ファイバを先ず配置し、対応するアダプタポートに光ファイバを挿入するプロセスも、アダプタポートに接続されている別の光ファイバを回避する必要がある。その結果、光ファイバのスケジューリング及び分布のプロセスが複雑になり、光ネットワークオペレータの人員が実行する必要があるファイバ調整作業がますます重くなる。
【0005】
そのため、省スペースで操作が容易な光ファイバ分配装置の研究が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施の形態は、省スペースで且つ操作が容易であるという利点を有する光ファイバ分配装置、光ファイバスケジューリング方法及び光ファイバスケジューリングシステムを提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本願は光ファイバ分配装置を提供する。光ファイバ分配装置は、分配領域、プラギング装置、収容領域及び/又はリサイクル領域を含む。一実施では、1つの光ファイバ分配装置に収容領域及びリサイクル領域が同時に存在し得る。一実施では、光ファイバ分配装置は収容領域を含むが、リサイクル領域は含まない。一実施では、光ファイバ分配装置はリサイクル領域を含むが、収容領域は含まない。収容領域はジャンパ収容装置を配置するように構成されている。ジャンパ収容装置は複数のスタンバイジャンパを収容するように構成されている。リサイクル領域はジャンパリサイクル装置を配置するように構成されている。ジャンパリサイクル装置は廃棄ジャンパをリサイクルするように構成されている。接続ジャンパは、第1のポート及び第2のポートから取り外された後に廃棄ジャンパとなる。すなわち、廃棄ジャンパは取り外された接続ジャンパであることが理解されよう。接続ジャンパの一方のコネクタのみが取り外された場合でも、接続ジャンパは廃棄ジャンパとも呼ばれる。その後、廃棄ジャンパは取り外された接続ジャンパを表すために用いられる。分配領域は少なくとも第1のポート及び第2のポートを含む。第1のポート及び第2のポートの双方はアダプタポートであり、光路を実施するために接続ジャンパのコネクタと一致するように構成されている。接続ジャンパは2つのコネクタと、2つのコネクタ間に接続されたケーブルとを含む。一実施では、接続ジャンパは光伝送機能及び電流伝送機能の両方を有する。一実施では、コネクタは光ファイバコネクタであり得る。あるいは、別の実施では、コネクタは光電子コネクタであり得る。対応して、ケーブルは光ファイバであり得るか又はケーブルは光ファイバ及び電線の両方を含み得る。本願では、同じ接続ジャンパの2つのコネクタが、光路を実施するために第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入される。
【0008】
プラギング装置は分配領域と収容領域の間及び/又は分配領域とリサイクル領域の間で移動可能である。プラギング装置は、ジャンパ収容装置からスタンバイジャンパのうちの1つを取り出し、光路を実施するためにスタンバイジャンパの両端のコネクタを対応する第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入することができる。スタンバイジャンパは、第1のポート及び第2のポートに挿入されると接続ジャンパとなるか又は接続ジャンパの2つのコネクタが対応する第1のポート及び第2のポートから取り外され、取り外された接続ジャンパは廃棄ジャンパとなる。プラギング装置は廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送するように構成されている。
【0009】
本願で提供される光ファイバ分配装置は消耗品分配装置である。スタンバイジャンパは、プラギング装置によってジャンパ収容装置から取り出される。スタンバイジャンパは使い捨ての消耗材料として用いられる。プラギング装置は、対応するサービスポートの光路を実施するために、第1のポートと第2のポートの間でスタンバイジャンパを接続する。スタンバイジャンパは使い捨ての消耗品であるため、スタンバイジャンパは第1のポート及び第2のポートに接続される前にジャンパ収容装置に収容され、自然収容状態にある。スタンバイジャンパが第1のポート及び第2のポートに接続されると、スタンバイジャンパは接続ジャンパになる。接続ジャンパは締め付けられていない状態にある。具体的には、接続ジャンパのケーブルは張力を受けていない。例えば、コイルスプーリーング等の構造が接続ジャンパを長期間引っ張ることはない。このような設計は、接続ジャンパの機械的及び光学的性能を確保することができ、各光路の品質の確保(とりわけ、信号伝送性能の確保及び挿入損失の低減を含む)に資する。スタンバイジャンパの機械的及び光学的性能が保証されるため、通信サービスは光ファイバの品質不良による信号中断又は信号不良のリスクに容易に遭遇しない。したがって、本願は光通信サービスのリスクを低減するのに役立つ。
【0010】
ジャンパ収容装置は独立したモジュールであるため、ジャンパ収容装置は着脱可能なアセンブリを介して光ファイバ分配装置に取り付けられ、ユーザは需要に基づいて(スタンバイジャンパの必要量に基づいて)ジャンパ収容装置を構成してもよい。必要量が少ない場合、スタンバイジャンパの数は少なくてもよい。ジャンパ収容装置内のスタンバイジャンパを使い切った後、ジャンパ収容装置内に大量のスタンバイジャンパを収容する代わりに、スタンバイジャンパが補充されるか又はジャンパ収容装置が交換され得る。ジャンパ収容装置の容積が小型化されるように設計されるため、光ファイバ分配装置が小型化され、光ファイバ分配装置のコストを低減できる。
【0011】
可能な実施では、ジャンパ収容装置は光ファイバ分配装置の内部に直接取り付けられ、ジャンパ収容装置は光ファイバ分配装置のフレーム(又はハウジング若しくはフレーム)に着脱可能に接続して交換が容易にされ得る。この実施では、収容領域はジャンパ収容装置が取り付けられる領域である。他の実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置の収容領域は、光ファイバ分配装置がスタンバイジャンパを受け取るための窓(インターフェース)であり得る。光ファイバ分配装置はジャンパ収容装置を含まない。ジャンパ収容装置は、光ファイバ分配装置の外に独立して配置される装置である。ジャンパ収容装置は、外部装置を用いることにより光ファイバ分配装置の収容領域に搬送(積載)され得る。すなわち、ジャンパ収容装置は外部接続を介して用いられ得る。
【0012】
可能な実施では、ジャンパリサイクル装置は光ファイバ分配装置の内部に直接取り付けられ、ジャンパリサイクル装置は光ファイバ分配装置のフレーム(又はハウジング若しくはフレームワーク)に固定される。この実施では、リサイクル領域は、ジャンパリサイクル装置が取り付けられる領域である。他の実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置の収容領域は、光ファイバ分配装置がスタンバイジャンパを受け取るためのウィンドウ(インターフェース)であり得る。光ファイバ分配装置はジャンパリサイクル装置を含まない。ジャンパリサイクル装置は、光ファイバ分配装置の外部に独立して配置される装置である。ジャンパリサイクル装置は、外部装置を用いることにより光ファイバ分配装置のリサイクル領域に搬送(又は積載)され得る。すなわち、ジャンパリサイクル装置は外部接続を介して用いられ得る。
【0013】
可能な実施では、光ファイバ分配装置は第1の分配パネル及び第2の分配パネルを含み、第1の分配パネルと第2の分配パネルとは分配領域内で間隔を置いて反対に配置され複数の第1のポートが第1の分配パネル上に配置され、複数の第2のポートが第2の分配パネル上に配置され、第1のポートは第2のポートに面する。
【0014】
本願では、互いに独立し、間隔を置いて反対に配置された2つの分配パネルが配置され、第1のポート及び第2のポートは異なる分配パネル上にそれぞれ配置される。2つの分配パネルの間の領域は接続ジャンパの収容スペースである。この解決策は、第1のポート及び第2のポートの数を増やすのに有益である。限られたスペース内により多くのポートを配置し、より多くの光路が統合され得る。
【0015】
可能な実施では、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは光ファイバ分配装置の内部でしっかり配置され、プラギング装置は、第1の分配パネルと第2の分配パネルとの間に延び、第1のポート及び第2のポートに移動できる。
【0016】
この実施で提供される解決策では、プラギング装置を移動することにより第1の分配パネルと第2の分配パネルとの間にスタンバイジャンパが配置され、スタンバイジャンパのコネクタは、プラギング装置を用いることにより、固定位置にある第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入される。コネクタを運ぶプラギング装置が移動されるべきターゲット位置は、分配管理を促進するために各ポートの特定の座標位置を用いることにより定義され得る。
【0017】
可能な実施では、第1のポートは、中心軸を中心として用いることにより第1の分配パネルに回転対称に分布する複数のポートのうちの1つであり、第2のポートは、中心軸を中心として用いることにより第2の分配パネル上に回転対称に分布する複数のポートのうちの1つであり、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは、中心軸を中心として用いることにより回転可能である。具体的な実施では、第1のポートは第1の分配パネルの縁の近くに配置され、第1の分配パネルは円形又は多角形であり得る。第2のポートも同じ設計を用いり得る。この実施で提供される解決策では、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは回転可能な状態に設定され、分配パネルの回転とプラギング装置の移動とが組み合わされて、スタンバイジャンパのコネクタの挿入又は接続ジャンパのコネクタの取り外しが実施される。プラギング装置は2つの分配パネル間の位置に延びる必要がなく、それらの間で移動する必要がないため、2つの分配パネルの間の距離が小さい値に設定され得る。したがって、この解決策は省スペースに有益である。この解決策では、分配プロセスにおいて、第1の分配パネル及び第2の分配パネルの回転角度は180°以上であり、360°以下である。第1のポートと第2のポートとの間に接続された接続ジャンパは中心軸をバイパスする。この実施では、2つの反対に配置された分配パネルが配置されるため、光ファイバ分配装置の分配パネル上の第1のポート及び第2のポートの数を増やすことができ、光ファイバ分配装置のサービス量を増加させることができる。
【0018】
可能な実施では、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは全体としてしっかり接続され、中心軸を中心として用いることにより第1の分配パネル及び第2の分配パネルは同期的に回転できる。第1の分配パネル及び第2の分配パネルは同期的に回転するため、この解決策は単純な駆動構造を有する。これは、光ファイバ分配装置のコストを節約するのに有益である。
【0019】
別の実施では、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは、代替的に、相対回転の接続関係を有し得る。具体的には、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは同じ回転シャフトに固定されておらず、それぞれが回転シャフトを有する。分配プロセスでは、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは同時に回転しない。この解決策では、2つの分配パネルが同じ駆動モータに接続され、駆動モータはクラッチ構造を用いることにより2つのパネルの間に接続され得る。駆動モータは、クラッチ構造を切り替えることにより、第1の分配パネル又は第2の分配パネルに接続されている。
【0020】
可能な実施では、第1の分配パネルと第2の分配パネルとは、ファイバルーティング構造を用いることにより接続され、ファイバルーティング構造は中心軸に位置し、ファイバルーティング構造は接続ジャンパをバイパスするように構成されている。この実施では、ファイバルーティング構造は第1の分配パネルと第2の分配パネルとを接続する機能を有するだけでなく、ファイバを巻き取る機能も有する。この解決策は小さなスペース内で分配を実施でき、省スペース化に役立つ。
【0021】
可能な実施では、光ファイバ分配装置は一体型分配パネルを含み、複数のポートが一体型分配パネル上に配置され、複数のポートは第1のポート及び第2のポートを含む。光通信サービスを大量のポートを必要としない場合、光ファイバ分配装置の小型化が開発トレンドとなる。この実施では、第1のポート及び第2のポートが一体型分配パネル上に配置されている。これにより、光ファイバ分配装置の小型化設計が容易になる。
【0022】
可能なでは、複数のポートは中心軸を中心として用いることにより一体型分配パネル上で回転対称に分布している。
【0023】
具体的な実施では、対応する第1のポートと第2のポートの間に接続された接続ジャンパは中心軸をバイパスする。具体的な実施では、分配パネルは平面の挿入面を含み、複数のポートは挿入面上に配置され、同じ方向を向く。特定の実施では、分配パネルは円筒状の挿入面を含み、複数のポートは挿入面上に配置され、回転シャフトから離れる方向を向く。具体的な実施では、分配パネルは円筒状の挿入面を含み、複数のポートは挿入面上に配置され、回転シャフトに面する。
【0024】
可能な実施では、一体型分配パネルは中心軸を中心に回転することができ、一体型分配パネルは、固定位置にあるプラギング装置によるスタンバイジャンパの挿入又は接続ジャンパの取り外しを実施するために回転する。この実施では、分配天順は、分配パネル及びプラギング装置にそれぞれ設定されて完了し、プラギング装置の構造設計を非常に複雑なものとする必要がない。これは省スペースに有益である。
【0025】
可能な実施では、一体型分配パネルの回転範囲は180°以上であり、360°以下である。一体化パネルの回転範囲を制限することにより、各接続ジャンパは中心軸をバイパスできる。
【0026】
可能な実施では、第1の分配領域及び第2の分配領域が一体型分配パネル上に配置され、第1の分配領域と第2の分配領域とは対称軸の2つの側に対称的に分布し、対称軸は中心軸と交差し、第1のポートは第1の分配領域に位置し、第2のポートは第2の分配領域に位置する。
【0027】
可能な実施では、複数のポートが1つ以上の列のポートグループとして配置され、1つ以上の列のポートグループは、中心軸を中心として用いることによる回転対称アーキテクチャのものである。中心軸の周りの1つ以上の列のポートグループの角度は360°又は360°未満である。
【0028】
可能な実施では、全ての接続ジャンパの長さは等しく、全てのスタンバイジャンパの長さは等しく、接続ジャンパ及びスタンバイジャンパの長さは等しい。例えば、全ての接続ジャンパの長さは全てLであり、各ポートと中心軸との間の距離はRであり、2R≦L≦3Rである。この実施で限定されている等しい長さとは略等しいことと理解されよう。例えば、接続ジャンパの等しい長さの設計に基づいて、個々の又は一部の接続ジャンパの長さに対して許容範囲が許可され、等しい長さの設計は、標準的な長さの予め設定された許容範囲内のものであることが理解されよう。
【0029】
可能な実施では、ジャンパ収容装置は第1の領域及び第2の領域を含み、第2の領域は第1の領域に隣接し、第1の領域の内部空間は第2の領域の内部空間と連通し、スタンバイジャンパのコネクタは第1の領域に位置し、スタンバイジャンパのケーブルは第2の領域に位置し、第1の領域はジャンパ取り出し窓を備え、ジャンパ取り出し窓はスタンバイジャンパのうちの1つのコネクタを収容するように構成され、ジャンパ取り出し窓は、プラギング装置がジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出す位置である。
【0030】
可能な実施では、第1領域を細長い形状であり、スタンバイジャンパのコネクタは第1領域の延在方向に沿って直線状に配列され、コネクタプラギング装置ジャンパ収容装置が配置される。
【0031】
可能な実施では、第1の領域が1つあり、第2の領域は第1の領域に隣接し、ジャンパ取り出し窓が1つあり、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタは第1の領域で隣接して配置されている。
【0032】
可能な実施では、第1の領域が2つあり、第1の領域のそれぞれはジャンパ取り出し窓を1つ有し、第2の領域は2つの第1の領域の間に位置し、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタはそれぞれ異なる第1の領域に位置する。
【0033】
可能な実施では、ジャンパ収容装置は弾性機構を含む。弾性機構はスタンバイジャンパのコネクタとジャンパ収容装置のハウジングとの間に接続されて、第1の方向に当接力を提供する。当接力はコネクタに作用する。ジャンパ取り出し窓内のコネクタがプラギング装置によって取り出されると、残りのコネクタは当接力の作用の下で移動し、ジャンパ取り出し窓の位置を埋める。
【0034】
可能な実施では、光ファイバ分配装置は制御システムをさらに含む。制御システムは、ジャンパ収容装置の交換をリマインドするために、ジャンパ収容装置のスタンバイジャンパの消費を監視できる。制御システムは、ジャンパ取り出しウィンドウにコネクタが存在しない場合にプロンプト機能を起動するように構成されている。
【0035】
可能な実施では、スタンバイジャンパの両端のコネクタは、それぞれ防塵キャップを備える。
【0036】
可能な実施では、ジャンパ収容装置は制限構造を含み、制限構造はジャンパ取り出し窓に配置され、制限構造は防塵キャップと一致するように構成されている。プラギング装置がジャンパ取り出し窓からコネクタを取り外すプロセスでは、制限構造は防塵キャップを締結でき、防塵キャップはスタンバイジャンパのコネクタから分離される。
【0037】
可能な実施では、ジャンパリサイクル装置は搬送機構及びリサイクルボックスを含む。搬送機構は、プラギング装置によってジャンパリサイクル装置に搬送された廃棄ジャンパを受け取り、廃棄ジャンパをリサイクルボックスに搬送するように構成されている。
【0038】
可能な実施では、搬送機構は一対の摩擦ホイールを含む。廃棄ジャンパは、一対の摩擦ホイールを用いることによりクランプされ、廃棄ジャンパは、摩擦ホイールを回転させることによりリサイクルボックスに搬送される。
【0039】
可能な実施では、搬送機構はコンベアベルトを含み、ジャンパ固定構造がコンベアベルト上に配置され、ジャンパ固定構造は廃棄ジャンパをコンベアベルトに固定するように構成されている。廃棄ジャンパは、コンベアベルトとジャンパ固定構造との協働によりリサイクルボックスに搬送される。
【0040】
可能な実施では、ジャンパ固定構造は、コンベアベルトに固定され、アダプタポートを備えるブラケットであり、廃棄ジャンパは、廃棄ジャンパのコネクタをアダプタポートに挿入することによりコンベアベルトに固定される。
【0041】
可能な実施では、ジャンパリサイクル装置はジャンパ切断機構をさらに含み、ジャンパ切断機構は、接続ジャンパの一方のコネクタを切断するように構成され、コネクタが切断された接続ジャンパの他方のコネクタはプラギング装置を用いることによりジャンパリサイクル装置に搬送される。
【0042】
可能な実施では、各接続ジャンパの両端のコネクタは、それぞれ第1のプラグ及び第2のプラグであり、第1のプラグは第1のポートと一致し、第2のプラグは第2のポートと一致する。プラギング装置は先ず第1のプラグを取り外す。ジャンパ切断機構は第1のプラグを切断するように構成されている。第1のプラグが切断された後、プラギング装置は第2のプラグを取り外し、第2のプラグをジャンパリサイクル装置に搬送する。
【0043】
第2の態様によれば、本願は、第1の態様に係る光ファイバ分配装置に適用される光ファイバスケジューリング方法を提供し、当該方法は、プラギング装置がジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出し、光路を実施するために、スタンバイジャンパの両端のコネクタを対応する第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入することを含む。あるいは、プラギング装置は、接続ジャンパの両端のコネクタを第1のポート及び第2のポートから取り出し、廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送する。
【0044】
可能な実施では、プラギング装置がジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出すプロセスは、プラギング装置が、取り出すべきスタンバイジャンパのコネクタの一方を先ずジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを第1のポートに挿入し、次いで、取り出すべきスタンバイジャンパの他方のコネクタをジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを第2のポートに挿入することを含む。
【0045】
可能な実施では、プラギング装置がジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出すプロセスは、前記プラギング装置が、取り出されるべきスタンバイジャンパの2つのコネクタを2つのジャンパ取り出し窓からそれぞれ取り出し、2つの取り出したコネクタを対応する第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入することを含む。
【0046】
可能な実施では、プラギング装置が廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送するプロセスは、プラギング装置が廃棄ジャンパを搬送機構に搬送し、搬送機構を始動させて、搬送機構を用いることにより廃棄ジャンパをリサイクルボックスに搬送することを含む。
【0047】
可能な実施では、プラギング装置が廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送する前に、本方法は、プラギング装置が第1のプラグを取り外し、第1のプラグをジャンパ切断機構に搬送することを含む。ジャンパ切断機構は第1のプラグを切断する。プラギング装置は第2のプラグを取り外し、第2のプラグをジャンパリサイクル装置に搬送する。
【0048】
可能な実施では、プラギング装置が廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送するプロセスは、プラギング装置が廃棄ジャンパを一対の摩擦ホイールに搬送することを含む。一対の摩擦ホイールは廃棄ジャンパをクランプする。摩擦ホイールは回転し、廃棄ジャンパワイヤは、一対の摩擦ホイール間の摩擦力によってリサイクルボックスに搬送される。
【0049】
可能な実施では、プラギング装置が廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送するプロセスは、プラギング装置が廃棄ジャンパをコンベアベルトに搬送し、廃棄ジャンパをコンベアベルトに固定し、廃棄ジャンパがコンベアベルトに固定される位置はジャンパリサイクル装置の第1の位置である、ことと、コンベアベルトを始動して、廃棄ジャンパがコンベアベルトに固定される位置をジャンパリサイクル装置の第2の位置に搬送することと、コンベアベルトと廃棄ジャンパとの間の固定接続を解除して、廃棄ジャンパをリサイクルボックスに落下させることと、を含む。
【0050】
可能な実施では、コンベアベルトと廃棄ジャンパとの間の固定接続が解除された後に、本方法は、コンベアベルトが逆搬送を行い、コンベアベルトの逆搬送を介して廃棄ジャンパがリサイクルボックスに落下することを含む。
【0051】
可能な実施では、廃棄ジャンパをコンベアベルトに固定するプロセスは、プラギング装置が廃棄ジャンパの一端のコネクタをブラケット上のアダプタポートに挿入することを含む。
【0052】
可能な実施では、コンベアベルトと廃棄ジャンパとの間の固定接続を解除するプロセスは、プラギング装置が廃棄ジャンパの一端のコネクタをブラケット上のアダプタポートから取り外すことを含む。
【0053】
第3の態様によれば、本願は光ファイバスケジューリングシステムを提供する。本システムは、コントローラと、第1の態様に係る光ファイバ分配装置とを含み、コントローラは、第2の態様に係る光ファイバスケジューリング方法を行うように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0054】
本発明の実施形態又は背景における技術的解決策をより明確に説明するために、本発明の実施形態又は背景で用いられる添付の図面について以下で説明する。
図1図1は、受動光ネットワークのアーキテクチャの概略図であり、本願で提供される光ファイバ分配装置が受動光ネットワークで用いられ得る。
図2A図2Aは、ケーブルネットワークのためのインテリジェント管理システムの概略図であり、本願で提供される光ファイバ分配装置が管理システムで用いられ得る。
図2B図2Bは、3つの局を一例として用いることにより図2Aに示す管理システムにおける局間の相互作用を概略的に説明する。
図3図3は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置のフレームワークの概略図である。
図4図4は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置内の分配領域の概略図である。
図5図5は、本願の別の実施に係る光ファイバ分配装置内の分配領域の概略図である。
図6図6は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の3次元概略図である。
図7図7は、ハウジングを取り外した後の図6に示す光ファイバ分配装置を別方向から見た3次元概略図である。
図8図8は、ハウジングを取り外した後の図6に示す光ファイバ分配装置を別方向から見た3次元概略図である。
図9図9は、図6に示す実施における第1の分配パネル(アダプタポートなし)の概略図である。
図10図10は、図6に示す実施に係る光ファイバ分配装置におけるプラギング装置の概略図である。
図11図11は、図10の部分Iの拡大図であり、トラックベースの具体的な構造を主に示す。
図12図12は、図10の部分IIの拡大図である。
図13図13は、図10の部分IIIの拡大図である。
図14図14は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置内のジャンパ収容装置の概略図である。
図15図15は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置内のジャンパ収容装置の概略図である。
図16図16は、図14及び図15に示すジャンパ収容装置における外部インターフェースアセンブリの分解図である。
図17図17は、図14及び図15に示すジャンパ収容装置における外部インターフェースアセンブリを部分的に拡大した概略図である。
図18図18は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置のジャンパリサイクル装置における搬送機構の概略図である。
図19図19は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置のジャンパリサイクル装置における搬送機構の概略図である。
図20図20は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置のジャンパリサイクル装置におけるジャンパ切断機構の概略図である。
図21図21は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置のジャンパリサイクル装置におけるジャンパ切断機構の概略図である。
図22図22は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の三次元概略図である。
図23図23は、図22に示す実施に係る光ファイバ分配装置の実施の一体型分配パネルの概略図である。
図24図24は、図23に示す一体型分配パネルを別の方向で見た概略図である。
図25図25は、本願の特定の実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。
図26図26は、図25に示す実施におけるプラギング装置の概略図である。
図27図27は、図25に示す実施における固定軌道上のプラギング装置のアクチュエータを拡大した三次元概略図である。
図28図28は、図25に示す実施における固定軌道上のプラギング装置のアクチュエータを拡大した平面概略図である。
図29図29は、図25に示す実施におけるプラギング装置のアクチュエータ及び固定軌道の三次元概略分解図である。
図30図30は、図25に示す実施におけるプラギング装置のアクチュエータの三次元概略分解図である。
図31図31は、本願の実施に係る、光ファイバ分配装置におけるプラギング装置のアクチュエータの第1のグリッパ及び第2のグリッパならびに固定軌道上の両側に分布する第1のパネル及び第2のパネルの概略構造図である。
図32図32は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置におけるジャンパ切断機構の概略図である。
図33図33は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置におけるジャンパリサイクル装置における搬送機構の概略図である。
図34図34は、シールドドアが開いた状態にある、図33に示す搬送機構の材料排出領域の位置を拡大した概略図である。
