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特表2024-530882インテリジェントかつ動的なゲートウェイ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】インテリジェントかつ動的なゲートウェイ
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/46 20060101AFI20240820BHJP
   G09C 1/00 20060101ALI20240820BHJP
   H04L 12/66 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
H04L12/46 100C
G09C1/00 650Z
H04L12/66
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503711
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 US2022038831
(87)【国際公開番号】W WO2023009796
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/227,705
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/273,064
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.YouTube
2.アンドロイド
3.Linux
4.PYTHON
5.PacStar
(71)【出願人】
【識別番号】524025196
【氏名又は名称】トリバルコ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】サップ ジェフリー ケー.
(72)【発明者】
【氏名】サップ ジェーソン ビー.
【テーマコード(参考)】
5K030
5K033
【Fターム(参考)】
5K030GA15
5K030HC01
5K030HD03
5K030LD19
5K033AA08
5K033AA09
5K033CB02
5K033CB08
5K033DA05
(57)【要約】
本開示は、複数の経路、プロトコル、物理スペクトル、又はソースから受信された通信を受信及び処理し、ソフトウェア(例えば、ミドルウェア又は1つ以上の仮想マシン(VM))を使用してそのような入力を処理して、プロトコル、物理スペクトル、又は宛先に関係なく、複数の経路に伝送することができるワイドエリアネットワーク(WAN)出力を生成することができる、インテリジェントかつ動的なゲートウェイによる複数のセキュアな経路を介したセキュアな通信のためのシステム及び方法を説明する。このように、本ゲートウェイは、入力又は出力技術の性質に依存しないように構成され、ユビキタス電気通信管理のためのデータの変換を管理することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インテリジェントかつ動的なゲートウェイであって、
複数の異種のソース経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体から通信を受信するように適応された入力モジュールと、
前記異種のソース経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体のうちのいずれかから、複数の異種の宛先経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体のうちのいずれかに、前記受信された通信を変換するように適応されたプロセッサと、
前記異種の宛先経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体を介して前記通信を送信するように適応された出力モジュールと、を備え、
前記ソースプロトコル又は前記宛先プロトコルのうちの少なくとも1つは、個々のパーティが他のパーティのデータを見ることができないように、計算を複数のパーティに分散させる暗号化プロトコルを含む、インテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項2】
前記暗号化プロトコルが、ブロックチェーンベースのプロトコルである、請求項1に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項3】
前記暗号化プロトコルが、マルチパーティプロトコル(MPP)である、請求項1又は2に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項4】
着信GPS信号が所定の波形、周波数、又は標準のうちの少なくとも1つに適合するかどうかを判定するGPS信号走査モジュールと、
前記着信GPS信号に含まれるタイミング情報に従って、原子時計を同期させる原子時計同期モジュールと、を更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項5】
前記着信GPS信号が、所定の波形、周波数、又は標準のうちの少なくとも1つに適合しない場合、前記原子時計が、前記タイミング情報とは独立して動作する、請求項4に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項6】
提供される前記原子時計が、チップスケールパッケージである、請求項4又は5に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項7】
前記原子時計によって提供されるタイミング及び同期データが、前記インテリジェントかつ動的なゲートウェイで認証されたデバイスと同期される、請求項4~6のいずれか一項に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項8】
前記インテリジェントかつ動的なゲートウェイが、極端な温度、放射線、高い重力、並びに周囲及び環境要因のうちの少なくとも1つに対して耐力強化されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項9】
前記プロセッサが、Advanced RISC Machines(ARM)プロセッサとして提供される、請求項1~8のいずれか一項に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項10】
前記インテリジェントかつ動的なゲートウェイが、PTPプロトコルを使用する、保証された位置、ナビゲーション、及びタイミング(PNT)情報のソースである、請求項1~9のいずれか一項に記載のインテリジェントかつ動的なゲートウェイ。
【請求項11】
通信ネットワークであって、
ゲートウェイであって、
複数の異種のソース経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体から通信を受信するように適応された入力モジュールと、
前記異種のソース経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体のうちのいずれかから、複数の異種の宛先経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体のうちのいずれかに、前記受信された通信を変換するように適応されたプロセッサと、
前記異種の宛先経路、プロトコル、物理スペクトル、及び物理媒体を介して前記通信を送信するように適応された出力モジュールと、を備える、ゲートウェイと、
複数の異なるプロトコル、異なる無線周波数(RF)帯域、異なるスペクトル、及び異なる物理層通信技術を使用して無線通信を確立するソフトウェア定義無線(SDR)と、を備える、通信ネットワーク。
【請求項12】
前記SDRが、カスタム波形を利用して、前記無線通信を前記異なる物理スペクトルに分散させる、請求項11に記載の通信ネットワーク。
【請求項13】
前記SDRが、光ネットワークを介して通信する、請求項11又は12に記載の通信ネットワーク。
【請求項14】
着信GPS信号が所定の波形、周波数、又は標準のうちの少なくとも1つに適合するかどうかを判定するGPS信号走査モジュールと、
