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特表2024-530891通話連結音の分析に基づいた電話発信方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】通話連結音の分析に基づいた電話発信方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/72454 20210101AFI20240820BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20240820BHJP
【FI】
H04M1/72454
G10L15/00 200Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504526
(86)(22)【出願日】2022-07-11
(85)【翻訳文提出日】2024-01-24
(86)【国際出願番号】 KR2022010026
(87)【国際公開番号】W WO2023008774
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0097773
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0081833
(32)【優先日】2022-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】517198399
【氏名又は名称】ネックスウィル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジェ・スン
【テーマコード(参考)】
5K127
【Fターム(参考)】
5K127AA11
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB16
5K127CA27
5K127CB36
5K127GB06
5K127GB13
5K127HA04
5K127HA05
5K127HA11
5K127HA22
5K127JA28
5K127KA04
5K127KA05
5K127MA09
(57)【要約】
通話装置の電話発信方法であって、電話発信要請を受信すると、通信システムに電話発信をするステップと、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析するステップと、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話装置の電話発信方法であって、
電話発信要請を受信すると、通信システムに電話発信をするステップと、
通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析するステップと、
通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うステップと、
を含む電話発信方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つの後続動作を行うステップにおいては、
使用者介入なしに電話発信を終了し、通話失敗の原因または使用者設定に応じて、前記メッセージ伝送または前記再発信の追加動作を行う、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項3】
前記少なくとも一つの後続動作を行うステップにおいては、
通話失敗に応じた追加動作が音声メッセージ伝送に設定された場合、音声メッセージを送信することができる時点に、保存された音声メッセージを通信事業者のボイスメールボックスに伝送した後、使用者介入なしに電話発信を終了する、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項4】
前記通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗通知を使用者に提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項5】
前記通話連結音の分析結果が通話連結成功であれば、前記スピーカーを介して相手の音声を出力するステップをさらに含む、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項6】
前記通話連結音を分析するステップにおいては、
様々な通信事業者が提供する着信端末状態別通話連結音の特徴と前記通話連結音を比較して、前記相手の端末の状態を判断する、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項7】
前記通話連結音を分析するステップにおいては、
前記通話連結音が、通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalid number)のいずれかで分析される場合、通話失敗と判断する、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項8】
前記通話連結音が受信される間、活性化された音声認識機能を介して使用者から音声命令を受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項9】
前記少なくとも一つの後続動作を行うステップにおいては、
通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて後続動作を推薦して、使用者から要請を受けた後続動作を行う、請求項1に記載の電話発信方法。
【請求項10】
通話装置の電話発信方法であって、
電話発信音声命令を受信すると、通信システムに電話発信をするステップと、
相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を受信すると、前記通話連結音をスピーカーに出力せずに前記通話連結音を分析するステップと、
通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて後続動作を推薦するステップと、