図35図35は、シールドドアが閉じた状態にある、図33に示す搬送機構の材料排出領域の位置を拡大した概略図である。
図36A図36Aは、図33に示す搬送機構が廃棄されたジャンパのコネクタを配置しない状態の材料排出領域の概略図である。
図36B図36Bは、図33に示す搬送機構が廃棄されたジャンパのコネクタを配置する状態の材料排出領域の概略図である。
図36C図36Cは、プラギング装置がコネクタを配置し、材料排出口から出た後にシールドドアが閉じられた状態の図33に示す搬送機構の概略図である。
図37A図37Aは、図33に示す搬送機構によってコンベアベルトが開始された後、にコンベアベルトが廃棄ジャンパのコネクタを底部領域に運ぶ状態の概略図である。
図37B図37Bは、図33に示す搬送機構のコンベアベルトがコネクタを材料取り出し領域に搬送する状態を示す概略図である。
図38図38は、図33に示す搬送機構の材料取り出し領域の概略図であり、プラギング装置はジャンパ固定構造から廃棄ジャンパのコネクタを取り外してコンベアベルトにコネクタを置く。
図39図39は、図33に示す搬送機構のコンベアベルトが、コネクタを材料取り出し領域に搬送する状態の概略図であり、材料取り出し領域は底部領域に位置する。
図40図40は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。
図41図41は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配パネルの三次元概略図である。
図42図42は、図41に示す分配パネルの三次元概略分解図である。
図43図43は、図42の部分Iを拡大した概略図である。
図44図44は、図41の部分IIを拡大した概略図である。
図45図45は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配パネル及び部分プラギング装置の概略図である。
図46図46は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置におけるジャンパ収容装置の概略図である。
図47図47は、ハウジングの一部がない状態の図46に示すジャンパ収容装置の概略図である。
図48図48は、図46に示すジャンパ収容装置を別の方向から見た概略図である。
図49図49は、本願の実施に係る分配アセンブリにおけるコネクタの概略図である。
図50図50は、図49に示すコネクタの断面図である。
図51図51は、図46に示すジャンパ収容装置において、図49に示すコネクタを有するスタンバイジャンパを配置する概略図である。
図52図52は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置におけるプラギング装置の概略図である。
図53図53は、図52に示すプラギング装置における接続ヘッドの概略図である。
図54図54は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図55図55は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図56図56は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図57図57は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図58図58は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図59図59は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図60図60は、プラギング装置が分配パネル上のアダプタポートにコネクタを挿入するプロセスを示す図である。
図61図61は、本願の実施に係る、分配パネルに基づいて、プラギング装置が対応する第1のポート及び対応する第2のポートにスタンバイジャンパの2つのコネクタを挿入するプロセスの概略図である。
図62図62は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。
図63図63は、図62に示す光ファイバ分配装置を別の方向から見た概略図である。
図64図64は、図62に示す光ファイバ分配装置の上面図である。
図65図65は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置における部品間の位置関係の概略図である。
図66図66は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置におけるプラギング装置の概略図である。
図67図67は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配プロセスの概略図である。
図68図68は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配プロセスの概略図である。
図69図69は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配プロセスの概略図である。
図70図70は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配プロセスの概略図である。
図71図71は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置におけるジャンパ収容装置の概略図である。
図72図72は、図71に示すジャンパ収容装置の一部を拡大した概略図である。
図73図73は、ハウジングがない状態の図71に示すジャンパ収容装置の概略図である。
図74図74は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置における分配パネルの概略図である。
図75図75は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置における分配パネルの概略図である。
図76図76は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置における分配パネルの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明の実施形態の添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態を以下で説明する。
【0056】
本願の光ファイバ分配装置は光ネットワーク技術に適用される。光ネットワーク技術とは、光ファイバ伝送を用いるネットワーク構造技術のことをいう。光ネットワーク技術は単なる光ファイバ伝送リンクではなく、光及び電子制御技術を用いて、光ファイバによって提供される大容量、長距離及び高信頼性の伝送媒体に基づくマルチノードネットワークの相互接続及び柔軟なスケジューリングを実施する。光ネットワークとは、光ファイバを主な伝送媒体として用いる広域ネットワーク、メトロポリタン領域ネットワーク又は新たに構築された大規模なローカル領域ネットワークのことを通常いう。
【0057】
本願の実施で提供される光ネットワーク又は光ファイバスケジューリングシステムは、ODN(optical fiber distribution network、光ファイバ分配ネットワーク)である。ODNはPON(Passive Optical Network、パッシブ光ネットワーク)装置に基づくFTTH(Fiber-To-The-Home、ファイバートゥホーム)ケーブルネットワークであり、OLT(Optical Line Terminal、光回線端末)とONU(Optical
Network Unit、光ネットワークユニット)との間で光伝送チャネルを提供する。機能面では、セントラルオフィスからユーザ側へのODNは、フィーダケーブルサブシステム、分配ケーブルサブシステム、ドロップケーブルサブシステム及び光ファイバ端末サブシステムの4つの部分に分けられ得る。
【0058】
図1はODNアーキテクチャを示す。図1を参照して、セントラルオフィスOLTはフィーダケーブルサブシステムであり、光ファイバ分配ポイントは分配ケーブルサブシステムであり、光アクセスポイントはドロップケーブルサブシステムであり、ユーザ端末は光ファイバ端末サブシステムである。セントラルオフィスOLTと光ファイバ分配ポイントとの間にはフィーダケーブルを介して光路が実施され、光ファイバ分配ポイントと光アクセスポイントとの間には分配ケーブルを介して光路が実施され、光アクセスポイントとユーザ端末との間にはドロップケーブルを介して光路が実施される。具体的には、セントラルオフィスOLT(セントラルオフィス機器ルームとも呼ばれる)のODF(Optical Distribution Frame、光分配フレーム)から光ファイバ分配ポイントへのフィーダケーブルをバックボーンケーブルとして用いて、長距離カバレッジが実施される。光ファイバ分配ポイントから光アクセスポイントへの分配ケーブルは、フィーダケーブルに沿って近隣のユーザ領域に光ファイバを分配するように構成されている。光アクセスポイントからユーザ端末へのドロップケーブルは家庭へのファイバを実施する。図1において、「クロージャー」はケーブルクロージャーであり、「FDT」はファイバ分配端末(すなわち、fiber distribution terminal、ファイバ分配端末)であり、「SPL」はスプリッタ(splitter)であり、「FAT」はファイバアクセス端末であり、「ATB」はアクセス端末ボックスであり、「ONT」は光ネットワーク端末である。本願で提供される光ファイバ分配装置は、図1に示す光ネットワークにおけるセントラルオフィスOLTに配置されるODFであり得るか又はFDTであり得る。
【0059】
具体的には、ODFは、光ネットワーク(例えば、ローカル領域ネットワーク)と光通信装置との間又は異なる光通信装置間の分配接続装置である。ODFは、光ファイバの接続、分配及びスケジューリングの実施を促進するために、光通信システムにおけるセントラルオフィスバックボーンケーブルを終端及び分配する。ネットワークの統合化が進むにつれて、ODF、DDF(Digital Distribution Frame、デジタル分配フレーム)及び電力分配ユニットを統合した光デジタルハイブリッド分配フレームが出現し、近隣へのファイバ、建物へのファイバ、リモートモジュール及び無線基地局の中小規模の分配システムに適している。
【0060】
本願で提供される光ファイバスケジューリングシステムの別の特定の適用シナリオは、図2Aに示すように企業ネットワークシナリオに適用される。インテリジェントケーブルネットワーク管理システムは、通信ネットワーク管理システムに配置される(主局管理システムとして理解され得る)中央機器室と、複数の(全てのレベルのネットワークノードに分布するサブステーションスイッチングシステムとして理解され得る)局及び装置(例えば、光ファイバ遠隔スイッチング装置)とを含む。中央機器室は、企業ケーブルネットワーク管理システムのコアである。中央機器室は、通信インターフェースモジュールを用いることにより各局と光通信を行う。具体的な実施では、中央機器室に動作プラットフォーム、マスタ局サーバ及びいくつかの通信インターフェースモジュールが配置され得る。図2Aは、局1、局2、局3及び局4の4つの局を概略的に示す。実際のネットワーク配備プロセスでは、特定の状況に基づいて、より多くの局が含まれ得るか又は1つ又は2つの局のみが配置され得る。各局はサブステーション相互作用システムと見なしてよく、サブステーション相互作用システムのアーキテクチャは中央機器室のアーキテクチャと同様であり得る。図2Aは、装置1及び装置2の2つの装置を概略的に示す。実際のネットワーク配備プロセスでは、特定の状況に基づいて装置の数が調整され得る。
【0061】
図2Aに示すように、光通信相互作用は、中央機器室と局との間、中央機器室と装置との間、局同士の間又は局と装置との間に存在し得る。図2Bでは、局同士の間の相互作用様式を概略的に説明するために3つの局を一例として用いている。図2Bを参照されたい。局(局1、局2及び局3)のそれぞれは、装置1、装置2、装置3、装置4、入力ケーブル1、入力ケーブル2、出力ケーブル1、出力ケーブル2及びAODFを含む。局1の出力ケーブル1は局2の入力ケーブル1に接続され、局1の出力ケーブル2は局3の入力ケーブル2に接続され、局2の主力ケーブル2は局3の入力ケーブル1に接続されている。このように、任意の2つの局同士の間で光通信が実施される。
【0062】
図2Bの各局におけるAODFは、本願で提供される光ファイバ分配装置であり得る。本願で提供される光ファイバ分配装置は中央機器室又は各局に配置され得る。光ファイバ分配装置の分配パネル上の入力ポート及び出力ポートは、局同士の間、装置同士の間又は局と装置との間の光通信サービスの相互作用を実施し得る。光ファイバ分配装置は、同じ階の異なる装置間の相互接続を実施し得る。異なる階の装置がサービス相互接続を行う必要がある場合、装置は現在の階の光ファイバ分配装置に接続され得る。そして、現在の階の光ファイバ分配装置は、フロア間ケーブルを用いることにより別の階の光ファイバ分配装置に接続されている。すなわち、本願で提供される光ファイバ分配装置は、ケーブルを用いることにより別の光ファイバ分配装置への光通信接続をさらに実施し得る。
【0063】
一実施で、本願で提供される光ファイバ分配装置は自動ファイバ調整を実現でき、自動光分配フレーム(Automated Optical Distribution Frame、AODF)とも呼ばれ、光ファイバスケジューリングが必要なあらゆるシナリオに適用され得る。図1及び図2Aに示す光ネットワークシステムに加えて、その適用シナリオは、データセンタ(data center)、ストリートキャビネット及び固定ネットワークの適用シナリオをさらに含み得る。例えば、本願で提供される光ファイバ分配装置は、アクセスネットワーク、輸送ネットワーク、無線フロントホール又はバックホール等のネットワークレイアウトで用いられ得る。
【0064】
別の実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置は、代替的に光分配フレーム(Optical Distribution Frame、ODF)又は他の光ファイバ管理装置であり得る。
【0065】
図3を参照されたい。本願で提供される光ファイバ分配装置は、分配領域、プラギング装置、収容領域及び/又はリサイクル領域を含む。本願で提供される光ファイバ分配装置は3つのアーキテクチャを含む。第1のアーキテクチャでは、光ファイバ分配装置は、分配領域、プラギング装置、収容領域及びリサイクル領域を含む。第2のアーキテクチャでは、光ファイバ分配装置は、分配領域、プラギング装置及び収容領域を含むが、リサイクル領域を含まない。第3のアーキテクチャでは、光ファイバ分配装置は、分配領域、プラギング装置及びリサイクル領域を含むが、収容領域を含まない。
【0066】
分配領域は第1のポート及び第2のポートを含み、接続ジャンパの両端のコネクタは、光路を実施するためにそれぞれ第1のポート及び第2のポートに挿入されている。第1のポート及び第2のポートの双方はアダプタポートであり、ジャンパのコネクタは第1のポート及び第2のポートに挿入されている。具体的には、複数の第1のポート及び複数の第2のポートの両方がある。複数の第1のポートは異なる装置又は異なるネットワークに別々に接続されてもよく、複数の第2のポートも、異なる装置又は異なるネットワークに接続され得る。例えば、第1のポートのうちの1つは装置1に接続され、第2のポートのうちの1つは装置2に接続されている。本願では、接続ジャンパは、装置1と装置2との間で光路を実施するために第1のポートと第2のポートとの間に接続されている。
【0067】
一実施では、図4を参照されたい。第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102が分配領域に配置されている。図4は、第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102の断面図を示す。第1の分配パネル101の断面線が付いていない部分を第1のポート11とみなすことができ、第2の分配パネル102の断面線が付いていない部分を第の2のポート12とみなすことができる。第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102は間隔をおいて対向配置され、第1の分配パネル101と第2の分配パネル102との間にジャンパ収容空間R1が形成されている。複数の第1のポート11が第1の分配パネル101に配置され、複数の第2のポート12が第2の分配パネル102に配置されている。第1のポート11は第2のポート12に面する。接続ジャンパ13の一端のコネクタ(プラグともいう)131は第1のポート11に挿入され、他端のコネクタ(プラグともいう)132は第2のポート12に挿入されている。接続ジャンパ13のケーブル133はジャンパ収容空間に位置する。
【0068】
具体的には、接続ジャンパ13は2つのコネクタ131と、2つのコネクタの間に接続されるケーブル132とを含む。一実施では、接続ジャンパ13は、光伝送機能及び電流伝送機能の双方を有する。一実施では、コネクタ131は光ファイバコネクタであり得る。あるいは、別の実施では、コネクタ131は光電子コネクタであり得る。それに対応して、ケーブルは光ファイバであり得るか又はケーブルは光ファイバ及び電線の両方を含み得る。本願で提供される接続ジャンパのコネクタ131として、光ファイバコネクタが一例として用いられ、異なる伝送媒体に基づいて分類される。コネクタは、シリコン系光ファイバの共通シングルモード及びマルチモードコネクタと、プラスチックを伝送媒体として用いる他の光ファイバコネクタとに分類され得る。コネクタは、接続ヘッドの構造に基づき、FC、SC、ST、LC、D4、DIN、MU、MT等の様々な形態を有する。本願は、上記の様々な形態のプラグ構造に加えて、ジャンパとスタンバイジャンパとを接続するためのコネクタを提供するが、小型化を有する特注の弾丸型コネクタも提供する。
【0069】
一実施では、本願で提供される接続ジャンパは、光ファイバジャンパとも呼ばれる接続光ジャンパである。光ファイバジャンパ製品は、通信機器室、構内へのファイバ、ローカル領域ネットワーク、光ファイバセンサ、光ファイバ通信システム、光ファイバ接続伝送装置、国防及び戦闘準備等の分野で幅広く用いられている。光ファイバジャンパは、ケーブルテレビネットワーク、通信ネットワーク、計算ファイバ光ネットワーク及び光試験装置にも適している。
【0070】
別の実施では、図5を参照されたい。一体型分配パネル103(図5の実線長方形ボックスが一体型分配パネルを表す)が分配領域に配置されている。第1のポート11及び第2のポート12は一体型分配パネル103に分布している。これは、複数のポートが一体型分配パネル上に配置され、ポートの一部が第1のポートであり、ポートの他の部分が第2のポートであると理解される。別の実施では、同じ方向を向いた2つの分配パネルP1及びP2(図5の2つの破線の長方形ボックスが2つの分配パネルP1及びP2を表す)が分配領域に配置され得る。第1のポート11は分配パネルP1に配置され、第2のポート12は他方の分配パネルP2に配置されている。
【0071】
収容領域はジャンパ収容装置を配置するように構成されている。ジャンパ収容装置は複数のスタンバイジャンパを収容するように構成されている。スタンバイジャンパは1つのケーブル及び2つのコネクタ(アダプタポートに対応するプラグ)を含み、2つのコネクタはそれぞれケーブルの両端に接続されている。スタンバイジャンパは接続ジャンパと同じ構造を有する。スタンバイジャンパが分配パネルに接続されると、スタンバイジャンパは接続ジャンパになる。一実施では、スタンバイジャンパは光ジャンパであってもよく、スタンバイジャンパのコネクタは光ファイバコネクタである。1つ以上のジャンパ収容装置があってもよい。ジャンパ収容装置には複数のスタンバイジャンパがあり得る。スタンバイジャンパの数は、光ファイバ分配装置の特定の適用シナリオの要望に基づいて決定され得る。サービスが頻繁に更新又はスケジュールされる場合、大量のスタンバイジャンパが構成され得るか又はジャンパ収容装置の数が増やされ得る。サービスがあまり頻繁に更新又はスケジュールされない場合、ジャンパ収容装置内のスタンバイジャンパの数は少ないか又は1つのスタンバイジャンパのみがジャンパ収容装置に収容されることもある。具体的には、一実施では、全てのスタンバイジャンパは同じモデルであり、同じサイズを有し、全てのスタンバイジャンパは同じ長さである。別の実施では、異なるスタンバイジャンパの長さの差はプーリーセット範囲内に収まり得る。つまり、スタンバイジャンパの「同じ長さ」の概念は、全てのスタンバイジャンパのサイズがプーリーセット範囲内に収まるものとして理解され得る。
【0072】
リサイク領域はジャンパリサイクル装置を配置するように構成されている。ジャンパリサイクル装置は、廃棄されたジャンパをリサイクルするように構成されている。「廃棄された」の具体的な意味は、サービス光路における交換されたジャンパを意味する。一実施では、リサイクルボックスに搬送された後、廃棄されたジャンパはケーブルの一端に接続された1つのコネクタのみを含んでもよく、他のコネクタは、廃棄されたジャンパのリサイクルを促進するためにジャンパリサイクルプロセスで切断される。例えば、接続ジャンパのコネクタが共通のSCプラグ構造を有する場合、接続ジャンパは、分配パネルから取り外された後に廃棄ジャンパになる。ジャンパのリサイクルプロセスの円滑性を確保し、廃棄ジャンパの端部のコネクタが、ジャンパリサイクルプロセスの間に他の接続ジャンパによって巻き取られるか又は妨げられて、ジャンパのリサイクルに影響を与えるのを防止するために、廃棄ジャンパの一方のコネクタを切断する必要がある。別の実施では、廃棄ジャンパは、ケーブルと、ケーブルの両端に接続された2つのコネクタとを含み得る。2つのコネクタは小さなサイズのモデルであり、例えばカスタマイズされた弾丸型コネクタである。小さなサイズのコネクタの場合、コネクタのシェルは滑らか又はシャープに設計されている。ジャンパリサイクルプロセスでは、コネクタのシェルは接続ジャンパによって巻かれるか又は妨げられたりしない。コネクタが切断されていないそのような廃棄ジャンパはリサイクルされて再利用され得る。その後、廃棄ジャンパは取り外された接続ジャンパを表すために用いられる。
【0073】
可能な実施では、ジャンパ収容装置は光ファイバ分配装置の内部に直接取り付けられ、ジャンパ収容装置は、交換を容易にするために、光ファイバ分配装置のフレーム(又はハウジング又はフレームワーク)に着脱可能に接続されている。この実施では、収容領域は、ジャンパ収容装置が取り付けられる領域である。他の実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置の収容領域は、光ファイバ分配装置がスタンバイジャンパを受容するための窓(インターフェース)であり得る。光ファイバ分配装置はジャンパ収容装置を含まない。ジャンパ収容装置は、光ファイバ分配装置の外部に独立して配置される装置である。ジャンパ収容装置は、外部装置を用いることにより光ファイバ分配装置の収容領域に搬送(又は積載)され得る。すなわち、ジャンパ収容装置は外部接続を介して用いられ得る。
【0074】
可能な実施では、ジャンパリサイクル装置は光ファイバ分配装置の内部に直接取り付けられ、ジャンパリサイクル装置は、光ファイバ分配装置のフレーム(又はハウジング又はフレームワーク)に固定されている。この実施では、リサイクル領域は、ジャンパリサイクル装置が取り付けられる領域である。別の実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置の収容領域は、光ファイバ分配装置がスタンバイジャンパを受容するための窓(インターフェース)であり得る。光ファイバ分配装置はジャンパ収容装置を含まない。ジャンパリサイクル装置は、光ファイバ分配装置の外部に独立して配置される装置である。ジャンパリサイクル装置は、外部装置を用いることにより光ファイバ分配装置のリサイクル領域に搬送(又は積載)され得る。すなわち、ジャンパリサイクル装置は外部接続を介して用いられ得る。
【0075】
プラギング装置は、グリッパ(又はメカニカルアーム又はロボット)を備えた自動搬送及び実行装置として理解され得る。プラギング装置は、分配領域と収容領域との間及び/又は分配領域とリサイクル領域との間で可動である。プラギング装置は、分配領域で挿入及び取り外し動作を行い、収容領域でファイバの取り出し(具体的には、ジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出す)動作を行い、リサイクル領域で廃棄ジャンパをリサイクルする動作を行うことができる。プラギング装置は、ジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出し、スタンバイジャンパの両端のコネクタをそれぞれ対応する第1のポート及び第2のポートに挿入して光路を実現することができる。及び/又は接続ジャンパの両端のコネクタをそれぞれ対応する第1のポート及び第2のポートから除去することができ、除去された接続ジャンパは廃棄ジャンパであり、プラギング装置は廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に輸送するように構成される。
【0076】
従来の光ファイバ分配装置は2つの分配パネル(又は1つのパネル上の2つの分配領域)を含む。分配パネル(又は分配領域)の1つはコネクタ(光ファイバアダプタを挿入するためのプラグ)を配置するように構成され、全てのコネクタは光ファイバ(ピッグテールとも呼ばれる)に接続される。これは、分配パネルが大量の光ファイバに接続されるように構成され、これらの光ファイバは多重光ファイバであることが理解されよう。具体的には、光ファイバは異なるサービス要求を満たすために繰り返し用いる必要がある。光路に接続するために光ファイバを用いる必要がある場合、光ファイバは、メカニカルアームによって1つの分配パネルから取り外して、他方の分配パネルに移し、他方の分配パネルのアダプタポートに挿入する必要がある。光路を切断する必要がある場合、対応する光ファイバをリサイクルする必要がある。具体的には、光ファイバのコネクタをアダプタポートから取り外し、元の位置に戻す必要がある。このアーキテクチャでは、光ファイバ分配装置は光ファイバを収容するために大きなスペースを必要とする。コストが高く、嵩が大きくなる。加えて、各光ファイバを順番に管理する必要があり、収容スペースでは真っ直ぐにされた状態になっている。光ファイバは長時間引き伸ばされた状態にある。ジャンパの挿入及び取り外しプロセスの間、光ファイバを前後に引っ張られることにより、光ファイバの寿命が短くなる。これにより、例えば、光通信サービスへの信号が途絶するか又は信号が不良になるリスクがある。
【0077】
本願で提供される光ファイバ分配装置は消耗分配装置である。スタンバイジャンパは、プラギング装置によってジャンパ収容装置から取り出される。スタンバイジャンパは、使い捨ての消耗材料として用いられる。プラギング装置は、対応するサービスポートの光路を実施するために第1のポートと第2のポートの間にスタンバイジャンパを接続する。スタンバイジャンパは使い捨ての消耗品であるため、スタンバイジャンパは第1のポート及び第2のポートに接続される前にジャンパ保管装置に保管され、自然保管状態にある。スタンバイジャンパが第1のポート及び第2のポートに接続されると、スタンバイジャンパは接続ジャンパになる。接続ジャンパは締め付けられていない状態にある。具体的には、接続ジャンパのケーブルは張力を受けない。例えば、コイルスプーリーング等の構造体が接続ジャンパを長時間引っ張ることはない。このような設計により、接続ジャンパの機械的及び光学的性能を確保でき、各光路の品質の確保(具体的に、信号伝送性能及び挿入損失の低減の確保を含む)に資する。スタンバイジャンパの機械的及び光学的性能が保証されるため、通信サービスは、光ファイバの品質不良による信号中断又は信号不良のリスクに容易に遭遇しない。したがって、本願は光通信サービスのリスクを低減するのに役立つ。ジャンパ収容装置は独立したモジュールであるため、ジャンパ収容装置は、着脱可能なアセンブリを介して光ファイバ分配装置に取り付けられ、ユーザは、需要に基づいて(スタンバイジャンパの必要な数に基づいて)ジャンパ収容装置を設定し得る。必要な数が少ない場合、スタンバイジャンパの数は少なくてもよい。ジャンパ収容装置内のスタンバイジャンパを使い切った後、ジャンパ収容装置内に大量のスタンバイジャンパを収容する代わりに、スタンバイジャンパが補充され得るか又はジャンパ収容装置が交換され得る。ジャンパ収容装置の嵩を小型化することにより、光ファイバ分配装置を小型化することができ、光ファイバ分配装置のコストを低減できる。
【0078】
図3に示すように、光ファイバ分配装置は外部パネルをさらに含む。外部パネルは外部ポートを提供するように構成されている。いくつかの外部ポートは外部パネル上に配置され、外部ポートは入力ポート及び出力ポートを含み、外部ポートは端末装置及び外部ネットワークに接続されるように構成されていることが理解されよう。具体的には、端末装置と外部ポートとの間及び外部ネットワークと外部ポートとの間にケーブルが接続されるため、光ファイバ分配装置を用いることにより異なる端末装置又は局間の光通信を実施され得るか又は端末装置と外部ネットワークとの間の光通信を実施できる。具体的には、外部パネルは分配領域に配置され、外部パネル上の外部ポート及び分配領域における第1のポート(又は第2のポート)が1つのパネル上に統合され得る。外部パネルは、代替的に、分配領域外にあり、第1のポート又は第2のポートの信号はケーブルを介して外部パネル上の外部ポートに導かれ得る。
【0079】