前記着信GPS信号に含まれるタイミング情報に従って、原子時計を同期させる原子時計同期モジュールと、を更に備え、
前記原子時計が、SDR通信経路上のマスタタイミングソースとして動作する、請求項11~13のいずれか一項に記載の通信ネットワーク。
【請求項15】
前記着信GPS信号が、所定の波形、周波数、又は標準のうちの少なくとも1つに適合しない場合、前記原子時計が、前記タイミング情報とは独立して動作する、請求項14に記載の通信ネットワーク。
【請求項16】
前記SDRが、Advanced RISC Machines(ARM)プロセッサに実装される、請求項11~15のいずれか一項に記載の通信ネットワーク。
【請求項17】
前記複数の異なるプロトコル、異なる無線周波数(RF)帯域、異なるスペクトル、及び異なる物理層通信技術が、TCP/IP、SIPR、NIPR、3G、4G、4G LTE、5G、無線RF、高周波数(HF)、超低周波数(VLF)、超高周波数(VHF)、極高周波数(UHF)、シリアル、イーサネット、光ファイバ、及び光レーザのうちのいずれか1つを含む、請求項11~16のいずれか一項に記載の通信ネットワーク。
【請求項18】
前記ゲートウェイが、PTPプロトコルを使用する、保証された位置、ナビゲーション、及びタイミング(PNT)情報のソースである、請求項11~17のいずれか一項に記載の通信ネットワーク。
【請求項19】
小型化された通信ゲートウェイであって、
前記ゲートウェイ内のコンポーネントに複数の出力電圧を提供する電力コントローラと、
GPS信号を受信及び認証し、チップスケールの原子時計(CSAC)にタイミング情報を提供する、選択的可用性アンチスプーフィングモジュール(SAASM)ベースのGPS受信機と、
ネットワークベースの通信を受信するネットワークインターフェースと、
衛星アンテナ入力と、
複数の異なるプロトコル、異なる無線周波数(RF)帯域、異なるスペクトル、及び異なる物理層通信技術を使用して双方向通信を確立するソフトウェア定義無線(SDR)であって、前記SDRが、それぞれのRF出力と関連付けられた少なくとも1つの増幅器に出力RF信号を提供する、ソフトウェア定義無線(SDR)と、
前記SDRと関連付けられた信号処理を実施するプロセッサと、を備える、小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項20】
衛星モデムを更に備える、請求項19に記載の小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項21】
前記複数の異なるプロトコル、異なる無線周波数(RF)帯域、異なるスペクトル、及び異なる物理層通信技術が、TCP/IP、SIPR、NIPR、3G、4G、4G LTE、5G、無線RF、高周波数(HF)、超低周波数(VLF)、超高周波数(VHF)、極高周波数(UHF)、シリアル、イーサネット、光ファイバ、及び光レーザのうちのいずれか1つを含む、請求項19又は20に記載の小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項22】
請求項19~21のいずれか一項に記載の小型化された通信ゲートウェイであって、その中の前記コンポーネントが、回路基板上に提供される、小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項23】
請求項19~21のいずれか一項に記載の小型化された通信ゲートウェイであって、その中の前記コンポーネントが、カスタムチップとして提供される、小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項24】
請求項19~21のいずれか一項に記載の小型化された通信ゲートウェイであって、その中の前記コンポーネントが、特定用途向け集積回路(ASIC)として提供される、小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項25】
請求項19~24のいずれか一項に記載の小型化された通信ゲートウェイであって、その中の前記コンポーネントが、所定の環境条件又は動作条件に従って耐力強化される、小型化された通信ゲートウェイ。
【請求項26】
前記プロセッサが、Advanced RISC Machines(ARM)プロセッサである、請求項19~25のいずれか一項に記載の小型化された通信ゲートウェイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[背景技術]
【0002】
ゲートウェイデバイスは、何十年にもわたって電気通信で使用されている。多くの利用可能なゲートウェイの1つの問題は、それらが、インターネットプロトコル(IP)などの1つのセットのプロトコル、又は警察若しくは軍事用途で使用されるプログラム可能な無線のためのものなどの独自のプロトコルの使用に限定され得るという柔軟性の欠如である。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、複数の経路、プロトコル、物理スペクトル、又はソースから受信された通信を受信及び処理し、ソフトウェア(例えば、ミドルウェア又は1つ以上の仮想マシン(VM))を使用してそのような入力を処理して、複数の経路、プロトコル、物理スペクトル、又は宛先に伝送することができるワイドエリアネットワーク(WAN)出力を生成することができる、インテリジェントかつ動的なゲートウェイによる複数のセキュアな経路を介したセキュアな通信のためのシステム及び方法を説明する。これは、any-to-any機能として大まかに知られているが、「any」の使用は、目標が実際にデータを受信、処理、及び送信することができるようにすることであり、現在又は将来のデータ経路が本ゲートウェイを介して処理するのに実用的ではない可能性があるという点で、口語的表現である。
【0004】
したがって、本ゲートウェイは、他の開示されたコンポーネントと組み合わせて、以下の選択された又は任意選択的な機能を実施するように動作する:a)検出又は傍受を回避する様式で、1つ以上の通信プロトコル又は無線周波数(RF)帯域を使用した、アルゴリズム精査を介したデータのセキュアでインテリジェントなルーティング、及び1つ以上の経路を介したその後の配布、b)専用UDPポート割り当て、デバイス登録、又はゲートウェイとの通信を求めるデバイスをゲートウェイが認識してアドレス指定することを可能にする他の技法を使用した、1つ以上のそのような経路を介したデータのマルチキャスト配信、c)例えば、サービスが中断された領域においてセルラ又は他の無線サービスを確立及び提供することができるソフトウェア定義無線(SDR)、これにおいて、SDRは、車両に固定されているか又は人間が運ぶように構成されていることを含めて、固定された場所又はモバイルにあり得る、d)アドホックピアツーピア通信又は他の開示された技法を介した自己修復ネットワーク管理、e)そのような経路を介して通信されるデータの対称的又は非対称的な鍵ベースの暗号化のためのブロックチェーン暗号化、f)ブロックマルチパーティプロトコル(MPP)、マルチパーティコンピュテーション(MPC)を使用するコンステレーションプロトコル、コンステレーション内のn個のパーティ間のコンセンサス共有、中央認可、署名、又は信用の排除を使用したチェーンベースの通信、セキュアでインテリジェントなデータ伝送のために構成された1つ以上のレーザを使用した1つ以上のそのような経路を介したデータの光伝送、g)GPS又は他の同期がそのような経路を介した通信のために利用不可能になる例でのフェイルセーフシステム原子時計を使用した同期管理。
【0005】
本ゲートウェイは、ゲートウェイが、多くの異なるソース、プロトコル、物理スペクトル、又は通信技術からオーディオ、ビデオ、制御、又は他のデータストリームを受信し、ペイロードを抽出し、ペイロードを、広範な宛先、プロトコル、物理スペクトル、又は通信技術への発信ワイドエリアネットワーク(WAN)出力のための1つ以上のフォーマットに変換することを可能にする、構成可能なハードウェア及びソフトウェアを使用することによって、従来のシステムにおける問題を解決する。ゲートウェイはまた、GPS又はそのような情報の他の共通のソースがない場合に、正確な位置、ナビゲーション、及び/若しくはタイミング(PNT)情報を提供する、暗号化技術、ソフトウェア定義無線、伝送難読化技法、自己修復技法、(例えば、マルチパーティプロトコルを使用した)ブロックチェーンベースのセキュリティ、又はフェイルセーフ同期技術のアレイで構成することができる。