使用者から要請を受けた後続動作を行うステップと、
を含む、電話発信方法。
【請求項11】
前記通話連結音が受信される間、音声認識機能を引き続き活性化状態に維持するステップをさらに含む、請求項10に記載の電話発信方法。
【請求項12】
前記後続動作を行うステップにおいては、
音声命令により、前記使用者から要請を受けた後続動作を行う、請求項11に記載の電話発信方法。
【請求項13】
前記通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗通知を使用者に提供するステップをさらに含む、請求項10に記載の電話発信方法。
【請求項14】
前記通話連結音の分析結果が通話連結成功であれば、前記スピーカーを介して相手の音声を出力するステップをさらに含む、請求項10に記載の電話発信方法。
【請求項15】
前記通話連結音を分析するステップにおいては、
様々な通信事業者が提供する着信端末状態別通話連結音の特徴と前記通話連結音を比較して、前記相手の端末の状態を判断する、請求項10に記載の電話発信方法。
【請求項16】
前記通話連結音を分析するステップにおいては、
前記通話連結音が、通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalid number)のいずれかで分析される場合、通話失敗と判断する、請求項10に記載の電話発信方法。
【請求項17】
電話発信要請を受信すると、通信システムに電話発信し、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析して、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うプロセッサーを含む通話装置。
【請求項18】
前記プロセッサーは、
前記通話連結音が受信される間、活性化された音声認識機能を介して使用者から音声命令を受信する、請求項17に記載の通話装置。
【請求項19】
前記プロセッサーは、
前記通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて、後続動作を推薦するか後続動作を行う、請求項17に記載の通話装置。
【請求項20】
前記プロセッサーは、
使用者の位置および移動情報に基づいて予測した使用者状況情報に基に、後続動作を推薦する、請求項17に記載の通話装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電話発信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
発信端末が着信端末の電話番号を入力すると、有線電話網または移動通信網が着信端末に呼を要請する。着信端末が呼を受け入れると、発信端末と着信端末との間に呼が連結される。もし、着信端末が通話中であったり、着信端末の電源が切れていたり、または着信端末の使用者が通話を拒否する場合、呼は連結されず、通信事業者が設定した通話連結音(Ring-Back Tone)が発信端末に伝達される。通話連結音は、着信側が指定した通話連結音楽、そして通話中、通話拒否、無応答、端末オフラインなど着信者の様々な通話状態を知らせる案内音声などから構成することができる。
【0003】
発信者は、典型的な形態の電話機だけでなく、モバイル端末、スマートウォッチ、車両通話装置、人工知能スピーカーなどのように様々な形態の装置を介して電話をかけることができる。特に、電話機能だけでなく様々な機能を提供するモバイル端末、スマートウォッチ、車両通話装置などを介して相手に電話をかけるため、発信者はメディア再生を中断したまま、通話待機時間中に通話連結音を聞きながら待機しなければならない。しかし、発信者は、通話中、通話拒否、無応答、端末オフライン、欠番などの原因で相手と通話出来ないことがあり、相手が電話を受けるまで通話連結音を聞きながら待ったが、最終的に通話連結に失敗することがある。したがって、電話発信により、メディア利用環境が妨害されることがある。特に、車両の運転者がモバイル端末を車両に連結して電話を発信することができるが、運転中に通話連結音を聞くと、注意散漫と交通情報案内中断で安全運転が妨害され得る。
【0004】
一方、モバイル端末や車両通話装置は、音声認識に基づいて相手に電話をかけることができるが、電話発信後、通話連結音を聞くために音声認識機能は中断される。それにより、発信者は、電話発信後、音声認識機能を利用して後続手続きを進行するが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、通話連結音の分析に基づいて電話発信の手順を自動化する方法および装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る通話装置の電話発信方法であって、電話発信要請を受信すると、通信システムに電話発信をするステップと、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析するステップと、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うステップと、を含む。
【0007】
前記少なくとも一つの後続動作を行うステップにおいては、使用者介入なしに電話発信を終了し、通話失敗の原因または使用者設定に応じて前記メッセージ伝送または、前記再発信の追加動作を行うことができる。
【0008】
前記少なくとも一つの後続動作を行うステップにおいては、通話失敗に応じた追加動作が音声メッセージ伝送に設定された場合、音声メッセージを送信することができる時点に、保存された音声メッセージを通信事業者のボイスメールボックスに伝送した後、使用者介入なしに電話発信を終了することができる。
【0009】
前記電話発信方法は、前記通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗通知を使用者に提供するステップをさらに含むことができる。
【0010】
前記電話発信方法は、前記通話連結音の分析結果が通話連結成功であれば、前記スピーカーを介して相手の音声を出力するステップをさらに含むことができる。
【0011】