図6は、本願の具体的な実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。この実施では、光ファイバ分配装置のハウジング500は長方形の箱形である。光ファイバ分配装置のハウジング500は、天板51と、底板52と、天板と底板との間に接続された側板53とを含む。天板51は、プラギング装置200を取り付けるように構成されている。側板53のうちの1つはジャンパ収容装置300及びジャンパリサイクル装置400の一部を取り付けるように構成されている。ハウジング500内に分配領域が位置する。リサイクルボックス41は、ジャンパリサイクル装置400の一部として底板52の下方に配置されている。
【0080】
この実施では、3自由度のメカニカルアームを有するプラギング装置200は、挿入及び取り外し動作を行うために対向配置された2つの分配パネル101、102と整合する。プラギング装置200は、ジャンパ収容装置300からスタンバイジャンパを取り出し、スタンバイジャンパを分配パネル101及び102上の対応するアダプタポートに挿入できる。プラギング装置200は、分配パネル101及び102から接続ジャンパのコネクタをさらに取り外すことができる。取り外された接続ジャンパは廃棄ジャンパになる。プラギング装置は廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置400に搬送できる。「3自由度」とは、メカニカルアームがX、Y及びZ軸の延在方向に移動できることを意味する。光ファイバ分配装置では、第1の分配パネル101と第2の分配パネル102との間の延在方向はX軸方向であり、天板51と底板52との間の垂直延在方向はZ軸方向であり、Y軸延在方向はX軸方向及びZ軸方向の両方に対して垂直である。
【0081】
図7及び図8は、ハウジングを取り外した後の2つの異なる方向から見た図6に示す光ファイバ分配装置の三次元概略図である。本実施では、光ファイバ分配装置の対向配置された2つの分配パネル101及び102がそれぞれ第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102であり、第1の分配パネル101と第2の分配パネル102との間にジャンパ収容空間R1が存在する第1のポート11は。第1の分配パネル101に配置され、第2のポート12は第2の分配パネル102に配置されている。具体的には、第1のポート11及び第2のポート12は、第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102に配置される光ファイバアダプタポートである。複数の第1のポート11及び複数の第2のポート12は、複数列のポートグループ10になるように配置されている。図6では、第1の分配パネル101上の破線ボックス内の第1のポート11の列を列になったポートグループ10という。2つの隣接する列になったポートグループ10の間に挿入及び取り外し間隔R2が配置されている。挿入及び取り外し間隔R2は、プラギング装置200のメカニカルアームを収容するように構成されている。メカニカルアームは、挿入及び取り外し間隔R2でスタンバイジャンパのコネクタを挿入するか又は接続ジャンパのコネクタを取り外す。図6図8では、列になったポートグループ10(この列になったポートグループ10が複数の第1のポート11を含む)が第1の分配パネル101に概略的に描画され、列になったポートグループ10(このポートグループ10の列は複数の第2のポート12を含む)が第2の分配パネル102に概略的に描画されている。列になったポートグループ10におけるポートの配置方向はZ軸方向である。これは、第1の分配パネル101上の複数の列になったポートグループ10が、Y軸方向に沿って間隔を空けて順次配置されているものと理解されよう。これは、2つの隣接する列になったポートグループ10の間の垂直延在方向はY軸方向であることが理解されよう。
【0082】
図9は、図6に示す実施における(アダプタポートなしの)第1の分配パネル101の概略図である。図6に示す実施における第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102は同じ構造を有し得る。図9を参照されたい。第1の分配パネル101は略矩形である。第1の分配パネル101は複数の棒状の突出部1011を含み、各突出部1011の延在方向はZ軸方向である。複数の突出部1011は、Y軸方向に間隔をおいて順次配置されている。隣接する突出部1011の間には凹部1019が形成されている。凹部1019と、凹部1019の両側の突出部1011とは共に挿入及び取り外し間隔R2を取り囲む。各突出部1011に複数の貫通孔1013が配置され、複数の貫通孔1013はZ軸方向に沿って一列又は二列に配置されている。図9に示すように、第1の分配パネル101にはY軸方向に沿って計6つの突出部1011が配置されている。具体的な実施では、2つの辺の2つのエッジ位置に配置された2つの突出部1011に1列の貫通孔1013のみが配置されている。中間位置に設けられた4つの突出部1011のそれぞれに2列の貫通孔1013が配置されている。各貫通孔1013の位置は、第1のポート11を得るために光ファイバアダプタを取り付けるのに用いられる。
【0083】
図10は、図6に示す実施に係るプラギング装置200の概略図である。プラギング装置200は、トラックベース21、移動スライドトラック22及びメカニカルアーム23を含む。図6図8を参照して、プラギング装置200のトラックベース21は分配領域S1の外側に位置し、図6及び図8で破線を用いることにより表されている矩形ボックス内の領域は分配領域S1である。具体的には、図6に示すように、トラックベース21はハウジング500の天板51に取り付けられ、分配領域S1及び天板51とは間隔を置いて配置され、分配領域S1と底板52との間の距離は、分配領域S1と天板51との間の距離よりも小さい。移動スライドトラック22はZ軸方向に延びて、分配領域S1を貫通し、メカニカルアーム23は移動スライドトラック22に摺動可能に接続されている。
【0084】
図11は、図10の部分Iの拡大図であり、トラックベース21の具体的な構成を主に示す。トラックベース21は、第1のブラケット211、第1のトラック212、第1の駆動アセンブリ213、第1のスライダ214、第2のブラケット215、第2のトラック216、第2の駆動アセンブリ217及び第2のスライダ218を含む。第1のブラケット211は第1のトラック212及び第1の駆動アセンブリ213を支持するように構成され、第2のブラケット215は、第2のトラック216及び第2の駆動アセンブリ217を支持するように構成され、第1のスライダ214は第2のブラケット215に固定され、第1のトラック212に摺動可能に接続されるように構成され、第2のスライダ218は移動スライドトラック22に固定され、第2のトラック216に摺動可能に接続されるように構成されている。
【0085】
第1のブラケット211は板状構造を有し、第1のブラケット211は光ファイバ分配装置の天板51に固定されている。第1のトラック212はX軸方向に沿って延びている。第1のトラック212は、間隔をおいて対向配置された2つの第1のスライドトラック2121及び2122を含む。具体的には、第1のブラケット211は長方形の板状構造を有し、2つの第1のスライドトラック2121及び2122は、第1のブラケット211の一対の長辺にそれぞれ固定されている。第1のスライドトラック2121及び2122のそれぞれは長い帯状であり、X軸方向に延びる。第2のブラケット215の一端は第1のスライダ214に固定され、第1のスライダ214を用いることにより第1のスライドトラック2121に摺動可能に接続されている。第2のブラケット215の他端は第1のスライダ214に固定され、第1のスライダ214を用いることにより他方の第1のスライドトラック2122に摺動可能に接続されている。第1の駆動アセンブリ213は2つの第1のスライドトラック2121及び2122の間に位置し、第2のブラケット215を駆動して、第1のトラック212に沿って摺動させるように構成されている。具体的には、第1の駆動アセンブリ213は第1のモータ2131及び第1の同期ベルト2132を含む。第1のモータ2131は第1の同期ベルト2132を駆動して動かし、第1の同期ベルト2132は第2のブラケット215を駆動して第1のトラック212上で動かす。
【0086】
第2のトラック216は、第2のブラケット215の、第1のトラック212から離れた方の面に固定され、Y軸方向に延びている。第2のトラック216及び第2のブラケットとは、共に第1のトラック212に沿って摺動する。移動スライドトラック22の一端は第2のトラック216に摺動可能に接続されている。具体的には、第2のスライダ218は第2のトラック216に摺動可能に接続され、移動スライドトラック22の一端は第2のスライダ218に固定されている。第2の駆動アセンブリ217は、第2のブラケット215の、第1のトラック212から離れた方の面に固定されている。第2の駆動アセンブリ217は、第2のモータ2171及び第2の同期ベルト2172を含む。第2のモータ2171は、第2の同期ベルト2172を駆動して動かすように構成され、第2の同期ベルト2172は、移動スライドトラック22及び第2のスライダ218を駆動して第2のトラック216上で摺動させるように構成されている。
【0087】
第1のモータ2131及び第2のモータ2171は、電線を用いることにより光ファイバ分配装置の制御センタ(図示せず)に電気的に接続されている必要がある。図11に示すように、第1のブラケット211及び第2のブラケット215には、ケーブル管理構造219がさらに配置され、ケーブル配置構造219は電線を配置するように構成されている。
【0088】
移動トラック22の一端には第3のブラケット221が配置され、第3のブラケット221は第2のスライダ218に固定されるように構成されている。移動トラック22は、リードスクリュー222及び第3のモータ223を含む。リードスクリュー222はZ軸方向に沿って延び、リードスクリュー222の一端は第3のブラケット221に回転可能に接続されている。第3のモータ223は第3のブラケット221に固定され、第3のモータ223はリードスクリュー222を駆動して回転させるように構成されている。
【0089】
図12は、図10の部分IIの拡大図である。移動スライドトラック22はナット構造224をさらに含む。ナット構造224はリードスクリュー222と一致し、第3のモータ223は、リードスクリュー222を駆動して回転させるため、ナット構造224はリードスクリュー222に沿って動くことができる。メカニカルアーム23は、メカニカルアームブラケット231のグリッパ機構232、回転対233及び回転モータ234を含む。メカニカルアームブラケット231は、移動スライドトラック22上のナット構造224に固定されている。リードスクリュー222の回転によりメカニカルアームブラケット231が駆動されて、リードスクリュー222に沿ってZ軸方向に移動する。回転対233は、グリッパ機構232とメカニカルアームブラケット231との間に接続され、回転モータ234は回転対233を駆動させて動かし、グリッパ機構232を駆動してメカニカルアームブラケット231に対して回転させるように構成されているため、グリッパ機構232は、挿入及び取り外し間隔R2において挿入及び取り外し間隔R2の両側でポートグループ10のコネクタを挿入及び取り外しすることができる。メカニカルアーム23はグリッパモータ235をさらに含む。グリッパモータ235はグリッパ機構232を駆動して、接続ジャンパのコネクタ又はスタンバイジャンパのコネクタをクランプ又はリリースさせるように構成されている。図12及び図13を参照して、具体的に、グリッパ機構232は接続ロッド2321と、接続ロッド2321に摺動可能に接続されたスライドロッド2322とを含む。接続ロッド2321の一端はメカニカルアームブラケット231に固定され、グリッパモータ235はスライドロッド2322の一端に接続され、スライドロッド2322を駆動して接続ロッド2321に対して摺動させるように構成されている。図13は、図10の部分IIIの拡大図である。接続ロッド2321の他端に第1の爪部2323が配置されている。具体的には、接続ロッド2321の、メカニカルアームブラケット231から離れた方の端部は第1の本体23211を含む。第1の本体23211には、Z軸方向に沿って延びるスライドトラック23212が配置されている。第1の爪部2323は第1の本体23211の端部に位置する。第1の爪部2323及び第1の本体23211は一体成形構造であり得る。第2の爪部2324は、スライドロッド2322のグリッパモータ235から離れた方の端部に配置されている。具体的には、スライドロッド2322のグリッパモータ235から離れた方の端部は第2の本体23221を含む。第2の本体23221は、第1の本体23211のスライドトラック23212に摺動可能に接続されている。第2の爪部2324は、第2の本体23221の端部に位置し、第2の爪部2324及び第2の本体23221は一体成形構造であり得る。第1の爪部2323及び第2の爪部2324は対向して配置され、共にグリッパ2320を構成する。この実施では、スライドロッド2322は接続ロッド2321に対して摺動し、第2の本体23221を駆動して第1の本体23211のスライドトラック上で摺動させる。第1の爪部2323と第2の爪部2324との間の距離は、グリッパ2320のクランプ及びリリースが得られるするように調整される。
【0090】
光ファイバ分配装置は制御システムを含む。制御システムは、第1のポート及び第2のポートにおける接続ジャンパのコネクタ及びケーブルを避けるために、接続ジャンパのコネクタをクランプ又はリリースする前後に、メカニカルアームのグリッパ機構を制御してX軸方向に沿って動かすように構成されている。具体的には、制御システムは、グリッパ機構が接続ジャンパのコネクタに移動する前に、すなわち、グリッパ機構が挿入及び取り外し間隔R2から接続ジャンパのコネクタまでX軸方向に沿って移動する前に、メカニカルアームのグリッパ機構を制御してX軸方向に沿って動かすように構成されている。あるいは、制御システムは、接続ジャンパのコネクタが取り外された後に、メカニカルアームのグリッパ機構を制御してX軸方向に沿って動かすように構成されている。具体的には、接続ジャンパのコネクタを搬送するグリッパ機構が挿入及び取り外し間隔R2に移動し、コネクタをジャンパリサイクル装置に運ぶ。
【0091】
図6に示す実施では、Y軸方向において、分配領域S1の片側にジャンパ収容装置300が配置され、ジャンパ収容装置300が側板53のうちの1つに取り付けられ、側板53の、ジャンパ収容装置300が取り付けられる内面は、第1の分配パネル101と第2の分配パネル102との間のジャンパ収容空間R1に面する。一実施では、ジャンパ収容装置300は側板53に着脱可能に接続されている。例えば、ジャンパ収容装置300は、スライドトラックとスライドスロットとの協働により側板53に着脱可能に接続されている。スライドスロットは側板53に配置され、それに対応してスライドトラックはジャンパ収容装置300のハウジングに配置され得る。あるいは、スライドトラックは側板53に配置され、それに対応してスライドスロットはジャンパ収容装置300のハウジングに配置されている。
【0092】
一実施では、ジャンパ収容装置300の具体的な構成については、図14図17を参照されたい。
【0093】
図14及び図15に示すように、本願で提供されるジャンパ収容装置300は、ハウジング321、カバー322、外部インターフェースアセンブリ330、第1の弾性機構310及びクランプ機構340等のコンポーネントを含む。カバー322は、第1のプレート部材3221と、2つの第2のプレート部材3222とを含む。2つの第2のプレート部材3222は、それぞれ2つの第2の領域S8に位置し、第1のプレート部材は第2の領域S9に位置する。2つの第2のプレート部材3222はハウジング321の両端に接続されている。2つの第2のプレート部材3222及びハウジング321によって取り囲まれた空間は、コネクタ021及び022並びに第1の弾性機構310を収容するための収容チャネルである。ハウジング321及びカバー322はハウジングアセンブリを構成する。外部インターフェースアセンブリ330は収容チャネルの上部に位置し、ハウジングアセンブリの上部にも位置する。外部インターフェースアセンブリ330及び収容チャネルは、第1の領域S8の範囲内に配置されている。収容チャネルは、ハウジング321、カバー322及び外部インターフェースアセンブリ330によって取り囲まれた中空空間を含む。収容チャネルの空洞は複数の態様で形成され得る。これは本明細書では具体的に限定されない。
【0094】
第1の弾性機構310は収容チャネル内に位置し、ハウジングアセンブリの底部とスタンバイジャンパのコネクタ021及び022との間で当接する。第1の弾性機構310は、収容チャネル内に位置するコネクタ021及び022に作用する当接力を提供するために弾性圧縮状態にある。具体的には、第1の弾性機構310はばね3101及び押圧ブロック3102を含む。押圧ブロック3102はばね3101の一端に固定され、押圧ブロック3102は、コネクタ021及び022を支持するように構成されている。ばね3101の、押圧ブロック3102から離れた方の一端はハウジングアセンブリの底部に固定されている。具体的には、押圧ブロック3102は、収容チャネル内にあり、第1の弾性機構310に最も近いコネクタ021及び022に直接当接する。押圧ブロック3102の表面積は、ばね3101のものよりも大きいため、押圧ブロック3102は、収容チャネル内のコネクタ021及び022が比較的安定であることを確かなものにするために、コネクタ021及び022をより容易に支持することができる。
【0095】
図14及び図16を参照して、外部インターフェースアセンブリ330は、第1の本体3301、第2の本体3302、第2の弾性機構3303及びスライダ3304を含む。第1の本体3301及び第2の本体3302の双方はハウジングアセンブリに接続されている。具体的には、第1の本体3301はハウジング321の上部に接続され、第2の本体3302はカバー322の第2のプレート部材3222の上部に接続されている。第1の本体3301は閉鎖空間33012を備える。スライダ3304は、閉鎖空間33012内の第2の弾性機構3303を用いることにより第1の本体3301に弾性的に接続されている。閉鎖空間33012の開口33014は、第2の本体3302に面する。図17に示すように、第2の本体3302と第1の本体3301との間にジャンパ取り出し窓W及びスタンバイ窓3305が存在する。スライダ3304は、ジャンパ取り出し窓Wと閉鎖空間33012の内部との間を摺動可能であり、摺動方向は第1の方向F1である。第1の方向F1では、スタンバイ窓3305がジャンパ取り出し窓Wと閉鎖空間との間に位置する。第1の領域S8においてコネクタが直線状に配置される方向は第2の方向F2である。第2の方向F2では、スタンバイ窓3305は第1の領域S8の収容チャネル内のコネクタに面する。第2の方向F2は第1の方向F1に対して垂直である。
【0096】
具体的には、第1の本体3301及び第2の本体3302の双方はハウジングアセンブリの一端に配置される。第1の本体3301及び第2の本体3302のそれぞれは内部空間を有する半閉鎖構造である。第2の弾性機構3303の一端は第1の本体3301に固定されている。第2の弾性機構3303の他端はスライダ3304に固定されている。スライダ3304の一部は、第1の本体3301の閉鎖空間33012に収容され得る。スライドスロット33011は、第1の本体3301の1つ以上の側面に配置され得る。スライダ3304上の隆起したストリップ33041は、第2の弾性機構3303によって提供される弾性力の下で又は外力の作用の下でスライドスロット33011上を摺動し得る。
【0097】
スライダ3304は階段状であってもよい。スライダ3304が外力で押圧されていない場合、図17に示すように、第2の本体3302と、スライダ3304によって取り囲まれた空間は共にジャンパ取り出し窓Wを構成する。図16に示すように、スライダ3304の外面は、互いに接続され、互いに垂直であり得る第1の面33042及び第2の面33043を含む。スライダ3304がジャンパ取り出し窓Wの一部を占有する場合、第1の面33042はジャンパ取り出し窓W内に位置するコネクタ021と接触し、第2の面33043はジャンパ取り出し窓W内に位置するコネクタ021に当接する(具体的には、スライダ3304は、第2の弾性機構3303の弾性力によりコネクタに当接する)。一般に、この状態では、第1の本体3301はジャンパ取り出し窓W内のコネクタ021に接触する。
【0098】
スライダ3304に外力が加わると、例えば、プラギング装置からの外力によりスライダ3304が第1の方向F1に沿って押され、スライダ3304は摺動して第2の弾性機構3303を圧縮する。スライダ3304の第1の面33042及び第2の面33043は、ジャンパ取り出し窓Wに位置するコネクタ021から離れる。この場合、スライダ3304はジャンパ取り出し窓Wから離れ、ジャンパ取り出し窓Wの、スライダ3304によって占有される位置は、プラギング装置200のグリッパによって占有される。ジャンパ取り出し窓では、第2の弾性機構3303は、スライダ3304の移動の間に、スライダ3304が力により第1の方向F1に摺動を続けることができなくなるまで圧縮される。この場合、ジャンパ取り出し窓Wの隣りに新たな空間が形成され、本明細書ではそれを略してスタンバイ窓3305という。スタンバイ窓3305は、スライダ3304上に形成された段状の第1の面33042及び第2の面33043と、ジャンパ取り出し窓W内に位置するコネクタの1つの側面という3つの面を有する。スタンバイ窓3305は第4の面及び2つの底面を有していない。スタンバイ窓3305は、第1の領域S8の収容チャネルと連通し、スタンバイ窓3305は、収容チャネルの拡張空間ともみなされ得る。スタンバイ窓3305が形成されると、スタンバイ窓3305に最も近く、収容チャネル内に位置するコネクタが、収容チャネルの第1の弾性機構310によってスタンバイ窓3305内に押し込まれる。このように、ジャンパ取り出し窓W内に位置するコネクタ021がプラギング装置によって取り外された後、第2の弾性機構3303の弾性力がスライダ3304に作用するため、スライダ3304がスタンバイ窓3305のコネクタをジャンパ取り出し窓W内に押し込む。
【0099】
図17に示すように、第2の本体3302は第1のノッチ33021を含み、第1の本体3301は第2のノッチ33011を含む。第2のノッチ33011は第1のノッチ33021と連通し、第2のノッチ33011及び第1のノッチ33011の開口サイズは、コネクタ021のプラグ及び防塵キャップ026の最大サイズより小さいが、防塵キャップ026がコネクタプラグに挿入された際に露出する防塵キャップ026の最小サイズよりも大きい。プラギング装置がコネクタ021をジャンパ取り出し窓Wから取り外すプロセスでは、コネクタは第3の方向F3に沿って取り外される。ジャンパ取り出し窓Wに位置するコネクタ021がプラギング装置によって取り外される場合、第1のノッチ33021の開口サイズは防塵キャップ026の最大サイズよりも小さいため、防塵キャップ026は第1のノッチ33011を通過することができない。防塵キャップ026はコネクタ021のプラグから取り外される。したがって、取り外されたコネクタ021は防塵キャップ026のないコネクタであり、分配パネルのポートに直接挿入され得る。すなわち、第2の本体3302の第1のノッチ33021の両側に第2の本体33032の制限構造33022が形成され、この制限構造33022は、プラギング装置がジャンパ取り出し窓Wからコネクタを取り外すプロセスで防塵キャップ026をブロックするように構成されているため、防塵キャップ026がコネクタから離脱する。
【0100】
図14及び図15に示すように、クランプ機構340は第2の領域S9には配置され、クランプ機構340とハウジング321との間にケーブル配置空間3401が存在する。ジャンパのケーブルはケーブル配置空間3401で順次収容され得る。ケーブル出口3402は、クランプ機構340とハウジング321との間に存在し、ケーブル出口3402はケーブル配置空間3401と、ジャンパ収容装置の外部空間とに連通する。クランプ機構340の特定の構造形態は弾性押圧ブロックであり得る。弾性押圧ブロックは帯状である。その底部がハウジングに固定され、その上面とハウジングとの間にケーブル出口3402が存在し、ハウジングと、上面と底面との間のシート状部材との間にケーブル配置空間が存在する。ケーブルはケーブル配置空間を通過し得る。複数のケーブルがある場合、ケーブルはケーブル配置空間を順番に通過する必要がある。ケーブルがケーブル配置空間に順番に収容されることは、ケーブルがケーブル配置空間を通過することと理解され得る。加えて、ケーブル配置空間の幅又は直径は1つのケーブルの収容に十分でしかない。これにより、ジャンパ収容装置内にケーブルが順次配置されるが、互いに交差せず、無駄な巻線を回避するのが確実になる。必要に応じて、複数のクランプ機構340が配置され得る。
【0101】
この実施では、ジャンパ収容装置300は、2つの第1の領域S8の構造を含み、2つの第1の領域S8の構造は同様である。2つの第1の領域S8の構造は通常同じである。したがって、第2の第1の領域の構造については再度説明しない。しかしながら、ジャンパ収容装置300が2つの第1の領域S8の構造を含む場合、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタはそれぞれ異なる第1の領域S8に位置し、第1の領域S8における2つのコネクタの配置シーケンスは同じである。加えて、全てのジャンパの、第2の領域S9のケーブル管理スペースに収容されるケーブルのシーケンスは、第1の領域S8のケーブルに接続されるコネクタの配置シーケンスと同じである。配置順序が同じであるため、プラギング装置がジャンパを順番に取り出す場合、すなわちジャンパのケーブル及びコネクタを順番に取り出す場合、ジャンパのケーブルは互いに干渉しない。ジャンパ収容装置300が1つの第1の領域S8の構造のみを含む場合、第1の領域S8における同じスタンバイジャンパの両端のコネクタのシーケンスは隣接している。ここでは、第1の領域S8における同じスタンバイジャンパの両端のコネクタのシーケンスをシーケンスグループとみなす。すなわち、第1の領域S8における2つのコネクタの配置シーケンスは同じである。このように、全てのジャンパの、第2の領域S9のケーブル管理スペースに収容されるケーブルのシーケンスは、第1の領域S8におけるケーブルのそれぞれに接続される2つのコネクタ(1つのグループ)の配置シーケンスと同じである。配置シーケンスが同じであるため、プラギング装置がジャンパを順番に取り出す場合、すなわちジャンパのケーブル及びコネクタを順番に取り出す場合、ジャンパのケーブルは互いに干渉しない。
【0102】
図6に示す実施では、Z軸方向において、ジャンパリサイクル装置400は、分配領域の、トラックベースから離れた方の端部に位置する。具体的には、トラックベース21は分配領域S1の上部に位置する。ジャンパリサイクル装置400は分配領域S1の下部に位置する。ジャンパリサイクル装置400の少なくとも一部は分配領域S1の内部に位置し得る。図7及び図8を参照されたい。ジャンパリサイクル装置400は、搬送機構42、リサイクルボックス41及びジャンパ切断機構43を含む。リサイクルボックス41は、分配領域S1の底部の直下に位置する。搬送機構42は分配領域S1に配置され、分配領域S1の底部領域に位置する。搬送機構42は、プラギング装置200によってジャンパリサイクル装置400に搬送された廃棄ジャンパを受け取り、廃棄ジャンパをリサイクルボックス41に搬送するように構成されている。
【0103】
図18及び図19を参照されたい。搬送機構42は、ブラケット4021、一対の摩擦ホイール4022、第1の駆動部品4023及び第2の駆動部品4024を含む。ブラケット4021は光ファイバ分配装置の内部に固定され、摩擦ホイール4022、第1の駆動部品4023及び第2の駆動部品4024を取り付けるように構成されている。ブラケット4021は平板構造であり、互いに反対にある第1の面0211及び第2の面0212を含む。ブラケット4021は貫通孔0213を備え、貫通孔0213は帯状である。第1の駆動部品4023及び第2の駆動部品4024が第1の面0211に取り付けられ、一対の摩擦ホイール4022が第2の面0212に取り付けられている。摩擦ホイール4022のうちの一方は駆動ホイール0221であり、他方は補助ホイール0222である。駆動ホイール0221は第1の駆動部品4023に接続され、駆動ホイール0221はブラケット4021に回転可能に接続されている。第1の駆動部品4023はモータであり得る。第1の駆動部品4023は駆動ホイール0221を駆動し回転させる。補助ホイール0222は貫通孔0213に取り付けられ、貫通孔0213内でブラケット4021に対して相対的に動くことができる。補助ホイール0222は、駆動ホイール0221に近づく及び離れる方向に動かすことができる。第2の駆動部品4024は、補助ホイール0222を駆動して貫通孔0213内で動かすように構成されているため、一対の摩擦ホイール4022は互いに径方向に反対方向又は背中合わせに移動して、廃棄ジャンパをクランプ又はリリースする。
【0104】
図18に示すように、光ファイバ分配装置には第1のパーキングソケット14がさらに設けられている。第1のパーキングソケット14は搬送機構42に隣接し、廃棄ジャンパのコネクタと一致するように構成されている。プラギング装置200が分配パネルから接続ジャンパの1つを取り外すと、接続ジャンパの両端のコネクタが対応する第1のポート及び第2のポートから取り外され、この場合の接続ジャンパは廃棄ジャンパである。プラギング装置200は、廃棄ジャンパのコネクタを第1のパーキングソケット14に挿入し、廃棄ジャンパのケーブルは一対の摩擦ホイール4022の間で延びる。一対の摩擦ホイール4022が廃棄ジャンパをクランプすると、第1のパーキングソケット14にある廃棄ジャンパのコネクタは、プラギング装置200を用いることにより取り外される。そして、第1の駆動部品4023により、駆動ホイール0221が駆動されて回転し、一対の摩擦ホイール4022と廃棄ジャンパとの摩擦力を用いることにより廃棄ジャンパがリサイクルボックス41に搬送される。