【0006】
他のシステム、方法、特徴、及び/又は利点は、以下の図面及び詳細な説明を検討することにより、当業者には明らかであるか、又は明らかになり得る。このような全ての追加のシステム、方法、特徴、及び/又は利点は、本明細書に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図されている。
【0007】
図面におけるコンポーネントは、必ずしも互いに対して縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲートウェイにおいて受信された音声データをルーティングする、本ゲートウェイ内のソフトウェア/ミドルウェアのサンプル論理フロー図を描示する。
図2A】本明細書で考察されるように、本ゲートウェイと組み合わせることができるSDR音声無線のサンプル論理フロー図を描示する。
図2B】本明細書で考察されるように、本ゲートウェイと組み合わせることができるSDR音声無線のサンプル論理フロー図を描示する。
図3】本明細書で考察されるように、本ゲートウェイをそれと組み合わせることができるSDR無線を介した制御のサンプル論理フロー図を描示する。
図4】本ゲートウェイの実施形態からの複数の出力経路の通信難読化又はフェイルオーバー使用のサンプル論理フロー図を描示する。
図5】防衛又は軍事用途のためのWANネットワークトポロジの一例を例解する。
図6A】本ゲートウェイのネットワークトポロジの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図6B】本ゲートウェイのネットワークトポロジの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図7A】本ゲートウェイのネットワークトポロジの一例のためのイーサネット接続の高レベルかつ詳細な例を例解する。
図7B】本ゲートウェイのネットワークトポロジの一例のためのイーサネット接続の高レベルかつ詳細な例を例解する。
図8A】本ゲートウェイの1つの例示的なトポロジのデータフローの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図8B】本ゲートウェイの1つの例示的なトポロジのデータフローの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図9A】本ゲートウェイの1つの例示的なトポロジのデータフローの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図9B】本ゲートウェイの1つの例示的なトポロジのデータフローの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図10A】本ゲートウェイの1つの例示的なトポロジのデータフローの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図10B】本ゲートウェイの1つの例示的なトポロジのデータフローの高レベルかつ詳細な例を例解する。
図11】データが本ゲートウェイとクラウドストレージとの間で通信されるMPPの使用例を例解する。
図12】MPPプロトコルの態様を例解する。
図13】MPPと公開鍵インフラストラクチャベースの暗号化との間のいくつかの潜在的な違いを例解する。
図14A】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図14B】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図14C】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図14D】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図14E】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図14F】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図14G】本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示されるハンドセットを例解する。
図15】レーザ通信を使用した接続性を有する本ゲートウェイを例解する。
図16】着信GPS信号の性質に応じて、原子時計からの時間及び同期データを実装するためのサンプル論理フロー図を描示する。
図17】ゲートウェイのコンポーネントが回路基板上にある、本ゲートウェイのハードウェア図の一例を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に説明されるシステムアーキテクチャは、上記で定義された「any-to-any」通信を可能にし、容易にする、インテリジェントかつ動的な通信ゲートウェイを含み、これは、ゲートウェイが様々な経路からの通信を受信し、異なるネットワーク上のデバイス間の通信を可能にし、ネットワーク自体が、異なるプロトコル、異なる無線周波数(RF)帯域、異なるスペクトル、又は異なるタイプの物理層通信技術(例えば、TCP/IP、SIPR、NIPR、3G、4G、4G LTE、5G、無線RF、高周波数(HF)、超低周波数(VLF)、超高周波数(VHF)、極高周波数(UHF)、シリアル、イーサネット、光ファイバ、光学レーザなど)を潜在的に完全に使用することを意味する。ゲートウェイは、そのような様々な入力経路、プロトコル、物理スペクトル、又はソースからの通信を受信し、潜在的にミドルウェア若しくは1つ以上の仮想マシン(VM)、又は当業者によく知られている他の好適なソフトウェアを含むソフトウェアを使用してそのような入力を処理して、ワイドエリアネットワーク(WAN)出力を生成し、これは、1つ以上の経路、プロトコル、物理スペクトル、又は宛先を介して送信され得る。したがって、ゲートウェイは、入力及び出力ネットワーク構成及びプロトコルに依存しないことが可能であり、ミドルウェアが扱うように構成及び設定されている「任意の」入力を動的に処理することができる。これにより、本ゲートウェイが媒介として機能し、受信デバイスの要件に対応するように出力を変換又はトランスコードすることができるため、あるメーカーのデバイスが別のメーカーのデバイスと話すことができないという一般的な問題が回避される。ソフトウェア/ミドルウェアは、任意の利用可能な入力ソース通信からのデータペイロードを分析、検出、又は受け入れることができ、ペイロードを、本明細書に説明されているか又は他の方法で利用可能である宛先経路のうちの1つ以上にWAN出力として送信され得るフォーマットに変換することができる。したがって、ゲートウェイは、例えば、TCP/IPソースから入力を受信し、ペイロードを、例えば、所望の宛先デバイス(複数可)へのそのプロトコルを使用する経路を介した出力のために、セキュアインターネットプロトコルルータ/非セキュアインターネットプロトコルルータ(SIPR/NIPR)フォーマットに変換することができる。
【0010】
図1図3の論理フロー図に例解されるように、ゲートウェイソフトウェア/ミドルウェアは、ゲートウェイとそのユーザ(複数可)又は管理者(複数可)が、使用する出力経路と、1つ以上のそのような利用可能な出力経路を介して送信するペイロードの量をインテリジェントに判定するように、そのときにアクティブ又は利用可能な全ての経路などの利用可能な入力及び出力経路を監視するように構成することができる。本明細書で考察される一実施形態では、ゲートウェイは、WAN出力として、(例えば、影響スループットを切り替える、SDRサーバに記憶されたPACE(プライマリ、代替、コンティンジェンシー、及び緊急)プランファイルに従って)1つのRF帯域にわたってペイロードの一部分を送信し、第2のRF帯域にわたって第2の部分を送信して、スペクトルアナライザ、パケットスニファ、又はデータバースト若しくは他のスペクトルエネルギーのベースライン量からの逸脱を検出することができる他のデバイス若しくはプロセスを使用したリスナーなど、当該のペイロードをリッスン又は傍受しようとするサードパーティによる検出を最小化又は回避することができる。したがって、ゲートウェイは、軍事通信、あるいはセキュリティ及び機密性が所望され、検出又は傍受が最小化又は完全に回避される他のシナリオなど、難読化が有益である用途のための発信通信を難読化することができる。ゲートウェイは、n個の経路にわたるそのようなセキュアな通信を最適化することができ、nは、任意の所与の時間又は任意の所与の構成における利用可能な出力経路の数を反映する。これを効率的に達成する1つの方式は、ソフトウェア/ミドルウェアが、利用可能な経路のレコードを維持するテーブル、データベース、又は他のデータ構造と関連付けられ、ゲートウェイが構成されたときに、そのレコードを継続的に、エピソード的に、定期的に、又はさもなければ満たされるべき目的の要求を満たすために必要に応じて、潜在的に更新することである。