前記通話連結音を分析するステップは、様々な通信事業者か提供する着信端末状態別通話連結音の特徴と前記通話連結音を比較して、前記相手の端末の状態を判断することができる。
【0012】
前記通話連結音を分析するステップは、前記通話連結音が通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalidnumber)のいずれかで分析される場合、通話失敗と判断することができる。
【0013】
前記電話発信方法は、前記通話連結音が受信される間、活性化された音声認識機能を介して使用者から音声命令を受信するステップをさらに含むことができる。
【0014】
前記少なくとも一つの後続動作を行うステップは、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて後続動作を推薦し、使用者から要請を受けた後続動作を行うことができる。
【0015】
他の実施形態に係る通話装置の電話発信方法であって、電話発信音声命令を受信すると、通信システムに電話発信をするステップと、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を受信すると、前記通話連結音をスピーカーに出力せずに、前記通話連結音を分析するステップと、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて後続動作を推薦するステップと、使用者から要請を受けた後続動作を行うステップとを含む。
【0016】
前記電話発信方法は、前記通話連結音が受信される間、音声認識機能を引き続き活性化状態に維持するステップをさらに含むことができる。
【0017】
前記後続動作を行うステップにおいては、音声命令により、前記使用者から要請を受けた後続動作を行うことができる。
【0018】
前記電話発信方法は、前記通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗通知を使用者に提供するステップをさらに含むことができる。
【0019】
前記電話発信方法は、前記通話連結音の分析結果が通話連結成功であれば、前記スピーカーを介して相手の音声を出力するステップをさらに含むことができる。
【0020】
前記通話連結音を分析するステップにおいては、様々な通信事業者が提供する着信端末状態別通話連結音の特徴と前記通話連結音を比較して、前記相手の端末の状態を判断することができる。
【0021】
前記通話連結音を分析するステップにおいては、前記通話連結音が、通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalidnumber)のいずれかで分析される場合、通話失敗と判断することができる。
【0022】
一実施形態に係る通話装置であって、要請を受信すると、通信システムに電話発信し、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析して、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うプロセッサーを含む。
【0023】
前記プロセッサーは、前記通話連結音が受信される間、活性化された音声認識機能を介して使用者から音声命令を受信することができる。
【0024】
前記プロセッサーは、前記通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて、後続動作を推薦したり後続動作を行ったりすることができる。
【0025】
前記プロセッサーは、使用者の位置および移動情報に基づいて予測した使用者状況情報を基に、後続動作を推薦することができる。
【発明の効果】
【0026】
実施形態によると、使用者が通話連結を待っている間、通話連結音を聞かなくてもよいため、使用者は電話発信をしても呼が連結されるまで利用中のメディアを途切れることなく聞くことができる。
【0027】
実施形態によると、通話失敗時に使用者が不要な通話連結音を聞く必要がなく、特に運転中に通話連結音を聞くことによる安全運転妨害を減らすことができる。
【0028】
実施形態によると、通話連結音の分析で使用者介入なしに通話失敗を判断することができ、これにより、電話発信終了をはじめとする後続動作を自動的に進行することによって、使用者の利便性を高めることができる。
【0029】
実施形態によると、通話連結音を分析する間、使用者から音声命令を受信することができ、使用者は、電話発信中に、音声認識に基づいた人工知能サービスを制限なしに利用することができ、様々な通話関連状況と音声命令をビッグデータで構築することができ、これを通話関連人工知能サービス開発に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】一実施形態に係る通話装置の概念図である。
図2】一実施形態に係る通話装置の電話発信方法のフローチャートである。
図3】従来の音声認識に基づいた電話発信方法を説明する図面である。
図4】他の実施形態に係る音声認識に基づいた電話方法を説明する図面である。
図5】一実施形態に係る人工知能に基づいた後続動作推薦方法のフローチャートである。
図6】一実施形態に係る通話装置のハードウェアの構成図である。
図7】一実施形態に係る通話連結音の分析を支援する車両装置の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付した図面を参考して、本開示の実施形態について本開示が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本開示は、いくつかの異なる形態で実施することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面で本開示を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体に亘って類似した部分については類似した図面符号を付けた。
【0032】
説明において、図面符号および名称は、説明の便宜のために付けたものであり、装置が必ずしも図面符号や名称に限定されるものではない。
【0033】
説明において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの結合で実施することができる。