【0105】
図20及び図21を参照されたい。ジャンパ切断機構43は、廃棄ジャンパが搬送機構42に搬送される前に、廃棄ジャンパのコネクタを切断するように構成されている。具体的には、図18及び図20を参照されたい。廃棄ジャンパ15は、第1のプラグ151、第2のプラグ152及び第1のプラグ151と第2のプラグ152との間に接続されたケーブル153を含む。ジャンパ切断機構43は第1のプラグ151を切断するように構成されている。プラギング装置200は第2のプラグ152を搬送機構42に搬送する。光ファイバ分配装置は第2のパーキングソケット16(第2のパーキングソケット16は固定ポートとも呼ばれ、光ファイバ切断プロセスにおいて廃棄ジャンパのコネクタを固定するように構成される)をさらに備える。第2のパーキングソケット16はジャンパ切断機構43に隣接し、廃棄ジャンパの第1のプラグ151と一致するように構成されている。ジャンパ切断機構43は、モータ431及びハサミ構造432を含み、モータ431はモータであり得る。プラギング装置200が第1のプラグ151を第2のパーキングソケット16に挿入すると、廃棄ジャンパ15のケーブル153がハサミ構造432に延び、モータ431が始動されるため、ハサミ構造432が廃棄ジャンパ15の第1のプラグ151を切断する。
【0106】
図6図21に示す具体的な実施では、三自由度のプラギング装置は、分配パネルに光ファイバを挿入する光ファイバ分配処理と、分配パネルから光ファイバを取り外すジャンパ廃棄プロセスとを行う。光ファイバ分配プロセス及びジャンパ廃棄プロセスは互いに独立した2つのプロセスである。本実施で提供される光ファイバ分配装置は光ファイバ分配機能のみ、ジャンパ廃棄機能のみ又は光ファイバ分配機能及びジャンパ廃棄機能の両方を有し得る。光ファイバ分配プロセス及びジャンパ廃棄プロセスのそれぞれについて、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法について以下で説明する。
【0107】
光ファイバ分配プロセスの場合、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法は、
要求に基づいて接続されるべきサービスポートを特定すること、すなわち、接続ジャンパが挿入されるターゲットポートを特定することであって、ターゲットポートは、第1の分配パネル上の第1のポート及び第2の分配パネル上の第2のポートを含む、ことと、
プラギング装置を操作して、プラギング装置のメカニカルアームがジャンパ収容装置のジャンパ取り出し窓に移動するようにすることと、
プラギング装置のメカニカルアームにより、ジャンパ取り出し窓からスタンバイジャンパのコネクタを取り出すことと、
プラギング装置により、スタンバイジャンパの取り出したコネクタを第1の分配パネルの第1のポートに搬送し、該コネクタを第1のポートに挿入することであって、この場合、スタンバイジャンパの他方のコネクタは依然ジャンパ収容装置の別のジャンパ取り出し窓にある、ことと、
プラギング装置を操作して、プラギング装置のメカニカルアームをジャンパ収容装置の別のジャンパ取り出し窓に移動させることと、
プラギング装置のメカニカルアームにより、ジャンパ取り出し窓からスタンバイジャンパの別のコネクタを取り出すことであって、この場合、スタンバイジャンパはジャンパ収容装置から完全に離れる、ことと、
プラギング装置により、スタンバイジャンパの取り出されたコネクタを第2の分配パネルの第2のポートに搬送し、該コネクタを第2のポートに挿入することであって、この場合、光ファイバ分配プロセスが完了し、ジャンパ収容装置内のスタンバイジャンパは、第1のポート及び第2のポートの間で接続される接続ジャンパになる、ことと、
を含む。
【0108】
他の実施では、ジャンパ収容装置にはジャンパ取り出し窓が1つしかなくてもよく、プラギング装置は、ジャンパ取り出し窓から同じスタンバイジャンパの2つのコネクタを順次取り出す。
【0109】
ジャンパ廃棄プロセスの場合、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法は、
要求に基づいて、中断されるべきサービス接続を特定し、光路から切断する必要があるターゲットポートを特定することであって、ターゲットポートは、接続ジャンパの両端に接続された、第1の分配パネル上に位置する第1のポート及び第2の分配パネル上に位置する第2のポートを含む、ことと、
プラギング装置を制御して、プラギング装置のメカニカルアームを対応する第1のポートに動かし、第1のポートの接続ジャンパのコネクタを取り外すことであって、この場合、接続ジャンパの一端は第1のポートを離れており、接続ジャンパは廃棄ジャンパとなる、ことと、
プラギング装置により、取り外されたコネクタをジャンパリサイクル装置に搬送し、図20に示す第2のパーキングソケット16にコネクタを挿入することと、
ジャンパ切断機構を始動させてコネクタを切断することであって、一方のコネクタが切断された廃棄ジャンパの他方のコネクタは第2のポートに挿入され、コネクタが切断された後に、プラギング装置を用いることにより第2のパーキングソケットが除去され、リサイクルボックスに投入される、ことと、
プラギング装置のメカニカルアームにより、対応する第2のポートに移動し、廃棄ジャンパの第2のポートにあるコネクタを取り外すことと、
プラギング装置のメカニカルアームにより、第2のポートから取り外されたコネクタをジャンパリサイクル装置に搬送し、該コネクタを図18に示す第1のパーキングソケット14に挿入することと、
一対の摩擦ホイールが互いに近接して廃棄ジャンパのケーブルをクランプするようにジャンパリサイクル装置の第2の駆動部品を始動させることと、
プラギング装置のメカニカルアームにより、第2のパーキングソケットからのコネクタを除去することと、
摩擦ホイールが回転して廃棄されたジャンパをリサイクルボックスに搬送するように、ジャンパリサイクル装置の第1の駆動部分を始動させることと、
を含む。
【0110】
別の実施形態では、スタンバイジャンパ及び接続ジャンパのコネクタは小さな構造のもの、例えば、カスタマイズされた弾丸状の光ファイバであり得る。そのようなコネクタはサイズが小さい。コネクタは、ジャンパリサイクルプロセスでケーブルに干渉せず、ジャンパリサイクルプロセスにおいてケーブル間でスムーズに取り外すことができる。この種類のスタンバイジャンパ及び接続ジャンパは、光ファイバ切断プロセスを必要としない。具体的には、光ファイバ分配装置において光ファイバ切断機構は不要であり、接続ジャンパの一方のコネクタは直接取り外され、その後、他方のコネクタが取り外されてジャンパリサイクル装置の搬送機構に搬送され得る。
【0111】
本願では、2つの分配パネル上のコネクタが3自由度のプラギング装置によって挿入及び取り外しされ、プラギング装置の大部分の構造を分配領域の上部に置かれるため、作業のためにメカニカルアームを分配領域の上部から分配領域内に延びる。プラギング装置が動作する必要がない場合、プラギング装置は分配領域の上部にとどまるため、光ファイバ分配装置の分配領域は、接続ジャンパのケーブルを収容するのに十分なスペースを有し得る。加えて、ジャンパ収容装置及びジャンパリサイクル装置は分配領域に隣接し、装置に一体化されている。モジュール部品の位置は装置のより高いスペース利用を達成する。さらに、本実施で提供される光ファイバ分配装置による光ファイバの分配及びジャンパの廃棄プロセスを容易に行うことができる。
【0112】
他の実施では、本願で提供される3自由度のプラギング装置は、代替的に2つのメカニカルアームを含み得る。例えば、図6図8に示す解決策に基づいて、一対一の対応関係で配置された2つの移動ガイドトラック22と、2つのメカニカルアーム23とがあり得る。移動スライドトラック22の両方はトラックベース21上で摺動でき、メカニカルアームの一方が第1の分配パネル上のコネクタの挿入及び取り外しを行い、メカニカルアームのうちの他方が第2の分配パネル上のコネクタの挿入及び取り外しを行う。あるいは、分配領域は上部及び下部又は左側部分及び右側部分の2つの部分に分割され、2つのメカニカルアームがそれぞれ2つの部分でコネクタの挿入及び取り外しを行う。
【0113】
一実施では、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは光ファイバ分配装置の内部に固定されている。光ファイバの分配及びジャンパの廃棄プロセスにおいて、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは静止状態であり、光ファイバの分配及びジャンパの廃棄プロセスは、プラギング装置の動作のみにより行われる。他の実施では、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは光ファイバ分配装置内で移動し得る。例えば、第1の分配パネル及び第2の分配パネルは光ファイバ分配装置のハウジングに摺動可能に接続されている。第1の分配パネル及び第2の分配パネルは、Z軸方向及び/又はY軸方向に摺動し、光ファイバの分配及びジャンパの廃棄プロセスは、プラギング装置の動作と協働して行われる。
【0114】
一実施では、光ファイバ分配装置は外部パネルを含む。外部パネルは第1の分配パネルの一方の側に配置され、例えば、第1の分配パネルと背中合わせで配置され得るか又は第1の分配パネルと横並びで配置され得る。第2の分配パネル上の第2のポートは、ジャンパを介して外部パネルのポートに接続される。第1のポート及び第2のポートを他の装置又はネットワークノードに接続する場合、ユーザは外部パネルを操作するだけでよい。
【0115】
図22は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。本実施におけるプラギング装置200の具体的な構成は、図6に示す実施における光ファイバ分配装置のプラギング装置の構造と同じである。図22に示す実施と図6に示す実施との主な違いは、分配パネルにある。図22及び図23を参照されたい。この実施では、分配領域S1に1つの一体型分配パネル103のみが配置され、第1のポート11及び第2のポート12は全て一体型分配パネル103上に配置されている。なお、一体型分配パネル103には複数のアダプタポートが配置され、該ポートの一部が第1のポート11であり、該ポートのうちの他方が第2のポート12であることが理解されよう。第1のポート11が位置する領域は第1の挿入領域S2であり、第2のポート12が位置する領域が第2の挿入領域S3である。Y軸方向において、第1の挿入領域S2は第2の挿入領域S3の一方側に配置される。この分割方法は左右の分割を定義し得る。別の実施では、代替的に上下の分割方法が用いられ得る。具体的には、Z軸方向において、第1の挿入領域が第2の挿入領域の一方側に配置される。
【0116】
図23及び図24に示すように、この実施では、光ファイバ分配装置はファイバルーティング構造17をさらに含む。ファイバルーティング構造17はケーブルを巻くように構成され、第1のポート11、ファイバルーティング構造17及び第2のポート12は、接続ジャンパの延長経路を決定するように共同で構成されている。ファイバルーティング構造17は一体型分配パネル103に固定され得るか又は一体型分配パネル103から独立しているが、光ファイバ分配装置のハウジング内に固定され得る。図23及び図24は、2つのファイバルーティング構造17を概略的に示す。1つ、2つ又はそれ以上のファイバルーティング構造17があり得る。ファイバルーティング構造17の位置は、第1のポート11及び第2のポート12の特定の配置方法に基づいて決定され得る。これは、本願では限定されない。接続ジャンパのうちの1つを挿入するプロセスを一例として用いて以下に説明する。接続ジャンパは、ケーブルと、ケーブルの両端に位置する2つのコネクタとを含む。プラギング装置は、先ず、ジャンパ収容装置からスタンバイジャンパのコネクタを取り出し、第1のポートのうちの1つにコネクタを挿入する。次に、プラギング装置はジャンパ収容装置に戻り、スタンバイジャンパの他のコネクタを取り出す。プラギング装置がコネクタに第2のポートに挿入するプロセスでは、コネクタを運ぶプラギング装置はファイバルーティング構造17をバイパスするため、2つのコネクタ間のケーブルはファイバルーティング構造をバイパスする。このように、ケーブルの中間部の位置はファイバルーティング構造の周囲に位置する。そのような分配解決策は、分配パネル上の接続ジャンパの整然とした配置を促進し、接続ジャンパが互いに絡み合う現象を回避できる。
【0117】
図25は、本願の具体的な実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。本実施では、光ファイバ分配装置は分配領域S1に位置する分配パネル101、102、プラギング装置200、ジャンパ収容装置300及びジャンパリサイクル装置400を含む。ジャンパリサイクル装置400は、リサイクルボックス41、搬送機構42及びジャンパ切断機構43を含む。プラギング装置200の一部は分配領域S1に位置し、プラギング装置200の残りは分配領域S1の下方(具体的には、リサイクルボックス41と分配領域S1との間)に位置する。ジャンパ収容装置300は分配領域S1の側部に隣接する。ジャンパリサイクル装置400の搬送機構42はジャンパ収容装置300の下方に位置し、ジャンパリサイクル装置400のリサイクルボックス41は分配領域S1の下方に位置し、ジャンパリサイクル装置400のジャンパ切断機構43はプラギング装置200に配置されている。
【0118】
本発明の実施で提供される光ファイバ分配装置は、対向配置された2つの取り付けプレート104を含む。具体的には、各取り付けプレート104は、板状の本体1042と、本体1042の下端に接続された固定プレート1043とを含み、固定プレート1043は本体1042に対して垂直である。図25に示す実施では、2つの取り付けプレート104は同一の構造を有する。一方の取り付けプレート104上に少なくとも2つの分配パネル101が配置され、他方の取り付けプレート104上に少なくとも2つの分配パネル102が配置されている。分配パネル101及び分配パネル102の構造、数及び分布は同じであっても、異なっていてもよい。分配パネル101を一例として用いて、分配パネルの具体的な構造について以下で説明する。各分配パネル101は細長い形状であり、複数のアダプタポート11を備え、分配パネル101の延在方向は第1の方向(又はZ軸方向)である。分配パネル101のそれぞれには、分配パネル101の延在方向(第1の方向又はZ軸方向)に沿ってアダプタポート11が1又は2列で配置されている。分配パネル101のうちの少なくとも2つは、第2の方向(Y軸方向)に間隔を置いて対向配置されている。図25は3つの分配パネル101を概略的に示し、中央の分配パネル101は2列のアダプタポート11(第1のポートと呼ばれ、他方の取り付けプレート上の分配パネル102上のアダプタポートは第2のポートと呼ばれる)を備える。各分配パネル101は2つの接続パネル1044を用いることにより取り付けプレート104の本体1042の面に接続されている。具体的には、接続プレート1044は、分配パネル101と取り付けプレート104の本体1042との間に接続されている。分配パネル101と取り付けプレート104の本体1042との間には、接続プレート1044により空間が存在する。全ての分配パネル101は同一平面上にあってもよく、全ての分配パネル101は取り付けプレート104の本体1042と平行であってもよい。
【0119】
少なくとも2つのクローリング領域105が取り付けプレート104上に配置されている。第2の方向(Y軸方向)には、少なくとも2つのクローリング領域105と少なくとも2つの分配パネル101とが交互に配置され、クローリング領域105のうちの一方は2つの隣接する分配パネル101の間に配置され、分配パネル101のうちの一方は2つの隣接するクローリング領域105の間に配置されている。クローリング領域105及び分配パネル101の代替的な交互配置方法を一例を用いて説明する。1つの解決策では、配置方法は、1つのクローリング領域105、1つの分配パネル101、1つのクローリング領域105及び1つの分配パネル101である。この解決策では、クローリング領域105の数は分配パネル101の数と同じである。他の解決策では、配置方法は、1つの分配パネル101、1つのクローリング領域105、1つの分配パネル101、1つのクローリング領域105及び1つの分配パネル101である。この解決策では、分配パネル101の数はクローリング領域105の数よりも1つ多い。
【0120】
この実施では、分配パネル101及びクローリング領域105が配置され、取り付けプレート104の本体1042上にある領域は分配領域S1である。分配領域S1は、上部、底部及び底部と上部との間に接続された側部を含む。上部から底部への垂直方向の延在方向は第1の方向(Z軸方向)であり、分配パネル101が取り付けプレート104上に配置される方向は第2の方向(Y軸方向)であり、分配パネルに垂直な方向はX軸方向として定義され得る。X方向は、2つの取り付けプレート104の本体1042間の垂直延在方向と理解され得る。
【0121】
2つの取り付けプレート104にそれぞれ取り付けられた2つのプラギング装置200がある。2つのプラギング装置200は同じ構造を有する。各プラギング装置200の具体的な構造については、図26を参照されたい。プラギング装置200は少なくとも2つの固定トラック24、コラム変更機構25及びアクチュエータ26を含み、少なくとも2つの固定トラック24のそれぞれはクローリング領域105に配置され、取り付けプレート104の本体1042に固定されている。図26は、固定トラック24のうちの一方のみを概略的に示す。固定トラック24は第1の方向(Z軸方向)に延び、Z軸方向に沿ったアクチュエータ26の移動経路を提供する。具体的には、固定トラック24は、トラック本体241、第1の同期ベルト242、第1のスライドトラック243及び第1の同期ベルトモータ244を含む。具体的には、トラック本体241は、第1のプレート2411及び第2のプレート2412を含む。第2のプレート2412は、第1のプレート2411と取り付けプレート104の本体1042との間に接続されているため、第1のプレート2411と、取り付けプレート104の本体1042との間に空間が形成されている。第2のプレート2412及び第1のプレート2411の双方は平板構造を有し、互いに垂直であり得る。第1のプレート2411は、取り付けプレート104の本体1042に平行であり得る。第1の同期ベルト242は第1のプレート2411に取り付けられ、第1の同期ベルトモータ244は、第1の同期ベルト242を駆動して動かすように構成されている。第1のスライドトラック243は第2のプレート2412に固定されている。第1のスライドトラック243は、第1のプレート2411に隣接して配置されている。すなわち、第1のスライドトラック243と第1のプレート2411との間の距離は、第1のスライドトラック243と取り付けプレート104の本体1042との間の距離よりも小さい。
【0122】
一実施では、各固定トラック24は第1の同期ベルトモータ244を備える。すなわち、異なる固定トラック24上の第1の同期ベルト242のそれぞれは駆動モータを有する。別の実施では、光ファイバ分配装置は1つの第1の同期ベルトモータ244のみを含み、第1の同期ベルトモータ244は、全ての固定トラック24上の第1の同期ベルト242を同時に駆動して動かす。
【0123】
図25及び図26を参照されたい。コラム変更機構25は分配パネル101の一方側の上で第1の方向(又はZ軸方向)に配置されている。具体的には、コラム変更機構は分配領域S1の低部に隣接している。コラム変更機構25は主トラック251及びコラム変更トラック252を含み、コラム変更トラック252は固定トラック24と同じ方向に延び、コラム変更トラック252は主トラック251に摺動可能に接続されている。主トラック251は、取り付けプレート104の固定プレート1043に固定され、コラム変更トラック252は、取り付けプレート104の本体1042に固定され、分配パネルと固定プレート1043との間に位置する。主トラック251が延びる方向は第2の方向(Y軸方向)である。第2の方向は第1の方向に対して垂直であってもよいし、第2の方向と第1の方向との間に90度未満の挟角が存在してもよい。一実施では、主トラック251はリードスクリュー2511及びリードスクリューモータ2512を含む。リードスクリューモータ2512はリードスクリュー2511を駆動して回転させる。リードスクリュー2511は第2の方向(Y軸方向)に延びる。コラム変更トラック252はリードスクリュー2511に摺動可能に接続されている。具体的には、コラム変更トラック252はスライダ253に固定され、スライダ253はリードスクリュー2511にネジ止めされている。コラム変更トラック252は、本体2521、第2の同期ベルト2522、第2のスライドトラック2523及び第2の同期ベルトモータ2524を含む。本体2521はスライダ253に固定されている。第2の同期ベルト2522及び第2スライドトラック2523は本体2521に取り付けられている。第2の同期ベルトモータ2524は本体2521に固定され、第2の同期ベルト2522を駆動して動かすように構成されている。第2の同期ベルト2522及び第2のスライドトラック2523の延在方向は第1の方向
(又はZ軸方向)である。第2の同期ベルト2522及び第1の同期ベルト242の双方はアクチュエータ26と一致し、双方はアクチュエータ26を駆動して動かすことができる。したがって、第2の同期ベルト2522及び第1の同期ベルト242は同一の構造を有し得る。例えば、第2の同期ベルト2522及び第1の同期ベルト242上にあり、アクチュエータ26と一致するように構成された歯の特定の構造は同じである。
【0124】
アクチュエータ26は固定トラック24及びコラム変更トラック252と摺動可能に一致するように構成されている。コラム変更トラック252が主トラック251上で摺動するプロセスにおいて、コラム変更トラック252を固定トラック24のそれぞれに接続してアクチュエータ26の位置を切り替えることができる。図27及び図28を参照されたい。アクチュエータ26はベアリングプレート261及びリフティングアセンブリ262を含む。ベアリングプレート261の底部には第1の同期ベルト242及び第2の同期ベルト2522に一致するように構成されたラック構造2612が設けられている。具体的には、第1の同期ベルト242及び第2の同期ベルト2533の、アクチュエータ26と接触する面に外側歯が配置されている。図28に示すように、第1の同期ベルト242を一例として用いる。外側歯は、第1の同期ベルト242の外面から突出した複数の歯構造であり、隣接する歯の間に歯空間が存在する。この歯空間にはベアリングプレート261の底部にあるラック2612が収容されるため、ベアリングプレート261の底部にあるラック2612が第1の同期ベルト242の外側歯と係合する。第1の同期ベルト242の動作の間に、アクチュエータ26は、ラックが外側歯に係合することにより、第1の同期ベルト242を這うことができる。
【0125】
図29を参照されたい。アクチュエータ26は、ベアリングプレート261の一方の側に接続された固定部品2613をさらに含む。一実施では、固定部品2613は平坦であり、スライダ2614に固定されている。スライダ2614は、固定トラック24の第1のスライドトラック243に摺動可能に接続され、スライダ2614は、コラム変更トラック252の第2のスライドトラック2523にも摺動可能に接続されている。一実施では、固定部品2613とベアリングプレート261とは一体構造であり、互いに対して垂直である。
【0126】
ベアリングプレート261の上面には、X軸方向に延びるリフティングガイドトラック2615が設けられている。リフティングアセンブリ262は、リフティングガイドトラック2615に摺動可能に接続されている。リフティングアセンブリ262はクランプ構造2621を含む。クランプ構造2621は、Z軸方向及びY軸方向に移動自由度を有する。第1の方向がZ軸方向であり、第2の方向はY軸方向である。
【0127】
図29及び図30を参照して、リフティングアセンブリ262は、固定プレート2622、クランプガイドトラック2623、一対の摺動部材2624及び一対の横方向可動ガイドトラック2625をさらに含む。固定プレート2622及びベアリングプレート261は積み重ねられ、リフティングガイドトラック2615に摺動可能に接続されている。図29に示すように、アクチュエータ26はリフティングモータ263を含み、リフティングモータ263はモータ軸264を含む。リフティングモータ263はリニアモータであり、リフティングモータ263はフランジを用いることにより固定プレート2622に固定されている。具体的には、リフティングモータ263は、固定プレート2622の、ベアリングプレート261から離れた側の面に固定されている。モータ軸264は、固定プレート2622を貫通し、モータ軸264の端部はベアリングプレート261に固定されている。具体的には、ベアリングプレート261は貫通孔2616を備える。モータ軸264の端部はショルダーと、ショルダーの端面から突出するスクリューロッド部とを含む。スクリューロッド部は貫通孔2616を貫通し、ショルダーは、ベアリングプレート261の固定プレート2622に面する面に固定されている。ベアリングプレート261の、固定プレート2622から離れた方の側はスクリューナットを用いることによりスクリューロッドに固定され、ナットはスクリューロッドに固定されているため、モータ軸の始点でベアリングプレート261がナットとショルダーとの間に確実に接続されている。リフティングモータ263が始動されると、モータ軸264は軸方向に直線的に動くため、固定プレート2622とベアリングプレート261との間の距離が変化する。すなわち、リフティングアセンブリ262はリフティングガイドトラック2615に沿って移動する。具体的には、モータ軸264を有するリフティングモータ263は、アクチュエータ26のリフティング駆動アセンブリとして理解され得る。本願では、別の種類のリフティング駆動アセンブリ、例えば、ギヤとラックとの協調又はシリンダ駆動構造を用いて、ベアリングプレートに対してリフティングアセンブリをX軸方向に駆動して動かすようにしてもよい。一実施では、固定プレート2622の中心位置の両側に対称的に配置された2つのリフティングモータ263があるために、リフティングアセンブリ262が円滑に昇降できる。
【0128】
クランプガイドトラック2623は、固定プレート2622の、ベアリングプレート261から離れた方の側に固定され、クランプガイドトラック2623は第1の方向(Z軸方向)に延び、一対の摺動部材2624はクランプガイドトラック2623に摺動可能に接続されている。具体的には、図30を参照されたい。アクチュエータ26は一対の固定部品265を含む。一対の固定部品265は、固定プレート2622の、ベアリングプレート261から離れた側に位置する。一対の固定部品265は間隔をおいて対向配置され、固定プレート2622に固定されている。一対の固定部品265の間には収容空間266が存在する。収容空間266には、クランプガイドトラック2623、一対の摺動部材2624、横方向可動ガイドトラック2625及びクランプ構造2621が位置する。クランプガイドトラック2623の一端は固定部品265のうちの一方に固定され、クランプガイドトラック2623の他端は他方の固定部品265に固定されている。この実施では、2つのクランプガイドトラック2623がある。
【0129】
一対の摺動部材2624は、収容空間266内のクランプガイドトラック2623に摺動可能に接続されている。具体的には、摺動部材2624の具体的な構造を説明するために、摺動部材2624の一方を一例として用い、2つの摺動部材2624の構造は同じであり得る。摺動部材2624は、駆動部26241と、駆動部26241の上部に位置する接続部26242とを含む。接続部26242は、横方向可動ガイドトラック2625に固定されるように構成されている。駆動部26241は一対の貫通孔26243を備える。2つのクランプガイドトラック2623は一対の貫通孔26243をそれぞれ貫通するため、摺動部材2624はクランプガイドトラック2623に摺動可能に接続されている。貫通孔26243の数はクランプガイドトラック2623の数に対応する。クランプガイドトラック2623の数が1つの場合、貫通孔26243の数も1つとなる。駆動部26241はネジ穴26244も備える。このネジ穴26244は、クランプ駆動組立体267の駆動軸2671と一致するように構成され、駆動軸2671の回転により摺動部材2624を駆動してクランプガイドトラック2623に沿って動かす。
【0130】
具体的には、アクチュエータ26はクランプ駆動アセンブリ267を含み、クランプ駆動アセンブリ267は、クランプ駆動モータ2672及び駆動軸2671を含む。クランプ駆動モータ2672は駆動軸2671を駆動して回転させるように構成されている。具体的には、クランプ駆動モータ2672は、摺動部材2624のうちの1つの、収容空間266から離れた側に固定されている。駆動軸2671は摺動部材2624を貫通し、収容空間266内に延びる。駆動軸2671の延在方向は、クランプガイドトラック2623の延在方向と同じである。両方向とも第1の方向(Z軸方向)である。駆動軸2671の外面にはネジ構造26711が設けられている。ネジ構造26711は、摺動部材2624の駆動部26241のネジ穴26244と一致する。具体的には、駆動軸2671の外面に2つのネジ構造26711があり、2つのネジ構造26711のネジ方向は反対である。2つのネジ構造26711は、一対の摺動部材2624のネジ穴26244にそれぞれ係合するため、駆動軸2671が回転すると一対の摺動部材2624が同一方向又は反対方向に動く。