【0011】
1つの例示的な実施形態では、図1図3の論理フロー図に例解されるように、ゲートウェイが接続されているネットワークと関連付けられた無線又は他の通信デバイスは各々、ゲートウェイが無線、電話、コンピュータなどの特定の宛先デバイスに通信を方向付けることができるように、異なるUDPポートを割り当てることができる。この例では、ゲートウェイは、1つのデバイス(ユニキャスト)、複数の利用可能なデバイス(マルチキャスト)、全ての利用可能なデバイス(ブロードキャスト)、又はその他をアドレス指定するように構成することができる。そのようなアドレス指定の一例は、特定の通信を意図した宛先デバイスに割り当てられたUDPポート番号を含むヘッダ構造を有するデータストリームをWAN出力として送信することである。図1図3は、本明細書で考察された。
【0012】
別の例では、図4に例解されるように、WAN出力として送信されるセキュアなデータは、傍受者又は他の攻撃者がインターネットビデオストリーム、YouTubeビデオなどとしてプライマリコンテンツを見ることができるように、サイドバンド又は他の方法で偽装することができる。異なる主な目的を有する伝送上に挿入されるデータの初期の例としては、アナログテレビジョン信号の垂直ブランキング間隔(VBI)へのデジタル情報のテレテキスト及び他の挿入が挙げられ、そのような技法は、1980年代以前から当業者によく知られたものであり得る。機密データペイロードを偽装するためのそのような従来技法の他のより最近の例としては、OutGuess、Steghide、Stegtools、及びSteGUIアプリケーションが挙げられる。本ゲートウェイは、機密データアプリケーションのための1つ以上のそのような偽装技法と組み合わせることができ、当業者は、他のそのような技法又はアプリケーションに精通しているであろう。
【0013】
防衛用途に好適な一実施形態では、ゲートウェイは、軍事的に承認されたプロトコルに関するデータを受信及び送信することができるように構成され得る。そのようなプロトコルは現在、国防情報システム局(DISA)及びそのネットワークDISNの全体的な包括的スキームの下に存在し、将来的には他の方法で管理される可能性がある。現在の防衛ネットワーク環境では、セキュアインターネットプロトコルルータ/非セキュアインターネットプロトコルルータ(SIPR/NIPR)アクセスポイント(SNAP)地上衛星端末は、例えば、中隊、小隊、及びチームレベルでの前方作戦基地(FOB)を含む任意の所望の人にネットワークアクセスを拡張するように戦術的ネットワーク能力を増強するためにフィールド化され得る。SNAPの例では、商用のVery Small Aperture Terminal(VSAT)衛星端末は、DISAの戦術的ネットワーク(SIPR、NIPR、及びCoalition)へのアクセスを提供し、ミッションコマンド、情報交換(音声、ビデオ、及びデータ)、火災のための呼び出し、Medevacサポート、あるいは宛先デバイス(複数可)によって又は宛先デバイスと共に実行される他の命令又はコマンドを可能にすることができる。
【0014】
SNAPは、小規模な軍事部隊にとって重要な通信コンポーネントであり、多くの場合、セキュアな見通し線外通信とネットワーク接続性を提供する。SNAPは、高移動性多目的ホイール車両、ヘリコプター、他の車両での、又は人による容易な輸送を可能にするための輸送ケース設計を含む多くの形態で構成することができ、モジュール設計は、ミッション要件を適切に満たすために様々なディッシュ及びアンテナサイズを可能にすることができる。SIPR/NIPRプロトコルは、戦術中隊、小隊、チーム前方作戦基地、又は個々の兵士との堅牢な、長距離の、見通し線外のSIPR、NIPR、及び連合ネットワーク通信能力を可能にすることができる。これらのプロトコルは、戦術的ネットワークアーキテクチャの一部として、at-the-haltとon-the-moveの両方の戦術的ネットワーク機器と相互運用可能である。関連するシステムは、戦場周辺での移動が容易であり、軍隊に遠征の要素を提供する。これらのシステムは、国防総省(DoD)のワイドバンドグローバルSATCOM衛星を利用するための認定されたKa及びXバンド能力を有することができ、C、Ku、Ka、X、及びLバンド衛星リンクを含むことができる。
【0015】
本明細書に説明されるゲートウェイは、これらの現在の防衛通信プロトコル及び経路に対して構成することができ、将来のプロトコル及び経路に対応するように将来的に構成することができる。ゲートウェイミドルウェアは、接続されたデバイス及び/又は利用可能な出力経路の現在のレコードを維持するデータ構造と関連付けられ得、1つ以上の所望の目的を満たすように出力を最適化することができ、例えば、容易性のために1つの経路を介して、又は検出を最小化するために複数の経路を介して出力の全てを送信し、傍受された部分が攻撃者又は他の傍受者に意味のある情報を提供することを回避し、又は複数の経路を介した配信のために出力データを潜在的に分割することによって前進される任意の他の目的のために、出力を最適化することができる。
【0016】
図5は、本ゲートウェイの防衛又は軍事実装形態の一例のネットワークトポロジを例解する。この図では、WAN全体の3つの部分に3つのゲートウェイデバイスが配置されている。3つのゲートウェイの各々は、SFP(Signal Fusion Platform)とラベル付けされ、これは、DISAの傘下で現在確立及び管理されているSIPR/NIPRネットワークを介して通信することが可能であり、したがって、現在の防衛又は軍事プロトコルスキームの一部であるゲートウェイの略である。ゲートウェイの各々は、着信経路のフォーマット及びプロトコルのデータを、選択された発信経路又は経路のフォーマット及びプロトコルのWANデータ出力に翻訳又は変換することができるソフトウェア/ミドルウェアで構成される。
【0017】
左から、大隊とラベル付けされた破線ボックスに1つのSFPが描示されている。大隊SFPは、音声データ処理機能及びSFPの動作に対する制御を提供することができるラップトップコンピュータと関連付けられて示されている。デスクトップ又は他のコンピュータ又はコンピューティングデバイスは、これらの機能を適切に実施することができ、図5は、モバイルエンドユースに便利なフォームファクタとしてラップトップを描示している。コンピュータはまた、通信サーバとして機能するか、又はネットワークトポロジ内の任意の他のサーバを制御し、この例では、大隊SFPが、DISAネットワーク接続、NIPRプロトコル、SIPRプロトコル、(この場合、IEEH.264プロトコルを使用しても達成され得るVoSIP、又はボイスオーバーセッション開始プロトコル(SIP)を使用した)ボイスオーバーIP、及びビデオ遠隔会議(VTC)を介して通信することを可能にする。これは、防衛ネットワーク構成の一例であり、本開示を限定することを意図しない。この例のコンピュータは、WAVEディスパッチアプリケーションを更に含み、これは、コンピュータがMotorola無線との通信を管理することを可能にするMotorolaソフトウェアアプリケーションを指し、Motorola無線自体は、セキュアな通信のためにプログラム可能又は構成可能であり得る。この例のコンピュータは、SCI TOCNETとラベル付けされたアプリケーションを更に含み、SCI TOCNETは、統一音声管理システム(UVMS)としても知られているSCI製品スイート、遠征及び他の軍事作戦において展開されるように設計された通信プラットフォームを指す。大隊SFPは、NSA Type1暗号化を使用した通信のために認定された、Harris Corporationによって製造された移動式戦術HF及びVHF無線である「マンパック」又はFalcon IIとしても知られているPRC150に更に接続されている。最後に、この例では、SFPは、DISA戦術的ゲートウェイを介して、NSA(国家安全保障局)の商用機密ソリューション(CSfC)プログラムの下で、NSAに準拠した仮想プライベートネットワーク(VPN)接続を介してDoD衛星と通信できることが示されている。CSfCプログラムは、機密NSSデータを保護する階層ソリューションにおいて商用製品を使用することを可能にする。この大隊SFPのために描示されたプロトコル及び通信経路の各々は、単に例としてであり、限定することは意図されず、示された広範な通信経路は、本ゲートウェイの「any-to-any」能力の範囲を描示する。このサンプル構成では、ゲートウェイSFPは、SIPR経路からの通信を受け入れ、例えば、HF又はVHF経路を介して出力を変換し、Falcon IIマンパックと関連付けられた兵士又はユニットに送信することができるであろう。大隊SFP、及び図1に描示される全てのSFPは、本明細書の図1図4の文脈で考察されたように、そのような機能を実施するソフトウェア/ミドルウェア(コンピュータ可読命令)を含む。
