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  • 特表-取り外し防止接続部材 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】取り外し防止接続部材
(51)【国際特許分類】
   F16B 7/20 20060101AFI20240820BHJP
   F16B 39/02 20060101ALI20240820BHJP
   F16L 19/02 20060101ALN20240820BHJP
【FI】
F16B7/20 C
F16B39/02 Z
F16L19/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501856
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 CN2022111746
(87)【国際公開番号】W WO2023035847
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202122152076.4
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】楼 峰
(72)【発明者】
【氏名】陳 狄永
(72)【発明者】
【氏名】周 峰
(72)【発明者】
【氏名】王 彬
【テーマコード(参考)】
3H014
3J039
【Fターム(参考)】
3H014CA05
3J039AA01
3J039BB01
(57)【要約】
取り外し防止接続部材であって、機械設計の技術分野に属する。取り外し防止接続部材は、本体(1)を含み、本体(1)は、対向して設けられた第1端面(9)及び第2端面(10)を含んでもよく、ここで、第1端面(9)には突出部が設けられており、突出部は、第1突出部及び第2突出部を含み、第1突出部は、第1力受け面(2)及び第1力緩和面(4)を含み、第1力緩和面(4)は、第1方向における投影が円弧で且つ第1端面(9)と角度をなして設けられ、第2突出部は、第2力受け面(5)及び第2力緩和面(7)を含み、第2力緩和面(7)は、第1方向における投影が円弧で且つ第1端面(9)と角度をなして設けられ、このようにして、モンキーレンチはナットを逆方向に取り除くとき、第1力緩和面(4)及び第2力緩和面(7)を挟持できなくなるので、取り外し防止接続部材により取り外し防止を実現することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を含み、
前記本体は、対向して設けられた第1端面及び第2端面を含み、
前記第1端面には、突出部が設けられており、
前記突出部は、
第1力受け面及び第1力緩和面を含み、前記第1力受け面は前記第1端面に垂直であり、前記第1力緩和面と前記第1端面とは角度をなして設けられ、前記第1力緩和面の第1方向に沿う投影と前記本体の外壁とが交差して第2縁部をなし、前記第1力緩和面の第1方向に沿う投影は円弧であり、前記第1方向は前記第1端面に垂直である、第1突出部と、
第2力受け面及び第2力緩和面を含み、前記第2力受け面は前記第1端面に垂直であり、前記第2卸力面と前記第1端面とは角度をなして設けられ、前記第2卸力面の前記第1方向に沿う投影は円弧である、第2突出部と、
を含み、
前記第1力緩和面と前記第2力受け面との間には、第3平面が形成されており、
前記第3平面は、前記第1端面に位置し、
前記第3平面の外壁は、第3縁部であり、
前記第2縁部の長さは、前記第3縁部の長さより大きい、
取り外し防止接続部材。
【請求項2】
前記第1突出部は、第1平面を更に含み、
前記第1平面は、前記第1力受け面と前記第1力緩和面とを接続し、
前記第1平面は、前記第1端面に平行であり、
前記第1平面の第1方向に沿う投影と本体の外壁とが交差して第1縁部をなし、
前記第2突出部は、第2平面を更に含み、
前記第2平面は、前記第2力受け面と前記第2力緩和面とを接続し、
前記第2平面は、前記第1端面に平行であり、
前記第2縁部の長さは、前記第1縁部の長さと前記第3縁部の長さとの和より大きい、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項3】