【0131】
別の実施では、代替的に、摺動部材2624のうちの一方のみがねじ穴26244を備えてもよく、駆動軸2671には1つのねじ構造26711がある。すなわち、駆動軸2671は1つの摺動部材2624のみを駆動して動かし、他方の摺動部材2624は固定されているため、摺動部材2624は他方の摺動部材2624に近づくか又は離れるように移動し得る。
【0132】
一対の横方向可動ガイドトラック2625は、一対の摺動部材2624の接続部26242にそれぞれ固定されている。一対の横方向可動ガイドトラック2625はY軸方向に延在する。クランプ構造2621は第1の爪部26211及び第2の爪部26212を含む。第1の爪部26211は、横方向可動ガイドトラック2625のうちの1つに摺動可能に接続され、第2の爪部26212は、他方の横方向可動ガイドトラック2625に摺動可能に接続されている。具体的には、アクチュエータ26は、第1の爪部26211と横方向可動ガイドトラック2625のうちの1つとの間に接続された接続構造26213を含む。接続構造26213はスライダ26214及び固定プレート26215を含む。スライダ26214は固定プレート26215に固定されている。スライダ26214は、横方向可動ガイドトラック2625に摺動可能に接続されている。第1の爪部26211は固定プレート26215に固定されている。第2の爪部26212と他方の横方向可動ガイドトラック2625との間の接続構造はこの接続構造と同じであり得る。
【0133】
アクチュエータ26は横方向可動駆動アセンブリ268をさらに含む。横方向可動駆動アセンブリ268は、横方向可動モータ2682及び駆動ロッド2681を含む。横方向可動モータ2682は、摺動部材2624の、収容空間266から離れた方の側に位置する。横方向可動モータ2682はベアリングプレート261に固定されている。具体的には、横方向可動モータ2682及びクランプ駆動モータ2672は、収容空間266の同じ側に位置する。駆動ロッド2681は摺動部材2624を貫通して収容空間266内に延びる。駆動ロッド2681の外面には駆動歯26811が設けられている。第1の爪部26211及び第2の爪部26212のそれぞれにはラック構造26216が設けられ、ラック構造26216の延在方向は横方向可動ガイドトラック2625の延在方向と同じである。横方向可動モータ2682が駆動ロッド2681を駆動して回転させると、駆動歯26811がラック構造26216に係合することにより、第1の爪部26211及び第2の爪部26212を駆動して横方向可動ガイドトラック2625に沿って同期的に動かすことができる。
【0134】
図31を参照。第1の爪部26211の一端と第2の爪部26212の一端とが対向配置され、第1のグリッパC1(図31の左側の破線枠内の部分は第1のグリッパC1を表す)を構成し、第1の爪部26211の他端と第2の爪部26212の他端とが対向配置されて第2のグリッパC2(図31の右側の破線枠内の部分は第2のグリッパC2を表す)を構成する。アクチュエータ26が固定トラック24のうちの1つに位置する場合、固定トラック24の両側に分布する分配パネル101は、それぞれ第1のパネルB1及び第2のパネルB2であり、固定トラックの他の部分及びアクチュエータ26は図31において省略されている。第1の爪部26211、第2の爪部26212、横方向可動モータ2682及び両側に位置する第1のパネルB1及び第2のパネルB2のみが概略的に示されている。第1のグリッパC1は、第1のパネルB1のアダプタポートのコネクタをクランプ及び回避するように構成され、第2のグリッパC2は、第2のパネルB2のアダプタポートのコネクタをクランプ及び回避するように構成されている。クランプとは、グリッパがアダプタポートでコネクタを挿入及び取り外しするプロセスにおけるクランプ動作のことをいう。回避とは、コネクタをアダプタポートから取り外す際に、コネクタをクランプしてアダプタポートから取り外し、その後にコネクタを横方向可動ガイドトラックに沿って動かしてコネクタをクローリング領域に入れ、コネクタを運ぶアクチュエータを固定トラックに沿って動かして、コネクタが分配パネル上の別のコネクタに干渉しないようにすることをいう。この解決策では、2つのグリッパが横方向可動ガイドトラックの方向に同時にされ、2つのグリッパが横方向可動ガイドトラックに摺動可能に接続されるため、クローリング領域の両側の分配パネルをクローリング領域でクランプ及び回避することができる。これにより、固定トラックの数を削減して、スペースを節約し、コストを低減する。
【0135】
本実施で提供されるプラギング装置200が分配パネル上のコネクタを挿入及び取り外す作業プロセスは、アクチュエータ26がコラム変更トラック252上の主トラック251に沿って移動し、アクチュエータ26はジャンパ収容装置300のジャンパ取り出し窓からスタンバイジャンパのコネクタを取り出すことができる、というものである。加えて、コネクタを運ぶアクチュエータ26は、対応するターゲットアダプタポート(例えば、第1の分配パネル101上の第1のポート11のうちの1つ)に隣接するクローリング領域に対応する位置に移動する。この場合、アクチュエータ26はコラム変更トラック252上にあり、コラム変更トラック252は固定トラック24と整合しているため、アクチュエータ26はコラム変更トラック252から固定トラック24に移動し、固定トラック24に沿ってターゲットアダプタポートに移動できる。この場合、第1の爪部26211及び第2の爪部26212はクローリング領域105内にある。リフティングモータ263を始動することにより、リフティングアセンブリ262が駆動されてリフティングガイドトラック2615に沿って動くため、コネクタを運ぶ第1の爪部26211及び第2の爪部26212はX軸方向に移動する。次に、横方向可動モータ2682が駆動されるため、駆動ロッド2681が回転され、コネクタを運ぶ第1の爪部26211及び第2の爪部26212を駆動して、横方向可動ガイドトラック2625に沿って対応するアダプタポートに移動させる。この場合、コネクタはターゲットアダプタポートと整合し、リフティングモータ263が始動され、第1の爪部26211及び第2の爪部26212を駆動して、コネクタをターゲットアダプタポートに挿入させる。そして、クランプ駆動モータ2672が駆動されるため、一対の摺動部材2624は互いに対して反対に離れている。このように、第1の爪部26211及び第2の爪部26212は互いに対して反対に離れているため、コネクタがリリースされる。第1の爪部26211及び第2の爪部26212は横方向可動モータ2682を駆動することにより駆動されて、クローリング領域105に戻る。
【0136】
ターゲットアダプタポート上のコネクタを取り外す必要がある場合、アクチュエータ26が駆動されて、コラム変更トラック252、主トラック251及び固定トラック24と協働するため、アクチュエータ26は、クローリング領域105内のターゲットアダプタポートに対応する位置に移動する。リフティングモータ263及び横方向可動モータ2682が始動されるため、第1の爪部26211及び第2の爪部26212はコネクタに移動し、第1の爪部26211及び第2の爪部26212はコネクタの両側にそれぞれ位置する。この場合、クランプ駆動モータ2672が駆動されるため、第1の爪部26211及び第2の爪部26212は互いに接近してコネクタをクランプする。そして、横方向可動モータ2682が駆動されて、第1の爪部26211及び第2の爪部26212によって運ばれるコネクタが駆動されてクローリング領域105に移動するため、コネクタは分配パネル上の他のコネクタを避け、コネクタはジャンパリサイクル装置400にさらに搬送される。
【0137】
図25を参照されたい。光ファイバ分配装置はコネクタパーキングポート141をさらに含む。コネクタパーキングポート141は、スタンバイジャンパ又は接続ジャンパのコネクタと一致するように構成されている。アクチュエータの第1のグリッパC1がコネクタをクランプすると、第2のグリッパC2がコネクタをクランプした後にのみ、コネクタを対応するターゲットアダプタポート(第1のポート又は第2のポート)に挿入できる。この場合、アクチュエータはコネクタパーキングポート141内にコネクタを挿入する。そして、第2のグリッパC2はコネクタパーキングポート141と整合し、アクチュエータによるコラム変更、すなわち、コラム変更トラック上の主トラックに沿ったアクチュエータの移動によってコネクタをクランプする。このように、アクチュエータのグリッパが変更される。具体的には、コネクタパーキングポート141は、第1の分配パネル101の延長プレート1012上に配置されている。図25に示すように、延長プレート1012は分配パネルの底部に位置し、延長プレート1012と取り付けプレート104の本体1042との間にも空間が存在する。この空間はカラム交換機構によって通過される。別の実施では、コネクタパーキングポート141は、代替的に分配パネル101上に配置され得る。例えば、分配パネル101上の第1のポート11はコネクタパーキングポートとして用いられる。図25に示す実施では、取り付けプレート104のうちの1つのコネクタパーキングポート141の数は2つに設定されている。別の実施では、1つの取り付けプレート104上に1つのコネクタパーキングポート141しかない。他方の取り付けプレート104もコネクタパーキングポートを備え、このコネクタパーキングポートも、第2の分配パネル102の延長プレート上に配置され得るか又は第2の分配パネル102上に配置され得る。
【0138】
図25を参照されたい。ジャンパ収容装置300は取り付けプレート104の一方側に配置され、ジャンパ収容装置300と、取り付けプレート104の縁に配置された分配パネル101、102との間にはクローリング領域105が形成されている。クローリング領域105には、プラギング装置200の固定トラック24も設けられている。アクチュエータ26がクローリング領域105の固定トラック24上にある場合、ジャンパ収容装置300からスタンバイジャンパを取り出すことができる。ジャンパ収容装置300の具体的な構成は、図14図17に示す実施におけるジャンパ収容装置の具体的な構造と同様であり得る。詳細については、本実施では再度説明しない。
【0139】
図25及び図26を参照されたい。ジャンパリサイクル装置400の搬送機構42は、ジャンパ収容装置300の下方に位置する。アクチュエータ26がコラム変更トラック252上にある場合、アクチュエータ26は、コラム変更トラック252を介して主トラック251上の搬送機構42に移動し、アクチュエータ26によって運ばれる廃棄ジャンパを搬送機構42に搬送する。一実施では、分配パネル101、102に接続された接続ジャンパのコネクタが大きい場合、アクチュエータ26が接続ジャンパのコネクタのうちの1つを取り外した後に、接続ジャンパは廃棄ジャンパとなる。廃棄ジャンパの両端のコネクタは、それぞれ第1のプラグ及び第2のプラグである。本願では、ジャンパ切断機構43が配置されている。ジャンパ切断機構43は、廃棄ジャンパの光ファイバケーブルの一端の第1のプラグを切断するように構成されている。第1のプラグが切断された後、アクチュエータ26は第2のプラグを取り外し、第1のプラグが切断された廃棄ジャンパを搬送機構42に搬送する。図25に示すように、ジャンパ切断機構43はコラム変更トラック252に固定され、コラム変更トラック252に同期して主トラック251上を移動する。このように、主トラック251上の任意の位置で光ファイバが切断され得る。
【0140】
図32を参照されたい。一実施では、ジャンパ切断機構43は、モータ431、はさみ432、摺動構造433及び伸縮ロッド434を含む。摺動構造433は伸縮ロッド434に固定されている。伸縮ロッド434はモータ431によって駆動され、摺動構造433を伸縮駆動して前後に動かす。一対の摺動スロット4332は摺動構造433上に配置されている。一対の摺動スロット4332の延在方向は、伸縮ロッド434の延在方向に対して垂直である。はさみ432はせん断部4321及び操作部4322を含む。操作部4322は一対のハンドルを含む。操作部4322は、位置決めピン4323を用いることにより一対の摺動スロット4332内にそれぞれ位置する。摺動構造433が伸縮ロッド434によって駆動されて動かされると、操作部4322が駆動されて開閉動作を実施し、せん断部4321が開閉動作を同時に行い、ジャンパ切断機能を行うことができる。この実施では、モータ431の、伸縮ロッド434から離れた方の一端がコラム変更機構25の主トラック251に摺動可能に接続されている。
【0141】
一実施では、本願で提供されるジャンパリサイクル装置400における搬送機構42の具体的な構造を以下で説明する。
【0142】
図33を参照されたい。図33に示す搬送機構42は、図25に示す実施で提供される光ファイバ分配装置で用いてもいいし、図6に示す実施で提供される光ファイバ分配装置でも用いてもよい。垂直方向において、搬送機構42はリサイクルボックス41の上方に位置する。搬送機構42は底部領域S4及び上部領域S5を含む。底部領域S4は、上部領域S5とリサイクルボックス41との間に位置する。図33において、大きな破線のボックスによって示される領域が底部領域S4であり、小さな破線のボックスによって示される領域が上部領域S5である。搬送機構42は、第1のバッフル421、第2のバッフル422、コンベアベルト423、第1の駆動ホイール424、第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426を含む。第1のバッフル421及び第2のバッフル422とは対向配置され、第1のバッフル421と第2のバッフル422との間にジャンパ収容空間R3が形成されている。具体的には、第1のバッフル421及び第2のバッフル422の双方は平坦構造であり、第1のバッフル421及び第2のバッフル422は互いに平行であり得る。第1のバッフル421は上部領域S5に第1の側4211を有し、底部領域S4に第2の側4212及び第3の側4213を有する。第2のバッフル422は上部領域S5に第4の側4221を有し、底部領域S4に第5の側4222及び第6の側4223を有する。第1の側4211と第4の側4221とは対向配置されている。具体的には、第1の側4211及び第4の側4221は天板427を用いることにより互いに接続されている。第2の側4212と第5の側4222とは対向配置され、第2の側4212と第5の側4222との間の空間は開いているため、ジャンパ収容空間R3はリサイクルボックス41に直接連通する。同様に、第3の側4213と第6の側4223とは対向配置され、第3の側4213と第6の側4223との間の空間も開いているため、ジャンパ収容空間R3はリサイクルボックス41に直接連通する。
【0143】
コンベアベルト423はジャンパ収容空間R3で搬送経路を形成する。第1の駆動ホイール424、第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426の全ては第1のバッフル421と第2のバッフル422との間に接続され、コンベアベルト423を取り付け且つ駆動するように構成されている。第1の駆動ホイール424及び第2の駆動ホイール425は、上部領域S5と底部領域S4との境界に位置する。コンベアベルト423の、上部領域S5に位置する部分は第1の駆動ホイール424と第2の駆動ホイール425との間に接続されている。第3の駆動ホイール426は底部領域S4に位置し、第3の駆動ホイール426はリサイクルボックス41内に位置し得る。第3の駆動ホイール426、第1の駆動ホイール424及び第2の駆動ホイール425は三角形構造を構成する。具体的には、第1の駆動ホイール424、第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426は互いに離隔され、三角形構造の三つの頂点である。コンベアベルト423は第1の駆動ホイール424、第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426の周りに巻かれているため、コンベアベルト423はジャンパ収容空間R3内の三角形搬送経路を構成する。
【0144】
第1の駆動ホイール424は駆動ホイールである。搬送機構42は駆動モータを含み、駆動モータは第1の駆動ホイール424に接続されて第1の駆動ホイール424を駆動し回転させ、第1の駆動ホイール424はコンベアベルト423を駆動して動かすことが理解されよう。第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426は補助ホイールであり、第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426は、第2の駆動ホイール425及び第3の駆動ホイール426とコンベアベルト423との摩擦力により回転される。
【0145】
別の実施では、第3の駆動ホイール426は代替的に省略され、コンベアベルト423の搬送経路を画定するために2つの駆動ホイールのみが必要となり得る。もちろん、4つの駆動ホイールを配置してもよい。なお、底部領域S4に駆動ホイールの2/3が配置され、様々な用途の要件が満たされるように駆動ホイールの数を増やすことによりコンベアベルト423の搬送経路のサイズが調整され得る。例えば、スタンバイジャンパのサイズが長い場合、スタンバイジャンパの長いサイズに合わせて駆動ホイールの数を増やすことにより、限られたスペースでコンベアベルトの搬送経路が拡張されるため、スタンバイジャンパがリサイクルボックス41にスムーズに搬入される。
【0146】
上部領域S5では、コンベアベルト423のベアリング面はリサイクルボックス41から離れている。底部領域S4では、コンベアベルト423のベアリングはリサイクルボックス41に面する。
【0147】
搬送機構42は、材料排出領域S6及び材料取り込み領域S7を含む。コンベアベルト423は、材料排出領域S6と材料取り込み領域S7との間に閉ループ搬送経路を形成するように構成されている。材料排出領域S6は上部領域S5に位置する。材料取り込み領域S7は上部領域S5に位置し得るか又は底部領域S4に位置し得る。材料排出領域S6は、排出ジャンパをコンベアベルト423に載置するためにプラギング装置200によって用いられる。材料排出領域S6では、排出ジャンパのコネクタがコンベアベルト423に固定されている。材料取り込み領域S7は、廃棄ジャンパのコネクタとコンベアベルト423との間の固定関係を解除するためにプラギング装置200によって用いられる。固定関係が解除された後、廃棄ジャンパをリサイクルボックス41に落とすことができる。
【0148】
具体的な実施では、水平方向において、搬送機構42は、対向配置された第1の端部4201及び第2の端部4202を含む。第1の端部4201から第2の端部4202への延在方向はX軸方向であり、第1のバッフルに対して垂直な方向はY軸方向である。材料排出領域S6は第1の端部4201に隣接し、材料排出領域S7は上部領域S5に位置し、第2の端部4202に隣接する。廃棄ジャンパのコネクタがコンベアベルト423によって材料取り込み領域S7に搬送されると、プラギング装置200が廃棄ジャンパのコネクタとコンベアベルトとの間の固定関係を解除した後で、コンベアベルト423の逆移動により、廃棄ジャンパは重力によりリサイクルボックス41内に落下する。
【0149】
コンベアベルト423はジャンパ固定構造4231を備え、ジャンパ固定構造4231は、廃棄ジャンパのコネクタをコンベアベルト423に固定するように構成されている。具体的な実施では、ジャンパ固定構造4231は、コンベアベルト423に固定され、アダプタポートを備えたブラケットであり、廃棄ジャンパのコネクタをアダプタポートに挿入することにより、廃棄ジャンパをコンベアベルト423に固定する。具体的には、ジャンパ固定構造4231が材料排出領域S6に位置する場合、ブラケットのアダプタポートは材料取り込み領域S7に面する。
【0150】
別の実施では、ジャンパ固定構造4231は代替的にクランプ構造であり得る。例えば、2つの対向配置された2つの弾性グリッパがコンベヤベルト423に固定されている。2つの弾性グリッパはクランプ構造を得るように構成され、廃棄ジャンパのコネクタはクランプ構造でクランプされる。ジャンパ固定構造4231が排出領域S6に位置する場合、プラギング装置200は廃棄ジャンパのコネクタをジャンパ固定構造4231に固定するように構成されている。コネクタを運ぶジャンパ固定構造4231が材料取り込み領域S7に移動すると、プラギング装置200はジャンパ固定構造4231とコネクタとの間の固定接続を解除するように構成されている。
【0151】
この実施では、プラギング装置200は第1のバッフル421に対して垂直な方向に移動するため、プラギング装置200は排出領域S6及び材料取り込み領域S7において廃棄ジャンパのコネクタを操作する。具体的には、第1のバッフル421は材料排出口4214及び材料取り込み口4215を備える。材料排出口4214は材料排出領域S6に位置し、材料取り込み口4215は材料取り込み領域S7に位置する。プラギング装置200は廃棄ジャンパのコネクタを運び、材料排出口4214からジャンパ収容空間R3に入り、コネクタをジャンパ固定構造4231に挿入する。プラギング装置200は、材料排出口4215からジャンパ収容空間R3に伸長し、ジャンパ固定構造4231からコネクタを取り外し、取り外したコネクタをジャンパ収容空間R3に残し、コネクタをコンベアベルト423に置くことができる。
【0152】
図33及び図34を参照されたい。搬送機構はシールドドア428をさらに含む。シールドドア428は材料排出口4214に取り付けられ、第1のバッフル421に摺動可能に接続されている。シールドドア428は材料排出口4214をブロック又は開くことができるため、プラギング装置200は材料排出領域S6内に伸長する。具体的には、第1のバッフル421は、互いに反対に配置された内面及び外面を含む。内面はジャンパ収容空間R3に面する面であり、シールドドア428は外面に取り付けられている。取り付け部4216は外面から突出する。シールドドア428は第1のバッフル421に摺動可能に接続され、弾性要素4281がシールドドア428と取り付け部4216との間に配置されている。弾性要素4281は線形バネであり得る。シールドドア428と第1のバッフル421との間の摺動接続構造は、摺動スロットとスライダとの嵌合構造であり得る。例えば、スライダはシールドドア428の、第1のバッフル421と接触する面に配置され、摺動スロットは第1のバッフル421の外面に配置されている。スライダは摺動スロットと協働して、シールドドア428と第1のバッフル421との間の摺動接続を実施する。シールドドア428は、底部4282及び上部4283を含む。底部4282は取り付け部4216に面し、弾性要素4281に当接するように構成されている。上部4283は材料排出口4214に面する。本願では、シールドドア428はプラギング装置200によって駆動されて移動する。廃棄ジャンパのコネクタを材料排出領域S6に置く必要がある場合、プラギング装置200がシールドドア428の上部4283置かれ、シールドドア428を取り付け部4216の方に押すため、材料排出口4214が開くまでシールドドア428が取り付け部4216の方に移動し、プラギング装置200が材料排出口4214からジャンパ収容空間R3に入ることができる。コネクタを載置した後、プラギング装置200はジャンパ収容空間R3から出て、弾性体4281の作用の下でシールドドア428が自動的に復帰して材料排出口4214をブロックする。この状態では、シールドドア428は材料排出口4214を完全にブロックしない。シールドドア428と第1のバッフル421の上部の第1の側4211との間に又はシールドドア428と天板427との間には、廃棄されたコードを収容するために用いられる隙間が依然としてある。廃棄されたジャンパのコネクタがジャンパ収容空間R3内にある場合、廃棄ジャンパのケーブル部分は依然として搬送機構42の外にあるため、ケーブルは、搬送機構42のコンベアベルト423の移動の間にジャンパ収容空間R3内に連続的に引き込まれる。
【0153】
この解決策では、材料排出口が配置され、シールドドアが材料排出口に配置されているため、光ファイバ分配装置内の他のケーブルがジャンパリサイクルプロセス中に材料排出領域に持ち込まれることを防止できる。搬送機構内で搬送されるプロセスで、搬送機構からリサイクルボックスに送られた廃棄ジャンパは光ファイバ分配装置外の他のケーブルと擦れ、摩擦力により他のケーブルが引っ張られ得る。材料排出口にシールドドアが配置されていない場合、他のケーブルが材料排出口に持ち込まれることがある。
【0154】
図34及び図35を参照されたい。スタンバイジャンパのケーブルがジャンパ収容空間に入るプロセスの円滑性を確保するために、本実施では、搬送機構42は第1のプーリー4291をさらに含み、第1のプーリー4291はシールドドア428の上部4283に回転可能に接続されている。シールドドア428が材料排出口4214をブロックすると、第1のプーリー4291は廃棄ジャンパのケーブルを巻き付けるように構成されているため、第1のプーリー4291を摺動させることによりケーブルがジャンパ収容空間R3にスムーズに入る。具体的には、シールドドア428の上部4283に収容空間42831が配置され、第1のプーリー4291は回転シャフトを用いることにより軸方向の両端に沿ってシールドドア428に回転可能に接続されている。具体的には、材料排出口4214は矩形である。第1の側4211に沿って延びる方向は長さ方向であり、第1の側4211にに対して垂直な方向は幅方向である。材料排出口4214の長さ方向のサイズは、幅方向のサイズよりも大きい。第1のプーリー4291の軸方向は、材料排出口4214の長さ方向と一致する。材料排出口4214の長さ方向に延びる第1のプーリー4291のサイズは、材料排出口4214の長さ方向のサイズ以上である。すなわち、材料排出口4214の長さ方向において、第1のプーリー4291は材料排出口を完全にブロックする。
【0155】
ジャンパ収容空間R3に入る前に、スタンバイジャンパのケーブルは代替的に第1のバッフル421の上部に位置し得る。図35に示すように、ケーブルは天板427の上部に位置することが理解されよう。この場合、ケーブルがジャンパ収容空間R3に入るプロセスでは、ケーブルは天板427の縁に沿ってジャンパ収容空間R3に入る。一実施では、搬送機構42は第2のプーリー4292をさらに含み、第2のプーリー4292は第1のバッフル421と第2のバッフル422との間に位置する。具体的には、第2のプーリー4292は天板427に回転可能に接続されている。シールドドア428が材料排出口4214をブロックすると、第2のプーリー4292と第1のプーリー4291との間に隙間が生じる。この隙間はケーブルを通すために用いられる。第1のプーリー4291、第2のプーリー4292及びコンベアベルト423によって取り囲まれた領域は、廃棄ジャンパのコネクタを搭置するように構成されている。第2のプーリー4292の軸方向は、第1のプーリー4291の軸方向と同じであり得る。材料排出口4214の長さ方向において、第2のプーリー4292は材料排出口4214を完全に遮蔽し得る。この解決策は、ケーブルがジャンパ収容空間R3に滑らかに入るのを促進する。ケーブルがブロックされるのを防止できる。第1のプーリー4291及び第2のプーリー4292の摺動により、ケーブルと搬送機構42との間の摩擦力も低減され、ジャンパリサイクルの円滑性が改善される。
【0156】
搬送機構42は第3のプーリー4293をさらに含む。第3のプーリー4393は第1のバッフル421の材料排出口4214に取り付けられ、第3のプーリー4293の軸方向は材料排出口4214の幅方向と一致する。第3のプーリー4293の軸方向は第1のプーリー4291の軸方向に対して垂直であることも理解されよう。具体的には、第3のプーリー4293は、第3のプーリー4293の軸方向において反対側に配置された第1の端部42931及び第2の端部42932を含む。第1の端部42931は第1のバッフル421に回転可能に接続され、第2の端部42932は天板427に回転可能に接続されている。材料排出口4214の場合、材料排出口4214の天板に面する内壁が底壁であり、材料排出口4214は第1の側に開口を有し、材料排出口4214の側壁は底壁と開口との間に接続されている。ジャンパ収容空間にケーブルが入るプロセスで、第1のプーリー4291はケーブルが底壁又はシールドドア428に接触して擦れてfが生じさせないよう構成され、第2のプーリー4292は、ケーブルが天板427に接触して擦れないように構成され、第3のプーリー4293は、ケーブルが材料排出口4214の側壁に接触して擦れないように構成されている。
【0157】
一実施では、搬送機構42はセンサ4294及びコントローラ(図示せず)をさらに含む。センサ4294は材料排出領域S6内に固定され、センサ4294はジャンパ固定構造4231の位置を感知するように構成されている。ジャンパ固定構造4231が材料排出領域S6に移動すると、センサ4294はコントローラに第1の信号を送信する。第1の信号を受信した後、コントローラはコンベアベルト423を制御して移動を停止させる。プラギング装置200が廃棄ジャンパのコネクタをジャンパ固定構造4231に固定すると、コントローラは第2の信号を受信し、コンベアベルト423を始動させる。コントローラは、コンベアベルト423の動作のストローク及び時間又はジャンパ固定構造4231の座標位置に基づいて、コンベアベルト423を制御して移動を停止させるため、ジャンパ固定構造4231は排出領域S7で停止する。
【0158】
図36Aは、廃棄ジャンパのコネクタが載置されていない状態における搬送機構42の材料排出領域S6の概略図である。この状態では、シールドドア428は閉位置にある。弾性要素4281の弾性当接作用により、シールドドア428は材料排出口4214をブロックする。
【0159】