【0034】
一般的な電話発信の手順は以下の通りである。
【0035】
発信者は、発信端末を通じて着信者の電話番号に電話をかけ、通信システムで着信者の電話番号に該当する着信端末に呼を要請する間、通話連結音を聞く。着信端末で呼が受け入れられると、通信システムが発信端末と着信端末との間の呼を連結して、発信者が着信者と通話することができる。
【0036】
もし、着信端末が通話中であったり、着信端末の電源が切れていたり、または着信端末の使用者が通話を拒否した場合、呼は連結されず、通信事業者が設定した通話連結音(Ring Back Tone)が発信端末に伝達される。以前は、着信側が通話中または通話連結が不可能な状態では、通話連結音をトーンで発信端末に伝達したが、近年の様々な状態通話連結音は、通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalid number)など、着信者の様々な通話状態を知らせる信号音または音声案内であるため、発信者はこれを直接聞いて電話連結を終了することができる。その後、発信者は、電話をかけ直したり、メッセージを伝送したりするなどの様々な後続動作をすることができる。
【0037】
このように、通信技術および通話端末の発達にもかかわらず、発信者が直接電話発信の手順に介入し、通話連結音を聞いて通話連結時点と着信側状態を判断する姿は変わらない。
【0038】
一方、使用者は、通話機能だけでなく、様々な機能を提供するモバイル端末、スマートウォッチなどの使用者端末または車両通話装置を介して、音楽聴取、ナビゲーションなどを利用することができる。ところが、使用者が電話をかける場合、オーディオに関連する他のサービスの利用が制限される。例えば、使用者がモバイル端末で音楽を聞いたり、動画を視聴したりする際に電話を発信すると、メディア再生が中断される。また、運転中の使用者が、モバイル端末を車両に連結して電話を発信したり、車両通話装置を介して直接電話を発信したりする場合、スピーカーを介して聞いていたラジオ、音楽などのメディア再生が中断される。さらに、車両の運転者が、運転中に通話連結音を聞くと、注意散漫と交通情報案内の中断で安全運転が妨げられる。
【0039】
次に、発信者が不要な通話連結音を聞きながら電話発信の手順に直接介入する必要なしに、電話発信の手順および後続の手順を円滑に提供し、不要な通話連結音を聞くために他の機能の利用を制限する必要がない電話発信方法について説明する。
【0040】
図1は、一実施形態に係る通話装置の概念図である。
【0041】
図1を参考すると、通話装置100は、一つ以上のプロセッサー、プロセッサーによって行われるコンピュータプログラムをロードするメモリ、コンピュータプログラムおよび各種データを保存する保存装置、ディスプレイ、通信装置、およびスピーカー/マイクなどを含むコンピューティング装置であり得る。コンピュータプログラムは、本開示の動作を行うように記述された命令語を含む通話プログラム110を含み、以外にも様々な機能を提供するコンピュータプログラム/アプリケーションを含むことができる。通話装置100は、様々な形態で実施することができ、例えば、通話プログラム110を搭載した使用者端末であったり、車両に搭載される車両装置であり得る。
【0042】
通話装置100は、使用者から電話発信要請を受けると、通信システム200に電話発信をする。通話装置100は、相手の端末(着信端末)300で呼を受け入れるまで、通信システム200が提供する通話連結音を受信する。この時、通話装置100は、通話連結音をスピーカーを介して使用者に出力しないように設定され、使用者は通話連結音を聞かなくてもよい。例えば、通話装置100は、相手の端末300と呼が連結するまでディスプレイまたはスピーカー/マイクを介して通話以外のアプリケーション(例えば、音楽再生、ナビゲーション使用など)を優先的に実行するように設定されたり、常に通話連結音をスピーカーに出力しないように設定されたりすることができる。これにより、使用者は、通話連結前まで不要な通話連結音を聞かなくてもよい。
【0043】
通話装置100は、通話連結音の分析により、通話連結成功を判断することができる。通話装置100は、通話連結音をはじめとする受信音分析により、相手の端末300で呼を受け入れた通話連結時点が分かる。すると、通話装置100は、通話連結音を出力せずに、通話連結が成功すれば使用者が相手と対話することができるように、スピーカーを介して呼を通して転送された相手の音声を出力することができる。
【0044】
もし、相手の端末300が通話中であるか、着信端末の電源が切れていたりまたは着信端末の使用者が通話を拒否したりした場合、呼は連結されず、通信事業者が設定した通話連結音(Ring Back Tone)が通話装置100に伝達される。通話連結音は、通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalid number)など着信者の状態により多様であり、また通信事業者によっても多様である。
【0045】
通話装置100は、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析して、相手の状態を判断することができる。特に、同じ状態といっても通信事業者ごとに提供される通話連結音が異なるため、通話装置100は、様々な通信事業者の通話連結音の特徴に基づいて相手の状態を判断することができる。また、通話装置100は、様々な国ごとの通信事業者が提供する通話連結音の特徴に基づいて相手の状態を判断することができる。通話装置100は、保存された相手の状態別通話連結音の特徴に基づいて相手の状態を判断することができる。または、通話装置100は、サーバー400とリアルタイム通信して相手の状態別通話連結音の特徴を取得した後、相手の状態を判断したり、サーバー400に通話連結音を伝達して相手の状態に対する応答を受けたりすることができる。
【0046】
例えば、通話装置100は、通話連結音で区分可能な核心音源を抽出して分析すべきであるが、通話連結音の開始点またはビーフ(BEEF)/トーン(Tone)を基準に各通話連結音の特徴情報を抽出する。通話連結音の開始点音源が壊されて核心音源の位置情報抽出が正確でない場合、分析エラーが発生し得る。すると、通話装置100は、ビーフ(BEEF)/トーン(Tone)を基準に核心音源を抽出することができる。