前記第1力受け面と前記第1端面とが交差して第1直線をなし、
前記第2力受け面と前記第1端面とが交差して第2直線をなし、
前記第2力緩和面と前記第1端面とが交差して第3直線をなし、
前記第1直線の延長線と前記第3直線の延長線との夾角は、前記第2直線の延長線と第3直線の延長線との夾角より小さい、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項4】
前記第2直線と前記第3直線との夾角は、130°~150°である、請求項3に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項5】
前記第1突出部と前記第2突出部とは、前記第1端面に沿って中心対称である、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項6】
前記第1力緩和面と前記第1端面との夾角は、20°~50°であり、
前記第2力緩和面と前記第1端面との夾角は、20°~50°である、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項7】
前記本体には、貫通孔が設けられており、
前記貫通孔の内壁には、ネジが設けられており、
前記本体の外壁にも、ナットが設けられている、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項8】
前記第1突出部と前記第2突出部との間の距離は、前記貫通孔の直径以上である、請求項7に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項9】
前記第1力緩和面及び前記第2力緩和面の外側に、面取りが設けられており、
前記第1力受け面及び前記第2力受け面の内側に、面取りが設けられている、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【請求項10】
前記取り外し防止接続部材は、一体式構造である、請求項1に記載の取り外し防止接続部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年9月7日に提出された、名称が「取り外し防止接続部材」である中国特許出願第202122152076.4号の優先権を主張し、上述の中国特許出願の開示はその全体が本出願の一部としてここに引用される。
【0002】
本開示は機械設計の技術分野に関し、具体的には、取り外し防止接続部材に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、一般的な作動媒体の分離式空調機の室内側では、いずれも管継手とジョイントナットを用いる形態で蒸発器と接続管とを接続しているが、可燃性冷媒が用いられる空調機の室内側では、取り外し可能な本体の使用は許容されない。
【0004】
従来の設計において、分離機は、開弁の際に、室内側では蒸発器と接続管との溶接を直接採用し、室外側では本体を迅速に接続する態様を採用しており、基準及び安全性の要求は満たすことができるが、管継手とジョイントナットとにより係合する必要があり、取り付け過程が複雑で、コストが高く、且つ密封性が悪く、管継手とジョイントナットとが抜けやすくなって、冷媒の漏れをもたらし、更には組み立て基準及び安全性の要求を満たすことができない。
【0005】
背景技術の部分で開示された上述の情報は、単に本開示の背景に対する理解を高めるためのものにすぎず、当業者に知られている従来技術を構成しない情報を含んでもよい。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、正方向取り付け及び逆方向取り外し防止の機能を実現することができる取り外し防止接続部材を提供することを目的とする。
【0007】
上述の発明の目的を実現するため、本開示は、以下のような技術態様を採用する。
【0008】
本開示の第1側面によれば、取り外し防止接続部材であって、取り外し防止接続部材は本体を含み、本体は、対向して設けられた第1端面及び第2端面を含み、第1端面には突出部が設けられており、突出部は、