図36Bは、廃棄ジャンパのコネクタが材料排出領域S6に載置された状態における搬送機構42の材料排出領域S6の概略図である。プラギング装置200はコネクタをクランプし、プラギング装置200が図36Aに示すシールドドア428の上部に移動し、プラギング装置200は下方に移動してシールドドア428を押し下げるたため、シールドドア428が開位置にあり、材料排出口4214はブロックされないことが理解されよう。プラギング装置200及びコネクタは、材料排出口4214を介してジャンパ収容空間R3に入ることができ、プラギング装置200はジャンパ固定構造4231のアダプタポートにコネクタを挿入できる。
【0160】
図36Cは、プラギング装置200がコネクタを搭置して材料排出口4214から出た後にシールドドア428を閉じる概略図である。プラギング装置200がコネクタをリリースして材料排出口4214を介して搬送機構42から出ると、シールドドア428は自動的に閉じ得る。
【0161】
図37Aは、コンベアベルト423が始動された後に、コンベアベルトが廃棄ジャンパのコネクタを底部領域S4に運ぶ状態の概略図である。この状態では、廃棄ジャンパのケーブルはジャンパ収容空間R3に完全に入っていない。図37Aでは、ケーブル、第1のバッフル、第2のバッフル及びシールドドアの関連構造は省略されている。この状態では、コンベアベルト423は移動を続ける必要がある。
【0162】
図37Bは、コンベアベルト423がコネクタを材料排出領域S7に搬送することを示す概略図である。この状態では、コンベアベルト423の駆動は停止され、廃棄ジャンパのケーブルはジャンパ収容空間R3に完全に入っている。加えて、ケーブルは重力によりリサイクルボックス41内に自由に落下する。しかしながら、廃棄ジャンパのコネクタはジャンパ固定構造4231に依然固定されているため、廃棄ジャンパはリサイクルボックスに入ることができない。
【0163】
図38は、材料排出領域S7において、プラギング装置200が廃棄ジャンパのコネクタをジャンパ固定構造4231から取り外し、コネクタをコンベアベルト423上に載置する状態を示す概略図である。この状態では、ベルトコンベア423は反転駆動されるため、重力によりコネクタがリサイクルボックス41内に落下し、廃棄ジャンパがリサイクルされる。この実施では、材料取り込み領域S7が搬送機構42の上部領域S5に配置され、第2の端部4202に隣接するため、搬送機構42はサイズが小さい。材料排出領域S6は上部領域S5の第1の端部4201に位置し得る。あるいは、材料排出領域S6は上部領域S5の中間位置に位置し得る。
【0164】
別の実施では、材料取り込み領域S7は搬送機構42の底部領域S4に位置し得る。図39は、コンベアベルト423がコネクタを材料取り込み領域S7に運ぶ概略図である。この場合、プラギング装置200がジャンパ固定構造4231から廃棄ジャンパのコネクタを取り外し、コネクタを取り外した後にコネクタをリリースすると、コネクタはリサイクルボックス41内に自由に落下する。この実施では、廃棄ジャンパはベルトコンベア423を逆方向に移動させることなくリサイクルボックス41内に落下できる。
【0165】
図25に示す光ファイバ分配装置では、ジャンパ収容装置は、2つの第1の領域と、2つの第1の領域に挟まれた第2の領域とを含む。第1の領域は帯状であり、第1の方向に延び、第2の領域は第1の領域に隣接し、第1の領域の内部空間は第2の領域の内部空間と連通する。スタンバイジャンパの両端のコネクタは2つの第1の領域にそれぞれ収容され、第1の方向に沿って直線状に配列される。スタンバイジャンパの両端のコネクタ間に接続された光ファイバケーブルは第2の領域に収容される。各第1の領域はジャンパ取り出し窓を備える。ジャンパ取り出し窓はコネクタのうちの1つを収容するように構成され、ジャンパ取り出し窓は、プラギング装置がファイバ収容モジュールからスタンバイジャンパを取り出す位置にある。ファイバ収容モジュールは光ファイバ分配装置の内部に着脱可能に接続、例えば、取り付けプレートに摺動可能に接続され得る。
【0166】
図40は、本願の一実施に係る光ファイバ分配装置の概略図である。本実施と図25に示す光ファイバ分配装置との相違点は、取り付けプレート104及びプラギング装置200の数が異なる点と、ジャンパ収容装置300の具体的な構造が異なる点とにある。この実施では、光ファイバ分配装置は、取り付けプレート104、プラギング装置200、ジャンパ収容装置300及びジャンパリサイクル装置400を含む。取り付けプレート104に配置された一体型分配パネル103上のアダプタポートは分割して配置され得る。アダプタポートの一部は第1のポート11であり、他のアダプタポートは第2のポート12である。この場合、接続ジャンパの両端はそれぞれ第1のポート11及び第2のポート12に挿入されて光路が実施される。図40に示すように、分割方法は上下分割である。この図では、破線ボックスF1が第1の分配領域F1として表され、第1の分配領域F1内のアダプタポートは第1のポート11であり、破線ボックスF2は第2の分配領域F2として表され、第2の分配領域F2のアダプタポートは第2のポート12である。
【0167】
この実施では、ジャンパ収容装置300はジャンパ取り出し窓を含む。具体的には、ジャンパ収容装置は第1の領域及び第2の領域を含む。第1の領域は第2の領域に隣接し、第1の領域の内部空間は第2の領域の内部空間と連通する。スタンバイジャンパの両端のコネクタは第1の領域に収容され、第1の領域の延在方向に線形配列されている。スタンバイジャンパの両端のコネクタ間に接続された光ファイバケーブルは第2の領域に収容されている。ジャンパ取り出し窓は第1の領域に配置されている。ジャンパ取り出し窓は、スタンバイジャンパのコネクタヘッドを収容するように構成されている。ジャンパ取り出し窓は、プラギング装置がスタンバイジャンパをジャンパ収容装置から取り出す位置である。この実施では、第1の領域において、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタが隣接して配置されている。ファイバ収容モジュールは光ファイバ分配装置の内部に着脱可能に接続、例えば、取り付けプレートに摺動可能に接続され得る。
【0168】
図40は、四角形のフレーム構造を用いることにより、搬送機構42を概略的に示す。搬送機構42の具体的な構造については、図33に示す搬送機構42の構造を参照されたい。一実施では、図33に示す搬送機構42がこの実施で用いられる場合、材料排出口は分配パネルに近い位置に配置されるため、プラギング装置のアクチュエータはコラム交換機構の主トラック251に沿って材料排出口に移動し、ジャンパ固定構造上に廃棄ジャンパのコネクタを載置できる。一実施では、光ファイバ分配装置内でトラックが設計され、該トラックはコラム交換機構の主トラックに接続され異なる方向に延在し得る。アクチュエータはトラックに沿って搬送機構42の材料排出口及び材料取り込み口に移動し、対応する動作を行い得る。
【0169】
図40に示す実施では、光ファイバ分配装置は、第1の分配パネル101のコネクタパーキングポート141及び延長プレート1012をさらに含み、コネクタパーキングポート141は延長プレート1012上に配置されている。コネクタパーキングポート141は、第1及び第2のグリッパのための手動交換作用として機能し得る。また、コネクタパーキングポート141は、ジャンパ切断機構43と協働し得る。廃棄ジャンパのコネクタを切断する必要があり、ジャンパがリサイクルされる場合、アクチュエータは、分配パネルからコネクタを取り外し、コネクタをコネクタパーキングポート141に挿入し、ジャンパ切断機構43を始動してコネクタを切断する。
【0170】
この実施では、プラギング装置200の一部は、固定トラック24を用いることにより分配パネル間のクローリング領域105に統合されているため、アクチュエータ26は、コラムを変化させることによりファイバの取り出し、分配及びジャンパ廃棄等の動作を行う。プラギング装置200の一部が分配パネル間に統合された設計により、分配プロセスがより迅速且つ正確になり、光ファイバ分配設計の分配効率を改善できる。
【0171】
一実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置の分配パネル上の複数のポートは、少なくとも1つの回転対称アーキテクチャで配置される。ポートはアダプタポートであり、光路を実施するために接続ジャンパのコネクタと一致するように構成されている。回転対称アーキテクチャの中心軸を回転中心として用いられる。複数のポートは、複数の第1のポート及び複数の第2のポートを含む。接続ジャンパの両端のコネクタは、光路を実施するために対応する第1のポート及び対応する第2のポートにそれぞれ挿入される。各接続ジャンパは中心軸をバイパスする。第1のポート、中心軸及び第2のポートは、接続ジャンパの延在経路を共に決定する。この実施では、複数のポートが回転対称アーキテクチャで配置され、接続ジャンパの全ては中心軸をバイパスするため、長さが等しい(又は長さがほぼ等しい)接続ジャンパを用いることにより分配を実施できる。このように、接続ジャンパは整然と分配管理される。したがって、光ファイバ分配装置は、接続ジャンパを収容するために大きなスペースを必要とせず、光ファイバ分配装置は小型で低コストの利点を有する。
【0172】
図41及び図42は、本願の実施に係る光ファイバ分配装置の分配パネルの三次元図及び三次元分解図である。この実施では、光ファイバ分配装置の分配パネルは一体型分配パネル103である。具体的には、一体型分配パネル103は円盤状であり、一体型分配パネル103の中央に中心軸1032が配置されている。中心軸1032を中心に複数のアダプタポートが回転対称で配置されている。一実施では、複数のアダプタポートは同じ円周上に配置されている。すなわち、全てのアダプタポートから中心軸までの距離は等しい。複数のアダプタポートは、中心軸1032を中心に円、半円又は円弧を形成し得る。アダプタポートの一部は第1のポート11であり、アダプタポートの一部は第2のポート12である。具体的な実施では、第1の分配領域F1及び第2の分配領域F2が一体型分配パネル103上に配置され、第1の分配領域F1及び第2の分配領域F2は対称軸AXの両側に対称的に分布している。対称軸AXは中心軸1032と交差する。全ての第1のポート11は第1の分配領域F1に分布し、全ての第2のポート12は第2の分配領域F2に分布する。別の実施では、一体型分配パネル103上の第1の分配領域F1の数及び第2の分配領域F2の数は2つ以上であってもよく、第1の分配領域F1と、第2の分配領域F2とは周方向に交互に配置され得る。あるいは、複数のポートは一体型分配パネル103上で別の方法で配置されていてもよい。本願ではこれは限定されない。
【0173】
この実施では、一体型分配パネル103は、パネル本体31、弾性押圧部材35、支持部材36、固定部品37及び押圧プレート38を含む。パネル本体31は分配面33を含む。図42に示すように、分配面33はパネル本体31の上面であり、分配面33は平面である。複数のアダプタポート(第1のポート11及び第2のポート12)は分配面33上に配置されている。分配パネル103の中心軸AXは、分配面33に対して垂直である。複数のアダプタポート(第1のポート11及び第2のポート12)は、分配面33からパネル本体31の内部に延び、延在方向は分配面33に対して垂直である。これは、アダプタポートが分配面33からパネル本体31の内部に延びる方向は、分配パネル103の中心軸AXの方向と平行であることが理解されよう。分配面33は平面構造であってもいいし、多平面構造であってもよい。例えば、分配本体は段状の分配面を含む。これは、分配面の一部(略して第1の表面)が第1の軸方向位置に対応し、分配面の一部(略して第2の平面)が第2の軸方向位置に対応することを理解されよう。第1の軸方向位置は第2の軸方向位置とは異なる。すなわち、分布面の2つの部分は中心軸AX上の異なる位置に対応する。例えば、第1のポート11は第1の平面上に配置され、第2のポートは第2の平面上に配置されている。具体的には、パネル本体31は、断面が大きく、軸径が小さい円筒構造である。分配面33はパネル本体31の上端面である。外側側面は、パネル本体31の上端面と下端面との間に接続された外周面として理解され得る。外側側面は円筒面であってもいいし、多角形の円筒であってもよい。
【0174】
パネル本体31の外側側面にブラケット34が配置されている。ブラケット34は、ジャンパ収容装置300を固定するように構成されている。一実施では、ブラケット34の上面はパネル本体31の分配面33と同一平面上にある。図42に示す実施では、1つのブラケット34及び1つのジャンパ収容装置300がある。別の実施では、パネル本体31の外面に複数のブラケット34が配置されていてもよく、複数のブラケット34は分配パネル103の周りに周方向に間隔を置いて配置され、各ブラケット34に1つのジャンパ収容装置300が取り付けられ得る。別の実施では、代替的に、複数のジャンパ収容装置300が各ブラケット34に取り付けられ、複数のジャンパ収容装置300は分配パネル103の径方向に積み重ねられ得る。
【0175】
支持部材36は、分配面33上の配線空間を取り囲み、分配面33上での弾性押圧部材35の取り付け位置を決定するように構成されている。支持部材36は分配面33に固定され、アダプタポートの周囲を取り囲む。アダプタポートは分配面33の外周に配置され、支持部材36は分配面33の縁位置に位置する。支持部材36は、上端面361、下端面362及び下端面362と上端面361との間に接続される内側面363及び外側面364を含む。支持部材36の下端面362はパネル本体31の分配面33と接触している。支持部材36の上端面361は弾性押圧部材35を取り付けるように構成されている。支持部材36の内側面363に取り囲まれた空間は、接続ジャンパのための配線空間である。
【0176】
図42及び図43を参照されたい。弾性押圧部材35は一体構造である。弾性押圧部材35は、固定部品351及び弾性部352を含む。固定部品351はリング状であり、固定部品351は支持部材36の上端面361に取り付けられている。固定部品37はリング状である。弾性押圧部材35の固定部品37と固定部品351とは積み重ねられ、固定部品351は、ねじ止めにより固定部品37と支持部材36との間に固定され得る。弾性部352は複数のバネシート353を含む。複数のバネシート353及び複数のアダプタポートは一対一の対応関係で配置されている。各バネシート353の一端は固定部品351に接続され、バネシート353の他端はアダプタポートに面し、アダプタポートに挿入されたコネクタに当接するように構成されている。一実施では、弾性押圧部材35は一体成形された金属バネシート構造である。弾性部352は固定部品351の内縁部に櫛状構造を有し、櫛状構造は三次元構造である。櫛状構造の一部は、固定部品351が位置する平面上に位置し、櫛状構造の一部は、固定部品351が位置する平面から分配面33に向かって斜めに屈曲して延在する。
【0177】
具体的には、図43及び図44を参照されたい。図43は、図42の部分Iを拡大した概略図であり、図44は、図41の部分IIを拡大した概略図である。弾性部352内の複数のバネシート353は同じ構造を有する。各バネシート353の具体的な構造は次の通りである。バネシート353は、順次接続された接続部3531、屈曲部3532及び当接部3533を含む。接続部3531は固定部品351の縁に接続されている。接続部3531及び固定部品351は同一平面上にある。隣接する接続部3531の間に隙間354が形成されている。屈曲部3532は、固定部品351から離れる方に接続部3531の端部から屈曲して延在する。具体的には、屈曲部3532は円弧状である。当接部3533は、接続部3531から離れる方に屈曲部3532の縁部から分配面33のアダプタポートの方に延びる。当接部3533は、支持部材36の内側面363に取り囲まれた配線空間内に位置する。バネシート353が自然な状態にある場合、当接部3533と支持部材36の内側面363との間に隙間が設けられる。分配面33上の当接部3533の垂直突起はアダプタポートの範囲の外に位置する。すなわち、当接部3533の自由端は、アダプタポートの真上の範囲内にない。この場合、コネクタ(すなわち、接続ジャンパのプラグ)をアダプタポートに挿入するプロセスで、バネシート353はコネクタの前端をブロックしない。コネクタの前端はフェルールであるため、フェルールはバネシート353に接触することの防止でき、フェルールが保護される。コネクタがアダプタポートに挿入される挿入方向は第1の方向である。第1の方向は分配面33に対して垂直である。当接部3533のバネシート353の、屈曲部3532の端部から当接部3533の開自由端への延在方向は第2の方向である。第2の方向と第1の方向との間の挟角は90度未満である。すなわち、当接部3533は傾斜状態に設定されている。コネクタをアダプタポートに挿入するプロセスで、コネクタのハウジングはバネシート353の当接部3533に干渉する。具体的には、コネクタのハウジングは当接部3533に対して第1の方向に力を加える。当接部3533は傾斜状態にあるため、第1の方向の力により当接部3533が弾性変形して支持部材36の内側面363に近づき得る。この結果、当接部3533と内側面363との隙間は小さくなるか又はゼロになる。
【0178】
具体的には、バネシート353は、幅が等しい帯状の金属シート構造を曲げることにより得られる。弾性押圧部材35はリング状の金属シート構造である。弾性押圧部材35の内縁から材料の一部を切断して櫛状構造が得られる。この櫛状構造を折り曲げてバネシート353とする。
【0179】
図45を参照されたい。ジャンパ収容装置300は分配パネル103の周囲に配置され、光ファイバはプラギング装置200を用いることによりジャンパ収容装置300から得られる。具体的には、複数のジャンパ収容装置300がある。分配パネルの周囲にブラケット34及び収容ボックス39が配置されている。ブラケット34は1つのジャンパ収容装置300を固定するように構成されている。収容ボックス39は複数のジャンパ収容装置300を載置するように構成されている。具体的には、複数のジャンパ収容装置300が収容ボックス39内で隣り合って配置されている。分配が必要な場合、プラギング装置200はブラケット34上のジャンパ収容装置300からスタンバイジャンパを取り出す。ブラケット34上のジャンパ収容装置300にスタンバイジャンパがない場合、ブラケット34からジャンパ収容装置300を取り出され、収容ボックス39から新たなジャンパ収容装置300が取り出されブラケット34に固定される。分配パネル103の周囲には1つの収容ボックス39のみが配置されてもよい。分配パネル103の周囲には1つ以上のブラケット34があり得る。
【0180】
この実施におけるジャンパ収容装置300の具体的な構造については、図46図47及び図48を参照されたい。ジャンパ収容装置300の場合、1つのジャンパ収容装置300に1つのスタンバイジャンパしか収容されていないことがある。ジャンパ収容装置300はハウジング301を含む。ハウジング301は、互いに反対に配置された第1のプレート3011及び第2のプレート3012と、第1のプレート3011と第2のプレート3012との間に接続され、互いに反対に配置された一対の側板3013とを含む。第1のプレート3011、第2のプレート3012及び一対の側板3013は共にハウジング301内の中空空間のためのものである。ハウジング301の底部は閉じており、ハウジング301の上部には開口3014が配置されている。開口3014は、ハウジング301内の中空空間が外部と連通することを可能にする。側板3013の外面から位置決めブロック3015が突出している。位置決めブロック3015は、ブラケット34及び収容ボックス39内の対応する位置決め構造と協働して、ジャンパ収容装置300をブラケット34又は収容ボックス39内に位置決めするように構成されている。ハウジング301内の中空空間は2つのコネクタ収容領域3016及び1つのケーブル収容領域3017を含む。コネクタ収容領域3016はケーブル収容領域3017の両側にそれぞれ位置し、コネクタ収容領域3016は一対の側板3013にそれぞれ隣接する。コネクタ収容領域3016は、スタンバイジャンパのコネクタを収容するように構成され、ケーブル収容領域3017は、スタンバイジャンパのケーブルを収容するように構成されている。この実施で提供されるジャンパ収容装置300のジャンパ取り出し窓Wは、コネクタ収容領域3016の上部開口位置に位置する。すなわち、ハウジングの上部開口3014はコネクタ収容領域3016に面する。この実施では、ジャンパ収容装置300は2つのジャンパ取り出し窓Wを有し、2つのジャンパ取り出し窓Wは、ハウジング301の2つの側板3013に隣接する位置に分布している。
【0181】
一実施では、コネクタ収容領域3016において、ハウジング301は、開口3014に面する底壁161、底壁161と開口3014の縁との間に接続される第1の側壁162及び向かい合って配置される一対の第2の側壁163を含む。第1の側壁162は側板3013の一部である。一対の第2の側壁163は、それぞれ第1のプレート3011の一部及び第2のプレート3012の一部である。第1の側壁162は一対の第2の側壁163の一端に接続され、一対の第2の側壁163のそれぞれの他端は位置決め面164に接続されている。位置決め面164は第1の側壁162の反対にある。さらに、2つの位置決め面164は、コネクタ収容領域3016とケーブル収容領域3017とを連通するための通路を形成する。底壁161はソケット165を備える。ソケット165は、底壁161からハウジング301の底部に延びる。ソケット165は、コネクタのフェルールを収容するように構成されている。第1の側壁162、一対の第2の側壁163及び一対の位置決め面164は共に、各ファイバのコネクタのハウジングに接触し、コネクタを周方向に位置決めできる。コネクタはコネクタ収容領域3016内で回転しない。コネクタは、開口3014と底壁161との間に延びる方向に往復運動を介してハウジング301に対してコネクタ収容領域3016に出入りすることしかできない。
【0182】
図41図42及び図44に示す実施では、コネクタ60は各アダプタポートに配置されている。各コネクタ60は、コネクタ60のケーブルを用いることにより別のコネクタに接続され、接続ジャンパを形成する。接続ジャンパの両端はアダプタポートと一致するプラグである。このプラグはコネクタ60である。この実施では、一体型分配パネル103上の第1のポート11及び第2のポート12が接続ジャンパを用いることにより接続されて、光路を実施する。本願の実施で提供されるコネクタ60の具体的な構造は以下の通りである。
【0183】
図49及び図50を参照されたい。コネクタ60は、ハウジング61、フェルール62及びケーブル63を含む。ハウジング61は向かい合って配置された前端面611及び後端面612と、前端面611と後端面612との間の側壁613とを含む。光チャネル614は、ハウジング61内部に配置されている。光チャネル614は、前端面611に第1の開口6112を有し、光チャネル614は、側壁613に第2の開口6132を有する。フェルール62の一部は第1の開口6112から光チャネル614内に延びているため、フェルール62がハウジング61に取り付けられている。ケーブル63の一部は、第2の開口6132から光チャネル614内に延びる。光チャネル614では、フェルール62がケーブル63に固定されている。ハウジング61は収容空間615を備える。一実施では、収容空間615はねじ穴である。収容空間615は後端面612に第3の開口6122を有する。第3の開口6122は、プラギング装置200の接続ヘッドが収容空間615に延びることができるように構成されている。この実施では、光チャネル614は収容空間615と連通し、第2の開口6132は第3の開口6122と連通し、第2の開口6132は収容空間615と連通する。側壁613上の第2の開口6132は、後端面612から側壁613の中心位置まで延びる切欠き形状である。そのようなデザインにより、ケーブル63の取り付けが促進される。この場合、ケーブル63の取り付けは簡便で効率的であり、ケーブル63の屈曲空間も大きくなる。ケーブル63は第2の開口6132で締め付けられないため、ケーブル63は大きな角度で曲がっておらず、ケーブル63の光信号伝送性能を維持することができる。別の実施では、光チャネル614及び収容空間615は互いに独立した空間であり得る(すなわち、光チャネル614は収容空間615と連通しない)。
【0184】
フェルール62の軸方向は、コネクタ60の軸方向である。コネクタ60のケーブル63は光チャネル614内で非線形形状であるか又は湾曲区画を有する。ケーブル63の一端はコネクタ60の軸方向に沿ってフェルール62に固定する必要があり、ハウジングから出るケーブル63の一部は曲げられる必要がある。本願で提供されるコネクタ60のケーブル63はハウジング61の側壁613から引き出され、本願で提供されるコネクタ60がプラギング装置200の接続ヘッドと組み合わされた構造は収容空間615である。収容空間615の開口位置は、ハウジング61の後端面612の第3の開口6122である。すなわち、プラギング装置の接続ヘッドは、ハウジング61の後端面612からハウジング61に挿入され、ハウジング61に固定される。したがって、本願で提供されるコネクタ60の適用プロセスでは、コネクタ60の周囲にプラギング装置のための動作スペースを確保する必要がない。これには省スペースの利点がある。本願を光ファイバ分配装置に適用される場合、分配パネル上に配置される光ファイバアダプタの周囲にも、プラギング装置のための動作スペースを確保する必要もない。このように、分配パネルのアダプタポートの高密度な構成を実施でき、分配パネル上の分配面の限られた領域内により多くのアダプタポートを配置できる。したがって、本願で提供されるコネクタ60及び分配パネル103の設計により、光ファイバ分配装置は、小型、省スペース及び低コストの利点を有することができる。
【0185】
ハウジング61は長い柱状構造を有する。ハウジング61は、第1の区画616及び第2の区画617を含む。第1の区画616は前端面611に隣接し、第2の区画617は後端面612に隣接する。第1の区画616の外面は非円筒面である。一実施では、第1の区画616の側壁の外面は正方形の円筒面である。すなわち、連続的に接続され、互いに向かい合う4つの平面を含む。第1の区画616はアダプタポートと一致するように構成されている。具体的には、コネクタ60に対応するアダプタポート内の収容空間も正方形の円筒である。第1の区画616がアダプタポートに挿入された後、コネクタ60のハウジング61の外面がアダプタポートの内面に接触する。コネクタ60及びアダプタポートは周方向に固定され得る。すなわち、コネクタ60がアダプタポートに挿入された後、コネクタ60はアダプタポート内で回転できない。この実施では、第2の区画617の外面は押圧面6172を含む。押圧面6172及び後端面612は同一平面上にあり得るか又は押圧面6172は後端面612の一部である。押圧面6172は(図44に示すように)弾性押圧部材35と協働するように構成されている。弾性押圧部材35は押圧面6172を押圧するため、コネクタ60がアダプタポートから出ることが防止され、コネクタ60とアダプタポートとの間のロックが実施される。押圧面及び後端面は、代替的に別の面に位置していてもよい。例えば、押圧面は側壁の突出部の表面に配置される。押圧面及び後端は同じ方向を向き、双方は弾性押圧部材と協働できる。
【0186】
具体的には、第2の区画617の側壁は、連続して接続された第1の面6173、第2の面6174、第3の面6175及び第4の面6176を含む。第2の開口6132は第1の面6173に配置されている。第2の面6174と第4の面6176とが向かい合って配置され、第3の面6175と第1の面6173とが向かい合って配置されている。第1の面6173と後端面612との間の境界線は第1の線6177であり、第3の面6175と後端面612との間の境界線は第2の線6178である。第1の線6177と第3の開口6122の中心位置との間の距離は、第2の線6178と第3の開口6122の中心位置との間の距離よりも短く、第3の開口6122の中心位置は、コネクタ60の中心軸の位置であり得る。第2の線6178と第3の開口6122との間の後端面612の一部は押圧面6172であり得る。収容空間615は第2の区画617の内部に配置される。ハウジング61の側壁613の外面は、第3の面6175の、後端面612から離れた側に接続された傾斜面618を含み、傾斜面618と第3の面6175との間の挟角は90°よりも大きい。コネクタ60をアダプタポートに挿入する間、傾斜面618は弾性押圧部材35に当接するように構成されている。
【0187】
本実施で提供される光ファイバ分配装置におけるコネクタ、分配パネル及びプラギング装置は分配アセンブリを形成する。一実施では、図14及び図15に示すコネクタを有する分配アセンブリは、分配密度が高く、サイズが小さいという利点を有する。別の実施では、本願で提供される分配アセンブリ内のコネクタは、代替的に別の種類のコネクタでああり得る。プラギング装置はグリッパを備え得る。コネクタは、グリッパを用いることによりコネクタの外面をクランプすることにより挿入、取り外し及び搬送され、消耗品タイプの分配が実施され得る。
【0188】
図47及び図51を参照して、本願で提供されるジャンパ収容装置300では、1つのスタンバイジャンパは2つのコネクタ60と、2つのコネクタ間に接続されたケーブルとを含む。スタンバイジャンパのコネクタ60がジャンパ収容装置300のハウジング301内のコネクタ収容領域3016に挿入されると、ジャンパ収容装置300のジャンパ取り出し窓Wの位置でコネクタ60の後端面612が露出される。すなわち、後端面612はハウジングの上部開口3014に位置し、コネクタ収容領域3016に面する。コネクタ60のフェルールはソケット165内に挿入され、コネクタ60のハウジング61の前端面611は底壁161に接触し、ハウジング61の側壁613は第1の側壁162、第2の側壁163及び位置決め面164と協働してコネクタ60をコネクタ収容領域3016内に位置決めする。コネクタ60がコネクタ収容領域3016内に位置決めされると、コネクタ60の第2の開口6132はケーブル収容領域3017に面するため、ケーブル63は2つの位置決め面164間の通路からケーブル収容領域3017内に直接延びることができる。