【0047】
ビーフ(BEEF)/トーン(Tone)を基準にする場合、通話装置100は、ビーフ/トーンを含む音源でビーフ/トーンを抽出し、ビーフ/トーンを基準に通話連結音の核心音源が存在する位置情報(P)、核心音源の長さ情報(W)、および核心音源の音声パターン(PT)を特徴情報として保存することができる。例えば、S社の加入者である着信端末が通話中の場合、通話装置100は、「お客様が通話中であるため、ピーという音の後、音泉に連結し、通話料が付加されます。ビーフ(BEEP)音」を受信することができる。通話装置100は、ビーフから核心音源(例えば、「通話中」に当該する音源)が存在する位置情報(P)、核心音源の長さ情報(W)、および核心音源の音声パターン(PT)をS社の通話中案内音源の特徴情報として保存することができる。核心音源は音源ごとに多様に設定することができる。
【0048】
その後、通話装置100は、受信した通話連結音の開始点またはビーフ/トーンを基準に、核心音源が存在する位置を分析区間として抽出し、分析区間別に受信通話連結音と当該分析区間に関係された核心音源のパターン一致程度を計算して、着信端末の状態を判断することができる。
【0049】
通話装置100は、通話連結音を分析に基づいて通話失敗を確認することができる。すると、通話装置100は、通話失敗の原因または使用者設定に応じて後続動作を行うことができる。
【0050】
一実施形態によると、通話装置100は、通話連結音の分析結果が通話失敗の場合、使用者介入なしに電話発信を終了することができる。そして、通話装置100は、通話失敗の原因または使用者設定に応じて相手にメッセージを伝送したり、一定時間後に再び電話を発信したりするなどの追加動作を行うことができる。通話装置100は、移動通信網の文字メッセージまたはインスタントメッセージを伝送することができる。例えば、通話連結音を分析した結果、通話失敗の原因が、通話中、通話拒否、無応答、端末オフラインの場合、通話装置100は、使用者によって設定されたテキストメッセージ(例えば、こんにちは、OOOです、お電話お願いします。)を伝送することができる。通話装置100は、通話失敗の原因が、通話中、通話拒否、無応答、端末オフラインの場合、一定時間後に、再び電話を発信することができる。この時、通話失敗の原因に応じて、再発信間隔が異なる場合がある。例えば、通話装置100は、通話中で通話失敗した場合、15分後に再発信し、通話拒否/無応答/端末オフラインで通話失敗した場合、数時間後に再発信することができる。
【0051】
他の実施形態によると、通話連結音の分析結果が通話失敗であり、通話失敗に応じた追加動作が音声メッセージ伝送と設定することができる。すると、通話装置100は、通話連結音の分析により、音声メッセージを送信することができる時点を判断し、使用者の代わりに予め保存された音声メッセージを通信事業者のボイスメールボックスで伝送した後、使用者介入なしに電話発信を終了することができる。音声メッセージは、相手と連結された状態でボイスメールボックスを利用することができるため、通話装置100は、音声メッセージを伝送した後、電話連結を終了することができる。
【0052】
通話装置100は、通話失敗時、通話失敗通知を使用者に提供することができる。通話装置100は、ディスプレイに通話失敗通知メッセージを表示したり、スピーカーを介して通話失敗通知音源を出力したりすることができる。通話失敗通知は、通話失敗の原因を使用者に知らせるように設定することができる。または、通話失敗後、追加動作を行った場合、通話装置100は、通話失敗の原因だけでなく、これに伴う追加動作を含む通話失敗通知を使用者に提供することができる。通話失敗通知は、1回だけ提供される必要はなく、電話発信終了時と追加動作の時に個別に提供することができる。
【0053】
一方、通話装置100は、音声認識機能と連動して、音声命令に応じた動作を行うことができる。特に、通話装置100は、通話連結音を受信する間にも音声認識機能を活性化して使用者から音声命令の入力を受けることができ、これに基づいて後続動作を行うことができる。通話装置100は、内蔵された音声認識機能を利用することができ、サーバー400と連動して音声命令に応じた動作を行うことができる。
【0054】
サーバー400は、連動する通話プログラム110に相手の状態別通話連結音パターンを提供したり、通話連結音に対する相手の状態を応答したりすることができる。また、サーバー400は、連動する通話プログラム110に音声命令に応じた動作を指示することができる。
【0055】
図2は、一実施形態に係る通話装置の電話発信方法のフローチャートである。
【0056】
図2を参考すると、通話装置100は、使用者から電話発信要請を受けると、通信システム200に電話発信要請に応じた電話発信をする(S110)。
【0057】
通話装置100は、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、通信システム200で提供する通話連結音を受信する(S120)。
【0058】
通話装置100は、相手の端末の状態に応じて提供される通話連結音を分析して、相手の状態を判断する(S130)。通話装置100は、様々な通信事業者が提供する着信端末状態別通話連結音の特徴と受信した通話連結音を比較して、相手の状態を判断することができる。通話装置100は、通話連結音の分析により、相手の端末で呼を受け入れた通話連結時点を知ることができ、または通話中(busy)、通話拒否(rejected)、無応答(no answer)、端末オフライン(offline)、欠番(invalid number)などの相手の状態を判断することができる。
【0059】
通話装置100は、通話成功すると、スピーカーを介して相手の音声を出力する(S140)。
【0060】