第1力受け面及び第1力緩和面を含み、第1力受け面は第1端面に垂直であり、第1力緩和面と第1端面とは角度をなして設けられ、第1力緩和面の第1方向に沿う投影と本体の外壁とが交差して第2縁部をなし、第1力緩和面の第1方向に沿う投影は円弧であり、第1方向は第1端面に垂直である第1突出部と、
第2力受け面及び第2力緩和面を含み、第2力受け面は第1端面に垂直であり、第2卸力面と第1端面とは角度をなして設けられ、第2卸力面の第1方向に沿う投影は円弧である第2突出部と、を含み、
第1力緩和面と第2力受け面との間には第3平面が形成されており、第3平面は第1端面に位置し、第3平面の外壁は第3縁部であり、第2縁部の長さは、第3縁部の長さより大きい、取り外し防止接続部材を提供する。
【0009】
本開示の一例示的な実施例において、第1突出部は第1平面を更に含み、第1平面は第1力受け面と第1力緩和面とを接続し、第1平面は第1端面に平行であり、第1平面の第1方向に沿う投影と本体の外壁とが交差して第1縁部をなし、第2突出部は第2平面を更に含み、第2平面は第2力受け面と第2力緩和面とを接続し、第2平面は第1端面に平行であり、第2縁部の長さは、第1縁部の長さと第3縁部の長さとの和より大きい。
【0010】
本開示の一例示的な実施例において、第1力受け面と第1端面とが交差して第1直線をなし、第2力受け面と第1端面とが交差して第2直線をなし、第2力緩和面と第1端面とが交差して第3直線をなし、
第1直線の延長線と第3直線の延長線との夾角は、第2直線の延長線と第3直線の延長線との夾角より小さい。
【0011】
本開示の一例示的な実施例において、第2直線と第3直線との夾角は130°~150°である。
【0012】
本開示の一例示的な実施例において、第1突出部と第2突出部とは第1端面に沿って中心対称である。
【0013】
本開示の一例示的な実施例において、第1力緩和面と第1端面との夾角は20°~50°であり、第2力緩和面と第1端面との夾角は20°~50°である。
【0014】
本開示の一例示的な実施例において、本体には貫通孔が設けられており、貫通孔の内壁にはネジが設けられており、本体の外壁にもナットが設けられている。
【0015】
本開示の一例示的な実施例において、第1突出部と第2突出部との間の距離は、貫通孔の直径以上である。
【0016】
本開示の一例示的な実施例において、第1力緩和面及び第2力緩和面の外側に面取りが設けられており、第1力受け面及び第2力受け面の内側に面取りが設けられている。
【0017】
本開示の一例示的な実施例において、取り外し防止接続部材は一体式構造である。
【0018】
モンキーレンチ(オープンエンドレンチ)を採用してそれぞれ第1力受け面と本体の外壁とが第1方向で交差する第1力受け交線及び第2力受け面と本体の外壁とが第1方向で交差する第2力受け交線を挟持するとき、このナットにより正方向取り付けを実現することができる。更に、第1力緩和面及び第2力緩和面の第1方向における投影が円弧面であり、且つ第1力緩和面及び第2力緩和面と第1端面とが角度をなして設けられている。このようにして、モンキーレンチはナットを逆方向に取り除くとき、第1力緩和面及び第2力緩和面を挟持できなくなるので、ナットにより逆方向取り外し防止の機能を実現することができる。更に、第2縁部の長さが、第1縁部の長さと第3縁部の長さとの和より大きい。このため、第1力緩和面及び第2力緩和面の十分な長さを有することを確保し、モンキーレンチが第1力受け面及び第2力受け面の両側を直接挟持する状況を避けて、ナットの取り外し防止作用に影響を与えないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本開示の上述及び他の特徴及び利点は、図面を参照してその例示的な実施形態を詳細に記述することにより、より明らかになるであろう。
【0020】
図1】本開示の実施形態の取り外し防止接続部材の構造模式図である。
図2】本開示の実施形態の他の取り外し防止接続部材の構造模式図である。
【0021】
図中の主要な要素の符号の説明は以下の通りである。