【0189】
本願では、コネクタ60は、プラギング装置200を用いることによりジャンパ収容装置300から取り出される。一実施で提供されるプラギング装置200については、図52及び図53を参照されたい。プラギング装置200は、リフティングトラック27、スイングアーム28及び接続ヘッド29を含む。スイングアーム28は、リフティングトラック27に摺動可能に接続され、接続ヘッド29はスイングアーム28の端部に固定されている。リフティングトラック27に対するスイングアーム28の動きにより、接続ヘッド29はZ軸方向に移動し得る。スイングアーム28の枝間の回転連結構造を用いることにより、スイングアーム28は接続ヘッド29を駆動して、X軸及びY軸が位置する平面内で任意に動かすことができる。図53に示すように、プラギング装置200の接続ヘッド29はプラグ可能体291及び整合部292を含む。一実施では、整合部292は、コネクタ60のハウジング61の収容空間に回転固定される。具体的には、整合部292は雄ネジを備えるスクリューロッドであり、収容空間はネジ穴である。整合部292の一端はプラグ可能体291の端面に接続されている。具体的には、整合部292はプラグ可能体291の中央位置に位置し、プラグ可能体291は円筒状であり得る。接続ヘッド29は回転対(図示せず)に接続されている。接続ヘッド29は、モータを用いることにより駆動され回転され得る。したがって、本願では、接続ヘッド29は、回転するようにネジ嵌合を用いることによりコネクタ60の収容空間内に延び、コネクタ60のハウジング61に固定される。
【0190】
プラギング装置200がジャンパ収容装置300からコネクタを取り出すプロセスを以下で説明する。
【0191】
プラギング装置200のスイングアーム28は、プラギング装置200の接続ヘッド29のスクリューロッドの端部をコネクタ60の後端面612の第3の開口6122に整合するように調整される。接続ヘッド29は駆動されてリフティングトラック27に沿って移動するため、整合部292は第3の開口6122の方に移動し、整合部292が第3の開口6122の内壁に接触するまで移動する。モータが始動されて回転対を駆動して回転させるため、整合部292が回転される。整合部292は、コネクタ60のハウジング61の収容空間615内の雌ネジと一致し、整合部292は収容空間615内に移動してハウジング61に固定される。この場合、接続ヘッド29のプラグ可能体291は後端面612を完全にブロックし、プラグ可能体291も押圧面6172をブロックする。そして、接続ヘッド29はリフティングトラック27に沿って移動するため、接続ヘッド29はコネクタ60を駆動してジャンパ収容装置300の外に移動させる。
【0192】
図54図60は、プラギング装置200が分配パネル103上のアダプタポートにコネクタ60を挿入するプロセスを示す。
【0193】
図54に示すように、プラギング装置200のスイングアーム28は、分配パネル103の上方にあるコネクタ60をアダプタポートのうちの1つに直接整合するように調整される。アダプタポートの底部はピアコネクタに接続されている。この状態では、コネクタ60のハウジング61の第2の開口6132は分配パネル103の中央に面する。すなわち、ハウジング61内の光チャネルから延びるコネクタ60のケーブル63のケーブル出口方向は分配パネル103の中央に面し(図54ではケーブル63を示していない)、ハウジング61の外面の押圧面6172は、ハウジングの、弾性押圧部材35に隣接する側に位置する。
【0194】
図55に示すように、プラギング装置200の接続ヘッド29はリフティングトラック27に沿って移動するため、コネクタ60を運ぶ接続ヘッド29は下方に移動する(すなわち、分配パネル103の方に移動する)。このように、コネクタ60のフェルール62の、ハウジング61の前端面611の外に露出した部分がアダプタポート内に移動する。この場合、ハウジング61の前端面611はアダプタポートの開位置に移動する。
【0195】
図56に示すように、コネクタ60を運ぶ接続ヘッド29は下方に移動を続け、コネクタ60のハウジング61の一部がアダプタポートに入る。この場合、ハウジング61は弾性押圧部材35と接触する。具体的には、この状態で、コネクタ60のハウジング61の第2の区画617の第3の面6175の、後端面612から離れた方の縁(すなわち、第3の面6175と傾斜面618との間の境界線)が弾性押圧部材35のバネシート353の当接部3533の中間位置に接触する。
【0196】
図57に示すように、コネクタ60を運ぶ接続ヘッド29は下方に移動を続けるため、コネクタ60のハウジング61は弾性押圧部材35のバネシート353の当接部3533に沿って移動する。この状態で、コネクタ60のハウジング61はバネシート353の当接部3533の端位置に接触する。図56に示す状態から図57に示す状態に至る往路セスでは、弾性押圧部材35がハウジング61によって押圧されて弾性変形が生じる。これは、バネシート353の当接部3533が、ハウジング61の押圧力により支持部材36の内側面363に向かって押され、バネシート353の当接部3533と支持部材36の内側面363との間の隙間が小さくなることともを理解され得る。
【0197】
図58に示すように、コネクタ60を運ぶ接続ヘッド29は下方に移動を続けるため、コネクタ60がアダプタポートに完全に挿入される。この場合、コネクタ60のフェルール62の前端面はピアコネクタのフェルールに接触する。この状態で、弾性押圧部材35のバネシート353の当接部3533の端部は、コネクタ60のハウジング61から離隔されている(つまり、接触していない)。弾性押圧部材35のバネシート353の当接部3533の端部はプラギング装置200の接続ヘッド29と接触している。
【0198】
図59に示すように、接続ヘッド29が回転されるため、接続ヘッド29は上方に移動する(ここで、コネクタ60がアダプタポート内で押圧状態で維持されるように、すなわち、ピアコネクタ60のフェルールと密接に接触するようにするために、このプロセスでは移動速度を制御する必要がある)。接続ヘッド29の整合部292の一部はコネクタ60の収容空間615の外に出て、接続ヘッド29のプラグ可能体291とコネクタ60のハウジング61の後端面612との間に隙間が形成される。この状態では、隙間により弾性押圧部材35のバネシート353の当接部3533の端部がバネシートの弾性力の下で隙間内に移動する。
【0199】
図60に示すように、接続ヘッド29が上方に移動するプロセスで、接続ヘッド29のプラグ可能体291とコネクタ60のハウジング61の後端面612との間の隙間が徐々に大きくなる。接続ヘッド29がコネクタ60から離れると、弾性押圧部材35のバネシート353が押圧面6172に当接して、コネクタ60をアダプタポートにロックする。
【0200】
プラギング装置がアダプタポートからコネクタを取り外すプロセスについては、順序を反対にして図60図54を参照されたい。具体的な説明は次の通りである。図60及び図59に示すように、アダプタポートのコネクタ60を取り外す必要がある場合、プラギング装置200の接続ヘッド29は分配パネル103の上方に移動するため、接続ヘッド29の整合部292の端部はコネクタ60のハウジング61の後端面612の第3の開口6122と整合する。接続ヘッド29は下方に移動する。接続ヘッド29の整合部292が第3の開口6122でハウジング61に接触すると、プラギング装置200の回転モータが始動されるため、接続ヘッド29が回転される。接続ヘッド29の回転の間、接続ヘッド29は、整合部292と収容空間615とのネジ嵌合を介して回転しながら下方に移動する。加えて、移動の間、接続ヘッド29のプラグ可能体291は、弾性押圧部材35のバネシート353の当接部3533と接触し、バネシート353の当接部3533に押圧力を加えるため、バネシート353が支持部材36の内側面363に近づく。このプロセスでは、バネシート353の当接部3533の端部は、押圧面6172上を押圧面6172の縁の方に移動する。
【0201】
図58に示すように、整合部292が収容空間615に完全に入ると、接続ヘッド29のプラグ可能体291の端面は、コネクタ60のハウジング61の後端面612と接触する。この場合、プラグ可能体291は押圧面6172を完全にブロックする。バネシート353の当接部3533の端部は押圧面6172の外に位置し、バネシート353の当接部3833の端部はプラグ可能体291の外縁と接触する。図57図56図55及び図54を順に参照されたい。コネクタ60を運ぶ接続ヘッド29が上方に移動するように、プラギング装置200が動作する。このように、コネクタ60はアダプタポートから徐々に出て、バネシート353の当接部3533が自動的に復帰する。
【0202】
本願では、コネクタをアダプタポートに挿入するプロセスでは、別のロック又はロック解除機能構造を追加操作することなしにロックを実現するために、弾性押圧部材の弾性変形を用いることにより、挿入プロセスでの回避と、挿入状態での自動復帰が完結される。挿入及び取り外しプロセスで同期的なロック及び同期的なロック解除を実施するために、コネクタの挿入及び取り外しプロセルで、コネクタ及びプラギング装置を弾性押圧部材に当接させるだけでよい。本願は操作が容易で低コストであるという利点を有する。
【0203】
図41に示す実施では、分配パネルはファイバルーティング構造17及び押圧プレート38を含む。図41図42及び図45を参照されたい。ファイバルーティング構造17は分配面33上で突出している。ファイバルーティング構造17はワイヤを巻くように構成され、接続ジャンパはファイバルーティング構造17をバイパスする。一実施では、ファイバルーティング構造17は分配面33の中央位置に位置する。ファイバルーティング構造17の一端は分配面33に接続され、ファイバルーティング構造17の他端は分配面33から離れ、分配面に垂直な方向に延在する。
【0204】
図45を参照されたい。押圧プレート38はファイバルーティング構造17に接続され、押圧プレート38と分配面33との間には、ファイバルーティング構造17の周囲の収容空間が形成されている。収容空間は接続ジャンパの一部を収容するように構成されている。具体的には、押圧プレート38は円盤状であり、平板状の押圧体381、押圧体381の周囲に位置する縁部382と、押圧体381の中央に位置する固定部品383とを含む。一実施では、押圧体381の外縁は円形であり、押圧体381は分配面33と平行であり得る。縁部382及び押圧体381は一体的に構成され、縁部382は押圧体381の外縁から分配面33から離れる方向に傾斜している。固定部品383はファイバルーティング構造17に固定されている。一実施では、固定部品383は貫通孔を備える。ファイバルーティング構造17は円柱状である。ファイバルーティング構造17は固定部品383の貫通孔を貫通するか又はファイバルーティング構造17の一端が貫通孔内に延びている。固定部品383はボルト又はバックルを用いることによりファイバルーティング構造17に固定され得る。
【0205】
プラギング装置200がスタンバイジャンパをアダプタポートに挿入するプロセスで、スタンバイジャンパは収容空間に入り、ファイバルーティング構造17をバイパスする。
【0206】
1つのスタンバイジャンパは2つのコネクタを有する。コネクタのうちの一方は図54図60に示す順序で第1のポート11に挿入され、他方のコネクタは第2のポート12に挿入する必要がある。このように、配線プロセスが完了する。アダプタポートに挿入されているスタンバイジャンパは接続ジャンパである。プラギング装置200が他のコネクタのためにファイバを取り外し、挿入するプロセスは具体的には以下のとおりである。
【0207】
ジャンパ収容装置300のジャンパ取り出し窓Wから他方のコネクタ60を取り出した後、プラギング装置200はスタンバイジャンパ全体を引き出す。すなわち、スタンバイジャンパのケーブルをジャンパ収容装置300から引き出す。コネクタ60を対応する第2のポート12に挿入するプロセスでは、プラギング装置200は、ケーブルの中間部を可能な限り真っ直ぐに保つ。図61に示すように、プラギング装置200がコネクタ60をポートAに挿入するプロセスで、接続ヘッド29はジャンパ収容装置300から(第1のトラックT1に沿って)位置Aに直接移動する。他方のコネクタをポートBに挿入する必要がある場合、コネクタが先ずジャンパ収容装置300から取り出され、接続ヘッド29はコネクタを駆動して第2のトラックT2に沿って点Cに移動させ、点Dに移動する。点Dに到達した場合、点Aと点Dとの間の距離はスタンバイジャンパの長さとほぼ同じである。その場合、点Aを円の中心として、接続ヘッド29は点Eに移動する。この間に、スタンバイジャンパのケーブルはほぼ真っ直ぐにされており、接続ヘッド29は、接続ヘッド29と押圧プレート38との間の距離を制御する。したがって、ケーブルは、押圧プレート38の縁部382(すなわち、縁の傾斜構造)によってガイドされ、押圧プレート38と分配面33との間の領域で拘束される。接続ヘッド29が点Eに到達すると、接続ヘッド29はOを中心として目標点Bに移動してコネクタをアダプタポートに挿入し、配線が一旦完了する。
【0208】
一実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置の分配パネルを回転させることができ、プラギング装置の移動空間を分配パネルの周囲の隅の領域に縮小できる。この実施で提供される光ファイバ分配装置は小型化及び低コストの利点を有する。図62図63及び図64を参照されたい。この実施では、光ファイバ分配装置は基板106及び側板107を含む。基板106及び側板107は互いに対して垂直であり、側板107の縁は基板106の縁に接続されてL字状のアーキテクチャを形成する。基板106は互いに反対に配置された上面及び底面を含み、側板107は上面の一方側に位置する。基板106の上面には分配パネル108、分配パネル駆動構造109、ジャンパリサイクル装置400の搬送機構42、ジャンパ切断機構43及びプラギング装置200が取り付けられ、基板106の底面にはジャンパリサイクル装置400のリサイクルボックス41が配置されている。ジャンパ収容装置300は基板106の一方側に配置され、ジャンパ収容装置300及び側板107は基板106の隣接する側部位置にそれぞれ位置する。ジャンパ収容装置300はプラギング装置200及び分配パネル108の近くにあるため、プラギング装置200はジャンパ収容装置300からスタンバイジャンパを取り出し、スタンバイジャンパを分配パネル108のポートに挿入する。
【0209】
基板106の上面に固定シャフト1062が突出している。固定シャフト1062の軸方向は基板106に対して垂直であり、固定シャフト1062の下端面は基板106に固定されている。分配パネル108は固定シャフト1062に回転可能に接続されている。分配パネル108は基板106と空間的に対向している。分配パネル108は略円盤状であり、分配パネル108の中心位置は固定シャフト1062に回転可能に接続されている。分配パネル108の中央位置に取り付け穴が配置され、固定シャフト1062は取り付け穴内に延びていることが理解されよう。分配パネル108と固定シャフト1062との間の回転接続は、回転ベアリング接続を用いることにより実現され得る。固定シャフト1062の中心軸は分配パネル108の回転中心軸1082である。
【0210】
図62における分配パネル108の分配面はカバー体によってブロックされている。図63では、カバー体が取り外され、分配パネル108の分配面が見えるようになっている。分配パネル108は分配体81を含む。分配体81は円盤状であり、分配体81の上面は分配面83であり、分配体81の外面は円筒面であり、分配体81の外面には歯構造82が配置されている。分配面83には複数のアダプタポートが配置されている。複数のアダプタポートは回転対称アーキテクチャとして配置されている。回転対称アーキテクチャの回転中心は、分配パネルの回転中心軸1082である。複数のアダプタポートは複数の第1のポート11及び複数の第2のポート12を含み、分配面83上の第1のポート11及び第2のポート12の配置構造は、図41に示す実施と同字であり得る。すなわち、分配面83は2つの領域に分割され得る。第1のポート11は一方の領域にあり、第2のポート12は他方の領域にある。第1のポート11及び第2のポート12は、他の方法で分配面83上に分布していてもよい。例えば、小径のポート分配円(内輪と呼ばれる)及び大直線のポート分配円(外輪と呼ばれる)が分配面83上に配置されてもよい。第1のポートは内輪に分布し、第2のポートは外輪に分布し得る。
【0211】
光路は、接続ジャンパの両端のコネクタを対応する第1のポート11及び対応する第2のポート12にそれぞれ挿入することによって実施され、各接続ジャンパは中心軸1082をバイパスする。これは次のように理解され得る。第1のポート11、中心軸1082及び第2のポート12は共に接続ジャンパの延在経路を決定する。分配パネル108の分配面83の上方にはファイバルーティング構造が配置され得る。具体的には、分配プロセスで、コネクタは先ず第1のポート11に挿入される。スタンバイジャンパの他方のコネクタを第2のポート12に挿入するプロセスでは、他方のコネクタを運ぶプラギング装置200は、分配面上のファイバルーティング構造の、第1のポートから離れた側に移動するため、ケーブルは、ファイバルーティング構造の、第1のポート11から離れた側の面をバイパスし(この状態では、ケーブルは、ファイバルーティング構造の、第1のポート11から離れた側の面をバイパスするが、ファイバルーティング構造の面と必ずしも接触していない)、他方のコネクタを第2のポート12に嵌める。この実施及び図41に示す実施のポート分配方法は同じであり、共に円盤状の分配アーキテクチャであるため、この実施におけるファイバルーティング構造の具体的な位置及び構造並びにファイバルーティング構造と分配パネルとの接続関係については、図41及び図42に示す実施を参照されたい。
【0212】
図62に示す実施では、分配体81の外面の歯構造82は、分配パネル108の回転中心軸1082の周りの同じ円周上に分布している。分配パネル駆動構造109は基板106の上面に固定され、分配パネル108の周囲に位置する。分配パネル駆動構造109は駆動モータ1091及び回転ギヤ1092を含む。駆動モータ1091の下端は基板106に固定され、駆動モータ1091の上端からモータシャフトが突出し、モータシャフトは回転ギヤ1092に接続され、駆動モータ1091は回転ギヤ1092を駆動して回転させるように構成されている。回転ギヤ1092は分配パネル108の歯構造82と噛み合うため、分配パネル108は回転ギヤ1092の回転により駆動され回転する。
【0213】
図62図63及び図64を参照されたい。基板106は第1の側1063を含む。ジャンパ収容装置300は基板106の外側に位置し、第1の側1063の近くに配置されている。プラギング装置200は基板106上にあり、第1の側1063の近くに配置されている。ジャンパ収容装置300のジャンパ取り出し窓Wはプラギング装置200に面する。この実施では、ジャンパ収容装置300はジャンパ取り出し窓Wを1つだけ含む。プラギング装置200はグリッパを備え、グリッパを用いることによりファイバがジャンパ取り出し窓から取り出される。
【0214】
図65は、基板の1つの隅の配置を概略的に表し、部品間の位置関係を概略的に表す。ジャンパ収容装置300、分配パネル108、ジャンパ切断機構43及び搬送機構42は、プラギング装置200の周囲の異なる作業ステーションに配置されている。具体的には、ファイバを取り出すためのジャンパ収容装置300用の第1の作業ステーションT1、ファイバを挿入するための分配パネル108用の第2の作業ステーションT2、ファイバを切断するためのジャンパ切断機構43用の第3の作業ステーションT3、廃棄ジャンパを搬送するための搬送機構42用の第4の作業ステーションT4という4つの作業ステーションがプラギング装置200の周囲に配置されている。第3の作業ステーションT3と第4の作業ステーションT4との間の位置には、基板106に開口1066が設けられている。リサイクルボックス41は開口1066の下に位置し、開口1066は第3の作業ステーションT3と第4の作業ステーションT4との間に位置する。
【0215】
図66を参照されたい。プラギング装置200は三軸駆動メカニカルアームシステムを含む。プラギング装置200は、シート本体201、回転シャフト202、メカニカルアーム203及びグリッパ204を含む。シート本体201は、プラギング装置200の全てのコンポーネントを支持するように構成されているため、プラギング装置200は、一体化されたモジュラー装置を形成する。これにより、設置及び交換が容易になる。シート本体201は基板106に固定され、プラギング装置200を基板106に位置決めして取り付ける。回転シャフト202はシート本体201に固定され、メカニカルアーム203の一端は回転シャフト202に回転可能に接続され、グリッパ204はメカニカルアーム203の他端(メカニカルアームの自由端と理解され得る)に配置されている。一実施では、第1の作業ステーションT1、第2の作業ステーションT2、第3の作業ステーションT3及び第4の作業ステーションT4は、回転シャフトの周囲の同じ円周上に配置されている。プラギング装置200は3つのモータを含む。第1のモータ205は回転シャフト202に取り付けられ、グリッパ204が異なる作業ステーションに別々に到達して、ファイバの取り外し/挿入及びジャンパの廃棄を行うことができるように、メカニカルアーム203を駆動して回転シャフト202の中心に回転させるように構成されている。第2のモータ206は、シート本体201に取り付けられ、取り外し及び挿入等の姿勢位置に対応して、メカニカルアーム203を押してZ軸方向に上下に移動させる(すなわち、基板106に垂直な方向に移動させる)ように構成されている。第3のモータ207は、グリッパ204が光ファイバをクランプ/リリースするように、グリッパ204に隣接して配置されている。
【0216】
本願では、分配パネル108の回転動作に連動して、プラギング装置200の回転、リフティング及びクランプ動作により分配が実施される。光ファイバ分配装置が新たなサービスポートに接続する必要がある場合、例えば、光路を実現するために、分配パネル108のターゲットポートA及びターゲットポートBを接続する必要がある場合、具体的な動作は以下のとおりである。
【0217】
図64図65及び図66を参照して、プラギング装置のメカニカルアームが第1の作業ステーションT1に回転され、メカニカルアーム203は、先ずジャンパ収容装置300のジャンパ取り出し窓Wからスタンバイジャンパの一端のコネクタを取り出す。メカニカルアーム203が回転され、プラギング装置200のグリッパ204がコネクタをクランプし、第2の作業ステーションT2に移動する。分配パネル108が回転され、分配パネル108上のターゲットポートAが第2の作業ステーションT2に移動する。この場合、ターゲットポートAはグリッパ204と整合し、コネクタがターゲットポートAに挿入される。そして、メカニカルアーム203が回転されて第1の作業ステーションT1に戻り、グリッパ204はスタンバイジャンパの他端のコネクタをジャンパ収容装置300から取り出す。分配パネル108が操作され、ターゲットポートBが第2の作業ステーションT2に整合するまで回転される。分配パネル108の回転の間、スタンバイジャンパのケーブルが分配パネル108の中心軸をバイパスするようにする必要がある。分配パネル108の回転範囲は180°以上且つ360°以下である。メカニカルアーム203が第2の作業ステーションT2に回転され、ターゲットポートBがグリッパ204に整合され、挿入動作が完了する。このように、2つのポート間の光路の接続を完了するために長さが等しいジャンパが用いられ得る。
【0218】
図67図70を参照されたい。分配パネル108の中心軸1082の位置にあるファイバルーティング構造1087は、接続ジャンパをバイパスするように構成されている。図67に示すように、複数のアダプタポートは同じ円周上に分布し、中心軸を中心とした回転対称構造となっている。図67は、6つの第1のポート11及び6つの第2のポート12を含む12個のアダプタポートを概略的に示す。図67では、6つの第1のポートが破線のボックスで囲まれ、破線のボックスは11として標記され、アダプタポートが第1のポートであることを示す。同様に、6つの第2のポートも破線のボックスで囲まれ、破線のボックスは12として標記され、アダプタポートが第2のポートであることを示す。ファイバルーティング構造1087は中心軸1082に配置されている。2つの接続ジャンパL1及びL2を概略的に示す。2つの接続ジャンパL1、L2の分配プロセスにおける分配パネル108の回転方法について以下で詳細に説明する。図67では、矩形ブロックは光ファイバ分配装置のプラギング装置200の第2の作業ステーションT2を示す。
【0219】
第1の接続ジャンパL1を第1のポートA1及び第2のポートB1に接続する必要がある場合、プラギング装置200が第1の接続ジャンパL1のコネクタを第1のポートA1に挿入した後、図67に示す矢印方向に分配パネル108を回転させる、すなわち、分配パネル108は反時計回りに回転され、分配パネル108の回転角度は180度より大きいため、第2のポートB1は第2の作業ステーションT2に回転される。図68に示すように、分配パネル108の回転の間、第1の接続ジャンパL1のケーブルはファイバルーティング構造1087をバイパスする。この状態で、第1の接続ジャンパL1の他方のコネクタが第2のポートB1に挿入されて、第1の接続ジャンパL1の分配が完了する。図68に基づいて、第2の接続ジャンパL2を第1のポートA2及び第2のポートB2に接続する必要がある場合、第1のポートA2を先ず第2の作業ステーションに回転させる必要がある。図68に示すように、分配パネルは依然反時計回りに回転させられ得る。もちろん、この場合、分配パネルは代替的に時計回りで回転させてもよい。第1のポートA2が第2の作業ステーションT2に回転さられるため、どのような回転方向も許容され得る。図69に示すように、この場合、第1のポートA2が第2の作業ステーションT2に回転される。第2の接続ジャンパL2の一方のコネクタを第1のポートA2に挿入した後で、第2のポートB2が第2の作業のステーションT2に回転されるまで、分配パネルを(図70に示すように)時計回りに(図69に示す矢印の方向に)回転させる必要がある。同様に、分配パネルの回転の間、第2の接続ジャンパL2のケーブルはファイバルーティング構造1087をバイパスする。この場合、第2の接続ジャンパL2の他方のコネクタは第2のポートB2に挿入されて、第2の接続ジャンパL2の分配が完了する。
【0220】
一般に、プラギング装置200の動作と共に分配パネル108を回動させることにより分配を行うプロセスでは、第1のポート11及び第2のポート12の円周上の位置に基づいて分配パネル1008の回転方向が決定される。分配パネル108の回転角度が180°以上且つ360°以下であることが保証されている限り、スタンバイジャンパのケーブルは、回動プロセスで分配パネル108の中心軸のファイバルーティング構造1087をバイパスできる。
【0221】
一実施では、光ファイバ分配装置のファイバ収容構造300の具体的な構造については、図71図72及び図73を参照されたい。図73に示すように、ジャンパ収容装置300は複数のスタンバイジャンパ302を収容するように構成されて、各スタンバイジャンパ302は、両端にあるコネクタ021及び022と、2つのコネクタ021、022の間に接続されたケーブル023とを含む。ケーブル023とコネクタ021との接合部にテールスリーブ024が配置されている。ジャンパ収容装置300は第1の領域S8及び第2の領域S9を含む。図71及び図73に示すように、ジャンパ収容装置300の上部の細長い破線ボックスは第1の領域S8を示し、第1の領域S8の下の大きな四角形の破線ボックスは第2の領域S9を示す。具体的には、第1の領域S8は細長い形状であり、第1の方向X1に延び、第2の領域S9は第1の領域S8に隣接し、第1の領域S8の内部空間は第2の領域S9の内部空間に連通している。第1の領域S8の延在方向において、第1の領域S8は、互いに反対に配置された第1の端部303及び第2の端部304を含む。第1の領域S8はジャンパ取り出し窓Wを備え、ジャンパ取り出し窓Wは、第1の領域S8の内部空間を外部に接続する。ジャンパ取り出し窓Wは第1の端部303に位置する。第2の領域S9は、第2の領域S9の内部空間と外部とを接続するファイバ取り出し開口305を備え、ファイバ取り出し開口305はジャンパ取り出し窓Wと連通する。第1の領域S8は、間隔を置いて向かい合って配置される2つの帯状の第1のバッフル306を含み、2つの第1のバッフル306間の空間はスタンバイジャンパのコネクタ021及び022を収容するように構成されている。第1の領域S8は、2つの第1のバッフル306の上部間に接続された帯状の天板307及び側板308を含む。天板307は、第1のバッフル306の外側に延びる縁部3072を含み、側板308は天板307の縁部3072に接続されている。側板308と第2の領域S9との間にノッチ3082が配置されている。側板308の一端、縁部3072及び第1のバッフル306は共にジャンパ取り出し窓Wを取り囲む。
【0222】
図73を参照されたい。スタンバイジャンパ302の両端のコネクタ021及び022は第1の領域S8に収容され、第1の方向X1に沿って直線状に配列されている。第1の領域S8では、同じスタンバイジャンパ302の両端のコネクタ021及び022が隣接して配置されている。第1の領域S8には、バネ等の弾性装置310がさらに配置されている。弾性装置310は第1の領域S8の内部収容空間に位置し、コネクタ022と第1の領域S8の第2の端部304との間に弾性的に接続されている。弾性装置310は全てのコネクタ021及び022を支持し、第1の端部303のコネクタ021又は022はジャンパ取り出し窓W内に位置する。ジャンパ取り出し窓W内のコネクタ021又は022が取り外された後、弾性装置310は次のコネクタ022又は021をジャンパ取り出し窓Wに押す。スタンバイジャンパ302の両端のコネクタ021及び022の間に接続されたケーブル023は第2の領域S9に収容されている。具体的には、各スタンバイジャンパのケーブル023は第2の領域S9内でU字状に配置されている。