通話装置100は、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因または使用者設定に応じて、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行う(S150)。例えば、通話装置100は、通話連結音の分析結果が通話失敗の場合、使用者介入なしに電話発信を終了し、通話失敗の原因または使用者設定に応じて、相手にメッセージ伝送、再発信などの追加動作を行うことができる。通話装置100は、通話連結音の分析結果が通話失敗であり、通話失敗に応じた追加動作が、音声メッセージ伝送に設定された場合、音声メッセージを送信することができる時点に、使用者の代わりに予め保存された音声メッセージを通信事業者のボイスメールボックスに伝送した後、使用者介入なしに電話発信を終了することができる。または、通話装置100は、通話失敗時、電話発信を終了し、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送などの追加動作をしないように設定することができる。
【0061】
通話装置100は、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗通知および/または行われた後続動作通知を使用者に提供する(S160)。通話装置100は、ディスプレイに通話失敗通知メッセージを表示したり、スピーカーを介して通話失敗通知音源を出力したりすることができる。
【0062】
図3は、従来の音声認識に基づいた電話発信方法を説明する図面である。
【0063】
図3を参考すると、使用者は、電話番号を入力して電話をかけることができるが、音声認識機能を通じた音声命令により、電話を発信することができる。しかし、従来の通話装置は、音声命令により電話発信をしても、使用者が通話連結音を聞くことができるように通話連結音をスピーカーに出力するため、音声認識機能を非活性化しなければならない。
【0064】
このように、従来の通話装置は、通話が終了して初めて音声認識機能を利用することができる。したがって、従来の通話装置は、通話失敗時に、通話終了命令などの音声命令を受けることができないという限界がある。これは、音声認識に基づいた人工知能サービスを制限して、様々な通話関連状況と音声命令をビッグデータで構築することが困難で通話関連人工知能サービスの発展を期待することが難しい。
【0065】
図4は、他の実施形態に係る音声認識に基づいた電話方法を説明する図面である。
【0066】
図4を参考すると、通話装置100は、通話プログラム110および音声認識モジュール130を含むことができる。
【0067】
音声認識モジュール130は、使用者から電話発信音声命令を受信する(S210)。例えば、音声認識モジュール130は、「OOOに電話して」という音声命令を受信することができる。
【0068】
音声認識モジュール130は、通話プログラム110に電話発信を指示する(S212)。音声認識モジュール130は、連絡先で音声命令に該当する電話番号を抽出して、通話プログラム110に電話発信を指示することができる。
【0069】
通話プログラム110は、電話発信指示に基づいて、通信システム200に電話発信をする(S220)。
【0070】
通話プログラム110は、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、通信システム200が提供する通話連結音を分析して、相手の状態を判断する(S230)。この時、音声認識モジュール130は、音声認識機能を引き続き活性化状態に維持して、音声命令を受信することができる。
【0071】
通話プログラム110は、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて後続動作を推薦することができる(S240)。通話プログラム110は、通話失敗の原因または使用者設定に指定された後続動作を推薦することができる。通話プログラム110は、通話失敗の原因および/または着信番号に対する使用者ヒストリーに基づいて使用者が好む後続動作を推薦することができる。通話プログラム110は、通話失敗の原因が「通話拒否」である場合、使用者がメッセージ伝送を命令したとすれば、メッセージ伝送を後続動作として推薦することができる。通話プログラム110は、着信番号1に対する通話失敗時、使用者がメッセージ伝送を命令し、着信番号2に対する通話失敗時、使用者が再発信を命令したとすれば、着信番号1に対してはメッセージ伝送を後続動作として推薦し、着信番号2に対しては再発信を後続動作として推薦することができる。例えば、通話プログラム110は、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、「OOO様が電話に出ません、電話を切りますか?」、「OOO様が通話中です。15分後に再び電話をかけますか?」、または「OOO様が電話を断りました。電話を要請するメッセージを発送しますか?」などの後続動作を推薦することができる。
【0072】
音声認識モジュール130は、使用者から後続動作音声命令を受信する(S250)。例えば、音声認識モジュール130は、「電話を切ってくれ」、「OOOに再び電話をかけてくれ」、「OOOにメッセージ発送してくれ」という音声命令を受信することができる。
【0073】
音声認識モジュール130は、通話プログラム110で後続動作を指示する(S252)。
【0074】
通話プログラム110は、後続動作指示に該当する後続動作を行う(S260)。
【0075】
通話プログラム110は、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うことができる。通話プログラム110は、使用者から指示を受けた後続動作を、通話失敗の原因および/または着信番号別に保存することができる。
【0076】
その後、通話プログラム110は、通話失敗通知および/または後続動作実行通知ルを使用者に提供することができる。
【0077】
このように、通話プログラム110を搭載した通話装置100は、通話連結音をスピーカーに出力しないまま、通話連結音を分析するため、通話連結音を受信する間に音声認識機能を活性状態に維持することができる。したがって、使用者は、電話発信中に、音声命令ができて音声認識に基づいた人工知能サービスを制限なしに利用することができる。また、通話装置100は、様々な通話関連状況と音声命令をビッグデータで構築することができ、これを通話関連人工知能サービス開発に活用することができる。使用者は、通話装置100を介して音楽を聞く途中に電話を発信しても相手との通話連結が成功するまで途切れることなく音楽を聞くことができ、音声命令により、電話発信の手順を進行させることができる。