1 本体、2 第1力受け面、3 第1平面、4 第1力緩和面、5 第2力受け面、6 第2平面、7 第2力緩和面、8 貫通孔、9 第1端面、10 第2端面、11 第3平面。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、図面を参照して、例示的な実施形態についてより全面的に記述する。しかしながら、例示的な実施例は、様々な形態で実施でき、且つここで述べる代表例に限定されるものと理解されるべきではなく、むしろ、これらの実施例の提供により、本開示がより全面的且つ完全なものとなり、例示的な実施例の概念を当業者に全面的に伝えるものとなる。記述される特徴、構造又は特性は、1つ又はより多くの実施例で任意の好適な形態で組み合わせられてもよい。以下の記述において、多くの具体的な詳細を提供して、本開示の実施例を充分に理解されるようにする。
【0023】
記述される特徴、構造又は特性は、1つ又はより多くの実施例で任意の好適な形態で組み合わせられてもよい。以下の記述において、多くの具体的な詳細を提供して、本開示の実施例を充分に理解されるようにする。しかしながら当業者であれば、1つ又はより多くの上記の特定の詳細を備えなくても、あるいは、他の方法、コンポーネント、材料等を採用しても、本開示の技術態様を実施できるということが分かる。他の場合には、本開示の主要な技術思想が不明瞭になることを回避するために、公知の構造、材料又は操作を詳細に示さない又は記述しない。
【0024】
ある構造が他の構造の「上」にある場合、ある構造が他の構造上に一体形成されること、又はある構造が他の構造上に「直接」に設けられること、あるいは、ある構造が別の構造を介して他の構造上に「間接」に設けられることを意味する場合がある。
【0025】
「1つ」、「一」、「前記」という用語は、1つ又は複数の要素/構成部分/等が存在することを示すために用いられ、「含む」及び「有する」という用語は、開放式に含む意味を示すために用いられるとともに、列挙された要素/構成部分/等の他に、別の要素/構成部分/等が存在してもよいことを示す。「第1」及び「第2」等の用語は、単に表記として用いられ、その対象に対する数量を制限するものではない。
【0026】
現在、一般的な作動媒体の分離式空調機の室内側では、いずれも管継手とジョイントナットを用いる形態で蒸発器と接続管とを接続している。可燃性冷媒が用いられる空調機の室内側では、取り外し可能な本体の使用は許容されず、従来の設計において、分離機は、開弁の際に、室内側では蒸発器と接続管との溶接を直接採用し、室外側では本体を迅速に接続する態様を採用しており、基準及び安全性の要求は満たすことができるが、管継手とジョイントナットとにより係合する必要があり、取り付け過程が複雑で、コストが高く、且つ密封性が悪く、管継手とジョイントナットとが抜けやすくなって、冷媒の漏れをもたらし、更には組み立て基準及び安全性の要求を満たすことができない。
【0027】
本開示の実施形態では、取り外し防止接続部材を提供し、図1を参照すると、この取り外し防止接続部材は本体1を含んでもよく、本体1は、対向して設けられた第1端面9及び第2端面10を含んでもよい。ここで、第1端面9には突出部が設けられており、突出部は、第1突出部及び第2突出部を含んでもよい。第1突出部は、第1力受け面2及び第1力緩和面4を含んでもよい。第1力受け面2は第1端面9に垂直であり、第1力緩和面4と第1端面9とは角度をなして設けられている。第1力緩和面4の第1方向に沿う投影と本体1の外壁とが交差して第2縁部をなす。第1力緩和面4の第1方向に沿う投影は円弧であり、第1方向は第1端面9に垂直である。第2突出部は、第2力受け面5及び第2力緩和面7を含んでもよい。第2力受け面5は第1端面9に垂直である。第2力緩和面7と第1端面9とは角度をなして設けられ、第2力緩和面7の第1方向に沿う投影は円弧である。第1力緩和面4と第2力受け面5との間には第3平面11が形成されていてもよい。第3平面11は第1端面9に位置し、第3平面11の外壁は第3縁部である。第2縁部の長さは、第3縁部の長さより大きい。
【0028】