【0223】
図72を参照して、コネクタ021の一方はジャンパ取り出し窓Wに収容され、ジャンパ取り出し窓Wはプラギング装置200がスタンバイジャンパ302をジャンパ収容装置300から取り出す位置である。プラギング装置200はノッチ3082からジャンパ取り出し窓Wに入り、コネクタ021をクランプし、コネクタ021をジャンパ取り出し窓Wから第1のバッフル306に対して垂直な方向にジャンパ収容装置300外へと動かすことができる。このプロセスでは、スタンバイジャンパ302の、第2の領域S9でコネクタ021に接続されたテールスリーブ024は、第2の領域S9のファイバ取り出し開口305からジャンパ収容装置300の外に動かすことができる。
【0224】
一実施では、光ファイバ分配装置は制御システムをさらに含む。制御システムはジャンパ収容装置300のスタンバイジャンパの消費を監視し、ジャンパ収容装置の交換をリマインドできる。例えば、ジャンパ収容装置にカウンタが配置され得る。1つのスタンバイジャンパが取り出された後に、制御システムはカウンタを制御して記録を行い、ジャンパ収容装置内で説明のために用いられるジャンパの数に明確に近づくことができる。
【0225】
図41及び図62に示す各実施では、分配パネルの数は1つである。加えて、分配パネル上では、アダプタポートは1つの中心軸を回転中心とする回転対称構造で配置されている。分配パネルは円盤状であってもよく、回転中心は円盤状の分配パネルの中心軸である。
【0226】
本願では、回転対称構造で配置されたアダプタポートを備える分配パネルの形状は円盤状に限定されず、分配パネルは代替的に他の形状であってもよい。例えば、図74に示すように、分配パネル108aは多角形であり、多角形も回転対称構造である。多角形の分配面には、複数のアダプタポートが対応して各側に配置され得る。図74は、多角形の分配パネル108aのアーキテクチャを概略的に示し、5つのアダプタポートが各側に配置されている。分配は分配パネル108aを回転させることにより依然として行われる。もちろん、分配パネル108aは代替的に固定構造であってもよく、分配は、プラギング装置を動かすことによってのみ行われる。図74に示す分配パネル108aにはファイバルーティング構造1087も配置され、ファイバルーティング構造1087は回転対称構造の中心軸1082に位置する。分配パネル108a上のアダプタポートの一部は第1のポート11であり、アダプタポートの一部は第2のポート12である。対応する第1のポート11と対応する第2のポート12との間に接続された接続ジャンパはファイバルーティング構造1087をバイパスする。図74は1つの接続ジャンパを概略的に示す。この実施では、第1のポート11と第2のポート12との間の接続ジャンパの過剰な冗長長さはない。すなわち、接続ジャンパの長さは分配パネルの直径よりもわずかに大きく、接続ジャンパの長さは、具体的には、分配パネルの直径の1.2倍であり得る。あるいは、各アダプタポートと中心軸との間の距離はRであり、接続ジャンパの長さは2Rよりもわずかに大きく、例えば、具体的には、2.2R以上で2.5R以下であり得る。
【0227】
図41及び図73に示す分配パネルのそれぞれは平面的な分配面(挿入面とも呼ばれる)を含み、複数のアダプタポートが分配面に分布し、同一方向を向く。別の実施では、分配パネルの分配面は、代替的に円筒状であり得る。図74に示すように、アダプタポートは分配面に分布し、全てのアダプタポートは分配パネルの中央位置を向く。分配パネルが回転構造の場合、全てのアダプタポートは分配パネルの回転シャフトに向いている。別の実施では、分配パネルは代替的に円筒状の挿入面を含み、複数のポートは挿入面上に配置され、ポートは中心軸から離れた方向に向いている。
【0228】
図41及び図74に示す実施では、分配パネルの分配面上に複数のアダプタポートが一列のポートグループとして配置され、中心軸の周囲に配置されたポートグループは一列のポートグループと呼ばれ得るか又はポートグループの円と呼ばれ得る。別の実施では、複数のアダプタポートは代替的に2つの列(2つの円)又は複数の列(複数の円)のポートグループ構造として配置され得る。例えば、1列のポートグループは小さな円周上に配置され、他方の列のポートグループは大きな円周上に配置される。2列のポートは共通の中心軸を有していてもよく、2列のポートグループのアダプタポートは円周方向にずれ得る。
【0229】
別の実施では、複数列のポートグループは代替的に軸方向に配置され得る。図75に示すように、この実施では、分配パネル108bの一部を概略的に示し、分配パネル108bは略円筒状である。分配パネル108bの分配面は円筒構造の内面である。分配面には、5列のポートグループ1084が配置されている。図75の破線ボックス内の一部は一列のポートグループ1084である。この実施では、複数列のポートグループ1084が軸方向に配置されている。具体的には、列になったポートグループ1084は中心軸1082の異なる軸方向位置に対応し、列になったポートグループ1084の中心軸1082との間の径方向距離は同じである。別の実施では、列になったポートグループ1084は次のように設計され得る。異なるポートグループ1084は中心軸1082の異なる軸方向位置に対応し、ポートグループ1084と中心軸1082との間の径方向距離も異なる。あるいは、ポートグループ1084は中心軸1082の同じ軸方向位置に対応し、ポートグループ1084と中心軸1082との間の径方向距離は異なる。各列のポートグループ1084は中心軸1082を中心とする回転対称構造であってもよく、1つ以上の列のポートグループ1084は中心軸の周りに360°以下の角度を有し得る。
【0230】
図76を参照されたい。分配パネル108cは、第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102を含み、第1の分配パネル101と第2の分配パネル102とは間隔をおいて互いに反対に配置されている。具体的には、この実施では、光ファイバ分配装置はファイバルーティング構造1087を用いることにより第1の分配パネル101と第2の分配パネル102との間に接続されたブラケット1088を含み、一体型パネル装置を形成する。一体型パネル装置の両側は一対の回転接続部1089を備える。一対の回転接続部1089は、第1の分配パネル101の。第2の分配パネル102から離れた側の中心軸1082の位置と、第2の分配パネル102の、第1の分配パネル101から離れた側の中心軸1082の位置とに分布する。第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102は、回転接続部1089を用いることによりブラケット1088に回転可能に接続されているため、第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102は、中心軸1082を中心とした回転自由度を有する。一実施では、第1の分配パネル101は、全体として第2の分配パネル102に固定され、中心軸1082を中心として用いることにより同期的に回転できる。別の実施では、第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102は、代替的に相対回転の接続関係を有し得る。具体的には、第1の分配パネルと第2の分配パネルとは同じ回転シャフトに固定されておらず、それぞれが回転シャフトを有する。分配プロセスでは、第1の分配パネル101及び第2の分配パネル102は同時に回転しない。この解決策では、2つの分配パネルは同じ駆動モータに接続され、駆動モータはクラッチ構造を用いることにより2つのパネルの間に接続されている。駆動モータは、クラッチ構造を切り替えることにより、第1の分配パネル101又は第2の分配パネル102に接続される。
【0231】
第1の分配パネル101上に複数の第1のポート11が配置され、第2の分配パネル102上に複数の第2のポート12が配置されている。第1のポート11は第2のポート12に面する。第1のポート11は中心軸1082を中心として用いることにより第1の分配パネル上で回転対称に分布し、第2のポート12は中心軸1082を中心として用いることにより第2の分配パネル102上で回転対称に分布している。一実施では、ファイバルーティング構造1087は中心軸1082に位置し、ファイバルーティング構造1087は接続ジャンパをバイパスするように構成されている。分配パネル108cの回転範囲は180°以上であり、360°以下である。中心軸1082に配置された1つのファイバルーティング構造1087があってもよい。あるいは、2つ以上のファイバルーティング構造1087があってもよく、ファイバルーティング構造1087は代替的に中心軸1082から離れて配置され得る。
【0232】
結論として、本願は、複数の異なる光ファイバ分配装置、複数の異なるジャンパリサイクル装置及び複数の異なるジャンパ収容装置を提供する。異なる実施で提供されるジャンパリサイクル装置の全ては異なる光ファイバ分配装置で用いられ得る。例えば、図18に示すジャンパリサイクル装置は、図25に示す光ファイバ分配装置で用いられ得るか又は図62に示す光ファイバ分配装置で用いられ得る。図33に示すジャンパリサイクル装置の搬送機構は、図6に示す光ファイバ分配装置で用いられ得るか又は図62に示す光ファイバ分配装置で用いられ得る。
【0233】
本願は、以下のステップを含む光ファイバスケジューリング方法を提供する。
【0234】
プラギング装置は、ジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出す。
【0235】
プラギング装置は、光路を実施するために、スタンバイジャンパの両端のコネクタを対応する第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入する。あるいは、プラギング装置は、第1のポート及び第2のポートから接続ジャンパの両端のコネクタを取り外し、プラギング装置は廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送する。
【0236】
具体的には、光ファイバ分配装置のジャンパ収容装置にジャンパ取り出し窓が1つしかない場合、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法では、「プラギング装置がジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出す」プロセスは、プラギング装置が、取り出すべきスタンバイジャンパの一方mのコネクタをジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出されたコネクタを第1のポートに挿入することを含む。そして、プラギング装置は、取り出すべきスタンバイジャンパの他方のコネクタをジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを第2のポートに挿入する。
【0237】
光ファイバ分配装置のジャンパ収容装置が2つのジャンパ取り出し窓を含む場合、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法では、「プラギング装置がジャンパ収容装置からスタンバイジャンパを取り出す」プロセスは、プラギング装置が2つのジャンパ取り出し窓から取り出されるべきスタンバイジャンパの2つのコネクタを取り出し、取り出したコネクタを対応する第1のポート及び第2のポートにそれぞれ挿入することを含む。プラギング装置の異なるアーキテクチャに基づいて、ファイバ取り出しプロセスは異なり得る。プラギング装置が図6に示す実施の場合、プラギング装置はメカニカルアーム23を1つだけ有し、メカニカルアーム23は先ず一方のコネクタを取り出し、コネクタを第1のポートに挿入する。そして、メカニカルアーム23が再度始動されて、他方のコネクタを取り出し、第2のポートに挿入する。プラギング装置が図25に示す実施の場合、光ファイバ分配装置に2つの同じプラギング装置がある。2つのプラギング装置は、ジャンパ収容装置の2つのジャンパ取り出し窓からコネクタを同時に取り出し、2つのコネクタを第1のポート及び第2のポートにそれぞれ同期的に挿入し得る。
【0238】
具体的な実施では、プラギング装置が廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送するプロセスは、プラギング装置が廃棄ジャンパを搬送機構に搬送し、搬送機構を始動させて、搬送機構を用いることにより廃棄ジャンパをリサイクルボックスに搬送する。搬送機構が図18及び図19に示す一対の摩擦ホイールであり、プラギング装置が廃棄ジャンパのコネクタを搬送機構に搬送する場合、搬送機構が始動され、一対の摩擦ホイールが廃棄ジャンパをクランプする。そして、プラギング装置はコネクタをリリースする。搬送機構が始動され、摩擦ホイールの回転を介して廃棄ジャンパをリサイクルボックスに搬入する。搬送機構が図33に示す解決策の場合、プラギング装置は廃棄ジャンパのコネクタを搬送機構の材料排出領域のジャンパ固定構造に搬送する。プラギング装置は、廃棄ジャンパのコネクタをジャンパ固定構造に固定する。そして、プラギング装置は搬送機構を離れ、搬送機構を始動し、コンベアベルトの移動を介して、廃棄ジャンパのコネクタを搬送機構の材料取り出し領域に搬送する。プラギング装置は、材料取り出し領域のジャンパ固定構造からコネクタを取り外し、コネクタをコンベヤベルト上に載置する。コンベヤベルトを反転させることにより、廃棄ジャンパはリサイクルボックス内に落下する。
【0239】
接続ジャンパのコネクタのサイズが大きく、接続ジャンパがプラギング装置によって分配パネルから取り外されると、ジャンパは廃棄ジャンパとなる。ジャンパリサイクル装置が廃棄ジャンパをリサイクルボックスにリサイクルするプロセスでは、廃棄ジャンパの一方のコネクタを切断する必要がある。したがって、一実施では、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法では、「プラギング装置が廃棄ジャンパをジャンパリサイクル装置に搬送する」前に、本方法は、プラギング装置が第1のプラグ(廃棄ジャンパの一方のコネクタ)を取り外し、第1のプラグをジャンパ切断機構に搬送することを含む。ジャンパ切断機構は第1のプラグを切断する。プラギング装置は第2のプラグ(廃棄ジャンパの他方のコネクタ)を取り外し、第2のプラグをジャンパリサイクル装置に搬送する。
【0240】
本願は光ファイバスケジューリングシステムをさらに提供する。光ファイバスケジューリングシステムは光ファイバ分配装置及びコントローラを含む。コントローラは、光ファイバ分配装置にケーブルを分配するために、本願で提供される光ファイバスケジューリング方法を行うように構成されている。
【0241】
上記の説明は本願の特定の実施に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図していない。本願に開示されている技術的範囲内で、当業者が容易に理解できる変更又は置き換えは本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36A
図36B
図36C
図37A
図37B
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
図60
図61
図62
図63
図64
図65
図66
図67
図68
図69
図70
図71
図72
図73
図74
図75
図76
【手続補正書】
【提出日】2024-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ分配装置であって、
少なくとも第1のポート及び第2のポートを含む分配領域であって、同じ接続ジャンパの2つのコネクタは、光路を実施するために該第1のポート及び該第2のポートにそれぞれ挿入されている、分配領域と、
収容領域及び/又はリサイクル領域であって、該収容領域はジャンパ収容装置を配置するように構成され、該ジャンパ収容装置はスタンバイジャンパを収容するように構成され、該リサイクル領域はジャンパリサイクル装置を配置するように構成されている、収容領域及び/又はリサイクル領域と、
前記分配領域と前記収容領域との間及び/又は前記分配領域と前記リサイクル領域との間で可動なプラギング装置と、
を含み、
前記プラギング装置は、光路を実施するために、前記スタンバイジャンパのうちの1つを前記ジャンパ収容装置から取り出し、該スタンバイジャンパの2つのコネクタを前記第1のポート及び前記第2のポートにそれぞれ挿入することができる及び/又は前記プラギング装置は、前記接続ジャンパの2つのコネクタを前記第1のポート及び前記第2のポートからそれぞれ取り外し、取り外された前記接続ジャンパを前記ジャンパリサイクル装置に搬送するように構成されている、光ファイバ分配装置。
【請求項2】
前記光ファイバ分配装置は第1の分配パネル及び第2の分配パネルを含み、該第1の分配パネル及び該第2の分配パネルは、間隔を置いて向かい合って配置され、前記第1のポートは前記第1の分配パネル上に配置され、前記第2のポートは前記第2のポート上に配置され、前記第1のポートは前記第2のポートに面する、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項3】
前記第1の分配パネル及び前記第2の分配パネルは前記光ファイバ分配装置内でしっかり配置され、前記プラギング装置は、前記第1の分配パネルと前記第2の分配パネルとの間に延び、前記第1のポート及び前記第2のポートに移動可能である、請求項2に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項4】
前記第1のポートは、中心軸を中心として用いることにより前記第1の分配パネル上で回転対称に分布する複数のポートのうちの1つであり、前記第2のポートは、前記中心軸を中心として用いることにより前記第2の分配パネル上で回転対称に分布する複数のポートのうちの1つであり、前記第1の分配パネル及び前記第2の分配パネルは、前記中心軸を中心として用いることにより回転可能である、請求項2に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項5】
前記光ファイバ分配装置は一体型分配パネルを含み、該一体型分配パネルには複数のポートが配置され、該複数のポートは前記第1のポート及び前記第2のポートを含む、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項6】
前記複数のポートは、中心軸を中心として用いることにより前記一体型分配パネル上に回転対称で分布している、請求項5に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項7】
前記一体型分配パネルは前記中心軸を中心に回転可能であり、前記一体型分配パネルは回転して、固定位置にある前記プラギング装置により、前記スタンバイジャンパの挿入又は前記接続ジャンパの取り外しを実施する、請求項6に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項8】
前記一体型分配パネルの回転範囲は180°以上及び360°以下である、請求項7に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項9】
前記一体型分配パネル上に第1の分配領域及び第2の分配領域が配置され、該第1の分配領域及び該第2の分配領域は対称軸の両側で対称的に分布し、該対称軸は前記中心軸と交差し、前記第1のポートは前記第1の分配領域に位置し、前記第2のポートは前記第2の分配領域に位置する、請求項8に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項10】
前記接続ジャンパの全ての長さは等しく、前記スタンバイジャンパの全ての長さは等しく、前記接続ジャンパの長さ及び前記スタンバイジャンパの長さは等しい、請求項5に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項11】
前記ジャンパ収容装置は第1の領域及び第2の領域を含み、該第2の領域は該第1の領域に隣接し、前記第1の領域の内部空間は前記第2の領域の内部空間と連通し、前記スタンバイジャンパのコネクタは前記第1の領域に位置し、前記スタンバイジャンパのケーブルは前記第2の領域に位置し、前記第1の領域はジャンパ取り出し窓を備え、該ジャンパ取り出し窓は、前記スタンバイジャンパのうちの1つのコネクタを収容するように構成され、前記ジャンパ取り出し窓は、前記プラギング装置が前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出す位置である、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項12】
前記第1の領域は長い帯状であり、前記スタンバイジャンパのコネクタは、前記第1の領域の延在方向に沿って直線状に配列されている、請求項11に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項13】
前記第1の領域が1つあり、前記ジャンパ取り出し窓が1つあり、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタは前記第1の領域で隣接して配置されている、請求項12に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項14】
前記第1の領域が2つあり、前記第1の領域のそれぞれは前記ジャンパ取り出し窓を1つ有し、前記第2の領域は2つの前記第1の領域の間に位置し、同じスタンバイジャンパの両端のコネクタはそれぞれ異なる前記第1の領域に位置する、請求項12に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項15】
前記光ファイバ分配装置は制御システムをさらに含み、該制御システムは、前記ジャンパ収容装置の前記スタンバイジャンパの消費量を監視して、前記ジャンパ収容装置の交換をリマインドすることができる、請求項11に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項16】
前記ジャンパリサイクル装置は搬送機構及びリサイクルボックスを含み、前記プラギング装置は、取り外された前記接続ジャンパを前記搬送機構に搬送するように構成され、前記搬送機構は、取り外された前記接続ジャンパを前記リサイクルボックスに搬送するように構成されている、請求項1に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項17】
前記ジャンパリサイクル装置はジャンパ切断機構をさらに含み、該ジャンパ切断機構は、取り外された前記接続ジャンパの一方のコネクタを切断するように構成され、前記プラギング装置は、取り外された前記接続ジャンパの他方のコネクタを前記ジャンパリサイクル装置に搬送するように構成されている、請求項16に記載の光ファイバ分配装置。
【請求項18】
請求項1に記載の光ファイバ分配装置に適用される光ファイバスケジューリング方法であって、
前記プラギング装置により、前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出し、光路を実施するために前記スタンバイジャンパの両端のコネクタを対応する前記第1のポート及び前記第2のポートにそれぞれ挿入することと、
前記プラギング装置により、前記接続ジャンパの両端のコネクタを前記第1のポート及び前記第2のポートから取り外し、取り外した前記接続ジャンパを前記ジャンパリサイクル装置に搬送することと、
を含む光ファイバスケジューリング方法。
【請求項19】
前記プラギング装置が前記ジャンパ収容装置から前記スタンバイジャンパを取り出すプロセスは、前記プラギング装置により、前記スタンバイジャンパのコネクタの一方を先ず前記ジャンパ収容装置のジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを前記第1のポートに挿入し、次いで前記スタンバイジャンパの他方のコネクタを前記ジャンパ取り出し窓から取り出し、取り出したコネクタを前記第2のポートに挿入することを具体的に含む、請求項18に記載の光ファイバスケジューリング方法。
【請求項20】
光ファイバスケジューリングシステムであって、当該光ファイバスケジューリングシステムは、コントローラと、請求項1に記載の光ファイバ分配装置とを含み、該コントローラは、請求項18に記載の光ファイバスケジューリング方法を行うように構成されている、光ファイバスケジューリングシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
ファイバートウザエックス(FTTX)の普及に伴い、光ファイバリソースがより集中的に用いられている。データセンタ(data center)、光分配ネットワーク(ODN)及びストリートキャビネット等のシナリオでは、光ファイバスケジューリング及びポートレベルの光クロス接続に対する大きな需要がある。自動光分配フレーム(AODF)は、光ファイバ通信システムのセントラルオフィスエンドでフィーダ光ファイバを終端及び分配するように構成されているため、光ファイバ回線の接続、割り当て及びスケジューリングが便利に実施され、遠隔制御でき、ポートが素早く切り替えられる。他の光ファイバ分配装置又は光ファイバ管理システム、例えば、光分配フレーム(ODF)も光ファイバスケジューリング要件を有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
本願の実施で提供される光ネットワーク又は光ファイバスケジューリングシステムは、ODN(光ファイバ分配ネットワーク)である。ODNはPON(パッシブ光ネットワーク)装置に基づくFTTH(ファイバートゥホーム)ケーブルネットワークであり、OLT(光回線端末)とONU(光ネットワークユニット)との間で光伝送チャネルを提供する。機能面では、セントラルオフィスからユーザ側へのODNは、フィーダケーブルサブシステム、分配ケーブルサブシステム、ドロップケーブルサブシステム及び光ファイバ端末サブシステムの4つの部分に分けられ得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
図1はODNアーキテクチャを示す。図1を参照して、セントラルオフィスOLTはフィーダケーブルサブシステムであり、光ファイバ分配ポイントは分配ケーブルサブシステムであり、光アクセスポイントはドロップケーブルサブシステムであり、ユーザ端末は光ファイバ端末サブシステムである。セントラルオフィスOLTと光ファイバ分配ポイントとの間にはフィーダケーブルを介して光路が実施され、光ファイバ分配ポイントと光アクセスポイントとの間には分配ケーブルを介して光路が実施され、光アクセスポイントとユーザ端末との間にはドロップケーブルを介して光路が実施される。具体的には、セントラルオフィスOLT(セントラルオフィス機器ルームとも呼ばれる)のODF(光分配フレーム)から光ファイバ分配ポイントへのフィーダケーブルをバックボーンケーブルとして用いて、長距離カバレッジが実施される。光ファイバ分配ポイントから光アクセスポイントへの分配ケーブルは、フィーダケーブルに沿って近隣のユーザ領域に光ファイバを分配するように構成されている。光アクセスポイントからユーザ端末へのドロップケーブルは家庭へのファイバを実施する。図1において、「クロージャー」はケーブルクロージャーであり、「FDT」はファイバ分配端末(すなわち、ファイバ分配端末)であり、「SPL」はスプリッタであり、「FAT」はファイバアクセス端末であり、「ATB」はアクセス端末ボックスであり、「ONT」は光ネットワーク端末である。本願で提供される光ファイバ分配装置は、図1に示す光ネットワークにおけるセントラルオフィスOLTに配置されるODFであり得るか又はFDTであり得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
具体的には、ODFは、光ネットワーク(例えば、ローカル領域ネットワーク)と光通信装置との間又は異なる光通信装置間の分配接続装置である。ODFは、光ファイバの接続、分配及びスケジューリングの実施を促進するために、光通信システムにおけるセントラルオフィスバックボーンケーブルを終端及び分配する。ネットワークの統合化が進むにつれて、ODF、DDF(デジタル分配フレーム)及び電力分配ユニットを統合した光デジタルハイブリッド分配フレームが出現し、近隣へのファイバ、建物へのファイバ、リモートモジュール及び無線基地局の中小規模の分配システムに適している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
一実施で、本願で提供される光ファイバ分配装置は自動ファイバ調整を実現でき、自動光分配フレーム(AODF)とも呼ばれ、光ファイバスケジューリングが必要なあらゆるシナリオに適用され得る。図1及び図2Aに示す光ネットワークシステムに加えて、その適用シナリオは、データセンタ、ストリートキャビネット及び固定ネットワークの適用シナリオをさらに含み得る。例えば、本願で提供される光ファイバ分配装置は、アクセスネットワーク、輸送ネットワーク、無線フロントホール又はバックホール等のネットワークレイアウトで用いられ得る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
別の実施では、本願で提供される光ファイバ分配装置は、代替的に光分配フレーム(ODF)又は他の光ファイバ管理装置であり得る。
【国際調査報告】