【0078】
一方、通話プログラム110は、音声認識に基づいて電話発信の手順を進行させることができるが、音声以外の他の入力手段(例えば、画面タッチ)を通じて電話発信および/または後続動作を指示/要請を受けることができる。
【0079】
図5は、一実施形態に係る人工知能に基づいた後続動作推薦方法のフローチャートである。
【0080】
図5を参考すると、通話装置100は、使用者の位置および移動情報に基づいて予測した使用者状況情報を基に後続動作を推薦することができる。
【0081】
通話装置100は、位置変化に基づいて電話発信した使用者の状況情報を判断する(S210)。通話装置100は、搭載されたアプリケーション、GPSなどのセンサー情報に基づいて、使用者の位置および移動手段を判断することができる。通話装置100は、移動速度、実行中のアプリケーション(例えば、ナビゲーションアプリケーション)の種類、大衆交通機関の乗下車情報などに基づいて、使用者が歩いているのか、自転車に乗っているのか、バス/地下鉄/乗用車などの交通手段を利用しているのかを判断することができる。通話装置100は移動手段に基づいて、使用者を車両運転者、大衆交通利用者、一般使用者などに区分することができる。
【0082】
通話装置100は、使用者の位置および移動手段を含む状況情報に基づいて、後続動作推薦に必要な使用者情報を収集し、収集情報に基づいて通話失敗時に後続動作を推薦する(S220)。例えば、使用者が車両運転者の場合、通話装置100は、ナビゲーションアプリケーションから目的地到着時間を取得して、「OOOの到着10分前に再び電話しますか?」、「OOOに到着後の2時30分に再び電話しますか?」などの後続動作を推薦することができる。または、通話装置100は、一定のアプリケーションに記録された一定の情報に基づいて通話失敗した着信者との約束場所に使用者が移動中であることを推論し、現在位置から約束場所までの到着時間を計算して、「OOO様に到着10分前とのメッセージを送りますか?」、「OOO様に現在の位置をメッセージで送りますか?」などの後続動作を推薦することができる。通話装置100は、推薦した後続動作に対する使用者命令を受信し、今後人工知能分析で使用できるように、推薦した後続動作と使用者命令のために記録することができる(S230)。使用者命令は、推薦した後続動作に対する受け入れまたは拒否などの指示を含むことができる。
【0083】
図6は、一実施形態に係る通話装置のハードウェアの構成図である。
【0084】
図6を参考すると、通話装置100は、一つ以上のプロセッサー11、プロセッサーによって行われるコンピュータプログラムをロードするメモリ12、コンピュータプログラムおよび各種データを保存する保存装置13、ディスプレイ14、通信装置15、およびスピーカー/マイク16などを含むハードウェアで構成され、ハードウェアと結合して実行されるコンピュータプログラムを含むコンピューティング装置10であり得る。その他にも、通話装置100は、様々な構成要素がさらに含まれ、通話機能のための通話プログラムだけでなく音声認識モジュールなど様々な機能を提供するコンピュータプログラム/アプリケーションを含むことができる。コンピュータプログラムは、メモリにロードされる時、プロセッサーに本開示の様々な実施形態に係る方法/動作を行わせる命令語(instructions)を含むことができる。即ち、プロセッサーは、命令語を実行することによって、本開示の様々な実施形態に係る方法/動作を行うことができる。命令語は、機能を基準に束ねられた一連のコンピュータ読取可能命令語であって、コンピュータプログラムの構成要素であり、プロセッサーによって実行されるものを指す。
【0085】
プロセッサー11は、コンピューティング装置の各構成の全般的な動作を制御する。プロセッサー11は、CPU(Central Processing Unitnit)、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、または本開示の技術分野で周知の任意の形態のプロセッサーのうち少なくとも一つを含んで構成することができる。さらに、プロセッサー11は、本開示の様々な実施形態に係る方法/動作を実行するための少なくとも一つのアプリケーション、またはプログラムに対する演算を行うことができる。
【0086】
メモリ12は、各種データ、命令および/または情報を保存する。メモリ12は、本開示の様々な実施形態に係る方法/動作を実行するために、保存装置13から一つ以上のコンピュータプログラムをロードすることができる。メモリ12は、RAMのような揮発性メモリに実施することができるが、本開示の技術的範囲はこれに限定されない。
【0087】
保存装置13は、コンピュータプログラムを非一時的に保存することができる。保存装置13は、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリなどのような非揮発性メモリ、ハードディスク、リムーバブルディスク、または本開示が属する技術分野で周知の任意の形態のコンピュータで読取可能な記録媒体を含んで構成することができる。
【0088】
ディスプレイ14は、プロセッサー11によって実行されたコンピュータプログラムの画面を表示する。通信装置15は、通話機能のための通信モジュールを含むことができる。スピーカー/マイク16は、プロセッサー11によって実行されたコンピュータプログラムによって提供される音を出力し、外部音の入力を受けることができる。
【0089】
通話プログラムは、コンピュータ読取可能な保存媒体に保存され、プロセッサー11によって実行される命令語を含む。プロセッサー11は、命令語を実行して次の通り動作することができる。
【0090】