【0018】
図5の左中央には、前方作戦基地(FOB)、海軍作戦センター(NOC)、又は戦術作戦センター(TOC)を指すFOB NOC/TOCとラベル付けされた破線ボックスにSFPがある。このSFPは、いくつかの例外を除いて、大隊SFPと同様に構成される。FOB/NOC/TOC SFPはまた、別のマンパックであるPRC117G、この場合はFalcon IIIに接続され、このFalcon IIIは、上で考察されたFalcon IIよりも後のHarris Corporation移動式戦術HF/VHF無線のリリースである。このSFPは、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)を介して、NSA準拠のVPNを介してDOD衛星に通信していることも示されている。大隊とFOB/NOC/TOCネットワークの両方は、本出願の他の場所で考察されるソフトウェア定義無線(SDR)を介した見通し線外(BLOS、Beyond Line of Site)音声通信のために互いに接続されている。最後に、このSFPは、再びNSA準拠のVPNを介してインターネットに接続されていることが示され、FOB/NOC/TOCがインターネットデータ入力を受信し、インターネット出力を生成するための経路を可能にする。このサンプル構成では、ゲートウェイSFPは、DoD衛星からの通信を受け入れ、例えば、HF又はVHF経路を介して出力を変換し、Falcon III無線と関連付けられた兵士又はユニットに送信することができるであろう。このFOB/NOC/TOC SFPのために描示されたプロトコル及び通信経路の各々は、単に例としてであり、限定することは意図されず、広範な通信経路は、本ゲートウェイの「any-to-any」能力の範囲を描示する。
【0019】
図5の右中央には、それ自体が大隊の下位部隊である軍隊のそのサブユニットを指して、中隊とラベル付けされた破線ボックスにSFPがある。中隊SFPは、少なくとも以下の違いがあるが、前の2つのSFPと同様に構成される。中隊SFPはまた、戦術的4G LTEに接続することもでき、これにより、このSFPは、この例に示されているMotorola LEX11アンドロイドスマートフォンなどの4G LTE準拠デバイスに接続することができ、この例は本出願の他の場所で考察され、様々なLTEベースの通信、コマンド、及び命令を可能にすることができる。このSFPは、携帯性の高いフォームファクタで音声、ビデオ、及び高速データを同時に提供できるL3Harris Falcon III AN/PRC-152A無線であるPRC152Aにも接続することができる。このハンドヘルドデバイスは、Soldier Radio Waveform(SRW)及びL3Harris Adaptive Networking Wideband Waveform(ANW2(登録商標)C)を使用して、アドホック、自己修復(すなわち、ピアツーピア、メッシュ、又はネットワーク接続性を再構成して回復する他の技法を介してネットワーク可用性を修復又は再構築する)、及び適応型ネットワーキング機能を提供する。このSFPは、示されている他の2つのSFP、並びにPRC-152A、パートナー国軍無線、インターネット、及びNSA準拠のVPNを介したDoD衛星を使用した他の米軍と通信していることが更に示されている。このサンプル構成では、ゲートウェイSFPは、DoD衛星からの通信を受け入れ、例えば、戦術的4G LTEを介して出力を変換し、Motorola LEX11ハンドセットに送信することができるであろう。この中隊SFPのために描示されたプロトコル及び通信経路の各々は、単に例としてであり、限定することは意図されず、広範な通信経路は、本ゲートウェイの「any-to-any」能力の範囲を描示する。図5に示される3つのSFPの各々はまた、1つのSFPに利用可能な接続又は経路を他のSFP又はそれらのそれぞれのユーザに利用可能にさせ得るように、互いに通信するように構成され得る。
【0020】
図6Aは、SFPのネットワークトポロジの高レベルの例を例解する。図6Bは、図6Aの詳細な例を描示し、単に例として示される様々なスイッチ、ルータ、及び他の構成部分を含む、SFPゲートウェイがSF1000として識別されるSFPのネットワークトポロジを示す。図5のように、図6のコンピュータは、SFPのための制御コンソールを提供する。PacStar463 RoIPは、ランドモバイル無線(LMR)からIPへのデータ変換、異なる無線タイプ間の相互運用性、無線クロスバンド、及びIPを介したリモート無線制御を、小さいフォームファクタの頑丈なモジュールで提供することができる。これは、例えば、Motorola無線がHarris無線と話すことができない(すなわち、Harris無線との間で送受信することができない)、又はインターネットVoIPプロトコルを介してデータを送受信することができないことがある、従来技術のシステムとは対照的に、特定の入力又は出力技術の構成又はプロトコルに依存しないゲートウェイの能力を例解する。対照的に、本ゲートウェイは、プロトコルに関係なく、全ての利用可能な経路からの通信を受け入れ、プロトコルに関係なく、任意の他の利用可能なデバイスに送信されるそのペイロードを処理することができる。他のPacStar400シリーズモジュールと組み合わせると、PacStar463は、包括的、戦術的、及びモバイル相互運用性ソリューションを提供することを含めて、IPベースの通信ネットワークとLMR戦術無線ネットワークとの間のギャップを埋めることができる。このサンプルPacStar463は、最大4つの無線ネットワークを同時にサポートする。これは、E&M信号(すなわち、Eリード及びMリードと呼ばれる別個のリード上でDC信号を使用する一種の監督線シグナリングであって、伝統的には電話スイッチ間の電気通信業界で使用される)をIPデータに変換することができ、業界標準のRJ45及びRS-232インターフェースを介してクロスバンド及び無線制御を提供することができる。PacStar463は、何千ものシステムと50個を超える主要な防衛プログラムに展開されているSCI TOCNET G4製品から適応された実証済みのソフトウェア定義技術に基づいている。PacStar451サーバは、コンパクトで迅速なセットアップ、堅牢なフォームファクタで複数のソフトウェアアプリケーションをホストするための高性能仮想化アプライアンスを提供することができる。軍事、国土安全保障、ファーストレスポンダ、及び商用/エンタープライズユーザ向けの現場コミュニケーション、エグゼクティブコミュニケーション、車両マウント、エントリ又は前方作戦基地の展開用に設計されている。PacStar451は、戦術通信アプリケーションでの使用に適した多種多様な事前ロードされた、事前確保された、及び事前認定されたソフトウェアアプリケーションと共に利用可能である。PNT(本明細書の他の場所で考察される)で使用されるようなPTPプロトコルを提供するOrolia SecureSyncは、意図しない干渉及び悪意のある攻撃を含むGPS信号の異常を検出するために独自のソフトウェアアルゴリズムを採用する。統合ソリューションは、GPS/GNSS同期の通知、アラーム、及び自動無効化を提供する。