モンキーレンチ(オープンエンドレンチ)を採用してそれぞれ第1力受け面2と本体の外壁とが第1方向で交差する第1力受け交線及び第2力受け面5と本体の外壁とが第1方向で交差する第2力受け交線を挟持するとき、このナットにより正方向取り付けを実現することができる。更に、第1力緩和面4及び第2力緩和面7の第1方向における投影が円弧面で、且つ第1力緩和面4及び第2力緩和面7と第1端面9とが角度をなして設けられている。このようにして、モンキーレンチはナットを逆方向に取り除くとき、第1力緩和面4及び第2力緩和面7を挟持できなくなるので、ナットにより逆方向取り外し防止の機能を実現することができる。更に、第2縁部の長さが、第1縁部の長さと第3縁部の長さとの和より大きい。このため、第1力緩和面4及び第2力緩和面7の十分な長さを有することを確保し、モンキーレンチが力緩和面及び力受け面の両側を直接挟持する状況を避けて、ナットの取り外し防止作用に影響を与えないようにすることができる。
【0029】
以下、図面を参照して本開示の実施形態で提供されるナットの各部材を詳細に説明する。
【0030】
本開示の一実施例において、第1平面3と第2平面6とは完全に同じであってもよく、即ち、第1平面3と第2平面6との寸法及び形状はいずれも同じであってもよい。ここで、第1平面3及び第2平面6は本体1の軸心方向を通過しており、即ち、第1平面3及び第2平面6は本体1に沿って径方向に分布されている。
【0031】
本開示の他の実施例において、突出部は、第1平面3及び第2平面6を含まなくてもよい。図2を参照すると、第1突出部は、第1力受け面2及び第1力緩和面4を含んでもよく、第2突出部は、第2力受け面5及び第2力緩和面7を含んでもよい。第1力受け面2及び第2力受け面5は、平行に設けられ且つ第1端面9に垂直である。第1力緩和面4及び第2力緩和面7の第1方向における投影は円弧である。このようにして、取り外し防止接続部材の構造を簡素化することができながら、依然として取り外し防止の作用を有する。
【0032】
選択的に、第1力緩和面4及び第2力緩和面7の外側に面取りが設けられており、第1力受け面2及び第2力受け面5の内側にも面取りが設けられている。
【0033】
選択的に、第1突出部は第1平面を更に含み、第1平面は第1力受け面と第1力緩和面とを接続する。第1平面は第1端面に平行であり、第1平面の第1方向に沿う投影と本体の外壁とが交差して第1縁部をなす。第2突出部は第2平面を更に含み、第2平面は第2力受け面と第2力緩和面とを接続し、第2平面は第1端面に平行である。第2縁部の長さは、第1縁部の長さと第3縁部の長さとの和より大きい。
【0034】
本開示の一実施例において、第1力受け面2と第1端面9とが交差して第1直線をなす。第2力受け面5と第1端面9とが交差して第2直線をなし、第2力緩和面7と第1端面9とが交差して第3直線をなす。第1直線の延長線と第3直線の延長線との夾角は、第2直線の延長線と第3直線の延長線との夾角より小さい。このようにして、ナットの第1力緩和面4及び第2力緩和面7の十分な長さを有することを確保し、モンキーレンチが逆方向に取り外し防止するとき第1力緩和面4及び第2力緩和面7を直接挟持する状況を避けて、ナットの逆方向取り外し防止の機能に影響を与えないようにすることができる。
【0035】
選択的に、第2直線の延長線と第3直線の延長線との夾角は130°~160°であってもよい。例えば、135°、143°、150°等であってもよい。本開示は、ここで、その夾角を特に限定せず、取り外し防止接続部材の機能を満たすことに準ずる。
【0036】
選択的に、第1力緩和面4又は第2力緩和面7と第1端面9との夾角は20°~50°であってもよい。例えば、30°、35°、40°等であってもよい。例を挙げると、第1力緩和面4又は第2力緩和面7と第1端面9との夾角が30°である場合である。換言すると、第1力緩和面4の所在平面と第1端面9とのなす夾角が30°であり、第2力緩和面7の所在平面と第1端面9とのなす夾角が30°である。この角度で、モンキーレンチは、第1力緩和面4及び第2力緩和面7に沿って上昇することがより容易となって、モンキーレンチが第1力緩和面4及び第2力緩和面7を挟持できなくなるようにすることができる。このようにして、ナットの逆方向取り外し防止の機能を更に高めることができる。注意すべきこととして、第1力緩和面4又は第2力緩和面7と第1端面9との夾角は同じであってもよいし、同じでなくてもよい。例えば、第1力緩和面4と第1端面9との夾角が30°であり、第2力緩和面7と第1端面9との夾角が40°であってもよい。更に、第1力緩和面4又は第2力緩和面7と第1端面9との夾角は60°以下である。