プロセッサー11は、使用者から電話発信要請を受けると、通信システム200に電話発信することができる。プロセッサー11は、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、通信システム200で提供する通話連結音を分析して、相手の状態を判断することができる。プロセッサー11は、通話が成功すると、連結された呼を介して転送された相手の音声を、スピーカーを介して出力することができる。プロセッサー11は、通話を失敗すると、通話失敗の原因または使用者設定に応じて、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うことができる。プロセッサー11は、通話失敗の通知および/または後続動作実行通知を使用者に提供することができる。
【0091】
プロセッサー11は、電話発信音声命令を受信すると、連絡先から音声命令に該当する電話番号を抽出して、電話発信を行うことができる。プロセッサー11は、通話連結音がスピーカーに出力されないように設定し、通信システム200で提供する通話連結音を分析して、相手の状態を判断する。プロセッサー11は、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、通話失敗の原因、使用者設定または使用者ヒストリーに基づいて、後続動作を推薦することができる。プロセッサー11は、後続動作音声命令を受信すると、該当する後続動作を行うことができる。プロセッサー11は、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行い、使用者から指示を受けた後続動作を、通話失敗の原因および/または着信番号別に保存することができる。プロセッサー11は、通話失敗通知および/または後続動作実行通知を使用者に提供することができる。
【0092】
図7は、一実施形態に係る通話連結音の分析を支援する車両装置の概念図である。
【0093】
図7を参考すると、通話装置100は、車両端末500とこれに連結されたモバイル端末600で構成される。
【0094】
車両端末500は、一つ以上のプロセッサー510、メモリ520、コンピュータプログラム、および各種データを保存する保存装置530、ディスプレイ540、通信装置550、およびスピーカー/マイク560などを含むことができ、オーディオ出力、ビデオ再生、ナビゲーションアプリケーションの実行などを行うことができる車両インポテインモント装置であり得る。モバイル端末600は、車両端末500にブルートゥースなどで連結されると、車両端末500によって制御され、車両端末500を介してオーディオ/ビデオを出力し、車両端末500から入力信号の伝達を受けることができるように設定することができる。モバイル端末600は、移動通信網の通信システム200に接続できる通信モジュールを含む。
【0095】
車両運転者が、モバイル端末600または車両端末500を介して電話発信すると、モバイル端末600は、通信システム200に電話発信をする。車両運転者は、車両端末500のディスプレイで電話番号を選択して電話をかけたり、音声命令により電話をかけたりすることができる。
【0096】
車両端末500は、モバイル端末600を介して受信された通話連結音の伝送を受けるが、通話連結音をスピーカーを介して出力せずに、通話連結音の分析により、通話連結成功を判断することができる。通話連結音の分析の間、車両端末500は、スピーカーを介して、通話連結音でない他のものを出力することができる。
【0097】
車両端末500は、通話連結音の分析により、通話連結成功を判断し、通話成功すると、スピーカーを介して相手の音声を出力する。
【0098】
もし、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、車両端末500は、通話失敗の原因や使用者設定に応じて、電話発信終了、メッセージ伝送、再発信、および音声メッセージ伝送のうち少なくとも一つの後続動作を行うことができる。この時、車両端末500は、人工知能に基づいて、通話失敗後、後続動作を推薦することができる。
【0099】
車両端末500は、通話連結音の分析結果が通話失敗であれば、ディスプレイまたはスピーカーを介して相手の状態を出力することができる。
【0100】
このように、車両端末500が車両運転者の代わりに、通話連結音を聞いて相手の状態を判断して通話を連結したり終了したりするため、運転者は、通話連結音が送出される間に他のオーディオを聞くことができる。また、通話連結音がスピーカーに出力されないので、車両端末500が音声命令を認識することができるため、運転者は、通話連結音が送出される間にも音声命令を行うことができる。
【0101】
このように、実施形態によると、使用者が通話連結を待っている間、通話連結音を聞かなくてもよいため、使用者は電話発信をしても呼が連結されるまで利用中のメディアを途切れることなく聞くことができる。
【0102】
実施形態によると、通話失敗時に使用者が不要な通話連結音を聞く必要がなく、特に運転中に通話連結音を聞くことによる安全運転妨害を減らすことができる。
【0103】
実施形態によると、通話連結音の分析で使用者介入なしに通話失敗を判断することができ、それにより、電話発信終了をはじめとする後続動作を自動的に進行することによって、使用者の便宜性を高めることができる。
【0104】
実施形態によると、通話連結音を分析する間、使用者から音声命令を受信することができ、使用者は、電話発信中に、音声認識に基づいた人工知能サービスを制限なしに利用することができ、様々な通話関連状況と音声命令をビッグデータで構築することができ、これを通話関連人工知能サービス開発に活用することができる。
【0105】
以上説明した本開示の実施形態は、装置および方法によってのみ実現されるものではなく、本開示の実施形態の構成に対応する機能を実現するプログラムまたはそのプログラムが記録された記録媒体によって実施されてもよい。
【0106】
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本開示の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求の範囲で定義している本開示の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本開示の権利範囲に属するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】