Tribalco SF100 RoIPは、Telex IP224デバイス、Tribalco SF200SDR(4つの10MHz~6GHzの無線を含み、各々独立した波形を実行し、100を超える無線メーカーと互換性があるSDR)、又はC-Soft及び/又はIP-224と相互運用可能な他のデバイスであることができる。この実施形態では、ゲートウェイは、Linuxオペレーティングシステムを採用し、2つのオーディオデバイスのリモート制御のための信頼性の高いプラットフォームを提供し、デジタルコンソールとアナログコンソールの両方で動作するように構成することができる、修正されたTelex IP-224デュアルIPリモートアダプタとインターフェースすることができる。Telexアダプタは、診断を含む、デジタルネットワーク上の無線の動作に関連する多種多様な他のタスクを実施する。GoSilent Cubeは、CSfC、NSA楕円カーブ、AES128、AES256、MPPブロックチェーン(標準、NSA、又は他のキーマットを使用する)、又は特定の用途に好適な他の電気通信暗号化技術を含む、NSA準拠の暗号化を使用したセキュアな通信を可能にするハードウェアVPNであり、当業者はこれを使用することに精通しているであろう。PacStar444スイッチは、Cisco Embedded Services Switch(ESS)3300に基づいており、コンパクトで頑丈なフォームファクタで、重要な音声、データ、及びビデオ接続性のためにギガビット速度で高密度ネットワークアクセスを提供する。PacStar441ルータは、コンパクトで迅速なセットアップ、超コンパクトなフォームファクタで、重要な音声、データ、ビデオ接続性のための高性能ルーティング、スイッチング、及び高度なネットワークサービスを提供する。PacStar441は、Cisco(登録商標)テクノロジーに基づいており、最大4ポートのPoE LANアクセスを提供する。Cradle Point IBR900ルータは、ギガビットクラスのLTE接続性、並びにイーサネット及びWi-Fiを提供する。インターネットを介して、SFPは、MicrosoftのAzureクラウドインフラストラクチャ、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、又は他の好適な専用又はクラウドインフラストラクチャなどの外部データセンター又はクラウドインフラストラクチャに接続されているように示されている。このサンプルSF1000構成のために描示されたプロトコル及び通信経路の各々は、単に例としてであり、限定することは意図されず、広範な通信経路は、本ゲートウェイの「any-to-any」能力の範囲を描示する。
【0021】
図7Aは、可能なイーサネット接続の高レベルの例を例解する。図7Bは、図7Aの詳細な例を描示し、図6に描示されるSFP/SF1000の上で考察された様々なコンポーネント間の内部イーサネット接続の可能な構成を示す。図6に描示されるワイヤ、接続、内部経路、又はバスの各々は、単に例としてであり、限定することは意図されない。
【0022】
図8A図9A、及び図10Aは、様々なコンポーネント間の接続を示す高レベルのデータフロー図を例解する。図8B図9B、及び図10Bは、それぞれ、本ゲートウェイを含むネットワークのサンプル構成におけるSF1000/SFP内図8A図9A、及び図10Aの追加の詳細を例解する。特に、図8A及び図8Bは、C-Softベースのネットワーク構成のサンプルデータフローを描示し、図9A及び図9Bは、TOCNETベースのネットワーク構成のサンプルデータフローを示し、図10A及び図10Bは、SDRベースのネットワーク構成のサンプルデータフローを描示する。コンポーネント間の通信のための様々なプロトコルは、一方向であれ二重であれ(例えば、SIP、RTP、TCP443など)、データフロー及び方向を表す矢印と関連して識別される。SF1000には、PacStar463 TocNet、Tribalco SF100 RoIP、コールマネージャサーバ、SDR/相互運用性サーバ、及び内部VPNサーバが含まれている。
【0023】
別の実施形態では、ゲートウェイは、ゲートウェイ及びそのミドルウェアに利用可能な無線出力経路を拡張するために、ソフトウェア定義無線(SDR)と関連付けることができる。SDRは、静止又は可動であり得、様々な場所に設定されることが可能であるか、又は車両、人間、又はその他によって輸送されることが可能である。そのような一実施形態では、SDRは、3U OpenVPXデュアルチャネルHF/VHF/UHF/マイクロ波トランシーバモジュールであり得る。HTLv-Cは、センサオープンシステムアーキテクチャ(SOSA(商標))の技術標準に従って設計された3U VPXリファレンスシャーシである。これは、スナップショット2及びスナップショット3のバージョン、並びに19スロット及び11スロット、3U VPXシャーシなどの異なる数のスロットに合わせることができ、19個のSDRモジュールを搭載することができ、各無線は、4つの独立した波形又はEW技法を介して伝送することができる。したがって、この実施形態では、SDRは、最大76個の独立した波形又はEW技法を可能にする。代替の実施形態では、SDRは、別のシャーシに挿入することができるボード、カード、又はブレードとして構成された3U Open VPXクアッドチャネルHF/UHF/VHFトランシーバモジュールであり得る。そのようなSDRは、2MHz~6GHzの周波数範囲、各チャネルの80MHzの瞬間帯域幅、50μ秒のチューニング速度を有することができ、4つのチャネルが、送信又は受信するように構成され、コヒーレント又は独立したチューニングを使用して、20μ秒で動的に構成可能であり得る。別の代替の実施形態では、SDRは、3U VPX SDR SWaP-Cソフトウェア定義無線(SDR)ワイドバンドトランシーバを備えたマンパックとして構成されたSIGINTトランシーバシステムであり得る。これらの波形を戦術的に定義することによって、ゲートウェイは、異なる波形を使用して経路のうちの1つ又は多数にわたってデータパッケージを解析及び送信するようにSDRに指示することができる。この実施形態では、及び現在の技術的能力内で、(全体的なゲートウェイトポロジ内の)単一のサーバは、より複雑な波形の作成及び使用のために複数のサーバを必要とする、最大4つの定義された波形を指示及び実装することができる。この例では、SDRをドローン、別の車両、又は人に配置して、サービスが本来なら中断されている所でサービスを提供し、したがって、自己修復機能を提供することができる。これは、自然災害及びインフラストラクチャが中断された他の状況において有用であり得、SDRと併せて本ゲートウェイは、ハードインフラストラクチャの代わりになり得る。図10は、本明細書の他の場所で考察されるカスタム波形を含む、SDRを通してWAN出力を可能にするためにTribalco200 SDRが含まれる本ゲートウェイを含むネットワークの別の構成における様々なコンポーネント間のデータフロー図を描示する。カスタム波形は、C++、「Jasson」を使用して作成され得る。Python、Java、又は他のソフトウェアは、周波数、ホップ、デュプレックス、時刻、キーパラメータ、出力電力、又は波形のカスタマイズを可能にする他のパラメータを定義することができる。周波数及び帯域幅を表す別個のGUIがある。本ゲートウェイはまた、ユーザが発信無線波形をカスタマイズするために周波数、帯域幅、又は他の詳細を指定することを可能にするグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を有することができる。SDRの正確なタイプ又はブランドは、限定することを意図したものではなく、当業者は、広い範囲の利用可能な商用SDRがあり、達成される特定の目的(例えば、どの帯域、スペクトル、通信経路又は技術が所望されるか)が、適切なSDR又は複数のSDRの選択を推進することを理解するであろう。構成可能であり、所望の経路にわたる通信を可能にするSDRは、本開示のニーズを満たすべきであり、SDRの1つの好ましい特徴は、本明細書の他の場所で考察されるように、カスタマイズされた波形の使用を可能にする程度であり得る。
【0024】