【0037】
選択的に、取り外し防止接続部材がナットである場合、本体1の内部には貫通孔8が設けられており、この貫通孔8の一端はジョイントを接続するために用いられ、貫通孔8の他端の内壁にはネジが設けられており、このネジは管継手を接続するために用いられる。本体1の外壁にもネジが設けられていてもよい。ここで、第1突出部と第2突出部との間の距離は貫通孔8の直径以上である。第1突出部と第2突出部との間の距離が貫通孔8の直径より小さいと、取り外し防止接続部材を管継手に取り付けることができないか、あるいは、接続用のジョイントが管継手接続用のジョイントの直径より小さくてスロットルが発生してしまう。第1突出部と第2突出部との間の距離が貫通孔8の直径以上であると、取り外し防止接続部材を管継手にスムーズに取り付けることができるとともに、管路の流量に影響を与えない。
【0038】
本開示の一実施例において、取り外し防止接続部材が管継手である場合、本体1の内部には貫通孔8が設けられており、この貫通孔8の一端はジョイントを接続するために用いられ、この貫通孔8の他端の本体1の外壁にはネジがあり、このネジはナットを接続するために用いられる。ここで、第1突出部と第2突出部との間の距離は貫通孔8の直径以上である。第1突出部と第2突出部との間の距離が貫通孔8の直径より小さいと、接続用のジョイントがナット接続用のジョイントより小さくてスロットルが発生してしまう。第1突出部と第2突出部との間の距離が貫通孔8の直径以上であると、取り外し防止継ぎ手をナットにスムーズに取り付けることができるとともに、管路の流量に影響を与えない。
【0039】
選択的に、第1突出部と第2突出部は第1端面9に沿って中心対称である。即ち、第1力受け面2、第1力緩和面4、第2力受け面5、第2力緩和面7は、第1端面9の周方向に沿って交互に分布されている。更には、第1突出部と第2突出部とは180°対称に分布されている。このようにして、モンキーレンチは正方向取り付けをするとき、それぞれ第1力受け交線及び第2力受け交線をより適切に挟持して、力をより均一に受けるようにすることができるので、モンキーレンチはナットをより容易に締め付けることができる。モンキーレンチが第1力緩和面4及び第2力緩和面7をそれぞれ挟持するとき、その対称的な分布により、モンキーレンチが第1力緩和面4及び第2力緩和面7に沿ってよりスムーズに上昇するようになって、モンキーレンチがナットを緩めることができず、ナットが取り外されないようになるので、冷媒の漏れを効果的に防止することができる。
【0040】
選択的に、第1力受け面2と第2力受け面5とは平行に設けられ、第1力受け面2と第2力受け面5とが平行に配置されるようにすることにより、モンキーレンチが第1力受け面2及び第2力受け面5を挟持するとき、第1力受け面2及び第2力受け面5がモンキーレンチからの外力をより効果的に受けることができ、ナット締着の効率を向上させることができる。
【0041】
本開示の一実施例において、取り外し防止接続部材は一体式構造である。具体的には、本実施例において、取り外し防止接続部材は一体打抜成形されたものである。突出部と本体1とは、溶接、係止又は一体鋳込みの形態により固定されてもよい。このようにして、取り外し防止接続部材の全体構造をより安定でコンパクトにすることができる。同時に、取り外し防止接続部材と管継手とが係合するときの密封性を向上させることもできる。
【0042】
本開示は、その適用を、本明細書で言及された部材の詳細な構造及び配置形態に限定するものではないと理解されるべきである。本開示は他の実施形態が可能であり、且つ様々な形態で実現且つ実行することができる。前述の変形形式及び修正形式は、本開示の範囲内に含まれる。本明細書で開示及び限定された本開示は、本文及び/又は図面で言及された又は明らかな2つ又は2つ以上の個々の特徴の代替可能な組み合わせの全てに及ぶことが理解されるべきである。これらの異なる組み合わせの全ては、本開示の複数の代替可能な側面を構成する。本明細書の実施形態は、本開示を実現するために知られている最適の形態を説明しており、且つ当業者が本開示を利用できるようにする。
図1
図2
【国際調査報告】