別の実施形態では、ゲートウェイは、保証された位置、ナビゲーション、及びタイミング(PNT)情報のソースと関連付けることができる。PTPプロトコルは、空中、陸上、及び海上でのミッションクリティカルな用途の信頼性、パフォーマンス、及び安全性を向上させることができる。好適なPNTの一例は、GPSシステムがSAASMに準拠するというDoD要件に準拠する超セキュアな選択的可用性アンチスプーフィングモジュール(SAASM)ベースのGPS受信機と精密な時間及び周波数技術を組み合わせることができるOrolia SecureSync SAASMである。SecureSync SAASMは、24チャンネルのMiniature Ruggedized Unit(MRU)又は12チャンネルのGround-Based GPS Receiver Application Module(GB-RAM)として商業的に利用可能であり得、これらのブランド及びフォームファクタは、本開示を限定することを意図していない。ミッションクリティカルな軍事用途は、SecureSync SAASMの極めて高い信頼性、セキュリティ、及び柔軟性の恩恵を受ける。SecureSync SAASMの利点の1つは、耐久性のある衝撃及び振動テスト済みのシャーシであり、環境性能のためにMIL-STD-810Fを満たすように設計されている。ベースユニットは、10MHzの位相不連続なしに、10MHzの周波数信号に整合された非常に正確な1PPSタイミング信号を提供する。内部発振器オプションの取り揃えは、ホールドオーバー及び位相ノイズのための幅広い要件を満たすために利用可能である。モジュール設計により、多種多様な高度に特殊化された時間及び周波数機能が可能になる。現在入手可能な製品では、最大4つの追加の入出力モジュール、並びに任意選択的なカードを各SecureSync SAASMに追加して、タイミング信号、又は1PPSタイムコード(IRIG、ASCII、HaveQuick)など、周波数出力(10MHz、5MHz、2.048MHz、又は1.544MHz)、テレコムT1/E1データレート、マルチポートNTP、及びPTPのカスタム構成を追加することができる。別の実施形態では、ゲートウェイのPNT機能は、eLoranで強化することができる。ネットワークコンポーネントのこの追加の組み合わせは、GPS/GNSSの停止又は利用不可能シナリオにおいて更なるPTPデータを提供することができる。PNT eLoranシステム(PeLS)は、GPSが機能することができないときに機能することができ、ジャムすることが困難であり得、擬似ランダムパルス及びデータチャネルと組み合わせて、暗号化鍵のないデータストリームを使用不可能にさせることができ、正確な広域カバレッジを提供することができ、ファーストレスポンダなどに堅牢な緊急ブロードキャスト信号を提供することができ、ユーザが静止している間に方位及びアジマスデータを提供することができる。WWVブロードキャスト無線はまた、時刻及び日付情報の別の既知のソースである。OreliaSecure Sync若しくはVersaデバイス又は他の好適な原子時計が、本ゲートウェイ、又はeLoran若しくはWWVブロードキャスト無線、あるいはPNT情報を提供することができる他の外部ソースに内部的に提供することができるという原子時計機能性のために、本ゲートウェイは、GPSの有無にかかわらず確実なPNTを維持することができ、様々なネットワークコンポーネントとその間の伝送との間の正確な同期を可能にする。
【0025】
別の実施形態では、ゲートウェイは、利用可能なスペクトルを走査して、GPS衛星を識別し、そのような衛星からの着信GPS信号が、適用可能な波形、周波数、又は他の標準に適合するかどうかを判定し、着信GPS信号がおそらくは変更又は干渉のために真正又は正確ではないことを示す、GPS信号が適用される標準に適合しない場合、オンボード原子時計をそのような着信データと同期させるか、又はそのような着信データと同期しないことを選択することができるソフトウェアを採用することができる。そのようなソフトウェアの例が、図16の論理フロー図に描示されている。図16に示されるように、ソフトウェアは、利用可能なスペクトルを走査して、GPS信号を識別する。軍用グレードのSAASMは、1つ以上の利用可能なGPS衛星にロックオンし、それらの信号と関連付けられた周波数及び波形情報をコンパレータに提供することができる。したがって、コンパレータは、利用可能なGPS信号を監視し、周波数、波形、又は他の情報を、業界標準又はゲートウェイで定義された標準の、適用可能な標準と比較し、着信GPSデータの妥当性又は望ましさを判定することができる。着信GPS信号が適用される標準に適合する場合、ソフトウェアは、図16ではチップスケールの時計として識別されるオンボード原子時計を、その入力GPS信号に同期させることができる。このシナリオでは、チップスケールの原子時計は、常にSDR通信経路上のマスタタイミングソースとして動作し、ローカルクロックが適用可能な標準を超えてドリフト又は逸脱するのを防ぐために、検証された着信GPS信号との同期を維持する。着信GPS信号が適用される標準から逸脱する場合、SAASMコンパレータは、チップスケールの原子時計をタイミング同期信号から切断し、オンボード原子時計がそのような着信信号とは独立して動作することを可能にすることができる。図はこのプロセスを単一のGPS信号に関して描示しているが、複数のGPS信号又はUNSO入力に関して反復的に行うこともできる。利用可能なGPS信号を処理する際に、ゲートウェイは、信号強度、信号対ノイズ比(SNR)、又は他の測度を使用して、利用可能なGPS信号の中から選択するか又は優先順位を付けることができる。図16はまた、左下の象限において、オンボード原子時計からネットワークタイムプロトコル(NTP)データを抽出することができるゲートウェイソフトウェアの態様を描示する。NTPは、パケット交換可変レイテンシデータネットワーク上のコンピュータシステム間のクロック同期のためのネットワーキングプロトコルである。NTPは、100ミリ秒の範囲内で正確であり得るが、保証されたPTPとして本出願の他の場所で考察されるGPSからのより正確な現在の時間データは、1マイクロ秒の範囲内で正確であり得る。このように、PTPプロトコルは、NTPよりも正確であり得、NTPよりも少ないレイテンシを導入することができる。
【0026】
別の実施形態では、ゲートウェイは、エンタープライズ又は商用用途用に、そのような通信に好適なプロトコルを使用して構成される。現在のエンタープライズ又は商用ネットワーク環境では、伝送制御プロトコル(TCP)及びインターネットプロトコル(IP)を含む、プロトコルのインターネットプロトコルスイートを含む多くのプロトコルが使用される。UDP(ユーザデータグラムプロトコル)は、主にインターネット上のアプリケーション間で低レイテンシ及び損失許容接続を確立するために使用される通信プロトコルである。それは、受信パーティが合意を提供する前にデータの転送を可能にすることにより、伝送を高速化する。結果として、UDPは、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、ドメインネームシステム(DNS)ルックアップ、及びビデオ又はオーディオの再生を含む、時間に敏感な通信において有益である。UDPは、当業者が精通しているであろうプロトコルスタック内のTCPの代替である。
【0027】
別の実施形態では、本ゲートウェイは、ブロックチェーンベースの暗号化又は電気通信を可能にするために、マルチパーティプロトコルを採用することができる。多くのレガシープロトコルは、ポイントツーポイント通信を可能にするが、本明細書に説明されるゲートウェイは、マルチパーティプロトコル(MPP)、典型的には、マルチパーティコンピューティング(MPC)を使用するコンステレーションプロトコルを採用し、コンステレーション内のn個のパーティ間でコンセンサスを共有し、中央認可、署名、又は信用を排除することができる。これは、any-to-anyプロトコルとすることができる。MPPは、認証されたエンティティ間のセキュアなマルチパーティ接続を確立するために使用され得る。接続されたエンティティは、マルチパーティの意思決定を形成するために分散計算(MPC)を行うように装備され得、それによって、コンセンサスベースの意思決定を作成する。MPCは、サーバのグループが算術回路又はブール回路への入力を提供し、サーバの固定部分を破損させ得る攻撃者の存在下で回路を安全に評価することを可能にすることができる。攻撃者は、サーバを破損させると、そのサーバに記憶されている全ての情報を知ることができる。攻撃者は、プロトコルに関係なく、破損したサーバを恣意的に動作させることができる。MPP及び/又はMPCの使用を可能にするソフトウェアの1つの商用ソースは、ブロックチェーンベースのテクノロジープロバイダが所属する業界組織であるMPCアライアンスの他のメンバーに加えて、Prive Commsである。
【0028】
図11に示されるように、MPPは、本ゲートウェイが、転送中の対象データを公開又は復号化することなく、クラウドストレージとやり取りすることを可能にすることができる。MPPの利点のいくつかを図12に例解する。図13は、パーティ間のMPP通信の詳細と、コンセンサスが形成されるプロセスを例解する。図13は、MPPと公開鍵インフラストラクチャベースの暗号化との間の違いも示している。図14に示されるように、MPPを使用して、本ゲートウェイから音声及びデータ通信を受信したものとして示される電話又はハンドセットは、MPPベースの電気通信のためのゲートウェイの動作上の使用を実証する。
【0029】
別の実施形態では、ゲートウェイは、ゲートウェイで認証されたデバイスに時間及び同期データを配布するためにMPPと組み合わせて使用され得る。MPPを使用して、ゲートウェイの時間及び同期データは、セキュアで暗号化された様式で配布又は分散され得る。そのような時間及び同期データは、NTPグレード又はPTPグレードとすることができ、所望のセキュリティレベルなどの選択されたパラメータに応じて、ヘッダ又はペイロードデータとして送信され得る。一例では、PNTデータは、そのようなデータの1つ以上の部分を傍受する者が、そのようなデータを解読するために必要とされる適用可能なMPP鍵なしに意味のある情報を導出することができないように、本出願の他の場所で考察される難読化方法を使用して分散させることができる。
【0030】
図15は、レーザを使用して通信する本ゲートウェイを例解する。データは、前述のソースのいずれか1つを介して受信及び送信され得、加えて、レーザ通信技法を使用して通信され得る。
【0031】
別の実施形態では、ゲートウェイは、特定の環境に対して最適化され得る。一例は、極端な温度、放射線、高い重力(G力)、又は他の周囲若しくは環境要因若しくは制約のためにゲートウェイを耐力強化させる必要があり得る高高度環境で使用するためのものである。そのような環境では、ネットワークトポロジはまた、ドローン、バルーン、又はゲートウェイを運ぶ他の好適な高高度車両の間で、ピアツーピア、メッシュ、又はその他であるかどうかにかかわらず、ネットワーキングを可能にし得る。そのような環境では、本ゲートウェイは、総重量が約5ポンド未満若しくは約5ポンドなどの軽量であるか、又は軍若しくは他のユーザが課し得る重量制約を満たす必要があり得る。図17に示されるように、広範な環境又は課された他の制約のために、本出願を通して考察されるコンポーネントが、回路基板、カスタムチップ、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はゲートウェイのコンポーネントがサイズ及び重量を縮小されるか若しくは小型化される他のフォームファクタとして利用可能であるように、本ゲートウェイは、サイズ及び重量を縮小することができる。図17の例示的なハードウェア図に示されるように、SDRは、本発明を限定することを意図しない単なる例として、2つのAdvanced RISC Machines(ARM)プロセッサとしてここに示される1つ以上のプロセッサと関連付けられる。ARMプロセッサは、縮小命令セットコンピュータ(RISC)アーキテクチャに基づくCPUファミリの1つであり、現在、32ビット及び64ビットRISCマルチコアプロセッサを実装している。RISCプロセッサは、より高速に動作し、毎秒数百万の命令(MIPS)を実行することができるように、より少数のタイプのコンピュータ命令を実施するように設計されている。命令を縮小し、経路を最適化することによって、RISCプロセッサは、複雑な命令セットコンピューティング(CISC)デバイスよりも少ない電力で大幅な性能を提供する。ARMプロセッサは、スマートフォン、タブレット、マルチメディアプレーヤ、及びウェアラブルなどの他のモバイルデバイスなどの消費者向け電子デバイスにおいて広く使用されている。縮小命令セットのために、ARMプロセッサは、より少ないトランジスタを必要とし、これにより、集積回路(IC)のためのより小さいダイサイズが可能になる。ARMプロセッサのより小さいサイズ、低減された複雑性、より低い消費電力により、ARMプロセッサは、ますます小型化されたデバイスに好適にされる。
【0032】
この例では、2つのオンボードARMプロセッサを備えたSDRは、SAASM、チップスケールクロック、及び中央プロセッサ(CPU)(任意選択的に、オンボード衛星モデム又は別個の衛星モデムを含む)、図の右側に示されている無線出力及び関連するチャネル増幅器を含む、ゲートウェイが採用するための様々な接続経路に必要なコンポーネント、5G/4G LTE/3Gの経路、及びカスタマイズされた波形通信、イーサネット通信など)、チップスケール原子時計(CSAC、Microsemi SA.45sなど))、並びに適切な電源及び制御コンポーネントに接続される。本ゲートウェイのコンポーネントのサイズ及び重量をボード又はチップスケールに縮小することによって、ゲートウェイが、衣類、バッグ若しくはバックパック、又は他の適切なフォームファクタに埋め込まれることを含めて、ユーザによってより容易に着用可能又は運搬可能であることを可能にすることを含む、多種多様なフォームファクタ及びユースケースに対処することができる。本ゲートウェイの様々な実施形態はまた、ゲートウェイが、攻撃パーティによる傍受又は捕捉などの、ある特定の状況下でそれ自体を使用不可能にするであろう、熱又は他の自己破壊デバイスと組み合わせることができる。
【0033】
別の例では、本ゲートウェイは、MPP又は他のブロックチェーンベースのプロトコルの使用を可能にするために、修正されたプロトコルスタックを備えたキャリアとして、セルラ通信(5G/4G LTE/3G又は他の好適な現在又は将来のプロトコル)を採用することができる。5Gは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼及び低レイテンシ通信(URLLC)、及び大規模マシンタイプ通信(mMTC)を可能にする。これらのユースケースは、ITU-R(ITU無線通信セクター(ITU-R))によって定義されている。本発明のこの実施形態では、5G物理層は、通信を確立及び維持するために必要な5Gプロトコルスタックのそれらの態様が保持されるように保持され得、IPパケットコアなどのスタックの他の部分は、MPP又は他の好適なブロックチェーンベースの進化したパケットコアプロトコルで置き換えられる。この実施形態では、ゲートウェイは、5Gの双方向増幅器(BDA)と互換性のある様式で通信することができ、スペクトルアナライザ又は他の好適な分析デバイス上では通常の5G信号のように見えるであろう。しかしながら、5Gキャリア上で運ばれるペイロードは、MPP又は他の好適なブロックチェーンベースのプロトコルを使用して暗号化され、保護され、したがって、適切な復号化鍵を用いて本ゲートウェイを使用していないいかなるパーティにとっても解読不可能である。
【0034】
したがって、本ゲートウェイは、従来のシステムにおける問題を解決し、ゲートウェイが、多くの異なるソース、プロトコル、物理スペクトル、又は通信技術からオーディオ、ビデオ、制御、又は他のデータストリームを受信し、ペイロードを抽出し、ペイロードを、広範な宛先、プロトコル、物理スペクトル、又は通信技術への発信ワイドエリアネットワーク(WAN)出力のための1つ以上のフォーマットに変換することを可能にする、構成可能なハードウェア及びソフトウェアを提供する。ゲートウェイはまた、GPS又はそのような情報の他の共通のソースがない場合に、正確な位置、ナビゲーション、又はタイミング(PNT)情報を提供する、暗号化技術、ソフトウェア定義無線、伝送難読化技法、自己修復技法、(例えば、マルチパーティプロトコルを使用して)ブロックチェーンベースのセキュリティ、又はフェイルセーフ同期技術のアレイで構成することができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図14G
図15
図16
図17
【国際調査報告】